JP2003031229A - 有価金属の回収方法 - Google Patents

有価金属の回収方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コバルトをはじめとする各種有価金属を含有
する廃電池等から主として電解的な手法で有価金属を回
収する方法、特に簡単かつ確実に更に低コストでコバル
トを分離する方法を提供する。 【解決手段】 コバルトを電極材料として含有する電池
材料からコバルトを電解的に回収する方法において、前
記電極材料を溶解したコバルト含有電解液を溶存塩素の
存在下、酸性で電解し、陰極表面にコバルトを析出させ
ることを特徴とするコバルトの電解回収方法。この方法
によると、廃電池の電極材料中に含まれるコバルトを高
純度のコバルト金属として効率良くかつ最小限の電力量
で回収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話や携帯用
コンピューターなどのモバイル機器で汎用されるコバル
ト含有電池の電極材料からのコバルトの電解的な回収方
法に関し、より詳細には電池廃材を溶解して得られる電
解液中のコバルトイオンを電解還元して陰極表面に析出
させて分離回収する方法に関し、更に詳細には簡便な操
作でコバルト金属等の有価金属を高純度金属として電池
廃材から分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コバルト酸リチウムを電極とするリチウ
ムイオン二次電池はモバイル用電子機器を中心として広
く使用されており、歴史的に比較例新しいにも拘らず、
現在電池の売上げでは乾電池を抜いて最高になってい
る。このように汎用されているリチウムイオン電池であ
るが、コバルトという産出が極めて限られている物質を
使用するため、使用済みの電池や製造途中で副生する屑
類からのコバルト回収は極めて重要な課題になる。又リ
チウムも資源的には比較的豊富であるとはいえ、分離精
製に多量のエネルギーを必要とするため、その回収をい
かに効率良く行うかは重要な問題である。
【0003】このようなタイプの電池はその歴史が浅い
ため、電池の電極からこれらの金属を回収する必要性が
叫ばれてきたにも拘らず、精力的な研究開発が行われて
いないのが現状である。最近になってドライ法と称せら
れる回収法が実施され、このドライ法では電池や電極を
焼却して炭素分を除いて金属成分を集め、それを合金化
した後、従来のコバルト精錬法に従ってコバルトを回収
するが、手間が掛かる割には回収率は思わしくなく、又
リチウムの回収はこの系では不可能に近かった。
【0004】このドライ法以外に、化学的なコバルト回
収が試みられており、例えば回収対象金属を酸に溶解し
た後、pHを調整しながら電解を行いコバルト金属を陰
極上に析出させている。しかしpHの変動が起こり易く
ため所望のpH値に設定できず、工業的な回収を行うこ
とは困難であった。更にこのような条件下では、コバル
ト金属析出の電流効率が比較的低く、エネルギー消費が
大きくなるという問題点もあった。回収対象金属の溶液
をアルカリ性にしてコバルトイオンを水酸化コバルトと
して析出させ分離することも試みられているが、水酸化
物はコロイド状になりやすく、その後の濾過分別が比較
的困難で、更に不純物が残留しやすいという問題点があ
る。
【0005】これらの問題点を解消するため、通常の精
錬プロセスではコバルトイオンを一旦酸化物として沈殿
分離させる手法が採られることがあり、弱酸性で沈殿が
生成するが、酸化剤の添加が必要で選択された酸化剤に
よってはコバルトの純度が低下するという欠点がある。
酸化剤としてオゾンを使用すればそのような欠点は回避
できるが、コスト高になってしまう。更に酸化コバルト
は不純物を含みやすく、再精製が必要となるといった欠
点もある。従って本発明は、コバルトやリチウム等の有
価金属を含む廃電池から、酸化剤を実質的に使用せずに
かつ最小限の電力量でしかも比較的簡単な操作で有価金
属を回収できる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コバルトを電
極材料として含有する電池材料からコバルトを電解的に
回収する方法において、前記電極材料を溶解したコバル
ト含有電解液を溶存塩素の存在下、酸性で電解し、陰極
表面にコバルトを析出させることを特徴とするコバルト
の電解回収方法であり、電極材料としてコバルト酸リチ
ウムを使用し、コバルト回収後に、電解液を中和して残
留コバルト成分を酸化コバルト又は水酸化コバルト沈殿
として分離し、分離後の溶液に炭酸ナトリウムを添加し
てリチウムイオンを炭酸リチウムとして沈殿させ回収し
ても良い。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明で
は、コバルト等の有価金属を含有する電池材料から該有
価金属を回収する。コバルト回収の一法としてコバルト
イオンを溶解した溶液を電解してコバルト金属として陰
極表面に析出させる方法がある。電解によりコバルトイ
オンを陰極に析出(電着)させる際に、例えば陰極とし
てコバルト金属電極を使用すると、通常は水素発生電位
の方がコバルトイオンの析出電位より遥かに貴でコバル
トイオンの析出より水素発生が優先して起こる。コバル
ト析出が生じる好ましい条件はpH範囲3〜4のみであ
る。pH範囲がこれより強酸側つまりpH3未満ではコ
バルト析出は生じるにしてもコバルト析出と水素発生が
競合反応となり、電流効率が大きく低下するため、コバ
ルト析出は一般にpH3〜4で行われる。
【0008】電池廃材としてのコバルトを電解的に回収
する技術は知られていないが、コバルトイオンを電解的
に陰極表面に析出させるためには、pH3〜4に限定さ
れ、電解条件が制約される。本発明者らはこのような状
況下で、電池廃材中のコバルトを電着で回収する条件、
特にリチウム二次電池中のコバルトイオンを比較的制約
の少ない条件下で電着させる条件を種々検討して本発明
に到達したものである。
【0009】本発明方法は、コバルトを含有する電池廃
材等からコバルト含有溶液を調製し、溶存塩素の存在
下、酸性で電解し、陰極表面にコバルトを析出させるこ
とを基本とする。ここで溶存塩素とは電解液中に溶存し
酸化力を有する塩素含有成分を総称し、主として塩素ガ
スを意味する。又回収されるべきコバルトは、電池廃材
や製造途中の材料中にコバルト化合物及びコバルト合金
等のどのような形態で存在しても良いが、いずれにして
も溶液に溶解し、コバルトイオンを含む電解液とする。
次に本発明によるコバルトイオンをコバルト金属として
陰極上に析出させる方法を説明する。
【0010】溶存塩素の存在下に酸性条件でコバルトイ
オン含有溶液を電解するとコバルト金属が陰極表面に析
出する。このときコバルトイオン含有溶液に、例えばニ
ッケルイオンが含有されていると、ニッケルイオンはイ
オン表面に析出せず、コバルトをニッケルから分離でき
ることが分かった。この事実は溶液中の2価のコバルト
イオンが、可逆的な酸化及び還元が可能で、しかも強い
酸化性を有している溶存塩素により3価に酸化されてい
ると仮定することにより説明できる。つまり、コバルト
とほぼ同じ電気化学的特性を有し電解では実質的に分離
することが不可能であるとされていたニッケルの共沈が
極めて少ないという結果は、コバルトイオンが3価に酸
化され、3価のコバルトイオンが3価のニッケルイオン
と電気化学的特性が異なっている、又は溶存塩素は2価
のコバルトイオンを3価に酸化するが、2価のニッケル
イオンを3価のニッケルイオンに酸化できないという論
旨で説明できる。
【0011】即ちCo2+→Coの平衡電位は−0.277Vv
sNHEであり、それに対し水素発生は0.00VvsNHE
で、強酸中では水素発生が優先し金属析出は起こらな
い。しかしCo3+が安定に存在すると、Co3+→Coの
平衡電位は+0.4VvsNHEであり、実質的にpHに無
関係にコバルトが析出する。しかしその場合にはCo2+
→Coによる析出の場合の1.5倍の電流が必要であり、
電力消費が約1.5倍になる筈である。溶存塩素を使用し
てコバルトイオンの析出を行うと、2価のコバルトイオ
ンの析出とほぼ同じ電力消費量でコバルト金属の析出が
起こり、しかも電解液中にコバルトイオンと例えばニッ
ケルイオンが共存してもコバルト金属がほぼ選択的に析
出するという、一見矛盾する結果が得られる。
【0012】その理由は理論的に十分解明できてはいな
いが、次のように説明できる。電解反応に一部溶存塩素
が関与して、つまり溶存塩素が2価のコバルトイオンの
3価のコバルトイオンへの酸化、及び3価のコバルトイ
オンの2価のコバルトイオンへの還元のレドックス反応
に恰も触媒として関与すると推測できる。この溶存塩素
が関与する反応は次のように進行すると考えられる。 1/2Cl2 + Co2+→ Cl- + Co3+(電解液内化学反応) Co3+ + 3e- → Co (電極反応) Cl- → 1/2Cl2 + e- (副反応) Co3+ + Cl- + 2e- → Co + 1/2Cl2 (陰極全反応)
【0013】式に示すように溶存塩素が自身が塩素イ
オンとなって2価のコバルトイオンの3価のコバルトイ
オンへの酸化を触媒して生成する塩素イオンが3価のコ
バルトイオンの選択的な析出を可能にするとともに、3
価のコバルトイオンの0価のコバルト金属への還元に際
しては、塩素イオンが3価→2価→1価→0価の何れか
の還元に寄与して3価から0価までの還元に必要な電流
量を2価から0価までの還元に必要な電流量に減少させ
ている。つまり溶存塩素の存在は、溶液中の還元されに
くい2価のコバルトイオンを還元されやすい3価のコバ
ルトイオンに変換して析出を促進すると共に本来であれ
ば2価から3価に酸化されたことに伴い増加する筈の電
力量を自身が触媒として機能することにより2価イオン
の還元とほぼ同一量に維持している。
【0014】このようにコバルトイオンの析出が促進さ
れると、電解液中に他の金属イオンが共存しても該金属
イオンが析出コバルト中に混入する可能性が減少して高
純度のコバルト金属が得られることになる。このように
溶存塩素は消費電力量を増加させずにコバルトイオンの
析出を容易化するという特性を有するが、塩素が陰極表
面に過剰に存在すると、塩素の有する酸化作用により一
旦還元析出したコバルト金属が再酸化されて電解液中に
コバルトイオンとして溶解してしまい、見掛けの電流効
率が低下する。従って塩素は飽和濃度又は飽和濃度より
若干低い濃度で電解液中に存在することが望ましい。換
言すると、溶存塩素であれば析出したコバルト金属を再
溶解させることはなく問題は生じないが、溶存できない
量の塩素ガスが供給されると、この塩素ガスが陰極表面
でコバルト金属を溶解させて効率低下を招くことにな
る。
【0015】例えば電解液に塩酸水溶液を使用すると、
陽極で塩素ガスが発生する。この塩素ガスが陰極に接触
すると析出したコバルト金属を再溶解させる。これを防
止するためには、発生する塩素ガスを陰極に接触させな
いように捕集し電解槽外に取り出すか、隔膜で陽極室と
陰極室を区画する隔膜式電解槽を使用するか、陽極を覆
って発生する塩素ガスが陰極へ到達しないようにする
か、あるいは塩素ガスの発生自体を回避するために塩素
を含まない電解液を使用する等の対策を講ずる必要があ
る。陽極で発生する塩素を陰極に接触させないための手
段としては、隔膜型電解槽の使用が最も確実であり、こ
の場合には陽極室と陰極室が区画されて陽極室で発生す
る塩素ガスが隔膜で遮断されて陰極室へ移行することが
ない。
【0016】この場合、陽極で発生する塩素はガス状で
あり気相中に存在するため、電解槽中の液相部分は隔膜
で遮断されている必要はなく、気相部分のみが隔膜で分
離されていれば十分である。従って例えば陽極を袋状の
ガスセパレーターで覆ったり、あるいは水平型の電解槽
の場合に下部の液相部は連通させておき上部の気相部分
のみを区画する隔膜を設置しても良い。なおここでいう
隔膜とは、その目開きが通常の隔膜型電解槽で使用する
隔膜より粗くても良く、つまり陽極で発生する塩素ガス
のみの透過を阻止できれば良く、溶存塩素や電解液は透
過しても良い。この他に、陽極表面を耐塩素材製の網で
覆い、そこから発生塩素ガスを回収するようにしても良
く、この構造的に最も簡単な手法によると、通常の無隔
膜型電解槽をそのまま使用することができる。
【0017】前記セパレーターの材質は特に限定されな
いが、塩素に対して安定な例えばポリプロピレンやフッ
素樹脂等であることが望ましい。その形状は前述の通り
袋状として陽極を覆い発生する塩素ガスを捕捉するが、
電解液は自由に流通できるようにすることが好ましい。
捕集した塩素ガスは廃棄しても良いが、材料金属の溶解
に使用すると効率的である。以上コバルトの回収につい
て説明したが、コバルト以外の金属も合わせて回収して
も良く、現在最も多く使用されているリチウム二次電池
で使用されているコバルト酸リチウムにも本発明方法を
適用できる。次に廃電池からのコバルト酸リチウムの回
収について説明する。
【0018】リチウム二次電池等の電池では、通常アル
ミニウム又は鉄製のケース中に、銅箔上に正極物質とし
て炭素をPVDF(ポリビニルジフルオライド)等のフ
ッ素樹脂を使用して担持し、アルミニウム箔基板上にコ
バルト酸リチウムと炭素から成る負極物質をフッ素樹脂
を使用して担持し、両電極をポリプロピレン等の樹脂を
隔膜として巻き込んだ構造を有している。コバルトを高
純度でしかも効率良く回収するためには、回収に先立っ
てケースやアルミニウム箔基板等を除去しておくことが
望ましい。更に液が通りやすくなるようにある程度破砕
しておくことが望ましく、電極物質のみが取り出せた場
合にも更に粉砕して液との接触が効率的に生じるように
する。
【0019】通常は廃電池を破砕した後、苛性ソーダ等
の苛性アルカリで破砕した廃電池片を処理すると、ケー
スや負極基板としてのアルミニウム、及び炭素が溶解
し、更にフッ素樹脂も部分的に溶解する。この苛性アル
カリの濃度は2〜10%程度好ましくは4〜7%程度であ
り、2%未満であると反応が遅くなり又水量が大幅に増
加してしまい、又10%を超えると反応が急速に進みすぎ
て大きな発熱が生じて取扱いが困難になり更に粘性が高
くなってその後の操作が煩雑になる。なおこのアルカリ
処理では、コバルト酸リチウム、銅箔及び鉄は溶解せず
にアルカリ溶液中に展開され、又セパレーターを使用す
る場合はセパレーターも溶解せず、比較的大きな粒子又
は塊になる。これらの未溶解分は目開き1〜5mm程度の
篩で分離すれば良い。次いで前記アルカリ溶液に展開さ
れた微粒子状のコバルト酸リチウムと炭素を集め、例え
ば塩酸に溶解する。塩酸濃度は特に限定されないが、溶
解度や取扱いやすさの点から約15〜25%が好適である。
溶解温度は室温から40℃前後とするが、発熱反応である
ため、温度が上がり過ぎないように注意する必要があ
る。塩酸溶解によりコバルト酸リチウムは次式に従って
分解し、塩素ガスを発生する。
【0020】 LiCoO2+2HCl→LiCl+CoCl2+1/2Cl2 この溶解操作で炭素は溶解しないため、塩酸水溶液から
炭素を主とする不溶成分を濾過等により除去する。なお
通常廃電池は多量の炭素を含み、コバルト酸リチウムの
溶解を円滑に行うためにも、溶解装置と濾過装置を連結
し、前記塩酸水溶液を両装置間を循環させてコバルト酸
リチウムを溶解させながら炭素を濾別するようにしても
良い。濾過条件は特に限定されず、通常のポリプロピレ
ン製の濾布を用いてもNo.5程度の濾紙を使用しても
良い。時間を掛ければ大気圧下の濾別も可能であるが、
フィルタープレス濾過等の加圧法が望ましく、又循環し
ながらの濾過であれば遠心分離法も使用できる。
【0021】この溶解の終点はpHが0.5〜2となった
時点とすることが好ましい。溶解が進行するに連れてp
Hは徐々に上昇するが、pHが0.5〜2の範囲で溶解が
比較的速く進行し、pHが2を超えると急速に溶解が進
まなくなるからであり、又pHが2を超える領域は不純
物である鉄等と共にコバルトが酸化コバルトとして沈殿
しやすく液が不安定になりやすいからである。このよう
にして調製した液を電解液として使用して電解を行う。
溶存塩素が残留していてもそのままで良い。本発明で使
用可能な陽極としては、塩素発生用として不溶性金属電
極、例えば酸化ルテニウム及び酸化イリジウムの両者又
は一方を電極物質としてチタン等の弁金属基体上に被覆
した商品名DSA又はDSEが好ましいが、この他に炭
素電極も使用できる。前述した通り、陽極では塩素発生
を伴わない場合もあり、その場合には酸素発生用の電極
として酸化イリジウムを電極物質としてチタン等の弁金
属基体上に被覆した電極であっても良い。
【0022】他方陰極は特に限定されないが、コバルト
回収を容易に行える金属や金属合金であること、更に通
電停止時にも不純物溶出がないこと、析出物の剥離が容
易であることが望ましく、コバルトやチタンの薄板や穴
開き板が好んで使用される。このような電解材料を使用
してコバルトイオンをコバルト金属として陰極表面に析
出させる。陽極反応が塩素発生反応になる場合は、電解
液は、目的金属であるコバルトを十分に溶解できれば塩
酸水溶液に限定されず、塩酸と硫酸の混酸でも良く、又
導電性を高めるために陰極に金属として析出しないアル
カリ金属塩、例えば食塩や塩化カリウムを使用し、その
pHを塩酸や硫酸で制御した電解液でも良い。
【0023】電解温度は特に限定されず、40℃から80℃
程度の通常の電解温度であれば問題なく、40℃未満の電
解温度でも良いが電気抵抗が僅かに大きくなり電解電圧
が高くなることがあり、80℃を超えると塩酸水溶液の場
合は装置の腐食が進行することがある。電流密度も1A/
dm2〜30A/dm2の通常の値で良い。このようにして廃電池
からコバルトを電解的に回収する。電解終了後の溶液は
廃棄し、又は本発明の原料であるコバルト含有電解液調
製用に循環使用しても良いが、リチウム等の他の有価金
属を含有している場合は、引き続き電解以外の手法で回
収することが望ましい。コバルト回収後の溶液を水酸化
ナトリウム等で中和すると通常pHは、8から9まで上
昇し、残留コバルトが酸化コバルト(又は水酸化コバル
ト)として沈殿するため、これを濾別する。この酸化コ
バルトは再溶解して金属回収用に再使用することが好ま
しい。
【0024】例えば電池廃材がコバルト酸リチウム(Li
CoO2)の場合には、前述の酸化コバルト除去後の溶液中
には塩化リチウムが残留している。この溶液に炭酸ナト
リウムを添加すると、リチウムとナトリウムの交換反応
によりリチウムが炭酸リチウムとして沈殿するので、こ
れを濾別して回収する。リチウム回収の条件は特に限定
されないが、炭酸リチウムの溶解をできるだけ小さくす
るために、室温で又は僅かに冷却しながら行うことが望
ましい。このように本発明方法は、廃電池からコバルト
をはじめとする有価金属回収用として好ましく使用でき
るが、回収対象は廃電池に限定されず、製造工程の途中
の電池や不良品と認定された完成電池も本発明方法によ
る回収対象となる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明方法の実施例に関し説
明するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
【0026】実施例1 コバルト酸リチウムを電極物質とするリチウムイオン電
池の電極端材からコバルト及びリチウムを次のようにし
て回収した。電極端材は、アルミニウム箔基材上に炭酸
とコバルト酸リチウムの混合物をPVDF樹脂をバイン
ダーとして被覆した負極材料であった。この電極端材
を、5%の苛性ソーダ水溶液に浸漬し、60℃で5時間保
持した。これによりアルミニウム箔基材が半分程度溶解
すると共に該基材から展開されて苛性ソーダ水溶液が黒
色懸濁液に変化した。この懸濁液を目開き3mmのメッシ
ュで濾過を行ったところ、未溶解アルミニウム箔とガム
状になったバインダー樹脂がメッシュを通過できずメッ
シュから回収された。
【0027】メッシュ通過物をポリプロピレン製の濾布
で液成分を除去し、水洗浄を行った。濾液の分析を行っ
たところ、アルミニウムの他に僅少量のコバルトとリチ
ウムが検出された。次いで濾過残渣である固形物を20%
塩酸水溶液に溶解した。溶解には僅かではあるが塩素発
生が伴うためドラフト内で行った。pH=1程度になっ
たときに溶解を停止し、ポリプロピレン製の濾布で濾過
し、溶存塩素を含む暗赤色の溶液が得られた。濾布上の
未溶解物は該未溶解物が炭素のみになるまで塩酸で抽出
し、濾布上の炭素を水で洗浄し濾過乾燥を行って炭素粉
末とした。
【0028】次に前述の暗赤色の溶液を、酸化ルテニウ
ム/酸化チタン複合物をチタンエキスパンドメッシュ上
に担持した不溶性金属電極を陽極とし、チタン板を陰極
とする電解槽内に電解液として充填した。陽極には底部
が開いたポリプロピレン製の袋を被せて、電解液は陽極
及び陰極間を流通するが、陽極で発生する塩素が陰極に
接触せずに系外に取り出せるようにした。液温を40℃と
し、電解液をゆっくりと攪拌しながら電流密度が5A/dm
2となるように通電したところ、陽極から塩素の発生が
見られ、陰極表面には当初黒色の、次いで灰白色の物質
の析出が観察された。この析出物がコバルトであること
を確認した。なおコバルト析出の電流効率は2価のコバ
ルトからの析出を仮定すると、88%であった。
【0029】コバルト濃度が20g/リットル程度となっ
たときに電解を停止して電解液を取り出し、攪拌しなが
ら20%苛性ソーダをpHが9.5になるまで滴下した。そ
の途中でコバルトが水酸化物/酸化物として沈殿し、液
が無色になった。なお沈殿した水酸化物/酸化物はリチ
ウム酸コバルト溶解の原料として再使用した。前述の無
色の液に炭酸ナトリウムを添加したところ、白色の炭酸
リチウムの沈殿が生じた。この沈殿を濾過により回収し
た。本実施例では、このようにして廃電池の電極材料で
あるコバルトをコバルト金属として、リチウムを炭酸リ
チウムとして、ケースや基材のアルミニウムはアルミニ
ウム屑として回収できた。
【0030】
【発明の効果】本発明は、コバルトを電極材料として含
有する電池材料からコバルトを電解的に回収する方法に
おいて、前記電極材料を溶解したコバルト含有電解液を
溶存塩素の存在下、酸性で電解し、陰極表面にコバルト
を析出させることを特徴とするコバルトの電解回収方法
である。この方法によると、従来のように還元され難い
2価のコバルトイオンを還元する方法より簡単に溶液中
のコバルトイオンを析出させることができる。又このと
きに3価へ酸化するために使用した塩素成分がレドック
ス的に作用して3価のコバルトイオンの0価のコバルト
金属までのいずれかの段階の還元に寄与し、これにより
必要な電力量を2価から0価の還元と実質的に等しくし
て、消費電力の増加が防止できる。更にこの方法はコバ
ルトと共に他の有価金属を含有する電池材料からの金属
回収に適用できる。
【0031】このとき電解液が塩酸であり、pHが0〜
3であると、より確実に溶液中のコバルトイオンをコバ
ルト金属として陰極表面に析出させることができる。又
本発明は、コバルト酸リチウムを電極材料として含有す
る電池材料からの有価金属回収にも適用でき、コバルト
金属回収後に電解液中に残留するリチウムイオンを炭酸
ナトリウムの添加により、炭酸リチウムとして沈殿させ
回収することができ、両金属を効率良く回収できる。更
に本発明は、アルミニウム基材を含むコバルト酸リチウ
ムを電極材料として含有する電池材料からの有価金属回
収にも適用でき、アルミニウムを含めた有価金属を効率
良く回収できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 7/00 C25C 1/08 23/00 C22B 23/04 26/12 3/00 A C25C 1/08 Q Fターム(参考) 4G048 AA02 AB08 AC06 AE01 4K001 AA07 AA34 BA22 DB04 DB17 DB21 DB23 4K058 AA23 BA02 BB03 CA05 CA13 EB02 EB07 EB13 EB16 ED04 FC04 FC14 5H025 AA08 BB03 BB17 BB18 BB19 CC02 CC39 CC40 MM10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コバルトを電極材料として含有する電池
    材料からコバルトを電解的に回収する方法において、前
    記電極材料を溶解したコバルト含有電解液を溶存塩素の
    存在下、酸性で電解し、陰極表面にコバルトを析出させ
    ることを特徴とするコバルトの電解回収方法。
  2. 【請求項2】 酸性電解液が塩酸水溶液であり、そのp
    Hが0〜3である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 コバルト酸リチウムを電極材料として含
    有する電池材料から有価金属を回収する方法において、
    前記電極材料を溶解したコバルト含有電解液を溶存塩素
    の存在下、酸性で電解し、陰極表面にコバルトを析出さ
    せた後、電解液を中和して残留コバルト成分を酸化コバ
    ルト又は水酸化コバルト沈殿として分離し、分離後の溶
    液に炭酸ナトリウムを添加してリチウムイオンを炭酸リ
    チウムとして沈殿させ回収することを特徴とする有価金
    属の回収方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム基板上にコバルト酸リチウ
    ムを電極材料として含有する電池材料から有価金属を回
    収する方法において、該廃電池を苛性アルカリで処理し
    て前記アルミニウムの少なくとも一部を溶解して分離除
    去した後、前記電極材料を溶解したコバルト含有電解液
    を溶存塩素の存在下、酸性で電解し、陰極表面にコバル
    トを析出させた後、電解液を中和して残留コバルト成分
    を酸化コバルト又は水酸化コバルト沈殿として分離し、
    分離後の溶液に炭酸ナトリウムを添加してリチウムイオ
    ンを炭酸リチウムとして沈殿させ回収することを特徴と
    する有価金属の回収方法。
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