JP2003041962A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP2003041962A
JP2003041962A JP2001234154A JP2001234154A JP2003041962A JP 2003041962 A JP2003041962 A JP 2003041962A JP 2001234154 A JP2001234154 A JP 2001234154A JP 2001234154 A JP2001234154 A JP 2001234154A JP 2003041962 A JP2003041962 A JP 2003041962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
vehicle
engagement
shift
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001234154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3723103B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Watanabe
和之 渡辺
Toshimitsu Sato
利光 佐藤
Atsushi Ayabe
篤志 綾部
Shinji Kato
伸二 加藤
Naoyuki Sakamoto
尚之 坂本
Hiromichi Kimura
弘道 木村
Noboru Shibata
昇 柴田
Mitsuhiro Nakamura
光宏 中村
Hideaki Ogasawara
秀明 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2001234154A priority Critical patent/JP3723103B2/ja
Priority to US10/200,172 priority patent/US6740005B2/en
Priority to KR1020020045324A priority patent/KR100706008B1/ko
Priority to DE10235001A priority patent/DE10235001B4/de
Priority to FR0209768A priority patent/FR2828144B1/fr
Publication of JP2003041962A publication Critical patent/JP2003041962A/ja
Priority to US10/821,960 priority patent/US7074158B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3723103B2 publication Critical patent/JP3723103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コースト走行中におけるクラッチツウクラッ
チダウン変速制御において、高精度の制御機器を備えな
くても、車輛の制動などの外乱に対して十分なロバスト
性を有する車輛用自動変速機の変速制御装置を提供す
る。 【解決手段】 微小駆動状態制御手段134によって、
コースト走行時に実行されるクラッチツウクラッチダウ
ン変速に際しては実際の入出力回転速度差NSLIPに基づ
いてエンジン回転速度NE が増量制御されることによ
り、上記クラッチツウクラッチダウン変速中には車両が
微小駆動状態に維持される。このような微小駆動状態に
おいてコースト走行時のクラッチツウクラッチダウン変
速制御が実行されると、トルク変動が少ないことから変
速に関与するブレーキB1やクラッチC1の高い油圧制
御精度が得られ、高い制御精度を備えた高価な機器を設
けなくても、車輛の制動などの外乱に対して十分なロバ
スト性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用自動変速機の変速
制御装置に係り、特に、車両を微小駆動状態に維持した
状態でコーストダウン変速を行う技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アクセルペダルが操作されていない車両
の惰行走行或いは減速走行のようなコースト走行時にお
いてダウン変速を行う場合には、車両を弱エンジンブレ
ーキ状態に維持する車両用自動変速機のダウン変速制御
装置が提案されている。たとえば、特開平11−287
317号公報に記載された装置がそれである。これによ
れば、クラッチツウクラッチダウン変速中において車両
には常に所定のエンジンブレーキ力がかかる状態が維持
されるため、低速ギヤ段へのダウン変速であっても過度
のエンジンブレーキ力や変速ショックを発生させること
がないなどの利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両用自動
変速機におけるクラッチツウクラッチダウン変速では、
解放側摩擦係合装置の解放と係合側油圧式摩擦係合装置
の係合とが同時期に実行させるために自動変速機の入力
回転軸の吹きや出力軸トルクの一時的落ち込み(タイア
ップ)が発生し易く、それら解放側摩擦係合装置の解放
時の係合圧や係合側油圧式摩擦係合装置の係合時の係合
圧について非常に高い制御精度を備えた高価な機器が要
求されるので、一般車両用として実現可能な一般的な装
置では車輛の制動などの外乱に対して十分なロバスト性
(制御の頑健さ)が得られない場合があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、コースト走行中
におけるクラッチツウクラッチダウン変速制御におい
て、高精度の制御機器を備えなくても、車輛の制動など
の外乱に対して十分なロバスト性を有する車輛用自動変
速機の変速制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、エンジンから伝達さ
れるトルクが流体式伝動装置を介して入力される車両用
自動変速機において、解放側油圧式摩擦係合装置の解放
と係合側油圧式摩擦係合装置の係合とにより達成される
クラッチツウクラッチダウン変速をコースト走行時に実
行する形式の車両用自動変速機の変速制御装置であっ
て、(a) 前記流体式伝動装置の入出力回転速度差を検出
する入出力回転速度差検出手段と、(b) 前記コースト走
行時に実行されるクラッチツウクラッチダウン変速に際
しては、その入出力回転速度差検出手段により検出され
た入出力回転速度差に基づいて前記エンジンの回転速度
を増量制御することにより、前記車両を微小駆動状態と
する微小駆動状態制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】このようにすれば、微小駆動状態制
御手段によって、コースト走行時に実行されるクラッチ
ツウクラッチダウン変速に際しては、入出力回転速度差
検出手段により検出された入出力回転速度差に基づいて
エンジンの回転速度が増量制御されることにより、車両
が微小駆動状態に維持されるので、このような微小駆動
状態においてコースト走行時のクラッチツウクラッチダ
ウン変速制御が実行されると、トルク変動が少ないこと
から高い油圧制御精度が得られ、高い制御精度を備えた
高価な機器を設けなくても、車輛の制動などの外乱に対
して十分なロバスト性が得られる。
【0007】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記微小駆動状
態制御手段は、前記車両を微小駆動状態とするために増
量制御されるエンジン回転速度の増加量を車速の低下に
ともなって減少させるものである。このようにすれば、
制動時において車速が低下すると、それに伴って微小駆
動状態とするために増量制御されるエンジン回転速度の
増加量も減少させられることから、エンジン回転速度お
よび流体伝動装置の入出力回転速度差が大きくなる傾向
となる車輛制動時においても微小駆動状態が維持される
利点がある。このため、このようなエンジン回転速度の
増加量の減少がなければ、クラッチツウクラッチ変速の
油圧制御により終了時において係合側油圧式摩擦係合装
置の係合が困難となっていたが、上記によれば変速終了
時において係合側油圧式摩擦係合装置の係合が容易に行
われる。
【0008】また,好適には,前記クラッチツウクラッ
チダウン変速に関与する係合側油圧式摩擦係合装置の回
転が同期したか否かを判定する同期判定手段と、その同
期判定手段によって係合側油圧式摩擦係合装置の回転の
同期が判定された場合には、その係合側油圧式摩擦係合
装置の係合圧をそれまでの待機圧から速やかに増加させ
る係合側係合圧制御手段とが、さらに設けられる。この
ようにすれば係合側油圧式摩擦係合装置の回転の同期が
判定された場合にはその係合側油圧式摩擦係合装置の係
合圧がそれまでの待機圧から速やかに増加させられるの
で、変速ショックを発生させることなく、速やかに変速
が完了させられる。
【0009】また,好適には,車両の急制動状態を判定
する急制動状態判定手段と、その急制動状態判定手段に
よって車両の急制動状態が判定された場合には、以前の
コーストダウン変速出力から継続されている微小駆動状
態とするためのエンジンの回転速度の増量制御を直ちに
中止させる微小駆動制御中止手段とが、さらに設けられ
る。このようにすれば、車両の急制動状態が判定された
場合には、それ以前のコーストダウン変速出力から継続
されている微小駆動状態とするためのエンジン回転速度
の増量制御すなわち微小駆動制御が直ちに中止させられ
るので、その後のクラッチツウクラッチコーストダウン
変速制御への影響がなくなる利点がある。
【0010】また,好適には,前記微小駆動状態制御手
段は、前記コースト走行時に実行されるクラッチツウク
ラッチダウン変速のイナーシャ相開始付近から、車両を
微小駆動状態とするためのエンジン回転速度の増量制御
を開始させるものである。このようにすれば、微妙な油
圧制御が必要とされるイナーシャ相開始付近以後におい
て微小駆動状態が維持されるとともに、以前のコースト
ダウン変速出力から継続されている微小駆動状態により
影響が可及的に減少させられる。
【0011】
【発明の好適な実施の態様】以下、本発明の一実施例を
図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1の車両において、エンジン10の出力
は、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ12、F
F駆動用の自動変速機14、差動歯車装置16を経て図
示しない駆動輪(前輪)へ伝達されるようになってい
る。トルクコンバータ12は、エンジン10のクランク
軸18と連結されているポンプ翼車20と、自動変速機
14の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、一
方向クラッチ26を介して非回転部材であるハウジング
28に固定されたステータ翼車30と、図示しないダン
パを介して上記入力軸22に連結されたロックアップク
ラッチ32とを備えている。
【0013】自動変速機14は、入力軸22上に同軸に
配設されるとともにキャリヤとリングギヤとがそれぞれ
相互に連結されることにより所謂CR−CR結合の遊星
歯車機構を構成するシングルピニオン型の一対の第1遊
星歯車装置40および第2遊星歯車装置42と、前記入
力軸22と平行なカウンタ軸44上に同軸に配置された
1組の第3遊星歯車装置46と、そのカウンタ軸44の
軸端に固定されて差動歯車装置16とかみ合う出力ギヤ
48とを備えている。上記遊星歯車装置40,42,4
6の各構成要素すなわちサンギヤ、リングギヤ、それら
にかみ合う遊星ギヤを回転可能に支持するキャリヤは、
4つのクラッチC0、C1、C2、C3によって互いに
選択的に連結され、或いは3つのブレーキB1、B2、
B3によって非回転部材であるハウジング28に選択的
に連結されるようになっている。また、2つの一方向ク
ラッチF1、F2によってその回転方向により相互に若
しくはハウジング28と係合させられるようになってい
る。なお、差動歯車装置16は軸線(車軸)に対して対
称的に構成されているため、下側を省略して示してあ
る。
【0014】上記入力軸22上に配置された一対の第1
遊星歯車装置40,第2遊星歯車装置42、クラッチC
0、C1、C2、ブレーキB1、B2、および一方向ク
ラッチF1により前進4段且つ後進1段の主変速部MG
が構成され、上記カウンタ軸44上に配置された1組の
遊星歯車装置46、クラッチC3、ブレーキB3、一方
向クラッチF2によって副変速部すなわちアンダードラ
イブ部U/Dが構成されている。主変速部MGにおいて
は、入力軸22はクラッチC0、C1、C2を介して第
2遊星歯車装置42のキャリヤK2、第1遊星歯車装置
40のサンギヤS1、第2遊星歯車装置42のサンギヤ
S2にそれぞれ連結されている。第1遊星歯車装置40
のリングギヤR1と第2遊星歯車装置42のキャリヤK
2との間、第2遊星歯車装置42のリングギヤR2と第
1遊星歯車装置40のキャリヤK1との間はそれぞれ連
結されており、第2遊星歯車装置42のサンギヤS2は
ブレーキB1を介して非回転部材であるハウジング28
に連結され、第1遊星歯車装置40のリングギヤR1は
ブレーキB2を介して非回転部材であるハウジング28
に連結されている。また、第2遊星歯車装置42のキャ
リヤK2と非回転部材であるハウジング28との間に
は、一方向クラッチF1が設けられている。そして、第
1遊星歯車装置40のキャリヤK1に固定された第1カ
ウンタギヤG1と第3遊星歯車装置46のリングギヤR
3に固定された第2カウンタギヤG2とは相互にかみ合
わせられている。アンダードライブ部U/Dにおいて
は、第3遊星歯車装置46のキャリヤK3とサンギヤS
3とがクラッチC3を介して相互に連結され、そのサン
ギヤS3と非回転部材であるハウジング28との間に
は、ブレーキB3と一方向クラッチF2とが並列に設け
られている。
【0015】上記クラッチC0、C1、C2、C3およ
びブレーキB1、B2、B3は、多板式のクラッチやバ
ンドブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御
される油圧式摩擦係合装置である。それらの油圧アクチ
ュエータが作動させられることによって上記クラッチ
C,ブレーキBが選択的に係合させられることにより、
図2に示すように、前進5段のうちの何れかの変速段が
成立させられる。図2の「○」は係合、「△」は駆動時
のみにおいて係合を意味しており、「×」は解放を意味
している。図2において、たとえば第4速ギヤ段と第5
速ギヤ段との間の4→5変速或いは5→4変速はクラッ
チC3の係合或いは解放で達成され、第1速ギヤ段と第
2速ギヤ段との間の1→2変速或いは2→1変速はブレ
ーキB1の係合或いは解放で達成される。しかし、第2
速ギヤ段と第3速ギヤ段との間の2→3変速或いは3→
2変速は、ブレーキB1の解放とクラッチC0の係合、
或いはクラッチC0の解放およびブレーキB1の係合の
一方が解放されると同時に他方が係合させられることに
より達成される所謂クラッチツウクラッチ変速であり、
第3速ギヤ段と第4速ギヤ段との間の3→4変速或いは
4→3変速も、クラッチC1の解放およびブレーキB1
の係合、或いはブレーキB1の解放およびクラッチC1
の係合により達成される所謂クラッチツウクラッチ変速
である。
【0016】図3において、車両のエンジン10の吸気
配管には、スロットルアクチュエータ50によって駆動
操作されるスロットル弁52と、そのスロットル弁52
と並列な状態で設けられてアイドル時のエンジン回転速
度NE を制御するためのISCV弁54とが設けられて
いる。このスロットル弁52の開度θはアクセルペダル
56の操作量に対応して増加させられるように制御され
る。また、エンジン10の回転速度NE を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量Q
を検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度TA
を検出する吸入空気温度センサ62、上記スロットル弁
52の開度θを検出するスロットルセンサ64、第2カ
ウンタギヤG2の回転速度(カウンタ回転速度)NC
検出するカウンタ回転速度センサ65、車速Vを検出す
る車速センサ66、エンジン10の冷却水温度TW を検
出する冷却水温センサ68、自動変速機14の作動油温
度TOIL を検出する作動油温センサ69、ブレーキの作
動を検出するブレーキスイッチ70、シフトレバー72
の操作位置を検出する操作位置センサ74、タービン翼
車24の回転速度すなわちタービン回転速度NT (=入
力軸22の回転速度NIN)を検出するタービン回転速度
センサ75などが設けられており、それらのセンサか
ら、エンジン回転速度NE 、吸入空気量Q、吸入空気温
度TA 、スロットル弁の開度θ、カウンタ回転速度
C 、車速V、エンジン冷却水温TW 、作動油温度T
OIL 、ブレーキの作動状態BK、シフトレバー72の操
作位置Psh、タービン回転速度NT などを表す信号がエ
ンジン用電子制御装置76および変速用電子制御装置7
8に供給されるようになっている。
【0017】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、スロットル弁52の開度θをたとえば図4に示
す予め記憶された関係から実際のアクセルペダル56の
操作量に基づきその増加に応じて増加させられるように
制御する。アイドルスピード制御或いはエンジン回転速
度NE を所定量持ち上げるためにISC弁54を制御す
る。
【0018】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROM79に記憶されたプロ
グラムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の
各電磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。すなわ
ち、たとえば図5に示す予め記憶された変速線図から実
際のスロットル弁開度θおよび車速Vに基づいて自動変
速機14のギヤ段やロックアップクラッチ24の変速判
断を実行し、判断されたギヤ段および係合状態が得られ
るように電磁弁S4、電磁弁SR、リニヤソレノイド弁
SLT 、SL1 、SL2 、SL3 などを駆動する。
【0019】図6は前記油圧制御回路84の要部を簡単
に示す図である。図6において、電磁弁SRは、変速用
電子制御装置78からの指令に従ってその出力圧を比較
的長い油路98を介して2−3シフト弁100に作用さ
せてその2−3シフト弁100を1速乃至2速側と3速
乃至5速側とに択一的に切り換える。電磁弁S4は、変
速用電子制御装置78からの指令に従ってその出力圧を
3速乃至5速側に切換られたその2−3シフト弁100
を介して4−5シフト弁102に作用させ、その4−5
シフト弁102を1速乃至4速側と5速側とに択一的に
切り換える。すなわわち、4−5シフト弁102が1速
乃至4速側に切換られているときには前進レンジ圧すな
わちDレンジ圧PD がブレーキB3へ供給され、4−5
シフト弁102が5速側に切換られているときにはその
Dレンジ圧PD がクラッチC3およびアキュムレータA
C3へ供給される。リニヤソレノイド弁SLT は、変速用
電子制御装置78からの指令に従ってその出力圧を背圧
コントロール弁104に供給し、その出力圧に対応する
背圧を発生させて上記アキュムレータAC3の背圧ポー
トへ供給させる。
【0020】リニヤソレノイド弁SL1 は、変速用電子制
御装置78からの指令に従ってその出力圧をB1コント
ロール弁106に供給し、その出力圧に対応する係合圧
B1を発生および調圧させてブレーキB1およびそのア
キュムレータAB1へ供給させる。リニヤソレノイド弁
SL2 は、変速用電子制御装置78からの指令に従ってそ
の出力圧を電磁弁SRにより切り換えられる2−3シフ
ト弁100を介してC0コントロール弁108に供給
し、その出力圧に対応する係合圧PC0を発生および調圧
させてクラッチC0およびそのアキュムレータAC0へ
供給させる。リニヤソレノイド弁SL3 は、変速用電子制
御装置78からの指令に従ってその出力圧をC1コント
ロール弁110に供給し、その出力圧に対応する係合圧
C1を発生および調圧させてクラッチC1およびそのア
キュムレータAC1へ供給させる。上記クラッチC0の
係合圧PC0およびクラッチC1の係合圧PC1は、係合圧
C1によって切換られるクラッチ圧供給制御弁112を
介してクラッチC0およびクラッチC1へ供給される。
【0021】図7は、変速用電子制御装置78の制御機
能の要部を説明する機能ブロック線図である。変速制御
手段120は、たとえば図5に示す予め記憶された関係
から実際の車両状態たとえば車速Vおよびスロットル開
度θまたはアクセルペダル操作量に基づいて変速判断を
行い、判断された変速が実行されるように、変速出力手
段122から変速出力信号を出力させる。たとえば、図
5の変速線図において車両状態を示す点が5→4ダウン
変速を低速側へ横切った場合には5→4ダウン変速と判
定し、電磁弁S4により4−5シフト弁102を第4速
側へ切り換えさせることによりクラッチC3を解放させ
る。また、図5の変速線図において車両状態を示す点が
4→3ダウン変速を低速側へ横切った場合にはその4→
3ダウン変速と判定し、その4→3ダウン変速を実現す
るためにブレーキB1を解放し且つクラッチC1を係合
させる係合圧PB1およびPC1を発生させるための出力
(駆動)信号をリニヤソレノイド弁SL1 およびSL3 へ出
力させる。この出力信号は、たとえば図14に示すよう
にそのデューテイ比が変化させられている。リニヤソレ
ノイド弁SL1およびSL3はノーマルオープン型であ
るため、それに供給される信号のデュティ比が100%
であるときには出力圧PB1およびPC1が零とされる特性
をそれぞれ備えている。
【0022】上記変速制御手段120には、コースト走
行時における上記4→3ダウン変速を好適に実現するた
めに、解放側油圧式摩擦係合装置であるブレーキB1の
係合圧PB1を制御する解放側係合圧制御手段122と、
係合側油圧式摩擦係合装置であるクラッチC1の係合圧
C1を制御する係合側係合圧制御手段124と、4→3
ダウン変速の完了であるクラッチC1の回転同期をたと
えばタービン回転速度NT とカウンタ回転速度NC とが
一致したことに基づいて判定する同期判定手段126と
が設けられている。解放側係合圧制御手段122および
係合側係合圧制御手段124は、予め設定されたプログ
ラムやフィードバック制御式に従って,変速開始から変
速終了までのブレーキB1の係合圧PB1およびクラッチ
C1の係合圧PC1を順次変化させる。たとえば、解放側
係合圧制御手段122は、たとえば図8に示すような予
め記憶された関係から、トルクコンバータ12の入出力
回転速度差NSLIP(=NE −NT )およびカウンタ回転
速度NC に基づいて解放初期圧PB1I を決定し、その解
放初期圧PB1I を維持させるための駆動信号DPB1 I
リニヤソレノイド弁SL1 へ供給する。また、係合側係合
圧制御手段124も、たとえば図8に示すような、入出
力回転速度差NSLIPが大きくなるほど、またカウンタ回
転速度NC が小さくなるほど初期油圧が大きくなるよう
に予め記憶された関係から、トルクコンバータ12の入
出力回転速度差NSLIP(=NE −NT)およびカウンタ
回転速度NC に基づいて係合初期圧PC1I を決定し、そ
の解放初期圧PC1I を維持させるための駆動信号DC1I
をリニヤソレノイド弁SL3 へ供給する。このようなクラ
ッチツウクラッチ4→3ダウン変速では、タイアップや
入力軸回転速度の吹き上がりを所定量以下に維持しつつ
解放側のブレーキB1を滑らしつつ係合側のクラッチC
1を徐々に係合させるように、上記ブレーキB1および
クラッチC1が解放初期圧PC1I および係合初期圧P
C1I にそれぞれ維持される。上記係合側係合圧制御手段
124は、同期判定手段126によって4→3ダウン変
速の完了であるクラッチC1の回転同期が判定される
と、リニヤソレノイド弁SL3 へ供給される駆動信号DC1
のデュティ比を0%とすることによりクラッチC1の係
合圧PC1を所定値たとえば最大値まで昇圧させる。
【0023】入力軸回転速度状態検出手段128は、車
輛の惰行走行などのコースト走行において、流体伝動装
置であるトルクコンバータ12の入出力回転速度差N
SLIP(=NE −NT )をエンジン回転速度NE およびタ
ービン回転速度NT に基づいて算出することにより検出
する。イナーシャ相判定手段130は、前記4→3ダウ
ン変速におけるイナーシャ相の開始点或いはその付近
を、たとえばエンジン回転速度NE またはタービン回転
速度NT の上昇開始点を検出することにより、或いは4
→3ダウン変速出力からの経過時間が予め設定された時
間を経過したことを検出することによりに判定する。車
速検出手段132は、車速Vまたはそれに関連して変化
する他の部材の回転速度たとえば第4速以下ではカウン
タ回転速度N C を検出する。
【0024】微小駆動状態制御手段134は、車輛のコ
ースト走行4→3ダウン変速の出力以後において、たと
えば予め記憶された図9の関係からそれまでの所定区間
の入出力回転速度差NSLIPの平均値NSLIPAVに基づいて
エンジン回転速度持上量ΔN E (r.p.m)を決定
し、その持ち上げ量ΔNE を得るためのISC要求量を
ISC弁54へ出力することにより、車輛をエンジン回
転速度NE がタービン回転速度NT よりも比較的小さな
所定値だけ大きくしてそのタービン回転速度NTをわず
かに上まわる微小駆動状態とする。上記関係は、平均値
SLIPAVが大きくなるほどエンジン回転速度持上量ΔN
E が小さくなるように定められたものであるので、上記
の制御によってコースト走行における入出力回転速度差
SLIPは比較的小さな略一定値に維持される。この微小
駆動状態制御手段134は、コースト走行中の4→3ダ
ウン変速の出力後であってその4→3ダウン変速におい
て回転要素たとえばタービン翼車24のタービン回転速
度NT の変化(上昇)開始点であるイナーシャ相開始点
以後から、車輛を微小駆動状態とするための微小駆動制
御を実行する。また、この微小駆動状態制御手段134
は、たとえば図10に示す予め記憶された関係から実際
の車速Vすなわちカウンタ回転速度NC の減少率に基づ
いてエンジン回転速度持上量ΔNE の減少率を決定し、
その減少率に従ってエンジン回転速度持上量ΔNE をリ
アルタイムで減少させる。したがって、4→3コースト
ダウン変速期間内において車輛の制動中においては、こ
の減少率に従ってエンジン回転速度持上量ΔNE が減少
させられる結果、入出力回転速度差NSLIPが連続的に減
少させられる。
【0025】急制動状態判定手段136は、車輛の急制
動状態が発生したか否かを、たとえば車速Vから算出さ
れる車速率や減速度、ブレーキペダル操作力、制動油圧
などが判断基準値を超えたことなどに基づいて判定す
る。微小駆動制御中止手段138は、上記急制動状態判
定手段136により車輛の急制動状態が発生したと判定
された場合には、エンジン回転速度持上量ΔNE を零と
することによりそれ以前においてたとえば5→4コース
トダウン変速出力以後に既に実施されていた前微小駆動
状態制御手段140による微小駆動制御を直ちに中止さ
せる。この前微小駆動状態制御手段140による微小駆
動制御は、上記微小駆動状態制御手段134による微小
駆動制御と同様である。
【0026】図11、図12、図13は、前記変速用電
子制御装置78の制御作動の要部を説明するフローチャ
ートであって、図11はコーストダウン期間中において
車輛を微小駆動状態とするための微小駆動制御ルーチ
ン、図12はクラッチツウクラッチコーストダウン変速
における解放側係合圧制御ルーチン、図13はクラッチ
ツウクラッチコーストダウン変速における係合側係合圧
制御ルーチンをそれぞれ示している。
【0027】図11の微小駆動制御ルーチンはコースト
走行中における前ダウン変速たとえば5→4ダウン変速
出力以後に実行される。この図11において、前記急制
動判定手段136に対応するSA1では、車輛の急制動
が発生したか否かが判断される。このSA1の判断が肯
定される場合は前記微小駆動中止手段138に対応する
SA2において前変速すなわち5→4ダウン変速出力以
後に実行されていた微小駆動制御が中止される。図14
のt2 時点はこの状態を示している。しかし、上記SA
1の判断が否定される場合は、前記変速制御手段120
に対応するSA3において、コースト走行時におけるク
ラッチツウクラッチダウン変速すなわち4→3ダウン変
速であるか否かが判断される。このSA3の判断が否定
される場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定され
る場合は、SA4において、たとえば予め記憶された図
9の関係からそれまでの所定区間の入出力回転速度差N
SL IPの平均値NSLIPAVに基づいてエンジン回転速度持上
量ΔNE (r.p.m)が決定される。次いでSA5に
おいて、制動中などにおいて減少させられるカウンタ回
転速度NC の減少率に従って微小駆動状態を少なくする
ために、たとえば図10に示す予め記憶された関係から
実際の車速Vすなわちカウンタ回転速度NCの減少率に
基づいてエンジン回転速度持上量ΔNE の減少率を決定
し、その減少率に従ってエンジン回転速度持上量ΔNE
をリアルタイムで減少させる。入出力回転速度差NSLIP
が連続的に減少させられる。
【0028】次いでSA6においてエンジン回転速度N
E がタービン回転速度(NT + α)よりも大きいかが判
断される。αはNSLIPが安定的に正であることを判定す
るための余裕値である。エンジン回転速度NE とタービ
ン回転速度NT との大小に応じて制御方法を切り換える
ためである。図14のt3 時点はこの状態を示してい
る。上記SA6の判断が否定される場合はエンジン回転
速度NE がタービン回転速度NT を下まわる特殊な状態
たとえばエンジン起動時のエンジンフリクションが大き
いときやエヤコン駆動のためにエンジン負荷が大となっ
た状態であるから、それに対処できるようにSA7にお
いて上記SA5で変更されたエンジン回転速度持上量Δ
E に到達するまで所定の速度でISC弁54がゆるや
かに駆動されるようにその駆動信号が決定される。しか
し、上記SA6の判断が肯定される場合はエンジン回転
速度NE がタービン回転速度NT を上回る微小駆動状態
であるので、SA8以下が実行される。
【0029】以上のようにしてエンジン回転速度持上量
ΔNE が決定されると、イナーシャ相判定手段130に
対応するSA8において、4→3ダウン変速のトルク相
に続くイナーシャ相の開始がタービン回転速度NT の回
転変化(増加)開始を検知することにより判断される。
このSA8の判断が否定されるうちは待機させられる
が、SA8の判断が肯定されると、SA9において、上
記決定されたエンジン回転速度持上量ΔNE を得るため
のISC要求量がISC弁54へ出力され、エンジン回
転速度NE がタービン回転速度NT をわずかに上まわる
微小駆動状態に維持される。図14のt4 時点は上記I
SC要求量がISC弁54へ出力されることにより、4
→3ダウン変速出力以後において微小駆動状態が開始さ
れた時点を示している。図14のt4 時以後は、制動中
であるためにカウンタ回転速度NCが順次減少させられ
るので、それに応じてエンジン回転速度持上量ΔNE
減少させられて4→3ダウン変速期間内において入出力
回転速度差NSLIPが連続的に減少させられている。
【0030】次に、コースト走行中におけるクラッチツ
ウクラッチ4→3ダウン変速のために、上記図14のt
3 時点以後において実行される油圧制御作動を図12お
よび図13を用いて説明する。図12は4→3ダウン変
速の解放側油圧式摩擦係合装置であるブレーキB1の係
合圧PB1の制御作動を示し、図13は4→3ダウン変速
の係合側油圧式摩擦係合装置であるクラッチC1の係合
圧PC1の制御作動を示している。本実施例では、図14
のt2 時点以後のカウンタ回転速度NC に示すように、
上記4→3変速は、制動中において実行される。
【0031】図12において、SB1では、クラッチツ
ウクラッチ4→3ダウン変速が判断されたか否かが判断
される。このSB1の判断が否定される場合は本ルーチ
ンが終了させられるが、肯定される場合は、SB2にお
いてリニヤソレノイド弁SL1の駆動信号のデューティ比
が一時的に100%とされることにより、ファーストド
レンすなわちブレーキB1からの作動油の初期急速排出
操作が行われる。続くSB3では、たとえば図8に示す
ような予め記憶された関係から実際の入出力回転速度差
SLIPとカウンタ回転速度NC とに基づいて初期圧P
B1I が決定されるとともに、ブレーキB1がその初期圧
B1I に所定期間保持するための駆動信号DSL1Iが保持
される。この初期圧PB1I は、4→3ダウン変速がなめ
らかとなるように学習補正などにより補正される場合も
ある。そして、SB4では、ブレーキB1がゆるやかに
ドレンされるようにたとえば回転速度フィードバックな
どによりリニヤソレノイド弁SL1 の駆動信号のデューテ
ィ比がゆるやかに上昇させられる。
【0032】図13において、SC1では、クラッチツ
ウクラッチ4→3ダウン変速が判断されたか否かが判断
される。このSC1の判断が否定される場合は本ルーチ
ンが終了させられるが、肯定される場合は、SC2にお
いてブレーキB1のファーストドレン後においてリニヤ
ソレノイド弁SL3 の駆動信号のデューティ比が一時的に
小さくされることにより、そのリニヤソレノイド弁SL3
へのファーストフィルすなわちクラッチC1のピストン
のパック詰めを行うためにそのクラッチC1への作動油
の急速供給が行われる。次いでSC3では、たとえば図
8に示すような予め記憶された関係から実際の入出力回
転速度差NSLIPとカウンタ回転速度NCとに基づいて初
期圧PC1I が決定されるとともに、ブレーキB1がその
初期圧P C1I に所定期間保持されるようにリニヤソレノ
イド弁SL3 の駆動信号のデューティ比DSL3Iが維持さ
れる。これにより、解放側のブレーキB1と係合側のク
ラッチC1とが共にスリップ状態とされ、この間にブレ
ーキB1の係合トルクが減少させられると同時にクラッ
チC1の係合トルクが増加させられる。この初期圧P
C1I も、4→3ダウン変速がなめらかとなるように学習
補正などにより補正される場合もある。次に、前記同期
判定手段126に対応するSC4において第3速ギヤ段
の達成を示すクラッチC1の回転同期が行われたか否か
が、カウンタ回転速度NC とタービン回転速度NT とが
一致したか否かに基づいて判断される。このSC5の判
断が否定される場合は前記SC3以下が繰り返し実行さ
れるが、肯定される場合は、SC5においてクラッチC
1の係合圧PC1が上昇開始させられる。図14のt5
点はこの状態を示している。このときの係合圧PC1は、
図14のリニヤソレノイド弁SL3 への駆動信号のデュー
ティ比DSL3 に示すように、上記回転同期時に急上昇方
向に変化させられ、その後にゆるやかに上昇させられた
後に最大値まで上昇させられる。
【0033】上述のように、本実施例によれば、微小駆
動状態制御手段134(SA4、SA5、SA9)によ
って、コースト走行時に実行されるクラッチツウクラッ
チダウン変速に際しては、入力軸回転速度状態検出手段
128により検出された実際の入出力回転速度差NSLIP
に基づいてエンジン回転速度NE が増量制御されること
により、上記クラッチツウクラッチダウン変速中には車
両が微小駆動状態に維持される。このような微小駆動状
態においてコースト走行時のクラッチツウクラッチダウ
ン変速制御が実行されると、トルク変動が少ないことか
ら変速に関与するブレーキB1やクラッチC1の高い油
圧制御精度が得られ、高い制御精度を備えた高価な機器
を設けなくても、車輛の制動などの外乱に対して十分な
ロバスト性が得られる。
【0034】また、本実施例によれば、微小駆動状態制
御手段134(SA4、SA5、SA9)は、車両を微
小駆動状態とするために増量制御されるエンジン回転速
度N E の増加量ΔNE を車速Vの低下にともなって減少
させるものであることから、制動中において車速Vが低
下すると、それに伴って微小駆動状態とするために増量
制御されるエンジン回転速度増加量ΔNE も減少させら
れるので、エンジン回転速度NE およびトルクコンバー
タ(流体伝動装置)12の入出力回転速度差N SLIPが大
きくなる傾向となる車輛制動時においても微小駆動状態
が維持される利点がある。このため、エンジン回転速度
増加量ΔNE の減少がなければ、クラッチツウクラッチ
4→3ダウン変速の油圧制御により終了時において係合
側油圧式摩擦係合装置であるクラッチC1の係合が困難
となっていたが、本実施例によれば変速終了時において
そのクラッチC1の係合が容易に行われる。
【0035】また,本実施例によれば、クラッチツウク
ラッチ4→3ダウン変速に関与する係合側油圧式摩擦係
合装置であるクラッチC1の回転が同期したか否かを判
定する同期判定手段126(SC4)と、その同期判定
手段126によってクラッチC1の回転同期が判定され
た場合には、そのクラッチC1の係合圧PC1をそれまで
の待機圧から速やかに増加させる係合側係合圧制御手段
124(SC3、SC5)とが、さらに設けられること
から、クラッチC1の回転同期が判定されたときに、ク
ラッチC1の係合圧PC1がそれまでの待機圧から速やか
に増加させられるので、変速ショックを発生させること
なく、速やかに変速が完了させられる。
【0036】また,本実施例によれば、車両の急制動状
態を判定する急制動状態判定手段136(SA1)と、
その急制動状態判定手段136によって車両の急制動状
態が判定された場合には、それ以前の5→4コーストダ
ウン変速出力から継続されている微小駆動状態とするた
めのエンジン回転速度の増量制御を直ちに中止させる微
小駆動制御中止手段136(SA2)とが、さらに設け
られていることから、車両の急制動状態が判定された場
合には、それ以前の5→4コーストダウン変速出力から
継続されている微小駆動状態とするためのエンジンの回
転速度の増量制御が直ちに中止させられて、その後のク
ラッチツウクラッチ4→3コーストダウン変速制御への
影響がなくなる利点がある。
【0037】また,本実施例によれば、微小駆動状態制
御手段134は、コースト走行時に実行されるクラッチ
ツウクラッチ4→3ダウン変速のイナーシャ相開始付近
から、車両を微小駆動状態とするためのエンジン回転速
度の増量制御を開始させるものであるので、微妙な油圧
制御が必要とされるクラッチツウクラッチ変速において
イナーシャ相開始付近以後において微小駆動状態が維持
されるとともに、以前のコーストダウン変速出力から継
続されている微小駆動状態により影響が可及的に減少さ
せられる。
【0038】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0039】たとえば、前述の実施例の微小駆動状態制
御手段134は、エンジン回転速度NE を所定量持ち上
げるためにISC弁54を用いるように構成されていた
が、スロットル弁52を駆動するスロットルアクチュエ
ータ50、エンジン10に対する燃料噴射量を調節する
燃料噴射弁、エンジン10の点火時期を調節する点火時
期調節装置などの他のエンジン回転速度調節装置を用い
るように構成されていてもよい。
【0040】また、前述の実施例の微小駆動状態制御手
段134は、車速Vに対応するカウンタ回転速度NC
低下率に応じてエンジン回転速度持上量NE を減少させ
ていたが、そのカウンタ回転速度NC に替えて、車輪回
転速度などの他のパラメータが用いられてもよい。
【0041】また、前述の実施例の微小駆動状態制御手
段134は、4→3ダウン変速後のイナーシャ相開始点
から微小駆動制御を開始していたが、必ずしもイナーシ
ャ相開始点からでなくてもよく、4→3ダウン変速出力
以後であればいつでもよい。
【0042】また、前述の実施例では、トルクコンバー
タ12の入出力回転速度差NSLIPが用いられていたが、
そのトルクコンバータ12に替えて、フルードカップリ
ングが用いられても差し支えない。
【0043】また、前述の入出力回転速度状態検出手段
128は、トルクコンバータ12の入出力回転速度差N
SLIPを検出していたが、入出力回転速度比であってもよ
い。この場合は、前述の入出力回転速度差NSLIPがその
入出力回転速度比に置換される。
【0044】また、前述の実施例の自動変速機14は、
他の形式であってもよい。たとえば、自動変速機14
は、FF(フロントエンジン−フロントドライブ)用で
あって前進5速が得られるように構成されていたが、前
進4速以下或いは前進6速以上が得られるように構成さ
れてもよいし、FR(フロントエンジン−リヤドライ
ブ)用に構成されていてもよい。
【0045】また、前述の実施例において、自動変速機
14の4→3ダウン変速について説明されていたが、3
→2ダウン変速などの他のダウン変速であってもよい。
【0046】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される車両用自動変速
機の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機の各変速段を成立させるため
のクラッチおよびブレーキの係合作動を説明する係合作
動図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御するために車両に設け
られた変速用電子制御装置などを説明するブロック線図
である。
【図4】図3の電子制御装置によるスロットル弁開度の
制御に用いられるアクセルペダル操作量とスロットル弁
開度との関係を示す図である。
【図5】図3の変速用電子制御装置による自動変速機の
変速制御に用いられる変速線図を示す図である。
【図6】図3の油圧制御回路の要部の構成を概略的に説
明する油圧回路図である。
【図7】図3の変速用電子制御装置による制御機能の一
例であって、その制御機能の要部を説明する機能ブロッ
ク線図である。
【図8】図7の係合側係合圧制御手段或いは解放側係合
圧制御手段において初期油圧を決定するために用いられ
る関係を示す図である。
【図9】図7の微小駆動状態制御手段においてエンジン
回転速度持上量(ISC弁要求量)を決定するために用
いられる関係を示す図である。
【図10】図7の微小駆動状態制御手段においてタービ
ン回転速度減少率に基づいてエンジン回転速度持上量の
減少率を決定するために用いられる関係を示す図であ
る。
【図11】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部を説明するフローチャートであって、微小駆動制御
ルーチンを示している。
【図12】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部を説明するフローチャートであって、解放側係合圧
制御ルーチンを示している。
【図13】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部を説明するフローチャートであって、係合側係合圧
制御ルーチンを示している。
【図14】図3の変速用電子制御装置による制御作動の
要部を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
10:エンジン 12:トルクコンバータ(流体式伝動装置) 14:自動変速機 120:変速制御手段 124:係合側係合圧制御手段 126:同期判定手段 128:入力軸回転速度状態検出手段 130:イナーシャ相判定手段 134:微小駆動状態制御手段 136:急制動状態判定手段 138:微小駆動制御中止手段 C1:クラッチ(係合側油圧式摩擦係合装置) B1:ブレーキ(解放側油圧式摩擦係合装置)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:40 F16H 59:40 59:42 59:42 59:54 59:54 (72)発明者 佐藤 利光 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 綾部 篤志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加藤 伸二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 坂本 尚之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 柴田 昇 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 中村 光宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 小笠原 秀明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA31 AA53 AA66 AD02 AD04 AD05 AD14 AD22 AD23 AD31 AD41 AD51 AE03 AE04 AE07 AE31 AF01 AF03 3G093 AA05 BA03 BA14 CA06 CB08 DA01 DA05 DA06 DA09 DB01 DB05 DB11 DB15 EA03 EA05 EA07 EA09 EA13 EB03 EC01 FA04 FB01 3J552 MA02 MA12 MA26 NA01 NB01 PA02 RA02 RA06 RA09 RA13 RB12 RB20 RC12 SA03 SA07 SA15 SB35 TB02 TB12 VA02W VA42W VC01W VC06W VD11W

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから伝達されるトルクが流体式
    伝動装置を介して入力される車両用自動変速機におい
    て、解放側油圧式摩擦係合装置の解放と係合側油圧式摩
    擦係合装置の係合とにより達成されるクラッチツウクラ
    ッチダウン変速をコースト走行時に実行する形式の車両
    用自動変速機の変速制御装置であって、 前記流体式伝動装置の入出力回転速度差を検出する入出
    力回転速度差検出手段と、 前記コースト走行時に実行されるクラッチツウクラッチ
    ダウン変速に際しては、該入出力回転速度差検出手段に
    より検出された入出力回転速度差に基づいて前記エンジ
    ンの回転速度を増量制御することにより、前記車両を微
    小駆動状態とする微小駆動状態制御手段とを、含むこと
    を特徴とする車両用自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記微小駆動状態制御手段は、前記車両
    を微小駆動状態とするために増量制御されるエンジン回
    転速度の増加量を車速の低下にともなって減少させるも
    のである請求項1の車両用自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記クラッチツウクラッチダウン変速に
    関与する係合側油圧式摩擦係合装置の回転が同期したか
    否かを判定する同期判定手段と、該同期判定手段によっ
    て係合側油圧式摩擦係合装置の回転の同期が判定された
    場合には、該係合側油圧式摩擦係合装置の係合圧をそれ
    までの待機圧から速やかに増加させる係合側係合圧制御
    手段とを、含むことを特徴とする請求項1の車両用自動
    変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 車両の急制動状態を判定する急制動状態
    判定手段と、 該急制動状態判定手段によって車両の急制動状態が判定
    された場合には、前コーストダウン変速出力から継続さ
    れている微小駆動状態とするためのエンジンの回転速度
    の増量制御を直ちに中止させる微小駆動制御中止手段と
    を、含むことを特徴とする請求項1の車両用自動変速機
    の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 前記微小駆動状態制御手段は、前記コー
    スト走行時に実行されるクラッチツウクラッチダウン変
    速のイナーシャ相開始付近から、車両を微小駆動状態と
    するためのエンジン回転速度の増量制御を開始させるも
    のである請求項1の車両用自動変速機の変速制御装置。
JP2001234154A 2001-08-01 2001-08-01 車両用自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3723103B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001234154A JP3723103B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 車両用自動変速機の変速制御装置
US10/200,172 US6740005B2 (en) 2001-08-01 2002-07-23 Shift control apparatus of automatic transmission of motor vehicle
KR1020020045324A KR100706008B1 (ko) 2001-08-01 2002-07-31 차량용 자동변속기의 변속제어장치
DE10235001A DE10235001B4 (de) 2001-08-01 2002-07-31 Schaltsteuervorrichtung eines Automatikgetriebes eines Kraftfahrzeugs
FR0209768A FR2828144B1 (fr) 2001-08-01 2002-07-31 Appareil de commande de changement de vitesse d'une transmission automatique de vehicule a moteur
US10/821,960 US7074158B2 (en) 2001-08-01 2004-04-12 Shift control apparatus of automatic transmission of motor vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001234154A JP3723103B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 車両用自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003041962A true JP2003041962A (ja) 2003-02-13
JP3723103B2 JP3723103B2 (ja) 2005-12-07

Family

ID=19065816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001234154A Expired - Fee Related JP3723103B2 (ja) 2001-08-01 2001-08-01 車両用自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3723103B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016011645A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 スズキ株式会社 制御装置
JP2019095014A (ja) * 2017-11-24 2019-06-20 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016011645A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 スズキ株式会社 制御装置
JP2019095014A (ja) * 2017-11-24 2019-06-20 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3723103B2 (ja) 2005-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3536537B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4155287B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
US7740559B2 (en) Shift control device of vehicular automatic transmission
KR100706008B1 (ko) 차량용 자동변속기의 변속제어장치
JP2004169867A (ja) 車両用駆動制御装置
US7563198B2 (en) Shift control device and shift control method of automatic transmission
JP3722023B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2004108545A (ja) 車両用駆動制御装置
JP3683194B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP2004218799A (ja) 車両用高加速時変速制御装置
JP3688226B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4020604B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3692980B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2003041962A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2001124193A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3399302B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP3873850B2 (ja) 車両用エンジンおよび自動変速機の制御装置
JP3617360B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP4182810B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4096807B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4687376B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP4952188B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3303700B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4114432B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
KR100824580B1 (ko) 차량용 자동 변속기의 변속 제어 장치 및 변속 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3723103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees