JP2003027932A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2003027932A
JP2003027932A JP2001218661A JP2001218661A JP2003027932A JP 2003027932 A JP2003027932 A JP 2003027932A JP 2001218661 A JP2001218661 A JP 2001218661A JP 2001218661 A JP2001218661 A JP 2001218661A JP 2003027932 A JP2003027932 A JP 2003027932A
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Akihiro Katayama
章弘 片山
Yutaka Sawada
裕 沢田
Toshinari Nagai
俊成 永井
Takahiro Uchida
孝宏 内田
Naoto Kato
直人 加藤
Yasuhiro Kuze
泰広 久世
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気浄化性能を低下させることなく酸素吸蔵
能力を検出し、排気浄化性能をより一層向上することの
できる内燃機関の排気浄化装置を提供すること。 【解決手段】 排気浄化触媒19の酸素吸蔵量を検出す
る吸蔵量検出手段18,25,26と、排気浄化触媒1
9の酸素吸蔵量を制御する吸蔵量制御手段5,13,1
8と、吸蔵量制御手段5,13,18によって酸素吸蔵
量を増減させつつ吸蔵量検出手段18,25,26によ
って検出した酸素吸蔵量の履歴から排気浄化触媒の酸素
吸蔵能力を検出する吸蔵能力検出手段18,25,26
と、吸蔵能力検出手段18,25,26による検出の開
始を許可する検出開始許可手段18とを備えている。そ
して、検出開始許可手段18は、吸蔵量検出手段18,
25,26によって検出された酸素吸蔵量が所定範囲内
にある場合にのみ酸素吸蔵能力の検出の開始を許可す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素吸蔵能力を有
する排気浄化触媒を用いた内燃機関の排気浄化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガス内の窒素酸化物NO
x、一酸化炭素CO、炭化水素HCなどの有害物質は、排気
通路上に配設された三元触媒によって浄化されている
(ディーゼルエンジンでは、上述した有害物質に加えて
粒子状物質も浄化する四元触媒も用いられる)。排気浄
化率をより一層向上させるために、排気浄化触媒の酸素
吸蔵作用を効果的に利用した空燃比制御が従来から検討
されている。酸素吸蔵作用を有効に活用しようとする
と、排気浄化触媒の酸素吸蔵能力を正確に検出すること
が必要となってくる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、排気浄化触媒
に流入する排気ガスの排気空燃比をリッチ-リーン振動
させ、即ち、酸素吸蔵量を増減させて、その状況を排気
浄化触媒下流側の空燃比センサで検出することによっ
て、酸素吸蔵能力を正確に検出する(及び、検出した酸
素吸蔵能力から触媒の劣化を判定する)装置も知られて
いる(特開平5-133264号公報や特開平5-209510号公報な
ど)。しかし、このような装置では、酸素吸蔵能力の測
定を開始した時点での排気浄化触媒の状況によっては、
酸素吸蔵能力の検出時に排気空燃比が荒れて排気浄化性
能が一時的に悪化することが懸念される。
【0004】従って、本発明の目的は、排気浄化性能を
低下させることなく、排気浄化触媒の酸素吸蔵能力を検
出することによって、排気浄化性能をより一層向上する
ことのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、内燃機関の排気通路上に配設された排気浄化触媒の
酸素吸蔵作用を利用する内燃機関の排気浄化装置であ
り、排気浄化触媒の酸素吸蔵量を検出する吸蔵量検出手
段と、排気浄化触媒に流入する排気ガスの排気空燃比を
制御して排気浄化触媒の酸素吸蔵量を制御する吸蔵量制
御手段と吸蔵量制御手段によって酸素吸蔵量を増減させ
つつ吸蔵量検出手段によって検出した酸素吸蔵量の履歴
から排気浄化触媒の酸素吸蔵能力を検出する吸蔵能力検
出手段と、吸蔵能力検出手段による検出の開始を許可す
る検出開始許可手段とを備えており、検出開始許可手段
が、吸蔵量検出手段によって検出された酸素吸蔵量が所
定範囲内にある場合にのみ酸素吸蔵能力の検出の開始を
許可することを特徴としている。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、吸蔵量検出手段により検出された酸素
吸蔵量が所定範囲外にあると検出開始許可手段によって
判定された場合には、吸蔵量制御手段が、所定範囲内と
なるように酸素吸蔵量を制御することを特徴としてい
る。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、検出開始許可手段が、吸蔵量検出手段
によって検出された酸素吸蔵量が所定範囲内にあり、か
つ、酸素吸蔵量の変化量又は変化率が所定値以下の場合
にのみ、吸蔵能力検出手段による酸素吸蔵能力の検出の
開始を許可することを特徴としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、内燃機関の排気
通路上に配設された排気浄化触媒の酸素吸蔵作用を利用
する内燃機関の排気浄化装置であり、排気浄化触媒の酸
素吸蔵量を検出する吸蔵量検出手段と、排気浄化触媒に
流入する排気ガスの排気空燃比を制御して排気浄化触媒
の酸素吸蔵量を制御する吸蔵量制御手段と、吸蔵量制御
手段によって酸素吸蔵量を増減させつつ吸蔵量検出手段
によって検出した酸素吸蔵量の履歴から排気浄化触媒の
酸素吸蔵能力を検出する吸蔵能力検出手段と、吸蔵能力
検出手段による検出の開始を許可する検出開始許可手段
とを備えており、検出開始許可手段が、吸蔵量検出手段
によって検出された酸素吸蔵量の変化量又は変化率が所
定値以下の場合にのみ酸素吸蔵能力の検出の開始を許可
することを特徴としている。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、吸蔵量検出手段により検出された酸素
吸蔵量の変化量又は変化率が所定値を超えると検出開始
許可手段によって判定された場合には、吸蔵量制御手段
が、変化量又は変化率が所定値以下となるように酸素吸
蔵量を制御することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明の一実施形態の排気
浄化装置を備えた内燃機関(エンジン)の構成、及び、
排気浄化触媒の酸素吸蔵作用について説明する。
【0011】図1に本実施形態の排気浄化装置を有する
内燃機関の構成図を示す。本実施形態の排気浄化装置
は、内燃機関であるエンジン1の排気ガスの浄化を行う
ものである。エンジン1は、多気筒エンジンであるが、
ここではそのうちの一気筒のみを断面図として示す。エ
ンジン1は、図1に示されるように、点火プラグ2によ
って各シリンダ3内の混合気を燃焼させて駆動力を発生
する。エンジン1での燃焼に際して、外部から吸入した
空気は吸気通路4を通り、インジェクタ5から噴射され
た燃料と混合され、混合気としてシリンダ3内に吸気さ
れる。シリンダ3の内部と吸気通路4との間は、吸気バ
ルブ6によって開閉される。シリンダ3の内部で燃焼さ
れた混合気は、排気ガスとして排気通路7に排気され
る。シリンダ3の内部と排気通路7との間は、排気バル
ブ8によって開閉される。
【0012】吸気通路4上には、シリンダ3内に吸入さ
れる吸入空気量を調節するスロットルバルブ9が配設さ
れている。このスロットルバルブ9には、その開度を検
出するスロットルポジションセンサ10が接続されてい
る。また、スロットルバルブ9は、スロットルモータ1
1と連結されており、スロットルモータ11の駆動力に
よって開閉される。スロットルバルブ9の近傍には、ア
クセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するアク
セルポジションセンサ12も配設されている。即ち、こ
こでは、スロットルバルブ9の開度を電子制御する電子
制御スロットル方式が採用されている。さらに、吸気通
路4上には、吸入空気量を検出するためのエアフロメー
タ13も取り付けられている。
【0013】エンジン1のクランクシャフト近傍には、
クランクシャフトの位置を検出するクランクポジション
センサ14が取り付けられている。クランクポジション
センサ14の出力からは、シリンダ3内のピストン15
の位置や、エンジン回転数NEを求めることもできる。ま
た、エンジン1には、エンジン1のノッキングを検出す
るノックセンサ16や冷却水温度を検出する水温センサ
17も取り付けられている。
【0014】排気通路7上には、排気浄化触媒19が配
設されている。排気浄化触媒は、排気通路上に複数設け
られる場合もあり、この場合、直列的に複数設けられる
場合や、分岐部分に並列的に複数設けられる場合などが
ある。例えば、四気筒のエンジンに対して、そのうちの
二気筒の排気管が一つにまとめられた箇所に排気浄化触
媒が一つ設置され、残りの二気筒の排気管が一つにまと
められた箇所にもう一つの排気浄化触媒が設置される場
合がある。本実施形態においては、各シリンダ3毎の排
気管が一つにまとめられらた箇所よりも下流側に一つの
排気浄化触媒19が配設されている。
【0015】これらの点火プラグ2、インジェクタ5、
スロットルポジションセンサ10、スロットルモータ1
1、アクセルポジションセンサ12、エアフロメータ1
3、クランクポジションセンサ14、ノックセンサ1
6、水温センサ17やその他のセンサ類は、エンジン1
を総合的に制御する電子制御ユニット(ECU)18と
接続されており、ECU18からの信号に基づいて制御
され、あるいは、検出結果をECU18に対して送出し
ている。排気通路7上に配設された排気浄化触媒19の
温度を測定する触媒温度センサ21、チャコールキャニ
スタ23によって捕集された燃料タンク内での蒸発燃料
を吸気通路4上にパージさせるパージコントロールバル
ブ24もECU18に接続されている。
【0016】また、ECU18には、排気浄化触媒19
の上流側に取り付けられた上流側空燃比センサ25及び
排気浄化触媒19の下流側に取り付けられた下流側空燃
比センサ26も接続されている。上流側空燃比センサ2
5は、その取付位置における排気ガス中の酸素濃度から
排気空燃比を検出する。下流側空燃比センサ26は、そ
の取付位置における排気ガス中の酸素濃度から排気空燃
比を検出する。空燃比センサ25,26としては、排気
空燃比をリニアに検出するリニア空燃比センサが用いら
れたり、排気空燃比をオン−オフ的に検出する酸素セン
サが用いられる。また、空燃比センサ25,26は、所
定の温度(活性化温度)以上とならなければ正確な検出
を行えないため、早期に活性化温度に昇温されるよう
に、ECU18を介して供給される電力によって昇温さ
れる。
【0017】ECU18は、内部に演算を行うCPUや
演算結果などの各種情報量を記憶するRAM、バッテリ
によってその記憶内容が保持されるバックアップRA
M、各制御プログラムを格納したROM等を有してい
る。ECU18は、空燃比に基づいてエンジン1を制御
したり、排気浄化触媒19に吸蔵されている酸素吸蔵量
を演算する。また、ECU18は、インジェクタ5によ
って噴射する燃料噴射量を演算したり、点火プラグ2の
点火時期を制御したり、後述するモデル補正やセンサの
診断なども行う。ECU18は、検出した排気空燃比や
算出した酸素吸蔵量などに基づいてエンジン1を制御す
る。
【0018】酸素吸蔵量及び酸素吸蔵能力の検出(推
定)について説明する。
【0019】排気浄化触媒として用いられる三元触媒
は、セリア(CeO2)等の成分を有しており、排気ガス中の
浄化すべき成分を酸化・還元する性質に加えて、排気ガ
ス中の酸素を吸蔵・放出する性質を有している。本実施
形態における排気浄化触媒19もこの酸素を吸蔵・放出
する性質を有している。
【0020】この酸素吸蔵作用を利用することによっ
て、排気浄化触媒19に流入する排気ガスの排気空燃比
がリーンの時は、排気ガス中の酸素を排気浄化触媒19
で吸蔵して還元雰囲気寄りの状態を形成させ、余剰の窒
素酸化物NOxの還元(排気ガス浄化)を促進することが
できる。一方、排気浄化触媒19に流入する排気ガスの
排気空燃比がリッチの時は、吸蔵しておいた酸素を放出
して、余剰の一酸化炭素COや炭化水素HCを酸化して排気
ガス浄化を促進させることができる。このように、酸素
を吸蔵・放出する性質を利用して、排気ガスの浄化率を
向上させることができる。
【0021】このとき、上述したように、排気浄化触媒
19がその酸素吸蔵能力の限界まで酸素を吸蔵していれ
ば、流入する排気ガスの排気空燃比がリーンとなったと
きに酸素を吸蔵することができなくなり、排気ガス中の
窒素酸化物NOxを充分に浄化できなくなる。一方、排気
浄化触媒19が酸素を放出しきって酸素を全く吸蔵して
いなければ、流入する排気ガスの排気空燃比がリッチと
なったときに酸素を放出することができないので、排気
ガス中の一酸化炭素COや炭化水素HCを充分に浄化できな
くなる。このため、流入する排気ガスの排気空燃比がリ
ーンとなってもリッチとなっても対応できるように酸素
吸蔵量の目標値を設定し、酸素吸蔵量がこの目標値とな
るように制御している。この制御では、排気浄化触媒1
9が吸蔵している酸素吸蔵量を推定すると共に、この推
定された酸素吸蔵量の履歴を用いて酸素吸蔵能力(酸素
吸蔵可能量や最大酸素吸蔵量等とも言われる)も推定し
ている。
【0022】排気浄化触媒19の酸素吸蔵量の推定に関
する、各制御量の時間的変化の例を図2に示す。酸素吸
蔵量O2SUMは、排気浄化触媒19の上流側に配置された
上流側空燃比センサ25によって検出される上流側の排
気空燃比AFと理論空燃比AFstとの差ΔAF=(AF-AFst)か
ら、排気浄化触媒19に吸蔵される、あるいは、排気浄
化触媒19から放出される酸素の吸蔵・放出量O2ADを推
定し、これを積算することによって得られる。ここで
は、吸蔵・放出量O2ADが正の値の時は酸素が排気浄化触
媒19に吸蔵され、負の値の時は酸素が放出されるもの
とする。酸素吸蔵量O2SUMの算出について、図3に示さ
れるフローチャートに基づいて説明する。
【0023】なお、本実施形態においては、酸素吸蔵量
O2SUMは、ある時点(例えばイグニションオン時)を基
準(O2SUM=0)として算出される。即ち、酸素吸蔵量O2S
UMは、排気浄化触媒19に酸素が吸蔵される場合は加算
され、放出される場合は減算される。上述したある時点
で排気浄化触媒19が既に酸素を吸蔵している場合もあ
るので、酸素吸蔵量O2SUMは正の値だけでなく、負の値
も取り得る。
【0024】まず、上流側空燃比センサ25によって排
気浄化触媒19への入ガスの排気空燃比AFを検出し、こ
の排気空燃比AFと理論空燃比AFstとの差ΔAF=(AF-AFst)
をECU18において求める。一方、エアフロメータ1
3によって吸入空気量Gaを検出し、この吸入空気量Gaと
空燃比差ΔAFとから、排気浄化触媒19に吸蔵・放出さ
れる酸素の吸蔵・放出量O2ADを算出する(ステップ10
0)。この吸蔵・放出量O2ADの算出は、ECU18内の
マップから求めても良いし、ECU18に記憶させた計
算式を用いて算出しても良い。
【0025】ステップ100の後、排気浄化触媒19の
からの出ガス排気空燃比に関してリーンフラグXleanが
オンで、かつ、算出した吸蔵・放出量O2ADが正の値であ
るか否かを判定する(ステップ110)。リーンフラグ
Xlean及びリッチフラグXrichに関して簡単に説明する
と、排気浄化触媒19の下流側に配設された下流側空燃
比センサ26によって検出された排気空燃比がリーンの
時はリーンフラグXleanがオンとされ、リッチの時はリ
ッチフラグXrichがオンとされる。なお、リーンフラグX
lean及びリッチフラグXrichについては追って詳述す
る。
【0026】ステップ110において、リーンフラグXl
eanがオンということは、排気浄化触媒19からの出ガ
スの排気空燃比がリーンで酸素量が余剰であるというこ
とである。また、吸蔵・放出量O2ADが正の値であるとい
うことは、排気浄化触媒19への入ガスには、吸蔵し得
る酸素が含まれている状態であると言える。従って、ス
テップ110が肯定される場合は、排気浄化触媒19へ
の入ガスには吸蔵し得る酸素が含まれているにもかかわ
らず排気浄化触媒19は既に限界まで酸素を吸蔵してお
り、それ以上酸素を吸蔵できない状態である。
【0027】このため、ステップ110が肯定される場
合は、そのままこのルーチンを終了し、排気浄化触媒1
9の酸素吸蔵量O2SUMを更新しない。ステップ110が
肯定されているときに酸素吸蔵量O2SUMを更新してしま
うと、実際には吸蔵できない酸素を吸蔵したこととして
しまうので、このように酸素吸蔵量O2SUMの更新を禁止
する。ステップ110が否定される場合は、今度は、リ
ッチフラグXrichがオンで、かつ、算出した吸蔵・放出
量O2ADが負の値であるか否かを判定する(ステップ12
0)。
【0028】リッチフラグXrichがオンということは、
排気浄化触媒19からの出ガスの排気空燃比がリッチで
酸素量が不足している状態ということである。また、吸
蔵・放出量O2ADが負の値であるということは、排気浄化
触媒19への入ガスの排気空燃比がリッチであり排気浄
化触媒19が吸蔵している酸素を放出させて排気ガスを
浄化すべき状態であると言える。従って、ステップ12
0が肯定される場合は、排気浄化触媒19への入ガスは
排気浄化触媒19から放出される酸素によって浄化され
る状態であるにもかかわらず排気浄化触媒19は既に酸
素を放出しきっており、それ以上酸素を放出することが
できない状態である。
【0029】このため、ステップ120が肯定される場
合は、それ以上、排気浄化触媒19の酸素吸蔵量O2SUM
を更新しない。ステップ120が肯定されているときに
酸素吸蔵量O2SUMを更新してしまうと、実際には放出で
きない酸素を放出したこととしてしまうので、このよう
に酸素吸蔵量O2SUMの更新を禁止する。ステップ120
も否定された場合は、上述したように、入ガス中に吸蔵
できる酸素があるのに酸素を吸蔵しきっている状態や酸
素を放出すべきであるのに酸素を放出しきっている状態
ではないので、算出された吸蔵・放出量O2ADを用いて酸
素吸蔵量O2SUMを更新する(ステップ130)。
【0030】このように、酸素吸蔵量O2SUMを吸蔵・放
出量O2ADを用いて更新する(ステップ110又はステッ
プ120が肯定される場合は更新は禁止されるが)こと
によって、排気浄化触媒19に吸蔵されている酸素量を
常に正確に推定することができる。このようにして生成
された酸素吸蔵量O2SUMの履歴が、図2のタイミングチ
ャートの上段に示されている。逐次更新される酸素吸蔵
量O2SUMは、ECU18内に逐次記憶される。
【0031】次いで、酸素吸蔵量O2SUMの上限値O2SUMma
x・下限値O2SUMmin及び酸素吸蔵能力の算出について、
図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0032】まず、下流側空燃比センサ26の出力電圧
VO2が、予め定められたリーン側閥値Vlean(ここでは、
具体的には0.3V)未満であるか否かを判定する(ステッ
プ200)。これについては、図2のタイミングチャー
ト中の下段に示されている。出力電圧VO2がリーン側閥
値Vlean未満であるということは、排気浄化触媒19が
その酸素吸蔵能力の限界まで酸素を吸蔵しているので、
それ以上吸蔵することができない状態であると考えられ
る。このため、ステップ200が肯定される場合は、酸
素吸蔵量O2SUMが上限に達しているとして、その時点の
酸素吸蔵量O2SUMを上限値O2SUMmaxとしてECU18内
に記憶する。また、排気浄化触媒19の下流側排気空燃
比の状態を示すフラグについては、リーンフラグXlean
をオンにセットし、リッチフラグXrichをオフにセット
する(ステップ210)。
【0033】ステップ200が否定される場合は、下流
側空燃比センサ26の出力電圧VO2が、予め定められた
リッチ側閥値Vrich(ここでは、具体的には0.7V)を超
えているか否かを判定する(ステップ220)。出力電
圧VO2がリッチ側閥値Vrichを超えているということは、
排気浄化触媒19が酸素を吸蔵しておらず、それ以上酸
素を放出できない状態であると考えられる。このため、
ステップ220が肯定される場合は、酸素吸蔵量O2SUM
が下限に達しているとして、その時点の酸素吸蔵量O2SU
Mを下限値O2SUMminとしてECU18内に記憶する。ま
た、排気浄化触媒19の下流側排気空燃比の状態を示す
フラグについては、リーンフラグXleanをオフにセット
し、リッチフラグXrichをオンにセットする(ステップ
230)。
【0034】ステップ220が否定される場合は、下流
側空燃比センサ26の出力電圧VO2が、リーン側閥値Vle
anとリッチ側閥値Vrichとの間にある(Vlean≦VO2≦Vri
ch)ので、排気浄化触媒19からの出ガスの排気空燃比
はリーンでもリッチでもなく、理論空燃比近傍にあると
みなせる。この場合は、リーンフラグXlean・リッチフ
ラグXrich共オフにする(ステップ240)。
【0035】上述したように、酸素吸蔵量O2SUMの履歴
が逐次更新され、この履歴と下流側空燃比センサ26の
出力とから上限値O2SUMmax及び下限値O2SUMminが更新さ
れていく。このため、上限値O2SUMmaxと下限値O2SUMmin
との差(O2SUMmax-O2SUMmin)をとれば、排気浄化触媒1
9の吸蔵し得る最大限の酸素量(酸素吸蔵能力)を得る
ことができる。そして、排気浄化触媒19の酸素吸蔵能
力(O2SUMmax-O2SUMmin)は、排気浄化触媒19の状態
(温度や劣化状態など)に依存して変動するが、上限値
O2SUMmax及び下限値O2SUMminが常に更新されることによ
って更新される。
【0036】なお、ここでは、上述した上限値O2SUMmax
及び下限値O2SUMminから酸素吸蔵量O2SUMの目標値O2SUM
ref=(O2SUMmax+O2SUMmin)/2を設定し、この目標値O2SUM
refから燃料噴射量の補正係数KAFをECU8内に保存さ
れたマップに基づいて決定し、空燃比制御に適用する。
具体的には、実際にインジェクタ5によって噴射される
燃料噴射量(あるいは、燃料噴射のためのインジェクタ
5の開弁時間)TAUに対して次式のように補正をするこ
とになる。TAU=TAUP×KAF×α+β
【0037】ここで、TAUPは、吸入空気量Gaとエンジン
回転数NEとから求められる基本燃料噴射量である。この
基本燃料噴射量TAUPを上述した補正係数KAFやその他の
各種補正係数α,βで補正することによって、最終的な
燃料噴射量TAUが決定される。上述した補正係数α,β
の一例としては、空燃比フィードバック係数FAFがよく
知られている。この燃料噴射量TAUを制御することによ
ってエンジン1の吸入空燃比が制御される。なお、上述
した補正係数KAF以外の各種補正係数α,βについての
詳しい説明は省略する。このように補正係数KAFを用い
て燃料噴射量を補正することによって、排気浄化触媒1
9の酸素吸蔵量O2SUMが目標値O2SUMrefとなるようにフ
ィードバック制御が行われる。
【0038】そして、本実施形態においては、排気浄化
触媒19の酸素吸蔵能力を積極的に検出しようとする場
合に、排気浄化触媒19に流入する排気ガスの排気空燃
比がリッチ側とリーン側とに交互に振動するような空燃
比振動制御を行い、酸素吸蔵量O2SUMを積極的に増減さ
せる。このように酸素吸蔵量O2SUMを増減させると、上
述したO2SUMmaxとO2SUMminの検出をより早期に行うこと
ができ、より早期かつ正確な酸素吸蔵能力の検出を行え
る。なお、この空燃比振動制御時には、上述した酸素吸
蔵量O2SUMの目標値O2SUMrefによる制御は一時停止す
る。
【0039】しかし、酸素吸蔵能力を検出(更新)しよ
うとした場合に、その時点での排気浄化触媒19の酸素
吸蔵状態によっては、排気浄化性能を悪化させてしまう
ことが懸念されるような場合もあり得る。例えば、排気
浄化触媒19がその吸蔵能力のほぼ上限一杯にまで酸素
を吸蔵しているときに、O2SUMmaxを検出しようとして排
気空燃比をリーン側に制御すると直ぐにO2SUMmaxに達し
てしまい、これを逆側(O2SUMmin側)に制御するまでは
排気の浄化が十分に行われないことが懸念される。排気
浄化触媒19がほとんど酸素を吸蔵していないときに、
O2SUMminを検出しようとして排気空燃比をリッチ側に制
御するような場合も、同様に排気浄化性能の一時的悪化
が懸念される。
【0040】そこで、本実施形態においては、酸素吸蔵
量O2SUMが所定の範囲内にある場合に酸素吸蔵能力の検
出制御を許可するようにしている。この所定範囲は、酸
素吸蔵能力検出制御を実行しても、排気浄化率を悪化さ
せるおそれのない範囲として設定される。さらに、同時
に酸素吸蔵量O2SUMの変化量(又は変化率でもよい)を
も考慮し、これが所定値以下であるか否かをも検出制御
の許可条件として設定している。変化量や変化率が大き
いということは、酸素吸蔵量O2SUMが活発に変化してい
るということであり、酸素吸蔵能力検出制御を実行する
と直ぐにO2SUMmax又はO2SUMminに達し、その直後に排気
を十分に浄化できなくなるおそれが高いからである。即
ち、上述した所定値は、酸素吸蔵能力検出制御を実行し
ても、排気浄化率を悪化させるおそれのない上限値とし
て設定される。
【0041】さらに、本実施形態においては、酸素吸蔵
量O2SUMが上述した所定範囲内にない場合は、これを積
極的に所定範囲内にするような制御を行う。さらに、酸
素吸蔵量O2SUMの変化量が所定値以下でないような場合
も、この変化量が所定値以下となるような制御を行う。
本実施形態のフローチャートを図5に示す。図5に示さ
れるフローチャートは、所定時間毎(例えば数秒毎)に
繰り返し実行されている。
【0042】まず、酸素吸蔵能力を積極的に算出(更
新)するという要求が出されたか否かを判定する(ステ
ップ300)。算出要求は、例えば、所定時間毎や所定
走行距離毎に出してもよいし、内燃機関の運転状態が所
定の状態となったときに出されるようにしてもよい。ス
テップ300では、この算出要求が出されたか否かを監
視するためのステップである。ステップ300が否定さ
れるようであれば、図5の制御は一旦終了し、次回時に
再度ステップ300から実行される。
【0043】一方、ステップ300が肯定される場合、
即ち、算出要求が出されている場合は、その時点での酸
素吸蔵量O2SUMが下限値SUMLと上限値SUMUとの間の所定
範囲内にあるか否かを判定する(ステップ310)。酸
素吸蔵量O2SUMは常に更新されており(一時的に更新が
停止される場合もあるが)、ここではこの酸素吸蔵量O2
SUMが上述した所定範囲内にあるか否かを判定してい
る。下限値SUML及び上限値SUMUは、その時点でのO2SUMm
axとO2SUMminとで決定される範囲内の中程に設定されて
いる。例えば、O2SUMmaxを100とし、O2SUMminを0とした
場合に、SUMUを60、SUMLを40として設定する。
【0044】酸素吸蔵量O2SUMが下限値SUMLと上限値SUM
Uとの間にあれば、酸素吸蔵能力の算出のための酸素吸
蔵量O2SUMを増減させても、排気浄化の悪化を伴うおそ
れはない(あるいは最小限に抑えることができる)と判
断できる。なお、ここでは、下限値SUML及び上限値SUMU
を可変値として設定しているが、固定値として設定して
もよい。ステップ310が否定される場合は、酸素吸蔵
量O2SUMが所定範囲内となるような制御を行うべく、ま
ず、酸素吸蔵量O2SUMが所定範囲の上側なのか下側なの
かを判定する。具体的には、酸素吸蔵量O2SUMが上限値S
UMUより大きいか否かを判定する(ステップ320)。
【0045】ステップ320が肯定される場合は、酸素
吸蔵量O2SUMが所定範囲よりも上側にある(即ち、酸素
を多めに吸蔵している)ので、排気空燃比を弱リッチ側
に制御する(ステップ330)。ステップ330の後は
ステップ310に戻る。排気空燃比が弱リッチにされる
ことで、排気浄化触媒19に吸蔵された酸素が消費さ
れ、酸素吸蔵量O2SUMはいずれ所定範囲内となる。一
方、ステップ310が否定された後にさらにステップ3
20が否定される場合は、酸素吸蔵量O2SUMが所定範囲
よりも下側にある(即ち、酸素の吸蔵量が少ない)の
で、排気空燃比を弱リーン側に制御する(ステップ34
0)。ステップ340の後はステップ310に戻る。排
気空燃比が弱リーンにされることで、排気浄化触媒19
に酸素が吸蔵され、酸素吸蔵量O2SUMはいずれ所定範囲
内となる。
【0046】ステップ310が肯定される場合は、次
に、酸素吸蔵量O2SUMの変化量が所定一位かであるか否
かを判定する。ここでは、変化量として上述したO2ADを
用いて判定している。即ち、O2ADが所定値O2ADU以下で
あるか否かを判定する(ステップ350)。ステップ3
50が否定される場合は、変化量O2ADが所定値O2ADU以
下となるような制御を行うべく、酸素吸蔵量O2SUMを増
減させるための制御ゲインを小さくする(ステップ36
0)。制御ゲインが小さくされることで、酸素吸蔵量O2
SUMの変化量O2ADは小さくなり、いずれ所定値O2ADU以下
となる。ステップ360の後はステップ350に戻る。
所定値O2ADUは固定値でも可変値でもよい。
【0047】なお、酸素吸蔵量O2SUMの変化量として、
一定時間以前の酸素吸蔵量O2SUMとその時点での酸素吸
蔵量O2SUMとの差をΔO2SUMとして算出し、このΔO2SUM
が所定の上限値ΔO2SUMU以下であるか否かを判定するな
どしてもよい。一方、ステップ350が肯定される場合
は、酸素吸蔵量O2SUM上述した所定範囲内にあり、か
つ、その変化量O2ADも所定値O2ADU以下であると判断で
きる。この場合は、酸素吸蔵能力を検出するために、酸
素吸蔵量O2SUMを積極的に増減させて早期にO2SUMmax及
びO2SUMminを検出し、これらから酸素吸蔵能力を算出す
る(ステップ370)。ステップ370の後は、酸素吸
蔵能力の算出が終了したか否かをステップ380で監視
する。酸素吸蔵能力の算出が終了した場合は、上述した
弱リッチ・弱リーン制御、あるいは、制御ゲインの変更
などを元に戻し、通常制御に復帰する(ステップ39
0)。
【0048】本実施形態によれば、酸素吸蔵能力の検出
前に、酸素吸蔵量O2SUMが所定範囲内にあるか否かを判
定し、所定範囲内にある場合のみ、酸素吸蔵量O2SUMを
増減させて酸素吸蔵能力を検出することを許可する。こ
のため、酸素吸蔵能力の検出に際して排気浄化の悪化を
抑止することができる。さらに、酸素吸蔵量O2SUMが所
定範囲内にないときは、酸素吸蔵量O2SUMを所定範囲内
にするような制御を行い、排気浄化の悪化を抑止しつつ
酸素吸蔵能力の早期検出を行うことができる。
【0049】さらに、本実施形態によれば、酸素吸蔵能
力の検出前に、酸素吸蔵量O2SUMの変化量(変化率)が
所定値以下であるか否かを判定し、所定値以下である場
合のみ、酸素吸蔵量O2SUMを増減させて酸素吸蔵能力を
検出することを許可する。このため、酸素吸蔵能力の検
出に際して排気浄化の悪化を抑止することができる。さ
らに、酸素吸蔵量O2SUMの変化量(変化率)が所定値以
下でないときは、酸素吸蔵量O2SUMの変化量(変化率)
を所定値以下とするような制御を行い、排気浄化の悪化
を抑止しつつ酸素吸蔵能力の早期検出を行うことができ
る。
【0050】なお、上述した実施形態において、空燃比
センサ25,26やECU18などが吸蔵量検出手段・
吸蔵能力検出手段として機能している。また、空燃比セ
ンサ25,26やECU18などに加えて、エアフロメ
ータ13やインジェクタ5(及びECU18)などの空
燃比制御手段が、吸蔵量制御手段として機能している。
さらに、ECU18などが検出開始許可手段として機能
している。なお、上述した制御においては、ステップ3
60が否定された場合にはステップ350の直前に戻る
ようにしたが、ステップ310の直前に戻るようにして
もよい。
【0051】本発明の空燃比制御装置は、上述した実施
形態のものに限定されない。例えば、上述した実施形態
においては、ある時点での酸素吸蔵量O2SUMを基準(O2SU
M=0)に対して酸素吸蔵量O2SUMの履歴を更新した。この
ため、酸素吸蔵量O2SUMは、正の値も負の値も取り得る
ものであった。しかし、排気浄化触媒19が酸素を放出
しきった状態を検出して、この点を基準(O2SUM=0)にし
てもよい。この場合は、酸素吸蔵量O2SUMは正の値のみ
をとることになり、上限値O2SUMmaxのみが設定されるこ
とになる。このように、上限値O2SUMmaxと下限値O2SUMm
inとで制御せずに、上限値O2SUMmax側のみで制御するこ
とも考え得る。
【0052】また、上述した実施形態においては、酸素
吸蔵量O2SUMが所定範囲内にあり、かつ、その変化量
(変化率)が所定値以下である場合に、酸素吸蔵能力の
検出制御が許可された。しかし、何れか一方のみを、酸
素吸蔵能力の検出許可条件としてもよい。酸素吸蔵量O2
SUMが所定範囲内にあることのみを検出許可条件とした
場合のフローチャートを図6に示す。図6に示されるフ
ローチャートにおいても、酸素吸蔵量O2SUMが所定範囲
内にない場合には、この範囲内となるように制御する。
図6に示されるフローチャートにおける各ステップに関
しては、上述した図5に示されるフローチャートにおけ
る同一ステップと同一の符号を付して、その詳しい説明
を省略することとする。
【0053】酸素吸蔵量O2SUMの変化量(変化率)が所
定値以下にあることのみを検出許可条件とした場合のフ
ローチャートを図7に示す。図7に示されるフローチャ
ートにおいても、酸素吸蔵量O2SUMの変化量(変化率)
が所定値以下でない場合には、所定値以下となるように
制御する。図7に示されるフローチャートにおける各ス
テップに関しても、上述した図5に示されるフローチャ
ートにおける同一ステップと同一の符号を付して、その
詳しい説明を省略することとする。
【0054】
【発明の効果】請求項1に記載の発明においては、吸蔵
量検出手段によって検出した酸素吸蔵量の履歴から酸素
吸蔵能力を検出する際に、吸蔵量制御手段によって酸素
吸蔵量を積極的に増減させてより早期に酸素吸蔵能力の
検出を行うようにしている。ここで、酸素吸蔵量が所定
範囲内にある場合にのみ酸素吸蔵能力を検出するように
している。このため、本発明によれば、酸素吸蔵能力の
検出に際して酸素吸蔵量を増減させた場合の排気浄化の
悪化を抑止しつつ、酸素吸蔵能力の早期検出を可能とし
ている。
【0055】請求項2に記載の発明によれば、酸素吸蔵
量が所定範囲内にないときは、酸素吸蔵量を所定範囲内
にするような制御を行い、酸素吸蔵能力の検出をより早
期に開始できるようにして、排気浄化の悪化抑止と酸素
吸蔵能力の早期検出を両立することができる。
【0056】請求項4に記載の発明においては、酸素吸
蔵量自体が所定範囲内にあることに加えて、酸素吸蔵量
の変化量(又は変化率)が所定値以下の場合に酸素吸蔵
能力を検出するようにしている。このため、本発明によ
れば、酸素吸蔵能力の検出に際して酸素吸蔵量を増減さ
せた場合の排気浄化の悪化をより一層抑止することがで
きる。
【0057】請求項4に記載の発明においては、吸蔵量
検出手段によって検出した酸素吸蔵量の履歴から酸素吸
蔵能力を検出する際に、吸蔵量制御手段によって酸素吸
蔵量を積極的に増減させてより早期に酸素吸蔵能力の検
出を行うようにしている。ここで、酸素吸蔵量の変化量
(又は変化率)が所定値以下の場合にのみ酸素吸蔵能力
を検出するようにしている。このため、本発明によれ
ば、酸素吸蔵能力の検出に際して酸素吸蔵量を増減させ
た場合の排気浄化の悪化を抑止しつつ、酸素吸蔵能力の
早期検出を可能としている。
【0058】請求項5に記載の発明によれば、酸素吸蔵
量の変化量(変化率)が所定値以下でないときは、酸素
吸蔵量の変化量(変化率)が所定値以下とすなるような
制御を行い、酸素吸蔵能力の検出をより早期に開始でき
るようにして、排気浄化の悪化抑止と酸素吸蔵能力の早
期検出を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空燃比制御装置の一実施形態を有する
内燃機関を示す断面図である。
【図2】排気浄化触媒の酸素吸蔵量O2SUMと、その目標
値O2SUMref、及び、触媒下流側の空燃比センサ出力の様
子を示すタイミングチャートである。
【図3】酸素吸蔵量O2SUMの更新制御のフローチャート
である。
【図4】酸素吸蔵量O2SUMの上限値O2SUMmax及び下限値O
2SUMminの更新制御を示すフローチャートである。
【図5】酸素吸蔵能力算出制御のフローチャート(第一
実施形態)である。
【図6】酸素吸蔵能力算出制御のフローチャート(第二
実施形態)である。
【図7】酸素吸蔵能力算出制御のフローチャート(第三
実施形態)である。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、2…点火プラグ、3…シリ
ンダ、4…吸気通路、5…インジェクタ、6…吸気バル
ブ、7…排気通路、8…排気バルブ、9…スロットルバ
ルブ、10…スロットルポジションセンサ、11…スロ
ットルモータ、12…アクセルポジションセンサ、13
…エアフロメータ、14…クランクポジションセンサ、
15…ピストン、16…ノックセンサ、17…水温セン
サ、18…ECU(吸蔵量検出手段・吸蔵能力検出手段
・吸蔵量制御手段・検出開始許可手段)、19…排気浄
化触媒、21…触媒温度センサ、23…チャコールキャ
ニスタ、24…パージコントロールバルブ、25…上流
側空燃比センサ(吸蔵量検出手段・吸蔵能力検出手
段)、26…下流側空燃比センサ(吸蔵量検出手段・吸
蔵能力検出手段)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 358 B01D 53/36 103B 101B (72)発明者 永井 俊成 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 内田 孝宏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加藤 直人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 久世 泰広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA03 BA05 BA09 BA13 BA15 BA17 BA24 BA27 DA10 DA27 EA11 EB01 FA07 FA10 FA25 FA26 FA28 FA30 FA34 3G091 AA02 AA17 AA23 AA28 AB08 BA07 BA14 BA15 BA19 BA27 BA32 CA05 CB02 CB05 CB07 DA01 DA02 DA08 DA10 DB06 DB07 DB10 DB13 DC01 DC02 DC03 EA01 EA05 EA07 EA12 EA16 EA18 EA30 EA31 EA34 EA36 EA38 FB10 FB11 FB12 GA06 GB04W GB04Y GB10W GB10Y HA08 HA11 HA18 HA36 HA37 HA39 HA42 HB02 HB08 3G301 HA01 HA06 HA14 JA13 JA20 JA25 JA26 JB09 LA03 LB02 MA01 MA11 NA07 NA08 NA09 ND01 ND21 NE01 NE06 NE13 NE14 NE15 PA01Z PA11Z PC08Z PD04Z PD05Z PD08Z PD09Z PD12Z PE01Z PE03Z PE08Z PF01Z PF03Z 4D048 AB07 DA01 DA02 DA20 EA04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路上に配設された排気
    浄化触媒の酸素吸蔵作用を利用する内燃機関の排気浄化
    装置において、 前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を検出する吸蔵量検出手
    段と、 前記排気浄化触媒に流入する排気ガスの排気空燃比を制
    御して前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を制御する吸蔵量
    制御手段と、 前記吸蔵量制御手段によって酸素吸蔵量を増減させつつ
    前記吸蔵量検出手段によって検出した酸素吸蔵量の履歴
    から前記排気浄化触媒の酸素吸蔵能力を検出する吸蔵能
    力検出手段と、 前記吸蔵能力検出手段による検出の開始を許可する検出
    開始許可手段とを備えており、 前記検出開始許可手段が、前記吸蔵量検出手段によって
    検出された酸素吸蔵量が所定範囲内にある場合にのみ酸
    素吸蔵能力の検出の開始を許可することを特徴とする内
    燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記吸蔵量検出手段により検出された酸
    素吸蔵量が前記所定範囲外にあると前記検出開始許可手
    段によって判定された場合には、前記吸蔵量制御手段
    が、前記所定範囲内となるように酸素吸蔵量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化
    装置。
  3. 【請求項3】 前記検出開始許可手段が、前記吸蔵量検
    出手段によって検出された酸素吸蔵量が所定範囲内にあ
    り、かつ、酸素吸蔵量の変化量又は変化率が所定値以下
    の場合にのみ、前記吸蔵能力検出手段による酸素吸蔵能
    力の検出の開始を許可することを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の排気通路上に配設された排気
    浄化触媒の酸素吸蔵作用を利用する内燃機関の排気浄化
    装置において、 前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を検出する吸蔵量検出手
    段と、 前記排気浄化触媒に流入する排気ガスの排気空燃比を制
    御して前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を制御する吸蔵量
    制御手段と、 前記吸蔵量制御手段によって酸素吸蔵量を増減させつつ
    前記吸蔵量検出手段によって検出した酸素吸蔵量の履歴
    から前記排気浄化触媒の酸素吸蔵能力を検出する吸蔵能
    力検出手段と、 前記吸蔵能力検出手段による検出の開始を許可する検出
    開始許可手段とを備えており、 前記検出開始許可手段が、前記吸蔵量検出手段によって
    検出された酸素吸蔵量の変化量又は変化率が所定値以下
    の場合にのみ酸素吸蔵能力の検出の開始を許可すること
    を特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記吸蔵量検出手段により検出された酸
    素吸蔵量の変化量又は変化率が前記所定値を超えると前
    記検出開始許可手段によって判定された場合には、前記
    吸蔵量制御手段が、前記変化量又は前記変化率が前記所
    定値以下となるように酸素吸蔵量を制御することを特徴
    とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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