JP2003040966A - 軟質ポリウレタンフォーム - Google Patents

軟質ポリウレタンフォーム

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JP2003040966A
JP2003040966A JP2001232305A JP2001232305A JP2003040966A JP 2003040966 A JP2003040966 A JP 2003040966A JP 2001232305 A JP2001232305 A JP 2001232305A JP 2001232305 A JP2001232305 A JP 2001232305A JP 2003040966 A JP2003040966 A JP 2003040966A
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polyoxyalkylene polyol
less
polyurethane foam
flexible polyurethane
foam
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JP2001232305A
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English (en)
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Toshiaki Ochiai
利昭 落合
Yasutake Kudo
泰丈 工藤
Yoshiyuki Murata
義幸 村田
Masanori Toyoda
賢伯 豊田
Kyuichi Harada
久一 原田
Hiroshi Wada
浩志 和田
Hiromitsu Takeyasu
弘光 武安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Araco Co Ltd
Toyota Motor Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Araco Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低反発弾性、その耐久保持性を有し、かつ良好
な振動特性が長期間持続する、特に自動車シート用に適
する軟質ポリウレタンフォームの提供。 【解決手段】平均水酸基数が2〜3の多価アルコール混
合物を開始剤として環状エーテルの開環重合で得られ
る、モノオール含有量12mol%以下、水酸基あたり
の平均分子量が1700〜2300、かつ25℃の粘度
が1400cP以下であるポリオキシアルキレンポリオ
ール(A)を10〜20質量%含む高分子ポリオキシア
ルキレンポリオールと、トリレンジイソシアネート及び
ポリメチレンポリフェニルイソシアネートとの混合物で
あり、両者の混合質量比がトリレンジイソシアネート/
ポリメチレンポリフェニルイソシアネートが85/15
〜75/25であるポリイソシアネートとを反応させて
得られる、コア部の密度が50〜60kg/m3、コア
部の反発弾性率が65%以下の軟質ポリウレタンフォー
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の姿勢保持特
性に優れ、長時間使用しても乗り心地が良好な、特に自
動車シート用に適する、新規な軟質ポリウレタンフォー
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、種々の用途に使用されるポリウレ
タンフォームの分野では、それぞれの用途に適した特性
向上のための種々の研究開発がなされている。例えば、
自動車シートの高級化に伴ってシートクッションの乗り
心地性を向上させるために、反発弾性、振動特性、耐久
性などの向上が目標とされている。振動特性に関して
は、車体振動が人体に与える影響は振動周波数により一
様ではないが、特に人間が敏感な周波数域(例えば4〜
8Hz、または6〜20Hzといわれている)の減衰を
特に大きくとることが乗り心地性の向上に有効であると
されている。また、これらの特性を向上させるには、従
来から製造されているよりも高分子量を有するポリオキ
シアルキレンポリオールを用いたシートクッションが有
効であると考えられている。
【0003】一般にポリウレタンの原料として用いられ
るポリオキシアルキレンポリオールは、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のナトリウム/カリウム系触媒、
および、多価アルコール等の開始剤を使用して、プロピ
レンオキシド等のアルキレンオキシドを開環重合させて
製造される。この製造法では、副生成物として不飽和結
合を有する不飽和モノオール(以下、単にモノオールと
いう)が生成し、このモノオールの生成量はポリオキシ
アルキレンポリオールの分子量の増大(水酸基価の低
下)とともに増加する。
【0004】一方において、弾性ポリウレタンフォーム
の原料として広く用いられている水酸基価56mgKO
H/g程度のポリオキシアルキレンポリオールにおいて
は、このモノオールの生成量は大きな問題となるほど多
くはない。しかし、分子量の高い、低水酸基価のポリオ
キシアルキレンポリオールの場合には、このモノオール
の生成量が問題となる。なぜなら、モノオール含有量の
多い(総不飽和度の高い)ポリオキシアルキレンポリオ
ールを用いて弾性ポリウレタンフォームを製造した場合
には、製造されたフォームの硬度の低下、圧縮永久歪の
低下、フォーム製造時のキュア性の低下等の問題が生じ
るためである。さらに低水酸基価のポリオキシアルキレ
ンポリオールを、ナトリウム/カリウム系触媒を用いて
製造しようとしてもモノオール生成量が著しく大きくな
り、事実上困難である。
【0005】従来、自動車シート用として、乗り心地
性、耐久性等の特性を向上させるために、総不飽和度の
低いポリオキシアルキレンポリオールを用いて弾性ポリ
ウレタンフォームを製造する方法が知られている。例え
ば、特開平3−14812号公報、特開平3−1289
14号公報、特開平7−309924号公報、特開平8
−208800号公報、特開平9−263621号公
報、特開平9−59340号公報、特開平10−251
508号公報、特開平11−60721号公報、特開平
11−106500号公報、特開平11−140154
号公報等に記載されている。
【0006】しかし、近年、総不飽和度の低いポリオキ
シアルキレンポリオールを用いて製造された弾性ポリウ
レタンフォームは、反発弾性率が極めて高く(コア部反
発弾性率71〜90%)また振動特性では共振点での伝
達率(共振倍率)が極めて高い(4以上)ため、走行中
の乗員の姿勢保持性、サポート性の点から、乗り心地性
が不十分であることがわかってきた。これらの問題を解
決するために、特開平11−60676号公報には、不
飽和度の低いポリオキシアルキレンポリオールと、水酸
基価90〜300mgKOH/gの低分子量のポリオキ
シアルキレンポリオールを併用して反発弾性率を抑制す
る発明が示されている。 しかし、この場合には、ヒス
テリシスロスの値が25〜35%と比較的大きく、耐久
性の点からは不利である。
【0007】また、特開平9−176270号公報に
は、反発弾性率が比較的小さい軟質ポリウレタンフォー
ムに関する発明が示されているが、かかる特性の保持性
が記載されてなく、実際に耐久性は期待されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、低反発弾性、良好な振動特性を有し、かつ良好な特
性が長期間持続する軟質ポリウレタンフォームは知られ
ていない。本発明では、上記の特性を有し、乗員の姿勢
保持性に優れ、長期間使用しても乗り心地性が良好な、
特に自動車シートに適する新規な軟質ポリウレタンフォ
ームを提供する。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明は、水酸基数が2〜3の
多価アルコール混合物を開始剤とした、特定の構造を有
するポリオキシアルキレンポリオールを特定の割合で含
有するポリオキシアルキレンポリオールと、特定のイソ
シアネートとを、反応させて得られる、新規な物性を有
するポリウレタンフォームであり、適度に反発弾性率が
抑制され、かつ高耐久性を有し、特に自動車用シートに
使用した場合、長期間使用しても優れた乗り心地が得ら
れる。
【0010】かかる本発明は、主に次の構成を有するも
のである。 (1)高分子ポリオキシアルキレンポリオールまたは前
記高分子ポリオキシアルキレンポリオール中にポリマー
微粒子を含むポリマー分散ポリオールと、下記ポリイソ
シアネート化合物とを、触媒、整泡剤、発泡剤および架
橋剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフ
ォームであって、前記高分子ポリオキシアルキレンポリ
オールが、下記ポリオキシアルキレンポリオール(A)
を10〜20質量%含み、コア部の密度が50〜60k
g/m3、コア部の反発弾性率が65%以下、湿熱耐久
性(Wet Set)が10%以下、8万回繰り返し圧
縮試験の25%硬度減少率が8%以下、かつ8万回繰り
返し圧縮試験の厚み減少率が3%以下であることを特徴
とする軟質ポリウレタンフォーム。 ポリイソシアネート化合物:トリレンジイソシアネート
及びポリメチレンポリフェニルイソシアネートとの混合
物であり、両者の混合質量比がトリレンジイソシアネー
ト/ポリメチレンポリフェニルイソシアネートが85/
15〜75/25である化合物。 ポリオキシアルキレンポリオール(A):平均水酸基数
が2〜3の多価アルコール混合物を開始剤として環状エ
ーテルを開環重合して得られる、モノオール含有量が1
2mol%以下、水酸基あたりの平均分子量が1700
〜2300、かつ25℃の粘度が1400cP以下であ
るポリオキシアルキレンポリオール。
【0011】(2)ポリオキシアルキレンポリオール
(A)のモノオール含有量が10mol%以下である、
上記(1)に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
【0012】(3)架橋剤が、平均水酸基数が2〜8、
水酸基価が200〜2000mgKOH/gである、上
記(1)または(2)に記載の軟質ポリウレタンフォー
ム。
【0013】(4)発泡剤が、水および不活性ガスから
選ばれた少なくとも1種である、上記(1)、(2)ま
たは(3)に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
【0014】(5)上記(1)〜(4)に記載のいずれ
か1項に記載の軟質ポリウレタンフォームからなる自動
車用シート。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の軟質ポリウレタンフォー
ムの製造に用いる高分子ポリオキシアルキレンポリオー
ルまたは前記高分子ポリオキシアルキレンポリオール中
にポリマー微粒子を含むポリマー分散ポリオールは、平
均水酸基数が2〜3の多価アルコール混合物を開始剤と
して、環状エーテルを開環重合させて得られるポリオキ
シアルキレンポリオール(A)を10〜20質量%含
む。ポリオキシアルキレンポリオール(A)のモノオー
ル含有量は12mol%以下、水酸基あたりの平均分子
量は1700〜2300、25℃における粘度は140
0cP以下である。
【0016】環状エーテルとしては、炭素数2以上のア
ルキレンオキシドが好ましく、具体例としては、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオ
キシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド
等が挙げられる。プロピレンオキシド、1,2−ブチレ
ンオキシド、および2,3−ブチレンオキシドから選ば
れる少なくとも1種とエチレンオキシドとの併用が特に
好ましい。
【0017】また、ポリオキシアルキレンポリオール
(A)は、内部にオキシエチレン基を有することが好ま
しく、さらにオキシエチレン基を末端にも有することが
特に好ましい。内部にオキシエチレン基を有するポリオ
キシアルキレンポリオールは、例えば、後述の開始剤に
エチレンオキシドと炭素数3以上のアルキレンオキシド
とを、順次または混合して、開環重合して得られる。末
端にオキシエチレン基を有するポリオキシアルキレンポ
リオールは、例えば、上記重合の後にエチレンオキシド
を開環重合して得られる。
【0018】ポリオキシアルキレンポリオール(A)中
の末端オキシエチレン基の含有量の下限は3質量%が好
ましく、特に5質量%が好ましい。上限は25質量%で
あることが好ましい。末端オキシエチレン基の含有量が
3重量%未満ではフォームのコラップス等が発生しやす
い。一方、25重量%を超えるとフォームの独立気泡が
多くなりクラッシング処理の際にフォームが割れたり、
クラッシング処理後の収縮等が発生する。
【0019】また、ポリオキシアルキレンポリオール
(A)の製造に用いる開始剤(イニシエータ)として
は、平均水酸基数が2〜3の多価アルコール混合物が使
用される。平均水酸基数が2より小さいと、フォームの
耐久性、乗り心地性が低下することがある。一方、平均
水酸基数が3より大きいと、フォームのコア部の反発弾
性率が大きくなることがある。
【0020】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、
デキストロース、シュークロース、ビスフェノールA等
が挙げられる。
【0021】ポリオキシアルキレンポリオール(A)の
モノオール含有量は12mol%以下であり、好ましく
は、10mol%以下である。モノオール含有量が12
mol%より大きいと、ポリウレタンフォームの耐久
性、乗り心地性が低下することがある。
【0022】ポリオキシアルキレンポリオール(A)の
水酸基あたりの平均分子量は、1700〜2300であ
り、1700〜2100であることが好ましい。上記水
酸基あたりの平均分子量が1700より小さいと、ポリ
ウレタンフォームの耐久性、乗り心地性が低下すること
があり、一方2300より大きいとポリウレタンフォー
ムのコア部の反発弾性率が大きくなることがある。
【0023】全ポリオキシアルキレンポリオール中のポ
リオキシアルキレンポリオール(A)の含有量は、10
〜20質量%であり、15〜20質量%であることが好
ましい。含有量が10質量%より少ないと、耐久性、乗
り心地性が低下し、一方20質量%より大きいと、コア
部の反発弾性率が大きくなることがある。
【0024】ポリオキシアルキレンポリオール(A)の
液温25℃における粘度は1400cP以下である。上
記粘度が1400cPより大きいと、複雑な形状の金型
によるフォーム製造時にエアボイド等の不具合が生じる
ことがある。
【0025】本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造
に用いる、ポリマー分散ポリオールは、ポリオキシアル
キレンポリオールマトリックス中にポリマー微粒子を含
み、ポリマー微粒子は、好ましくは分散して含まれる。
ポリマー微粒子としては付加重合系ポリマーや縮重合系
ポリマーが好ましい。
【0026】付加重合系ポリマーの例としては、アクリ
ロニトリル、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリ
ル酸エステル等のビニルモノマーのホモポリマー、コポ
リマー等が挙げられる。また、縮重合系のポリマーの例
としては、ポリエステル、ポリウレア、ポリウレタン、
メラミン樹脂等が挙げられる。これらのポリマー微粒子
の存在により、一般的に、ポリマー分散ポリオール全体
の水酸基価をマトリックスのポリオールの水酸基価より
下げられる。
【0027】高分子ポリオキシアルキレンポリオールに
含まれるポリマー微粒子の含有量は、50質量%以下で
あることが好ましい。ポリマー微粒子の含有量が50質
量%より多いと、高粘度になり不都合なことがある。ポ
リマー微粒子は、高分子ポリオキシアルキレンポリオー
ル中に3〜35質量%含有されることが好ましい。
【0028】本発明のポリウレタンフォームの製造に用
いるポリイソシアネート化合物は、トリレンジイソシア
ネートおよびポリメチレンポリフェニルイソシアネート
の混合物である。両者の混合質量比はトリレンジイソシ
アネート/ポリメチレンポリフェニルイソシアネートが
85/15〜75/25であり、好ましくは80/20
である。
【0029】ポリイソシアネート化合物の使用量は、ポ
リオキシアルキレンポリオールおよび水等の総水酸基数
に対するイソシアネート基の数の100倍で表した数値
(通常この数値をイソシアネートインデックスという)
が、好ましくは80〜120、特に好ましくは85〜1
10である。
【0030】本発明における発泡剤としては、水および
不活性ガスから選ばれた1種以上の発泡剤が好ましく使
用される。不活性ガスとしては、空気、窒素、二酸化炭
素等が挙げられる。これら発泡剤の使用量は特に限定さ
れず、水のみが使用される場合、高分子ポリオキシアル
キレンポリオール100質量部に対して10質量部以下
が、特に0.1〜8質量部が好ましい。その他の発泡剤
も発泡倍率等の要求に応じて適切な量併用できる。本発
明における架橋剤としては、平均水酸基数が2〜8、水
酸基価が200〜2000mgKOH/gのものが好ま
しい。
【0031】本発明における触媒としては、ウレタン化
反応を促進する触媒を使用できる。例えば、トリエチレ
ンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ルなどの3級アミン類、酢酸カリウム、2−エチルヘキ
サン酸カリウム等のカルボン酸金属塩、ジブチルチンジ
ラウレート、スタナスオクトエート等の有機金属化合物
等が挙げられる。
【0032】本発明における整泡剤としては、通常のポ
リウレタンフォームの製造に用いられるものは全て使用
できる。本発明においては、乳化剤、フォーム安定剤等
の界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止
剤、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の充填剤、難燃
剤、可塑剤、着色剤、抗カビ剤等の公知の各種添加剤、
助剤を必要に応じて使用できる。
【0033】軟質ポリウレタンフォームの製造・成形は
低圧発泡機または高圧発泡機を用いて反応性混合物を直
接金型に注入する方法(すなわち、反応射出成形方法)
または、開放状態の金型に反応性混合物を撒く方法で行
われることが好ましい。
【0034】高圧発泡機は通常の2液を混合する型が好
ましく、そのうちの1液はポリイソシアネート化合物、
他の液はポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合
物が用いられる。場合によっては、触媒、破泡剤(通常
一部の高分子量ポリオキシアルキレンポリオールに分散
ないし溶解して用いる)等を別成分とする合計3成分で
反応性混合物を形成し注入することもできる。
【0035】本発明の軟質ポリウレタンフォームは通常
コールドキュアー法により製造されるが、コールドキュ
アー法以外の、たとえば、加熱工程を含む方法で製造す
ることもできる。本発明の軟質ポリウレタンフォームは
クッション、座席シート等に用いられる。特に、車両用
シートとして適し、その中でも自動車用シートに好適で
ある。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが本発明はこれらに限定されない。下記の実施例にお
いて、軟質ポリウレタンフォームの成形は2液混合型の
反応射出成形装置(高圧発泡機)を用いた。
【0037】原料のうち、ポリイソシアネート化合物は
反応射出成形装置の一方の原料タンクに入れ、その液温
を25〜27℃に調節した。また、ポリオキシアルキレ
ンポリオール、架橋剤、触媒、製泡剤、発泡剤の混合物
を他方の原料タンクに入れ、その液温を25〜27℃に
調節した。
【0038】射出条件は、射出圧力13.7MPa、射
出量300g/秒とした。成形型には400mm×40
0mm×100mm(t)の内寸法をもつ金型を使用
し、その型温は58〜62℃に調整した。金型からの脱
型は、原料注入後、6分で行った。
【0039】フォーム製造時の配合および得られた軟質
ポリウレタンフォームのフォーム物性、振動特性および
成形性を表2および表3に示す。例1〜例4は実施例、
例5〜例8は比較例である。
【0040】フォーム物性は、全密度(単位:kg/m
3 )、コア部の密度(単位:kg/m3 )、25%硬さ
(ILD)(単位:N/314cm2 )、コア部の反発
弾性率(単位:%)、引き裂き強度(単位:N/c
m)、引っ張り強度(単位:kPa)、伸び率(単位:
%)、乾熱圧縮永久歪(Dry Set)(単位:
%)、湿熱圧縮永久歪(Wet Set)(単位:
%)、ヒステリシスロス(単位:%)8万回繰り返し圧
縮試験の25%硬度減少率および厚み減少率(単位:共
に%)を評価した。振動特性は、共振振動数(単位:H
z)、共振倍率(絶対変位測定)および6Hzの伝達率
を評価した。
【0041】ここで、コア部の密度およびコア部の反発
弾性率に関しては、フォームの中心部からスキン部を除
いて縦横100mm、高さ50mmの寸法に切り出した
サンプル用いて測定した。また、8万回繰り返し圧縮試
験に関しては、フォームの中心部からスキン部を除いて
縦横100mm、高さ30mmの寸法に切り出した試験
サンプルを用いて測定した。その際、25%硬度減少率
に関しては下記の操作に従って測定した。尚、各物性は
下記方法に準拠して測定した。
【0042】<繰り返し圧縮試験:25%硬度減少率
(P)>硬さ測定方法はJIS K6401の硬さ測定
方法のA法に準拠し、その際加圧板は測定サンプルの全
面を圧縮し、前荷重として1.5Nをかけた際の厚さを
測定しはじめの厚さとした後、25%硬度(h0)を測
定した。JIS K6401 A法に準拠した8万回繰
り返し圧縮試験後、同様に25%硬度(h1)を測定し
た。上記結果より、下記式により25%硬度減少率Pを
算出した。 P = (h0 − h1)/ h0 × 100 ただし、P:繰り返し圧縮硬度減少率(%) h0:初めの試験片25%硬度(N/100cm2) h1:試験後の試験片25%硬度(N/100cm2
【0043】<各物性測定方法> 全密度、コア部の密度、25%硬さ(ILD): JI
S K6401 コア部反発弾性率、引き裂き強度、引っ張り強度、伸び
率、乾熱圧縮永久歪、湿熱圧縮永久歪、ヒステリシスロ
ス: JIS K6400 8万回繰り返し圧縮試験: JIS K6401(A
法) 共振振動数、共振倍率(絶対変位測定)、6Hzの伝達
率(絶対変位測定):JASO B407−87
【0044】<振動特性測定条件> ・加圧板: 鉄研型(荷重: 490N) ・加振全振幅: 5mm 成形性はクラッシング性を評価した。なお、クラッシン
グ性は、フォームの連通性を評価したものである。すな
わち、得られたポリウレタンフォームをローラーに通し
て圧力をかけ、フォームセルを連通させる際に必要な荷
重を評価した。フォームの独泡率が低い、すなわち、連
通性が良好ほど必要な荷重が小さい。 (使用原料)ポリオールa1〜a7は、表1に示すポリ
オキシアルキレンポリオールである。
【0045】
【表1】
【0046】ポリオールb:ポリオキシアルキレンポリ
オールa1中でアクリロニトリルとスチレンを共重合さ
せた、微粒子ポリマー量が35質量%であるポリマー微
粒子分散ポリオール。 ポリオールc1:平均水酸基数が6、水酸基価が450
(mgKOH/g)のポリオキシアルキレンポリオー
ル。 ポリオールc2:平均水酸基数が3、水酸基価が183
0(mgKOH/g)のポリオール化合物。 触媒d1:トリエチレンジアミンのジプロピレングリコ
ール溶液。商品名:東ソー(株)社製 TEDA―L3
3。 触媒d2:ビス−[(2−ジメチルアミノ)エチル]エ
ーテルのジプロピレングリコール溶液。商品名: TO
YOCAT―ET(東ソー(株)社製)。 整泡剤e1: 商品名:東レシリコーン(株)社製 SF−2962 整泡剤e2: 商品名:東レシリコーン(株)社製 SF−2961 発泡剤f:水 ポリイソシアネートg:TDI―80(2,4−トリレ
ンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシアネー
トが80/20質量%の混合物)とポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネートの80/20質量%混合物、NC
O基含有量が44.8%。商品名:日本ポリウレタン工
業社製 コロネート1021。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】 表2および表3に示されるように、本発明の軟質ウレタ
ンフォームは、振動特性、特に共振倍率、6Hzの伝達
率に特に優れ、乗り心地性が良好である。
【0049】
【発明の効果】本発明は、低反発弾性、その耐久保持性
を有し、更には良好な振動特性が長期間持続する新規な
ポリウレタンフォームが提供される。かかる軟質ポリウ
レタンフォームは、広範な用途に使用できるが、なかで
も、乗員の姿勢保持性に優れ、長期間使用しても乗り心
地性が良好な点で自動車シート用として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 利昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 工藤 泰丈 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 村田 義幸 愛知県豊田市吉原町上藤池25番地 アラコ 株式会社内 (72)発明者 豊田 賢伯 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社内 (72)発明者 原田 久一 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社内 (72)発明者 和田 浩志 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社内 (72)発明者 武安 弘光 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社内 Fターム(参考) 4J034 BA03 DA01 DB03 DG02 DG03 DG04 DG05 DG14 DG18 HA01 HA07 HC12 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 KA01 KB02 KC02 KC17 KD02 KD12 KD27 KE02 MA21 NA01 NA03 NA05 QA02 QA05 QB01 QB14 QB15 QC01 RA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子ポリオキシアルキレンポリオールま
    たは前記高分子ポリオキシアルキレンポリオール中にポ
    リマー微粒子を含むポリマー分散ポリオールと、下記ポ
    リイソシアネート化合物とを、触媒、整泡剤、発泡剤お
    よび架橋剤の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレ
    タンフォームであって、 前記高分子ポリオキシアルキレンポリオールが、下記ポ
    リオキシアルキレンポリオール(A)を10〜20質量
    %含み、コア部の密度が50〜60kg/m3、コア部
    の反発弾性率が65%以下、湿熱耐久性(Wet Se
    t)が10%以下、8万回繰り返し圧縮試験の25%硬
    度減少率が8%以下、かつ8万回繰り返し圧縮試験の厚
    み減少率が3%以下であることを特徴とする軟質ポリウ
    レタンフォーム。ポリイソシアネート化合物:トリレン
    ジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニルイソシ
    アネートとの混合物であり、両者の混合質量比がトリレ
    ンジイソシアネート/ポリメチレンポリフェニルイソシ
    アネートが85/15〜75/25である化合物。ポリ
    オキシアルキレンポリオール(A):平均水酸基数が2
    〜3の多価アルコール混合物を開始剤として環状エーテ
    ルを開環重合して得られる、モノオール含有量が12m
    ol%以下、水酸基あたりの平均分子量が1700〜2
    300、かつ25℃の粘度が1400cP以下であるポ
    リオキシアルキレンポリオール。
  2. 【請求項2】ポリオキシアルキレンポリオール(A)の
    モノオール含有量が10mol%以下である、請求項1
    に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  3. 【請求項3】架橋剤が、平均水酸基数が2〜8、水酸基
    価が200〜2000mgKOH/gである、請求項1
    または2に記載の軟質ポリウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】発泡剤が、水および不活性ガスから選ばれ
    た少なくとも1種である、請求項1、2または3に記載
    の軟質ポリウレタンフォーム。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載のいずれか1項に記載
    の軟質ポリウレタンフォームからなる自動車用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004072142A1 (ja) * 2003-02-17 2004-08-26 Nhk Spring Co., Ltd. 軟質ポリウレタンフォーム
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JPH08231676A (ja) * 1995-02-28 1996-09-10 Asahi Glass Co Ltd 高弾性ポリウレタンフォームの製造方法

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