JP2003043783A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003043783A
JP2003043783A JP2001230690A JP2001230690A JP2003043783A JP 2003043783 A JP2003043783 A JP 2003043783A JP 2001230690 A JP2001230690 A JP 2001230690A JP 2001230690 A JP2001230690 A JP 2001230690A JP 2003043783 A JP2003043783 A JP 2003043783A
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JP2001230690A
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English (en)
Inventor
Masafumi Kadonaga
雅史 門永
Sadayuki Iwai
貞之 岩井
Yumiko Kishi
由美子 岸
Keiichi Seya
啓一 瀬谷
Masako Yoshii
雅子 吉井
Hisafumi Shoji
尚史 庄司
Fumito Masubuchi
文人 増渕
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上に形成したトナー像の、像担持体
と被転写体とが対向する転写ニップ部のニップ入口部位
での放電を原因とする、該像担持体への逆転写を防止す
ることができる画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 転写バイアスローラ62bに印加する電
圧Vp、転写ニップ部のニップ幅Ln、感光体40の帯
電電位Vを、転写ニップ部のニップ入口部位での、感光
体40の非画像部と中間転写ベルト10上に転写された
トナー像との間での放電が発生しないように調整する。
これにより、ニップ入口部位側での放電が抑制され、2
色目以降の転写工程でのトナーの感光体40への逆転写
が防止され、感光体40から回収した残トナーのリサイ
クル化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ、またはそれらの複合機などの画像形成
装置に関し、詳しくは、複数色のトナーを個別に供給し
て転写ベルトの表面に沿って配設された複数の像担持体
を備え、各像担持体上に形成した複数色のトナー像を、
該転写ベルトに転写バイアスを印加しながら、該転写ベ
ルトにより搬送する転写材上に転写する直接転写方式、
該転写ベルトに1次転写した後、該転写材上に2次転写
する中間転写方式の画像形成装置、及び1つの像担持体
上に形成したに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、市場の要求に伴って、カラー複写
機やカラープリンタ等のような、カラー画像を出力でき
るカラー画像形成装置が多く提供されるようになってき
ている。このようなカラー画像形成装置としては、いわ
ゆる1ドラム型のものと、タンデム型のものとがある。
【0003】上記1ドラム型のカラー画像形成装置は、
像担持体としての1つの感光体と、該感光体の周囲の配
設された複数個の現像器とを備えている。そして、各現
像器により該感光体上に各色のトナー像を順次重ね合わ
せて形成し、この感光体上の合成トナー像を、転写紙や
OHPシートなどの転写材に一括転写して、カラー画像
を得るようにしている。あるいは、各現像器により該感
光体上に形成した各色のトナー像を、転写ドラムに保持
した転写材上に順次重ね合わせて静電転写、もしくは中
間転写体上に順次重ね合わせて1次転写した後、この中
間転写体上の合成トナー像を転写材に2次転写して、カ
ラー画像を得るようにしている。
【0004】一方、タンデム型のカラー画像形成装置
は、像担持体として、転写ベルトの表面に沿って配設さ
れた複数の感光体を備えている。そして、各感光体上に
形成された複数色のトナー像を、該転写ベルトに転写バ
イアスを印加しながら、該転写ベルトにより担持搬送さ
れる転写材上に直接、もしくは該転写ベルトを上記中間
転写ベルトとして該転写材に間接的に静電転写してカラ
ー画像を得るようにしている。
【0005】しかしながら、この種のカラー画像形成装
置では、感光体上に形成された各色のトナー像が転写材
もしくは転写ベルト上に順次転写されていく過程で、先
に転写されたトナー像の一部が感光体に逆転写されてし
まうことがある。つまり、カラー画像形成時に、一旦転
写体もしくは転写ベルトに付着したトナーが、次色のト
ナー像の形成時に感光体側に逆転写することがあった。
このような逆転写が生じると、転写材もしくは転写ベル
ト上に転写される各色のトナー像のトナー付着量が減少
してしまう。特に、1色目の転写トナー像は、4色目の
トナー像の転写が行われるまでの間に感光体に3回接触
するため、そのトナー付着量の減少が著しい。このた
め、この種のカラー画像形成装置では、各色のトナー像
の間に濃度差が生じて、画質が低下してしまうという課
題があった。
【0006】従来、このような課題を解決することを目
的として、上記1ドラム型のカラー画像形成装置とし
て、特開平5−165383号公報、特開平6−397
3号公報、特開2000−330354号公報などの装
置が提案されている。また、上記タンデム型のカラー画
像形成装置として、特開平6−75484号公報、特開
平8−137184号公報、特開平9−319179号
公報などの装置が提案されている。
【0007】ところで、この種のカラー画像形成装置に
おいては、上記転写材に転写されずに上記感光体や転写
ベルト上に残留した残トナーを回収し、この回収した残
トナーを上記現像装置に戻してリサイクルトナーとして
使用することが奨励されている。特に、近年のカラー画
像形成装置においては、その軽量化、コンパクト化、ユ
ーザメンテナンス性(交換性)の見地や、環境問題及び
省資源化の観点から、トナーリサイクルの要請が一段と
高まっている。
【0008】すなわち、この種のカラー画像形成装置で
は、一般に、黒、シアン、マゼンタ、イエローの、4色
のトナーを個別に収容した4個の現像装置を用いてカラ
ートナー像を形成している。従って、その感光体や転写
ベルトから回収される残トナー量が、モノクロ画像形成
装置における残トナー量よりも数倍多くなる。このた
め、上記残トナーを収容するための残トナー容器の、容
量や着脱交換時の操作性等が、設計上の大きな課題とな
っている。例えば、ユーザメンテナンス性の見地から残
トナー容器の交換頻度を少なくするために、残トナー容
器の容量を大きくすると、装置のコンパクト化や軽量
化、該残トナー容器の設置スペースの確保等が困難にな
る。このような課題の解消法として、上記残トナーをリ
サイクルトナーとして再利用することが考えられてい
る。つまり、残トナーを各現像装置に戻してリサイクル
使用することにより、残トナーを収容するための残トナ
ー容器自体を設ける必要がなくなる。また、残トナー容
器を設ける場合でも、トナーリサイクルによって、廃棄
されるトナー量が低減されるので、残トナー容器の小容
量化が可能になる。
【0009】また、トナーのリサイクル化によって、ト
ナーの消費量を減らすことができるので、省資源化を図
ることができ、且つ1枚あたりのコピーコストを下げる
ことができる。さらに、トナーのリサイクル化により、
廃棄トナー量を減らすことができるので、環境にやさし
い画像形成装置を提供することができるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記1ドラ
ム型のカラー画像形成装置においては、リボルバ型の現
像装置のような複数の現像器により、感光体上もしくは
転写ベルト上に重ね合わされて形成された各色のトナー
像が、1つのクリーニング装置によって一括して回収さ
れる。従って、この種の1ドラム型のカラー画像形成装
置では、その感光体から回収される残トナーが各色のト
ナーが混色した状態となっているため、この回収した残
トナーのリサイクル使用は困難であった。
【0011】これに対し、前記タンデム型のカラー画像
形成装置では、黒、シアン、マゼンタ、イエローの、各
色のトナー像が、各色ごとに対応した各感光体上に個別
に形成されるので、各感光体のクリーニング手段によ
り、各感光体から混色のない各色の残留トナーを個別に
回収してリサイクル利用することが可能になる。
【0012】ところが、このようなタンデム型のカラー
画像形成装置においても、前述した異色トナーの多色の
感光体への逆転写が発生すると、該感光体から回収され
たトナーに該異色トナーが混入してしまうため、該感光
体から回収したトナーをリサイクルトナーとして再利用
した際に、トナー像に混色が生じてしまうという問題が
生じてしまう。このため、高画質を得るようにしたカラ
ー画像形成装置では、回収トナーのリサイクルが行なえ
ず、排トナーの増加や、トナー消費量の増加といった課
題があった。
【0013】そこで、本発明者らは、上記タンデム型の
画像形成装置において、2色目のトナー像の形成時に、
1色目のトナー像が感光体側へ逆転写する現象の発生原
因を究明するために、様々な実験を行なった。その結
果、感光体と転写材や転写ベルト等の被転写体とが対向
する転写ニップ部の、該感光体の非画像部と被転写体上
に転写されたトナー像との間での放電が多い程、上記逆
転写現象が顕著であることが判明した。ここで、該転写
ニップ部のニップ出口部位(被転写体移動方向下流側の
部位)の放電が原因の場合には、被転写体に転写されつ
つある2色目のトナー像のトナーが飛翔して感光体に逆
転写することになるはずである。従って、このニップ出
口部位の放電が、1色目のトナー像の感光体側へ逆転原
因とは考えにくく、該転写ニップ部のニップ入口部位
(被転写体移動方向上流側の部位)の放電が、上記逆転
写現象の発生に大きな影響を与えているものと考えられ
る。
【0014】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、像担持体上に形成し
たトナー像の、像担持体と被転写体とが対向する転写ニ
ップ部のニップ入口部位での放電を原因とする、該像担
持体への逆転写を防止することができる画像形成装置を
提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体上にト
ナー像を形成するトナー像形成手段と、該感光体上に形
成したトナー像が転写される被転写体と、該被転写体を
該像担持体に向けて移動させる転写体移動手段と、該像
担持体と被転写体とが対向する転写ニップ部で該被転写
体に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段とを
備え、前色のトナー像が既に転写されている上記被転写
体上に、上記像担持体上に形成した次色のトナー像を転
写して、該被転写体上に複数色のトナーからなる多色画
像を形成する画像形成装置において、上記転写バイア
ス、上記転写ニップ部のニップ幅、上記像担持体の帯電
電位を、上記転写ニップの被転写体移動方向上流側のニ
ップ入口部位での、上記像担持体の非画像部と被転写体
上に転写されたトナー像との間での放電が発生しないよ
うに調整したことを特徴とするものである。
【0016】この画像形成装置においては、上記次色の
トナー像の転写時に、上記ニップ入口部位で放電が発生
しなくなり、該放電を原因とする、上記前色のトナー像
のトナーの上記像担持体への逆転写が防止されるように
なる。これにより、該像担持体から回収した残トナーへ
の前色のトナーの混入が防止され、該残トナーをリサイ
クル化して再利用できるようになる。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置において、上記転写ニップ部のニップ入口部位側にア
ースローラを配置するとともに、該転写ニップ部のニッ
プ出口部位側に転写バイアスローラを配置し、上記転写
バイアスをVp、上記ニップ幅をLn、上記アースロー
ラから上記ニップ入口部位までの距離をL、上記ニッ
プ出口部位から上記転写バイアスローラまでの距離をL
r,L=L+Ln+Lrとしたとき、上記次色のトナ
ー像形成時における上記像担持体の初期帯電電位Vs
が、該トナー像の層厚dに等しい空隙でのパッシェン放
電限界電圧Vth(Vth=L/L×Vp−(312
+6.2×10d))よりも大きいことを特徴とする
ものである。
【0018】上記ニップ入口部位の放電は、像担持体の
非画像部電位が負に大きく、上記被転写体側の電位が正
に大きい時に発生する。これは、上記ニップ入口部位で
のプレ除電光(PTL)の照射等による像担持体の電位
低下が考えられる。しかし、このように、トナー像の転
写直前で、像担持体の非画像部電位を低下させると、転
写チリが発生しやすくなることが知られている。従っ
て、このような転写チリの発生を抑制するためには、P
TLを用いない構成で、ニップ入口部位での像担持体電
位を予め大きくしておく必要がある。そこで、この画像
形成装置では、上記像担持体の初期帯電電位Vsを、上
記パッシェン放電限界電圧Vthよりも大きく、つま
り、Vs>Vth(但し、Vth=L/L×Vp−
(312+6.2×10d))の関係をもつように、
上記像担持体電位を最初から高めに設定して現像を行な
うようにする。これにより、上記ニップ入口部位での像
担持体電位と、上記被転写体側の電位との電位差が小さ
くなり、上記トナー像の転写時における転写チリの発生
を少なくすることができ、また、該ニップ入口部位での
放電現象が抑制されて、上記逆転写をより確実に防止で
きるようになる。
【0019】請求項3の発明は、請求項2の画像形成装
置において、上記像担持体上に上記トナー像を形成する
の際の現像ポテンシャル以上の現像ポテンシャルで、該
像担持体上のトナー付着量が飽和する特性を備えたトナ
ー帯電量(q/m)のトナーを使用して、上記トナー像
の作像を行なうことを特徴とするものである。
【0020】上記逆転写防止の目的で上記像担持体の帯
電電位を低くすると、像担持体の画像部と非画像部での
電位差が小さくなり、現像が不安定になり易い。特に、
トナー帯電量(q/m)が大きいと、低電位現像時のド
ット径のバラツキが大きくなり、画像劣化となる。そこ
で、この画像形成装置においては、図7に▲記号で示す
データのように、上記像担持体上に上記トナー像を形成
するの際の現像ポテンシャル以上の現像ポテンシャル
で、該像担持体上のトナー付着量が飽和する特性を備え
たトナー帯電量(q/m)のトナーを使用して、上記ト
ナー像の作像を行なう。ここで、トナー帯電量(q/
m)が十分に低い値のトナーを用いてトナー像を形成す
ることにより、上記像担持体に所定量以上のトナーが付
着することがなくなる。これにより、現像ポテンシャル
に対する像担持体へのトナー付着量が安定し、バラツキ
の少ない画像が得られるようになる。
【0021】請求項4の発明は、請求項2の画像形成装
置において、トナー帯電量(q/m)を、絶対値で10
μC/g以下としたことを特徴とするものである。
【0022】請求項2の発明において、上記像担持体の
帯電電位を低くすると、画像部と非画像部の電位差が小
さくなるために、該像担持体と現像手段の間の現像部に
形成される現像電界が低下し、トナー帯電量(q/m)
が大きいトナーでは十分な現像が行われなくなる。この
結果、像担持体上のトナー付着量が低下するといった不
具合が発生する。また、飽和現像が難しく、ドットのバ
ラツキの大きな画像となり、粒状性の悪い画像となる。
さらに、トナー帯電量(q/m)が大きいと、転写工程
において必要な転写バイアスが高くなり、上記ニップ入
口部位での放電が発生して、上記逆転写や転写チリが発
生しやすくなる。そこで、この画像形成装置において
は、トナー帯電量(q/m)を、絶対値で10μC/g
以下とする。これにより、上述のような不具合の発生が
防止されるようになる。
【0023】請求項5の発明は、静電潜像を担持するた
めの像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成するた
めの潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化
するための現像手段と、該像担持体上のトナー像を被転
写体上に転写するための転写手段とを有する画像形成手
段を複数個備え、且つ、該複数個の画像形成手段の各像
坦持体の表面に順次接触しながら移動する転写ベルトを
備えた画像形成装置において、上記各像坦持体と上記転
写ベルトとの間の各転写ニップ部の、上流側にアースロ
ーラを配置し、下流側に転写ローラを配置し、トナー像
の層厚dに等しい空隙でのパッシェン放電限界電圧Vt
h、転写ローラに印加する電圧をVp、上記転写ニップ
のニップ部位出口でのベルト表面電位をVout、トナ
ー層厚さの最大値をd、トナー1個の電荷量Q(C)、
トナー帯電量(q/m)と付着力の関係を示すパラメー
タγ、トナー密度ρ(Kg/m)としたとき、Vth
=d・γ(q/m)/Q、Q=4πrσ(q/m)
/3、Vth<Vout<Vpなる関係に設定されてい
ることを特徴とするものである。
【0024】この画像形成装置においては、上記各式を
満たす関係にあるので、上記各転写ニップ部における転
写バイアスが、各色の低いトナー帯電量(q/m)に応
じた最適な転写バイアスになり、各トナー像に対する十
分な転写性が得られるようになる(詳しくは、後述す
る)。なお、ここでγは、トナー外添剤量に依存するパ
ラメータで、γ=0.1〜1.0の値を取る。
【0025】請求項6の発明は、請求項5の画像形成装
置において、上記転写ニップ部のニップ幅をLn、上記
ニップ幅をLn、上記アースローラから上記ニップ入口
部位までの距離をL、ニップ出口部位から上記転写バ
イアスローラまでの距離をLr,L=L+Ln+Lr
としたとき、Vp>Vth×L/(L+Ln)、Vt
h=d・γ(q/m)/Q、Q=4πrσ(q/
m)/3、の関係を満たすことを特徴とするものであ
る。
【0026】この画像形成装置においては、上記式を満
たす関係にあるので、請求項5の画像形成装置と同様
に、上記各転写ニップ部における転写バイアスが、各色
の低いトナー帯電量(q/m)に応じた最適な転写バイ
アスになり、各トナー像に対する十分な転写性が得られ
るようになる(詳しくは、後述する)。
【0027】請求項7の発明は、請求項6の画像形成装
置において、Vp<L×(312+6.2×10×d
−Vs)/L、の関係を満たすことを特徴とするもの
である。
【0028】上記転写ニップ部に印加される転写バイア
スは、像担持体の帯電電位Vsに依存するため、この転
写バイアスをあげすぎると、上記ニップ入口部位側で放
電が発生してしまい、逆転写が発生する。そこで、この
画像形成装置においては、帯電電位Vsと放電が発生し
ない電圧との関係を規定して、該転写ニップ部に印加さ
れる転写バイアスを、ニップ入口部位側に放電が発生し
ないような上限値に規定する(詳しくは、後述する)。
これにより、上記ニップ入口部位側での放電の発生によ
る逆転写の発生が防止されるようになる。
【0029】請求項8の発明は、請求項6の画像形成装
置において、Vth×L/(L+Ln)<Vp<L/
×(312+6.2×10×d+Vs)、Vth
=d・γ(q/m)/Q、Q=4πrσ(q/m)
/3、の関係を満たすことを特徴とするものである。
【0030】上述のように、上記ニップ入口部位側で放
電が発生すると逆転写が発生し、また、上記転写バイア
スが低いと十分な転写が行われなくなり画像が劣化す
る。そこで、この画像形成装置においては、上記転写バ
イアスの最適な範囲を規定する(詳しくは、後述す
る)。これにより、上記像担持体の表面電位が低く、各
色トナーの(q/m)が低い場合でも、逆転写が発生せ
ず、十分な転写率のトナー像が形成されるようになる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、タンデム中間転
写方式のカラー画像形成装置としての複写機に適用した
実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る
複写機の概略的な全体構成を示す。図1において、符号
100は複写機本体、200は該複写機本体100を載
せる給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り
付けるスキャナ、400はスキャナ300の上に取り付
ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
【0032】複写機本体100には、無端ベルト状の中
間転写体としての中間転写ベルト10が設けられてい
る。中間転写ベルト10は、図3に示すように、ベース
層11を、例えば伸びの少ないフッ素樹脂や伸びの大き
なゴム材料に帆布など伸びにくい材料で構成された基層
をつくり、その上に弾性層12を設ける。弾性層12
は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴムなどでつくる。その弾性層12の表面は、
例えばフッ素系樹脂をコーティングして平滑性のよいコ
ート層13で被ってなる。
【0033】上記中間転写ベルト10は、図2に示すよ
うに、複数個(図示例では3つ)の支持ローラ14、1
5、16に掛け回されており、図中の矢印方向に回転搬
送可能となっている。上記支持ローラ15の左には、画
像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナー
を除去するためのベルトクリーニング装置17が設けら
れている。また、支持ローラ14と支持ローラ15の間
に張り渡した中間転写ベルト10上には、その搬送方向
に沿って、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの4
つの画像形成ユニット18が横に並べて配置されてい
る。これにより、タンデム型の画像形成装置20が構成
されている。ここで、ブラック(Bk)現像モード時に
他の3つのイエロー・マゼンタ・シアンのカラー画像形
成を解除することを考慮したときの現像順は、シアン、
マゼンタ、イエロー、ブラックの順となっている。
【0034】上記画像形成装置20の上には、図1に示
すように、露光装置21が設けられている。一方、中間
転写ベルト10を挟んで画像形成装置20と反対の側に
は、2次転写装置22が配設されている。図示の2次転
写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトであ
る2次転写ベルト24を掛け渡して構成されており、該
2次転写ベルト24が中間転写ベルト10を介して支持
ローラ16に押し当てられることによって、中間転写ベ
ルト10上のトナー像が転写紙に転写される。
【0035】上記2次転写装置22の下流側には、転写
紙上のトナー像を定着するための定着装置25が設けら
れている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベル
ト26に加圧ローラ27を押し当てて構成されている。
上述の2次転写装置22は、画像転写後の転写紙を上記
定着装置25へと搬送する転写紙搬送機能も備えてい
る。もちろん、2次転写装置22としては、転写ローラ
や非接触のチャージャを配置してもよい。また、図示の
複写機は、上記2次転写装置22および定着装置25の
下に、画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像
を記録すべく転写紙を反転搬送するための転写紙反転装
置28を備えている。
【0036】上記複写機を用いてコピーをとるときは、
例えば、上記原稿自動搬送装置400の原稿台30上に
原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を
開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿
をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押
さえる。そして、不図示のスタートスイッチを押すと、
原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原
稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動した
後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたと
きは、直ちにスキャナ300が駆動されて、第1走行体
33および第2走行体34が走行する。そして、第1走
行体33により光源からの光が原稿に発射されるととも
に、原稿面からの反射光が、さらに反射して第2走行体
34に向け第2走行体34のミラーで反射して結像レン
ズ35を通して読取りセンサ36に入り、原稿内容が読
み取られる。
【0037】また、上記スタートスイッチが押される
と、不図示の駆動モータにより、上記支持ローラ14、
15、16の1つが回転駆動して、他の2つの支持ロー
ラが従動回転し、中間転写ベルト10が回転搬送され
る。同時に、個々の画像形成ユニット18でその感光体
40が回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック・
イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像が形成される。
そして、中間転写ベルト10の回転とともに、これらの
単色画像が順次転写されて、中間転写ベルト10上に合
成カラー画像が形成される。
【0038】さらに、上記スタートスイッチが押される
と、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択
回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセッ
ト44の1つから転写紙が繰り出される。該転写紙は、
分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に入
り、搬送ローラ47で搬送されて複写機本体100内の
給紙路48に導かれて、レジストローラ49に突き当て
て止められる。ここで、転写紙を手差しで送り込む場合
には、給紙ローラ50を回転して手差転写紙レイ51上
の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離し
て手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49
に突き当てて止める。
【0039】上記レジストローラ49は、中間転写ベル
ト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせて回転
し、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に転
写紙を送り込み、2次転写装置22で転写して転写紙上
にカラー画像を記録する。画像転写後の転写紙は、2次
転写装置22により搬送されて定着装置25へと送り込
まれ、定着装置25により熱と圧力とが加えられて、転
写画像が定着された後、切換爪55が切り換えられて排
出ローラ56により機外に排出され、排紙トレイ57上
にスタックされる。ここで、両面コピーを行う場合に
は、該転写紙を切換爪55で切り換えて転写紙反転装置
28に送りこみ、そこで反転して再び転写位置へと導
き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56で排紙
トレイ57上に排出する。一方、画像転写後の中間転写
ベルト10は、ベルトクリーニング装置17により、画
像転写後に中間転写ベルト10上に残留した残留トナー
が除去され、画像形成装置20による再度の画像形成に
備える。
【0040】上記各画像形成ユニット18は、図2及び
図4に示すように、現像装置181と、帯電装置182
と、感光体クリーニング装置183と、上記1次転写装
置62としての、アースローラ62aと、転写バイアス
ローラ62bとで構成されている。図2において、転写
バイアスローラ62bに転写電圧を印加することによっ
て、感光体40上のトナー像を中間転写ベルト10へ1
次転写する。各感光体40上に形成されたY、M、C、
Bkの画像は、上述したように、中間転写ベルト40に
全て転写した後、支持ローラ16に対向した位置に配置
された2次転写装置22の転写ローラ23によって、転
写材(例えば紙)に2次転写し、定着装置25を通して
固着画像を得る。
【0041】ここで、逆転写現象の発生メカニズムを解
明するために、上記Y、M、C、Bkの順に画像を形成
する装置を用いて、逆転写率と各パラメータの関係を調
べた。上記中間転写ベルト10上に転写されたYトナー
の、ベルト上付着量m/Aをm1(g/m)とする。
次に、Mトナーを転写した際に、感光体40上のマゼン
タ画像がない場所に付着したYトナーの量をm2(g/
)とする。ここで、逆転写率aを、a=m2/m1
と定義する。
【0042】図5は、感光体40に図示しない除電ラン
プの除電光(PTL)を照射して、転写ニップ部のニッ
プ入口部位での転写前の感光体40の帯電電位(表面電
位)Vを変えて、M転写時のYトナー逆転写率を測定し
た結果である。図5に示すように、感光体40の帯電電
位Vが大きいと、逆転写率が1次元的に比例して増加す
ることがわかる。よって、感光体40の帯電電位を小さ
くすることが、逆転写防止に有効である。しかしなが
ら、上記PTLによって感光体40の帯電電位を急激に
低下させると、感光体40上でトナーの移動が起こりチ
リとなることが知られている。よって、最初から感光体
40の帯電電位を低めに設定し、現像を行なうことがよ
いと考えられる。
【0043】図6は、上記感光体40の初期帯電電位
(表面電位)を変えて、逆転写率を測定した結果であ
る。図5と同様の結果となり、感光体40の初期帯電電
位を下げることで逆転写が少なくなることがわかる。図
6から、感光体40の初期帯電電位が−170V以下で
あれば、逆転写率が0となり、感光体をから回収した残
トナーが混色しないことがわかる。従って、このような
条件下では、該残トナーをリサイクルトナーとして再使
用しても、混色のない画質の高いトナー像を形成するこ
とができるようになる。
【0044】ここで、上記転写バイアスローラ62bに
印加する電圧をVp、ニップ幅をLn、入口側ローラか
らニップ入口までの距離をL、ニップ出口から転写バ
イアスローラ62bまでの距離をLr,L=L+Ln
+Lrとしたとき、上記ニップ入口部位での、中間転写
ベルト10の表面電位Vinのおよその値は、次式
(1)で表される。 Vin=L/L×Vp・・・(1)
【0045】また、トナー層の厚さをdとすると、上記
ニップ入口部位での最小空隙幅はdとなり、このときの
放電限界の値Vpaはパッシェンの法則から、次式
(2)で規定される。 Vpa=312+6.2×10d・・・(2)
【0046】また、感光体40の初期帯電電位をVsと
すると、 Vin−Vs<Vpa・・・(3) のときに、上記ニップ入口部位での放電が発生しない。
よって、該ニップ入口部位で放電が発生しない感光体4
0の初期帯電電位をVsは、 Vs>Vin−Vpa・・・(4) となり、次式(5)が得られる。 Vs>L/L×Vp−(312+6.2×10d)・・・(5)
【0047】ここで、L=5mm,L=30mm,印
加バイアス1500V,トナー層厚さ最大値20μmと
すると、上記式(5)は、Vs>5/30×1500V
−(312+6.2×20)=−186Vとなり、感光
体40の帯電電位の絶対値が186V以下であれば、上
記ニップ入口部位で放電が発生しないことがわかる。こ
れは、図5,6の実験結果とほぼ同じ値となる。これよ
り、上記ニップ入口部位側の放電を抑制することが、上
記逆転写の抑制につながることが判明した。
【0048】このように、上記感光体40の初期帯電電
位を下げることで、上記ニップ入口部位での放電を抑制
し、逆転写を防止できることが判明したが、該初期帯電
電位が低すぎると、現像に不具合が生じることがわかっ
ている。図7は、現像ポテンシャルを変えて感光体40
上トナー付着量を測定した結果である。ここで現像ポテ
ンシャルは、感光体40の初期帯電電位Vdと現像バイ
アスVbの差の絶対値であり、次式(6)で定義され
る。 現像ポテンシャル=|Vd−Vb|・・・(6)
【0049】すなわち、上記逆転写防止の目的で上記像
担持体の帯電電位を低くすると、像担持体の画像部と非
画像部での電位差が小さくなり、現像が不安定になり易
い。特に、トナー帯電量(q/m)が大きいと、低電位
現像時のドット径のバラツキが大きくなり、画像劣化と
なる。そこで、この画像形成装置においては、図7に▲
記号で示すデータのように、感光体40上のトナー付着
量が、現像ポテンシャルを変えたときに飽和する特性を
備えたトナー帯電量(q/m)のトナーを使用して、上
記トナー像の作像を行なう。ここで、トナー帯電量(q
/m)が十分に低い値のトナーを用いてトナー像を形成
することにより、感光体40に所定量以上のトナーが付
着することがなくなる。これにより、現像ポテンシャル
に対する感光体40へのトナー付着量が安定し、バラツ
キの少ない画像が得られるようになる。
【0050】図9は、上記実験に用いた現像装置181
の概略断面図である。この現像装置181は、上記感光
体40に対向した現像領域に、1成分現像剤としてのト
ナー2を担持して搬送する現像剤担持体としての現像ロ
ーラ3と、該現像ローラ3に担持されたトナー2を均一
な薄層に形成する薄層形成部材としてのドクタブレード
4と、該現像ローラ3にトナー2を供給する現像剤供給
部材としてのトナー供給ローラ5と、該トナー供給ロー
ラ5により供給されるトナー2を収容する現像剤収容ケ
ースとしてのトナー容器6と、該トナー容器6内に収容
されたトナー2を撹拌しながら該トナー供給ローラ5に
向けて送り込むアジテータ7とを備えている。
【0051】図10に、上記トナーのトナー帯電量(q
/m)と、転写電圧(V)との関係を示す。ここで、図
中の符号「◇」及び「□」のデータは、それぞれ、トナ
ー帯電量q/mが−13[μC/g]の高帯電量トナ
ー、及び帯電量q/mが−8[μC/g]の低帯電量ト
ナーについて測定したものである。この図10の結果に
より、トナー帯電量が−10[μC/g]より絶対値で
低いときは、現像ポテンシャルが約100[V]でトナ
ー付着量が飽和するのに対し、トナー帯電量が−10
[μC/g]より絶対値で高いときは、現像ポテンシャ
ルが約300[V]になるまで増加している。このよう
に、トナー帯電量(q/m)が高くなると、感光体40
の電位変動の影響を受けて現像量が変化し、最終的に画
像濃度が変動する。従って、感光体40の初期帯電電位
が−180V程度であれば、現像ポテンシャルは100
V程度である必要がある。よって、トナー帯電量(q/
m)は、絶対値で10μC/g以下でなければ、画像濃度
が安定しないことがわかる(図7参照)。
【0052】次に、上記複写機における必要転写バイア
スの下限について考察する。上記ニップ出口部位での中
間転写ベルト10の表面電位をVout、トナー層厚さ
の最大値をd、トナー1個の電荷量Q(C)、トナー帯
電量(q/m)と付着力の関係を示すパラメータγ、ト
ナー密度ρ(Kg/m)とした場合、Voutが次の
式(7)、(8)、(9)で規定される下限値Vth以
上である必要がある。 Vth=d・γ(q/m)/Q・・・(7)、 Q=4πrρ(q/m)/3・・・(8)、 Vth<Vout<Vp・・・(9)。
【0053】図8は、トナー外添剤量に依存するパラメ
ータγとトナー外添剤の被覆率との関係を測定した結果
である。このパラメータγは、0.1〜1.0(nNg
/μC)の値をとる。
【0054】トナーと感光体40との付着力は、F=γ
(q/m)で求められる。さらに、上記ニップ出口部
位での中間転写ベルト10の表面電位Voutと、上記
転写バイアスローラ62bに印加する電圧をVPVpと
は、おおよそ次式(10)の関係にある。 Vout=(Lr+Lnip)/L×Vp・・・(10)
【0055】従って、上記式(10)より、次式(1
1)、(12)、(13)の関係が得られる。 Vp>Vth×L/(LL+Ln)・・・(11)、 Vth=d・γ(q/m)2/Q・・・(12)、 Q=4πr3ρ(q/m)/3・・・(13)、但し、
γ=(0.1〜1.0)。 これらの各式(11)、(12)、(13)の関係を満
たすとき、十分なトナー転写が可能となる。なおγ=
1.0のときが最も厳しい条件である。
【0056】以上により、転写バイアスの上限と下限が
規定され、次式(14)、(15)、(16)の関係が
得られる。 Vth×L/(L+Ln)<Vp<L/L×(312+6.2×10×d +Vs)・・・(14)、 Vth=d・γ(q/m)/Q・・・(15)、 Q=4πrρ(q/m)/3・・・(16)。
【0057】図11は、L=5mm,Ln=15m
m,Lr=10mm,トナー層厚さ20μmの場合の、
上記各式(14)、(15)、(16)における関係を
グラフにプロットしたものである。トナー半径が3.5
μm,4μm,5μmの場合の転写下限電圧(グラフ1
次直線)と、潜像電位とトナー層厚とから決まる上限電
圧(図中Vs=0V,−180V,−500VのX軸平
行な直線)である。ここで、感光体40の初期帯電電位
が絶対値で小さい(0Vに近い)程、またトナー径が大
きい程、有効な転写電圧領域が広くなる。
【0058】実施例1 図1に示す複写機において、アースローラ62aからニ
ップ入口部位までの距離をL=5mm,1次転写ニッ
プ幅をLn=15mm、ニップ出口部位から転写バイア
スローラ62bまでの距離をLr=10mmに設定し
た。転写バイアスを800V〜2000V,平均トナー
q/m=−8μC/g,平均トナー直径8μm、感光体
帯電電位を−180V、画像部電位を−150Vとし
て、Y画像のみを形成し、M作像感光体40上へのYト
ナーの逆転写による付着量を計測し、逆転写率を求めた
結果を図11に示す。図11に示すように、転写バイア
スが1400Vまでは、逆転写率が1%以下となり、良
好な結果が得られた。
【0059】トナー帯電量q/m=−15μC/gで、
同様の実験を行なったところ、感光体40上の画像濃度
のバラツキが大きく、傾向のつかめる実験結果が得られ
なかった。
【0060】比較例として、上記初期帯電電位を−50
0V、露光時の画像部電位−150VでYトナーの逆転
写率を求めたところ、かなりのYトナーがM作像様の感
光体40に逆転写による付着をしていることがわかっ
た。これより、感光体40の初期帯電電位を絶対値で低
く設定すること、また十分な画像濃度を出すためには、
最適なトナー帯電量(q/m)設定をする必要があるこ
とが確認された。
【0061】
【発明の効果】請求項1乃至4の発明によれば、転写ニ
ップ部のニップ入口部位での放電が抑制されるので、2
色目以降の転写工程でのトナーの像担持体への逆転写が
防止される。従って、該感光体から回収した残トナー
は、画像形成時のトナーのみ(単色)となるので、この
残トナーのリサイクル化が可能となり、トナー消費量低
減や、リサイクルトナーによる混色での画像劣化が抑制
することができるようになるという優れた効果がある。
【0062】請求項5乃至8の発明によれば、トナー帯
電量(q/m)を最適な値とすることで、低い帯電電位
でも十分な感光体上画像濃度が得られ、かつニップ入口
部位の放電が抑制されることで、トナーの逆転写、転写
チリの少ない転写の実現が可能となる。また転写バイア
スが低くても十分な転写率が得られるという優れた効果
がある。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る複写機の全体構成を示す概略
構成図。
【図2】上記複写機の画像形成部の構成を示す概略構成
図。
【図3】上記複写機に用いられている中間転写ベルトの
構成を示す概略断面図。
【図4】上記画像形成部に配置されている画像形成ユニ
ットの概略構成図。
【図5】上記画像形成ユニットの感光体の、転写ニップ
部のニップ入口部位での転写前の帯電電位と、トナーの
逆転写率との関係を示す線図。
【図6】上記感光体の初期帯電電位(表面電位)と、上
記逆転写率との関係を示す線図。
【図7】上記画像形成ユニットの現像ポテンシャルと、
上記感光体上トナー付着量との関係を示す線図。
【図8】上記トナーの外添剤量に依存するパラメータγ
と、トナー外添剤の被覆率との関係を示す線図。
【図9】上記画像形成ユニットの現像装置の構成を示す
概略構成図。
【図10】上記トナーのトナー帯電量(q/m)と、転
写電圧(V)との関係を示す線図。
【図11】上記画像形成ユニットの転写バイアスと、上
記逆転写率との関係を示す線図。
【符号の説明】
2 トナー 3 現像ローラ 4 ドクターブレード 5 トナー供給ローラ 6 トナー容器 7 アジテータ 10 中間転写ベルト 14,15,16 支持ローラ 17 ベルトクリーニング装置 18 画像形成ユニット 20 画像形成装置 21 露光装置 22 2次転写装置 24 2次転写ベルト 25 定着装置 40 感光体 60 帯電装置 61 現像装置 62 1次転写装置 62a アースローラ 62b 転写バイアスローラ 64 除電装置 181 現像装置 182 帯電装置 183 感光体クリーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 103 G03G 9/08 361 (72)発明者 岸 由美子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 瀬谷 啓一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 吉井 雅子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 庄司 尚史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 増渕 文人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA21 EA01 EA10 2H030 AA01 AA04 AB02 AD01 AD02 BB02 BB42 BB46 BB54 BB63 2H077 AA37 AB03 AB04 AB14 AC03 AC04 AD06 AD13 AD23 AD35 EA11 GA13 2H200 FA05 FA14 GA12 GA23 GA46 GA47 GA56 GB11 GB22 GB26 HA02 HA28 HB12 JA02 JA03 JA16 JA28 JB06 JB16 JB20 JC03 JC07 JC09 JC12 JC13 JC15 LA06 LA14 LA17 LA27 LA29 LB02 LB09 LB13 MA03 MA04 MA20 NA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と、該像担持体上にトナー像を形
    成するトナー像形成手段と、該感光体上に形成したトナ
    ー像が転写される被転写体と、該被転写体を該像担持体
    に向けて移動させる転写体移動手段と、該像担持体と被
    転写体とが対向する転写ニップ部で該被転写体に転写バ
    イアスを印加する転写バイアス印加手段とを備え、前色
    のトナー像が既に転写されている上記被転写体上に、上
    記像担持体上に形成した次色のトナー像を転写して、該
    被転写体上に複数色のトナーからなる多色画像を形成す
    る画像形成装置において、 上記転写バイアス、上記転写ニップ部のニップ幅、上記
    像担持体の帯電電位を、上記転写ニップの被転写体移動
    方向上流側のニップ入口部位での、上記像担持体の非画
    像部と被転写体上に転写されたトナー像との間での放電
    が発生しないように調整したことを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、 上記転写ニップ部のニップ入口部位側にアースローラを
    配置するとともに、該転写ニップ部のニップ出口部位側
    に転写バイアスローラを配置し、上記転写バイアスをV
    p、上記ニップ幅をLn、上記アースローラから上記ニ
    ップ入口部位までの距離をL、上記ニップ出口部位か
    ら上記転写バイアスローラまでの距離をLr,L=L
    +Ln+Lrとしたとき、上記次色のトナー像形成時に
    おける上記像担持体の初期帯電電位Vsが、該トナー像
    の層厚dに等しい空隙でのパッシェン放電限界電圧Vt
    h(Vth=L/L×Vp−(312+6.2×10
    d))よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2の画像形成装置において、 上記像担持体上に上記トナー像を形成するの際の現像ポ
    テンシャル以上の現像ポテンシャルで、該像担持体上の
    トナー付着量が飽和する特性を備えたトナー帯電量(q
    /m)のトナーを使用して、上記トナー像の作像を行な
    うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項2の画像形成装置において、 トナー帯電量(q/m)を、絶対値で10μC/g以下
    としたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】静電潜像を担持するための像担持体と、該
    像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段
    と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手
    段と、該像担持体上のトナー像を被転写体上に転写する
    ための転写手段とを有する画像形成手段を複数個備え、
    且つ、該複数個の画像形成手段の各像坦持体の表面に順
    次接触しながら移動する転写ベルトを備えた画像形成装
    置において、 上記各像坦持体と上記転写ベルトとの間の各転写ニップ
    部の、上流側にアースローラを配置し、下流側に転写ロ
    ーラを配置し、トナー像の層厚dに等しい空隙でのパッ
    シェン放電限界電圧Vth、転写ローラに印加する電圧
    をVp、上記転写ニップのニップ部位出口でのベルト表
    面電位をVout、トナー層厚さの最大値をd、トナー
    1個の電荷量Q(C)、トナー帯電量(q/m)と付着
    力の関係を示すパラメータγ、トナー密度ρ(Kg/m
    )としたとき、 Vth=d・γ(q/m)/Q、 Q=4πrσ(q/m)/3、 Vth<Vout<Vp、 なる関係に設定されていることを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5の画像形成装置において、 上記転写ニップ部のニップ幅をLn、上記ニップ幅をL
    n、上記アースローラから上記ニップ入口部位までの距
    離をL、ニップ出口部位から上記転写バイアスローラ
    までの距離をLr,L=L+Ln+Lrとしたとき、 Vp>Vth×L/(L+Ln)、 Vth=d・γ(q/m)/Q、 Q=4πrσ(q/m)/3、 の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項6の画像形成装置において、 Vp<L×(312+6.2×10×d−Vs)/L
    、 の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項6の画像形成装置において、 Vth×L/(L+Ln)<Vp<L/L×(31
    2+6.2×10×d+Vs)、 Vth=d・γ(q/m)/Q、 Q=4πrσ(q/m)/3、 の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
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