JP2003028710A - 積分球、それを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法 - Google Patents
積分球、それを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法Info
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- JP2003028710A JP2003028710A JP2001209562A JP2001209562A JP2003028710A JP 2003028710 A JP2003028710 A JP 2003028710A JP 2001209562 A JP2001209562 A JP 2001209562A JP 2001209562 A JP2001209562 A JP 2001209562A JP 2003028710 A JP2003028710 A JP 2003028710A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遠紫外・真空紫外領域の光の測定精度の優れ
た積分球、それを用いた分光測定装置を提供する。 【解決手段】 波長領域が300nm以下の光のエネル
ギー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定する測定
装置に用いられる積分球であって、光を入射する入射窓
2及び光を受光する受光窓5を各々少なくとも1つ有す
る中空球体の入射窓2に、波長変換材として蛍光体を含
有する蛍光体被膜9が設けられている積分球、それを用
いた分光測定装置。
た積分球、それを用いた分光測定装置を提供する。 【解決手段】 波長領域が300nm以下の光のエネル
ギー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定する測定
装置に用いられる積分球であって、光を入射する入射窓
2及び光を受光する受光窓5を各々少なくとも1つ有す
る中空球体の入射窓2に、波長変換材として蛍光体を含
有する蛍光体被膜9が設けられている積分球、それを用
いた分光測定装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光のエネルギー強
度、分光エネルギー強度及び分布を測定する分光測定装
置に用いられる積分球、それを用いた分光測定装置、露
光装置および分光測定方法に関し、特に紫外領域の光の
測定評価に、その中でも従来測定が困難で精度の低かっ
た遠紫外領域、真空紫外領域での測定精度の向上の為に
有効な積分球および分光測定装置、この装置を用いた光
量測定方法に良好に適用できるものである。
度、分光エネルギー強度及び分布を測定する分光測定装
置に用いられる積分球、それを用いた分光測定装置、露
光装置および分光測定方法に関し、特に紫外領域の光の
測定評価に、その中でも従来測定が困難で精度の低かっ
た遠紫外領域、真空紫外領域での測定精度の向上の為に
有効な積分球および分光測定装置、この装置を用いた光
量測定方法に良好に適用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光のエネルギーの測定は、分光エ
ネルギー分布、分光透過率、分光反射率などの測定が行
なわれ、これらの測定は可視領域が主体で行われてい
た。
ネルギー分布、分光透過率、分光反射率などの測定が行
なわれ、これらの測定は可視領域が主体で行われてい
た。
【0003】分光測定装置は、光源から発せられた光線
を分光器によって単色光とし、該単色光はセクターミラ
ーにより参照光と試料光に分割し、参照光は反射ミラー
によって直接積分球に導かれ、一方、試料光は反射ミラ
ーによって試料を介して積分球に導かれ、積分球から取
り出された各々の光の光束を比較することにより光のエ
ネルギーの測定が行なわれる。
を分光器によって単色光とし、該単色光はセクターミラ
ーにより参照光と試料光に分割し、参照光は反射ミラー
によって直接積分球に導かれ、一方、試料光は反射ミラ
ーによって試料を介して積分球に導かれ、積分球から取
り出された各々の光の光束を比較することにより光のエ
ネルギーの測定が行なわれる。
【0004】分光測定装置における分光に使用される分
光器は、光学プリズム、回折格子、波長カットフィルタ
ー、干渉フィルター等が用途、精度によって使い分けら
れている。
光器は、光学プリズム、回折格子、波長カットフィルタ
ー、干渉フィルター等が用途、精度によって使い分けら
れている。
【0005】また、測定に使用される光源としては、タ
ングステン電球を中心にハロゲンランプ等の比較的安定
したものが使用されている為に問題は起こらなかった。
さらに、分光特性を測定するために用いられて来た積分
球は、内面に硫酸バリウム(BaSO4 )等の白色粉末
が塗工されたものが使用されてきた。
ングステン電球を中心にハロゲンランプ等の比較的安定
したものが使用されている為に問題は起こらなかった。
さらに、分光特性を測定するために用いられて来た積分
球は、内面に硫酸バリウム(BaSO4 )等の白色粉末
が塗工されたものが使用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
可視領域が主体で行われてきた精度の高い分光測定装置
に対して、最近、紫外領域の光線を利用した装置が各方
面で使用されるようになってきている。特に半導体の製
造に用いられるステッパー等の光源には水銀灯のg線
(λ=435.8nm)からi線(λ=365.0n
m)に、更に最近ではガスレーザーのKrF(λ=24
8.6nm)レーザー、ArF(λ=193.4nm)
レーザーへ移行してきた。そして、さらに波長の短いF
2(λ=157.6nm)レーザーを用いた装置が有力
視されている。
可視領域が主体で行われてきた精度の高い分光測定装置
に対して、最近、紫外領域の光線を利用した装置が各方
面で使用されるようになってきている。特に半導体の製
造に用いられるステッパー等の光源には水銀灯のg線
(λ=435.8nm)からi線(λ=365.0n
m)に、更に最近ではガスレーザーのKrF(λ=24
8.6nm)レーザー、ArF(λ=193.4nm)
レーザーへ移行してきた。そして、さらに波長の短いF
2(λ=157.6nm)レーザーを用いた装置が有力
視されている。
【0007】ここで大きな問題なのが、この紫外領域で
の測定をいかに精度良く行うかということである。精度
の高い紫外領域の測定には、可視光で用いていた硫酸バ
リウム等の白色顔料を積分球内面に塗工して用いること
は出来ない。硫酸バリウムなどの白色顔料は紫外領域、
特に遠紫外、真空紫外領域においては吸収が大きく十分
に性能を発揮することができないためである。
の測定をいかに精度良く行うかということである。精度
の高い紫外領域の測定には、可視光で用いていた硫酸バ
リウム等の白色顔料を積分球内面に塗工して用いること
は出来ない。硫酸バリウムなどの白色顔料は紫外領域、
特に遠紫外、真空紫外領域においては吸収が大きく十分
に性能を発揮することができないためである。
【0008】そのため、紫外領域での測定例として、図
7に示したように積分球を用いない方法が用いられる場
合もある。これは検出器31の直前に波長変換材32を
配置し、ここで紫外光を可視光に変換し、可視光の検出
器で受光する方法である。しかしこの方法でも、図8に
示すように、試料によっては精度の高い正確な測定を行
うことが出来ない。
7に示したように積分球を用いない方法が用いられる場
合もある。これは検出器31の直前に波長変換材32を
配置し、ここで紫外光を可視光に変換し、可視光の検出
器で受光する方法である。しかしこの方法でも、図8に
示すように、試料によっては精度の高い正確な測定を行
うことが出来ない。
【0009】図8(a)は試料なしの場合、図8(b)
は厚い試料の場合、図8(c)はパワーのある試料の場
合を示す。図8(a)のように、試料なしの場合に焦点
を結ぶように設計した場合、図8(b)の厚い試料33
aでは、その材料の屈折率の関係から、若干焦点距離が
変わることがある。通常、試料の透過率測定の際は、試
料なしの透過率を100%基準として算出するが、試料
なしと試料ありの場合で波長変換材32に照射される面
積が異なるため、受光部の持っているローカリティ(受
光面内感度むら)や蛍光体の発光効率などが影響し、精
度の高い正確な測定が出来ないことがある。
は厚い試料の場合、図8(c)はパワーのある試料の場
合を示す。図8(a)のように、試料なしの場合に焦点
を結ぶように設計した場合、図8(b)の厚い試料33
aでは、その材料の屈折率の関係から、若干焦点距離が
変わることがある。通常、試料の透過率測定の際は、試
料なしの透過率を100%基準として算出するが、試料
なしと試料ありの場合で波長変換材32に照射される面
積が異なるため、受光部の持っているローカリティ(受
光面内感度むら)や蛍光体の発光効率などが影響し、精
度の高い正確な測定が出来ないことがある。
【0010】また、図8(c)のようなパワーを持った
試料33bでは、その被測定試料のパワーによって、光
の焦点位置や広がり角が異なるため、波長変換材32に
照射される面積が異なる。さらに、場合によっては検出
器31の検出面以上に広がってしまう場合もあり、これ
では検出器に光が入らないために正確な測定が出来な
い。たとえ、入射光が平行光だった場合でも、被測定試
料のパワーによって焦点距離や広がり角が異なるため、
精度の高い測定を行うことが出来ないことがある。
試料33bでは、その被測定試料のパワーによって、光
の焦点位置や広がり角が異なるため、波長変換材32に
照射される面積が異なる。さらに、場合によっては検出
器31の検出面以上に広がってしまう場合もあり、これ
では検出器に光が入らないために正確な測定が出来な
い。たとえ、入射光が平行光だった場合でも、被測定試
料のパワーによって焦点距離や広がり角が異なるため、
精度の高い測定を行うことが出来ないことがある。
【0011】本発明は、この様な従来技術の問題に鑑み
てなされたものであり、特に紫外領域の光、特に遠紫外
・真空紫外領域において、測定精度の優れた積分球、そ
れを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法
を提供することを目的とするものである。
てなされたものであり、特に紫外領域の光、特に遠紫外
・真空紫外領域において、測定精度の優れた積分球、そ
れを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光のエ
ネルギー強度、光の分光エネルギー強度及び分布の内の
少なくとも1つを測定する為の分光測定装置に用いられ
る積分球であって、光を入射する入射窓及び光を受光す
る受光窓を各々少なくとも1つ有し、該入射窓に蛍光体
を含有する蛍光体被膜が設けられていることを特徴とす
る積分球である。
ネルギー強度、光の分光エネルギー強度及び分布の内の
少なくとも1つを測定する為の分光測定装置に用いられ
る積分球であって、光を入射する入射窓及び光を受光す
る受光窓を各々少なくとも1つ有し、該入射窓に蛍光体
を含有する蛍光体被膜が設けられていることを特徴とす
る積分球である。
【0013】また、本発明は、上記の積分球を用いた分
光測定装置である。
光測定装置である。
【0014】また、本発明は、光のエネルギー強度、光
の分光エネルギー強度及び分布の内の少なくとも1つを
測定する分光測定方法において、光を入射する入射窓及
び光を受光する受光窓を各々少なくとも1つ有し、該入
射窓に蛍光体を含有する蛍光体被膜が設けられている積
分球に光を照射して蛍光光線を発光させる工程、該発光
した蛍光光線を積分球の内面で拡散反射させて該蛍光光
線を測定する工程を有することを特徴とする分光測定方
法である。
の分光エネルギー強度及び分布の内の少なくとも1つを
測定する分光測定方法において、光を入射する入射窓及
び光を受光する受光窓を各々少なくとも1つ有し、該入
射窓に蛍光体を含有する蛍光体被膜が設けられている積
分球に光を照射して蛍光光線を発光させる工程、該発光
した蛍光光線を積分球の内面で拡散反射させて該蛍光光
線を測定する工程を有することを特徴とする分光測定方
法である。
【0015】さらに、本発明は、上記の積分球を用いて
蛍光光線を発光させ、該蛍光光線を積分球の内面で拡散
反射させて測定する手段を具備した露光装置である。上
記の露光装置は、光を入射する部分に、前記蛍光体を含
有する蛍光体被膜が設けられている積分球を用いて光量
を測定するのが好ましい。
蛍光光線を発光させ、該蛍光光線を積分球の内面で拡散
反射させて測定する手段を具備した露光装置である。上
記の露光装置は、光を入射する部分に、前記蛍光体を含
有する蛍光体被膜が設けられている積分球を用いて光量
を測定するのが好ましい。
【0016】さらに、本発明は、上記の露光装置を用い
てパターン露光を行なってデバイスを製造することを特
徴とするデバイスの製造方法である。
てパターン露光を行なってデバイスを製造することを特
徴とするデバイスの製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の積分球は、光のエネルギ
ー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定する測定装
置に用いられる積分球であって、光を入射する入射窓及
び光を受光する受光窓を各々少なくとも1つ有する中空
球体の入射窓に、波長変換材として蛍光体を含有する蛍
光体被膜を用いることを特徴とする。
ー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定する測定装
置に用いられる積分球であって、光を入射する入射窓及
び光を受光する受光窓を各々少なくとも1つ有する中空
球体の入射窓に、波長変換材として蛍光体を含有する蛍
光体被膜を用いることを特徴とする。
【0018】また、本発明は、上記の積分球を用いた光
のエネルギー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定
する測定方法および装置に関するものである。前記光の
波長領域が300nm以下であるのが好ましい。前記蛍
光体被膜は、入射する光を変換して蛍光光線を発光させ
る波長変換材として用いられるのが好ましい。
のエネルギー強度、分光エネルギー強度及び分布を測定
する測定方法および装置に関するものである。前記光の
波長領域が300nm以下であるのが好ましい。前記蛍
光体被膜は、入射する光を変換して蛍光光線を発光させ
る波長変換材として用いられるのが好ましい。
【0019】前記蛍光体が無機蛍光体または有機蛍光体
であるのが好ましい。前記無機蛍光体がBaMg2 Al
16O27:Eu、(SrCaBa)5 (PO4)3 Cl:
Eu、BaSi2 O5 :Pb、YPO4 :Ce、Sr2
P2 O7 :Eu、ZnS:Cu,Alから選ばれた少な
くとも1種であり、前記有機蛍光体がサリチル酸ナトリ
ウム、エオシン、アントラセン、ジアミノスチルベン誘
導体、テルフェニル、リュモゲン、コローネンから選ば
れた少なくとも1種であるのが好ましい。
であるのが好ましい。前記無機蛍光体がBaMg2 Al
16O27:Eu、(SrCaBa)5 (PO4)3 Cl:
Eu、BaSi2 O5 :Pb、YPO4 :Ce、Sr2
P2 O7 :Eu、ZnS:Cu,Alから選ばれた少な
くとも1種であり、前記有機蛍光体がサリチル酸ナトリ
ウム、エオシン、アントラセン、ジアミノスチルベン誘
導体、テルフェニル、リュモゲン、コローネンから選ば
れた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0020】前記蛍光体被膜が蛍光体と蛍光体を懸架支
持するバインダーを、蛍光体100重量部に対してバイ
ンダー0〜10重量部含有するのが好ましい。前記バイ
ンダーが水溶性樹脂からなるのが好ましい。前記入射窓
に設けられている蛍光体被膜は光透過性基板上に塗布さ
れて設けられているのが好ましい。
持するバインダーを、蛍光体100重量部に対してバイ
ンダー0〜10重量部含有するのが好ましい。前記バイ
ンダーが水溶性樹脂からなるのが好ましい。前記入射窓
に設けられている蛍光体被膜は光透過性基板上に塗布さ
れて設けられているのが好ましい。
【0021】前記中空球体の入射窓に配置されている蛍
光体被膜は、ガラス材料光透過材料の表裏面のいずれか
一方に塗布されていることが好ましい。また、前記中空
球体の入射窓は、真空または酸素濃度の低い環境と大気
の境界に配置される場合もある。また、前記積分球をエ
ネルギー強度、光の分光エネルギー強度及び分布を測定
する測定装置や、露光装置にも適用することが出来る。
光体被膜は、ガラス材料光透過材料の表裏面のいずれか
一方に塗布されていることが好ましい。また、前記中空
球体の入射窓は、真空または酸素濃度の低い環境と大気
の境界に配置される場合もある。また、前記積分球をエ
ネルギー強度、光の分光エネルギー強度及び分布を測定
する測定装置や、露光装置にも適用することが出来る。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 実施例1 本発明の一例に関して、図3に示す分光測定装置を用い
て説明する。本実施例は、積分球1に2つの入射窓2を
直交方向に配置し、参照光3と試料光4がその入射窓2
を通って積分球1内に導かれる。そして、積分球内には
検知器16を配置した1つの受光窓5があり、この検知
器16で光量測定を行う分光測定装置の例を示したもの
である。
する。 実施例1 本発明の一例に関して、図3に示す分光測定装置を用い
て説明する。本実施例は、積分球1に2つの入射窓2を
直交方向に配置し、参照光3と試料光4がその入射窓2
を通って積分球1内に導かれる。そして、積分球内には
検知器16を配置した1つの受光窓5があり、この検知
器16で光量測定を行う分光測定装置の例を示したもの
である。
【0023】図3に示した光の分光エネルギー強度及び
分布を測定する分光測定装置において、光源7から発せ
られた光は分光器6によって単色光化される。単色光は
セクターミラー15により参照光3と試料光4に時間的
に切替えられ(時系列に光路分割され)、参照光3は反
射ミラー14aによって積分球1に導かれる。一方、試
料光4は反射ミラー14bによって試料8を介して積分
球1に導かれる。図3の通り、試料光4と参照光3は直
行した2つの入射窓2から交互に同一積分球内に入射さ
れる。
分布を測定する分光測定装置において、光源7から発せ
られた光は分光器6によって単色光化される。単色光は
セクターミラー15により参照光3と試料光4に時間的
に切替えられ(時系列に光路分割され)、参照光3は反
射ミラー14aによって積分球1に導かれる。一方、試
料光4は反射ミラー14bによって試料8を介して積分
球1に導かれる。図3の通り、試料光4と参照光3は直
行した2つの入射窓2から交互に同一積分球内に入射さ
れる。
【0024】図1はこの分光測定装置に用いられる積分
球の概略図であり、光の照射方向に対して直角方向から
見た断面図である。
球の概略図であり、光の照射方向に対して直角方向から
見た断面図である。
【0025】図3に示す分光測定装置の試料を介して導
かれた試料光4は、入射窓2に照射される。この入射窓
には蛍光体を含有する蛍光体被膜9が付いた平行平板1
0が設けられ、可視光を通す材料で形成されており、こ
こで波長変換が行われる。この蛍光体を含有する蛍光体
被膜9は、入射窓2の光入射側表面に塗布されている。
かれた試料光4は、入射窓2に照射される。この入射窓
には蛍光体を含有する蛍光体被膜9が付いた平行平板1
0が設けられ、可視光を通す材料で形成されており、こ
こで波長変換が行われる。この蛍光体を含有する蛍光体
被膜9は、入射窓2の光入射側表面に塗布されている。
【0026】図1に示したとおり、試料光(紫外光)4
は、入射窓2の表面に塗布された、蛍光体を含有する蛍
光体被膜9において蛍光光線(可視光)11に変換さ
れ、入射窓である平行平板10を透過し、中空球体であ
る積分球1内に導かれる。この積分球1は、可視光領域
で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔料が内面
に塗布された被膜12が形成されている。入射窓2にお
いて可視光へ波長変換された光が積分球内に入るため、
積分球材料は可視光で用いられているものと同じでよ
い。そして、積分球内に入射した蛍光光線(可視光)
は、積分球表面での拡散反射を繰り返しながら、光電管
(フォトマル)からなる検知器16に達して測定され
る。
は、入射窓2の表面に塗布された、蛍光体を含有する蛍
光体被膜9において蛍光光線(可視光)11に変換さ
れ、入射窓である平行平板10を透過し、中空球体であ
る積分球1内に導かれる。この積分球1は、可視光領域
で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔料が内面
に塗布された被膜12が形成されている。入射窓2にお
いて可視光へ波長変換された光が積分球内に入るため、
積分球材料は可視光で用いられているものと同じでよ
い。そして、積分球内に入射した蛍光光線(可視光)
は、積分球表面での拡散反射を繰り返しながら、光電管
(フォトマル)からなる検知器16に達して測定され
る。
【0027】その一方、図3に示す分光測定装置の反射
ミラー14aから導かれた参照光3は、前述した試料光
4の入射窓に対して90度ずれた、別の入射窓に照射さ
れる。この入射窓にも前記と同じ蛍光体を含有する蛍光
体被膜がついた平行平板が設けられており、参照光(紫
外光)3は、この蛍光体を含有する蛍光体被膜におい
て、蛍光光線(可視光)に変換され入射窓を透過し、中
空球体である積分球内に導かれる。そして同じように、
積分球内に入射した可視光である蛍光光線は、積分球表
面での拡散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマ
ル)からなる検知器に達して測定される。
ミラー14aから導かれた参照光3は、前述した試料光
4の入射窓に対して90度ずれた、別の入射窓に照射さ
れる。この入射窓にも前記と同じ蛍光体を含有する蛍光
体被膜がついた平行平板が設けられており、参照光(紫
外光)3は、この蛍光体を含有する蛍光体被膜におい
て、蛍光光線(可視光)に変換され入射窓を透過し、中
空球体である積分球内に導かれる。そして同じように、
積分球内に入射した可視光である蛍光光線は、積分球表
面での拡散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマ
ル)からなる検知器に達して測定される。
【0028】紫外光は大気の酸素などに吸収されてしま
うため、紫外光の光路13の酸素濃度を低くする必要が
ある。酸素濃度を低くするためには、真空引きによって
酸素を排気する方法、窒素・ヘリウムなどの不活性ガス
を導入して酸素を排気する方法、真空と不活性ガス導入
を組み合わせる方法などが好ましい。
うため、紫外光の光路13の酸素濃度を低くする必要が
ある。酸素濃度を低くするためには、真空引きによって
酸素を排気する方法、窒素・ヘリウムなどの不活性ガス
を導入して酸素を排気する方法、真空と不活性ガス導入
を組み合わせる方法などが好ましい。
【0029】一方、可視光は大気中も透過するため、こ
の入射窓2は低酸素濃度領域と大気の間に配置されてい
る(図1参照)。つまり、光源・分光器から入射窓の間
(紫外光の光路)は低酸素濃度領域とし、可視光の光路
である積分球内は大気になっており、この入射窓は2つ
の環境を分離する境界の役目もしている。図1の13で
示した領域が紫外光の光路であって、このように、紫外
光が透過する光路は低酸素濃度領域とする必要がある。
装置全体を低酸素濃度領域にしても良いが、少なくとも
紫外光の光路のみが低酸素濃度領域にする必要がある。
の入射窓2は低酸素濃度領域と大気の間に配置されてい
る(図1参照)。つまり、光源・分光器から入射窓の間
(紫外光の光路)は低酸素濃度領域とし、可視光の光路
である積分球内は大気になっており、この入射窓は2つ
の環境を分離する境界の役目もしている。図1の13で
示した領域が紫外光の光路であって、このように、紫外
光が透過する光路は低酸素濃度領域とする必要がある。
装置全体を低酸素濃度領域にしても良いが、少なくとも
紫外光の光路のみが低酸素濃度領域にする必要がある。
【0030】したがって、光源・分光器から入射窓の間
(紫外光の光路)は低酸素濃度領域とし、可視光の光路
である積分球内は大気になっており、この入射窓は2つ
の環境を分離する境界にすることで、積分球と試料の環
境を分離できるため、積分球から発生する脱ガスなどに
よって生じる、試料表面の汚染原因を取り除くこともで
き、より精度の高い測定を行うことが出来る。勿論、積
分球内も低酸素濃度にする場合でも良い。
(紫外光の光路)は低酸素濃度領域とし、可視光の光路
である積分球内は大気になっており、この入射窓は2つ
の環境を分離する境界にすることで、積分球と試料の環
境を分離できるため、積分球から発生する脱ガスなどに
よって生じる、試料表面の汚染原因を取り除くこともで
き、より精度の高い測定を行うことが出来る。勿論、積
分球内も低酸素濃度にする場合でも良い。
【0031】本発明の分光測定装置には、光の波長領域
が300nm以下、好ましくは90〜250nmの遠紫
外・真空紫外領域の光エネルギーの測定を行う場合で
も、可視域で効率よく反射する一般的な積分球を用いて
おり、かつ、積分球の入射窓が開口ではなく、蛍光体被
膜付きのガラス材料等からなる基板で構成されているこ
とを特徴とする。
が300nm以下、好ましくは90〜250nmの遠紫
外・真空紫外領域の光エネルギーの測定を行う場合で
も、可視域で効率よく反射する一般的な積分球を用いて
おり、かつ、積分球の入射窓が開口ではなく、蛍光体被
膜付きのガラス材料等からなる基板で構成されているこ
とを特徴とする。
【0032】この積分球は、通常検知器と組み合わせて
用いられ、検知器を配置するための受光窓と、光束を中
空球体内に入れる入射窓の大きさは、球の内径の1/1
0程度が好ましい。本実施例では、これら2つの入射窓
は互いに直交している場合を示したが、この窓の位置は
直交に限ったものではなく、いずれの位置に配置しても
良い。そして、積分球の中空球体は、特に制限はなく通
常使用されているものを用いることができる。例えば基
材としてはアルミニウム、ジュラルミン、黄銅等の金
属、セラミックス、プラスチックなどが使用出来る。高
反射特性を得るためには内面にアルミニウム、銀等の金
属を真空蒸着、鍍(メッキ)等の成膜法を用いて成膜す
る。耐候性を向上させる為に弗化マグネシウム等の弗化
金属を更に積層した後、塗工することも効果がある。
用いられ、検知器を配置するための受光窓と、光束を中
空球体内に入れる入射窓の大きさは、球の内径の1/1
0程度が好ましい。本実施例では、これら2つの入射窓
は互いに直交している場合を示したが、この窓の位置は
直交に限ったものではなく、いずれの位置に配置しても
良い。そして、積分球の中空球体は、特に制限はなく通
常使用されているものを用いることができる。例えば基
材としてはアルミニウム、ジュラルミン、黄銅等の金
属、セラミックス、プラスチックなどが使用出来る。高
反射特性を得るためには内面にアルミニウム、銀等の金
属を真空蒸着、鍍(メッキ)等の成膜法を用いて成膜す
る。耐候性を向上させる為に弗化マグネシウム等の弗化
金属を更に積層した後、塗工することも効果がある。
【0033】また、この積分球の入射窓は図2に示すよ
うに、2種類の場合が考えられる。1つは図2(a)に
示す様に、入射窓が可視光透過材料22で作成される場
合である。このように、可視光を透過する入射窓の片面
に蛍光体を含有する蛍光体被膜21を塗布する際、光入
射光側にこの被膜を塗布する。したがって、測定光(紫
外光)は入射窓に当たった際、表面に塗布された蛍光体
を含有する蛍光体被膜において蛍光(可視光)に変換さ
れ、入射窓を透過し積分球内に導かれる。
うに、2種類の場合が考えられる。1つは図2(a)に
示す様に、入射窓が可視光透過材料22で作成される場
合である。このように、可視光を透過する入射窓の片面
に蛍光体を含有する蛍光体被膜21を塗布する際、光入
射光側にこの被膜を塗布する。したがって、測定光(紫
外光)は入射窓に当たった際、表面に塗布された蛍光体
を含有する蛍光体被膜において蛍光(可視光)に変換さ
れ、入射窓を透過し積分球内に導かれる。
【0034】もう1つは、図2(b)に示す様に、入射
窓がCaF2 ・MgF2 などの紫外光透過材料23で作
成される場合である。このように、紫外光を透過する入
射窓の片面に蛍光体を含有する蛍光体被膜21を塗布す
る際、光出射側(積分球側)にこの被膜を配置する。し
たがって、測定光(紫外光)は入射窓を透過したのち、
裏面に塗布された蛍光体を含有する蛍光体被膜において
蛍光(可視光)に変換され、積分球内に導かれる。いず
れの手法においても、波長変換を目的としているもので
あって、上記2種類のどちらでも良いが、両者にはそれ
ぞれに別の効果がある。
窓がCaF2 ・MgF2 などの紫外光透過材料23で作
成される場合である。このように、紫外光を透過する入
射窓の片面に蛍光体を含有する蛍光体被膜21を塗布す
る際、光出射側(積分球側)にこの被膜を配置する。し
たがって、測定光(紫外光)は入射窓を透過したのち、
裏面に塗布された蛍光体を含有する蛍光体被膜において
蛍光(可視光)に変換され、積分球内に導かれる。いず
れの手法においても、波長変換を目的としているもので
あって、上記2種類のどちらでも良いが、両者にはそれ
ぞれに別の効果がある。
【0035】効率の観点からすると図2(a)の方が望
ましい。図2(a)のように、蛍光体被膜が入射側に塗
布されていれば、すべての光量を蛍光体に照射し、可視
光に変換することが出来る。そして、可視光の透過材料
は安価で種類も多く、紫外光に比べて透過率が高いこと
から、より多くの光を積分球に導入することが出来る。
ましい。図2(a)のように、蛍光体被膜が入射側に塗
布されていれば、すべての光量を蛍光体に照射し、可視
光に変換することが出来る。そして、可視光の透過材料
は安価で種類も多く、紫外光に比べて透過率が高いこと
から、より多くの光を積分球に導入することが出来る。
【0036】一方、脱ガスの観点からすると、図2
(b)の方が望ましい。図2(a)のように入射窓が可
視光材料で作成され、蛍光体被膜が光入射側に塗布され
ている場合は、蛍光体被膜から脱ガスが発生する可能性
があるからである。しかし、この場合は、図2(a)よ
り若干効率が低くなる。なぜなら、入射窓を透過した紫
外光だけが蛍光体に照射するからである。紫外光を透過
する材料にCaF2やMgF2などがあるが、高価な上、
短波長になるほど入射窓の透過率が可視光よりも悪くな
るため、蛍光体に照射される光量が少なくなり、最終的
に積分球に導入される光量が、図2(a)より少なくな
るためである。
(b)の方が望ましい。図2(a)のように入射窓が可
視光材料で作成され、蛍光体被膜が光入射側に塗布され
ている場合は、蛍光体被膜から脱ガスが発生する可能性
があるからである。しかし、この場合は、図2(a)よ
り若干効率が低くなる。なぜなら、入射窓を透過した紫
外光だけが蛍光体に照射するからである。紫外光を透過
する材料にCaF2やMgF2などがあるが、高価な上、
短波長になるほど入射窓の透過率が可視光よりも悪くな
るため、蛍光体に照射される光量が少なくなり、最終的
に積分球に導入される光量が、図2(a)より少なくな
るためである。
【0037】入射窓の構成については、例えば、光量を
優先するか、清浄度を優先するかによっていずれを採用
するかを決定する等して、いずれの入射窓を用いても良
い。
優先するか、清浄度を優先するかによっていずれを採用
するかを決定する等して、いずれの入射窓を用いても良
い。
【0038】本発明に使用する蛍光体は、紫外領域の
光、特に遠紫外、真空紫外領域の光により刺激を受けて
発光し蛍光光線を発生する蛍光体が用いられる。光電管
の特性(分光感度)と蛍光体の分光感度を合致させれば
高感度の高性能の測定を行なうことができ、光電管の種
類に対応して蛍光体の種類を選択すればよい。蛍光体に
要求される条件としては、発光時間、残光特性、安定
性、耐候性が良好なものが好ましい。
光、特に遠紫外、真空紫外領域の光により刺激を受けて
発光し蛍光光線を発生する蛍光体が用いられる。光電管
の特性(分光感度)と蛍光体の分光感度を合致させれば
高感度の高性能の測定を行なうことができ、光電管の種
類に対応して蛍光体の種類を選択すればよい。蛍光体に
要求される条件としては、発光時間、残光特性、安定
性、耐候性が良好なものが好ましい。
【0039】この蛍光体には無機蛍光体または有機蛍光
体が用いられる。特にその種類を限定する必要は無い
が、無機蛍光体としては、例えばBaMg2 Al
16O27:Eu、(SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:
Eu、BaSi2 O5 :Pb、YPO 4 :Ce、Sr2
P2 O7 :Eu、ZnS:Cu,Al等が挙げられる。
また、有機蛍光体としては、例えばサリチル酸ナトリウ
ム、エオシン、アントラセン、ジアミノスチルベン誘導
体、テルフェニル、リュモゲン、コローネン等が挙げら
れる。また、無機蛍光体は、耐久性において有機蛍光体
よりも優れているので好ましい。
体が用いられる。特にその種類を限定する必要は無い
が、無機蛍光体としては、例えばBaMg2 Al
16O27:Eu、(SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:
Eu、BaSi2 O5 :Pb、YPO 4 :Ce、Sr2
P2 O7 :Eu、ZnS:Cu,Al等が挙げられる。
また、有機蛍光体としては、例えばサリチル酸ナトリウ
ム、エオシン、アントラセン、ジアミノスチルベン誘導
体、テルフェニル、リュモゲン、コローネン等が挙げら
れる。また、無機蛍光体は、耐久性において有機蛍光体
よりも優れているので好ましい。
【0040】本発明において、入射窓には上記の蛍光体
を塗布して蛍光体被膜を形成して用いる。蛍光体被膜
は、蛍光体の単独からなる被膜、および蛍光体と蛍光体
を懸架支持するバインダーを含有する被膜のいずれでも
よい。
を塗布して蛍光体被膜を形成して用いる。蛍光体被膜
は、蛍光体の単独からなる被膜、および蛍光体と蛍光体
を懸架支持するバインダーを含有する被膜のいずれでも
よい。
【0041】蛍光体の単独からなる蛍光体被膜は、蛍光
体の粉末をアルコール等の溶媒に分散して積分球の中空
球体の内面に塗布して乾燥させることにより形成するこ
とができる。
体の粉末をアルコール等の溶媒に分散して積分球の中空
球体の内面に塗布して乾燥させることにより形成するこ
とができる。
【0042】また、蛍光体と蛍光体を懸架支持するバイ
ンダーを含有する蛍光体被膜は、蛍光体の粉末、バイン
ダーおよび溶媒を含有する溶液を積分球の中空球体の内
面に塗布して乾燥させることにより形成することができ
る。
ンダーを含有する蛍光体被膜は、蛍光体の粉末、バイン
ダーおよび溶媒を含有する溶液を積分球の中空球体の内
面に塗布して乾燥させることにより形成することができ
る。
【0043】蛍光体を懸架支持する為のバインダーとし
ては、特に限定する必要は無いが水溶性樹脂が好まし
い。水溶性樹脂として、例えばポリビニルアルコール
(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。蛍光
体被膜中のバインダーの含有量は、乾燥重量基準で蛍光
体100重量部に対してバインダー0〜10重量部、好
ましくは0.1〜2重量部が望ましい。
ては、特に限定する必要は無いが水溶性樹脂が好まし
い。水溶性樹脂として、例えばポリビニルアルコール
(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。蛍光
体被膜中のバインダーの含有量は、乾燥重量基準で蛍光
体100重量部に対してバインダー0〜10重量部、好
ましくは0.1〜2重量部が望ましい。
【0044】蛍光体被膜の膜厚は約0.1〜2mmの範
囲が好ましい。入射窓の片面に蛍光体被膜を形成する方
法は、上記の塗布方法に限定されることはなく、蛍光体
を蒸着、堆積することにより形成することもできる。
囲が好ましい。入射窓の片面に蛍光体被膜を形成する方
法は、上記の塗布方法に限定されることはなく、蛍光体
を蒸着、堆積することにより形成することもできる。
【0045】検知器で測定される蛍光光線の波長は、通
常350nm以上、好ましくは400〜500nmの範
囲である。本発明の分光測定装置は、上記の積分球を用
いることにより、光の波長領域が300nm以下の遠紫
外、真空紫外領域の光の分光エネルギー強度及び分布等
のエネルギーの測定を行うことができる。
常350nm以上、好ましくは400〜500nmの範
囲である。本発明の分光測定装置は、上記の積分球を用
いることにより、光の波長領域が300nm以下の遠紫
外、真空紫外領域の光の分光エネルギー強度及び分布等
のエネルギーの測定を行うことができる。
【0046】本実施例および以下の実施例において、入
射窓はすべて平行平板の場合として説明したが、入射窓
の片面に蛍光体を含有する蛍光体被膜がついていること
が重要であって、入射窓の形状は平行平板に限らず、球
面・非球面などの形状でも良い。また、検出器としてフ
ォトマルの場合を記載したが、別の検出器であっても同
様の効果が得られる。
射窓はすべて平行平板の場合として説明したが、入射窓
の片面に蛍光体を含有する蛍光体被膜がついていること
が重要であって、入射窓の形状は平行平板に限らず、球
面・非球面などの形状でも良い。また、検出器としてフ
ォトマルの場合を記載したが、別の検出器であっても同
様の効果が得られる。
【0047】実施例2
本実施例2は、図4に示した通り、積分球に入射窓が1
つだけであり、参照光と試料光は同じ入射窓より積分球
内に導かれる。そして、積分球内には検知器を配置した
1つの受光窓があり、この検知器で光量測定を行う分光
測定装置の例を示したものである。
つだけであり、参照光と試料光は同じ入射窓より積分球
内に導かれる。そして、積分球内には検知器を配置した
1つの受光窓があり、この検知器で光量測定を行う分光
測定装置の例を示したものである。
【0048】図4に示した光の分光エネルギー強度及び
分布を測定する分光測定装置において、光源7からの光
は分光器6によって単色光化される。単色光はセクター
ミラー15により参照光3と試料光4に時間的に切替え
られ(時系列に光路分割され)、参照光3は反射ミラー
14aで光路を曲げたあと、セクターミラー15で反射
され、積分球1に導かれる。一方、試料光4はセクター
ミラー15で反射されたのち、反射ミラー14bで光路
を曲げたあと、試料8を介して積分球1に導かれる。つ
まり、試料光・参照光ともに、セクタ−ミラーで1度、
反射ミラーで1度づつ反射され、同じ入射窓を通って積
分球内に入射する。
分布を測定する分光測定装置において、光源7からの光
は分光器6によって単色光化される。単色光はセクター
ミラー15により参照光3と試料光4に時間的に切替え
られ(時系列に光路分割され)、参照光3は反射ミラー
14aで光路を曲げたあと、セクターミラー15で反射
され、積分球1に導かれる。一方、試料光4はセクター
ミラー15で反射されたのち、反射ミラー14bで光路
を曲げたあと、試料8を介して積分球1に導かれる。つ
まり、試料光・参照光ともに、セクタ−ミラーで1度、
反射ミラーで1度づつ反射され、同じ入射窓を通って積
分球内に入射する。
【0049】基本的な構成は実施例1と同じだが、本実
施例2では、一度セクターミラーによって分割された参
照光と試料光は、積分球前で光路が重なっている。即ち
セクターミラー15の回転によって入射光が参照光側光
路3と試料光側光路4との間で、積分球前の光路に入る
までの光路が時系列に切り替わるようになっている。こ
の参照光と試料光は同じセクターミラーによって交互に
積分球内に入射され、検出器で交互にそれらの光量を測
定するのである。
施例2では、一度セクターミラーによって分割された参
照光と試料光は、積分球前で光路が重なっている。即ち
セクターミラー15の回転によって入射光が参照光側光
路3と試料光側光路4との間で、積分球前の光路に入る
までの光路が時系列に切り替わるようになっている。こ
の参照光と試料光は同じセクターミラーによって交互に
積分球内に入射され、検出器で交互にそれらの光量を測
定するのである。
【0050】参照光、試料光ともに積分球に入射する
際、まず積分球の入口に配置された入射窓へ照射され
る。この入射窓は表面に蛍光体を含有する蛍光体被膜が
塗布された平行平板17であって、ここで波長変換が行
われる。この平行平板は可視光を透過する材料である。
この蛍光体を含有する蛍光体被膜は、入射窓の光入射側
表面に塗布されている。
際、まず積分球の入口に配置された入射窓へ照射され
る。この入射窓は表面に蛍光体を含有する蛍光体被膜が
塗布された平行平板17であって、ここで波長変換が行
われる。この平行平板は可視光を透過する材料である。
この蛍光体を含有する蛍光体被膜は、入射窓の光入射側
表面に塗布されている。
【0051】参照光・試料光(紫外光)は、入射窓の表
面に塗布された、蛍光体を含有する蛍光体被膜において
蛍光光線(可視光)に変換され、入射窓を通過し、中空
球体である積分球1内に導かれる。この積分球は、可視
光領域で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔料
が内面に塗布されている。入射窓において可視光へ波長
変換された光が積分球内に入るため、積分球材料は可視
光で用いられているものと同じでよい。そして、積分球
内に入射した蛍光光線(可視光)は、積分球表面での拡
散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマル)からな
る検知器に達して測定される。
面に塗布された、蛍光体を含有する蛍光体被膜において
蛍光光線(可視光)に変換され、入射窓を通過し、中空
球体である積分球1内に導かれる。この積分球は、可視
光領域で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔料
が内面に塗布されている。入射窓において可視光へ波長
変換された光が積分球内に入るため、積分球材料は可視
光で用いられているものと同じでよい。そして、積分球
内に入射した蛍光光線(可視光)は、積分球表面での拡
散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマル)からな
る検知器に達して測定される。
【0052】実施例3
本実施例3は、参照光用・試料光用それぞれに個別の積
分球と検出器がある分光測定装置の例を示したものであ
る。
分球と検出器がある分光測定装置の例を示したものであ
る。
【0053】図5に示したように、光の分光エネルギー
強度及び分布を測定する分光測定装置において、光源7
から発せられた光線は分光器6によって単色光化され
る。単色光はセクターミラー15により参照光3と試料
光4に時間的に切替えられ(時系列に光路分割され)、
参照光3は参照光用の積分球1に導かれる。一方、試料
光4は試料8を介して、試料光用の積分球に導かれる。
強度及び分布を測定する分光測定装置において、光源7
から発せられた光線は分光器6によって単色光化され
る。単色光はセクターミラー15により参照光3と試料
光4に時間的に切替えられ(時系列に光路分割され)、
参照光3は参照光用の積分球1に導かれる。一方、試料
光4は試料8を介して、試料光用の積分球に導かれる。
【0054】参照光、試料光ともに、各々の積分球に入
射する際、積分球の入口に配置された入射窓へ照射され
る。この入射窓は表面に蛍光体を含有する蛍光体被膜が
塗布された平行平板であって、ここで波長変換が行われ
る。この平行平板は可視光を透過する材料である。この
蛍光体を含有する蛍光体被膜は、入射窓の光入射側表面
に塗布されている。
射する際、積分球の入口に配置された入射窓へ照射され
る。この入射窓は表面に蛍光体を含有する蛍光体被膜が
塗布された平行平板であって、ここで波長変換が行われ
る。この平行平板は可視光を透過する材料である。この
蛍光体を含有する蛍光体被膜は、入射窓の光入射側表面
に塗布されている。
【0055】参照光・試料光(紫外光)は、この入射窓
の表面に塗布された、蛍光体を含有する蛍光体被膜にお
いて蛍光光線(可視光)に変換され、入射窓を透過し、
中空球体である積分球内に導かれる。この積分球は、可
視光領域で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔
料が内面に塗布されている。入射窓において可視光へ波
長変換された光が積分球内に入るため、積分球材料は可
視光で用いられているものと同じでよい。そして、積分
球内に入射した蛍光光線(可視光)は、積分球表面での
拡散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマル)から
なる検知器に達して測定される。
の表面に塗布された、蛍光体を含有する蛍光体被膜にお
いて蛍光光線(可視光)に変換され、入射窓を透過し、
中空球体である積分球内に導かれる。この積分球は、可
視光領域で通常用いられている硫酸バリウム等の白色顔
料が内面に塗布されている。入射窓において可視光へ波
長変換された光が積分球内に入るため、積分球材料は可
視光で用いられているものと同じでよい。そして、積分
球内に入射した蛍光光線(可視光)は、積分球表面での
拡散反射を繰り返しながら、光電管(フォトマル)から
なる検知器に達して測定される。
【0056】実施例4
本実施例4は、露光装置において積分球を用いて光量測
定を行う例を示したものである。
定を行う例を示したものである。
【0057】図6は半導体を作成する露光装置を示す概
略図である。この露光装置では、光源からのレーザービ
ームはビーム導光系24、照明系25を通ってビームを
整形し、レチクル26に照射する。さらに、投影光学系
27を通りウエハ28に照射し、レチクル26の像をウ
エハ28に転写する。
略図である。この露光装置では、光源からのレーザービ
ームはビーム導光系24、照明系25を通ってビームを
整形し、レチクル26に照射する。さらに、投影光学系
27を通りウエハ28に照射し、レチクル26の像をウ
エハ28に転写する。
【0058】図6に示したように、この装置のウエハ面
上には、このレーザービームの光量を測定するシステム
が付いている。このように測定した光量に基づいてビー
ム制御を行ったり、投影レンズなどの汚れによる照度低
下を測定し、レーザー照射による投影レンズなどのクリ
ーニングを行うタイミングを決定することなどが出来
る。
上には、このレーザービームの光量を測定するシステム
が付いている。このように測定した光量に基づいてビー
ム制御を行ったり、投影レンズなどの汚れによる照度低
下を測定し、レーザー照射による投影レンズなどのクリ
ーニングを行うタイミングを決定することなどが出来
る。
【0059】通常の露光装置では、この光量測定の際各
種センサーを配置し、そのセンサーでレーザー光量を直
接測定する。露光光源の波長が長い場合はこの方式で問
題ないが、現在は、微細化の要求に伴い露光光源の短波
長化が進んでおり、現在有力視されているF2やAr2
などの真空紫外域のレーザービームを直接センサーで受
光した場合、センサーの感度やリニアリティに問題が生
じ、光量を正確に把握できない場合も生じている。
種センサーを配置し、そのセンサーでレーザー光量を直
接測定する。露光光源の波長が長い場合はこの方式で問
題ないが、現在は、微細化の要求に伴い露光光源の短波
長化が進んでおり、現在有力視されているF2やAr2
などの真空紫外域のレーザービームを直接センサーで受
光した場合、センサーの感度やリニアリティに問題が生
じ、光量を正確に把握できない場合も生じている。
【0060】そこで本実施例では、紫外光のレーザービ
ームを、蛍光体を含有した蛍光体被膜を塗布した平行平
板に照射することで可視光に変換し、感度やリニアリテ
ィが十分確保出来る可視光のセンサーで受光する場合を
示したものである。
ームを、蛍光体を含有した蛍光体被膜を塗布した平行平
板に照射することで可視光に変換し、感度やリニアリテ
ィが十分確保出来る可視光のセンサーで受光する場合を
示したものである。
【0061】光源7であるレーザーから出た光は、ビー
ム導光系24・照明系25を通ってビームが整形され、
レチクル26に照射する。さらに、投影光学系27を通
りウエハ28に照射し、レチクル26の像をウエハに転
写する。この時、露光エリア外に配置された受光領域に
は蛍光体被膜の塗布された平行平板17が置かれてい
る。この平行平板は可視光を透過する材料で作成されて
おり、光の入射側にこの蛍光体被膜が塗布されている。
この平行平板に当たったレーザー光(紫外光)は、この
蛍光体被膜において可視光に変化され、全反射の光学系
を通り積分球1に導かれる。積分球は通常可視光で用い
られている硫酸バリウム(BaSO4 )であって、ここ
で拡散反射したのち、検出器31で受光する。これによ
って、正確で精度の高い測定を行うことができる。
ム導光系24・照明系25を通ってビームが整形され、
レチクル26に照射する。さらに、投影光学系27を通
りウエハ28に照射し、レチクル26の像をウエハに転
写する。この時、露光エリア外に配置された受光領域に
は蛍光体被膜の塗布された平行平板17が置かれてい
る。この平行平板は可視光を透過する材料で作成されて
おり、光の入射側にこの蛍光体被膜が塗布されている。
この平行平板に当たったレーザー光(紫外光)は、この
蛍光体被膜において可視光に変化され、全反射の光学系
を通り積分球1に導かれる。積分球は通常可視光で用い
られている硫酸バリウム(BaSO4 )であって、ここ
で拡散反射したのち、検出器31で受光する。これによ
って、正確で精度の高い測定を行うことができる。
【0062】本実施例では、ウエハ面の光量測定を行う
場合について記載したが、センサーの位置はこの場所に
限ったものでなく、露光装置のあらゆる場所における光
量測定に適用できることは言うまでもない。
場合について記載したが、センサーの位置はこの場所に
限ったものでなく、露光装置のあらゆる場所における光
量測定に適用できることは言うまでもない。
【0063】また、本実施例では、受光部として配置さ
れた平行平板は可視光を透過する材料であって、光の入
射側に蛍光体被膜が塗布されている場合について説明し
たが、蛍光体被膜から出る脱ガスなどが問題になる場合
などは、紫外光を透過する材料で平行平板を作成し、光
の出射側に蛍光体被膜を塗布しても良い。
れた平行平板は可視光を透過する材料であって、光の入
射側に蛍光体被膜が塗布されている場合について説明し
たが、蛍光体被膜から出る脱ガスなどが問題になる場合
などは、紫外光を透過する材料で平行平板を作成し、光
の出射側に蛍光体被膜を塗布しても良い。
【0064】さらに、本実施例では、受光面として平行
平板を配置し、全反射光学系を通して積分球に導く場合
について示したが、この平行平板を入射窓とした積分球
を配置し、全反射の光学系を通さずに積分球内に入射し
ても良い。
平板を配置し、全反射光学系を通して積分球に導く場合
について示したが、この平行平板を入射窓とした積分球
を配置し、全反射の光学系を通さずに積分球内に入射し
ても良い。
【0065】また、この平行平板の直後に検出器を配置
し、直接この検出器で受光しても良いし、平行平板から
全反射光学系を通して検出器に導くといったように、積
分球を用いないで光量検出する場合でも良い。
し、直接この検出器で受光しても良いし、平行平板から
全反射光学系を通して検出器に導くといったように、積
分球を用いないで光量検出する場合でも良い。
【0066】次に上記説明した露光装置を利用した半導
体デバイスの製造プロセスを説明する。図9は半導体デ
バイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ステッ
プ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行
う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パター
ンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウ
エハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造
する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ば
れ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフ
ィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次の
ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4
によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て
工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが
完成し、これを出荷(ステップ7)する。
体デバイスの製造プロセスを説明する。図9は半導体デ
バイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ステッ
プ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行
う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パター
ンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウ
エハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造
する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ば
れ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフ
ィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次の
ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4
によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て
工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが
完成し、これを出荷(ステップ7)する。
【0067】図10は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンを形成する。前述の露光装置の使用
により、製造されるデバイスのスループットを向上する
ことができる。
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンを形成する。前述の露光装置の使用
により、製造されるデバイスのスループットを向上する
ことができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、紫
外領域の光、特に遠紫外、真空紫外領域において光量測
定・分光エネルギー分布・分光透過率・分光反射率など
を精度良く測定することが出来る積分球を提供すること
が出来た。
外領域の光、特に遠紫外、真空紫外領域において光量測
定・分光エネルギー分布・分光透過率・分光反射率など
を精度良く測定することが出来る積分球を提供すること
が出来た。
【0069】また、本発明による積分球を用いた分光測
定装置、露光装置および分光測定方法により、紫外領域
の光、特に遠紫外・真空紫外領域の光の分光エネルギー
強度および分布の測定を、高い精度で行うことが出来る
ようになった。
定装置、露光装置および分光測定方法により、紫外領域
の光、特に遠紫外・真空紫外領域の光の分光エネルギー
強度および分布の測定を、高い精度で行うことが出来る
ようになった。
【0070】特に、本発明によって、波長変換材として
蛍光体を塗布した材料を用いることで、紫外光を可視光
に変換したのち積分球に導くことが出来たため、通常可
視光の測定で用いられている反射率の高い積分球を用い
ることが可能となり、高精度測定が難しい遠紫外・真空
紫外においても、従来よりも精度の高い測定を行えるよ
うになった。
蛍光体を塗布した材料を用いることで、紫外光を可視光
に変換したのち積分球に導くことが出来たため、通常可
視光の測定で用いられている反射率の高い積分球を用い
ることが可能となり、高精度測定が難しい遠紫外・真空
紫外においても、従来よりも精度の高い測定を行えるよ
うになった。
【図1】本発明の積分球の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の積分球の入射窓の構成を示す概略図で
ある。
ある。
【図3】本発明の実施例1の分光測定装置を示す概略図
である。
である。
【図4】本発明の実施例2の分光測定装置を示す概略図
である。
である。
【図5】本発明の実施例3の分光測定装置を示す概略図
である。
である。
【図6】本発明の実施例4の半導体を作成する露光装置
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図7】従来の分光測定装置を示す概略図である。
【図8】従来の分光測定装置を用いた紫外光の測定の課
題を示す概略図である。
題を示す概略図である。
【図9】デバイスの製造プロセスのフローを説明する図
である。
である。
【図10】ウエハプロセスを説明する図である。
1 積分球
2 入射窓
3 参照光
4 試料光
5 受光窓
6 分光器
7 光源
8 試料
9 蛍光体被膜
10,17 平行平板
11 蛍光光線(可視光)
12 積分球の被膜
13 光路
14a,14b 反射ミラー
15 セクターミラー
16 検知器
21 蛍光体被膜
22 可視光透過材料
23 紫外光透過材料
24 ビーム導光系
25 照明系
26 レチクル
27 投影光学系
28 ウエハ
31 検出器
32 波長変換材
33,33a,33b 試料
34 分光器
35 光源
36 セクターミラー
37 参照光
38 試料光
フロントページの続き
Fターム(参考) 2G020 AA04 AA05 CB05 CB43 CB44
CC01 CC47 CC48 CD13 CD14
CD23
2G065 AA04 AB04 AB05 AB11 AB23
AB27 BA18 BA29 BA36 BA37
BB14 BB25 BB42
5F046 CA04 CB27 DA01 DB01
Claims (16)
- 【請求項1】 光のエネルギー強度、光の分光エネルギ
ー強度及び分布の内の少なくとも1つを測定する為の分
光測定装置に用いられる積分球であって、光を入射する
入射窓及び光を受光する受光窓を各々少なくとも1つ有
し、該入射窓に蛍光体を含有する蛍光体被膜が設けられ
ていることを特徴とする積分球。 - 【請求項2】 前記光の波長領域が300nm以下であ
る請求項1記載の積分球。 - 【請求項3】 前記蛍光体被膜は、入射する光を変換し
て蛍光光線を発光させる波長変換材として用いられる請
求項1または2記載の積分球。 - 【請求項4】 前記蛍光体が無機蛍光体または有機蛍光
体である請求項1乃至3のいずれかの項に記載の積分
球。 - 【請求項5】 前記無機蛍光体がBaMg2 Al
16O27:Eu、(SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:
Eu、BaSi2 O5 :Pb、YPO4 :Ce、Sr2
P2 O7 :Eu、ZnS:Cu,Alから選ばれた少な
くとも1種である請求項4記載の積分球。 - 【請求項6】 前記有機蛍光体がサリチル酸ナトリウ
ム、エオシン、アントラセン、ジアミノスチルベン誘導
体、テルフェニル、リュモゲン、コローネンから選ばれ
た少なくとも1種である請求項4記載の積分球。 - 【請求項7】 前記蛍光体被膜が蛍光体と蛍光体を懸架
支持するバインダーを、蛍光体100重量部に対してバ
インダー0〜10重量部含有する請求項1乃至6のいず
れかの項に記載の積分球。 - 【請求項8】 前記バインダーが水溶性樹脂からなる請
求項7記載の積分球。 - 【請求項9】 前記入射窓に設けられている蛍光体被膜
は光透過性基板上にに設けられている請求項1乃至8の
いずれかの項に記載の積分球。 - 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の積
分球を用いた分光測定装置。 - 【請求項11】 光のエネルギー強度、光の分光エネル
ギー強度及び分布の内の少なくとも1つを測定する分光
測定方法において、光を入射する入射窓及び光を受光す
る受光窓を各々少なくとも1つ有し、該入射窓に蛍光体
を含有する蛍光体被膜が設けられている積分球に光を照
射して蛍光光線を発光させる工程、該発光した蛍光光線
を積分球の内面で拡散反射させて該蛍光光線を測定する
工程を有することを特徴とする分光測定方法。 - 【請求項12】 前記光の波長領域が300nm以下で
ある請求項11記載の分光測定方法。 - 【請求項13】 前記入射窓に光が入射するまでの領域
は真空または酸素濃度の低くい環境であり、入射窓以降
の積分球の内面は大気の環境である請求項11または1
2記載の分光測定方法。 - 【請求項14】 請求項1乃至9のいずれかに記載の積
分球を用いて蛍光光線を発光させ、該蛍光光線を積分球
の内面で拡散反射させて測定する手段を具備した露光装
置。 - 【請求項15】 光を入射する部分に、前記蛍光体を含
有する蛍光体被膜が設けられている積分球を用いて光量
を測定する請求項14記載の露光装置。 - 【請求項16】 請求項14記載の露光装置を用いてパ
ターン露光を行なってデバイスを製造することを特徴と
するデバイスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209562A JP2003028710A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 積分球、それを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209562A JP2003028710A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 積分球、それを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003028710A true JP2003028710A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19045195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001209562A Pending JP2003028710A (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | 積分球、それを用いた分光測定装置、露光装置および分光測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003028710A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2519519C2 (ru) * | 2012-07-30 | 2014-06-10 | Открытое акционерное общество "Государственный оптический институт им. С.И.Вавилова" | Фотоприемное устройство для измерения энергетических параметров вакуумного ультрафиолетового излучения |
-
2001
- 2001-07-10 JP JP2001209562A patent/JP2003028710A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2519519C2 (ru) * | 2012-07-30 | 2014-06-10 | Открытое акционерное общество "Государственный оптический институт им. С.И.Вавилова" | Фотоприемное устройство для измерения энергетических параметров вакуумного ультрафиолетового излучения |
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