JP2003028343A - 管体の位置決め装置 - Google Patents

管体の位置決め装置

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JP2003028343A JP2001210760A JP2001210760A JP2003028343A JP 2003028343 A JP2003028343 A JP 2003028343A JP 2001210760 A JP2001210760 A JP 2001210760A JP 2001210760 A JP2001210760 A JP 2001210760A JP 2003028343 A JP2003028343 A JP 2003028343A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭い空間内でも管体同士を同軸上に、容易に
位置決めすることができる管体の位置決め装置を提供す
る。 【解決手段】 固定された既設管21を同軸にクランプ
する第1の真円リング27に対して、角変位可能に設け
られる第1のアーム28と、新設管22を同軸にクラン
プする第2の真円リング30に対して、角変位可能に設
けられる第2のアーム31と、第1のアーム28および
第2のアーム31と所定の角度θ1,θ2を成して連結
し、第1のアーム28と第2のアームを対向させて配置
する開先合せ台29とを有する。開先合せ台29に各ア
ーム28,31が連結されることによって、各真円リン
グ27,30の各軸線を同軸に配置することができる。
これによって各真円リング27,30がクランプする各
管体21,22を同軸上に容易に配置することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定される第1の
管体の端面に、第2の管体の端面を突合せて、第1およ
び第2の管体の軸線を同一線上に位置決めを行う管体の
位置決め装置であって、特に突合せ溶接が行われる2つ
の管体の位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、従来の技術を説明するための
各管体1,2を突合せた状態を側方から見た側面図であ
り、図19は、図18のセクションXを拡大して示す断
面図である。たとえばガスなどの流体を輸送するパイプ
ラインを敷設するにあたって、既に敷設された第1の管
体である既設管1に、第2の管体である新設管2が、突
合せた状態に位置決めされる。次に位置決めされた管体
同士に、突合せ溶接が行われる。このように管体同士の
位置決め作業および溶接作業が繰り返され、パイプライ
ンが形成される。
【0003】既設管1と新設管2とは、互いに対向し、
同一線上に互いの各管体1,2の軸線L1,L2が配置
される。また既設管1の一端部3と新設管2の一端部4
とによって形成される突合せ部9は、突合せ溶接が行わ
れるための開先が形成される。
【0004】開先は、ルートギャップG1と目違い量G
2とによって、その開先精度が決定される。ルートギャ
ップG1は、各軸線L1,L2に沿う方向での、既設管
1の端面5と新設管2の端面6との間隔である。また目
違い量G2は、各軸線L1,L2に垂直な方向での、既
設管1の内周面7と新設管2の内周面8とのずれ量であ
る。突合せ部9のルートギャップG1および目違い量G
2は、その各量が小さく、かつ周方向にばらつきが小さ
いほど開先精度が高い。このような開先精度は、突合せ
部を接合するための溶接の種類によって相違する。
【0005】2つの管体の接続のための溶接は、たとえ
ばMAG(Metal Active Gas)溶接、MIG(Metal Ine
rt Gas)溶接およびTIG(Tungsten Inert Gas)溶接な
どが周知の事実である。また溶接の作業性を向上するた
めに、溶接速度が高速である電子ビーム溶接およびレー
ザビーム溶接などの高エネルギー密度溶接が使用され
る。
【0006】このような高エネルギー溶接において、た
とえば電子ビーム溶接では、突合せ部9に各管体1,2
の内側から電子ビームを照射して溶接が行われる。各管
体1,2の突合せ部9に照射される電子ビームのビーム
径が小さいため、各管1,2の突合せ部9は、その開先
形状がI開先とされ、たとえばルートギャップG1が
0.2mm以下、かつ目違い量G2が2.5mm以下の
状態に保持して位置決めする必要がある。
【0007】図20は、従来の技術の位置決め装置10
を示す断面図である。従来の技術の管体の位置決め装置
10は、新設管2の両端部を上方から吊下するワイヤロ
ープなどの2つの索条11と2つの索条11を支持する
クレーン12とを含んで構成される。索条11の下端部
には、フック片11aが設けられる。フック片11a
は、新設管2の両端部に設けられる吊下用係止片13に
掛け止められ、新設管2の両端部をそれぞれ支持する。
また2つの索条11は、クレーン12に設けられる巻取
り手段14によって個別に巻き取られ、または巻き戻し
され、新設管2の両端部の高さ位置を調整する。
【0008】またクレーン12は、新設管2を吊下する
ための、前後一対の伸縮アーム15が取り付けられる。
伸縮アーム15の先端部には、巻取り手段14が取り付
けられ、伸縮アーム15の基端部は移動体16に固定さ
れる。移動体16は、伸縮アーム15を紙面に対して垂
直な方向に移動させる。
【0009】位置決め装置10は、巻取り手段14によ
って新設管2を上下方向Aに移動させることができ、伸
縮アーム15によって新設管2の軸線L2に沿って移動
させることができ、移動手段16によって上下方向およ
び新設管2の軸線L2にともに直交する方向Bに移動さ
せることができる。このような位置決め装置10の巻取
り手段14、伸縮アーム15および移動手段16を、作
業者が操作することによって、既設管1と同一軸線上に
新設管2を配置する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図20に示す従来の技
術の位置決め装置10は、新設管2をクレーン12が吊
下して、新設管2の既設管1に対する位置決めを行う。
したがって位置決め装置10は、巻取り手段14、伸縮
アーム15および移動手段16などの駆動機構を新設管
2の上方に配置し、さらに新設管2を支持する必要があ
る。したがってそれらを支えるクレーン12の柱を太く
する必要があり、装置が大型になるという問題がある。
【0011】さらに新設管2の上のほうに、前述のよう
な駆動機構配置14,15,16を配置するための空間
を必要とするので、トンネルおよび共同溝などの設置ス
ペースの限られた場所では、従来の位置決め装置10を
設置スペース内に搬入することができないという問題が
ある。共同溝は、ガス管、水道管および電気配線などの
複数の管体がまとめて収納される溝である。
【0012】また新設管2の位置決めは、前述の駆動機
構を作業者が操作し、新設管2を上下、左右および前後
に移動させ、既設管1と新設管2のずれを補正しなが
ら、位置合せを行うので、高い位置決め精度が要求され
る電子ビーム溶接などでは、新設管2の位置決め作業に
多くの手間および時間を要する。さらに索条11によっ
て新設管2を吊下した状態で、新設管2の位置決めを行
うので、新設管2が左右前後に振れて、安定しない状態
で位置決めを行わなければならないという問題があり、
位置決め作業の能率が悪くなるという問題がある。
【0013】したがって本発明の目的は、狭い空間内で
も管体同士を同軸上に、高精度かつ短時間に容易に位置
決めすることができる管体の位置決め装置を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定された第
1の管体に対して同軸に、第2の管体を配置するための
管体の位置決め装置であって、第1の管体の一端部に同
軸に固定される第1のクランプ手段と、一端部で第1の
クランプ手段に、第1の管体の軸線方向に垂直な第1の
角変位軸線まわりに角変位自在に連結される第1のアー
ムと、第2の管体の一端部に同軸に固定される第2のク
ランプ手段と、一端部で第2のクランプ手段に、第2の
管体の軸線方向に垂直な第2の角変位軸線まわりに角変
位自在に連結される第2のアームと、第1のアームの他
端部が、所定の角度を成して連結されるとともに、第2
のアームの他端部が、第1のアームに対向する位置で、
180度から前記所定の角度を減算した角度を成して連
結される開先合せ台とを含むことを特徴とする管体の位
置決め装置である。
【0015】本発明に従えば、第1のアームは、たとえ
ば左右2本あり、この第1のアーム2本を開先合せ台の
所定の位置に連結することで、第1の管体の軸線方向に
開先合せ台を合わせることができる。また第2のアーム
は、たとえば左右2本あり、この第2のアーム2本を開
先合せ台の所定の位置に連結することによって、開先合
せ台の位置合せされた方向に第1および第2の管体の軸
線方向を揃えることができる。
【0016】第1のアームの一端部は、第1の角変位軸
線まわりに角変位自在に連結される。したがって開先合
せ台を第1のアームの他端部に当接させた状態で変位さ
せることによって、第1のアームを、その一端部を支点
として角変位させることができる。これによって第1の
アームの他端部と開先合せ台とを、所定の角度を成して
容易に連結することができる。
【0017】第2のアームの一端部は、第2の角変位軸
線まわりに角変位自在に連結される。また第2の管体
は、第2のクランプ手段を介して第2のアームと連結さ
れる。これによって第2の管体は、第2のアームの他端
部を開先合せ台に当接された状態で、第2のアームの他
端部を支点として角変位することができる。したがって
第2の管体は、第1の管体に対して第2の角変位軸線方
向以外にずれることが防止され、第2のアームの他端部
と開先合せ台とが成す角度を任意の角度に容易に位置決
めすることができる。第2のアームの他端部が開先合せ
台に、180度から前記所定の角度を減算した角度を成
して連結されることで、前述に示すように第2の管体の
軸線と第1の管体の軸線とを同一線上に容易に配置する
ことができる。
【0018】このように各クランプ手段、各アームおよ
び開先合せ台を、第1および第2の管体の各一端部に設
けるだけで管体の位置合せを行うことができるので、管
体全体にわたって装置を設ける必要がなく、位置決め装
置が大型化することを防止することができる。また管体
の上方に装置全体が収容される空間を必要としないの
で、トンネル内および共同溝などの管体の設置スペース
の限られた場所においても、容易に管体同士の位置決め
を行うことができる。
【0019】また本発明は、開先合せ台には、第1およ
び第2のアームの他端部の相対位置を調整するための間
隔調整手段が設けられることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、間隔調節手段は、開先合
せ台に連結される第1および第2のアームの他端部の相
対位置を調整する。各アームの相対位置を近接させるこ
とによって、各アームが連結される第1および第2の管
体を近接させることができる。これによって同軸線上に
配置される第1の管体と第2の管体との各一端面を突合
せて、端面間の隙間を無くして、位置決めを行うことが
できる。
【0021】また各アームの相対位置を離反させること
によって、第1のアームと第2のアームとの間のスペー
スを広げることができ、第2のアームを開先合せ台に連
結する作業を容易に行うことができる。
【0022】また本発明は、第1の管体の軸線および第
1の角変位軸線を含む仮想平面に沿って変位自在に、お
よび前記仮想平面に交差する方向に変位自在に、開先合
せ台を支持する開先合せ台支持手段を含むことを特徴と
する。
【0023】本発明に従えば、開先合せ台支持手段によ
って、開先合せ台を仮想平面に交差する方向および仮想
平面に沿う方向に、変位自在に支持することができる。
したがって固定された第1の管体に対して離れた位置に
開先合せ台が置かれる場合、開先合せ台支持手段によっ
て、第1の管体に開先合せ台を近接させ、第1の管体と
の相対位置を調整することができる。これによって第1
の管体が開先合せ台から離れた位置に固定される場合に
おいても、開先合せ台支持手段が開先合せ台を支持する
ことによって、第1の管体に連結される第1のアーム
を、開先合せ台に確実に連結することができる。
【0024】また本発明は、第2の管体の軸線および第
2の角変位軸線を含む仮想平面に沿って変位自在に、第
2の管体を支持する管体支持手段を含むことを特徴とす
る。
【0025】本発明に従えば、管体支持手段によって、
仮想平面に沿う方向に変位自在に第2の管体を支持する
ことができる。これによって第2の管体の搬送および位
置合せを容易に行うことができる。具体的には第2のア
ームの他端部が連結される開先合せ台の連結位置付近
に、第2のアームの他端部を配置するように、第2の管
体を容易に移動させることができる。
【0026】また本発明は、第2の管体の他端部付近
を、第2の管体の軸線および第2の角変位軸線を含む仮
想平面に交差する方向に変位させる管体姿勢調整手段を
含むことを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、管体姿勢調整手段によっ
て、仮想平面に交差する方向に変位自在に第2の管体の
他端部を支持することができる。したがって第2の管体
は、両端部を開先合せ台および管体姿勢調整手段によっ
て、その両端部が支持される。第2の管体の他端部を管
体姿勢調整手段が支持することによって、第1の管体の
軸線と平行になるように、第2の管体の位置を調整する
ことができる。
【0028】また本発明は、第1のクランプ手段は、第
1の管体の形状を矯正可能であり、第2のクランプ手段
は、第2の管体の形状を矯正可能であることを特徴とす
る。
【0029】本発明に従えば、第1および第2のクラン
プ手段は、第1および第2の管体の形状を矯正可能なの
で、第1および第2の管体の端面を同一形状に矯正する
ことができる。第1および第2の管体の一端面を同一形
状に揃えた状態で、その一端面同士を当接させることに
よって、第1および第2の管体の軸線を同一線上に配置
するとともに、管体の半径方向の隙間を無くして当接さ
せることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
位置決め装置の一部である開先合せ手段100を示す断
面図である。位置決め装置は、第1の管体である既設管
21と、第2の管体である新設管22とを同軸に位置決
めする装置であって、予め固定される既設管21に対し
て、新設管22を変位させて位置決めし、新設管22の
一端部24は、既設管の一端部23に対して対向した位
置に配置される。位置決め装置によって、新設管22
は、既設管21と同軸線上に配置され、既設管21の一
端面25に新設管22の一端面26とが突き合わされ
る。
【0031】位置決め後の、互いに突き合わされた既設
管21および新設管22は、たとえば管体内周面から突
合せ溶接が行われる。これによって2つの管体21,2
2は接続される。またたとえば各管体21,22のサイ
ズは、内径600mmであり、日本工業規格によって規
定される600Aが用いられる。
【0032】位置決め装置は、既設管21と新設管22
との一端部25,26を当接させるための開先合せ手段
100を含む。開先合せ手段100は、既設管21の一
端部23に同軸に固定される第1の真円リング27と、
第1の真円リング27に角変位自在に連結される一対の
第1のアーム28とを有する。また開先合せ手段100
は、新設管22の一端部24に同軸に固定される第2の
真円リング30と、第2の真円リング30に角変位自在
に連結される一対の第2のアーム31とを有する。一対
の第1のアーム28は、既設管21の軸線を含む仮想平
面に対して、対称に設けられる。また一対の第2のアー
ム31は、新設管22の軸線を含む仮想平面に対して対
称に設けられる。たとえば各管体21,22の軸線に垂
直な方向を左右方向とする。
【0033】また開先合せ装置100は、開先合せ台2
9を有する。開先合せ台29は、一対の第1のアーム2
8と連結する一対の第1の連結部材36および一対の第
2のアーム31と連結する一対の第2の連結部材39が
設けられる。第1の真円リング27は、既設管21をク
ランプする第1のクランプ手段となり、第2の真円リン
グ30は、新設管22をクランプする第2のクランプ手
段となる。また第1のアーム28は、既設管21の軸線
L21に垂直な第1の角変位軸線R1に対して角変位可
能に形成され、第2のアーム31は、新設管22の軸線
L22に垂直な第2の角変位軸線R2に対して角変位可
能に形成される。このような第1および第2のアーム2
8,31は、同一形状に形成される。
【0034】第1の真円リング27によってクランプさ
れる既設管21は、第1のアーム28を介して開先合せ
台29に連結される。同様に第2の真円リング30によ
って、クランプされる新設管22は、第2のアーム31
を介して開先合せ台29に連結される。
【0035】図2は、開先合せ手段100によって、既
設管21と新設管22とが位置決めされた状態を示す断
面図である。第2の真円リング30が新設管22をクラ
ンプした状態で、新設管22は、第2のアーム31の他
端部38を支点として角変位することができる。具体的
には、第2のアーム31が開先合せ台29と成す角度で
ある第2の所定の角度θ2を、180度から第1のアー
ム28が開先合せ台29と成す角度である第1の所定の
角度θ1を減算した値と等しくなるように、新設管22
が角変位される。
【0036】各管体21,22が位置決めされた状態
で、第1の真円リング27の軸線方向一方27A側の一
端面と第2の真円リング30の軸線方向一方30A側の
一端面とは対向した位置に配置される。また第1の真円
リング27は、その軸線方向他方27B側の他端面に第
1のアームホルダ32が設けられる。第1のアーム28
は、第1のアームホルダ32を介して、第1の真円リン
グ27に連結される。第1のアーム28は、その一端部
34が第1のアームホルダ32に連結され、その他端部
35が開先合せ台29の第1の連結部材36に連結され
る。第1のアーム28は、一端部34および他端部35
を支点として、既設管21の軸線L21に垂直な第1の
角変位軸線まわりに角変位自在に連結される。
【0037】同様に第2の真円リング30は、その軸線
方向他方30B側の他端面に第2のアームホルダ33が
設けられる。第2のアーム31は、第2のアームホルダ
33を介して、第2の真円リング30に連結される。第
2のアーム31は、その一端部37が第2のアームホル
ダ33に連結され、その他端部38が開先合せ台29の
第2の連結部材39に連結される。第2のアーム31
は、一端部37および他端部38を支点として、新設管
22の軸線L22に垂直な第2の角変位軸線まわりに角
変位自在に連結される。
【0038】各真円リング27,30は、各管体21,
22の一端面25,26付近で各管体21,22を外周
側から押圧し、第1および第2の管体21,22の断面
形状を矯正する。各真円リング27,30は、真円形状
に加工されるリング本体41と、外ねじ部材である複数
のボルト40とを含んで構成される。複数のボルト40
は、リング本体41の周方向に並んで配置され、リング
本体41を半径方向に挿通し、リング本体41に螺着さ
れる。各ボルト40は螺進することによって、先端部が
リング本体41の内周面からリング本体41内方に突出
する。リング本体41は、一体に形成されてもよいし、
または複数の円弧状のリング部材が連結されて構成され
てもよく、全体形状として、円環状である。
【0039】リング本体41は、各管体21,22の外
周径よりも大きい内周径を有し、各管体21,22に嵌
め込まれる。リング本体41が各管体21,22に嵌め
込まれた状態で、各ボルト40がリング本体41の内方
に向かって同一量だけ突出する。これによってボルト4
0が各管体21,22を半径方向内方に押圧する。すな
わち各管体21,22の外周部において、断面形状が真
円に比べて膨らんでいる部分が押圧されて、各管体2
1,22を真円筒、具体的には、外周面が真円筒となる
形状に矯正することができる。このとき各真円リング2
7,30の軸線L27,L30と各管体21,22の軸
線L21,L22とは同軸となる。
【0040】図3は、開先合せ手段100を図1のs3
−s3切断面線から見た断面図である。第1および第2
の各アームホルダ32,33は、同様の形状を有する。
したがって第1のアームホルダ32について説明し、第
2のアームホルダ33の説明および参照符号を省略す
る。また第1および第2の各アーム28,31は、同様
の形状を有する。したがって第1のアーム28について
説明し、第2のアーム31の説明および参照符号を省略
する。
【0041】第1のアームホルダ32は、第1の真円リ
ング27の軸線L27を含み、開先合せ台本体60の厚
み方向一方側の連結面90に垂直に延びる仮想平面46
に対称な、一対のホルダ体45a,45bを有する。各
ホルダ体45a,45bは、真円リング27にアームホ
ルダ固定ボルト42によって締結され、第1の真円リン
グ27の軸線方向他方27B側から突出する2つの結合
部43と、2つの結合部43間をつなぎ、前記仮想平面
46に沿って延びる板状のホルダ本体44とを有する。
【0042】ホルダ本体44には、円柱形状のホルダ軸
体47が設けられる。ホルダ軸体47は、真円リング2
7の軸線L27と直交し、かつホルダ本体44の厚み方
向一方側の面から垂直な方向に、第1の真円リング27
の外方に向かって突出する。このホルダ軸体47の軸線
が第1の角変位軸線R1となる。このような2つの結合
部43、ホルダ本体44およびホルダ本体44に設けら
れるホルダ軸体47を、各ホルダ体45a,45bが有
する。したがって既設管21が開先合せ台29に連結さ
れた状態で、2つの結合部43、ホルダ本体44および
ホルダ本体44に設けられるホルダ軸体47が、各一対
設けられ、第1の真円リング27の軸線L27を含みか
つ開先合せ台本体60の厚み方向一方側の連結面90に
垂直に延びる仮想平面46に対して対称に配置される。
【0043】一対の第1のアーム28は、それぞれその
一端部34に軸受け48が設けられる。前記各軸受け4
8は、第1のアームホルダ32の各ホルダ軸体47に嵌
め込まれる。これによって各第1のアーム28は、前記
仮想平面に対称に並び、第1のアームホルダ32に対し
て角変位可能に連結される。第1のアーム28の他端部
35には、円柱形状のローラ軸体51が形成される。ロ
ーラ軸体51は、軸受け48に嵌め込まれるホルダ軸体
47と同方向、すなわち第1の角変位軸線方向R1と平
行に延びる。ローラ軸体51には、ローラ49が回動可
能に取り付けられる。さらにローラ軸体51には、開先
合せ台29と連結するための円板98が設けられる。円
板98は、ローラ49よりも大きい外径を有し、円板9
8の中心軸線をローラ軸体51が挿通する。またローラ
軸体51には、第1の連結部材36と結合するための結
合手段が設けられる。具体的には第1のアーム28は、
ローラ軸体51の軸線から屈曲し、ローラ軸体51の軸
線と直交して延び、ローラ軸体51の軸線まわりに回動
可能な結合ボルト52aが設けられる。
【0044】また第2のアーム31は、第1のアーム2
8と同様の構成および形状を有し、たとえば第2のアー
ム31は、第2のアーム31のローラ軸体51の軸線か
ら屈曲し、ローラ軸体51の軸線と直交して延び、ロー
ラ軸体51の軸線まわりに回動可能な結合ボルト52b
が設けられる。また第2のアーム31のローラ軸体51
の軸線が第2の角変位軸線R2となる。さらに第2のア
ーム31のローラ軸体51には、開先合せ台29と連結
するための円板98が設けられる。円板98は、ローラ
49よりも大きい外径を有し、円板98の中心軸線をロ
ーラ軸体51が挿通する。
【0045】第1および第2のアーム28,31のロー
ラ軸体51に設けられる結合ボルト52a,52bは、
第1および第2の連結部材36,39に形成されるU字
状孔部に挿通した状態で、ローラ軸体51と反対側の端
部にナット99が螺着される。また第1および第2の連
結部材36,39は、開先合せ台29に連結されるの
で、各アーム28,31は、各連結部材36,39を介
して、開先合せ台29と連結される。
【0046】図4は、既設管21と新設管22とが位置
決めされた状態の開先合せ手段100を示す平面図であ
る。開先合せ台29は、外形形状が略板状に形成される
開先合せ台本体60を有し、開先合せ台本体60の厚み
方向一方側の面である連結面90側に、互いに所定の間
隔をあけて平行に延びる一対のレール部56,57が2
組形成される。ここで開先合せ台本体60の連結面90
は、各レール部56,57の伸延方向である第1方向5
0と平行に延びる一対の縁辺と、レール伸延方向に直交
する第2方向77と平行に延びる他の一対の縁辺とを有
する略矩形状に形成される。
【0047】2組の一対のレール部56,57は、第1
方向50に並んで配置される。2組のレール部56,5
7のうちの一方の組のレール部56には、一対の第1の
アーム28の各ローラ49がそれぞれ嵌合し、2組のレ
ール部56,57のうちの他方の組のレール部57に
は、一対の第2のアーム31の各ローラ49がそれぞれ
嵌合する。2組の一対のレール部56,57の互いに対
向する側の端部には、第1および第2のアーム28,3
1を連結する第1および第2の連結部材36,39が設
けられる。第2の連結部材39は、連結部材間の相対位
置が変位可能に、第1方向50にスライドすることがで
きる。
【0048】図1に示すように、第2の連結部材39お
よび第2の連結部材39側のレール部57が乗載板58
に乗載される。また開先合せ台本体60には、第1方向
50に延びる一対のスライドレール54が形成される。
乗載板58は、各スライドレール54に嵌合するスライ
ドガイド55が設けられ、各スライドレール54に沿っ
てスライド可能に形成される。
【0049】開先合せ台29には、第1および第2の連
結部材36,39の相対位置を調整するための間隔調整
手段が設けられる。間隔調整手段は、たとえば2つの連
結部材36,39とを連結するタイロッド53によって
構成される。タイロッド53は、外周部にねじ溝が設け
られるボルトと前記ボルトに螺着するナットとを有す
る。タイロッド53に螺着するナットの位置を調整する
ことによって、2つの連結部材36,39の相対位置を
調整することができる。
【0050】図5は、第1のアーム28と開先合せ台2
9との連結部分を拡大して示す断面図である。第1の連
結部材36は、第1の挿通部59と第1の屈曲部61と
を有して構成される。第1の挿通部59は、開先合せ台
本体60に固定され、開先合せ台本体60の連結面90
から外方に向かって突出する。第1の挿通部59は、結
合ボルト52aが挿通可能なU字状孔部およびタイロッ
ド53が挿通可能な孔部が形成される。結合ボルト52
aが挿通可能なU字状孔部は、U字状に形成され、開先
合せ台本体60と反対側の面に開口部を有するスリット
が形成される。結合ボルト52aは、開口部側からU字
状孔部に入ることによって、容易にU字状孔部に挿通し
た状態で嵌合される。また第1の挿通部59の開先合せ
台本体60側の端部と反対側の端部59aには、第1の
挿通部59から屈曲して設けられる第1の屈曲部61が
連結される。第1の屈曲部61は、開先合せ台本体60
の連結面90に平行な屈曲部当接面64が形成される。
【0051】また第1のアーム28の他端部35には、
ローラ49よりも一端部34寄りに第1の当接部62が
形成される。第1の当接部62は、第1のアーム28の
軸線L28他端部側35にアーム当接面63が形成され
る。アーム当接面63は、第1のアーム28の軸線L2
8とローラ軸体51の軸線とを含む仮想一平面に対して
第1の所定の角度θ1を成す。
【0052】第1のアーム28は、第1のアーム28の
一端部34を支点に角変位し、アーム当接面63が第1
の屈曲部61の屈曲部当接面64と面接触する。屈曲部
当接面64は、開先合せ台本体60の連結面90と平行
に形成されるので、第1の屈曲部61の屈曲部当接面6
4に当接したアーム当接面63は、開先合せ台本体60
の連結面90と平行に位置決めされる。
【0053】したがって角変位する第1のアーム28を
屈曲部61に当接させるだけで、開先合せ台本体60の
連結面90とアーム当接面63とを平行に保ち、第1の
アーム28の軸線L28と開先合せ台本体60とを第1
の所定の角度θ1に位置決めすることができる。さらに
アーム当接面63と屈曲部当接面64とが当接した状態
で、結合ボルト52aは、第1の挿通部59のU字状孔
部に挿通し、結合ボルト52aに螺着するナット99
が、ローラ軸体51に設けられる円板98に向かって螺
進される。これによってナット99と円板98の相対的
な距離が縮まり、結合ボルト52a挿通状態において、
結合ボルト52aの軸線方向一方側の挿通部59の面に
円板98が当接し、結合ボルト52aの軸線方向他方側
の挿通部59の面にナット99が当接する。これによっ
て円板98とナット99とが第1の連結部材36を結合
ボルト52aの軸線方向両端側から協働して挟持し、第
1のアーム28と第1の連結部材36とが連結される。
これによってナット99を螺進および螺退することによ
って第1のアーム28と開先合せ台29とを第1の所定
の角度θ1を有して容易に着脱可能に固定することがで
きる。ここで第1の所定の角度θ1は、第2方向77一
方側から開先合せ台29に固定される第1のアーム28
を見た場合に、開先合せ台29に対して、第1のアーム
28が時計回りに成す角度である。たとえば所定の第1
の角度θ1は、90度より小さく与えられる。
【0054】第1のアーム28Aの各ローラ49Aは、
開先合せ台29に設けられる一対のレール部56にそれ
ぞれ嵌合する。第1のアーム28Aと開先合せ台29と
が相対的に変位移動することによって、第1のアーム2
8Aのローラ49Aは、回転してレール部56上をスラ
イドし、第1のアーム28Aは、第1のアーム28の一
端部34を支点として角変位する。一対の第1のアーム
28は、既設管21の軸線に対称に配置されるので開先
合せ台29を、既設管21の軸線にずれなくスライドさ
せることができる。
【0055】角変位した第1のアーム28は、そのアー
ム当接面63と第1の屈曲部61の屈曲部当接面64と
が当接し、図5に実線で示す位置、すなわち第1のアー
ム28と開先合せ台29とのなす角が第1の所定の角度
θ1になる位置に変位する。このとき第1のアーム28
の結合ボルト52aが第1の挿通部59に挿通され、第
1のアーム28と開先合せ台本体60とが第1の連結部
材36を介して連結される。
【0056】図6は、第2のアーム31と開先合せ台2
9との連結部分を拡大して示す断面図である。図5と同
様に、第2の連結部材39は、第2の挿通部65と第2
の屈曲部66とを有して構成される。第2の挿通部65
は、開先合せ台本体60に固定され、開先合せ台本体6
0の連結面90から外方に向かって突出する。第2の挿
通部65は、結合ボルト52bが挿通可能なU字状孔部
およびタイロッド53が挿通可能な孔部が形成される。
結合ボルト52bが挿通可能なU字状孔部は、U字状に
形成され、開先合せ台本体60と反対側の面に開口部を
有するスリットが形成される。結合ボルト52bは、開
口部側からU字状孔部に入ることによって、容易にU字
状孔部に挿通した状態で嵌合される。第2のアーム31
の結合ボルト52bは、第1のアーム52aの結合ボル
ト52aと同様に、ナット99と円板98とによって挿
通部65に連結される。このとき結合ボルト52bは、
ローラ軸体51の軸線まわりに回転可能に形成されるの
で、第2のアーム31は、ローラ軸体51を支点として
角変位することができる。また第2の挿通部65の開先
合せ台本体60側の端部と反対側の端部には、第2の挿
通部65から屈曲して設けられる第2の屈曲部66が連
結される。第2の屈曲部66は、開先合せ台本体60の
連結面90に平行な屈曲部当接面67が形成される。
【0057】また第2のアーム31の他端部38には、
ローラ49よりも一端部37寄りに第2の当接部68が
形成される。第2の当接部68は、第2のアーム31の
軸線L31他端部38側にアーム当接面69が形成され
る。アーム当接面69は、第2のアーム31の軸線L3
1とローラ軸体51の軸線とを含む仮想一平面に対して
第2の所定の角度θ2を成す。第2の所定の角度θ2
は、180度から第1の所定の角度θ1を減算した値で
ある。
【0058】第2のアーム31は、その他端部38を支
点に角変位し、アーム当接面69が第2の屈曲部66の
屈曲部当接面67と面接触する。屈曲部当接面67は、
開先合せ台本体60の連結面90と平行に形成されるの
で、第2の屈曲部66の屈曲部当接面67に当接したア
ーム当接面69は、開先合せ台本体60の連結面90と
平行に位置決めされる。
【0059】したがって角変位する第2のアーム31を
第2の屈曲部66に当接させるだけで、開先合せ台本体
60の連結面90とアーム当接面69とを平行に保ち、
第2のアーム31の軸線L31と開先合せ台本体60と
を第2の所定の角度θ2に位置決めすることができる。
さらにアーム当接面69と屈曲部当接面67とが当接し
た状態で、結合ボルト52bは、第2の挿通部65のU
字状孔部に挿通し、結合ボルト52bに螺着するナット
99が、ローラ軸体51に設けられる円板98に向かっ
て螺進される。これによってナット99と円板98の相
対的な距離が縮まり、結合ボルト52b挿通状態におい
て、結合ボルト52bの軸線方向一方側の挿通部65の
面に円板98が当接し、結合ボルト52aの軸線方向他
方側の挿通部65の面にナット99が当接する。これに
よって円板98とナット99とが第2の連結部材39を
結合ボルト52bの軸線方向両端側から協働して挟持
し、第2のアーム28と第2の連結部材39とが連結さ
れる。これによってナット99を螺進および螺退するこ
とによって第2のアーム31と開先合せ台29とを第2
の所定の角度θ2を有して容易に着脱可能に固定するこ
とができる。ここで第2の所定の角度θ2は、第2方向
77一方側から開先合せ台29に固定される第2のアー
ム31を見た場合に、開先合せ台29に対して、第2の
アーム31が時計回りに成す角度である。たとえば所定
の第2の角度θ2は、90度より大きく与えられる。
【0060】第2のアーム31Aの各ローラ49Aは、
開先合せ台29に設けられる一対のレール部57にそれ
ぞれ嵌合する。第2のアーム31Aは、実線で示す第2
のアーム31の位置に移動する。すなわちローラ49A
がレール部57に嵌合した状態で回転し、第2の挿通部
65に当接する位置に平行移動し、第2のアーム31の
結合ボルト52bが、第2の挿通部65のU字状孔部に
挿通する。第2のアーム31は、新設管22の軸線に対
称に配置されるので、新設管22を開先合せ台29のレ
ール部57にずれなくスライドさせることができる。
【0061】次に第2のアーム31が、その他端部38
を支点として角変位することによって、想像線で示す第
2のアーム31Bの位置に移動する。すなわち第2のア
ーム31Bは、そのアーム当接面69が、第2の屈曲部
66の屈曲部当接面67と当接し、第2のアーム31と
開先合せ台29とのなす角が第2の所定の角度θ2にな
る位置に変位する。
【0062】また第2の連結部材39と、第2の連結部
材側のレール部57とが乗載板58上に乗載される。乗
載板58は、スライドレール54に嵌合するスライドガ
イド55が設けられ、スライドレール54に沿って第1
方向50にスライド可能に形成される。したがって第2
の連結部材39に連結される第2のアーム31をレール
部57に沿って、平行移動することができる。
【0063】図7は、開先合せ手段100を示す断面図
である。開先合せ手段100には、上述の記載の構成の
ほかに、図1〜図6に図示しないシールリング70が、
さらに設けられる。シールリング70は、第1の真円リ
ング27および第2の真円リング30を外周側から塞ぐ
シールリング本体71と、スライドレール54に嵌合す
る複数のレールガイド部72と、レールガイド部72ご
とに設けられ、レールガイド部72およびシールリング
本体71とを連結する複数の支持部73とを有する。各
支持部73は、一端部75がシールリング本体71と連
結され、他端部76がレールガイド部72と連結され
る。また各支持部73は、前述の両端部75,76の連
結位置で、角変位可能に設けられる。またレールガイド
部72がスライドレール54に嵌合した状態で、第1方
向50に並ぶレールガイド部72は、第1方向50に延
びるタイロッド74によって互いに連結される。各支持
部73の一端部75は、その相対位置が一定に保たれ
る。
【0064】シールリング70は、レールガイド部72
によって、スライドレール54に嵌合し、開先合せ台2
9のスライドレール54上を平行移動することができ
る。またタイロッド74によって、各レールガイド部7
2を互いに近接および離反する方向79に移動させるこ
とによって、各支持部73と開先合せ台29とのなす角
度を変化させることができる。これによって各支持部7
3の一端部75に連結されるシールリング本体71を、
開先合せ台60の連結面90に対して、垂直方向78に
平行移動させることができる。またシールリング70
は、突合せ部80に移動し、各管体21,22の外周面
および真円リング27,30の外周面とシールリング7
0との間の内周面との間にできる内部空間を減圧する手
段を有し、たとえば内部空間を6.66Paすなわち
0.05Torr程度に減圧する。シールリング本体7
1は、一体に形成されてもよいし、または複数の円弧状
のシールリング部材が連結されて構成されてもよく、全
体形状として、略円環状である。
【0065】上述の記載の本実施の形態の開先合せ手段
100の構成に従えば、同一形状に形成される第1およ
び第2のアーム28,31の各ローラ49は、それぞれ
開先合せ台29に形成される一対のレール部56,57
に嵌合される。すなわち第1のアームと第2のアームと
が対向した位置に配置される。これによって第1および
第2のアーム28,29に間接的に連結される既設管2
1および新設管22は、レール部56,57が延びる方
向である第1の方向50と直交する第2の方向77に、
互いにずれなく揃った状態で配置される。
【0066】さらに開先合せ台29は、第1のアーム2
8の他端部35と第1の所定の角度θ1を成して連結さ
れる。また開先合せ台29は、第2のアーム31の他端
部38と第2の所定の角度θ2を成して連結される。第
2の所定の角度θ2は、180度から第1の所定の角度
θ1を減算した角度を成して連結される。これによって
第1および第2のアーム28,31に間接的に連結され
る既設管21および新設管22は、高さ方向すなわち、
開先合せ台本体60の連結面90から垂直に延びる方向
の距離を等しく配置することができる。
【0067】したがって開先合せ手段100の各アーム
28,31によって、クランプされる既設管21および
新設管22を開先合せ台29に連結することによって、
既設管21と新設管22との各軸線L21,L22を第
2方向77および高さ方向にずれなく、同一線上に位置
決めすることができる。これによって新設管22がずれ
ることを防止して、管体同士の位置決めを容易に、短時
間かつ確実に行うことができる。
【0068】さらに開先合せ手段100は、既設管21
と新設管22との各軸線L21,L22とを同一線上に
配置した状態で、タイロッド53によって、各連結部材
36,39の相対位置を近接させることによって、既設
管21と新設管22との一端面25,26同士を突合せ
た位置に位置決めすることができる。
【0069】またこのように各真円リング27,30、
各アーム28,31および開先合せ台29を、既設管2
1および新設管22の各一端部23,24に設けるだけ
で管体の位置合せを行うことができる。したがって管体
全体にわたって装置を設ける必要がなく、位置決め装置
が大型化することを防止することができる。したがって
トンネル内および共同溝などの管体の設置スペースの限
られた場所においても、容易に管体同士の位置決めを行
うことができる。
【0070】また各アームは、アーム当接面63,69
が各アームの軸線L28,L31に対して、第1および
第2の所定の角度θ1,θ2を成して形成される。これ
によって開先合せ台29の連結面90と平行に形成され
る屈曲部当接面64,67に当接するだけで、開先合せ
台29と各アーム28,31とを所定の角度に容易にな
すことができる。また各アーム28,31は、各連結部
材36,39と面接触するので、各管体21,22の重
量が大きくなっても、各アーム28,31が破壊するこ
とを防ぐことができる。
【0071】また第1および第2の真円リング27,3
0は、既設管21、新設管22の外周形状を真円形状に
矯正することができる。また矯正部分の各管体21,2
2の軸線L21,L22を各真円リング27,30の軸
線L27,L30と同一にすることができる。各真円リ
ング27,30によって、各管体21,22を矯正し、
各管体21,22の各一端面25,26を突合せたと
き、各管体21,22は、外周形状が同一形状に形成さ
れるので、半径方向に隙間が形成することを防止するこ
とができる。また真円リング27,28を取り付けた状
態で、各管体の端面の開先加工が行われることによっ
て、真円リング27,30の軸線L27,L30と垂直
な仮想平面状に各管体の一端面を形成することができ
る。同一線上に配置して突合せた状態で、各管体21,
22の一端面25,26同士を全周にわたって当接させ
ることができ、周方向にわたって、隙間がない突合せ部
80を形成することができる。
【0072】図8は、位置決め装置20を示す断面図で
あり、図9は、位置決め装置20を示す平面図である。
位置決め装置20は、開先合せ手段100と、支持台で
ある2つのハンドパレット200a、200bと、管体
支持手段であるフローティング台300と、管体姿勢調
整手段である上下台400とを含んで構成される。開先
合せ手段100は、前述のように、第1および第2の真
円リング27,30によって各管体21,22の一端部
23,24を矯正し、各管体21,22を同一軸線上に
導く。
【0073】第1のハンドパレット200aは、開先合
せ台29を支持し、既設管21が設けられる位置に開先
合せ台29を移動させることができる。具体的には、既
設管21の軸線L21および第1の角変位軸線を含む仮
想平面すなわち連結面90に平行な面に沿って変位自在
に、および前記仮想平面に交差する方向に変位自在に移
動可能であることが好ましい。さらに具体的には、第1
のハンドパレット200aは、既設管21の軸線L21
が延びる方向である縦方向85と、上下方向87および
縦方向85の両方に直交する方向である横方向86とに
移動可能であることが好ましい。
【0074】また第1のハンドパレット200aと同様
の構成である第2のハンドパレット200bが、上下台
400を支持し、新設管22が設けられる位置に上下台
400を移動させることができる。さらに第1のハンド
パレット200aは、第1のアーム28の他端部35と
第2のアーム31の他端部38とを結ぶ方向が既設管2
1の軸線L21に平行になるように、開先合せ台29を
移動させることができることが好ましい。
【0075】フローティング台300は、新設管22の
長手方向中央部で新設管22を支持し、新設管22を新
設管22の軸線L22および第2の角変位軸線R2を含
む仮想平面に沿って変位自在に移動させることができ
る。すなわちフローティング台300は、縦方向85お
よび横方向86に新設管22を移動させることができ
る。また上下台400は、新設管22の軸線L22およ
び第2の角変位軸線R2を含む仮想平面に沿って変位自
在に移動させることができる。すなわち上下台400
は、上下方向87に新設管22を移動させることができ
る。
【0076】図10は、開先合せ台29を第1のハンド
パレット200aが支持している状態を示し、図11
は、第1のハンドパレット200aが既設管21に近接
し、開先合せ台29と第1のアーム28とを連結した状
態を示し、図8のs11−s11切断面線から見た断面
図である。図10および図11は、シールリング70を
省略して示す。図10および図11に示すように、開先
合せ台29は、既設管21から離れた位置から、第1の
ハンドパレット200aに支持された状態で、既設管2
1に近接する。第1のハンドパレット200aは、縦方
向85および横方向86の少なくとも一方、および上下
方向87に開先合せ台29が支持される積載部201を
変位することによって、開先合せ台29の第1の連結部
材36と既設管21に取り付けられた第1のアーム28
の他端部35とを連結する位置に容易に配置することが
できる。
【0077】図12は、図8のs15−s15切断面線
から見てフローティング台300を示す断面図である。
フローティング台300は、新設管22を収容する収容
部301と、収容部301を浮上させる浮上手段302
と、浮上手段302の下方に配置され、浮上手段のベー
スとなる浮上台303とを含んで構成される。収容部3
01は、新設管22を下方から支持する。収容部301
は、新設管22を安定に保持するためのつめ部304が
両側部に形成される。各つめ部304は、新設管22の
外周面と当接する。新設管22の外周面に各つめ部部3
04が当接することによって、新設管22が収容部30
1から転落することを防止する。
【0078】収容部301の下方には、浮上手段302
が設けられる。浮上手段302によって収容部301お
よび収容部301に収容される新設管22を浮上させる
ことができる。また浮上手段302によって浮上する高
さは、10〜15mmとわずかな量である。このために
浮上手段302の下方に浮上台303が設けられ、浮上
する新設管22の軸線L22の高さを調整する。
【0079】図13は、浮上手段302の一例を示す平
面図であり、図14は、エアーキャスター305を示す
拡大図である。浮上手段302は、コンプレッサー30
8からホース307を介して空気を、流体排出部である
エアーキャスター305に送り込み、エアーキャスター
305から下方に向けて空気を排出し、エアーキャスタ
ー305を浮上させる。このような複数(本発明の実施
の形態では、4つ)のエアーキャスター305を収納部
301に固定することによって、エアーキャスター30
5の浮上によって、収納部301を浮上させることがで
きる。このようにエアーキャスター305を用いること
によって、エアーキャスター305と浮上台303との
間に空気膜を作り、移動時に発生する摩擦抵抗をわずか
にすることができる。また複数のエアーキャスタ−30
5を用いる場合、ホース307からエアーキャスター3
05に供給される空気の流量を調整する流量調整バルブ
306がエアーキャスター305毎に設けられる。
【0080】図15は、図8のs18−s18切断面線
から見て上下台400を示す断面図である。上下台40
0は、第2のハンドパレット200bに支持される。上
下台400は、新設管22の他端部81を支持する。第
2のハンドパレット200bの上下台400を支持する
積載部201が上下に昇降することによって、上下台4
00は、新設管22の高さを調整することができる。各
ハンドパレット200a,200bは、独立して個別に
動作するので、既設管21の軸線L21と同一線上に、
新設管22の軸線L22を容易に配置することができ
る。また上下台400は、新設管22を下方から円筒状
の回転体401に当接させることによって、新設管22
を支持する。回転体401は、新設管22を支持した状
態で、新設管22の軸線L22に対して直交する方向に
延び、回転体401の外周面と、新設管22の外周面と
が当接する。回転体401は、回転体401の軸線まわ
りに回転する。これによって新設管22は、新設管22
の軸線L22方向に容易にスライドすることができる。
特に回転体401は、その外周面にウレタンゴムをライ
ニングしたものが用いられる。
【0081】以上の記載の本実施の形態の位置決め装置
20に従えば、第1のハンドパレット200aによっ
て、開先合せ台29を上下方向87に移動することがで
きる。したがって既設管21が高所にある場合でも、開
先合せ台29を第1のハンドパレット200aによって
所定の高さまで上昇させることによって、既設管21に
間接的に連結される第1のアーム28を、開先合せ台2
9に確実に連結することができる。また第1のハンドパ
レット200aは、縦方向および横方向の少なくともい
ずれか一方に移動することができる。したがって第1の
ハンドパレット200aに開先合せ台29を乗載した状
態で、開先合せ台29を、第1のアーム28のローラ4
9位置に、移動させることができる。これによって、第
1のアーム28のローラ49とレール部56の嵌合を容
易に行うことができる。
【0082】同様に第2のハンドパレット200bが、
上下台400を乗載することによって、上下台400を
上下方向87、縦方向85および横方向86に容易に変
位させることができる。
【0083】またフローティング台300は、新設管2
2を浮上させることができるので、作業者は、大きな力
を作用させることなく、専用の操作者でなくとも、容易
に新設管22を移動させ位置決めすることができる。こ
れによって収容する新設管22に連結される第2のアー
ム31のローラ49を、開先合せ台29のレール部57
に容易に導き、ローラ49とレール部57とを嵌合する
ことができる。
【0084】また新設管22を開先合せ台29および上
下台400の2つによって、新設管22の両端部24,
81を支えることができる。新設管22の他端部81を
支える上下台400が上下方向87に変位可能であるの
で、新設管22の軸線L22を、既設管21の軸線L2
1に同一線上に確実に配置することができる。
【0085】図16は、位置決め装置20によって、既
設管21と新設管22との位置決め動作の手順を示す断
面図である。図16(1)は、既設管21に対して、開
先合せ手段100を設置した状態を示し、図16(2)
は、既設管21と開先合せ台29とを連結し、フローテ
ィング台300および上下台400を設置した状態を示
し、図16(3)は、フローティング台300に新設管
22を収容し、フローティング状態で開先合せ手段10
0と新設管22とを連結した状態を示し、図16(4)
は、既設管21と新設管22との一端部が突き合わされ
開先が形成された状態を示す。
【0086】図17は、既設管21と新設管22との位
置決め動作の手順を示すフローチャートである。まずス
テップs0で、既設管21および新設管22が配置され
る設備空間が形成されるとともに、予め既設管21が、
所定の位置に固定される。設備空間は、トンネルまたは
共同溝などの狭い空間であってもトンネルおよび共同溝
以外の普通の現場であってもよい。また新設管22が準
備される。既設管21および新設管22の各一端部2
3,24には、各一端部23,24の形状を矯正する第
1および第2の真円リング27,30が固定される。こ
のような位置決め動作の準備が完了するとステップs1
に進む。
【0087】ステップs1では、既設管21に近接して
開先合せ台29が配置される。作業者が、開先合せ台2
9が積載されたハンドパレット200aを縦方向85お
よび横方向86に移動させることによって、ハンドパレ
ット200aに積載された開先合せ台29を既設管21
の一端部23下方側に移動させ、移動が完了するとステ
ップs2に進む。
【0088】ステップs2では、図16(1)に示すよ
うに、第1の真円リング27には、一対のホルダ体45
a,45bが結合され、ホルダ体45a,45bには、
一対の第1のアーム28の一端部34が連結される。こ
のように既設管21をクランプした第1の真円リング2
7に、ホルダ体45a,45bを介して、第1のアーム
28が連結されると、ステップs3に進む。
【0089】ステップs3では、図16(2)に示すよ
うに、第1のアーム28の一端部34を支点として、第
1のアーム28が角変位される。第1のアーム28が角
変位されることによって、一対の第1のアーム28の各
ローラ49が、開先合せ台29の各レール部56に嵌合
される。作業者は、ローラ49がレール部56に嵌合さ
れた状態で、ハンドパレット200a上の開先合せ台2
9を上下方向87および縦方向85に移動して微調整
し、図5に示す第1のアーム28のアーム当接面63と
連結部材36の屈曲部当接面64とを面接触させる。次
に第1のアーム28の結合ボルト52aを第1の連結部
材36の挿通部59に挿通し、結合ボルト52aに螺着
されるナット99を円板側に螺進させることによってナ
ット99と円板98とが協働して開先合せ台29に第1
のアーム28を連結する。このとき第1のアーム28と
開先合せ台29とがなす角度を第1の所定の角度θ1に
して互いに連結し、ステップs4に進む。
【0090】ステップs4では、作業者が、新設管22
が配置されるであろう空間の下方の面にフローティング
台300と上下台400とを配置する。フローティング
台300は、新設管22の軸線方向両端部のほぼ中間と
なる位置の下方に配置される。上下台400は、新設管
22の軸線方向の他端部となる位置の下方に配置され
る。このように、フローティング台300および上下台
400が配置されると、ステップs5に進む。
【0091】ステップs5では、作業者が、開先合せ手
段100に設けられるシールリング70をスライドレー
ル54に沿って、既設管21の他端部に向かって平行移
動させる。シールリング70が既設管21の突合せ部8
0となる部分よりも既設管21の他端部寄りに移動され
ると、ステップs6に進む。
【0092】ステップs6では、図16(3)に示すよ
うに、作業者が、第2の真円リング30、ホルダ体45
a,45bおよび第2のアーム31が取り付けられた状
態の新設管22を、開先合せ台29、フローティング台
300および上下台400上に配置させる。新設管22
は、その一端部24を開先合せ台29上に配置し、軸線
方向のほぼ中間部をフローティング台300上に配置
し、他端部を上下台400上に配置される。新設管22
は、フローティング台300の2つのつめ部304によ
って、新設管22が横方向86へ変位することが規制さ
れる。このように新設管22の配置が完了するとステッ
プs7に進む。
【0093】ステップs7では、フローティング台30
0のエアーキャスター305によって、新設管22を浮
上させ、新設管22を移動させる。具体的には、作業者
が、第2のアーム31のローラ49をレール部57に嵌
合させるように、新設管22を水平に縦方向85および
横方向86に移動させる。次に新設管22を移動させ、
図6に示すように、第2のアーム31の結合ボルト52
bを第2の連結部材の挿通部65のU字状孔部に挿通さ
せ、結合ボルト52bに螺着されるナット99と円板9
8とが協働して開先合せ台29に第2のアーム31を連
結させる。このように開先合せ台29と第2のアーム3
1との連結が完了するとステップs8に進む。
【0094】ステップs8では、作業者が、フローティ
ング台300を下降させ、新設管22を下降させる。す
なわち新設管22および第2のアーム31は、第2のア
ームの他端部38を支点として角変位する。新設管22
は、その他端部81が上下台400の回転体401に当
接するまで下降すると、ステップs9に進む。
【0095】ステップs9では、図6に示すように、作
業者が、第2のアーム31の結合ボルト52bと第2の
連結部材39の挿通部65とを連結した後、第2のアー
ム31のアーム当接面69と第2の連結部材39の屈曲
部当接面67とを面接触させるように上下台400を上
下に移動させ、第2のアーム31と開先合せ台29とが
なす角度を、第2の所定の角度θ2に位置決めする。ま
たステップs9では、タイロッド53によって、第1の
連結部材36と第2の連結部材39との相対的な距離を
調整することで、第1の連結部材36に連結される第1
のアーム28の他端部35と、第2の連結部材39に連
結される第2のアーム31の他端部38との相対位置を
調整する。作業者は、第2のアーム31に結合される新
設管22を、既設管21に近づけ、既設管21に突合
せ、開先ギャップを減少させるように調整し、ステップ
s10に進む。ステップs10では、図16(4)に示
すように新設管21と既設管22との位置決め作業が終
了する。
【0096】通常は、位置決め作業が終了し、突合せ部
80を形成した後、その突合せ部80の外周を全周にわ
たって覆う位置にシールリング70が移動する。また電
子ビーム溶接装置が、突合せ部80の内周側に移動す
る。突合せ部80に達したシールリング70は、各管体
21,22の外周面とシールリング70との間に形成さ
れる外周空間および各管体21,22の内周面と、電子
ビーム溶接装置との間に形成される内周空間を、たとえ
ば6.66Paすなわち0.05Torr程度に減圧す
る作業が行われる。次に電子ビーム溶接装置が突合せ部
80の内側から突合せ部80に30kV〜200kVの
電子ビームを全周にわたって照射し、突合せ溶接継ぎ手
を形成して、既設管21に新設管22を接続する作業が
行われる。
【0097】以上のような管体の位置決めの手順に従え
ば、各ハンドパレット200a,200bおよびフロー
ティング台300などによって、専門の操作者を必要と
せずに、新設管22を移動させることができる。各ハン
ドパレット200a,200bおよびフローティング台
300は、新設管22の重量が大きくなっても、新設管
22をわずかな力で移動させることができ、容易に搬送
することができる。さらに新設管22を吊下せずに、新
設管22を位置決め装置100に乗載した状態で、位置
決めするので、新設管22を吊下するためのクレーンを
設ける必要がなく、装置が大型化することを防止するこ
とができる。これによってトンネルまたは共同溝などの
限られた空間内でも、位置決め装置100を配置するこ
とができ、位置決め装置100によって、既設管21と
新設管22とを位置決めすることができる。
【0098】また新設管22または既設管21の外周を
覆う各真円リング27,30およびシールリング70
は、周方向に分割可能に形成されてもよい。各管体2
1,22の接続後に各真円リング27,30およびシー
ルリング70を分割することによって、各管体21,2
2から容易に取り外すことができ、位置決め作業に費や
す時間を短縮することができる。
【0099】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、第2の
管体は、第2のアームが開先合せ台に連結されることに
よって、第2の角変位軸線まわりに変位し、その他の方
向への変位が規制される。第2の管体は、このように変
位方向が規制された状態で、第2のアームの他端部を支
点として角変位することによって、第1の管体の軸線と
同一線上に位置決めされる。
【0100】これによって第1および第2の管体の端面
を、単に突合せて管体同士の位置決めを行う場合に比べ
て、第2の管体がずれることを防止し、短時間かつ確実
に管体の位置決めを行うことができる。またクレーンの
ような駆動装置を用いる必要がないので、クレーンなど
の駆動装置を操作する専用の操作者でなくとも、管体同
士の位置決めを容易に行うことができる。
【0101】また各アームおよび各クランプ手段は、第
1および第2の管体の一端部に設けられる。したがって
位置決め装置を管体全体にわたって設ける必要がなく、
位置決め装置が大型化することを防止することができ
る。これによってトンネル内および共同溝などの管体の
設置スペースの限られた場所においても、本発明の管体
の位置決め装置を用いることができ、容易に管体同士の
位置決めを行うことができ、位置決め作業に費やす時間
を低減することができる。
【0102】また請求項2記載の本発明によれば、間隔
調整手段によって、同軸線上に配置される第1および第
2の管体の各端面間の隙間を無くして、管体同士を突合
せることができる。これによって管体の位置決めをより
確実に行い、突合せ溶接などの位置合せ後の処理を良好
に行うことができる。
【0103】また請求項3記載の本発明によれば、開先
合せ台支持手段が、開先合せ台を支持し、開先合せ台と
第1の管体との距離を調整することができるので、第1
の管体が配置される位置と開先合せ台が配置される位置
とが離れている場合でも、開先合せ台を第1の管体に近
接させることができる。これによって第1のアームの他
端部と開先合せ台とを、所定の角度を成した状態で確実
に連結することができる。
【0104】また請求項4記載の本発明によれば、管体
支持手段によって、第2の管体の搬送および位置合せを
容易に行うことができ、第2のアームの他端部が連結さ
れる開先合せ台の連結位置付近に、第2のアームの他端
部を配置するように、第2の管体を容易に移動すること
ができる。管体支持手段は、たとえば第2の管体を浮上
させる空気浮上式搬送機器であって、わずかな力で管体
を搬送することができ、既設管の搬送作業を極めて容易
に行うことができる。
【0105】また請求項5記載の本発明によれば、管体
姿勢調整手段が第2の管体の他端部の位置を調整するこ
とによって、第2の管体の軸線が第1の管体の軸線と平
行になるように、第2の管体の位置を調整することがで
きる。第1および第2の管体の軸線を平行に配置するこ
とによって、より正確に管体同士の位置決めを行うこと
ができる。特に複数の管体を連続して連結する場合、連
結される管体の軸線を一直線に配置することができる。
【0106】また請求項6記載の本発明によれば、第1
および第2の管体の一端面を同一形状に揃えた状態で、
その一端面同士を当接させることができる。これによっ
て当接された管体全体は、管体の半径方向の隙間が無く
形成される。これによって管体の位置決めをより確実に
行い、管体同士の突合せ溶接などの位置決め後の処理を
良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の位置決め装置の一部の
構成を示す断面図である。
【図2】開先合せ手段100によって、既設管21と新
設管22とが位置決めされた状態を示す断面図である。
【図3】開先合せ手段100を図1のs3−s3切断面
線から見た断面図である。
【図4】既設管21と新設管22とが位置決めされた状
態の開先合せ手段100を示す平面図である。
【図5】第1のアーム28と開先合せ台29との連結部
分を拡大して示す断面図である。
【図6】第2のアーム31と開先合せ台29との連結部
分を拡大して示す断面図である。
【図7】開先合せ手段100を示す断面図である。
【図8】位置決め装置20を示す断面図である。
【図9】位置決め装置20を示す平面図である。
【図10】開先合せ台29を第1のハンドパレット20
0aが支持している状態を示す断面図である。
【図11】図8のs11−s11切断面線から見た断面
図である。
【図12】図8のs15−s15切断面線から見てフロ
ーティング台300を示す断面図である。
【図13】浮上手段302の一部を示す平面図である。
【図14】エアーキャスター305を示す拡大図であ
る。
【図15】図8のs18−s18切断面線から見て上下
台400を示す断面図である。
【図16】既設管21と新設管22との位置決め動作の
手順を示す断面図である。
【図17】既設管21と新設管22との位置決め動作の
手順を示すフローチャートである。
【図18】従来の技術を説明するための各管体1,2を
突合せた状態を側方から見た側面図である。
【図19】図18のセクションXを拡大して示す断面図
である。
【図20】従来の技術の位置決め装置10を示す断面図
である。
【符号の説明】
20 位置決め装置 21 既設管 22 新設管 27 第1の真円リング 28 第1のアーム 29 開先合せ台 30 第2の真円リング 31 第2のアーム 32 第1のアームホルダ 33 第2のアームホルダ 34 第1のアームの一端部 35 第1のアームの他端部 37 第2のアームの一端部 38 第2のアームの他端部 53 タイロッド 100 開先合せ手段 200a,200b ハンドパレット 300 フローティング台 400 上下台 θ1 第1の所定の角度 θ2 第2の所定の角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された第1の管体に対して同軸に、
    第2の管体を配置するための管体の位置決め装置であっ
    て、 第1の管体の一端部に同軸に固定される第1のクランプ
    手段と、 一端部で第1のクランプ手段に、第1の管体の軸線方向
    に垂直な第1の角変位軸線まわりに角変位自在に連結さ
    れる第1のアームと、 第2の管体の一端部に同軸に固定される第2のクランプ
    手段と、一端部で第2のクランプ手段に、第2の管体の
    軸線方向に垂直な第2の角変位軸線まわりに角変位自在
    に連結される第2のアームと、 第1のアームの他端部が、所定の角度を成して連結され
    るとともに、第2のアームの他端部が、第1のアームに
    対向する位置で、180度から前記所定の角度を減算し
    た角度を成して連結される開先合せ台とを含むことを特
    徴とする管体の位置決め装置。
  2. 【請求項2】 開先合せ台には、第1および第2のアー
    ムの他端部の相対位置を調整するための間隔調整手段が
    設けられることを特徴とする請求項1記載の管体の位置
    決め装置。
  3. 【請求項3】 第1の管体の軸線および第1の角変位軸
    線を含む仮想平面に沿って変位自在に、および前記仮想
    平面に交差する方向に変位自在に、開先合せ台を支持す
    る開先合せ台支持手段を含むことを特徴とする請求項1
    または2記載の管体の位置決め装置。
  4. 【請求項4】 第2の管体の軸線および第2の角変位軸
    線を含む仮想平面に沿って変位自在に、第2の管体を支
    持する管体支持手段を含むことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1つに記載の管体の位置決め装置。
  5. 【請求項5】 第2の管体の他端部付近を、第2の管体
    の軸線および第2の角変位軸線を含む仮想平面に交差す
    る方向に変位させる管体姿勢調整手段を含むことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の管体の位置
    決め装置。
  6. 【請求項6】 第1のクランプ手段は、第1の管体の形
    状を矯正可能であり、第2のクランプ手段は、第2の管
    体の形状を矯正可能であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1つに記載の管体の位置決め装置。
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