JP2003031831A - 光起電力素子及びその製造方法 - Google Patents

光起電力素子及びその製造方法

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JP2003031831A
JP2003031831A JP2001214458A JP2001214458A JP2003031831A JP 2003031831 A JP2003031831 A JP 2003031831A JP 2001214458 A JP2001214458 A JP 2001214458A JP 2001214458 A JP2001214458 A JP 2001214458A JP 2003031831 A JP2003031831 A JP 2003031831A
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layer
electrode
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amorphous semiconductor
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JP2001214458A
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Inventor
Teiji Tsuge
定司 津毛
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気抵抗が少ない集電極を用いて電気的出力
特性を向上することができる光起電力素子及びその製造
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 n・c−Si層7の一面の一部に、逆導
電型の不純物をドーピングして不純物領域8を形成し、
高温焼成型の金属ペーストを用いて第1集電極5(第2
集電極6)を前記不純物領域8上(他面の一部)に形成
し、次いで、前記一面にi・a−Si層11及びp・a
−Si層12を積層し、前記他面にi・a−Si層21
及びn・a−Si層22を積層し、n・a−Si層2
2、及びp・a−Si層12に、第2透明導電膜4、及
び第1透明導電膜3を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶系半導体層と非
結晶系半導体層とを備える光起電力素子及び該光起電力
素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一導電型結晶系半導体層及び逆導電型非
結晶系半導体層を積層してなる光起電力素子は、一導電
型結晶系半導体層及び逆導電型結晶系半導体層を700
〜900℃で積層してなる光起電力素子よりも低温(2
00℃程度以下)で形成することができる。一導電型結
晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層を備える両
面発電型の光起電力素子は、一導電型結晶系半導体層の
一面側に逆導電型非結晶系半導体層を積層し、該逆導電
型非結晶系半導体層に透光性の第1電極層を積層し、該
第1電極層に第1集電極を積層し、他面側に透光性の第
2電極層を積層し、該第2電極層に第2集電極を形成し
てなる。
【0003】また、前記光起電力素子は、一導電型結晶
系半導体層の他面に一導電型非結晶系半導体層を積層
し、該一導電型非結晶系半導体層に第2電極層を積層
し、該第2電極層に第2集電極を形成してなる場合もあ
る。一導電型結晶系半導体層と第2電極層との間に一導
電型非結晶系半導体層を介在する場合は、積層方向のキ
ャリア濃度を変化させて、光起電力素子の出力特性を向
上することができる。更に、真性非結晶系半導体層(i
・a−Si層)を一導電型結晶系半導体層の両面に積層
し、次いで、逆導電型非結晶系半導体層及び一導電型非
結晶系半導体層を前記一面及び前記他面に積層してなる
場合もある。i・a−Si層を介在して一導電型結晶系
半導体層に逆導電型非結晶系半導体層及び一導電型非結
晶系半導体層を積層した場合は、界面特性を向上して、
光起電力素子の出力特性を向上することができる。
【0004】図8は、一導電型結晶系半導体層としてn
型単結晶半導体層(n・c−Si層)を用いた場合の従
来の両面発電型の光起電力素子の模式的縦断面図であ
る。このとき、逆導電型非結晶系半導体層としてp型非
晶質半導体層(p・a−Si層)を用い、一導電型非結
晶系半導体層としてn型非晶質半導体層(n・a−Si
層)を用いる。図中7はn・c−Si層であり、該n・
c−Si層7の一面に、i・a−Si層11、p・a−
Si層12、及び電極層としての第1透明導電膜3を積
層してあり、他面に、i・a−Si層21、n・a−S
i層22、及び電極層としての第2透明導電膜4を積層
してある。i・a−Si層11,21、p・a−Si層
12、及びn・a−Si層22は、夫々プラズマCVD
法により200℃程度以下の温度で積層してなる。第1
透明導電膜3に形成された第1集電極5、及び第2透明
導電膜4に形成された第2集電極6には、金属製の図示
しないタブが半田付けされており、該タブを介して隣り
合う光起電力素子に接続し、発電した電力を取り出す。
【0005】非結晶系の半導体層(p・a−Si層1
2、n・a−Si層22、及びi・a−Si層11,2
1)は、200℃を超える高温で加熱された場合、又
は、200℃以下であっても、前記半導体層を形成した
ときの温度を超える温度で加熱された場合に、結晶化又
は亀裂等を生じることによって、また、該亀裂から各集
電極又はタブを構成している金属が前記半導体層に侵入
することによって、該半導体層の特性が変化して、光起
電力素子の出力特性が劣化することがある。このため、
第1集電極5(第2集電極6)は、バインダとして合成
樹脂を用いて200℃以下の低温で焼成することが可能
な低温焼成型金属ペーストとなした銀を、第1透明導電
膜3(第2透明導電膜4)に所要のパターンで塗布し
て、200℃程度以下の温度で焼成して硬化させること
によって形成してある。低温焼成型金属ペーストは、金
属としてAg粒を用い、バインダとして例えばエポキシ
樹脂を用いており、焼成温度は160℃〜200℃であ
る。
【0006】以上のような光起電力素子は、200℃を
超える高温で焼成する必要がある高温焼成型金属ペース
ト(例えば、金属としてAg粒を用い、バインダとして
ガラスフリットを用いた焼成温度350℃〜600℃の
金属ペースト)を用いて各集電極を形成した光起電力素
子と比べて、高い出力特性を得ることができる。
【0007】表1は、低温焼成型金属ペーストを用いて
製造した従来の光起電力素子及び高温焼成型金属ペース
トを用いて製造した光起電力素子の出力特性を夫々示し
ている。測定条件は、AM1.5、100mW/cm2
下、及び温度25℃である。
【0008】
【表1】
【0009】高温焼成型金属ペーストを用いて製造した
光起電力素子の出力特性は、開放電圧Voc(V)、短絡
電流Isc(A)、曲線因子FF、及び出力P(W)が、
低温焼成型金属ペーストを用いて製造した従来の光起電
力素子に比べて、夫々低い数値を示している。即ち、高
温焼成型金属ペーストを用いて製造した光起電力素子
は、各集電極を形成する際に高温で焼成したために出力
特性が低下していることがわかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バイン
ダとして合成樹脂を用いた低温焼成型金属ペーストを焼
成してなる第1集電極5(第2集電極6)は、バインダ
としてガラスフリットを用いた高温焼成型の金属ペース
トを焼成してなる集電極よりも電気抵抗が高く、そのた
め、光起電力素子の出力特性を向上することができない
という問題があった。また、第1集電極5(第2集電極
6)の電気抵抗が高いため、第1集電極5(第2集電極
6)の細線化又は薄膜化を行なうことができず、第1集
電極5(第2集電極6)に遮光される光量の低減、又は
第1集電極5(第2集電極6)の材料使用量の低減を行
なうことができないという問題もあった。
【0011】本発明は斯かる問題を解決するためになさ
れたものであり、一導電型結晶系半導体層に逆導電型の
不純物部が積層してあり、該不純物部に第1集電極が積
層してあることにより、第1集電極を高温焼成型の金属
ペーストを用いて形成でき、出力特性を向上することが
できる光起電力素子を提供することを目的とする。本発
明の他の目的は、第2集電極を、一導電型結晶系半導体
層の他面に積層してあることにより、第2集電極が高温
焼成型の金属ペーストを焼成してなる場合に出力特性を
向上することができる光起電力素子を提供することにあ
る。
【0012】本発明の他の目的は、逆導電型非結晶系半
導体層を積層する前に、基板に逆導電型の不純物部を形
成し、該不純物部上に第1集電極を形成することによ
り、第1集電極を基板に直接接触させないよう形成し
て、短絡を防止することができ、また、第1集電極を形
成する際に高温で加熱した場合であっても、逆導電型非
結晶系半導体層の特性変化を防止して、出力特性の劣化
を防止することができる光起電力素子の製造方法を提供
することにある。
【0013】本発明の他の目的は、基板に逆導電型の不
純物を堆積することにより、その表面上に層状の不純物
部を備える基板を形成することができる光起電力素子の
製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、
基板に逆導電型の不純物を塗布し、加熱して不純物部を
形成することにより、その表面及び該表面近傍の内部に
不純物が拡散している不純物部を備える基板を形成する
ことができる光起電力素子の製造方法を提供することに
ある。
【0014】本発明の他の目的は、第1集電極上に逆導
電型非結晶系半導体層が積層しないようにすることによ
り、第1集電極と第1電極層とを直接接触させて電気抵
抗の増大を防止して、出力特性の劣化を防止できる光起
電力素子の製造方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、第1集電極上に積層しないようにして、基板
に真性非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層
を積層することにより、第1集電極と第1電極層とを直
接接触させて電気抵抗の増大を防止して、出力特性の劣
化を防止でき、真性非結晶系半導体層の介在によって出
力特性を向上することができる光起電力素子の製造方法
を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、基板に第2集電極を
形成することにより、第2集電極を形成する際に高温で
加熱した場合であっても、出力特性の劣化を防止するこ
とができる光起電力素子の製造方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、第2集電極上に積層しないよ
うにして基板に一導電型非結晶系半導体層、又は、真性
非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層とを積層
し、次いで第2電極層を積層することにより、第2集電
極と第2電極層とを直接接触させて電気抵抗の増大を防
止して、出力特性の劣化を防止でき、一導電型非結晶系
半導体層、又は一導電型非結晶系半導体層と真性非結晶
系半導体層によって出力特性を向上することができる光
起電力素子の製造方法を提供することにある。
【0016】本発明の更に他の目的は、バインダとして
ガラスフリットを用いて金属ペーストとなした銀を第1
集電極及び/又は第2集電極の形成に用いることによ
り、第1集電極及び/又は第2集電極の電気抵抗を低減
して、出力特性を向上できる光起電力素子の製造方法を
提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る光起電力
素子は、一導電型結晶系半導体層と、該一導電型結晶系
半導体層の一面側に積層された逆導電型非結晶系半導体
層と、該逆導電型非結晶系半導体層に積層された第1電
極層と、該第1電極層に接触している第1集電極と、前
記一導電型結晶系半導体層の他面側に積層された第2電
極層とを備える光起電力素子において、前記一導電型結
晶系半導体層に逆導電型の不純物部が形成してあり、該
不純物部に前記第1集電極が積層してあることを特徴と
する。
【0018】第1発明にあっては、第1集電極が逆導電
型非結晶系半導体層に接続され、第2電極層が一導電型
結晶系半導体層に接続されるため、第1集電極と第2電
極層とを介して発電した電力を外部へ取り出す場合、第
1集電極が一導電型結晶系半導体層に積層されて該一導
電型結晶系半導体層に直接接触するとき、又は、導電体
若しくは一導電型の不純物部等を介して一導電型結晶系
半導体層に接続されるときは、第1集電極と第2電極層
とが短絡するが、一導電型結晶系半導体層と第1集電極
との間に不純物部が介在しており第1集電極が直接一導
電型結晶系半導体層に接触せず、また、前記不純物部は
逆導電型であるため第1集電極は一導電型結晶系半導体
層に接続されない。このため、第1集電極が一導電型結
晶系半導体層に短絡することを防止できる。
【0019】また、第1集電極が高温焼成型の金属ペー
ストを焼成してなる場合、該第1集電極を形成した後で
非結晶系の半導体層を形成することができるため、該半
導体層の特性が高温で加熱されることによって劣化する
ことがなく、また、前記第1集電極は、低温焼成型の金
属ペーストを焼成してなる集電極よりも電気抵抗が低い
ため、出力特性を向上することができる。更に、第2電
極層が非透光性である場合は片面発電型となり、第2電
極層が透光性である場合は両面発電型となる。また、第
2電極層に第2集電極を接触させて、該第2集電極を用
いて、発電した電力を外部へ取り出しても良い。
【0020】第2発明に係る光起電力素子は、前記第2
電極層と前記一導電型結晶系半導体層との間に挟まれて
該一導電型結晶系半導体層の他面に積層してある第2集
電極を備えることを特徴とする。第2発明にあっては、
第2集電極が高温焼成型の金属ペーストを焼成してなる
場合、該第2集電極を形成した後で非結晶系の半導体層
を形成することができるため、該半導体層の特性が高温
で加熱されることによって劣化することがなく、また、
前記第2集電極は、低温焼成型の金属ペーストを焼成し
てなる集電極よりも電気抵抗が低いため、出力特性を向
上することができる。
【0021】第3発明に係る光起電力素子の製造方法
は、一導電型結晶系半導体を用いてなる基板の一面側
に、逆導電型非結晶系半導体層を積層する光起電力素子
の製造方法において、前記逆導電型非結晶系半導体層の
積層に先立ち、前記基板の一面に逆導電型の不純物部を
形成し、該不純物部上に金属ペーストを塗布し、焼成し
て第1集電極を形成することを特徴とする。第3発明に
あっては、逆導電型非結晶系半導体層を積層する前に、
高温で加熱した場合であっても特性が変化しない基板に
第1集電極を形成するため、第1集電極を形成する際に
高温で加熱した場合であっても、逆導電型非結晶系半導
体層の高温で加熱することによる特性変化を防止して、
出力特性の劣化を防止することができる。
【0022】また、基板に逆導電型の不純物部を形成
し、該不純物部上に第1集電極を形成することによって
第1集電極を基板、即ち一導電型結晶系半導体層に直接
接触及び接続させないため、短絡を防止することができ
る。更に、製造した光起電力素子を用いたときに入光量
が少ない第1集電極の下に不純物部を形成するため、一
導電型結晶系半導体層へ入射する不純物部が光を遮光す
る場合であっても、出力特性を大きく劣化させることは
ない。
【0023】第4発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記一面の一部に、逆導電型の不純物を堆積するこ
とによって層状の不純物部を形成することを特徴とす
る。第4発明にあっては、基板に、例えばCVD法を用
いて、逆導電型の半導体層を積層し、該半導体層を、そ
の上に第1集電極を形成すべき不純物部となすため、そ
の表面上に層状の不純物部を備える基板を形成すること
ができる。また、前記半導体層の厚みは、第1集電極を
形成する際、金属ペーストが加熱されて該金属ペースト
内の金属が基板に拡散することを防止するため、前記金
属が前記半導体層内に拡散して、基板には拡散しない厚
みを予め求めておき、該厚みを有する半導体層を形成す
る。
【0024】第5発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記一面の一部に、逆導電型の不純物を含む不純物
材を塗布し、加熱することによって不純物部を形成する
ことを特徴とする。第5発明にあっては、基板に、逆導
電型の不純物をドーピングし、その上に第1集電極を形
成すべき不純物部となすため、その表面及び該表面近傍
の内部に不純物が拡散している不純物部を備える基板を
形成することができる。また、不純物が基板内に拡散す
る深さは、第1集電極を形成する際、金属ペーストが加
熱されて該金属ペースト内の金属が基板に拡散すること
を防止するため、前記金属が不純物部内にのみ拡散し、
基板には拡散しない深さを予め求めておき、該深さを有
する不純物部を形成できるように金属ペーストの量又は
加熱条件を決定する。また、不純物部の幅を第1集電極
の幅より大きくする場合は、第1集電極の短絡をより確
実に防止することができる。更に、逆導電型の不純物材
(例えばペースト剤)を所要の位置に塗布し、加熱する
ことによって不純物部を形成するため、所要の位置に層
状の不純物部を形成するより容易に不純物部を形成する
ことができ、作業性を向上することができる。
【0025】第6発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記第1集電極を形成し、次いで、前記一面の他部
に、前記逆導電型非結晶系半導体層を積層し、前記逆導
電型非結晶系半導体層及び前記第1集電極に、第1電極
層を積層することを特徴とする。第6発明にあっては、
基板に、第1集電極上を除いて選択的に逆導電型非結晶
系半導体層を積層することによって、又は、第1集電極
及び基板に逆導電型非結晶系半導体層を積層し、次い
で、第1集電極に積層している逆導電型非結晶系半導体
層をレーザパターニング又は研磨等で除去することによ
って、第1集電極上に逆導電型非結晶系半導体層が積層
しないようにして基板にのみ逆導電型非結晶系半導体層
を積層する。次に、逆導電型非結晶系半導体層及び前記
第1集電極に第1電極層を積層する。このとき該第1電
極層と第1集電極とが直接接触するため、第1集電極と
第1電極層とをオーム性接触させることができ、電気抵
抗の増大を防止して、出力特性の劣化を防止できる。
【0026】第7発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記第1集電極を形成し、次いで、前記一面の他部
に、真性非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体
層を積層し、該逆導電型非結晶系半導体層及び前記第1
集電極に、第1電極層を積層することを特徴とする。第
7発明にあっては、基板に、第1集電極上を除いて選択
的に非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層を
積層することによって、又は、第1集電極及び基板に非
結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層を積層
し、次いで、第1集電極に積層している非結晶系半導体
層及び逆導電型非結晶系半導体層をレーザパターニング
又は研磨等で除去することによって、第1集電極上に非
結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層が積層し
ないようにして基板にのみ非結晶系半導体層及び逆導電
型非結晶系半導体層を積層する。次に、逆導電型非結晶
系半導体層及び前記第1集電極に第1電極層を積層す
る。このとき該第1電極層と第1集電極とが直接接触す
るため、第1集電極と第1電極層とをオーム性接触させ
ることができ、電気抵抗の増大を防止して、出力特性の
劣化を防止できる。
【0027】また、基板と逆導電型非結晶系半導体層と
の間に介在する真性非結晶系半導体層は、基板、即ち一
導電型結晶系半導体層と逆導電型非結晶系半導体層との
界面特性を向上するため、出力特性を向上することがで
きる。更に、第1集電極を形成した後に真性非結晶系半
導体層及び逆導電型非結晶系半導体層を積層するため、
第1集電極を形成する際に高温で加熱した場合であって
も、真性非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体
層の高温で加熱することによる特性変化を防止して、出
力特性の劣化を防止することができる。
【0028】第8発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記基板の他面の一部に金属ペーストを塗布し、焼
成して第2集電極を形成し、次いで前記他面側に第2電
極層を積層することを特徴とする。第8発明にあって
は、高温で加熱した場合であっても特性が変化しない基
板に第2集電極を形成するため、逆導電型非結晶系半導
体層又は真性非結晶系半導体層等を積層する前に第2集
電極を形成することができ、該第2集電極を形成する際
に高温で加熱した場合であっても、逆導電型非結晶系半
導体層又は真性非結晶系半導体層等の高温で加熱するこ
とによる特性変化を防止して、出力特性の劣化を防止す
ることができる。また、基板の他面側及び前記第2集電
極に第2電極層を積層し、このとき該第2電極層と第2
集電極とが直接接触するため、第2集電極と第2電極層
とをオーム性接触させることができ、電気抵抗の増大を
防止して、出力特性の劣化を防止できる。
【0029】第9発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記第2電極層の積層に先立って、前記他面の他部
に、一導電型非結晶系半導体層、又は、真性非結晶系半
導体層及び一導電型非結晶系半導体層を積層し、該一導
電型非結晶系半導体層及び前記第2集電極に、第2電極
層を積層することを特徴とする。第9発明にあっては、
基板に、第2集電極上を除いて選択的に一導電型非結晶
系半導体層を積層する場合、又は、第2集電極及び基板
に一導電型非結晶系半導体層を積層し、次いで、第2集
電極に積層している一導電型非結晶系半導体層をレーザ
パターニング又は研磨等で除去する場合は、第2集電極
上に一導電型非結晶系半導体層が積層しないようにして
基板にのみ一導電型非結晶系半導体層を積層する。次
に、一導電型非結晶系半導体層及び前記第2集電極に第
2電極層を積層する。このとき該第2電極層と第2集電
極とが直接接触するため、第2集電極と第2電極層とを
オーム性接触させることができ、電気抵抗の増大を防止
して、出力特性の劣化を防止できる。
【0030】また、基板に、第2集電極上を除いて選択
的に真性非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層
とを積層する場合、又は、第2集電極及び基板に真性非
結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層とを積層
し、次いで、第2集電極に積層している真性非結晶系半
導体層と一導電型非結晶系半導体層とをレーザパターニ
ング又は研磨等で除去する場合は、第2集電極上に真性
非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層とが積層
しないようにして基板にのみ真性非結晶系半導体層と一
導電型非結晶系半導体層とを積層する。次に、一導電型
非結晶系半導体層及び前記第2集電極に第2電極層を積
層する。このとき該第2電極層と第2集電極とが直接接
触するため、第2集電極と第2電極層とをオーム性接触
させることができ、電気抵抗の増大を防止して、出力特
性の劣化を防止できる。
【0031】また、基板、即ち一導電型結晶系半導体層
と、一導電型非結晶系半導体層とを積層することによっ
て、積層方向のキャリア濃度を変化させることができる
ため、出力特性を向上することができる。また、一導電
型結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層との間に
真性非結晶系半導体層を介在させる場合は、一導電型結
晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層との界面特性
を向上するため、出力特性を向上することができる。更
に、第2集電極を形成した後に一導電型非結晶系半導体
層、又は、真性非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半
導体層とを積層するため、第2集電極を形成する際に高
温で加熱した場合であっても、一導電型非結晶系半導体
層、又は、真性非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半
導体層との高温で加熱することによる特性変化を防止し
て、出力特性の劣化を防止することができる。
【0032】第10発明に係る光起電力素子の製造方法
は、前記金属ペーストは、銀を用いてなり、バインダと
してガラスフリットを用いていることを特徴とする。第
10発明にあっては、バインダとしてガラスフリットを
用いた高温焼成型の金属ペーストを焼成してなる集電極
は、バインダとして合成樹脂を用いた低温焼成型金属ペ
ーストを焼成してなる従来の集電極よりも電気抵抗が低
いため、第1集電極及び/又は第2集電極の電気抵抗を
低減して、出力特性を向上できる。更に、電気抵抗が低
い集電極は、該集電極を形成するとき細線化又は薄膜化
することができるため、第1集電極(第2集電極)に遮
光される光量を低減することができ、また、第1集電極
(第2集電極)の材料使用量を低減することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。 実施の形態 1.図1〜図3は、本発明の実施の形態1
に係る光起電力素子の製造方法の説明図である。図中7
は、n型の単結晶半導体を用いてなる基板としてのn・
c−Si層であり、厚さは200μmである。n・c−
Si層7の一面の、集電極を形成すべき所定の位置にp
型の不純物であるAlを用いてなるAlペースト80を
塗布する(図1(a))。
【0034】Alペースト80を塗布したn・c−Si
層7を500〜800℃で熱アニール処理し、Alペー
スト80に含まれるAlをn・c−Si層7内部に拡散
させ、深さ5000〜10000Åの不純物部である不
純物領域8を形成する。該不純物領域8の幅は、形成す
べき集電極の幅よりも大きくなるよう形成する。次い
で、n・c−Si層7内部に拡散せずn・c−Si層7
表面に残留しているAlペースト80を、エッチング除
去する(図1(b))。n・c−Si層7の他面の、集
電極を形成すべき所定の位置、及び、不純物領域8上
に、Agを用いてなり、バインダとしてガラスフリット
を用いた高温焼成型の金属ペーストを夫々塗布し、38
0℃で30分間焼成して、前記他面の第2集電極6、及
び、不純物領域8上の第1集電極5を形成する。該第1
集電極5及び第2集電極6の厚さは20〜50μmであ
る(図1(c))。
【0035】第1集電極5上及び第2集電極6上を含む
n・c−Si層7の一面及び他面に、プラズマCVD法
により、夫々厚さ10nmのi・a−Si層11,21
を形成する。形成条件は、SiH4 20〜100scc
m、圧力10〜50Pa、温度150〜200℃、及び
RFパワー10〜20mW/cm2 である(図2
(a))。i・a−Si層11上に、プラズマCVD法
により、厚さ10nmのp・a−Si層12を形成す
る。形成条件は、SiH4 40〜100sccm、1%
26 /SiH4 0.1〜30sccm、圧力10〜
50Pa、温度150〜200℃、及びRFパワー10
〜20mW/cm2 である(図2(b))。i・a−Si
層21上に、プラズマCVD法により、厚さ10nmの
n・a−Si層22を形成する。形成条件は、SiH4
10〜50sccm、10%PH 3 /SiH4 0.1〜
10sccm、圧力10〜50Pa、温度150〜20
0℃、及びRFパワー10〜20mW/cm2 である(図
2(c))。
【0036】第1集電極5上のi・a−Si層11及び
p・a−Si層12、並びに第2集電極6上のi・a−
Si層21及びn・a−Si層22を研磨して除去する
(図3(a))。第1集電極5上を含むp・a−Si層
12、及び、第2集電極6上を含むn・a−Si層22
に、スパッタ法により、ITOを用いてなる夫々厚さ1
00nmの第1透明導電膜3及び第2透明導電膜4を形
成する(図3(b))。
【0037】表2は、低温焼成型金属ペーストを用いて
製造した従来の光起電力素子及び本実施の形態の光起電
力素子の出力特性を夫々示している。測定条件は、AM
1.5、100mW/cm2 光下、及び温度25℃であ
る。
【0038】
【表2】
【0039】前記光起電力素子の出力特性は、開放電圧
Voc(V)、短絡電流Isc(A)、曲線因子FF、及び
出力P(W)が、従来の光起電力素子に比べて、夫々高
い数値を示している。即ち、本実施の形態の光起電力素
子は、各集電極を形成する際に電気的抵抗が低い高温焼
成型の金属ペーストを用いたために出力特性が向上して
いることがわかる。
【0040】以上のような光起電力素子は、第2電極層
である透明導電膜4が透光性であるため、両面発電型の
光起電力素子である。また、第1集電極5を、p型の不
純物領域8を介在してn・c−Si層7の一面に積層し
てあることにより、第1集電極5がn・c−Si層7に
接続されて短絡することを防止でき、また、第1集電極
5及び第2集電極6の電気的抵抗が低いため、出力特性
を向上することができる。
【0041】前記光起電力素子の製造方法は、p・a−
Si層12、n・a−Si層22、及びi・a−Si層
11,21を積層する前に、n・c−Si層7の一面に
p型の不純物領域8を形成し、該不純物領域8上に高温
焼成型の金属ペーストを用いてなる第1集電極5を形成
し、n・c−Si層7の他面に高温焼成型の金属ペース
トを用いてなる第2集電極6を形成することにより、ま
た、第1集電極5及び第2集電極6を形成する際に高温
で加熱されることによるp・a−Si層12、n・a−
Si層22、及びi・a−Si層11,21の特性変化
を防止して、出力特性の劣化を防止することができる。
また、第1集電極5上にp・a−Si層12及びi・a
−Si層11が積層しないようにし、第2集電極6上に
n・a−Si層22及びi・a−Si層21が積層しな
いようにすることにより、第1集電極5と第1透明導電
膜3とを直接接触させ、第2集電極6と第2透明導電膜
4とを直接接触させて電気抵抗の増大を防止して、出力
特性の劣化を防止できる。
【0042】また、第1集電極5及び第2集電極6の夫
々の厚さが、n・c−Si層7に積層されているp・a
−Si層12及びn・a−Si層22の凹凸より充分に
大きいため、n・c−Si層7に積層されているi・a
−Si層11及びp・a−Si層12、並びにi・a−
Si層21及びn・a−Si層22を除去することな
く、第1集電極5上のi・a−Si層11及びp・a−
Si層12、並びに第2集電極6上のi・a−Si層2
1及びn・a−Si層22のみを容易に除去することが
できる。また、前記光起電力素子をモジュール化するた
めのタブは、従来通り各集電極上に半田付けすることに
よって、半田付け時に各集電極上の透明導電膜の一部を
貫通して、各集電極とタブとを接続することができる。
【0043】なお、第1集電極5上のi・a−Si層1
1及びp・a−Si層12、並びに第2集電極6上のi
・a−Si層21及びn・a−Si層22を除去する場
合、レーザパターニング、又はマスク後のドライエッチ
ングを行なうこと等によって除去しても良い。また、金
属ペーストは、スクリーン印刷により形成しても良い。
【0044】本実施の形態では、n型単結晶半導体層を
用いたが、n型多結晶半導体層を用いても良い。また、
一導電型結晶系半導体層としてp型単結晶半導体層を用
いても良い。この場合、逆導電型非結晶系半導体層とし
てn型非晶質半導体層を用い、一導電型非結晶系半導体
層としてp型非晶質半導体層を用い、逆導電型の不純物
部はn型の不純物であるP(リン)を用いて、マスク処
理を施した上で熱拡散を行って形成する。また、不純物
部は、Pガラスを主成分とする溶液を所定の位置に塗布
し、熱アニール処理して形成しても良い。また、非結晶
系半導体層として、非晶質半導体層のみならず、微結晶
半導体層を用いても良く、非晶質半導体と微結晶半導体
との積層体を用いても良い。
【0045】実施の形態 2.図4〜図7は、本発明の
実施の形態2に係る光起電力素子の製造方法の説明図で
ある。図中7はn・c−Si層であり、該n・c−Si
層7の一面に酸化膜91を形成し、該酸化膜91にフォ
トレジスト92を塗布する(図4(a))。フォトレジ
スト92を塗布したn・c−Si層7の一面側を、集電
極パターンに露光し、現像により、露光した部分の酸化
膜91及びフォトレジスト92を除去して、溝部90を
形成する(図4(b))。溝部90を形成したn・c−
Si層7の一面側に、プラズマCVD法により、SiH
4 とB2 6 ガスを用いて、厚さ5000〜10000
Åのp型非晶質半導体層81を溝部90及びフォトレジ
スト92に形成する(図4(c))。
【0046】p型非晶質半導体層80を積層したn・c
−Si層7を、酸を用いてウェットエッチングし、酸化
膜91、フォトレジスト92、及び該フォトレジスト9
2に積層されたp型非晶質半導体層81を除去する。こ
のとき、第1集電極を形成すべき所定の位置に、不純物
部であるp型非晶質半導体層81が残留する(図5
(a))。p型非晶質半導体層81上に、Agを用いて
なり、バインダとしてガラスフリットを用いた高温焼成
型の金属ペーストを塗布し、焼成して第1集電極5を形
成する(図5(b))。第1集電極5上を含むn・c−
Si層7の一面に、プラズマCVD法により、i・a−
Si層11及びp・a−Si層12を形成する(図6
(a))。第1集電極5上のi・a−Si層11及びp
・a−Si層12を研磨して除去する(図6(b))。
【0047】第1集電極5上を含むp・a−Si層12
に、スパッタ法により、第1透明導電膜3を形成する
(図7(a))。n・c−Si層7の他面に、スパッタ
法により、Agを用いてなる電極層41を形成する(図
7(b))。その他、実施の形態1に対応する部分には
同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0048】以上のような光起電力素子は、第2電極層
である電極層41が非透光性であるため、片面発電型の
光起電力素子である。また、第1集電極5を、p型非晶
質半導体層81を介在してn・c−Si層7の一面に積
層してあることにより、第1集電極5がn・c−Si層
7に接続されて短絡することを防止でき、また、第1集
電極5の電気的抵抗が低いため、出力特性を向上するこ
とができる。
【0049】前記光起電力素子の製造方法は、p・a−
Si層12及びi・a−Si層11を積層する前に、n
・c−Si層7の一面にp型非晶質半導体層81を形成
し、該p型非晶質半導体層81上に高温焼成型の金属ペ
ーストを用いてなる第1集電極5を形成することによ
り、第1集電極5を形成する際に高温で加熱されること
によるp・a−Si層12及びi・a−Si層11の特
性変化を防止して、出力特性の劣化を防止することがで
きる。また、第1集電極5上にp・a−Si層12及び
i・a−Si層11が積層しないようにすることによ
り、第1集電極5と第1透明導電膜3とを直接接触させ
て、出力特性の劣化を防止できる。
【0050】
【発明の効果】本発明の光起電力素子によれば、一導電
型結晶系半導体層に逆導電型の不純物部が積層してあ
り、該不純物部に第1集電極が積層してあることによ
り、第1集電極が逆導電型非結晶系半導体層に接続さ
れ、第2電極層が一導電型結晶系半導体層に接続され、
第1集電極と第2電極層とを介して発電した電力を外部
へ取り出す場合、第1集電極が一導電型結晶系半導体層
に積層されて該一導電型結晶系半導体層に直接接触する
とき、又は、導電体若しくは一導電型の不純物部等を介
して一導電型結晶系半導体層に接続されるときは、第1
集電極と第2電極層とが短絡するが、一導電型結晶系半
導体層と第1集電極との間に不純物部が介在しており第
1集電極が直接一導電型結晶系半導体層に接触せず、ま
た、前記不純物部は逆導電型であるため第1集電極は一
導電型結晶系半導体層に接続されない。このため、第1
集電極が一導電型結晶系半導体層に短絡することを防止
できる。
【0051】また、第1集電極が高温焼成型の金属ペー
ストを焼成してなる場合、該第1集電極を形成した後で
非結晶系の半導体層を形成することができるため、該半
導体層の特性が高温で加熱されることによって劣化する
ことがなく、また、前記第1集電極は、低温焼成型の金
属ペーストを焼成してなる集電極よりも電気抵抗が低い
ため、出力特性を向上することができる。
【0052】また、第2集電極を、一導電型結晶系半導
体層の他面に積層してあることにより、第2集電極が高
温焼成型の金属ペーストを焼成してなる場合、該第2集
電極を形成した後で非結晶系の半導体層を形成すること
ができるため、該半導体層の特性が高温で加熱されるこ
とによって劣化することがなく、また、前記第2集電極
は、低温焼成型の金属ペーストを焼成してなる集電極よ
りも電気抵抗が低いため、出力特性を向上することがで
きる。
【0053】本発明の光起電力素子の製造方法によれ
ば、逆導電型非結晶系半導体層を積層する前に、基板に
逆導電型の不純物部を形成し、該不純物部上に第1集電
極を形成することにより、高温で加熱した場合であって
も特性が変化しない基板に第1集電極を形成するため、
第1集電極を形成する際に高温で加熱した場合であって
も、逆導電型非結晶系半導体層の特性変化を防止して、
出力特性の劣化を防止することができる。また、基板に
逆導電型の不純物部を形成し、該不純物部上に第1集電
極を形成することによって第1集電極を基板に直接接触
及び接続させないため、短絡を防止することができる。
【0054】また、基板に、例えばCVD法を用いて、
逆導電型の半導体層を積層することにより、該半導体層
を、その上に第1集電極を形成すべき不純物部となすた
め、その表面上に層状の不純物部を備える基板を形成す
ることができる。また、基板に逆導電型の不純物を塗布
し、加熱して不純物部を形成することにより、基板に、
逆導電型の不純物をドーピングし、その上に第1集電極
を形成すべき不純物部となすため、その表面及び該表面
近傍の内部に不純物が拡散している不純物部を備える基
板を形成することができる。
【0055】また、第1集電極上に逆導電型非結晶系半
導体層が積層しないようにすることにより、基板に、第
1集電極上を除いて選択的に逆導電型非結晶系半導体層
を積層することによって、又は、第1集電極及び基板に
逆導電型非結晶系半導体層を積層し、次いで、第1集電
極に積層している逆導電型非結晶系半導体層をレーザパ
ターニング又は研磨等で除去することによって、第1集
電極上に逆導電型非結晶系半導体層が積層しないように
して基板にのみ逆導電型非結晶系半導体層を積層する。
次に、逆導電型非結晶系半導体層及び前記第1集電極に
第1電極層を積層する。このとき該第1電極層と第1集
電極とが直接接触するため、第1集電極と第1電極層と
をオーム性接触させることができ、電気抵抗の増大を防
止して、出力特性の劣化を防止できる。
【0056】また、第1集電極上に積層しないようにし
て、基板に真性非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系
半導体層を積層することにより、基板に、第1集電極上
を除いて選択的に非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶
系半導体層を積層することによって、又は、第1集電極
及び基板に非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導
体層を積層し、次いで、第1集電極に積層している非結
晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体層をレーザパ
ターニング又は研磨等で除去することによって、第1集
電極上に非結晶系半導体層及び逆導電型非結晶系半導体
層が積層しないようにして基板にのみ非結晶系半導体層
及び逆導電型非結晶系半導体層を積層する。次に、逆導
電型非結晶系半導体層及び前記第1集電極に第1電極層
を積層する。このとき該第1電極層と第1集電極とが直
接接触するため、第1集電極と第1電極層とをオーム性
接触させることができ、電気抵抗の増大を防止して、出
力特性の劣化を防止できる。
【0057】また、基板と逆導電型非結晶系半導体層と
の間に介在する真性非結晶系半導体層は、基板、即ち一
導電型結晶系半導体層と逆導電型非結晶系半導体層との
界面特性を向上するため、出力特性を向上することがで
きる。
【0058】また、基板に第2集電極を形成することに
より、基板は高温で加熱した場合であっても特性が変化
しないため、逆導電型非結晶系半導体層、一導電型非結
晶系半導体層、又は真性非結晶系半導体層を積層する前
に第2集電極を形成することができ、該第2集電極を形
成する際に高温で加熱した場合であっても、逆導電型非
結晶系半導体層、一導電型非結晶系半導体層、又は真性
非結晶系半導体層の特性変化を防止して、出力特性の劣
化を防止することができる。
【0059】また、第2集電極上に積層しないようにし
て基板に一導電型非結晶系半導体層、又は、真性非結晶
系半導体層と一導電型非結晶系半導体層とを積層し、次
いで第2電極層を積層することにより、基板に、第2集
電極上を除いて選択的に一導電型非結晶系半導体層、若
しくは、真性非結晶系半導体層と一導電型非結晶系半導
体層とを積層することによって、又は、第2集電極及び
基板に一導電型非結晶系半導体層、若しくは、真性非結
晶系半導体層と一導電型非結晶系半導体層とを積層し、
次いで、第2集電極に積層している一導電型非結晶系半
導体層、若しくは、真性非結晶系半導体層と一導電型非
結晶系半導体層とをレーザパターニング又は研磨等で除
去することによって、第2集電極上に一導電型非結晶系
半導体層、若しくは、真性非結晶系半導体層と一導電型
非結晶系半導体層とが積層しないようにして基板にのみ
一導電型非結晶系半導体層、若しくは、真性非結晶系半
導体層と一導電型非結晶系半導体層とを積層する。次
に、一導電型非結晶系半導体層及び前記第2集電極、若
しくは、一導電型非結晶系半導体層及び前記第2集電極
に第2電極層を積層し、このとき該第2電極層と第2集
電極とが直接接触するため、第2集電極と第2電極層と
をオーム性接触させることができ、電気抵抗の増大を防
止して、出力特性の劣化を防止できる。
【0060】また、基板、即ち一導電型結晶系半導体層
と、一導電型非結晶系半導体層とを積層することによっ
て、積層方向のキャリア濃度を変化させることができる
ため、出力特性を向上することができる。また、基板と
一導電型非結晶系半導体層との間に真性非結晶系半導体
層を介在させる場合は、基板と一導電型非結晶系半導体
層との界面特性を向上するため、出力特性を向上するこ
とができる。
【0061】また、バインダとしてガラスフリットを用
いて金属ペーストとなした銀を第1集電極及び/又は第
2集電極の形成に用いることにより、バインダとしてガ
ラスフリットを用いた高温焼成型の金属ペーストを焼成
してなる集電極は、バインダとして合成樹脂を用いた低
温焼成型金属ペーストを焼成してなる従来の集電極より
も電気抵抗が低いため、第1集電極及び/又は第2集電
極の電気抵抗を低減して、出力特性を向上できる。更
に、電気抵抗が低い集電極は、該集電極を形成するとき
細線化又は薄膜化することができるため、第1集電極
(第2集電極)に遮光される光量を低減することがで
き、また、第1集電極(第2集電極)の材料使用量を低
減することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る光起電力素子の製
造方法の説明図である。
【図8】従来の光起電力素子の模式的縦断面図である。
【符号の説明】
11 i・a−Si層 12 p・a−Si層 21 i・a−Si層 22 n・a−Si層 3 第1透明導電膜 4 第2透明導電膜 5 第1集電極 6 第2集電極 7 n・c−Si層 8 不純物領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型結晶系半導体層と、該一導電型
    結晶系半導体層の一面側に積層された逆導電型非結晶系
    半導体層と、該逆導電型非結晶系半導体層に積層された
    第1電極層と、該第1電極層に接触している第1集電極
    と、前記一導電型結晶系半導体層の他面側に積層された
    第2電極層とを備える光起電力素子において、 前記一導電型結晶系半導体層に逆導電型の不純物部が形
    成してあり、該不純物部に前記第1集電極が積層してあ
    ることを特徴とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記第2電極層と前記一導電型結晶系半
    導体層との間に挟まれて該一導電型結晶系半導体層の他
    面に積層してある第2集電極を備えることを特徴とする
    請求項1に記載の光起電力素子。
  3. 【請求項3】 一導電型結晶系半導体を用いてなる基板
    の一面側に、逆導電型非結晶系半導体層を積層する光起
    電力素子の製造方法において、 前記逆導電型非結晶系半導体層の積層に先立ち、前記基
    板の一面に逆導電型の不純物部を形成し、該不純物部上
    に金属ペーストを塗布し、焼成して第1集電極を形成す
    ることを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一面の一部に、逆導電型の不純物を
    堆積することによって層状の不純物部を形成することを
    特徴とする請求項3に記載の光起電力素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記一面の一部に、逆導電型の不純物を
    含む不純物材を塗布し、加熱することによって不純物部
    を形成することを特徴とする請求項3に記載の光起電力
    素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1集電極を形成し、次いで、前記
    一面の他部に、前記逆導電型非結晶系半導体層を積層
    し、前記逆導電型非結晶系半導体層及び前記第1集電極
    に、第1電極層を積層することを特徴とする請求項3乃
    至5の何れかに記載の光起電力素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1集電極を形成し、次いで、前記
    一面の他部に、真性非結晶系半導体層及び逆導電型非結
    晶系半導体層を積層し、該逆導電型非結晶系半導体層及
    び前記第1集電極に、第1電極層を積層することを特徴
    とする請求項3乃至5の何れかに記載の光起電力素子の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記基板の他面の一部に金属ペーストを
    塗布し、焼成して第2集電極を形成し、次いで前記他面
    側に第2電極層を積層することを特徴とする請求項3乃
    至7の何れかに記載の光起電力素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2電極層の積層に先立って、前記
    他面の他部に、一導電型非結晶系半導体層、又は、真性
    非結晶系半導体層及び一導電型非結晶系半導体層を積層
    し、該一導電型非結晶系半導体層及び前記第2集電極
    に、第2電極層を積層することを特徴とする請求項8に
    記載の光起電力素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属ペーストは、銀を用いてな
    り、バインダとしてガラスフリットを用いていることを
    特徴とする請求項3乃至9の何れかに記載の光起電力素
    子の製造方法。
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