JP2003041806A - 個材振動の防止構造 - Google Patents

個材振動の防止構造

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JP2003041806A JP2001227579A JP2001227579A JP2003041806A JP 2003041806 A JP2003041806 A JP 2003041806A JP 2001227579 A JP2001227579 A JP 2001227579A JP 2001227579 A JP2001227579 A JP 2001227579A JP 2003041806 A JP2003041806 A JP 2003041806A
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克之 平尾
Hideaki Harada
秀秋 原田
Takekata Watabe
剛賢 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料の増大や風荷重の増大なく、鉄塔構造物
の個材の種々の振動を低減できる個材振動の防止構造を
提供する。 【解決手段】 個材振動の防止構造を、縦方向に立設さ
れ鉄塔構造物の主材となる複数の主柱材と、同主柱材を
結合しあるいは補強のために前記主柱材の他に設けられ
る複数の個材とからなる鉄塔構造物において、振動防止
対象とする前記個材の間を振動減衰要素を備えた連結部
材で連結してなるように構成して、1本の連結部材で2
本の振動防止対象個材の振動振幅が低減するようにし、
振動防止対象個材の振動振幅が低減することにより、振
動防止対象個材および仕口部の疲労による亀裂、破断が
防止でき、振動防止対象個材の形状を小型化でき、また
仕口部の構造が簡素化された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製煙突、送電鉄
塔等の鉄塔構造物の個材に生じる振動を防止する構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、基本的な鉄塔構造物の一般的な
従来例を示す概念図であり、(a)は立面図、(b)は
(a)中B−B矢視水平断面図である。図7は図6中A
部を鉄塔構造物の内側から斜め上向きに見た、図6中C
矢視による、拡大斜視図である。
【0003】図6において、100は鉄塔構造物であ
り、鉄塔構造物100は一般に鉄塔構造物100の主材
となる複数の主柱材1が縦方向に立設され、6(b)に
示すように水平断面が主柱材1を頂点とする多角形を形
成している。図6に示す鉄塔構造物100の例は主柱材
1が4本で水平断面が4角形であるが、主柱材1が3本
で水平断面が3角形等、他の形態の場合もある。
【0004】主柱材1の他に、主柱材1同士を結合する
水平材2、2’、隣合う主柱材1の間の面内に補強のた
め斜めに設けた斜材3、3’、同じ水平面で隣合う水平
材2、2’の間に水平に渡された補助材4等の複数の個
材が設けられ、鉄塔構造物100が構成されている。
【0005】鋼製煙突、送電鉄塔、テレビ塔等の鉄塔構
造物は風による振動の影響が大きく、鉄塔構造物100
の損傷、倒壊を防ぐため種々対策が講じられているが、
その対策の1つに、主柱材1以外の水平材2、2’、斜
材3、3’等の構造体を構成する個々の部材(以下「個
材」という)の防振対策がある。
【0006】個材の場合は直接倒壊には到らないもの
の、振動による疲労で個材自体あるいは仕口部等の部分
的な亀裂、破断が生じる。従来、個材の防振対策は、風
による渦励振に起因する個材の振動を対象として設定さ
れ、個材の共振風速が15m/s以上となるように断面
を算定するように指示するものとなっている(「煙突構
造設計施工指針」:日本建築センター)。
【0007】その結果、個材に管径、肉厚等寸法の大き
な部材を使用することとなり、その場合、励振される風
速域を高くし個材振動の発生頻度を低減させることはで
きるが、以下のような問題も生じていた。
【0008】すなわち、必要以上に大きな材料の使用
による工事費の増加および鉄塔構造物の美観低下、受
風面積の増加による風荷重の増加、また、高風速での
バフェッティング振動や渦励振振動等の個材振動に対し
て効果が期待できない等の問題である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の鉄塔構造物の個材の防振対策における問題点を
解消し、材料の増大や風荷重の増大なく、鉄塔構造物の
個材の種々の振動を低減できる個材振動の防止構造を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、上記の
課題を解消するためになされたものであって、その第1
の手段として、縦方向に立設され鉄塔構造物の主材とな
る複数の主柱材と、同主柱材を結合しあるいは補強のた
めに前記主柱材の他に設けられる複数の個材とからなる
鉄塔構造物において、振動防止対象とする前記個材の間
を振動減衰要素を備えた連結部材で連結してなることを
特徴とする個材振動の防止構造を提供する。
【0011】上記第1の手段によれば、振動防止対象個
材に振動が生じると個材間の相対変位で振動減衰要素が
作動し、振動エネルギーを吸収するため、1本の連結部
材で2本の振動防止対象個材の振動振幅が低減する。
【0012】(2)第2の手段としては、第1の手段の
個材振動の防止構造において、連結された振動防止対象
とする前記個材が同一長さ同一断面であって、同個材と
前記連結部材との連結位置を同連結位置で分割された前
記個材の振動モードが異なる位置としてなることを特徴
とする個材振動の防止構造を提供する。
【0013】第2の手段によれば、第1の手段の作用に
加え、連結部材が連結する両個材の長さと断面が同じ場
合のように、振動防止対象個材の振動特性が同一の場合
でも、個材間の相対変位による振動減衰要素での振動エ
ネルギーの吸収が効果的に働く。
【0014】(3)また、第3の手段として、第1の手
段または第2の手段の個材振動の防止構造において、振
動防止対象とする前記個材と前記連結部材との一方の連
結部にウエイトを設けてなることを特徴とする個材振動
の防止構造を提供する。
【0015】第3の手段によれば、第1の手段または第
2の手段の作用に加え、連結部に設けたウエイトによっ
て振動防止対象個材の固有振動特性に差異が生じ、より
大きな振動エネルギーを吸収するため、2本の振動防止
対象個材の振動振幅をさらに低減できるものとなる。
【0016】(4)第4の手段として、第3の手段の個
材振動の防止構造において、前記ウエイトに代えて前記
連結部材で連結した振動防止対象とする前記個材の一方
に水を注入してなることを特徴とする個材振動の防止構
造を提供する。
【0017】第4の手段によれば、第3の手段の作用を
奏するものを簡易に得られる。
【0018】(5)第5の手段として、縦方向に立設さ
れ鉄塔構造物の主材となる複数の主柱材と、同主柱材を
結合しあるいは補強のために前記主柱材の他に設けられ
る複数の個材とからなる鉄塔構造物において、前記主柱
材と振動防止対象とする前記個材の間を振動減衰要素を
備えた連結部材で連結してなることを特徴とする個材振
動の防止構造を提供する。
【0019】第5の手段によれば、振動防止対象個材に
振動が生じると主柱材との相対変位で振動減衰要素が作
動し、振動エネルギーを吸収するため、振動防止対象を
個々に設定できるとともに、個材毎に振動振幅が低減す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1から図3に基づき、本発明の
実施の第1形態に係る個材振動の防止構造を説明する。
また図6も、基本的な鉄塔構造物の一般的な概念図とし
て参照する。図1は本実施の形態の個材振動の防止構造
の説明図であり、前述の従来例の図7と同様に、図6に
示す鉄塔構造物100のA部のC矢視による拡大斜視図
である。図2は振動減衰要素を備えた連結部材の結合位
置の説明図、図3は振動減衰要素の設置位置の説明図で
ある。
【0021】本実施の形態においても、縦向きに立設さ
れ鉄塔構造物100の主材となる4本の主柱材1と、主
柱材1同士を結合する水平材2、2’、隣合う主柱材1
の間の面内に補強のため斜めに設けられた斜材3、
3’、同じ水平面で隣合う水平材2、2’の間に水平に
渡された補助材4等の複数の個材とから、鉄塔構造物1
00が構成されている。
【0022】本実施の形態の個材振動の防止構造は、斜
材3、3’を振動防止対象個材としており、斜材3、
3’間を振動減衰要素6を備えた連結部材5で結合する
ものである。
【0023】図1に示すように、同じ水平面で隣り合う
2本の水平材2、2’に向けて主柱材1上の同一支持位
置Qから取り付けられた2本の鋼製の斜材3、3’の
P、P’点間を、振動減衰要素6を備えた鋼製の連結部
材5が連結している。
【0024】振動減衰要素6自体は公知のものでよく、
オイルダンパー等の粘弾性体、防振ゴム、ワイヤー、摩
擦抵抗部材等が適用できる。
【0025】図2は、連結部材5が連結する両斜材3、
3’の長さが共にLで、断面が同じ場合のように、振動
防止対象個材の振動特性が同一の場合の振動減衰要素6
を備えた連結部材5を取り付ける位置を示すものであ
る。
【0026】振動減衰要素6を備えた連結部材5を斜材
3、3’のP、P’点間に取り付けた場合、P、P’点
で分割された各斜材3、3’の長さを、斜材3はQ点側
からL1 、L2 、斜材3’はQ点側からL3 、L4 とす
ると、L1 ≠L3 、L2 ≠L4 として各々の斜材3、
3’の振動モードが同一とならない位置に連結部材5を
取り付けている。その結果、斜材3、3’間の相対変位
による振動減衰要素6での振動エネルギーの吸収がより
効果的に働く。
【0027】なお、連結部材5上の振動減衰要素6の取
り付け位置は、図3(a)に示すように連結部材5の端
部、あるいは図3(b)に示すように連結部材5の中央
部のいずれも取り付け可能であり、また、連結部材5の
内部に組み込むことも可能であるが、可能な限り端部に
取り付けることが望ましい。
【0028】以上の実施の形態のように振動防止対象の
個材である斜材3、3’間を振動減衰要素6を備えた連
結部材5で連結することにより、斜材3、3’に振動が
生じた場合は斜材3、3’間の相対変位により振動減衰
要素6が作動し、振動エネルギーを吸収するため、1本
の連結部材5で2本の斜材3、3’の振動振幅が低減す
る。各々の斜材3、3’の振動モードが同一とならない
位置に連結部材5を取り付ければ、連結部材5が連結す
る両斜材3、3’の長さが共にLで、断面が同じ場合の
ように、振動防止対象個材の振動特性が同一の場合で
も、斜材3、3’間の相対変位による振動減衰要素6で
の振動エネルギーの吸収が効果的に働く。
【0029】すなわち、本実施の形態によれば、振動防
止対象の個材間を振動減衰要素6を備えた連結部材5で
結合することにより、振動防止対象個材に振動が生じる
と個材間の相対変位で振動減衰要素が作動し、振動エネ
ルギーを吸収するため、1本の連結部材で2本の振動防
止対象個材の振動振幅が低減し、次のような効果が得ら
れる。 :2本の振動防止対象個材の振動振幅は1/2程度
に、またはさらに低減できる。 :振動防止対象個材の振動振幅が低減することによ
り、振動防止対象個材および仕口部の疲労による亀裂、
破断が防止できる。 :により振動防止対象個材の形状を小型化できる。 :により仕口部の構造が簡素化できる。
【0030】次に図4に基づいて本発明の実施の第2形
態に係る個材振動の防止構造を説明する。図4は本実施
の形態の個材振動の防止構造の説明図であり、前述の図
1と同様に、図6に示す鉄塔構造物100のA部のC矢
視による拡大斜視図である。
【0031】本実施の形態においても、縦向きに立設さ
れ鉄塔構造物100の主材となる4本の主柱材1と、主
柱材1同士を結合する水平材2、2’、隣合う主柱材1
の間の面内に補強のため斜めに設けられた斜材3、
3’、同じ水平面で隣合う水平材2、2’の間に水平に
渡された補助材4等の複数の個材とから、鉄塔構造物1
00が構成されている。
【0032】本実施の形態の個材振動の防止構造は、主
柱材1と振動防止対象個材としての斜材3、3’との間
をそれぞれ振動減衰要素16、16’を備えた連結部材
15、15’で連結するものでる。
【0033】図4に示すように、同じ水平面で隣り合う
2本の水平材2、2’に向けて同主柱材1上の同一支持
位置Qから取り付けられた2本の鋼製の斜材3、3’
と、同じ主柱材1の他の点Rとの間を、それぞれ振動減
衰要素16、16’を備えた鋼製の連結部材15、1
5’が連結している。
【0034】斜材3、3’における連結部材15、1
5’との連結位置、および連結部材15、15’におけ
る振動減衰要素16、16’の取り付け位置の考え方は
実施の第1形態で示したものと同様である。
【0035】本実施の形態は、1本の連結部材で1本の
振動防止対象個材である斜材の振動を防止する以外は実
施の第1形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0036】すなわち、振動防止対象個材に振動が生じ
ると主柱材との相対変位で振動減衰要素が作動し、振動
エネルギーを吸収するため、振動防止対象個材を個々に
設定できるとともに、振動防止対象個材毎に振動振幅が
低減し、実施の第1形態と同様に、各振動防止対象個材
の振動振幅は1/2程度に、またはさらに低減でき、振
動防止対象個材の振動振幅が低減することにより、振動
防止対象個材および仕口部の疲労による亀裂、破断が防
止でき、振動防止対象個材の形状を小型化でき、また仕
口部の構造が簡素化される。
【0037】さらに図5に基づき本発明の実施の第3形
態に係る個材振動の防止構造を説明する。図5は本実施
の形態の個材振動の防止構造の説明図であり、前述の図
1と同様に、図6に示す鉄塔構造物100のA部のC矢
視による拡大斜視図である。
【0038】本実施の形態においても、縦向きに立設さ
れ鉄塔構造物100の主材となる4本の主柱材1と、主
柱材1同士を結合する水平材2、2’、隣合う主柱材1
の間の面内に補強のため斜めに設けられた斜材3、
3’、同じ水平面で隣合う水平材2、2’の間に水平に
渡された補助材4等の複数の個材とから、鉄塔構造物1
00が構成されている。
【0039】本実施の形態の個材振動の防止構造は、実
施の第1形態にウエイト7を設けたものであり、図1に
示した実施の第1形態の振動減衰要素6を備えた連結部
材5の片側の取り付け位置S付近にウエイト7を設けて
いる。
【0040】図5に示すように、同じ水平面で隣り合う
2本の水平材2、2’に向けて主柱材1上の同一支持位
置Qから取り付けられた2本の鋼製の斜材3、3’の間
を、振動減衰要素6を備えた鋼製の連結部材5が連結し
ており、さらにウエイト7が斜材3、3’と連結部材5
の結合部の一方S点に設けられる。
【0041】このウエイト7により、両斜材3、3’の
固有振動特性に差異が生じ、その結果、振動減衰要素6
の作動量が大きくなって、実施の第1形態の場合よりも
より大きな振動エネルギーを吸収して効果的に振動振幅
を低減させることができるものとなる。
【0042】なお、本実施の形態では図5に、振動防止
対象個材としての斜材3、3’間と連結部材5との結合
部にウエイト7を設けた例を示したが、振動防止対象部
材となる斜材3、3’自体に設けることも可能である。
【0043】ウエイト7は斜材3、3’の固有振動特性
に差異が生じればどのようなものでも適用可能であり、
斜材3、3’内に水、砂、コンクリート等のウエイトと
なるものを注入することでもよい。その場合は、上記ウ
エイト7の作用効果を奏するものを簡易に得ることがで
きる。
【0044】以上のように、本実施の形態によれば、振
動防止対象の個材間を振動減衰要素を備えた連結部材で
結合することにより、振動防止対象個材の振動が生じる
と個材間の相対変位で振動減衰要素が作動し、さらにウ
エイト7を設置することにより振動防止対象個材の固有
振動特性に差異が生じることにより、より大きな振動エ
ネルギーを吸収するため、1本の連結部材5で2本の振
動防止対象個材の振動振幅が低減し、次のような効果が
得られる。 :2本の振動防止対象個材の振動振幅は1/3程度
に、またはさらに低減できる。 :振動防止対象個材の振動振幅が低減することによ
り,振動防止対象個材および仕口部の疲労による亀裂、
破断が防止できる。 :により振動防止対象個材の形状を小型化できる。 :により仕口部の構造が簡素化できる。
【0045】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内で具体的構造に種々の変更を加えてもよいことは言
うまでもない。
【0046】例えば、実施の形態の鉄塔構造物100は
水平断面が4角形を形成するもので説明したがそれに限
られるものではなく、たとえば3角形を形成するもの等
他の形態のものにも適用でき、また、振動防止対象個材
として斜材を例に説明したが、それに限られるものでは
なく、他の部分の個材を振動防止対象個材としても適用
できるものである。
【0047】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、個材振
動の防止構造を、縦方向に立設され鉄塔構造物の主材と
なる複数の主柱材と、同主柱材を結合しあるいは補強の
ために前記主柱材の他に設けられる複数の個材とからな
る鉄塔構造物において、振動防止対象とする前記個材の
間を振動減衰要素を備えた連結部材で連結してなるよう
に構成したので、1本の連結部材で2本の振動防止対象
個材の振動振幅が低減し、振動防止対象個材の振動振幅
が低減することにより、振動防止対象個材および仕口部
の疲労による亀裂、破断が防止でき、振動防止対象個材
の形状を小型化でき、また仕口部の構造が簡素化され、
材料の増大や風荷重の増大なく、鉄塔構造物の個材の種
々の振動を低減できる個材振動の防止構造が得られる。
【0048】(2)請求項2の発明によれば、請求項1
に記載に個材振動の防止構造において、連結された振動
防止対象とする前記個材が同一長さ同一断面であって、
同個材と前記連結部材との連結位置を同連結位置で分割
された前記個材の振動モードが異なる位置としてなるよ
うに構成したので、請求項1の発明の効果に加え、連結
部材が連結する両個材の長さと断面が同じ場合のよう
に、振動防止対象個材の振動特性が同一の場合でも、個
材間の相対変位による振動減衰要素での振動エネルギー
の吸収が効果的に働く。
【0049】(3)請求項3の発明によれば、請求項1
または請求項2に記載の個材振動の防止構造において、
振動防止対象とする前記個材と前記連結部材との一方の
連結部にウエイトを設けてなるように構成したので、請
求項1または請求項2の発明にの効果に加え、連結部に
設けたウエイトによって振動防止対象個材の固有振動特
性に差異が生じ、より大きな振動エネルギーを吸収する
ため、2本の振動防止対象個材の振動振幅をさらに低減
できるものとなる。
【0050】(4)請求項4の発明によれば、請求項3
に記載の個材振動の防止構造において、前記ウエイトに
代えて前記連結部材で連結した振動防止対象とする前記
個材の一方に水を注入してなるように構成したので、請
求項3の発明の効果を奏するものを簡易に得られる。
【0051】(5)請求項5の発明によれば、個材振動
の防止構造を、縦方向に立設され鉄塔構造物の主材とな
る複数の主柱材と、同主柱材を結合しあるいは補強のた
めに前記主柱材の他に設けられる複数の個材とからなる
鉄塔構造物において、前記主柱材と振動防止対象とする
前記個材の間を振動減衰要素を備えた連結部材で連結し
てなるように構成したので、振動防止対象を個々に設定
できるとともに、個材毎に振動振幅が低減し、振動防止
対象個材の振動振幅が低減することにより、振動防止対
象個材および仕口部の疲労による亀裂、破断が防止で
き、振動防止対象個材の形状を小型化でき、また仕口部
の構造が簡素化され、材料の増大や風荷重の増大なく、
鉄塔構造物の個材の種々の振動を低減できる個材振動の
防止構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る個材振動の防止
構造の説明図である。
【図2】図1の振動減衰要素を備えた連結部材の結合位
置の説明図である。
【図3】(a)、(b)ともに図1の振動減衰要素の設
置位置の説明図である。
【図4】本発明の実施の第2形態に係る個材振動の防止
構造の説明図である。
【図5】本発明の実施の第3形態に係る個材振動の防止
構造の説明図である。
【図6】基本的な鉄塔構造物の一般的な従来例を示す概
念図であり、(a)は立面図、(b)は(a)中B−B
矢視水平断面図である。
【図7】図6中A部を鉄塔構造物の内側から斜め上向き
に見た、図6中C矢視による拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 主柱材 2、2’ 水平材 3、3’ 斜材 4 補助材 5、5’ 連結部材 6、6’ 振動減衰要素 7 ウエイト 15、15’ 連結部材 16、16’ 振動減衰要素 100 鉄塔構造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平尾 克之 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 原田 秀秋 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 渡部 剛賢 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 3J048 AA06 AD07 EA38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦方向に立設され鉄塔構造物の主材とな
    る複数の主柱材と、同主柱材を結合しあるいは補強のた
    めに前記主柱材の他に設けられる複数の個材とからなる
    鉄塔構造物において、振動防止対象とする前記個材の間
    を振動減衰要素を備えた連結部材で連結してなることを
    特徴とする個材振動の防止構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の個材振動の防止構造に
    おいて、連結された振動防止対象とする前記個材が同一
    長さ同一断面であって、同個材と前記連結部材との連結
    位置を同連結位置で分割された前記個材の振動モードが
    異なる位置としてなることを特徴とする個材振動の防止
    構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の個材振
    動の防止構造において、振動防止対象とする前記個材と
    前記連結部材との一方の連結部にウエイトを設けてなる
    ことを特徴とする個材振動の防止構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の個材振動の防止構造に
    おいて、前記ウエイトに代えて前記連結部材で連結した
    振動防止対象とする前記個材の一方に水を注入してなる
    ことを特徴とする個材振動の防止構造。
  5. 【請求項5】 縦方向に立設され鉄塔構造物の主材とな
    る複数の主柱材と、同主柱材を結合しあるいは補強のた
    めに前記主柱材の他に設けられる複数の個材とからなる
    鉄塔構造物において、前記主柱材と振動防止対象とする
    前記個材の間を振動減衰要素を備えた連結部材で連結し
    てなることを特徴とする個材振動の防止構造。
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CN110242093A (zh) * 2018-03-09 2019-09-17 苏馥仪 堆栈式输电塔及其施工方法

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