JP2003045023A - 磁気記録媒体の磁化パターン形成方法、磁気記録媒体、及び磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録媒体の磁化パターン形成方法、磁気記録媒体、及び磁気記録装置

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JP2003045023A
JP2003045023A JP2001233010A JP2001233010A JP2003045023A JP 2003045023 A JP2003045023 A JP 2003045023A JP 2001233010 A JP2001233010 A JP 2001233010A JP 2001233010 A JP2001233010 A JP 2001233010A JP 2003045023 A JP2003045023 A JP 2003045023A
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Yoshiyuki Ikeda
祥行 池田
Yoji Arita
陽二 有田
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に磁性層を有してなる磁気記録媒体に
対し、マスクを介してエネルギー線を照射し該磁性層の
被照射部を局所的に加熱する工程と、磁性層に外部磁界
を印加する工程とを含む磁化パターンを形成するにあた
って、特に微細な磁化パターンを効率よくしかも精度よ
く形成する方法を提供し、ひいては高密度記録が可能な
磁気記録媒体及び磁気記録装置を短時間かつ安価に提供
する。 【解決手段】 基板上に磁性層を有してなる磁気記録媒
体に対し、マスクを介してエネルギー線を照射し、該磁
性層の被照射部を局所的に加熱する工程と、磁性層に外
部磁界を印加する工程とを含む磁化パターン形成方法で
あって、形成すべき磁化パターンに対応したパターンを
有するマスクと磁気記録媒体を均一に接触させた状態
で、磁化パターンを形成することを特徴とする磁化パタ
ーン形成方法、該方法により磁化パターンが形成された
磁気記録媒体、および該磁気記録媒体を用いた磁気記録
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録装置に用
いられる磁気ディスクなどの磁気記録媒体の磁化パター
ン形成方法、磁気記録媒体及び磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置(ハードディスクドラ
イブ)に代表される磁気記録装置はコンピュータなどの
情報処理装置の外部記憶装置として広く用いられ、近年
は動画像の録画装置やセットトップボックスのための記
録装置としても使用されつつある。磁気ディスク装置
は、通常、1枚或いは複数枚の磁気ディスクと記録再生
用ヘッドとを内蔵する。記録再生用ヘッドは通常浮上型
ヘッドで、磁気ディスク上を一定の浮上量で移動するよ
うに設けられる。また、浮上型ヘッドの他に媒体との距
離をより縮めるために、コンタクトヘッド(接触型ヘッ
ド)の使用も提案されている。
【0003】磁気ディスクなどの磁気記録媒体は、一般
に、アルミニウム合金基板などの表面にNiP層、金属
下地層、磁性層(情報記録層)、保護層、潤滑層などが
順次積層されてなる。あるいは、ガラス基板などの表面
に金属下地層、磁性層(情報記録層)、保護層、潤滑層
などが順次積層されてなる。また、磁気記録媒体には面
内磁気記録媒体と垂直磁気記録媒体とがある。面内磁気
記録媒体は、通常、長手記録が行われる。磁気ディスク
の高密度化は年々その速度を増しており、これを実現す
る技術として例えば情報記録トラックの間隔を狭くして
トラック数を増加させることが試みられている。例えば
100Gbit/inch2を実現するには、トラック
密度は100ktpi以上が必要とされる。
【0004】各トラックには、記録再生用磁気ヘッドの
位置制御や同期制御を行うための制御用パターンが形成
されており、トラックの間隔を狭めると磁気ヘッドの位
置制御に用いる磁化パターン(以下、「サーボパター
ン」と言うことがある。)もディスクの半径方向及び円
周方向に対して密に、すなわちより多く設けて精密な制
御を行えるようにしなければならない。また、データ記
録に用いる以外の領域、即ちサーボパターンに用いる領
域や該サーボ領域とデータ記録領域の間のギャップ部を
小さくしてデータ記録領域を広くし、データ記録容量を
上げたいとの要請も大きい。このためにはサーボパター
ンの出力を上げたり同期精度を上げる必要がある。
【0005】従来はドライブ(磁気記録装置)のヘッド
アクチュエータ近傍に穴を開け、その部分にエンコーダ
付きのピンを挿入し、該ピンでアクチュエータを係合
し、ヘッドを正確な位置に駆動してサーボパターンを記
録する方法が広く用いられていた。しかし、位置決め機
構とアクチュエータの重心が異なる位置にあるため高精
度のトラック位置制御ができず、サーボパターンを正確
に記録するのが困難であった。一方、レーザビームを磁
気ディスクに照射してディスク表面を局所的に変形させ
物理的な凹凸を形成したり、射出成形やエッチングする
ことで、凹凸サーボパターンを形成する技術も提案され
ている。しかし、凹凸により浮上ヘッドが不安定となり
記録再生に悪影響を及ぼす。そして、レーザーを使用す
る方法では、凹凸を形成するために大きなパワーをもつ
レーザビームを用いる必要がある他、凹凸を1ずつ形成
するために時間がかかる、といった問題があった。ま
た、射出成形の場合は、所望の平面性が出しにくいとい
う問題があり、エッチングの場合は、凹凸を一つずつ形
成するために時間がかかるといった問題があった。
【0006】このため新しいサーボパターン形成法が提
案されている。一例は、高保磁力の磁性層を持つマスタ
ーディスクにサーボパターンを形成し、マスターディス
クを磁気ディスクに密着させるとともに、外部から補助
磁界をかけて磁化パターンを転写する方法である(US
P5,991,104号)。
【0007】他の例は、磁気ディスクを予め一方向に磁
化しておき、マスターディスクに高透磁率で低保磁力の
軟磁性層などをパターニングし、マスターディスクを磁
気ディスクに密着させるとともに外部磁界をかける方法
である。軟磁性層がシールドとして働き、シールドされ
ていない領域が磁化反転し、磁化パターンが転写される
(特開昭50−60212号公報(USP3、869、
711号)、特開平10−40544号公報(EP91
5456号)、"Readback Properties of Novel Magnet
ic Contact Duplication Signals with High Recording
Density FD"(Sugita,R et.al, Digest of InterMag 20
00, GP-06, IEEE発行)参照)。これらの方法はいずれ
も、マスターディスクを用い、強力な磁界によって磁化
パターンを磁気ディスクに形成している。
【0008】しかしながら、一般に磁界の強度は距離に
依存するので、磁界によって磁化パターンを記録する際
には、漏れ磁界によってパターン境界が不明瞭になりや
すい。そこで、漏れ磁界を最小にするためにマスターデ
ィスクと磁気ディスクを密着させることが不可欠であ
る。そしてパターンが微細になるほど、隙間なく完全に
密着させる必要があり、通常、両者は真空吸着などによ
り圧着される。また、磁気ディスクの保磁力が高くなる
ほど転写に用いる磁界も大きくなり、漏れ磁界も大きく
なるため、更に完全に密着させる必要がある。
【0009】従って上記技術は、保磁力の低い磁気ディ
スクや圧着しやすい可撓性のフロッピー(登録商標)デ
ィスクには適用しやすいが、硬質基板を用いた、高密度
記録用の保磁力が3000Oe以上もあるような磁気デ
ィスクへの適用が非常に難しい。即ち、硬質基板の磁気
ディスクは、密着の際に微小なゴミ等を挟み込み磁気デ
ィスクに欠陥が生じたり、或いは高価なマスターディス
クを痛めてしまう恐れがあった。特にガラス基板の場
合、ゴミの挟み込みで密着が不十分になり磁気転写でき
なかったり、磁気ディスクにクラックが発生したりする
という問題があった。
【0010】これに対して、特願2000−13460
8号及び特願2000−134611号の明細書に記載
された技術は、局所加熱と外部磁界印加を組み合わせて
磁気記録媒体に磁化パターンを形成する。マスターディ
スクにサーボパターンを形成し、磁界によりサーボパタ
ーンを転写するのではなく、例えば、媒体を予め一方向
に磁化しておき、パターニングされたマスクを介してエ
ネルギー線等を照射し局所的に加熱し、該加熱領域の保
磁力を下げつつ外部磁界を印加し、加熱領域に外部磁界
による記録を行い、磁化パターンを形成する。本技術に
よれば、加熱により保磁力を下げて外部磁界を印加する
ので、外部磁界が媒体の保磁力より高い必要はなく、弱
い磁界で記録できる。この場合、マスクと媒体はそれぞ
れの自重で部分的に接触することはあっても、マスクと
媒体を非接触とすることのメリット、即ち、記録される
領域が加熱領域に限定され、加熱領域以外には磁化が印
加されても記録されないことから、媒体とマスク等の接
触によって媒体やマスクを傷つけることなく、媒体の欠
陥を増加させることもなく、また、従来つくりにくかっ
た斜め磁化パターンも良好に形成できる利点が利用され
ている。このようにように、特願2000−13461
1号の明細書に記載された磁化パターン形成技術は、各
種の微細な磁化パターンを効率よく精度よく形成でき、
しかも媒体やマスクを傷つけることなく媒体の欠陥を増
加させることもない優れた技術である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、形成す
べき磁化パターンが微細化すると、熱の拡散及びエネル
ギー線のディフラクション(回折)の影響が大きくな
る。これを避けるために媒体とマスクの間隔(スペーシ
ング)をできるだけ一定に保ちたいという要請がある
が、精密なコントロールは難しいという問題がある。ま
た、形成した磁化パターンは、再生した際の信号波形の
正パルス(p-pulse)と負パルス(n-pulse)の時間的な位置
が設計の値に合う必要があるが、これも熱の拡散及びエ
ネルギー線のディフラクション(回折)の影響を受け
る。このためパターン幅に合わせてマスクの開口比(透
過部と非透過部の大きさの比率)を調整する必要があ
り、実際のマスクを作成する前に検討用のマスクを用い
て予備的に検討する必要があった。本発明はこれら問題
点を解決し、特に微細な磁化パターンを効率よくしかも
精度よく形成する方法を提供し、ひいては高密度記録が
可能な磁気記録媒体及び磁気記録装置を短時間かつ安価
に提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述したような実状に鑑
み本発明者らが鋭意検討した結果、基板上に磁性層を有
してなる磁気記録媒体に対し、マスクを介してエネルギ
ー線を照射し磁性層の被照射部を局所的に加熱する工程
と、磁性層に外部磁界を印加する工程とを含む磁化パタ
ーン形成方法であって、形成すべき磁化パターンに対応
したパターンを有するマスクと磁気記録媒体を均一に接
触、即ち密着させて、媒体とマスクの間隔(スペーシン
グ)を極力減らすことで、精度良く、かつ効率的に磁気
記録媒体の磁化パターンが形成できることを見出し本発
明に至った。すなわち、本発明の要旨は、基板上に磁性
層を有してなる磁気記録媒体に対し、マスクを介してエ
ネルギー線を照射し該磁性層の被照射部を局所的に加熱
する工程と、磁性層に外部磁界を印加する工程とを含む
磁化パターン形成方法であって、形成すべき磁化パター
ンに対応したパターンを有するマスクと磁気記録媒体を
均一に接触させた状態で、磁化パターンを形成すること
を特徴とする磁化パターン形成方法に存する。ここで、
マスク手段と磁気記録媒体を均一に接触させるとは、マ
スク手段と磁気記録媒体の接触面において、少なくとも
マスク手段のパターンが形成されている部分全域にわた
って、該マスク手段の接触面と該磁気記録媒体の接触面
間の距離が実質的にゼロ(距離がない)のことであり、
マスク手段の接触面と磁気記録媒体の接触面の距離が最
大で0.05μmの部分があってもよい。ただし、マス
ク手段の接触面と磁気記録媒体の接触面の間の距離は、
少なくともマスク手段のパターンが形成されている部分
の全域に亘って、0.05μm以下であるとするのが望
ましい。マスク手段の接触面と磁気記録媒体の接触面の
間の距離が0.05μmを超える部分があると、その部
分での照射エネルギー線(例えば、波長190nm程度
のエネルギー線)の干渉が起こり、結果として、磁気記
録媒体に形成される磁化パターンに悪い影響を与えるこ
とがあるためである。なお、マスク手段の磁気記録媒体
との接触面にパターン形成のための凹凸が形成されてい
る場合、該マスク手段のパターン形成領域の凸部が均一
に磁気記録媒体の接触面に接触していればよく、マスク
手段のパターン形成領域の凹部は必ずしも接触している
必要はない。
【0013】本方法は、磁化パターンが単純でしかも精
度要求がきびしい、磁気記録媒体上のデータトラックに
書き込み/再生ヘッドをトラッキングするためのサーボ
パターン又はサーボパターン書き込み用の基準パターン
の形成に適用すると特にその効果が大きい。外部磁界を
印加し磁性層を予め所望の方向に均一に磁化したのち、
局所的に加熱し消磁することで、精度良くかつ効率的に
磁化パターンを形成することができる。或いは、外部磁
界を印加し磁性層を予め所望の方向に均一に磁化したの
ち、局所的に加熱すると同時に外部磁界を印加し加熱部
を該所望の方向とは逆方向に磁化することとしてもよ
い。なお、所望の磁化方向とは、磁化容易軸が面内方向
にある媒体の場合には、データの書込み/再生ヘッドの
走行方向(媒体とヘッドの相対移動方向)と同一又は逆
方向であり、磁化容易軸が面内方向に垂直にある場合に
は、該垂直方向のいずれかである。
【0014】また、外部磁界を印加し磁性層を予め所望
の方向に均一に磁化するとは、通常、磁性層の全部を均
一に磁化することを言うが、磁化パターンを形成すべき
領域が均一に磁化されていれば、磁化薄膜の一部であっ
てもよい。より精密な磁化パターン形成のために、加熱
するための手段は、パワーコントロール、加熱する部位
の大きさが制御しやすいなどの理由でエネルギー線を使
用することが好ましい。更に、磁気記録媒体に、形成す
べき磁化パターンに対応して媒体上にエネルギー線の濃
淡を形成するマスクを通してエネルギー線を照射するの
で磁気記録媒体の磁化パターンを形成すると磁化パター
ンの精度が良いばかりでなく、自由な形状のパターンを
簡単かつ短時間で形成することができる。このようにし
て磁化パターンが形成された磁気記録媒体は、安価でか
つ高密度記録が可能である。
【0015】エネルギー線による同一位置の加熱時間幅
は、10μsec以下であることが望ましい。これより
パルス幅が広いと該磁気記録媒体にエネルギー線で与え
たエネルギーによる発熱が分散して、分解能が低下しや
すい。より好ましくは100nsec以下である。この
領域であるとAlなど金属の比較的熱拡散の大きな基板
を用いた場合でも分解能の高い磁化パターンが形成しや
すい。特に好ましくは25nsec以下である。また、
パルス幅は1nsec以上であるのが好ましい。磁性層
の磁化反転が完了するまでの時間、加熱を保持しておく
のが好ましいからである。エネルギー線としては、記録
層表面を部分的に加熱できる物なら何でもよいが、不要
な部分へのエネルギー線の照射を防げることからレーザ
が好ましく、中でも熱の蓄積の起こりにくいパルス状エ
ネルギー線が好適である。本発明は、形成される磁化パ
ターンの最小線幅が0.7μm以下の時に効果が大き
い。磁化パターンの最小線幅が0.7μmよりも大きい
場合は、マスクと磁気記録媒体を非接触あるいは略接触
に保った場合でも磁化パターンの形成が比較的容易であ
る場合が多いが、磁化パターンの最小線幅が0.7μm
以下の場合、マスクと磁気記録媒体を非接触あるいは略
接触に保って磁化パターンの形成をする場合、エネルギ
ー線のディフラクション、熱伝導により磁気記録媒体上
に記録される磁化パターンがぼやけたりすることがあ
る。磁化パターンの最小線幅が0.5μm以下の場合
に、より本発明の効果が大きい。本発明においては、磁
化パターンの最小線幅は0.1μm以上であることが好
ましい。本発明で磁化パターン形成に用いられるエネル
ギー線の波長は通常190〜400nmのものを用いる
ので、磁化パターンの最小線幅は0.1μm程度が下限
となる。0.35μm程度が本発明の方法で好適に形成
される磁化パターンの最小線幅である。
【0016】特に磁気記録媒体が垂直磁気記録媒体であ
る場合は、加熱消磁、或いは加熱磁化する際の減磁作用
が少なく、本発明を適用するのに好適である。面内磁気
記録媒体は、近年の高密度化により狭トラック幅化が進
み、ヘッドでの書き込みによる磁気にじみの影響が相対
的に大きくなりつつある。特にサーボ信号等の位置決め
信号で磁気にじみが大きいと、ヘッド位置の精度が保て
ず、エラーレートが増加するおそれがある。本発明の書
き込み方法によれば、スポット的な急激に昇温された部
分のみに書き込みが選択的に行われるため、磁気にじみ
が起こりにくく、さらなる高密度記録が行えるようにな
る。また、磁化パターン形成プロセスによる媒体の損傷
を防ぐため、磁性層の上に厚さ50nm以下の保護層を
設けるのが好ましい。磁性層が複数層ある場合には、最
表面に近い磁性層の上に保護層を設ければよい。より好
ましくは保護層上に厚さ10nm以下の潤滑層を設け
る。
【0017】本発明のさらに別の要旨は、磁気記録装置
であって、上記磁化パターン形成方法により磁化パター
ンが形成されてなる磁気記録媒体と、磁気記録媒体を記
録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁
気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移
動させる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力と磁気ヘ
ッドからの再生信号出力を行うための記録再生信号処理
手段を有する磁気記録装置であることを特徴としてい
る。このような磁気記録装置は、安価でかつ高密度記録
が可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてより詳細に
説明する。本発明においては、所望の磁化パターンと同
一のパターンを有したマスクと磁気記録媒体を均一に接
触(密着)させ、磁気記録媒体の磁性層を局所的に加熱
する工程と、磁性層に外部磁界を印加する工程とを組み
合わせて磁化パターンを形成する。これにより、精度の
よく、線幅の狭い磁化パターンを、短時間かつ簡便に形
成できる。また、ディフラクションが実質的にゼロとな
るので、既出のマスク開口比をパターン幅に関係なく単
純に設定すればよく、本発明によりマスク設計が簡単に
なる。更にディフラクションによるロスが無いので、エ
ネルギー線のパワーを落とすことが可能となり、レーザ
チューブの高寿命及びエキシマレーザでは、ガスの寿命
が延びる等のメリットが生じ、低コスト化につながる。
本発明の磁化パターン形成方法においては、局所加熱と
外部磁界印加の組み合わせは様々考えられるが、好まし
くは、外部磁界を印加し磁性層を予め所望の方向に均一
に磁化したのち、磁性層を局所的に加熱すると同時に外
部磁界を印加し加熱部を該所望の方向とは逆方向に磁化
して磁化パターンを形成する。これによれば、互いに逆
向きの磁区が明りょうに形成されるので、信号強度が強
くC/N及びS/Nが良好な磁化パターンが得られる。
まず、磁気記録媒体に強い外部磁界を印加して、磁性層
全体を所望の磁化方向に均一に磁化する。外部磁界を印
加する手段は、磁気ヘッドを用いてもよいし、電磁石ま
たは、永久磁石を所望の磁化方向に磁界が生じるよう複
数個配置して用いてもよい。更にそれらの異なる手段を
組み合わせて使用してもよい。なお、所望の磁化方向と
は、磁化容易軸が面内方向にある媒体の場合には、デー
タの書込み/再生ヘッドの走行方向(媒体とヘッドの相
対移動方向)と同一又は逆方向であり、磁化容易軸が面
内方向に垂直にある場合には、垂直方向のいずれか(上
向き、下向き)である。従ってそのように磁化されるよ
うに、外部磁界を印加する。また、磁性層全体を所望の
方向に均一に磁化するとは、磁性層の全部をほぼ同一方
向に磁化することを言うが、厳密に全部ではなく、少な
くとも磁化パターンを形成すべき領域が同一方向に磁化
されていればよい。
【0019】次に、該マスクと磁気記録媒体を密着さ
せ、この磁気記録媒体の磁性層表面をエネルギー線によ
り部分的に加熱し、該磁性層のキュリー点近傍まで昇温
すると同時に第1の外部磁化とは逆方向に第2の外部磁
化を印加する。該マスクと磁気記録媒体を密着させる手
段は、マスクと磁気記録媒体を隙間無く密着させられる
もので有れば何でも良いが、真空密着或いは、ディスク
側面からディスク全体に圧力を加えることで密着させて
もよい。例えば真空密着によりマスクと磁気記録媒体を
均一に接触する場合、マスクと磁気記録媒体の接触面の
間を減圧または真空する方法がある。この場合、マスク
と磁気記録媒体間の空気を抜きやすくするために空気抜
きの溝または穴をマスク上の形成することができる。ま
た、マスクパターンの凹凸を利用して、マスクと磁気記
録媒体の間を減圧・真空にする方法もある。また、磁気
記録媒体の、マスクと接触する面とは反対の面から磁気
記録媒体を加圧して、マスクと磁気記録媒体を密着させ
る場合、磁気記録媒体を全面に亘って均一な力で加圧で
きることが望ましく、例えば加圧板を用いて加圧する方
法が考えられる。この場合、加圧板の磁気記録媒体に接
触する面には、加圧により磁気記録媒体の表面に傷をつ
けないような材質、表面形状のものを適宜選択する。
【0020】加熱する手段は、磁性層表面を部分的に加
熱できる機能を備えていればよいが、不要な部分への熱
拡散防止やコントロール性を考えると、パワーコントロ
ール、加熱する部位の大きさが制御しやすいレーザ等の
エネルギー線を利用する。マスクを併用することで、エ
ネルギー線をマスクを介して照射し複数の磁化パターン
を一度に形成することができるため、磁化パターン形成
工程が短時間となりかつ簡便である。
【0021】エネルギー線は連続照射よりもパルス状に
して加熱部位の制御や加熱温度の制御を行うのが好まし
い。特にパルスレーザ光源の使用が好適である。パルス
レーザ光源はレーザをパルス状に断続的に発振するもの
であり、連続レーザを音響光学素子(AO)や電気光学
素子(EO)などの光学部品で断続させパルス化するの
に比して、パワー尖頭値の高いレーザをごく短時間に照
射することができ熱の蓄積が起こりにくく非常に好まし
い。連続レーザを光学部品によりパルス化した場合、パ
ルス内ではそのパルス幅に亘ってほぼ同じパワーを持
つ。一方パルスレーザ光源は、例えば光源内で共振によ
りエネルギーをためて、パルスとしてレーザを一度に放
出するため、パルス内では尖頭のパワーが非常に大き
く、その後小さくなっていく。本発明では、コントラス
トが高く精度の高い磁化パターンを形成するために、ご
く短時間に急激に加熱しその後急冷させるのが好ましい
ため、パルスレーザ光源の使用が適している。
【0022】磁化パターンが形成される媒体面は、パル
ス状エネルギー線の照射時と非照射時で温度差が大きい
方が、パターンのコントラストを上げ、或いは記録密度
を上げるために好ましい。従ってパルス状エネルギー線
の非照射時には室温以下程度になっているのが好まし
い。室温とは25℃程度である。なお、パルス状エネル
ギー線を使用する際に、外部磁界は連続的に印加しても
パルス状に印加しても良い。
【0023】エネルギー線の波長は、1100nm以下
であることが好ましい。これより波長が短いと回折作用
が小さく分解能が上がるため、微細な磁化パターンを形
成しやすい。更に好ましくは、600nm以下の波長で
ある。高分解能であるだけでなく、回折が小さいため間
隙によるマスクと磁気記録媒体のスペーシングも広くと
れハンドリングがしやすく、磁化パターン形成装置が構
成しやすくなるという利点が生まれる。また、波長は1
50nm以上であるのが好ましい。150nm未満で
は、マスクに用いる合成石英の吸収が大きくなり、加熱
が不十分となりやすい。波長を350nm以上とすれ
ば、光学ガラスをマスクとして使用することもできる。
具体的には、エキシマレーザ(157,193,24
8,308,351nm)、YAGのQスイッチレーザ
(1064nm)の2倍波(532nm)、3倍波(3
55nm)、或いは4倍波(266nm)、Arレーザ
(488nm、514nm)、ルビーレーザ(694n
m)などである。
【0024】エネルギー線のパワーは、外部磁界の大き
さによって最適な値を選べばよいが、パルス状エネルギ
ー線の1パルス当たりのパワーは1000mJ/cm2
以下とすることが好ましい。これより大きなパワーをか
けると、パルス状エネルギー線によって該磁気記録媒体
表面が損傷を受け変形を起こす可能性がある。変形によ
り媒体の粗度Raが3nm以上やうねりWaが5nm以
上に大きくなると、浮上型/接触型ヘッドの走行に支障
を来すおそれがある。
【0025】より好ましくは500mJ/cm2以下で
あり、更に好ましくは200mJ/cm2以下である。
この領域であると比較的熱拡散の大きな基板を用いた場
合でも分解能の高い磁化パターンが形成しやすい。ま
た、パワーは10mJ/cm2以上とするのが好まし
い。これより小さいと、磁性層の温度が上がりにくく磁
気転写が起こりにくい。なお、エネルギー線の波長が短
いほど、印加可能なパワーの上限値は低下する傾向にあ
る。1パルス当たりのパワーが同じである場合、パルス
幅を短くし一度に強いパルスを照射した方が、熱拡散が
小さく磁化パターンの分解能が高くなる傾向にある。
【0026】また、エネルギー線による磁性層、保護
層、潤滑層の損傷が心配される場合は、パルス状エネル
ギー線のパワーを小さくして、該パルス状エネルギー線
と同時に印加される磁界強度を上げるといった手段を取
ることもできる。例えば、磁気記録媒体の常温での保磁
力の25〜75%の範囲でできるだけ大きな磁界をか
け、照射エネルギーを下げる。なお、保護層と潤滑層を
介してパルス状エネルギー線を照射するにあたり、潤滑
剤の受けるダメージ(分解、重合)等も考慮し、照射後
に再塗布するなどの必要がある場合がある。
【0027】パルス状エネルギー線のパルス幅は、1μ
sec以下であることが望ましい。これよりパルス幅が
広いと磁気記録媒体に与えたエネルギーによる発熱が分
散して、分解能が低下しやすい。1パルス当たりのパワ
ーが同じ場合、パルス幅を短くし一度に強いエネルギー
を照射した方が、熱拡散が小さく磁化パターンの分解能
が高くなる傾向にある。より好ましくは100nsec
以下である。この領域であるとAlなど金属の比較的熱
拡散の大きな基板を用いた場合でも分解能の高い磁化パ
ターンが形成しやすい。最小幅が2μm以下のパターン
を形成する際には、パルス幅を25nsec以下とする
のがよい。即ち、分解能を重視すれば、パルス幅は短い
ほど良い。また、パルス幅は1nsec以上であるのが
好ましい。磁性層の磁化反転が完了するまでの時間、加
熱を保持しておくのが好ましいからである。
【0028】なお、パルス状レーザの一種として、モー
ドロックレーザのようにピコ秒、フェムト秒レベルの超
短パルスを高周波で発生できるレーザがある。超短パル
スを高周波で照射している期間においては、各々の超短
パルス間のごく短い時間はレーザが照射されないが非常
に短い時間であるため加熱部はほとんど冷却されない。
すなわち、一旦キュリー温度以上に昇温された領域はキ
ュリー温度以上に保たれる。
【0029】従ってこのような場合、連続照射期間(超
短パルス間のレーザが照射されない時間も含めた連続照
射期間)を1パルスとする。また連続照射期間の照射エ
ネルギー量の積分値を1パルス当たりのパワー(mJ/
cm2)とする。
【0030】本発明のマスクは、形成すべき磁化パター
ンに対応して磁気ディスク面上にエネルギー線の濃淡を
形成するものであればよい。例えば、エネルギー線の透
過部と非透過部を有するいわゆるフォトマスクであり、
エネルギー線の強度分布を形成すべき磁化パターンに対
応して変化させ、磁気ディスク面上にエネルギー線の濃
淡(強度分布)を形成する。これにより、複数又は広い
面積の磁化パターンを一度に形成することができるた
め、磁化パターン形成工程が短時間かつ簡便なものとな
る。フォトマスクは簡単かつ安価に作成できる点で好ま
しい。マスクは磁気ディスク全面を覆うものでなくても
よい。磁化パターンの繰り返し単位を含む大きさがあれ
ば、それを移動させて使用することができる。
【0031】また、マスクの材質は限定されないが、本
発明においてマスクを非磁性材料で構成すると、どのよ
うなパターン形状でも均一な明瞭さで磁化パターンが形
成でき、均一で強い再生信号が得られるので好ましい。
【0032】加熱と同時に印加する第2の外部磁界は、
外部磁界も該加熱された広い領域に亘って印加すること
で、複数の磁化パターンを一度に形成することができ
る。さらには、一旦マスクを形成すれば、どのような形
状の磁化パターンも媒体上に形成できるため、複雑なパ
ターンや従来法では作りにくかった特殊なパターンも容
易に形成できる。例えば、磁気ディスクの位相サーボ方
式には、内周から外周に、半径に対して斜めに直線的に
延びる磁化パターンが用いられる。このような、半径方
向に連続したパターンや斜めのパターンは、ディスクを
回転させながら1トラックずつサーボ信号を記録する従
来のサーボパターン形成方法では作りにくく、複雑な計
算や構成が必要であった。
【0033】しかし本発明によれば、該形状に応じたマ
スクを一旦作成すれば、ディスク上の所望の位置でマス
ク露光するだけで当該パターンを簡単に形成できる。マ
スクはエネルギー線の光源と磁性層の間に配置する。マ
スクは媒体に密着させる。マスクと媒体に対する加圧は
100g/cm2以上とする。マスクを媒体と密着させ
るために、マスク媒体間の空気を抜きやすくするために
エアー抜きの溝又は穴をマスク上に形成しても良い。エ
アー抜きの溝又は穴は、マスクのパターンとパターンの
間に形成するのが好ましいが、マスクパターンの凹凸を
利用することもできる。以下、フォトマスクを磁気記録
媒体に密着させて、磁化パターンを形成する方法につい
て詳細に説明する。
【0034】形成すべき磁化パターンに応じて複数の透
過部を形成したマスクを用意し、これを通して磁性層上
にレーザビームを照射する。ビーム径を大径又は横に細
長い楕円形等として、複数トラック分又は複数セクター
分の磁化パターンを一括して照射すれば、記録効率が一
段と上がり、これからの容量の伸びに伴いサーボ記録時
間が増大するといった問題も改善され非常に好ましい。
【0035】フォトマスクは、所望の磁化パターンに相
当する透過部と非透過部を備えているマスクであればよ
いが、石英ガラス、ソーダライムガラス等の透明原盤上
にCr等の金属をスパッタリング形成し、その上にフォ
トレジストを塗布し、エッチング等によって、所望の透
過部と非透過部を作成することができる。この場合は原
盤上にCr層を有する部分がエネルギー線非透過部、原
盤のみの部分が透過部となる。マスクが凹凸を有してい
る場合には、凸部がエネルギー線非透過でかつ磁気記録
媒体と密着する面とすることで、媒体との密着度が増
し、エネルギー線のマスク部からの回り込みが少なく信
号精度が狂いにくくなり、より細かな線幅のパターンが
形成できる。本発明において、マスクと磁気記録媒体を
密着させる方法としては、マスク手段を磁気ディスク上
に直接静置した後、該マスクと磁気記録媒体間の空気を
抜き、真空圧によって密着させる方法や、ディスク側か
ら機械的に圧力を加えて、該マスクと磁気記録媒体間の
空気を抜き密着させる方法等がある。その際の該マスク
と磁気記録媒体間にかかる圧力は、磁気記録媒体を構成
する基盤の厚み、材料によっても異なるが100g/cm2以上
であると、均一な密着が保たれるので、好ましい。ま
た、マスクと磁気記録媒体間にかける圧力は、マスクや
磁気記録媒体が該圧力により変形、傷つき等を起こさな
い程度の圧力以下とするのが好ましい。加熱と同時に外
部磁化の印加が伴う時は、外部磁界も該マスクの複数の
透過部に同時に印加できるようにするとよい。
【0036】このようにして、所望の磁化方向に均一に
磁化された領域内に、部分的に磁化を有しないパターン
又は部分的に該所望の方向により弱く磁化されたパター
ンを有する磁気記録媒体が、簡単かつ短時間で作製でき
る。またこのように形成された磁化パターンは、精度が
高い。本方法は、磁化パターンが単純でしかも精度要求
がきびしい場合に効果的である。例えば磁気記録媒体上
のデータトラックに書き込み/再生ヘッドをトラッキン
グするためのサーボ信号を発生するサーボパターンの形
成に適用すると特にその効果が大きい。さらには、サー
ボパターンが特殊な、又は複雑なパターンであっても、
マスクを用いることで容易に形成できる。マスクは磁気
ディスク全面を覆うものでなくても、磁化パターンの繰
り返し単位を含む大きさでよく、それを移動させて使用
することができるため、マスクも簡便かつ安価に作成で
きる。サーボパターンそのものでなく、ドライブ等がサ
ーボパターンを書きこむために使用する、レファレンス
信号を発生する基準パターンの形成への適用も、同様に
効果が大きい。さらに、本発明の方法は、従来のレーザ
ービームにより凹凸パターンを形成する方法に比べて、
レーザービーム強度を低く抑えることができる点でも有
利であり、また凹凸が無いため浮上ヘッドが不安定とな
ることもない。
【0037】第1の外部磁界の方向は、磁気記録媒体の
磁性層の種類によって異なる。磁化容易軸が面内方向に
ある媒体の場合には、磁性層が、データの書込み/再生
ヘッドの走行方向(媒体とヘッドの相対移動方向)と同
一又は逆方向に磁化されるように印加する。磁化容易軸
が面内方向に垂直にある場合には、磁性層が、該垂直方
向のいずれかに磁化されるように印加する。第1の外部
磁界の強さは磁気記録媒体の磁性層の特性によって異な
り、磁性層の室温での保磁力の2倍以上の磁界によって
磁化することが好ましい。これより弱いと磁化が不十分
となる可能性がある。ただし、通常、磁界印加に用いる
着磁装置の能力上、磁性層の室温での保磁力の5倍以下
程度である。加熱は、磁性層の保磁力の低下が見られる
温度まで加熱できればよいが、例えば磁性層の磁化消失
温度、キュリー温度近傍である。好ましくは100℃以
上に加熱する。100℃未満で外部磁界の影響を受ける
磁性層は、室温での磁区の安定性が低い傾向がある。ま
た、加熱温度は700℃以下が好ましい。あまり加熱温
度が高いと、磁性層が変形してしまう可能性がある。加
熱と同時に印加する第2の外部磁界の方向は、一般に、
均一磁化と逆方向である。また、磁界の強さは、強いほ
ど磁化パターンが形成しやすいが、磁気記録媒体の磁性
層の特性によって異なるが磁性層の室温での保磁力より
小さい磁界とする。好ましくは磁性層の室温での保磁力
の1/8以上の磁界とする。これより弱いと、加熱部
が、冷却時に周囲の磁区からの磁界の影響をうけて再び
周囲と同じ方向に磁化されてしまう可能性がある。ただ
し、磁性層の室温での保磁力の2/3以下とするのが好
ましく、1/2倍以下とするのがより好ましい。これよ
り大きいと、加熱部の周囲の磁区も影響を受けてしまう
可能性がある。形成される磁化パターンは、マスクと磁
気記録媒体の密着により形成されるので、実質的にエネ
ルギー線のディフラクションがゼロになり、より細かな
パターンが精度良く構成できる。本発明は、磁化パター
ンに含まれる最小線幅が、0.7μm以下のときに発明の効
果が大きい。最小線幅が0.7μm以上の場合では、該マス
クと磁気記録媒体間に3〜5μm程度のスペーサを持たせ
ても、ディフラクションの影響でパターンが潰れること
なくディスク全面で十分磁化パターンが形成できる場合
があるからである。最小線幅が0.7μm以下のパターンを
形成しようとする場合、マスクと磁気記録媒体間に間隙
を持たせたまま、安定な磁化パターン形成が困難となる
場合が多い。最小線幅が0.5μm以下の場合に、本発明の
効果は更に大きくなる。本発明においては、磁化パター
ンの最小線幅は0.1μm以上であることが好ましい。
本発明で磁化パターン形成に用いられるエネルギー線の
波長は通常190〜400nm程度であるので、磁化パ
ターンの最小線幅は0.1μm程度が下限となる。0.
35μm程度が本発明の方法で好適に形成される磁化パ
ターンの最小線幅である。
【0038】次に、本発明の磁気記録媒体の構成につい
て説明する。本発明の磁気記録媒体における基板として
は、高速記録再生時に高速回転させても振動しない必要
があり、通常、硬質基板が用いられる。振動しない十分
な剛性を得るため、基板厚みは一般に0.3mm以上が
好ましい。但し厚いと磁気記録装置の薄型化に不利なた
め、3mm以下が好ましい。例えば、Alを主成分とし
た例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、Mgを主
成分とした例えばMg−Zn合金等のMg合金基板、通
常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、非結
晶ガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、各種樹
脂のいずれかからなる基板やそれらを組み合わせた基板
などを用いることができる。中でもAl合金基板や強度
の点では結晶化ガラス等のガラス製基板、コストの点で
は樹脂製基板を用いることが好ましい。
【0039】本発明は硬質基板を有する媒体に適用する
と効果が高い。従来の磁気転写法では硬質基板を有する
媒体はマスター(マスターディスク)との密着が不十分
になり傷や欠陥が発生したり転写された磁区の境界が不
明確でPW50が広がりやすい傾向があったが本発明で
はマスクと媒体とを圧着しないのでそのような問題がな
い。特に、ガラス製基板のようにクラックの入りやすい
基板を有する媒体には効果的である。
【0040】磁気記録媒体の製造工程においては、まず
基板の洗浄・乾燥が行われるのが通常であり、本発明に
おいても各層の密着性を確保する見地からもその形成前
に洗浄、乾燥を行うことが望ましい。本発明の磁気記録
媒体の製造に際しては、基板表面にNiP、NiAl等
の金属層を形成してもよい。
【0041】金属層を形成する場合に、その手法として
は、無電解めっき法、スパッタリング法、真空蒸着法、
CVD法など薄膜形成に用いられる方法を利用すること
ができる。導電性の材料からなる基板の場合であれば電
解めっきを使用することが可能である。金属層の膜厚は
50nm以上が好ましい。ただし、磁気記録媒体の生産
性などを考慮すると20μm以下であることが好まし
い。さらに好ましくは10μm以下である。
【0042】また、金属層を成膜する領域は基板表面全
域が望ましいが、一部だけ、例えばテキスチャリングを
施す領域のみでも実施可能である。また、基板表面、又
は基板に金属層が形成された表面に同心状テキスチャリ
ングを施してもよい。本発明において同心状テキスチャ
リングとは、例えば遊離砥粒とテキスチャーテープを使
用した機械式テキスチャリングやレーザ光線などを利用
したテキスチャリング、又はこれらを併用することによ
って、円周方向に研磨することによって基板円周方向に
微小溝を多数形成した状態を指称する。一般に、機械式
テキスチャリングは磁性層の面内異方性を出すために行
われる。面内等方性の磁性層としたい場合は施す必要は
ない。また一般に、レーザ光線などを利用したテキスチ
ャリングは、CSS(コンタクト・スタート・アンド・
ストップ)特性を良好にするために行われる。磁気記録
装置が、非駆動時にヘッドを磁気記録媒体の外に待避さ
せる方式(ロード・アンロード方式)などの場合は施す
必要はない。
【0043】機械的テキスチャリングに用いられる砥粒
としてはアルミナ砥粒が広く用いられているが、特にテ
キスチャリング溝に沿って磁化容易軸を配向させるとい
う面内配向媒体の観点から考えるとダイアモンド砥粒が
極めて良い性能を発揮する。中でも表面がグラファイト
化処理されているものが最も好ましい。
【0044】ヘッド浮上量ができるだけ小さいことが高
密度磁気記録の実現には有効であり、またこれら基板の
特長のひとつが優れた表面平滑性にあることから、基板
表面の粗度Raは2nm以下が好ましく、より好ましく
は1nm以下である。特に0.5nm以下が好ましい。
なお、基板表面粗度Raは、触針式表面粗さ計を用いて
測定長400μmで測定後、JIS B0601に則っ
て算出した値である。このとき測定用の針の先端は半径
0.2μm程度の大きさのものが使用される。
【0045】次に基板上には、磁性層との間に下地層等
を形成してもよい。下地層は、結晶を微細化し、かつそ
の結晶面の配向を制御することを目的とし、Crを主成
分とするものが好ましく用いられる。Crを主成分とす
る下地層の材料としては、純Crのほか、記録層との結
晶マッチングなどの目的で、CrにV、Ti、Mo、Z
r、Hf、Ta、W、Ge、Nb、Si、Cu、Bから
選ばれる1又は2以上の元素を添加した合金や酸化Cr
なども含む。
【0046】中でも純Cr、又はCrにTi、Mo、
W、V、Ta、Si、Nb、Zr及びHfから選ばれる
1又は2以上の元素を添加した合金が好ましい。これら
第二、第三元素の含有量はそれぞれの元素によって最適
な量が異なるが、一般には1原子%〜50原子%が好ま
しく、より好ましくは5原子%〜30原子%、さらに好
ましくは5原子%〜20原子%の範囲である。
【0047】下地層の膜厚はこの異方性を発現させ得る
に十分なものであればよいが、好ましくは0.1〜50
nmであり、より好ましくは0.3〜30nm、さらに
好ましくは0.5〜10nmである。Crを主成分とす
る下地層の成膜時は基板加熱を行っても行わなくてもよ
い。下地層の上には、記録層との間に、場合により軟磁
性層を設けても良い。特に磁化遷移ノイズの少ないキー
パー媒体、或いは磁区が媒体の面内に対して垂直方向に
ある垂直記録媒体には、効果が大きく、好適に用いられ
る。
【0048】軟磁性層は透磁率が比較的高く損失の少な
いものであればよいが、NiFeや、それに第3元素と
してMo等を添加した合金が好適に用いられる。最適な
透磁率は、データの記録に利用されるヘッドや記録層の
特性によっても大きく変わるが、概して、最大透磁率が
10〜1000000(H/m)程度であることが好ま
しい。
【0049】或いはまた、Crを主成分とする下地層上
に必要に応じ中間層を設けてもよい。例えばCoCr系
中間層を設けると、磁性層の結晶配向が制御しやすく好
ましい。次に記録層(磁性層)を形成するが、記録層と
軟磁性層の間には下地層と同一材料の層又は他の非磁性
材料が挿入されていてもよい。記録層の成膜時は、基板
加熱を行っても行わなくてもよい。記録層としては、C
o合金磁性層、TbFeCoを代表とする希土類系磁性
層、CoとPdの積層膜を代表とする遷移金属と貴金属
系の積層膜等が好ましく用いられる。
【0050】Co合金磁性層としては、通常、純Coや
CoNi、CoSm、CoCrTa、CoNiCr、C
oCrPtなどの磁性材料として一般に用いられるCo
合金磁性材料を用いうる。これらのCo合金に更にN
i、Cr、Pt、Ta、W、Bなどの元素やSiO2
の化合物を加えたものでも良い。例えばCoCrPtT
a、CoCrPtB、CoNiPt、CoNiCrPt
B等が挙げられる。Co合金磁性層の膜厚は任意である
が、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以
上である。また、好ましくは50nm以下、より好まし
くは30nm以下である。また、本記録層は、適当な非
磁性の中間層を介して、或いは直接2層以上積層しても
よい。その時、積層される磁性材料の組成は、同じであ
っても異なっていてもよい。
【0051】希土類系磁性層としては、磁性材料として
一般的なものを用いうるが、例えばTbFeCo、Gd
FeCo、DyFeCo、TbFeなどが挙げられる。
これらの希土類合金にTb、Dy、Hoなどを添加して
もよい。酸化劣化防止の目的からTi、Al、Ptが添
加されていてもよい。希土類系磁性層の膜厚は、任意で
あるが、通常5〜100nm程度である。また、本記録
層は、適当な非磁性の中間層を介して、或いは直接2層
以上積層してもよい。その時、積層される磁性材料の組
成は、同じであっても異なっていてもよい。特に希土類
系磁性層は、アモルファス構造膜であり、かつメディア
面内に対して垂直方向に磁化を持つため高記録密度記録
に適し、高密度かつ高精度に磁化パターンを形成できる
本発明の方法がより効果的に適用できる。
【0052】同様に垂直磁気記録が行える、遷移金属と
貴金属系の積層膜としては、磁性材料として一般的なも
のを用いうるが、例えばCo/Pd、Co/Pt、Fe
/Pt、Fe/Au、Fe/Agなどが挙げられる。こ
れらの積層膜材料の遷移金属、貴金属は、特に純粋なも
のでなくてもよく、それらを主とする合金であってもよ
い。積層膜の膜厚は、任意であるが、通常5〜1000
nm程度である。また、必要に応じて3種以上の材料の
積層であってもよい。本発明においては、記録層は薄い
方が好ましい。記録層が厚いと、記録層を加熱したとき
の膜厚方向の熱の伝わりが悪く、良好に磁化されないお
それがあるためである。このため記録層膜厚は200n
m以下が好ましい。ただし、磁化を保持するために、記
録層膜厚は5nm以上が好ましい。
【0053】本発明において、記録層としての磁性層
は、室温において磁化を保持し、加熱時に消磁される
か、或いは加熱と同時に外部磁界を印加されることで磁
化される。磁性層の室温での保磁力は、室温において磁
化を保持し、かつ適当な外部磁界により均一に磁化され
るものである必要がある。磁性層の室温での保磁力を2
000Oe以上とすることで、小さな磁区が保持でき高
密度記録に適した媒体が得られる。より好ましくは30
00Oe以上である。
【0054】従来の磁気転写法では、あまり保磁力が高
い媒体には転写が困難であったが、本発明においては磁
性層を加熱し保磁力を十分に下げて磁化パターンを形成
するため、保磁力の大きい媒体への適用が好ましい。た
だし、好ましくは20kOe以下とする。20kOeを
超えると、一括磁化のために大きな外部磁界が必要とな
り、また通常の磁気記録が困難となる可能性がある。
【0055】磁性層は、室温において磁化を保持しつ
つ、適当な加熱温度では弱い外部磁界で磁化されるもの
である必要がある。また室温と磁化消失温度との差が大
きい方が磁化パターンの磁区が明瞭に形成しやすい。こ
のため磁化消失温度は高いほうが好ましく、100℃以
上が好ましくより好ましくは150℃以上である。例え
ば、キュリー温度近傍(キュリー温度のやや下)や補償
温度近傍に磁化消失温度がある。
【0056】キュリー温度は、好ましくは100℃以上
である。100℃未満では、室温での磁区の安定性が低
い傾向がある。より好ましくは150℃以上である。ま
た好ましくは700℃以下である。磁性層をあまり高温
に加熱すると、変形してしまう可能性があるためであ
る。磁気記録媒体が面内磁気記録媒体である場合、高密
度用の高い保磁力を持った磁気記録媒体に対しては従来
の磁気転写法では飽和記録が難しく、磁界強度の高い磁
化パターン生成が困難となり、半値幅も広がってしま
う。このような高記録密度に適した面内記録媒体でも、
本方法によれば良好な磁化パターン形成が可能となる。
特に、該磁性層の飽和磁化が50emu/cc以上であ
る場合は、反磁界の影響が大きいので本発明を適用する
効果が大きい。
【0057】100emu/cc以上だとより効果が高
い。ただしあまり大きいと磁化パターンの形成がしにく
いため、500emu/cc以下が好ましい。磁気記録
媒体が垂直磁気記録媒体であり、磁化パターンが比較的
大きく1磁区の単位体積が大きい場合は、飽和磁化が大
きくなり、磁気的な減磁作用で磁化反転が起こりやすい
ためそれがノイズとなり半値幅を悪化させる。しかし、
本発明では、軟磁性を使用した下地層の併用で、これら
の媒体にも良好な記録が可能となる。これら記録層は、
記録容量増大などのために、二層以上設けてもよい。こ
のとき、間には他の層を介するのが好ましい。
【0058】本発明においては、磁性層上に保護層を形
成するのが好ましい。すなわち、媒体の最表面を硬質の
保護層により覆う。保護層はヘッドや衝突や塵埃・ゴミ
等のマスクとの挟み込みによる磁性層の損傷を防ぐ働き
をする。本発明のようにマスクを用いた磁化パターン形
成法を適用する際には、マスクとの接触から媒体を保護
する働きもある。また、本発明において保護層は、加熱
された磁性層の酸化を防止する効果もある。磁性層は一
般に酸化されやすく、加熱されると更に酸化されやす
い。本発明では磁性層をエネルギー線などで局所的に加
熱するため、酸化を防ぐための保護層を磁性層上に予め
形成しておくのが望ましい。磁性層が複数層ある場合に
は、最表面に近い磁性層の上に保護層を設ければよい。
保護層は磁性層上に直接設けても良いし、必要に応じて
間に他の働きをする層をはさんでも良い。
【0059】エネルギー線の一部は保護層でも吸収さ
れ、熱伝導によって磁性層を局所的に加熱する働きをす
る。このため保護層が厚すぎると横方向への熱伝導によ
り磁化パターンがぼやけてしまう可能性があるので、膜
厚は薄い方が好ましい。また記録再生時の磁性層とヘッ
ドとの距離を小さくするためにも薄い方が好ましい。従
って50nm以下が好ましく、より好ましくは30nm
以下、さらに好ましくは20nm以下である。ただし、
充分な耐久性を得るためには0.1nm以上が好まし
く、より好ましくは1nm以上である。
【0060】保護層としては、硬質で酸化に強い性質を
有していればよい。一般にカーボン、水素化カーボン、
窒素化カーボン、アモルファスカーボン、SiC等の炭
素質層やSiO2、Zr23、SiN、TiNなどが用
いられる。保護層が磁性を有する材料であっても良い。
特にヘッドと磁性層の距離を極限まで近づけるために
は、非常に硬質の保護層を薄く設けることが好ましい。
従って耐衝撃性及び潤滑性の点で炭素質保護膜が好まし
く、特にダイヤモンドライクカーボンが好ましい。エネ
ルギー線による磁性層の損傷防止の役割を果たすだけで
なく、ヘッドによる磁性層の損傷にも極めて強くなる。
本発明の磁化パターン形成法は、炭素質保護層のような
不透明な保護層に対しても適用できる。また、保護層が
2層以上の層から構成されていてもよい。磁性層の直上
の保護層としてCrを主成分とする層を設けると、磁性
層への酸素透過を防ぐ効果が高く好ましい。
【0061】更に保護層上には潤滑層を形成するのが好
ましい。媒体のマスク及び磁気ヘッドによる損傷を防ぐ
機能を持つ。潤滑層に用いる潤滑剤としては、フッ素系
潤滑剤、炭化水素系潤滑剤及びこれらの混合物等が挙げ
られ、ディップ法、スピンコート法などの常法で塗布す
ることができる。蒸着法で成膜してもよい。磁化パター
ン形成の妨げとならないために潤滑層は薄い方が好まし
く、10nm以下が好ましい。より好ましくは4nm以
下である。十分な潤滑性能を得るためには0.5nm以
上が好ましい。より好ましくは1nm以上である。潤滑
層上からエネルギー線を照射する場合には、潤滑剤のダ
メージ(分解、重合)等を考慮し、再塗布などを行って
もよい。また、以上の層構成には他の層を必要に応じて
加えても良い。
【0062】浮上型/接触型ヘッドの走行安定性を損な
わないよう、磁化パターン形成後の該媒体の表面粗度R
aは3nm以下に保つのが好ましい。なお、媒体表面粗
度Raとは潤滑層を含まない媒体表面の粗度であって、
触針式表面粗さ計(機種名:Tencor P-12 disk profile
r(KLA Tencor社製))を用いて測定長400μmで測
定後、JIS B0601に則って算出した値である。
より好ましくは1.5nm以下とする。望ましくは磁化
パターン形成後の該媒体の表面うねりWaを5nm以下
に保つ。Waは潤滑層を含まない媒体表面のうねりであ
って、触針式表面粗さ計(機種名:Tencor P-12 disk p
rofiler(KLA Tencor社製))を用いて測定長2mmで
測定後、Ra算出に準じて算出した値である。より好ま
しくは3nm以下とする。ところで、このように構成さ
れる磁気記録媒体への磁化パターンの形成は、記録層
(磁性層)に対して行う。記録層上に保護層や潤滑層な
どを形成した後に記述のいずれかの方法で行うのが好ま
しいが、記録層の酸化のおそれが無い場合は記録層の成
膜直後に行っても良い。
【0063】磁気記録媒体の各層を形成する成膜方法と
しては各種の方法が採りうるが、例えば直流(マグネト
ロン)スパッタリング法、高周波(マグネトロン)スパ
ッタリング法、ECRスパッタリング法、真空蒸着法な
どの物理的蒸着法が挙げられる。また、成膜時の条件と
しては、得るべき媒体の特性に応じて、到達真空度、基
板加熱の方式と基板温度、スパッタリングガス圧、バイ
アス電圧等を適宜決定する。例えば、スパッタリング成
膜では、通常の場合、到達真空度は5×10-6Torr
以下、基板温度は室温〜400℃、スパッタリングガス
圧は1×10-3〜20×10-3Torr、バイアス電圧
は0〜−500Vが好ましい。
【0064】基板を加熱する場合は下地層形成前から加
熱しても良い。或いは、熱吸収率が低い透明な基板を使
用する場合には、熱吸収率を高くするため、Crを主成
分とする種子層又はB2結晶構造を有する下地層を形成
してから基板を加熱し、しかる後に記録層等を形成して
も良い。記録層が、希土類系の磁性層の場合には、腐食
・酸化防止の見地から、ディスク状磁気記録媒体の最内
周部及び最外周部を最初マスクして、記録層まで成膜、
続く保護層の成膜の際にマスクを外し、記録層を保護層
で完全に覆う方法や、保護層が2層の場合には、記録層
と第1の保護層までをマスクしたまま成膜し、第2の保
護層を成膜する際にマスクを外し、やはり記録層を第2
の保護層で完全に覆うようにすると希土類系磁性層の腐
食、酸化が防げて好適である。
【0065】次に、本発明の磁気記録装置について説明
する。本発明の磁気記録装置は、上述の方法で磁化パタ
ーンを形成した磁気記録媒体と、磁気記録媒体を記録方
向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘ
ッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して相対移動さ
せる手段と、磁気ヘッドへの記録信号入力と磁気ヘッド
からの再生信号出力を行うための記録再生信号処理手段
を有する。磁気ヘッドとしては、高密度記録を行うた
め、通常は浮上型/接触型磁気ヘッドを用いる。
【0066】本発明の方法により微細かつ高精度なサー
ボパターン等の磁化パターンが形成された磁気記録媒体
を用いることで、上記磁気記録装置は高密度記録が可能
となる。また、媒体に傷がなく欠陥も少ないため、エラ
ーの少ない記録を行うことができる。また、磁気記録媒
体を装置に組みこんだ後、上記磁化パターンを磁気ヘッ
ドにより再生し信号を得、該信号を基準としてサーボバ
ースト信号を該磁気ヘッドにより記録してなる磁気記録
装置に用いることで、簡易に精密なサーボ信号を得るこ
とができる。
【0067】また、磁気ヘッドでのサーボバースト信号
記録後にも、ユーザデータ領域として用いられない領域
には本発明により磁化パターンとして記録した信号が残
っていると何らかの外乱により磁気ヘッドの位置ずれが
起きたときにも所望の位置に復帰させやすいので、両者
の書き込み方法による信号が存在する磁気記録装置は、
信頼性が高い。
【0068】磁気記録装置として代表的な、磁気ディス
ク装置を例に説明する。磁気ディスク装置は、通常、磁
気ディスクを1枚或いは複数枚を串刺し状に固定するシ
ャフトと、該シャフトにベアリングを介して接合された
磁気ディスクを回転させるモータと、記録及び/又は再
生に用いる磁気ヘッドと、該ヘッドが取り付けられたア
ームと、ヘッドアームを介してヘッドを磁気記録媒体上
の任意の位置に移動させることのできるアクチュエータ
とからなり、記録再生用ヘッドが磁気記録媒体上を一定
の浮上量で移動している。記録情報は、信号処理手段を
経て記録信号に変換されて磁気ヘッドにより記録され
る。また、磁気ヘッドにより読み取られた再生信号は同
信号処理手段を経て逆変換され、再生情報が得られる。
【0069】ディスク上には、情報信号が同心円状のト
ラックに沿って、セクター単位で記録される。サーボパ
ターンは通常、セクター間に記録される。磁気ヘッドは
該パターンからサーボ信号を読み取り、これによりトラ
ックの中心に正確にトラッキングを行い、そのセクター
の情報信号を読み取る。記録時も同様にトラッキングを
行う。
【0070】前述の通り、サーボ信号を発生するサーボ
パターンは、情報を記録する際のトラッキングに使用す
るという性質上、特に高精度が要求される。また現在多
く使用されているサーボパターンは、1トラックあた
り、互いに1/2ピッチずれた2組のパターンからなる
ため、情報信号の1/2のピッチ毎に形成する必要があ
り、2倍の精度が要求される。
【0071】しかしながら、従来のサーボパターン形成
方法では、外部ピンとアクチュエータの重心が異なるこ
とから生じる振動の影響でライトトラック幅で0.2〜
0.3μm程度が限界であり、トラック密度の増加にサ
ーボパターンの精度が追いつかず、磁気記録装置の記録
密度向上及びコストダウンの妨げとなりつつある。本発
明によれば、効率よく精度の高い磁化パターンを形成す
ることができるので、従来のサーボパターン形成方法に
比べて格段に低コスト、短時間で精度良くサーボパター
ンを形成でき、例えば40kTPI以上に媒体のトラッ
ク密度を高めることができる。従って本媒体を用いた磁
気記録装置は高密度での記録が可能となる。
【0072】また、位相サーボ方式を用いると連続的に
変化するサーボ信号が得られるのでよりトラック密度を
上げることができ、0.1μm幅以下でのトラッキング
も可能となり、より高密度記録が可能である。前述のよ
うに、位相サーボ方式には、例えば、内周から外周に、
半径に対して斜めに直線的に延びる磁化パターンが用い
られる。このような、半径方向に連続したパターンや斜
めのパターンは、ディスクを回転させながら1トラック
ずつサーボ信号を記録する従来のサーボパターン形成方
法では作りにくく、複雑な計算や構成が必要であった。
【0073】しかし本発明によれば、該形状に応じたマ
スクを一旦作成すれば、マスクを介してエネルギー線を
照射するだけで当該パターンを容易に形成できるため、
位相サーボ方式に用いる媒体を簡単かつ短時間、安価に
作成することができる。ひいては、高密度記録が可能
な、位相サーボ方式の磁気記録装置を提供できる。さ
て、従来主流のサーボパターン形成方法は、媒体を磁気
記録装置(ドライブ)に組み込んだのちに、クリーンル
ーム内で専用のサーボライターを用いて行う。
【0074】各ドライブをサーボライターに装着し、ド
ライブ表面あるいは裏面のいずれかにある孔よりサーボ
ライターのピンを差し入れ磁気ヘッドを機械的に動かし
ながら、トラックに沿って1パターンずつ記録を行う。
このためドライブ一台あたり15〜20分程度と非常に
時間がかかる。専用のサーボライターを用い、またドラ
イブに孔を開けるためこれら作業はクリーンルーム内で
行う必要があり、工程上も煩雑でコストアップの要因で
あった。
【0075】本発明では、予めパターンを記録したマス
クを介してエネルギー線を照射することで、サーボパタ
ーン或いはサーボパターン記録用基準パターンを一括し
て記録でき、非常に簡便かつ短時間で媒体にサーボパタ
ーンを形成できる。このようにしてサーボパターンを形
成した媒体を組み込んだ磁気記録装置は、上記サーボパ
ターン書込み工程は不要となる。
【0076】或いはサーボパターン記録用基準パターン
を形成した媒体を組み込んだ磁気記録装置は、該基準パ
ターンをもとにして装置内で所望のサーボパターンを書
込むことができ、上記のサーボライターは不要であり、
クリーンルーム内での作業も必要ない。また、磁気記録
装置の裏側に孔を開ける必要がなく耐久性や安全性の上
でも好ましい。
【0077】以上のように、本発明によれば高密度記録
が可能な磁気記録装置を、簡便な工程で安価に得ること
ができる。
【0078】磁気ヘッドとしては、薄膜ヘッド、MRヘ
ッド、GMRヘッド、TMRヘッドなど各種のものを用
いることができる。磁気ヘッドの再生部をMRヘッドで
構成することにより、高記録密度においても十分な信号
強度を得ることができ、より高記録密度の磁気記録装置
を実現することができる。
【0079】また磁気ヘッドを、浮上量が0.001μ
m以上、0.05μm未満と、低い高さで浮上させる
と、出力が向上して高い装置S/Nが得られ、大容量で
高信頼性の磁気記録装置を提供することができる。ま
た、最尤復号法による信号処理回路を組み合わせるとさ
らに記録密度を向上でき、例えば、トラック密度13k
TPI以上、線記録密度250kFCI以上、1平方イ
ンチ当たり3Gビット以上の記録密度で記録・再生する
場合にも十分なS/Nが得られる。
【0080】さらに磁気ヘッドの再生部を、互いの磁化
方向が外部磁界によって相対的に変化することによって
大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁性層と、その導
電性磁性層の間に配置された導電性非磁性層からなるG
MRヘッド、あるいはスピン・バルブ効果を利用したG
MRヘッドとすることにより、信号強度をさらに高める
ことができ、1平方インチ当たり10Gビット以上、3
50kFCI以上の線記録密度を持った信頼性の高い磁
気記録装置の実現が可能となる。
【0081】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
その要旨の範囲を越えない限り本発明は実施例に限定さ
れるものでは無い。 (実施例1)3.5インチ径のNiPメッキ付きアルミ
ニウム合金基板を洗浄、乾燥し、その上に到達真空度:
1×10-7Torr、基板温度:350℃、バイアス電
圧:−200V、スパッタリングガス:Ar、ガス圧:
3×10-3Torrの条件下で、NiAlを60nm、
Cr94Mo6を10nm、記録層としてCo72Cr18
10を22nm、保護層としてカーボン(ダイヤモンド
ライクカーボン)を5nm成膜した。その上には潤滑層
としてフッ素系潤滑剤を1.5nmの厚さに塗布し、1
00℃で40分焼成し、室温での保磁力3000Oeの
面内記録用磁気ディスクを得た。記録層のキュリー温度
は250℃であった。磁化パターン形成のため、磁化パ
ターン形成装置に、磁気記録媒体とマスクを設置し、磁
気記録媒体とマスク間の空気を真空ポンプで650mm
Hgで吸引することにより、磁気記録媒体とマスクを密
着させた。この時の、磁気記録媒体とマスクを密着させ
るための圧力は約884g/cm2である。次に、永久
磁石の磁界方向がディスクの回転方向と同じとなるよう
に構成して、約10000Oeの強度で印加して、ディ
スク面を一様に磁化した。その後、回転数:18.75
rpm、波長λ=248nmのKrFエキシマパルスレ
ーザをパルス幅:25ns、パワーを163mJ/cm2と
して磁気記録媒体に密着させたマスクを介して照射し、
その部位をキュリー温度近傍にまで加温し、同時に永久
磁石にて先の一様磁化とは、逆方向に該磁石の中心部で
2.1KGの磁界を印可し、磁化パターンを形成した。
なお、マスクには、0.7μmライン&スペースのパター
ンが、半径29.5mm〜32.5mmに 2.8 °毎に
10本入っていた。磁化パターン形成の有無は、磁気現
像液により磁化パターンを現像して、光学顕微鏡で観察
することで確かめた。その結果、マスクのパターンに一
致する磁化パターンをディスク面に得られていることが
確認できた。また、同一条件で、作成したもう1枚のデ
ィスクをリード幅:0.46μm、ライト幅:0.75
μmのGMRヘッドで再生して、オシロスコープで波形を
確認した。オシロスコープで観察した波形を図1に示
す。 (比較例1)磁化パターン形成において、磁気記録媒体
をマスク上の3.5μm高さのスペーサを介して間隙を保っ
たまま静置し、磁気記録媒体とマスク間に間隙を保った
まま磁化パターン形成を行った以外は、実施例1と同様
にして、磁化パターンの形成された磁気記録媒体を得
た。スペーサは、マスク上のディスクの最外周に位置す
る場所にポリイミド材質のスペーサを高さ3.5μmでスピ
ンコートし、エッチングすることで得た。磁化パターン
形成の有無は、磁気現像液により磁化パターンを現像し
て、光学顕微鏡で観察することで確かめた。その結果、
マスクのパターンに一致する磁化パターンをディスク面
に得られていることが確認できた。また、同一条件で、
作成したもう1枚のディスクをリード幅:0.46μ
m、ライト幅:0.75μmのGMRヘッドで再生して、オ
シロスコープで波形を確認した。オシロスコープで観察
した波形を図2に示す。実施例1で作製した磁気記録媒
体の磁化パターンの波形と、比較例1で作製した磁気記
録媒体の磁化パターンの波形を比較すると、比較例1の
磁気記録媒体では、実施例1の磁気記録媒体に比較し
て、磁化反転部がなまり、再生出力が低下しているのが
観察された。これは、比較例1の磁気記録媒体において
は、エネルギー線がマスクを通過する際のディフラクシ
ョンの影響により、磁気記録媒体に形成された磁化パタ
ーンが、実施例1の磁化パターンに比較してぼやけてい
るためであると思われる。実施例1においては、得られ
た信号から、磁化パターン形成時には照射したエネルギ
ー線のディフラクションは起こっておらず、マスクと磁
気記録媒体は接触面間が0.05μm以下で良好に均一
接触していることがわかった。本実施例の方法を磁気デ
ィスクのサーボパターン形成に適用すれば、簡便かつ短
時間に、高精度のサーボパータンを有する磁気ディスク
が得られる。さらにこの磁気ディスクを用いた磁気ディ
スク装置は、サーボパターンを新たに書き込む必要がな
く、高精度でのトラッキングが可能であり、高密度に記
録を行うことができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
線幅の狭い高密度な磁化パターンを精度良くかつ簡便
に、短時間で磁気記録媒体に形成することができる。ひ
いては、高密度記録が可能な磁気記録媒体及び磁気記録
装置を短時間かつ安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で形成した磁化パターンの波形を示す
【図2】比較例1で形成した磁化パターンの波形を示す
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/84 G11B 5/84 Z 21/10 21/10 W Fターム(参考) 5D006 AA05 DA03 5D091 AA10 BB07 CC18 CC26 GG01 GG33 5D096 WW02 5D112 GA19 JJ10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁性層を有してなる磁気記録媒
    体に対し、マスクを介してエネルギー線を照射し該磁性
    層の被照射部を局所的に加熱する工程と、磁性層に外部
    磁界を印加する工程とを含む磁化パターン形成方法であ
    って、形成すべき磁化パターンに対応したパターンを有
    するマスクと磁気記録媒体を均一に接触させた状態で、
    磁化パターンを形成することを特徴とする磁化パターン
    形成方法。
  2. 【請求項2】マスクと磁気記録媒体を100g/cm2
    以上の圧力で互いに密着させることにより、マスクと磁
    気記録媒体を均一に接触させた状態で磁化パターンを形
    成することを特徴とする請求項1に記載の磁化パターン
    形成方法。
  3. 【請求項3】 磁化パターンが磁気記録媒体上のデータ
    トラックに書き込み/再生ヘッドをトラッキングするた
    めのサーボパターン又はサーボパターン書き込み用の基
    準パターンである請求項1又は2に記載の磁気記録媒体
    の磁化パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 同一位置におけるエネルギー線による加
    熱時間幅が10μsec以下である請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の磁気記録媒体の磁化パターン形成方法。
  5. 【請求項5】 エネルギー線がパルス状のエネルギー線
    である請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気記録媒体
    の磁化パターン形成方法。
  6. 【請求項6】 形成される磁化パターンの最小幅が0.7
    μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の磁気記録媒体の磁化パターン形成方法。
  7. 【請求項7】 該媒体が、面内磁気記録媒体である請求
    項1乃至6のいずれかに記載の磁気記録媒体の磁化パタ
    ーン形成方法。
  8. 【請求項8】 該媒体が、垂直磁気記録媒体である請求
    項1乃至7のいずれかに記載の磁気記録媒体の磁化パタ
    ーン形成方法。
  9. 【請求項9】 該媒体の最表面に近い磁性層の上に、膜
    厚50nm以下の保護層が形成されてなる請求項1乃至
    8のいずれかに記載の磁気記録媒体の磁化パターン形成
    方法。
  10. 【請求項10】 該保護層の上に、膜厚10nm以下の
    潤滑層が形成されてなる請求項9に記載の磁気記録媒体
    の磁化パターン形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    磁化パターン形成方法により磁化パターンが形成されて
    なることを特徴とする磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    方法により磁化パターンが形成されてなる磁気記録媒体
    と、磁気記録媒体を記録方向に駆動する駆動部と、記録
    部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記
    録媒体に対して相対移動させる手段と、磁気ヘッドへの
    記録信号入力と磁気ヘッドからの再生信号出力を行うた
    めの記録再生信号処理手段を有することを特徴とする磁
    気記録装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100624462B1 (ko) 2005-03-04 2006-09-19 삼성전자주식회사 패턴화된 기록매체의 제조 방법

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