JP2003027471A - 基礎杭 - Google Patents
基礎杭Info
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Abstract
力や保持力を持たせて建物や構造物を長期に渡って安定
に支持できる信頼性を有し、施工時の振動や騒音が少な
く、少ない労力とコストで地盤の保持力を著しく増大さ
せることができる施工性と経済性に優れた基礎杭を提供
する。 【解決手段】 略円錐状に形成され地盤17に埋設され
る杭本体11と、杭本体11の外周面に渡って形成され
たねじ状の突起12と、杭本体11の頭部に形成され杭
本体11を軸方向に回転させるための凸状又は凹状に形
成された嵌合部14とを備えて基礎杭10を構成させ
る。
Description
規模ビル、U字溝、BOXカルバート、コンクリート擁
壁等を構築する際に、地盤が軟弱で上部重量を基礎だけ
では支持しきれない場合、構築物の一部又は全体が沈下
するのを防ぐため地中に埋設される基礎杭に関する。
的小規模のビル、U字溝、BOXカルバート、コンクリ
ート擁壁などの沈下対策として基礎杭が地盤に埋設され
その補強に用いられている。このような基礎杭の関連技
術として、例えば、次のようなものがある。 (1)特開平7−331654号公報(以下イ号公報と
いう)には、基礎杭本体と推進構造部分とからなり、そ
の推進構造部分に土中で旋回して掘進し得る金属製推進
構造部分を設けた基礎杭が記載されている。 (2)特開2000−54376号公報(以下ロ号公報
という)には、棒状をした杭本体と、この杭本体の先端
部に設けられたスクリュウと、前記杭本体の長手方向に
おける一部を地盤に対して位置固定するための定着フラ
ンジと、スクリューを杭本体に着脱自在に取り付けられ
るスクリューキャップを設けた基礎杭が記載されてい
る。 (3)特開2000−54375号公報(以下ハ号公報
という)には、鋼管等の杭部材と、該杭部材の先端に取
り付けられる管部材と、該管部材を前記杭部材の先端に
取り付ける取付部材とを具備し、前記管部材の外周面に
前記杭部材の直径の5倍乃至6倍前後の直径を有する螺
旋状翼を設けてなる基礎杭が記載されている。さらに、
建物や構造物の重量に対抗させるための従来の工法とし
て、(4)水に強い松杭等を地中に打ち込んで摩擦で積
載荷重に対抗させる工法、(5)丸又は六角形又はH型
の鉄筋コンクリート製の杭を打ち込む工法、(6)鋼管
を基礎杭として用いる工法、(7)基礎のフーチング巾
を大きくし、対接地面積を大きくしたり、床全面をベタ
コンクリートとすることで上部からの積載荷重に対抗さ
せる工法、(8)地盤改良剤を用いて地耐力の大きな表
土を形成させる工法等が知られている。
の基礎杭等を用いた技術は以下の課題を有していた。 (1)イ号公報に記載の基礎杭では、金属製推進構造部
分と杭本体とが別に構成されているので、埋設された杭
本体と地盤との間に十分な締結力や保持力を確保するこ
とが困難であり、僅かな地盤沈下や振動等で杭本体が地
盤から緩んだり、移動したりして、必要な信頼性と安定
性を確保できないという課題があった。 (2)ロ号公報に記載の基礎杭では、杭本体が棒状に構
成されているので、杭に建物等の重量が負荷されたとき
に、その重量が先端のスクリュウーに集中してかかるた
めに全体が沈下し易く、建物や構造物を長期に渡って安
定に支持できないという課題があった。 (3)ハ号公報に記載の基礎杭では、杭部材の5倍から
6倍前後の大きさの螺旋状翼をその先端部分に設けるの
で、この螺旋状翼を回転させるのに多大のエネルギーを
消費し、また、基礎杭周囲の地盤が螺旋状翼の回転で必
要以上に撹拌されるので、杭本体に対する地盤の保持力
を著しく低下させる場合があるという課題があった。
では、杭の耐久性や、水位線以下では杭が腐る等の問題
があった。さらに杭が真っ直ぐではなかったり節があっ
たりするため、杭打ちの作業性が悪く途中で折れたり、
真っ直ぐ入らなかったりすると共に、打込みに際して大
きな振動や駐音を発生し近隣の迷惑や、建物に被害を及
ぼす事があった。 (5)鉄筋コンクリート製の杭を打ち込む工法では、多
数本のものを継ぎ足して用いる必要があった。また、住
宅用などで使用されるコンクリート杭は直径がそれほど
大きくないため、途中で石に当たったり固い岩盤等に当
たると真っ直ぐに入りにくく支持層に対して直角に納ま
らないという問題があった。また、表面に凸凹のない杭
を摩擦杭として使用する場合は、摩擦が少ないため本数
を増やして荷重に対抗させる必要があり、施工手間、材
料費が増加する。さらに、上部から強力に打ち込まねば
ならないため、大型打設機械の搬入が必要であり、この
搬入や打設作業に伴って振動、騒音が発生する。特に表
面に節などの凸凹がある摩擦杭の工事にはこの傾向が顕
著であり、密集した都市部においては、打設音や振動に
よって近隣の人や建物に与える影響が大きく、使用しに
くいという問題があつた。 (6)鋼管を地中に打ち込んで支持層まで到達させる工
法では、鋼管杭が大量生産できるため、安価で施工性に
優れる等の利点があるが、住宅などでは杭がそれほど大
きくないものを使用するため、支持層が深いところにあ
る場合には基礎杭を地盤に対して垂直に打ち込むのが困
難であるという問題を有していた。また大口径の杭にな
ると機械が大型化しその搬入や施工が大掛かりになるな
どの問題を有していた。鋼管杭は支持層にまで確実に到
達しなければ支持杭としての働きが小さく、住宅や小規
模のビルは比較的浅い深度に支持層がある場合に限られ
ていた。さらに地下水や土質によって腐蝕し、また地下
迷走電流の影響で電解腐蝕するという問題も有してい
る。 (7)基礎の対接地面積を大きくしたり、床全面をベタ
コンクリートとすることで上部からの積載荷重に対抗す
る工法では、フーチングを余り大きくすると、掘削量が
増大し残土が多量に排出されコストや作業性、残土処理
に問題があった。このため、住宅用などでは近年、表土
の掘削をせず地表面に直接鉄筋コンクリートを施工して
床面を形成させるベタ基礎工法が多く用いられる。しか
しこの工法では、基礎全体の重量が大きくなり地盤支持
力が小さい場合には逆効果になり、かえって建物が沈む
という問題があった。 (8)地盤改良により地耐力を高めて積載荷重に対抗す
る工法では、混和材としてのセメント系固化材を均一に
混和することが難しく、また、粉塵が飛散し近隣に悪影
響を与えるという問題を有していた。さらに、土質によ
っては地盤改良の効果が薄く(地中pHに影響され易く
凝固しにくくなる。)、又、地下水や土質、浸食水の種
類によっては固化材が浸食劣化し、地耐力が低下し建物
が沈下するという問題も有している。さらに固化材が敷
地内に浸透し庭木や植物に悪影響を与えるという問題も
抱えている。
で、埋設された杭本体と地盤との間に十分な締結力や保
持力を持たせて建物や構造物を長期に渡って安定に支持
できる信頼性を有し、施工時の振動や騒音が少なく、少
ない労力とコストで地盤の保持力を著しく増大させるこ
とができる施工性と経済性に優れた基礎杭を提供するこ
とを目的とする。
は、略円錐状に形成されその先端側から地盤に埋設され
る杭本体と、前記杭本体の外周面に渡って形成されたね
じ状の突起と、前記杭本体の頭部に形成された凸状又は
凹状の嵌合部とを備えて構成されている。この構成によ
って以下の作用が得られる。 (a)基礎杭の杭本体が略円錐状に形成されているの
で、地盤中に埋設され上部の構造物等から負荷される重
力方向への有効面積を大きく確保でき、杭としての安定
性と信頼性に優れている。 (b)杭本体の外周面に渡ってねじ状の突起が形成され
ているので、地盤との間の摩擦力が高められ、杭本体の
上下動を確実に規制でき、長期に渡って基礎杭上の建造
物等を安定に支持させることができ、耐久性に優れる。 (c)杭本体の頭部に杭本体をその軸方向に回転させる
ための凸状又は凹状に形成された嵌合部を備えているの
で、杭本体を地盤に埋設させる場合にこの嵌合部に基礎
杭打設用の施工機械のチャック部分等を嵌合させて、こ
のチャック部を回転させることで杭本体を所定の深さに
までねじ込むことができ、騒音や振動が抑制され、施工
性に優れている。 (d)嵌合部を把持して杭本体を回転させるためのねじ
込み装置がパイル打ち込み装置等に比べて小型化できる
ので、狭い立地条件の場所や道路でもその搬入や据え付
けを容易に行うことができ、施工性に優れる。 (e)従来の鋼管を用いるパイルよりも地盤支持力が大
きいため、従来のパイルに比べて基礎杭を小型化でき、
経済性に優れる。 (f)プラスチック等の材料で杭本体を構成させること
もでき、軽量化が図れ取り扱いを容易にできる。 (g)杭本体を中空状に構成した場合、重量や見掛け比
重を小さくでき、取り扱いを容易にできると共に、地下
水位の高い場所では、その浮力を利用して支持力をさら
に増加させることができる。 (h)基礎杭の施工の際、地盤が固かったり、掘削途中
に硬い点石や岩盤が予想されるときは、予めオーガー等
の掘削装置を用いて先行孔を穿つことで杭本体の回転打
込み作業を容易にできる。 (i)掘削装置によって垂直に先行孔を掘削する場合、
杭本体も容易に垂直に施工でき、支持杭又は摩擦杭とし
ての働きを発揮させることができる。 (j)掘削装置は土質に応じ口径を選択することで、杭
本体の回転打込み作業の際に発生する排出土を最小限に
でき、基礎杭の施工を能率良く行なえる。
強したコンクリート、金属繊維や合成繊維、セラミック
繊維等で強化したプラスチック、フェノール樹脂等の合
成樹脂を含浸させて硬化させた強化木質材、耐水性や耐
腐食性に優れた松等の木質材を用いることができる。ま
た、プラスチックやコンクリート、金属等を用いる場合
には杭本体を中空に形成させることもできる。杭本体の
先端部には、特に強度の大きい鋼鉄製等の錐状体を設け
ることにより基礎杭の回転打ち込み作業中の地盤内に硬
い岩盤や石等があってもこれを破壊しながらねじ込むこ
とが可能である。
トで形成させる場合には、0.3mから4m、好ましく
は0.3〜1mが適正である。杭本体頭部の直径は20
cmから60cmが適当である。長さが1m以上になる
と全体に細長になって、鉄筋量を増やさないと折れ易く
なり、鉄筋量を増やすと製造費が上がり、重量が重くな
って施工性、運搬性も悪くなる。また0.3mより短く
なると、地盤との接触面積が少なくなり、保持力が低下
する要因になるので好ましくない。特に4mを越えると
この傾向が著しいので好ましくない。また、杭本体頭部
の直径が20cmより小さいと基礎杭に付加することの
できる荷重が不足し、60cmを超えると材料や施工費
用等の製造コストが著しく増大するので好ましくない。
杭本体はその頂角が17〜3度である略円錐状に形成さ
れるが、その胴部の一部に円柱状部を形成することもで
きる。
は、所定ピッチ、例えば4cm〜40cm、好ましくは
6cm〜15cmでねじ状の突起が全表面に形成され、
外周面から突出した突起の高さHは突起形成部の杭本体
の最大径Dに対してその1/15〜1/5、好ましくは
1/10〜1/8の範囲としている。地盤の種類や、基
礎杭に付加される建造物等の重量にもよるが、突起間の
ピッチが6cmより短くなるにつれ、突起の形成が困難
になると共に摩擦力が減退する傾向が現われ、逆に15
cmを超えるにつれ地盤に対する保持力が低下する傾向
が現れ、これらの傾向は4cmより少なくなるか40c
mを超えるとさらに顕著になるので好ましくない。ま
た、突起の高さHが杭本体の最大径Dに対してその1/
10より小さくなるにつれ、地盤との間の摩擦力が低下
する傾向が現れ、逆に1/8を超えると突起を形成させ
ることが困難になり製造コストが増大する傾向が現れ、
これらの傾向は1/15より小さくなるか、もしくは1
/5を超えるとさらに顕著になるので好ましくない。
載の発明において、前記杭本体の一部若しくは全部が中
空状に形成されて構成されている。この構成によって、
請求項1の作用に加えて、以下の作用を有する。 (a)杭本体が中空状に形成されているので、地盤に埋
設した時にその周囲から杭本体に負荷される浮力によっ
て、基礎杭にかかる建物等の荷重を軽減させることがで
き、その耐久性を向上させることができる。 (b)基礎杭を軽量化できるので、特に田圃や湿地等の
水分を多く含む地盤等に対して、基礎杭を有効に用いる
ことができる。 (c)材料の使用量を削減して、コストダウンを図るこ
とができるので、経済性にも優れている。 ここで、杭本体を中空状に形成させる方法としては、杭
本体をプラスチック材で構成した場合は射出成形や回転
成形等の適用が可能であり、金属やコンクリート等の場
合は、鋳込み成形等で内部に空洞を形成しその開口部に
ねじ溝等を用いた螺着手段や嵌合手段、接着手段等を介
して蓋部を取り付けることで中空部を形成させる方法等
が適用できる。また、外表面に耐磨耗性の優れた金属カ
バーをかぶせてもよい。これにより、磨耗を防止でき
る。
2に記載の発明において、前記杭本体が複数個に分割さ
れた分割杭体を備え、前記分割杭体の対向する各軸端に
設けられた連結部を介して互いに脱着可能に接続されて
構成されている。この構成によって、請求項1又は2の
作用の他、以下の作用が得られる。 (a)杭本体が分割杭体で分割されているので、これら
を順次継ぎ足して施工することによって基礎杭を形成で
き、施工作業を効率的に行うことができ施工性に優れて
いる。 (b)杭本体が分割できるので、杭本体の製造場所から
施工場所までの輸送を容易に行うことができ、輸送コス
ト等を低減でき、経済性に優れる。 (c)互いに長さや傾斜度等が異なる分割杭体を準備し
ておき、地盤の状態等に応じてこれらの中から選択して
用いることもでき、施工作業を柔軟かつ効率的に行え
る。 ここで、分割杭体は、杭本体をその長手方向に2〜5の
範囲の個数に分割して形成され、それぞれの隣接する接
合面には互いに嵌合する凹凸部やねじ部等の連結部が設
けられていて、この連結部を必要に応じて溶接手段やね
じ止め手段により固着したり、着脱自在に固定するよう
になっている。
3の内いずれか1項に記載の発明において、前記杭本体
が円錐状中空部を内部に備え、開孔部の前記頭部にステ
ンレスやスチール等からなるキャップ部が覆設され、前
記キャップ部の上面に前記嵌合部が形成されて構成され
ている。この構成によって、請求項1乃至3の内いずれ
か1項の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)杭本体の頭部に形成されたキャップ部に杭本体を
回転させる嵌合部が設けられるので、負荷の大きくなる
嵌合部を補強して、基礎杭の耐久性を向上させ、杭本体
を硬い岩盤にねじ込むのに必要な回転力を付加できる。
ここで、キャップ部は、ステンレススチールやスチール
等の金属材料からなる円盤状の補強部材であり、その円
盤状の下部に凸部を有し、この凸部がコンクリート等か
らなる杭本体の頭部に埋設された状態で固定されてい
る。
4の内いずれか1項に記載の発明において、前記略円錐
状に形成された杭本体の径方向の長さAに対する軸方向
の長さLとの比で表される傾斜度(A/L)が1/40
〜15/40であるように構成されている。この構成に
よって、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用の他、
以下の作用が得られる。 (a)杭本体が特定の傾斜度を有して円錐状に形成され
ているので、地盤に対する保持力を大きくして、基礎杭
上の構造物等を安定に支持することができる。 (b)杭本体が特定の傾斜度を有して円錐状に形成され
ているので、建物の垂直荷重を垂直方向と水平方向に分
力させる効果がある。 (c)垂直方向の力はねじ状の突起及び摩擦により荷重
を支持する力となり、水平方向の力は土を横に押しのけ
る力となって杭の抵抗力を大きくする。 基礎杭に付加される建造物等の重量により変動するが、
杭本体の傾斜度(A/L)は、1/40より小さくなる
と地盤支持力が著しく低下するので好ましくない。逆に
傾斜度が15/40を超えると支持力の効果が大きくな
る反面、杭頭部の直径もそれにつれ大きくなり、コス
ト、運搬費、施工性の面で劣るので好ましくない。
5の内いずれか1項の発明において、前記ねじ状の突起
におけるねじ山のピッチが前記杭本体の全長に対してそ
の1/50〜15/50であるように構成されている。
この構成によって、請求項1乃至5の内いずれか1項の
作用の他、以下の作用が得られる。 (a)ねじ山間のピッチが適正範囲に設定されているの
で、杭本体を回転させることによる地盤への推進力と、
基礎杭埋設後の地盤との保持力をバランスさせることが
でき、長期にわたる安定性を確保させることができる。
ここで、ねじ山間のピッチが杭本体の全長に対してその
1/50より小さくなると、杭本体を回転させることに
より生じる地盤中への推進力が不足し、逆に15/50
を超えると地盤に対する摩擦力が小さくなって地盤保持
力が低下する傾向が現れるので好ましくない。
6の内いずれか1項において、前記杭本体にそれぞれ傾
斜度の異なる傾斜部が多段に配置されて構成されてい
る。この構成によって、請求項1乃至6の内いずれか1
項の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)傾斜度の異なる傾斜部を多段に配置させることが
できるので、杭本体が埋設される地盤の条件に対応させ
て、適宜、最適化した傾斜角度のものを用いて順次打ち
込むことができ、施工性に優れている。 (b)傾斜部が異なるもの毎に順次継ぎ足しながら打ち
込むので、結果的に地盤保持力に優れた基礎杭を提供で
きる。 ここで、多段に形成される傾斜部は、基礎杭全体に一体
に形成してもよく、また、傾斜部毎に分割された分割杭
体を形成して各分割杭体に設けられた嵌合部等を介して
接合して用いることもできる。
図面を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は実施の形態1の基礎杭の設置状
態を示す説明図であり、図2はその要部拡大図である。
図1において、10は実施の形態1の基礎杭、11は略
円錐状に形成され内部に中空部11aを備えた鉄筋コン
クリートやコンクリート、グラスファイバやカーボン繊
維が配合された合成樹脂や廃合成樹脂からなる複合樹
脂、金属製等からなる杭本体、12は杭本体11の胴部
表面の全部に渡って所定ピッチ及び所定高さで形成され
たねじ状の突起、13は杭本体11の頭部に配設された
ステンレスやスチール、複合樹脂等で形成されたキャッ
プ部、14はキャップ部13に配置され基礎杭10を回
転させる施工機械の回転部が嵌合するように凹状又は凸
状に形成された嵌合部、15は杭本体11先端部に設け
られた金属やセラミックス等の高強度材からなる錐部、
16は地表面、17は基礎杭10が埋設される地盤、1
8は地盤17中に分散された状態の小石である。錐部1
5は高硬度で高強度の金属材料等からなり先端を円錐
状、ねじ状、矢じり状、切り羽状等に形成して、これを
回転させることにより小石等を含む土砂層にねじ込みな
がら地盤中に押し下げることができる。基礎杭10はそ
の全長が30cm〜400cmであって、杭本体11頭
部における最大径が15cm〜50cmに形成され、そ
の傾斜度は15cm/400cm〜50cm/30cm
の範囲である。杭本体11は例えば、内面がねじ状に形
成された型枠内に強化用の鉄筋及び、錐部15、キャッ
プ部13をそれぞれ所定位置に配置し、この型枠内に生
コンクリートを流し込んで所定時間養生して硬化させ、
型枠を取り外すことで作製した。
スチール等の金属製として、その内部に中空部11aを
形成させる場合は、中央部に円錐状等の中子を配置した
円錐状の型枠の中に生コンクリートや溶融金属を流し込
んで凝固させて脱枠する。次に、図3に示すように円錐
状の空洞基部の開口部に蓋部11bを螺合、嵌合若しく
は接着して固定することができる。
構成させる場合は、全体を一体に射出成形するか、小部
分に分割したものを作成した後、これらを接着剤で接合
させたり、螺着面に螺合させて合体させたりすることも
できる。この杭本体の頭部及び先端部に嵌合部を有する
キャップ部、錐部をその基部を杭本体内に嵌合あるいは
接合させて取り付ける。なお、ねじ状の突起は杭本体の
材質とは別に金属等で別体に形成させるか、杭本体と同
一の材料として一体に形成させてもよく、杭本体の強度
が十分ある場合は、錐部も杭本体と同一の材料にして一
体成形できる。
礎杭10を地盤17に杭打ちする施工方法について図1
及び図2を参照しながら説明する。 地中に固い岩盤や、点石などが存在することが予想さ
れる時は予め掘削装置等を用いて予め先行孔を穿つてお
く。 先行孔掘削後、杭本体11先端の錐部15を先行孔の
中心部に配置後、杭本体11頭部の嵌合部14に図示し
ない施工機械の回転部をセットする。 次に施工機械の回転部を回転させることにより、ねじ
状に形成された突起12によって回転力を軸方向に向か
う推進力に換えて、基礎杭10を順次地盤17に食い込
ませながら押し込んで埋設させる。図2は図1の基礎杭
におけるねじ状の突起の要部拡大図であり、ピッチPで
円錐面に形成された突起12の回転によって下方に向か
う推進力が得られる様子、及び基礎杭10に付加される
荷重Wによって円錐面、ねじ状の突起に作用する水平分
力、垂直分力、摩擦力等の関係を示している。杭本体1
1の回転させる施工機械としては、コンクリート製の電
柱等を建てる際に使用するような専用機のチャック部を
改良したものでも良いし、チャック部を回転させる回転
機構を持つ機械単体を基礎杭10の上からクレーンや櫓
で吊り下げるだけでも良い。なお、土質によって、ねじ
込み作業に伴う排出土の量が多くなったり少なくなった
りし、作業性にも影響がでるので、事前の地盤調査によ
って掘削装置のドリル直径を決定することで杭打ち作業
の効率を上げることができる。
構成されているので以下の優れた作用を有する。 (1)杭本体11が円錐状に形成されているので、地盤
17にくい込む方向の有効接地面積を大きくでき、これ
によって摩擦力を増加させかつ、構築物の荷重に対して
抵抗する分力によって支持杭として有効に機能させ、地
盤支持力を向上させ構築物の沈下を効果的に抑制でき
る。 (2)杭本体11がその内部に中空部11aを有するの
で、杭本体11の密度を小さくして基礎杭10の埋設時
にその周囲の地盤から負荷される浮力によって、基礎杭
10にかかる建物等の荷重を軽減させることができ、耐
久性を向上させることができる。 (3)基礎杭10を軽量化できるので、特に田圃や湿地
等の水分を多く含む地盤等に対して有効に用いることが
でき、材料使用量を削減でき経済性に優れる。 (4)杭本体11の外周部には、凸状の突起12が形成
されているので、地盤との接地面積を大きくし、上から
の荷重を受ける支持杭としての働きをさらに強化でき
る。 (5)地盤に対して摩擦力の少ない鋼管からなる従来の
パイル等の基礎杭に比べ、同径であれば支持力が大きい
ため、基礎杭自体を小型化して低コストで製造できる。 (6)基礎杭10の嵌合部14を介して回転力を付与す
る施工機械は、回転機横を持つものであれば良いので、
小型化が容易にでき、作業場所を選ばず、狭い搬入道路
や境界間際の狭い場所でも作業ができる。 (7)杭本体11を地盤17にねじ込むことにより杭打
ちができるので、大きな音や振動が発生せず、騒音被害
や産業廃棄物による被害等が生じない。 (8)杭本体11の頭部に形成されたキャップ部13に
杭本体11を回転させる嵌合部14が設けられるので、
負荷の大きくなる嵌合部14を補強して、基礎杭10の
耐久性を向上させることができる。 (9)ねじ状に形成された突起12間のピッチが適正範
囲に設定されているので、杭本体11を回転させること
による地盤17への推進力と、基礎杭埋設後の地盤17
の杭保持力とをバランスさせることができ、長期に渡っ
て基礎杭10を安定に維持させることができる。 (10)杭本体11の頭部に基礎杭10を回転させるた
めの嵌合部14を備えているので、杭本体11を地盤1
7に埋設させる場合にこの嵌合部14に基礎杭打設用の
施工機械のチャック部分等を嵌合させて、これを回転さ
せることで杭本体11を所定の深さにまでねじ込ませる
ことができ、騒音や振動が少なく施工性に優れている。 (11)基礎杭10の施工の際、地盤が固かったり、掘
削途中に硬い点石や岩盤が予想されるときは、予め掘削
装置を用いて先行孔を穿つことで杭本体11の回転打込
み作業を容易にできる。 (12)掘削装置によって先行孔を掘削しておくことに
より、杭本体11を容易に垂直施工でき、支持杭又は摩
擦杭として有効に機能させることができる。 (13)掘削装置は土質に応じてそのドリル口径を選択
することで、杭本体11の回転打込み作業の際に発生す
る排出土の量を最小限にでき、基礎杭10の施工を能率
良く行なうことができる。
礎杭の斜視図である。図4において、20は実施の形態
2の基礎杭、21、22は全体が円錐状に形成された基
礎杭10をそれぞれ上下2段に分割して形成された円錐
状の下部分割杭体及び円錐台状の上部分割杭体、22a
は上部分割杭体22の内部に設けられた中空部、23、
23aは下部分割杭体21及び上部分割杭体22のそれ
ぞれの軸端に設けられた雄雌一対の嵌合部を兼ねる連結
部、24は下部分割杭体21及び上部分割杭体22のそ
れぞれの胴部表面に渡って所定ピッチ及び所定高さで形
成されたねじ状の突起、25、26は下部分割杭体21
及び上部分割杭体22のそれぞれの頭部に配設されたス
テンレスやスチール等からなるキャップ部、27は上部
分割杭体22のキャップ部26に配置され基礎杭20を
回転させる施工機械の回転部が嵌合するように凸状に形
成された嵌合部、28は下部分割杭体21の先端部に設
けられた金属やセラミックス等の高強度材からなる錐部
である。下部分割杭体21及び上部分割杭体22は、そ
れぞれ内面がねじ状に形成され中子を備えた型枠内に、
強化用の鉄筋及び錐部28等をそれぞれ所定位置に配置
する。この型枠内に生コンクリートを流し込んで硬化さ
せ、型枠及び中子を取り外し、この中子を取り出した開
口部側に覆設されるキャップ部25、26等を螺着した
り接合したりすることによって取り付けて中空部22a
を形成させることができる。なお、下部分割杭体21及
び上部分割杭体22に、例えば1/40、15/40で
あるような傾斜度がそれぞれ異なる傾斜部を設けること
により、基礎杭20を全体に多段に形成させるようにし
てもよい。これによって、杭本体が継ぎ足し施工される
地盤の条件に対応させて杭本体を打ち込むことができ、
施工性や地盤保持性をさらに向上させることもできる。
基礎杭20はその全長が200cm〜400cmであっ
て、その傾斜度は1/90〜1/10の範囲である。
例の斜視図を示している。図5において、30は変形例
の基礎杭、31は円柱状に形成された上部分割杭体、3
1aは鋳込み成形等で形成される上部分割杭体31の内
部に中子等を配置しこれを取り外した後、この開口部を
蓋材等で塞いで形成された中空部、32は上部分割杭体
31の頭部を補強するためのキャップ部、33はキャッ
プ部32に凸状に形成された嵌合部、34は上部分割杭
体31が下部分割杭体21の嵌合部23に嵌合する凹状
の連結部、35は上部分割杭体30の周面に形成された
ねじ状の突起である。なお、下部分割杭体は前述のもの
と同じである。実施の形態2においては基礎杭20、3
0を上下2段に分割する場合について示しているが、2
以上の個数、例えば3、4、5、6等に全体を分割して
用いることもでき、基礎杭の全長をさらに長くできる。
礎杭20の使用方法について図4を参照しながら説明す
る。まず、下部分割杭体21の先端に配置された錐部2
8を地盤にくい込ませ、嵌合部を兼ねる連結部23を回
転施工装置で把持して回転させ、回転力を地盤に向かう
推力に変換して押し下げる。地表面にのぞかせた下部分
割杭体21の頭部の嵌合部をかねる連結部23に上部分
割杭体22の対応する凹部を挿入しそれぞれのキャップ
部同士を溶接手段又はねじ止め手段等で固定する。次
に、下部分割杭体21上に溶接又は嵌合された上部分割
杭体22の嵌合部を施工機械に係合させ回転力を付与し
て基礎杭20の上部分割杭体22の上部が地表面付近に
達するまでねじ込ませる。このように必要な長さになる
まで分割杭体を継ぎ足すことで全体の基礎杭を地盤中に
埋設させることができる。また、円柱状に形成された上
部分割杭体31を用いる変形例の基礎杭30の場合に
は、上部分割杭体31の底部側と頭部側での外径が同じ
であるので、この方法によれば、前述の基礎杭20のよ
うに上部に行くに従って頭部外径が大きくなりすぎると
いう問題がない。このように基礎杭を埋設する土質の状
況等に応じて円錐状のものや、円柱状のものを使い分け
ることができる。
ように構成されているので、実施の形態1の基礎杭10
の作用に加えて以下の優れた作用を有する。 (1)基礎杭20、30が下部分割杭体21、上部分割
杭体22や上部分割杭体31で分割されているので、こ
れら順次継ぎ足して施工することによって基礎杭20、
30を形成でき、これら施工作業を効率的に行うことが
でき施工性に優れている。 (2)基礎杭20、30が分割できるので、杭本体の製
造場所から施工場所までの輸送を容易に行うことがで
き、輸送コスト等を低減でき、経済性に優れる。 (3)互いに長さが異なる分割杭体を準備しておき、地
盤の状態等に応じてこれらの中から選択して用いること
もでき、施工作業を柔軟かつ効率的に行える。 (4)上部分割杭本体22、31がその内部に中空部2
2a、31aを有するので、その重量及び密度を小さく
して施工を容易にすると共に、地盤埋設時に杭本体に負
荷される浮力により基礎杭20、340に付加される建
物等の荷重の一部を支持できる。
礎杭の斜視図である。図6において、40は実施の形態
3の基礎杭、41は略円錐状にそれぞれの傾斜度が異な
るように形成された4段の傾斜部41a、41b、41
c、41dを備えた杭本体、42は杭本体11の胴部表
面の全面に渡って所定ピッチ及び所定高さで形成された
ねじ状の突起、43は杭本体41の頭部に配設され基礎
鉄筋が固定される係合部材43a等が接合される嵌合部
である。上から下の4段に配置される傾斜部41a、4
1b、41c、41dはそれぞれ傾斜度が傾斜度が異な
るようように形成され、それぞれねじ状の突起42がそ
の円錐面に渡って形成されている。なお、杭本体41
は、所定の型枠に生コンクリートを流し込んで、これを
硬化させることにより作製でき、杭本体41の先端部と
なる部分にスチール製などの金属からなる錘部を予め配
置したり、杭本体41の上部に金属製のキャップ部等を
配置したりして、一体に成形することができる。また、
前記錘部及びキャップ部を別に作製しておき、杭本体の
成形後にこれらを嵌合又は螺合して合体させることもで
きる。嵌合部43は凹状又は凸状等に形成され、ここに
回転駆動装置の回転軸部が嵌合され、基礎杭40をその
軸方向に回転させて圧力を加えながら地盤にくい込ませ
て埋設することができる。基礎杭40の埋設後には、こ
の嵌合部43に基礎鉄筋を係止させるための係合環等を
備えた係合部材43aを装着して、建物等の基礎鉄筋を
基礎杭40上に固定するようになっている。
構成されているので、実施の形態1の基礎杭10の作用
に加えて以下の優れた作用を有する。 (1)傾斜度の異なる傾斜部41a、41b、41cを
配置させることができるので、杭本体41が埋設される
地盤の条件に対応させて、適宜、最適化した傾斜角度の
ものを用いて順次打ち込むことができ、施工性に優れて
いる。 (2)傾斜度を大きく取ることにより杭本体41の地盤
に対する接触面積を大きくして、地盤沈下に対する抵抗
力を高めて安定性に優れた基礎杭40を提供できる。 (3)嵌合部43に建物等の基礎鉄筋の下部を係合させ
て支持させることができ、施工時の利便性に優れてい
る。
の効果が得られる。 (a)基礎杭の杭本体が略円錐状に形成されているの
で、地盤中に埋設され上部の構造物等から負荷される重
力方向への有効面積を大きく確保でき、杭としての安定
性と信頼性に優れている。 (b)杭本体の外周面に渡ってねじ状の突起が形成され
ているので、地盤との間の摩擦力が高められ、杭本体の
上下動を確実に規制でき、長期に渡って基礎杭上の建造
物等を安定に支持させることができ、耐久性に優れる。 (c)杭本体の頭部に杭本体をその軸方向に回転させる
ための凸状又は凹状に形成された嵌合部を備えているの
で、杭本体を地盤に埋設させる場合にこの嵌合部に基礎
杭打設用の施工機械のチャック部分等を嵌合させて、こ
のチャック部を回転させることで杭本体を所定の深さに
までねじ込むことができ、騒音や振動が抑制され、施工
性に優れている。 (d)嵌合部を把持して杭本体を回転させるためのねじ
込み装置がパイル打ち込み装置等に比べて小型化できる
ので、狭い立地条件の場所や道路でもその搬入や据え付
けを容易に行うことができ、施工性に優れる。 (e)従来の鋼管を用いるパイルよりも地盤支持力が大
きいため、従来のパイルに比べて基礎杭を小型化でき、
経済性に優れる。 (f)プラスチック等で杭本体を構成させることもでき
るので、軽量化が図れ取り扱いを容易にできる。 (g)杭本体を中空体で構成した場合には、見掛け比重
を小さくでき、地下水位の高い場所では、その浮力によ
って支持力をさらに増加させることができる。 (h)基礎杭の施工の際、地盤が固かったり、掘削途中
に硬い点石や岩盤が予想されるときは、予めオーガー等
の掘削装置を用いて先行孔を穿つことで杭本体の回転打
込み作業を容易にできる。 (i)掘削装置によって垂直に先行孔を掘削する場合、
杭本体も容易に垂直に施工でき、支持杭又は摩擦杭とし
ての働きを発揮させることができる。 (j)掘削装置は土質に応じ口径を選択することで、杭
本体の回転打込み作業の際に発生する排出土を最小限に
でき、基礎杭の施工を能率良く行なえる。
1の効果に加えて、以下の効果を有する。 (a)杭本体が中空状に形成されているので、埋設した
時に働く浮力によって、基礎杭にかかる建物等の荷重を
軽減させることができ、その耐久性を向上させることが
できる。 (b)基礎杭を軽量化できるので、特に田圃や湿地等の
水分を多く含む地盤等に対して、基礎杭を有効に用いる
ことができる。 (c)材料の使用量を削減して、ストダウンを図ること
ができるので、経済性にも優れている。
1又は2に記載の効果の他、以下の効果が得られる。 (a)杭本体が分割杭体で分割されているので、これら
順次継ぎ足して施工することによって基礎杭を形成で
き、これら施工作業を効率的に行うことができ施工性に
優れている。 (b)杭本体が分割できるので、杭本体の製造場所から
施工場所までの輸送を容易に行うことができ、輸送コス
ト等を低減でき、経済性に優れる。 (c)互いに長さが異なる分割杭体を準備しておき、地
盤の状態等に応じてこれらの中から選択して用いること
もでき、施工作業を柔軟かつ効率的に行える。
1乃至3の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得
られる。 (a)杭本体の頭部に形成されたキャップ部に杭本体を
回転させる嵌合部が設けられるので、負荷の大きくなる
嵌合部を補強して、基礎杭の耐久性を向上させ、長期に
渡ってその機能を発揮させることができる。
1乃至4の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得
られる。 (a)杭本体が特定の傾斜度を有して円錐状に形成され
ているので、地盤に対する保持力を適正にして、基礎杭
上の構造物等を安定に支持することができる。
1乃至5の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得
られる。 (a)ねじ山間のピッチが適正範囲に設定されているの
で、杭本体を回転させることによる地盤への推進力と、
基礎杭埋設後の地盤との保持力をバランスさせることが
でき、長期にわたる安定性を確保させることができる。
項1乃至6の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が
得られる。 (a)傾斜度の異なる傾斜部を多段に配置させることが
できるので、杭本体が埋設される地盤の条件に対応させ
て、適宜、最適化した傾斜角度のものを用いて順次打ち
込むことができ、施工性に優れている。 (b)傾斜部が異なるもの毎に順次継ぎ足しながら打ち
込むので、結果的に地盤保持力に優れた基礎杭を提供で
きる。
明図
Claims (7)
- 【請求項1】略円錐状に形成されその先端側から地盤に
埋設される杭本体と、前記杭本体の外周面に渡って形成
されたねじ状の突起と、前記杭本体の頭部に形成された
凸状又は凹状の嵌合部とを備えていることを特徴とする
基礎杭。 - 【請求項2】前記杭本体の一部若しくは全部が中空状に
形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基礎
杭。 - 【請求項3】前記杭本体が複数個に分割された分割杭体
を備え、前記分割杭体の対向する各軸端に設けられた連
結部を介して互いに脱着可能に接続されることを特徴と
する請求項1又は2に記載の基礎杭。 - 【請求項4】前記杭本体が円錐状中空部を内部に備え、
開孔部の前記頭部にステンレスやスチール等からなるキ
ャップ部が覆設され、前記キャップ部の上面に前記嵌合
部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
内いずれか1項に記載の基礎杭。 - 【請求項5】前記略円錐状に形成された杭本体の径方向
の長さAに対する軸方向の長さLとの比で表される傾斜
度(A/L)が1/40〜15/40であることを特徴
とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の基礎
杭。 - 【請求項6】前記ねじ状の突起におけるねじ山のピッチ
が前記杭本体の全長に対してその1/50〜15/50
であることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1
項に記載の基礎杭。 - 【請求項7】前記杭本体にそれぞれ傾斜度の異なる傾斜
部が多段に配置されていることを特徴とする請求項1乃
至6の内いずれか1項に記載の基礎杭。
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