JP2003032091A - パワーデバイス用半導体スイッチング装置 - Google Patents

パワーデバイス用半導体スイッチング装置

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JP2003032091A
JP2003032091A JP2001216277A JP2001216277A JP2003032091A JP 2003032091 A JP2003032091 A JP 2003032091A JP 2001216277 A JP2001216277 A JP 2001216277A JP 2001216277 A JP2001216277 A JP 2001216277A JP 2003032091 A JP2003032091 A JP 2003032091A
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Japan
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gate
turn
electrode
current
semiconductor switching
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JP2001216277A
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Kazuhiro Kurachi
和博 倉地
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体スイッチング素子のウエハ内の一部に
電力損失が集中することを防止しつつ、同素子のターン
オン能力の更なる向上、装置の小型化・簡素化を図る。 【解決手段】 (ターンオン時の主電流上昇率di/d
t)÷(ターンオン時のオンゲート電流上昇率diG/
dt)で以て与えられる比が1.25以下となる様に、
オンゲート電流上昇率diG/dtを制御する。例え
ば、主回路内のアノードリアクトルを従来の場合よりも
半減させて主電流上昇率を1000A/μsに上昇させ
る場合には、オンゲート電流上昇率を800A/μs以
上の値に制御する。そのためには、同素子及びゲートド
ライバを含むループのインダクタンスを従来の1/3に
低減させると共に、ゲートドライバ内のオンゲート電流
発生部分のコンデンサ容量を必要な値にまで強化させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電力変換
装置に使用される、パワーデバイス用半導体スイッチン
グ装置または半導体スイッチング素子に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来の半導体スイッチング装置の回路構
成の一部を、図8に示す。同図において、参照符号21
Xは半導体スイッチング素子であり、ここではGTO
(ゲートターンオフ・サイリスタ)素子である。GTO
素子のゲート電極とカソード電極間には、オンゲート電
流を発生させるゲートドライバ20Xが接続されてお
り、同ドライバー20Xは、上記オンゲート電流をGT
O素子のゲート電極に印加することで、GTO素子をタ
ーンオンさせる。 【0003】また、ターンオフ時のアノード電極とカソ
ード電極間電圧VA−Kの上昇率とサージ電圧とを抑え
る為に、一般にはスナバ回路が接続される。ここでは、
スナバ回路は次の様に構成される。即ち、スナバコンデ
ンサ(Cs)24X及びスナバダイオード22XがGT
O素子に対して並列に接続されており、更に、GTO素
子のターンオン時にスナバコンデンサ24Xに蓄積され
ているエネルギーを放電する為に、スナバ抵抗(Rs)
23Xがスナバダイオード22Xに対して並列に接続さ
れている。 【0004】また、インダクタンス19Xは、GTO素
子がターンオンした時に流れる主回路電流Iaの上昇率
の絶対値を一定値以下に抑えるためのものであり、環流
ダイオード18Xは、インダクタンス19Xのエネルギ
ーを環流させるためのものである。 【0005】次に、従来のGTOサイリスタのターンオ
ン波形の代表例を、図9に示す。同図において、ITは
陽極電流ないしは主電流、VDはアノード−カソード間
電圧、IGはオンゲート電流であり、横軸は時間軸であ
る。 【0006】図9において、時刻tP1では、GTO素
子はオフ状態にある。この状態でオンゲート電流IGの
上昇率diG/dt=17A/μsでオンゲート電流I
Gを立ち上げると、アノード−カソード間電圧VDが減
少し始め、陽極電流ITが上昇し始め、GTO素子はオ
フ状態からオン状態へと移行する。この時、スナバ回路
のスナバコンデンサCsに蓄えられたエネルギーはスナ
バ抵抗Rsを通して放電されてスナバ電流Isがアノー
ドに流れ込み、主回路電流Iaと合わせてGTO素子の
陽極電流ITとなる。 【0007】このターンオン動作において、GTOサイ
リスタのウエハ全面(各セグメント)が導電状態となる
までは、アノード−カソード間電圧VDは徐々に減少し
ていき、この期間中のアノード−カソード間電圧VDと
陽極電流ITとの積により、電力損失が発生する。 【0008】次に、図8で示した従来の半導体スイッチ
ング装置で用いられているGTO素子の構造を、図10
及び図11に示す。両図10,11は、図8のゲートド
ライバ20Xを含めて図示されている。その内で、図1
0は図11に示す矢印方向DP2から眺めたGTO素子
の側面図を示すものであるが、その一部は断面図形式で
表示されている。以下、両図10,11に基づき、従来
のGTO素子の構造を説明する。 【0009】両図10,11において、各参照符号は以
下の部材を示す。即ち、20PはGTO素子、4PLは
ゲートドライバ4Pの内部インダクタンス、21P及び
22Pは、それぞれ、共に同軸構成のシールド線もしく
はツイストされたリード線からなるゲート外部リード
(ゲート取り出し線)及びカソード外部リード(カソー
ド取り出し線)である。そして、GTO素子20Pのゲ
ート端子25Pとゲート外部リード21Pの一端とを金
属性の連結部材23Pに溶接又は半田付けすることによ
り、又は嵌合することにより、両者25P,21Pを一
体化すると共に、カソード端子26Pとカソード外部リ
ード22Pの一端とを金属性の連結部材24Pに溶接又
は半田付けして、又は嵌合して、両者26P,22Pを
一体化する。これにより、両端子25P、26Pは、そ
れぞれ上記リード21P,22Pを介してゲートドライ
バ4Pに接続される。 【0010】参照符号27Pa,27Pbは、GTO素
子20Pを加圧するためのスタック電極である。 【0011】参照符号28PはGTO素子のセグメント
が形成された半導体基板であり、半導体基板28Pの上
側表面の最外周部上にA1(アルミニウム)のゲート電
極29Paが形成され、そのゲート電極29Paよりも
内側の上記上側表面上にカソード電極29Pbが各セグ
メントに対応して形成されている。又、30P及び31
Pは、それぞれ半導体基板28Pの上側表面上のカソー
ド電極29Pbの上側表面上に順次積載して配設された
カソード歪緩衝板及びカソードポスト電極であり、他
方、32P及び33Pは、それぞれ半導体基板28Pの
裏面に形成されたアノード電極(図示せず)(上記裏面
中、カソード電極29Pbとは、反対側に位置する面に
該当している)上に順次積載されたアノード歪緩衝板及
びアノードポスト電極である。 【0012】又、34Pは半導体基板28Pのゲート電
極29Paの上側表面に接したリング状ゲート電極、3
5Pは環状絶縁体36Pを介してリング状ゲート電極3
4Pをゲート電極29Paに押圧する皿バネ、37P
は、リング状ゲート電極34Pをカソード歪緩衝板30
P及びポスト電極31Pから絶縁するための絶縁シート
であり、38Pは、その一端がリング状ゲート電極34
Pにろう付けあるいは溶接などによって固着され且つそ
の他端がゲート端子25Pに電気的に接続されたゲート
リードであり、39Pは、その一他がカソードポスト電
極31Pに固着され且つ他端がカソード端子26Pをな
した第1のフランジであり、40Pはアノードポスト電
極33Pにその一端が固着された第2のフランジであ
り、41Pは、その開口の内面上にゲート端子25Pが
配設された、しかも突起部42Pを有する絶縁筒であ
り、絶縁筒41Pの上下面より突出した両端部43P
a,43Pbはそれぞれ第1及び第2のフランジ39P
及び40Pと気密に固着されており、これによりGTO
素子20Pは密閉された構造となっている。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】従来のGTO素子にお
いては、例えば図10及び図11に示す様に、リング状
ゲート電極の内の局部的な部分からゲート制御信号が取
り出されているという問題点がある。このため、ターン
オフ時のみならず、ターンオン時においても、オンゲー
ト電流が供給される一部分のセグメントがまず導通し、
更に時間の経過とともに導通領域が徐々にGTO素子の
ウエハ全面へと広がっていく。この為、ターンオン時の
主回路の主電流上昇率di/dtが比較的高い場合に
は、最初に導通したGTOウエハの一部に主電流が局所
的に集中し、半導体素子自体が主電流の上昇を抑えてし
まうという現象が起きる。しかも、先に述べたターンオ
ン時の電力損失が最初に導通したGTOウエハの一部に
局所的に集中し、局部的な温度上昇が発生して、GTO
素子の著しい性能劣化(動作の停止)が生じるおそれが
ある。 【0014】従来のGTOサイリスタの場合には、通
常、数十Aのオンゲート電流iGを通電し、その上昇率
diG/dtは数十A/μs(ターンオンゲインは10
から100程度)であり、サイリスタのラッチアップの
原理により、GTO素子をターンオンさせている。とこ
ろが、近年に於けるGTOサイリスタの大口径化に伴っ
て、GTO素子のウエハ全面が完全に導通する(ラッチ
アップする)までに要する時間がより長くなってきたこ
とと相まって、局部的な温度上昇がより一層発生しやす
くなっている。 【0015】この様に、従来のGTO素子を使用した半
導体スイッチング装置においては、主回路のアノードリ
アクトルを低減して、従って、主電流上昇率di/dt
を上昇させてGTO素子をターンオンさせようとする場
合には、素子破壊に至る蓋然性がより一層高まり、信頼
性の面で大きな問題点が浮上してくる。そこで、従来の
GTO素子を使用した半導体スイッチング装置において
は、この様なGTO素子のターンオン失敗を抑制する為
に、多くの場合、主回路の主電流上昇率di/dtを通
常500A/μs以下に抑制する為のアノードリアクト
ルを接続することが必須となっている。この点が、半導
体スイッチング装置の小型化・簡素化及び装置効率の向
上を推進するにあたって、大きな問題点となっている。 【0016】この発明はかかる懸案事項を克服するため
になされたものであり、ターンオン時に半導体スイッチ
ング素子のウエハ内の一部に電力損失が集中することを
防止して、半導体スイッチング素子の更なるターンオン
能力を向上させると共に、従来のGTOサイリスタを使
用した半導体スイッチング装置においては必須であった
アノードリアクトルを削除又は低減して、装置の信頼性
の向上を達成しつつ、装置の小型化・簡素化及び効率向
上をも図ることを、その目的としている。 【0017】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、パワ
ーデバイス用半導体スイッチング装置であって、第1、
第2及び第3電極を有し、前記第3電極に印加されたタ
ーンオン制御電流に応じてオン状態となったときには前
記第1電極に流れ込む主電流を前記第1電極から前記第
2電極へと直接に流す半導体スイッチング素子と、前記
第3電極と前記第2電極との間に接続され、前記ターン
オン制御電流を生成して前記第3電極に印加する駆動制
御手段とを備え、ターンオン時の主電流上昇率を分子と
し、前記ターンオン時のターンオン制御電流上昇率を分
母とする比として定義されるターンオンゲインを1.2
5以下に設定したことを特徴とする。 【0018】 【発明の実施の形態】(実施の形態1)本実施の形態に
於けるパワーデバイス用半導体スイッチング装置の核心
は、ターンオン制御電流(以下、単にオンゲート電流
と称する)を半導体スイッチング素子のウエハ全面に対
して(従って、各セグメントに対して)均一に且つ同時
に印加すると共に、(ターンオン時の主電流上昇率d
i/dt)÷(ターンオン時のオンゲート電流上昇率d
iG/dt)の比で以て与えられるターンオンゲインを
1.25以下に設定して、半導体スイッチング素子をタ
ーンオンさせる点にある。以下、図面に基づいて、上記
を実現するための構造と、上記に関して、ターンオ
ンゲインが1.25以下となる様にオンゲート電流上昇
率diG/dtを制御する根拠及び方法とを説明する。 【0019】先ず、上記に関して、オンゲート電流i
Gを、半導体スイッチング素子のウエハ全面に対して、
従って、ウエハ内の各セグメントに対して、均一に且つ
同時に供給することができれば、ウエハ内の一部に電力
損失が集中し局部的な温度上昇が発生すると言う従来の
問題点を防止することができる。このためには、リング
状ゲート電極のリード状取出し端子の数を2つ以上にす
るか、あるいは、上記リング状ゲート電極に接触するゲ
ート取出し端子自体をリング形状の金属板とする必要が
ある。後者の構造を有する半導体スイッチング素子は、
出願人がGCT(Gate Commutated Turn-off)サイリス
タ素子(日本国特許第3191653号、特開平9−2
01039号公報参照)と呼ぶものである。 【0020】次に、上記に関する説明を行う。先ず、
本実施の形態に係る半導体スイッチング装置の回路構成
のブロック図は、既述した図8の通りであり、ここでは
同図を援用する。但し、21Xは、上記のGCT素子に
代表される構成を有する半導体スイッチング素子であ
り、そのアノード、カソード及びゲートの各電極はそれ
ぞれ第1、第2及び第3電極とも称される。又、R1
は、半導体スイッチング素子21Xのゲートからゲート
ドライバ(ターンオン制御電流及びターンオフ制御電流
を生成する駆動制御手段である)20X及びカソードを
介して上記ゲートに至る閉ループである。又、ターンオ
ン時にアノードからカソードへ向けて流れる主電流i
は、主回路の電源25Xから供給される主回路電流Ia
とスナバ電流Isとの和から成る陽極電流ITに相当す
る。 【0021】次に、図1は、後述するリング状ゲート取
出し端子等の構造を有する上記のGCT素子を半導体ス
イッチング素子21Xとして組み込んだ図8の回路をタ
ーンオン試験回路として用いて、ターンオン時のオンゲ
ート電流上昇率diG/dt(横軸)とターンオンピー
ク損失(縦軸)との関係を実測することにより得られた
グラフである。又、図2は、ターンオン時の主電流iの
上昇とオンゲート電流iGの上昇とを示すグラフであ
る。このときの試験条件は次の通りである。即ち、本装
置の主回路のアノードリアクトル(図示せず)を従来の
GTO素子を用いた装置の場合と比較して1/2に低減
することで、主回路の主電流上昇率di/dtを100
0A/μsに上昇させている。そして、ターンオン動作
開始前のアノード−カソード間電圧VDは2250Vで
あり、ターンオン動作開始後オン状態に達したときの陽
極電流ITは3300Aである。 【0022】図1及び図2に示す様に、オンゲート電流
上昇率diG/dtが800A/μs以上となる様にゲ
ートドライバ20X側でオンゲート電流iGを制御する
場合には、ターンオンピーク損失は600kW前後のほ
ぼ一定値となり安定すると言う結果が得られた。逆にオ
ンゲート電流上昇率diG/dtが800A/μs未満
の場合には、ターンオン時の電力損失は急激に増大す
る。つまり、ターンオンゲイン((di/dt)/(d
iG/dt))を1.25以上に設定する場合には、上
記のアノードリアクトルを半減させて主電流上昇率di
/dtを1000A/μsにまで飛躍的に上昇させて
も、GCT素子の破壊(動作停止)を一切生じさせるこ
となく、且つ、GCT素子自体が主電流iの上昇を抑制
することなく、より短時間でスムーズにGCT素子をタ
ーンオンさせることが出来る(ターンオン能力の向上の
実現)ということが判明した。 【0023】ここで、アノードリアクトルを低減又は削
減して主電流上昇率di/dtを従来よりも飛躍的に上
昇させた上で、ターンオンゲインが1.25以上になる
様にオンゲート電流上昇率diG/dtの制御を実現す
るためには、先ず以て、半導体スイッチング素子21X
及びゲートドライバ20Xを含めたループR1に於ける
トータルインダクタンスを、従来のGTOサイリスタに
較べて1/3程度にまで減少させる必要がある。この要
請は、例えば、既述したGCT素子を半導体スイッチン
グ素子21Xに採用することで、実現可能である。更
に、ターンオンゲインを1.25以上に設定するために
は、ゲートドライバ20X内のオンゲート電流を発生さ
せる回路部分(この部分は既知の回路である)に於ける
コンデンサ容量を、従来のGTO素子を用いた場合のそ
れと比べて、必要にあわせて強化する必要がある(より
大きな所望の値に設定する)。この2つの手段の採用に
よって、オンゲート電流上昇率diG/dtを適切に制
御して、1.25以上のターンオンゲインを実現するこ
とが可能となる。 【0024】次に、GCT素子を用いた本装置に於いて
アノードリアクトルを省略した場合に於ける、ターンオ
ン時の主電流IT及びアノード−カソード間電圧VAK
の実測波形を、図3に示す。図3に於いて、主回路の電
源電圧は3000Vであり、主電流ITの最大値は54
00Aであり、横軸(時間t)のスケールは0.5μs
/cmであり、縦軸のスケールに関しては、主電流IT
の場合が1000A/cm、アノード−カソード間電圧
VAKの場合が1000V/cmである。同図に示す通
り、本発明では、アノードリアクトルそのものを不要と
することで、7200A/μsの主電流上昇率di/d
tを達成している。この場合、ゲートドライバ20X内
のオンゲート電流発生回路内のコンデンサ容量を適切に
調整することによって、5760A/μs以上のオンゲ
ート電流上昇率diG/dtを実現すれば良い。これに
よって、アノードリアクトルを不要としてもGCT素子
の破壊を一切生じさせることなく、装置の小型化・簡素
化・効率化及び飛躍的なターンオン能力の向上を得るこ
とが出来る。 【0025】次に、既述したGCTサイリスタ素子を半
導体スイッチング素子として有する本装置の構造例を、
図面に基づき説明する。 【0026】ここで、図4は、圧接型GCT素子20
と、それを上下方向から加圧するスタック電極27a,
27bとを示す縦断面図であり、又、図5は、図4に示
す矢印方向D1からGCT素子20を眺めた正面図(ス
タック電極27aを除く)である。従って、図5の線S
A−SBに関する縦断面図が図4にあたる。 【0027】両図4,5において、各参照符号は、以下
の部材を示す。即ち、20は圧接型半導体スイッチング
素子、即ち、ここではGCT素子の全体を示し、28は
GCT素子の各セグメントが形成された半導体基板であ
り、半導体基板28の上側表面の内の外周部側に位置す
る面上にA1(アルミニウム)のゲート電極29aが形
成されており、さらにゲート電極29aよりも内側の半
導体基板28の上側表面上には、各セグメントの位置に
対応して各カソード電極29bが形成されている。 【0028】30及び31は、それぞれ半導体基板28
の上側表面上のカソード電極29bの上側表面上に順次
に積載されたカソード歪緩衝板及びカソードポスト電極
であり、他方、32及び33は、それぞれ半導体基板8
の裏面上に形成された図示しないアノード電極の表面
(カソード電極29bと反対側の面)上に順次に積載さ
れたアノード歪緩衝板及びアノードポスト電極であり、
34は半導体基板28のゲート電極29aの上側表面に
接するリング状ゲート電極であり、38は環状金属板か
ら成る取り出し用のリング状ゲート端子であって、その
内周平面25がリング状ゲート電極34と摺動可能に同
電極34に対して接触・配置されている。35は、環状
絶縁体36を介して、リング状ゲート端子38ととも
に、リング状ゲート電極34をゲート電極29aに対し
て押圧するための皿バネあるいは波バネのような弾性体
であり、37は、リング状ゲート電極34をカソード歪
緩衝板30及びカソードポスト電極31から絶縁するた
めの絶縁シート等からなる絶縁体であり、26は、その
一端部分がカソードポスト電極31に固着された第1の
フランジであり、40は、その一端部分がアノードポス
ト電極33に固着された第2のフランジであり、41は
セラミック等からなり、リング状ゲート端子38を挟ん
で上下に分割され且つ突起部42を有する絶縁筒であ
る。そして、リング状ゲート端子38の外周側部分23
が絶縁筒41の側面から外部に突出するとともに、その
他端38Eよりも内周側の位置に取り付け穴21が所定
の間隔で複数個設けられている。そして、上側の絶縁筒
41の上面より上方に突出した部分43aが第1のフラ
ンジ26の他端部26Eと気密に固着され、下側の絶縁
筒41の裏面より下方に突出した部分43bが第2のフ
ランジ40の他端部と気密に固着されており、これによ
って圧接型半導体スイッチング素子20は密閉されたパ
ッケージ構造になっている。尚、この内部は、不活性ガ
スで置換されている。 【0029】又、図6は、ゲートドライバ4の機構部分
を示す平面図であり、図7は、ゲートドライバ4に図
4,図5に示した構造のGCT素子20(スタック電極
27a,27bで加圧されている)を装着した状態を示
す縦断面図である。両図6,7において、参照符号4A
はゲートドライバ本体4Cをカバーするためのケース
を、4Bはゲートドライバ本体4Cの座となるケースを
各々示しており、70はゲートドライバ本体4とGCT
素子20とを電気的に接続するための、回路パターンが
形成された基板全体を示している。同基板70は、丁
度、従来パッケージのゲートリード線21P,22P
(図10)に代わるものであって、GCT素子20の重
量をささえ得るだけの強度を有する。71は、GCT素
子20のカソード電極29bと圧接により接続されるカ
ソード電極であり、スタック電極27aにあたる。21
Aは、ゲートドライバ4の基板70に対応する取り付け
穴21を介してGCT素子20を接続する為の、基板7
0に設けられた取り付け穴であり、ゲートドライバ4と
GCT素子20とを接続する為には、例えば6つ程度の
取り付け穴21Aが必要となる。 【0030】上述した基板70は、絶縁体を挟んで対向
した次の2つの回路パターン基板を有する。即ち、同基
板70は、ゲートリード基板72、カソードリード基板
73、両基板72と73とを絶縁するための絶縁体74
とを有している。このような多層基板構造を設けたの
は、ゲートドライバ4側の内部インダクタンスを低減す
るためである。GCT素子本体20は、ネジ75,76
又は溶接、かしめ等により、ゲートドライバ本体4Cと
接続される。 【0031】以上のように、本GCT素子の気密パッケ
ージは、半導体基板上に形成された内部のゲート電極2
9a側からゲートドライバ本体4C側へ向けて延長され
たリング状ないし円盤状のゲート端子38を有してお
り、しかも当該パッケージ(20)は、上記リング状ゲ
ート端子38の外周部分を直接ゲートドライバ4の本体
4Cより延びた基板70に取り付け穴21Aを介して接
続・固定するだけで、ゲートドライバ4に接続される。
そのため、当該接続にあたっては、ゲートリード線は一
切使用されていない。従って、従来構成における問題点
は全て改善される。即ち、従来、GTO素子の内部ゲー
トリード部とGTO素子のゲート端子及びカソード端子
とのそれぞれの結合で発生していた結合ロスというもの
は、上述のようにゲートリードの取り出しを円盤状構造
とすることにより大幅に低減されると共に、従来、外部
ゲートリード線とゲートドライバとの結合により生じて
いた結合ロスに相当する電力ロスは、この発明では円盤
状のゲートリード部ないしゲート端子38の全体がゲー
トドライバ4のゲート電流通電用基板70に直接に接続
されるため、大幅に低減される。更に、従来、ループR
1の全インダクタンスの90%をも占めていた外部ゲー
トリード線自体のインダクタンスは、この発明では、そ
れら自体が使用されないため、存在しない。 【0032】 【発明の効果】この発明によれば、ターンオンゲインが
1.25以下となる様にターンオン制御電流上昇率を制
御しているので、ウエハ内の一部に電力損失が集中する
ことに起因した半導体スイッチング素子の動作停止を発
生させることなく、第1電極側の主回路内に設けられる
リアクトルを低減又は削除して従来よりも主電流上昇率
を飛躍的に高くすることが出来、その結果、装置の小型
化・簡素化を図りつつ、半導体スイッチング素子のター
ンオン能力の更なる向上を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 ターンオン時のオンゲート電流上昇率とター
ンオンピーク損失との関係を実測して得られたグラフで
ある。 【図2】 ターンオン時の主電流の上昇とオンゲート電
流の上昇とを示すグラフである。 【図3】 この発明の実施の形態に於けるターンオン時
の主電流の実測波形を示すグラフである。 【図4】 圧接型GCT素子と、それを上下方向から加
圧するスタック電極とを示す縦断面図である。 【図5】 図4に示す矢印方向からGCT素子を眺めた
正面図である。 【図6】 ゲートドライバの機構部分を示す平面図であ
る。 【図7】 ゲートドライバにGCT素子を装着した状態
を示す縦断面図である。 【図8】 半導体スイッチング装置の回路構成を示すブ
ロック図である。 【図9】 従来のGTOサイリスタのターンオン波形を
示す図である。 【図10】 従来のGTO素子の構造を示す側面図であ
る。 【図11】 従来のGTO素子の構造を示す平面図であ
る。 【符号の説明】 20X ゲートドライバ、21X 半導体スイッチング
素子、22X スナバダイオード、23X スナバ抵
抗、24X スナバコンデンサ、IT 主電流(陽極電
流)、Ia 主回路電流、Is スナバ電流。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 第1、第2及び第3電極を有し、前記第
    3電極に印加されたターンオン制御電流に応じてオン状
    態となったときには前記第1電極に流れ込む主電流を前
    記第1電極から前記第2電極へと直接に流す半導体スイ
    ッチング素子と、 前記第3電極と前記第2電極との間に接続され、前記タ
    ーンオン制御電流を生成して前記第3電極に印加する駆
    動制御手段とを備え、 ターンオン時の主電流上昇率を分子とし、前記ターンオ
    ン時のターンオン制御電流上昇率を分母とする比として
    定義されるターンオンゲインを1.25以下に設定した
    ことを特徴とする、パワーデバイス用半導体スイッチン
    グ装置。
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