JP2003030948A - ディスクカートリッジ - Google Patents

ディスクカートリッジ

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JP2003030948A
JP2003030948A JP2001385571A JP2001385571A JP2003030948A JP 2003030948 A JP2003030948 A JP 2003030948A JP 2001385571 A JP2001385571 A JP 2001385571A JP 2001385571 A JP2001385571 A JP 2001385571A JP 2003030948 A JP2003030948 A JP 2003030948A
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shutter member
disk
disc
case
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JP2001385571A
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English (en)
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Kengo Oishi
健吾 大石
Kazuo Hiraguchi
和男 平口
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ディスクメディアの未記録量を外部から視認
できるようにするとともに、シャッター部材の作動がス
ムーズになるようにし、更にドライブ装置への装填がス
ムーズに安定して行えるようにしたディスクカートリッ
ジを提供する。 【解決手段】 円盤状のディスクメディア20を回転可
能に収容したケースの少なくとも片面に形成されたディ
スクメディア20へのアクセス用の開口を開閉可能なシ
ャッター部材110,120を備えたディスクカートリ
ッジ10において、ケースのディスクメディア20の記
録面側に、その記録・未記録領域を視認できる視認手段
140,142を設けるとともに、ケースの後面に、ド
ライブ装置へ装填する際の手指の押当部を設ける。ま
た、開口を開閉するシャッター部材に、開口閉塞方向へ
の付勢手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置等の
記録再生媒体として用いられる円盤状のディスクメディ
アを回転可能に収容し、塵埃等の侵入を防止するディス
クカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、可搬性を有するコンピューター
用の記録再生媒体として光ディスクや光磁気ディスク等
の円盤状のディスクメディアが用いられている。このよ
うなディスクメディアは、記録又は再生を行う際には、
ドライブ装置に装填された状態で回転されつつ記録面へ
レーザー光が照射されることで、記録面の色素層分解に
よるピット形成や相変化、磁化等によって情報の記録が
なされ、又はレーザー光の反射率や偏光角の相違に基づ
いて記録された情報の再生が行われるようになってい
る。
【0003】したがって、このようなディスクメディア
に情報が記録される際、そのディスクメディアによって
は、どこまで記録されているか、目視により確認できる
ものがある。すなわち、情報の記録・未記録領域はディ
スクメディアの記録面の色相が変化していることで判断
できるようになっている。
【0004】また、このようなディスクメディアでは、
記録容量を高めるために記録面へ照射するレーザー光の
波長を短くすることが提案されている。この短波長のレ
ーザー光(例えば、青紫色レーザー)を用いて情報の記
録又は再生を行う場合、ディスクメディアの記録面を保
護するカバー層によるレーザー光の減衰を抑制するため
に、このカバー層の厚みを薄くする必要がある。このよ
うにカバー層の厚みを薄くすると、カバー層の表面(外
部への露出面)におけるレーザー光の口径が小さくな
り、カバー層表面に付着する塵埃等の影響を無視できな
くなる。
【0005】このため、ディスクメディアをケース内に
収容してディスクメディアへの塵埃等の付着を防止する
ディスクカートリッジが採用されている。このようなデ
ィスクカートリッジは、ディスクメディアの中心部に設
けられたセンターホール部(センターコア部)及び記録
面(カバー層)の一部を外部に露出させるための開口
と、この開口を開閉するシャッター部材とを備えて構成
されている。
【0006】これにより、ディスクカートリッジでは、
ディスクメディアの非使用時には、シャッター部材によ
り開口を閉塞することで、ディスクカートリッジ内への
塵埃等の侵入、即ちディスクメディアへの塵埃等の付着
を防止し、ディスクメディアを使用する際には、ドライ
ブ装置への装填に伴って開口を開放することで、センタ
ーホール部(センターコア部)の回転スピンドル軸によ
る保持及び記録面へのレーザーヘッドの近接(レーザー
光の照射)が可能とされている。
【0007】しかしながら、このようなディスクカート
リッジでは、情報の記録・未記録領域を、記録面の色相
変化により目視で判断できるディスクメディアであって
も、ケース内に収容されているため、ドライブ装置に装
填しなければ、その正確な未記録量を認識することがで
きなかった。このため、ディスクカートリッジの使用者
にあっては、使い勝手がよくなく、ディスクメディアの
概略未記録量を目視で簡単に認識できるようにすること
が従来から望まれてきている。
【0008】また、このようなディスクカートリッジで
は、上記した開口の開放状態において、シャッター部材
を収容するスペースを確保する必要があり、ディスクカ
ートリッジの小型化が困難であるという問題があった。
そこで、小型化を図るためにシャッター部材を2分割し
たディスクカートリッジが特開2000−30394公
報等で提案されている。この公報記載のディスクカート
リッジでは、レーザーヘッド挿入(近接)用の開口部分
を主に閉塞する第1のシャッター部材と、回転スピンド
ル軸挿入用の開口部分を主に閉塞する第2のシャッター
部材とが互いに端面を突き当てられた状態で開口全体を
閉塞する構成である。
【0009】そして、このディスクカートリッジ(ディ
スクメディア)を使用する際には、ドライブ装置へ装填
(挿入)されるが、この装填に伴って、アームガイド溝
内に配置されたロック解除レバーが操作されるととも
に、第1のシャッター部材に連結された移動操作部がア
ームガイド溝に沿って移動される。これにより、第1の
シャッター部材は、その円弧状のガイド部をケースに設
けられた円筒状の内壁に沿って摺動させつつ、開口の開
放方向へ回動される。
【0010】また、この回動に伴って、第2のシャッタ
ー部材がその係合部に当接する第1のシャッター部材の
凸部に押圧され、第1のシャッター部材とは異なる開口
開放方向へ回動する。これにより、第1のシャッター部
材及び第2のシャッター部材は、円盤状のディスクメデ
ィアの投影面積に略対応する収容スペース内に収容され
るようになっている。このため、このディスクカートリ
ッジでは、ディスクメディアへの塵埃等の付着を防止し
つつ、小型化及び薄型化が図られている。
【0011】このような従来のディスクカートリッジで
は、開放された開口を再度閉塞する際には、第2のシャ
ッター部材を閉塞方向へ付勢するトーションばねの付勢
力によって、第2のシャッター部材を回動させるのみな
らず、回動に伴う摺動抵抗(主にガイド部と内壁との摺
動抵抗)が大きい第1のシャッター部材をも回動させる
構成である。このため、第1のシャッター部材と第2の
シャッター部材の作動がスムーズに行われない場合があ
った。また、この作動をスムーズに行うためには、各部
に過度の加工精度及び組付精度が要求され、高コストの
原因になっていた。
【0012】更に、トーションばねは、第1のシャッタ
ー部材をも回動させるために、ばね定数を大きくする必
要があり、取り扱いが煩雑で組付性もよくないという問
題があった。特に、トーションばねが第2のシャッター
部材の回動軸近傍に配置されているため、ばね定数を更
に大きくする必要があり、この問題が顕著になるととも
に、トーションばね自体を大型化する必要があり、ディ
スクカートリッジが全体として大型化するか、又は各シ
ャッター部材の作動領域が小さくなる(即ち、開口が小
さくなり、大型のレーザーヘッド等に対応できなくな
る)という問題があった。
【0013】一方、上記公報には、第1のシャッター部
材と連結された移動操作部を、開口開放時とは反対方向
へ移動させて、第1のシャッター部材を閉塞方向へ回動
させる構成も記載されている。しかしながら、第1のシ
ャッター部材と移動操作部とを連結する連結部は、移動
操作部の直線方向の移動力を、第1のシャッター部材を
回動させる周方向の移動力に変換するために、弾性薄板
によって構成されているので、引張方向(開口開放方
向)の操作では問題を生じないが、圧縮方向の操作によ
り、座屈等の変形が生じやすい。このため、このような
ディスクカートリッジでは、ディスクメディアの使用時
に、開放した開口を閉塞できない場合があった。
【0014】更にまた、図27で示すように、上シェル
174と下シェル172とが接合されて形成されたケー
ス内に、円盤状のディスクメディア180を回転可能に
収容しているディスクカートリッジ170の場合、その
下シェル172には、ディスクメディア180へのアク
セスを可能とする開口178が、平面視略U字状に端部
から切り欠かれて形成され、その開口178を開閉する
シャッター部材182、184が、同様の開口190が
形成された被覆板部176と、下シェル172との間に
移動可能に収容されている。
【0015】したがって、下シェル172は、シャッタ
ー部材182、184の摺動性、即ち回動性を高める樹
脂材等で射出成形されるなどして製造されるのが望まし
いが、下シェル172に設けられる開口178は、平面
視で略U字状に切り欠かれて形成されるため、その略U
字状に切り欠かれて対向している先端部186、188
に射出成形時の歪み等による捻れ、例えば図示の矢印
E、Fで示すように、互いに反対方向へ力が加わって下
シェル172が捻れるような撓み変形が生じることがあ
る。
【0016】このような捻れ(撓み)が下シェル172
に生じると、シャッター部材182、184の回動性を
損ない、ディスクカートリッジ170の開口178、1
90がスムーズに開口しないという不具合が発生すると
ともに、シャッター部材182、184が下シェル17
2に不適当に接触して塵埃等が発生し、その塵埃等がデ
ィスクメディア180の記録面に付着することによっ
て、記録・再生時にエラーを誘発するという不具合が起
きるおそれがあった。
【0017】更にまた、このようなディスクカートリッ
ジをドライブ装置へ装填するときには、そのディスクカ
ートリッジを押し込む力が装填方向と平行に加えられて
いればよいが、例えばディスクカートリッジの隅角部付
近を押圧して斜め方向に加えられたりすると、ディスク
カートリッジは扁平状で、かつ前後左右の長さにあまり
差がないため、その斜め方向に加わった力を装填方向へ
規制する規制力に乏しく、ドライブ装置への装填がし難
くなるといった不具合が起きていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、少
なくとも1回の記録が可能であり、かつ記録・未記録領
域が目視により識別できるディスクメディアを収容した
ディスクカートリッジにおいて、外部からの目視により
その未記録量を簡単に認識できるようにするとともに、
一対のシャッター部材がスムーズに作動して、内部に収
容したディスクメディアへアクセスするための開口を確
実に閉塞でき、更には、そのシャッター部材の回動性を
損なうことがないように、ケースの平面性を確保すると
ともに、ドライブ装置への装填がスムーズに、かつ安定
して行えるようにしたディスクカートリッジを得ること
を目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかる請求項1に記載のディスクカート
リッジは、情報の記録・未記録領域が目視により識別で
きる円盤状のディスクメディアを収容したケースを備え
たディスクカートリッジにおいて、前記ケースのディス
クメディアの記録面側に、その記録・未記録領域を視認
できる視認手段を設けたことを特徴としている。
【0020】このような構成にすると、ディスクメディ
アの記録・未記録領域を外部から容易に視認できるよう
になるため、ディスクメディアの概略未記録量を簡単に
認識することができ、ディスクカートリッジの使い勝手
を従来に比べて向上させることができる。
【0021】また、請求項2に記載のディスクカートリ
ッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成され、
少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記録領域
が目視により識別できる円盤状のディスクメディアを回
転可能に収容するケースと、前記ケースに設けられた前
記ディスクメディアへのアクセス用の開口と、前記ケー
スの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録面側に設
けられて前記開口を開閉するシャッター部材と、前記デ
ィスクメディアへのアクセス用の開口が形成され、前記
ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能に収容す
る被覆板部と、を備えたディスクカートリッジにおい
て、前記被覆板部の前記開口閉塞時における前記シャッ
ター部材の領域外と、それに対応する前記上シェル及び
/又は下シェルに、前記ディスクメディアの記録・未記
録領域を視認できる透明な窓部を設けたことを特徴とし
ている。
【0022】このような構成にすると、ディスクメディ
アの記録・未記録領域を外部から容易に視認できるよう
になるため、ディスクメディアの概略未記録量を簡単に
認識することができ、ディスクカートリッジの使い勝手
を従来に比べて向上させることができる。しかも、その
透明な窓部は、開口を閉塞しているときのシャッター部
材によって被覆されない位置に設けられているため、デ
ィスクカートリッジの非使用時において好適に認識でき
る。
【0023】また、請求項3に記載のディスクカートリ
ッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成され、
少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記録領域
が目視により識別できる円盤状のディスクメディアを回
転可能に収容するケースと、前記ケースに設けられた前
記ディスクメディアへのアクセス用の開口と、前記ケー
スの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録面側に設
けられて前記開口を開閉するシャッター部材と、前記デ
ィスクメディアへのアクセス用の開口が形成され、前記
ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能に収容す
る被覆板部と、を備えたディスクカートリッジにおい
て、前記被覆板部を透明な部材で構成するとともに、前
記上シェル及び/又は下シェルの前記開口閉塞時におけ
る前記シャッター部材の領域外に、前記ディスクメディ
アの記録・未記録領域を視認できる透明な窓部を設けた
ことを特徴としている。
【0024】このような構成にすると、ディスクメディ
アの記録・未記録領域を外部から容易に視認できるよう
になるため、ディスクメディアの概略未記録量を簡単に
認識することができ、ディスクカートリッジの使い勝手
を従来に比べて向上させることができる。しかも、その
透明な窓部は、開口を閉塞しているときのシャッター部
材によって被覆されない位置に設けられ、かつ被覆板部
が透明であるため、ディスクカートリッジの非使用時に
おいて好適に認識できる。
【0025】また、請求項4に記載のディスクカートリ
ッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成され、
少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記録領域
が目視により識別できる円盤状のディスクメディアを回
転可能に収容するケースと、前記ケースに設けられた前
記ディスクメディアへのアクセス用の開口と、前記ケー
スの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録面側に設
けられて前記開口を開閉するシャッター部材と、前記デ
ィスクメディアへのアクセス用の開口が形成され、前記
ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能に収容す
る被覆板部と、を備えたディスクカートリッジにおい
て、前記被覆板部を透明な部材で構成するとともに、前
記上シェル及び/又は下シェルの前記開口閉塞時におけ
る前記シャッター部材の領域外に、前記ディスクメディ
アの記録・未記録領域を視認できる開孔部又は切欠部を
設けたことを特徴としている。
【0026】このような構成にすると、ディスクメディ
アの記録・未記録領域が外部から容易に視認できるよう
になるため、ディスクメディアの概略未記録量を簡単に
認識することができ、ディスクカートリッジの使い勝手
を従来に比べて向上させることができる。しかも、被覆
板部を透明にしたことにより、上シェル及び/又は下シ
ェルには開孔部又は切欠部のみ設ければよくなるため、
それらの製造コストを低減させることができる。
【0027】そして、請求項5に記載のディスクカート
リッジは、請求項2乃至4の何れかに記載のディスクカ
ートリッジにおいて、前記窓部及び前記開孔部並びに前
記切欠部が、ディスクメディアの記録面における内周か
ら外周までの長さにほぼ対応する略放射状に形成される
ことを特徴としている。このような構成にすると、ディ
スクメディアはその内周から外周に向かって記録領域が
形成されるため、その記録領域及び未記録領域を確実に
認識することができる。
【0028】更に、請求項6に記載のディスクカートリ
ッジは、請求項2乃至5の何れかに記載のディスクカー
トリッジにおいて、前記透明な窓部又は前記透明な部材
には、ディスクメディアの記録領域又は未記録領域の容
量を認識できる目盛りが設けられていることを特徴とし
ている。このような構成にすると、ディスクメディアの
正確な記録量又は未記録量は、その目盛りを読むだけで
簡単に把握することができるので、ディスクカートリッ
ジの使い勝手をより一層向上させることができる。
【0029】また、請求項7に記載のディスクカートリ
ッジは、請求項2乃至6の何れかに記載のディスクカー
トリッジにおいて、前記透明な窓部及び/又は前記透明
な部材が、ディスクメディアの記録波長を含む近傍波長
の透過を減衰する材質で構成されていることを特徴とし
ている。これによれば、ディスクメディアの記録面に紫
外線が及ぼす劣化作用を防止することができる。
【0030】また、請求項8に記載のディスクカートリ
ッジは、請求項2乃至6の何れかに記載のディスクカー
トリッジにおいて、前記透明な窓部及び/又は前記透明
な部材の少なくとも表面には、ディスクメディアの記録
波長を含む近傍波長の透過を減衰する物質が塗布されて
いることを特徴としている。これによれば、ディスクメ
ディアの記録面に紫外線が及ぼす劣化作用を防止するこ
とができる。
【0031】また、請求項9に記載のディスクカートリ
ッジは、請求項2乃至6の何れかに記載のディスクカー
トリッジにおいて、前記透明な窓部及び/又は前記透明
な部材には、ディスクメディアの記録波長を含む近傍波
長の透過を減衰する物質が練り込まれていることを特徴
としている。これによれば、ディスクメディアの記録面
に紫外線が及ぼす劣化作用を防止することができる。
【0032】また、請求項10に記載のディスクカート
リッジは、円盤状のディスクメディアを回転可能に収容
したケースに設けられた前記ディスクメディアへのアク
セス用の開口を、前記ディスクメディアの非使用時に
は、第1シャッター部材と第2シャッター部材とが互い
に端面を突き当てて閉塞し、前記ディスクメディアの使
用時には、前記第1シャッター部材と前記第2シャッタ
ー部材とが互いに異なる方向へ移動して開放するディス
クカートリッジにおいて、前記第1シャッター部材を前
記開口の閉塞方向へ付勢する第1付勢手段と、前記第2
シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢する第2付
勢手段と、を備えたことを特徴としている。
【0033】請求項10に記載のディスクカートリッジ
では、円盤状のディスクメディアが回転可能に収容され
たケースの片面又は両面に、ディスクメディアへアクセ
スするための開口が設けられており、ディスクメディア
の非使用時には、第1シャッター部材及び第2シャッタ
ー部材が互いに端面を突き当てて、その開口を閉塞す
る。したがって、ケース内への塵埃等の侵入が防止され
る。
【0034】このディスクカートリッジでは、ディスク
メディアの使用時(例えば、ドライブ装置への装填時や
装填完了後)には、第1シャッター部材と第2シャッタ
ー部材とが互いに異なる方向へ移動して開口を開放す
る。そして、この開口からディスクメディアへのアクセ
スが可能となる。つまり、この開口からディスクメディ
アが操作(例えば、回転スピンドル軸による回転やレー
ザーヘッドによるレーザー光の照射)されて情報の記録
や再生が行われる。
【0035】ここで、第1付勢手段及び第2付勢手段を
設けたため、開口開放状態から、その開口を閉塞する際
には、第1シャッター部材は第1付勢手段の付勢力によ
って開口の閉塞位置へ移動し、第2シャッター部材は第
2付勢手段の付勢力によって開口の閉塞位置へ移動す
る。このため、第1シャッター部材及び第2シャッター
部材は、それぞれの移動方向に対応して適切に付勢さ
れ、それぞれスムーズに移動(作動)できる。また、第
1シャッター部材及び第2シャッター部材は、単に付勢
力により開口閉塞位置へ移動するため、従来のように座
屈等の変形をすることなく、確実に開口を閉塞できる。
【0036】更に、第1シャッター部材及び第2シャッ
ター部材がそれぞれ独立して付勢されるため、第1付勢
手段及び第2付勢手段による付勢力が過大になることは
なく、例えば組付時における付勢手段の取り扱いが容易
となる。このように、請求項10に記載のディスクカー
トリッジでは、一対のシャッター部材がスムーズに作動
し、内部に収容したディスクメディアへアクセスするた
めの開口を確実に閉塞できる。
【0037】また、請求項11に記載のディスクカート
リッジは、略円筒状に形成された円筒壁を有し、その円
筒壁の内側に円盤状のディスクメディアを回転可能に収
容するケースと、前記ケースに設けられた前記ディスク
メディアへのアクセス用の開口と、前記開口の一部を閉
塞可能に形成されるとともに、前記円筒壁に沿って湾曲
した円弧状ガイド部を有する第1シャッター部材と、前
記開口の残余の一部を閉塞可能な第2シャッター部材
と、を備え、前記ディスクメディアの非使用時には、前
記第1シャッター部材と前記第2シャッター部材とが互
いに端面を突き当てて前記開口を閉塞し、前記ディスク
メディアの使用時には、前記円弧状ガイド部が前記円筒
壁に沿って移動して前記第1シャッター部材を回動する
とともに、前記第2シャッター部材が前記第1シャッタ
ー部材とは異なる方向へ移動して前記開口を開放するデ
ィスクカートリッジにおいて、前記第1シャッター部材
を前記開口の閉塞方向へ付勢する第1付勢手段と、前記
第2シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢する第
2付勢手段と、を備えたことを特徴としている。
【0038】請求項11に記載のディスクカートリッジ
では、円盤状のディスクメディアが円筒壁の内側で回転
可能に収容されたケースに、そのディスクメディアへア
クセスするための開口が設けられており、ディスクメデ
ィアの非使用時には、開口の一部を閉塞可能な第1シャ
ッター部材と開口の残余の一部を閉塞可能な第2シャッ
ター部材とが、互いに端面を突き当てて、その開口を閉
塞する。したがって、ケース内への塵埃等の侵入が防止
される。
【0039】このディスクカートリッジでは、ディスク
メディアの使用時(例えば、ドライブ装置への装填時や
装填完了後)には、円弧状ガイド部が円筒壁に沿って移
動して第1シャッター部材が回動するとともに、第2シ
ャッター部材が第1シャッター部材とは異なる方向へ移
動して開口を開放する。そして、この開口からディスク
メディアへのアクセスが可能となる。つまり、この開口
からディスクメディアが操作(例えば、回転スピンドル
軸による回転やレーザーヘッドによるレーザー光の照
射)されて情報の記録や再生が行われる。
【0040】ここで、第1付勢手段及び第2付勢手段を
設けたため、開口開放状態から、その開口を閉塞する際
には、第1付勢手段の付勢力によって第1シャッター部
材は、円弧状ガイド部が円筒壁に沿って移動しつつ開口
の閉塞位置へ回動し、第2シャッター部材は、第2付勢
手段の付勢力によって開口の閉塞位置へ移動する。この
ため、第1シャッター部材及び第2シャッター部材は、
それぞれの移動(回動)方向に対応して適切に付勢さ
れ、開口を閉塞する際にそれぞれスムーズに移動(作
動)できる。また、第1シャッター部材及び第2シャッ
ター部材は、単に付勢力により開口の閉塞位置へ移動す
るため、従来のように座屈等の変形を生じる部位がな
く、確実に開口を閉塞できる。
【0041】更に、第1シャッター部材及び第2シャッ
ター部材がそれぞれ独立して付勢されるため、第1付勢
手段及び第2付勢手段による付勢力が過大になることは
なく、例えば組付時における付勢手段の取り扱いが容易
となる。このように請求項11に記載のディスクカート
リッジでは、一対のシャッター部材がスムーズに作動
し、内部に収容したディスクメディアへアクセスするた
めの開口を確実に閉塞できる。これにより、第1のシャ
ッター部材が円弧状ガイド部において円筒壁に案内され
て確実に作動する。
【0042】また、この構成では、円筒壁に沿って移動
(摺動)する円弧状ガイド部を有する第1シャッター部
材の移動抵抗力が大きいが、この第1シャッター部材
は、第1付勢手段によって第2シャッター部材とは独立
して開口の閉塞方向に付勢されているため、第1付勢手
段の付勢力によってスムーズに開口を閉塞できる。ま
た、第2シャッター部材を付勢する第2付勢手段の付勢
力(例えば、ばねを用いる場合は、そのばね定数)が過
大になることなく、例えば組付時における付勢手段の取
り扱いが容易となるとともに、ディスクカートリッジを
大型化することなく、ディスクメディアへアクセスする
ための開口を大きくできる。
【0043】また、請求項12に記載のディスクカート
リッジは、請求項11に記載のディスクカートリッジに
おいて、前記第1付勢手段が、一端部が前記円弧状ガイ
ド部に接続されるとともに、他端部が前記ケースに接続
され、前記円筒壁に沿って伸縮されるコイルばねである
ことを特徴としている。この請求項12に記載のディス
クカートリッジでは、第1シャッター部材が、円筒壁に
沿って伸縮されるコイルばねによって開口の閉塞方向へ
付勢される。
【0044】このように、第1付勢手段を円筒壁に沿っ
て伸縮するコイルばねにすると、円弧状ガイド部が円筒
壁に沿って移動することで回動される(即ち、回動軸を
有しなくてもよい)第1シャッター部材に、簡単な構造
で円筒壁の周方向又は接線方向の付勢力を付与できるの
で、一層好適である。更に、内側にディスクメディアを
収容する円筒壁に沿って移動する円弧状ガイド部にコイ
ルばねの一端部が接続されているため、コイルばねの付
勢力による第1シャッター部材の回動モーメントが大き
くなり(ばね定数を小さくでき)、好適である。
【0045】また、請求項13に記載のディスクカート
リッジは、請求項11に記載のディスクカートリッジに
おいて、前記第1付勢手段が、一端部が前記円弧状ガイ
ド部に接続されるとともに、他端部が前記ケースに接続
され、前記円筒壁に沿って引き出され、巻き取られるぜ
んまいばねであることを特徴としている。この請求項1
3に記載のディスクカートリッジでは、第1シャッター
部材が、円筒壁に沿って引き出され、巻き取られるぜん
まいばね(スパイラルばね又はパワースプリング)によ
って開口の閉塞方向へ付勢される。
【0046】このように、第1付勢手段を円筒壁に沿っ
て引き出され、巻き取られるぜんまいばねにすると、円
弧状ガイド部が円筒壁に沿って移動することで回動され
る(即ち、回動軸を有しなくてもよい)第1シャッター
部材に、簡単な構造で円筒壁の周方向又は接線方向の付
勢力を付与できるので、一層好適である。更に、内側に
ディスクメディアを収容する円筒壁に沿って移動する円
弧状ガイド部にぜんまいばねの一端部が接続されている
ため、ぜんまいばねの付勢力による第1シャッター部材
の回動モーメントが大きくなり(ばね定数を小さくで
き)、好適である。
【0047】また、請求項14に記載のディスクカート
リッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成さ
れ、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に収容
するケースと、前記下シェルの端部から平面視略U字状
に切り欠かれて設けられた前記ディスクメディアへのア
クセス用の開口と、前記下シェルの外側に設けられて前
記開口を開閉するシャッター部材と、前記開口と重なる
ように、端部から平面視略U字状に切り欠かれて設けら
れた開口を有し、前記下シェルとの間で前記シャッター
部材を移動可能に収容する被覆板部と、を備えたディス
クカートリッジにおいて、前記下シェルに設けられた開
口の端部間に、前記下シェルの外形に沿って連結部材を
架設したことを特徴としている。
【0048】このような構成にすると、下シェルの強度
を向上させることができ、下シェルの開口端部に生じる
捻れを防止できるとともに、下シェルの平面性を好適に
確保することができるので、シャッター部材の回動性が
損なわれるような不具合は起きない。よって、下シェル
との不適当な接触を防止でき、塵埃等の発生を防止する
ことができるので、記録・再生時のエラーの発生を低減
することができる。
【0049】また、請求項15に記載のディスクカート
リッジは、上シェルと下シェルとの接合により形成さ
れ、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に収容
するケースと、前記下シェルの端部から平面視略U字状
に切り欠かれて設けられた前記ディスクメディアへのア
クセス用の開口と、前記下シェルの外側に設けられて前
記開口を開閉するシャッター部材と、前記開口と重なる
ように、端部から平面視略U字状に切り欠かれて設けら
れた開口を有し、前記下シェルとの間で前記シャッター
部材を移動可能に収容する被覆板部と、を備えたディス
クカートリッジにおいて、前記下シェルに設けられた開
口の端部を、前記上シェルの内面に固着したことを特徴
としている。
【0050】このような構成にすると、上シェルは剛性
があることから、その内面に下シェルの開口端部を固着
することにより、下シェルの強度を向上させることがで
きる。したがって、下シェルの開口端部に生じる捻れを
防止できるとともに、下シェルの平面性を好適に確保す
ることができるので、シャッター部材の回動性が損なわ
れるような不具合は起きない。よって、下シェルとの不
適当な接触を防止でき、塵埃等の発生を防止することが
できるので、記録・再生時のエラーの発生を低減するこ
とができる。
【0051】また、請求項16に記載のディスクカート
リッジは、円盤状のディスクメディアを回転可能に収容
したケースの少なくとも片面に形成された前記ディスク
メディアへのアクセス用の開口を開閉可能なシャッター
部材を備えたディスクカートリッジにおいて、前記ケー
スの後面に、ドライブ装置へ装填する際の手指の押当部
を設けたことを特徴としている。
【0052】このような押当部を設けると、ディスクカ
ートリッジをドライブ装置に装填する際、ユーザーはそ
の押当部を手指で押圧することにより、装填方向と平行
に力を加えながら装填することが可能となる。したがっ
て、ドライブ装置への装填がスムーズに、かつ安定して
行えるようになる。
【0053】また、請求項17に記載のディスクカート
リッジは、請求項16に記載のディスクカートリッジに
おいて、前記押当部が、前記後面の中央もしくは前記後
面から上面及び/又は下面にかけての中央に設けられて
いることを特徴としている。これによれば、装填方向と
平行に確実に力を加えることができる。
【0054】また、請求項18に記載のディスクカート
リッジは、請求項16又は17に記載のディスクカート
リッジにおいて、前記押当部が、凹状に形成されている
ことを特徴としている。これによれば、ユーザーがその
押当部を容易に認識することができる。
【0055】また、請求項19に記載のディスクカート
リッジは、請求項16又は17に記載のディスクカート
リッジにおいて、前記押当部が、凸状に形成されている
ことを特徴としている。これによれば、ユーザーがその
押当部を容易に認識することができる。
【0056】また、請求項20に記載のディスクカート
リッジは、請求項16乃至19の何れかに記載のディス
クカートリッジにおいて、前記押当部に、粗面化処理が
施されていることを特徴としている。これによれば、押
当部から手指が滑って外れるようなことはなく、確実に
力を加えることができるので、更に安定して装填するこ
とができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
ディスクカートリッジ10を図1乃至図26に示す実施
例を基に詳細に説明する。なお、図1乃至図26におい
て、矢印FR、矢印RE、矢印UP、矢印LO、矢印L
E、矢印RIが示されている場合は、それぞれディスク
カートリッジ10のドライブ装置への装填(挿入)方向
を向いて見た場合のディスクカートリッジ10の前方向
(装填方向)、後方向、上方向、下方向、左方向、右方
向を示すものとし、以下、単に上下前後左右を示す場合
は上記各矢印方向に対応している。
【0058】また、これらの各方向は説明の便宜上示す
ものであり、ディスクカートリッジ10を使用する際の
方向を限定するものではないことは言うまでもない。し
たがって、例えば、ディスクカートリッジ10は、使用
に際して水平に配置されてもよく、鉛直に配置されても
よい。
【0059】まず、ディスクカートリッジ10の概要を
説明する。図1(A)には、ディスクカートリッジ10
を斜め前上方より見た外観が斜視図にて示されており、
図1(B)には、ディスクカートリッジ10を斜め前下
方より見た外観が斜視図にて示されている。これらの図
に示されるように、ディスクカートリッジ10は、全体
として扁平ケース状に形成されており、内部には後述す
る情報記録再生媒体としての円盤状のディスクメディア
20が収容されている。
【0060】このディスクカートリッジ10は、前端部
10Aが円弧状に湾曲されるとともに、後端部10Bが
要求機能によりその左右の角部を切り欠かれた多角形状
とされている。また、このディスクカートリッジ10の
前後寸法は左右寸法に対して若干大きくされている。こ
れらにより、ディスクカートリッジ10では、ドライブ
装置(図示省略)への装填方向が外観から容易に認識可
能とされるとともに、誤った方向からのドライブ装置へ
の装填が許容されない構成となっている。
【0061】また、ディスクカートリッジ10の左右の
側面にはそれぞれ第1ガイド溝12A及び第2ガイド溝
12Bが設けられており、ドライブ装置への装填時の案
内用とされている。なお、第1ガイド溝12Aの中間部
には、後述するロック解除レバー136及びシャッター
係合部114が突出している。
【0062】更に、ディスクカートリッジ10の下面中
央部から前端部10Aの前壁部の左右方向中央部にかけ
て開口14が設けられており、ディスクメディア20使
用時におけるディスクメディア20へのアクセス用とさ
れている。すなわち、ディスクメディア20の使用時に
は、この開口14からドライブ装置の回転スピンドル軸
及び記録再生ヘッド(例えば、レーザーヘッド)が挿
入、近接される構成であり、ディスクメディア20の非
使用時には、この開口14はディスクカートリッジ10
内に収容された後述する第1シャッター部材110及び
第2シャッター部材120により閉塞され、ディスクカ
ートリッジ10内への塵埃等の侵入が防止されている。
【0063】また、ディスクカートリッジ10の下面の
後端部10B近傍には、2つの位置規制用穴16が設け
られており、ドライブ装置内におけるディスクカートリ
ッジ10の位置規制(検出)用とされている。また、そ
の下面右側には、後述する窓部140と目盛り140A
が設けられている。
【0064】このディスクカートリッジ10は、第1ガ
イド溝12A及び第2ガイド溝12Bにおいてドライブ
装置に案内されつつ前方(矢印FR方向)からドライブ
装置へ装填される。そして、これに伴い、開口14が開
放されるとともに、位置規制用穴16によってドライブ
装置に位置検出及び位置決めされた状態になり、ドライ
ブ装置内でディスクメディア20への情報の記録やディ
スクメディア20に記録された情報の再生が行われるよ
うになっている。
【0065】次に、このようなディスクカートリッジ1
0の詳細構成を説明すると、図2、図3の分解斜視図で
示すように、ディスクカートリッジ10は、ディスクメ
ディア20を備えている。ディスクメディア20は、中
心部にセンター孔22を有する円盤状に形成され、その
下面24に形成された記録面がカバー層(何れも図示省
略)にて被覆保護されている。このディスクメディア2
0のセンター孔22には、環状のセンターコア部26が
接着等により取り付けられている。このセンターコア部
26は、ドライブ装置の回転スピンドル軸の先端部に係
合保持又は吸着保持されるようになっている。
【0066】ディスクメディア20は、ケース30内に
収容されている。ケース30は、下シェルとしてのベー
ス板部32と上シェルとしての上面板部34との接合に
より形成されている。また、ケース30(ベース板部3
2)の下方は、被覆板部としての下面板部36により被
覆されており、このケース30(ベース板部32)と下
面板部36との間に、第1シャッター部材110及び第
2シャッター部材120が収容される。
【0067】ベース板部32は、前部が半円状に形成さ
れるとともに、後部が残余の半円部分に外接する略矩形
状に形成された薄板より成るベース底部38を備えてお
り、このベース底部38の前方の半円部分と後方の半円
部分の周縁には、その円部と同軸同径となる円筒壁40
が上方へ向けて所定高さ立設されている。なお、この円
筒壁40の内径は、ディスクメディア20の外径より若
干大径とされている。
【0068】また、ベース底部38の略矩形状後部の外
周縁には、円筒壁40の略後半部分を囲むように平面視
で略「コ」字状の周壁42が立設されている。この周壁
42の後壁44は、平面視で左右角部を前方へ向けて僅
かに折り曲げられた折線形状とされて、ディスクカート
リッジ10の後端部10Bに対応しており、ベース底部
38の上面38Aからの高さが円筒壁40より低位とさ
れるとともに、ベース底部38の下面38Bより下方へ
も突出している(図2、図3参照)。
【0069】また、周壁42の左壁46は、外面が円筒
壁40の前後方向に平行な接線に沿って形成され、前端
面が円筒壁40の外周面に沿ってこれと接する左内壁4
6Aと、左内壁46Aの外側(左側)に設けられ、円筒
壁40の前後方向中央部より若干前方まで延設された左
外壁46Bとで構成されている。この左内壁46Aはベ
ース底部38の上面38A側のみに立設されて、後壁4
4と同高位とされており、左外壁46Bは上面38A側
では左内壁46Aより低位とされるとともに、下面38
B側では後壁44と同高位とされている。この左外壁4
6Bと左内壁46A及び円筒壁40との間には、上方が
開口された細溝46Cが形成されている。
【0070】一方、周壁42の右壁48も左壁46と同
様の構成であるが、右壁48側には細溝は形成されてい
ない。これにより、周壁42は、ベース底部38の上面
38A側においては後壁44と左内壁46Aと右内壁4
8Aとが同高位の平面視略「コ」字状を形成し、上面板
部34の周壁88との当接部位となり、ベース底部38
の下面38B側においては後壁44と左外壁46Bと右
外壁48Bとが同高位の平面視略「コ」字状を形成し、
下面板部36との嵌合部位となる構成である。
【0071】また、左内壁46Aの外面(左側面)がデ
ィスクカートリッジ10の第1ガイド溝12A後部の底
面下部となるとともに、左外壁46Bの上端面が第1ガ
イド溝12A後部の下側壁面となり、右内壁48Aの外
面(右側面)がディスクカートリッジ10の第2ガイド
溝12B後部の底面下部となるとともに、右外壁48B
の上端面が第2ガイド溝12B後部の下側壁面となる構
成である。
【0072】また、円筒壁40と周壁42との間におけ
るベース底部38の上面38Aの後端両角部には、それ
ぞれ円筒状突起50が立設されている。この円筒状突起
50は、周壁42の後壁44と同高位とされている。な
お、図示は省略するが、円筒状突起50の内部には、透
孔及び固定用ビスの頭部に対応したコニカル状のビス受
け部が形成されている。
【0073】また、左側の円筒状突起50の近傍には、
円筒状のシャッター軸孔52が設けられており、第2シ
ャッター部材120の軸支用とされている。更に、シャ
ッター軸孔52の近傍には、ばね保持部53が設けられ
ており、後述するトーションばね126の一端保持用と
されている。
【0074】このベース板部32には、ディスクカート
リッジ10の開口14を構成する開口54が形成されて
いる。この開口54は、ディスクメディア20のセンタ
ーコア部26の外径より大径とされた円形状のハブ孔5
6と、ベース底部38の半円部分の半径方向に沿って左
右対称にその外周前端部へ至るとともに円筒壁40をも
切り欠いた略矩形状の記録再生ヘッド用窓部58とが連
設して構成されている。なお、記録再生ヘッド用窓部5
8の左右方向の幅寸法は、ハブ孔56との連設部近傍を
除いてハブ孔56の直径よりも大きくなるように、左右
それぞれ拡幅されており、右左の拡幅部58A、58B
を設けることで、大型の記録再生ヘッドの挿入を可能と
している。
【0075】また、ベース底部38のハブ孔56周縁に
は、上面38A側が厚肉とされたリブ60が設けられて
おり、更に、ベース底部38のハブ孔56の左側近傍に
は、第1シャッター部材110の押圧片112Bと、第
2シャッター部材120の被押圧片120Bが挿入され
るシャッター案内孔62が設けられている。シャッター
案内孔62は、図示のように、シャッター軸孔52と同
軸の同心円状に形成された2つの円弧62A、62B
と、シャッター軸孔52の軸心を通って放射状に形成さ
れた2直線62C、62Dで囲まれた略扇形状の前側の
一部が更に前方へ向けて略四角形状に延設された形状に
穿設されている。
【0076】一方、図3に示されるように、ベース板部
32(ベース底部38)の下面38Bには略円形状の凹
部38Cが形成されており、第1シャッター部材110
のシャッター本体112及び第2シャッター部材120
の作動及び収容空間形成用とされている。すなわち、ベ
ース板部32の下面38B側においては、ベース底部3
8の下面38Bを基準として周壁42の下端面が下方に
突出するとともに、凹部38Cが上方に凹んでいる。
【0077】これにより、下面板部36が下面38Bと
当接した状態で周壁42に嵌合されることで、下面板部
36と凹部38Cとの間に扁平空間が形成される。ま
た、ベース底部38の下面38Bにおいて、円筒状突起
50に対応する位置には、ビス及び工具を挿入可能に円
筒状突起50の内部と同軸的に連通された円筒状突起6
3が下方へ向けて立設され、その外周が下面板部36の
位置決め用とされるとともに、その内部が上述したディ
スクカートリッジ10の位置規制用穴16とされてい
る。
【0078】以上、説明したベース板部32の円筒壁4
0の内側には、ディスクメディア20が収容される。デ
ィスクメディア20は、そのセンターコア部26がハブ
孔56内に挿入された状態でリブ60上に載置され、ベ
ース底部38の上面38A及び円筒壁40との接触が防
止されている。この状態で、ベース板部32の上方は、
上面板部34により被覆される。
【0079】上面板部34は、矩形状の平板の前端部が
円弧状に湾曲されるとともに、後端部が左右の角部を切
り欠かれて多角形状とされた平板部64を備えている。
平板部64の前後寸法は左右寸法に対して若干大きくさ
れ、この平板部64の下面64Aの中央部には、ベース
板部32のリブ60に対応した環状突起66が設けられ
ており、下面64Aへのディスクメディア20の接触防
止用とされている。
【0080】また、平板部64の下面64Aには、ベー
ス板部32の円筒壁40に対応した環状溝68が形成さ
れている。この環状溝68は、全体として円筒壁40を
挿入可能に形成されるとともに、ベース板部32の左外
壁46B及び右外壁48Bより前方部分の外径が若干大
径とされており(幅広とされており)、円筒壁40とと
もに、第1シャッター部材110の円弧状ガイド壁部1
18を挿入可能とされている。
【0081】更に、平板部64の前部外周には、環状溝
68の前半部分を囲むように平面視で略「コ」字状に形
成された外壁70が下方へ向けて立設されている。外壁
70は、ディスクカートリッジ10の全厚さに対応した
高さとされており、前壁72と左壁74と右壁76とで
構成されている。
【0082】前壁72は、平板部64前端の湾曲形状に
対応して湾曲しており、その左右方向中央部には下方が
所定長さ開口して切り欠かれた矩形状の窓部78が形成
されて、ディスクカートリッジ10の開口14構成用と
されている。すなわち、この窓部78は、その左右方向
の幅寸法がベース板部32の記録再生ヘッド用窓部58
の幅寸法に対応しており、ディスクカートリッジ10の
開口14の一部を構成するようになっている。なお、こ
の前壁72がディスクカートリッジ10の前端部10A
を構成している。
【0083】また、左壁74及び右壁76は、それぞれ
前壁72の左右端部から後方へ向けて延び、ベース板部
32の左外壁46B、右外壁48Bの前端部に対応する
位置が後端部とされている。すなわち、組付状態におい
て上面板部34の左壁74、右壁76の各後端面下部と
ベース板部32の左外壁46B、右外壁48Bの前端面
とが当接するようになっている。
【0084】また、外壁70の内側には、その左右角部
内面に沿ってそれぞれ形成された内壁80A、80Bが
設けられている。これらの内壁80A、80Bの下端面
は、外壁70の下端面よりも若干上方に位置して(ディ
スクカートリッジ10の内部側へ凹んで)おり、外壁7
0に嵌合される下面板部36の上面との当接面とされて
いる。
【0085】また、外壁70の左壁74の外面には、そ
の前後方向に沿って横溝74Aが形成されており、その
底部は内壁80Aに至っている。この横溝74Aがディ
スクカートリッジ10の第1ガイド溝12Aの前部を構
成する。また、内壁80Aには、横溝74Aの底部と内
壁80Aの内側とを連通するロック解除レバー孔84が
設けられている。そして、ロック解除レバー孔84近傍
の平板部64の下面64Aには、後述するロックレバー
132軸支用の軸孔86A、及びトーションばね140
の一端保持用の保持孔86Bが設けられている。
【0086】一方、外壁70の右壁76も左壁74と同
様に構成され、第2ガイド溝12Bの前部を構成し、底
部が内壁80Bまで至る横溝76Aが形成されている。
なお、右壁76(内壁80B)側には、ロック解除レバ
ー孔、軸孔及び保持孔は設けられていない。
【0087】また、平板部64の外壁70より後方の外
周には、ベース板部32の周壁42に対応した周壁88
が下方へ向けて立設されている。すなわち、周壁88
は、それぞれベース板部32の後壁44、左壁46、右
壁48に対応する後壁90、左壁92、右壁94を備え
ている。
【0088】後壁90は、ベース板部32の後壁44と
当接してディスクカートリッジ10の後端部10Bを構
成するようになっている。また、左壁92は、左内壁9
2Aがベース板部32の左内壁46Aと当接するととも
に、左外壁92B及び細溝92Cがそれぞれベース板部
32の左外壁46B及び細溝46Cと対向し、ディスク
カートリッジ10の後部左側壁及び第1ガイド溝12A
の後部を構成するようになっている。
【0089】そして、互いに対向する細溝46C、92
Cは、第1シャッター部材110のシャッター引出部1
16が挿入されるシャッター案内溝96を構成するよう
になっている。このシャッター案内溝96(細溝92
C)は、左内壁92Aの前端部近傍において環状溝68
と連通されている。すなわち、シャッター案内溝96
は、その前端部近傍においてはベース板部32の細溝4
6Cと環状溝68の外側壁近傍部分とが対向して形成さ
れている。
【0090】一方、右壁94も左壁92と同様に、右内
壁94Aがベース板部32の右内壁48Aと当接すると
ともに、右外壁94Bがベース板部32の右外壁48B
と対向し、ディスクカートリッジ10の後部右側壁及び
第2ガイド溝12Bの後部を構成するようになってい
る。
【0091】また、周壁88と環状溝68との間におけ
るベース板部32の各円筒状突起50に対応する位置に
は、それぞれ円柱98が設けられている。この円柱98
は、周壁88の後壁90と同高位とされ、それぞれ下端
面がベース板部32の円筒状突起50の上端面に当接す
るようになっている。なお、円柱98の中心部には螺子
穴98Aが設けられており、この螺子穴98Aにベース
板部32の円筒状突起50内部のビス受け部に頭部を係
合されたビスが下方から螺合されて、上面板部34に対
する位置規制用穴16(円筒状突起63)の位置が決め
られる構成である。
【0092】また、上記螺合によって、上面板部34が
ベース板部32の上方を被覆した状態でベース板部32
に接続保持され、ディスクメディア20を回転可能に収
容したケース30が形成される構成である。この状態で
は、ベース板部32の円筒壁40が上面板部34の環状
溝68内に挿入されるとともに、ベース板部32の周壁
42が上面板部34の周壁88の対応する部分と当接し
ている。
【0093】一方、ベース板部32の下方には下面板部
36が配設される。下面板部36は、外形の形状が上面
板部34の平板部64と略同形状の平板状に形成されて
おり、その外周が平板部64より若干小さくされること
で、上面板部34の外壁70及びベース板部32の周壁
42(後壁44、左外壁46B、右外壁48B)の内周
面に嵌合可能とされている。
【0094】また、下面板部36には、ベース板部32
の開口54と略同形状の開口100が開口54に対応す
る位置に形成されている。すなわち、開口100は、ハ
ブ孔56に対応したハブ孔102と、記録再生ヘッド用
窓部58に対応した記録再生ヘッド用窓部104及び右
左の各拡幅部104A、104Bとで構成されており、
ディスクカートリッジ10の開口14を構成するように
なっている。
【0095】更に、下面板部36には、ベース板部32
の円筒状突起63の外径に対応した透孔106が円筒状
突起63に対応した位置に設けられている。この下面板
部36は、透孔106にベース板部32の円筒状突起6
3が挿通されるとともに、上面がベース板部32の下面
38B(凹部38Cを除く部分)並びに上面板部34の
内壁80A、80Bに当接された状態で、ベース板部3
2の周壁42(後壁44、左外壁46B、右外壁48
B)並びに上面板部34の外壁70の内周面に嵌合保持
される。
【0096】以上により、ディスクメディア20を収容
したケース30の下方が下面板部36により被覆される
構成である。この下方を被覆されたケース30には、上
記の通り、ディスクカートリッジ10の前端部10A、
後端部10B、第1ガイド溝12A、第2ガイド溝12
B、2つの位置規制用穴16が設けられている他、ベー
ス板部32の開口54と上面板部34の窓部78と下面
板部36の開口100とが連通したディスクカートリッ
ジ10の開口14が形成されている。
【0097】また、ケース30には、シャッター機構が
設けられており、このシャッター機構で開口14を閉塞
又は開放するようになっている。なお、以下においてシ
ャッター機構の各構成要素を前後左右の方向を用いて説
明するときは、基本的に開口14の閉塞状態における方
向に基づくものとする。
【0098】シャッター機構は第1シャッター部材11
0を備えており、第1シャッター部材110はベース板
部32の記録再生ヘッド用窓部58を主に閉塞するシャ
ッター本体112を備えている。シャッター本体112
は、樹脂材や金属板等より成り、平面視において略台形
状、即ち前後寸法がベース板部32の円筒壁40の半径
と略同一で幅寸法が記録再生ヘッド用窓部58の幅寸法
より若干大きい長方形が、前端部を円筒壁40に対応し
た円弧状とされるとともに、右後角部を斜めに切り欠か
れた形状の薄平板にて形成されている。
【0099】なお、シャッター本体112の厚さ寸法
は、ベース板部32の下面38Bから凹部38C(下面
板部36の上面)までの高さより小さくされている。そ
して、シャッター本体112の斜辺部の端面(図2乃至
図4参照)が第2シャッター部材120との突当部11
2Aとされており、シャッター本体112の左後角部に
は、上方へ向けて立設された押圧片112Bが設けら
れ、第2シャッター部材120の押圧用とされている。
【0100】更に、シャッター本体112の前端部に
は、ベース板部32の円筒壁40の外周面に沿って摺動
するとともに、ベース板部32の記録再生ヘッド用窓部
58の一部(円筒壁40前部の切り欠き部分)を閉塞す
る円弧状ガイド部としての円弧状ガイド壁部118が上
方へ向けて一体に立設されている。この円弧状ガイド壁
部118は、平面視でその内周面が円筒壁40の外周面
に対応した円弧状に湾曲して形成されるとともに、組付
状態における上端部の高位が円筒壁40の上端面と対応
するように高さが決められている(図8(A)参照)。
【0101】また、この円弧状ガイド壁部118は、シ
ャッター本体112の左方への張出部118Aが短く、
右方への張出部118Bが長く設けられている。この右
方への張出部118Bには下方が略矩形状に切り欠かれ
て開口した窓部118Cが設けられており、上面板部3
4の窓部78に対応している。そして、シャッター機構
による開口14の開放状態においては、この窓部118
Cが前方に位置するように各部の寸法が決められてい
る。
【0102】一方、円弧状ガイド壁部118の左方への
張出部118Aの先端部の内面近傍には、連結部として
のシャッター引出部116が連設されている。このシャ
ッター引出部116は、円弧状ガイド壁部118より充
分薄肉で厚み方向の弾性変形が可能な薄板状(例えば、
金属製薄板等)とされており、その先端部には小ブロッ
ク状に形成された操作部としてのシャッター係合部11
4が取り付けられている。そして、図8(B)に示され
るように、シャッター引出部116及びシャッター係合
部114の上下方向の幅寸法は、それぞれシャッター案
内溝96の上下寸法及び第1ガイド溝12Aの上下寸法
に対応している。また、シャッター引出部116の中間
部には、小孔116Aが設けられており、後述するロッ
ク爪138係合用とされている。
【0103】また、図4及び図8(A)に示すように、
この第1シャッター部材110は、円弧状ガイド壁部1
18がベース板部32の円筒壁40と共に上面板部34
の環状溝68内に挿入されて円筒壁40の外周部に沿っ
て摺動可能に配置された状態で、シャッター本体112
がベース板部32の凹部38Cと下面板部36の上面と
の間に配置されており、通常は開口14の一部(主に記
録再生ヘッド用窓部58)を閉塞している。
【0104】この状態では、シャッター本体112の押
圧片112Bがベース板部32のシャッター案内孔62
内に挿入され、その前方に位置している。また、この状
態では、シャッター引出部116の先端部が上面板部3
4の環状溝68と連通されたシャッター案内溝96の前
端部に位置するとともに、シャッター係合部114が第
1ガイド溝12A内の略中央部(上面板部34の左壁7
4後方)に位置して外部に露出している。これにより、
外部からシャッター係合部114を後方に移動すること
で、シャッター引出部116を介して円弧状ガイド壁部
118が円筒壁40外周面に沿って摺動され、シャッタ
ー本体112が回動されるようになっている(図4乃至
図7参照)。
【0105】また、シャッター機構は、第1シャッター
部材110の回動を規制するためのロック手段130を
備えている。ロック手段130は、平面視で略「く」字
状のロックレバー132を備えている。ロックレバー1
32は、その中央部に設けられ、上面板部34の軸孔8
6Aに回動自在に支持される支軸134と、一端部に設
けられ、ロック解除レバー孔84から第1ガイド溝12
A(横溝74A)内に突出するロック解除レバー136
と、他端部に設けられ、シャッター引出部116の小孔
116Aに係合可能なロック爪138とで構成されてい
る。
【0106】また、ロックレバー132にはトーション
ばね128の一端部が係止されており、このトーション
ばね128の他端部は上面板部34の保持孔86Bに挿
入保持されている。これにより、ロックレバー132
は、トーションばね128によってロック爪138がシ
ャッター引出部116の小孔116Aに係合する方向へ
常時付勢され、通常は開口14の閉塞状態を維持するよ
うになっている。
【0107】一方、ロック解除レバー136が後方へ押
圧されると、トーションばね128の付勢力に抗してロ
ックレバー132が支軸134回りに回動され、ロック
爪138とシャッター引出部116の小孔116Aとの
係合状態が解除されるようになっている。
【0108】また、このシャッター機構は、ベース板部
32のハブ孔56を主に閉塞する第2シャッター部材1
20を備えている。第2シャッター部材120は、樹脂
材や金属板(例えば、ステンレス鋼)等より成り、平面
視において、略台形状(左右に位置する平行線分がオフ
セットされ、この平行線分間が長い台形状)の薄平板に
て形成されており、その厚さ寸法が第1シャッター部材
110のシャッター本体112と同等とされている。
【0109】この第2シャッター部材120は、その前
端の斜辺部の端面が第1シャッター部材110のシャッ
ター本体112の突当部112Aとの突当部120Aと
されている。この突当部120Aのシャッター本体11
2の押圧片112Bに対応する位置には、被押圧片12
0Bが上方(ケース30内)へ向けて立設されている。
この被押圧片120Bは、ベース板部32のシャッター
案内孔62の円弧部分に対応しており、シャッター本体
112の回動範囲(シャッター案内孔62で規制される
押圧片112Bの移動範囲)内において、常に押圧片1
12Bと当接する幅寸法とされている。
【0110】また、第2シャッター部材120は、その
左後端部に上方へ向けて立設された回動軸122を備え
ている。この回動軸122はベース板部32のシャッタ
ー軸孔52に対応しており、上端部にはすりわり124
が形成されている。なお、回動軸122は樹脂材料等に
より成形し、嵌合や接着等により固定保持されるように
して、第2シャッター部材120を構成してもよい。
【0111】第2シャッター部材120は、回動軸12
2がベース板部32のシャッター軸孔52に挿通される
とともに、被押圧片120Bがシャッター案内孔62内
に挿入された状態で、ベース板部32の凹部38Cと下
面板部36の上面との間に配置されている。そして、こ
の状態で、回動軸122のすりわり124にはトーショ
ンばね126の一端部が係止されており、このトーショ
ンばね126の他端部がベース板部32のばね保持部5
3に係止されることで、第2シャッター部材120は常
時第1シャッター部材110との突き当て方向に付勢さ
れている。
【0112】これにより、第2シャッター部材120
は、通常はその突当部120Aが第1シャッター部材1
10の突当部112Aとの突き当て状態とされ、この状
態で主にベース板部32のハブ孔56を閉塞する構成で
ある。すなわち、第1シャッター部材110及び第2シ
ャッター部材120は、通常図1(B)に示されるよう
に、互いの突当部112A、120Aを突き当てた状態
でディスクカートリッジ10の開口14を閉塞するよう
になっている。
【0113】なお、この状態では、第1シャッター部材
110の押圧片112B及び第2シャッター部材120
の被押圧片120Bは、それぞれベース板部32のシャ
ッター案内孔62の前部内縁に係合しており、突当部1
12A、120Aの突き当て状態を維持するようになっ
ている。
【0114】次に、このようなディスクカートリッジ1
0の作用について説明すると、上記構成のディスクカー
トリッジ10では、ディスクメディア20の非使用時に
は、開口14が第1シャッター部材110及び第2シャ
ッター部材120によって閉塞されている。すなわち、
図4に示されるように、第1シャッター部材110の突
当部112Aと第2シャッター部材120の突当部12
0Aとが互いに突き当てられ(当接され)、第1シャッ
ター部材110がベース板部32の記録再生ヘッド用窓
部58を主に閉塞するとともに、第2シャッター部材1
20がベース板部32のハブ孔56を主に閉塞する。
【0115】このとき、第1シャッター部材110は、
ロック手段130のロック爪138がシャッター引出部
116の小孔116Aに係合されることにより、開口1
4の開放方向の回動を規制され、上記の閉塞状態を維持
する。一方、第2シャッター部材120は、トーション
ばね126によって第1シャッター部材110との突き
当て方向に付勢され、上記の閉塞状態を維持する。これ
により、ディスクメディア20の非使用時におけるディ
スクカートリッジ10内への塵埃の侵入、即ちディスク
メディア20の下面24への塵埃の付着が防止される。
【0116】このディスクカートリッジ10は、ディス
クメディア20を使用する際(ディスクメディア20へ
情報を記録する際やディスクメディア20へ記録された
情報を再生する際)には、ドライブ装置へ装着される。
ディスクカートリッジ10をドライブ装置へ装着するに
あたっては、その前端部10Aを先頭にしてドライブ装
置の挿入口200(図4乃至図7参照)に挿入する。
【0117】この挿入に伴って、ディスクカートリッジ
10の第1ガイド溝12A及び第2ガイド溝12Bに
は、それぞれドライブ装置の案内凸部202が挿入され
る。第1ガイド溝12Aに挿入された案内凸部202
は、ディスクカートリッジ10の更なる挿入に伴って第
1ガイド溝12Aの後方へ向けて相対移動し、第1ガイ
ド溝12A内に位置するロック解除レバー136に当接
してこれを後方へ押圧する。
【0118】ロック解除レバー136が後方へ押圧され
ると、図5に示されるように、ロックレバー132が支
軸134(軸孔86A)回りに回動し、ロック解除レバ
ー136がロック解除レバー孔84内へ後退されるとと
もに、ロック爪138とシャッター引出部116の小孔
116Aとの係合状態が解除される。これにより、第1
シャッター部材110のロック状態が解除され、第1シ
ャッター部材110は回動自在とされる。
【0119】ドライブ装置の案内凸部202が第1ガイ
ド溝12A内を更に後方へ相対移動すると、この案内凸
部202は上記のロック解除状態を維持しつつ第1ガイ
ド溝12A内に位置するシャッター係合部114に係合
し、これを後方へ向けて押圧する。シャッター係合部1
14が後方へ押圧されると、図6に示されるように、ロ
ック状態が解除された第1シャッター部材110が回動
する。
【0120】すなわち、シャッター係合部114の後方
への移動に伴って、シャッター引出部116が円筒壁4
0の接線方向に延びるシャッター案内溝96内を後方へ
移動することで、円弧状ガイド壁部118が円筒壁40
の外周面に沿って摺動しつつ回動する。この円弧状ガイ
ド壁部118の回動に伴って、これと一体のシャッター
本体112が円筒壁40に沿って(円筒壁40の軸心回
りに)回動する。
【0121】そして、第1シャッター部材110の回動
に伴って、シャッター本体112の押圧片112Bがシ
ャッター案内孔62内を略後方へ移動する。すなわち、
円筒壁40の軸心と離間して設けられた押圧片112B
が円筒壁40の軸心回りに回動する。押圧片112Bが
略後方へ移動すると、これと当接配置された第2シャッ
ター部材120の被押圧片120Bは、略後方へ押圧さ
れつつシャッター案内孔62の円弧状部分に沿って移動
する。この被押圧片120Bの移動に伴って、第2シャ
ッター部材120は、トーションばね126の付勢力に
抗して回動軸122回りに第1シャッター部材110と
の離間方向へ回動する。
【0122】ドライブ装置の案内凸部202がシャッタ
ー係合部114と係合しつつ(シャッター係合部114
を後方へ押圧しつつ)、第1ガイド溝12A内を更に後
方へ相対移動すると、図7に示されるように、第1シャ
ッター部材110(シャッター本体112及び円弧状ガ
イド壁部118)及び第2シャッター部材120が更に
回動し、記録再生ヘッド用窓部58及びハブ孔56が開
放される。この状態では、円弧状ガイド壁部118の窓
部118Cがディスクカートリッジ10の前部に位置
し、上面板部34の窓部78を通して記録再生ヘッド用
窓部58の前方も開放される。すなわち、ディスクカー
トリッジ10の開口14が開放される。
【0123】以上により、第1シャッター部材110と
第2シャッター部材120とが互いの突当部112A、
120Aを離間させつつ互いに異なる方向へ移動(回
動)することで、シャッター移動エリアを小さくしつつ
ディスクカートリッジ10の大きな開口14を開放でき
る。
【0124】また、このディスクカートリッジ10は、
ドライブ装置の所定位置まで挿入されると、位置規制用
穴16にドライブ装置の位置決め機構が挿入されて正確
に位置決めされる。これにより、ディスクカートリッジ
10のそれ以上の挿入ができなくなるとともに、トーシ
ョンばね126の付勢力による開口14の閉塞やディス
クカートリッジ10の排出方向(挿入口200側)への
移動も阻止される。
【0125】この状態で、閉塞状態が解除された開口1
4のハブ孔56に対応する部分から回転スピンドル軸が
挿入される。この回転スピンドル軸は、先端部において
ディスクメディア20のセンターコア部26を係合や吸
着等により保持し、ディスクメディア20を軸心回りに
回転させる。また、開口14の記録再生ヘッド用窓部5
8に対応する部分からは記録再生ヘッドが挿入され、デ
ィスクメディア20の記録面に情報を記録し、又は記録
面に記録された情報を再生する。
【0126】一方、ディスクカートリッジ10がドライ
ブ装置から排出される際には、位置決め機構が位置規制
用穴16から抜き出され、排出方向(挿入口200側)
への移動が可能となる。この状態で、ディスクカートリ
ッジ10は、トーションばね126の付勢力又はドライ
ブ装置により付与される排出方向の押圧力によって、後
端部10Bを先頭にして移動される。この移動に伴って
シャッター係合部114には、ドライブ装置の案内凸部
202が係合しつつも、この案内凸部202を介した押
圧力が作用しなくなり、第1シャッター部材110が回
動可能状態となる。
【0127】この状態で、ディスクカートリッジ10
は、上記のように排出方向へ移動しつつ、開口14を閉
塞する。すなわち、第2シャッター部材120は、トー
ションばね126の付勢力によって、被押圧片120B
において第1シャッター部材110の押圧片112Bを
略前方へ押圧しつつ開口14の閉塞方向へ回動する。ま
た、押圧片112Bにおいて略前方へ押圧される第1シ
ャッター部材110は、この押圧により開口14の閉塞
方向へ回動する。
【0128】第1シャッター部材110及び第2シャッ
ター部材120がそれぞれ回動して初期位置に復帰する
と、開口14が閉塞される。初期位置に復帰した第1シ
ャッター部材110の押圧片112Bはシャッター案内
孔62前部内縁に係合し、第1シャッター部材110、
及び被押圧片120Bにおいて押圧片112Bに当接す
る第2シャッター部材120のトーションばね126の
付勢力によるそれ以上の回動を阻止する。
【0129】なお、第1シャッター部材110及び第2
シャッター部材120の初期位置を超える回動は、第2
シャッター部材120の被押圧片120Bを初期位置に
おいてシャッター案内孔62の周縁部に係合させること
で阻止してもよく、第1シャッター部材110の円弧状
ガイド壁部118の張出部118B先端部を初期位置に
おいて、環状溝68の幅広端部と係合させることで阻止
してもよい。
【0130】ディスクカートリッジ10が更に排出方向
へ移動されて、案内凸部202が第1ガイド溝12Aの
ロック解除レバー孔84より前方まで移動されると、ト
ーションばね128の付勢力によってロックレバー13
2が回動し、ロック解除レバー136が第1ガイド溝1
2A内に突出するとともに、ロック爪138が第1シャ
ッター部材110のシャッター引出部116の小孔11
6Aに係合する。これにより、ディスクカートリッジ1
0は、ドライブ装置への装填前の状態に復帰し、第1シ
ャッター部材110の回動が阻止されて開口14の閉塞
状態が維持される。
【0131】以上のようなディスクカートリッジ10に
おいて、次に、ディスクメディア20の記録面における
情報の記録・未記録領域を容易に視認できる構成につい
て説明する。本実施例で示すディスクメディア20は下
面のみが記録面であるので、ベース板部32において、
開口14を閉塞しているときの第1シャッター部材11
0及び第2シャッター部材120の領域外、例えば図示
するような記録再生ヘッド用窓部58の右側で、かつデ
ィスクメディア20の記録面における内周から外周まで
の長さにほぼ対応する略放射状に、矩形状の透明な窓部
142を設けるとともに、下面板部36のその窓部14
2と対向する部位に窓部142と略同等の透明な窓部1
40を設けている。
【0132】このような窓部142、140を設ける
と、ディスクメディア20はその記録面における内周か
ら外周に向かって記録領域が形成されるため、ディスク
カートリッジ10の非使用時において、ディスクメディ
ア20の記録・未記録領域を外部から目視により容易に
確認することができ、概略未記録量を好適に認識するこ
とができる。したがって、従来に比べ、ディスクカート
リッジ10の使い勝手を向上させることができる。
【0133】特に、下面板部36の窓部140(又はベ
ース板部32の窓部142でもよいが)に、記録量又は
未記録量を具体的に認識できる識別手段、例えば図示の
ような目盛り140Aを設けると、その目盛り140A
を読むだけで、ディスクメディア20の記録量又は未記
録量を正確に把握することができるようになるので、更
に効果的となり、好ましい。
【0134】また、下面板部36に窓部140を設ける
のではなく、図9で示すように、下面板部36を全面的
に透明な部材で構成した下面板部36Cとして目盛り1
40Aを設けても同様な効果が得られることは言うまで
もない。そして更に、下面板部36を全面的に透明な部
材で構成した下面板部36Cとした場合には、ベース板
部32には窓部142ではなく、図10で示すように、
窓部142と略同形状の開孔部143あるいは切欠部
(図示省略)にしてもよく、これによっても同様な効果
が得られることは言うまでもない。また更に、この場合
には、ベース板部32の製造コストを低減することがで
きる利点もある。
【0135】また、このディスクメディア20にあって
は、記録容量を高めるために、短波長のレーザー光(例
えば、青紫色レーザー)を記録面へ照射するようになっ
ている。したがって、上記のような透明な窓部140、
142を設けたり、下面板部36を透明な部材で構成し
た下面板部36Cとすると、例えばこのディスクカート
リッジ10を長時間保存している場合、紫外線がその透
明な窓部等から入り込み、ディスクメディア20の記録
面が劣化することがある。
【0136】そのため、その透明な窓部140、142
や透明な下面板部36Cは、ディスクメディア20の記
録波長を含む近傍波長の透過を減衰する材質(例えば主
成分がAL203など)で構成する(いわゆる紫外線カ
ット処理する)ことが必要である。このようにすれば、
ディスクメディア20の記録面に紫外線が及ぼす劣化作
用を防止することができる。なお、このような構成以外
に、その透明な窓部140、142や透明な下面板部3
6Cの少なくとも表面に、紫外線をカットできる物質を
塗布したり、それらの成形前に紫外線をカットできる物
質を練り込ませてもよい。
【0137】さて、次に、第1シャッター部材110及
び第2シャッター部材120の移動をスムーズにするデ
ィスクカートリッジ10について、図11乃至図18を
基に説明する。なお、上記実施例と同等のものには、同
じ符号を付けてその説明を省略する。図11で示すよう
に、第1ガイド溝12Aは、ディスクカートリッジ10
の前後方向全長に亘って形成されており、第2ガイド溝
12Bは、ディスクカートリッジ10の右側面前部にの
み設けられている。
【0138】すなわち、図12、図13で示すように、
上面板部34の右壁76には、後端部が封止されるとと
もに、底部が内壁80Bまで至る横溝76Aが形成され
ており、これが第2ガイド溝12Bを構成するようにな
っている。また、ベース板部32の右壁48において、
右外壁48Bの後端部近傍には、上端面が右内壁48A
と同高位とされた段部48Cが設けられている。
【0139】段部48Cの前方の右内壁48A右側面に
は、鉤状のばね受けフック49が設けられており、第1
付勢手段としてのコイルばね108の一端部係止用とさ
れている。そして、右内壁48Aの外面(右側面)、右
外壁48Bの上端面、段部48Cの前端面が、溝状のコ
イルばね室97の内面を構成するようになっている。
【0140】すなわち、上面板部34の右内壁94Aと
段部94Cが、それぞれベース板部32の右内壁48A
と段部48Cに当接するとともに、上面板部34の右外
壁94Bが、ベース板部32の右外壁48Bと対向し
て、溝状のコイルばね室97が構成されるようになって
いる。そして、このコイルばね室97は、ケース30の
右側面(ベース板部32の右外壁48B、段部48C、
上面板部34の右壁76後部、右外壁94B、段部94
Cの各外面)に接着等により固定された薄板状のカバー
82にて被覆される。
【0141】一方、図14乃至図17で示すように、上
面板部34の内壁80Bは、後端部が環状溝68と同軸
で、これより大径の円弧に沿って形成され、環状溝68
に挿入される円筒壁40との間にコイルばね通路81を
構成するようになっている。このコイルばね通路81
は、コイルばね室97と連通されており、コイルばね1
08の伸縮を許容するようになっている。また、円弧状
ガイド壁部118の張出部118Bの先端部には、鉤状
のばね受けフック119が設けられており、コイルばね
108の一端部係止用とされている。
【0142】しかして、円弧状ガイド壁部118の張出
部118B先端部がコイルばね通路81内に位置し、そ
のばね受けフック119にコイルばね108の一端部が
係止(接続)されるとともに、他端部がベース板部32
のばね受けフック49に係止(接続)されて、コイルば
ね108がケース30のコイルばね室97内に収容配置
される。
【0143】また、円弧状ガイド壁部118の張出部1
18A左端部のシャッター引出部116との連結位置よ
り外面側部分が、ロック爪138と係合可能なロック係
合部118Dとされている。この図11乃至図18で示
すロックレバー133は、上面板部34に突設した支軸
86Cに回動自在に支持される円筒軸135が中央部に
設けられ、ロック爪138が小孔116Aではなく、ロ
ック係合部118Dと係合するように、トーションばね
128によって、それと係合する方向へ付勢されてい
る。
【0144】したがって、第1シャッター部材110
は、ロック係合部118Dがロック爪138に係止され
ることにより、開口14開放方向への回動が規制され、
通常は開口14の閉塞状態を維持する。そして、第1ガ
イド溝12Aにドライブ装置の案内凸部202が挿入さ
れ、ロック解除レバー136が後方へ押圧されて、ロッ
クレバー133がトーションばね128の付勢力に抗し
て円筒軸135回りに回動されることにより、ロック爪
138とロック係合部118Dとの係合状態が解除され
るようになっている。
【0145】ここで、その第1シャッター部材の作用に
ついて説明すると、第1シャッター部材110は、コイ
ルばね室97及び円筒壁40に沿って伸縮可能とされた
コイルばね108によって、張出部118Bを先頭にし
て円筒壁40に沿って回動する方向に常時付勢され、押
圧片112Bがシャッター案内孔62前端部近傍に係合
して回動を阻止された状態で開口14の一部(主に記録
再生ヘッド用窓部58)を閉塞している。
【0146】そして、ディスクカートリッジ10をドラ
イブ装置に装填することにより、案内凸部202がシャ
ッター係合部114に係合し、そのシャッター係合部1
14を後方に移動させると、円弧状ガイド壁部118
が、コイルばね108の付勢力に抗してシャッター引出
部116を介して円筒壁40の外周面に沿って摺動し、
シャッター本体112が回動する(図14乃至図17参
照)。このとき、コイルばね108はコイルばね室97
及び円筒壁40に沿って伸長され、その一端部がコイル
ばね通路81を通って円弧状ガイド壁部118の張出部
118B(ばね受けフック119)に追従するようにな
っている。
【0147】また、案内凸部202の第1ガイド溝12
Aへの挿入に遅れて、案内凸部204が第2ガイド溝1
2Bへ挿入され、その第2ガイド溝12Bの後端部に、
案内凸部204が係合する位置(ドライブ装置の所定位
置)まで挿入されると、位置規制用穴16にドライブ装
置の位置決め機構が挿入されて正確に位置決めされる。
そして、これにより、ディスクカートリッジ10のそれ
以上の挿入ができなくなるとともに、コイルばね108
及びトーションばね126の付勢力による開口14の閉
塞やディスクカートリッジ10の排出方向(挿入口20
0側)への移動が阻止される。
【0148】ドライブ装置からディスクカートリッジ1
0を排出する際には、コイルばね108及びトーション
ばね126の付勢力又はドライブ装置により付与される
排出方向の押圧力によって、後端部10Bを先頭にして
移動される。すなわち、第1シャッター部材110は、
外部から(案内凸部202によって)作用する移動力
(引張力又は押圧力)が排除されるので、円筒壁40に
沿って短縮するコイルばね108の周方向の付勢力によ
って、円弧状ガイド壁部118が円筒壁40に沿って移
動しつつ開口14の閉塞方向へ回動する。
【0149】このように、第1シャッター部材110は
円筒壁40に沿って伸縮するコイルばね108にて付勢
されているため、簡単な構造で、回動軸を備えない第1
シャッター部材に、円筒壁40の周方向に沿った付勢力
を好適に作用させることができる。更に、第1シャッタ
ー部材110に最大の回動モーメントを付与できる円弧
状ガイド壁部118(張出部118Bのばね受けフック
119)にコイルばね108の一端部が接続されている
ため、小さなばね定数を有するコイルばね108でも円
弧状ガイド壁部118と円筒壁40との摺動抵抗に抗し
て第1シャッター部材110をスムーズかつ確実に作動
させることができる。
【0150】なお、このとき、第2シャッター部材12
0もトーションばね126の付勢力によって開口14の
閉塞方向へ回動するが、第1シャッター部材と第2シャ
ッター部材120は、押圧片112Bと被押圧片120
Bとが当接しつつ回動してもよく、押圧片112Bと被
押圧片120Bとが離間しつつ回動してもよい。何れに
しても、初期位置に復帰した第1シャッター部材110
の押圧片112Bはシャッター案内孔62前部内縁に係
合し、第1シャッター部材110のコイルばね108の
付勢力によるそれ以上の回動、及び被押圧片120Bに
おいて押圧片112Bに当接する第2シャッター部材1
20のトーションばね126の付勢力によるそれ以上の
回動が阻止される。
【0151】以上、説明したように、第1シャッター部
材110に開口14閉塞方向の付勢力を付与するコイル
ばね108を設け、かつ、第2シャッター部材120に
開口14閉塞方向の付勢力を付与するトーションばね1
26を設けたため、第1シャッター部材110及び第2
シャッター部材120は、それぞれの移動(回動)方向
に対応して適切に付勢され、開口14を閉塞する際にそ
れぞれスムーズに移動(作動)できる。また、第1シャ
ッター部材110及び第2シャッター部材120は、単
に付勢力により開口の閉塞位置へ移動するため、従来の
ように、シャッター係合部114を前方へ向けて押圧し
てシャッター引出部116を座屈させることがなく、確
実に開口14を閉塞できる。
【0152】また、第1シャッター部材110及び第2
シャッター部材120がそれぞれ独立して付勢されるた
め、それぞれ適度なばね定数を有するコイルばね108
及びトーションばね126を使用でき、組付時における
コイルばね108及びトーションばね126の取り扱い
が容易となり、組付作業性も向上する。また、第1シャ
ッター部材110及び第2シャッター部材120がスム
ーズに作動することにより、ディスクカートリッジ10
の各部に過度の加工精度や組付精度が要求されることが
なく、各部品の加工性や組付性が向上し、かつ低コスト
となる。
【0153】更に、コイルばね108及びトーションば
ね126がそれぞれ適度なばね定数を有するため、コイ
ルばね108及びトーションばね126が大型化するこ
となく、換言すればディスクカートリッジ10を大型化
することなく、ディスクメディア20へアクセスするた
めの開口14を大きくすることができ、大型の記録再生
ヘッド(例えば、レーザーヘッド)に対応可能となる。
【0154】このように、本発明に係るディスクカート
リッジ10では、第1シャッター部材110及び第2シ
ャッター部材120がスムーズに作動し、内部に収容し
たディスクメディア20へアクセスするための開口14
を確実に閉塞できる。なお、このときの第1シャッター
部材110は、シャッター本体112(押圧片112B
を含む)と円弧状ガイド壁部118とが樹脂成形にて一
体に形成されていることが望ましく、その樹脂材料とし
ては、例えばPOM等の低摩擦係数を有するとともに、
耐磨耗性の良好な材料が最も好ましい。
【0155】次に、この変形例を図18に基づいて説明
する。なお、図11乃至図17と基本的に同一の部品又
は部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図
18には、上記実施例の変形例に係るディスクカートリ
ッジ10が、図14に対応する底面図(下面板部36を
取り除いた底面図)にて示されている。ディスクカート
リッジ10は、コイルばね108に代えて、スパイラル
ばね(ぜんまいばね)148を備えている点で、上記と
は異なっている。
【0156】ディスクカートリッジ10は、上面板部3
4の平板部64下面64Aの右前角部(環状溝68と内
壁80Bとの間)に、平面視略円形で凹状のスパイラル
ばね室144が形成されている。スパイラルばね室14
4は、環状溝68と略同じ深さとされ、環状溝68の略
接線方向に伸びるスパイラルばね溝146によって環状
溝68と連通されている。
【0157】このスパイラルばね室144には、スパイ
ラルばね148が配置されている。スパイラルばね14
8は、その内側に位置する一端部がスパイラルばね室1
44に係止されるとともに、その外側に位置する他端部
がスパイラルばね溝146を通って第1シャッター部材
110の円弧状ガイド壁部118の張出部118Bに接
続(例えば、スポット溶接)されている。このスパイラ
ルばね148は、その高さ方向の幅寸法が環状溝68の
深さ寸法に対応しており、第1シャッター部材110の
回動に伴って窓部118Cが上面板部34の窓部78と
対応する位置に移動された際にも外部に露出されないよ
うになっている。
【0158】また、このディスクカートリッジ10で
は、ばね受けフック49、コイルばね通路81、コイル
ばね室97は設けられていない。したがって、第2ガイ
ド溝12Bは、前後方向の略全長に亘って設けられても
よい。また、第1シャッター部材110には、ばね受け
フック119が設けられておらず、構造が簡単である。
【0159】このような構成によっても、開口14を閉
塞する際にシャッター引出部116を座屈させることな
く、第1シャッター部材110及び第2シャッター部材
120をそれぞれスムーズに移動(作動)させることが
できる。また、スパイラルばね148及びトーションば
ね126を適度なばね定数を有する適度な寸法とできる
ため、組付性が向上するとともに、ディスクカートリッ
ジ10を大型化することなく、開口14を大きくでき
る。
【0160】更に、スパイラルばね148が環状溝68
の接線方向から第1シャッター部材110を付勢するた
め、簡単な構造で、回動軸を備えない第1シャッター部
材に円筒壁40の周方向に沿った付勢力を好適に作用さ
せることができる。そして、その第1シャッター部材1
10に最大の回動モーメントを付与することができる。
なお、上記変形例では、上面板部34の平板部64の右
前角部にスパイラルばね148を配置した構成とした
が、本発明はこれに限定されず、例えばスパイラルばね
148をベース板部32の右後角部に配置した構成とし
てもよい。
【0161】また、スパイラルばね148は、スパイラ
ルばね溝146、環状溝68内で伸縮(移動)する構成
に限定されず、例えば円筒壁40に沿って移動可能に形
状記憶させ、環状溝68の下方において円筒壁40外周
部に沿って配置されてもよい。この場合、スパイラルば
ね148の一部が円弧状ガイド壁部118を兼ねる構成
とすれば、部品点数も削減され、一層好適である。
【0162】更に、第1シャッター部材110が円弧状
ガイド壁部118に接続されたコイルばね108又はス
パイラルばね148によって付勢される好ましい構成と
したが、本発明はこれに限定されず、例えばシャッター
本体112に接続されたコイルばね108等によって第
1シャッター部材110等が付勢される構成としてもよ
い。この場合、第1シャッター部材110が円弧状ガイ
ド壁部118を備えない構成としてもよいことは言うま
でもない。
【0163】さて、次に、第1シャッター部材110及
び第2シャッター部材120の回動性(移動性)を損な
うことがないように、ベース板部32の平面性を確保す
るようにしたディスクカートリッジ10について、図1
9、図20を基に説明する。なお、上記実施例と同等の
ものには、同じ符号を付けてその説明を省略する。図1
で示したように、ディスクカートリッジ10は、その下
面中央部から前端部10Aの前壁部の左右方向中央部に
かけて平面視略U字状に切り欠いて形成した開口14が
設けられており、ディスクメディア20へのアクセス用
とされている。
【0164】すなわち、ベース板部32には、開口14
を構成する開口54が形成されており、この開口54
は、図19で示すように、ディスクメディア20のセン
ターコア部26の外径より大径とされた円形状のハブ孔
56と、ベース板部32の半円部分の半径方向に沿って
左右対称にその外周前端部へ至るとともに円筒壁40の
上端部分は残して略矩形状に開孔した記録再生ヘッド用
窓部58とが連設されて構成され、平面視で略U字状に
切り欠かれた形状になっている。
【0165】このように、ベース板部32は、記録再生
ヘッド用窓部58が円筒壁40の上端部分を残して開孔
する、換言すれば、略矩形状に開孔した記録再生ヘッド
用窓部58の周縁における円筒壁40の上端部分に、そ
の円筒壁40の形状に沿った連結部材40Aが一体に架
設され、その上端部分が連結部材40Aによって一体に
連結されているので、その記録再生ヘッド用窓部58の
対向する周縁部分の平面性が確保され、その部分に捻れ
等が発生する不具合は起きない。
【0166】また、この場合の環状溝68は、連結部材
40Aを含む円筒壁40全体を挿入可能に形成されてお
り、かつ、この連結部材40Aは、正面視で、窓部7
8、118Cを塞ぐことがないような高さに形成されて
いるので、その窓部78、118Cから挿入される記録
再生ヘッドに干渉する不具合も起きない。
【0167】つまり、この連結部材40Aの高さは、図
3で示す窓部78の上縁部78Aと、平板部64の下面
64Aとの間の長さ以下であり、同様に、窓部118C
の上縁部118Eと、張出部118Bの上縁部118F
との間の長さ以下であるため、ディスクカートリッジ1
0をドライブ装置に装填して記録・再生を行う際、連結
部材40Aの下端面は、常時ディスクメディア20の記
録面(下面24)より上方に位置することになり、よっ
て、記録再生ヘッドの挿入、近接に影響を及ぼさない。
【0168】何れにしても、ベース板部32の記録再生
ヘッド用窓部58の最先端周縁部である円筒壁40の上
端部は連結部材40Aで一体に連結されているので、ベ
ース板部32の平面性を好適に確保することができ、射
出成形時における歪み等による捻れや撓み等の不具合を
解消できる。したがって、第1シャッター部材110及
び第2シャッター部材120の回動性を損なうような不
具合は発生せず、第1シャッター部材110及び第2シ
ャッター部材120の回動は良好に行われ、好適に開口
14を開放することができる。そして、その開口14の
一部を構成する窓部78、118Cが開放されても、円
筒壁40の連結部材40Aがその開放を妨げるようなこ
とはない。
【0169】また、このような連結部材40Aを架設し
ないで、図20で示すような構成にしてもよい。すなわ
ち、ベース板部32の記録再生ヘッド用窓部58の最先
端周縁部である円筒壁40の対向する上端部に、それぞ
れ円柱状又は角柱状等の突起40B、40Cを設けると
ともに、平板部64の下面64Aに設けた環状溝68内
の所定位置、つまりベース板部32と上面板部34を組
み付けたときに、突起40B、40Cが当接する位置
に、非貫通の係合穴64B、64Cを設ける。そして、
その係合穴64B、64Cの大きさを突起40B、40
Cの大きさより若干小さめにする。
【0170】このような構成によれば、ディスクカート
リッジ10を組み付けたときに、その突起40B、40
Cがそれぞれ係合穴64B、64Cに嵌入(圧入)する
ので、ベース板部32の円筒壁40の上端部は上面板部
34の下面64Aに固着される。すなわち、上面板部3
4は強度もバランスもとれているため、平面性に優れ、
よって、この上面板部34にベース板部32を固着する
ことにより、図19で示したものと同様に、ベース板部
32の平面性を確保することができ、射出成形時におけ
る歪み等による捻れや撓み等の不具合を解消できる。
【0171】したがって、第1シャッター部材110及
び第2シャッター部材120の回動性を損なうような不
具合は発生せず、好適に開口14を開放することができ
る。なお、ベース板部32を上面板部34に固着する場
合、円筒壁40の上面全体を環状溝68内に固着するこ
とが望ましいが、少なくとも撓み変形が集中する部分、
即ち略矩形状に切り欠かれた記録再生ヘッド用窓部58
の先端周縁部分を固着すれば、ベース板部32の撓み変
形による影響を殆ど解消することができる。
【0172】また、このような突起40B、40Cと係
合穴64B、64Cとの嵌合による固着にすると、成形
加工の簡便化を図ることができてコストもかからない
が、ベース板部32を上面板部34に固着する手段は、
これに限定されるものではなく、任意の固着手段を採用
し得る。例えば、突起40B、40Cや係合穴64B、
64Cを設けずに、単に円筒壁40の上面を下面64A
の環状溝68内に、接着剤等によって固着したり、超音
波溶着等によって固着してもよく、更にはビス止めなど
によって固着してもよい。但し、超音波溶着する場合に
は、超音波溶着用の小突起等を円筒壁40の上端部に設
けることが望ましい。
【0173】さて、最後に、ドライブ装置への装填がス
ムーズに、かつ安定して行えるようにするディスクカー
トリッジ10について図21乃至図26を基に説明す
る。なお、上記実施例と同等のものには、同じ符号を付
けてその説明を省略する。ディスクカートリッジ10の
後端部10Bの中央には、ドライブ装置への装填時に手
指を押し当てる押当部150が形成されている。この押
当部150は、手指を押し当てやすいように、例えば平
面視略円弧状に凹ませた形状に形成されるもので、これ
により、ディスクカートリッジ10のドライブ装置への
装填がスムーズにできるようになっている。
【0174】すなわち、ベース板部32の後壁44の中
央には押当部150を構成する平面視略円弧状の凹部1
50Aが形成されており、上面板部34の後壁90の中
央には押当部150を構成する平面視略円弧状の凹部1
50Bが形成されている。そして、下面板部36の後部
中央には押当部150を構成する平面視略円弧状の凹部
150Cが形成されている。したがって、後端部10B
の中央に設けた押当部150を手指で押しながら挿入す
ると、ディスクカートリッジ10にかかる押圧力は、ド
ライブ装置の装填方向(挿入方向)と平行に加わり、デ
ィスクカートリッジ10をスムーズに挿入できる。
【0175】このように、ディスクカートリッジ10を
ドライブ装置へ装填する際には、押当部150を押圧す
ることにより、装填方向と平行に力を加えながら装填す
ることが可能となる。したがって、ディスクカートリッ
ジ10をドライブ装置に装填し難いといった不具合は低
減され、スムーズに、かつ安定して装填できるようにな
る。なお、この押当部150は、ユーザーが容易に識別
できるような形状であることが望ましく、図21で示す
もの以外に、図22乃至図26で示すものでもよい。
【0176】すなわち、図22で示すように、ディスク
カートリッジ10の後端部10Bを構成するベース板部
32の後壁44と上面板部34の後壁90の当接部位中
央に、後面視略楕円形となる湾曲凹状の押当部152を
設けたり、図23で示すように、上面板部34の後壁9
0の略中央から平板部64にかけて後上面視略楕円形と
なる湾曲凹状の押当部154を設けてもよい。なお、図
示しないが、ベース板部32の後壁44の略中央から下
面板部36にかけて、押当部154と同等の押当部を設
けてもよく、また、この場合には、上下どちらか片方だ
けではなく、両方に設けても差し支えない。このような
押当部152、154によれば、ユーザーに対し、ディ
スクカートリッジ10の最適押圧点を容易に知らせるこ
とができるので好ましい。
【0177】更に、これらの押当部150、152、1
54の少なくとも手指の触れる表面には粗面化処理、例
えばストライプ処理や梨地処理などを施すことが好まし
い。すなわち、例えば図24で示すように、押当部15
0の表面に多数の小突起156等を設けるのが好まし
い。このような粗面化処理を施すと、ディスクカートリ
ッジ10の装填時において手指の滑り止めを図ることが
でき、ドライブ装置への装填がより安定して行えるよう
になる。
【0178】何れにしても、本発明に係る押当部は、ド
ライブ装置へディスクカートリッジ10を装填する際、
そのディスクカートリッジ10に対し、装填方向と平行
に力を加えられるようになっていればよく、ディスクカ
ートリッジ10の後面中央全体に設けられた押当部15
0や、少なくとも上面板部34の後壁90の略中央から
平板部64にかけて設けられた押当部154であれば、
ドライブ装置に対し、ディスクカートリッジ10を安定
して装填することができる。また、押当部は、無論凹ん
でいる必要はなく、図25で示すように、後壁44、9
0にそれぞれ凸部158A、158Bを設けて押当部1
58としてもよいし、図26で示すように、後壁44、
90の平坦面に複数の小さい突部160Aを設けて押当
部160としてもよい。
【0179】以上、何れにしても、上記各実施例では、
ディスクメディア20が片面記録タイプとされ、開口1
4が下方(前方を含む)に設けられた構成としたが、本
発明はこれに限定されず、例えば、ディスクメディア2
0を両面記録タイプとして開口14を上方にも設けた構
成として上下の開口を開閉するシャッター部材をそれぞ
れ配置することも可能である。また、開口14は、ハブ
孔56と記録再生ヘッド用窓部58とが連設された構成
に限定されることはなく、これらが別個に形成されてい
てもよいことは言うまでもない。更に、ディスクメディ
ア20がセンターコア部26を有する構成に限定される
ことはなく、ディスクメディア20がセンター孔22に
おいて回転スピンドル軸に保持される構成としてもよ
い。
【0180】
【発明の効果】本発明によれば、ディスクメディアの記
録・未記録領域が外部から容易に視認できるようになる
とともに、ディスクメディアの記録面に紫外線が及ぼす
劣化作用を防止することができる。また、シャッター部
材の回動性が損なわれるような不具合も起きず、そのシ
ャッター部材をスムーズに作動させることができるの
で、シャッター部材による発塵を防止することができ、
塵埃等による記録・再生時のエラーの発生を低減するこ
とができる。そして、ディスクメディアへのアクセス用
の開口を確実に開閉できる。また、ディスクカートリッ
ジをドライブ装置へ装填する際、その装填方向と平行に
力を加えて装填できるので、スムーズに、かつ安定して
装填することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明に係るディスクカートリッジを斜
め前上方より見た斜視図 (B)本発明に係るディスクカートリッジを斜め前下方
より見た斜視図
【図2】本発明に係るディスクカートリッジを斜め上方
より見た分解斜視図
【図3】本発明に係るディスクカートリッジを斜め下方
より見た分解斜視図
【図4】本発明に係るディスクカートリッジの開口閉塞
状態における全体構成を示し、下面板部とともに一部を
切り欠いた底面図
【図5】本発明に係るディスクカートリッジのロック解
除状態を示す図4に対応した図
【図6】本発明に係るディスクカートリッジの開口の開
放過程を示す図4に対応した図
【図7】本発明に係るディスクカートリッジの開口の開
放状態を示す図4に対応した図
【図8】(A)本発明に係るディスクカートリッジの前
端部の構造を示す断面図 (B)本発明に係るディスクカートリッジの左壁部の構
造を示す断面図
【図9】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジを
斜め上方より見た分解斜視図
【図10】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め上方より見た分解斜視図
【図11】(A)本発明に係るディスクカートリッジを
斜め前上方より見た斜視図 (B)本発明に係るディスクカートリッジを斜め前下方
より見た斜視図
【図12】本発明に係るディスクカートリッジを斜め上
方より見た分解斜視図
【図13】本発明に係るディスクカートリッジを斜め下
方より見た分解斜視図
【図14】本発明に係るディスクカートリッジの開口閉
塞状態における全体構成を示し、下面板部を取り外すと
ともに一部を切り欠いた底面図
【図15】本発明に係るディスクカートリッジのロック
解除状態を示す図14に対応した図
【図16】本発明に係るディスクカートリッジの開口の
開放過程を示す図14に対応した図
【図17】本発明に係るディスクカートリッジの開口の
開放状態を示す図14に対応した図
【図18】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
の開口閉塞状態における全体構成を示し、下面板部を取
り外すとともに一部を切り欠いた底面図
【図19】本発明に係るディスクカートリッジのベース
板部を示す斜視図
【図20】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
のベース板部と上面板部を示す斜視図
【図21】(A)本発明に係るディスクカートリッジを
斜め後上方より見た斜視図 (B)本発明に係るディスクカートリッジを斜め後下方
より見た斜視図
【図22】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め後上方より見た斜視図
【図23】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め後上方より見た斜視図
【図24】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め後上方より見た斜視図
【図25】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め後上方より見た斜視図
【図26】本発明に係る別実施例ディスクカートリッジ
を斜め後上方より見た斜視図
【図27】従来のディスクカートリッジを斜め上方より
見た分解斜視図
【符号の説明】
10 ディスクカートリッジ 14 開口 20 ディスクメディア 30 ケース 32 ベース板部(下シェル) 34 上面板部(上シェル) 36 下面板部(被覆板部) 108 コイルばね 140、142 窓部 143 開孔部 148 スパイラルばね(ぜんまいばね) 150、152、154、158、160 押当部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−140504(P2001−140504) (32)優先日 平成13年5月10日(2001.5.10) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録・未記録領域が目視により識
    別できる円盤状のディスクメディアを収容したケースを
    備えたディスクカートリッジにおいて、 前記ケースのディスクメディアの記録面側に、その記録
    ・未記録領域を視認できる視認手段を設けたことを特徴
    とするディスクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上シェルと下シェルとの接合により形成
    され、少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記
    録領域が目視により識別できる円盤状のディスクメディ
    アを回転可能に収容するケースと、 前記ケースに設けられた前記ディスクメディアへのアク
    セス用の開口と、 前記ケースの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録
    面側に設けられて前記開口を開閉するシャッター部材
    と、 前記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成さ
    れ、前記ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能
    に収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッジ
    において、 前記被覆板部の前記開口閉塞時における前記シャッター
    部材の領域外と、それに対応する前記上シェル及び/又
    は下シェルに、前記ディスクメディアの記録・未記録領
    域を視認できる透明な窓部を設けたことを特徴とするデ
    ィスクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 上シェルと下シェルとの接合により形成
    され、少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記
    録領域が目視により識別できる円盤状のディスクメディ
    アを回転可能に収容するケースと、 前記ケースに設けられた前記ディスクメディアへのアク
    セス用の開口と、 前記ケースの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録
    面側に設けられて前記開口を開閉するシャッター部材
    と、 前記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成さ
    れ、前記ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能
    に収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッジ
    において、 前記被覆板部を透明な部材で構成するとともに、前記上
    シェル及び/又は下シェルの前記開口閉塞時における前
    記シャッター部材の領域外に、前記ディスクメディアの
    記録・未記録領域を視認できる透明な窓部を設けたこと
    を特徴とするディスクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 上シェルと下シェルとの接合により形成
    され、少なくとも1回の記録が可能で、かつ記録・未記
    録領域が目視により識別できる円盤状のディスクメディ
    アを回転可能に収容するケースと、 前記ケースに設けられた前記ディスクメディアへのアク
    セス用の開口と、 前記ケースの外側で、かつ前記ディスクメディアの記録
    面側に設けられて前記開口を開閉するシャッター部材
    と、 前記ディスクメディアへのアクセス用の開口が形成さ
    れ、前記ケースとの間で前記シャッター部材を移動可能
    に収容する被覆板部と、を備えたディスクカートリッジ
    において、 前記被覆板部を透明な部材で構成するとともに、前記上
    シェル及び/又は下シェルの前記開口閉塞時における前
    記シャッター部材の領域外に、前記ディスクメディアの
    記録・未記録領域を視認できる開孔部又は切欠部を設け
    たことを特徴とするディスクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記窓部及び前記開孔部並びに前記切欠
    部は、ディスクメディアの記録面における内周から外周
    までの長さにほぼ対応する略放射状に形成されることを
    特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載のディスクカ
    ートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記透明な窓部又は前記透明な部材に
    は、ディスクメディアの記録領域又は未記録領域の容量
    を認識できる目盛りが設けられていることを特徴とする
    請求項2乃至5の何れかに記載のディスクカートリッ
    ジ。
  7. 【請求項7】 前記透明な窓部及び/又は前記透明な部
    材は、ディスクメディアの記録波長を含む近傍波長の透
    過を減衰する材質で構成されていることを特徴とする請
    求項2乃至6の何れかに記載のディスクカートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記透明な窓部及び/又は前記透明な部
    材の少なくとも表面には、ディスクメディアの記録波長
    を含む近傍波長の透過を減衰する物質が塗布されている
    ことを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のディ
    スクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記透明な窓部及び/又は前記透明な部
    材には、ディスクメディアの記録波長を含む近傍波長の
    透過を減衰する物質が練り込まれていることを特徴とす
    る請求項2乃至6の何れかに記載のディスクカートリッ
    ジ。
  10. 【請求項10】 円盤状のディスクメディアを回転可能
    に収容したケースに設けられた前記ディスクメディアへ
    のアクセス用の開口を、前記ディスクメディアの非使用
    時には、第1シャッター部材と第2シャッター部材とが
    互いに端面を突き当てて閉塞し、前記ディスクメディア
    の使用時には、前記第1シャッター部材と前記第2シャ
    ッター部材とが互いに異なる方向へ移動して開放するデ
    ィスクカートリッジにおいて、 前記第1シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢す
    る第1付勢手段と、 前記第2シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢す
    る第2付勢手段と、 を備えたことを特徴とするディスクカートリッジ。
  11. 【請求項11】 略円筒状に形成された円筒壁を有し、
    その円筒壁の内側に円盤状のディスクメディアを回転可
    能に収容するケースと、 前記ケースに設けられた前記ディスクメディアへのアク
    セス用の開口と、 前記開口の一部を閉塞可能に形成されるとともに、前記
    円筒壁に沿って湾曲した円弧状ガイド部を有する第1シ
    ャッター部材と、 前記開口の残余の一部を閉塞可能な第2シャッター部材
    と、 を備え、 前記ディスクメディアの非使用時には、前記第1シャッ
    ター部材と前記第2シャッター部材とが互いに端面を突
    き当てて前記開口を閉塞し、前記ディスクメディアの使
    用時には、前記円弧状ガイド部が前記円筒壁に沿って移
    動して前記第1シャッター部材を回動するとともに、前
    記第2シャッター部材が前記第1シャッター部材とは異
    なる方向へ移動して前記開口を開放するディスクカート
    リッジにおいて、 前記第1シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢す
    る第1付勢手段と、 前記第2シャッター部材を前記開口の閉塞方向へ付勢す
    る第2付勢手段と、 を備えたことを特徴とするディスクカートリッジ。
  12. 【請求項12】 前記第1付勢手段は、一端部が前記円
    弧状ガイド部に接続されるとともに、他端部が前記ケー
    スに接続され、前記円筒壁に沿って伸縮されるコイルば
    ねであることを特徴とする請求項11に記載のディスク
    カートリッジ。
  13. 【請求項13】 前記第1付勢手段は、一端部が前記円
    弧状ガイド部に接続されるとともに、他端部が前記ケー
    スに接続され、前記円筒壁に沿って引き出され、巻き取
    られるぜんまいばねであることを特徴とする請求項11
    に記載のディスクカートリッジ。
  14. 【請求項14】 上シェルと下シェルとの接合により形
    成され、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に
    収容するケースと、 前記下シェルの端部から平面視略U字状に切り欠かれて
    設けられた前記ディスクメディアへのアクセス用の開口
    と、 前記下シェルの外側に設けられて前記開口を開閉するシ
    ャッター部材と、 前記開口と重なるように、端部から平面視略U字状に切
    り欠かれて設けられた開口を有し、前記下シェルとの間
    で前記シャッター部材を移動可能に収容する被覆板部
    と、を備えたディスクカートリッジにおいて、 前記下シェルに設けられた開口の端部間に、前記下シェ
    ルの外形に沿って連結部材を架設したことを特徴とする
    ディスクカートリッジ。
  15. 【請求項15】 上シェルと下シェルとの接合により形
    成され、内部に円盤状のディスクメディアを回転可能に
    収容するケースと、 前記下シェルの端部から平面視略U字状に切り欠かれて
    設けられた前記ディスクメディアへのアクセス用の開口
    と、 前記下シェルの外側に設けられて前記開口を開閉するシ
    ャッター部材と、 前記開口と重なるように、端部から平面視略U字状に切
    り欠かれて設けられた開口を有し、前記下シェルとの間
    で前記シャッター部材を移動可能に収容する被覆板部
    と、を備えたディスクカートリッジにおいて、 前記下シェルに設けられた開口の端部を、前記上シェル
    の内面に固着したことを特徴とするディスクカートリッ
    ジ。
  16. 【請求項16】 円盤状のディスクメディアを回転可能
    に収容したケースの少なくとも片面に形成された前記デ
    ィスクメディアへのアクセス用の開口を開閉可能なシャ
    ッター部材を備えたディスクカートリッジにおいて、 前記ケースの後面に、ドライブ装置へ装填する際の手指
    の押当部を設けたことを特徴とするディスクカートリッ
    ジ。
  17. 【請求項17】 前記押当部は、前記後面の中央もしく
    は前記後面から上面及び/又は下面にかけての中央に設
    けられていることを特徴とする請求項16に記載のディ
    スクカートリッジ。
  18. 【請求項18】 前記押当部は、凹状に形成されている
    ことを特徴とする請求項16又は17に記載のディスク
    カートリッジ。
  19. 【請求項19】 前記押当部は、凸状に形成されている
    ことを特徴とする請求項16又は17に記載のディスク
    カートリッジ。
  20. 【請求項20】 前記押当部には、粗面化処理が施され
    ていることを特徴とする請求項16乃至19の何れかに
    記載のディスクカートリッジ。
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