JP2003034806A - 中空焼結品及びその製造方法 - Google Patents

中空焼結品及びその製造方法

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JP2003034806A
JP2003034806A JP2001223259A JP2001223259A JP2003034806A JP 2003034806 A JP2003034806 A JP 2003034806A JP 2001223259 A JP2001223259 A JP 2001223259A JP 2001223259 A JP2001223259 A JP 2001223259A JP 2003034806 A JP2003034806 A JP 2003034806A
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metal
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Masafumi Koga
雅文 古賀
Yoshito Hiroshima
嘉人 広島
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結品において中空部を形成することができ
る焼結品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属の粉末材料を圧縮した成形品27を焼
結した焼結品において、粉末材料より融点の低い金属か
らなる円柱状の中子用型体17を成形品27に埋設する。そ
して焼結することで中子用型体17を転写して焼結品を形
成する。焼結炉31での焼結時には円柱状の中子用型体17
を溶融除去するとともに、溶融金属を焼結品に吸収させ
る。したがって、焼結時に中空部を形成することができ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空部を形成する
中空焼結品及びその製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、孔を有するリン
グ状の焼結部品の成形は図6に示すように、孔2を備え
たダイ1と、孔2の上部に挿入される筒状の上パンチ3
と、孔2の下部に挿入される筒状の下パンチ4と、上パ
ンチ3と下パンチ4の中空部に挿入されるコアロッド5
とを備えたもので、図6(a)に示すように、ダイ1の
孔2の下部から下パンチ4とコアロッド5を挿入して孔
2内に金属の粉末材料6を充填し、図6(b)に示すよ
うに、コアロッド5の端部に上パンチ3を挿入してこの
上パンチ3と下パンチ4とをコアロッド5の軸線方向に
近接させて粉末材料6を圧縮して成形品7を形成し、次
いで、図6(c)に示すように、上パンチ3を取り除
き、下パンチ4をコアロッド5の軸線方向に沿って上昇
させて前記成形品7を孔2から押し出すようにしてい
る。その後前記成形品7は焼結炉により雰囲気ガス中で
焼結される。
【0003】ところで、上述のような焼結部品を中空に
形成する場合には、半割りした一対の焼結品を接続する
ことにより一体化すること等が一般的であった。
【0004】しかしながら、このようなものでは加工数
の増加が伴うだけでなく、製品精度の向上を図ることが
できないという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、焼結品において加工数
を増加することなく、さらに精度を向上することができ
る中空焼結品及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、金属
の粉末材料を圧縮形成した成形品を焼結した焼結品にお
いて、前記粉末材料より融点の低い金属からなる中子用
型体の形状を転写して形成したことを特徴とする焼結品
である。
【0007】この請求項1の構成によれば、焼結品の加
工において中子用型体の表面の形状を内部に形成するこ
とができる。
【0008】請求項2の発明は、ダイと上パンチと下パ
ンチに囲まれる成形用空間に金属の粉末材料を充填する
とともに、前記粉末材料中に該粉末材料よりも融点の低
い金属からなる中子用型体を埋設し、前記粉末材料を圧
縮して成形品を形成し、次いで、前記成形品を焼結温度
で焼結するとともに、前記中子用型体を溶融しその溶融
金属を焼結品本体に吸収させて前記中子用型体の形状を
転写することを特徴とする焼結品の製造方法である。
【0009】この請求項2の構成によれば、成形体を焼
結する際に中子用型体が溶融して焼結品側に含浸して、
中子用型体の表面の形状を焼結品に転写して焼結品の内
部に中空部を形成することができる。
【0010】請求項3の発明においては、前記中子用型
体の比重は前記粉末材料の比重より大きいことを特徴と
する請求項2記載の焼結品の製造方法である。
【0011】この請求項3の構成によれば、中子用型体
の溶融金属は重力により焼結品に含浸して吸収される。
【0012】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態を添付図を
参照して説明する。図1〜図3の第1実施例に示すよう
に金属の粉末材料を圧縮形成し、この成形品を焼結した
焼結品11は、円柱状の焼結品本体12の内部に円柱状の中
空部13が焼結品本体12の軸心14と同軸状に形成されたも
のである。この中空部13は外周面15及び上下面16に囲ま
れた密閉空間であり、そして、中空部13は、焼結品本体
12とは他の物体からなる中子用型体17からうつしとって
その表面を転写して形成したものである。前記中子用型
体17は焼結品本体12に密閉するように埋設され、そして
その表面形状を転写して加工するためのものであり、こ
の中子用型体17は前記焼結品11の材料より融点の低い金
属からなり、周面18及び上下面19を有する。
【0013】次に前記焼結品11の製造方法を説明する。
図2(a)に示すように、ダイ21の孔22の下部から下パ
ンチ23を挿入して孔22内に形成した成形用空間24に金属
の粉末材料25をほぼ中程まで充填する。この粉末材料25
は例えば純鉄100重量%の金属粉(焼結温度摂氏113
0度で比重略7.8)、銅粉2重量%及び炭素粉0.5重量%を
混合した純鉄(焼結温度摂氏1140度で比重略7.8)の
金属並びに潤滑剤としてのステアリン酸亜鉛1重量%等
である。そして、この中程まで充填した粉末材料25上に
中子用型体17を設置し、再び中子用型体17を埋設するよ
うに粉末材料25を充填する。この中子用型体17の埋設
は、その軸心を成形用空間24の軸心と同一状に配置す
る。そして、図2(b)に示すように、上パンチ26を孔
22に挿入し上パンチ26と下パンチ23とを軸線方向に近接
させて粉末材料25を圧縮して成形品27を形成する。この
際成形品27には図3(a)(b)に示すように周面18及び
上下面19によって形成された中空な孔17Aが形成され
る。次いで、図2(c)に示すように、上パンチ26を取
り除き、下パンチ23を軸線方向に沿って上昇させて前記
成形品27を孔22から押し出すようにしている。そして、
前記形状をうつしとるための中子用型体17は、前記粉末
材料25の焼結温度よりも融点が低い金属により形成され
たものであり、例えば銅系合金、具体的には銅と亜鉛の
合金である黄銅(七三黄銅(Cu69〜72,Zn残部)で
は融点摂氏950度で比重8.5、四六黄銅(Cu58〜61,Z
n残部)では融点摂氏905度で比重8.4)等により形成さ
れ、さらにこの中子用型体17の圧縮強度は粉末材料25を
圧縮して形成された成形品27の圧縮強度よりも大きいこ
とが好ましい。また、中子用型体17の比重は成形品27の
比重より大きいことが好ましい。
【0014】このようにして、中子用型体17を埋設した
成形品27を焼結炉31に入れて雰囲気ガス中で前記焼結温
度によって焼結する。この際には中子用型体17を成形品
27の下部ではなく少なくともやや上部側に配置するよう
に焼結炉31に設置する。焼結炉31では成形品27の焼結に
より粉末材料25は拡散により焼結されて一体化する。ま
た、成形品27に埋設された中子用型体17は溶融し、そし
て中子用型体17の溶融金属は焼結された粉末材料25の金
属粉間の隙間(ポア)に重力などにより入り込み吸収さ
れる。この結果中子用型体17の埋設部分は空洞となると
ともに、該中子用型体17の外形表面が転写されて、中空
部13が同軸状に形成される。
【0015】以上のように、前記実施例では金属の粉末
材料25を圧縮した成形品27を焼結した焼結品において、
前記粉末材料25より融点の低い金属からなる中子用型体
17の形状を転写して形成し、焼結時に中子用型体17を溶
融除去したことにより、切削加工を行うことなく焼結品
11に中空部13を同時に形成することができる。
【0016】さらに、ダイ21と上パンチ26と下パンチ23
に囲まれる成形用空間24に金属の粉末材料25を充填する
とともに、前記粉末材料25中に該粉末材料25よりも融点
の低い金属からなる中子用型体17を設け、前記粉末材料
25を圧縮して成形品27を形成し、次いで、前記成形品27
を焼結温度で焼結させるとともに、前記円柱状の中子用
型体17を溶融して焼結品本体12に吸収させて前記中子用
型体17の形状を該中子用型体17によって形成された孔17
Aを介してうつしとって転写することにより、焼結品11
に中空部13を簡単に形成することができる。特に中空部
13は中子用型体17を転写したことにより精度も向上する
ことができる。
【0017】さらに、中子用型体17の圧縮強度を成形品
27の圧縮強度よりも大きいので、成形用空間24に粉末材
料25を充填するとともに中子用型体17を埋設した状態で
圧縮されても中子用型体17が破損するようなことはなく
確実に成形品27に中子用型体17を埋設状態とすることが
でき、しかも中子用型体17の比重を成形品27の比重より
大きくしたことにより、焼結炉31内では中子用型体17を
成形体27の下部以外に配置した中子用型体17の溶融金属
は焼結された粉末材料25の金属粉間の隙間(ポア)に重
力により入り込んで吸収され確実に孔17Aを形成するこ
とができる。
【0018】図4及び図5は第2実施例を示しており、
焼結品41は円柱状の鉄系の焼結品本体42の内部に環状の
中空部43を焼結体本体42と同軸状に形成したものであ
り、この中空部43は、焼結品本体42とは他の物体からな
る中子用型体44からうつしとって転写して形成したもの
である。前記中子用型体44は焼結品本体42に形状を転写
して加工するためのものであり、この中子用型体44は前
記粉末焼結品42の材料より融点の低い金属からなり断面
が矩形でリング形状である。
【0019】したがって、図5(a)(b)に示すように
中子用型体44を埋設した粉末材料の成形品45を焼結炉46
に入れて雰囲気ガス中で焼結温度によって焼結する。焼
結炉46では成形品45の焼結により粉末材料は拡散により
焼結されて一体化する。また、成形品45に埋設された中
子用型体44は溶融し、そして中子用型体44の溶融金属は
焼結された粉末材料の金属粉間の隙間(ポア)に重力な
どにより入り込み、この結果中子用型体44の埋設部分は
空洞となるとともに、該中子用型体44が転写されて、中
空部43が同軸状に形成される。
【0020】以上のように、前記実施例では金属の粉末
材料を圧縮した成形品45を焼結した粉末焼結品におい
て、前記粉末材料より融点の低い金属からなる中子用型
体44の形状を転写して形成したことにより、円柱状の中
子用型体44を成形品45に埋設してこれを焼結時に溶融除
去したことにより、切削加工を行うことなく焼結品本体
42に中空部43を簡単に形成することができる。
【0021】さらに、粉末材料よりも融点の低い金属か
らなる中子用型体44を、粉末材料を圧縮した成形品45に
埋設し、次いで、前記成形品45を焼結温度で焼結させる
とともに、前記中子用型体44を溶融して焼結品本体42に
吸収させて前記中子用型体42の形状うつしとって転写す
ることにより、切削加工を行うことなく焼結品41に中空
部43を簡単に形成することができる。
【0022】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形
実施が可能である。例えば粉末材料と中子用型体の材料
との組合せは前記実施例に限定されず、各種の組合せが
可能である。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明は、金属の粉末材料を圧
縮形成した成形品を焼結した焼結品において、前記粉末
材料より融点の低い金属からなる中子用型体の形状を転
写して形成したことを特徴とする焼結品であり、中空部
を焼結品に自由に形成することができる。
【0024】請求項2の発明は、ダイと上パンチと下パ
ンチに囲まれる成形用空間に金属の粉末材料を充填する
とともに、前記粉末材料中に該粉末材料よりも融点の低
い金属からなる中子用型体を設け、前記粉末材料を圧縮
して成形品を形成し、次いで、前記成形品を焼結温度で
焼結するとともに、前記中子用型体を溶融しその溶融金
属を焼結品本体に吸収させて前記中子用型体の形状を転
写することを特徴とする焼結品の製造方法であり、成形
品の焼結時に中子用型体を溶融して焼結品本体に吸収さ
せるので、中空部を焼結と同時に、しかも簡単に形成す
ることができる。
【0025】請求項3の発明においては、前記中子用型
体の比重は前記粉末材料の比重より大きいことを特徴と
する請求項2記載の焼結品の製造方法であり、中子用型
体の溶融金属を重力により焼結品に確実に吸収させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す焼結品を示し、図1
(a)は断面図、図1(b)は斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す成形品の工程図であ
り、図2(a)は第1工程の断面図、図2(b)は第2工
程の断面図、図2(c)は第3工程の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す成形品を示し、図2
(a)は断面図、図2(b)は斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す焼結品を示し、図4
(a)は断面図、図4(b)は斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す成形品を示し、図5
(a)は断面図、図5(b)は斜視図である。
【図6】従来例を示す成形品の工程図であり、図6
(a)は第1工程の断面図、図6(b)は第2工程の断面
図、図6(c)は第3工程の断面図である。
【符号の説明】
11 焼結品 17 中子用型体 21 ダイ 23 下パンチ 24 成形用空間 25 粉末材料 26 上パンチ 27 成形品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の粉末材料を圧縮形成した成形品を
    焼結した焼結品において、前記粉末材料より融点の低い
    金属からなる中子用型体の形状を転写して形成したこと
    を特徴とする中空焼結品。
  2. 【請求項2】 ダイと上パンチと下パンチに囲まれる成
    形用空間に金属の粉末材料を充填するとともに、前記粉
    末材料中に該粉末材料よりも融点の低い金属からなる中
    子用型体を埋設し、前記粉末材料を圧縮して成形品を形
    成し、次いで、前記成形品を焼結温度で焼結するととも
    に、前記中子用型体を溶融しその溶融金属を焼結品本体
    に吸収させて前記中子用型体の形状を転写することを特
    徴とする中空焼結品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記中子用型体の比重は前記粉末材料の
    比重より大きいことを特徴とする請求項2記載の中空焼
    結品の製造方法。
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