JP2003040756A - 滑水性を有する化粧料 - Google Patents

滑水性を有する化粧料

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JP2003040756A
JP2003040756A JP2001231048A JP2001231048A JP2003040756A JP 2003040756 A JP2003040756 A JP 2003040756A JP 2001231048 A JP2001231048 A JP 2001231048A JP 2001231048 A JP2001231048 A JP 2001231048A JP 2003040756 A JP2003040756 A JP 2003040756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】滑水性を有し、耐久性、感触に優れていること
を特徴とする化粧料を提供する。 【解決手段】下記(A)〜(D)成分を含有し、滑水性
を示すことを特徴とする化粧料。 (A)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある不揮発性油剤の1種以上 5〜35質量% (B)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある液状非フッ素系シリコーン系界面活性剤の1種
以上 0.01〜10質量% (C)油溶性シリコーン樹脂の1種以上 0.1〜10
質量% (D)揮発性溶媒の1種以上 0〜80質量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑水性を有し、耐
久性、感触に優れていることを特徴とする化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、サンスクリーン剤やファンデーシ
ョン、口紅などの耐久性を向上させる目的で、撥水性の
ある化合物や撥水性のある顔料を製剤に配合する技術が
向上してきた。例えば、撥水性のある化合物としてパー
フルオロポリエーテルなどのフッ素化合物やジメチルシ
ロキサンなどのシリコーン化合物、またフッ素変性シリ
コーン樹脂などが用いられてきた。また、撥水性のある
顔料としては、シリコーン処理や金属石鹸処理された微
粒子酸化チタンなどが用いられてきた。これらの素材は
水や汗に対して強い耐久性を有しており、これらの素材
を配合した製剤にも撥水性などの素材の特性が受け継が
れている。例えば、我々は特開平9―12431号公報
にて撥水撥油性に富むフッ素変性シリコーン樹脂を化粧
料に配合することで耐久性に優れた化粧料が得られるこ
とを報告している。また、特開平7−126126号公
報ではパーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共
変性オルガノポリシロキサンとフッ素処理粉体を配合し
た化粧料が耐久性に優れていることを報告している。こ
れらの技術は「それぞれの素材が耐水性に富むこと=製
剤の耐久性が高まること」という構図に基づいて構築さ
れた技術である。
【0003】一方、近年サンスクリーン剤において、日
焼け防止性能を向上させる試みが続いてきた。技術的に
は、前記の思想を継続したものであり、特開昭61―6
5808号公報、特開平6-135817号公報、特開
平5―339125号公報などに見られるように耐久性
に優れた素材をいかに配合するかという技術が中心であ
った。尚、これらの特許にはいずれも「耐久性を向上さ
せる」、「持続性を向上させる」旨の記載が行なわれて
いるのみである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、我々は
こうした耐久性を向上させる素材を配合した製品を長期
にわたり実地試験してきた結果、耐久性が向上している
はずの製品であっても未だその性能は不十分であり、特
に水浴時において予想外に耐久性に問題がでることを確
認した。例えばSPF100クラスの製剤であっても、
水につかると2〜3時間程度しか紫外線防御機能が維持
できない場合があった。そのため、従来の耐水性素材を
組み合わせて耐久性を向上させる技術だけでは限界が見
えてきていた。特に、レジャーシーンにおいて、朝塗布
した時に塗り直しをしなくても一日日焼けしないような
耐久性を製剤に持たせるためには、新たな技術的アプロ
ーチが必要となっていた。また、ファンデーションやア
イシャドウも日常生活では耐久性のあるものが開発され
ているが、プールなどの水浴時には簡単に取れてしまう
問題があり、レジャー時にも対応可能な製剤が求められ
ていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題に鑑み、その対策方法を鋭意検討して見た。その結
果、滑水性(かっすいせい)という性能を新たに製剤に
与えることで、これらの問題が解決できることを見出し
た。滑水性技術は塗膜表面に微小な凹凸を形成させ、空
気膜を保持させることで、水と塗膜との接触角を見かけ
180度とし、塗膜と水との相互作用を無くする技術か
らなり、技術的には滑水性を持つ素材を用いる方法
と、製剤的な素材の組み合わせ の2つの方法で得ら
れ、本発明は後者のに属する。本発明の滑水性技術に
より、製剤は水によって崩れにくくなり、長時間の持続
性を確保することが可能となる。これに対して、従来の
撥水性ベースの製剤は水が均一に塗膜表面を流れ落ち
ず、塗膜との相互作用を持ってしまうため、持続性に欠
けてしまう場合が多かった。以下に「撥水」と「滑水」
の区別について記す。「撥水」は水をはじくことを示す
が、撥水性の製剤を肌に塗布した時に、塗膜がすこしで
もムラになったりすると、撥水度の高いところの水が相
対的に撥水度の低い部分にやってきて水滴が形成され、
撥水度の高いところと低いところの界面で塗膜の劣化が
促進される現象が生じる。この劣化が進むと塗膜が水に
負けて崩れる原因になる。従来は塗膜が均一化したり、
平滑になるように製剤を設計し、この劣化を抑制するこ
とが行われていた。一方「滑水」は、水がすべると漢字
に書いてあるように、水が瞬時に塗膜から流れ落ちるこ
とを示す。この場合、水は塗膜とわずかしか接触せず、
水が接触しているのは空気の薄い膜であるので、塗膜の
劣化はゆっくりとしか進行しないのである。例えばガラ
ス板に撥水性の塗膜を作り、流水を流した直後の塗膜を
観察すると、塗膜の上に水滴が形成されていたり、水の
膜がゆっくりと流れ落ちていく様子を見ることができ
る。これに対して滑水性の塗膜を作り、流水を流した直
後の塗膜を観察すると、塗膜の上の水は瞬時に流れ落ち
てしまう様子が見られる。同じように水をはじく現象で
も、撥水と滑水は現象としては大きな違いがあり、耐久
性についても大きく異なる。
【0006】本発明の目的は、下記の化粧料によって達
成できる。すなわち、本発明は、下記(A)〜D)成分
を含有し、滑水性を示すことを特徴とする化粧料であ
る。 (A)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある不揮発性油剤の1種以上 5〜35質量% (B)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある液状非フッ素系シリコーン系界面活性剤の1種
以上 0.01〜10質量% (C)油溶性シリコーン樹脂の1種以上 0.1〜10
質量% (D)揮発性溶媒の1種以上 0〜80質量%
【0007】第2の本発明は、さらに(E)成分として
撥水性顔料の1種以上 1〜35質量%を含有し、滑水
性を示すことを特徴とする前記の化粧料である。
【0008】第3の本発明は、水、多価アルコールから
選ばれる1種以上が含有されていることを特徴とする前
記の化粧料である。
【0009】第4の本発明は、(A)不揮発性油剤が、
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、パーフルオロアルキル変性シリコーン、パーフルオ
ロポリエーテル、パラメトキシケイ皮酸オクチルから選
ばれる1種以上であることを特徴とする前記の化粧料で
ある。
【0010】第5の本発明は、(C)油溶性シリコーン
樹脂が、トリメチルシロキシケイ酸、ポリアルキルシロ
キシケイ酸、ジメチルシロキシ単位含有トリメチルシロ
キシケイ酸、パーフルオロアルキル基含有ポリアルキル
シロキシケイ酸から選ばれる1種以上であることを特徴
とする前記の化粧料である。
【0011】第6の本発明は、(D)揮発性溶媒が、環
状4〜6量体ジメチルポリシロキサン、分岐状4量体ジ
メチルポリシロキサン、直鎖状ジメチルポリシロキサ
ン、低級アルコールから選ばれる1種以上であることを
特徴とする前記の化粧料である。
【0012】第7の本発明は、撥水性顔料の母体が、平
均一次粒子径1〜100nmの微粒子酸化チタン、平均
一次粒子径1〜100nmの微粒子酸化亜鉛、平均一次
粒子径1〜100nmの微粒子酸化セリウム、平均一次
粒子径1〜200nmの鉄ドーピング微粒子酸化チタ
ン、平均一次粒子径0.1〜0.6μmの酸化チタン、
黄色酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、ポリアルキルシルセ
スキオキサンの1種以上から選ばれることを特徴とする
前記の化粧料である。
【0013】第8の本発明は、滑水性を有する化粧料を
5×10cmの平滑なガラス板に対して10mg塗布し
37℃で10分間乾燥させた後、38℃の流水に1.5
分間出し入れを繰り返した直後に水滴が瞬時にガラス面
を流れ落ちる滑水性を示すことを特徴とする前記の化粧
料である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)成分の25
℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範囲にある不
揮発性油剤としては、通常化粧料で用いられるものであ
れば構わないが、多価アルコールなどの親水性不揮発性
油剤を除くものである。本発明では親水性不揮発性油剤
はその配合量によらず滑水性が得られることが確認され
ているので量的な限定を設定する必要がないことが理由
である。不揮発性油剤としては、エーテル油、エステル
油、シリコーン油、鉱物油、植物油、フッ素系油などを
用いることが可能であるが、特にジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、パーフルオロアル
キル変性シリコーン、パーフルオロポリエーテル、パラ
メトキシケイ皮酸オクチルから選ばれる1種以上を配合
していることが効果的である。これらの不揮発性油剤は
滑水性を得るのに効果的に働くことが判っている。ま
た、本発明で規定した25℃で5〜1000mm2/s
の動粘度の範囲の根拠としては、5mm2/s未満では
揮発性溶媒に該当してしまうこと、1000mm2/s
を超えると滑水性が失われて撥水性が出てきてしまうこ
とから範囲を規定した。1000mm2/sを超える動
粘度を有する油剤は用いないか、用いても配合量を少な
くし、製剤全体として滑水性が維持できる範囲内にとど
めることが好ましい。さらに、本発明で用いる25℃で
5〜1000mm2/sの範囲にある不揮発性油剤の配
合量は5〜35質量%と規定したが、5質量%未満では
滑水性が低下する傾向が強く出るため好ましくなく、3
5質量%を超えると油性感が強くなりすぎ、官能的に嫌
われるため好ましくないことが理由である。この不揮発
性油剤の配合量は特に12.5〜20質量%の範囲にあ
るとより強い滑水性が得られるので好ましい。
【0015】本発明で用いる(B)成分の25℃での動
粘度が5〜1000mm2/sの範囲にある液状非フッ
素系シリコーン系界面活性剤としては、親水基として例
えばポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンなどの
ポリオキシアルキレン基、グリセリル基、ポリグリセリ
ル基、糖残基、水酸基、りん酸基、硫酸基などの官能基
を側鎖、末端、主鎖から選ばれるいずれかの部位にスペ
ーサー基を介して結合したものが挙げられる。疎水基と
しては、炭素数1〜20の範囲にある直鎖または分岐鎖
アルキル基、メルチポリシロキサン基などが挙げられ、
これらの官能基が側鎖、末端、主鎖から選ばれるいずれ
かの部位に存在しているものが挙げられる。これらの官
能基はシロキサン主鎖骨格に直接または間接に結合して
いるが、全体として直鎖状であっても、弱く三次元架橋
されたものであっても構わない。こうしたシリコーン系
界面活性剤の代表的なものとしては、例えばポリエーテ
ル変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、ア
ルキルポリグリセリル変性シリコーンなどが挙げられ
る。本発明では、これらの界面活性剤のHLBは特に問
わないが1〜7の範囲にあることが好ましい。尚、液状
非フッ素系シリコーン系界面活性剤として25℃での動
粘度が1000mm2/sを超えたものを用いた場合に
は、塗膜表面に水の膜が形成されたりして滑水性が失わ
れる傾向が強い。本発明で用いる液状非フッ素系シリコ
ーン系界面活性剤の配合量としては、0.01〜10質
量%が挙げられ、さらに好ましくは0.05〜5質量%
である。この範囲であれば、顔料配合時の顔料分散安定
性と滑水性が両立する場合が多い。
【0016】本発明で用いる(C)成分の油溶性シリコ
ーン樹脂としては、通常化粧料に用いられるシリコーン
樹脂であれば問題ないが、特にトリメチルシロキシケイ
酸、ポリアルキルシロキシケイ酸、ジメチルシロキシ単
位含有トリメチルシロキシケイ酸、パーフルオロアルキ
ル基含有ポリアルキルシロキシケイ酸から選ばれる1種
以上を含むことが好ましい。油溶性シリコーン樹脂の配
合量としては0.1〜10質量%の範囲が挙げられる。
0.1質量%未満では滑水性が維持できず、10質量%
を超えると滑水性は得られるものの塗布時の感触が重く
なる問題がある。また、上記の中でもパーフルオロアル
キル基含有ポリアルキルシロキシケイ酸は特に本発明の
化粧料には有効で、同一質量割合で比較したことろ、ト
リメチルシロキシケイ酸に比べて約2倍の滑水性付与効
果があった。
【0017】本発明で用いる(D)成分の揮発性溶媒と
しては、通常化粧料に用いられる揮発性溶媒であれば問
題なく、例えば環状4〜6量体ジメチルポリシロキサ
ン、分岐状4量体ジメチルポリシロキサン、直鎖状ジメ
チルポリシロキサン、飽和炭化水素、エチルアルコール
等の低級アルコール、代替フロン、フルオロカーボン、
パーフルオロポリエーテルなどが挙げられるが、特に環
状4〜6量体ジメチルポリシロキサン、分岐状4量体ジ
メチルポリシロキサン、直鎖状ジメチルポリシロキサ
ン、エチルアルコール等の低級アルコールから選ばれる
1種以上を含むことが好ましい。これらの揮発性溶媒は
滑水性に与える影響が少ないことが判っている。揮発性
溶媒の配合量としては0〜80質量%が挙げられが、好
ましくは1〜75質量%である。揮発性溶媒は一般に滑
水性を低下させる傾向を持つが、感触に与える影響も大
きく、感触調整効果からこの濃度範囲が好ましいものと
して設定した。但し、揮発性溶媒の配合量が50質量%
を超える場合には、常圧での沸点が220℃、好ましく
は200℃未満の化合物を中心に処方し、揮発性を高く
する操作を行う必要がある。この操作によりより感触に
優れた製剤を得ることができる。
【0018】本発明ではさらに(E)成分として撥水性
顔料の1種以上 1〜35質量%を配合することができ
る。本発明で用いる顔料としては化粧料で用いられる種
々の顔料が使用可能であり、その形状(球状、棒状、針
状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙
霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質
等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例
えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色
顔料、パール顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげら
れる。具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲
母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、
ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグ
ネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タ
ングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキ
ュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナ
イト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダ
ー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニ
ウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チ
タン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉
体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダ
ー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、
ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾ
グアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウ
ダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチ
ルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダ
ー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、ポ
リアルキルシルセスキオキサン、スチレン・アクリル酸
共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニ
ル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネ
イト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリ
ジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリス
チン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸
亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナト
リウム等;有色顔料としては、ベンガラ、水酸化鉄、チ
タン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔
料、黄色酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、
カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレ
ット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化
クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト
等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タ
ール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化し
たもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体
等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チ
タン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆
オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、
酸化チタン被覆着色雲母等;タール色素としては、赤色
3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤
色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220
号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色
230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄
色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、
黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青
色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、
緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色20
4号、橙色206号、橙色207号等;天然色素として
は、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリ
ン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。この内
特に平均一次粒子径1〜100nmの微粒子酸化チタ
ン、平均一次粒子径1〜100nmの微粒子酸化亜鉛、
平均一次粒子径1〜100nmの微粒子酸化セリウム、
平均一次粒子径1〜200nmの鉄ドーピング微粒子酸
化チタン、平均一次粒子径0.1〜0.6μmの酸化チ
タン、黄色酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、ポリアルキル
シルセスキオキサンの1種以上が配合してあることが好
ましい。
【0019】本発明では、未処理の段階の顔料が水に浮
かない(撥水性がない)場合には撥水化表面処理を行う
ことが好ましい。親水性の顔料は一般に滑水性を低下さ
せる傾向があり、本発明では親水性顔料を配合した場合
でもその配合量は5質量%以下に抑えることが好まし
い。本発明で用いる撥水化表面処理の方法としては、例
えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、シリコ
ーン処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処
理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル
化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、ア
ミノ酸処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などを
単独もしくは複数組み合わせたものが挙げられるが、特
にアルキルシラン化合物で処理したシラン処理が好まし
く、その中でも特にオクチルシラン処理が好ましい。こ
の場合の処理量としては、顔料の質量に対して0.5〜
12質量%の範囲にあるものが好ましい。また、シリコ
ーン処理も好ましく、例えばメチルハイドロジェンポリ
シロキサン(例:信越化学工業製KF99P)、ジメチ
ル基含有メチルハイドロジェンポリシロキサン(例:信
越化学工業製KF9901)、環状メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン(例:信越化学工業製KF9902)
による処理およびその焼き付け処理が挙げられる。
【0020】本発明では、水、多価アルコールから選ば
れる1種以上が配合されていることが好ましい。これら
の成分は感触に大きな影響を与え感触調製剤として配合
されるが、滑水性には大きな影響を持たない。多価アル
コールとしては、グリセリン、1,3−ブチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、糖類のような低分子量
のものからポリエチレングリコールのような高分子のも
のまで試験を行ったが、滑水性には影響を示さなかっ
た。水、多価アルコールの配合量としては、0〜72質
量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜65質量%で
ある。
【0021】本発明では、製剤が滑水性を示す必要があ
り、上記組成に該当していても他の成分の影響などによ
り撥水性になったりすることで滑水性を示さないものは
本発明には該当しない。本発明で言う滑水性の簡単な評
価方法としては次の方法が挙げられる。すなわち、滑水
性を有する化粧料を5×10cmの平滑なガラス板に対
して10mg塗布し37℃で10分間乾燥させた後、3
8℃の流水に1.5分間出し入れを繰り返した直後に水
滴が瞬時(好ましくは2秒以内)にガラス面を流れ落ち
る滑水性を示すことで評価できる。撥水性の塗膜の場合
は水滴がガラス板表面に残ったり、水膜が表面に形成さ
れ、徐々に水がひいていくような状態を形成する。ま
た、本発明の化粧料は、水につけた後の塗膜表面を横方
向に線分析した時に、高さ0.2μm以上の凸部を、長
さ10μmあたり平均して3つ以上有することが好まし
い。塗膜を線分析する方法としては、非接触三次元微小
表面形状測定システムや原子間力顕微鏡、レーザー顕微
鏡などを挙げることができるが、塗膜が柔らかいこと、
凹凸が細かいことから、非接触三次元微小表面形状測定
システムを用いることが好ましい。非接触三次元微小表
面形状測定システムとしては、松下インターテクノ社製
のNT−2000型などが挙げられる。
【0022】本発明の滑水性を示す化粧料には、以上の
成分以外に、通常化粧料に配合される各種の紫外線吸収
剤、油剤、フッ素化合物、粘剤、樹脂、防菌防腐剤、香
料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中
和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の成分
を本発明の効果を阻害しない範囲で使用することができ
る。これらの例としては、例えば紫外線吸収剤として、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン
塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エ
チルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPAB
A、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベン
ゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−
ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、
サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾー
ル−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−
(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピ
ル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイル
メタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)
−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸
2−エチルヘキシル、オクチルトリアゾン、ジメトキシ
ケイ皮酸イソオクタン酸グリセリドや、これらの高分子
誘導体、シラン誘導体等が挙げられる。
【0023】また、有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末
中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマ
ー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径
としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分
布はブロードであってもシャープであっても構わない。
ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹
脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン
樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。
これらのポリマー粉末中に、粉末質量の0.1〜30質
量%の範囲で有機系紫外線吸収剤を取り込ませた粉末が
好ましく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチ
ル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを配合すること
が好ましい。
【0024】防菌防腐剤としては、パラオキシ安息香酸
アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール
等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、
ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パ
ラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカ
ルバニリド、トリクロサン、感光素、フェノキシエタノ
ール等がある。
【0025】粘剤、樹脂の例としては、アラビアゴム、
トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーン
ガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラ
ギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメ
ロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コ
ムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビ
ーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキスト
ラン、サクシノグルカン、プルラン、シリコーン化プル
ラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アル
ブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチル
デンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデン
プン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、
メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース
硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸
系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニ
ルポリマー等のビニル系高分子、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド
等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオン
ポリマー、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0026】本発明の化粧料では、各種の生理活性成分
を配合してあることが好ましい。本発明で用いる生理活
性成分とは、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理
活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗
炎症剤、老化防止剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸
化剤(ラジカル捕捉剤)、保湿剤、血行促進剤、抗菌
剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、ア
ミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦
活剤、皮膚着色剤、酵素成分等が挙げられる。その中で
も、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が
特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1
種または2種以上配合することが好ましい。
【0027】これらの成分の例としては、例えばアシタ
バエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテア
エキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキ
ス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキ
ス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキ
ス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキ
ス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエ
キス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オ
レンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラ
スチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラ
エキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エ
キス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキ
ス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、
クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クル
ミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキ
ス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、
紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵
エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、
コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイ
タイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササ
エキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケ
エキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シ
ナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキ
ス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキ
ス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、
セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキ
ス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイ
エキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエ
キス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョ
ウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキ
ス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエ
キス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニ
ンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビ
スカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂
蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコ
シエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエ
キス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャ
ーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマ
エキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイ
ジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキ
ス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエ
キス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキ
ス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、
ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、
リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソ
ウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマ
カミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げること
ができる。
【0028】また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒ
アルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水
分解卵殻膜等の生体高分子、アミノ酸、ザルコシン、N
−メチル−L−セリン等のアミノ酸誘導体、乳酸ナトリ
ウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイ
ン、ホエイ等の保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、
コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質等の
油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、
β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレ
ン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA,B
2,B6,C,D,E,パントテン酸カルシウム、ビオ
チン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタ
ミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロ
酢酸、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の
活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイ
ド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−
ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸等の細胞賦活剤、γ−
オリザノール、ビタミンE誘導体等の血行促進剤、レチ
ノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチ
ン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、
リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白
剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチン
キ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリ
ドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−
トコフェロール、ニコチン酸、ニオチン酸誘導体、パン
トテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、ア
セチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラン
トイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオ
ール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、
塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカ
ナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミ
ド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペ
ンタデカン酸グリセリル、l−メントール、モノニトロ
グアヤコール、レゾルシン、γ−アミノ酪酸等が挙げら
れる。
【0029】これらの生理活性成分の化粧料への配合割
合は、その活性成分の効果発現濃度によるが、一般的に
は化粧料の総量に対して0.01〜20質量%が好まし
く、さらに好ましくは0.1〜15質量%が好ましい。
尚、生理活性成分は1種または2種以上を組み合わせて
配合することが好ましい。
【0030】本発明の化粧料としては特に限定は無い
が、スキンケア製品、頭髪製品、制汗剤製品、メイクア
ップ製品、紫外線防御製品等が好ましいものとして挙げ
られる。例えば、乳液、クリーム、ローション、サンス
クリーン剤、サンタン剤、アクネ対策化粧料、エッセン
ス等の基礎化粧料、ファンデーション、白粉、アイシャ
ドウ、アイライナー、アイブロー、チーク、ネイルカラ
ー、口紅等のメイクアップ化粧料、リンス、コンディシ
ョナー、ヘアカラー、セット剤、育毛剤、デオドラン
ト、香水等が挙げられる。この内、特にサンスクリーン
剤、サンタン剤、化粧下地料、紫外線防御効果のあるフ
ァンデーション等に適用することが好ましい。また、製
品の形態についても特に限定は無いが液状、乳液状、クリ
ーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層
状、ムース状、スプレー状等に適用が可能であり、特に
液体多層分離型の製剤が好ましい。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。また、実施例及び比較例で得られた化粧
料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0032】[滑水性評価]前述のガラス板を用いた試
験方法により、試料の滑水性を評価した。
【0033】[有用性評価]専門パネラーを各評価品目
ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが
重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評
価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とし
た。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が
高いことを示す(満点:50点)。尚、試験は沖縄県に
て屋外プールでの水浴を行った条件で、実地試験にて行
った。
【0034】
【0035】実施例1 オクチルシリル化微粒子酸化チタン(オクチルシラン1
0質量%処理シリカ・アルミナ処理微粒子酸化チタン。
平均粒子径12nm)、オクチルシリル化微粒子酸化亜
鉛(オクチルシラン10質量%処理微粒子酸化亜鉛。平
均粒子径15nm)、分岐状4量体メチルシロキサン
(揮発性シリコーン)等を用い、表2の処方と製造方法
に基づいて化粧下地兼用サンスクリーン剤を得た。尚、
配合量の単位は質量%である。
【0036】 [表2] 成 分 配合量 ------------------------------------------------------------------ (A成分) パラメトキシケイ皮酸オクチル(100mm2/s) 10 メチルフェニルポリシロキサン(15mm2/s) 4 (B成分) ポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業製KF6019、 動粘度600mm2/s) 1 (C成分) トリフルオロプロピル変性トリメチルシロキシケイ酸 50質量%環状シリコーン(5量体)溶液 2 (D成分) デカメチルシクロペンタシロキサン 26 分岐状4量体メチルシロキサン 15 (E成分) オクチルシリル化微粒子酸化チタン・ 50質量%デカメチルシクロペンタシロキサン分散液 2 オクチルシリル化微粒子酸化亜鉛 10 シリコーンガム 2 トリメチルシルセスキオキサン(GE東芝シリコーン製 トスパール145A) 0.5 (その他の成分) エチルアルコール 3 1,3−ブチレングリコール 5 アロエエキス 0.1 クランベリーエキス 0.1 防腐剤 適 量 精製水 残 量
【0037】各成分を計量・混合した後、ステンレスボ
ールを入れた遮光樹脂ボトルに充填して製品を得た。本
品の塗膜を水につけた後の表面形状を測定したところ、
多数の微小凹凸が確認された。また、本製剤は高い紫外
線カット効果を有していた。また、パウダーファンデー
ションの下地としても優れていた。
【0038】比較例1 市販の高耐久性サンスクリーン剤(SPF値>130)
を以って比較例1とした。本品の塗膜を水につけた後の
塗膜表面を調べたところその表面はきわめて平滑であ
り、かつ撥水性に優れていたが、滑水性は示さなかっ
た。
【0039】比較例2 実施例1のメチルフェニルポリシロキサンの量を35%
に増やし、デカメチルシクロペンタシロキサンを5質量
%、分岐状4量体メチルシロキサンを0質量%に変更し
た他は全て実施例1と同様にして製品を得た(A成分を
規定範囲外にした場合の例)。
【0040】比較例3 実施例1のポリエーテル変性シリコーンおよびトリフル
オロプロピル変性トリメチルシロキシケイ酸50質量%
環状シリコーン(5量体)溶液を配合しない他は全て実
施例1と同様にして製品を得た(B,C成分を規定範囲
外とした場合の例)。
【0041】実施例および比較例について、「滑水性の
有無」、「耐水性が持続する」、「水が肌から容易に流
れ落ちる」、「感触に優れる」の各項目について評価を
行った結果を表4に示す。尚、滑水性の有無は前記のガ
ラス板を用いた試験で実施し、残りの評価項目について
は前記の実地での有用性試験にて実施した。
【0042】 [表4] 滑水性の有無 耐水性の持続 水の肌からの流れ落ち 感触 ------------------------------------------------------------------ 実施例1 あり 50 50 45 比較例1 なし 32 17 31 比較例2 弱い 23 29 10 比較例3 弱い 30 34 41
【0043】表4の結果から本発明の実施例は比較例と
比べて滑水性、耐水性の持続、感触の各項目でバランス
よく優れた性能を有していることが判る。これに対して
比較例1は市販品を用いたものであるが、滑水性は認め
られず、従来の基準での耐久性は優れていても、本発明
の製剤を基準にしてみると相対的には劣っていることが
判る。また、比較例2は(A)成分を規定範囲外に増量
した場合の例であるが、弱い滑水性は得られるものの油
性感が強く、感触が良くないことが判る。比較例3は
(B),(C)成分を配合しなかった場合の例である
が、滑水性は弱く、その持続性も弱かった。
【0044】
【発明の効果】以上のことから、本発明である、下記
(A)〜(D)成分を配合することによって、滑水性を
示し、耐久性に富み、感触に優れた化粧料が得られるこ
とは明らかである。 (A)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある不揮発性油剤の1種以上 5〜35質量% (B)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
囲にある液状非フッ素系シリコーン系界面活性剤の1種
以上 0.01〜10質量% (C)油溶性シリコーン樹脂の1種以上 0.1〜10
質量% (D)揮発性溶媒の1種以上 0〜80質量%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/02 A61K 7/02 M N 7/032 7/032

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(D)成分を含有し、滑水
    性を示すことを特徴とする化粧料。 (A)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
    囲にある不揮発性油剤の1種以上 5〜35質量% (B)25℃での動粘度が5〜1000mm2/sの範
    囲にある液状非フッ素系シリコーン系界面活性剤の1種
    以上 0.01〜10質量% (C)油溶性シリコーン樹脂の1種以上 0.1〜10
    質量% (D)揮発性溶媒の1種以上 0〜80質量%
  2. 【請求項2】 さらに(E)成分として撥水性顔料の1
    種以上 1〜35質量%を含有し、滑水性を示すことを
    特徴とする請求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 水、多価アルコールから選ばれる1種以
    上が含有されていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 (A)不揮発性油剤が、ジメチルポリシ
    ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、パーフルオ
    ロアルキル変性シリコーン、パーフルオロポリエーテ
    ル、パラメトキシケイ皮酸オクチルから選ばれる1種以
    上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 (C)油溶性シリコーン樹脂が、トリメ
    チルシロキシケイ酸、ポリアルキルシロキシケイ酸、ジ
    メチルシロキシ単位含有トリメチルシロキシケイ酸、パ
    ーフルオロアルキル基含有ポリアルキルシロキシケイ酸
    から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
  6. 【請求項6】 (D)揮発性溶媒が、環状4〜6量体ジ
    メチルポリシロキサン、分岐状4量体ジメチルポリシロ
    キサン、直鎖状ジメチルポリシロキサン、低級アルコー
    ルから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の化粧料。
  7. 【請求項7】 (E)撥水性顔料の母体が、平均一次粒
    子径1〜100nmの微粒子酸化チタン、平均一次粒子
    径1〜100nmの微粒子酸化亜鉛、平均一次粒子径1
    〜100nmの微粒子酸化セリウム、平均一次粒子径1
    〜200nmの鉄ドーピング微粒子酸化チタン、平均一
    次粒子径0.1〜0.6μmの酸化チタン、黄色酸化
    鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、ポリアルキルシルセスキオキ
    サンの1種以上から選ばれることを特徴とする請求項2
    〜6のいずれか1項に記載の化粧料。
  8. 【請求項8】 滑水性を有する化粧料を5×10cmの
    平滑なガラス板に対して10mg塗布し37℃で10分
    間乾燥させた後、38℃の流水に1.5分間出し入れを
    繰り返した直後に水滴が瞬時にガラス面を流れ落ちる滑
    水性を示すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1
    項に記載の化粧料。
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