JP2003039829A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2003039829A
JP2003039829A JP2001231862A JP2001231862A JP2003039829A JP 2003039829 A JP2003039829 A JP 2003039829A JP 2001231862 A JP2001231862 A JP 2001231862A JP 2001231862 A JP2001231862 A JP 2001231862A JP 2003039829 A JP2003039829 A JP 2003039829A
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optical recording
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JP2001231862A
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English (en)
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Yoshio Tadakuma
芳夫 多田隈
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザー光を照射することにより記録、再生、
消去が可能であり、かつ、記録部の超微粒子同士が合一
することのない、高密度化と高感度化を可能とする光記
録媒体を提供する。 【解決手段】基板上に塗設することにより形成された記
録層を有する光記録媒体において、該記録層にコア/シ
ェル二重構造をもつナノ粒子を含有することを特徴とす
る光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シェル部が無機化
合物でコア部が金属カルコゲン化合物であるコア/シェ
ル二重構造ナノ粒子を用いた光ディスクに代表される記
録媒体に関する。ここでいうナノ粒子とは、平均粒径が
1nmから20nmの範囲である超微粒子である。 【0002】 【従来の技術】光記録材料の高密度化と高感度化は鋭意
改良されてきた。従来は波長600nm以上のレーザー
光が用いられており、記録媒体もこの波長域で最適な性
能を発現するように開発設計されていた。光の波長がn
分の1になると、情報の記録密度はn×n倍になること
は良く知られており、そのため、波長400nm近傍の
短波長レーザーを用いた高密度記録の実用化が急がれて
いる。このように波長が短波化し記録密度が向上するに
伴い、媒体への高密度化と高感度化の要求はますます高
くなってきている。 【0003】超微粒子を用いる技術としては以下のもの
が開示されている。特開平5−62239号には、スパ
ッタリングで形成した粒径分布を有するGeやSiの半
導体超微粒子を用いる手法が開示されている。この手法
は、レーザーの短波化や大NA化によらないで記録密度
を向上させるために、サイズの異なる超微粒子の量子サ
イズ効果の違いを活用して波長多重記録をしようとする
ものであり、均一なナノ粒子を用いエネルギー照射部分
の全面的な相変化を活用しようとする本発明とは基本的
に異なる。 【0004】特開平10−261244号には、微細な
凹凸パターンを形成し、そのパターンを有する基体上に
金属微粒子や貴金属微粒子をカルコゲン化合物中に分散
した記録層、又は貴金属微粒子とカルコゲン化合物微粒
子の複合微粒子を誘電体材料中に分散した記録層をスパ
ッタリングにより設けて成る光記録媒体が開示されてい
る。しかし、パターン形成が新たに付加される等、製造
工程が複雑であり実用性に乏しいものであった。 【0005】さらに、一般に、スパッタリングによる薄
膜形成法は、膜組成の自由度が大きい、ドライな雰囲気
で膜形成できる等の利点を有するものの、薄膜を形成す
る微粒子は、コロイド法で形成された微粒子に比べ、サ
イズおよびサイズ分布の制御、粒子の構造制御、バイン
ダーあるいは誘電媒体への分散が困難であり、その結
果、記録/未記録部分の識別性、記録領域のダウンサイ
ズ化、記録材料の安定性等の向上が難しいという欠点を
有している。 【0006】超微粒子を調製する技術として、特開20
00―54012号には、還元法により金属、金属間化
合物、合金の磁性ナノクリスタルを形成する手法が開示
されているが、金属カルコゲナイド調製を目的とする本
発明に供するものではない。 【0007】本発明の対象とされる材料からなる薄膜は
前記スパッタリングや還元法以外にCVDのよっても作
製される。例えば、特開平3−82593号にはAgI
nTe2薄膜をCVDによって作製する例が開示されて
いる。しかし、この方法では、通常、基板温度を100
℃以上の高温にする必要がありポリカーボネートのよう
なポリマー基板には適用が難しい。また製膜時間が長い
等の製造上の問題があった。 【0008】光記録層が超微粒子状物質を耐熱性マトリ
ックス中に分散せしめたようなものであっても良いとい
う認識は例えば特登2908826号に記載されている
が、その具体的な製法は記載されていない。このような
膜形成は通常耐熱性マトリックス中にスパッタリングに
よって過飽和な状態に注入された記録材料をアニール等
によって析出させることで製作されており、本発明のよ
うに超微粒子をコロイド状に分散させる記録材料の製法
は例を見ない。さらにゾルゲル法による湿式プロセスに
ついても例えば特登2908826号に挙げられている
が、具体的な製法は開示されておらず一般的な記述の域
を出るものではない。 【0009】さらに、特開平3−231890号には、
InCuSe2 合金を用いる記録層の形成法として、ス
プレー法やスピンコート後の焼成法が提案されている
が、製造の精度や基板の耐熱性を考えると現実的とは言
えない。 【0010】一般にナノ粒子をコロイド状に分散させる
ためには、ナノ粒子表面を吸着性化合物(吸着基を有す
る化合物)で表面修飾することが重要である。しかしな
がら吸着性化合物が有機物や低沸点のものであると、記
録、再生、消去を行う際に照射するレーザーの熱により
分解もしくは蒸発し記録媒体を変形せしめる。また、組
成が同一な化合物でもサイズが小さくなるに伴い融点が
降下するため、ナノ粒子を用いた記録層にレーザーを照
射すると超微粒子同士が合一する場合が生じる。従っ
て、吸着性化合物を用いることなく超微粒子の表面荷電
反発等を利用してコロイド状に分散、塗設できたとして
も、超微粒子の記録部分が接触するとレーザー照射によ
り超微粒子同士が合一しサイズが大きくなるため高密度
化、高感度化の目的を達成することは出来ない。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、レーザー光
を照射することにより記録、再生、消去が可能であり、
かつ、記録部の超微粒子同士が合一することのない、高
密度化と高感度化を可能とする光記録媒体を提供するこ
とを主目的とする。また、半導体レーザービームを用い
る光記録方法及び光記録媒体の記録層を塗設法に特徴が
ある光記録媒体の製造方法をも提供する。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記の課題は、下記の手
段により達成された。 1.基板上に塗設することにより形成された記録層を有
する光記録媒体において、記録層にコア/シェル二重構
造をもつナノ粒子を含有することを特徴とする光記録媒
体。 2.該コア/シェル二重構造をもつナノ粒子のコア部が
化学合成により調製した金属カルコゲン化合物からなる
ことを特徴とする1.記載の光記録媒体。 3.前記コア部の金属カルコゲン化合物ナノ粒子が、8
族、1B族、2B族および4〜6周期の3B、4B、5
B族から選ばれる少なくとも1つの元素と、6B族の少
なくとも1つの元素とを含むことを特徴とする1.また
は2.記載の光記録媒体。 4.前記コア部の平均粒径が1〜20nmであるである
ことを特徴とする1.〜3.いずれかに記載の光記録媒
体。 5.前記シェル部が無機化合物で、少なくとも化学合成
で調製したSiO2を含有することを特徴とする1.〜
4.のいずれかに記載の光記録媒体。 6.前記シェル部のコア部に対する体積比が0.05〜
15であることを特徴とする1.〜5.いずれかに記載
の光記録媒体。 7.1.〜6.の光記録媒体が、第一の光エネルギーを
照射することにより該記録層中のナノ粒子を非晶質状態
とし、前記第一のエネルギーより小さい第二の光エネル
ギーを照射することにより該記録層中のナノ粒子を結晶
状態とすることにより反射率を変化させ、情報の記録、
再生、消去を繰り返しおこなう、書換型光記録媒体であ
ることを特徴とする1.〜6.いずれかに記載の光記録
媒体。 8.1.〜6.の光記録媒体が、光エネルギーを与える
ことにより記録層中のナノ粒子および/または近傍に不
可逆的な状態変化を引き起こして反射率を変化させ、情
報の記録をおこなう、追記型光記録媒体であることを特
徴とする1.〜6.のいずれかに記載の光記録媒体。 9.1.〜8.の光記録媒体に、波長200〜900n
mの範囲の発振波長の半導体レーザービームを用いて記
録することを特徴とする光記録方法。 10.1.〜6.の記録層の塗設をスピンコート又はウ
ェッブ塗布により行うことを特徴とする光記録媒体の製
造方法。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の光記録媒体の構成は、基
本的には基板―第一誘電体層―記録層―第二誘電体層―
反射層―保護層、または基板―反射層―第一誘電体層―
記録層―第二誘電体層―保護層であるが、各誘電体層や
記録層は複数の積層構造でもよい。また、基板―反射層
―第一誘電体層―第一記録層―第二誘電体層―半透明反
射層―第三誘電体層―第二記録層―第四誘電体層―保護
層のように記録層自体が複数となった多層記録構成でも
よいし、基板の背面どうしを貼り合せた両面記録構成で
もよい。 【0014】本発明で用いられるコア/シェル二重構造
ナノ粒子のコア部の粒径は平均で1〜20nmである
が、好ましくは、1〜10nmである。また、いわゆる
単分散粒子が記録部と非記録部の差別化が良好である。
本発明でいうところの単分散粒子とは、変動係数が好ま
しくは30%以下、より好ましくは20%以下、最も好
ましくは10%以下である。 【0015】本発明で用いられるコア/シェル二重構造
ナノ粒子のシェル部体積のコア部体積に対する割合(体
積比)は平均0.05〜15であるが、好ましくは、
0.05〜10、もっと好ましくは、0.05〜5であ
る。なお、ナノ粒子がコア/シェル構造をもつことは、
FE-TEMなどの高分解能TEMおよび化学分析により確認で
き、コア粒子の粒径およびシェル部の厚みをそれぞれ測
定することができる。本発明のナノ粒子コロイドはスピ
ンコートあるいはウエッブ塗布される。塗布法で成膜す
ることによって設備投資と製造コストが低減される。 【0016】シェル部の無機化合物としては、Si
2、TiO2、Al23、SiO、ZnO、MgO、C
eO、ZrO、ZrO2、Nb25、SnO2、In23
等が挙げられる。特に少なくともSiO2を用いること
がコロイド分散物を得やすい点で好ましい。さらに、T
iO2、Al23、ZnO、SiO等を併用することが
できる。 【0017】無機化合物は上記の金属を含む金属アルコ
キシドを水と必要に応じてアルコールを用いて加水分解
することにより合成される。これらの合成物は時間の経
過とともに脱水縮合を起こしゲル化してしまうため、室
温にてpH3以下で合成することが好ましい。このよう
な条件下で加水分解して生じた無機化合物は微小な金属
酸化物でありその表面はOH基が豊富で、記録部である
カルコゲン化合物ナノ粒子表面に吸着しナノ粒子同士の
凝集を防ぎ液中に分散させる。 【0018】コア部に用いる金属カルコゲン化合物は、
8族、1B族、2B族、4〜6周期の3B、4B、5B
族元素の少なくとも1つと、6B族元素(O、S、S
e、Te、Po)の少なくとも1つから成る。具体的に
は、GeSbTe、AgInSbTe、GeTe、Sb
2Te3、Ag2Te、AgInTe2、AgSbTe2
CuInSe2、CuInTe2、AgSbTe、InS
bTe、GeTeS、GeSeS、GeSeSb、Ge
AsSe、InTe、SeTe、SeAs、GeTeA
u、GeTeSeSb、GeTeSnAu、GeTeP
b、GeTeSbSなどが挙げられる。特に好ましくは
GeSbTe、AgInSbTe、GeTe、Sb2
3、Ag2Te、AgInTe2、AgSbTe2、Cu
InSe2、CuInTe2 のいずれかである。原子比
を全て整数で表示したが、所望の記録特性・保存性・強
度などの特性を得る為に、原子比はこれらに限らず、ま
た、整数比からずらすこともできる。金属カルコゲン化
合物の状態は固溶体、共晶、化合物あるいはそれらが共
存している状態であってもよい。また金属カルコゲナイ
ドであってもよい。 【0019】コア/シェル二重構造ナノ粒子は、金属ア
ルコキシドを加水分解して得られた無機化合物存在下で
金属カルコゲン化合物ナノ粒子を合成することにより得
られる。金属アルコキシド加水分解物の脱水縮合反応を
促進するために、合成はpH5〜pH7の領域で行うこ
とが好ましい。金属カルコゲン化合物は水または水溶性
溶媒の中で金属化合物とカルコゲン化合物を室温〜30
0℃の温度領域で(好ましくは10分〜2時間)反応さ
せることにより合成される。 【0020】コア/シェル二重構造ナノ粒子の原料とな
る金属化合物としては、金属のハロゲン化物や硫酸化
物、硝酸化物などの無機酸化物または酢酸化物等の有機
酸化物がある。カルコゲン化合物としてはトリエチルフ
ォスフィン、トリブチルフォスフィン等のアルキルフォ
スフィンとカルコゲンを反応させたトリアルキルフォス
フィンカルコゲナイド等がある。 【0021】上記コア/シェル二重構造粒子コロイドか
ら未反応物、反応副生成物等の不純物を除去するために
数回限外ろ過を行った。洗浄液はコロイドが凝集を起こ
さないものを用い、最後に分散液となる溶媒を加え所望
の濃度になるように濃縮した。 【0022】本発明の金属カルコゲン化合物ナノ粒子は
結晶性であることが好ましく、そのほとんどの場合は、
微細な結晶として得られる。このことは、特開平8−2
21814号において、スパッター使用下での初期化不
要な材料が開示されていることから理解されるごとく、
光記録媒体の製造においてその工数を減らし低コスト製
造する上で極めて重要なことである。結晶化が不十分な
ときは、当業界で周知のように製造時にバルクイレーザ
ー等により初期化すれば良い。 【0023】本発明で用いられる記録層の厚みは超微粒
子の粒径と相関するが、5〜300nmの範囲で設計可
能であり、5〜200nmであることが好ましく、5〜
100nmであることがより好ましく、5〜50nmが
最も好ましい。 【0024】誘電体層の厚みは10〜200nmの範囲
が好ましい。記録層を形成する基板側から記録再生光を
入射する場合、第一誘電体層は特に30〜150nmが
特に好ましく、第二誘電体層は10〜100nmが特に
好ましい。記録層を形成する基板の反対側から記録再生
光を入射する場合、第一誘電体層は特に10〜100n
mが特に好ましく、第二誘電体層は30〜150nmが
特に好ましい。 【0025】反射層はAu、Ag、Al、Pt、Cu等
の単体あるいはこれらの一種以上を含む合金等の高反射
率金属から構成すれば良い。特に、AgまたはAlのい
ずれかの金属または、これらを主成分とする合金である
ことが好ましい。膜厚は30〜300nmが好ましく、
50〜200nmが特に好ましい。反射層の材料もナノ
粒子コロイド化し、それぞれ塗設することができる。 【0026】保護層に用いられる材料としては、例え
ば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34
どの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化
性樹脂等の有機物質を挙げることができる。保護層は樹
脂で形成されていることが好ましい。また、記録層と反
射層の間に断熱性保護層を設けることもできる。保護層
は、たとえばプラスチックの押出加工で得られたフィル
ムを、接着層を介して反射層上及び/または基板上にラ
ミネートすることにより形成することができる。あるい
は真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により保護
層を設けてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調
製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっ
て保護層を形成することができる。UV硬化性樹脂の場
合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液
を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して
硬化させることによって保護層を形成することができ
る。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止
剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加して
もよい。記録層を形成する基板側から記録再生光を入射
する場合、保護層の層厚は0.1〜100μmが好まし
く、更に好ましくは1〜50μm、最も好ましくは2〜
20μmである。記録層を形成する基板と反対側から
(すなわち保護層側から)記録再生光を入射する場合、
保護層の層厚は1〜300μmが好ましく、更に好まし
くは10〜200μm、最も好ましくは50〜150μ
mである。 【0027】以上の工程により、基板上に記録層、誘電
体層、そして所望により反射層や保護層を設けた記録媒
体を作製することができる。そして得られた二枚の記録
媒体を各々の記録層が内側となるように接着剤等で貼り
合わせることにより、二つの記録層を持つ光記録媒体を
製造することもできる。また得られた記録媒体と、該記
録媒体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを、その
記録層が内側となるように接着剤等で貼り合わせること
により、片側のみに記録層をもつ光記録媒体を製造する
ことができる。接着には、前記保護層の形成に用いたU
V硬化性樹脂を用いてもよいし、あるいは合成接着剤を
用いてもよい。あるいはまた両面テープなどを用いても
よい。接着剤層は、通常は0.1〜100μm(好まし
くは、5〜80μm)の範囲の厚みで設けられる。 【0028】本発明の光記録媒体は、追記型の光記録媒
体としても好ましく用いることができる。その構成は、
従来の追記型光記録媒体の構成において、記録層や誘電
体層に本発明のナノ粒子を用いればよい。 【0029】光記録媒体に記録した情報をタイトルや図
柄を用いて表示しておくことは管理上便利である。その
ためには、媒体の表面(記録再生用のレーザ光が照射さ
れる側とは反対側の表面)がそのような表示をするのに
適した表面であることが必要になる。近年、インクジェ
ットプリンタによる印字法が一般に利用されている。イ
ンクジェットプリンタを用いて光記録媒体の表面に印字
を施す場合には、インクは水性であるために、媒体の表
面は親水性であることが必要になる。しかし、光記録媒
体の表面は通常疎水性である。このため、光記録媒体の
表面を水性インクが定着し易いように親水性の表面に改
良することが必要になる。光記録媒体や基板の親水化
は、UV−オゾン照射や酸素プラズマ処理により達成で
き、本発明の光記録媒体や基板についても親水性表面層
を設けることができる。親水性の印刷面を持つ光記録媒
体については、例えば、特開平7−169700号、同
10−162438号などの各公報に種々提案されてい
る。そして、該印刷面は、紫外線硬化性樹脂(バイン
ダ)中にタンパク質粒子などの親水性有機高分子からな
る粒子を分散させた層として構成することが有利であ
る。 【0030】本発明では200nmから900nmの適
当な波長範囲を用いることで記録媒体の高密度性を発揮
しうる。特に青紫色レーザーや第二高調波発生素子(S
HG素子)により短波長変換されたレーザー光を用いる
光記録媒体としても好ましく適用できる。 【0031】 【実施例】以下に本発明をより詳細に説明するために、
その実施例を記載するが、これは本発明を例示の範囲に
限定するものではない。 【0032】実施例1 シェル部無機化合物SiO2
ロイドの調製 オルトけい酸テトラエチル44mlにエタノール40m
lとpH2.5の硝酸溶液17mlを加えて室温で60
分間攪拌することにより調製した。 【0033】実施例2 Ag2Te/SiO2(コア/シ
ェル)ナノ粒子コロイドの調製 硝酸銀をメタノールに溶解し、10mM溶液を調製し
た。また、金属テルル粉体をトリブチルフォスフィンに
溶解し、1M溶液を調整し、さらにメタノールにより1
0mMに希釈した。室温で10mM硝酸銀溶液100m
lと10mMテルル溶液50mlおよび実施例1記載の
SiO2溶液20mlを混合し、激しく攪拌させながら
60分間反応させた。得られたコア部Ag2Teナノ粒
子の平均粒径は8nmで変動係数は5%であった。高分
解能TEMより、シェル部のSiO 2のコア部Ag2Te
に対する平均体積比は2.4であった。。 【0034】実施例3 Sb2Te3/SiO2(コア/
シェル)ナノ粒子コロイドの調製 塩化アンチモンをトリブチルフォスフィンに溶解し、1
00mM溶液を調整し、さらにメタノールにより10m
Mに希釈した。10mMアンチモン溶液40mlと実施
例2記載の10mMテルル溶液60mlおよび実施例1
記載のSiO2溶液7mlを混合し、激しく攪拌させな
がら70℃で60分間反応させた。得られたコア部Sb
2Te3ナノ粒子の平均粒径は10nmで変動係数は8%
であった。シェル部のSiO2のコア部Sb2Te3に対
する平均体積比は9.65であった。 【0035】実施例4 塗布液の調製 ナノ粒子反応後、溶液はアミコン製限外ろ過装置モデル
8200、ろ過ディスクPBGC06210(1000
0NMWL)を用いて精製、濃縮を行った。実施例2の
Ag2Te/SiO2コロイド分散液170mlを限外ろ
過装置にかけ、溶液の残量が50mlになるまでろ過を
行った。次に100mlのメタノールを加え溶液の残量
が20mlになるまでろ過を行った。合計2回メタノー
ルを加えたろ過を繰り返し、3回目はメタノールに代え
1−エトキシー2−プロパノール100mlを加え、溶
液の残量が20mlになるまでろ過、濃縮を行った。こ
うして得られた溶液の濃度はICP測定より0.53w
t%であった。同操作を実施例3記載のSb2Te3/S
iO2コロイドに行うことにより得られた溶液の濃度は
0.45%であった。 【0036】実施例5 光ディスクの作製 直径120mm厚さ0.6mmのポリカーボネート基板
上に以下の層構成を有し、記録層をスピンコートした試
料を作成した。第一誘電体層、第二誘電体層、反射層は
スパッタリングで作成した。その上にUV硬化剤をスピ
ンコートし、紫外線硬化させ、UV硬化層を作成した。 厚み(nm) 第一誘電体層(ZnS/SiO2=1/1) 80 記録層 20 第二誘電体層(ZnS/SiO2=1/1) 20 反射層(アルミニウム) 160 UV硬化層 200 さらにスパッタリング法でAg2Te、Sb2Te3を記
録層とした試料を作成した。 【0037】実施例6 光ディスクの評価 パルステック製記録再生評価機DDU1000を用いて
記録特性を評価した。レーザ波長405nm、NA0.
65のピックアップを用いて、線速3.5m/s、記録
周波数4.35MHz、デューティ33%で記録し、読
取りは0.7mWで行った。レーザ光は基板側から入射
した。成膜後の記録層は一部結晶であったが、測定に際
し、最初に媒体面に4〜10mWのレーザーを照射し十
分結晶化させ、それを初期記録状態とした。記録パワー
を1mWおきに最大12mWまで変化させて記録し、こ
れを再生し、変調度が最大となる出力を求め表1の結果
を得た。変調度は、記録振幅を未記録部の信号強度で割
ったもので定義する。さらに、C/N比が飽和もしくは
最大となったときのレーザーパワー(PW )と最適消去
パワー(PE )および消去比を求めた。本発明のサンプ
ルはいずれもPW 、PEが極めて小さく、かつ良好なC
/N比と消去比を与えることが分かった。 【0038】 【表1】 【0039】次に、2つの書き込み周波数(f1=4.
35MHz、f2=5.1MHz)で交互にオーバーラ
イトを実施し、1000回書換後のC/N比と消去比を
測定したところ、いずれのサンプルも少し値の低下が見
られたが、良好なC/N比と消去比を保っていることが
わかった。 【0040】 【発明の効果】本発明は、シェル部に無機化合物をコア
部に記録部であるカルコゲン化合物を有するコア/シェ
ル二重構造をとるため、熱により記録部が合一すること
のないナノ粒子コロイドをスピンコートまたはウエッブ
塗布することによって記録層を形成することにより、高
密度化と高感度化を可能とする光記録媒体を提供するこ
とができる。また、本発明によれば、レーザー光を用い
る光記録において、ナノ粒子から成る記録層および誘電
体層を用いることにより従来の方法より高感度の光記録
材料を提供することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】基板上に塗設することにより形成された記
    録層を有する光記録媒体において、該記録層にコア/シ
    ェル二重構造をもつナノ粒子を含有することを特徴とす
    る光記録媒体。
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