JP2003029056A - 接続用光ファイバ部品 - Google Patents

接続用光ファイバ部品

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JP2003029056A
JP2003029056A JP2001209918A JP2001209918A JP2003029056A JP 2003029056 A JP2003029056 A JP 2003029056A JP 2001209918 A JP2001209918 A JP 2001209918A JP 2001209918 A JP2001209918 A JP 2001209918A JP 2003029056 A JP2003029056 A JP 2003029056A
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optical fiber
protective case
wiring board
protective
wired
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Koichi Arishima
功一 有島
Yoshi Kurosawa
善 黒澤
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NTT Electronics Corp
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NTT Electronics Corp
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    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/3608Fibre wiring boards, i.e. where fibres are embedded or attached in a pattern on or to a substrate, e.g. flexible sheets
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学特性が良好で、高い信頼性を示し、実装
性の高い接続用光ファイバ部品(光ファイバ配線板)を
提供する。 【解決手段】 複数本の光ファイバ11を予め設計され
たパターンどおりに交差して配線し、その配線された配
線板本体部10を、高剛性の保護ケース12,13で覆
う。保護ケースの内部を流動性材料で充填するか、ある
いは流動性材料を充填した後にこれをゲル化、あるいは
固体化する。あるいは、保護ケースの内部に収納されて
いる複数本の光ファイバの外側を、発泡性ポリマで保護
する。さらに保護ケースから突き出した複数本の光ファ
イバを、ブーツまたは保護シースで覆い、ブーツまたは
保護シースを保護ケースに固着または固定すると好まし
い。光ファイバは粘着層を介して保護ケースの内面に直
接配線してもよい。また、配線板本体部を接着剤等によ
り保護ケースに固定しても好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光部品間、光ボー
ド間、光架間を効率的に、かつ正確に光ファイバで接続
するための接続用光ファイバ部品(光ファイバ配線板と
もいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】いままでに、光部品間、光ボード間、光
架間を接続する接続用光ファイバ部品(以下、光ファイ
バ配線板という)として、種々の光ファイバ配線板が提
案されてきている。例えば、粘着層を表面に持つ可撓性
のある樹脂フィルム等の基板上に、予め設計されたパタ
ーン通りに光ファイバを布線し、この布線した光ファイ
バを固定する構造として、基板間、フィルム間に光ファ
イバを挟んだサンドイッチ型、あるいは基板上に配置さ
れた光ファイバを熱可塑性樹脂内に埋め込んだ埋め込み
型など、各種の光ファイバ配線板構造が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在ま
で提案されている上記のようなサンドイッチ型配線板で
は、比較的剛性の小さい材料を用いているため、配線板
に垂直な方向に応力が加わった場合、その応力が直接光
ファイバにかかることになり、そのため特に光ファイバ
が交差するクロス部へ応力が加わった場合には、その応
力に比例して光損失が増加するということが判明してい
る。したがって、光ファイバ配線板の外部応力に対する
信頼性を向上させることは、解決すべき重要な課題であ
る。
【0004】そこで、光ファイバを熱可塑性樹脂に埋め
込んだ埋め込み型の光ファイバ配線板が提案されたが、
この配線板は外部応力についてはある程度効果が認めら
れるものの、樹脂の硬化時に光ファイバに応力がかか
り、また温度の変化によって透過光強度の変動が起こり
やすくなる、などの新たな弱点をもっている。
【0005】そこで、本願発明者らは、フィルムによる
従来型のサンドイッチ型光ファイバ配線板における、応
力による損失増加の改善、および熱可塑性樹脂に埋め込
んだ従来型の埋め込み型光ファイバ配線板における、硬
化時の応力増加等の改善をはかり、外部応力への信頼性
を向上させるため、シリコーン樹脂を用いた埋め込み型
光ファイバ配線板を考案した。この新規な埋め込み型光
ファイバ配線板では、硬化収縮が小さく、硬化後も可撓
性を示すシリコーン樹脂を埋め込み用材料に用いている
ので、硬化時の光ファイバへの応力発生、硬化後の可撓
性の欠如の弱点が克服され、かつ曲げ時の導波損失の増
加が認められないという利点を確認した。
【0006】しかしながら、シリコーン樹脂を用いた光
ファイバ配線板を実装して検討した結果、外部からの引
っかき、切り込み等の力に対して機械的強度は必ずしも
高いとは言えず、この点がさらに解決すべき課題となっ
ていた。
【0007】また、樹脂埋め込み型においては、光ファ
イバを完全に埋め込む構造にすると樹脂の重量が想像以
上に大きく、例えばA4版(210mm×297mm)
の光ファイバ配線板では厚さ2mmで約120gとな
る。このため、この重量を配慮してこの重量を支えるた
めの止め具や、自重による折れ曲がりを防止するなどの
取り扱いに注意を払わねばならないなどの解決すべき点
があった。
【0008】さらに、光ボード、光架に多数の光ファイ
バが集中する場合には、米国規格においては光ファイバ
の集合体自体に難燃性が必要となる。樹脂埋め込み型の
配線板では樹脂自体に難燃性を付与すると、樹脂の流れ
性が低下して、生産性が著しく低下するという難点があ
る。
【0009】上述した光ファイバ配線板における課題を
まとめると、 ・サンドイッチ型光ファイバ配線板に見られる配線板へ
の垂直応力による光損失の発生、 ・従来の埋め込み型光ファイバ配線板に見られる硬化時
の応力発生、 ・シリコーン樹脂の埋め込み型光ファイバ配線板に見ら
れる機械的強度の弱さ、 ・樹脂埋め込み型光ファイバ配線板に共通に見られる樹
脂の重い重量による実装性の悪さ、 ・完全な難燃性の付与とその製造上の容易性の改善、な
どがある。
【0010】このような課題は、光ファイバ配線板にお
いて光学特性、信頼性、実装性のあらゆる観点から解決
すべき重要なものである。しかしながら、これまで提案
された光ファイバ配線板では、これら課題のすべてにつ
いて、特別な対策を施した光ファイバ配線板は実現され
ていない。
【0011】そこで、本発明の目的は、これら上述の課
題のすべてについて解決し、光学特性が良好で、高い信
頼性を示し、実装性の高い接続用光ファイバ部品(光フ
ァイバ配線板)を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、複数本の光ファイバを予め設計
されたパターンどおりに交差して配線し、該配線された
複数本の光ファイバを、金属板、プラスチック板、ガラ
ス板、セラミック板のいずれかひとつ、またはそれら複
数材の組合わせからなる高剛性の保護ケースで覆ったこ
とを特徴とする。
【0013】ここで、前記保護ケースから突き出した前
記複数本の光ファイバを、可撓性が高くかつ難燃性のプ
ラスチック、金属、セラミックあるいはガラス材料から
なるブーツまたは保護シースで覆い、該ブーツまたは該
保護シースを前記保護ケースに固着または固定したこと
は好ましい。
【0014】また、前記保護ケースの内部を流動性材料
で充填するか、あるいは流動性材料を充填した後にこれ
をゲル化、あるいは固体化したことは好ましい。
【0015】また、前記保護ケースの内部に収納されて
いる前記複数本の光ファイバの外側を、発泡性ポリマで
保護したことは好ましい。
【0016】また、前記保護ケースの上部内側の天井面
または該保護ケースの下部内側の床面に粘着層を設け、
該粘着層上に、前記複数本の光ファイバを予め設計され
たパターンどおりに配線したことは好ましい。
【0017】また、基板上に複数本の光ファイバを予め
設計されたパターンどおりに交差配線し、該基板を高剛
性の保護ケースに固定したことは好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0019】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態における光ファイバ配線板の外観構成を示す。
図1において、10は光ファイバ配線板本体部、11は
その本体部10から突き出た複数本の光ファイバまたは
テープファイバ、12は光ファイバ配線板本体部10を
収納する高剛性の保護ケース(筐体、ハウジング)の下
部、13はその保護ケースの上部である。
【0020】図1に示すように、光ファイバ配線部本体
部10を高剛性の保護ケース12、13に収納する。本
実施形態では、従来のような配線された光ファイバをポ
リマフィルムで挟み込んだサンドイッチ型、熱可塑性樹
脂やシリコーン樹脂などを用いて光ファイバを埋め込ん
だ埋め込み型の代わりに、配線された光ファイバ群また
は光ファイバ群を含む基板全体を高剛性の保護ケース1
2、13で覆うようにしているので、次のような効果が
期待できる。
【0021】まず、高剛性の保護ケース12、13はポ
リマフィルムや埋め込み樹脂に比べて、機械的強度が非
常に高い。このことは、外部応力による曲げ、光ファイ
バへの応力がほとんど除去できるため、機械的な信頼性
が非常に高いことを意味する。
【0022】また、高剛性の保護ケース12、13は、
精度良く設計することによって密閉型にできるととも
に、その内部の光ファイバ自体に自由な空間を提供する
ことができるため、クロス配線された光ファイバに対し
て応力フリーとすることができる。例えば、配線板本体
部10の両側から突き出した光ファイバ11を、箱型の
保護ケース下部12の上端縁と、蓋状の保護ケース上部
13の下部とで固定することによって、光ファイバ配線
板のクロス配線された本体部10は外部からの引っ張り
応力や側面への押応力から逃れることができる。
【0023】さらに、保護ケース12、13を比較的薄
くて比重の小さな金属やプラスチック、あるいはセラミ
ック等の材質で構成することによって、埋め込み型に比
べて軽量化が図れる。また、保護ケース12、13の材
質を金属や難燃性プラスチック、あるいはセラミックを
用いることにより、容易に難燃化が可能となる。
【0024】さらにまた、公知の密封材料やスポンジ状
弾性材等を利用して、保護ケース12、13とファイバ
取り出し部分の気密性を高くすることにより、耐環境性
に対する信頼性もさらに向上する。
【0025】このように、配線された光ファイバを高剛
性の保護ケース12、13で覆う本発明の光ファイバ配
線板は、外部応力や耐環境に対する信頼性、軽量化、難
燃性の点で優れている。
【0026】なお、保護ケースの形状については、図1
に代表的なものを示しているが、これに限定されるもの
ではない。
【0027】また、保護ケース12、13の材料は、金
属板、プラスチック板、セラミック板、ガラス板のいず
れかひとつでも良く、またこれら材料を複数用いたもの
でもよい。
【0028】保護ケース12、13の材料に要求される
特性としては、上記で述べたようにまず高い剛性や機械
的強度、軽量性、難燃性、水分子やガスの不透過性が必
須である。これらを全て満たす材料としては、金属、プ
ラスチック、セラミック、ガラス等からなる板状の材料
が挙げられる。特に、アルミ、チタン、難燃性プラスチ
ック(難撚化ABS、難撚化PO、難撚化PSなど)、
パイレックス(登録商標)などを素材とする板が最適で
ある。これらの材料を単独で用いるか、または複数の材
料を組み合わせて用いてもよい。
【0029】(第2の実施形態)図2の(a)は本発明
の第2の実施形態における光ファイバ配線板の断面構造
を示す。本実施形態は、配線された光ファイバ群11を
高剛性の保護ケース12、13で覆い、この保護ケース
12、13の内部を流動性材料14で充填し、ゲル化ま
たは固体化している。
【0030】前述の第1の実施形態のように、配線され
た光ファイバ群を保護ケース12、13で密閉すること
ができる。このとき、保護ケース12、13の内部を空
気雰囲気としてもよいが、光ファイバパターンの安定性
を図るため、図2の(a)に示すように、流動性材料1
4を保護ケース12、13の内部に流し込み、その後反
応させてゲル化または固体化すると好ましい。
【0031】これによって、充填しない場合よりも光フ
ァイバの動きが押えられ、外部からの加速度に対する光
学特性の変動を抑制できる。なお、流動性材料14はそ
のまま用いることも可能であるが、保護ケース12、1
3の完全な気密性が必要となるため、流動性材料14を
反応させてゲル化または固体化させれば、保護ケース1
2、13の機密性の要求条件を容易に満足させることが
できる。
【0032】(第3の実施形態)図2の(b)は本発明
の第3の実施形態における光ファイバ配線板の断面構造
を示す。本実施形態は、基板上に配線された光ファイバ
群11を高剛性の保護ケース12、13で覆い、この保
護ケース12、13の内部の複数本の光ファイバの外
側、あるいはその複数本の光ファイバを含む基板の外側
を、発泡性ポリマのサンドイッチ用シート15で保護し
たものである。発泡性ポリマとしては、シリコーン、ウ
レタン、フェノール、クロロプレイン、フッ素ゴム等が
あげられる。いずれも発泡することによって、密度の大
幅な減少、可撓性の向上、弾性の向上が図られ、特にシ
リコーンは耐環境性、耐熱性、耐溶剤性に優れており、
最適な材料のひとつである。
【0033】(第4の実施形態)図3の(a)〜(d)
は本発明の第4実施形態における光ファイバ配線板の断
面構造を示す。本実施形態は、基板上に配線された光フ
ァイバ群11を高剛性の保護ケース12、13で覆い、
保護ケース12、13から突き出した複数本の光ファイ
バ11を、可撓性が高くかつ難燃性のプラスチック、金
属、セラミック、あるいはガラス材料からなるブーツ1
6または保護シース17で覆い、さらには埋め込み材ま
たは接着剤18を用いて、そのブーツ16またはその保
護シース17を保護ケース12、13に固定したもので
ある。
【0034】図3の(a),(b)に示すように、保護
ケース12、13から突き出した複数本の光ファイバ1
1をブーツ16または保護シース17で覆うことによ
り、突き出した光ファイバ11への機械的強度を付与す
ることができる。特に、図3の(b)に示すように、保
護シース17は機械的強度を保ちつつ突き出した光ファ
イバ11を必要に応じて長くすることも可能である。
【0035】さらに、図3の(c),(d)に示すよう
に、保護ケース12、13内にそのブーツまたはその保
護シース17を接着あるいは固定することによって、特
別に専用の冶具を用いることなく、光ファイバ11の根
元部の機械的強度を保つことができる。
【0036】また、図3の(c)に示すように、光ファ
イバ配線板本体部を保護ケース12に接着剤18で固定
することにより、外部からの加速度に対する光学特性の
変動を抑制することができる。また、図3の(c)では
接着剤を用いて固定したが、光ファイバ配線板本体部1
0を保護ケース12にネジ止め等によって、機械的に固
定しても同様な効果が得られる。
【0037】ブーツ16または保護シース17に用いら
れる材料としては、機械的強度、可撓性、難燃性、重量
の観点から、難燃化ポリエチレン、難燃化シリコーン樹
脂、難燃化ABSなどのプラスチック、蛇腹形状を有す
るアルミニウム、ガラス繊維、金属繊維、セラミック繊
維等あるいはガラス材料である。これら材料を利用する
ことにより、光ファイバ配線板本体部10および突き出
した光ファイバ11の全てが難燃化された配線板の作製
が可能となる。
【0038】(第5の実施形態)図4および図5は、そ
れぞれ本発明の第5の実施形態における光ファイバ配線
板の外観構成を示す。本実施形態では、保護ケースの上
部ぶた13の内側の天井面または保護ケースの下部箱1
2の内側の床面に粘着層20を直接設け、この粘着層2
0に、複数本の光ファイバ11が予め設計されたパター
ンどおりに交差して配線される。
【0039】図4は、保護ケースの上部ふた13の裏
側、保護ケース内部となる面上に、粘着層20を設け、
ケース上部ふた内側表面に直接光ファイバ11を布線し
たものを例示している。図5は、保護ケースの下部箱1
2の内側、保護ケース内部となる面上に、粘着層20を
設け、ケース下部箱内側表面に直接光ファイバ11を布
線したものを例示している。
【0040】(第6の実施形態)図1の光ファイバ配線
板本体部10の基板として、表面に粘着層を持つ基板を
用い、この粘着層に、複数本の光ファイバ11を予め設
計されたパターンどおりに配線し、この配線された複数
本の光ファイバを含む基板を高剛性の保護ケース12、
13で覆った構成にしても、上記の本発明の第5の実施
形態と同様な効果が得られる。
【0041】
【実施例】次に、上述した本発明の各実施形態に対応す
る本発明の実施例を詳細に説明する。
【0042】(第1の実施例) (プラスチック保護ケース、ポリマ充填の例)図1は本
発明の第1、第2の実施形態に沿って作製した光ファイ
バ配線板の概観図である。図1に従い本発明の第1の実
施例における光ファイバ配線板の作製法、構造、作用に
ついて説明する。
【0043】まず、特開平11−119034号公報で
開示された光ファイバ布線装置を用いて、光ファイバ1
1を1本ずつ布線した。ここで、基板は厚さ50μmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、また
はポリイミドフィルムにゴム系粘着剤を50μm塗布し
たものを用いた。
【0044】このようにして得られた配線板本体部を図
1に示したプラスチック保護ケース12内にセットし、
市販のインジェクション装置(武蔵エンジニアリング社
製、ショットマスタ3(登録商標))で、発泡性シリコ
ーンを基板上のファイバ11を覆うように、かつ均一に
なるように塗布した。ここで、発泡性シリコーンは2液
混合型を用い、混合比10:1で混合後、すばやく上記
インジェクション装置にセットし、塗布した。その塗布
厚は発泡による体積膨張率(約4〜5倍)を考慮し、約
0.5mmとした。また、プラスチック保護ケース12
のプラスチックの板厚は1mm、内部空間の高さは3m
mとし、全体の厚さを5mmとした。
【0045】発泡性シリコーンの塗布後、温度を40度
に設定し、20分間発泡をさせた。
【0046】上記作製工程により、図2の(a)の断面
図で示すような、可撓性のある柔かい発泡性シリコーン
(流動性材料)14で覆われた光ファイバ配線板本体部
10が得られた。つぎに、保護ケースの上ぶた13をか
ぶせて、プラスチック保護ケースで覆われた光ファイバ
配線板が得られた。
【0047】このようにして得られた本発明に係る光フ
ァイバ配線板の特性は、下記の表1のとおりである。表
1での比較例は、本願発明者らが従来技法で作製した同
一配線パターンをポリイミドフィルムで上下サンドイッ
チした試料での測定結果である。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から、本発明の剛性の高い材質
からなる保護ケース12、13に収納された光ファイバ
配線板は、従来のサンドイッチ型光ファイバ配線板に比
べて、応力試験で良好な特性を示したことが分かる。ま
た、この結果は従来の可撓性樹脂による埋め込み型とほ
ぼ同じであるが、光ファイバ配線板の重量は約2/3以
下となっており、軽量化が図られた。
【0050】なお、本実施例では発泡性シリコーンを用
いたが、発泡性シリコーンの代わりに、ウレタンフォー
ム、フッ素ゴムフォーム等を用いても同様の結果が得ら
れた。さらに、発泡性でないポリマ、たとえば熱可塑性
ポリマ、ゲル状ポリマ等を用いた場合においても同じよ
うな結果が得られた。
【0051】さらに、保護ケース12、13の材質をプ
ラスチック以外に金属、セラミック、ガラスに代えて作
製した配線板でも、同等な結果が得られた。
【0052】(第2の実施例) (プラスチック保護ケース、ポリマシートの例)本発明
の第2の実施例では、上述の本発明の第1の実施例と同
様に、ポリイミドフィルム上にゴム系粘着剤(50μ
m)を塗布した基板に、複数の光ファイバ11を1本ず
つ予め設計されたパターンどおりに配線して光ファイバ
配線板本体部10を作製した。次に、図2の(b)断面
図に示すように、この光ファイバ配線板本体部10の上
にサンドイッチ用シートとしての発泡性シリコーンシー
ト15を貼りあわせ、プラスチック保護ケース12内に
セットした。その後、上部に保護ケースふた13をかぶ
せ、保護ケース入りの配線板を作製した。
【0053】本光ファイバ配線板について、上述の本発
明の第1の実施例で行った同様の試験を行った結果、下
記の表2に示す良好な結果が得られた。表2での比較例
は、本願発明者らが従来技法で作製した同一配線パター
ンをポリイミドフィルムで上下サンドイッチした試料で
の測定結果である。
【0054】
【表2】
【0055】また、上記発泡性シリコーンシートの代わ
りにポリイミドシートを貼りあわせた配線板を同様に作
製し、特性を測定した結果、表2と同等の値が得られ
た。
【0056】(第3の実施例) (プラスチックシース付の例)本発明の第3の実施例で
は、上記の第2の実施例と同様に、光ファイバ配線板本
体部10上に発泡性シリコーンシート15で覆った作製
した光ファイバ配線板を作製した。この光ファイバ配線
板から突き出した光ファイバ11に、図3の(b)の断
面図に示すように、難燃性ポリプロピレン製保護シース
17を被せた。その後、図3の(c)の断面図に示すよ
うに、光ファイバ配線板本体部10を保護ケース12、
13にセットする際に、保護シース17を保護ケース1
2に接着剤18で固定した。
【0057】このようにして得られた光ファイバ配線板
から突き出した光ファイバ11は、保護シース17で覆
われているため、曲げ、引っ張りに対して、非常に信頼
性が高くなっている。また、耐環境試験、耐応力試験の
結果は上記の第2の実施例と同等の結果が得られた。
【0058】また、図3の(a)の断面図に示すよう
に、保護シース17の代わりにブーツ16を用いて、こ
のブーツ16を保護ケース12に固定した。この光ファ
イバ配線板を測定したところ上記の表2と同等の結果が
得られた。
【0059】また、保護シース17で覆った後、図3の
(d)の断面図に示すように、保護ケース12、13内
に発泡性シリコーン等の埋め込み剤18を充填すること
で保護シース17を保護ケース12、13に固定した場
合にも、上記の表2と同等の結果が得られた。
【0060】(第4の実施例)上述の第1〜第3の実施
例3では、可撓性のフィルム基板上へ光ファイバを布線
した例を示したが、次に述べる本発明の第4の実施例で
は、保護ケース内に光ファイバを直接布線した例を示
す。
【0061】図4に示すように、保護ケースの上部ふた
13の裏側、すなわち保護ケース内部となる面上に、粘
着層20を設け、粘着層20を介してケース上部ふた1
3の内側表面に直接光ファイバ11を布線した。
【0062】その後、これを保護ケース下部12と嵌合
させた。図4では、ふた13の裏側を表にして図示して
いるが、保護ケース下部12と嵌合させる際には、ファ
イバ11は保護ケースの内側となるように嵌合する。
【0063】また、図5に示すように、保護ケース下部
12内の内部底面に粘着層20を直接設け、粘着層20
を介して保護ケース下部12内部底面に直接光ファイバ
11を布線した。光ファイバを布線後、これに保護ケー
ス上部13を嵌合させた。
【0064】このようにして作製した光ファイバ接続部
品も信頼性が高いが、さらに信頼性を高めるために、前
述のブーツ16やシース17で光ファイバ11を保護
し、ブーツやシースを保護ケースに固定した場合には、
さらに安定して光ファイバを保護することが出来た。
【0065】また、図2の(a),(b)に示した例を
応用して、保護ケースの上部ふた13の内側表面に布線
した光ファイバ11を発泡性シリコーンシート15で貼
り合わせて保護した。また、発泡性シリコーンシート1
5を貼り合わせる代わりに、流動性材料であるシリコー
ン樹脂14を流し込み、加熱してゲル化させ上記の布線
した光ファイバを覆ったものも作製した。
【0066】このようにして作製した保護ケース入り光
ファイバ配線板に対し、耐環境試験、耐応力試験を行っ
たところ、上記の表2と同等の結果が得られ、高い信頼
性を得ることができた。
【0067】なお、本実施例において、保護ケース上部
13、下部12に粘着層20を設ける方法としては、両
面テープのように中央に基板となるフィルムを設け、基
板フィルムの両面に粘着層を設けた両面テープを、保護
ケース上部13、下部12に貼り付けるか、または、保
護ケース上部13、下部12に直接、粘着剤を塗布やス
プレーして粘着層を設ける方法などがある。図4、図5
では粘着剤を塗布して粘着層20を作製した。
【0068】(第5の実施例)上述した第1〜第4の実
施例では、粘着層を表面に持つ基板上に予め設計された
パターン通りに布線し、そのパターンを維持する例を示
したが、次に図6を用いて説明する本発明の第5の実施
例では、パターンを維持せず、交差部分のファイバを固
定しない例を示す。
【0069】図6に示すように、本実施例では、第1の
実施例と同様に、粘着層を表面に持つ可撓性のあるフィ
ルム基板上に光ファイバ11を布線し、保護ケース12
内に入れ、フィルム基板からはみ出ているファイバを保
護シース17やブーツで覆い、保護シースやブーツは保
護ケース12に固定した。
【0070】その後、交差部分のファイバを固定してい
た粘着層を持つフィルム基板を、予め切れ込み線(ミシ
ン目)が入れてあった部分から切り取って剥がし取っ
た。その結果、保護シースやブーツに接している部分の
フィルム基板(粘着シート)19は、剥がさずにそのま
ま残すようにすることができた。
【0071】このように固定していたフィルム基板を剥
がし取ることにより、交差部分の光ファイバ11は完全
に自由となって、ファイバに応力がかかることはない。
【0072】さらに、信頼性を高めるために、保護ケー
ス内に流動性材料であるシリコーン樹脂を流し込み、加
熱してゲル化した。
【0073】このようにして作製した光ファイバ配線板
に対し、耐環境試験、耐応力試験を行ったところ、上述
の表2と同等の結果が得られ、高い信頼性を得ることが
できた。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光ファイバ配線板を保護する高剛性の保護ケースを用い
ているので、光ファイバ配線板の軽量化、機械的強度、
難燃性の向上を図ることができ、その結果として作業
性、実装性、信頼性の高い光ファイバ配線板が実現でき
る。
【0075】さらに、本発明によれば、突き出した光フ
ァイバをブーツまたは保護シースで覆うことによって、
全体が難燃化され、かつ信頼性の高い光ファイバ配線板
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態および実施例において配線さ
れた光ファイバを保護ケースに収納した構成の一例を示
す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態および実施例において保護ケ
ースに収納された光ファイバ配線板の断面構造の例を示
す断面図である。
【図3】本発明の実施形態および実施例において保護ケ
ース端部の断面構造の他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態および実施例において保護ケ
ースに収容した光ファイバ配線板の他の構成例を示す斜
視図である。
【図5】本発明の実施形態および実施例において保護ケ
ースに収容した光ファイバ配線板のさらに他の構成例を
示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態および実施例において保護ケ
ースに収容した光ファイバ配線板のさらに他の構成例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 光ファイバ配線板本体部 11 光ファイバあるいはテープファイバ 12 保護ケース下部 13 保護ケース上部 14 埋め込み材(流動性材料) 15 サンドイッチ用シート 16 ブーツ 17 保護シース 18 埋め込み材または接着剤 19 粘着シート 20 粘着層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の光ファイバを予め設計されたパ
    ターンどおりに交差して配線し、該配線された複数本の
    光ファイバを、金属板、プラスチック板、ガラス板、セ
    ラミック板のいずれかひとつ、またはそれら複数材の組
    合わせからなる高剛性の保護ケースで覆ったことを特徴
    とする接続用光ファイバ部品。
  2. 【請求項2】 前記保護ケースから突き出した前記複数
    本の光ファイバを、可撓性が高くかつ難燃性のプラスチ
    ック、金属、セラミックあるいはガラス材料からなるブ
    ーツまたは保護シースで覆い、該ブーツまたは該保護シ
    ースを前記保護ケースに固着または固定したことを特徴
    とする請求項1に記載の接続用光ファイバ部品。
  3. 【請求項3】 前記保護ケースの内部を流動性材料で充
    填するか、あるいは流動性材料を充填した後にこれをゲ
    ル化、あるいは固体化したことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の接続用光ファイバ部品。
  4. 【請求項4】 前記保護ケースの内部に収納されている
    前記複数本の光ファイバの外側を、発泡性ポリマで保護
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の接続用
    光ファイバ部品。
  5. 【請求項5】 前記保護ケースの上部内側の天井面また
    は該保護ケースの下部内側の床面に粘着層を設け、該粘
    着層上に、前記複数本の光ファイバを予め設計されたパ
    ターンどおりに配線したことを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の接続用光ファイバ部品。
  6. 【請求項6】 基板上に複数本の光ファイバを予め設計
    されたパターンどおりに交差配線し、該基板を高剛性の
    保護ケースに固定したことを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載の接続用光ファイバ部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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