JP2003039087A - 膜分離式オキシデーションディッチ - Google Patents

膜分離式オキシデーションディッチ

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JP2003039087A JP2001227063A JP2001227063A JP2003039087A JP 2003039087 A JP2003039087 A JP 2003039087A JP 2001227063 A JP2001227063 A JP 2001227063A JP 2001227063 A JP2001227063 A JP 2001227063A JP 2003039087 A JP2003039087 A JP 2003039087A
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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜洗浄用散気により溶解した酸素がオキシデ
ーションディッチの水路に流入するのを調整することに
より、硝化・脱窒を促進して、汚水中の窒素を除去する
ことができるようにした膜分離式オキシデーションディ
ッチを提供すること。 【解決手段】 オキシデーションディッチ1の循環水路
内に、汚泥混合液の取込口31と排出口33を有する濾
過水槽3を、オキシデーションディッチ1の水路底部と
の間に空間を持たせて配設し、濾過水槽3内に浸漬形の
分離膜20と膜洗浄用の散気管23とを配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜分離式オキシデ
ーションディッチに関し、特に、窒素を含む下水等の汚
水を、浸漬膜を配設したオキシデーションディッチで生
物処理し、活性汚泥中の硝化細菌と脱窒細菌の作用で、
生物学的に窒素を除去するようにした膜分離式オキシデ
ーションディッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中小規模の下水処理場等に流入す
る汚水を処理するために、活性汚泥の曝気槽に汚水を導
入し、これを曝気、攪拌して生物処理を行う活性汚泥
法、中でもオキシデーションディッチ法が多く採用され
ている。また、浸漬膜を用いた膜分離活性汚泥法は、反
応槽内に膜分離装置を浸漬させて、吸引ポンプで処理水
を排出するようにしているため、従来の膜分離法のよう
に高圧ポンプを必要とせず、ランニングコストが安価で
あり、従来のオキシデーションディッチ法よりも清澄な
処理水が得られる利点がある。しかし、浸漬膜は、膜表
面に汚泥が付着するのを防止するため、浸漬膜の下部に
配設した散気管から空気を吹き込み、膜面を洗浄する必
要があり、洗浄用の散気を止める時間帯は、吸引濾過を
行えないことから、通常はほぼ連続的に散気を行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
単槽式反応槽からなるオキシデーションディッチに、浸
漬膜を用いた場合、膜洗浄用の散気によって循環水路内
において常時曝気が行われるようになり、同一水路内に
嫌気条件を作るのが難しく、このため、好気条件での硝
化と嫌気条件での脱窒の組合せによって処理される窒素
の除去が難しいという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来のオキシデーションデ
ィッチの有する問題点に鑑み、膜洗浄用散気により溶解
した酸素がオキシデーションディッチの水路に流入する
のを調整することにより、好気・嫌気の条件をゾーンで
分割、又は時間的に変化させて、硝化・脱窒を促進し
て、汚水中の窒素を除去することができるようにした膜
分離式オキシデーションディッチを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の膜分離式オキシデーションディッチは、オ
キシデーションディッチの循環水路内に、汚泥混合液の
取込口と排出口を有する濾過水槽を、オキシデーション
ディッチ水路底部との間に空間を持たせて配設し、該濾
過水槽内に浸漬形の分離膜と膜洗浄用の散気管とを配設
したことを特徴とする。
【0006】この膜分離式オキシデーションディッチ
は、汚泥混合液の取込口と排出口を有し、かつ内部に浸
漬形の分離膜と膜洗浄用の散気管とを配設した濾過水槽
を、オキシデーションディッチ水路底部との間に空間を
持たせて配設しているため、循環水路内の水流を確保し
ながら、膜洗浄用空気により溶解した酸素が、オキシデ
ーションディッチの水路に流入する状態を調整すること
ができ、これにより、循環水路内に好気・嫌気の条件を
ゾーンで分割、又は時間的に変化させることが可能とな
る。
【0007】この場合において、循環水路長の長いオキ
シデーションディッチにおいては、濾過水槽の混合液排
出口を、水路内に配設した曝気及び攪拌混合を行う曝気
機の近傍に形成することができる。
【0008】これにより、膜洗浄用に散気され、膜分離
装置内を上昇する間に汚泥混合液中に溶解した酸素は、
排出口から汚泥混合液と共に水路内の曝気機の近傍へと
流出するが、酸素の不足分を補う曝気機により供給され
た酸素と混合されて水路を流れていく間に、汚泥中の微
生物によって消費され、これにより、常時膜洗浄と曝気
を行っても、循環水路長が長いため、水路の約半分を好
気ゾーン、残り約半分を嫌気ゾーンとして運転すること
ができ、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中
の窒素を除去することができる。
【0009】また、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、開閉
装置を設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及
び攪拌混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を
用い、好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌
気運転を行うときに前記スリットを閉鎖するようにする
ことができる。
【0010】これにより、硝化に必要な好気時間帯と脱
窒に必要な嫌気時間帯を確保するため、曝気攪拌機を好
気運転と嫌気運転を交互に繰り返し行うが、この場合、
好気運転時には、スリットを開放することにより、膜洗
浄用に散気され、膜分離装置内を上昇する間に汚泥混合
液中に溶解した酸素が、濾過水槽の排出口のスリットか
ら汚泥混合液と共にオキシデーションディッチの水路部
分へと流出し、曝気攪拌機は、酸素の不足分を補うため
の曝気運転を行っているため、洗浄用と曝気用の酸素が
一緒になり、水路が短いために、水路全体が好気状態に
なる。一方、嫌気運転時には、スリットを閉鎖すること
により、濾過水槽内は好気状態であっても、オキシデー
ションディッチの水路全体は嫌気状態にすることがで
き、膜洗浄用に散気され、汚泥混合液中に溶解した酸素
によって、嫌気条件が阻害されないようにすることがで
き、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚水中の窒
素を除去することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の膜分離式オキシデ
ーションディッチの実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0012】図1に、本発明の膜分離式オキシデーショ
ンディッチの第1実施例として、循環水路長の長いオキ
シデーションディッチを示す。このオキシデーションデ
ィッチ1の中央内部長手方向に仕切壁11を配設して、
オキシデーションディッチ1内に循環水路12を形成
し、この循環水路12内にはさらに濾過水槽3を配設す
る。
【0013】この濾過水槽3は、循環水路12内で仕切
壁11を挟んだほぼ直線の水路内にそれぞれ1台ずつ配
設したが、これは特に限定されるものではない。また、
この各濾過水槽3の内部には、ユニット化された浸漬型
の膜分離装置2の複数台が、互いに連結して配設されて
いる。
【0014】この膜分離装置2は、濾過水槽内部に配設
される分離膜20と、この分離膜20の下部位置に配設
され、散気により分離膜20の膜面に付着する汚泥の除
去、洗浄を行うための散気管23と、オキシデーション
ディッチ1の外部に配設され、分離膜20にて濾過され
た処理水を吸引し、濾過水槽外部へ排水するための吸引
ポンプ21と、同様にオキシデーションディッチ1の外
部に配設され、膜洗浄用の空気Eを散気管23へ送気す
るためのブロア22とで構成されている。なお、この吸
引ポンプ21を用いずに、オキシデーションディッチ1
と別個に処理水槽(図示省略)を、オキシデーションデ
ィッチ1より低位置に設けて、この両槽の水位差により
重力濾過する方法を用いることもできる。
【0015】また、オキシデーションディッチ1の循環
水路12部分には、各濾過水槽3の上流側に曝気機4が
設けられ、循環水路12内に供給される汚水Aに、酸素
を供給し、所要の曝気を行えるようにするとともに、水
流を与え、循環水路内を汚水が循環するように構成す
る。曝気機4は、特に限定されるものではないが、図1
に示したようなスクリュー式など、オキシデーションデ
ィッチ法に適した任意の曝気機を適用することができ
る。
【0016】この場合において、濾過水槽3は、図3〜
図4(ただし、図3〜図4は、後述の第2実施例のもの
を示すが、基本的な構造に差はない。)に示すように、
オキシデーションディッチ1の循環水路底部との間に空
間(隙間)を形成するように、オキシデーションディッ
チ1の上部に配設された架台30により吊り下げられた
状態で固定されるとともに、これにより循環水路内の汚
水は、濾過水槽3の左右両外側面と、底面を流れるよう
にする。濾過水槽3には、図3に示すように、底部に汚
泥混合液Cの取込口31が形成され、また、上部の水面
付近には、排出口32が曝気機4の近傍に形成されてい
る。なお、図1には、図示されていないが、汚泥混合液
の取込口31は、排出口32から、できるだけ離れた位
置に配置するのが好ましい。濾過水槽3をオキシデーシ
ョンディッチ1の底面に接地して設けると、水路の流れ
の障害となるため、少なくとも300mm程度は、底面
から離して配設することにより、底部流速を確保し、汚
泥が底部に堆積するのを防止する必要がある。この場
合、上部から吊り下げる方法以外に、底部流速を妨げな
い程度に水路底に脚を設け、底部から濾過水槽3を支え
ることも可能である。
【0017】図2〜図4に、本発明の膜分離式オキシデ
ーションディッチの第2実施例として、循環水路長の短
いオキシデーションディッチを示す。循環水路長の短い
オキシデーションディッチ10の場合、その構成や配置
は、図1に示す第1実施例の循環水路長の長いオキシデ
ーションディッチ1とほぼ同じであるが、濾過水槽3の
上部には、開閉装置が組み込まれた、汚泥混合液排出用
のスリット33が設けられる。このスリット33の開閉
装置を開閉する機構は、特に限定されるものではなく、
スリットを塞ぐ蓋状の板が前後又は左右にスライドする
ように構成するようにしたり、ルーバーのように格子状
の板が回転して、自動的に開閉する機構等を採用するこ
とができる。したがって、図には示していないが、この
ような動きを、水路内に設けられた曝気攪拌機40の運
転に連動して自動的に行うことができるように、スリッ
ト開閉用の駆動装置と制御装置とを配設する。
【0018】この場合において、曝気攪拌機40は、特
に限定されるものではないが、循環水路長の短いオキシ
デーションディッチ10では、汚水Aに含まれる窒素を
除去するために、好気時間帯と嫌気時間帯を交互に繰り
返す必要があり、嫌気時間帯においても、オキシデーシ
ョンディッチ10内の循環水流を保持することが好まし
いため、曝気攪拌機40は、曝気及び攪拌混合と攪拌混
合のみを選択的に行うことができるもの(本明細書にお
いて、攪拌機と散気装置で構成されるものを含む。)を
用いるようにする。
【0019】また、開閉装置付きスリット33は、図4
に示すように、濾過水槽3の水面付近に配設するが、水
流調整壁の底部に設ける汚泥混合液の取込口31は、開
閉装置付きスリット33からある程度離れた位置であれ
ば、任意の位置に設けることができる。
【0020】次に、上記膜分離式オキシデーションディ
ッチ1,10の動作及び作用について説明する。流入す
る汚水Aに含まれる窒素成分は、アンモニア態と有機態
であり、窒素を除去するためには、オキシデーションデ
ィッチ1,10において、まず、曝気機又は曝気攪拌機
により曝気を行って好気状態とし、硝化細菌の作用によ
り、硝酸態に酸化する必要がある。次に、嫌気状態にし
て、脱窒菌が汚水中の有機物をエネルギー源として利用
しながら、硝酸態の窒素を窒素分子に還元することによ
り、窒素ガスとして大気中に放散させる。
【0021】そして、図1に示す第1実施例の循環水路
長の長いオキシデーションディッチ1の場合は、水路を
流れる間に微生物の呼吸等によって、汚泥混合液に含ま
れる溶存酸素が消費されるため、膜洗浄用の散気管23
からの散気により、汚泥混合液の取込口31から濾過水
槽3に流入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上
昇し、一部は汚泥混合液の排出口32から曝気機4の近
傍へと排出されるが、この汚泥混合液Dに含まれる溶存
酸素は、曝気機4により供給された溶存酸素と混合さ
れ、微生物の呼吸や、有機物の酸化分解に有効に用いら
れることにより、水路を流れる間に消失する。
【0022】したがって、流入した汚水は、曝気機4か
ら1周する間に、溶存酸素の多い好気ゾーンと溶存酸素
のない嫌気ゾーンを通過し、これを繰り返すため、膜洗
浄用の散気管から常時散気を行っても、硝化と脱窒の両
方を進めることができる。
【0023】一方、図2に示す第2実施例の循環水路長
の短いオキシデーションディッチ10の場合は、水路を
流れる間に溶存酸素が消失しないため、好気時間帯と嫌
気時間帯を交互に繰り返す必要がある。好気と嫌気の2
つの条件は、曝気攪拌機40の好気運転と嫌気運転によ
って作ることができるが、膜洗浄によって供給された溶
存酸素によって、嫌気条件が阻害されないようにするた
め、嫌気運転時は、開閉装置付きスリット33を閉鎖し
て運転を行う。
【0024】すなわち、好気運転時には、スリット33
を開放することにより、膜洗浄用の散気管23からの散
気により、汚泥混合液の取込口31から濾過水槽3に流
入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上昇し、一
部はスリット33から汚泥混合液と共にオキシデーショ
ンディッチ10の水路部分へと流出し、曝気攪拌機40
は、酸素の不足分を補うための曝気運転を行っているた
め、洗浄用と曝気用の酸素が一緒になり、水路が短いた
めに、水路全体を好気状態にして、微生物の呼吸や、有
機物の酸化分解を行うことができる。
【0025】一方、嫌気運転時にも、膜分離装置2を運
転して、膜濾過を継続するため、膜によって濾過された
処理水Bに相当する量の汚泥混合液Cが、汚泥混合液取
込口31から濾過水槽3の内部へと流入するが、スリッ
ト33を閉鎖することにより、濾過水槽3内は好気状態
であっても、オキシデーションディッチ10の水路全体
は嫌気状態にすることができ、膜洗浄用に散気され、汚
泥混合液中に溶解した酸素によって、嫌気条件が阻害さ
れないようにすることができる。
【0026】このように、制御用のタイマー等を用いて
所定の時間、嫌気運転を行った後、好気運転に切替えて
曝気を開始すると同時に、スリット33の開閉装置を起
動させて、スリット33を開放させる。
【0027】したがって、好気・嫌気の2つのゾーンを
形成させることが困難な、循環水路長の短いオキシデー
ションディッチ10においても、洗浄用の散気によって
悪影響を受けることなく、好気時間帯と嫌気時間帯を交
互に繰り返すことにより、硝化と脱窒を進め、汚水中の
窒素をガス化して、除去することができる。
【0028】なお、上記いずれの実施例の場合において
も、膜洗浄用の散気管23からの散気により、濾過水槽
3に流入した汚泥混合液Cは、膜洗浄用空気と共に上昇
し、膜分離装置2によって濾過されて処理水Bとして外
部に排出されたり、汚泥混合液の排出口32や開放され
たスリット33から水路に排出されるが、濾過水槽3内
では、一端上昇した汚泥混合液Cは気泡のない部分を下
降して、上下の循環水流を形成するものとなる。
【0029】そして、本実施例においては、膜分離装置
2を組み込んだ濾過水槽3を、オキシデーションディッ
チ1,10底部との間に空間を持たせて配設するため、
従来のオキシデーションディッチ設備の設計を変更する
必要がなく、また、既設のオキシデーションディッチに
も配設することが可能である。また、膜洗浄用空気によ
り溶解した酸素が、オキシデーションディッチの水路に
流入するのを調整し、好気・嫌気の条件をゾーンで分
割、又は時間的に変化させることにより、従来、オキシ
デーションディッチ法のように単槽式の膜分離活性汚泥
法では困難であった硝化と脱窒を効率良く進めることが
できる。また、循環水路長の短いオキシデーションディ
ッチにおいても、嫌気時間帯に膜洗浄を停止することな
く、膜濾過を継続して行えるため、分離膜の必要枚数を
増やす必要がなく、設備費を安価にすることができる。
さらに、膜洗浄用空気により溶解した酸素も、微生物の
呼吸や有機物の酸化分解に利用できるため、溶存酸素を
無駄に消費することなく、ランニングコストの上昇が抑
えられる。
【0030】
【発明の効果】本発明の膜分離式オキシデーションディ
ッチによれば、汚泥混合液の取込口と排出口を有し、か
つ内部に浸漬形の分離膜と膜洗浄用の散気管とを配設し
た濾過水槽を、オキシデーションディッチ水路底部との
間に空間を持たせて配設しているため、循環水路内の水
流を確保しながら、膜洗浄用空気により溶解した酸素
が、オキシデーションディッチの水路に流入する状態を
調整することができ、これにより、循環水路内に好気・
嫌気の条件をゾーンで分割、又は時間的に変化させるこ
とが可能となり、同一の水路内で硝化・脱窒を促進し
て、汚水中の窒素を効率的に除去することができる。そ
して、膜洗浄用空気により溶解した酸素を、微生物の呼
吸や有機物の酸化分解に利用できるため、溶存酸素を無
駄に消費することなく、ランニングコストの上昇が抑え
られる。また、既設のオキシデーションディッチにも、
濾過水槽を浸漬させることにより、簡単に適用すること
ができる。
【0031】また、循環水路長の長いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、水路
内に配設した曝気及び攪拌混合を行う曝気機の近傍に形
成する。これにより、膜洗浄用に散気され、膜分離装置
内を上昇する間に汚泥混合液中に溶解した酸素は、排出
口から汚泥混合液と共に水路内の曝気機の近傍へと流出
するが、酸素の不足分を補う曝気機により供給された酸
素と混合されて水路を流れていく間に、汚泥中の微生物
によって消費され、これにより、常時膜洗浄と曝気を行
っても、循環水路長が長いため、水路の約半分を好気ゾ
ーン、残り約半分を嫌気ゾーンとして運転することがで
きる。このようにして、単一の水槽において硝化と脱窒
を行い、汚水中の窒素を除去することができる。
【0032】また、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチにおいては、濾過水槽の混合液排出口を、開閉
装置を設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及
び攪拌混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を
用い、好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌
気運転を行うときに前記スリットを閉鎖するようにす
る。これにより、硝化に必要な好気時間帯と脱窒に必要
な嫌気時間帯を確保するため、曝気攪拌機を好気運転と
嫌気運転を交互に繰り返し行うが、この場合、好気運転
時には、スリットを開放することにより、膜洗浄用に散
気され、膜分離装置内を上昇する間に汚泥混合液中に溶
解した酸素が、濾過水槽の排出口のスリットから汚泥混
合液と共にオキシデーションディッチの水路部分へと流
出し、曝気攪拌機は、酸素の不足分を補うための曝気運
転を行っているため、洗浄用と曝気用の酸素が一緒にな
り、水路が短いために、水路全体が好気状態になる。一
方、嫌気運転時には、スリットを閉鎖することにより、
濾過水槽内は好気状態であっても、オキシデーションデ
ィッチの水路全体は嫌気状態にすることができ、膜洗浄
用に散気され、汚泥混合液中に溶解した酸素によって、
嫌気条件が阻害されないようにすることができる。この
ようにして、単一の水槽において硝化と脱窒を行い、汚
水中の窒素を除去することができる。また、循環水路長
の短いオキシデーションディッチにおいても、嫌気時間
帯に膜洗浄を停止することなく、膜濾過を継続して行え
るため、分離膜の必要枚数を増やす必要がなく、設備費
を安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜分離式オキシデーションディッチの
第1実施例を示し、循環水路長の長いオキシデーション
ディッチの平面図である。
【図2】本発明の膜分離式オキシデーションディッチの
第2実施例を示し、循環水路長の短いオキシデーション
ディッチの平面図である。
【図3】図2における水路の縦断正面図である。
【図4】図2における水路の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 循環水路長の長いオキシデーションディッチ 10 循環水路長の短いオキシデーションディッチ 11 仕切壁 12 循環水路 2 膜分離装置 20 分離膜 21 吸引ポンプ 22 ブロア 23 散気管 3 濾過水槽 30 架台 31 汚泥混合液の取込口 32 汚泥混合液の排出口 33 開閉装置付きスリット(汚泥混合液の排出口) 4 曝気機 40 曝気攪拌機 A 汚水 B 処理水 C 汚泥混合液 D 汚泥混合液 E 膜洗浄用の空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山縣 徹生 兵庫県尼崎市下坂部3丁目4番1号 日立 機電工業株式会社内 (72)発明者 水田 耕市 兵庫県尼崎市下坂部3丁目4番1号 日立 機電工業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA93 JA14A JA25A JA31A JA56A JA70A KA01 KA44 KB22 KB23 KC14 PA01 PB08 PB24 PC62 4D028 BB03 BC17 BC26 BD06 BD17 4D040 BB63

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシデーションディッチの循環水路内
    に、汚泥混合液の取込口と排出口を有する濾過水槽を、
    オキシデーションディッチ底部との間に空間を持たせて
    配設し、該濾過水槽内に浸漬形の分離膜と膜洗浄用の散
    気管とを配設したことを特徴とする膜分離式オキシデー
    ションディッチ。
  2. 【請求項2】 循環水路長の長いオキシデーションディ
    ッチにおいて、濾過水槽の混合液排出口を、水路内に配
    設した曝気及び攪拌混合を行う曝気機の近傍に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の膜分離式オキシデーシ
    ョンディッチ。
  3. 【請求項3】 循環水路長の短いオキシデーションディ
    ッチにおいて、濾過水槽の混合液排出口を、開閉装置を
    設けたスリット状とし、水路内に配設した曝気及び攪拌
    混合と攪拌混合のみを選択的に行う曝気攪拌機を用い、
    好気運転を行うときに前記スリットを開放し、嫌気運転
    を行うときに前記スリットを閉鎖するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の膜分離式オキシデーションデ
    ィッチ。
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