JP2003028228A - 減衰弁 - Google Patents

減衰弁

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JP2003028228A
JP2003028228A JP2001216615A JP2001216615A JP2003028228A JP 2003028228 A JP2003028228 A JP 2003028228A JP 2001216615 A JP2001216615 A JP 2001216615A JP 2001216615 A JP2001216615 A JP 2001216615A JP 2003028228 A JP2003028228 A JP 2003028228A
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Japan
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valve
hole
groove
damping
valve body
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JP2001216615A
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English (en)
Inventor
Koji Mihashi
浩司 三橋
Tomokazu Nakano
智和 中野
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰特性を二段階に切り換えることのできる
安価な減衰弁を提供することである。 【解決手段】 組み付け孔44に組み込んだ弁体46
と、弁体46をシート部52に押しつけるスプリング4
7と、弁体46の先端に取り付けた凸部49と、凸部4
9を臨ませた連通孔45とを備え、上記連通孔45側の
高圧の作用によってシート部52から弁体46が離れた
ときに、連通孔45を通過する流体に流路面積に応じた
流動抵抗を与える減衰弁において、上記凸部49は、そ
の基端側に第1溝50を形成し、その先端側に上記第1
溝50よりも流路断面積の大きい第2溝51を形成し、
弁体46のリフト量が少ないときに、第1溝50を介し
て連通孔45と組み付け孔44とが連通し、弁体46の
リフト量が多くなると、第2溝51を介して連通孔45
と組み付け孔44とが連通する構成にしたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物に取り付け
る免振あるいは制振装置に用いる減衰弁に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示す制振装置は、第1シリンダチ
ューブ1と、この第1シリンダチューブ1よりも外側に
位置する第2シリンダチューブ2とを備え、これら両チ
ューブ1、2間に、タンクTを形成している。第1シリ
ンダチューブ1は、その一端1aをロッド側閉塞部材3
にはめ合わせ、その他端1bを、バルブブロックBを介
してボトム側閉塞部材4にはめ合わせている。
【0003】上記ロッド側閉塞部材3には、リング状の
連結部材5を固定するとともに、この連結部材5に第2
シリンダチューブ2の一端2aをはめ込んで固定してい
る。また、第2シリンダチューブ2の他端2bは、ボト
ム側閉塞部材4に直接はめ込んで固定している。上記第
1シリンダチューブ1の内側には、ピストン6を摺動自
在に組み込むとともに、このピストン6によって、第1
シリンダチューブ1内をロッド側室9とボトム側室10
とに区画している。また、上記ピストン6には、これと
一体となって移動するピストンロッド7を固定してい
る。このピストンロッド7は、上記ロッド側閉塞部材3
の外方に突出させるとともに、このロッド側閉塞部材3
に形成したロッド孔8に、ベアリング15を介して摺動
自在に支持させている。
【0004】上記ピストン6には、第1減衰弁11と第
2減衰弁12とを組み込んでいる。上記第1減衰弁11
は、ロッド側室9からボトム側室10への油の流れのみ
を許容し、第2減衰弁12はボトム側室10からロッド
側室9への油の流れのみを許容する。そして、これら第
1,2減衰弁11,12に流れが生じたときに、減衰力
が発揮されるようにしている。また、上記ピストン6に
は、図示していないが、安全弁を2つ組み込んでいる。
これら安全弁のうち、一方の安全弁はロッド側室9から
ボトム側室10への油の流れのみを許容し、他方の安全
弁はボトム側室10からロッド側室9への油の流れのみ
を許容する。そして、これら安全弁は、所定の圧力に達
したときに開き、ロッド側室9からボトム側室10、あ
るいはボトム側室10からロッド側室9に油を流す。
【0005】一方、上記バルブブロックBには、第3減
衰弁13と安全弁14とを組み込んでいる。これら第3
減衰弁13と安全弁14は、いずれもボトム側室10か
らタンクTへの油の流れのみを許容するものである。ま
た、上記第3減衰弁13は、第2減衰弁12と同じ仕様
であり、第2減衰弁12による減衰力と、第3減衰弁1
3による減衰力とを同じにしている。
【0006】上記第1〜3減衰弁11〜13は、その減
衰力をピストン6の速度に比例するようにしている。こ
れら第1〜3減衰弁11〜13の構造は同じなので、こ
こでは第3減圧弁13の構造を図5、6に基づいて説明
する。図示するように、バルブブロックBには、組み付
け孔16と連通孔17とを形成している。上記組み付け
孔16には、弁体18とスプリング19とを組み込むと
ともに、スプリング19のバネ力を、ガイド部材20を
介して弁体に作用させている。そして、図示するよう
に、弁体18のフランジ部18aをシート部21に押し
つけた状態で、ボトム側室10と組み付け孔16との連
通を遮断している。なお、上記スプリング19のバネ力
は、組み付け孔16にねじ込んだ調節ボルト22によっ
て、調節可能にしている。また、この調節ボルト22に
は、図示していない流路を形成し、この流路を介して組
み付け孔16とタンクTとを連通させている。
【0007】図6に示すように、上記弁体18には、凸
部23を形成し、この凸部23を連通孔17に摺動自在
に挿入している。また、この凸部23には溝24を形成
している。この溝24は、図5に示すように、その底面
を曲面にすることによって、その深さを変化させてい
る。このように溝24の深さを変化させることによっ
て、弁体18のリフト量に応じて流路面積も変化させる
ようにしている。
【0008】以上のようにした第3減衰弁13は、図示
する状態からピストン6の右方向の移動にともなって、
ボトム側室10の圧力が上昇すると、その弁体18がス
プリング19に抗して移動する。そして、この弁体18
に設けた凸部23が、連通孔17から抜ける方向に移動
する。このように連通孔17から凸部23が抜ける方向
に移動すると、フランジ部18aがシート部21から離
れて、ボトム側室10と組み付け孔16とが溝24を介
して連通する。したがって、ボトム側室10の油が、溝
24→組み付け孔16を介してタンクTに排出される。
そして、このときの溝24の開口面積に応じて絞り効果
が発揮されて、減衰力が発揮される。
【0009】なお、上記のようにした第1〜3減衰弁1
1〜13は、ボトム側室10またはロッド側室9の圧力
が少しでも上昇すると、弁体18が動き始めるようにス
プリング19のイニシャル弾性力をほぼ0に設定してい
る。
【0010】一方、上記安全弁14は、図7,8に示す
ように、バルブブロックBに形成した組み付け孔25
に、弁体27とスプリング28とを組み込むとともに、
スプリング28のバネ力を弁体27に作用させている。
そして、図示するように、弁体27のフランジ部27a
をシート部29に押しつけた状態で、ボトム側室10と
組み付け孔25との連通を遮断している。また、上記ス
プリング28のバネ力は、調節ボルト30によって調節
できるようにしている。なお、この調節ボルト30に
は、図示していない流路を形成し、この流路を介して組
み付け孔25とタンクTとを連通させている。
【0011】図8に示すように、上記弁体27には、凸
部31を形成している。そして、この凸部31を、組み
付け孔25に連続形成した連通孔26に摺動自在に挿入
している。また、この凸部31には、図8に示すように
U字の溝32を形成している。このU字の溝32は、上
記減衰弁に形成した溝24より流路断面積の大きいもの
であり、フランジ部27aがシート部29から離れる
と、すぐに組み付け孔25に開口するようにしている。
【0012】このようにした安全弁14は、図示するよ
うに、弁体27のフランジ部27aをシート部29に押
しつけた状態で、ボトム側室10と組み付け孔25との
連通を遮断するが、ピストン6の移動にともなってボト
ム側室10の圧力が所定の圧力に達すると、スプリング
28に抗してその弁体27が動き始める。そして、この
弁体27に設けた凸部31が、連通孔26から抜ける方
向に移動して、溝32を介してボトム側室10と組み付
け孔25とが連通する。このようにしてボトム側室10
と組み付け孔25とを連通させれば、ボトム側室10の
油が、溝32→組み付け孔25を介してタンクTに排出
されて、ボトム側室10の圧力が制御される。なお、こ
の安全弁14の設定圧は、上記第1〜3減衰弁11〜1
3の設定圧よりも十分大きくしている。
【0013】また、上記バルブブロックBには、チェッ
ク弁C、Cを設けている。これらチェック弁C、Cは、
ピストン6がロッド側室9方向に動いたときに、ボトム
側室10に生じる流量不足を補うものである。すなわ
ち、ロッド側室9にはピストンロッド7がある分、ボト
ム側室10よりも容積が小さくなっている。そのため、
ロッド側室9方向にピストン6を動かしたときに、この
ロッド側室9から第1減衰弁11を介してボトム側室1
0に供給される流量は、ピストンロッド7の体積分だけ
不足する。この不足分を、タンクTからチェック弁Cを
介して吸い込むことで、補うようにしている。なお、タ
ンクTからボトム側室10に油を吸い込むときに、その
流路が狭いとキャビテーションが発生する。このキャビ
テーションの発生を防止するために、チェック弁Cを構
成する流路を、大きく設定している。
【0014】上記のようにした制振装置は、ピストンロ
ッド7側と、ボトム閉塞部材4側とを、それぞれ建物の
柱などに固定しておく。この状態で、地震などによって
建物に振動が発生すると、ピストン6が移動する。ただ
し、このピストン6の動きは、上記第1〜第3減衰弁1
1〜13によって減衰される。例えば、ピストン6がロ
ッド側室9方向に移動すると、第1減衰弁11によって
その動きが減衰されて、ピストン6がボトム側室10方
向に移動すると、第2減衰弁12と第3減衰弁とによっ
て、その動きが減衰される。このようにピストン6の動
きを減衰することによって、建物の揺れや振動を、抑え
るようにしている。
【0015】図9は、上記ピストン6の移動速度と減衰
力との関係を示したグラフである。図示するように、ピ
ストン速度がある速度に達するまでは、第1〜3減衰弁
11〜13だけが機能して、C1の比例特性が得られる
ようにしている。また、ピストン速度がある速度を超え
ると、安全弁14が開き、C2の比例特性に切り換わ
る。このように減衰特性を2段階に切り換える理由を以
下に説明する。
【0016】図9に示すように、ピストン速度の小さい
範囲(0〜32cm/sec)というのは、建物のゆれ
が小さい場合である。このように建物のゆれが小さい場
合であっても、ある程度の減衰力を必要とする。そのた
め、制御特性C1の傾きを大きくして、ゆれが小さくて
も所定の大きさの減衰力が得られるようにしている。と
ころが、このように制御特性C1の傾きを大きくする
と、ピストン速度が速くなった場合に、減衰力が大きく
なり過ぎてしまう。すなわち、激しい揺れが建物に作用
したときに、過大な減衰力が発揮されて、建物に大きな
負担が作用してしまう。このように建物に大きな負担が
作用すると、建物の柱などが壊れてしまうおそれがあ
る。そこで、ピストン速度が所定の速度(32cm/s
ec)を超えた場合には、安全弁14を開き、滑らかな
特性C2に切り換えるようにしている。このようにすれ
ば、ピストン速度が大きくなった場合でも、建物にかか
る負担を小さくすることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにした制振
装置は、建物の大きさに応じてシリンダの大きさを決め
ている。すなわち、大きい建物に用いる場合には、直径
の大きいシリンダチューブを用い、小さい建物に用いる
場合には、直径の小さいシリンダチューブを用いるよう
にしている。ところが、シリンダチューブの直径を小さ
くすると、このシリンダチューブに組み込むバルブブロ
ックも小さくなる。バルブブロックには、上記したよう
に第3減衰弁13,安全弁14,およびチェック弁Cの
3種類のバルブを組み込んでいる。そのため、バルブブ
ロックが小さくなると、3種類もバルブを組み込むこと
ができなくなる。
【0018】ここで、第3減衰弁のスプリングの弾性力
を可変にして、減衰特性を二段階に切り換え可能にする
ことが考えられる。このようにすれば、安全弁14を省
くことができ、小さいバルブブロックに対応することが
できるからである。しかし、この場合には、スプリング
の弾性力を可変にするために、ソレノイドなどの部品
や、それを制御するコントローラなどが必要となり、装
置がコストアップしてしまう。この発明の目的は、減衰
特性を二段階に切り換えることのできる安価な減衰弁を
提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、組み付け
孔に組み込んだ弁体と、この弁体をシート部に押しつけ
るスプリングと、弁体の先端に取り付けた凸部と、この
凸部を臨ませた連通孔とを備え、上記連通孔側の高圧の
作用によって、シート部から弁体が離れたときに、連通
孔を通過する流体に流路面積に応じた流動抵抗を与える
減衰弁において、上記凸部は、その基端側に第1溝を形
成し、その先端側に上記第1溝よりも流路断面積の大き
い第2溝を形成し、弁体のリフト量が少ないときに、第
1溝を介して連通孔と組み付け孔とが連通し、弁体のリ
フト量が多くなると、第2溝を介して連通孔と組み付け
孔とが連通する構成にしたことを特徴とする。
【0020】第2の発明は、上記第1の発明において、
弁体の凸部と反対側に形成したガイド孔と、弁体に形成
するとともに、上記ガイド孔と連通孔とを連通させる軸
孔と、ガイド孔に摺動自在に挿入したガイド部材とを備
え、上記軸孔を介して連通室側の圧力を、ガイド孔に導
く構成にしたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図3に、この発明の一実施
形態を示す。図1に示す制振装置は、第1シリンダチュ
ーブ1の外周に第2シリンダチューブ2を設け、これら
両チューブ1、2間にタンクTを形成している。上記第
1シリンダチューブ1は、その一端1aをロッド側閉塞
部材3にはめ合わせ、その他端1bを、バルブブロック
Bを介してボトム側閉塞部材4にはめ合わせている。ま
た、上記ロッド側閉塞部材3には、リング状の連結部材
5を介して第2シリンダチューブ2の一端2aを固定
し、第2シリンダチューブ2の他端2bをボトム側閉塞
部材4に固定している。
【0022】上記第1シリンダチューブ1の内側には、
ピストン6を摺動自在に組み込み、このピストン6によ
ってロッド側室9とボトム側室10とに区画している。
また、ピストン6にピストンロッド7を固定し、このピ
ストンロッド7の一端をロッド側閉塞部材3の外方に突
出させている。なお、このピストンロッド7は、ロッド
側閉塞部材3に形成したロッド孔8にベアリング15を
介して摺動自在に支持されている。
【0023】上記ピストン6には、第1減衰弁41と第
2減衰弁42とを組み込んでいる。上記第1減衰弁42
は、ロッド側室9からボトム側室10への油の流れのみ
を許容し、第2減衰弁42は、ボトム側室10からロッ
ド側室9への油の流れのみを許容する。そして、これら
第1,2減衰弁41,42に流れが生じたときに、減衰
力が発揮されるようにしている。また、上記バルブブロ
ックBには、第3減衰弁43とチェック弁C,Cとを組
み込んでいる。
【0024】上記第3減衰弁43は、ボトム側室10か
らタンクTへの油の流れのみを許容するものである。ま
た、上記チェック弁C,Cは、タンクTからボトム側室
への油の流れのみを許容するものであり、ピストン6が
動いたときに、ロッド側室9の容積変化とボトム側室1
0の容積変化との差によって生じる流量不足を補うもの
である。
【0025】上記第1〜第3減衰弁41〜43は、その
構造が全て同じなので、ここでは図2,3に基づいて第
3減圧弁43の構造を説明する。図2に示すように、バ
ルブブロックBには、組み付け孔44と連通孔45とを
形成している。上記組み付け孔44には、弁体46とス
プリング47とを組み込むとともに、スプリング47の
バネ力を弁体46に作用させている。そして、図示する
ように、弁体46のフランジ部46aを、シート部52
に押しつけた状態で、ボトム側室10と組み付け孔44
との連通を遮断している。なお、上記スプリング47の
バネ力は、調節ボルト48を回すことによって調節でき
るようにしている。また、この調節ボルト48には、切
り欠きからなる流路48aを形成し、この流路48aを
介して組み付け孔44とタンクTとを連通させている。
【0026】上記弁体46には、凸部49を形成し、こ
の凸部49を連通孔45に摺動自在に挿入している。ま
た、上記凸部49の基端側には、第1溝50を形成して
いる。この第1溝50は、図2に示すように、その底面
を曲面にすることによって、その深さを変化させてい
る。このように第1溝50の深さを変えることによっ
て、弁体49のリフト量に応じて流路面積を変化させる
ようにしている。なお、この第1溝50は、図示する状
態で、シート部52によって塞がれている。
【0027】また、上記凸部49の先端側には、第2溝
51を形成している。この第2溝51は、上記第1溝5
0よりも流路断面積を大きくしたものであり、弁体46
が図中右方向に範囲a以上リフトしたときに、組み付け
室44に開口するようにしている。
【0028】このようにした第3減衰弁43は、図示す
る状態からピストン6の図面右方向の移動にともなっ
て、ボトム側室10の圧力が上昇すると、その弁体46
がスプリング47に抗して移動する。そして、この弁体
47に設けた凸部49が連通孔45から抜ける方向に移
動すると、フランジ部46aがシート部52から離れ
て、第1溝50を介して連通孔45と組み付け孔44と
が連通する。そのため、ボトム側室10の油が、連通孔
45→第1溝50→組み付け孔44を介してタンクTに
排出される。そして、このときの第1溝50の開口面積
に応じた流動抵抗によって、減衰力が発揮される。ま
た、このとき発揮される減衰力が、図9に示した制御特
性C1になる。
【0029】上記の状態からさらにボトム側室10の圧
力が上昇すると、弁体46がさらにリフトする。そし
て、この弁体46のリフト量が範囲aを超えて、範囲b
になると、第1溝50よりも流路断面積の大きい第2溝
51を介して連通孔45と組み付け孔44とが連通す
る。そのため、ボトム側室10の油が、連通孔45→第
2溝51→組み付け室44を介してタンクTに排出され
る。このように流路断面積の大きい第2溝51を介して
ボトム側室10の油がタンクTに排出されると、そこを
通過する油の流動抵抗が低下するので、図9に示すよう
に、傾斜の小さい制御特性C2に切り換わる。つまり、
この実施形態では、第3減衰弁43が従来の安全弁の機
能も発揮するようにしている。
【0030】一方、上記したように、第1,2減衰弁4
2,43も、この第3減衰弁43と同じ構造にしてい
る。つまり、これら第1,2減衰弁42,43も、弁体
46のリフト量に応じてその制御特性が二段階に切り換
わる。したがって、この実施形態によれば、バルブブロ
ックBに、チェック弁Cと第3減衰弁43とを組み込む
だけで、制御特性を二段階に切り換えることができる。
【0031】また、上記第1〜第3減衰弁41〜43を
構成する弁体46には、図2に示すように、ガイド孔5
3と軸孔54とを形成し、軸孔54を介してガイド孔5
3と連通孔45とを連通させている。また、上記ガイド
孔53には、調節ボルト48に設けたガイド部材55を
摺動じ自在に挿入している。そして、このガイド部材5
5の先端に、ボトム側室10の圧力を作用させるように
している。
【0032】このような構造にしたのは、バネ力の弱い
スプリングを用いることによって、組み付け作業性を向
上させるためである。すなわち、上記弁体46には、ロ
ッド側室9やボトム側室10に発生する圧力が作用する
が、このロッド側室9やボトム側室10に発生する圧力
というのは、非常に大きいものである。このように大き
な圧力に対して所定の制御特性を得ようとすると、バネ
力の強いスプリングを用いなければならない。しかし、
バネ力の強いスプリングを用いると、それを組み付け孔
44に組み込みにくくなる。また、場合によっては、ス
プリングを組み込むことができなくなるという問題もあ
る。
【0033】そこで、この実施形態では、上記したよう
に弁体46にガイド孔53と軸孔54とを形成し、ロッ
ド側室9やボトム側室10に発生する圧力を、ガイド孔
53に導く構成にした。このようにすれば、弁体46の
受圧面積が、ガイド部材55先端の面積分だけ小さくな
るので、ロッド側室9やボトム側室10の高圧が作用し
たときに弁体46に生じる推力も小さくなる。弁体46
に生じる推力が小さくなれば、バネ力の小さいスプリン
グを用いることができるので、スプリングの組み込み作
業がやりにくいといった問題や、スプリングを組み込む
ことができないといった不都合を防止できる。
【0034】
【発明の効果】第1の発明によれば、弁体に設けた凸部
の基端側に第1溝を形成し、凸部の先端側に第1溝より
も流路断面積の大きい第2溝を形成したので、弁体のリ
フト量に応じて減衰特性を二段階に切り換えることがで
きる。しかも、スプリングの弾性力を可変にせずに、減
衰特性を二段階に切り換えることができるので、コスト
が高くなることもない。
【0035】第2の発明は、弁体にガイド孔を形成し、
このガイド孔に軸孔を介して連通孔側の圧力を導く構成
にしたので、弁体の受圧面積を小さくすることができ
る。弁体の受圧面積を小さくしたので、弁体に生じる推
力が小さくなり、その分、バネ力の小さいスプリングを
用いることができる。したがって、バネ力が強すぎてス
プリングの組み込み作業がやりにくいといった問題や、
スプリングを組み込むことができないといった不都合を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制振装置の断面図である。
【図2】実施形態の減衰弁の断面図である。
【図3】実施形態の断面図である。
【図4】制振装置の断面図である。
【図5】従来例の断面図である。
【図6】従来例の断面図である。
【図7】安全弁14の断面図である。
【図8】安全弁14の断面図である。
【図9】ピストン速度と減衰力との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
44 組み付け孔 45 連通孔 46 弁体 47 スプリング 49 凸部 50 第1溝 51 第2溝 52 シート部 53 ガイド孔 54 軸孔 55 ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J069 AA54 CC09 CC13 DD48 EE05 EE10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組み付け孔に組み込んだ弁体と、この弁
    体をシート部に押しつけるスプリングと、弁体の先端に
    取り付けた凸部と、この凸部を臨ませた連通孔とを備
    え、上記連通孔側の高圧の作用によって、シート部から
    弁体が離れたときに、連通孔を通過する流体に流路面積
    に応じた流動抵抗を与える減衰弁において、上記凸部
    は、その基端側に第1溝を形成し、その先端側に上記第
    1溝よりも流路断面積の大きい第2溝を形成し、弁体の
    リフト量が少ないときに、第1溝を介して連通孔と組み
    付け孔とが連通し、弁体のリフト量が多くなると、第2
    溝を介して連通孔と組み付け孔とが連通する構成にした
    ことを特徴とする減衰弁。
  2. 【請求項2】 弁体の凸部と反対側に形成したガイド孔
    と、弁体に形成するとともに、上記ガイド孔と連通孔と
    を連通させる軸孔と、ガイド孔に摺動自在に挿入したガ
    イド部材とを備え、上記軸孔を介して連通室側の圧力
    を、ガイド孔に導く構成にしたことを特徴とする請求項
    1記載の減衰弁。
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