JP2003034790A - 蛍光体と蛍光体の製造方法およびプラズマディスプレイパネル表示装置 - Google Patents

蛍光体と蛍光体の製造方法およびプラズマディスプレイパネル表示装置

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JP2003034790A
JP2003034790A JP2001222895A JP2001222895A JP2003034790A JP 2003034790 A JP2003034790 A JP 2003034790A JP 2001222895 A JP2001222895 A JP 2001222895A JP 2001222895 A JP2001222895 A JP 2001222895A JP 2003034790 A JP2003034790 A JP 2003034790A
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particles
film
oxide
annealing
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Kazuhiko Sugimoto
和彦 杉本
Hiroyuki Kawamura
浩幸 河村
Masaki Aoki
正樹 青木
Junichi Hibino
純一 日比野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セル構成がハイビジョン並びに細かいPDP
であっても、良好なパネル輝度を得ることが可能な優れ
た発光輝度の蛍光体とその製造方法、ならびに当該蛍光
体を用いたPDP表示装置を提供する。 【解決手段】 アニール工程前に蛍光体粒子の表面に膜
をコーティングもしくは微粒子を混合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、紫外線によ
り励起されて発光する蛍光体と蛍光体の製造方法、およ
び当該蛍光体を用いたテレビなどの画像表示に用いられ
るプラズマディスプレイパネル表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやテレビなどの画像
表示に用いられているカラー表示デバイスにおいて、プ
ラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel、
以下、「PDP」という)表示装置は、大型で薄型軽量
を実現することのできるカラー表示デバイスとして注目
されている。
【0003】PDP表示装置は、いわゆる3原色(赤、
緑、青)を加法混色することにより、フルカラー表示を
行っている。このフルカラー表示を行うために、PDP
表示装置には3原色である赤(R)、緑(G)、青
(B)の各色を発光する蛍光体層が備えられ、この蛍光
体層を構成する蛍光体粒子はPDPの放電セル内で発生
する紫外線により励起され、各色の可視光を生成してい
る。
【0004】上記各色の蛍光体に用いられる化合物とし
ては、例えば、赤色を発光する(Y,Gd)1-XBO3
EuX、またはY2-x3:EuX、緑色を発光するBa
1-XAl1219:MnX、またはZn2-XSiO4:M
X、青色を発光するBa1-XMgAl1017:EuX
またはBa1-XMgAl1627:EuXなどが知られてい
る。これらの各蛍光体は、所定の原材料を混ぜ合わせた
後、1000℃以上の高温で焼成することにより固相反
応されて作製される(固相焼成法)(例えば、蛍光体ハ
ンドブック P166 オーム社参照)。
【0005】各色の蛍光体の製造方法の一例を示す。図
7に蛍光体製造工程のフローを示した。ここでは、青色
蛍光体:BaMgAl1017:Eu2+、緑色蛍光体:Z
2SiO4:Mn2+、赤色蛍光体:Y23:Eu3+につ
いて示す。
【0006】青色蛍光体(Ba1-XMgAl1017:E
X)は、炭酸バリウム(BaCO3)、炭酸マグネシウ
ム(MgCO3)、酸化アルミニウム(α−Al
23)、酸化ユーロピウム(Eu23)をBa、Mg、
Al、Euの原子比が1−X:1:10:X(0.03
≦X≦0.25)になるように混合する。次に、この混
合物を適量のフラックス(媒溶剤、AlF2)と共にボ
ールミルで混合する。そして1000℃〜1800℃で
所定時間(例えば0.5時間)、還元雰囲気(H2、N2
中)で加熱する。
【0007】赤色蛍光体(Y2-x3:EuX)は、水酸
化イットリウム(Y2(OH)3)、ホウ酸(H3BO3)と
酸化ユーロピウム(Eu23)をY、Euの原子比が2
−x:X(0.05≦X≦0.30)になるように配合
する。次に、この混合物を適量のフラックスと共にボー
ルミルで混合する。そして空気中1000℃〜1800
℃で所定時間(例えば1時間)加熱する。
【0008】緑色蛍光体Zn2-XSiO4:MnXは、酸
化亜鉛(ZnO)、酸化ケイ素(SiO2)をZn、S
i、Mnの原子比が2−X:1:X(0.01≦X≦
0.10)になるように配合する。次に、この混合物に
所定量の酸化マンガン(Mn23)を添加し、ボールミ
ルで混合する。そして空気中1000℃〜1800℃で
所定時間(例えば0.5時間)加熱する。
【0009】以上のような蛍光体合成工程により得られ
た蛍光体粒子は、結晶成長により合成されているため、
蛍光体粒子同士の凝集が強く発生しており、粉砕(粉砕
工程)してふるいわけ(分級工程)を行ってから使用し
ている。
【0010】蛍光体粒子を粉砕、ふるいわけ(分級)す
る理由は、一般にPDPに蛍光体層を形成する場合にお
いて各色蛍光体粒子をペーストにしてスクリーン印刷す
る手法が用いられており、ペーストを塗布した際に蛍光
体の粒子径が小さく、均一である(粒度分布がそろって
いる)方がよりきれいな塗布面を得易いためである。つ
まり、蛍光体の粒子径が小さく、均一で形状が球状に近
いほど、塗布面がきれいになり、蛍光体層における蛍光
体粒子の充填密度が向上するとともに粒子の発光表面積
が増加し、アドレス駆動時の不安定性も改善される。理
論的にはPDP表示装置の輝度を上げることができると
考えられるからである。
【0011】又、近年さらに粒子を小さく粒度分布を均
一にする目的で水熱合成方法によって、蛍光体を作成す
る試みも行われている。
【0012】こうした蛍光体層が形成されたPDP表示
装置は、現行の40から42インチクラスのNTSCの
画素レベル(画素数=640×480個、セルピッチ=
0.43mm×1.29mm、1セルの面積=0.55
mm2)において、その輝度が300〜500cd/m2
の性能を示す。又、現行のNTSCレベルのPDPでは
蛍光体層の最大輝度を得るため、平均3.5μmの蛍光
体粒子を用いると、蛍光体粒子10個分の35μmの膜
厚が必要であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
放送業界においてハイビジョン放送の開始がアナウンス
されており、これに対応するフルスペックのハイビジョ
ンテレビ(HD−TV)の画素レベル(画素数=192
0×1125個、セルピッチ=0.15mm×0.48
mm、1セルの面積=0.072mm2)では、1画素
の幅がNTSCの約1/3となり、従来技術と同様の蛍
光体などを使用する場合には、放電空間が1/3とな
る。PDPでは放電空間の大きさと、発生する紫外線の
強度には相関があり、放電空間が狭くなると紫外線の強
度が下がることがわかっており、さらには発光に寄与し
ない隔壁の本数が3倍に増加するため、HD−TVで
は、NTSC方式のPDP表示装置に比べて、パネル発
光効率が大幅に低下することが予想される。以上のこと
から、PDPでハイビジョンのような微細セルを作製す
るにあたっては、パネル発光効率を大幅に向上させる必
要がある。このパネル発光効率を向上させるには、蛍光
体の膜厚を薄くして放電空間を広げることが考えられ
る。
【0014】このようなHD−TVにおいて、放電空間
の減少を抑制するために蛍光体膜厚を薄くする必要があ
るが、最大輝度を得るためには、例えば、10μmの膜
厚では平均1.0μmの蛍光体粒子が必要となる。
【0015】しかしながら、合成された蛍光体を粉砕す
ることにより平均1.0μmの蛍光体粒子を得た場合、
蛍光体を粉砕することにより、蛍光体の表面に結晶の欠
陥準位が発生し、蛍光体自身の量子効率が低下してしま
うため、輝度の低下につながる。そこで、合成して得ら
れた蛍光体にアニール処理(焼きなまし処理)を行うこ
とで蛍光体の表面における結晶中に存在する欠陥準位を
補修する。これにより蛍光体の量子効率が向上し、安定
した発光強度を得ることができる。
【0016】この様な蛍光体のアニール工程においては
一方で凝集という課題を抱えている。すなわち、蛍光体
の欠陥準位を補修するためには、高温でのアニール処理
が有効ではあるが、高温で処理をするために、蛍光体粒
子同士の反応が進み、凝集して、蛍光体のみかけの粒径
が大きくなる。また、凝集したものを再度粉砕すると、
再び、欠陥準位が発生することとなる。
【0017】以上のように、PDPにおいて高精細化が
すすみ、放電空間が小さくなった際には、十分な発光強
度を得ることが困難であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、セル構成がハイビジョン並びに細かいPDPであっ
ても、良好なパネル輝度を得ることが可能な優れた発光
輝度の蛍光体の製造方法とその製造装置、ならびに当該
蛍光体を用いたPDP表示装置を提供することを目的と
する。
【0019】そのために、本発明に係る蛍光体は、蛍光
体合成工程後に、合成された蛍光体の粒子間の凝集を解
きほぐす粉砕工程を経て蛍光体をアニール処理すること
により作製される蛍光体であって、アニール工程前に蛍
光体粒子の表面に膜をコーティングしたことを特徴とす
る。この膜のコーティングはアニール前であれば、同様
の効果が得られ、特に粉砕工程においておこなってもよ
い。
【0020】コーティングする際には蛍光体粒子全体を
覆う必要はなく、島状にコーティングし、その際には蛍
光体粒子の全表面積の10%以上90%以下の領域に膜
をコーティングしたことを特徴とする。
【0021】コーティングされた膜の膜厚は1nm以上
50nm以下であることを特徴とする。
【0022】また、蛍光体合成工程後に、合成された蛍
光体の粒子間の凝集を解きほぐす粉砕工程を経て蛍光体
をアニール処理することにより作製される蛍光体であっ
て、アニール工程前に蛍光体粒子の平均粒径より小さい
平均粒径を有する微粒子を混合したことを特徴とする。
【0023】微粒子を混合する際には、蛍光体粒子の平
均粒径の1%以上30%以下の平均粒径を有する微粒子
を混合したことを特徴とする。
【0024】上記の蛍光体のコーティング膜または混合
微粒子には、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、酸化ジ
ルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
チタン、酸化硅素等の酸化物であることを特徴とする。
もしくは、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化
物であることを特徴とする。
【0025】これらの蛍光体の製造方法であって、蛍光
体合成工程後に、合成された蛍光体の粒子間の凝集を解
きほぐす粉砕工程を経て蛍光体をアニール処理すること
により作製され、紫外線により励起されて可視光を発光
する蛍光体の製造方法であって、アニール工程前に蛍光
体粒子の表面に膜をコーティングまたは微粒子を混合し
たことを特徴とする。
【0026】アニール工程前に、前記のような蛍光体粒
子の表面への膜のコーティングまたは微粒子の混合を実
施することにより、アニール工程において蛍光体同士の
接触部分が少なくなり、凝集の程度を少なくすることが
できる。そして、凝集の程度が少ないために、その後に
粉砕を行った際に、欠陥準位の発生が抑制される。
【0027】また、アニール条件は蛍光体の組成により
異なり、青色蛍光体Ba1-xMgAl1017:Eux、ま
たはBa1-xMgAl1627:Euxではアニールピーク
温度が1000℃〜1800℃であり雰囲気が還元雰囲
気であることが望ましい。赤色蛍光体Y2-x3:E
X、または(Y,Gd)1-XBO3:EuXではアニール
ピーク温度が1000℃〜1800℃であり雰囲気が大
気雰囲気であることが望ましい。緑色蛍光体Zn2-x
iO4:MnX、またはBa1-XAl1219:MnXではア
ニールピーク温度が1000℃〜1800℃であり雰囲
気が大気雰囲気であることが望ましい。
【0028】蛍光体の合成方法が水熱合成法であるよう
な球状の粒子を生成しやすい場合は、凝集がもともと発
生しにくいが、上記手法を用いることによりさらなる効
果を期待できる。
【0029】また、蛍光体に膜をコートする方法として
は、メカノフュージョン法、ゾルゲル法がある。
【0030】以上により、小粒子でありながら蛍光体の
量子効率が向上し安定した発光強度の蛍光体を得ること
ができるため、HD−TVのようにセル構成が細かいP
DPであっても、蛍光体の膜厚を薄くして放電空間を広
げることができる。
【0031】よって、本発明によればセル構成がハイビ
ジョン並びに細かいPDPであっても、良好なパネル輝
度を得ることが可能な優れた発光輝度の蛍光体の製造方
法と製造装置、ならびに当該蛍光体を用いたPDP表示
装置を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明に
係るPDP表示装置の実施の形態1について図面を参照
しながら説明する。
【0033】(PDP100の構成およびPDP表示装
置160の構成)図1は、PDP100における前面ガ
ラス基板101を取り除いた概略平面図であり、図2
は、PDP100の画像表示領域123における部分断
面斜視図である。なお、図1においては表示電極10
3、表示スキャン電極104、アドレス電極107の本
数などについては分かり易くするため一部省略して図示
している。両図を参照しながらPDP100の構造につ
いて説明する。
【0034】図1に示すように、PDP100は、前面
ガラス基板101(不図示)と、背面ガラス基板102
と、N本の表示電極103と、N本の表示スキャン電極
104(N本目を示す場合はその数字を付す。)と、M
本のアドレス電極107(M本目を示す場合はその数字
を付す。)、および斜線で示す気密シール層121など
からなり、各電極103、104、107による3電極
構造の電極マトリックスを有しており、表示スキャン電
極104とアドレス電極107との交点にセルが形成さ
れている。
【0035】このPDP100は、図2に示すように、
前面ガラス基板101の1主面上に表示電極103、表
示スキャン電極104、誘電体ガラス層105、MgO
保護層106が配された前面パネルと、背面ガラス基板
102の1主面上にアドレス電極107、誘電体ガラス
層108、隔壁109、および蛍光体層110R、11
0G、110Bが配された背面パネルとが張り合わされ
て、前面パネルと背面パネルとの間に形成される放電空
間122内に放電ガスが封入された構成となっており、
図外のPDP駆動装置150(図3)に接続されてPD
P表示装置160(図3)を構成している。
【0036】PDP表示装置160の駆動時には、図3
に示すように、PDP100に表示ドライバ回路15
3、表示スキャンドライバ回路154、アドレスドライ
バ回路155を接続して、コントローラ152の制御に
従い点灯させようとするセルにおいて表示スキャン電極
104とアドレス電極107に印加することによりその
間でアドレス放電を行った後に、表示電極103、表示
スキャン電極104間にパルス電圧を印加して維持放電
を行う。この維持放電により、当該セルにおいて紫外線
が発生し、この紫外線により励起された蛍光体層が発光
することでセルが点灯し、各色セルの点灯、非点灯の組
み合わせによって画像が表示される。
【0037】次に、上述したPDP100について、そ
の製造方法を図1および図2を参照しながら説明する。
【0038】(PDP100の製造方法) (1.前面パネルの作製)前面パネルは、前面ガラス基
板101上にまず、各N本の表示電極103および表示
スキャン電極104(図2においては各2本のみ表示し
ている。)を交互かつ平行にストライプ状に形成した
後、その上を誘電体ガラス層105で被覆し、さらに誘
電体ガラス層の表面にMgO保護層106を形成するこ
とによって作製される。
【0039】表示電極103および表示スキャン電極1
04は、銀からなる電極であって、電極用の銀ペースト
をスクリーン印刷により塗布した後、焼成することによ
って形成される。
【0040】誘電体ガラス層105は、鉛系のガラス材
料を含むペーストをスクリーン印刷で塗布した後、所定
温度、所定時間(例えば560℃で20分)焼成するこ
とによって、所定の層の厚み(約20μm)となるよう
に形成する。上記鉛系のガラス材料を含むペーストとし
ては、例えば、PbO(70wt%)、B23(15w
t%)、SiO2(10wt%)、およびAl23(5
wt%)と有機バインダ(α−ターピネオールに10%
のエチルセルローズを溶解したもの)との混合物が使用
される。ここで、有機バインダとは樹脂を有機溶媒に溶
解したものであり、エチルセルローズ以外に樹脂として
アクリル樹脂、有機溶媒としてブチルカービトールなど
も使用することができる。さらに、こうした有機バイン
ダに分散剤(例えば、グリセルトリオレエート)を混入
させてもよい。
【0041】MgO保護層106は、酸化マグネシウム
(MgO)から成るものであり、例えばスパッタリング
法やCVD法(化学蒸着法)によって層が所定の厚み
(約0.5μm)となるように形成される。
【0042】(2.背面パネルの作製)背面パネルは、
まず背面ガラス基板102上に、電極用の銀ペーストを
スクリーン印刷し、その後、焼成することによってM本
のアドレス電極107が列設された状態に形成される。
その上に鉛系のガラス材料を含むペーストがスクリーン
印刷法で塗布されて誘電体ガラス層108が形成され、
同じく鉛系のガラス材料を含むペーストをスクリーン印
刷法により所定のピッチで繰り返し塗布した後焼成する
ことによって隔壁109が形成される。この隔壁109
により、放電空間122はライン方向に一つのセル(単
位発光領域)毎に区画される。
【0043】図4は、PDP100の一部断面図であ
る。同図に示すように、隔壁109の間隙寸法Wが一定
値32インチ〜50インチのHD−TVに合わせて13
0μm〜240μm程度に規定される。
【0044】そして、隔壁109と隔壁109の間の溝
には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各蛍光体
粒子と有機バインダとからなるペースト状の蛍光体イン
キを塗布し、これを400〜590℃の温度で焼成して
有機バインダを焼失させることによって、各蛍光体粒子
が結着してなる蛍光体層110R、110G、110B
が形成される。この蛍光体層110R、110G、11
0Bの合成方法、および蛍光体層に用いる蛍光体粒子に
ついては後述する。
【0045】(3.パネル張り合わせによるPDPの作
製)このようにして作製された前面パネルと背面パネル
は、前面パネルの各電極と背面パネルのアドレス電極と
が直交するように重ね合わせられるとともに、パネル周
縁に封着用ガラスを介挿させ、これを例えば450℃程
度で10〜20分間焼成して気密シール層121(図
1)を形成させることにより封着される。そして、一旦
放電空間122内を高真空(例えば、1.1×10-4
a)に排気したのち、放電ガス(例えば、He−Xe
系、Ne−Xe系の不活性ガス)を所定の圧力で封入す
ることによってPDP100が作製される。
【0046】(4.蛍光体層の形成方法について)図5
は、蛍光体層110R、110G、110Bを形成する
際に用いるインキ塗布装置200の概略構成図である。
【0047】同図に示すように、インキ塗布装置200
は、サーバ210、加圧ポンプ220、ヘッダ230な
どを備え、蛍光体インキを蓄えるサーバ210から供給
される蛍光体インキは、加圧ポンプ220によりヘッダ
230に加圧されて供給される。ヘッダ230にはイン
キ室230aおよびノズル240が設けられており、加
圧されてインキ室230aに供給された蛍光体インキ
は、ノズル240から連続的に吐出されるようになって
いる。このノズル240の口径Dは、ノズルの目詰まり
防止のため30μm以上、かつ塗布の際の隔壁からのは
み出し防止のため隔壁109間の間隔W(約130μm
〜200μm)以下にすることが望ましく、通常30μ
m〜130μmに設定される。
【0048】ヘッダ230は、ヘッダ走査機構(不図
示)によって直線的に駆動されるように構成されてお
り、ヘッダ230を走査させるとともにノズル240か
ら蛍光体インキ250を連続的に吐出することにより、
背面ガラス基板102上の隔壁109間の溝に蛍光体イ
ンキが均一に塗布される。ここで、使用される蛍光体イ
ンキの粘度は25℃において、1500〜30000セ
ンチポアズ(CP)の範囲に保たれている。
【0049】なお、上記サーバ210には攪拌装置(不
図示)が備えられており、その攪拌により蛍光体インキ
中の粒子の沈殿が防止される。またヘッダ230は、イ
ンキ室230aやノズル240の部分も含めて一体成形
されたものであり、金属材料を機器加工ならびに放電加
工することによって作製されたものである。
【0050】また、蛍光体層を形成する方法としては、
上記方法に限定されるものではなく、例えば、フォトリ
ソ法、スクリーン印刷法、および蛍光体粒子を混合させ
たフィルムを配設する方法など、種々の方法を利用する
ことができる。
【0051】(蛍光体インキおよび蛍光体について)蛍
光体インキは、各色蛍光体粒子、バインダ、溶媒とが混
合され、1500〜30000センチポアズ(CP)と
なるように調合されたものであり、必要に応じて、界面
活性剤、シリカ、分散剤(0.1〜5wt%)等を添加
してもよい。
【0052】この蛍光体インキに調合される赤色蛍光体
としては、(Y,Gd)1-XBO3:EuX、またはY2-x
3:EuXで表される化合物が用いられる。これらは、
その母体材料を構成するY元素の一部がEuに置換され
た化合物である。ここで、Y元素に対するEu元素の置
換量Xは、0.05≦X≦0.20の範囲となることが
好ましい。これ以上の置換量とすると、輝度は高くなる
ものの輝度劣化が著しくなることから実用上使用できに
くくなると考えられる。一方、この置換量以下である場
合には、発光中心であるEuの組成比率が低下し、輝度
が低下して蛍光体として使用できなくなるためである。
【0053】緑色蛍光体としては、Ba1-XAl
1219:MnX、またはZn2-XSiO4:MnXで表され
る化合物が用いられる。Ba1-XAl1219:MnXは、
その母体材料を構成するBa元素の一部がMnに置換さ
れた化合物であり、Zn2-xSiO4:MnXは、その母
体材料を構成するZn元素の一部がMnに置換された化
合物である。ここで、Ba元素およびZn元素に対する
Mn元素の置換量Xは、上記赤色蛍光体のところで説明
した理由と同様の理由により、0.01≦X≦0.10
の範囲となることが好ましい。
【0054】青色蛍光体としては、Ba1-XMgAl10
17:EuX、またはBa1-XMgAl1627:EuX
表される化合物が用いられる。Ba1-XMgAl
1017:Eu X、Ba1-XMgAl1627:EuXは、そ
の母体材料を構成するBa元素の一部がEuに置換され
た化合物である。ここで、Ba元素に対するEu元素の
置換量Xは、上記と同様の理由により、前者の青色蛍光
体は0.03≦X≦0.25、後者の青色蛍光体は0.
03≦X≦0.20の範囲となることが好ましい。これ
らの蛍光体の合成方法については後述する。
【0055】蛍光体インキに調合されるバインダとして
は、エチルセルローズやアクリル樹脂を用い(インキの
0.1〜10wt%を混合)、溶媒としては、α−ター
ピネオール、ブチルカービトールを用いることができ
る。なお、バインダとして、PMAやPVAなどの高分
子を、溶媒として、ジエチレングリコール、メチルエー
テルなどの有機溶媒の水を用いることもできる。
【0056】(蛍光体材料の製法について)本実施の形
態1の蛍光体製造工程のフローを図6に示す。本実施の
形態1においては、蛍光体合成工程に水熱合成法を用い
た。なお、水熱合成法とは、高温高圧水溶液(熱水)の
高い溶解・折出作用および高反応性を利用した化合物の
合成方法である。以下に本実施の形態1の蛍光体合成工
程を示す。
【0057】(1.青色蛍光体) (Ba1-XMgAl1017:EuXについて)まず、混合
液作製工程において、原料となる、硝酸バリウムBa
(NO32、硝酸マグネシウムMg(NO32、硝酸ア
ルミニウムAl(NO33、硝酸ユーロピウムEu(N
32をBa、Mg、Al、Euの原子比が1−X:
1:10:X(0.03≦X≦0.25)となるように
混合し、これを水性媒体に溶解して混合液を作成する。
この水性媒体にはイオン交換水、純水が不純物を含まな
い点で好ましいが、これらに非水溶媒(メタノール、エ
タノールなど)が含まれていても使用することができ
る。
【0058】次に水和混合液を金あるいは白金などの耐
食性、耐熱性を持つものからなる容器に入れて、例えば
オートクレーブなどの加圧しながら加熱する事ができる
装置を用い、高圧容器中で所定温度(100〜300
℃)、所定圧力(0.2MPa〜10MPa)の下で水
熱合成(12〜20時間)を行う。
【0059】水熱合成を行うことにより得られる蛍光体
粒子は軽度に凝集しているため、粉砕を実施すると得ら
れる蛍光体粒子は形状が球状となり、かつ粒径が従来の
固相反応から作製されるものとくらべて小さく(平均粒
径:0.05μm〜2.0μm程度)形成される。粉砕
は蛍光体粒子表面の結晶性を失わない程度におこなうほ
ぐしのようなもので、ここでは、乳鉢を用いた。なお、
粗粉砕は乳鉢に限るものではなく例えば超音波発生器な
どを用いてもよい。また、ここでいう「球状」とは、ほ
とんどの蛍光粒子の軸径比(短軸径/長軸径)が、例え
ば、0.9以上1.0以下となるように定義されるもの
であるが、必ずしも蛍光体粒子のすべてがこの範囲に入
る必要はない。
【0060】(2.緑色蛍光体) (Zn2-xSiO4:MnXについて)まず、混合液作製
工程において、原料である、硝酸亜鉛Zn(NO3)、
二酸化硅素SiO2、硝酸マンガンMn(NO32をモ
ル比で2−X:1:X(0.01≦X≦0.10)とな
るように混合し、イオン交換水に溶解して混合液を作成
する。
【0061】次に、水和工程において、この混合液に対
して塩基性水溶液(たとえばアンモニア水溶液)を添加
し、水和物を作成する。
【0062】その後、水熱合成工程において、この水和
物とイオン交換水を白金や金などの耐食性、耐熱性を持
つものからなるカプセル中に入れて、例えばオートクレ
ーブを用い、高圧容器中で所定温度、所定圧力(例え
ば、温度100℃〜300℃、圧力0.2MPa〜10
MPa)の条件下で所定時間(例えば、2〜10時間)
水熱合成を行う。そして水熱合成が行われた粒子を乾燥
することにより、所望のZn2-XSiO4:MnXが得ら
れる。この水熱合成工程により得られる蛍光体粒子を粉
砕すると、粒径が0.1μm〜2.0μm程度となり、
その形状が球状となる。
【0063】(3.赤色蛍光体) (Y2-x3:EuXについて)混合液作製工程におい
て、原料である、硝酸イットリウムY2(NO32と硝
酸ユーロピウムEu(NO32を混合し、モル比が2−
X:X(0.05≦X≦0.20)となるようにイオン
交換水に溶解して混合液を作成する。
【0064】次に、水和工程において、この水溶液に対
して塩基性水溶液(例えば、アンモニア水溶液)を添加
し、水和物を形成させる。
【0065】その後、水熱合成工程において、この水和
物とイオン交換水を白金や金などの耐食性、耐熱性を持
つものからなる容器中に入れ、例えばオートクレーブを
用いて高圧容器中で温度100〜300℃、圧力0.2
MPa〜10MPaの条件下、3〜12時間水熱合成を
行う。その後、得られた化合物の乾燥を行い、所望のY
2-X3:EuXが得られる。この水熱合成工程により得
られる蛍光体粒子を粉砕すると、粒径が0.1μm〜
2.0μm程度となり、かつその形状が球状となる。こ
の粒径、形状は発光特性の優れた蛍光体層を形成するの
に適している。
【0066】上記各蛍光体粒子は、いずれも水熱合成法
によって生成されるため、上述のように、形状が球状か
つ、粒径の小さな粒子(平均粒径が0.1μm〜2.0
μm程度)に形成される。
【0067】このようにして得られた蛍光体粒子に膜の
コーティングもしくは微粒子の混合を実施した。
【0068】蛍光体に膜をコートする方法としては、メ
カノフュージョン法、ゾルゲル法を用いた。
【0069】第一の方法はメカノフュージョン法であ
る。すなわち、蛍光体粒子を用意し、例えば、付着させ
るべき膜、例えば、平均粒径0.1μmの酸化硅素(S
iO2)をメカノフュージョン装置を使用して(例え
ば、ホソカワミクロン(株)製、メカノフュージョン装
置AMS)蛍光体粒子表面にSiO2を付着させる。こ
の方法は上記のような酸化物以外に弗化物等でも使用で
きる。
【0070】第二の方法はゾルゲル法である。すなわ
ち、蛍光体粒子を用意し、次に、膜をこの表面に付着さ
せるためには、アルコキシド、例えば、硅酸エチルSi
(O1254をアルコール溶液中に投入して、これを
加水分解させて、蛍光体粒子表面にSiO2を付着させ
る。この方法は上記のような酸化物以外に弗化物等でも
使用できる。
【0071】このようにして得られた蛍光体にアニール
を実施した。各色のアニール方法を示す。
【0072】青色蛍光体においてはアニールピーク温度
を1000℃〜1800℃で1〜5時間保持を行い、雰
囲気は還元雰囲気(例えば水素を5%、窒素を95%の
雰囲気)で実施した。
【0073】緑色蛍光体においてはアニールピーク温度
を1000℃〜1800℃で1〜5時間保持を行い、雰
囲気は大気雰囲気で実施した。
【0074】赤色蛍光体においてはアニールピーク温度
を1000℃〜1800℃で1〜5時間保持を行い、雰
囲気は大気雰囲気で実施した。
【0075】このようにして、蛍光体に膜のコーティン
グもしくは微粒子の混合を実施した後にアニールした蛍
光体粒子は、設定したアニールピーク温度およびアニー
ル時間により軽度に凝結しているため、これを結晶性が
損なわれない程度に乳鉢や超音波発生器でほぐした後
(粉砕工程)に空気分級機によって分級(分級工程)す
ることにより平均粒径が0.1〜2.0μm程度の粒度
分布を持つ蛍光体粒子群として得られた。
【0076】
【実施例】(実施例1)実施の形態1で作製された蛍光
体の効果を確認するために、一例として青色蛍光体Ba
1-XMgAl1017:EuX(平均粒径1μm)を用意
し、膜のコーティング、微粒子の混合をおこない、次の
4つのアニール前の蛍光体を作製し、同一条件でアニー
ル実施後に同様に粉砕、分級を経て平均粒径1μmの蛍
光体で評価を実施した。
【0077】(サンプル1−1) 膜のコーティング、
微粒子の混合を行わない (サンプル1−2) SiO2膜のメカノフュージョン
によるコーティング(30nm) (サンプル1−3) SiO2膜の島状のメカノフュー
ジョンによるコーティング(30nm)で蛍光体粒子の
50%の領域に膜をコーティング (サンプル1−4) SiO2微粒子(平均粒径0.2
μm)の混合 これらの蛍光体サンプルを深さ1mmのホルダーに充填
し、波長146nmのKr(クリプトン)エキシマラン
プを照射して、ミノルタ製の輝度計にて測定した。結果
として発光強度は(サンプル1−4)、(サンプル1−
3)、(サンプル1−2)>(サンプル1−1)となっ
た。このような結果は、アニール工程前に、前記のよう
な蛍光体粒子の表面への膜のコーティングもしくは微粒
子の混合を実施することにより、アニール工程において
蛍光体同士の接触部分が少なくなり、凝集の程度を少な
くすることができ、また凝集の程度が少ないため、その
後に粉砕を行った際に、欠陥準位の発生が抑制されつつ
平均粒径の小さい蛍光体を作製することが可能となった
ものと考えられる。
【0078】島状に膜をコーティングした際には蛍光体
粒子の全表面積の10%以上90%以下の領域に膜をコ
ーティングしたもので同様の効果が得られた。
【0079】また、コーティングする膜の膜厚は1nm
以上50nm以下で同様の効果が得られている。
【0080】蛍光体粒子の表面全てに膜をコーティング
する場合はこれ以上の膜厚にすると蛍光体を励起するた
めの紫外線の吸収により、発光効率が低下するものと考
えられる。しかしながら、島状にコーティングした場合
はこれより厚くしても同様の効果が得られることは容易
に考えられる。
【0081】微粒子の混合においては、蛍光体粒子の平
均粒径の1%以上30%以下の平均粒径を有する微粒子
を混合した場合に効果が得られた。
【0082】大きい微粒子を混合した場合は、蛍光体の
充填率を低下させてしまうために、発光効率を低下させ
たものと考えられる。また、微粒子が小さすぎると、蛍
光体同士が接触してしまい、凝集が強固になり、その後
の粉砕を行った際に、欠陥準位が発生し、発光効率を低
下させたものと考えられる。
【0083】また、上記の蛍光体のコーティング膜もし
くは混合微粒子は酸化硅素に限られるのではなく、酸化
アルミニウム、酸化ニッケル、酸化ジルコニウム、酸化
マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン等の酸化物
や弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化物におい
て効果が得られた。
【0084】また、コーティングにゾルゲル法を用いて
も同様の効果が得られた。
【0085】また、これらの蛍光体サンプルを高精細の
PDPに適用し、評価を行った。作製した各PDP表示
装置は42インチの大きさを持ち(リブピッチ150μ
mのHD−TV仕様)、誘電体ガラス層の厚み、MgO
保護層の厚み、表示電極と表示スキャン電極の間の距
離、放電空間に封入される放電ガス種、ガス圧等は同一
条件とした。蛍光体の膜厚は10μmとし塗布形状も同
一とした。結果として実施例1と同様の傾向を得た。
【0086】本実施例1では平均粒径を1μmとしたが
平均粒径が0.1μm以上2μm以下であれば同様の効
果が得られる。
【0087】なお、蛍光体の組成については、本実施の
形態1の例に限られるものではなく、例えば、青色蛍光
体Ba1-XMgAl1627:EuX、緑色蛍光体Ba1-X
Al1 219:MnX、赤色蛍光体(Y,Gd)1-X
3:EuXなどでも問題はない。
【0088】また、蛍光体の合成方法についても水熱合
成法に限られるものではなく、固相焼成法やゾルゲル法
などの合成方法でも同様の効果が期待できる。
【0089】また、本発明に係る蛍光体は、同じ紫外線
により励起、発光する蛍光灯にも応用することができ
る。その場合には、蛍光管内壁に塗布されている従来の
蛍光体層を本実施の形態1で得られた蛍光体からなる蛍
光体層に置換すればよい。
【0090】このように本発明を蛍光灯に適用すれば、
従来の蛍光灯より輝度及び輝度劣化に優れたものが得ら
れる。
【0091】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明に係る蛍
光体の製造方法は、蛍光体合成工程後に、合成された蛍
光体の粒子間の凝集を解きほぐす粉砕工程を経て蛍光体
をアニール処理することにより作製され、紫外線により
励起されて可視光を発光する蛍光体の製造方法であっ
て、アニール工程前に蛍光体粒子の表面に膜をコーティ
ングまたは微粒子を混合したことを特徴とする。
【0092】本発明によれば、セル構成がハイビジョン
並びに細かいPDPであっても、良好なパネル輝度を得
ることが可能な優れた発光輝度の蛍光体とその製造方
法、ならびに当該蛍光体を用いたPDP表示装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るPDPの前面ガラ
ス基板を除いた平面図
【図2】本発明の実施の形態1に係るPDPの画像表示
領域の構造を示す部分断面斜視図
【図3】本発明の実施の形態1に係るPDP表示装置の
ブロック図
【図4】本発明の実施の形態1に係るPDPの画像表示
領域の構造を示す部分断面図
【図5】本発明の実施の形態1に係る蛍光体層を形成す
る際に用いるインキ塗布装置の概略構成図
【図6】本発明の実施の形態1に係る蛍光体の製造工程
のフロー図
【図7】従来の蛍光体の製造工程のフロー図
【符号の説明】
100 PDP 101 前面ガラス基板 102 背面ガラス基板 103 表示電極 104 表示スキャン電極 105 誘電体ガラス層 106 MgO保護層 107 アドレス電極 108 誘電体ガラス層 109 隔壁 110R 蛍光体層(赤) 110G 蛍光体層(緑) 110B 蛍光体層(青) 121 気密シール層 122 放電空間 123 画面表示領域 150 駆動装置 152 コントローラ 153 表示ドライバ回路 154 表示スキャンドライバ回路 155 アドレスドライバ回路 160 表示装置 200 インキ塗布装置 210 サーバ 220 加圧ポンプ 230 ヘッダ 240 ノズル 250 蛍光体インキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 日比野 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4H001 CA01 CA02 CA06 CC02 CC08 CF01 XA05 XA08 XA12 XA13 XA14 XA25 XA39 XA56 XA63 XA64 5C040 FA01 GG08 KB14 MA03

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体合成工程後に、合成された蛍光体
    の粒子間の凝集を解きほぐす粉砕工程を経て蛍光体をア
    ニール処理することにより作製される蛍光体であって、
    アニール工程前に蛍光体粒子の表面に膜をコーティング
    したことを特徴とする蛍光体。
  2. 【請求項2】 粉砕工程において蛍光体粒子の表面に膜
    をコーティングしたことを特徴とする前記請求項1に記
    載の蛍光体。
  3. 【請求項3】 蛍光体粒子の表面に膜を島状にコーティ
    ングしたことを特徴とする前記請求項1または2に記載
    の蛍光体。
  4. 【請求項4】 蛍光体粒子の全表面積の10%以上90
    %以下の領域に膜をコーティングしたことを特徴とする
    前記請求項1から3のいずれかに記載の蛍光体。
  5. 【請求項5】 蛍光体にコーティングされた膜の膜厚が
    1nm以上50nm以下であることを特徴とする前記請
    求項1から4のいずれかに記載の蛍光体。
  6. 【請求項6】 蛍光体合成工程後に、合成された蛍光体
    の粒子間の凝集を解きほぐす粉砕工程を経て蛍光体をア
    ニール処理することにより作製される蛍光体であって、
    アニール工程前に蛍光体粒子の平均粒径より小さい平均
    粒径を有する微粒子を混合したことを特徴とする蛍光
    体。
  7. 【請求項7】 粉砕工程において蛍光体粒子の平均粒径
    より小さい平均粒径を有する微粒子を混合したことを特
    徴とする前記請求項6に記載の蛍光体。
  8. 【請求項8】 蛍光体粒子の平均粒径の1%以上30%
    以下の平均粒径を有する微粒子を混合したことを特徴と
    する前記請求項6または7に記載の蛍光体。
  9. 【請求項9】 コーティング膜または混合微粒子が酸化
    物であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに
    記載の蛍光体。
  10. 【請求項10】 酸化物が酸化アルミニウム、酸化ニッ
    ケル、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カル
    シウム、酸化チタン、酸化硅素のうちいずれか1種以上
    から成ることを特徴とする前記請求項9に記載の蛍光
    体。
  11. 【請求項11】 コーティング膜または混合微粒子が弗
    化物であることを特徴とする請求項1から8のいずれか
    に記載の蛍光体。
  12. 【請求項12】 弗化物が弗化マグネシウム、弗化カル
    シウムのうちいずれか1種以上からなることを特徴とす
    る前記請求項11に記載の蛍光体。
  13. 【請求項13】 蛍光体合成工程において合成される蛍
    光体が青色蛍光体であり、その組成がBa1-xMgAl
    1017:Eux、またはBa1-xMgAl1627:Eux
    であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに
    記載の蛍光体。
  14. 【請求項14】 蛍光体合成工程において合成される蛍
    光体が赤色蛍光体であり、その組成がY2-x3:E
    X、または(Y,Gd)1-XBO3:EuXであることを
    特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の蛍光
    体。
  15. 【請求項15】 蛍光体合成工程において合成される蛍
    光体が緑色蛍光体であり、その組成がZn2-xSiO4
    MnX、またはBa1-XAl1219:MnXであることを
    特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の蛍光
    体。
  16. 【請求項16】 蛍光体合成工程において水熱合成法に
    より蛍光体が合成されることを特徴とする前記請求項1
    から15のいずれかに記載の蛍光体。
  17. 【請求項17】 蛍光体の形状が球状であることを特徴
    とする前記請求項1から16のいずれかに記載の蛍光
    体。
  18. 【請求項18】 蛍光体合成工程後に、合成された蛍光
    体の粒子間の凝集を解きほぐす粉砕工程を経て蛍光体を
    アニール処理することにより作製される前記請求項1か
    ら17のいずれかに記載の蛍光体の製造方法であって、
    アニール工程前に蛍光体粒子の表面に膜をコーティング
    または微粒子を混合したことを特徴とする蛍光体の製造
    方法。
  19. 【請求項19】 蛍光体に膜をコートする方法がメカノ
    フュージョン法であることを特徴とする前記請求項18
    に記載の蛍光体の製造方法。
  20. 【請求項20】 蛍光体に膜をコートする方法がゾルゲ
    ル法であることを特徴とする前記請求項18に記載の蛍
    光体の製造方法。
  21. 【請求項21】 1色または複数色の放電セルが複数配
    列されるとともに、各放電セルに対応する色の蛍光体層
    が配設されたプラズマディスプレイパネルと、前記プラ
    ズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを備えた
    プラズマディスプレイパネル表示装置であって、前記蛍
    光体層のうちの少なくとも1色が前記請求項1から17
    のいずれかに記載の蛍光体または前記請求項18から2
    0のいずれかに記載の蛍光体の製造方法を用いて作製さ
    れていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    表示装置。
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