JP2003038872A - 飾り縫いミシン - Google Patents

飾り縫いミシン

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JP2003038872A
JP2003038872A JP2001230558A JP2001230558A JP2003038872A JP 2003038872 A JP2003038872 A JP 2003038872A JP 2001230558 A JP2001230558 A JP 2001230558A JP 2001230558 A JP2001230558 A JP 2001230558A JP 2003038872 A JP2003038872 A JP 2003038872A
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needle
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Moriya Ochi
守也 越智
Mikio Furuichi
幹夫 古市
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上飾り作業を行なわない場合に、スプレッダ
−機構が邪魔にならない構造とする。 【解決手段】 上飾り縫いを必要としない作業を行なう
場合、スプレッダ−機構を有する飾り縫いユニット装置
を、ミシン本体から取り外しできる構造として作業性を
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシン本体からス
プレッダ−機構を脱着できる機構を設けた飾り縫いミシ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、個性の多様化によりホームソーイ
ングにおける刺繍ミシンの需要や、本縫いミシンでも模
様縫い種類の拡充を望む要望が増加している。
【0003】縁かがり縫いミシンにおいても、複数針に
よる二重環縫い下面飾りの機能が追加され、裏面ルーパ
ー糸を飾り縫いとして、衣服の表面に出すなどの考案が
なされてきている。以上のようなニーズに対応して、上
飾り縫いミシンにおいても、様々な工夫がなされてい
る。
【0004】従来技術としては、特開平10−8547
1に示されるように、スプレッダ−を上飾り切替え機構
により作動、不作動に切り替えて用いる考案がなされて
いる。このようなミシンによれば、上飾り縫いを行うス
プレッダ−を、上飾り切替え機構により作動、不作動に
切替えて用い、スプレッダ−を動作状態とすることによ
り、通常の縁かがり縫い及び生地裏からの下飾り縫いに
対して、表側からの上飾り縫いが付加されるとともに、
スプレッダ−を不動作状態とすれば、通常の縁かがり縫
い及び下飾り縫い、特に生地裏からの下飾り縫いがスプ
レッダ−との干渉を生じることなく安全かつ良好に行わ
れるようになっている。
【0005】また、特開2001−120864によれ
ば、スプレッダ−の取付け位置と作動位置ならびに駆動
機構の配置を改良し、スプレッダ−を揺動させることな
く、押えの上面においてU字形のガイド溝内を往復摺動
させつつ、糸案内から上飾り糸を受け取らせるように
し、かつ、針棒、押え棒の背後側にスプレッダ−の駆動
機構を備えることによって、縫製時における危険を回避
させるとともに、その作動が布送りの妨げにならないよ
うにしている。
【0006】また別にスプレッダ−機構の駆動方法につ
いては、実公昭59−29989に示されるように、ス
プレッダ−をリニアステッピングモータで直接駆動する
という考案がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示される特開平10−85471のようなミシンの場
合、上飾り縫いではなく、通常の一般縫いのミシンとし
て使用する場合、スプレッダ−機構が作業の妨げになる
ことを解消するために、スプレッダ−を不作動状態に切
替えるとともに、針に対して上方、かつ後方に退避させ
るが、上飾り縫い機構を有しない一般のミシンと比較す
ると、尚、針棒まわりにスプレッダ−機構が露出してい
るため、縫製作業の妨げになるとともに、安全性にも劣
る。またこれらの構成部品は、ミシン本体に標準装備さ
れるため、上飾り縫いミシンとして使用する頻度が低い
ユーザーにとっては、一般のミシンよりも高価となる。
従来この種のミシンにおけるスプレッダ−機構の駆動
は、ミシンの主軸などから伝動される模様発生カムなど
で制御されており、飾り模様の種類を変更するために
は、模様発生カムを交換するなど構造が複雑となるとと
もに作業性も劣る。また、品質面においても、上記のス
プレッダ−機構の駆動系では、スプレッダ−の不作動状
態でも常時作動していることから、振動・騒音面からも
好ましくない。
【0008】上記特開2001−120864に示され
る構成では、針棒と共用駆動されるスプレッダ−の駆動
リンク機構は、ミシン本体の針近傍に一体的に装着され
ているため、たとえクラッチ機構でスプレッダ−を不作
用状態に切替える際でも、縫製作業の妨げになると共に
安全性も劣る。
【0009】そしてまた別に、スプレッダ−機構の駆動
にリニアステッピングモータを用いる方法については、
実公昭59−29989に開示されているが、ミシン本
体に内蔵されたリニアステッピングモータから延在する
駆動軸が、ミシンの懐部に派出して固定され、左右に往
復移動する複数のスプレッダ−が、布上面の針近傍に配
置されているため、縫製作業における布扱い操作が極め
て困難となり、上飾り縫いの有無を切替え可能なミシン
として上記の構成を採用することは難しい。
【0010】そこで、本発明は上記課題を解決するため
に鑑みられたものであり、上飾り作業を行なわない、つ
まり、スプレッダ−機構を必要としない作業を行なう場
合には、スプレッダ−に関係する部位がユニット装置と
して離脱でき、軽量安価で簡単に飾り縫いが実現でき
る、模様縫いミシンの構造を提案することを技術的課題
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1の発明において講じた技術
的手段は、針を保持して上下運動する針棒と釜を有する
本縫いミシン又は前記針棒とルーパー機構を有する二重
環縫いミシン若しくは縁かがり縫いミシンであって、布
上面の針近傍で布送り方向と略直行して、水平方向に往
復移動するスプレッダー機構を有し、該スプレッダー機
構によって飾り糸が針に巻きつきながら縫い込まれる飾
り縫いミシンにおいて、前記スプレッダー機構と、該ス
プレッダー機構を駆動するステッピングモータを有する
飾り縫いユニット装置を備え、該飾り縫いユニット装置
はミシン本体に脱着可能であることを特徴とする飾り縫
いミシンとしたことである。
【0012】また、請求項2の発明は、前記スプレッダ
ー機構は、各々に一個または複数個の糸穴を有してお
り、単体または対を成して、相反する方向に往復移動す
る一対のスプレッダーを有するとともに、2系統のリン
ク機構を介して前記ステッピングモータで駆動されるこ
とを特徴としている。
【0013】上飾り縫いに必要なスプレッダ−機構を一
体的に具備するユニット構造として、必要時のみミシン
本体に装着して飾り縫いが実施できる構成とする。これ
により上飾り縫いでない一般縫い時には、スプレッダ−
機構がミシン本体に装着されないため、一般ミシンと全
く同様に、縫製作業で邪魔になる構造部品はなくなるた
め、縫製が容易になり作業性が向上する。更に使用者が
ミシン購入に際して、目的に応じてミシン本体のみ購入
した後、必要に応じて飾り縫いユニット装置を追加購入
できるなど、機種選択の自由度が広がり、経済面で優れ
る。
【0014】また、前記飾り縫いユニット装置は、各々
に一個または複数個の糸穴を有しており、単体または対
を成して、相反する方向に往復移動する前記スプレッダ
−機構と、ひとつのステッピングモータで2系統のリン
ク機構を介して、該スプレッダ−機構を駆動する構成と
する。
【0015】これによって、飾り縫いユニット装置は、
ステッピングモータにて、リンク機構により上下に配置
される複数のスプレッダ−機構を駆動できるため、飾り
縫いユニット装置は従来の専用飾り縫いミシンよりも軽
量に構成でき、大幅な部品コスト低減が達成可能とな
る。
【0016】さらに本発明の請求項3の発明において講
じた技術的手段は、該飾り縫いユニット装置がミシン本
体に装着されたことを、ミシン本体に内蔵される制御部
が検知すると、ミシン本体に設置される表示部は、ミシ
ン本体のみで機能する縫いに関する内容の表示から、飾
り縫いユニットで機能する縫いに関する内容の表示に切
替られる手段を有する構成とする。
【0017】飾り縫いユニット装置が、ミシン本体に装
着されたか否かを自動的に検出して、ミシン本体に装置
された表示部の内容を切り替え表示する構成とする。つ
まり、ミシン本体のみで使用する場合は一般の縫いに関
する内容に、また、スプレッダ−装置がミシン本体に装
着される場合は、飾り縫いに関する内容に表示を自動的
に切替える。夫々の使用状態に対応して、使用状態に応
じた機能の情報を整理して、必要最小限に分離したかた
ちで簡略、明瞭に表示するため、使用者は模様選択操作
を簡単に行なうことができる。
【0018】また、上記技術的課題を解決するためにな
された請求項4の発明は、複数の針と、該針を保持して
上下往復運動する針棒と、布上面針近傍で布送り方向と
交差する水平方向に往復移動するスプレッダー機構と、
釜又はルーパー機構とを備え、前記針棒と前記釜又はル
ーパー機構との協業で縫い目を形成する飾り縫いミシン
において、前記スプレッダー機構と、リンク機構を介し
て該スプレッダー機構を駆動するステッピングモーター
と、ミシン本体に着脱可能に装着される固定用突起部材
と、前記ミシン本体に配置された電源及び制御系統の接
続インレットに挿入接続可能な制御回路接続コネクター
とを一体的に備えた飾り縫いユニット装置を備え、必要
時のみミシン本体に該飾り縫いユニットを装着して飾り
縫いが実施できることを特徴とするミシンとすることで
ある。
【0019】また、請求項5の発明は、ミシンの主軸の
回転数を検出するエンコーダ装置と、あらかじめ設定さ
れた複数の記憶データで前記ステッピングモーターを駆
動制御するCPU制御回路と、ミシンの外面に配置し任
意の記憶データを選択する模様選択スイッチを具備する
ことを特徴としている。
【0020】また、請求項6の発明は、ミシン本体には
表示部が形成され、前記飾り縫いユニット装置がミシン
本体に装着されると、前記制御回路接続コネクター部が
接続されたことを検出して、前記表示部は飾り縫い専用
の表示内容に切り替えられ、前記飾り縫いユニット装置
がミシン本体に装着されていない場合には、制御回路接
続コネクター部が接続されていないことを検出して、前
記表示部は一般の縫い種類に関する内容が表示されるこ
とを特徴としている。
【0021】また、請求項7の発明は、前記スプレッダ
ー機構は、相反する方向に往復移動し各々に複数個の糸
穴を有する一対のスプレッダーからなり、前記ステッピ
ングモーターは前記一対のスプレッダーを2系統のリン
ク機構を介して駆動することを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施例
について、図1〜図12を参照して説明する。図1は本
実施例に係る飾り縫いミシンから飾り縫いユニット装置
を外した状態の外観図を示す。図1に示すように、飾り
縫いミシンはミシン本体1と飾り縫いユニット装置2
(図2)で構成される。ミシン本体1には本体正面中央
に模様選択スイッチ11、表示器12、またミシン本体
左側面の面板16部には、飾り縫いユニット装置2を装
着保持するための装着穴17、および飾り縫いユニット
装置に収納されるスプレッダ−機構を駆動するためのモ
ーターを制御するために、ミシン本体1の制御部と、飾
り縫いユニット装置内の電気回路部とを接続するための
接続コネクタ18を備えている。
【0023】図2は、第1実施例において、飾り縫いユ
ニット装置2をミシン本体から取り外した場合の斜視図
を示す。ミシン本体1への取り付け面側(該飾り縫いユ
ニット装置2の右側面)には2個の固定用突起部材22
と、飾り縫いユニット装置2内の電気回路用の接続コネ
クタ23が配設されている。この固定用突起部材22
は、ミシン本体1に簡単に脱着できるようにミシン本体
1側には該固定用突起部材22に倣うように形成された
装着穴17が形成されている。そして該固定用突起部材
22に形成された溝には、前記ミシン本体1の装着穴1
7に配設された図3に示すクリップ状のバネが固定され
ることにより、ワンタッチでミシン本体1に固定装着さ
れる。上記の飾り縫いユニット装置2を固定用突起部材
22で固定する方法は、突起部の数を限定するものでは
なく、確実にかつ簡単に、飾り縫いミシン本体1に脱着
を果たせる構造であればよく、他の方法としては、ミシ
ン本体1の面板16に溝を設け、飾り縫いユニット装置
2側には別に、溝に合うような突起部を設けて、両面の
凹凸に沿ってスライドさせることで、容易に脱着するこ
となども想定できる。
【0024】図8(a)、(b)では飾り縫いユニット
装置2に内蔵されるステッピングモータ24とスプレッ
ダ−A(27)およびスプレッダ−B(29)との関係
を示す。ユニット枠21に内蔵固定され、ステッピング
モータ24の下方向に鉛直に延びる回転軸24aの下端
部には、両端にピンA(25a)、ピンB(25b)を
有する駆動腕25が、略中央付近で固定されている。
【0025】27、29は略同一形状の飾り糸の案内体
であるスプレッダ−であり、各々の腕の中央付近に支点
穴27b、29bが形成され、一方の端部には飾り糸を
案内する複数の糸を案内する飾り糸穴28、30を備
え、他方の端部には連結ピンA(27a)、連結ピンB
(29a)が形成されている。支点穴27b、29b
は、ユニット枠21の取り付け面側から派出して端部に
形成された固定穴21aに支点軸132を介して回動自
在に上下方向に隣接配置されている。26、128は両
端に26a、26b及び128a、128bの連結穴を
形成する連結リンクAおよび連結リンクBであり、片側
穴26a、128aは駆動腕25のピンA(25a),
ピンB(25b)に連結され、他端側の連結穴26b、
128bはスプレッダ−A(27)、スプレッダ−B
(29)の連結ピンA(27a)、および連結ピンB
(29a)に連結されている。
【0026】図4はミシン本体1において、主軸の回転
数を検出するセンサとして機能するエンコーダ34を示
す。エンコーダ34は図示しないミシンのハウジングに
装備されており、主軸31の所定部位に取りつけられ、
外周には凹形状の検出部35を有するスリット板33の
近傍に配置されている。エンコーダ34は、互いに対向
するように発光部34aと、発光部34aからの光を受
光する受光部34bとを有している。主軸31の回転に
伴いスリット板33が、主軸31の中心軸芯MAのまわ
りで回転し、スリット板33の凹形状の検出部35がエ
ンコーダ34を通過すると、周知のように、発光部34
aからの光が受光部34bで受光されるため、主軸31
の一回転が検出される。主軸31の一回転は、針棒13
の一針の動作に相当する。このため、エンコーダ34
は、針数動作の数を検出する針数検出部として機能する
ことができる。また周知のように、主軸31の軸端には
はずみ車32が装備されている。
【0027】図5図6および図7により操作および作用
を説明する。
【0028】本発明の飾り縫いミシンの主要構成を図5
に示す。図5に示されるように、ミシン本体には模様選
択スイッチ11、模様選択スイッチ11にて選択された
内容を表示する表示器12、主軸モータおよび主軸モー
タドライバー、飾り縫いユニット装置2に内蔵される飾
り縫いモータ用ドライバー、エンコーダ34、および以
上の電気装置を制御するための制御部であるCPUから
なる。またミシン本体1と飾り縫いユニット装置2と
は、電気的には接続コネクタ18および23にて接続さ
れる。ミシン本体1のCPUは、飾り縫いユニット装置
2の接続検出手段により、前記飾り縫いユニット装置2
がミシン本体1に装着されていれば、自動的にミシン本
体の表示器12の内容は、飾り縫い機能の内容に切り替
わる。また同様に、飾り縫いユニット装置2がミシン本
体1に装着されない場合には、ミシン本体1のみで機能
する縫製内容の表示がなされる。以上の飾り縫いユニッ
ト装置2の装着の有無は、例えば、電気的に図5にて示
されるように、飾り縫いユニット装置2が装着時にはあ
る端子電圧が高く、未装着時には低くなるような電圧を
2値化できる手段を利用すればよい。以上の例以外に
も、電気的に接続コネクタ23の接続の有無を検出する
方法や、固定用突起部材22が装着穴17に着装されて
いるかどうかを電気的、光学的もしくは接触式に検知で
きる手段を利用してもよい。
【0029】図6および図7においては上記飾り縫いを
行う場合と、それ以外の一般縫いを行う場合とのミシン
の制御フローチャートで説明する。上記で述べたよう
に、まず飾り縫いユニット装置2がミシン本体1に装着
されていないかどうかを検知し、もし該飾り縫いユニッ
ト装置2が装着されていれば、以降は飾り縫い模様に関
する表示を行なう。以後、設定スイッチが押されたかど
うかをセンシングして、縫いのスタートスイッチ(図示
せず)が押されれば、モータを駆動させ、所定の動きが
完了するまで続けられる。
【0030】上飾り縫いではなく、一般縫いを行う場合
については、飾り縫いユニット装置2がミシン本体1に
装着されていないことを検知して、ミシン本体の表示器
12には一般縫い模様の表示画面となる。以降、設定ス
イッチが変更されたかどうかを検知し、さらに縫いスタ
ートスイッチ(図示せず)が押されたかどうかを検知し
て、スイッチが一旦押されれば、縫いに応じた制御が実
行される。
【0031】図8、図9、図10において、飾り縫い目
形成工程の作動状態を説明する。
【0032】図10は、飾り縫いユニット装置2に内蔵
されるステッピングモータ24の作動状態を示すモーシ
ョンダイアグラムで、横軸はミシン本体の針が、最も高
い位置にある上死点を0度とする、ミシン主軸31の回
転角度を、縦軸は該ステッピングモータ24のリンク機
構が移動する距離に相当する作動ステップ数を表す。こ
の作動ステップは、ミシン本体1の針の上下運動と連動
して動き、説明する図10においては4周期で元位置に
復帰する。
【0033】スプレッダ−27および29の作動は、針
の上下運動周期と同期しており、1本または複数本の飾
り糸を使用して、1針毎に飾り糸を針に巻きつけながら
布の送り方向に針糸で縫い込んでいく。
【0034】図9を用いて3本針、飾り糸4本における
場合の飾り縫い形成工程を説明する。46a、46b、
46c、46dの4本の飾り糸を保持するスプレッダ−
27、29と左針14a、中針14b、右針14cの3
本の針との位置関係を示す。
【0035】前述した図8では、飾り縫いユニット装置
2のリンク機構の作動状態を示している。
【0036】図10において、60°は針が布に突入す
る位置であり、図8(a)の状態はそのときのリンク機
構の状態を表わしている。即ち往復回動するステッピン
グモータ24は、図上方から見て時計方向の設定限界で
ある死点まで回転した状態であり、スプレッダ−27の
飾り糸穴板28は、左右往復運動の最も左(左端)に移
動した左死点、またスプレッダ−29の飾り糸穴板30
は、左右往復運動の最も右(右端)に移動した右死点に
位置する。
【0037】この時、針に対するスプレッダ−の位置
は、図9の針数=0に示す状態である。4本の飾り糸の
うちの飾り糸A(46a)、B(46b)は左針14a
を挟む位置、また同様に飾り糸C(46c)、D(46
d)は右針14cを挟む位置にある。
【0038】図10で針が布を貫通して下降中の120
°の位置では、ステッピングモータは、図8(a)の位
置から反時計方向に31ステップまで回転して待機す
る。この時、スプレッダ−の位置は、スプレッダ−A
(27)、スプレッダ−B(29)ともに中針14bの
方向に移動し(3本の針の中央方向)、図9の針数=1
の状態で待機することになる。ミシン本体1の主軸は、
なお回転を続け、布送りが完了した1回転後の420°
で、針が再び布に突入する際には、左針14aの糸は飾
り糸A(46a)を、中針14bの糸は互いに交差する
飾り糸B(46b)、C(46c)を、右針14cの糸
は飾り糸D(46d)を縫い込む。またこの際の中針1
4bは、4本の飾り糸A(46a)、B(46b)、C
(46c)、およびD(46d)で形成される菱型形状
の中央付近に、左右針(14a、14c)は、それぞれ
飾り糸A(46a)、B(46b)、C(46c)、お
よびD(46d)の外側で布に突入する。
【0039】そして480°でステッピングモータ24
は、反時計方向に37ステップまで回転して待機する。
この位置は図8(b)の状態で、ステッピングモータ2
4は、図上方から見て反時計方向に最大角回転した死点
であり、このときのスプレッダ−A(27)、スプレッ
ダ−B(29)の位置は、図9の針数=2の状態で待機
することになる。このときスプレッダ−A(27)は、
最も右(右端)に移動した状態、またスプレッダ−B
(29)は、最も左(左端)に移動した状態となる。
【0040】ミシン本体1の主軸はなお回転を続け、布
送りが完了した1回転後の780°で針が再び布に突入
する際には、左針糸は飾り糸C(46c)を、中針(1
4b)の糸は互いに交差する飾り糸A(46a)、D
(46d)を、また右針(14c)糸は飾り糸B(46
b)を縫い込む。この際の左針(14a)は飾り糸C
(46c)、D(46d)の中央に、また右針(14
c)は飾り糸A(46a)、B(46b)の中央に、そ
して中針(14b)は飾り糸A(46a)、D(46
d)の中央に突入する。
【0041】840°ではステッピングモータ24は、
時計方向に反転して9ステップの位置まで図8(b)の
状態から図8(a)に戻る方向に動いて待機する。この
ときのスプレッダ−A(27)およびスプレッダ−B
(29)の位置は、図9の針数=3の状態で待機するこ
とになる。ミシン本体1の主軸はなお回転を続け、布送
りが完了した1回転後の1140°で針が再び布に突入
する際には、左針(14a)の糸は飾り糸C(46c)
を、中針(14b)の糸は互いに交差する飾り糸A(4
6a)、D(46d)を、また右針(14c)の糸は飾
り糸B(46b)を縫い込む。またこの際の中針(14
b)は、飾り糸A(46a)、B(46b)、C(46
c)、およびD(46d)で形成される菱型形状の中央
付近に、左右針(14a、14c)は飾り糸A(46
a)、B(46b)、C(46c)、およびD(46
d)の外側で布に突入する。
【0042】更にミシン本体1の主軸は回転継続して、
1回転すると初期位置60°に復帰する。
【0043】図13では、前述で説明した三本針の他、
一本針、二本針、およびジグザグ縫いの場合の飾り縫い
模様の代表例を示す。これら各種飾り縫い模様には、減
速比、針の本数、飾り糸の数を変えることで展開でき
る。
【0044】図11は第2実施例における飾り縫いユニ
ット装置の斜視図を示す。102は飾り縫いユニット装
置で、取り付け面側には2個の固定用突起部材122と
制御回路接続コネクター123が配設されている。11
4は飾り糸案内体で、一方端はユニット枠121に内臓
されたステッピングモータの回転軸に固着された駆動腕
と連結し、開放端部には飾り糸を捕捉するフック部11
5aが形成され、中央部をユニット枠121の取付け面
側から派出して端部に形成された、固定穴に支点軸を介
して往復回動自在に配設されている。120は飾り糸案
内で、端部に略く字状の糸案内溝120aが形成され、
元部はユニット枠121の取付け面側から派出して端部
に形成された固定穴付近に固着されている。図12は、
第二実施例による飾り縫い模様を示す。
【0045】
【発明の効果】以上のように、上飾り縫い機能を有する
ミシンにおいて、スプレッダ−機能を必要としない縫製
作業においては、作業で手許が邪魔になる飾り縫いユニ
ット装置をミシン本体から外して使用できる構造とした
ことで、従来の上飾り機能一体型のミシンと比較して、
作業の安全性、振動、騒音を改善するとともに、上飾り
ユニット装置の駆動方法についても、機構を簡単化でき
る。また、一般縫いのミシンで、後に上飾り機能が必要
となる場合でも、ユーザーのニーズに対応できる汎用性
の高いミシンを提供でき、多大の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】飾り縫いミシン本体から飾り縫いユニット装置
を外した状態の外観図である。
【図2】飾り縫いユニット装置の斜視図である。
【図3】飾り縫いユニット装置固定用のクリップ状バネ
の一例である。
【図4】エンコーダ付近を示す斜視図である。
【図5】飾り縫いミシンのブロック図である。
【図6】制御部のCPUが実行する制御フローチャート
の一例である
【図7】制御部のCPUが実行する制御フローチャート
の一例である。
【図8】飾り縫いユニット装置のリンク機構の作動状態
図である。
【図9】3本針、飾り糸4本時における縫い形成工程の
説明図である。
【図10】飾り縫いユニット装置に内蔵されるステッピ
ングモータのモーションダイアグラムである。
【図11】第2実施例における飾り縫いユニット装置の
斜視図である。
【図12】第2実施例における飾り縫い模様の一例であ
る。
【図13】第1実施例における代表的な飾り縫い種類を
示す図である。
【符号の説明】 1 ミシン本体、11 模様選択スイッチ、12 表示
器、13 針棒 14 針、14a 左針、14b 中針、14c 右針 16 面板、、17 装着穴、18 接続コネクタ 2 飾り縫いユニット装置、21 ユニット枠、21a
固定穴 22 固定用突起部材、23 接続コネクタ、24 ス
テッピングモータ、24a 回転軸 25 駆動腕、25a ピンA、25b ピンB 26 連結リンクA、26a 連結穴A1、26b
連結穴A2 27 スプレッダ−A、27a 連結ピンA 、27
b 支点穴 28 飾り糸穴板A、 29 スプレッダ−B、29a 連結ピンB、29b
支点穴 30 飾り糸穴板B、 31 主軸、32 はずみ車、33 スリット
板、34 エンコーダ、34a 発光部、34b 受
光部、35 検出部 46a 飾り糸A、46b 飾り糸B、46c 飾り糸
C、46d 飾り糸D 128 連結リンクB、128a 連結穴B1、128
b 連結穴B2 132 支点軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA01 AA05 AA08 AA12 CB11 CD01 CD07 CE01 CE02 CE03 CE09 CE22 CE28 FC02 FG03 GD14 GD22 JA07 JA28 NB18 NC06 QA02 QA04 QA06 QA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針を保持して上下運動する針棒と釜を有
    する本縫いミシン又は前記針棒とルーパー機構を有する
    二重環縫いミシン若しくは縁かがり縫いミシンであっ
    て、布上面の針近傍で布送り方向と略直行して、水平方
    向に往復移動するスプレッダー機構を有し、該スプレッ
    ダー機構によって飾り糸が針に巻きつきながら縫い込ま
    れる飾り縫いミシンにおいて、 前記スプレッダー機構と、該スプレッダー機構を駆動す
    るステッピングモータを有する飾り縫いユニット装置を
    備え、該飾り縫いユニット装置はミシン本体に脱着可能
    であることを特徴とする飾り縫いミシン。
  2. 【請求項2】 前記スプレッダー機構は、各々に一個ま
    たは複数個の糸穴を有しており、単体または対を成し
    て、相反する方向に往復移動する一対のスプレッダーを
    有するとともに、2系統のリンク機構を介して前記ステ
    ッピングモータで駆動されることを特徴とする請求項1
    に記載の飾り縫いミシン。
  3. 【請求項3】 該飾り縫いユニット装置がミシン本体に
    装着されたことを、ミシン本体に内蔵される制御部が検
    知すると、ミシン本体に設置される表示部は、ミシン本
    体のみで機能する縫いに関する内容の表示から、飾り縫
    いユニットで機能する縫いに関する内容の表示に切替ら
    れる手段を有することを特徴とする請求項1又は2のい
    ずれか1項に記載の飾り縫いミシン。
  4. 【請求項4】 複数の針と、該針を保持して上下往復運
    動する針棒と、布上面針近傍で布送り方向と交差する水
    平方向に往復移動するスプレッダー機構と、釜又はルー
    パー機構とを備え、前記針棒と前記釜又はルーパー機構
    との協業で縫い目を形成する飾り縫いミシンにおいて、 前記スプレッダー機構と、リンク機構を介して該スプレ
    ッダー機構を駆動するステッピングモーターと、ミシン
    本体に着脱可能に装着される固定用突起部材と、前記ミ
    シン本体に配置された電源及び制御系統の接続インレッ
    トに挿入接続可能な制御回路接続コネクターとを一体的
    に備えた飾り縫いユニット装置を備え、必要時のみミシ
    ン本体に該飾り縫いユニットを装着して飾り縫いが実施
    できることを特徴とする飾り縫いミシン。
  5. 【請求項5】 ミシンの主軸の回転数を検出するエンコ
    ーダ装置と、あらかじめ設定された複数の記憶データで
    前記ステッピングモーターを駆動制御するCPU制御回
    路と、ミシンの外面に配置し任意の記憶データを選択す
    る模様選択スイッチを具備することを特徴とする、請求
    項4に記載の飾り縫いミシン。
  6. 【請求項6】 ミシン本体には表示部が形成され、前記
    飾り縫いユニット装置がミシン本体に装着されると、前
    記制御回路接続コネクター部が接続されたことを検出し
    て、前記表示部は飾り縫い専用の表示内容に切り替えら
    れ、前記飾り縫いユニット装置がミシン本体に装着され
    ていない場合には、制御回路接続コネクター部が接続さ
    れていないことを検出して、前記表示部は一般の縫い種
    類に関する内容が表示されることを特徴とする、請求項
    4又は5のいずれか1項に記載の飾り縫いミシン。
  7. 【請求項7】 前記スプレッダー機構は、相反する方向
    に往復移動し各々に複数個の糸穴を有する一対のスプレ
    ッダーからなり、前記ステッピングモーターは前記一対
    のスプレッダーを2系統のリンク機構を介して駆動する
    ことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載
    の飾り縫いミシン。
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