JP2003034068A - 環境配慮型高光沢印刷物およびその製造方法 - Google Patents

環境配慮型高光沢印刷物およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥性に優れ、VOC規制の遵守および脱墨も
可能な環境配慮型の高光沢印刷物とその製造方法の提供
にある。 【解決手段】紙基材10の表面に、油性の酸化重合型オ
フセットインキと紫外線硬化型オフセットインキとの油
性・UV複合型インキでなる印刷層12が形成され、該
印刷層12上にインラインで水性コート剤でなるオーバ
ーコート層20が施されていて、前記油性の酸化重合型
オフセットインキは、石油系の揮発性有機化合物(VO
C)を全く含まない大豆油インキでなり、表面光沢度が
60以上、好ましくは70以上である環境配慮型高光沢
印刷物1とその製造方法とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧函等に用いる
高光沢印刷物とその製造方法に関するものであり、特に
石油系の揮発性有機化合物(VOC)を含まず、かつ脱
墨(用語説明は後述する)に優れる環境配慮型の高光沢
印刷物とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧函等に用いられ美粧性に優れ
た紙容器用の高光沢印刷物として、厚紙等紙基材の表面
に印刷層、光沢コート層が施されたもので、入射角60
度における表面光沢度(以下単に表面光沢度という)が
60以上有するものが用いられていた。このように表面
光沢度が、60以上有する高光沢印刷物として、例えば
紫外線硬化型インキ(以下UVインキという)により厚
紙等紙基材の表面に印刷層を形成し、この印刷層の上に
高光沢用の紫外線硬化型コート剤(以下UVニスとい
う)からなるオーバーコート層を形成した構成が一般的
で、紫外線照射で乾燥硬化が早いというメリットから高
速の印刷機と連結してインラインによりオーバーコート
層を形成することを可能にした方法として好適に採用さ
れていた。
【0003】しかしながら、上記のように、UVイン
キ、UVニスを用いた高光沢の印刷物は、60以上の表
面光沢度が得られ、オーバーコート層の形成にインライ
ン化を可能にするが、近年の廃棄物の増加とそれに係わ
る環境問題の深刻化に鑑み、高光沢印刷物である紙容器
等の使用後、それを再生紙として再利用するに際し、そ
の脱墨工程(古紙の印刷インキが、パルパー中の温水と
薬品で剥がされ、次いでフロテーター中で泡にそのイン
キをくっつけて浮上させ除去する工程をいう)で、上記
のようなUVインキ、UVニスを用いた印刷物では、そ
の印刷層とオーバーコート層に脱墨性が劣るため、この
高光沢印刷物を再生紙として再利用することは困難なも
ので、環境に配慮されていないという問題があった。
【0004】上記のような環境問題に鑑み、最近上記の
UVインキ、UVニスを用いずに印刷物の表面光沢度を
上げる方法として、例えば脱墨性に優れ、かつ有機溶剤
を用いないすなわち環境に配慮されたアクリル系樹脂等
のエマルジョンでなる水性コート剤を、脱墨性に優れた
オフセット用の油性インキ(紫外線硬化型インキに対
し、酸化重合型の乾性油等を主体としたインキをいう)
でなる印刷層の上に塗布して、近赤外線と対流型送風の
クイックドライ方式で乾燥させ、インラインでオーバー
コート層とする環境に配慮された高光沢印刷物とその製
造方法がある。
【0005】しかし、上記高光沢印刷物とその製造方法
におけるオフセット用の油性インキは、乾燥性を上げて
作業効率と棒積み性を上げるため、そのビヒクル中に大
豆油や亜麻仁油等植物油の他に、25%〜35%の鉱物
油、ナフテン、パラフィン等石油系の揮発性有機化合物
(VOCという)が含まれていて、揮発性有機溶剤の総
量を規制する通称VOC(Volatile Organic Compound
)規制の遵守など環境保全に係わる負荷が増大すると
いう問題のあるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決するものであり、その課題とすると
ころは、乾燥性に優れ、VOC規制の遵守および脱墨も
可能な環境配慮型の高光沢印刷物とその製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題
を達成するために、まず請求項1の発明では、紙基材の
表面に、油性の酸化重合型オフセットインキと紫外線硬
化型オフセットインキとが複合した油性・UV複合型イ
ンキでなる印刷層が形成され、該印刷層の上に水性コー
ト剤もしくは紫外線硬化型ニスでなるオーバーコート層
が施されていて、入射角60度における表面の光沢度が
60以上、好ましくは70以上であることを特徴とする
環境配慮型高光沢印刷物としたものである。
【0008】上記請求項1の発明によれば、紙基材上の
印刷層が、油性の酸化重合型オフセットインキと紫外線
硬化型オフセットインキとが複合した油性・UV複合型
インキでなるので、紫外線硬化型インキの特性を生かし
た紫外線照射での乾燥性に優れ、かつ油性の酸化重合型
インキの特性を生かした脱墨性をも有する環境配慮型高
光沢印刷物とすることができる。
【0009】また、請求項2の発明では、前記油性・U
V複合型インキを構成する油性の酸化重合型オフセット
インキは、石油系の揮発性有機化合物を全く含まない大
豆油を主成分とする油性インキであることを特徴とする
請求項1記載の環境配慮型高光沢印刷物としたものであ
る。
【0010】上記請求項2の発明によれば、前記油性・
UV融合型インキを構成する油性の酸化重合型オフセッ
トインキを、石油系の揮発性有機化合物を全く含まない
大豆油を主成分とする油性インキ、所謂大豆油100%
インキとしたので、脱墨性とともにVOC規制の遵守を
も可能にする環境配慮型高光沢印刷物とすることができ
る。
【0011】また、請求項3の発明では、紙基材の表面
に、油性の酸化重合型オフセットインキと紫外線硬化型
オフセットインキとが融合した油性・UV複合型インキ
を用いて印刷層を形成し、該印刷層に紫外線を照射して
乾燥し、該乾燥された印刷層の上に連続して水性コート
剤もしくは紫外線硬化型ニスでなるオーバーコート層を
設けて乾燥し、入射角60度における表面の光沢度が6
0以上、好ましくは70以上とすることを特徴とする環
境配慮型高光沢印刷物の製造方法としたものである。
【0012】また、請求項4の発明では、前記油性の酸
化重合型オフセットインキは、石油系の揮発性有機化合
物を全く含まない大豆油を主成分とする油性インキでな
ることを特徴とする請求項3に記載の環境配慮型高光沢
印刷物の製造方法としたものである。
【0013】上記本発明の環境配慮型高光沢印刷物の製
造方法によれば、油性・UV複合型インキを構成する紫
外線硬化型オフセットインキが、油性の酸化重合型オフ
セットインキの乾燥性の悪さを補いつつ、紫外線の照射
で印刷層の乾燥性を促進せしめ、連続して(インライン
で)水性コート剤もしくは紫外線硬化型ニスでなるオー
バーコート層を設けることができるので作業効率の高い
環境配慮型高光沢印刷物の製造方法とすることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。本発明は、化粧函等に用いる高光沢印刷物で、特に
石油系の揮発性有機化合物(VOC)を含まず、かつ脱
墨性に優れる環境配慮型の高光沢印刷物およびその製造
方法に関するものであり、その環境配慮型高光沢印刷物
は、図1の側断面積層図に示すように、例えば紙基材
(10)の表面に、油性の酸化重合型オフセットインキ
と紫外線硬化型オフセットインキとが融合した油性・U
V複合型インキでなる印刷層(12)が形成され、この
印刷層(12)の上に連続して(インラインで)水性コ
ート剤でなるオーバーコート層(20)が施されてい
て、入射角60度における表面の光沢度が60以上、好
ましくは70以上である環境配慮型高光沢印刷物(1)
である。このオーバーコート層(20)は、紫外線硬化
型ニスでなるものとしてもよい。
【0015】また、本発明では、前記印刷層(12)を
形成する油性・UV複合型インキのうちの酸化重合型オ
フセットインキは、石油系の揮発性有機化合物を全く含
まない大豆油を主成分とする油性インキで、脱墨性とと
もにVOC規制の遵守をも可能にする環境配慮型高光沢
印刷物(1)とするものである。
【0016】また、本発明の環境配慮型高光沢印刷物の
製造方法は、図2の側面概略図に示すように、例えばオ
フセット印刷ユニット(400)で紙基材(10)の表
面に、油性の酸化重合型オフセットインキと紫外線硬化
型オフセットインキとが複合した油性・UV複合型イン
キを用いて印刷層を形成し、この印刷層に、UV照射装
置(300)で紫外線を照射して乾燥硬化し、この乾燥
硬化された印刷層の上にコート剤コートユニット(20
0)によりインラインで水性コート剤をコートしてオー
バーコート層を形成し、次の近赤外線等による乾燥装置
(100)で乾燥して、表面の光沢度が60以上、好ま
しくは70以上の環境配慮型高光沢印刷物とするもので
ある。
【0017】このように、油性・UV複合型インキを構
成する紫外線硬化型オフセットインキが、この油性・U
V複合型インキを構成する油性の酸化重合型オフセット
インキの乾燥性の悪さを補いつつ、UV照射装置(30
0)の紫外線照射で印刷層の乾燥性を促進せしめるの
で、連続して(インラインで)水性コート剤でなるオー
バーコート層を設けることができ、作業効率の高い環境
配慮型高光沢印刷物の製造方法である。
【0018】以下に本発明の環境配慮型高光沢印刷物お
よびその製造方法の材料等について説明する。先ず、本
発明の環境配慮型高光沢印刷物を構成する印刷層(1
2)としては、上記のように油性の酸化重合型オフセッ
トインキと紫外線硬化型オフセットインキとが複合した
油性・UV融合型インキでなり、その油性の酸化重合型
オフセットインキは、例えば0〜25重量%のフタロシ
アニン銅、ジスアゾイエロー等着色(0%の場合は無着
色)のための顔料と、20〜30重量%のロジン変性フ
ェノール樹脂、アルキッド樹脂等の樹脂分および35〜
55重量%の大豆油、亜麻仁油、桐油等の植物油でなる
ビヒクルと、数重量%のハイドロキノン等酸化抑制剤や
ナフテン酸コバルト等ドライヤー等添加剤とでなり、特
に本発明では植物油として大豆油100%のビヒクルを
用いている。そのためこの油性の酸化重合型オフセット
インキ単体としては乾燥性に劣るが、石油系の揮発性有
機化合物(VOC)を全く含まないので、脱墨性に優れ
ているとともにVOC規制の遵守をも可能にし、この成
分の配合比によっては、SOYマーク(アメリカ大豆油
協会(ASA)の認定マーク)の取得も可能な環境配慮
型高光沢印刷物(1)とすることができる。
【0019】また、上記油性・UV複合型インキを構成
する紫外線硬化型オフセットインキとしては、例えば例
えば0〜25重量%のフタロシアニン銅、ジスアゾイエ
ロー等着色(0%の場合は無着色)のための顔料と、3
0〜90重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタ
ン、エポキシの各アクリル酸エステル等硬化して顔料を
固着させる光重合性素材および10〜40重量%のケト
ン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等密着性を改良する
改質用樹脂でなるビヒクルと、5〜10重量%のベンゾ
フェノン、ベンジル、ジメチルアミノベンゾフェノン等
光を受けてラジカルを発生する光重合開始剤、他僅かの
量のハイドロキノン等熱重合禁止剤やポリエチレン等添
加剤とでなり、紫外線の照射で硬化して乾燥するオフセ
ット用インキである。
【0020】以上の油性の酸化重合型オフセットインキ
と紫外線硬化型オフセットインキとをほぼ1対1の割合
で、適性な温度のもとで助剤を介して混合し複合化して
油性・UV複合型インキとし、このインキを用いてオフ
セット印刷方式で図1に示す紙基材(10)の上に印刷
層(12)として形成する。
【0021】また、本発明の環境配慮型高光沢印刷物
(1)を構成するオーバーコート層(20)には、水性
コート剤あるいは紫外線硬化型ニス(UVニス)が用い
られ、そのうちの水性コート剤としては、水性のコート
剤であればよく特に限定するものではないが、光沢と脱
墨性を考慮して、例えば固形分としてアクリル系ポリマ
ー、アクリルとスチレンのコポリマーなどが挙げられ好
適に用いられる。この水性コート剤は、約40〜85重
量%の固形分を有し、その他湿潤剤、界面活性剤等を加
え皮膜適性を向上させることができる。この水性コート
剤の塗布量は、2〜7g/m2 の範囲とするのが塗布適
性、光沢性等から好ましい。またこれら固形分を溶解ま
たは分散させる溶媒として、水と一部添加される揮発性
有機溶剤とからなり、この揮発性有機溶剤は、VOC規
制の問題があるので5重量%以下と最小限とするのが好
ましく、例えばエタノール、メタノール、イソプロパノ
ール、n−ブタノール等アルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、エチルアセテート等が挙げられる。
【0022】また上記水性コート剤の塗布法は、例えば
ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ(凸版)
印刷法等があるが、被塗布基材が枚葉の場合はフレキソ
(凸版)印刷法が好適に用いられていて、図3の側面概
略図に示すように、例えばインキパン(31)中の水性
コート剤(39)が、セル(図示せず)が刻設されてい
るアニロックスローラー(33)で持ち上げられ、それ
をしぼりロール(38)でその供給量を制御し、オフセ
ットロール(35)を介して版胴(36)に卷着されて
いる印刷版(60)に転移され、この版胴(36)と圧
胴(37)の間を通過する紙基材(10)に印刷版(6
0)から転移されて、図1に示す紙基材(10)上の印
刷層(12)面にオーバーコート層(20)を形成する
方法がある。なおこの水性コート剤の塗布によるオーバ
ーコート層(20)の乾燥装置としては、近赤外線の照
射と温風、冷風の組み合わせが好適で、このコート剤が
紫外線硬化型ニスの場合の乾燥装置は、水銀ランプある
いはキセノンランプ等紫外線照射装置と冷風の組み合せ
でなっている。
【0023】また、本発明の環境配慮型高光沢印刷物の
製造方法に係わる紙基材(10)としては、特に油性・
UV複合型インキとして、その乾燥にキセノンランプ等
紫外線照射で乾燥させるので、従来の油性インキに比べ
乾燥性に優れセット性が速いため、使用される用紙の展
開が広がり、例えば化粧函等紙容器用としては、コート
ボール、ノーコートボール、コートマニラ、アイボリー
(コート・ノーコート)等多種類の板紙が挙げられ、そ
の用途等によって適宜選定される。
【0024】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〈実施例1〉図1に示すように、まず紙基材(10)と
して、坪量310g/m2 でK判の板紙:CRC(レン
ゴー社製)の表面に、オフセット印刷法で、オフセット
用の油性・UV複合型インキ:エコピュアSOYドリー
ムチュア(サカタインクス社製)を用いて印刷層(1
2)を形成し、キセノンランプ160W/cm4本で乾
燥硬化した。
【0025】次いでこの印刷機と連続して(インライン
で)アクリル系樹脂のエマルジョンでなる水性コート
剤:トーヨーリソコート300AワニスJ(東洋インキ
製造社製)をフレキソ(凸版)印刷法で5g/m2 塗布
して、48KWの近赤外線ランプと60℃の温風と冷風
吹付けで乾燥してオーバーコート層(20)を形成して
環境配慮型高光沢印刷物(1)を得た。
【0026】上記印刷層(20)の形成時の印刷速度
は、9500rphであった。また、得られた環境配慮
型高光沢印刷物(1)の表面光沢度は、75度で、脱墨
が可能で、かつ大豆油インキとしてのSOYマークの認
定基準に達し、かつVOC規制の遵守が可能なものであ
った。
【0027】〈比較例1〉印刷層(20)の形成に、鉱
物油等揮発性有機溶剤(VOC)が約10%含有するオ
フセット用大豆油インキ:CKウインエコーSOY−M
(東洋インキ製造社製)を用い、その乾燥に紫外線照射
を施さない以外は、実施例1と同様にして環境配慮型高
光沢印刷物を得た。
【0028】上記印刷層(20)の形成時の印刷速度
は、9000rpmであった。また、得られた環境配慮
型高光沢印刷物(1)の表面光沢度は、75度で、脱墨
が可能で、かつ大豆油インキとしてのSOYマークの認
定基準に達しているものの、VOC規制の遵守に問題の
あるものであった。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。即ち、紙基材の表面に、オフセッ
トインキでなる印刷層が形成され、該印刷層の上に水性
コート剤もしくは紫外線硬化型ニスでなるオーバーコー
ト層が施されていて、表面光沢度が60以上、好ましく
は70以上である環境配慮型高光沢印刷物において、こ
の紙基材上の印刷層が、油性の酸化重合型オフセットイ
ンキと紫外線硬化型オフセットインキとが複合した油性
・UV複合型インキでなるので、紫外線硬化型インキの
特性を生かした紫外線照射での乾燥性に優れ、かつ油性
の酸化重合型インキの特性を生かした脱墨性をも有する
環境配慮型高光沢印刷物とすることができる。
【0030】また、前記油性・UV融合型インキを構成
する油性の酸化重合型オフセットインキを、石油系の揮
発性有機化合物(VOC)を全く含まない大豆油を主成
分とする油性インキ、所謂大豆油100%インキとした
ので、脱墨性とともにVOC規制の遵守をも可能にする
環境配慮型高光沢印刷物とすることができる。
【0031】さらにまた、上記本発明の環境配慮型高光
沢印刷物の製造において、油性・UV複合型インキを構
成する紫外線硬化型オフセットインキが、油性の酸化重
合型オフセットインキの乾燥性の悪さを補いつつ、紫外
線の照射で印刷層の乾燥性を促進せしめ、連続して(イ
ンラインで)水性コート剤もしくは紫外線硬化型ニスで
なるオーバーコート層を設けることができるので作業効
率の高い環境配慮型高光沢印刷物の製造方法とすること
ができる。
【0032】従って本発明は、化粧函等に用いる高光沢
印刷物とその製造方法、特に石油系の揮発性有機化合物
(VOC)を含まず、かつ脱墨に優れる環境配慮型の高
光沢印刷物とその製造方法として、優れた実用上の効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環境配慮型高光沢印刷物の一実施の形
態を側断面で表した説明図である。
【図2】本発明の環境配慮型高光沢印刷物の製造方法の
一実施の形態を示すプロセスを側面で表した概略図であ
る。
【図3】本発明の環境配慮型高光沢印刷物を構成するオ
ーバーコート層の形成の一実施の形態を示す側面概略図
である。
【符号の説明】
1‥‥環境配慮型高光沢印刷物 10‥‥紙基材 12‥‥印刷層 20‥‥オーバーコート層 31‥‥インキパン 33‥‥アニロックスローラ 35‥‥オフセットロール 36‥‥版胴 37‥‥圧胴 38‥‥しぼりロール 39‥‥水性コート剤 60‥‥印刷版 100‥‥乾燥装置 200‥‥コート剤コートユニット 300‥‥UV照射装置 400‥‥オフセット印刷ユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙基材の表面に、油性の酸化重合型オフセ
    ットインキと紫外線硬化型オフセットインキとが複合し
    た油性・UV複合型インキでなる印刷層が形成され、該
    印刷層の上に水性コート剤もしくは紫外線硬化型ニスで
    なるオーバーコート層が施されていて、入射角60度に
    おける表面の光沢度が60以上、好ましくは70以上で
    あることを特徴とする環境配慮型高光沢印刷物。
  2. 【請求項2】前記油性・UV複合型インキを構成する油
    性の酸化重合型オフセットインキは、石油系の揮発性有
    機化合物を全く含まない大豆油を主成分とする油性イン
    キであることを特徴とする請求項1記載の環境配慮型高
    光沢印刷物。
  3. 【請求項3】紙基材の表面に、油性の酸化重合型オフセ
    ットインキと紫外線硬化型オフセットインキとが複合し
    た油性・UV複合型インキを用いて印刷層を形成し、該
    印刷層に紫外線を照射して乾燥し、該乾燥された印刷層
    の上に連続して水性コート剤もしくは紫外線硬化型ニス
    でなるオーバーコート層を設けて乾燥し、入射角60度
    における表面の光沢度が60以上、好ましくは70以上
    とすることを特徴とする環境配慮型高光沢印刷物の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記油性・UV複合型インキを構成する油
    性の酸化重合型オフセットインキは、石油系の揮発性有
    機化合物を全く含まない大豆油を主成分とする油性イン
    キでなることを特徴とする請求項3記載の環境配慮型高
    光沢印刷物の製造方法。
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