JP2003039090A - 膜分離式オキシデーションディッチ - Google Patents

膜分離式オキシデーションディッチ

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JP2003039090A
JP2003039090A JP2001227064A JP2001227064A JP2003039090A JP 2003039090 A JP2003039090 A JP 2003039090A JP 2001227064 A JP2001227064 A JP 2001227064A JP 2001227064 A JP2001227064 A JP 2001227064A JP 2003039090 A JP2003039090 A JP 2003039090A
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徹生 山縣
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜洗浄用散気により溶解した酸素がオキシデ
ーションディッチの水路に流入するのを調整することに
より、硝化・脱窒を促進して、汚水中の窒素を除去する
ことができるようにした膜分離式オキシデーションディ
ッチを提供すること。 【解決手段】 オキシデーションディッチ1の循環水路
12内に、汚泥混合液の取込口31と排出口33を有す
る濾過水槽3を、少なくとも水路側壁との間に所定の空
間を有するようにして配設し、濾過水槽3内に浸漬形の
分離膜20と膜洗浄用の散気管23とを配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜分離式オキシデ
ーションディッチに関し、特に、窒素を含む下水等の汚
水を、浸漬膜を配設したオキシデーションディッチで生
物処理し、活性汚泥中の硝化細菌と脱窒細菌の作用で、
生物学的に窒素を除去するようにした膜分離式オキシデ
ーションディッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中小規模の下水処理場等に流入す
る汚水を処理するために、活性汚泥の曝気槽に汚水を導
入し、これを曝気、攪拌して生物処理を行う活性汚泥
法、中でもオキシデーションディッチ法が多く採用され
ている。また、浸漬膜を用いた膜分離活性汚泥法は、反
応槽内に膜分離装置を浸漬させて、吸引ポンプで処理水
を排出するようにしているため、従来の膜分離法のよう
に高圧ポンプを必要とせず、ランニングコストが安価で
あり、従来のオキシデーションディッチ法よりも清澄な
処理水が得られる利点がある。しかし、浸漬膜は、膜表
面に汚泥が付着するのを防止するため、浸漬膜の下部に
配設した散気管から空気を吹き込み、膜面を洗浄する必
要があり、洗浄用の散気を止める時間帯は、吸引濾過を
行えないことから、通常はほぼ連続的に散気を行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
単槽式反応槽からなるオキシデーションディッチに、浸
漬膜を用いた場合、膜洗浄用の散気によって循環水路内
において常時曝気が行われるようになり、同一水路内に
嫌気条件を作るのが難しく、このため、好気条件での硝
化と嫌気条件での脱窒の組み合わせによって処理される
窒素の除去が難しいという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来のオキシデーションデ
ィッチの有する問題点に鑑み、膜洗浄用散気により溶解
した酸素がオキシデーションディッチの水路に流入する
のを調整することにより、好気・嫌気の条件をゾーンで
分割、又は時間的に変化させて、硝化・脱窒を促進し
て、汚水中の窒素を除去することができるようにした膜
分離式オキシデーションディッチを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の膜分離式オキシデーションディッチは、オ
キシデーションディッチの循環水路内に、汚泥混合液の
取込口と排出口を有する濾過水槽を、少なくとも水路側
壁との間に所定の空間を有するようにして配設し、該濾
過水槽内に浸漬形の分離膜と膜洗浄用の散気管とを配設
したことを特徴とする。
【0006】この膜分離式オキシデーションディッチ
は、オキシデーションディッチの循環水路内に、汚泥混
合液の取込口と排出口を有し、かつ内部に浸漬形の分離
膜と膜洗浄用の散気管とを配設した濾過水槽を、水路内
に、かつ少なくとも水路側壁との間に所定の空間を有す
るようにして配設しているので、循環水路内の水流を確
実に確保しながら、膜洗浄用空気により溶解した酸素
が、オキシデーションディッチの水路に流入する状態を
調整することができ、これにより、循環水路内に好気・
嫌気の条件をゾーンで分割、又は時間的に変化させるこ
とが可能となる。
【0007】この場合において、濾過水槽の前後に、水
路断面積の変化をなめらかにするための水流ガイド壁を
設けることができる。
【0008】これにより、水路内の水流阻害を防止する
ことができ、水路内に乱流が生じることなく、汚泥混合
液を水路内に配設した濾過水槽内へ円滑に取り込み、濾
過水槽内での濾過を効果的に行うことができる。
【0009】また、循環水路長の長いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、水路
内に配設した曝気及び攪拌混合を行う曝気機の近傍に形
成することができる。
【0010】これにより、膜洗浄用に散気され、膜分離
装置内を上昇する間に汚泥混合液中に溶解した酸素は、
排出口から汚泥混合液と共に水路内の曝気機の近傍へと
流出するが、酸素の不足分を補う曝気機により供給され
た酸素と混合されて水路を流れていく間に、汚泥中の微
生物によって消費され、これにより、常時膜洗浄と曝気
を行っても、循環水路長が長いため、水路の約半分を好
気ゾーン、残り約半分を嫌気ゾーンとして運転すること
ができ、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中
の窒素を除去することができる。
【0011】また、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、開閉
装置を設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及
び攪拌混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を
用い、好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌
気運転を行うときに前記スリットを閉鎖するようにする
ことができる。
【0012】これにより、硝化に必要な好気時間帯と脱
窒に必要な嫌気時間帯を確保するため、曝気攪拌機を好
気運転と嫌気運転を交互に繰り返し行うが、この場合、
好気運転時には、スリットを開放することにより、膜洗
浄用に散気され、膜分離装置内を上昇する間に汚泥混合
液中に溶解した酸素が、濾過水槽の排出口のスリットか
ら汚泥混合液と共にオキシデーションディッチの水路部
分へと流出し、曝気攪拌機は、酸素の不足分を補うため
の曝気運転を行っているため、洗浄用と曝気用の酸素が
一緒になり、水路が短いために、水路全体が好気状態に
なる。一方、嫌気運転時には、スリットを閉鎖すること
により、濾過水槽内は好気状態であっても、オキシデー
ションディッチの水路全体は嫌気状態にすることがで
き、膜洗浄用に散気され、汚泥混合液中に溶解した酸素
によって、嫌気条件が阻害されないようにすることがで
き、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中の窒
素を除去することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の膜分離式オキシデ
ーションディッチの実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0014】図1に、本発明の膜分離式オキシデーショ
ンディッチの第1実施例として、循環水路長の長いオキ
シデーションディッチを示す。このオキシデーションデ
ィッチ1の中央内部長手方向に仕切壁11を配設して、
オキシデーションディッチ1内に循環水路12を形成
し、この循環水路12内には濾過水槽3を配設する。
【0015】循環水路12内に配設する濾過水槽3は、
図1の上半部に示すように、水路12の仕切壁11、又
はオキシデーションディッチ1の側壁に接するように配
置し、濾過水槽3の長手方向の一側面に沿って水路を形
成するようにすることも、また、図1の下半分に示すよ
うに、オキシデーションディッチ1の側壁と仕切壁11
との間に形成される直線状の水路12のほぼ中央部に配
置し、濾過水槽3の長手方向の両側面に沿って水路を形
成するようにすることもでき、また、1つのオキシデー
ションディッチ1において、上記配置を組み合わせるこ
ともできる。この場合、濾過水槽3は、少なくとも外周
側の水路側壁、すなわち、オキシデーションディッチ1
の側壁との間に所定の空間を有するようにして配設する
ことが、循環水路12内の水流の流速の低下を少なくす
ることができる点で好ましい。
【0016】水路12内に配設した濾過水槽3には、そ
の前後位置において水流ガイド壁4,4を配設する。こ
の水流ガイド壁4は、水路12の断面積の変化をなめら
かにして、水路12の断面積の急激な変化によって、水
路12内を流下する水流が阻害され、乱流が生じるのを
防止するようにするもので、濾過水槽3が仕切壁11、
あるいはオキシデーションディッチ1の側壁に接するよ
うに配設される場合、一方向に傾斜した水流ガイド壁4
1とし、これにより直線状水路の端部位置に配設された
曝気機5により攪拌された水流が、該水流ガイド壁41
により整流されて、濾過水槽3の一側面に沿う水路内へ
導かれ、流下するようにする。また、濾過水槽3が、直
線状の水路12のほぼ中央部に配置される場合、水流ガ
イド壁4を山形とし、この山形の水流ガイド壁42を、
濾過水槽3の両端に取り付けるようにし、曝気機5によ
り攪拌された水流が、水流ガイド壁42により濾過水槽
3の両側に分割して形成された水路内を分流し、整流さ
れて濾過水槽3の両側に沿って流下するようにする。な
お、この水流ガイド壁4として、一方向に傾斜した水流
ガイド壁41、山形の水流ガイド壁42のいずれにおい
ても、濾過水槽3の後端(下流)側に取り付ける場合、
濾過水槽3の側面に沿った水路から、直線状の水路12
のコーナ部側へ整流して流下するようにする。
【0017】この濾過水槽3は、循環水路12内で仕切
壁11を挟んだほぼ直線の水路内にそれぞれ1台ずつ配
設したが、これは特に限定されるものではない。また、
この各濾過水槽3の内部には、ユニット化された浸漬型
の膜分離装置2の複数台が、互いに連結して配設されて
いる。
【0018】この膜分離装置2は、濾過水槽3内部に配
設される分離膜20と、この分離膜20の下部位置に配
設され、散気により分離膜20の膜面に付着する汚泥の
除去、洗浄を行うための散気管23と、オキシデーショ
ンディッチ1の外部に配設され、分離膜20にて濾過さ
れた処理水を吸引し、濾過水槽外部へ排水するための吸
引ポンプ21と、同様にオキシデーションディッチ1の
外部に配設され、膜洗浄用の空気Eを散気管23へ送気
するためのブロア22とで構成されている。なお、この
吸引ポンプ21を用いずに、オキシデーションディッチ
1と別個に処理水槽(図示省略)を、オキシデーション
ディッチ1より低位置に設けて、この両槽の水位差によ
り重力濾過する方法を用いることもできる。
【0019】また、オキシデーションディッチ1の循環
水路12部分には、各濾過水槽3の上流側に曝気機5が
設けられ、循環水路12内に供給される汚水Aに、酸素
を供給し、所要の曝気を行えるようにするとともに、水
流を与え、循環水路内を汚水が循環するように構成す
る。曝気機5は、特に限定されるものではないが、図1
に示したようなスクリュー式など、オキシデーションデ
ィッチ法に適した任意の曝気機を適用することができ
る。
【0020】この場合において、濾過水槽3は、図3
(ただし、図3は、後述の第2実施例のものを示すが、
基本的な構造に差はない。)に示すように、底部に汚泥
混合液Cの取込口31を、上部の水面付近には排出口3
2が形設されるとともに、この排出口32は、曝気機5
の近傍に設けられる。なお、図1には、図示されていな
いが、汚泥混合液の取込口31は、排出口32から、で
きるだけ離れた位置に配置するのが好ましい。
【0021】また、濾過水槽3をオキシデーションディ
ッチ1の中央部に配設した仕切壁11に接して設けると
きは、濾過水槽3とオキシデーションディッチ1の外壁
との空間が、水路幅の1/2程度以上とし、濾過水槽3
の前後には、仕切壁11に向かって斜めに、水流ガイド
壁41を設けることが好ましい。水路端部のコーナ部で
は、図2に示すように、円弧状の水流ガイド壁43を設
けることも可能である。 また、濾過水槽3をオキシデ
ーションディッチ1の幅方向の水路中央位置に設けると
きは、濾過水槽3と仕切壁11及びオキシデーションデ
ィッチ1の外壁との距離が、少なくとも500mm以上
となるように空間を設け、スムーズな水流を形成させる
ために、山形の水流ガイド壁42を設けることが望まし
い。
【0022】図2〜図3に、本発明の膜分離式オキシデ
ーションディッチの第2実施例として、循環水路長の短
いオキシデーションディッチを示す。循環水路長の短い
オキシデーションディッチ10の場合、その構成や配置
は、図1に示す第1実施例の循環水路長の長いオキシデ
ーションディッチ1とほぼ同じであるが、濾過水槽3の
上部には、開閉装置が組み込まれた、汚泥混合液排出用
のスリット33が設けられる。このスリット33の開閉
装置を開閉する機構は、特に限定されるものではなく、
スリットを塞ぐ蓋状の板が前後又は左右にスライドする
ように構成するようにしたり、ルーバーのように格子状
の板が回転して、自動的に開閉する機構等を採用するこ
とができる。したがって、図には示していないが、この
ような動きを、水路内に設けられた曝気攪拌機50の運
転に連動して自動的に行うことができるように、スリッ
ト開閉用の駆動装置と制御装置とを配設する。
【0023】この場合において、曝気攪拌機50は、特
に限定されるものではないが、循環水路長の短いオキシ
デーションディッチ10では、汚水Aに含まれる窒素を
除去するために、好気時間帯と嫌気時間帯を交互に繰り
返す必要があり、嫌気時間帯においても、オキシデーシ
ョンディッチ10内の循環水流を保持することが好まし
いため、曝気攪拌機50は、曝気及び攪拌混合と攪拌混
合のみを選択的に行うことができるもの(本明細書にお
いて、攪拌機と散気装置で構成されるものを含む。)を
用いるようにする。
【0024】また、開閉装置付きスリット33は、図3
に示すように、濾過水槽3の水面付近に配設するが、水
流調整壁の底部に設ける汚泥混合液の取込口31は、開
閉装置付きスリット33からある程度離れた位置であれ
ば、任意の位置に設けることができる。
【0025】次に、上記膜分離式オキシデーションディ
ッチ1,10の動作及び作用について説明する。流入す
る汚水Aに含まれる窒素成分は、アンモニア態と有機態
であり、窒素を除去するためには、オキシデーションデ
ィッチ1,10において、まず、曝気機又は曝気攪拌機
により曝気を行って好気状態とし、硝化細菌の作用によ
り、硝酸態に酸化する必要がある。次に、嫌気状態にし
て、脱窒菌が汚水中の有機物をエネルギー源として利用
しながら、硝酸態の窒素を窒素分子に還元することによ
り、窒素ガスとして大気中に放散させる。
【0026】そして、図1に示す第1実施例の循環水路
長の長いオキシデーションディッチ1の場合は、水路を
流れる間に微生物の呼吸等によって、汚泥混合液に含ま
れる溶存酸素が消費されるため、膜洗浄用の散気管23
からの散気により、汚泥混合液の取込口31から濾過水
槽3に流入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上
昇し、一部は汚泥混合液の排出口32から曝気機5の近
傍へと排出されるが、この汚泥混合液Dに含まれる溶存
酸素は、曝気機5により供給された溶存酸素と混合さ
れ、微生物の呼吸や、有機物の酸化分解に有効に用いら
れることにより、水路を流れる間に消失する。
【0027】したがって、流入した汚水は、曝気機5か
ら1周する間に、溶存酸素の多い好気ゾーンと溶存酸素
のない嫌気ゾーンを通過し、これを繰り返すため、膜洗
浄用の散気管から常時散気を行っても、硝化と脱窒の両
方を進めることができる。
【0028】一方、図2に示す第2実施例の循環水路長
の短いオキシデーションディッチ10の場合は、水路を
流れる間に溶存酸素が消失しないため、好気時間帯と嫌
気時間帯を交互に繰り返す必要がある。好気と嫌気の2
つの条件は、曝気攪拌機50の好気運転と嫌気運転によ
って作ることができるが、膜洗浄によって供給された溶
存酸素によって、嫌気条件が阻害されないようにするた
め、嫌気運転時は、開閉装置付きスリット33を閉鎖し
て運転を行う。
【0029】すなわち、好気運転時には、スリット33
を開放することにより、膜洗浄用の散気管23からの散
気により、汚泥混合液の取込口31から濾過水槽3に流
入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上昇し、一
部はスリット33から汚泥混合液と共にオキシデーショ
ンディッチ10の水路部分へと流出し、曝気攪拌機50
は、酸素の不足分を補うための曝気運転を行っているた
め、洗浄用と曝気用の酸素が一緒になり、水路が短いた
めに、水路全体を好気状態にして、微生物の呼吸や、有
機物の酸化分解を行うことができる。
【0030】一方、嫌気運転時にも、膜分離装置2を運
転して、膜濾過を継続するため、膜によって濾過された
処理水Bに相当する量の汚泥混合液Cが、汚泥混合液取
込口31から濾過水槽3の内部へと流入するが、スリッ
ト33を閉鎖することにより、濾過水槽3内は好気状態
であっても、オキシデーションディッチ10の水路全体
は嫌気状態にすることができ、膜洗浄用に散気され、汚
泥混合液中に溶解した酸素によって、嫌気条件が阻害さ
れないようにすることができる。
【0031】このように、制御用のタイマー等を用いて
所定の時間、嫌気運転を行った後、好気運転に切替えて
曝気を開始すると同時に、スリット33の開閉装置を起
動させて、スリット33を開放させる。
【0032】したがって、好気・嫌気の2つのゾーンを
形成させることが困難な、循環水路長の短いオキシデー
ションディッチ10においても、洗浄用の散気によって
悪影響を受けることなく、好気時間帯と嫌気時間帯を交
互に繰り返すことにより、硝化と脱窒を進め、汚水中の
窒素をガス化して、除去することができる。
【0033】なお、上記いずれの実施例の場合において
も、膜洗浄用の散気管23からの散気により、濾過水槽
3に流入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上昇
し、膜分離装置2によって濾過されて処理水Bとして外
部に排出されたり、汚泥混合液の排出口32や開放され
たスリット33から水路に排出されるが、濾過水槽3内
では、一端上昇した汚泥混合液Cは気泡のない部分を下
降して、上下の循環水流を形成するものとなる。
【0034】そして、本実施例においては、膜分離装置
2を組み込んだ濾過水槽3を、オキシデーションディッ
チ1,10の水路側壁との間に空間を持たせて配設する
ため、従来のオキシデーションディッチ設備の設計を変
更する必要がなく、また、既設のオキシデーションディ
ッチにも配設することが可能である。また、膜洗浄用空
気により溶解した酸素が、オキシデーションディッチの
水路に流入するのを調整し、好気・嫌気の条件をゾーン
で分割、又は時間的に変化させることにより、従来、オ
キシデーションディッチ法のように単槽式の膜分離活性
汚泥法では困難であった硝化と脱窒を効率良く進めるこ
とができる。また、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチにおいても、嫌気時間帯に膜洗浄を停止するこ
となく、膜濾過を継続して行えるため、分離膜の必要枚
数を増やす必要がなく、設備費を安価にすることができ
る。さらに、膜洗浄用空気により溶解した酸素も、微生
物の呼吸や有機物の酸化分解に利用できるため、溶存酸
素を無駄に消費することなく、ランニングコストの上昇
が抑えられる
【0035】
【発明の効果】本発明の膜分離式オキシデーションディ
ッチによれば、オキシデーションディッチの循環水路内
に、汚泥混合液の取込口と排出口を有し、かつ内部に浸
漬形の分離膜と膜洗浄用の散気管とを配設した濾過水槽
を、水路内に、かつ少なくとも水路側壁との間に所定の
空間を有するようにして配設しているので、循環水路内
の水流を確実に確保しながら、膜洗浄用空気により溶解
した酸素が、オキシデーションディッチの水路に流入す
る状態を調整することができ、これにより、循環水路内
に好気・嫌気の条件をゾーンで分割、又は時間的に変化
させることが可能となり、同一の水路内で硝化・脱窒を
促進して、汚水中の窒素を効率的に除去することができ
る。そして、膜洗浄用空気により溶解した酸素を、微生
物の呼吸や有機物の酸化分解に利用できるため、溶存酸
素を無駄に消費することなく、ランニングコストの上昇
が抑えられる。また、既設のオキシデーションディッチ
にも、濾過水槽を浸漬させることにより、簡単に適用す
ることができる。
【0036】また、濾過水槽の前後に、水路断面積の変
化をなめらかにするための水流ガイド壁を設けることに
より、水路内の水流阻害を防止することができ、水路内
に乱流が生じることなく、汚泥混合液を水路内に配設し
た濾過水槽内へ円滑に取り込み、濾過水槽内での濾過を
効果的に行うことができる。
【0037】また、循環水路長の長いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、水路
内に配設した曝気及び攪拌混合を行う曝気機の近傍に形
成することにより、膜洗浄用に散気され、膜分離装置内
を上昇する間に汚泥混合液中に溶解した酸素は、排出口
から汚泥混合液と共に水路内の曝気機の近傍へと流出す
るが、酸素の不足分を補う曝気機により供給された酸素
と混合されて水路を流れていく間に、汚泥中の微生物に
よって消費され、これにより、常時膜洗浄と曝気を行っ
ても、循環水路長が長いため、水路の約半分を好気ゾー
ン、残り約半分を嫌気ゾーンとして運転することがで
き、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中の窒
素を除去することができる。
【0038】また、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、開閉
装置を設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及
び攪拌混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を
用い、好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌
気運転を行うときに前記スリットを閉鎖するようにする
ことにより、硝化に必要な好気時間帯と脱窒に必要な嫌
気時間帯を確保するため、曝気攪拌機を好気運転と嫌気
運転を交互に繰り返し行うが、この場合、好気運転時に
は、スリットを開放することにより、膜洗浄用に散気さ
れ、膜分離装置内を上昇する間に汚泥混合液中に溶解し
た酸素が、濾過水槽の排出口のスリットから汚泥混合液
と共にオキシデーションディッチの水路部分へと流出
し、曝気攪拌機は、酸素の不足分を補うための曝気運転
を行っているため、洗浄用と曝気用の酸素が一緒にな
り、水路が短いために、水路全体が好気状態になる。一
方、嫌気運転時には、スリットを閉鎖することにより、
濾過水槽内は好気状態であっても、オキシデーションデ
ィッチの水路全体は嫌気状態にすることができ、膜洗浄
用に散気され、汚泥混合液中に溶解した酸素によって、
嫌気条件が阻害されないようにすることができ、単一の
水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中の窒素を除去す
ることができる。また、循環水路長の短いオキシデーシ
ョンディッチにおいても、嫌気時間帯に膜洗浄を停止す
ることなく、膜濾過を継続して行えるため、分離膜の必
要枚数を増やす必要がなく、設備費を安価にすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜分離式オキシデーションディッチの
第1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の膜分離式オキシデーションディッチの
第2実施例を示す平面図である。
【図3】同縦断面図である。
【符号の説明】
1 オキシデーションディッチ 10 オキシデーションディッチ 11 仕切壁 12 循環水路 2 膜分離装置 20 分離膜 21 吸引ポンプ 22 ブロア 23 散気管 3 濾過水槽 30 架台 31 汚泥混合液の取込口 32 汚泥混合液の排出口 33 開閉装置付きスリット(汚泥混合液の排出口) 4、41、42、43 水流ガイド壁 5 曝気機 50 曝気攪拌機 A 汚水 B 処理水 C 汚泥混合液 D 汚泥混合液 E 膜洗浄用の空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山縣 徹生 兵庫県尼崎市下坂部3丁目4番1号 日立 機電工業株式会社内 (72)発明者 水田 耕市 兵庫県尼崎市下坂部3丁目4番1号 日立 機電工業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 HA93 KA12 KA43 KB22 KB23 PA02 PB08 PC64 4D028 BB03 BC11 BC17 BC24 BC26 BD08 CA00 CA09 CB08 4D040 BB07 BB24 BB54 BB63 BB91

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシデーションディッチの循環水路内
    に、汚泥混合液の取込口と排出口を有する濾過水槽を、
    少なくとも水路側壁との間に所定の空間を有するように
    して配設し、該濾過水槽内に浸漬形の分離膜と膜洗浄用
    の散気管とを配設したことを特徴とする膜分離式オキシ
    デーションディッチ。
  2. 【請求項2】 濾過水槽の前後に、水路断面積の変化を
    なめらかにするための水流ガイド壁を設けたことを特徴
    とする請求項1記載の膜分離式オキシデーションディッ
    チ。
  3. 【請求項3】 循環水路長の長いオキシデーションディ
    ッチにおいて、濾過水槽の混合液排出口を、水路内に配
    設した曝気及び攪拌混合を行う曝気機の近傍に形成した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の膜分離式オキシ
    デーションディッチ。
  4. 【請求項4】 循環水路長の短いオキシデーションディ
    ッチにおいて、濾過水槽の混合液排出口を、開閉装置を
    設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及び攪拌
    混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を用い、
    好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌気運転
    を行うときに前記スリットを閉鎖するようにしたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の膜分離式オキシデーシ
    ョンディッチ。
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