JP2003032686A - 復号装置、復号方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

復号装置、復号方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム

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JP2003032686A
JP2003032686A JP2001217125A JP2001217125A JP2003032686A JP 2003032686 A JP2003032686 A JP 2003032686A JP 2001217125 A JP2001217125 A JP 2001217125A JP 2001217125 A JP2001217125 A JP 2001217125A JP 2003032686 A JP2003032686 A JP 2003032686A
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Koki Kanesaka
幸喜 金坂
Toshikazu Morita
年一 森田
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LSI Systems KK
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LSI Systems KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正常に復号されたマクロブロックの画像デー
タとエラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
ロックの画像データとを円滑にかみ合わせて、動画像間
の連続性を十分に維持することを課題とする。 【解決手段】 エラーに起因して正常に復号されなかっ
たマクロブロックの画像データがビデオバッファ19a
において記憶される領域を示すエラー情報を記憶するエ
ラーバッファ19bと、ビデオバッファ19aに記憶さ
れた画像データのうち、エラーバッファ19bにより記
憶されたエラー情報に対応するマクロブロックを含んだ
所定の領域の画像データを平滑化するフィルタ21とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像をマクロブ
ロック単位に分割して各マクロブロックの画像データを
符号化した符号化ストリームを受け入れて、各マクロブ
ロックごとに復号した画像データをビデオバッファの対
応する領域に記憶して出力するとともに、エラーを含ん
だマクロブロックについては画像データを修復しつつ復
号する復号装置、復号方法およびその方法をコンピュー
タに実行させるプログラムに関し、特に、動画像間の連
続性を十分に維持することができる復号装置、復号方法
およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、MPEG(エムペグ:Moving
Picture Experts Group)と呼ばれる圧縮符号化方式に
より動画像を符号化して得られた符号化ストリームを復
号する復号装置がある。すなわち、画像をマクロブロッ
ク単位に分割して、各マクロブロックの画像データを可
変長符号化するとともに画像間で動き補償予測をおこな
って形成される符号化ストリームを受け入れて、各マク
ロブロックごとに可変長復号や動き補償をおこなって画
像データを復号し、復号した各マクロブロックの画像デ
ータをビデオバッファの対応する領域に記憶した後にビ
デオ信号として出力する復号装置である。
【0003】ところで、かかる復号装置においては、復
号された画像データを用いて動き補償をおこなって画像
データを復号するため、仮にマクロブロックにエラーが
含まれる場合には、このエラーを含んだマクロブロック
が表示されると画像が劣化してしまう。さらに、このエ
ラーを含んだマクロブロックが参照されて動き補償がお
こなわれてしまうこととなるが、このような動き補償が
おこなわれると、エラーが時間方向に伝搬して極端に画
像が劣化するおそれがある。そこで、復号装置において
は、エラーによる画像劣化を軽減するために、エラーに
対する各種処理が一般的に施されている。
【0004】かかるマクロブロックのエラーに対する処
理としては、エラーを含んだ画面をスキップしながらビ
デオ信号を出力するという処理があるが、エラーが多い
場合には、多くの画像がスキップされてしまうため、動
画像間の連続性を維持することが困難である。
【0005】このようなことから、最近では、エラーを
含んだマクロブロックの真上または左に位置するマクロ
ブロックの予測ベクトルを用いて参照されるマクロブロ
ックの画像データをはめ込むことによって、エラーを含
んだマクロブロックの画像データを修復するという処理
が一般的におこなわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術は、正常に復号されたマクロブロックの画像デ
ータとエラーに起因して正常に復号されなかったマクロ
ブロックの画像データとのかみ合わせが円滑ではなく、
動画像間の連続性を維持するには不十分であるという問
題点があった。
【0007】すなわち、上記の従来技術においては、エ
ラーを含んだマクロブロックの真上または左に位置する
マクロブロックの予測ベクトルを用いて参照されるマク
ロブロックの画像データをはめ込むことにより画像デー
タを修復するものであるため、エラーを含んだマクロブ
ロックに対応する領域の画像データが他の領域の画像デ
ータと円滑にかみ合わず、ビデオバッファから画像デー
タを出力した場合に、画像の一部が大きくずれて見苦し
い画像になるおそれがある。
【0008】このような画像の一部が大きくずれて見苦
しい画像が続いた場合には、動画像間の連続性が十分に
維持されなくなってしまうという問題点がある。特に、
エラーを含んだマクロブロックの画像データが他の領域
の画像データと円滑にかみ合わない状態で修復され、こ
の修復されたマクロブロックが参照されて動き補償がお
こなわれた場合には、画像の一部が大きくずれて見苦し
い画像が大量に発生してしまい、動画像間の連続性の維
持は困難である。
【0009】そこで、この発明は、上述した従来技術に
よる問題点を解消するためになされたものであり、正常
に復号されたマクロブロックの画像データとエラーに起
因して正常に復号されなかったマクロブロックの画像デ
ータとを円滑にかみ合わせて、動画像間の連続性を十分
に維持することができる復号装置、復号方法およびその
方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1の発明に係る復号装置
は、画像をマクロブロック単位に分割して各マクロブロ
ックの画像データを符号化した符号化ストリームを受け
入れて、各マクロブロックごとに復号した画像データを
ビデオバッファの対応する領域に記憶して出力するとと
もに、エラーを含んだマクロブロックについては画像デ
ータを修復しつつ復号する復号装置であって、前記エラ
ーに起因して正常に復号されなかったマクロブロックの
画像データが前記ビデオバッファにおいて記憶される領
域を示すエラー情報を記憶する記憶手段と、前記ビデオ
バッファに記憶された画像データのうち、前記記憶手段
により記憶されたエラー情報に対応するマクロブロック
を含んだ所定の領域の画像データを平滑化する平滑化手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】また、請求項2の発明に係る復号装置は、
請求項1に記載の発明において、前記記憶手段は、前記
画像データの修復がおこなわれたマクロブロックおよび
当該画像データの修復がおこなわれたマクロブロックを
参照して動き補償がおこなわれたマクロブロックについ
て、該マクロブロックの画像データが前記ビデオバッフ
ァにおいて記憶される領域を示すエラー情報を記憶する
ことを特徴とする。
【0012】また、請求項3の発明に係る復号装置は、
請求項1または2に記載の発明において、各マクロブロ
ックを可変長復号する際に、エラーが含まれるか否かを
判定する第1の判定手段と、各マクロブロックを動き補
償する際に、前記第1の判定手段によりエラーが含まれ
るものと判定されたマクロブロックを参照するか否かを
判定する第2の判定手段とをさらに備え、前記記憶手段
は、前記第1の判定手段によりエラーが含まれるものと
判定されたマクロブロックおよび前記第2の判定手段に
よりエラーが含まれるものと判定されたマクロブロック
を参照するものと判定されたマクロブロックについて、
該マクロブロックの画像データが前記ビデオバッファに
おいて記憶される領域を示すエラー情報を記憶すること
を特徴とする。
【0013】また、請求項4の発明に係る復号装置は、
請求項1、2または3に記載の発明において、前記平滑
化手段は、前記記憶手段により記憶されたエラー情報に
対応するマクロブロックの全領域および当該マクロブロ
ックに隣接するマクロブロックの一部領域の画像データ
を平滑化することを特徴とする。
【0014】また、請求項5の発明に係る復号装置は、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前
記平滑化手段は、画像データにおける所定の高周波成分
を除去することを特徴とする。
【0015】また、請求項6の発明に係る復号方法は、
画像をマクロブロック単位に分割して各マクロブロック
の画像データを符号化した符号化ストリームを受け入れ
て、各マクロブロックごとに復号した画像データをビデ
オバッファの対応する領域に記憶して出力するととも
に、エラーを含んだマクロブロックについては画像デー
タを修復しつつ復号する復号方法であって、前記エラー
に起因して正常に復号されなかったマクロブロックの画
像データが前記ビデオバッファにおいて記憶される領域
を示すエラー情報を記憶する記憶工程と、前記ビデオバ
ッファに記憶された画像データのうち、前記記憶工程に
より記憶されたエラー情報に対応するマクロブロックを
含んだ所定の領域の画像データを平滑化する平滑化工程
と、を含んだことを特徴とする。
【0016】また、請求項7の発明に係るプログラム
は、画像をマクロブロック単位に分割して各マクロブロ
ックの画像データを符号化した符号化ストリームを受け
入れて、各マクロブロックごとに復号した画像データを
ビデオバッファの対応する領域に記憶して出力するとと
もに、エラーを含んだマクロブロックについては画像デ
ータを修復しつつ復号する復号方法をコンピュータに実
行させるプログラムであって、前記エラーに起因して正
常に復号されなかったマクロブロックの画像データが前
記ビデオバッファにおいて記憶される領域を示すエラー
情報を記憶する記憶工程と、前記ビデオバッファに記憶
された画像データのうち、前記記憶工程により記憶され
たエラー情報に対応するマクロブロックを含んだ所定の
領域の画像データを平滑化する平滑化工程と、をコンピ
ュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係る復号装置、復号方法、およびその方法をコン
ピュータに実行させるプログラムの好適な実施の形態を
詳細に説明する。なお、本実施の形態では、本発明をM
PEG2方式により符号化されたMPEG2ビットスト
リームという符号化ストリームを復号する復号装置に適
用した場合を説明するが、MPEG1やMPEG4な
ど、あらゆる画像符号化方式により符号化された符号化
ストリームを復号する場合にも同様に適用することがで
きる。
【0018】(MPEG2ビットストリームのデータ構
造)まず、本実施の形態に係る復号装置の復号対象であ
るMPEG2ビットストリームのデータ構造について図
1〜図3を用いて説明する。図1は、MPEG2ビット
ストリームのデータ構造を説明するための図であり、図
2は、MPEG2ビットストリームと画面との対応関係
を説明するための図であり、図3は、MPEG2ビット
ストリームのスタートコードを説明するための図であ
る。
【0019】MPEG2ビットストリームのデータは、
復号装置側で正しく受け取ることができるように、その
データ構造が細かく決められており、具体的には、図1
に示すように、シーケンス、GOP(Group of Pictur
e)、ピクチャ、スライス、マクロブロック、ブロック
という階層構造を有する。
【0020】このうち、シーケンスは、1つ以上のGO
Pから構成され、一般に1つのビデオプログラム全体の
符号化信号に相当する。このシーケンスは、シーケンス
ヘッダで始まり、シーケンスエンドで終了するが、シー
ケンスヘッダには、画像の大きさを表す情報、1秒間に
符号化するフレームの数、通信速度など、シーケンス全
体に関連する情報が含まれる。また、シーケンスヘッダ
に続いて、MPEG2の符号化信号であることを表す機
能拡張情報が挿入され、入力画像信号形式などが指定さ
れる。
【0021】GOPは、フレーム内符号化が可能なIピ
クチャ、過去のフレームのみを用いて前方向の動き補償
をおこなうPピクチャ、および過去と未来の両方のフレ
ームを用いて双方向の動き補償をおこなうBピクチャの
うち、1つ以上のピクチャから構成される。なお、各G
OPの最初のピクチャとしては、必ずIピクチャが挿入
され、GOPヘッダには、画像復元時に音声などとの時
間合わせを可能とするためのタイムスタンプ情報などが
含まれる。
【0022】ピクチャは、1つ以上のスライスから構成
され、図2に示すように、動画像信号を構成する1枚の
画面(m画素×nライン)に相当する。このピクチャの
ピクチャヘッダには、I、P、Bピクチャを識別するた
めの情報や、各ピクチャの表示順序を指定する情報など
が含まれる。また、ピクチャヘッダに続く機能拡張情報
には、フレーム構造/フィールド構造の設定など、MP
EG2で導入されている機能を指定する情報が含まれ
る。
【0023】スライスは、左から右への1つ以上のマク
ロブロックから構成され、スライス情報には、量子化特
性を表す情報など、このスライス内で使用される符号化
情報が含まれる。なお、マクロブロックの並びは、通信
回線でのエラーの影響が画面上で縦方向に及ばないよう
に、左から右へ延びるだけで、さらに上から下へ延びる
ことは許されていない。
【0024】マクロブロックは、図2に示すように、
4:2:0のフォーマット時には、8×8のY信号ブロ
ック4個と、8×8のCr信号ブロック1個と、8×8
のCb信号ブロック1個とから構成される。なお、マク
ロブロック情報には、マクロブロック単位で符号化制御
をおこなうための情報などが含まれる。
【0025】ブロックは、図2に示すように、4:2:
0のフォーマット時には、8×8のY信号、Cr信号、
Cb信号いずれかのDCT係数データから構成される。
なお、このDCT係数データは、連続する可変長の符号
化データとして構成されるが、各ブロックは、EOB
(End of Block)コードで終了する。
【0026】このように、MPEG2ビットストリーム
のデータは、6層からなる階層構造を有するが、シーケ
ンス、GOP、ピクチャ、スライスの各層には、バイト
単位で配置(先頭から8の倍数のビット位置に配置)さ
れた32ビットのスタートコードが挿入されている。す
なわち、図3に示すようなスタートコードが順に挿入さ
れる。
【0027】このスタートコードのビットパターンは、
MPEG2ビットストリーム内では、スタートコード位
置以外の位置では決して発生しないものである。このた
め、MPEG2ビットストリームを受け取った復号装置
は、かかるスタートコードを検出しながら各層に対応し
た復号処理をおこなうことができる。
【0028】なお、図2には、4:2:0のフォーマッ
ト時のデータ構成を示したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、4:2:2などのフォーマット時にお
いても同様に適用することができる。
【0029】(復号装置の構成)次に、本実施の形態に
係る復号装置の構成について説明する。図4は、本実施
の形態に係る復号装置の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態に係る復号装置は、ス
トリーム入力部10と、クロック発生部11と、ストリ
ームバッファ制御部12と、ストリームバッファ13
と、スタートコード検出部14と、エラー検出部16を
含んだデコーダ15と、エラー処理部18を含んだ動き
補償部17と、ビデオバッファ19aおよびエラーバッ
ファ19bからなるバッファ19と、フィルタ21を含
んだ表示出力部20とを備える。
【0030】概略的に、本実施の形態に係る復号装置
は、画像をマクロブロック単位に分割して、各マクロブ
ロックの画像データを可変長符号化するとともに画像間
で動き補償予測をおこなって形成される符号化ストリー
ム(MPEG2ビットストリーム)を装置外部から受け
入れる。そして、各マクロブロックごとに可変長復号や
動き補償をおこなって画像データを復号し、復号した各
マクロブロックの画像データをビデオバッファ19aの
対応する領域に記憶した後に表示出力部20の制御によ
りビデオ信号として装置外部に出力する。さらに、エラ
ーを含んだマクロブロックについては、デコーダ15の
指示により動き補償部17により画像データを修復しつ
つ復号する。
【0031】ここで、本実施の形態に係る復号装置は、
表示出力部20による処理に特徴があり、具体的には、
エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブロッ
クの画像データがビデオバッファ19aにおいて記憶さ
れる領域を示すエラー情報をエラーバッファ19bに記
憶し、表示出力部20のフィルタ21は、ビデオバッフ
ァ19aに記憶された画像データのうち、エラーバッフ
ァ19bにより記憶されたエラー情報に対応するマクロ
ブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑化する
ことにより、動画像間の連続性を十分に維持することが
できるよう構成している。
【0032】次に、図4に示した復号装置における各部
の処理を説明する。ストリーム入力部10は、DVDな
どの記録媒体やインターネットなどのネットワークを介
して、装置外部から入力された符号化ストリーム(MP
EG2ビットストリーム)をストリームバッファ制御部
12に供給する処理部である。
【0033】ストリームバッファ制御部12は、クロッ
ク発生部11から供給される基本クロックにしたがっ
て、ストリーム入力部10から入力された符号化ストリ
ームをストリームバッファ13に供給する処理部であ
る。ストリームバッファ13は、ストリームバッファ制
御部12から入力された符号化ストリームを蓄積するD
RAM(Dynamic Randam Access Memory)などのメモリ
であり、例えば、4:2:2P@HLの符号化ストリー
ムを復号化する場合には、かかる復号化に要求されるV
BVバッファサイズである47,185,920ビット
の容量を有する。
【0034】ストリームバッファ13に保存されている
符号化ストリームは、ストリームバッファ制御部12の
制御によって、先に書き込まれたデータから順に読み出
されて、スタートコード検出部14に供給される。スタ
ートコード検出部14は、ストリームバッファ制御部1
2を介して入力された符号化ストリームから、図3に示
したスタートコードを検出し、検出したスタートコード
および入力された符号化ストリームをデコーダ15に供
給する処理部である。
【0035】デコーダ15は、スタートコード検出部1
4から入力された符号化ストリームをMPEGシンタッ
クスに基づいてデコードする処理部である。具体的に
は、スタートコード検出部14から入力されたスタート
コードに基づいてピクチャ層のヘッダパラメータをデコ
ードする。続いて、デコードされたヘッダパラメータに
基づいてスライス層をマクロブロックに分離し、各マク
ロブロックを可変長復号し、この結果得られる各マクロ
ブロックの予測ベクトルおよび画像データを動き補償部
17に供給する。
【0036】ここで、上記のデコーダ15による可変長
復号処理に際して、エラー検出部16は、各マクロブロ
ックにエラーが含まれるか否かを判定する。具体的に
は、予測ベクトルおよび画像データを正常に復号できな
かったマクロブロックについては、エラーが含まれるマ
クロブロックであるものと判定して、エラーを含んだマ
クロブロックである旨を示すエラー情報を動き補償部1
7に出力する。
【0037】動き補償部17は、デコーダ15から入力
された各マクロブロックの画像データおよび予測ベクト
ルに基づいて動き補償をおこない、動き補償が施された
各マクロブロックの画像データをビデオバッファ19a
の対応する領域に書き込む処理部である。
【0038】具体的には、デコーダ15から入力された
マクロブロックが動き補償を使用していない場合、入力
された画像データをバッファ19のビデオバッファ19
aに書き込む。一方、デコーダ15から入力されたマク
ロブロックが動き補償を使用している場合には、デコー
ダ15から入力された予測ベクトルに対応するマクロブ
ロックの画像データをビデオバッファ19aから参照
し、参照した画像データとデコーダ15から入力された
画像データに加算することにより動き補償をおこなって
画像データをビデオバッファ19aに書き込む。
【0039】ここで、動き補償部17による動き補償処
理に際して、エラー処理部18は、デコーダ15のエラ
ー検出部16によりエラーが検出されたマクロブロック
の画像データを修復するとともに、エラーに起因して正
常に復号されなかったマクロブロックの画像データがビ
デオバッファ19aにおいて記憶される領域を示すエラ
ー情報をエラーバッファ19bに出力する。
【0040】具体的には、エラー処理部18は、処理対
象となるマクロブロックが予測ベクトルおよび画像デー
タを正常に復号できなかったエラーブロックであるか否
かをデコーダ15から入力されたエラー情報に基づいて
判定する。そして、エラーブロックであるものと判定し
た場合には、当該マクロブロックの真上または左に位置
するマクロブロックの予測ベクトルを用いて参照される
マクロブロックの画像データをはめ込むことによってエ
ラーブロックの画像データを修復する。さらに、この修
復されたマクロブロックの画像データがビデオバッファ
19aにおいて記憶される領域を示すエラー情報を生成
してエラーバッファ19bに出力する。
【0041】また、エラー処理部18は、処理対象とな
るマクロブロックが動き補償を使用している場合には、
上記のように画像データの修復がおこなわれたマクロブ
ロック(エラーブロック)を参照して動き補償をおこな
うものであるか否かを判定する。そして、エラーブロッ
クを参照して動き補償がおこなうものと判定されたマク
ロブロックについても、当該マクロブロックの動き補償
後の画像データがビデオバッファ19aにおいて記憶さ
れる領域を示すエラー情報を生成してエラーバッファ1
9bに出力する。
【0042】バッファ19のビデオバッファ19aは、
動き補償部17から入力された各マクロブロックの画像
データを各マクロブロックの画像位置に対応する領域に
記憶するメモリである。また、エラーバッファ19b
は、動き補償部17から入力されたエラー情報、すなわ
ち、エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
ロックの画像データがビデオバッファ19aにおいて記
憶される領域を示すエラー情報を記憶するメモリであ
る。
【0043】表示出力部20は、ビデオバッファ19a
に記憶した画像データを出力するための同期タイミング
信号を発生し、この同期タイミング信号に基づいてビデ
オバッファ19aから画像データを読み出して復号ビデ
オ信号として出力する処理部である。
【0044】ここで、表示出力部20による復号ビデオ
信号の出力に際して、フィルタ21は、ビデオバッファ
19aに記憶された画像データのうち、エラーバッファ
19bに記憶されたエラー情報に対応するマクロブロッ
クを含んだ所定の領域の画像データを平滑化する処理を
おこなう。
【0045】具体的には、ビデオバッファ19から画像
データを出力する際に、エラーバッファ19bのエラー
情報を参照し、エラーに起因して正常に復号されなかっ
たマクロブロックの画像データおよび当該マクロブロッ
クに隣接するマクロブロックの一部領域の画像データの
所定の高周波成分を除去することにより、画像データを
平滑化する。
【0046】より詳細には、図7(a)に示すように、
動き補償部17による動き補償がおこなわれた画像(ピ
クチャ)のブロックfがエラーに起因して正常に復号さ
れなかったマクロブロックである場合には、同図(b)
に示すように、ブロックfの画像データおよびブロック
fに隣接する8個のマクロブロックの各隣接領域の画像
データに対して、所定の高周波成分を除去するフィルタ
リング処理を実行する。これにより、正常に復号された
隣接ブロックの画像データの劣化を最小限に押さえつ
つ、ブロックfを含んだ所定の領域の画像データが程良
くぼかされて、ブロックfの画像データと隣接ブロック
の画像データとが円滑にかみ合わされる。
【0047】(動き補償部による処理)次に、図4に示
した動き補償部17による処理手順について説明する。
図5は、図4に示した動き補償部17による処理手順を
示すフローチャートである。同図に示すように、まず最
初に、動き補償部17のエラー処理部18は、処理対象
となるマクロブロックが予測ベクトルおよび画像データ
を正常に復号された正常ブロックであるか否かをデコー
ダ15から入力されたエラー情報に基づいて判定する
(ステップS501)。
【0048】この判定により、正常に復号された正常ブ
ロックではないと判定された場合、すなわちエラーブロ
ックであると判定された場合には(ステップS501否
定)、エラー処理部18は、当該エラーブロックの真上
または左に位置するマクロブロックの予測ベクトル、ま
たはゼロベクトルなどの所定の予測ベクトルを用いて参
照されるマクロブロックの画像データをはめ込むことに
よってエラーブロックの画像データを修復し、動き補償
部17は、修復した画像データをバッファ19のビデオ
バッファ19aに書き込む(ステップS506)。
【0049】そして、エラー処理部18は、ステップS
506において修復されたエラーブロックの画像データ
がビデオバッファ19aにおいて記憶される領域を示す
エラー情報を生成してエラーバッファ19bに出力する
(ステップS505)。
【0050】これとは反対に、ステップS501におい
て、正常に復号された正常ブロックであるものと判定さ
れた場合には(ステップS501肯定)、動き補償部1
7は、当該マクロブロックが動き補償を使用しているか
否かを判定する(ステップS502)。この判定によ
り、動き補償を使用していないと判定された場合には
(ステップS502否定)、エラー処理部18は処理を
終了し、動き補償部17は、デコーダ15から入力され
た画像データをバッファ19のビデオバッファ19aに
書き込む。
【0051】これとは反対に、ステップS502におい
て、動き補償を使用していると判定された場合には(ス
テップS502肯定)、動き補償部17は、デコーダ1
5から入力された予測ベクトルに対応するマクロブロッ
クの画像データをビデオバッファ19aから参照し、参
照した画像データとデコーダ15から入力された画像デ
ータに加算することにより動き補償をおこなって画像デ
ータをビデオバッファ19aに書き込む(ステップS5
03)。
【0052】続いて、エラー処理部18は、ステップS
503において参照した画像データのマクロブロックが
エラーブロックであるか否かを判定する(ステップS5
04)。この判定により、参照したブロックがエラーブ
ロックではないと判定された場合には(ステップS50
4否定)、エラー処理部18は処理を終了する。
【0053】これとは反対に、ステップS504におい
て、参照したブロックがエラーブロックであると判定さ
れた場合には(ステップS504肯定)、エラー処理部
18は、ステップS503において動き補償がされたマ
クロブロックの画像データがビデオバッファ19aにお
いて記憶される領域を示すエラー情報を生成してエラー
バッファ19bに出力する(ステップS505)。
【0054】上記した一連の処理を処理対象となる全て
のマクロブロックに対しておこなうことにより、ビデオ
バッファ19aには、各マクロブロックごとに復号され
た画像データや修復された画像データが対応する領域に
記憶される。また、エラーバッファ19bには、エラー
に起因して正常に復号されなかったマクロブロック、す
なわち、画像データの修復がおこなわれたマクロブロッ
クおよび当該画像データの修復がおこなわれたマクロブ
ロックを参照して動き補償がおこなわれたマクロブロッ
クについて、当該マクロブロックの画像データがビデオ
バッファ19aにおいて記憶される領域を示すエラー情
報が記憶される。
【0055】ここで、図4に示した動き補償部17によ
る処理の具体例を上記したフローチャートに即して説明
する。図6は、図4に示した動き補償部17による処理
の具体例を説明するための図である。
【0056】同図に示すブロックa〜eのマクロブロッ
クに対する処理を順に説明すると、まず、同図(a)に
示すブロックaは、正常に復号され、かつ、動き補償を
使用していないため、図5においては、「ステップS5
01、ステップS502、エンド」の順で処理がおこな
われる。このため、図6(b)に示すように、ブロック
aについては、エラー情報の生成をおこなうことなく、
デコーダ15から入力された画像データがビデオバッフ
ァ19aに書き込まれる。
【0057】図6(a)に示すブロックbおよびブロッ
クcは、正常に復号され、かつ、動き補償を使用してい
るため、図5においては、「ステップS501、ステッ
プS502、ステップS503、ステップS504」の
順で処理がおこなわれる。ここで、ブロックbの参照ブ
ロックがエラーブロックではないとすると、図5におい
ては、「エンド」に進むため、図6(b)に示すよう
に、ブロックbについては、エラー情報の生成をおこな
うことなく、動き補償がおこなわれた画像データがビデ
オバッファ19aに書き込まれる。
【0058】一方、ブロックcの参照ブロックがエラー
ブロックであるとすると、図5においては、「ステップ
S505」に進むため、図6(b)に示すように、ブロ
ックcについては、エラーブロックを参照して動き補償
がおこなわれた画像データ(エラー画像データ)がビデ
オバッファ19aに書き込まれ、さらに、この画像デー
タがビデオバッファ19aにおいて記憶される領域を示
すエラー情報が生成されてエラーバッファ19bに出力
される。
【0059】図6(a)に示すブロックdおよびブロッ
クeは、正常に復号されていないため、動き補償を使用
しているか否かとは無関係に、図5においては、「ステ
ップS501、ステップS506、ステップS505」
の順で処理がおこなわれる。このため、図6(b)に示
すように、ブロックdおよびブロックeについては、各
ブロックの真上または左に位置するマクロブロックの予
測ベクトルを用いて参照されるマクロブロックの画像デ
ータ(エラー画像データ)がはめ込まれ、さらに、この
画像データがビデオバッファ19aにおいて記憶される
領域を示すエラー情報が生成されてエラーバッファ19
bに出力される。
【0060】なお、図6(b)においては、ブロック
c、ブロックdおよびブロックeがエラーバッファ19
bに記憶されたエラー情報に対応するマクロブロックと
なるため、表示出力部20のフィルタ21は、ブロック
c、ブロックdおよびブロックeに対して、図7(b)
に示したようなフィルタリング処理を実行することとな
る。
【0061】上述してきたように、本実施の形態によれ
ば、エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
ロックの画像データがビデオバッファ19aにおいて記
憶される領域を示すエラー情報をエラーバッファ19b
に記憶し、表示出力部20のフィルタ21は、ビデオバ
ッファ19aに記憶された画像データのうち、エラーバ
ッファ19bにより記憶されたエラー情報に対応するマ
クロブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑化
することとしたので、動画像間の連続性を十分に維持す
ることができる。
【0062】すなわち、従来技術においては、正常に復
号されたマクロブロックの画像データとエラーに起因し
て正常に復号されなかったマクロブロックの画像データ
とのかみ合わせが円滑でなかったため、動画像間の連続
性を維持するには不十分であった。一方、本実施の形態
に係る復号装置によれば、エラーに起因して正常に復号
されなかったマクロブロックを含んだ所定の領域の画像
データを平滑化するところ、正常に復号されたマクロブ
ロックの画像データとエラーに起因して正常に復号され
なかったマクロブロックの画像データとを円滑にかみ合
わせることができ、もって動画像間の連続性を十分に維
持することができる。
【0063】なお、本実施の形態では、フィルタ21
が、エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
ロックの全領域の画像データと当該マクロブロックに隣
接するマクロブロックの一部領域の画像データを平滑化
する場合を示したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、正常に復号されなかったマクロブロックの全領
域の画像データのみを平滑化する場合や、当該マクロブ
ロックに隣接するマクロブロックの全領域の画像データ
を平滑化する場合など、エラーに起因して正常に復号さ
れなかったマクロブロックを含んだ所定の領域の画像デ
ータを平滑化するあらゆる場合に同様に適用することが
できる。
【0064】また、本実施の形態では、フィルタ21
が、画像データにおける所定の高周波成分を除去する場
合を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、局所平均フィルタ、局所加重平均フィルタ、メディ
アンフィルタなど、あらゆる平滑化手法を用いて画像デ
ータをぼかす場合に同様に適用することができる。
【0065】また、本実施の形態では、フィルタ21
が、ビデオバッファ19aから装置外部に画像データを
出力する際に画像データを平滑化する場合を示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、ビデオバッフ
ァ19aとは別のビデオバッファに出力する際に画像デ
ータを平滑化する場合にも同様に適用することができ
る。すなわち、この場合には、ビデオバッファ19aと
は別のビデオバッファに平滑化後の画像データが記憶さ
れた後に、この記憶された画像データが装置外部に出力
されることとなる。
【0066】また、本実施の形態では、デコーダ15に
より、符号化ストリームを逐次的に復号する場合を示し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、符号化
ストリームを所定単位ごとに複数の処理系(デコーダ)
に振り分けることにより、復号処理を並行しておこなう
場合にも同様に適用することができる。図8は、スライ
ス単位で並列的に復号する場合の復号装置の構成を示す
ブロック図である。
【0067】同図に示す復号装置においては、スタート
コード検出部14により、符号化ストリームを構成する
各スライスのスタートコードが検出され、スタートコー
ドバッファ22には、この検出したスタートコードがス
トリームバッファ13において書き込まれる位置をスタ
ートコード情報として記憶される。そして、ピクチャデ
コーダ23およびスライスデコーダ制御部24の制御に
より、スタートコードバッファ22に書き込まれたスタ
ートコード情報を参照して、ストリームバッファ13に
書き込まれた符号化ストリームをスライス単位ごとに各
スライスデコーダ25〜27に順次入力する。
【0068】続いて、各スライスデコーダ25〜27
は、図4に示したデコーダ15と同様、入力されたスラ
イスを順次デコードし、各マクロブロックの予測ベクト
ルおよび画像データを動き補償部17に供給する。ま
た、各スライスデコーダ25〜27の各エラー検出部2
8〜30も、図4に示したエラー検出部16と同様の処
理をおこなう。このように符号化ストリームを所定単位
ごとに複数の処理系(デコーダ)に振り分けることによ
り、復号処理を高速におこないつつ、動画像間の連続性
を十分に維持することができる。
【0069】また、本実施の形態では、バッファ19お
よび表示出力部20がIC内部にある場合を示したが
(図4参照)、本発明はこれに限定されるものではな
く、バッファ19および表示出力部20の両方またはい
ずれか一方をIC外部に別回路で構成する場合にも同様
に適用することができる。
【0070】なお、本実施の形態で説明した復号方法
は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コ
ンピュータやワークステーションなどのコンピュータで
実行することによって実現することができる。このプロ
グラムは、インターネットなどのネットワークを介して
配布することができる。また、このプログラムは、ハー
ドディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−
ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可
能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒
体から読み出されることによって実行することもでき
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、エラーに起因して正常に復号されなかったマク
ロブロックの画像データがビデオバッファにおいて記憶
される領域を示すエラー情報を記憶し、ビデオバッファ
に記憶された画像データのうち、エラー情報に対応する
マクロブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑
化することとしたので、正常に復号されたマクロブロッ
クの画像データとエラーに起因して正常に復号されなか
ったマクロブロックの画像データとを円滑にかみ合わせ
て、動画像間の連続性を十分に維持することが可能な復
号装置が得られるという効果を奏する。
【0072】また、請求項2の発明によれば、画像デー
タの修復がおこなわれたマクロブロックおよび当該画像
データの修復がおこなわれたマクロブロックを参照して
動き補償がおこなわれたマクロブロックについて、該マ
クロブロックの画像データがビデオバッファにおいて記
憶される領域を示すエラー情報を記憶することとしたの
で、エラーを含んだマクロブロックだけでなく、このエ
ラーが伝搬するマクロブロックについても、エラーに起
因して正常に復号されなかったマクロブロックとして処
理することができ、もって動画像間の連続性を十分に維
持することが可能な復号装置が得られるという効果を奏
する。
【0073】また、請求項3の発明によれば、各マクロ
ブロックを可変長復号する際に、エラーが含まれるか否
かを判定し、各マクロブロックを動き補償する際に、エ
ラーが含まれるものと判定されたマクロブロックを参照
するか否かを判定し、エラーが含まれるものと判定され
たマクロブロックおよび当該マクロブロックを参照する
ものと判定されたマクロブロックについて、該マクロブ
ロックの画像データがビデオバッファにおいて記憶され
る領域を示すエラー情報を記憶することとしたので、エ
ラーを含んだマクロブロックおよびこのエラーが伝搬す
るマクロブロックを確実に検出することができ、もって
動画像間の連続性を十分に維持することが可能な復号装
置が得られるという効果を奏する。
【0074】また、請求項4の発明によれば、エラー情
報に対応するマクロブロックの全領域および当該マクロ
ブロックに隣接するマクロブロックの一部領域の画像デ
ータを平滑化することとしたので、正常に復号されたマ
クロブロックの画像データの劣化を最小限に押さえつ
つ、正常に復号されたマクロブロックとエラーに起因し
て正常に復号されなかったマクロブロックとを円滑にか
み合わせることが可能な復号装置が得られるという効果
を奏する。
【0075】また、請求項5の発明によれば、画像デー
タにおける所定の高周波成分を除去することとしたの
で、エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
ロックを含んだ所定の領域の画像データを程良くぼかす
ことが可能な復号装置が得られるという効果を奏する。
【0076】また、請求項6の発明によれば、エラーに
起因して正常に復号されなかったマクロブロックの画像
データがビデオバッファにおいて記憶される領域を示す
エラー情報を記憶し、ビデオバッファに記憶された画像
データのうち、エラー情報に対応するマクロブロックを
含んだ所定の領域の画像データを平滑化することとした
ので、正常に復号されたマクロブロックの画像データと
エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブロッ
クの画像データとを円滑にかみ合わせて、動画像間の連
続性を十分に維持することが可能な復号方法が得られる
という効果を奏する。
【0077】また、請求項7の発明によれば、エラーに
起因して正常に復号されなかったマクロブロックの画像
データがビデオバッファにおいて記憶される領域を示す
エラー情報を記憶し、ビデオバッファに記憶された画像
データのうち、エラー情報に対応するマクロブロックを
含んだ所定の領域の画像データを平滑化することとした
ので、正常に復号されたマクロブロックの画像データと
エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブロッ
クの画像データとを円滑にかみ合わせて、動画像間の連
続性を十分に維持することが可能なプログラムが得られ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG2ビットストリームのデータ構造を説
明するための図である。
【図2】MPEG2ビットストリームと画面との対応関
係を説明するための図である。
【図3】MPEG2ビットストリームのスタートコード
を説明するための図である。
【図4】本実施の形態に係る復号装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】図4に示した動き補償部による処理手順を示す
フローチャートである。
【図6】図4に示した動き補償部による処理の具体例を
説明するための図である。
【図7】図4に示した表示出力部による処理の具体例を
説明するための図である。
【図8】スライス単位で並列的に復号する場合の復号装
置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 ストリーム入力部 11 クロック発生部 12 ストリームバッファ制御部 13 ストリームバッファ 14 スタートコード検出部 15 デコーダ 16 エラー検出部 17 動き補償部 18 エラー処理部 19 バッファ 19a ビデオバッファ 19b エラーバッファ 20 表示出力部 21 フィルタ
フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK01 MA00 MA05 MA23 ME01 NN01 NN11 PP04 RF02 RF07 RF09 SS20 TA01 TB03 TC43 TD13 UA05 UA12 UA18 UA37 UA38 UA39 5J064 BA15 BB08 BC02 BC11 BC21 BD04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をマクロブロック単位に分割して各
    マクロブロックの画像データを符号化した符号化ストリ
    ームを受け入れて、各マクロブロックごとに復号した画
    像データをビデオバッファの対応する領域に記憶して出
    力するとともに、エラーを含んだマクロブロックについ
    ては画像データを修復しつつ復号する復号装置であっ
    て、 前記エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
    ロックの画像データが前記ビデオバッファにおいて記憶
    される領域を示すエラー情報を記憶する記憶手段と、 前記ビデオバッファに記憶された画像データのうち、前
    記記憶手段により記憶されたエラー情報に対応するマク
    ロブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑化す
    る平滑化手段と、 を備えたことを特徴とする復号装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記画像データの修復
    がおこなわれたマクロブロックおよび当該画像データの
    修復がおこなわれたマクロブロックを参照して動き補償
    がおこなわれたマクロブロックについて、該マクロブロ
    ックの画像データが前記ビデオバッファにおいて記憶さ
    れる領域を示すエラー情報を記憶することを特徴とする
    請求項1に記載の復号装置。
  3. 【請求項3】 各マクロブロックを可変長復号する際
    に、エラーが含まれるか否かを判定する第1の判定手段
    と、各マクロブロックを動き補償する際に、前記第1の
    判定手段によりエラーが含まれるものと判定されたマク
    ロブロックを参照するか否かを判定する第2の判定手段
    とをさらに備え、前記記憶手段は、前記第1の判定手段
    によりエラーが含まれるものと判定されたマクロブロッ
    クおよび前記第2の判定手段によりエラーが含まれるも
    のと判定されたマクロブロックを参照するものと判定さ
    れたマクロブロックについて、該マクロブロックの画像
    データが前記ビデオバッファにおいて記憶される領域を
    示すエラー情報を記憶することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の復号装置。
  4. 【請求項4】 前記平滑化手段は、前記記憶手段により
    記憶されたエラー情報に対応するマクロブロックの全領
    域および当該マクロブロックに隣接するマクロブロック
    の一部領域の画像データを平滑化することを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の復号装置。
  5. 【請求項5】 前記平滑化手段は、画像データにおける
    所定の高周波成分を除去することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか一つに記載の復号装置。
  6. 【請求項6】 画像をマクロブロック単位に分割して各
    マクロブロックの画像データを符号化した符号化ストリ
    ームを受け入れて、各マクロブロックごとに復号した画
    像データをビデオバッファの対応する領域に記憶して出
    力するとともに、エラーを含んだマクロブロックについ
    ては画像データを修復しつつ復号する復号方法であっ
    て、 前記エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
    ロックの画像データが前記ビデオバッファにおいて記憶
    される領域を示すエラー情報を記憶する記憶工程と、 前記ビデオバッファに記憶された画像データのうち、前
    記記憶工程により記憶されたエラー情報に対応するマク
    ロブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑化す
    る平滑化工程と、 を含んだことを特徴とする復号方法。
  7. 【請求項7】 画像をマクロブロック単位に分割して各
    マクロブロックの画像データを符号化した符号化ストリ
    ームを受け入れて、各マクロブロックごとに復号した画
    像データをビデオバッファの対応する領域に記憶して出
    力するとともに、エラーを含んだマクロブロックについ
    ては画像データを修復しつつ復号する復号方法をコンピ
    ュータに実行させるプログラムであって、 前記エラーに起因して正常に復号されなかったマクロブ
    ロックの画像データが前記ビデオバッファにおいて記憶
    される領域を示すエラー情報を記憶する記憶工程と、 前記ビデオバッファに記憶された画像データのうち、前
    記記憶工程により記憶されたエラー情報に対応するマク
    ロブロックを含んだ所定の領域の画像データを平滑化す
    る平滑化工程と、 をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
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