JP2000321129A - 積分球およびそれを用いた分光測定装置 - Google Patents

積分球およびそれを用いた分光測定装置

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JP2000321129A
JP2000321129A JP11134032A JP13403299A JP2000321129A JP 2000321129 A JP2000321129 A JP 2000321129A JP 11134032 A JP11134032 A JP 11134032A JP 13403299 A JP13403299 A JP 13403299A JP 2000321129 A JP2000321129 A JP 2000321129A
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Hideo Kato
日出夫 加藤
Masashi Okubo
昌視 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠紫外、真空紫外領域に於て測定精度の優れ
た積分球を提供する。 【解決手段】 光を入射する入射窓8及び検知器に光を
受光する受光窓9を各々少なくとも1つ有する中空球体
14の内面の全面に弗素樹脂の粒子を含有する弗素樹脂
被膜10が設られている積分球。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の分光エネルギ
ー強度及び分布を測定する分光測定装置に用いられる積
分球および分光測定装置に関し、特に紫外領域の光の測
定評価に、その中でも従来測定が困難で精度の低かった
遠紫外領域、真空紫外領域での測定精度の向上の為に有
効な積分球および分光測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光のエネルギーの測定は、分光エ
ネルギー分布、分光透過率、分光反射率などの測定が行
なわれ、これ等の測定は可視領域が主体で行われてい
た。分光測定装置は、光源から発せられた光線を分光器
によって単色光とし、該単色光はセクターミラーにより
参照光と試料光に分割し、参照光は反射ミラーによって
直接積分球に導かれ、一方、試料光は反射ミラーによっ
て試料を介して積分球に導かれ、積分球から取り出され
た各々の光の光束を比較することにより光のエネルギー
の測定が行なわれる。
【0003】分光測定装置における分光に使用される分
光器は、光学プリズム、回折格子、波長カットフィルタ
ー、干渉フィルター等が用途、精度によって使い分けら
れている。
【0004】また、測定に使用される光源としては、タ
ングステン電球を中心にハロゲンランプ等の比較的安定
したものが使用させている為に問題は起こらなかった。
分光特性を測定するために用いられて来た積分球は、内
面に硫酸バリウム等の白色粉末が塗工されて使用されて
きた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
可視領域が主体で行われてきた分光測定装置に対して、
最近、紫外領域の光線を利用した装置が各方面で使用さ
れるようになってきている。特に半導体の製造に用いら
れるステッパー等の光源には水銀灯のg線(λ=435
8Å)からi線(λ=3650Å)に、更に最近ではガ
スレーザーのKrF(λ=2486Å)レーザーへと移
行して来ている。このことは半導体の加工の限界が線幅
0.35μmから0.16μmに、そして更に0.12
μm以下へと移行しようとしていることを示している。
更に近い将来、そこで使用される光源としては真空紫外
領域のレーザーとなることは必定で、ArF(λ=19
34Å)、F2レーザー(λ=1570Å)が有望とさ
れている。
【0006】ここで大きな問題となっているのがそこに
使用される光学系である。硝材として、KrFレーザー
に使用している石英が使用出来るかどうか、蛍石がどこ
まで対応出来るか等の問題が山積しているからである。
【0007】また、測定評価に用いる分光スペクトル測
定装置等にしても、光源として低照度の重水素ランプぐ
らいしか無く、真空紫外領域における高精度の測定評価
は到底望めそうにない。
【0008】紫外領域の測定には従来から硫酸バリウム
等の白色顔料を積分球内面に塗工して用いられている。
従来は可視領域の光が主体であったので問題は見られな
かったが、紫外領域、特に遠紫外、真空紫外領域に於て
は吸収が大きく十分に性能を発揮することができなかっ
た。
【0009】本発明は、この様な従来技術の問題に鑑み
てなされたものであり、特に紫外領域の光、特に遠紫
外、真空紫外領域に於て測定精度の優れた積分球および
それを用いた分光測定装置を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、光の分
光エネルギー強度及び分布を測定する分光測定装置に用
いられる積分球であって、光を入射する入射窓及び光を
受光する受光窓を各々少なくとも1つ有する中空球体の
内面に弗素樹脂の粒子を含有する弗素樹脂被膜が設られ
ていることを特徴とする積分球である。
【0011】また、本発明は、上記の積分球を用いた光
の分光エネルギー強度及び分布を測定する分光測定装置
である。
【0012】前記光の波長領域が300nm以下である
のが好ましい。前記中空球体の内面が金属または金属の
薄膜からなる光反射性基材からなるのが好ましい。前記
弗素樹脂の粒子が四弗化エチレン樹脂及びその誘導体及
びそれらの共重合体樹脂の粒子であるのが好ましい。
【0013】前記弗素樹脂被膜が弗素樹脂の粒子と該弗
素樹脂の粒子を懸架支持するバインダーを、弗素樹脂の
粒子100重量部に対してバインダー0〜10重量部含
有するのが好ましい。前記バインダーが水溶性樹脂から
なるのが好ましい。前記弗素樹脂被膜が中空球体の内面
の全面に設けられているのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者等は、光のエネルギーの
測定において、紫外領域、特に遠紫外、真空紫外領域の
光に、上記の従来の硫酸バリウム等の白色顔料を内面に
塗工した積分球を用いた場合に発生する問題を改善、解
決して、精度の高い測定評価と技術の進展を図る為に分
光エネルギーの測定、評価の要点である積分球の改良改
善を試みた。その結果、従来の積分球は可視光線の測定
に対応した硫酸バリウム等の白色顔料が塗工されている
が、遠紫外領域の光線に対して吸収が大きい為に十分な
反射光量が得られず、低応答の測定となることが精度の
悪い原因となっていることを見出した。
【0015】従来、積分球に要求される特性として、
1.高反射率、2.均一な拡散(散乱)、3.均一な分
光特性が挙げられる。これに加えて遠紫外、真空紫外の
光エネルギーを測定するためには、4.測定器の測定波
長域への適応、5.環境、雰囲気による汚染の防止など
が挙げられる。分光測定用の光電管等の受光器はもとも
と窓材を含めて遠紫外、真空紫外の領域に対応しておら
ず、結果として種類の異なったものを組み合わせて測定
を行うことになる。測定機に用いる紫外用光源としては
低照度の重水素ランプ位しかなく、分光器でスペクトル
に分光されると微弱な光量となってしまう。そこで問題
となっている積分球の紫外光の反射率、反射特性の改善
を行うために画期的な方法を提案するものである。
【0016】本発明のこの提案は積分球に弗素樹脂の粒
子からなる被膜を採用することである。このことによ
り、1.遠紫外光、真空紫外光の反射効率の向上、2.
弗素樹脂の粒子の粒状をコントロ−ルすることによる拡
散反射特性の改善、3.積分球の中空球体の基材に紫外
光高反射材料を用いて反射特性の改善、4.環境に優し
い(配慮した)塗工、5.弗素樹脂粒子の再利用(リサ
イクル)等である。
【0017】図1は、本発明の分光測定装置の一例を示
す説明図である。同図1において、1は光源、2は光
線、3は分光器、4は単色光、5はセクターミラー、1
1は参照光、12は試料光、6a、6bは反射ミラー、
7は積分球、sは試料を示す。
【0018】図1に示す光の分光エネルギー強度及び分
布を測定する分光測定装置において、光源1から発せら
れた光線2は分光器3によって単色光4化される。単色
光4はセクターミラー5により参照光11と試料光12
に分割される。参照光11は反射ミラー6bによって積
分球7に導かれる。一方、試料光12は反射ミラー6a
によって試料sを介して積分球7に導かれる。
【0019】図2は本発明の分光測定装置に用いられる
積分球の概略図であり、図2(a)は光の照射方向に対
して直角方向から見た断面図、図2(b)は光の照射方
向から見た断面図である。図1に示す分光測定装置の試
料sを介して導かれた試料光12は積分球7の入射窓8
を通って中空球体14の内面に設けられた、光拡散反射
性の弗素樹脂の粒子を含有する弗素樹脂被膜10に照射
される。試料光12の照射により散乱拡散した光線22
はさらに積分球7の内面全面に設けらている光拡散反射
性の弗素樹脂被膜10の表面で拡散反射しながら受光窓
9を通って光電管(フォトマル)からなる検知器13に
達して測定に供される。一方、図1に示す分光測定装置
の反射ミラー6bから導かれた参照光11は図2(a)
の入射窓8に対して90度ずれた角度(紙面に対して上
方)から別の入射窓(不図示)を通って積分球7の内面
の位置(紙面に対して下方)の弗素樹脂被膜10に照射
され、同様に散乱拡散した光線は積分球の内面の弗素樹
脂被膜10の表面を拡散反射しながら光電管(フォトマ
ル)からなる検知器13に達して測定に供される。
【0020】本発明の分光測定装置には、光の波長領域
が300nm以下、好ましくは180〜300nmの遠
紫外、真空紫外領域の光のエネルギーの測定を行う積分
球が用いられのが望ましい。
【0021】図2に示す様に、本発明の積分球は、光を
入射する入射窓8及び検知器に光を受光する受光窓9を
各々少なくとも1つ有する中空球体14の内面に弗素樹
脂の粒子を含有する弗素樹脂被膜10が設られているこ
とを特徴とする。
【0022】積分球は、通常検知器と組み合わせて用い
られ、検知器に光を受光する受光窓9と、光束を中空球
体内に入れる入射窓8の大きさは、球の内径の1/10
程度が好ましい。
【0023】積分球の中空球体は、内面が金属または金
属の薄膜からなる光反射性基材からなる材質ものであれ
ば特に制限はなく通常使用されているものを用いること
ができ、例えば基材としてはアルミニウム、ジュラルミ
ン、黄銅等の金属、セラミックス、プラスチックなどが
使用出来る。高反射特性を得るためには内面にアルミニ
ウム、銀等の金属を真空蒸着、鍍(メッキ)等の成膜法
を用いて成膜する。耐候性を向上させる為に弗化マグネ
シウム等の弗化金属を更に積層した後、塗工することも
効果がある。
【0024】本発明は、積分球の中空球体の内面に弗素
樹脂の粒子を含有する弗素樹脂被膜を設けることを特徴
とするが、該弗素樹脂は紫外光線に対して高反射等の良
好な特性を持ち、その弗素樹脂を粒状化することにより
拡散性能を高めることができる。また、弗素樹脂の粒子
は分光特性も極めて良好で200nm以下の真空紫外領
域に於ても十分に対応可能であり、さらに塗工される積
分球の中空球体に紫外光高反射性の材料を用いることに
より更なる拡散反射性能の向上が期待出来る。
【0025】弗素樹脂の粒子としては、四弗化エチレン
樹脂及びその誘導体、共重合体樹脂が使用可能である。
その代表的なものとしては、四弗化エチレン樹脂(PT
FE)、弗化ビニリデン樹脂(PVDF)、弗化ビニル
樹脂(VDF)、三弗化塩化エチレン樹脂(PCTF
E)、四弗化エチレン−パ−フロロアルキルビニルエ−
テル共重合樹脂(PFA)、四弗化エチレン−六弗化プ
ロピレン共重合樹脂(FEP)、四弗化エチレン−エチ
レン共重合樹脂(ETFE)、三弗化塩化エチレン−エ
チレン共重合樹脂(ECTFE)等の粒子が挙げられ
る。
【0026】弗素樹脂の粒子の粒径は、平均粒径が2〜
10μm、好ましくは5〜7μmの範囲のものが好まし
い。また、弗素樹脂の粒子の粒径、粒度分布を制御する
ことにより特定の波長の応答を高めることも可能であ
る。
【0027】本発明において、積分球の中空球体の内面
には上記の弗素樹脂の粒子を塗布して弗素樹脂被膜を形
成して用いる。弗素樹脂被膜は、弗素樹脂の粒子の単独
からなる被膜、および弗素樹脂の粒子と該弗素樹脂の粒
子を懸架支持するバインダーを含有する被膜のいずれで
もよい。
【0028】弗素樹脂の粒子の単独からなる弗素樹脂被
膜は、弗素樹脂の粒子をアルコール等の溶媒に分散して
積分球の中空球体の内面に塗布して乾燥させることによ
り形成することができる。
【0029】また、弗素樹脂の粒子と該弗素樹脂の粒子
を懸架支持するバインダーを含有する弗素樹脂被膜は、
弗素樹脂の粒子、バインダーおよび溶媒を含有する溶液
を積分球の中空球体の内面に塗布して乾燥させることに
より形成することができる。
【0030】弗素樹脂の粒子を懸架支持する為のバイン
ダーとしては、特に限定する必要は無いが水溶性樹脂が
好ましい。水溶性樹脂として、例えばポリビニルアルコ
ール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられ
る。弗素樹脂被膜中のバインダーの含有量は、乾燥重量
基準で弗素樹脂の粒子100重量部に対してバインダー
0〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量部が望まし
い。
【0031】弗素樹脂被膜の膜厚は約0.5〜2mmの
範囲が好ましい。また、上記の弗素樹脂被膜は反射率は
90%以上の光拡散反射材からなるのが好ましい。積分
球の中空球体の内面に弗素樹脂被膜を形成する方法は、
上記の塗布方法に限定されることはなく、堆積により形
成することもできる。
【0032】図2(b)に示す様に、入射窓を通って照
射された低波長の遠紫外、真空紫外領域の光(試料光1
2)は、積分球の中空球体の内面に設けられた弗素樹脂
被膜10の光照射領域15に照射され、散乱拡散した光
線22はさらに積分球7の内面全面に設けらている弗素
樹脂被膜からなる光反射拡散領域16の表面で拡散反射
を繰り返して、受光窓9を通って光電管(フォトマル)
からなる検知器13に達して測定に供される。
【0033】従来から積分球の中空球体の内面に使用し
ている拡散反射材は、可視光用の硫酸バリウム等である
が、遠紫外光線に対しては吸収が大きく問題が多く、そ
のために測定装置としては受光する光電管には過剰な増
幅が要求さる為、ノイズの多い精度の低い測定結果が得
られていた。これに対して、本発明は、積分球の中空球
体の内面に設けられる塗工被膜の材料に紫外光線に対し
て良好な特性を持つ弗素樹脂を取り上げ、さらに弗素樹
脂を粒状化することにより拡散性能が高められ、かつ分
光特性も極めて良好で200nm以下の真空紫外領域に
於ても十分に対応可能となった。さらに、弗素樹脂被膜
が塗工される積分球の中空球体の内面の基材に紫外光高
反射性の材料を用いることにより、弗素樹脂被膜を透化
した一部の照射光(紫外光)に対して更なる拡散反射性
能の向上をもたらすことができる。
【0034】本発明の分光測定装置は、上記の積分球を
用いることにより、光の波長領域が300nm以下の遠
紫外、真空紫外領域の光の分光エネルギー強度及び分布
等のエネルギーの測定を行うことができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0036】実施例1 本実施例の積分球は、アルミニウムのブロックを切削、
研磨により内面が鏡面に加工されている中空球体を用い
た。先ず、中空球体の内面に塗工する為の弗素樹脂の粒
子を用いた塗工液を調整した。弗素樹脂として四弗化エ
チレン樹脂(PTFE)を使用した。樹脂の粒子サイズ
は平均粒径約6μm(0.2μmの粒子の集合体として
の粒子の大きさで、5〜7μmの範囲にピークをもつ粒
径)である。
【0037】弗素樹脂を10重量部、ポリビニルアルコ
−ルの5%水溶液を5重量部、エチルアルコ−ルを10
重量部を各々用意した。弗素樹脂を容器に秤量した後、
エチルアルコールを加えて攪拌した。十分に粉粒が分散
した後、ポリビニルアルコール水溶液を加え更に攪拌す
ることにより塗工液を調製した。
【0038】予め恒温槽で一定の温度(一例として50
℃)に保った中空球体の半球を回転板の上にセットした
後、回転させながら塗工液を刷毛を用いて塗布した。乾
燥して出来上がった半球の内面は白色の無光択のむらの
無い均一な仕上がりであった。塗布膜の膜厚は1〜2m
mであった。両半球を合わせて(積分球)図1に示す分
光測定装置をセットした。
【0039】試料には20mm厚のCaF2 を用いて、
波長140〜200nmの紫外光を用いて光の各波長に
対する透過率を測定した。その結果を図3に示す。
【0040】光電管の分光感度と相まって、理論値とほ
ぼ近い値で、ノイズの少ない安定した測定結果が得られ
た。
【0041】実施例2 積分球の中空球体の内面に塗工する為の拡散反射材の弗
素樹脂被膜として、弗素樹脂の粒子の素材に四弗化エチ
レン−六弗化プロピレン共重合樹脂(FEP)を使用し
た。粒子のサイズは平均粒径約8μmである。塗工液の
調整は、弗素樹脂10重量部、エチルアルコ−ル20重
量部、ポリビニルアルコ−ル2%水溶液5重量部を実施
例1と同様に攪拌して均一に分散した。
【0042】調製された塗工液をスプレーガンを用い
て、実施例1と同様に中空球体の半球ずつ塗工、乾燥し
て、むらの無い均一に塗工された白色の無光択の半球を
得た。両半球を合わせて(積分球)、図1に示す分光測
定装置をセットし、実施例1と同様に、試料には20m
m厚のCaF2 を用いて、波長140〜200nmの紫
外光を用いて光の各波長に対する透過率を測定した。そ
の結果、実施例1と同様にノイズの少ない安定した測定
結果が得られた。
【0043】実施例3 実施例1において、弗素樹脂の粒子の素材に四弗化エチ
レン−エチレン共重合樹脂(ETFE)を使用した。粒
子のサイズは平均粒径約5μmである。塗工液の調整
は、弗素樹脂10重量部、エチルアルコ−ル10重量
部、ポリビニルアルコ−ル5%水溶液5重量部を実施例
1と同様に攪拌して均一に分散した。
【0044】調製された塗工液を刷毛を用いて、実施例
1と同様に中空球体の半球を回転台の上にセットした
後、回転させながら塗工液を刷毛を用いて、半球ずつ塗
工、乾燥して、均一に塗工された白色の無光択の半球を
得た。両半球を合わせて(積分球)、図1に示す分光測
定装置をセットし、実施例1と同様に、試料には20m
m厚のCaF2 を用いて、波長140〜200nmの紫
外光を用いて光の各波長に対する透過率を測定した。そ
の結果、実施例1と同様にノイズの少ない安定した測定
結果が得られた。
【0045】実施例4 実施例1において、弗素樹脂の粒子の素材に、三弗化塩
化エチレン−エチレン共重合樹脂(ECTFE)を用い
て塗工液を調整し、実施例1と同様の工程を経て均一に
塗工された白色無光択の半球を得た。両半球を合わせて
(積分球)、図1に示す分光測定装置をセットし、実施
例1と同様に測定した。測定の結果は、実施例1と同様
に良好でノイズの少ない測定結果が得られた。
【0046】実施例5 実施例1において、弗素樹脂の粒子の素材に、弗化ビニ
リデン樹脂(PVDF)を用いて塗工液を調整し、実施
例1と同様の工程を経て均一に塗工された半球を得た。
両半球を合わせて(積分球)、図1に示す分光測定装置
をセットし、実施例1と同様に測定した。測定の結果
は、実施例1と同様に良好でノイズの少ない測定結果が
得られた。
【0047】実施例6 実施例1の光学系全体を窒素置換により無酸素雰囲気に
して分光測定を行った。測定の結果は、実施例1と同様
に良好でノイズの少ない測定結果が得られた。
【0048】実施例7 積分球の中空球体の内面に塗工する為の拡散反射材の弗
素樹脂被膜として、弗素樹脂の粒子の素材に弗化ビニリ
デン樹脂(PVDF)を使用した。粒子のサイズは平均
粒径約7μmである。塗工液の調整は、弗素樹脂10重
量部、エチルアルコ−ル20重量部を攪拌して均一に分
散した。
【0049】調製された塗工液をスプレーガンを用い
て、中空球体の半球ずつ塗工、乾燥して、むらの無い均
一に塗工された白色の無光択の半球を得た。両半球を十
分に乾燥して後、振動ショックの無い様に注意しながら
合わせて、図1に示す分光測定装置をセットし、実施例
1と同様に、試料には20mm厚のCaF2 を用いて、
波長140〜200nmの紫外光を用いて光の各波長に
対する透過率を測定した。その結果、実施例1と同様に
ノイズの少ない安定した測定結果が得られた。
【0050】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、特
に紫外領域の光、特に遠紫外、真空紫外領域に於て分光
エネルギー分布、分光透過率、分光反射率などの測定精
度の優れた積分球を得ることができた。また、本発明の
積分球を用いた分光測定装置により、紫外領域の光、特
に遠紫外、真空紫外領域の光の分光エネルギー強度及び
分布の測定を精度よく行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光測定装置の一例を示す説明図であ
る。
【図2】本発明の積分球を示す概略図である。
【図3】実施例1の積分球を用いて波長140〜200
nmの紫外光を用いた透過率を測定した結果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 光源 2 光線 3 分光器 4 単色光 5 セクターミラー 6a、6bは反射ミラー 7 積分球 8 入射窓 9 受光窓 10 弗素樹脂被膜 11 参照光 12 試料光 13 検知器 14 中空球体 15 光照射領域 16 光反射拡散領域 22 光線 s 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G020 AA05 CB23 CB43 CB44 CB55 CC02 CC13 CC26 CC49 CD04 CD13 CD23 2G065 AA04 AB05 AB09 AB23 BA17 BA18 BB27 BB28 BB29 BB42 DA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の分光エネルギー強度及び分布を測定
    する分光測定装置に用いられる積分球であって、光を入
    射する入射窓及び光を受光する受光窓を各々少なくとも
    1つ有する中空球体の内面に弗素樹脂の粒子を含有する
    弗素樹脂被膜が設られていることを特徴とする積分球。
  2. 【請求項2】 前記光の波長領域が300nm以下であ
    る請求項1記載の積分球。
  3. 【請求項3】 前記中空球体の内面が金属または金属の
    薄膜からなる光反射性基材からなる請求項1記載の積分
    球。
  4. 【請求項4】 前記弗素樹脂の粒子が四弗化エチレン樹
    脂及びその誘導体及びそれらの共重合体樹脂の粒子であ
    る請求項1記載の積分球。
  5. 【請求項5】 前記弗素樹脂被膜が弗素樹脂の粒子と該
    弗素樹脂の粒子を懸架支持するバインダーを、弗素樹脂
    の粒子100重量部に対してバインダー0〜10重量部
    含有する請求項1または4に記載の積分球。
  6. 【請求項6】 前記バインダーが水溶性樹脂からなる請
    求項5記載の積分球。
  7. 【請求項7】 前記弗素樹脂被膜が中空球体の内面の全
    面に設けられている請求項3乃至6のいずれかの項に記
    載の積分球。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の積分
    球を用いた光の分光エネルギー強度及び分布を測定する
    分光測定装置。
JP11134032A 1999-05-14 1999-05-14 積分球およびそれを用いた分光測定装置 Pending JP2000321129A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7754339B2 (en) 2000-10-03 2010-07-13 Corob S.P.A. Reflective paint and a method for its use
CN106501702A (zh) * 2016-12-31 2017-03-15 上海复展智能科技股份有限公司 基于积分球的真空紫外led结温和辐射测量系统
RU222535U1 (ru) * 2023-09-28 2024-01-09 Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Уральский федеральный университет имени первого Президента России Б.Н. Ельцина" Интегрирующая сфера

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