JP2003031984A - 電磁波シールド用ガスケット - Google Patents

電磁波シールド用ガスケット

Info

Publication number
JP2003031984A
JP2003031984A JP2001218705A JP2001218705A JP2003031984A JP 2003031984 A JP2003031984 A JP 2003031984A JP 2001218705 A JP2001218705 A JP 2001218705A JP 2001218705 A JP2001218705 A JP 2001218705A JP 2003031984 A JP2003031984 A JP 2003031984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
gasket
wave shielding
mounting
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001218705A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Machida
政則 町田
Akira Sawada
晃 澤田
Minoru Sakino
実 崎野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiwa Electric Mfg Co Ltd
Original Assignee
Seiwa Electric Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiwa Electric Mfg Co Ltd filed Critical Seiwa Electric Mfg Co Ltd
Priority to JP2001218705A priority Critical patent/JP2003031984A/ja
Publication of JP2003031984A publication Critical patent/JP2003031984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料費が安価で、不銹性に優れた材料により
電磁波のシールド効果を長期間維持することが可能な電
磁波シールド用ガスケットの提供。 【解決手段】 導電性部材に当接する当接部1が平面で
形成されており、当接部1から取付部3,3へ連続する
傾斜部2,2に略半円形の切欠部4,4を設け、導電性
部材によって傾斜部2,2が圧縮されたときに受ける応
力の断面係数を暫時変化させ、所望の圧縮性、反発性、
弾性力を容易に確保することができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの導電性部材の
間隙に配設し、両導電性部材の隙間から漏洩又は進入す
る電磁波を抑制する電磁波シールド用ガスケットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、無線機器、計
測機器等の電子応用機器の電磁波対策として使用される
電磁波シールド用ガスケットは、隣り合う2つの導電性
部材の向き合う面に取付け、隣り合う2つの導電性部材
の間に生じた隙間を通じて漏洩又は進入する電磁波を抑
制する目的で使用する。
【0003】従来、導電性を有する矩形薄板状の基部
と、基部の幅方向に長く、長手方向に適宜間隔を置いて
開設した複数のスリットと、基部の幅方向の両縁部を折
曲げて形成した取付部と、2つの取付部間をアーチ状に
渡して形成した当接部とを備え、基部、取付部、及び当
接部により構成された板バネによって形成された電磁波
シールド用ガスケットが知られている。この電磁波シー
ルド用ガスケットを使用する場合、前記スリットの何れ
かで切断することにより、使用者は所望する長さで使用
することが可能である。
【0004】電磁波シールド用ガスケットは、一方の導
電性部材の一面に設けられた開口部の縁に沿って取付
け、他方の導電性部材に前記当接部が当接するようにな
っている。導電性部材への固定は、例えば、導電性の粘
着両面テープのような粘着層を電磁波シールド用ガスケ
ットの取付部に設けるか、又は、互いに平行な2つの線
条の取付孔を開設し、該2つの取付孔に挟まれる部位を
電磁波シールド用ガスケットの取付部により狭持するこ
とによって行う。そして、隣り合う2つの導電性部材間
で電磁波シールドガスケットが押圧された場合、板バネ
による反発力により前記当接部が導電性部材を圧接し
て、2つの導電性部材間の隙間は電磁波シールド用ガス
ケットによってほぼ埋め尽くされることになり、その隙
間から漏洩又は進入する電磁波を抑制することが出来
る。
【0005】このように、電磁波の漏洩防止材として使
用される電磁波シールド用ガスケットには弾性に優れて
いることが要求され、多くはベリリウム銅など素材自体
が弾性に優れたものが使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電磁波シールド用ガス
ケットの材料として一般に使用されているベリリウム銅
は、ベリリウムが環境に対して悪影響を与えるため使用
を避ける傾向があり、また、日本国内での材料の調達が
困難なため、海外に依存しているのが現状であり、製造
コストの上昇を招いている。また、ベリリウム銅は、不
銹性が良くないため、長期間の使用中に錆が生じること
がある。非導電性の錆が生じた場合には、その錆が生じ
た箇所は電磁波が通過し易くなり、電磁波のシールド効
果が低減するという問題点を有していた。そこで、ベリ
リウム銅に比べて安価であり、不銹性に優れたステンレ
ス鋼、又は、このステンレス鋼に比べて不銹性は劣るが
ベリリウム銅に比べて安価な銅チタン合金をベリリウム
銅の代わりに電磁波シールド用ガスケットの材料として
使用できることが望まれていた。
【0007】しかしながら、ステンレス鋼、又は、銅チ
タン合金はベリリウム銅と比較して弾性に劣るため、長
期間使用している間に前述のような導電性部材との接触
が弱くなり、電磁波のシールド効果が低減するという問
題があり、電磁波シールド用ガスケットの材料として不
適当であった。
【0008】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、導電性部材の隙間を漏洩又は進入しようとする
電磁波に対して高いシールド効果を長期間に渡って維持
することができる電磁波シールド用ガスケットを提供す
ることを目的とする。
【0009】本発明の他の目的は、2つの導電性部材の
間に取付けた場合、当接部が確実に前記導電性部材の一
方に接触することが可能な電磁波シールド用ガスケット
を提供することにある。
【0010】本発明の更に他の目的は、低コストな電磁
波シールド用ガスケットを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る電磁波シ
ールド用ガスケットは、2つの導電性部材の一方に取付
けるべき取付部と、他方に当接する当接部とを備え、両
導電性部材の隙間から漏洩又は進入する電磁波を抑制す
る電磁波シールド用ガスケットにおいて、前記当接部に
夫々の一端が連続してあり、互いに傾斜方向が異なる2
つの傾斜部を備え、該傾斜部に切欠部を備え、前記傾斜
部の他端に前記取付部を設けてあることを特徴とする。
【0012】第1発明にあっては、電磁波シールド用ガ
スケットの傾斜部に切欠部を設けてあり、傾斜部が圧縮
されたときに受ける応力の断面係数を切欠部によって変
化させるようにしてあるため、2つの導電性部材間に取
付けた場合、一方の導電性部材から傾斜部が受ける圧縮
応力を切欠部に集中し易くでき、その結果、ベリリウム
銅に比べて素材自体の弾性は劣るが、ベリリウム銅に比
べて不銹性に優れているとともに安価なステンレス鋼、
銅チタン合金を用いた場合においても、傾斜部は撓み易
く、前記圧縮応力に対する反発力が大きくなり、当接部
は、導電性部材に確実に当接し、電磁波のシールド効果
を高めることが可能となる。
【0013】第2発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、一方の傾斜部の中途から他方の傾斜部の中途にか
けてスリットを有していることを特徴とする。第2発明
にあっては、前記切欠部と関係なくスリット部分から折
り曲げることにより切断して使用することができる。
【0014】第3発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、前記スリットは前記取付部の夫々の中途にかけて
延設されていることを特徴とする。第3発明にあって
は、取付部の一部分だけを折り曲げることにより切断す
ることができるため、容易に折り曲げ切断することがで
きるとともに、折り曲げ切断部の形状を比較的良好にで
きる。
【0015】第4発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、前記切欠部は前記スリットの両側面に略半円形に
凹設されていることを特徴とする。第4発明にあって
は、一方の導電性部材によって傾斜部が圧縮されたとき
に受ける応力の断面係数を暫時変化させ、所望の圧縮
性、反発性、弾性力を容易に確保することができる。
【0016】第5発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、前記当接部は一方の傾斜部側から他方の傾斜部側
に長くなる長孔を有していることを特徴とする。第5発
明にあっては、当接部に当接する導電性部材に凸部があ
る場合でも、2つの長孔間の当接部が他の長孔間の当接
部の歪みの影響を受けることなく、独立して歪むことに
より、当接部を全面接触させることが可能であり、前記
導電性部材との接触面積を大きくし得る。その結果、電
磁波シールド用ガスケットを介した2つの導電性部材の
間の導通状態が良くなり、電磁波のシールド効果をより
一層高めることができる。
【0017】第6発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、前記取付部はその縁から切欠かれた非取付部を有
していることを特徴とする。第6発明にあっては、取付
部の大きさは、非取付部がない場合と比べて小さく、例
えば、前述のような電磁波シールド用ガスケットを取付
けるための取付孔は、取付部の大きさに合わせて小さく
することが可能となる。その結果、導電性部材に開設し
た取付孔を通じて漏洩または進入する電磁波を低減する
ことができる。
【0018】第7発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、前記取付部は、前記当接部に対向配置してあるこ
とを特徴とする。第7発明にあっては、取付部は当接部
に対向配置してあるため、当接部、傾斜部、及び取付部
により囲まれる形状は略等脚台形を成しており、各部に
よって折板構造を形成している。従って、当接部に対し
て垂直に加わる外力に対して強固になり、また、傾斜部
に切欠部を有するため、傾斜部が撓みやすい構造となっ
ている。
【0019】第8発明に係る電磁波シールド用ガスケッ
トは、不銹材により一体形成されていることを特徴とす
る。第9発明に係る電磁波シールド用ガスケットは、前
記不銹材は、ステンレス鋼又はチタン合金の何れかであ
ることを特徴とする。
【0020】第8発明、及び第9発明にあっては、例え
ばステンレス鋼、チタン合金等のベリリウム銅に比べて
不銹性が高く、安価な材料により形成されるため、電磁
波のシールド効果を長期間維持することができ、また、
製造コストが安価な電磁波シールド用ガスケットを提供
することが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0022】実施の形態1.図1は本発明の電磁波シー
ルド用ガスケットを示す斜視図である。図1に示した電
磁波シールド用ガスケットは、矩形の扁平な当接部1
と、該当接部1の幅方向両縁に折曲部a,aを介してそ
の幅方向一端が連なり、互いに傾斜方向が異なる矩形の
2つの傾斜部2,2と、該傾斜部2,2の幅方向他端に
折曲部b,bを介して連なり、前記当接部1と対向配置
された矩形の2つの取付部3,3とを備え、前記傾斜部
2,2の幅方向中途に複数の切欠部4,4が長手方向に
離間して設けられており、さらに、一方の取付部3の幅
方向中途から他方の取付部3の幅方向中途にかけて前記
切欠部4,4と連通するようにスリット5が設けられて
いる。
【0023】この電磁波シールド用ガスケットは、ステ
ンレス鋼、銅チタン合金等の不銹性、導電性、及び弾性
に優れ、厚さ0.05乃至0.2mmの板バネ材から成
り、前記切欠部4,4及びスリット5を有するように矩
形に打ち抜かれた中間素体をプレス成形して、縦断面の
形状が底辺の中央部を切欠した略等脚台形で、折板構造
の管形状をなしている。
【0024】当接部1は導電性部材に面接触させるべく
扁平に形成されており、傾斜部2,2は、前記等脚台形
の側辺を構成すべく当接部1の幅方向の両縁から折曲部
a,aを介して下方向へ向けて延出してある。また、取
付部3,3は、前記等脚台形の底辺を構成すべく傾斜部
2,2の幅方向他端から折曲部b,bを介して当接部1
と対向するように延出してある。
【0025】また、前記切欠部4,4は前記傾斜部2,
2におけるスリット5の側面に略半円形に凹設され、前
記導電性部材によって傾斜部2,2が圧縮されたときに
受ける応力の断面係数を暫時変化させ、所望の圧縮性、
反発性、弾性力を確保することができるようにしてあ
る。
【0026】図2は本発明の電磁波シールド用ガスケッ
トの平面図である。図2に示したように、当接部1及び
傾斜部2,2上には、切欠部4,4及びスリット5を設
けているため、当接部1及び傾斜部2,2は長手方向に
は不連続であるが、取付部3,3により長手方向に連続
したものとなっている。
【0027】図3は本発明の電磁波シールド用ガスケッ
トの正面図、図4は側面図である。図3に示したよう
に、切欠部4,4及びスリット5の面積は、傾斜部2,
2の面積と比べて小さいものとなっており、後述するよ
うに、隣り合うラックフレーム間に取り付けた場合、切
欠部4,4及びスリット5を通過するような波長の電磁
波が漏洩又は進入することを抑制することが可能であ
る。
【0028】このように、本発明の電磁波シールド用ガ
スケットは扁平な当接部1に対して傾斜部2,2が折曲
げられており、さらに、傾斜部2,2に対して取付部
3,3が折曲げられた折板構造としていることで、当接
部1に対して垂直に加わる外力に対して強固になり、し
かも、傾斜部2,2のスリット5に切欠部4,4を設け
ているため、前記導電性部材から傾斜部2,2が受ける
圧縮応力を切欠部4,4に集中し易くでき、傾斜部2,
2を撓み易い構造となる。
【0029】また、電磁波シールド用ガスケットにスリ
ット5…を設けているため、長手方向の適当な長さで切
断することが容易であり、使用者の用途に合わせて適当
な長さの電磁波シールド用ガスケットを使用することが
できる。
【0030】図5は本発明の電磁波シールド用ガスケッ
トを取付ける電子応用機器における電話交換機の一部を
示す斜視図である。以上のように構成された電磁波シー
ルド用ガスケットGは、電話交換機等の電子応用機器の
電磁波対策として使用される。図5に示した電子応用機
器は電話交換機に用いられるプリント基盤収納ラックで
あり、内側にプリント基盤10が保持された金属製の複
数のラックフレーム11…と、該ラックフレーム11…
を並列に収納する直方体形状の筐体12と、夫々のラッ
クフレーム11…の一側に取付けられた前記電磁波シー
ルド用ガスケットG…とを備え、夫々のラックフレーム
11…を筐体12内に挿入したとき、電磁波シールド用
ガスケットG…が隣り合うラックフレーム11…の他側
に接触し、ラックフレーム11…間の隙間から電磁波が
漏洩したり、ラックフレーム11…間の隙間へ電磁波が
進入したりすることを抑止する。ラックフレーム11…
の一側には互いに平行な長孔からなる2つの取付孔1
3,13が穿設されている。
【0031】図6及び図7は本発明の電磁波シールド用
ガスケットのラックフレームへの取付け状態を説明する
説明図である。この電磁波シールド用ガスケットGの取
付けは、一方の取付部3を2つの取付孔13,13の一
方に差し込み、他方の取付部3を他方の取付孔13の近
傍部に当接させた状態で当接部1を垂直方向へ押圧する
ことにより、傾斜部2,2が撓むとともに、取付部3,
3間の間隔が拡大し、他方の取付部3が取付孔13の他
方に嵌り込み、傾斜部2,2の反発力によって前記2つ
の取付孔13,13で挟まれる領域を挟持するように固
定する。
【0032】そして、図7に示した如く、ラックフレー
ム11を筐体12内に挿入することにより当接部1が隣
り合うラックフレーム11の他側と接触し、隣り合うラ
ックフレーム11により、電磁波シールド用ガスケット
Gを押圧することになる。このように隣り合うラックフ
レーム11が電磁波シールド用ガスケットGを押圧した
場合、電磁波シールド用ガスケットGが折板構造である
ため夫々の面の剛性が増している一方で、傾斜部2,2
のスリット5に略半円形の切欠部4,4を設けているた
め傾斜部2,2が撓みやすく、隣り合うラックフレーム
11からの圧縮応力に対する反発力が生じ、電磁波シー
ルド用ガスケットの当接部1と隣り合うラックフレーム
11とが均一に接触する。このようにして、隣り合うラ
ックフレーム11…が電磁波シールド用ガスケットGを
介して導通状態となる。
【0033】この状態で、隣り合うラックフレーム11
からの圧縮応力と傾斜部2,2の反発力とが釣合ってい
る場合、当接部1が変形されることはないため、当接部
1と隣り合うラックフレーム11とが均一に接触して、
導通状態が確保される。また前記したようにラックフレ
ーム11…に取付けることによって、スリット5の長
さ、又は、切欠部4,4の半径寸法よりも長い波長を有
する電磁波の漏洩又は進入を抑止することが可能とな
る。
【0034】実施の形態2.図8は本発明の電磁波シー
ルド用ガスケットの実施の形態2を示す斜視図、図9は
平面図、図10は正面図、図11は側面図である。実施
の形態2における電磁波シールド用ガスケットは、一方
の取付部3の中途から他方の取付部3の中途にかけてス
リット5を設ける代わりに、取付部3,3の幅方向端縁
から傾斜部2,2の幅方向一端にかけて複数のスリット
5a,5aを長手方向に離間して設け、傾斜部2,2に
おけるスリット5a,5aの中途に略半円形の前記切欠
部4,4を設けるとともに、スリット5a,5a間にお
ける当接部1の長手方向中途に、一方の傾斜部2側から
他方の傾斜部2側に長くなる長孔6を設け、さらに、隣
り合う前記スリット5a,5a間の取付部3,3を、長
手方向に交互に切欠いて非取付部7,7を有する構造と
したものである。
【0035】この実施の形態2においては、図9に示し
たように、切欠部4,4及びスリット5a,5aを設け
ているため、傾斜部2,2及び取付部3,3は長手方向
には不連続であるが、当接部1及びスリット5a,5a
間における傾斜部2,2により長手方向に連続したもの
となっている。また、長手方向で隣合う取付部3,3の
うち一方は欠落して非取付部7,7としてあり、長手方
向に見た場合の取付部3,3は一つ置きに設けられてい
る。
【0036】図12は実施の形態2の電磁波シールド用
ガスケットのラックフレームへの取付け状態を示す平面
図、図13は実施の形態2の電磁波シールド用ガスケッ
トのラックフレームへの取付け状態を示す縦断正面図で
ある。
【0037】実施の形態1と異なり、ラックフレームの
一側には、図5に示した長孔からなる取付孔13…を長
手方向に不連続にした取付孔13a…を開設している。
【0038】この電磁波シールド用ガスケットの取付け
は、不連続に設けられた一方の取付部3を2つの取付孔
13a,13aの一方に差し込み、他方の取付部3を他
方の取付孔13aの近傍部に当接させた状態で当接部1
を垂直方向へ押圧することにより、傾斜部2,2が撓む
とともに、取付部3,3間の間隔が拡大し、他方の取付
部3が取付孔13aの他方に嵌り込み、傾斜部2,2の
反発力によって前記2つの取付孔13a,13aで挟ま
れる領域を挟持するように固定する。
【0039】そして、ラックフレーム11を筐体12内
に挿入することにより当接部1が隣り合うラックフレー
ム11の他側と接触し、隣り合うラックフレーム11に
より、電磁波シールド用ガスケットを押圧することにな
る。この場合、傾斜部2,2及び取付部3,3に設けら
れたスリット5a,5aとは別個の長孔6が当接部1に
設けられているため、当接部1に当接する隣り合うラッ
クフレーム11に凸部11aがあるような場合でも、2
つの長孔6,6間の当接部1が他の長孔6,6間の当接
部1の歪みの影響を受けることなく、独立して歪むこと
になり、当接部1を隣り合うラックフレーム11に全面
接触させることが可能であり、隣り合うラックフレーム
11との接触面積を大きくし得る。その結果、電磁波シ
ールド用ガスケットを介したラックフレーム11,11
間の導通状態が良くなり、電磁波のシールド効果をより
一層高めることができる。
【0040】しかも、取付孔13a,13a…の総面積
は、図5に示したラックフレーム11に設けた取付孔1
3,13の総面積より小さくすることが可能であるた
め、この取付孔13a…を通じて漏洩又は進入する電磁
波を低減することが可能となる。その他の構成及び作用
は実施の形態1と同様であるため、同様の部品について
は同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用の説明を省
略する。
【0041】尚、以上説明した実施の形態では、傾斜部
2,2におけるスリット5,5aに切欠部4を設けた
が、その他、この切欠部4はスリット5,5aと別個の
位置に設けてもよい。また、切欠部4は略半円形である
他、その形状は特に制限されない。
【0042】
【発明の効果】以上、詳述したように、第1発明によれ
ば、2つの導電性部材間に取付けた場合、一方の導電性
部材から傾斜部が受ける圧縮応力を切欠部に集中し易く
でき、その結果、ベリリウム銅に比べて素材自体の弾性
は劣るが、ベリリウム銅に比べて不銹性に優れていると
ともに安価なステンレス鋼、銅チタン合金を用いた場合
においても、傾斜部は撓み易く、前記圧縮応力に対する
反発力が大きくなり、当接部は、導電性部材に確実に当
接し、電磁波のシールド効果を高めることが可能とな
る。
【0043】第2発明によれば、前記切欠部と関係なく
スリット部分から折り曲げることにより切断して使用す
ることができる。
【0044】第3発明によれば、取付部の一部分だけを
折り曲げることにより切断することができるため、容易
に折り曲げ切断することができるとともに、折り曲げ切
断部の形状を比較的良好にできる。
【0045】第4発明によれば、一方の導電性部材によ
って傾斜部が圧縮されたときに受ける応力の断面係数を
暫時変化させ、所望の圧縮性、反発性、弾性力を容易に
確保することができる
【0046】第5発明によれば、当接部に当接する導電
性部材に凸部がある場合でも、2つの長孔間の当接部が
他の長孔間の当接部の歪みの影響を受けることなく、独
立して歪むことにより、当接部を全面接触させることが
可能であり、前記導電性部材との接触面積を大きくし得
る。その結果、電磁波シールド用ガスケットを介した2
つの導電性部材の間の導通状態が良くなり、電磁波のシ
ールド効果をより一層高めることができる。
【0047】第6発明によれば、取付部の大きさは、非
取付部がない場合と比べて小さく、例えば、前述のよう
な電磁波シールド用ガスケットを取付けるための取付孔
は、取付部の大きさに合わせて小さくすることが可能と
なる。その結果、導電性部材に開設した取付孔を通じて
漏洩または進入する電磁波を低減することができる。
【0048】第7発明によれば、取付部は当接部に対向
配置してあるため、当接部、傾斜部、及び取付部により
囲まれる形状は略等脚台形を成しており、各部によって
折板構造を形成している。従って、当接部に対して垂直
に加わる外力に対して強固になり、また、傾斜部に切欠
部を有するため、傾斜部が撓みやすい構造となってい
る。
【0049】第8発明及び第9発明によれば、例えばス
テンレス鋼、チタン合金等のベリリウム銅に比べて不銹
性が高く、安価な材料により形成されるため、電磁波の
シールド効果を長期間維持することができ、また、製造
コストが安価な電磁波シールド用ガスケットを提供する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド用ガスケットを示す斜
視図である。
【図2】本発明の電磁波シールド用ガスケットを示す平
面図である。
【図3】本発明の電磁波シールド用ガスケットを示す正
面図である。
【図4】本発明の電磁波シールド用ガスケットを示す側
面図である。
【図5】電子応用機器におけるプリント基盤収納ラック
の構造を示す斜視図である。
【図6】ラックフレームへの取付け状態を説明する説明
図である。
【図7】ラックフレームへの取付け状態を説明する説明
図である。
【図8】本発明の電磁波シールド用ガスケットの実施の
形態2の構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の電磁波シールド用ガスケットの実施の
形態2の構成を示す平面図である。
【図10】本発明の電磁波シールド用ガスケットの実施
の形態2の構成を示す正面図である。
【図11】本発明の電磁波シールド用ガスケットの実施
の形態2の構成を示す側面図である。
【図12】実施の形態2の電磁波シールド用ガスケット
のラックフレームへの取付け状態を示す平面図である。
【図13】実施の形態2の電磁波シールド用ガスケット
のラックフレームへの取付け状態を示す縦断正面図であ
る。
【符号の説明】
1 当接部 2 傾斜部 3 取付部 4 切欠部 5,5a スリット 6 長孔 7 非取付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崎野 実 山梨県北都留郡上野原町上野原7318 有限 会社中信製作所内 Fターム(参考) 5E321 AA03 BB44 BB53 GG05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの導電性部材の一方に取付けるべき
    取付部と、他方に当接する当接部とを備え、両導電性部
    材の隙間から漏洩又は進入する電磁波を抑制する電磁波
    シールド用ガスケットにおいて、 前記当接部に夫々の一端が連続してあり、互いに傾斜方
    向が異なる2つの傾斜部を備え、 該傾斜部に切欠部を備え、 前記傾斜部の他端に前記取付部を設けてあることを特徴
    とする電磁波シールド用ガスケット。
  2. 【請求項2】 一方の傾斜部の中途から他方の傾斜部の
    中途にかけてスリットを有していることを特徴とする請
    求項1記載の電磁波シールド用ガスケット。
  3. 【請求項3】 前記スリットは前記取付部の夫々の中途
    にまで延設されていることを特徴とする請求項2記載の
    電磁波シールド用ガスケット。
  4. 【請求項4】 前記切欠部は前記スリットの両側面に略
    半円形に凹設されていることを特徴とする請求項2又は
    3記載の電磁波シールド用ガスケット。
  5. 【請求項5】 前記当接部は一方の傾斜部側から他方の
    傾斜部側に長くなる長孔を有していることを特徴とする
    請求項1乃至4の何れかに記載の電磁波シールド用ガス
    ケット。
  6. 【請求項6】 前記取付部は該取付部の縁から切欠かれ
    た非取付部を有していることを特徴とする請求項1乃至
    5の何れかに記載の電磁波シールド用ガスケット。
  7. 【請求項7】 前記取付部は、前記当接部に対向配置し
    てあることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載
    の電磁波シールド用ガスケット。
  8. 【請求項8】 不銹材により一体形成されていることを
    特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電磁波シー
    ルド用ガスケット。
  9. 【請求項9】 前記不銹材は、ステンレス鋼又はチタン
    合金の何れかであることを特徴とする請求項8記載の電
    磁波シールド用ガスケット。
JP2001218705A 2001-07-18 2001-07-18 電磁波シールド用ガスケット Pending JP2003031984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001218705A JP2003031984A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 電磁波シールド用ガスケット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001218705A JP2003031984A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 電磁波シールド用ガスケット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003031984A true JP2003031984A (ja) 2003-01-31

Family

ID=19052851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001218705A Pending JP2003031984A (ja) 2001-07-18 2001-07-18 電磁波シールド用ガスケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003031984A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006253697A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Schroff Gmbh 高周波非透過テープ
JP2007152845A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd 圧縮成形金型構造
JP2008529299A (ja) * 2005-02-11 2008-07-31 レアード テクノロジーズ インコーポレイテッド シールド用ストリップ
JP2008307738A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 圧縮成形金型及び圧縮成形金型装置
US7671283B2 (en) * 2005-01-20 2010-03-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Apparatus for shielding electromagnetic radiation
WO2012063941A1 (ja) 2010-11-11 2012-05-18 北川工業株式会社 導電部材、及びその製造方法
KR101762549B1 (ko) 2016-09-22 2017-07-27 박동배 표면 실장용 전도성 가스켓의 제조방법
WO2022130752A1 (ja) * 2020-12-16 2022-06-23 廣瀬製紙株式会社 電磁波吸収体
CN115201976A (zh) * 2022-07-20 2022-10-18 武汉联特科技股份有限公司 电磁屏蔽结构以及光模块

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7671283B2 (en) * 2005-01-20 2010-03-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Apparatus for shielding electromagnetic radiation
JP2008529299A (ja) * 2005-02-11 2008-07-31 レアード テクノロジーズ インコーポレイテッド シールド用ストリップ
JP4642676B2 (ja) * 2005-03-11 2011-03-02 シュロフ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトウング 高周波非透過テープ
JP2006253697A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Schroff Gmbh 高周波非透過テープ
JP2007152845A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd 圧縮成形金型構造
JP4616761B2 (ja) * 2005-12-07 2011-01-19 住友重機械工業株式会社 圧縮成形金型構造
JP2008307738A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 圧縮成形金型及び圧縮成形金型装置
WO2012063941A1 (ja) 2010-11-11 2012-05-18 北川工業株式会社 導電部材、及びその製造方法
JP2012104412A (ja) * 2010-11-11 2012-05-31 Kitagawa Ind Co Ltd 導電部材
US9196395B2 (en) 2010-11-11 2015-11-24 Kitagawa Industries Co., Ltd. Conductive member and method for producing same
KR101762549B1 (ko) 2016-09-22 2017-07-27 박동배 표면 실장용 전도성 가스켓의 제조방법
WO2022130752A1 (ja) * 2020-12-16 2022-06-23 廣瀬製紙株式会社 電磁波吸収体
CN115201976A (zh) * 2022-07-20 2022-10-18 武汉联特科技股份有限公司 电磁屏蔽结构以及光模块
CN115201976B (zh) * 2022-07-20 2023-06-02 武汉联特科技股份有限公司 电磁屏蔽结构以及光模块

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7466726B2 (ja) 電子デバイス
TWI228966B (en) Clip type conductive gasket
EP1264523A1 (en) Shielding contactor construction
JP2003031984A (ja) 電磁波シールド用ガスケット
US7607923B2 (en) Electrical connecting device
US6332618B1 (en) Double sided gasket
JP2778754B2 (ja) 電磁遮蔽ガスケツトテープ
JP3574034B2 (ja) 表示装置
KR20090026532A (ko) 돔 스위치, 그 돔 스위치 제조방법 및 그 돔 스위치를구비하는 키 패드 어셈블리
US6714423B1 (en) Protecting device against electromagnetic radiation comprising EMI-gaskets
JPS61276400A (ja) シ−ルドケ−ス
JP2007165101A (ja) 帯電防止機能を備えた電子機器
JP3278388B2 (ja) 電磁波シールド用ガスケット
JP3893820B2 (ja) コネクタ
JP4097539B2 (ja) アンテナ固定方法及びその方法を使用した装置
CN208444988U (zh) 接地弹片以及电子设备
JP4097538B2 (ja) アンテナ及びアンテナを用いた装置
JP3465958B2 (ja) 電磁波シールド用バネ材
JP2000306069A (ja) カード形周辺装置
CN214589223U (zh) 天线组件及移动终端
JP2848361B2 (ja) シールド構造及びシールド方法
JPH04275493A (ja) シールド装置
JPH11163578A (ja) 電子機器のシールド構造
JP3574534B2 (ja) スライド形可変抵抗器
JP5170583B2 (ja) シールドカバーおよび当該シールドカバーを有する基盤ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040511

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040921