JP2003036511A - 磁気検出素子及びその製造方法、磁気ヘッド - Google Patents

磁気検出素子及びその製造方法、磁気ヘッド

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JP2003036511A JP2001217033A JP2001217033A JP2003036511A JP 2003036511 A JP2003036511 A JP 2003036511A JP 2001217033 A JP2001217033 A JP 2001217033A JP 2001217033 A JP2001217033 A JP 2001217033A JP 2003036511 A JP2003036511 A JP 2003036511A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造過程において基板と下部シールド層、磁気
抵抗素子、上部シールド層間での電位差の発生を防止し
た磁気検出素子及びその製造方法、磁気ヘッドを得る。 【解決手段】基板(ウェハ)1に、下部シールド層11
と、下部ギャップ層(図示略)と、磁気抵抗効果を発揮
する磁気抵抗素子2と、上層ギャップ層(図示略)と、
上部シールド層16とを有している。磁気抵抗素子2の
両端部に接合して対をなす端子部(31、32)が設け
られ、該端子部(31、32)は下部シールド層11の
一部11a、或いは上部シールド層16の一部16aに
電気的に接続され、さらに下部シールド部11の一部1
1aが導電性を有する基板1の一部1aに電気的に接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、例えば、磁気ヘッド素子
の製造工程、ウェハ状態の磁気ヘッド素子から製品とし
ての磁気ヘッドを個別に切り出す工程等における静電破
壊(絶縁破壊)対策を講じた磁気ヘッド素子(磁気検出
素子)及びその製造方法、磁気ヘッドに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及びその問題点】通常、例えば磁気ヘッドの
製造工程では、まず薄板円盤状の基板(ウェハ)上に磁
気ヘッド素子が形成される。この磁気ヘッド素子Hは図
31(B)に示すように、基板101に、下部シールド
層102と、前記下部シールド層102上に設けられた
下部ギャップ層103と、前記下部ギャップ層103上
に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子10
4と、前記磁気抵抗素子104上に設けられた上部ギャ
ップ層107と、前記上部ギャップ層107上に設けら
れた上部シールド層108とを積層形成した構造になっ
ている。
【0003】そして、基板101上に形成された磁気ヘ
ッド素子(以下、ウェハ状態の磁気ヘッド素子という)
Hを図31(A)のb´−b´線(媒体対向面となる
面)の位置まで左方向から右方向に切削して単品の磁気
ヘッドを個々に切出し、製品としての磁気ヘッドを完成
させている。
【0004】磁気ヘッド素子Hの製造方法について図3
1を用いて具体的に説明する。図31(A)〜(C)に
おいて、先ず基板101上に、磁性体の下部シールド層
102と、非磁性で、かつ導電性の下部ギャップ層10
3とを下から順に積層し、前記下部ギャップ層103上
に磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子104を積層形
成し、この磁気抵抗素子104を図示しない記録媒体の
トラック幅に対応する寸法にイオンミリング加工等を用
いてパターニングする。
【0005】次いで、前記パターニングした磁気抵抗素
子104の両端部に、軟磁気性材料からなり磁気抵抗素
子104にバイアス磁界を印加するバイアス層105
と、導電性材料からなり磁気抵抗素子104に電流を印
加する電極層106とを下から順に積層形成する。引続
いて、前記バイアス層105と前記電極層106とを所
定の形状にパターニングする。
【0006】そして、パターニングされた、前記磁気抵
抗素子104、前記バイアス層105及び前記電極層1
06上に、非磁性からなる上部ギャップ層107と磁性
体材料からなる上部シールド層108とを下から順に積
層する。
【0007】引続いて、上部ギャップ層107と上部シ
ールド層108とを所定の形状にパターニングし、かつ
上部ギャップ層107と上部シールド層108とに下層
の電極層106に達するスルーホールを形成し、このス
ルーホールに通して外部回路に接続する図示しない端子
を前記電極層106に電気的に接続して形成する。この
端子を通してセンス電流が前記電極層106に供給さ
れ、前記電極層106から電流が磁気抵抗素子104に
通電され、前記磁気抵抗素子104の抵抗値変化が図示
しない前記端子に電圧変化として検出される。
【0008】ウェハ状態の磁気ヘッド素子が以上の製造
工程により製造された後に、前述したようにウェハ状態
の磁気ヘッド素子Hを図31(A)のb´−b´線の位
置まで左方向から右方向に切削して単品の磁気ヘッドが
個々に切出され、製品としての磁気ヘッドが完成され
る。
【0009】磁気ヘッドを製造する工程では、プラズマ
を用いた設備でスパッタリング等の成膜、イオンミリン
グ等によるエッチング加工等が行なわれる。プラズマ
は、マイナスの電子とプラス及び中性イオンから成り立
っている。ここで、ウェハ状態の磁気ヘッド素子の構造
について観察すると、磁気抵抗素子104を中心として
上下方向に絶縁体すなわち誘電体からなる下部ギャップ
層103及び上部ギャップ層107が形成されており、
これらの構造はキャパシタの構成となっている。
【0010】磁気ヘッド素子が形成される基板がプラズ
マ雰囲気中に晒されて帯電すると、これにより、磁気抵
抗素子104と下部シールド層102、上部シールド層
108との間に電位差が生じることとなる。この電位差
により下部ギャップ層103と上部ギャップ層107に
対する絶縁破壊が引起されると共に、その絶縁破壊時に
生じる大電流によって磁気抵抗素子104が破壊される
という問題があった。
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、製造過程において基板
と下部シールド層、磁気抵抗素子、上部シールド層間で
の電位差の発生を防止した磁気検出素子及びその製造方
法、磁気ヘッドを得ることにある。
【0012】
【発明の概要】前記目的を達成するため、本発明に係る
磁気検出素子は、基板に、下部シールド層と、前記下部
シールド層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部
ギャップ層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気
抵抗素子と、前記磁気抵抗素子上に設けられた上部ギャ
ップ層と、前記上部ギャップ層上に設けられた上部シー
ルド層とを有し、前記磁気抵抗素子の両端部に接合して
対をなす端子部が設けられ、該端子部は前記下部シール
ド層の一部又は前記上部シールド層の一部に電気的に接
続されたことを特徴とする。
【0013】なお前記端子部は、前記下部シールド層の
一部及び前記上部シールド層の一部に電気的に接続さ
れ、或いは前記端子部は、前記下部シールド層の一部と
前記上部シールド層の一部とを接合するコンタクト部に
電気的に接続されるようにしてもよいものである。
【0014】前記下部シールド層の一部、前記上部シー
ルド層の一部に電気的に接続される前記端子部は、対を
なす前記端子部の一方とすることが望ましい。
【0015】また前記端子部は、前記磁気抵抗素子に電
流を通電する電極と、前記磁気抵抗素子にバイアス磁界
を印加するバイアス層とを兼用するものであってもよ
く、また前記端子部は、前記磁気抵抗素子に電流を通電
する電極をなすものとし、前記磁気抵抗素子にバイアス
磁界を印加するバイアス層は、前記電極と別体に形成
し、該バイアス層は、前記磁気抵抗素子に接合して設け
るようにしてもよいものである。
【0016】また前記端子部は、前記磁気抵抗素子が設
けられる層と同層或いは異なる層にて前記下部シールド
層の一部、前記上部シールド層の一部に電気的に接続さ
れることが望ましい。また前記端子部は、前記磁気抵抗
素子と同一材質の引出線をもって前記下部シールド層の
一部、前記上部シールド層の一部に電気的に接続される
ことが望ましいものである。
【0017】また前記下部シールド層と、前記下部ギャ
ップ層と、前記磁気抵抗素子と、前記上部ギャップ層
と、前記上部シールド層とは、基板の製品形成領域内に
積層形成され、前記端子部が電気的に接続される前記下
部シールド層の一部、前記上部シールド層の一部は、前
記製品形成領域に隣接させて設定した前記基板の切削領
域に形成されるように基板の領域を分離することが望ま
しい。なお、前記端子部が電気的に接続される前記下部
シールド層の一部、前記上部シールド層の一部は、前記
製品形成領域から切離されて除去される。
【0018】また前記端子部は、前記切削領域内で前記
下部シールド層の一部、前記上部シールド層の一部に電
気的に接続されることが望ましい。また前記磁気検出素
子は、基板上に複数配置されて形成され、前記磁気ヘッ
ド素子毎に前記端子部は前記下部シールド層の一部、前
記上部シールド層の一部に電気的に接続されるようにし
てもよいものである。
【0019】また前記下部シールド層が、導電性を有す
る前記基板に電気的に接続されるようにしてもよい。
【0020】さらに本発明に係る磁気検出素子の製造方
法は、基板上に、下部シールド層と、前記下部シールド
層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部ギャップ
層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子
とを形成する工程と、前記磁気抵抗素子の両端部に接合
して対をなす端子部を形成する端子形成工程と、前記端
子部の少なくとも一方と前記下部ギャップ層とを電気的
に接続する接続工程と、前記磁気抵抗素子上に設けられ
た上部ギャップ層と、前記上部ギャップ層上に設けられ
た上部シールド層とを形成する工程とを有し、前記接続
工程は、前記端子部の少なくとも一方と前記下部ギャッ
プ層とを電気的に接続するコンタクト部を形成するに際
し、前記端子部の形成と同時に、コンタクト部の一部が
形成されることを特徴とする。
【0021】さらに本発明に係る磁気検出素子の製造方
法は、基板上に、下部シールド層と、前記下部シールド
層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部ギャップ
層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子
とを形成する工程と、前記磁気抵抗素子の両端部に接合
して対をなす端子部を形成する端子形成工程と、前記端
子部の少なくとも一方と前記下部ギャップ層とを電気的
に接続する接続工程と、前記磁気抵抗素子上に設けられ
た上部ギャップ層と、前記上部ギャップ層上に設けられ
た上部シールド層とを形成する工程とを有し、前記接続
工程は、前記端子部の少なくとも一方と前記下部ギャッ
プ層とを電気的に接続するコンタクト部を形成するに際
し、前記上部シールド層の形成と同時に、コンタクト部
の一部が形成されることを特徴とする。
【0022】なお、前記磁気検出素子の製造方法では、
前記下部シールド層を、導電性を有する前記導電性基板
に電気的に接続する工程を含むようにしてもよいもので
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0024】図1(A)は本発明の実施形態1に係るウ
ェハ状態の磁気ヘッド素子を示す図であって、上部シー
ルド層を形成する前段階での平面図、(B)は図1
(C)のb−b線断面図、(C)は図1(A)の状態に
上部シールド層を形成した状態での図1(A)のc−c
線断面図、図2は、本発明の実施形態に係るウェハ状態
の磁気ヘッド素子における絶縁(静電)破壊の対策構造
を示す斜視図である。なお、図において、X方向は図示
しない磁気記録媒体のデータを記録するトラックの幅方
向を示すものであり、ABS面(媒体対向面となる面)
は研磨による加工面であり、Y方向はABS面(媒体対
向面となる面)に直交するハイト方向を示すものであ
る。
【0025】図1に示す本発明の実施形態に係る磁気ヘ
ッド素子Hは、図17に示す基板(ウェハ)1に、下部
シールド層11と、前記下部シールド層11上に設けら
れた下部ギャップ層12と、前記下部ギャップ層12上
に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子2
と、前記磁気抵抗素子2上に設けられた上部ギャップ層
13と、前記上部ギャップ13層上に設けられた上部シ
ールド層16とを有し、前記磁気抵抗素子2の両端部に
接合して対をなす端子部(31、32)が設けられ、図
2に示すように端子部(31、32)は前記下部シール
ド層11の一部11a、前記上部シールド層16の一部
16aに電気的に接続されたことを特徴とするものであ
る。
【0026】図1に示す実施形態の前記端子部(31、
32)は、前記磁気抵抗素子2に電流を通電する電極3
2をなすものであり、前記磁気抵抗素子2にバイアス磁
界を印加するバイアス層31は、前記電極32と別体に
形成し、該バイアス層32は、前記磁気抵抗素子2に接
合して設けているが、また前記端子部(31、32)
は、前記磁気抵抗素子2に電流を通電する電極32と、
前記磁気抵抗素子2にバイアス磁界を印加するバイアス
層31とを兼用するものであってもよいものである。ま
た端子部(31、32)は対をなし、対をなす端子部
(31、32)は前記磁気抵抗素子2の両端部に接合し
て設けられる。
【0027】また図1に示す実施形態においては、前記
端子部として用いる前記電極32を、前記下部シールド
層11の一部11a、前記上部シールド層16の一部1
6aに電気的に接続したが、前記端子部としての電極3
2を、前記下部シールド層11の一部11a及び前記上
部シールド層16の一部16aの両方に電気的に接続し
てよく、さらには図2に示すように前記端子部としての
電極32を、前記下部シールド層11の一部11aと前
記上部シールド層16の一部16aとを接合するコンタ
クト部5a、5b(特に接合部5)に電気的に接続する
ようにしてもよいものである。
【0028】また前記対をなす端子部(31、32)は
図1(A)及び図2に示すように、その一方が前記下部
シールド層11の一部11a、前記上部シールド層16
の一部16aに電気的に接続されることが望ましい。こ
れは、ウェハ状態の磁気ヘッド素子Hにおける磁気抵抗
素子2の抵抗変化率の特性を測定する場合に、下部シー
ルド層11の一部11a、上部シールド層16の一部1
6aに分流する電流成分を抑えることにより、磁気抵抗
素子2の抵抗変化の感度に影響を与えるのを抑えるため
である。また前記端子部(31、32)は図1(A)及
び図2に示すように、前記磁気抵抗素子2と同一材質の
引出線4をもって前記下部シールド層11の一部11
a、前記上部シールド層16の一部16aに電気的に接
続されることが望ましいものである。これにより、ウェ
ハ状態の磁気ヘッド素子Hにおける磁気抵抗素子2の抵
抗変化率の特性を測定する場合に、引出線4の抵抗値が
大きいことを利用して引出線4を電流制限素子として用
い、引出線4側に電流が流れるのを阻止して、磁気抵抗
素子2の抵抗変化の感度をより高めることが可能とな
る。
【0029】したがって、図1に示す実施形態によれ
ば、単品の磁気ヘッドを構成する磁気ヘッド素子Hの単
位で磁気抵抗素子2に接合して設けた端子部(31、3
2)を下部シールド層11の一部11a、上部シールド
層16の一部16aに電気的に接続したため、ウェハ状
態の磁気ヘッド素子Hから単品の磁気ヘッドに対応する
磁気ヘッド素子Hを個別に切出して取扱う場合にも、そ
の個別化された磁気ヘッド素子H毎に静電破壊対策が講
じられた状態で個別に切出されることとなり、確実に静
電破壊から磁気ヘッド素子Hを保護することができる。
【0030】さらに前記端子部(31、32)は、下部
シールド層11、上部シールド層16に電気的に接続す
るのではなく、基板1の切削領域T内に位置する、下部
シールド層11の一部11a、上部シールド層16の一
部16aに電気的に接続するため、磁気ヘッドの切出し
を行う工程にて端子部(31,32)が接続された下部
シールド層11の一部11a、上部シールド層16の一
部16aを切削して除去することにより、磁気ヘッドの
内部抵抗を増加させるという問題を発生させることがな
く、磁気抵抗素子2の抵抗変化率の感度を向上させるこ
とができる。
【0031】また前記端子部(31、32)は図1
(A)に示すように、前記磁気抵抗素子2と同一材質の
引出線4をもって前記下部シールド層11の一部11
a、前記上部シールド層16の一部16aに電気的に接
続させているが、この引出線4は磁気抵抗素子2を形成
する過程で設けることができ、引出線4の製造工程を追
加することがなく、製造コストを廉価にすることができ
る。また図2に示すように前記磁気抵抗素子2と前記下
部シールド層11の一部11aとを電気的に接続させる
には引出線4を用いることが最適であるが、前記磁気抵
抗素子2と前記上部シールド層16の一部16aとを電
気的に接続させるには、電極32、主電極14、上部シ
ールド層16、或いは端子部(31、32)に接続形成
されるリード線14a(図16参照)を形成する工程に
て、これらを構成する導電層の一部を引出線(引出線4
に相当する)として用いて電気的に接続させてよいもの
である。この場合にも、前記磁気抵抗素子2と前記下部
シールド層11の一部11a、前記上部シールド層16
の一部16aとを電気的に接続させる引出線(引出線4
に相当する)のための工程を別途増加させる必要がな
く、製造コストを廉価にすることができる。
【0032】また図1及び図2に示す実施形態の前記端
子部(電極32)は、前記磁気抵抗素子2が設けられる
層と同層の階層で前記下部シールド層11の一部11
a、前記上部シールド層16の一部16aに電気的に接
続するようにしたが、前記端子部(31、32)は、前
記磁気抵抗素子2が設けられる層と異なる階層、例えば
主電極14、上部シールド層16、或いは端子部(3
1、32)に接続形成されるリード線14a(図16参
照)を形成する階層で前記下部シールド層11の一部1
1a、前記上部シールド層16の一部16aに電気的に
接続するようにしてもよいものである。
【0033】図1及び図2に示す実施形態のように端子
部(電極32)は、磁気抵抗素子2が設けられる層と同
層の階層で下部シールド層11の一部11aに電気的に
接続することにより、磁気抵抗素子2上に各種の層を積
層形成する工程にて、下部シールド層11・下部ギャッ
プ層12・磁気抵抗素子2の相互間に発生する静電破壊
を防止することができる。
【0034】また前記端子部(31、32)は、前記磁
気抵抗素子2が設けられる層と同層或いは異なる層にて
前記下部シールド層11の一部11a、前記上部シール
ド層16の一部16aに電気的に接続する構成を選択し
て形成することができ、各層の積層状態に応じて静電破
壊の対策を講じることができるという利点がある。
【0035】また磁気ヘッド素子Hを構成する、前記下
部シールド層11と、前記下部ギャップ層12と、前記
磁気抵抗素子2と、前記上部ギャップ層12と、前記上
部シールド層16とは図1(C)及び図2に示すよう
に、基板の製品形成領域S内に積層形成され、前記端子
部(31、32)が電気的に接続される前記下部シール
ド層11の一部11a、前記上部シールド層16の一部
16aは、前記製品形成領域Sに隣接させて設定した切
削領域Tに形成されるように基板の領域を分離すること
が望ましい。このように分離形成することにより、ウェ
ハ状態の磁気ヘッド素子Hから単品の磁気ヘッドを切出
し加工する際に、製品形成領域S内の磁気ヘッド素子H
から切削領域T内に形成した端子部(31、32)と前
記下部シールド層11の一部11a、前記上部シールド
層16の一部16aとの間の電気的接続により形成され
る静電破壊対策構造を磁気ヘッドから確実に切離すこと
ができ、この静電破壊対策構造を設けたことによる悪影
響を製品形成領域S内の磁気ヘッド素子Hに与えること
を防止することができる。
【0036】また前記磁気ヘッド素子Hは図17及び図
18に示すように、基板1上に複数配置されて形成さ
れ、前記磁気ヘッド素子H毎に前記端子部(31,3
2)を前記下部シールド層11の一部11a、前記上部
シールド層16の一部16aに電気的に接続するように
することにより、磁気ヘッド素子Hの個々に図1及び図
2に示す実施形態の静電破壊対策を講じるようにしても
よいものである。図17及び図18に示すように複数の
磁気ヘッド素子Hを一括して基板(ウェハ)1に形成し
たとしても、各磁気ヘッド素子Hは個々に図1及び図2
に示すような静電破壊対策が講じられることとなり、基
板1から複数の磁気ヘッド素子Hを縦又は横に列状に切
出したとしても、個々の磁気ヘッド素子Hを静電破壊か
ら確実に保護することができる。
【0037】さらに図1及び図2に示す実施形態を詳細
に説明する。下部シールド層11が形成される基板(ウ
ェハ、図17の基板1に相当する)は、アルミナチタン
カーバイト(AlTiC)などのセラミックス材料で構
成される。前記基板1上には、アルミナ(Al23)な
どの図示しない保護層(アンダコート)が形成され、製
品形成領域Sの保護膜上には下部シールド層11が形成
され、さらに下部シールド層11の一部11aが製品形
成領域Sに隣接する切削領域Tの図示しない保護膜上に
渡って形成される。下部シールド層11は、磁気抵抗素
子2の下部側において、磁気シールドを行うためのもの
であって、軟磁性を示す材料、例えばパーマロイ(Ni
Fe)から構成される。
【0038】下部ギャップ層12は、磁気抵抗素子2、
バイアス層31及び電極32と下部シールド層11との
間を電気的に絶縁するためのものであり、非磁性材料、
例えばアルミナ(Al23)から構成される。製品形成
領域Sの下部ギャップ層12上には、磁気抵抗素子2
と、磁気抵抗素子2の両端に設けられ磁気抵抗素子2に
バイアス磁界を印加するバイアス層31と、バイアス層
31上に形成され磁気抵抗素子2に電流を通電する電極
32とがX方向に沿って形成される。
【0039】また対をなす電極(端子部)32の一方に
引出線4の一端部4aが接合して設けられ、引出線4の
他端部4bが切削領域Tの下部ギャップ層12上に形成
されている。切削領域Tの下部ギャップ層12には下層
の下部シールド層11に達するスルーホール12aが開
口され、このスルーホール12a内には、導電性のコン
タクト部5aが形成され、かつスルーホール13bとス
ルーホール12aとの境界には、導電性の接合部5が形
成され、該接合部5は前記引出線4の他端部4bに接合
される。
【0040】上部ギャップ層13は、磁気抵抗素子2、
バイアス層31及び電極32と上部シールド層16との
間を電気的に絶縁するものであり、例えば下部ギャップ
層12と同じ材料、例えばアルミナ(Al23)から構
成され、上部ギャップ層13は、磁気抵抗素子2、バイ
アス層31及び電極32が形成された製品形成領域S
と、この製品形成領域Sに隣接する切削領域Tとに渡っ
て形成される。
【0041】さらに電極32を覆う製品形成領域S内の
上部ギャップ層13にはスルーホール13aが開口さ
れ、上部ギャップ層13上には対をなす電極32に対応
する主電極14が図1(A)に示すように磁気抵抗素子
2に対してY方向に略平行に延長して設けられ、そして
図1(A)及び(B)に示すように、主電極14の一部
14aは上部ギャップ13のスルーホール13aを介し
て下層の電極32にそれぞれ接続される。
【0042】さらに主電極14が形成された領域上には
絶縁層15が形成され、製品形成領域Sの上部ギャップ
層13及び絶縁層15上、及び切削領域Tの上部ギャッ
プ層13上に渡って上部シールド層16が形成される。
ここに、切削領域Tの上部ギャップ層13上に形成され
た上部シールド層16の部分は、前記端子部(31、3
2)が電気的に接合する上部シールド層16の一部16
aを構成するものである。また切削領域Tの上部ギャッ
プ層13には下層の接合部5に達するスルーホール13
bが開口されており、切削領域Tの上部ギャップ層13
上に形成される上部シールド層16の一部は上部ギャッ
プ層13のスルーホール13b内に充填されてコンタク
ト部5bが形成される。したがって、磁気抵抗素子2に
接合して設けられた一方の電極(端子部)31、引出線
4、接合部5、コンタクト部5aを介して下部シールド
層11の一部11aに電気的に接続されて静電破壊対策
構造を構成するとともに、磁気抵抗素子2に接合して設
けられた一方の電極(端子部)31、引出線4、接合部
5、コンタクト部5bを介して上部シールド層16の一
部16aに電気的に接続されて静電破壊対策構造を構成
し、これらの静電破壊対策構造によりウェハ状態の磁気
ヘッド素子Hに対する静電破壊防止が図れる。
【0043】図1(A)及び(C)において、図の左側
から切削領域Tの基板がY方向に切削されてb−b線
(ABS面)の位置まで除去され、製品形成領域S内の
積層構造体(11、12、13、14、15、16等)
が製品としての磁気ヘッドとして切出される。このb−
b線に沿うZ方向の面の位置に図示しない磁気記録媒体
のデータ記録面が位置し、磁気記録媒体からの信号磁界
により磁気抵抗素子2の電気抵抗値が変化し、その磁気
抵抗素子2の電気抵抗値の変化が磁気抵抗素子2の両端
に位置する電極32、32間の電圧変化として検出さ
れ、図示しない磁気記録媒体に磁気記録されたデータが
再生されることとなる。
【0044】また図1に示す磁気ヘッド素子は、図17
及び図18に示すように基板1上にマトリックス状に形
成されるが、下部シールド層11、下部ギャップ層1
2、磁気抵抗効果素子2、端子部(31、32)、上部
ギャップ層13、上部シールド層16を1ユニットとし
て基板1から個々に切り出して製品としての磁気ヘッド
が形成される。この磁気ヘッドは、図示しないハードデ
ィスク装置等の磁気記録装置に設けられた浮上式スライ
ダのトレーリング側端部に取付けられ、図示しない記録
媒体に記録されている記録磁気データを読み出す。な
お、図1に示す磁気ヘッド素子(磁気検出素子)Hは、
記録媒体からの記録データを再生する再生用として使用
するが、図1に示す上部シールド層38上に誘電方式に
より記録データ用の電流で記録媒体にデータを書き込む
記録用のインダクティブ磁気ヘッド素子を形成するよう
にしてもよい。なお、磁気検出素子Hを磁気ヘッドに用
いたが、これに限定されるものではなく、磁気センサー
に用いてもよいものである。また上部シールド層16
は、上段に形成される記録用磁気ヘッドと下段の再生用
磁気ヘッドとの間を磁気的に遮断するシールド機能を発
揮することとなる。
【0045】磁気抵抗素子2としては、巨大磁気抵抗効
果素子(GMR)、異方性磁気抵抗効果素子(AM
R)、トンネル磁気抵抗素子(TMR)のいずれであっ
てもよいものである。またバイアス層31としては、C
oPt合金やCoPtCr合金などの硬磁性材料が用い
られ、バイアス層31上に形成される電極32として
は、Ta(タンタル)又はCr膜等が用いられる。な
お、バイアス層31としては、CoPt合金、CoPt
Cr合金等の硬磁性材料で構成されるハードバイアス
層、PtMn合金等の反強磁性材料、或いは反強磁性材
料と強磁性材料との組合せた材料から形成されるエクス
チェンジバイアス層のいずれのバイアス層であってもよ
い。
【0046】次に図1及び図2に示す実施形態に係る磁
気ヘッド素子Hの製造方法を図3〜図16を用いて工程
順に説明する。
【0047】図3〜図16に示す実施形態に係る磁気ヘ
ッド素子Hの製造方法は、基板1(図17及び図18参
照)に、下部シールド層11と、前記下部シールド層1
1上に設けられた下部ギャップ層12と、前記下部ギャ
ップ層12上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気
抵抗素子2と、前記磁気抵抗素子2上に設けられた上部
ギャップ層13と、前記上部ギャップ層13上に設けら
れた上部シールド層16とを有する磁気ヘッド素子の製
造方法に関するものであり、前記磁気抵抗素子2の両端
部に接合して対をなす端子部(31、32)を設け、該
端子部(31、32)を前記下部シールド層11の一部
11a及び前記上部シールド層16の一部16aに電気
的に接続することを特徴とする。なお、前記端子部(3
1、32)は、前記下部シールド層11の一部11a又
は前記上部シールド層16の一部16aに電気的に接続
するようにしてもよく、また前記端子部(31、32)
は、前記下部シールド層11の一部11aと前記上部シ
ールド層16の一部16aとを接合するコンタクト部5
a、5bに電気的に接続するようにしてもよい。
【0048】次に図3〜図16に示す実施形態に係る磁
気ヘッド素子Hの製造方法を具体的に説明する。
【0049】先ず図3(A)、(B)に示すように、基
板(ウェハ、図17及び図18参照)上の全面に、下か
ら順に、下部シールド層11、下部ギャップ層12及び
図示しないシード層などを積層し、さらに磁気抵抗素子
2を形成する抵抗層20を積層形成する。
【0050】次に図4(A)、(B)に示すように、抵
抗層20上にレジスト膜R1を積層形成し、図示しない
マスクを使って前記レジスト膜R1にイオンミリング加
工を行い、基板1の切削領域T内のレジスト膜R1にス
ルーホール形成用の開口H0を開口する。このスルーホ
ール形成用の開口H0は抵抗層20に達する深さに形成
する。
【0051】引続いて図5(A)、(B)に示すよう
に、レジスト膜R1をマスクとして抵抗層20及び下部
ギャップ層12にスルーホール20a、12aを形成す
る。このスルーホール20a、12aは下層の下部シー
ルド層11に達する深さに形成する。
【0052】次に図6(A)、(B)に示すように、ス
ルーホール20a以外の抵抗層20をマスキングしてス
ルーホール20a及び12aに渡って抵抗層20の材料
と異種金属を充填し、上下のスルーホール20a及び1
2aにコンタクト部5aを下部シールド層11に接合し
て形成する。
【0053】引き続いて図7(A)、(B)に示すよう
に、抵抗層20上にレジスト膜R2を積層形成し、図示
しないマスクを使って基板1の切削領域T内の前記レジ
スト膜R2にスルーホールH1を開口するとともに、基
板1の製品形成領域S内のレジスト膜R2にスルーホー
ルH2を開口する。スルーホールH1の径は前記コンタ
クト部5aの径より大径とし、スルーホールH1の底部
に抵抗層20からなるリング状の段部20dを露出させ
る。またスルーホールH2は、端子部(31、32)の
形状にパターニングされて開口されており、図示の実施
形態ではスルーホールH2は、端子部としての電極31
とバイアス層32との形状にパターニングされて開口さ
れる。端子部(31、32)の形状を呈したスルーホー
ルH1、H1は2個形成され、2つのスルーホールH
1、H1は、後工程で磁気抵抗素子2の形状にパターニ
ングして残留させる抵抗層20の部分20eを挟んでハ
字状に形成される。2つのスルーホールH1、H1を使
って形成される端子部(31、32)は図8に示すよう
に、鳩尾状に形成され、かつ、その鳩尾状の先細部31
a、32a間で磁気抵抗素子2の両端部に接合し、この
磁気抵抗素子2の両端部に端子部(31、32)が設け
られることとなる。
【0054】次に図9(A)、(B)に示すように、前
記レジスト膜R2を除去し、引続いて図10(A)、
(B)に示すように、抵抗層20をマスクとして2つの
スルーホールH1、H2内に導電性材料を形成し、スル
ーホールH1内に鍔部状の接合部5をコンタクト部5a
に接合して形成するとともに、スルーホールH2内に端
子部(31、32)を抵抗層20に接合して形成する。
なお、2つのスルーホールH1、H2内の導電材料は、
別々に形成してもよいが、上記のように同時に形成する
ことにより、製造工程を簡略化できる。
【0055】さらに図11(A)、(B)に示すよう
に、レジスト膜R3を塗布した後、このレジスト膜R3
をパターニングして、接合部5及び端子部(31、3
2)と、接合部5と端子部(31、32)との間を電気
的に接続する引出線4に相当する抵抗層20と、磁気抵
抗素子2となる部分の抵抗層20をレジスト膜R3で被
覆する。引続いて、前記パターニングされたレジスト膜
R3をマスクとして抵抗層20をイオンミリング加工す
る。このイオンミリング加工により抵抗層20のうち、
磁気抵抗素子2に相当する形状の抵抗層20及び引出線
4に相当する形状の抵抗層20の部分が残ることとな
り、抵抗層20から磁気抵抗素子2と引出線4とが下部
ギャップ層12上に形成される。
【0056】また引出線4は、磁気抵抗素子2と同一材
質からなり、しかも対をなす一方の端子部(31、3
2)から導出されるため、対をなす端子部(31、3
2)から磁気抵抗素子2にセンス電流を通電して磁気抵
抗素子2の電気抵抗値の変化をウェハ状態で検査する際
にセンス電流が接合部5側に分流するのを阻止する電流
制限素子として機能する。
【0057】次に図12(A)、(B)に示すように、
下部ギャップ層12、接合部5、引出線4及び端子部
(31、32)上に上部ギャップ13を積層形成する。
引続いて、上部ギャップ層13上にレジスト膜R4を塗
布し、図示しないマスクを使ってレジスト膜R4に、接
合部5と端子部(31、32)とに対応するスルーホー
ルH3、H4をそれぞれ形成する。この場合、スルーホ
ールH3は前記スルーホールH1の径より小径であっ
て、下層のスルーホールH0の径と同径に設定し、接合
部5がコンタクト部5aから鍔部状に張り出す形状に形
成する。
【0058】次に図13(A)、(B)に示すように、
レジスト膜R4をマスクとして上部ギャップ層13に、
接合部5に達するスルーホール13bと端子部(31、
32)に達するスルーホール13aを開口する。
【0059】次に図14(A)、(B)に示すように、
パターニングされた上部ギャップ層13上にレジスト膜
R5を塗布し、レジスト膜R5をパターニングし、この
レジスト膜R5に、上部ギャップ13のスルーホール1
3bに連通するスルーホールH5と、上部ギャップ層1
3のスルーホール13aに連通し、かつ図の右側に伸び
るスルーホールH6を形成する。
【0060】引続いて図15(A)、(B)に示すよう
に、パターニングされたレジスト膜R5をマスクとして
上部ギャップ層13のスルーホール13b内に導電体を
充電し、接合部5に接合するコンタクト部5aを形成す
るとともに、レジスト膜R5及び上部ギャップ層13の
スルーホール13a及びH6内に導電体を充填して端子
部(31、32)から後方に伸びる主電極14を形成す
る。
【0061】次に図15(A)、(B)に示すように、
絶縁層15を塗布した後、図示しないマスクを使って主
電極14上の絶縁層15の一部に接合用のスルーホール
15aを開口し、さらに主電極14上にのみパターニン
グされた絶縁層15を残し、その他の余分な絶縁層を除
去する。
【0062】次に図16(A)、(B)に示すように、
パターニングされた絶縁層15をマスクとして上部シー
ルド層16を積層形成する。この状態では、上部ギャッ
プ層13のスルーホール内に形成されたコンタクト部5
bに上部シールド層16が接合するとともに、絶縁層1
5のスルーホール15a内に上部シールド層16をなす
材料が充填されて主電極14に接合する。
【0063】引続いて基板の製品形成領域Sと切削領域
Tとの上部シールド層16上にレジスト膜等によるマス
クをセットし、基板の製品形成領域S内のうち、磁気抵
抗素子2の真上の上部シールド層16を所望の形状にパ
ターニングし、かつ絶縁層15のスルーホール15aに
充填したシールド材をリード線の形状にパターニングす
る。
【0064】この状態では、端子部(31、32)は引
出線4、接合部5、コンタクト部5aを通して下部シー
ルド層11に電気的に接続されるとともに、引出線4、
接合部5、コンタクト部5bを通して上部シールド層1
6に電気的に接続される。したがって、誘電体としての
下部ギャップ層12を上下に挟む下部シールド層11と
磁気抵抗素子2の端子部(31、32)が電気的に接続
され、誘電体としての上部ギャップ層13を上下に挟む
上部シールド層16と磁気抵抗素子2の端子部(31、
32)が電気的に接続されることとなり、これらが静電
破壊対策構造として機能することとなる。
【0065】そして、この完成された基板(ウェハ、図
17参照)1上の磁気ヘッド素子は、その後、図18に
示すように、ラインX1−X1、X2−X2、・・・お
よびラインY1−Y1、Y2−Y2、・・・から切り出
して個々の製品を取り出すとともに、前述したラインL
1、L2、L3、・・・(図2のラインLに相当する)
で磁気抵抗素子2の部分を切り出してABS面を形成す
る。これにより、製品としての多数個の磁気ヘッドが完
成する。
【0066】なお、前述したラインL1、L2、L3、
・・・で切断して磁気抵抗素子2の媒体対向面となる面
部分を切り出すことにより、引出線4、接合部5および
コンタクト部5a、5bを含む下部シールド層11の部
分が同時に除去される。
【0067】次に、本発明に係る第2の実施形態の磁気
ヘッド素子Hについて説明する。なお、この実施形態に
おいて、先の第1の実施形態と同一部分には同一符号を
付して重複説明を避ける。
【0068】図19、図20は、第2の実施形態の磁気
ヘッド素子を示すものであり、この磁気ヘッド素子が第
1の実施形態と異なるところは、引出線層6と上部シー
ルド層16とを電気的に導通するリードバイパス層7が
形成されている点である。なお、符号9は、アルミナ
(Al23)などで形成した非磁性絶縁層である。
【0069】引き出し線層6は、主電極14と電極8と
を接続するためのものであり、導電材料で形成されてい
る。
【0070】電極8は、バンプ8aおよび縦電極8bを
介して電極32(図1参照)に電流を供給するためのも
のであり、このバンプ8aおよび縦電極8bの形成材料
には、Ni又はAuなどが使用されている。
【0071】リードバイパス層7は、上部シールド層1
6に静電気が流れ込んでも、これがリードバイパス層7
を介して磁気抵抗素子2、ハードバイアス層31および
電極32などの静電破壊の可能性のある部位へ流れ込む
のを防止するためのものである。このリードバイパス層
7は、非磁性、かつ、導電性の材料を用いて形成されて
いる。
【0072】このリードバイパス層7は、上部シールド
層16又は引き出し線層6の製造工程の際に形成されて
おり、磁気ヘッド素子として製造を完了し、ウェハから
この磁気ヘッド素子を個別に切り出して単品として出来
上がった後にも、そのまま残存している。なお、このリ
ードバイパス層7は、このまま製品中に残余しても、磁
気ヘッドの機能上、格別の問題はない。
【0073】図21は、本発明の実施形態3に係るウェ
ハ状態の磁気ヘッド素子Hにおける絶縁(静電)破壊の
対策構造を示す斜視図である。なお、図において、X方
向は図示しない磁気記録媒体のデータを記録するトラッ
クの幅方向を示すものであり、ABS面(媒体対向面と
なる面)は研磨による加工面であり、Y方向は(媒体対
向面となる面)に直交するハイト方向を示すものであ
る。なお、図21において、図1、図2に示す実施形態
と同じ構成については同一符号を付してある。また図2
2〜図30は、本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素
子Hの製造方法の途中までの工程を示す図である。
【0074】図21及び図29に示す本発明の実施形態
に係る磁気ヘッド素子Hは、基板(ウェハ)1に、下部
シールド層11と、下部シールド層11上に設けられた
下部ギャップ層12と、下部ギャップ層12上に設けら
れた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗素子2と、磁気抵
抗素子2上に設けられた上部ギャップ層(図1参照)
と、該上部ギャップ層上に設けられた上部シールド層1
6とを有し、磁気抵抗素子2の両端部に接合して対をな
す端子部(31、32)が設けられ、該端子部(31、
32)は下部シールド層11の一部11a、或いは上部
シールド層16の一部16aに電気的に接続され、さら
に下部シールド部11の一部11aが、例えばアルチッ
ク製のように導電性を有する基板1の一部1aに電気的
に接続されたことを特徴とするものである。
【0075】図21及び図29に示す実施形態の端子部
(31、32)は、磁気抵抗素子2に電流を通電する電
極32をなすものであり、磁気抵抗素子2にバイアス磁
界を印加するバイアス層31は、電極32と別体に形成
し、該バイアス層32は、磁気抵抗素子2に接合して設
けているが、端子部(31、32)は、磁気抵抗素子2
に電流を通電する電極32と、磁気抵抗素子2にバイア
ス磁界を印加するバイアス層31とを兼用するものであ
ってもよいものである。また端子部(31、32)は対
をなし、対をなす端子部(31、32)は磁気抵抗素子
2の両端部に接合して設けられる。
【0076】また図21及び図29に示す実施形態にお
いては、端子部として用いる電極32を、下部シールド
層11の一部11a、上部シールド層16の一部16a
に電気的に接続したが、端子部としての電極32を、下
部シールド層11の一部11a及び上部シールド層16
の一部16aの両方に電気的に接続してよく、さらには
図2に示すように端子部としての電極32を、下部シー
ルド層11の一部11aと上部シールド層16の一部1
6aとを接合するコンタクト部5a、5b(特に接合部
5)に電気的に接続するようにしてもよいものである。
要は、少なくとも下部シールド部11の一部11aが、
導電性基板1の一部1aにコンタクト部5cを介して電
気的に接続されていればよいものである。なお、下部シ
ールド層11の一部11a、上部シールド層16の一部
16a、基板1の一部1aは導電性基板1の切削領域T
において電気的に接続されている。
【0077】また対をなす端子部(31、32)は図2
1及び図29に示すように、その一方が下部シールド層
11の一部11a、上部シールド層16の一部16aに
電気的に接続されることが望ましい。これは、ウェハ状
態の磁気ヘッド素子Hにおける磁気抵抗素子2の抵抗変
化率の特性を測定する場合に、下部シールド層11の一
部11a、上部シールド層16の一部16aに分流する
電流成分を抑えることにより磁気抵抗素子2の抵抗変化
の感度に影響を与えるのを抑えるためである。また端子
部(31、32)は図21及び図29に示すように、磁
気抵抗素子2と同一材質の引出線4をもって下部シール
ド層11の一部11a、上部シールド層16の一部16
aに電気的に接続されることが望ましいものである。こ
れにより、ウェハ状態の磁気ヘッド素子Hにおける磁気
抵抗素子2の抵抗変化率の特性を測定する場合に、引出
線4の抵抗値が大きいことを利用して引出線4を電流制
限素子として用い、引出線4側に電流が流れるのを阻止
して、磁気抵抗素子2の抵抗変化の感度をより高めるこ
とが可能となる。
【0078】したがって、図21及び29に示す実施形
態によれば、単品の磁気ヘッドを構成する磁気ヘッド素
子Hの単位で磁気抵抗素子2に接合して設けた端子部
(31、32)が電気的に接続される下部シールド層1
1の一部11aを少なくとも基板1の一部1aに電気的
に接続したため、ウェハ状態の磁気ヘッド素子Hから単
品の磁気ヘッドに対応する磁気ヘッド素子Hを個別に切
出して取扱う場合にも、その個別化された磁気ヘッド素
子H毎に静電破壊対策が講じられた状態で個別に切出さ
れることとなり、確実に静電破壊から磁気ヘッド素子H
を保護することができる。
【0079】さらに、磁気ヘッド素子の基礎をなす基板
1の一部1aに少なくとも下部シールド層11が電気的
に接続されているため、製造過程の初期の段階で絶縁破
壊対策を施すことができ、しかも下部シールド層上に必
要な層を積層形成する過程でも絶縁破壊対策を施すこと
ができ、製造歩留りを向上させることができる。
【0080】その他の構成は、図1及び図2に示す実施
形態と同様であり、その構成により、図1及び図2に示
す実施形態と同様の効果を生じるものである。また図2
1及び図29に示す実施形態における構成部品に用いる
素材についても図1及び図2に示す実施形態と同様であ
る。
【0081】次に図21及び図29に示す実施形態に係
る磁気ヘッド素子Hの製造方法を図22〜図30を用い
て工程順に説明する。
【0082】先ず図22(A)、(B)に示すように、
基板1上の全面にフォトレジストR6を形成する。次い
で、フォトレジストR6に図示しないマスクをして、露
光、現像の処理を行ない、基板1に達するスルーホール
H6を開口形成する。そして、フォトレジストR6のス
ルーホールH6内に導電性材料を充填し、コンタクト部
5cを形成する。
【0083】次に図23に示すように、フォトレジスト
R6を剥離した後、下部絶縁層30を形成する。その
後、図24に示すように、CMP(化学機械的研磨)等
の工法を用いて、下部絶縁層30を研磨することによ
り、コンタクト部5cの頭部を露出させると共に、下部
絶縁層30の上面の高さをコンタクト部5cの高さにす
る。
【0084】次に図25(A)、(B)に示すように、
コンタクト部5c及び下部絶縁層30上に下部シールド
層11を形成する。下部シールド層11はコンタクト部
5cを介して導電性の基板1に電気的に接続されること
となる。したがって、下部シールド層11と基板1との
間には電位差が生じることがない。
【0085】次に図26に示すように、下部シールド層
11上に下部ギャップ層12を形成する。そして図27
に示すように、下部ギャップ層12上にフォトレジスト
R7を成膜する。さらに、フォトレジストR7に図示し
ないマスクを施して、露光、現像の処理を行ない、コン
タクト部5cの真上で下部ギャップ層12に達するスル
ーホールH7を開口形成する。
【0086】次に図27及び図28に示すように、フォ
トレジストR7をマスクとしてイオンミリング加工を下
部ギャップ層12に対して行なう。この処理によりスル
ーホールH7内の下部ギャップ層12が除去される。な
お、スルーホールH7は基板1の切削領域T内に形成さ
れる。
【0087】次に図28に示すように、下部ギャップ層
12をマスクとして磁気抵抗素子2を形成する抵抗層2
0を基板1の切削領域T及び製品形成領域Sに成膜す
る。
【0088】次に図29に示すように、図示しないマス
クを用いることにより、基板1の切削領域T内の抵抗層
20にイオンミリング加工を施し、切削領域T内の抵抗
層20を、コンタクト部5cに接続するコンタクト部5
aと、該コンタクト部5aに接続する接合部5と、該接
合部5から延びる引出線4の形状にパターニングする。
【0089】一方、図29に示すように、基板1の製品
形成領域S内の抵抗層20に対してイオンミリング加工
を施し、該抵抗層20をパターニングして磁気抵抗素子
2を形成する。
【0090】さらに図29に示すように、コンタクト部
5c及び引出線4、磁気抵抗素子2をマスクして、端子
部(31、32)を磁気抵抗素子2の両端部に接合して
形成する。
【0091】次に図30に示すように、基板1の全面に
フォトレジストR8を形成し、基板1の切削領域T内の
フォトレジストR8に接合部5に達するスルーホールH
8を開口形成する。
【0092】この後の製造工程は、図11の製造工程に
移り、図11〜図16の製造工程と同様に行なわれる。
【0093】この実施形態の製造方法によれば、製造過
程の初期の段階で、導電性を有する基板1と下部シール
ド部11との間が電気的に接続されるため、絶縁破壊対
策を早期に実施し、製造過程で発生する絶縁破壊を製造
過程の早期の段階から防止することができる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
気抵抗素子に接合して設けた端子部を下部シールド層の
一部、上部シールド層の一部に電気的に接続して静電破
壊から保護することができる。さらに、前記電気的な接
続構造は一連の製造プロセス内で行うことができ、静電
破壊対策が必要が工程で静電対策を施すことができ、最
適な静電(絶縁)破壊対策を行うことができる。
【0095】さらに製造過程の初期の段階で、導電性を
有する基板と下部シールド部との間が電気的に接続され
るため、絶縁破壊対策を早期に実施し、製造過程で発生
する絶縁破壊を製造過程の早期の段階から防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子を示
すものであり、(A)は積層方向の上部から見た平面
図、(B)は(A)におけるb−b線断面図、(C)は
(A)におけるc−c線断面図である。
【図2】図1に示す静電破壊対策構造を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図8】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子にお
ける磁気抵抗素子の部分を拡大した図である。
【図9】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の製
造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図10】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図11】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図12】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図13】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図14】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図15】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図16】本発明の実施形態1に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は平面
図、(B)は概略断面図である。
【図17】磁気ヘッドが形成されたウェハを示す説明図
である。
【図18】ウェハ上に形成された磁気ヘッドの切り出し
位置などを示す説明図である。
【図19】本発明の実施形態2に係る磁気ヘッド素子を
示す平面図である。
【図20】図19におけるXX−XX線断面図である。
【図21】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子に
おける静電破壊対策構造を示す斜視図である。
【図22】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は断面
図、(B)は斜視図である。
【図23】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図24】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図25】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す工程図であって、(A)は断面
図、(B)は斜視図である。
【図26】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図27】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図28】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す断面図である。
【図29】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す斜視図である。
【図30】本発明の実施形態3に係る磁気ヘッド素子の
製造方法を工程順に示す斜視図である。
【図31】従来例に係る磁気ヘッド素子を示すものであ
り、(A)は積層方向の上部から見た平面図、(B)は
(A)におけるb´−b´線断面図、(C)は(A)に
おけるc´−c´線断面図である。
【符号の説明】
1 基板 11 下部シールド層 12 下部ギャップ層 12a スルーホール 13a 上部ギャップ層 13b スルーホール 14 主電極 15 絶縁層 16 上部シールド層 2 磁気抵抗素子 31 バイアス層(端子部) 32 電極(端子部) 4 引出線 5 接合部 5a コンタクト部 5b コンタクト部 5c コンタクト部 6 引出線層 7 リードバイパス層 8 電極 8a バンプ 8b 縦電極 H 磁気ヘッド素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G017 AC01 AD56 AD62 AD65 5D034 BA02 BA08 BA09 BA12 BB01 BB08 CA07 DA07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に、下部シールド層と、前記下部シー
    ルド層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部ギャ
    ップ層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗
    素子と、前記磁気抵抗素子上に設けられた上部ギャップ
    層と、前記上部ギャップ層上に設けられた上部シールド
    層とを有し、 前記磁気抵抗素子の両端部に接合して対をなす端子部が
    設けられ、該端子部は前記下部シールド層の一部又は前
    記上部シールド層の一部に電気的に接続されたことを特
    徴とする磁気検出素子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気検出素子において、 前記端子部は、前記下部シールド層の一部及び前記上部
    シールド層の一部に電気的に接続されたことを特徴とす
    る磁気検出素子。
  3. 【請求項3】請求項2記載の磁気検出素子において、 前記端子部は、前記下部シールド層の一部と前記上部シ
    ールド層の一部とを接合するコンタクト部に電気的に接
    続されたことを特徴とする磁気検出素子。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の磁気検出素子に
    おいて、 前記下部シールド層の一部、前記上部シールド層の一部
    に電気的に接続される前記端子部は、対をなす前記端子
    部の少なくとも一方であることを特徴とする磁気検出素
    子。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の磁気検出素
    子において、 前記端子部は、前記磁気抵抗素子に電流を通電する電極
    と、前記磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するバイア
    ス層とを兼用するものであることを特徴とする磁気検出
    素子。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3又は4記載の磁気検出素
    子において、 前記端子部は、前記磁気抵抗素子に電流を通電する電極
    をなすものであり、前記磁気抵抗素子にバイアス磁界を
    印加するバイアス層は、前記電極と別体に形成し、該バ
    イアス層は、前記磁気抵抗素子に接合して設けたことを
    特徴とする磁気検出素子。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6記載の磁
    気検出素子において、 前記端子部は、前記磁気抵抗素子が設けられる層と同層
    或いは異なる層にて前記下部シールド層の一部、前記上
    部シールド層の一部に電気的に接続されたことを特徴と
    する磁気検出素子。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5、6又は7記載
    の磁気検出素子において、 前記端子部は、前記磁気抵抗素子と同一材質の引出線を
    もって前記下部シールド層の一部、前記上部シールド層
    の一部に電気的に接続されたことを特徴とする磁気検出
    素子。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7又は8
    記載の磁気検出素子において、 前記下部シールド層と、前記下部ギャップ層と、前記磁
    気抵抗素子と、前記上部ギャップと、前記上部シールド
    層とは、基板の製品形成領域内に積層形成され、 前記端子部が電気的に接続される前記下部シールド層の
    一部、前記上部シールド層の一部は、前記製品形成領域
    に隣接させて設定した前記基板の切削領域に形成された
    ことを特徴とする磁気検出素子。
  10. 【請求項10】請求項9記載の磁気検出素子において、 前記端子部が電気的に接続される前記下部シールド層の
    一部、前記上部シールド層の一部は、前記製品形成領域
    から切離されて除去されることを特徴とする磁気検出素
    子。
  11. 【請求項11】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の磁気検出素子において、 前記端子部は、前記切削領域内で前記下部シールド層の
    一部、前記上部シールド層の一部に電気的に接続された
    ことを特徴とする磁気検出素子。
  12. 【請求項12】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10又は11記載の磁気検出素子において、 前記磁気検出素子は、基板上に複数配置されて形成さ
    れ、前記磁気検出素子毎に前記端子部は前記下部シール
    ド層の一部、前記上部シールド層の一部に電気的に接続
    されたことを特徴とする磁気検出素子。
  13. 【請求項13】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載の磁気検出素子におい
    て、 前記下部シールド層が、導電性を有する前記基板に電気
    的に接続されていることを特徴とする磁気検出素子。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    磁気検出素子を有することを特徴とする磁気ヘッド。
  15. 【請求項15】基板上に、下部シールド層と、前記下部
    シールド層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部
    ギャップ層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気
    抵抗素子とを形成する工程と、 前記磁気抵抗素子の両端部に接合して対をなす端子部を
    形成する端子形成工程と、 前記端子部の少なくとも一方と前記下部ギャップ層とを
    電気的に接続する接続工程と、 前記磁気抵抗素子上に設けられた上部ギャップ層と、前
    記上部ギャップ層上に設けられた上部シールド層とを形
    成する工程とを有し、 前記接続工程は、前記端子部の少なくとも一方と前記下
    部ギャップ層とを電気的に接続するコンタクト部を形成
    するに際し、前記端子部の形成と同時に、コンタクト部
    の一部が形成されることを特徴とする磁気検出素子の製
    造方法。
  16. 【請求項16】基板上に、下部シールド層と、前記下部
    シールド層上に設けられた下部ギャップ層と、前記下部
    ギャップ層上に設けられた磁気抵抗効果を発揮する磁気
    抵抗素子とを形成する工程と、 前記磁気抵抗素子の両端部に接合して対をなす端子部を
    形成する端子形成工程と、 前記端子部の少なくとも一方と前記下部ギャップ層とを
    電気的に接続する接続工程と、 前記磁気抵抗素子上に設けられた上部ギャップ層と、前
    記上部ギャップ層上に設けられた上部シールド層とを形
    成する工程とを有し、 前記接続工程は、前記端子部の少なくとも一方と前記下
    部ギャップ層とを電気的に接続するコンタクト部を形成
    するに際し、前記上部シールド層の形成と同時に、コン
    タクト部の一部が形成されることを特徴とする磁気検出
    素子の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項15又は16記載の磁気検出素子
    の製造方法において、 前記下部シールド層を、導電性を有する前記導電性基板
    に電気的に接続する工程を含むことを特徴とする磁気検
    出素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100795180B1 (ko) * 2006-06-23 2008-01-16 삼성전기주식회사 소화기 위치 알림장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6765768B2 (en) * 2001-04-02 2004-07-20 Alps Electric Co., Ltd. Thin-film magnetic head having ensured insulation between shield and magnetic detecting element
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