JP2003032961A - 磁気吸引力と平衡させた単円錐動圧流体軸受を有するモータ - Google Patents
磁気吸引力と平衡させた単円錐動圧流体軸受を有するモータInfo
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Landscapes
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- Sealing Of Bearings (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】単円錐形状の流体動圧軸受けモータでの課題で
ある回転姿勢の安定性,潤滑流体が漏れ難く組立の容易
な構造の実現等を解決して,薄型化及び低電流化に適
し,簡易な構造で低コスト化が可能な単円錐形状の流体
動圧軸受モータを実現提供する。 【解決手段】軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー
面を有する軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,
軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間
に磁気吸引力を発生させる磁気的手段とより構成し,軸
或いはスリーブの円錐状テーパー面に動圧溝を有して回
転時に前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分力と前
記磁気吸引力とを平衡させて回転部を支承する事を特徴
とし,NRROを抑制しながら薄型化,低電流化,低コ
スト化を可能にする単円錐流体動圧軸受モータを実現す
る。
ある回転姿勢の安定性,潤滑流体が漏れ難く組立の容易
な構造の実現等を解決して,薄型化及び低電流化に適
し,簡易な構造で低コスト化が可能な単円錐形状の流体
動圧軸受モータを実現提供する。 【解決手段】軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー
面を有する軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,
軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間
に磁気吸引力を発生させる磁気的手段とより構成し,軸
或いはスリーブの円錐状テーパー面に動圧溝を有して回
転時に前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分力と前
記磁気吸引力とを平衡させて回転部を支承する事を特徴
とし,NRROを抑制しながら薄型化,低電流化,低コ
スト化を可能にする単円錐流体動圧軸受モータを実現す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体動圧軸受モータに係
わり,特に円錐形状の軸受部を有して薄型化と低コスト
化を可能とする流体動圧軸受モータに係わる。
わり,特に円錐形状の軸受部を有して薄型化と低コスト
化を可能とする流体動圧軸受モータに係わる。
【0002】
【従来の技術】回転型の記憶装置,冷却用のファン等に
おいて,静粛性或いは回転体のNRRO(非同期軸振
れ)抑制等の要請から流体動圧軸受モータの採用方向に
ある。同時に携帯用途の進展と共にそれら機器の薄型
化,低電流化等も強く求められている。しかしながら流
体動圧軸受は,NRROを抑圧する観点から軸を支承す
るベアリング部間のスパンを小さくし難く薄型化に限界
が有り,また軸受間隙維持にサブミクロン以下の加工精
度を必要として低コスト化が困難な事情にある。
おいて,静粛性或いは回転体のNRRO(非同期軸振
れ)抑制等の要請から流体動圧軸受モータの採用方向に
ある。同時に携帯用途の進展と共にそれら機器の薄型
化,低電流化等も強く求められている。しかしながら流
体動圧軸受は,NRROを抑圧する観点から軸を支承す
るベアリング部間のスパンを小さくし難く薄型化に限界
が有り,また軸受間隙維持にサブミクロン以下の加工精
度を必要として低コスト化が困難な事情にある。
【0003】流体動圧軸受に於いて薄型化を可能にする
には軸方向の二点で支持するベアリングから脱却できる
構造,低電流化にはベアリング摺動部面積を減少出来る
構造,さらに低コスト化には部材の加工精度を緩和して
も軸受間隙を必要な精度で維持出来る構造等々を実現す
る事である。
には軸方向の二点で支持するベアリングから脱却できる
構造,低電流化にはベアリング摺動部面積を減少出来る
構造,さらに低コスト化には部材の加工精度を緩和して
も軸受間隙を必要な精度で維持出来る構造等々を実現す
る事である。
【0004】この候補となる円錐形状の流体動圧軸受
は,ラジアル及びスラスト方向の負荷を支持出来て以前
から注目されてきた。しかし薄型化に適する単円錐構造
は実開平06−004731の如き気体軸受構造等で提
案はあったが十分には成功していない。その主な理由は
単円錐構造では回転時のNRROを十分には抑えられな
かった事にある。特性改善のために特開2000−00
4557,特開2000−205248等では円錐軸受
と円筒軸受との併用を提案しているが,円筒軸受は軸受
間隙維持に精密な加工を要してせっかくの円錐軸受の利
点を殺してしまう結果となっている。また単円錐構造類
似として単一の球面形状動圧ベアリングを用いたUSP
05854524に示される気体軸受の例もあるが,ラ
ジアル方向の負荷容量を十分に確保するには二つの球面
の半径を厳密に調整する必要が有り,低コスト化は容易
で無い。
は,ラジアル及びスラスト方向の負荷を支持出来て以前
から注目されてきた。しかし薄型化に適する単円錐構造
は実開平06−004731の如き気体軸受構造等で提
案はあったが十分には成功していない。その主な理由は
単円錐構造では回転時のNRROを十分には抑えられな
かった事にある。特性改善のために特開2000−00
4557,特開2000−205248等では円錐軸受
と円筒軸受との併用を提案しているが,円筒軸受は軸受
間隙維持に精密な加工を要してせっかくの円錐軸受の利
点を殺してしまう結果となっている。また単円錐構造類
似として単一の球面形状動圧ベアリングを用いたUSP
05854524に示される気体軸受の例もあるが,ラ
ジアル方向の負荷容量を十分に確保するには二つの球面
の半径を厳密に調整する必要が有り,低コスト化は容易
で無い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は,単円錐形状の流体動圧軸受モータでの課題である回
転姿勢の安定性,潤滑流体が漏れ難く組立の容易な構造
の実現等を解決して,薄型化及び低電流化に適し,簡易
な構造で低コスト化が可能な単円錐形状の流体動圧軸受
モータを実現提供することである。
は,単円錐形状の流体動圧軸受モータでの課題である回
転姿勢の安定性,潤滑流体が漏れ難く組立の容易な構造
の実現等を解決して,薄型化及び低電流化に適し,簡易
な構造で低コスト化が可能な単円錐形状の流体動圧軸受
モータを実現提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による流体動圧軸
受モータは,軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー
面を有する軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,
軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間
に磁気吸引力を発生させる磁気的手段とより構成し,軸
或いはスリーブの円錐状テーパー面に一組の動圧溝を有
して回転時に前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分
力と前記磁気吸引力とを平衡させて回転部を支承する事
を特徴とする。
受モータは,軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー
面を有する軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,
軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間
に磁気吸引力を発生させる磁気的手段とより構成し,軸
或いはスリーブの円錐状テーパー面に一組の動圧溝を有
して回転時に前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分
力と前記磁気吸引力とを平衡させて回転部を支承する事
を特徴とする。
【0007】円錐外周部に於ける軸及びスリーブの間隙
は外方向に向けて徐々に大として潤滑流体を表面張力に
よってシールするテーパーシール構造とする。磁気吸引
力は,固定側に配置されるステータコアと対向するロー
ターマグネットとにより,或いはローターマグネットに
対向する位置に磁性体片を固定する事により発生させ
る。また,外周面に於ける開口部以外には潤滑流体が外
部に漏れる可能性のある接合部を排する事が可能な構造
としている。
は外方向に向けて徐々に大として潤滑流体を表面張力に
よってシールするテーパーシール構造とする。磁気吸引
力は,固定側に配置されるステータコアと対向するロー
ターマグネットとにより,或いはローターマグネットに
対向する位置に磁性体片を固定する事により発生させ
る。また,外周面に於ける開口部以外には潤滑流体が外
部に漏れる可能性のある接合部を排する事が可能な構造
としている。
【0008】第二の本発明による流体動圧軸受モータ
は,軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー面を有す
る軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,軸及びス
リーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間に磁気吸
引力を発生させる磁気的手段と,軸外周部に配置され且
つスリーブ外周壁に対向して開口部に向け徐々に大とな
る間隙を有してテーパーシール部を構成する環状障壁と
より構成される流体動圧軸受モータにおいて,軸或いは
スリーブの円錐状テーパー面に動圧溝を有し,回転時に
前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分力と前記磁気
吸引力とを平衡させて回転部を支承する事を特徴とす
る。スリーブ外周に潤滑流体の境界面を配置する構造と
して高速回転時にも安定な潤滑流体のシール構造を実現
する。
は,軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパー面を有す
る軸と,軸に対向する凹部を持つスリーブと,軸及びス
リーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びスリーブ間に磁気吸
引力を発生させる磁気的手段と,軸外周部に配置され且
つスリーブ外周壁に対向して開口部に向け徐々に大とな
る間隙を有してテーパーシール部を構成する環状障壁と
より構成される流体動圧軸受モータにおいて,軸或いは
スリーブの円錐状テーパー面に動圧溝を有し,回転時に
前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分力と前記磁気
吸引力とを平衡させて回転部を支承する事を特徴とす
る。スリーブ外周に潤滑流体の境界面を配置する構造と
して高速回転時にも安定な潤滑流体のシール構造を実現
する。
【0009】軸外周部に配置の環状障壁端部にはリング
状部材を固定し,そのリング状部材の内周部をスリーブ
外周壁の環状凹部内となるよう配置させて回転部の軸方
向移動量を規制する。過大な衝撃が加わった場合におけ
る回転部の抜け止め構造である。
状部材を固定し,そのリング状部材の内周部をスリーブ
外周壁の環状凹部内となるよう配置させて回転部の軸方
向移動量を規制する。過大な衝撃が加わった場合におけ
る回転部の抜け止め構造である。
【0010】軸内には磁気吸引力より大の保持力で可動
に保持する間隙調整片を有し,組立時に間隙調整片は十
分に軸端より突出させた後に軸とスリーブ間には磁気吸
引力以上の力を加えてスリーブ頂部或いはスリーブ頂部
に配置された板バネが弾性変形を生じる状態で間隙調整
片の位置を確定させ,スリーブの円錐頂部或いは板バネ
と間隙調整片とは静止時には接触し,回転時には離間し
てその離間距離が軸とスリーブの円錐面に於ける軸方向
浮上距離より小或いは等しくなるよう構成している。こ
れにより静止時に軸の円錐面がスリーブに嵌り込んで生
ずる起動不良を排して信頼性を向上出来る。
に保持する間隙調整片を有し,組立時に間隙調整片は十
分に軸端より突出させた後に軸とスリーブ間には磁気吸
引力以上の力を加えてスリーブ頂部或いはスリーブ頂部
に配置された板バネが弾性変形を生じる状態で間隙調整
片の位置を確定させ,スリーブの円錐頂部或いは板バネ
と間隙調整片とは静止時には接触し,回転時には離間し
てその離間距離が軸とスリーブの円錐面に於ける軸方向
浮上距離より小或いは等しくなるよう構成している。こ
れにより静止時に軸の円錐面がスリーブに嵌り込んで生
ずる起動不良を排して信頼性を向上出来る。
【0011】さらに対向する軸及びスリーブ円錐状両面
のほぼ同じ軸方向位置にそれぞれ周方向角度長の異なる
動圧溝を配して周方向の最小間隙点から最大圧力点とな
るまでの遅れ量を分散させてハーフホワール等の不安定
現象を回避する構造を提案している。
のほぼ同じ軸方向位置にそれぞれ周方向角度長の異なる
動圧溝を配して周方向の最小間隙点から最大圧力点とな
るまでの遅れ量を分散させてハーフホワール等の不安定
現象を回避する構造を提案している。
【作用】本発明による流体動圧軸受モータに依れば,回
転によって発生する負荷容量は円錐面に垂直でその軸方
向分力と磁気吸引力とが平衡する位置で軸とスリーブは
非接触で回転する。負荷容量の径方向分力は周方向の各
点でそれぞれ平衡して回転部の調芯に寄与する。さらに
負荷容量自体は円錐のテーパー面に垂直であるので円錐
の頂点を支点として回転姿勢が傾いた場合の復元力とな
る。
転によって発生する負荷容量は円錐面に垂直でその軸方
向分力と磁気吸引力とが平衡する位置で軸とスリーブは
非接触で回転する。負荷容量の径方向分力は周方向の各
点でそれぞれ平衡して回転部の調芯に寄与する。さらに
負荷容量自体は円錐のテーパー面に垂直であるので円錐
の頂点を支点として回転姿勢が傾いた場合の復元力とな
る。
【0012】従来の単円錐構造の軸受において,回転部
の姿勢維持に成功しなかった大きな要因は軸受に加える
負荷を自重のみ,或いは起動停止時の摩耗を避けるため
に実開平06−004731のように磁気ベアリングを
併用して自重以下の負荷を軸受に加える構造としていた
事情にある。既に説明したように軸受の負荷容量の軸方
向分力と負荷とが平衡して安定するので小さな負荷では
発生する負荷容量は小さく抑えられ,回転姿勢を安定に
維持するに十分な姿勢復元力は得られない。本発明によ
る流体動圧軸受では軸とスリーブ間に磁気吸引力を作用
させて軸方向に加えられる負荷を大とし,対抗して発生
する軸受の負荷容量の大きさを所望の値とさせる事で回
転姿勢の安定化を可能とした。その磁気吸引力の大きさ
は許容できるNRROの程度,モーターの大きさ等条件
によって異なる。
の姿勢維持に成功しなかった大きな要因は軸受に加える
負荷を自重のみ,或いは起動停止時の摩耗を避けるため
に実開平06−004731のように磁気ベアリングを
併用して自重以下の負荷を軸受に加える構造としていた
事情にある。既に説明したように軸受の負荷容量の軸方
向分力と負荷とが平衡して安定するので小さな負荷では
発生する負荷容量は小さく抑えられ,回転姿勢を安定に
維持するに十分な姿勢復元力は得られない。本発明によ
る流体動圧軸受では軸とスリーブ間に磁気吸引力を作用
させて軸方向に加えられる負荷を大とし,対抗して発生
する軸受の負荷容量の大きさを所望の値とさせる事で回
転姿勢の安定化を可能とした。その磁気吸引力の大きさ
は許容できるNRROの程度,モーターの大きさ等条件
によって異なる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明による流体動圧軸受
モータについて,その実施例等を図面を参照して説明す
る。
モータについて,その実施例等を図面を参照して説明す
る。
【0014】本発明の実施例を説明する前に図15によ
り従来の流体動圧軸受モータ構造の説明をする。従来の
流体動圧軸受モータは軸91と円筒状のスリーブ92と
より構成する二つのラジアルベアリングと,スラストプ
レート93両面に構成する二つのスラストベアリングと
を有し,それそれヘリングボーン形状の動圧溝を有す
る。ラジアルベアリング部では軸91,スリーブ92間
に半径で2ミクロンメートル程度,スラストベアリング
部ではスラストプレート93とスリーブ92,スラスト
ブッシュ94との間に10ミクロンメートル程度の間隙
を有して潤滑流体で充たされている。
り従来の流体動圧軸受モータ構造の説明をする。従来の
流体動圧軸受モータは軸91と円筒状のスリーブ92と
より構成する二つのラジアルベアリングと,スラストプ
レート93両面に構成する二つのスラストベアリングと
を有し,それそれヘリングボーン形状の動圧溝を有す
る。ラジアルベアリング部では軸91,スリーブ92間
に半径で2ミクロンメートル程度,スラストベアリング
部ではスラストプレート93とスリーブ92,スラスト
ブッシュ94との間に10ミクロンメートル程度の間隙
を有して潤滑流体で充たされている。
【0015】二つのラジアルベアリング及びスラストプ
レート93の存在はモータ全体の薄型化を困難にしてい
る。ベアリング部の負荷容量は間隙の大きさに依存する
ので量産段階でこれら間隙を精度良く実現すること,軸
91とハブ95,軸91とスラストプレート93との直
角度を厳しく管理すること等が重要でコストアップの要
因となっている。またスラストブッシュ94とスリーブ
92との接合部は潤滑流体が接する部分であり,接着,
カシメ,或いはレーザ溶接等によりシール及び固定を行
っているが,接合部隙間から潤滑流体漏れを生じやすく
しばしば重大障害を招いている。番号96はロータマグ
ネットを,97はステータコアを,98はコイルを,9
9はベースをそれぞれ示す。
レート93の存在はモータ全体の薄型化を困難にしてい
る。ベアリング部の負荷容量は間隙の大きさに依存する
ので量産段階でこれら間隙を精度良く実現すること,軸
91とハブ95,軸91とスラストプレート93との直
角度を厳しく管理すること等が重要でコストアップの要
因となっている。またスラストブッシュ94とスリーブ
92との接合部は潤滑流体が接する部分であり,接着,
カシメ,或いはレーザ溶接等によりシール及び固定を行
っているが,接合部隙間から潤滑流体漏れを生じやすく
しばしば重大障害を招いている。番号96はロータマグ
ネットを,97はステータコアを,98はコイルを,9
9はベースをそれぞれ示す。
【0016】図1は本発明の実施例である流体動圧軸受
モータの断面構造を示す。軸11はその径が先細りとな
る円錐形状とし,軸11に対向して配置されるスリーブ
12は円錐状凹面とする。軸11とスリーブ12との間
隙には潤滑流体であるオイルが充填され,円錐面の外周
部では軸11とスリーブ12間の間隙は外周方向に徐々
に大としてテーパーシール部を形成し潤滑流体の境界面
16を有する。回転部は軸11,ハブ41,ローターマ
グネット44等とより,固定部はスリーブ12,ベース
43,ステータコア47,コイル50等とより構成し,
回転部及び固定部間に磁気吸引力を発生せしめるようス
テーターコア47とローターマグネット44とは軸方向
に中心を偏位させて配置する。番号54は図示していな
いディスクを固定するためのネジ孔を示す。
モータの断面構造を示す。軸11はその径が先細りとな
る円錐形状とし,軸11に対向して配置されるスリーブ
12は円錐状凹面とする。軸11とスリーブ12との間
隙には潤滑流体であるオイルが充填され,円錐面の外周
部では軸11とスリーブ12間の間隙は外周方向に徐々
に大としてテーパーシール部を形成し潤滑流体の境界面
16を有する。回転部は軸11,ハブ41,ローターマ
グネット44等とより,固定部はスリーブ12,ベース
43,ステータコア47,コイル50等とより構成し,
回転部及び固定部間に磁気吸引力を発生せしめるようス
テーターコア47とローターマグネット44とは軸方向
に中心を偏位させて配置する。番号54は図示していな
いディスクを固定するためのネジ孔を示す。
【0017】軸11,スリーブ12の何れかの円錐状テ
ーパー面13には,後に説明するヘリングボーン形状の
動圧溝を一組有してベアリング部を形成する。この一組
の動圧溝は潤滑流体をその中心に向かってポンピングし
潤滑流体の圧力を高める。その結果生じる負荷容量は軸
とスリーブ間間隙に反比例するので負荷容量の軸方向分
力と前記磁気吸引力とが平衡するよう前記間隙は決定さ
れ,負荷容量の径方向分力で軸11の調芯が行われる。
したがって,負荷容量の大きさは磁気吸引力によって決
まるので回転時に回転部を支持するに十分な負荷容量を
発生出来るよう磁気吸引力を設定するとし,間隙はおお
よそ数ミクロンメートルの値となる。円錐形状の頂角が
大では負荷容量の軸方向分力を重視,小では径方向分力
を重視することになるが,実施例では60度弱として調
芯が十分に行えるよう径方向の分力を重視している。
ーパー面13には,後に説明するヘリングボーン形状の
動圧溝を一組有してベアリング部を形成する。この一組
の動圧溝は潤滑流体をその中心に向かってポンピングし
潤滑流体の圧力を高める。その結果生じる負荷容量は軸
とスリーブ間間隙に反比例するので負荷容量の軸方向分
力と前記磁気吸引力とが平衡するよう前記間隙は決定さ
れ,負荷容量の径方向分力で軸11の調芯が行われる。
したがって,負荷容量の大きさは磁気吸引力によって決
まるので回転時に回転部を支持するに十分な負荷容量を
発生出来るよう磁気吸引力を設定するとし,間隙はおお
よそ数ミクロンメートルの値となる。円錐形状の頂角が
大では負荷容量の軸方向分力を重視,小では径方向分力
を重視することになるが,実施例では60度弱として調
芯が十分に行えるよう径方向の分力を重視している。
【0018】ステーターコア47,コイル50はロータ
ーマグネット44と協働して回転部を回転させる。ま
た,ローターマグネット44はステータコア47に比し
て軸方向のやや上に偏位して構成して回転部と固定部間
に磁気吸引力を発生させる。回転部にはこの他に負荷と
して磁気ディスク或いは光ディスク等が搭載され,正立
或いは倒立等記憶装置の設置形態により軸11とスリー
ブ12間に加わる力は異なる。すなわち,正立では磁気
吸引力に加えて可動部重量が加わり,倒立では逆に磁気
吸引力から可動部重量が差し引かれて加わる。それらを
考慮すれば,磁気吸引力としては可動部重量の3倍以上
が目安であり,経験的にも妥当な姿勢の安定が得られ
る。磁気吸引力を大にしてより大きな負荷容量と平衡さ
せれば歳差運動を更に圧縮できて姿勢安定性を増すこと
が出来るが,一方では起動停止時の摺動摩擦を大にして
稼働寿命を減ずる事も判明している。必要な回転精度に
よって異なるが,おおよその目安として小型磁気ディス
ク装置の場合は流体動圧軸受モータの回転部重量に負荷
重量を加えた可動部重量の5倍程度の磁気吸引力を発生
させるよう設定する。
ーマグネット44と協働して回転部を回転させる。ま
た,ローターマグネット44はステータコア47に比し
て軸方向のやや上に偏位して構成して回転部と固定部間
に磁気吸引力を発生させる。回転部にはこの他に負荷と
して磁気ディスク或いは光ディスク等が搭載され,正立
或いは倒立等記憶装置の設置形態により軸11とスリー
ブ12間に加わる力は異なる。すなわち,正立では磁気
吸引力に加えて可動部重量が加わり,倒立では逆に磁気
吸引力から可動部重量が差し引かれて加わる。それらを
考慮すれば,磁気吸引力としては可動部重量の3倍以上
が目安であり,経験的にも妥当な姿勢の安定が得られ
る。磁気吸引力を大にしてより大きな負荷容量と平衡さ
せれば歳差運動を更に圧縮できて姿勢安定性を増すこと
が出来るが,一方では起動停止時の摺動摩擦を大にして
稼働寿命を減ずる事も判明している。必要な回転精度に
よって異なるが,おおよその目安として小型磁気ディス
ク装置の場合は流体動圧軸受モータの回転部重量に負荷
重量を加えた可動部重量の5倍程度の磁気吸引力を発生
させるよう設定する。
【0019】図2は図1に示す実施例に於ける軸受部分
の詳細構造を示し,図2(a)はスリーブ12の平面図
を,図2(b)は軸11及びスリーブ12の断面構造を
それぞれ示す。図2(a)に示すようにスリーブ12の
テーパー部13にはヘリングボーン形状の動圧溝18が
一組設けられている。動圧溝18は数ミクロンメートル
程度の凹みであり,回転時に内周側及び外周側から潤滑
流体を動圧溝18の中心,つまり動圧溝18の屈曲箇所
に集めて潤滑流体の圧力を高め,軸11をスリーブ12
に対して浮上,支承する。本実施例では外周側から内周
側へのポンピング能力を内周側から外周側へのそれより
やや大として内周側へのポンピング力が残るよう設定
し,内周側での潤滑流体の圧力を回転起動時に速やかに
大とさせて軸11,スリーブ12の摺動摩擦を軽減させ
る。図2(a)に示す動圧溝18では内周部側の溝長が
大に表されているが,ポンピング能力は溝の周方向長さ
の縮小程度及び溝の径方向長さ等により決まるので上記
説明とは矛盾しない。
の詳細構造を示し,図2(a)はスリーブ12の平面図
を,図2(b)は軸11及びスリーブ12の断面構造を
それぞれ示す。図2(a)に示すようにスリーブ12の
テーパー部13にはヘリングボーン形状の動圧溝18が
一組設けられている。動圧溝18は数ミクロンメートル
程度の凹みであり,回転時に内周側及び外周側から潤滑
流体を動圧溝18の中心,つまり動圧溝18の屈曲箇所
に集めて潤滑流体の圧力を高め,軸11をスリーブ12
に対して浮上,支承する。本実施例では外周側から内周
側へのポンピング能力を内周側から外周側へのそれより
やや大として内周側へのポンピング力が残るよう設定
し,内周側での潤滑流体の圧力を回転起動時に速やかに
大とさせて軸11,スリーブ12の摺動摩擦を軽減させ
る。図2(a)に示す動圧溝18では内周部側の溝長が
大に表されているが,ポンピング能力は溝の周方向長さ
の縮小程度及び溝の径方向長さ等により決まるので上記
説明とは矛盾しない。
【0020】図3では,回転時に発生する潤滑流体内の
圧力分布,圧力分布の結果として軸11,スリーブ12
間に現れる負荷容量等を示して回転姿勢の復元力が得ら
れる事を説明する。 図3(a)は,回転時に動圧溝1
8によって発生される潤滑流体の圧力分布62,63,
64,65を示し,縦軸60は圧力を,横軸61は図3
(b)に対応して径方向の座標を示す。その圧力の最高
点位置63,65は動圧溝18の屈曲点にほぼ相当す
る。圧力分布は大気圧を差し引いてあるので外周部の圧
力62ではほぼゼロとなっているが,動圧溝18は内周
側へのポンピング力が勝るように設定されているので内
周部に相当する位置の圧力64は大気圧より大と示され
る。
圧力分布,圧力分布の結果として軸11,スリーブ12
間に現れる負荷容量等を示して回転姿勢の復元力が得ら
れる事を説明する。 図3(a)は,回転時に動圧溝1
8によって発生される潤滑流体の圧力分布62,63,
64,65を示し,縦軸60は圧力を,横軸61は図3
(b)に対応して径方向の座標を示す。その圧力の最高
点位置63,65は動圧溝18の屈曲点にほぼ相当す
る。圧力分布は大気圧を差し引いてあるので外周部の圧
力62ではほぼゼロとなっているが,動圧溝18は内周
側へのポンピング力が勝るように設定されているので内
周部に相当する位置の圧力64は大気圧より大と示され
る。
【0021】図3(b)では,軸11,スリーブ12の
断面構造と潤滑流体の圧力増大に伴って生ずる負荷容量
を番号67,68として示す。円周方向各点に同様な負
荷容量は現れるが,説明を簡単にするために断面図の左
右二点で示している。
断面構造と潤滑流体の圧力増大に伴って生ずる負荷容量
を番号67,68として示す。円周方向各点に同様な負
荷容量は現れるが,説明を簡単にするために断面図の左
右二点で示している。
【0022】番号69,71は負荷容量67,68の軸
方向分力を,番号70,72は径方向分力をそれぞれ示
す。負荷容量67,68は軸11,スリーブ12間の間
隙にほぼ反比例するので軸方向分力69,71と回転
部,固定部間の磁気吸引力とが平衡するよう間隙は定ま
る。径方向分力70,72は互いに逆方向でこれらが釣
り合うよう軸11は調芯される。
方向分力を,番号70,72は径方向分力をそれぞれ示
す。負荷容量67,68は軸11,スリーブ12間の間
隙にほぼ反比例するので軸方向分力69,71と回転
部,固定部間の磁気吸引力とが平衡するよう間隙は定ま
る。径方向分力70,72は互いに逆方向でこれらが釣
り合うよう軸11は調芯される。
【0023】また,負荷容量67,68は円錐面に垂直
に働くので円錐面の頂点に対応する位置を仮想的な支点
66とし,支点66と負荷容量67,68の作用する点
との距離をLとすると,軸11には距離Lと負荷容量6
7,68の積に相当するモーメント力が働く。負荷容量
67,68に拘わるモーメント力は常に逆方向であり,
負荷容量67,68の大きさはそれらの近傍に於ける軸
11,スリーブ12間の間隙にほぼ反比例するので負荷
容量67,68のモーメント力が等しくなるよう,すな
わち両者の間隙が等しくなるよう復元力が支点66を中
心に働き,軸11の姿勢は維持され,歳差運動も抑制さ
れる。
に働くので円錐面の頂点に対応する位置を仮想的な支点
66とし,支点66と負荷容量67,68の作用する点
との距離をLとすると,軸11には距離Lと負荷容量6
7,68の積に相当するモーメント力が働く。負荷容量
67,68に拘わるモーメント力は常に逆方向であり,
負荷容量67,68の大きさはそれらの近傍に於ける軸
11,スリーブ12間の間隙にほぼ反比例するので負荷
容量67,68のモーメント力が等しくなるよう,すな
わち両者の間隙が等しくなるよう復元力が支点66を中
心に働き,軸11の姿勢は維持され,歳差運動も抑制さ
れる。
【0024】潤滑流体として用いるオイルの粘度は一般
に高温では小で負荷容量は減少する。従来の設計では使
用温度範囲の上限で余裕を持って負荷容量を確保できる
よう設定するが,その結果として低温では過剰負荷容
量,過大電流に悩まされている。本発明に依れば,軸1
1とスリーブ12間の間隙は負荷容量67,68の軸方
向分力69,71と磁気吸引力とが平衡する位置に定ま
るので負荷容量は温度に拘わらずほぼ一定に保たれる。
すなわち温度補償が自動的になされ,設計での負荷容量
設定値は全温度範囲に渡って一定の値と出来,低温での
過剰負荷容量,過大電流等を回避できて低電流化設計が
可能となる。
に高温では小で負荷容量は減少する。従来の設計では使
用温度範囲の上限で余裕を持って負荷容量を確保できる
よう設定するが,その結果として低温では過剰負荷容
量,過大電流に悩まされている。本発明に依れば,軸1
1とスリーブ12間の間隙は負荷容量67,68の軸方
向分力69,71と磁気吸引力とが平衡する位置に定ま
るので負荷容量は温度に拘わらずほぼ一定に保たれる。
すなわち温度補償が自動的になされ,設計での負荷容量
設定値は全温度範囲に渡って一定の値と出来,低温での
過剰負荷容量,過大電流等を回避できて低電流化設計が
可能となる。
【0025】さらに流体動圧軸受での軸損は,主として
動圧溝のある狭間隙部分での潤滑流体と軸11,スリー
ブ12等の面との摩擦力に起因するので本発明のように
動圧溝が一組という最小構成で有ればこの点からも軸損
は小さく,低電流化が達成できる。
動圧溝のある狭間隙部分での潤滑流体と軸11,スリー
ブ12等の面との摩擦力に起因するので本発明のように
動圧溝が一組という最小構成で有ればこの点からも軸損
は小さく,低電流化が達成できる。
【0026】また,軸11の姿勢保持に関するモーメン
ト力は距離Lと負荷容量67,68との積に依って決ま
るので従来構造のように軸方向に二組の動圧溝を有して
それらの間のスパンを大にする必要は無く,動圧溝18
は一組のみで済むので従来構造に比して構造の簡素化と
共に薄型化も達成できる。
ト力は距離Lと負荷容量67,68との積に依って決ま
るので従来構造のように軸方向に二組の動圧溝を有して
それらの間のスパンを大にする必要は無く,動圧溝18
は一組のみで済むので従来構造に比して構造の簡素化と
共に薄型化も達成できる。
【0027】図4は第二の本発明の実施例である流体動
圧軸受モータの断面構造を示す。軸11はその径が先細
りとなる円錐形状とし,軸11に対向して配置されるス
リーブ12は円錐状凹面とする。軸11とスリーブ12
間の間隙には潤滑流体であるオイルが充填され,軸11
の外周部に設けた環状障壁23とスリーブ12の外周壁
との間隙は軸方向に徐々に大としてテーパーシール部を
構成し潤滑流体の境界面17を有する。回転部及び固定
部間に磁気吸引力を発生するようローターマグネット4
4の下方に磁性体片53がベース43に固定されてい
る。軸11内の円筒32には間隙調整片31を保持す
る。
圧軸受モータの断面構造を示す。軸11はその径が先細
りとなる円錐形状とし,軸11に対向して配置されるス
リーブ12は円錐状凹面とする。軸11とスリーブ12
間の間隙には潤滑流体であるオイルが充填され,軸11
の外周部に設けた環状障壁23とスリーブ12の外周壁
との間隙は軸方向に徐々に大としてテーパーシール部を
構成し潤滑流体の境界面17を有する。回転部及び固定
部間に磁気吸引力を発生するようローターマグネット4
4の下方に磁性体片53がベース43に固定されてい
る。軸11内の円筒32には間隙調整片31を保持す
る。
【0028】図5は軸11,スリーブ12,環状障壁2
3等で構成する軸受近傍の構造を詳細に示す。環状障壁
23とスリーブ12の外周壁との間隙は軸方向に徐々に
大として潤滑流体を表面張力によってシールするテーパ
ーシール部を形成している。環状障壁23の端部にはリ
ング状部材24が固定され,リング状部材24の内周部
はスリーブ12外周壁面に設けられた環状凹部26内に
あり,回転部の軸方向への移動を制限する。リング状部
材24は弾性を利用しあるいはリングの一部を切り欠
き,組立時に予め環状凹部26に回転自在に嵌めておい
て,モータ組み立て後にハブに設けられたアクセス孔2
5を介してリング状部材24を環状障壁23端部にスポ
ット溶接,接着等により固定する。アクセス孔25は周
方向に3個有り,リング状部材24は3点で周方向に均
一に固定する。
3等で構成する軸受近傍の構造を詳細に示す。環状障壁
23とスリーブ12の外周壁との間隙は軸方向に徐々に
大として潤滑流体を表面張力によってシールするテーパ
ーシール部を形成している。環状障壁23の端部にはリ
ング状部材24が固定され,リング状部材24の内周部
はスリーブ12外周壁面に設けられた環状凹部26内に
あり,回転部の軸方向への移動を制限する。リング状部
材24は弾性を利用しあるいはリングの一部を切り欠
き,組立時に予め環状凹部26に回転自在に嵌めておい
て,モータ組み立て後にハブに設けられたアクセス孔2
5を介してリング状部材24を環状障壁23端部にスポ
ット溶接,接着等により固定する。アクセス孔25は周
方向に3個有り,リング状部材24は3点で周方向に均
一に固定する。
【0029】潤滑流体のテーパーシール部は円錐状軸受
面外周部では無く,スリーブ12の外周に配置したので
モーター全体の薄型化に効果があり,テーパーシール部
の軸方向のスペースは十分に取れるのでテーパー角を1
0度以下の小さな角度として強固な潤滑流体のシール構
造を実現できる。また潤滑流体の境界面17を円錐面で
は無く,ほぼ垂直に近いスリーブ12外周壁と環状障壁
23との間に配置したので高速回転に於いても遠心力で
潤滑流体が漏れる懸念は少ない。
面外周部では無く,スリーブ12の外周に配置したので
モーター全体の薄型化に効果があり,テーパーシール部
の軸方向のスペースは十分に取れるのでテーパー角を1
0度以下の小さな角度として強固な潤滑流体のシール構
造を実現できる。また潤滑流体の境界面17を円錐面で
は無く,ほぼ垂直に近いスリーブ12外周壁と環状障壁
23との間に配置したので高速回転に於いても遠心力で
潤滑流体が漏れる懸念は少ない。
【0030】円錐面に設けるヘリングボーン形状の動圧
溝は中央部が無い平坦とし,両側の動圧溝20,21を
位置が判りやすいように断面図内に示したが,実際には
軸11の円錐表面にある深さ数ミクロンの溝である。軸
11には円錐面に僅かにクラウン19を設けて平坦部帯
状領域の軸受間隙が最小となるよう構成し,クラウン1
9のある平坦部帯状領域には深さ10ミクロン程度の周
回溝40を設けてある。クラウン部19の具体的寸法は
個々の条件で異なるが,円錐内外周端で平坦部帯状領域
部より間隙が数ミクロンメートル程度大になるよう設定
する。このような構造とすることで軸11及びスリーブ
12の円錐面の頂角設定が僅かにずれても内外周のエッ
ジの接触を回避でき,部材の加工公差を拡大できる特徴
がある。
溝は中央部が無い平坦とし,両側の動圧溝20,21を
位置が判りやすいように断面図内に示したが,実際には
軸11の円錐表面にある深さ数ミクロンの溝である。軸
11には円錐面に僅かにクラウン19を設けて平坦部帯
状領域の軸受間隙が最小となるよう構成し,クラウン1
9のある平坦部帯状領域には深さ10ミクロン程度の周
回溝40を設けてある。クラウン部19の具体的寸法は
個々の条件で異なるが,円錐内外周端で平坦部帯状領域
部より間隙が数ミクロンメートル程度大になるよう設定
する。このような構造とすることで軸11及びスリーブ
12の円錐面の頂角設定が僅かにずれても内外周のエッ
ジの接触を回避でき,部材の加工公差を拡大できる特徴
がある。
【0031】ヘリングボーングルーブはポンプインとポ
ンプアウトの二種のスパイラルグルーブを対にした構造
であるので上記グルーブ構造は軸受間隙が最小になるク
ラウン部19を境に内周側にポンプアウトのスパイラル
グルーブ20,外周側にポンプインのスパイラルグルー
ブ21を配置したと解する事も出来る。それぞれの役割
に応じて一周当たりのグルーブの数,グルーブの傾き角
等形状もそれぞれ最適に選択する事も出来る。
ンプアウトの二種のスパイラルグルーブを対にした構造
であるので上記グルーブ構造は軸受間隙が最小になるク
ラウン部19を境に内周側にポンプアウトのスパイラル
グルーブ20,外周側にポンプインのスパイラルグルー
ブ21を配置したと解する事も出来る。それぞれの役割
に応じて一周当たりのグルーブの数,グルーブの傾き角
等形状もそれぞれ最適に選択する事も出来る。
【0032】図6(a)には上記の動圧溝構造に於ける
回転時の圧力分布も示す。番号73は軸方向の座標,番
号74は圧力の値をそれぞれ示し,番号75,76,7
7,78,79はそれぞれの軸方向位置で周方向の平均
的な圧力を示す。大気圧を差し引いてあるので外周部で
の圧力値75はゼロを示し,動圧溝21により圧力76
は増加し,中央部では番号77で示すようほぼ一定とな
る。動圧溝20の位置に相当する部分で圧力は番号78
に示すよう減少し,円錐頂部14では番号79に示すよ
う大気圧よりやや大の値となる。
回転時の圧力分布も示す。番号73は軸方向の座標,番
号74は圧力の値をそれぞれ示し,番号75,76,7
7,78,79はそれぞれの軸方向位置で周方向の平均
的な圧力を示す。大気圧を差し引いてあるので外周部で
の圧力値75はゼロを示し,動圧溝21により圧力76
は増加し,中央部では番号77で示すようほぼ一定とな
る。動圧溝20の位置に相当する部分で圧力は番号78
に示すよう減少し,円錐頂部14では番号79に示すよ
う大気圧よりやや大の値となる。
【0033】基本的にはこの中央部での高い圧力77に
より回転部姿勢を保持するのであるが,詳細には更に図
6(b)により説明する。図6(a)に示す圧力分布7
5,76,77,78,79は周方向の平均値であり,
軸11とスリーブ12とが偏芯したり,傾いた場合には
局部的に周方向の圧力分布も異なる。図6(b)では回
転するスリーブ12が上方では左に,下方では右に傾い
て回転している状況を示す。グルーブ20がクラウン1
9による中間の狭間隙部との間で発生させる負荷容量は
周方向に均一では無くなり,右側で負荷容量F11,左
側でF12として代表させて考えると軸受間隙の小さい
側のF11が大となる。同様にグルーブ21の場合も負
荷容量を右側でF21,左側でF22とすると,軸受間
隙の小さい側のF22が大となる。円錐面の頂点を仮想
的な支点66と考えて支点66から負荷容量F11,F
12までの距離をL1,負荷容量F21,F22までの
距離をL2とすると,スリーブの上部ではL1*(F1
1−F12),スリーブ下部ではL2*(F21−F2
2)のモーメント力が働き,それぞれに於ける軸受間隙
を等しくするよう復元力が働く。この説明では簡単のた
めに左右のモーメント力のみ取り上げたが,実際には円
周方向及び軸方向の各点に於けるモーメント力が釣り合
う事になる。
より回転部姿勢を保持するのであるが,詳細には更に図
6(b)により説明する。図6(a)に示す圧力分布7
5,76,77,78,79は周方向の平均値であり,
軸11とスリーブ12とが偏芯したり,傾いた場合には
局部的に周方向の圧力分布も異なる。図6(b)では回
転するスリーブ12が上方では左に,下方では右に傾い
て回転している状況を示す。グルーブ20がクラウン1
9による中間の狭間隙部との間で発生させる負荷容量は
周方向に均一では無くなり,右側で負荷容量F11,左
側でF12として代表させて考えると軸受間隙の小さい
側のF11が大となる。同様にグルーブ21の場合も負
荷容量を右側でF21,左側でF22とすると,軸受間
隙の小さい側のF22が大となる。円錐面の頂点を仮想
的な支点66と考えて支点66から負荷容量F11,F
12までの距離をL1,負荷容量F21,F22までの
距離をL2とすると,スリーブの上部ではL1*(F1
1−F12),スリーブ下部ではL2*(F21−F2
2)のモーメント力が働き,それぞれに於ける軸受間隙
を等しくするよう復元力が働く。この説明では簡単のた
めに左右のモーメント力のみ取り上げたが,実際には円
周方向及び軸方向の各点に於けるモーメント力が釣り合
う事になる。
【0034】このように一組のヘリングボーングルーブ
中間に間隙小の領域を配置することにより軸11,スリ
ーブ12間の上下間隙をそれぞれ均等にさせるような回
転姿勢復元モーメント力を発生させることが出来,本実
施例の流体動圧軸受モータでは歳差運動を更に抑制する
ことが出来る。またクラウン19中央の帯状狭間隙部は
偏芯した際に楔効果で潤滑流体の圧力大の領域を生じさ
せるが,偏芯による間隙小の部分から圧力大の部分まで
の遅れが大でハーフホワール等不安定現象を生じさせや
すい。周回溝40は圧力大の潤滑流体を周方向に分散さ
せ,動圧溝による復元力を相対的に高めてハーフホワー
ルを減少させる効果がある。
中間に間隙小の領域を配置することにより軸11,スリ
ーブ12間の上下間隙をそれぞれ均等にさせるような回
転姿勢復元モーメント力を発生させることが出来,本実
施例の流体動圧軸受モータでは歳差運動を更に抑制する
ことが出来る。またクラウン19中央の帯状狭間隙部は
偏芯した際に楔効果で潤滑流体の圧力大の領域を生じさ
せるが,偏芯による間隙小の部分から圧力大の部分まで
の遅れが大でハーフホワール等不安定現象を生じさせや
すい。周回溝40は圧力大の潤滑流体を周方向に分散さ
せ,動圧溝による復元力を相対的に高めてハーフホワー
ルを減少させる効果がある。
【0035】図7及び図8は間隙調整片を有して静止時
に軸とスリーブとが円錐面で完全には接しないようにし
た詳細構造を示す。図7において,軸11端には静止時
にスリーブ12円錐頂部と接触する間隙調整片31を有
する。点線で示したスリーブ12aは静止時の位置を,
スリーブ12は回転時の位置をそれぞれ示すが,回転時
に於ける間隙調整片31とスリーブ12の円錐頂部との
間隙をd,スリーブ12,軸11間の円錐面での軸方向
浮上量をfとしてfがdよりも常に等しいか大となるよ
う間隙調整片31の突出量を定める。その目安として
(f−d)はスリーブ12の浮上量fが温度によって変
化するので例えば浮上量fが10−20ミクロンメート
ルの範囲で有れば5ミクロンメートル程度に設定する。
このようにして回転時に前記間隙調整片31は少なくと
も5ミクロンメートル程度,円錐面は軸方向に10−2
0ミクロンメートル浮上し,回転姿勢に影響を与えな
い。
に軸とスリーブとが円錐面で完全には接しないようにし
た詳細構造を示す。図7において,軸11端には静止時
にスリーブ12円錐頂部と接触する間隙調整片31を有
する。点線で示したスリーブ12aは静止時の位置を,
スリーブ12は回転時の位置をそれぞれ示すが,回転時
に於ける間隙調整片31とスリーブ12の円錐頂部との
間隙をd,スリーブ12,軸11間の円錐面での軸方向
浮上量をfとしてfがdよりも常に等しいか大となるよ
う間隙調整片31の突出量を定める。その目安として
(f−d)はスリーブ12の浮上量fが温度によって変
化するので例えば浮上量fが10−20ミクロンメート
ルの範囲で有れば5ミクロンメートル程度に設定する。
このようにして回転時に前記間隙調整片31は少なくと
も5ミクロンメートル程度,円錐面は軸方向に10−2
0ミクロンメートル浮上し,回転姿勢に影響を与えな
い。
【0036】円錐状軸受に於いては,軸がスリーブに嵌
り込んで摩擦が大となり,起動不良を生じる可能性を有
している。磁気吸引力の大きさ,円錐頂角,軸とスリー
ブを構成する材料の硬度等の相対的な問題であり,本発
明が対象とする小型モータの領域では発生する確率は小
さいが,図7に示す構造として完全に解決できる。
り込んで摩擦が大となり,起動不良を生じる可能性を有
している。磁気吸引力の大きさ,円錐頂角,軸とスリー
ブを構成する材料の硬度等の相対的な問題であり,本発
明が対象とする小型モータの領域では発生する確率は小
さいが,図7に示す構造として完全に解決できる。
【0037】図8は図7に於ける間隙調整片31の位置
調整を説明するための図である。軸11内の円筒32に
は隙間嵌めにより磁気吸引力よりは大の保持力で間隙調
整片31を移動可能に保持する。組立時には予め間隙調
整片31を軸11端から十分に突出させてスリーブ12
を組み合わせ,磁気吸引力より大の押し圧力をスリーブ
12,軸11間に加えてスリーブ12の円錐頂部に当接
させ,軸11とスリー12とが円錐面で接し且つスリー
ブ12の円錐頂部を弾性変形させた状態で押し圧力を取
り去る。点線12bは押し圧力を加えた状態で弾性変形
しているスリーブを示し,実線で示すスリーブ12は押
し圧力を取り去った後にスリーブ12の円錐頂部が元の
形状に復帰し,軸11及びスリーブ12の円錐面に間隙
が設けられた状態を示す。スリーブ12の円錐頂部に於
ける弾性変形を利用する替わりに円錐頂部に板バネを配
置しても同様の効果を得ることが出来る。
調整を説明するための図である。軸11内の円筒32に
は隙間嵌めにより磁気吸引力よりは大の保持力で間隙調
整片31を移動可能に保持する。組立時には予め間隙調
整片31を軸11端から十分に突出させてスリーブ12
を組み合わせ,磁気吸引力より大の押し圧力をスリーブ
12,軸11間に加えてスリーブ12の円錐頂部に当接
させ,軸11とスリー12とが円錐面で接し且つスリー
ブ12の円錐頂部を弾性変形させた状態で押し圧力を取
り去る。点線12bは押し圧力を加えた状態で弾性変形
しているスリーブを示し,実線で示すスリーブ12は押
し圧力を取り去った後にスリーブ12の円錐頂部が元の
形状に復帰し,軸11及びスリーブ12の円錐面に間隙
が設けられた状態を示す。スリーブ12の円錐頂部に於
ける弾性変形を利用する替わりに円錐頂部に板バネを配
置しても同様の効果を得ることが出来る。
【0038】間隙調整片31は位置調整をした後,接着
或いは溶接等で固定すると過大な衝撃力にも対抗でき
る。さらに間隙調整片31先端部及び対向するスリーブ
12円錐頂部にはセラミック材貼付,メッキ処理等摩耗
対策を施せば長期に渡って性能を安定化できる。
或いは溶接等で固定すると過大な衝撃力にも対抗でき
る。さらに間隙調整片31先端部及び対向するスリーブ
12円錐頂部にはセラミック材貼付,メッキ処理等摩耗
対策を施せば長期に渡って性能を安定化できる。
【0039】単一の円錐状軸受に於いては,軸とスリー
ブとの径がわずかに異なっても軸方向の適当な位置で対
向するので径寸法の公差を大として低コスト化を可能に
する特徴がある。図7の実施例で示した間隙調整片31
を当初から軸11に固定とすることも出来るが,その場
合には間隙調整片の突出量と軸11及びスリーブ12の
径寸法とを管理しなければならない。流体動圧軸受モー
タとしてのNRRO等の性能要求が比較的緩い場合は寸
法管理も容易であるが,性能要求が厳しい場合には困難
で,本実施例のように間隙調整片の位置調整を行う構造
がトータルのコストとしては低い。
ブとの径がわずかに異なっても軸方向の適当な位置で対
向するので径寸法の公差を大として低コスト化を可能に
する特徴がある。図7の実施例で示した間隙調整片31
を当初から軸11に固定とすることも出来るが,その場
合には間隙調整片の突出量と軸11及びスリーブ12の
径寸法とを管理しなければならない。流体動圧軸受モー
タとしてのNRRO等の性能要求が比較的緩い場合は寸
法管理も容易であるが,性能要求が厳しい場合には困難
で,本実施例のように間隙調整片の位置調整を行う構造
がトータルのコストとしては低い。
【0040】図9(a),(b)は軸11の円錐状テー
パー面にスパイラル状のグルーブを有する実施例を示
す。円錐状の軸11は中間の帯状領域での間隙が最小と
なるようなクラウン19を有し,その外周領域表面にポ
ンプインのスパイラルグルーブ22を有する。番号8
0,81,82で軸方向の各位置に於ける平均的な圧力
を示し,スパイラルグルーブ22より内周側では番号8
2で示すようにほぼ一定の圧力になる。図9(b)で示
すように動圧溝の上部から最も間隙の狭くなる帯状領域
に掛けて軸11とスリーブ12との間隙に応じて周方向
に変化する圧力分布が現れる。同図に於いては軸11が
左に傾き,上右側で軸受間隙が小となる場合の負荷容量
F21,F22を示す。負荷容量は軸受間隙に反比例す
るのでF22が大となり,円錐頂点の仮想支点66から
の距離L2を乗じてL2*(F21−F22)のモーメ
ント力が軸11に働き,軸受間隙を等しくさせる。この
説明では簡単のために左右のモーメント力のみ取り上げ
たが,実際には円周方向の各点に於けるモーメント力が
釣り合う事になる。
パー面にスパイラル状のグルーブを有する実施例を示
す。円錐状の軸11は中間の帯状領域での間隙が最小と
なるようなクラウン19を有し,その外周領域表面にポ
ンプインのスパイラルグルーブ22を有する。番号8
0,81,82で軸方向の各位置に於ける平均的な圧力
を示し,スパイラルグルーブ22より内周側では番号8
2で示すようにほぼ一定の圧力になる。図9(b)で示
すように動圧溝の上部から最も間隙の狭くなる帯状領域
に掛けて軸11とスリーブ12との間隙に応じて周方向
に変化する圧力分布が現れる。同図に於いては軸11が
左に傾き,上右側で軸受間隙が小となる場合の負荷容量
F21,F22を示す。負荷容量は軸受間隙に反比例す
るのでF22が大となり,円錐頂点の仮想支点66から
の距離L2を乗じてL2*(F21−F22)のモーメ
ント力が軸11に働き,軸受間隙を等しくさせる。この
説明では簡単のために左右のモーメント力のみ取り上げ
たが,実際には円周方向の各点に於けるモーメント力が
釣り合う事になる。
【0041】前記実施例でクラウン部19が無くても偏
芯すれば周方向に圧力の不均一な分布は現れて回転姿勢
の復元モーメントは得られるが,クラウン部19の存在
によりその圧力の不均一分布の位置を外周寄りに出来て
モーメント力L2*(F21−F22)を大に出来る意
味がある。
芯すれば周方向に圧力の不均一な分布は現れて回転姿勢
の復元モーメントは得られるが,クラウン部19の存在
によりその圧力の不均一分布の位置を外周寄りに出来て
モーメント力L2*(F21−F22)を大に出来る意
味がある。
【0042】図10は軸受部の対向する両面に動圧溝を
有する実施例で軸受部近傍を図示する。図10(b)は
軸とスリーブの断面を示し,軸11の表面には上部にポ
ンプアウトのスパイラル状動圧溝20,下部にはポンプ
インのスパイラル状動圧溝21が配置される。図10
(a)はスリーブ12の軸受面を示し,スリーブ12の
軸受面には内周側にポンプアウトのスパイラル状動圧溝
27,外周側にはポンプインのスパイラル状動圧溝28
が配置される。動圧溝20,21,27,28の深さは
数ミクロンメートルで,軸11表面の動圧溝20,21
とスリーブ12表面の動圧溝27,28とは周方向角度
長が異なることを特徴とする。同図実施例ではスリーブ
12表面の動圧溝27,28の周方向角度長は軸11表
面の動圧溝20,21の2倍以上に設定してある。番号
29,30の矢印はスリーブ12の回転方向を示す。
有する実施例で軸受部近傍を図示する。図10(b)は
軸とスリーブの断面を示し,軸11の表面には上部にポ
ンプアウトのスパイラル状動圧溝20,下部にはポンプ
インのスパイラル状動圧溝21が配置される。図10
(a)はスリーブ12の軸受面を示し,スリーブ12の
軸受面には内周側にポンプアウトのスパイラル状動圧溝
27,外周側にはポンプインのスパイラル状動圧溝28
が配置される。動圧溝20,21,27,28の深さは
数ミクロンメートルで,軸11表面の動圧溝20,21
とスリーブ12表面の動圧溝27,28とは周方向角度
長が異なることを特徴とする。同図実施例ではスリーブ
12表面の動圧溝27,28の周方向角度長は軸11表
面の動圧溝20,21の2倍以上に設定してある。番号
29,30の矢印はスリーブ12の回転方向を示す。
【0043】動圧溝は回転時に潤滑流体をポンピングし
て圧力を高め,圧力を高める能力は軸受間隙にほぼ反比
例して姿勢復元力を発生させる。動圧溝は周方向に分布
するので偏芯して軸受間隙が局部的に小となってもその
影響が周方向での圧力分布差として反映されるまでには
遅れが生じ,その遅れ量は動圧溝の周方向の角度長に比
例する。被制御量の変化から制御までに遅れが有る制御
系はある種の共振現象を起こすことは知られており,流
体動圧軸受の場合は歳差運動,オイルホイップ等の不安
定現象を引き起こす。
て圧力を高め,圧力を高める能力は軸受間隙にほぼ反比
例して姿勢復元力を発生させる。動圧溝は周方向に分布
するので偏芯して軸受間隙が局部的に小となってもその
影響が周方向での圧力分布差として反映されるまでには
遅れが生じ,その遅れ量は動圧溝の周方向の角度長に比
例する。被制御量の変化から制御までに遅れが有る制御
系はある種の共振現象を起こすことは知られており,流
体動圧軸受の場合は歳差運動,オイルホイップ等の不安
定現象を引き起こす。
【0044】したがって,この種の不安定現象を軽減さ
せるには上記遅れ量を適当に分散させることであり,例
えば動圧溝21の周方向の長さを分散させて構成する。
しかし,一周当たりに数個しかない動圧溝の角度長を分
散させると姿勢復元力の不均等その他のデメリットも顕
在化する。本発明では軸11表面,およびスリーブ12
表面にそれぞれ周方向角度長の異なる動圧溝を形成し,
高められた圧力による姿勢復元力の周方向への均一性
と,異なる周方向角度長の動圧溝の共存とを実現して解
決した。動圧溝の加工は一般には容易ではなく,軸受部
の両面に構成することはコストアップの要因となる。本
実施例では円錐状軸11,円錐状スリーブ12は何れも
型成形が可能であるのでコストアップ要因とはならず歳
差運動の起こりにくい流体動圧軸受モータを実現でき
る。
せるには上記遅れ量を適当に分散させることであり,例
えば動圧溝21の周方向の長さを分散させて構成する。
しかし,一周当たりに数個しかない動圧溝の角度長を分
散させると姿勢復元力の不均等その他のデメリットも顕
在化する。本発明では軸11表面,およびスリーブ12
表面にそれぞれ周方向角度長の異なる動圧溝を形成し,
高められた圧力による姿勢復元力の周方向への均一性
と,異なる周方向角度長の動圧溝の共存とを実現して解
決した。動圧溝の加工は一般には容易ではなく,軸受部
の両面に構成することはコストアップの要因となる。本
実施例では円錐状軸11,円錐状スリーブ12は何れも
型成形が可能であるのでコストアップ要因とはならず歳
差運動の起こりにくい流体動圧軸受モータを実現でき
る。
【0045】図11はリング状部材の軸方向位置を調整
できる実施例を示し,図11(b)は軸受部分の断面図
を,図11(a)はリング状部材周辺の断面部89を拡
大して示す。同実施例において,環状障壁23の端部は
突部86を,リング状部材24には契合する貫通孔を有
するものとする。リング状部材24は予めスリーブ12
外周部の環状凹部26に嵌めておいてシャフト11と組
み合わせ,アクセス孔25を介して前記突部86とリン
グ状部材24の貫通孔を契合させると共にジグ88によ
りリング状部材24の内周部を前記環状凹部26の端部
87に突き当てリング状部材24が弾性変形をした状態
で前記突部86に嵌め合い固定させる。
できる実施例を示し,図11(b)は軸受部分の断面図
を,図11(a)はリング状部材周辺の断面部89を拡
大して示す。同実施例において,環状障壁23の端部は
突部86を,リング状部材24には契合する貫通孔を有
するものとする。リング状部材24は予めスリーブ12
外周部の環状凹部26に嵌めておいてシャフト11と組
み合わせ,アクセス孔25を介して前記突部86とリン
グ状部材24の貫通孔を契合させると共にジグ88によ
りリング状部材24の内周部を前記環状凹部26の端部
87に突き当てリング状部材24が弾性変形をした状態
で前記突部86に嵌め合い固定させる。
【0046】前記組み立てプロセスでリング状部材24
の軸方向弾性変形量は20ミクロンメートル程度とし,
リング状部材24と前記突部86との嵌め合いの強度を
十分に大とすれば衝撃が加えられた時でもハブ12を含
む可動部の軸方向移動量を20ミクロンメートル程度の
微少量に制限できる。HDD等の例では磁気ディスクの
軸方向移動量を微少量に制限したいとする要求が強い
が,本実施例のようにリング状部材24の弾性変形を利
用する事により,各部材公差を厳しく設定することも無
く要求を満たすことができる。リング状部材24と前記
突部86とは組み立て後にさらに接着,溶接等の手段に
より接合強度を向上させて耐衝撃性を高めることもでき
る。
の軸方向弾性変形量は20ミクロンメートル程度とし,
リング状部材24と前記突部86との嵌め合いの強度を
十分に大とすれば衝撃が加えられた時でもハブ12を含
む可動部の軸方向移動量を20ミクロンメートル程度の
微少量に制限できる。HDD等の例では磁気ディスクの
軸方向移動量を微少量に制限したいとする要求が強い
が,本実施例のようにリング状部材24の弾性変形を利
用する事により,各部材公差を厳しく設定することも無
く要求を満たすことができる。リング状部材24と前記
突部86とは組み立て後にさらに接着,溶接等の手段に
より接合強度を向上させて耐衝撃性を高めることもでき
る。
【0047】図12は連通孔を有する流体動圧軸受モー
タの実施例を示す。同図に示すように,軸11内に円錐
頂部14から円錐外周部に至る連通孔34を有する構造
とし,円錐頂部14に加圧された潤滑流体を円錐外周部
に循環させる。連通孔34には繊維状材質,多孔性材質
等を充填させて流路抵抗を調整し,円錐頂部14の圧力
を適度に残させる事で起動時の浮上を速やかにさせると
共に衝撃振動が加わった時には加圧潤滑流体を逃がして
ダンピングの程度を制御する。さらに摺動部分に発生す
る摩耗粉を除去する特徴もある。
タの実施例を示す。同図に示すように,軸11内に円錐
頂部14から円錐外周部に至る連通孔34を有する構造
とし,円錐頂部14に加圧された潤滑流体を円錐外周部
に循環させる。連通孔34には繊維状材質,多孔性材質
等を充填させて流路抵抗を調整し,円錐頂部14の圧力
を適度に残させる事で起動時の浮上を速やかにさせると
共に衝撃振動が加わった時には加圧潤滑流体を逃がして
ダンピングの程度を制御する。さらに摺動部分に発生す
る摩耗粉を除去する特徴もある。
【0048】図13は軸回転構造とし,ローターマグネ
ットを内周側に有する実施例を示す。図4に示す実施例
では軸11が固定側で有ったが,図13の実施例では軸
11は回転側に,スリーブ12は固定側となる。軸11
内部を有効に使えるので磁気ディスクを固定するネジ穴
54を配置することが出来る。磁気吸引力はローターマ
グネット46を軸方向にステータコア49より上に偏倚
するよう配置して得ている。その他の動作原理は図4の
場合と同様であるので詳細は省略するが,理解しやすい
ように同一機能の部品には図4と同じ番号を付した。番
号42はハブを,52はコイルを示す。
ットを内周側に有する実施例を示す。図4に示す実施例
では軸11が固定側で有ったが,図13の実施例では軸
11は回転側に,スリーブ12は固定側となる。軸11
内部を有効に使えるので磁気ディスクを固定するネジ穴
54を配置することが出来る。磁気吸引力はローターマ
グネット46を軸方向にステータコア49より上に偏倚
するよう配置して得ている。その他の動作原理は図4の
場合と同様であるので詳細は省略するが,理解しやすい
ように同一機能の部品には図4と同じ番号を付した。番
号42はハブを,52はコイルを示す。
【0049】図14は回転駆動のための電磁系を面対向
型とし,回転部と固定部間の磁気吸引力をも得る構造と
している。軸受部の構造は図4の実施例と同じであるの
で説明を略す。ローターマグネット45はハブ41裏面
に固定され,磁化の向きを軸11と平行として周方向に
多極着磁されている。番号48はベース43に固定され
たソフト磁性体のフエライト板であり,ローターマグネ
ット45と磁気回路を形成し,回転部と固定部間の磁気
吸引力を発生する。駆動用コイル51はスパイラル状に
巻かれたコイルとしてフエライト板48上の周方向に配
置する。電磁系の効率を確保するためにローターマグネ
ット45とフエライト板48との距離は可能な限り小に
したいのでコイル51は薄膜形成技術により薄く形成す
ることが望ましい。
型とし,回転部と固定部間の磁気吸引力をも得る構造と
している。軸受部の構造は図4の実施例と同じであるの
で説明を略す。ローターマグネット45はハブ41裏面
に固定され,磁化の向きを軸11と平行として周方向に
多極着磁されている。番号48はベース43に固定され
たソフト磁性体のフエライト板であり,ローターマグネ
ット45と磁気回路を形成し,回転部と固定部間の磁気
吸引力を発生する。駆動用コイル51はスパイラル状に
巻かれたコイルとしてフエライト板48上の周方向に配
置する。電磁系の効率を確保するためにローターマグネ
ット45とフエライト板48との距離は可能な限り小に
したいのでコイル51は薄膜形成技術により薄く形成す
ることが望ましい。
【0050】図1,図4に示した実施例において,モー
ターを回転駆動させる電磁系構造はローターマグネット
とステーターとが径方向で対向し,回転部と固定部間の
磁気吸引力をローターマグネットとステーターの軸方向
偏倚,或いはローターマグネットと対向する磁性体片と
等の手段で発生させた。図14に示す面対向型電磁系は
組み立て容易でファンモータ等の応用に適しているが,
ハブ及びベースに周方向の振動を発生させやすく記憶装
置用のモーターには必ずしも適していない。
ターを回転駆動させる電磁系構造はローターマグネット
とステーターとが径方向で対向し,回転部と固定部間の
磁気吸引力をローターマグネットとステーターの軸方向
偏倚,或いはローターマグネットと対向する磁性体片と
等の手段で発生させた。図14に示す面対向型電磁系は
組み立て容易でファンモータ等の応用に適しているが,
ハブ及びベースに周方向の振動を発生させやすく記憶装
置用のモーターには必ずしも適していない。
【0051】本発明の実施例に於いて,潤滑流体の接触
する部分には部材間の接合部を排除する構造とした。従
来の構造においては部材接合部をカシメ,接着,或いは
レーザー熔着等によりシールしているが,量産時にしば
しば接合不良で潤滑流体の漏れを生じて致命的な障害を
起こしていた。本発明による流体動圧軸受は実施例に示
すように潤滑流体に接する接合部を排除でき,オイル漏
れ懸念の無い流体動圧軸受モータを実現できる。
する部分には部材間の接合部を排除する構造とした。従
来の構造においては部材接合部をカシメ,接着,或いは
レーザー熔着等によりシールしているが,量産時にしば
しば接合不良で潤滑流体の漏れを生じて致命的な障害を
起こしていた。本発明による流体動圧軸受は実施例に示
すように潤滑流体に接する接合部を排除でき,オイル漏
れ懸念の無い流体動圧軸受モータを実現できる。
【0052】軸及びスリーブ等軸受部の材料としては,
ステンレススチール,銅合金のように従来から流体動圧
軸受に用いている金属材料を使用できる。円錐テーパー
面の一方の表面にニッケル,チタン,DLC,二流化モ
リブデン等の薄膜を形成する事は起動停止時に於ける摩
耗を減じるに有効で望ましい。
ステンレススチール,銅合金のように従来から流体動圧
軸受に用いている金属材料を使用できる。円錐テーパー
面の一方の表面にニッケル,チタン,DLC,二流化モ
リブデン等の薄膜を形成する事は起動停止時に於ける摩
耗を減じるに有効で望ましい。
【0053】軸受部分の製造方法に関して言及すると,
実施例で示すように本発明に関わる軸受部材は凸形状の
軸は当然として,凹面であるスリーブもその傾斜は上に
拡開する形状で型抜きが容易であり,プレス或いは射出
成形等の技術を用いて動圧溝も含めて同時成形できる。
したがって,セラミックス,焼結合金等による型成形,
炭素繊維を含むPPS(ポリフェニレンサルファイド樹
脂)の様に耐摩耗性に優れた樹脂材料を用いての型成形
等が可能で低コストでの製造に適している。
実施例で示すように本発明に関わる軸受部材は凸形状の
軸は当然として,凹面であるスリーブもその傾斜は上に
拡開する形状で型抜きが容易であり,プレス或いは射出
成形等の技術を用いて動圧溝も含めて同時成形できる。
したがって,セラミックス,焼結合金等による型成形,
炭素繊維を含むPPS(ポリフェニレンサルファイド樹
脂)の様に耐摩耗性に優れた樹脂材料を用いての型成形
等が可能で低コストでの製造に適している。
【0054】本発明の実施例でスリーブ12とハブ41
を一体構造として示したが,スリーブ12部分とハブ4
1とを個別に作り,組立固定する事も出来る。それぞれ
の要求する特性仕様と併せてコストの低い方法を選択す
る。ただ,実施例で示したHDDの例では磁気ディスク
の搭載面の高さ及び傾きに関する仕様は厳しく,それら
は軸受面との相対的な位置関係に大きく左右されること
を考慮するとスリーブ12とハブ41とを一体として形
成する方が精度を実現しやすい。本発明の流体動圧軸受
モータはスリーブ,ハブ一体化構造も可能にして低コス
トで高精度のモータを実現できる。
を一体構造として示したが,スリーブ12部分とハブ4
1とを個別に作り,組立固定する事も出来る。それぞれ
の要求する特性仕様と併せてコストの低い方法を選択す
る。ただ,実施例で示したHDDの例では磁気ディスク
の搭載面の高さ及び傾きに関する仕様は厳しく,それら
は軸受面との相対的な位置関係に大きく左右されること
を考慮するとスリーブ12とハブ41とを一体として形
成する方が精度を実現しやすい。本発明の流体動圧軸受
モータはスリーブ,ハブ一体化構造も可能にして低コス
トで高精度のモータを実現できる。
【0055】
【発明の効果】以上,実施例を用いて説明したように本
発明の流体動圧軸受モータに依れば,軸受部は円錐形状
テーパー面に動圧溝を有してその高められた圧力による
負荷容量と磁気吸引力とを平衡させる簡素な構造であっ
て,課題である回転姿勢の安定化,高回転速度でも安定
な潤滑流体のシール構造等を実現し,型成形による量産
低コスト化,流体動圧軸受モータの薄型化,回転部支持
の負荷容量の温度補償,低電流化をも同時に実現して本
発明の目的を十分に達成することが出来る。特に小型の
磁気ディスク装置,光ディスク装置等の回転型記憶装
置,CPUの冷却ファン等に利用できる。
発明の流体動圧軸受モータに依れば,軸受部は円錐形状
テーパー面に動圧溝を有してその高められた圧力による
負荷容量と磁気吸引力とを平衡させる簡素な構造であっ
て,課題である回転姿勢の安定化,高回転速度でも安定
な潤滑流体のシール構造等を実現し,型成形による量産
低コスト化,流体動圧軸受モータの薄型化,回転部支持
の負荷容量の温度補償,低電流化をも同時に実現して本
発明の目的を十分に達成することが出来る。特に小型の
磁気ディスク装置,光ディスク装置等の回転型記憶装
置,CPUの冷却ファン等に利用できる。
【図1】 本発明の実施例である流体動圧軸受モータの
断面図を示す。
断面図を示す。
【図2】 軸受部の詳細を示し,(a)図はスリーブの
平面図を,(b)図は軸とスリーブの断面図をそれぞれ
示す。
平面図を,(b)図は軸とスリーブの断面図をそれぞれ
示す。
【図3】 (a)図は回転に伴って発生する圧力分布
を,(b)図は軸とスリーブの断面と負荷容量の分力を
示す。
を,(b)図は軸とスリーブの断面と負荷容量の分力を
示す。
【図4】 テーパーシール部構造の異なる第二の本発明
実施例の断面図を示す。
実施例の断面図を示す。
【図5】 図4に示す実施例の軸受部の詳細断面を示
す。
す。
【図6】 (a)図はクラウンを有する本発明実施例の
断面図と圧力分布,及び(b)図はその偏芯時の負荷容
量等を示す。
断面図と圧力分布,及び(b)図はその偏芯時の負荷容
量等を示す。
【図7】 静止時に軸とスリーブとの接触を規制する間
隙調整片を軸端に有する本発明実施例の軸受部詳細断面
を示す。
隙調整片を軸端に有する本発明実施例の軸受部詳細断面
を示す。
【図8】 図7に於ける間隙調整片の調整方法を説明す
るための図である。
るための図である。
【図9】 (a)図はクラウンとスパイラルグルーブを
有する本発明実施例の断面図と圧力分布,及び(b)図
はその偏芯時の負荷容量等を示す。
有する本発明実施例の断面図と圧力分布,及び(b)図
はその偏芯時の負荷容量等を示す。
【図10】 軸とスリーブの対向する両面に動圧溝を有
する本発明実施例の軸受部詳細を示し,(a)図はスリ
ーブ平面図を,(b)図は軸とスリーブの断面図を示
す。
する本発明実施例の軸受部詳細を示し,(a)図はスリ
ーブ平面図を,(b)図は軸とスリーブの断面図を示
す。
【図11】 リング状部材の軸方向位置を調整できる実
施例を説明するための図で,(b)図は軸受部分の断面
図を,(a)図はリング状部材周辺の断面図を拡大して
示す。
施例を説明するための図で,(b)図は軸受部分の断面
図を,(a)図はリング状部材周辺の断面図を拡大して
示す。
【図12】 軸内に連通孔を有する本発明実施例の断面
構造を示す。
構造を示す。
【図13】 軸回転構造の本発明実施例の断面構造を示
す。
す。
【図14】 電磁系を面対向型とした本発明実施例の断
面図を示す。
面図を示す。
【図15】 従来構造の流体動圧軸受モータの断面構造
を示す。
を示す。
【符号の説明】
11・・・軸, 12,12
a,12b・・スリーブ,13・・・円錐状テーパー
面, 14・・・円錐頂部,16,17・・
潤滑流体の境界面,18・・・ヘリングボーン形状の動
圧溝,19・・・クラウン, 2
0,21・・動圧溝,22・・・スパイラルグルーブ,
23・・・環状障壁,24・・・リング状部
材, 25・・・アクセス孔,26・・
・環状凹部, 27,28・・動圧
溝,29,30・・スリーブの回転方向, 31・
・・間隙調整片,32・・・円筒,
34・・・連通孔,40・・・周回溝,
41,42・・ハブ,43・・・ベー
ス,44,45,46・・ローターマグネット,47,
49・・ステータコア, 48・・・フエラ
イト板,50,51,52・・コイル, 5
3・・・磁性体片,54・・・ネジ孔,
60・・・圧力,61・・・径方向の座標,6
2,63,64,65・・圧力分布,66・・・支点,
67,68・・・負荷容量,
69,71・・負荷容量の軸方向分力,70,72・・
負荷容量の径方向分力,73・・・軸方向の座標,
74・・・圧力値,75,76,77,7
8,79・・圧力, 80,81,82・・圧力,86
・・・環状障壁の突部, 87・・・環状
凹部の下端部,88・・・ジグ,89・・・リング状部
材周辺の断面部,91・・・軸,
92・・・スリーブ,93・・・スラストプレー
ト, 94・・・スラストブッシュ,95・
・・ハブ, 96・・・ロータ
マグネット,97・・・ステータコア,
98・・・コイル,99・・・ベース
a,12b・・スリーブ,13・・・円錐状テーパー
面, 14・・・円錐頂部,16,17・・
潤滑流体の境界面,18・・・ヘリングボーン形状の動
圧溝,19・・・クラウン, 2
0,21・・動圧溝,22・・・スパイラルグルーブ,
23・・・環状障壁,24・・・リング状部
材, 25・・・アクセス孔,26・・
・環状凹部, 27,28・・動圧
溝,29,30・・スリーブの回転方向, 31・
・・間隙調整片,32・・・円筒,
34・・・連通孔,40・・・周回溝,
41,42・・ハブ,43・・・ベー
ス,44,45,46・・ローターマグネット,47,
49・・ステータコア, 48・・・フエラ
イト板,50,51,52・・コイル, 5
3・・・磁性体片,54・・・ネジ孔,
60・・・圧力,61・・・径方向の座標,6
2,63,64,65・・圧力分布,66・・・支点,
67,68・・・負荷容量,
69,71・・負荷容量の軸方向分力,70,72・・
負荷容量の径方向分力,73・・・軸方向の座標,
74・・・圧力値,75,76,77,7
8,79・・圧力, 80,81,82・・圧力,86
・・・環状障壁の突部, 87・・・環状
凹部の下端部,88・・・ジグ,89・・・リング状部
材周辺の断面部,91・・・軸,
92・・・スリーブ,93・・・スラストプレー
ト, 94・・・スラストブッシュ,95・
・・ハブ, 96・・・ロータ
マグネット,97・・・ステータコア,
98・・・コイル,99・・・ベース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月18日(2001.10.
18)
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】前記組み立てプロセスでリング状部材24
の軸方向弾性変形量は20ミクロンメートル程度とし,
リング状部材24と前記突部86との嵌め合いの強度を
十分に大とすれば衝撃が加えられた時でもスリーブ12
を含む可動部の軸方向移動量を20ミクロンメートル程
度の微少量に制限できる。HDD等の例では磁気ディス
クの軸方向移動量を微少量に制限したいとする要求が強
いが,本実施例のようにリング状部材24の弾性変形を
利用する事により,各部材公差を厳しく設定することも
無く要求を満たすことができる。リング状部材24と前
記突部86とは組み立て後にさらに接着,溶接等の手段
により接合強度を向上させて耐衝撃性を高めることもで
きる。
の軸方向弾性変形量は20ミクロンメートル程度とし,
リング状部材24と前記突部86との嵌め合いの強度を
十分に大とすれば衝撃が加えられた時でもスリーブ12
を含む可動部の軸方向移動量を20ミクロンメートル程
度の微少量に制限できる。HDD等の例では磁気ディス
クの軸方向移動量を微少量に制限したいとする要求が強
いが,本実施例のようにリング状部材24の弾性変形を
利用する事により,各部材公差を厳しく設定することも
無く要求を満たすことができる。リング状部材24と前
記突部86とは組み立て後にさらに接着,溶接等の手段
により接合強度を向上させて耐衝撃性を高めることもで
きる。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H02K 21/22 H02K 21/22 M
Fターム(参考) 3J011 AA01 AA02 AA10 BA11 CA03
DA02 JA02 KA04 LA04 MA04
3J016 AA02 AA03 AA06 AA07 BB22
5H605 AA02 AA08 BB05 BB19 CC02
CC04 CC05 DD03 EB06 EB21
5H607 AA05 BB01 BB14 BB17 CC01
DD01 DD02 DD03 DD09 DD16
GG12 GG25
5H621 AA00 HH01 JK08 JK17 JK19
Claims (10)
- 【請求項1】 軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパ
ー面を有する軸と,軸に対向する円錐状凹部を持つスリ
ーブと,軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びス
リーブ間に磁気吸引力を発生させる磁気的手段とより構
成され,軸及びスリーブ間の間隙は円錐状外周部におい
て徐々に大として潤滑流体のテーパーシール部を形成し
潤滑流体の大気との境界面はその外周部にのみ存在する
流体動圧軸受モータにおいて,軸或いはスリーブの円錐
状テーパー面に一組の動圧溝を有し,回転時に前記動圧
溝が発生する負荷容量の軸方向分力と前記磁気吸引力と
を平衡させて回転部を支承する事を特徴とする流体動圧
軸受モータ - 【請求項2】 請求項1記載の流体動圧軸受モータにお
いて,動圧溝は,回転時に潤滑流体を円錐頂部側にポン
ピングするようなアンバランス構造のヘリングボーン形
状として回転起動時に軸とスリーブとを速やかに離間せ
しめる事を特徴とする流体動圧軸受モータ - 【請求項3】 軸径が略円錐状に次第に細くなるテーパ
ー面を有する軸と,軸に対向する円錐状凹部を持つスリ
ーブと,軸及びスリーブ間間隙の潤滑流体と,軸及びス
リーブ間に磁気吸引力を発生させる磁気的手段と,軸外
周部に配置されスリーブ外周壁に対向して開口部に向け
徐々に大となる間隙を有しテーパーシール部を形成する
環状障壁とより構成される流体動圧軸受モータにおい
て,軸或いはスリーブの円錐状テーパー面に動圧溝を有
し,回転時に前記動圧溝が発生する負荷容量の軸方向分
力と前記磁気吸引力とを平衡させて回転部を支承する事
を特徴とする流体動圧軸受モータ - 【請求項4】 請求項3記載の流体動圧軸受モータにお
いて,軸内に磁気吸引力より大の保持力で間隙調整片を
可動に保持し,組立時に間隙調整片は十分に軸端より突
出させ,さらに軸とスリーブ間には磁気吸引力以上の力
を加えてスリーブ頂部或いはスリーブ頂部に配置された
板バネが弾性変形を生じる状態で間隙調整片の位置を確
定し,スリーブの円錐頂部或いは板バネと間隙調整片と
は静止時には接触し,回転時には離間してその離間距離
が軸とスリーブの円錐面に於ける軸方向浮上距離より大
とはならないよう構成した事を特徴とする流体動圧軸受
モータ - 【請求項5】 請求項3記載の流体動圧軸受モータにお
いて,軸及びスリーブの円錐状テーパー面が対向する軸
方向の中間領域で最小間隙となるよう軸及びスリーブの
円錐状テーパー面の何れかに数ミクロンメートル程度の
クラウンを付与し,且つ前記最小間隙となる領域に向け
て潤滑流体をポンピングさせるようなスパイラル状動圧
溝を前記最小間隙領域の軸方向両側或いは片側に設けた
事を特徴とする流体動圧軸受モータ - 【請求項6】 請求項5記載の流体動圧軸受モータにお
いて,軸或いはスリーブの円錐状テーパー面に設けたク
ラウン形状により最小間隙となる軸及びスリーブの円錐
状テーパー面の少なくとも何れかの面に周回する溝を設
けた事を特徴とする流体動圧軸受モータ - 【請求項7】 請求項3記載の流体動圧軸受モータにお
いて,軸及びスリーブの円錐状テーパー両面の軸方向に
対向する位置に動圧溝を有し,それぞれの面に於ける動
圧溝は周方向角度長が異なる事を特徴とする流体動圧軸
受モータ - 【請求項8】 請求項3記載の流体動圧軸受モータにお
いて,前記環状障壁端部に固定されるリング状部材と,
リング状部材に対応してスリーブ外周壁に設けられた環
状凹部との間で回転部の軸方向可動距離を制限させた事
を特徴とする流体動圧軸受モータ - 【請求項9】 請求項8記載の流体動圧軸受モータにお
いて,前記リング状部材はハメ合い,接着或いは溶接等
の手段で前記環状障壁端部に固定されるとし,固定作業
に必要なアクセス孔を前記環状障壁端部に対向する固定
部側或いは回転部側部材に有する事を特徴とする流体動
圧軸受モータ - 【請求項10】 請求項9記載の流体動圧軸受モータに
おいて,環状障壁端部とリング状部材とは互いに嵌め合
い固定する手段を有し,アクセス孔を介してリング状部
材の内周部分を押し弾性変形させた状態で前記環状凹部
の端面に突き当ててリング状部材を環状障壁端部に嵌め
合い固定し,可動部の軸方向移動量をリング状部材の前
記弾性変形量として調整設定することを特徴とする流体
動圧軸受モータ
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001221171A JP2003032961A (ja) | 2001-07-23 | 2001-07-23 | 磁気吸引力と平衡させた単円錐動圧流体軸受を有するモータ |
US09/985,003 US6686674B2 (en) | 2000-12-04 | 2001-11-01 | Motor having single cone fluid dynamic bearing balanced with magnetic attraction |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001221171A JP2003032961A (ja) | 2001-07-23 | 2001-07-23 | 磁気吸引力と平衡させた単円錐動圧流体軸受を有するモータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003032961A true JP2003032961A (ja) | 2003-01-31 |
Family
ID=19054879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001221171A Pending JP2003032961A (ja) | 2000-12-04 | 2001-07-23 | 磁気吸引力と平衡させた単円錐動圧流体軸受を有するモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003032961A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7092203B2 (en) | 2003-10-15 | 2006-08-15 | Nidec Corporation | Method of manufacturing a fluid dynamic bearing applicable to a disk drive that includes welding a cover member to a cylindrical wall of a shaft base |
KR101460573B1 (ko) | 2006-03-24 | 2014-11-20 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 유체 베어링 장치 |
CN106763150A (zh) * | 2017-01-09 | 2017-05-31 | 浙江大学 | 仿生变结构圆锥螺旋槽轴承 |
CN112156837A (zh) * | 2020-11-04 | 2021-01-01 | 河南明天机械有限公司 | 一种间隙可调的惯性圆锥破碎机 |
-
2001
- 2001-07-23 JP JP2001221171A patent/JP2003032961A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7092203B2 (en) | 2003-10-15 | 2006-08-15 | Nidec Corporation | Method of manufacturing a fluid dynamic bearing applicable to a disk drive that includes welding a cover member to a cylindrical wall of a shaft base |
KR101460573B1 (ko) | 2006-03-24 | 2014-11-20 | 엔티엔 가부시키가이샤 | 유체 베어링 장치 |
CN106763150A (zh) * | 2017-01-09 | 2017-05-31 | 浙江大学 | 仿生变结构圆锥螺旋槽轴承 |
CN106763150B (zh) * | 2017-01-09 | 2023-07-11 | 浙江大学 | 仿生变结构圆锥螺旋槽轴承 |
CN112156837A (zh) * | 2020-11-04 | 2021-01-01 | 河南明天机械有限公司 | 一种间隙可调的惯性圆锥破碎机 |
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