JP2003031516A - 加熱装置及び加熱方法 - Google Patents

加熱装置及び加熱方法

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JP2003031516A JP2001214787A JP2001214787A JP2003031516A JP 2003031516 A JP2003031516 A JP 2003031516A JP 2001214787 A JP2001214787 A JP 2001214787A JP 2001214787 A JP2001214787 A JP 2001214787A JP 2003031516 A JP2003031516 A JP 2003031516A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数ある温度測定手段の測定誤差を吸収する
ことができる加熱装置及び加熱方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、所定部位用の加熱手段によっ
て加熱されている、薄板状加熱対象物の所定部位、又
は、その保持体の所定部位の温度を複数の温度測定手段
がそれぞれ測定し、その測定出力に基づいて、所定部位
用の複数の温度制御手段がそれぞれ温度制御する加熱装
置及び方法に関する。そして、各加熱手段に供給される
電力を検出し、この検出結果を、少なくとも一部の温度
制御手段の温度制御に反映させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板状加熱対象物
を加熱する加熱装置及び加熱方法に関し、特に、半導体
ウェーハの面内温度分布を常に一定に保つように加熱処
理する半導体処理装置及び方法に適用して好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハ(以下、単にウェーハと
呼ぶ)の処理工程の中には、ウェーハに対する熱処理
(加熱)を要する工程も多く、そのような工程用の半導
体処理装置は加熱装置を有している。
【0003】例えば、エピタキシャル成長装置(成長
炉)では、赤外線ランプ等を用いたウェーハの加熱装置
(熱処理装置)を有し、ウェーハ膜厚分布及び比抵抗分
布の適正化や、ウェーハの温度分布に起因するスリップ
等の結晶欠陥制御のために、ウェーハの面内温度分布を
コントロールする必要がある。
【0004】従来、ウェーハの面内温度分布をコントロ
ールするために、複数の温度測定手段(以下、適宜、測
温手段と呼ぶ)と複数の加熱手段を有する半導体製造装
置(特開平5−291169号公報)が開発され、それ
ぞれの測温手段で測定された温度に基づき、それぞれの
加熱手段をそれぞれの専用の温度制御手段によってコン
トロールする方法が用いられてきた。
【0005】図1は、熱処理装置を有する代表的な装置
(例えばエピタキシャル成長装置)における測温点の例
を模式的に示した説明図である。
【0006】図1において、ウェーハ1は円盤状のサセ
プタ2に保持され、このサセプタ2は円環状のサセプタ
リング3に保持され、その結果、加熱対象のウェーハ1
がチャンバ4内の所定位置に位置するようになされてい
る。例えばエピタキシャル成長装置であれば、反応ガス
5がチャンバ4内に導入、導出され、反応ガス5は導入
口から導出口へほぼ直線的な流路で流れる。
【0007】図1の例では、ウェーハ1の中心を通る法
線方向が、サセプタ2の裏面と交わっている位置が中心
部測温手段5Cによる測温点となっている。また、反応
ガスの導入口に近いサセプタリング3の位置が前部測温
手段5Fによる測温点となっており、反応ガスの導出口
に近いサセプタリング3の位置が後部測温手段5Bによ
る測温点となっており、位置5F及び5Bは、ウェーハ
1の中心から見て角度的に180度だけ隔たっている。
位置5F及び5Bからそれぞれ角度的に±90度だけ隔
たっているサセプタリング3の位置が側部測温手段5S
による測温点となっている。
【0008】各測温手段5C、5F、5B、5Sからの
出力は、図2に示すように、対応する温度制御手段6
C、6F、6B、6Sに与えられ、各温度制御手段6
C、6F、6B、6Sは、温度測定出力に基づいて、対
応する加熱手段としてのランプ7C、7F、7B、7S
を制御する。すなわち、このような熱処理装置では、予
めウェーハ各部に対して、望ましい温度プロフィール
(指令温度変化)に従う値を与え、それぞれの部位が指
令された温度プロフィールとなるように、加熱手段とし
てのランプ7C、7F、7B、7Sを制御する。
【0009】なお、図1及び図2は、各測温手段5C、
5F、5B、5Sが熱電対の場合を意図して記載してい
る。
【0010】また、特開平6−260426号公報に開
示されているように、代表部位の温度プロフィールに対
して、他の部位の温度差が一定になるように制御する手
法も既に提案されている。
【0011】上述した制御方法は、いずれも複数の測温
手段の出力に基づき、個別に加熱手段を制御するもので
あった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数あ
る温度測定手段毎に独立した制御系をもつ熱処理装置に
おいて、その温度測定手段の1個が何らかの原因で測定
を正確に行わなくなった場合、ウェーハの面内温度分布
が大きく変化するという問題が生じていた。
【0013】このような温度測定手段が正確に測定しな
くなる現象は、次のように日常的に発生し得る。
【0014】1. 温度測定手段5に熱電対式の温度計
を使用した場合熱電対式の温度計は、接触式温度計であ
るため、熱電対の先端と被測定物(温度測定対象物)の
接触状態がわずかに変化すると、図3で示すように、計
測温度が大きく変化する。
【0015】2. 温度測定手段5に放射温度計を使用
した場合放射温度計でウェーハ温度を測定する場合は、
チャンバ4を構成している石英ガラスなどを通しての測
温となる。このとき、熱処理中にチャンバ4に導入する
反応ガスによっては、石英ガラス面に分子が付着し、結
果として温度測定用波長の放射光に対する透過率が低下
し、測定温度が変化する。
【0016】このように、複数個の温度計の一つでも不
正確な温度を測定すると、その測定点の実際の温度でな
く、測定温度を設定値(指令値)に維持しようと温度制
御手段が働き、ウェーハ面内の一部が設定値以上に加熱
され始める。この加熱は、加熱対象部位だけでなく、他
の部位へも影響を及ぼし、結果として、ウェーハの面内
温度分布が所望するものと異なり、比抵抗分布や膜厚分
布の悪化、更には、スリップなどの品質欠陥を生じる原
因の一つとなっていた。
【0017】ここで、温度測定手段による温度計測が正
常に行われるように調整し、上記問題を回避することも
可能であるが、一般的には、加熱装置を含む装置(例え
ばエピタキシャル成長装置)の操業開始の早い時期か
ら、温度測定に誤差が生じるため、その調整のために、
加熱装置を停止することは、生産性の観点から現実的で
はない。
【0018】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、複数ある温度測定手段の測定誤差を吸収するこ
とができる加熱装置及び加熱方法を提供しようとしたも
のである。
【0019】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、第1の本発明は、薄板状加熱対象物の所定部位、又
は、上記薄板状加熱対象物の保持体の所定部位の温度を
測定する複数の温度測定手段と、上記各温度測定手段の
それぞれに対応付けて設けられ、上記薄板状加熱対象物
の担当領域を加熱する複数の加熱手段と、対応する上記
温度測定手段の出力に基づいて、対応する上記加熱手段
による加熱を制御する複数の温度制御手段とを備えた加
熱装置において、上記各加熱手段に供給される電力を検
出する供給電力検出手段と、少なくとも一部の上記温度
制御手段の温度制御に、上記供給電力検出手段の検出結
果を反映させる制御動作修正手段とを有することを特徴
とする。
【0020】ここで、上記制御動作修正手段が、少なく
とも一部の上記温度制御手段に入力される、その温度制
御手段に対応した上記温度測定手段からの測定温度を、
上記供給電力検出手段の検出結果に基づき、修正して入
力させることが好ましい。
【0021】また、第2の本発明は、所定部位用の加熱
手段によって加熱されている、薄板状加熱対象物の所定
部位、又は、上記薄板状加熱対象物の保持体の所定部位
の温度を複数の温度測定手段がそれぞれ測定し、その測
定出力に基づいて、所定部位用の複数の温度制御手段が
それぞれ温度制御する加熱方法において、上記各加熱手
段に供給される電力を検出し、この検出結果を、少なく
とも一部の上記温度制御手段の温度制御に反映させるこ
とを特徴とする。
【0022】ここで、少なくとも一部の上記温度制御手
段に入力される、その温度制御手段に対応した上記温度
測定手段からの測定温度を、検出された供給電力に応じ
て修正して温度制御に反映させることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】(A)各実施形態に共通する温度
制御の考え方 本発明による加熱装置及び加熱方法に係る後述する各実
施形態は、薄板状加熱対象物を加熱する少なくとも一部
の加熱手段への電力供給量を、各加熱手段による加熱温
度の制御に利用しようとしたものである。
【0024】以下ではまず、少なくとも一部の加熱手段
への電力供給量を、各加熱手段による加熱温度の制御に
利用できることを説明する。なお、以下では、熱電対で
なる測温手段が図2に示すように配置されており、薄板
状加熱対象物としてのウェーハを加熱するとして説明を
行う。また、ウェーハの温度を直接測定している訳では
ないが、間接的にウェーハの温度を測定しており、測定
の意図はウェーハであるので、測定した温度をウェーハ
温度と表現する。
【0025】まず、被測定物(2、3)と熱電対(5
C、5F、5B、5S)とが熱的に十分結合し、正確な
ウェーハ中心部温度t、ウェーハ前部温度t、ウェ
ーハ後部温度t、ウェーハ側部温度tが測定されて
いるとする(以下同様に、C、F、B、Sはそれぞれ、
ウェーハ中心部、前部、後部、側部を表す)。このとき
の目標温度がT、T、T、Tであるとすれば、
各制御手段(ここではPI制御を行う制御手段とする)
6C、6F、6B、6Sはそれぞれ、(1)式〜(4)
式に従う電力変更指令ΔP、ΔP、ΔP、ΔP
を、対応する加熱手段7C、7F、7B、7Sに指令す
る。
【0026】
【数1】 その結果、制御後のウェーハ各部の温度tCn
Fn、tBn、tSnは、加熱手段7C、7F、7
B、7Sに供給される電力から温度の変換関数をgとし
た場合に、次の(5)式〜(8)式で表される温度にな
る。
【0027】
【数2】 ここで、比例ゲインや積分ゲインなどの制御ゲインが適
切であれば、時間の経過と共に、各部の温度tCn、t
Fn、tBn、tSnは、目標温度T、T、T
に収束していくことになる。
【0028】しかしながら、熱電対の接触状態などが悪
化し、例えば、前部の温度がΔεだけ低く計測される
と、上述した(2)式より、電力指令値ΔPFεが、温
度が正しく計測された場合での本来の電力指令値ΔP
より、(9)式に示すように、誤差温度Δεに対して制
御ゲインが反映された値ΔΔPFεだけ高く出力され
る。
【0029】
【数3】 その結果、前部の温度がこの電力分ΔΔPFεだけ余分
に温度が上昇するのみならず、上述した(5)式〜
(8)式から明らかなように、この誤差電力指令値ΔΔ
Fεが各部位に対しても影響を及ぼし、各部位の温度
も、その影響程度に応じて上昇しようとする。
【0030】しかしながら、各部位はそれぞれ温度制御
をしているため、結果として、前部以外の加熱手段への
供給電力は、前部からの影響分に応じて電力供給量を下
げることになる。
【0031】このように、見かけ上の温度測定値には、
何の変化もないにもかかわらず、加熱手段7C、7F、
7B、7Sへの供給電力が変化し、ウェーハ面内の温度
分布が異なっていることが、従来大きな問題となってい
た。
【0032】図4(A)は、全ての操業条件を等しくし
て熱処理(エピタキシャル成長)した場合の加熱手段7
C、7F、7B、7Sへの供給電力(中心部供給電力と
の差で表示)の変化を示している。このように、全く同
じ条件の操業で、かつ、図4(B)に示すように、各部
位の見かけの計測温度(温度が高いため、中心部温度と
の差で表示)が一定であるにも拘わらず、ウェーハ前部
を加熱する加熱手段(ランプ)7Cへの供給電力が上昇
していることが分かる。なお、図4においては、ウェー
ハワンカセットの処理を1バッチと定義しており、以
下、同様である。
【0033】これは、図1のウェーハ前部を測定する熱
電対(5F)と被測定点との接触状態が、操業を繰り返
しているうちに悪化し、温度を低く計測した結果、上述
したように、前部温度制御手段6Fが設定値通りの温度
になるように加熱するために、加熱手段7Fへの供給電
力を増加したためである。この前部の加熱手段7Fへの
供給電力の増加は、側部などの温度上昇も伴うため、側
部の温度制御手段6Sなどが、設定温度を維持しようと
するために、側部加熱手段7Sなどへの電力供給量を低
下することにつながっている。
【0034】図5は、エピタキシャル成長後のウェーハ
1における中央部膜厚に対する外周部膜厚の差を示した
図である。図5の、、は、図4の、、の矢
印部分で製造されたウェーハであり、図4(B)に示す
ように、測温手段5C、5F、5B、5Sの出力が一定
であっても、図5で示すように外周部膜厚が厚くなって
いることを示している。なお、測温手段(熱電対)5F
による測定温度は、熱電対5Fと被測定物との接触が不
十分なため、見かけ上の測定温度となっている。
【0035】このような膜厚分布は、反応ガスの供給部
近傍(前部)の温度が、前部の加熱手段7Fへの供給電
力の増加により上昇したために、エピタキシャル成長が
外周部でより促進された結果と考えられる。
【0036】以上のような現象を抑制するために発明者
らは研究を続け、同一品種(同一ウェーハ)、同一操業
中の定常状態では、加熱手段への供給電力は、大きく変
化しないことに注目し、後述する各実施形態に至った。
【0037】すなわち、各加熱手段への定常状態の平均
電力供給量と、基準となる加熱手段への定常状態の平均
電力供給量との差が常に一定になるように、平均電力差
を学習し、この学習結果を、各加熱手段への温度制御に
反映させることとした。
【0038】(B)第1の実施形態 以下、本発明による加熱装置及び加熱方法の第1の実施
形態を図面を参照しながら説明する。
【0039】第1の実施形態の加熱装置及び加熱方法
は、各加熱手段への定常状態の平均電力供給量と、基準
となる加熱手段への定常状態の平均電力供給量との差が
常に一定になるように、平均電力差を学習し、この学習
結果に基づき、各温度測定手段の出力を修正して温度制
御に反映させるものである。
【0040】以下、エピタキシャル成長装置(エピタキ
シャル成長炉)に適用された加熱装置及び加熱方法とし
て、第1の実施形態を説明する。
【0041】図6は、第1の実施形態の加熱装置の機能
的構成を示すブロック図であり、上述した図1、図2と
の同一、対応部分には、同一、対応符号を付して示して
いる。
【0042】図6において、第1の実施形態の加熱装置
10は、各部位の温度測定手段(測温手段)5C、5
F、5B、5S、各部位の温度制御手段6C、6F、6
B、6S、各部位の加熱手段7C、7F、7B、7Sな
どの従来と同様な構成に加えて、供給電力検出手段11
C、11F、11B、11S、温度補正手段8及び学習
手段9を有している。
【0043】なお、図6では示していないが、薄板状加
熱対象物(ウェーハ)が存在している。また、側部加熱
手段7Sは、図2に示したように、2個存在している。
【0044】新たに設けられた学習手段9は、各加熱手
段へ供給される電力を検出する供給電力検出手段11
C、11F、11B、11Sを介して供給電力量が入力
されており、定常状態の平均電力供給量と、基準となる
加熱手段への定常状態の平均電力供給量との差が常に一
定になるように平均電力差を学習するものである。
【0045】また、新たに設けられた温度補正手段8
は、学習手段9による学習結果に応じて、各温度測定手
段からの測定温度を補正して、各温度制御手段に与える
ものである。
【0046】次に、学習手段9の学習処理は、図7のフ
ローチャートをも参照しながら説明する。なお、以下で
は、ウェーハ中心部を基準部位としている。また、図7
は、操業1回での処理を示しており、パラメータIは操
業毎に1インクメントするものである。
【0047】まず、加熱手段(赤外線ランプ)7C、7
F、7B、7Sを交換した後のN回の操業における定常
状態の各部平均電力差を記憶、保持する(ステップS
1、S2)。
【0048】ここでは、中心部電力との差ΔP
F−Cini、ΔPB−Cini、ΔP
S− Ciniを、(10)式〜(12)式を用いて計算
する。
【0049】
【数4】 Nバッチ後、Kバッチ中の定常状態の平均電力差ΔP
F−C、ΔPB−C、ΔPS−Cを(13)式〜(1
5)式を用いて計算する(S1、S3、S4)。
【0050】
【数5】 その後、(10)式〜(15)式で計算した平均電力差
を用い、(17)式、(19)式、(21)式を用い
て、電力学習量を、Nバッチ後、Kバッチ終了毎に計算
する(S1、S3、S5)。この電力学習量が、温度測
定手段の測定誤差に起因する影響分となるため、この電
力学習量に基づいて、基準となる温度測定手段以外(こ
こでは、中央部温度測定手段5C以外)の温度の補正温
度を求める(S6)。
【0051】以上のようにして学習手段9が得た補正温
度分だけ、温度補正手段8が、(16)式、(18)
式、(20)式に示すように、温度測定手段5F、5
B、5Sからの測定温度t、t、tを補正し、補
正して得た温度tFin、tBi 、tSinを温度制
御手段7F、7B、7Sに与える。なお、基準となる中
央部温度測定手段5Cの測定温度tはそのまま温度制
御手段7Cに与えられる。
【0052】
【数6】 以上のように計算された温度を制御入力とすることによ
り、温度測定手段の測定誤差を吸収しながら各部位を所
定の温度プロフィールに制御することが可能となるた
め、常に一定のウェーハ温度分布を維持することが可能
となる。
【0053】以下、具体例で実際の制御内容などを説明
する。温度測定手段として熱電対を用いて、サセプタ中
央部(中央部)、ガス入り側のサセプタリング温度(前
部)、ガス排気側のサセプタリングの温度(後部)、ウ
ェーハ中心から見てガス入り側のサセプタリング温度測
定位置と90度異なる位置(側部)の温度を測定し、そ
れぞれの測定値に基づきそれぞれの汎用温度コントロー
ラを用いてそれぞれの部位周辺を加熱する加熱手段を制
御する気層エピタキシャル成長炉における熱処理装置
(加熱装置)の例で説明する(図2参照)。
【0054】この熱処理装置の前部測定用の熱電対は、
ガス出側より熱電対を挿入するため、熱電対と被測定点
との接触状態が悪化しやすい。このため、操業を継続す
るにしたがって、熱電対が被測定点から離れていき、測
定温度が低くなることが懸念されていた。これを裏付け
るように、一定温度に制御しようとすると、前部に供給
される電力が増加していくことがわかった(図4参
照)。
【0055】そこで、このようなエピタキシャル成長炉
に、第1の実施形態を適用した結果を図8に示す。ここ
では、中央部温度測定手段を基準とし、前部温度測定手
段の出力のみを学習した。
【0056】ここで、初期平均電力差は、熱電対交換後
10バッチ((10)式のN=10)で計算し、学習
は、20バッチ((13)式のK=20)毎に実施し
た。また、学習係数((17)式のα)は0.3とし
た。この結果、(17)式で示す前部電力の学習量は、
図8(B)のように変化し、この学習量に応じて、(1
6)式を適用することで、図8(A)で示すように、定
常部の電力変化がほとんどない操業が実現できた。この
結果の膜厚分布の変化を調査したところ、図9に示すよ
うに、長期にわたりほぼ一定のウェーハを製造すること
ができた。
【0057】以上のように、第1の実施形態によれば、
加熱手段への供給電力を利用して、測定温度を補正して
温度制御に供するようにしたので、複数ある温度測定手
段の測定誤差を吸収することができる加熱装置及び加熱
方法を提供することができる。
【0058】(C)第2の実施形態 次に、本発明による加熱装置及び加熱方法の第2の実施
形態を図面を参照しながら説明する。
【0059】第2の実施形態の加熱装置及び加熱方法
は、各加熱手段への定常状態の平均電力供給量と、基準
となる加熱手段への定常状態の平均電力供給量との差が
常に一定になるように、平均電力差を学習し、この学習
結果に基づき、指令温度を修正して温度制御に反映させ
るものである。
【0060】図10は、第2の実施形態の加熱装置の機
能的構成を示すブロック図であり、上述した図6との同
一、対応部分には、同一、対応符号を付して示してい
る。
【0061】図10において、第2の実施形態の加熱装
置10Aは、各部位の温度測定手段(測温手段)5C、
5F、5B、5S、各部位の温度制御手段6C、6F、
6B、6S、各部位の加熱手段7C、7F、7B、7S
などの従来と同様な構成に加えて、供給電力検出手段1
1C、11F、11B、11S、指令温度補正手段8A
及び学習手段9Aを有している。
【0062】学習手段9Aは、第1の実施形態の学習手
段9と同様に、加熱手段7C、7F、7B、7Sへの供
給電力量の関係を学習するものである。
【0063】この第2の実施形態の場合、学習結果は、
指令温度補正手段8Aに与えられる。指令温度補正手段
8Aは、この学習結果に応じ、温度制御手段6C、6
F、6B、6Sへ与える指令温度を補正し、温度制御に
供給電力量の関係を反映させる。
【0064】第2の実施形態によれば、加熱手段への供
給電力を利用して、指令温度を補正して温度制御に供す
るようにしたので、複数ある温度測定手段の測定誤差を
吸収することができる加熱装置及び加熱方法を提供する
ことができる。
【0065】(D)他の実施形態 上記各実施形態では、加熱手段の数が5個のものを示し
たが、これに限定されるものではなく、また、加熱手段
に対応付けて温度測定点を決定すれば良い。なお、図2
とは異なり、2個の側部用加熱手段(ランプ)毎に、温
度測定手段や温度制御手段を設けても良い。
【0066】さらに、上記各実施形態では、中央部の供
給電力量を基準に、各部の供給電力量の関係を捉えたも
のを示したが、基準部位は中央部に限定されず、任意の
位置に選定しても良い。また、基準部位が複数存在して
いても良い。
【0067】さらにまた、加熱対象は半導体ウェーハに
限定されず、薄板状のものであれば良い。また、温度制
御方法も、PI制御に限定されるものではなく、PID
制御などであっても良い。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、実操業
中に起こりうる温度測定のわずかな誤差を吸収すること
により、継続して薄板状加熱対象物の面内温度分布を一
定に維持することができる。その結果、熱処理後の薄板
状加熱対象物の品質を良好なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱装置の温度測定手段(測温手段)の設置位
置例の説明図である。
【図2】加熱装置の一般的な独立制御構成例を示す説明
図である。
【図3】熱電対設置間隔(測定点からずれ長さ)と温度
差との関係を示す説明図である。
【図4】各部加熱手段への供給電力の変化と各部の実績
温度を示す説明図である。
【図5】膜厚分布の経時変化(熱電対交換からの経時変
化)を示す説明図である。
【図6】第1の実施形態の加熱装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】第1の実施形態の学習手段の処理を示すフロー
チャートである。
【図8】第1の実施形態の電力学習値の推移と加熱手段
への供給電力推移を示す説明図である。
【図9】第1の実施形態の適用後の膜厚分布推移を示す
説明図である。
【図10】第2の実施形態の加熱装置の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1…半導体ウェーハ、 2…サセプタ、 3…サセプタリング、 5C、5F、5B、5S…温度測定手段(測温手段)、 6C、6F、6B、6S…温度制御手段、 7C、7F、7B、7S…加熱手段(赤外線ランプ)、 8…温度補正手段、 8A…指令温度補正手段、 9、9A…学習手段、 10、10A…加熱装置、 11C、11F、11B、11S…供給電力検出手段。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F056 CL01 4K030 CA04 FA10 JA10 KA24 KA39 KA41 LA15 5F045 AF03 BB02 EK11 GB05 GB15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状加熱対象物の所定部位、又は、上
    記薄板状加熱対象物の保持体の所定部位の温度を測定す
    る複数の温度測定手段と、上記各温度測定手段のそれぞ
    れに対応付けて設けられ、上記薄板状加熱対象物の担当
    領域を加熱する複数の加熱手段と、対応する上記温度測
    定手段の出力に基づいて、対応する上記加熱手段による
    加熱を制御する複数の温度制御手段とを備えた加熱装置
    において、 上記各加熱手段に供給される電力を検出する供給電力検
    出手段と、 少なくとも一部の上記温度制御手段の温度制御に、上記
    供給電力検出手段の検出結果を反映させる制御動作修正
    手段とを有することを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記制御動作修正手段は、少なくとも一
    部の上記温度制御手段に入力される、その温度制御手段
    に対応した上記温度測定手段からの測定温度を、上記供
    給電力検出手段の検出結果に基づき、修正して入力させ
    ることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 所定部位用の加熱手段によって加熱され
    ている、薄板状加熱対象物の所定部位、又は、上記薄板
    状加熱対象物の保持体の所定部位の温度を複数の温度測
    定手段がそれぞれ測定し、その測定出力に基づいて、所
    定部位用の複数の温度制御手段がそれぞれ温度制御する
    加熱方法において、 上記各加熱手段に供給される電力を検出し、この検出結
    果を、少なくとも一部の上記温度制御手段の温度制御に
    反映させることを特徴とする加熱方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも一部の上記温度制御手段に入
    力される、その温度制御手段に対応した上記温度測定手
    段からの測定温度を、検出された供給電力の関係に応じ
    て修正して温度制御に反映させることを特徴とする請求
    項3に記載の加熱方法。
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