JP2002269757A - 光情報記録再生方法 - Google Patents

光情報記録再生方法

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JP2002269757A
JP2002269757A JP2001065050A JP2001065050A JP2002269757A JP 2002269757 A JP2002269757 A JP 2002269757A JP 2001065050 A JP2001065050 A JP 2001065050A JP 2001065050 A JP2001065050 A JP 2001065050A JP 2002269757 A JP2002269757 A JP 2002269757A
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optical
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JP2001065050A
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English (en)
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Kokichi Waki
幸吉 脇
Yoshio Tadakuma
芳夫 多田隈
Hiroshi Iwanaga
宏 岩永
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 600nm以下の短波レーザ光での記録、再
生、消去適性を有する、高密度および高感度を与える光
情報記録再生方法を提供する。 【解決手段】 基板上に吸着性化合物で修飾された平均
粒径1〜20nmの金属カルコゲナイドナノ粒子を含む
記録層を設けた光記録媒体に情報を記録し再生する光情
報記録再生方法において、レーザ初期化装置を用いて初
期化を行った後、記録、再生を行うことを特徴とする光
情報記録再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学合成された金
属カルコゲナイドナノ粒子を記録層とした光記録媒体を
レーザ記録装置により初期化して用いる光情報記録再生
方法に関する。ここでいうナノ粒子とは、平均粒径が1
nmから20nmの範囲の超微粒子である。
【0002】
【従来の技術】光記録材料の高密度化と高感度化は鋭意
改良されてきた。従来は波長600nm以上のレーザ光
が用いられており、記録媒体もこの波長域で最適な性能
を発現するように開発設計されていた。光の波長がn分
の1になると、情報の記録密度はn×n倍になることは
良く知られており、そのため、波長400nm近傍の短
波長レーザを用いた高密度記録の実用化が急がれてい
る。このように波長が短波化し記録密度が向上するに伴
い、媒体への高密度化と高感度化の要求はますます高く
なってきている。本発明は、かかる状況を鑑み、600
nm以下の短波レーザ光を用いた記録再生に最適な光情
報記録再生方法を提示することを目的とするものであ
る。
【0003】超微粒子を用いる技術としては以下のもの
が開示されている。特開平5−62239には、スパッ
タリングで形成した粒径分布を有するGeやSiの半導
体超微粒子を用いる手法が開示されている。この手法
は、レーザの短波化や大NA化によらないで記録密度を
向上させるために、サイズの異なる超微粒子の量子サイ
ズ効果の違いを活用して波長多重記録をしようとするも
のであり、均一なナノ粒子を用いエネルギー照射部分の
全面的な相変化を活用しようとする本発明とは基本的に
異なる。
【0004】特開平10−261244には、微細な凹
凸パターンを形成し、そのパターンを有する基体上に金
属微粒子や貴金属微粒子をカルコゲン化合物中に分散し
た記録層、又は貴金属微粒子とカルコゲン化合物微粒子
の複合微粒子を誘電体材料中に分散した記録層をスパッ
タリングにより設けて成る光記録媒体が開示されてい
る。しかし、パターン形成が新たに付加される等、製造
工程が複雑であり実用性に乏しいものであった。
【0005】さらに、一般に、スパッタリングによる薄
膜形成法は、膜組成の自由度が大きい、ドライな雰囲気
で膜形成できる等の利点を有するものの、薄膜を形成す
る微粒子は、コロイド法で形成された微粒子に比べ、サ
イズおよびサイズ分布の制御、粒子の構造制御、有機分
散媒体あるいは誘電媒体への分散が困難であり、その結
果、記録/未記録部分の識別性、記録領域のダウンサイ
ズ化、記録材料の安定性等の向上が難しいという欠点を
有している。
【0006】超微粒子を調製する技術として、特開20
00―54012には、還元法により金属、金属間化合
物、合金の磁性ナノクリスタルを形成する手法が開示さ
れているが、金属カルコゲナイド調製を目的とする本発
明に供するものではない。
【0007】本発明の化学合成の対象とされる材料から
なる薄膜は前記スパッタリングや還元法以外にCVDに
よっても作製される。特開平3−82593にはAgI
nTe2 薄膜をCVDによって作製する例が開示されて
いる。しかし、この方法では、通常、基板温度を100
℃以上の高温にする必要がありポリカーボネートのよう
なポリマー基板には適用が難しい。また製膜時間が長い
等の製造上の問題があった。
【0008】光記録層が超微粒子状物質を耐熱性マトリ
ックス中に分散せしめたようなものであっても良いとい
う認識は例えば特登2908826号に記載されている
が、その具体的な製法は記載されていない。このような
膜形成は通常耐熱性マトリックス中にスパッタリングに
よって過飽和な状態に注入された記録材料をアニール等
によって析出させることで製作されており、本発明のよ
うに超微粒子表面を修飾することでコロイド状に分散さ
れる記録材料の製法は例を見ない。さらにゾルゲル法に
よる湿式プロセスについても例えば特登2908826
に挙げられているが、具体的な製法は開示されておらず
一般的な記述の域を出るものではない。
【0009】特開平3−231890には、InCuS
2 合金を用いる記録層の形成法として、スプレー法や
スピンコート後の焼成法が提案されているが、製造の精
度や基板の耐熱性を考えると現実的とは言えない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録層に6
00nm以下の短波レーザ光での記録、再生、消去適正
を付与することで高密度化を可能とし、さらにこの記録
層がナノ粒子コロイドをスピンコートまたはウエッブ塗
布することによって形成することにより高密度化と高感
度化を可能とする光記録媒体の光情報記録再生方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、下記の手
段により達成された。 1.基板上に吸着性化合物で修飾された平均粒径1〜2
0nmの金属カルコゲナイドナノ粒子を含む記録層を設
けた光記録媒体に情報を記録し再生する光情報記録再生
方法において、レーザ初期化装置を用いて初期化を行っ
た後、記録、再生を行うことを特徴とする光情報記録再
生方法。該記録層は光照射前後で光学定数(例えば、反
射率)が変化する特性を持つ。 2.該記録層が前記金属カルコゲナイドナノ粒子を化学
合成によりコロイド分散物として調製し、塗設すること
により形成された光記録媒体を用いる上記1記載の光情
報記録再生方法。 3.前記金属カルコゲナイドナノ粒子が、8族、1B
族、2B族および4〜6周期の3B、4B、5B族から
選ばれる少なくとも1つの元素と、6B族の少なくとも
1つの元素とを含む光記録媒体を用いる上記1または2
記載の光情報記録再生方法。 4.基板上に第一誘電体層、記録層、第二誘電体層をこ
の順に有する光記録媒体を用いる上記1〜3のいずれか
に記載の光情報記録再生方法。 5.初期化のためのレーザが、波長400〜850n
m、スポットサイズ(1〜5)×(100〜300)μ
m(ディスクの半径方向に長い楕円状スポット)、出力
0.4〜2Wであり、CLV(線速度)を1〜10m/
sec、半径方向の送りピッチを20〜200μmとし
て初期化する上記1〜4のいずれかに記載の光情報記録
再生方法。 6.第一の出力のレーザを照射することにより該記録層
中のナノ粒子を非晶質状態とし、前記第一の出力のレー
ザより小さい第二の出力のレーザを照射することにより
該記録層中のナノ粒子を結晶状態とすることにより反射
率を変化させ、情報の記録、再生、消去を繰り返しおこ
なう、上記1〜5のいずれかに記載の光情報記録再生方
法。ここで、第一の出力とは、ナノ粒子が融点を越えて
融解する温度にするためのレーザの出力であり、レーザ
照射後急冷されて非晶質状態になる。また第二の出力と
は、融点以下の温度であり、かつ、非晶質化したナノ粒
子が結晶に転移できる温度にするためのレーザの出力で
ある。第二の出力のレーザ照射後は徐冷されて結晶状態
に戻る。 7.光エネルギーを与えることにより記録層中のナノ粒
子および/または近傍に不可逆的な状態変化を引き起こ
して反射率を変化させ、情報の記録をおこなう、上記1
〜5のいずれかに記載の光情報記録再生方法。 8.上記1〜7の光情報記録再生方法において、波長2
00〜600nmの範囲の半導体レーザビームを用いて
記録する光情報記録再生方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるナノ粒子の粒
径は平均で1〜20nmであるが、好ましくは、1〜1
0nmである。平均粒径が30nmより大きくなると、
融点が上昇し相変化速度が低下する。サイズの下限は耐
候性等の実用性能を勘案して選択される。また、いわゆ
る単分散粒子が記録部と非記録部の差別化が良好であ
る。本発明でいうところの単分散粒子とは、変動係数が
好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、も
っとも好ましくは10%以下である。粒径測定には、レ
ーザを用いた動的光散乱法やTEM写真を用いて直接的に
径を測定する方法などが用いられる。
【0013】本発明で用いられるナノ粒子分散物からな
る記録層を得るためには、ナノ粒子表面を吸着性化合物
(吸着基を有する化合物)で表面修飾することが重要で
ある。吸着性化合物としては、アルキルホスフィンオキ
サイド、アルキルホスフィン、あるいは−SH、−C
N、−NH2 、−SO2OH、−SOOH、−OPO
(OH)2、−COOH含有化合物などが有効であり、
これらの内、アルキルホスフィンオキサイド、アルキル
ホスフィン、−SH含有化合物、−NH2含有化合物お
よび−COOH含有化合物が好ましい。アルキルホスフ
ィンオキサイド、およびアルキルホスフィンのアルキル
基としてはトリオクチル基またはトリブチル基が好まし
い。−SH、−NH2および−COOH含有化合物とし
ては、R−SH、R−NH2およびR−COOHで表さ
れる化合物が好ましい。Rは脂肪族基、芳香族基または
複素環基である。脂肪族基としてはアルキル基(好まし
くは、炭素数3〜30、より好ましくは、5〜20の直
鎖または分岐のアルキル基で、置換基を有していてもよ
い。)が好ましい。芳香族基としては、置換または無置
換のフェニル基、ナフチル基が好ましい。複素環基とし
ては、アゾール、ジアゾール、チアジアゾール、トリア
ゾール、テトラゾールなどが好ましい。このような表面
修飾された、すなわち分散された微粒子で形成された薄
膜はスパッタリングや蒸着法では決して実現できないも
のである。
【0014】本発明のナノ粒子コロイドはスピンコート
あるいはウエッブ塗布される。塗布化することによって
平滑で均一な膜形成が可能となる。
【0015】金属カルコゲナイドは、8族、1B族、2
B族、4〜6周期の3B、4B、5B族元素の少なくと
も1つと、6B族元素の少なくとも1つから成る。具体
的には、GeSbTe、AgInSbTe、GeTe、
Ag2Te、AgInTe2、AgSbTe2、CuIn
Se2、CuInTe2、AgSbTe、InSbTe、
GeTeS、GeSeS、GeSeSb、GeAsS
e、InTe、SeTe、SeAs、GeTeAu、G
eTeSeSb、GeTeSnAu、GeTePb、G
eTeSbSなどが挙げられる。特に好ましくはGeS
bTe、AgInSbTe、GeTe、Ag2Te、A
gInTe2、AgSbTe2、CuInSe2、CuI
nTe2のいずれかである。原子比を全て整数で表示し
たが、所望の記録特性・保存性・強度などの特性を得る
為に、原子比を整数比からずらすこともできる。
【0016】金属カルコゲナイドナノ粒子は、上記の元
素を単体超微粒子や塩の形でアルキルホスフィン等に溶
解した前駆体溶液をアルキルホスフィンやアルキルホス
フィンオキサイドのような高沸点有機溶媒中に添加し8
0℃から300℃の温度領域で反応させることにより合
成される。前駆体とは、金属カルコゲナイドを生成させ
るのに必要な上記のそれぞれの元素を含む反応物質のこ
とであり、上記各族の金属を含む前駆体とカルコゲンを
含む前駆体を用いる。
【0017】アルキルホスフィンとしては、トリブチ
ル、トリオクチル、トリフェニルなどの対称3級フォス
フィンやジメチルブチル、ジメチルオクチルフォスフィ
ンなどの非対称フォスフィンなどをそれぞれ単独あるい
は組み合わせて用いることができるが、トリブチルフォ
スフィン(TBP)とトリオクチルフォスフィン(TOP)が
特に好ましい。またアルキル基に適宜各種官能基(下記
のハイドロカーボンでの例参照)で置換したものを用い
ても良い。
【0018】高沸点有機溶媒としては、アルキルホスフ
ィンオキサイドや、ナノ粒子表面を修飾する官能基(−
SH、−SO2OH、−SOOH、−OPO(OH)2
−COOHなど)を有する直鎖または分岐ハイドロカー
ボン(通常、炭素原子数8から22)またはフルオロカ
ーボンも使用できる。また、ジデシルエーテル、ジドデ
シルエーテル、フェニルエーテル、n−オクチルエーテ
ルも好ましく使用できる。アルキルホスフィンオキサイ
ドとしては、トリブチル、トリオクチル、ジブチルオク
チルなどを用いることができるが、トリオクチルホスフ
ィンオキサイド(TOPO)が最も好ましい。
【0019】8族、1B族、2B族、4〜6周期の3
B、4B、5B族元素の少なくとも1つを含む前駆体の
溶液と、6B族元素の少なくとも1つを含む前駆体の溶
液を反応させ、ナノ粒子コロイドを生成するには、不活
性ガス雰囲気下80℃〜300℃が好ましい。ここで6
B族元素の総モル数は高沸点有機溶媒の質量に対し0.
5%〜0.001%の間が好ましく、0.2%〜0.0
05%がさらに好ましい。上記の条件より、低温あるい
は低濃度域では粒子生成速度が極めて遅いか、又はナノ
粒子は生成しない。さらに、高温あるいは高濃度域では
粗大粒子の生成や、生成粒子の凝集が起こるため、再分
散が不可能になる。
【0020】反応液からナノ粒子を精製するには、通常
メタノールかエタノールを添加して、ナノ粒子を凝集析
出させる。上澄み液をデカンテーションした後、非プロ
トン性ハイドロカーボンなどの溶媒(n-ヘキサン、n-デ
カン、イソドデカン等)でナノ粒子を再分散する。ナノ
粒子の表面修飾剤はナノ粒子形成過程から精製過程のい
ずれかで添加することができる。
【0021】本発明のナノ粒子は、結晶状態、アモルフ
ァス状態および結晶とアモルファスの混合状態がありう
る。安定した初期状態を作り出すため、ディスク作製後
に、当業界で周知のレーザ初期化装置で初期化させるこ
とが重要である。初期化装置に関しては、特開平8−1
53343、特開平9−134543、特開平9−21
2918などに詳しく述べられている。レーザ初期化装
置の波長は400〜850nmで任意に選択できるが、
記録層が吸収する波長で、かつ高い出力を有するレーザ
が好ましい。レーザとしては、Arレーザ、半導体レー
ザなどが用いられるが、半導体レーザが好ましい。本発
明の場合、吸着物質で覆われたナノ粒子記録層であり、
この初期化を安定にするために、通常より高出力が用い
られる。本発明の初期化条件は、スポットサイズ(1〜
5)×(100〜300)μm(ディスクの半径方向に
長い楕円状スポット)、出力0.4〜2Wであり、CL
V1〜10m/sec、半径方向の送りピッチを20〜
200μmとして初期化することが好ましい。さらに、
スポットサイズは(1〜3)×(100〜200)μm
が好ましく、出力は0.6〜1.5Wが好ましく、CL
Vは3〜5m/secが好ましく、送りピッチは50〜
100nmが好ましい。
【0022】本発明に用いる書き換え型光記録媒体で
は、基板上に第一誘電体層、記録層、第二誘電体層を左
記の順に設けるのが好ましいが、さらに必要に応じて、
反射層や保護層を積層しても良い。記録層を形成する基
板側から記録再生光を照射する場合は、基板上に、第一
誘電体層、記録層、第二誘電体層、反射層、保護層を左
記の順に設けるのが好ましい。更に、基板と第一誘電体
層との間、誘電体層と記録層との間、第二誘電体層と反
射層との間、反射層と保護層との間の中間層を設けても
良い。記録層を形成する基板とは反対側から記録再生光
を照射する場合は、基板上に、反射層、第一誘電体層、
記録層、第二誘電体層、保護層を左記の順に設けるのが
好ましい。更に、基板と反射層との間、反射層と第一誘
電体層との間、誘電体層と記録層との間、第二誘電体層
と保護層との間に中間層を設けても良い。中間層は1カ
所でも複数カ所でも良い。また、おのおのの層が複数の
層から形成されてもよい。
【0023】本発明で用いられる記録層の厚みは超微粒
子の粒径と相関するが、5〜300nmの範囲で設計可
能であり、5〜200nmでも良く、5〜100nmで
あることが好ましく、5〜50nmが最も好ましい。記
録層には、フッ素系ポリマーやシリコン系ポリマーのよ
うな各種難分解性有機ポリマーや、ZnS、SiO2
TiO2等の各種誘電体のナノ粒子を併用し、物理的強
度の向上や記録再生の繰り返し耐性などを向上させるこ
とができる。
【0024】誘電体層には、ZnS、SiO2、Ti
2、Al23、AlN、SiC、窒化ケイ素、Mg
2、CaF2、LiF2、SiO、Si34、ZnO、
MgO、CeO、SiC、ZrO、ZrO2、Nb
25、SnO2 、In23、TiN、BN、ZrN、I
23、TaS4、TaC、B4C、WC、TiC、Zr
C等を少なくとも一種用いる。特にZnS、SiO2
TiO2、Al23、AlN、SiC、窒化ケイ素、M
gF2、CaF2、LiF2、SiO、Si34が好まし
い。ZnSとSiO2との混合物が最も好ましい。第一
誘電体層、第二誘電体層の厚みは10〜200nmの範
囲が好ましい。記録層を形成する基板側から記録再生光
を入射する場合、第一誘電体層は特に30〜150nm
が特に好ましく、第二誘電体層は10〜100nmが特
に好ましい。記録層を形成する基板の反対側から記録再
生光を入射する場合、第一誘電体層は特に10〜100
nmが特に好ましく、第二誘電体層は30〜150nm
が特に好ましい。
【0025】反射層はAu、Ag、Al、Pt、Cu等
の単体あるいはこれらの一種以上を含む合金等の高反射
率金属から構成すれば良い。特に、AgまたはAlのい
ずれかの金属または、これらを主成分とする合金である
ことが好ましい。膜厚は30〜300nmが好ましく、
50〜200nmが特に好ましい。反射層、誘電体層の
材料もナノ粒子コロイド化し、それぞれ塗設することが
できる。
【0026】反射層の上の保護層に用いられる材料とし
ては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2
Si34などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができ
る。保護層は樹脂で形成されていることが好ましい。ま
た、記録層と反射層の間に断熱性保護層を設けることも
できる。
【0027】保護層は、たとえばプラスチックの押出加
工で得られたフィルムを、接着層を介して反射層上及び
/または基板上にラミネートすることにより形成するこ
とができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布
等の方法により保護層を設けてもよい。また、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に
溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、
乾燥することによって保護層を形成することができる。
UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶
剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布
し、UV光を照射して硬化させることによって保護層を
形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯
電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目
的に応じて添加してもよい。記録再生光が記録層を形成
する基板側から入射される場合、保護層の膜厚は0.1
〜100μmが好ましく、更に好ましくは1〜50μ
m、最も好ましくは2〜20μmである。記録再生光が
記録層を形成する基板とは反対側から入射される場合、
保護層の膜厚は1〜300μmが好ましく、更に好まし
くは10〜200μm、最も好ましくは50〜150μ
mである。
【0028】以上の工程により、基板上に記録層、誘電
体層、そして所望により反射層や保護層を設けた記録媒
体を作製することができる。そして得られた二枚の記録
媒体を各々の記録層が内側となるように接着剤等で貼り
合わせることにより、二つの記録層を持つ光記録媒体を
製造することもできる。また得られた記録媒体と、該記
録媒体の基板と略同じ寸法の円盤状保護基板とを、その
記録層が内側となるように接着剤等で貼り合わせること
により、片側のみに記録層をもつ光記録媒体を製造する
ことができる。接着には、前記保護層の形成に用いたU
V硬化性樹脂を用いてもよいし、あるいは合成接着剤を
用いてもよい。あるいはまた両面テープなどを用いても
よい。接着剤層は、通常は0.1〜100μm(好まし
くは、5〜80μm)の範囲の厚みで設けられる。
【0029】本発明に記載の光記録媒体は、追記型の光
記録媒体としても好ましく用いることができる。その構
成は、従来の追記型光記録媒体の構成において、記録層
に本発明のナノ粒子を用いればよい。
【0030】光記録媒体に記録した情報をタイトルや図
柄を用いて表示しておくことは管理上便利である。その
ためには、媒体の表面(記録再生用のレーザ光が照射さ
れる側とは反対側の表面)がそのような表示をするのに
適した表面であることが必要になる。近年、インクジェ
ットプリンタによる印字法が一般に利用されている。イ
ンクジェットプリンタを用いて光記録媒体の表面に印字
を施す場合には、インクは水性であるために、媒体の表
面は親水性であることが必要になる。しかし、光記録媒
体の表面は通常疎水性である。このため、光記録媒体の
表面を水性インクが定着し易いように親水性の表面に改
良することが必要になる。このような親水性の印刷面
(親水性表面層)を持つ光記録媒体については、例え
ば、特開平7−169700号、同10−162438
号などの各公報に種々提案されている。本発明の光記録
媒体についても親水性表面層を設けることができる。そ
して、親水性樹脂表面層を設ける場合、該表面層は、紫
外線硬化性樹脂(バインダ)中にタンパク質粒子などの
親水性有機高分子からなる粒子を分散させた層として構
成することが有利である。
【0031】本発明では200nmから600nmの適
当な波長範囲を用いることで記録媒体の高密度性を発揮
しうる。特に500nm以下が好ましく、430nm以
下が最も好ましく、青紫色レーザや第二高調波発生素子
(SHG素子)により短波長変換されたレーザ光を用い
ることができる。
【0032】
【実施例】以下に本発明をより詳細に説明するために、
その実施例を記載するが、これは本発明を例示の範囲に
限定するものではない。
【0033】実施例1 Ag2Teナノ粒子コロイドの
調製 TeをTOPに溶解し、1M溶液を調製した(Te−TO
P)。AgClを精製したTOP に溶解し、1M溶液を調製
した(Ag−TOP)。不活性気体雰囲気下でTOPO100
gを140℃に加熱溶解し、激しく撹拌しながら、これ
に前記Ag−TOP液20ccとTe−TOP溶液10ccを
加えて20分間反応させた(Teモル数/TOPO質量=
0.01%)。得られたナノ粒子の平均粒径は7nm、
変動係数は驚くべきことに7%であった。この溶液にメ
タノールを1リッター添加して粒子を凝集析出させた後、上
澄み液をデカンテーションで除去し、n−ヘプタンを1
0cc添加することで、再分散した。上記操作を数回繰り
返して精製を完了した。n−ヘプタンを添加した後、真
空脱気してメタノールを完全に除去して5mg/mlの
濃度になるように分散した(C−1a)。Teモル数/
TOPO質量が0.001%未満、反応温度100℃以下で
は実質的にナノ粒子は生成しなかった。上記製法におい
て、反応温度を190℃、反応時間を40分とすること
で平均粒径14nm、変動係数11%のコロイドを得た
(C−1b)。さらに反応温度を240℃、反応時間を
60分とすることで平均粒径30nm、変動係数20%
のコロイドを得た(C−1c)。いずれの粒子も表面に
TOPOが吸着していることは、光分解能TEM で粒子間に一
定の間隔があること、および化学分析によって確認でき
た。
【0034】実施例2 AgInTe2ナノ粒子コロイ
ドの調製 InCl3をTOP に溶解し、1M溶液を調製した(In
−TOP)。不活性気体雰囲気下でTOPO100gを150
℃に加熱溶解し、激しく撹拌しながらIn−TOP溶液6
7ccとTe−TOP (実施例1と同じ)100ccを加
えて約1時間攪拌した後、Ag−TOP (実施例1と同
じ)67ccとTe−TOP 34cc添加して約10分間
反応させた(Teモル数/TOPO質量=0.13%)。得
られたナノ粒子の平均粒径は7nm、変動係数は8%で
あった。実施例1と同様に精製した。途中1回のみドデ
カンチオールを0.2ml添加した。精製後、n−ヘプ
タンを用いて5mg/mlの濃度で分散した(C−2
a)。Teモル数/TOPO質量が0.6%以上、あるいは
350℃以上では凝集物の再分散ができなかった。上記
製法において、反応温度を200℃、反応時間を40分
とすることで平均粒径16nm、変動係数12%のコロ
イドを得た(C−2b)。さらに反応温度を230℃、
反応時間を60分とすることで平均粒径28nm、変動
係数23%のコロイドを得た(C−2c)。いずれの粒
子も表面にドデカンチオールが吸着していることは、実
施例1と同様の方法で確認できた。
【0035】実施例3 CuInTe2ナノ粒子コロイ
ドの調製 CuClとInCl3を等モルずつTOPに溶解し、各0.
5Mに相当する溶液を調製した(CuIn−TOP)。不
活性気体雰囲気下でTOPO100gを150℃に加熱溶解
し、激しく撹拌しながらCuIn−TOP 溶液100cc
とTe−TOP(実施例1と同じ)100ccを加えた
後、250℃に昇温して、約10分間反応させた(Te
モル数/TOPO質量=0.1%)。得られたナノ粒子の平
均粒径は10nm、変動係数は9%であった。Teモル
数/TOPO質量が1%では凝集物が再分散しなかった。実
施例2と同様に精製した後、n−ヘプタンを用いて5m
g/mlの濃度で分散した(C−3a)。上記製法にお
いて、反応温度を200℃、反応時間を40分とするこ
とで平均粒径17nm、変動係数14%のコロイドを得
た(C−3b)。さらに反応温度を250℃、反応時間
を60分とすることで平均粒径29nm、変動係数25
%のコロイドを得た(C−3c)。いずれの粒子も表面
にドデカンチオールが吸着していることは、実施例1と
同様の方法で確認できた。
【0036】実施例4 追記型光記録媒体の作製 直径120mm厚さ0.6mmのポリカーボネート上
に、C−1a〜3cをスピンコートし厚さ100nmの
記録層を作製し、その上に、厚さ200nmの非晶質フ
ッ素樹脂(旭硝子製サイトップ)、150nmのAg反
射層および6μmのUV効果樹脂保護層を順に形成し、
ダミー基板を貼り合わせて試料1〜9とした。さらに、
試料1〜9とそれぞれ同等の記録材料を含有するようス
パッタリング法でAg2Te、AgInTe2 、CuI
nTe2記録層を形成し、その上に厚さ200nmの非
晶質フッ素樹脂(旭硝子製サイトップ)、150nmの
Ag反射層および6μmのUV効果樹脂保護層を順に形
成し、ダミー基板を貼り合わせて試料10〜12とし
た。試料1〜12をレーザ初期化装置によって初期化し
たものとしないものを作製した。初期化条件は、試料1
〜9に対して、スポットサイズ1.5×180μm、出
力1W、送りピッチ80μm、CLV3m/secであ
り、試料10〜12に対して、スポットサイズ1.5×
180μm、出力0.6W、送りピッチ80μm、CL
V4m/secであった。試料10〜12は初期化前に
は非常に低い反射率であった。
【0037】パルステック工業製記録再生評価機DDU
1000を用いて記録特性を評価した。波長405nm
のレーザを、NA0.65のピックアップを用いて、C
LV3.5m/sec、記録周波数4.35MHz、デ
ューティ33%で記録した。記録パワーを1mWおきに
5mWから12mWまで変化させて記録し、これを再生
し、変調度が最大となる出力を求め表1の結果を得た。
変調度は、記録振幅を未記録部の信号強度で割ったもの
で定義する。レーザ光は基板側から入射した。
【0038】
【表1】
【0039】この結果から明らかなように、本発明のナ
ノ粒子コロイドを用いた光記録媒体をレーザ初期化装置
で初期化したものが、記録可能となる出力がもっとも低
い、すなわち高感度であることが分かる。
【0040】実施例5 書き換え型光記録媒体の作製 厚さ0.6mmのポリカーボネート上に以下の層構成を
有し、記録層としてC−2a〜2cおよびC−3a〜3
cをn−ヘプタンで1.5mg/mlに希釈し、スピン
コートした試料13〜18を作製した。第一誘電体層、
第二誘電体層、反射層はスパッタリングで形成させた。
保護層はUV硬化剤をスピンコートし、紫外線硬化させ
た。最後にダミー基板と貼り合せた。 厚み(nm) 第一誘電体層(ZnS/SiO2 =8/1) 80 記録層 30 第二誘電体層(ZnS/SiO2 =8/1) 20 反射層(アルミニウム/Ti=98.5/1.5) 100 保護層 6000 さらに試料13〜18の記録層をスパッタリング法のA
gInTe2、CuInTe2に変えた試料19、20を
作製した。実施例4と同様に、試料13〜18に対して
は試料1〜9と同じ条件で、また試料19、20に対し
ては試料10〜12と同じ条件で、初期化あり、なしを
作製した。
【0041】パルステック工業製記録再生評価機DDU
1000を用いて記録特性を評価した。波長405nm
のレーザを、NA0.65のピックアップを用いて、C
LV3.5m/sec、記録周波数4.35MHz、デ
ューティ33%で記録した。読みとりパワーは0.7m
Wで行った。最大C/N比とその時の記録パワー
(P W)および最大消去比とその時の消去パワー(PE
を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】本発明の試料はいずれもPW、PEが極めて
小さく、かつ良好なC/N比と消去比を与えることが分
かる。試料19、20は、初期化しないと、反射率が非
常に低く、実用には適さないレベルであった。
【0044】さらに試料No.13,14,16,17
についてオーバーライトテストを実施した。2つの書き
込み周波数(f1=4.35MHz、f2=5.1MH
z)で交互にオーバーライトを実施し、1000回書き
換え後のC/N比と消去比を測定した。評価結果を表3
に示す。
【0045】
【表3】
【0046】オーバーライトにより少し低下してはいる
が、いずれの試料も良好なC/N比と消去比を保ってい
ることが分かる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、波長600nm以下の
短波長レーザ光を用いることにより従来の方法では実現
が困難であった高密度記録を実現し、ナノ粒子から成る
記録層を用いた相変化記録媒体をレーザ初期化装置で結
晶化することにより従来の方法よりはるかに高密度で高
感度を与える光情報記録再生方法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩永 宏 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JA01 JB47 JB50 5D090 BB05 CC02 CC11 KK06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に吸着性化合物で修飾された平均粒
    径1〜20nmの金属カルコゲナイドナノ粒子を含む記
    録層を設けた光記録媒体に情報を記録し再生する光情報
    記録再生方法において、レーザ初期化装置を用いて初期
    化を行った後、記録、再生を行うことを特徴とする光情
    報記録再生方法。
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