JP2003043204A - 難燃性無反射フィルム - Google Patents

難燃性無反射フィルム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロジェクションテレビや3D映像システム
のような大型光学機器において、燃焼に対する十分な安
全性を有する無反射フィルムを提供する。 【解決手段】 難燃性ベースフィルムの少なくとも一方
の面に反射防止層を設けてなる積層体において、該反射
防止層が合成樹脂バインダー100質量部に対し、
(A)平均粒径5〜25μmのカーボンブラック含有合
成樹脂粒子と(B)平均粒径30〜50μmのカーボン
ブラック含有合成樹脂粒子とを質量比6:1ないし2:
1の割合で含む混合粒子20〜500質量部及び(C)
平均粒径1μm以下のカーボンブラック粒子1〜100
質量部を配合した厚さ15〜100μmの層である難燃
性無反射フィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種光学装置、特
にプロジェクションテレビや3D映像システムのような
大型光学機器の内壁面に入射した光の反射を防止するた
めに用いるのに好適な無反射フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、カメラ、複写機、現像機などの
光学装置においては、入射光の反射による種々の障害が
問題となっている。例えば、カメラの場合、入射光が内
壁面で反射してフィルムに悪影響を与えたり、光源から
の光がカメラ内壁面で反射し、ファインダー光路中に入
射してファインダー視野画像を見にくくする。レンズが
カメラ内に内蔵され、レンズ部を伸縮可能に設け、標準
撮影とズーム撮影が可能なものが多く出てきているが、
この場合、入射した経路の異なる光が混合し、撮影写真
にハレーションやゴーストを発生させるし、また、複写
機においては、感光体に画像を形成する際、複写機内か
ら発生する光が機内で反射し、感光体の画像が不鮮明に
なる場合がある。一方、現像機においては、入射光が内
壁面で反射して、現像中のフィルムに感光したり、ある
いは印画紙への焼き付けの際には、写真の焦点がぼけて
不鮮明になる。
【0003】このため、これまで、光学機器、例えばカ
メラでは、カメラ本体、シャッターケース、カバーなど
を黒色艶消しのプラスチック材料により形成したり、フ
レキシブルプリント基板の表面や光学機器の内部に、植
毛紙を貼付することが行われていた。
【0004】しかしながら、光学機器の内壁面を黒色艶
消しプラスチック材料で形成すると、設計段階では予想
できない光の反射に関係する部分については、その個所
のみを加工するために、技術的に煩雑となり、コスト高
になるのを免れず、しかも内壁面に対して水平に近い、
いわゆる低角度で入射する光に対して満足しうる反射防
止効果が得られないという欠点を生じる。
【0005】本発明者らは、これらの欠点を克服するた
めに、先に合成樹脂バインダー100質量部中に、
(A)質量平均粒径15〜50μmの合成樹脂微粒子と
(B)質量平均粒径1.0μm以下のカーボンブラック
微粒子とを質量比10:1ないし1:5の割合で、かつ
それらの合計量が20〜500質量部になるように分散
させて成る厚さ15〜100μmの反射防止層を基材の
一方の面に設け、該反射防止層表面の入射光60度に対
する光沢度を0〜0.5%に制御したことを特徴とする
反射防止用フィルムを提案した。
【0006】しかしながら、この反射防止用フィルム
は、カメラのような小型の光学機器に適用するものとし
ては好適であるが、プロジェクションテレビや3D映像
システムのような大型の光学機器に用いるには、小型光
学装置ではあまり問題とされず、大型光学装置において
重要な問題となる難燃性の点については全く配慮されて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、プロジェクションテレビや3D映像シス
テムのような大型光学機器において、燃焼に対する十分
な安全性を有する無反射フィルムを提供することを目的
としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、内壁面に
入射した光の反射を効果的に防止し、しかも内部で発生
する熱による燃焼の危険のない無反射フィルムを開発す
るために鋭意研究を重ねた結果、難燃性のベースフィル
ムを用いるとともに、2種の樹脂粒子及び着色剤とを含
有する反射防止層を設けることにより、その目的を達成
しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、難燃性ベースフィル
ムの少なくとも一方の面に反射防止層を設けてなる積層
体において、該反射防止層が合成樹脂バインダー100
質量部に対し、(A)平均粒径5〜25μmのカーボン
ブラック含有合成樹脂粒子と(B)平均粒径30〜50
μmのカーボンブラック含有合成樹脂粒子とを質量比
6:1ないし2:1の割合で含む混合粒子20〜500
質量部及び(C)平均粒径1μm以下のカーボンブラッ
ク粒子1〜100質量部を配合した厚さ15〜100μ
mの層であることを特徴とする難燃性無反射フィルムを
提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の無反射フィルムにおいて
は、ベースフィルムとして難燃性フィルムを用いること
が必要であるが、この難燃性フィルムは、難燃性の素材
からなるものでもよいし、また汎用プラスチックフィル
ムに難燃剤を配合して難燃性にしたものでもよい。
【0011】この素材が難燃性のフィルムとしては、例
えばポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、芳香
族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、ポリ
キシリレン、ポリベンズイミダゾール、ポリキナゾリン
ジオン、ポリベンゾオキサジノンなどのフィルムがある
が、入手しやすいという点で、ポリカーボネート、ポリ
フェニレンオキシド、芳香族ポリイミド及びポリスルホ
ンのフィルムが好ましい。
【0012】他方、難燃剤を配合して難燃性が付与され
る汎用プラスチックフィルムとしては、例えばポリエス
テル、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂、ポリハロゲン化ビニル、ポリスチレンな
どのフィルムを挙げることができる。
【0013】また、これらの汎用プラスチックフィルム
に配合される難燃剤の例としては、トリエチルホスフェ
ート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス
(2,3‐ジクロロプロピルホスフェート)などの有機
リン系難燃剤やヘキサブロモベンゼン、ヘキサブロモド
デカンなどの含ハロゲン系難燃剤や、三酸化アンチモ
ン、水酸化アルミニウム、ホウ酸塩などの無機系難燃剤
やテトラブロモ無水フタル酸、クロルエンド酸などの有
機カルボン酸系難燃剤があり、任意に選んで用いること
ができる。
【0014】これらの難燃剤は、汎用プラスチックフィ
ルム100質量部当り1〜30質量部、好ましくは5〜
24質量部の割合で配合される。このベースフィルムの
厚さは25〜200μmの範囲が適当である。これより
も厚さが小さいとハンドリング性が低下し、またこれよ
りも厚さが大きいと軽量化の点で不利になる。
【0015】このベースフィルムとしては、粗面化処理
を施したものを用いてもよい。この粗面化処理は、例え
ば化学的エッチング法やサンドブラスト法により、JI
SB0601に従い測定した中心線平均粗さ0.02〜
10.0μm、好ましくは0.2〜5.0μmの範囲内
で行うのが好ましい。また、このベースフィルムは、カ
ーボンブラックなどの顔料や染料によって着色してあっ
てもよい。
【0016】さらに、本発明においては、上記ベースフ
ィルムの粗面化処理面に、ベースフィルムと反射防止層
との接着性を向上させるために、所望によりアンカー層
を設けることもできる。このアンカー層は、通常、ポリ
エステル系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタ
ン系樹脂などから構成されており、厚さ0.1〜2.0
g/m2程度の層とすることが好ましい。
【0017】このアンカー層には、難燃性を付与するた
めに、難燃剤を配合してもよい。この難燃剤の例として
は、前記したベースフィルムに配合する難燃剤として列
挙したものがあり、任意に選んで用いることができる。
【0018】次に、本発明においては、バインダー合成
樹脂に、(A)平均粒径5〜25μmのカーボンブラッ
ク含有合成樹脂粒子と(B)平均粒径30〜50μmの
カーボンブラック含有合成樹脂粒子との混合物及び
(C)平均粒径1μm以下のカーボンブラック粒子を分
散させたものを反射防止層として用いることが必要であ
る。この合成樹脂バインダーとしては、熱や光などによ
り硬化する硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などが用いられ
る。
【0019】この熱硬化性樹脂としては、例えばアクリ
ル系、ウレタン系、フェノール系、メラミン系、尿素
系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系、エポキシ
系、アルキド系などが好ましく用いられる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。これらの中で、特に熱硬化性アクリル樹脂が、耐
熱性、耐湿性、耐溶剤性及び表面硬度などが優れるので
好ましい。また、熱可塑性樹脂としては、熱可塑性アク
リル樹脂や、塩化ビニル樹脂、ブチラール樹脂、スチレ
ン/ブタジエン樹脂などが挙げられる。なお、この合成
樹脂バインダーは難燃性の樹脂からなるものでもよい
し、汎用の樹脂に難燃剤を配合して難燃性にしたもので
もよい。さらに、この合成樹脂バインダーは合成樹脂微
粒子の屈折率と同等のものを用いることにより、光の拡
散を抑制するので反射防止効果を向上することができ
る。
【0020】この合成樹脂バインダーには、所望によ
り、架橋剤を含有させることができる。この架橋剤とし
ては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、イソシアネー
ト樹脂、アジリジン樹脂、オキサゾリン樹脂などが挙げ
られ、特にメラミン樹脂が、耐熱性、耐溶剤性及び塗膜
硬度などが優れるので好ましい。架橋剤の配合割合は、
合成樹脂バインダーに対し、通常5〜50質量%の範囲
である。これよりも少ないと所望の特性が得られず、ま
た、これより多いと塗膜が硬すぎてもろくなる。
【0021】さらに、架橋剤を用いる場合は、その反応
を促進するために、反応触媒を併用するのが望ましい。
この反応触媒の配合割合は、架橋剤に対し通常0.1〜
10質量%の範囲である。
【0022】前記の(A)成分及び(B)成分は、カー
ボンブラック微粒子を合成樹脂粒子中に均一分散したも
のや、カーボンブラック微粒子を合成樹脂粒子表面に付
着させたものがあり、どちらを用いてもよい。この合成
樹脂粒子としては、合成樹脂バインダーで列挙した、熱
や光などにより硬化する硬化性樹脂や熱可塑性樹脂など
からなり、(A)成分と(B)成分とで任意に選択する
ことができる。この(A)成分及び(B)成分中のカー
ボンブラック含有量としては、2〜30質量%の範囲で
選ばれる。
【0023】この(A)成分は、平均粒径が5〜25μ
mの範囲にあることが必要である。これよりも小さいと
低角度(85°)での光沢度が高くなるし、また、これ
よりも大きいと高角度(60°)の光沢度が高くなる。
以上の点で、この(A)成分の好ましい範囲は15〜2
5μmである。他方、(B)成分は、平均粒径が30〜
50μmの範囲にあることが必要である。これよりも小
さいと低角度(85°)での光沢度が高くなるし、ま
た、これよりも大きいと塗布液の分散安定性が悪くな
り、沈降してくるため、良質の反射防止層が得られな
い。以上の点で、この(B)成分の好ましい範囲は35
〜45μmである。
【0024】上記の(A)成分と(B)成分とは質量比
6:1ないし2:1、好ましくは5:1ないし3:1の
割合で混合して用いられる。(A)成分がこれよりも多
くなると低角度(85°)の光沢度が高くなるし、また
これよりも少なくなると高角度(60°)の光沢度が高
くなり、いずれにしても反射防止性が低下する。最も好
ましい(A)成分と(B)成分の混合割合は4:1であ
る。
【0025】また、本発明においては、この(A)成分
と(B)成分は、その合計量が、前記合成樹脂バインダ
ー100質量部に対して、20〜500質量部になるよ
うな割合で配合することが必要である。この配合量が2
0質量部未満では光沢度が高くなるおそれがあるし、5
00質量部を越えると塗膜がもろくなりやすい。塗膜物
性及び反射防止性の面から、この(A)成分と(B)成
分の好ましい配合量は、その合計量が合成樹脂バインダ
ー100質量部に対し、50〜200質量部の範囲であ
る。
【0026】他方、(C)成分は、垂直方向からの入射
光を吸収して無反射効果をいっそう向上させる作用を付
加するもので、そのためには平均粒径1μm以下にする
とともに、前記合成樹脂バインダー100質量部に対し
て、1〜100質量部になるような割合で配合すること
が必要である。この配合量が1質量部未満ではバインダ
ーへの着色が不十分であるし、100質量部を越えると
塗膜がもろくなりやすい。(C)成分の好ましい配合量
は、合成樹脂バインダー100質量部に対し、10〜5
0質量部の範囲である。
【0027】さらに、反射防止層の厚さは、15〜10
0μmの範囲にあることが必要である。この反射防止層
の厚さが15μm未満であると反射防止性が悪くなる
し、100μmを越えるとフィルム全厚が厚くなり、厚
みの点で有効性が失われる。
【0028】本発明の反射防止層には、その中に含ませ
る合成樹脂バインダーとして難燃性のものを用いるか、
あるいはその中に難燃剤を配合させることにより、難燃
性を付与するのが有利である。この際用いる難燃剤の例
としては、ベースフィルムに配合する難燃剤として列挙
されたものがあり、任意に選んで用いることができる。
【0029】本発明における反射防止層を形成させるに
は、例えば前記した合成樹脂バインダーと(A)成分と
(B)成分と(C)成分とを、水とエチルアルコールか
らなる混合溶剤に溶解して塗布液を調製し、厚さ15〜
100μmの塗膜が形成される坪量で、前記の難燃性ベ
ースフィルムの上に塗布し、乾燥する。この際、塗布液
には必要に応じ、従来慣用されている各種添加剤、例え
ば増粘剤、分散剤、着色剤、消泡剤などを配合すること
ができる。
【0030】本発明の難燃性無反射フィルムでは、所望
に応じ反射防止層とは反対側の表面にベースフィルムの
全面又は部分的に粘着層を設けることもできる。そして
使用時にはこの粘着層により、容易に装置内へ貼着する
ことができる。この粘着層の厚さとしては、通常5〜1
00g/m2、好ましくは10〜50g/m2の範囲が選
ばれる。
【0031】この粘着層を構成する粘着剤としては、天
然ゴム、天然ゴムとスチレンブタジエンゴムとの混合
物、アクリル系共重合体、ブタジエン又はイソプレンと
スチレンとの共重合体、ビニルエーテル共重合体、シリ
コーンゴムなどを基材とし、これらにロジン系、石油系
又はテルペン系の粘着性付与剤を粘着調整剤、接着改良
剤、老化防止剤、安定剤、着色剤などの成分を添加した
ものを用いることができるが、特にアクリル酸エステル
系樹脂を主成分とする基材からなるものが好適である。
この粘着層には、難燃性を付与するために難燃剤を配合
することもできる。この難燃剤としては、前記のベース
フィルムに配合する難燃剤の例として列挙したものがあ
り、任意に選んで用いることができる。また、断面など
において側方からの入射光に基づく反射をできるだけ防
止するために、濃色着色剤を含有させるのが有利であ
る。
【0032】本発明の難燃性無反射フィルムは、難燃性
試験の規格UL94に十分合格しうる難燃性を有するこ
とが必要である。この規格UL94には、水平燃焼試験
UL94HB、20mm垂直燃焼試験UL94V及び薄
手材料垂直燃焼試験UL94VTMがあるが、これらの
試験のすべてに合格しうる難燃性を有するのが望まし
い。
【0033】
【発明の効果】本発明の難燃性無反射フィルムは、反射
防止性、特に低角度の入射光に対する光の反射防止に優
れ、植毛紙に比べて薄く、しかも植毛紙のように抜け毛
やごみの付着による汚染を生じないので、各種光学機
器、特にプロジェクションテレビや3D映像のような大
型光学機器の内壁面に貼着する内面無反射フィルムとし
て好適である。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0035】実施例1 厚さ70μmの、難燃剤を含有するポリエチレンテレフ
タレートフィルム(三菱樹脂製、商品名「ダイアラミ
ー」)の片面にアンカー層を厚さ0.4g/m2で設け
たのち、次に示す組成の反射防止層形成塗工液を塗布
し、厚さ30μmの塗膜を形成させることにより、全厚
100μmの難燃性無反射フィルムを製造した。 成 分 質量部 アクリル酸エステル共重合体エマルション(固形分濃度43質量%) 25.0 カーボンブラック5質量%含有アクリル共重合物(平均粒径20μ 16.0 m) カーボンブラック5質量%含有アクリル共重合物(平均粒径40μ 4.0 m) 平均粒径0.4μmカーボンブラック水分散液(固形分濃度12質量 12.5 %) 変性エタノール 27.5 水 15.0 計 100.0
【0036】実施例2 反射防止層形成塗工液として次の組成のものを用いるこ
と以外は実施例1と同様にして全厚100μmの難燃性
無反射フィルムを製造した。 成 分 質量部 カーボンブラック5質量%含有アクリル共重合物(平均粒径20μ 16.0 m) カーボンブラック5質量%含有アクリル共重合物(平均粒径40μ 4.0 m) 平均粒径0.4μmカーボンブラック水分散液(固形分濃度12質量 12.5 %) トリエチルホスフェートとビニリデン−アクリル酸エチル共重合体と 18.0 の混合物 変性エタノール 27.5 水 22.0 計 100.0
【0037】比較例 実施例1における難燃剤を含有するポリエチレンテレフ
タレートフィルムを難燃剤を含まないポリエチレンテレ
フタレートフィルムに変えた以外は、実施例1と同様に
して無反射フィルムを製造した。
【0038】参考例 実施例1、2及び比較例で得た無反射フィルムについ
て、光沢度、表面粗さ(Ra)、反射濃度、塗膜硬度及
び難燃性を以下の方法に従って測定し、その結果を表1
に示す。 (1)光沢度:JIS Z8741に従い、入射光60
°、75°及び85°に対する鏡面光沢度を測定した。 (2)表面粗さ(Ra):JIS B0601に従い、
中心線平均粗さを測定した。 (3)反射濃度:デジタル反射濃度計マクベス(Mac
bath)RD−918を用いて測定した。 (4)塗膜硬度:JIS K5400に従い、鉛筆引掻
試験を行い測定した。 (5)燃焼性:機器についてのプラスチック材料の燃焼
試験(UL94)に従い、薄手材料垂直燃焼試験(94
VTM)を行い、VTM−2以上の難燃性を示したもの
を○、それ以外のものを×とした。
【0039】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 G02B 1/10 A (72)発明者 桐生 尚彦 東京都中央区銀座四丁目11番2号 ソマー ル株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA02 BB24 CC01 CC09 DD02 4F006 AA32 AA36 AA39 AA40 AA55 AB24 AB54 AB77 BA00 DA02 4F100 AA37B AA37H AK01A AK01B AK42A AK45A AK49A AK54A AK55A BA02 BA10A BA10B CA08A GB41 JA20A JA20H JJ07A JJ07B JN06 YY00B 5C058 BA35 DA01 DA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性ベースフィルムの少なくとも一方
    の面に反射防止層を設けてなる積層体において、該反射
    防止層が合成樹脂バインダー100質量部に対し、
    (A)平均粒径5〜25μmのカーボンブラック含有合
    成樹脂粒子と(B)平均粒径30〜50μmのカーボン
    ブラック含有合成樹脂粒子とを質量比6:1ないし2:
    1の割合で含む混合粒子20〜500質量部及び(C)
    平均粒径1μm以下のカーボンブラック粒子1〜100
    質量部を配合した厚さ15〜100μmの層であること
    を特徴とする難燃性無反射フィルム。
  2. 【請求項2】 ベースフィルムがポリカーボネート、ポ
    リフェニレンオキシド、芳香族ポリイミド又はポリスル
    ホンである請求項1記載の難燃性無反射フィルム。
  3. 【請求項3】 ベースフィルムが難燃剤を含むポリエチ
    レンテレフタレートである請求項1記載の難燃性無反射
    フィルム。
  4. 【請求項4】 反射防止層が難燃性である請求項1、2
    又は3記載の難燃性無反射フィルム。
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