JP2003027209A - 真空炉における部品深孔の表面硬化処理方法 - Google Patents
真空炉における部品深孔の表面硬化処理方法Info
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- JP2003027209A JP2003027209A JP2001197417A JP2001197417A JP2003027209A JP 2003027209 A JP2003027209 A JP 2003027209A JP 2001197417 A JP2001197417 A JP 2001197417A JP 2001197417 A JP2001197417 A JP 2001197417A JP 2003027209 A JP2003027209 A JP 2003027209A
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- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の製造工程において鋼材内孔の表面硬化処
理を行う場合、孔の深い部分において必要とする硬化効
果を得ることができない。また、熱媒体として使用した
廃ガスや廃塩を再処理する必要がある。さらに、高温時
の酸化防止や省力化が必要となる。 【解決手段】部品９０、ガス輸送管４０、固定器具３０
を洗浄、乾燥した後、真空炉内の加熱空間の所定位置に
設置し、真空炉の加熱空間を減圧後、処理温度まで加熱
する。加熱空間の圧力よりやや高い圧力と適当な流量で
処理ガスを輸送管で連続的に深孔に送る。真空ポンプで
真空空間を設定の低圧状態に維持すると、処理ガスは必
然的に内孔壁から孔外に強制的に排出され、同時に分解
して、孔壁に浸透、拡散する。十分な浸炭の深度を得る
ため、適当な時間維持する。最後に、浸炭又は浸炭窒化
処理を行う部品に冷却などの処理を行い、必要な硬化層
を得ることができる。
理を行う場合、孔の深い部分において必要とする硬化効
果を得ることができない。また、熱媒体として使用した
廃ガスや廃塩を再処理する必要がある。さらに、高温時
の酸化防止や省力化が必要となる。 【解決手段】部品９０、ガス輸送管４０、固定器具３０
を洗浄、乾燥した後、真空炉内の加熱空間の所定位置に
設置し、真空炉の加熱空間を減圧後、処理温度まで加熱
する。加熱空間の圧力よりやや高い圧力と適当な流量で
処理ガスを輸送管で連続的に深孔に送る。真空ポンプで
真空空間を設定の低圧状態に維持すると、処理ガスは必
然的に内孔壁から孔外に強制的に排出され、同時に分解
して、孔壁に浸透、拡散する。十分な浸炭の深度を得る
ため、適当な時間維持する。最後に、浸炭又は浸炭窒化
処理を行う部品に冷却などの処理を行い、必要な硬化層
を得ることができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は部品の深孔の表面硬
化処理に関するもので、とくに真空炉で部品の深孔の表
面硬化処理を実施するものを指す。
化処理に関するもので、とくに真空炉で部品の深孔の表
面硬化処理を実施するものを指す。
【０００２】
【従来の技術】従来の製造工程において鋼材内孔の表面
硬化処理を行う場合、内孔の縦横比（Aspect ratio＝
孔の深さ／孔の直径）が比較的大きいと、孔の深い部分
において必要とする硬化効果を得ることができない。
硬化処理を行う場合、内孔の縦横比（Aspect ratio＝
孔の深さ／孔の直径）が比較的大きいと、孔の深い部分
において必要とする硬化効果を得ることができない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の炉で空気または
塩浴を熱媒体として使用しているため、廃ガスや廃塩を
再処理する必要がある。また、高温時において酸化の問
題が深刻であり、人による操作が必要となるため、これ
らの問題を解決する。
塩浴を熱媒体として使用しているため、廃ガスや廃塩を
再処理する必要がある。また、高温時において酸化の問
題が深刻であり、人による操作が必要となるため、これ
らの問題を解決する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明では真空炉を利用
した表面硬化処理方法を提供する。真空炉はコストが高
いが、再現性が高く、自動化が容易なため、大量生産が
可能となる。本発明において、先ず部品、ガス輸送管、
固定器具を洗浄、乾燥した後、真空炉内の加熱空間に入
れて適当な場所に設置する。さらに、真空炉の加熱空間
を減圧した後、処理温度まで加熱する。加熱空間の圧力
よりやや高い圧力と適当な流量で処理ガスを輸送管で連
続的に深孔に送る。真空ポンプで真空空間を設定の低圧
状態に維持し、処理ガスは必然的に内孔壁から孔外に強
制的に排出され、同時に分解し、孔壁に向かって浸透
し、拡散する。十分な浸炭の深度を得るため、適当な時
間維持する。最後に、浸炭又は浸炭窒化処理を行う部品
に冷却などの処理を行い、必要な硬化層を得る。本発明
の処理方法は商業利用が可能で、効果を大幅に向上する
ことができる。
した表面硬化処理方法を提供する。真空炉はコストが高
いが、再現性が高く、自動化が容易なため、大量生産が
可能となる。本発明において、先ず部品、ガス輸送管、
固定器具を洗浄、乾燥した後、真空炉内の加熱空間に入
れて適当な場所に設置する。さらに、真空炉の加熱空間
を減圧した後、処理温度まで加熱する。加熱空間の圧力
よりやや高い圧力と適当な流量で処理ガスを輸送管で連
続的に深孔に送る。真空ポンプで真空空間を設定の低圧
状態に維持し、処理ガスは必然的に内孔壁から孔外に強
制的に排出され、同時に分解し、孔壁に向かって浸透
し、拡散する。十分な浸炭の深度を得るため、適当な時
間維持する。最後に、浸炭又は浸炭窒化処理を行う部品
に冷却などの処理を行い、必要な硬化層を得る。本発明
の処理方法は商業利用が可能で、効果を大幅に向上する
ことができる。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明は真空炉において浸炭、窒
化、または軟窒化、浸炭窒化などを行うガスを管で部品
の深孔に入れ、強制対流によって浸炭、窒化、軟窒化、
浸炭窒化の処理を行うガスが深孔で流動しにくいという
問題を解決する。非貫通孔、貫通孔、曲孔（枝分かれし
た内孔を含む）など種々の形態のものすべてに有効に浸
炭、窒化、軟窒化、浸炭窒化などの表面硬化処理を行う
ことができる。
化、または軟窒化、浸炭窒化などを行うガスを管で部品
の深孔に入れ、強制対流によって浸炭、窒化、軟窒化、
浸炭窒化の処理を行うガスが深孔で流動しにくいという
問題を解決する。非貫通孔、貫通孔、曲孔（枝分かれし
た内孔を含む）など種々の形態のものすべてに有効に浸
炭、窒化、軟窒化、浸炭窒化などの表面硬化処理を行う
ことができる。
【０００６】本発明の技術内容をより明確に示すため、
以下に具体的な浸炭の実例を示す。図１に示す通り、先
ず１つの非貫通孔を有する部品90（JIS SCM415、外径
φ16×120L、内径φ3×100L）、ガス輸送管40および固
定器具30を洗浄、乾燥した後、真空炉10の加熱空間20の
適当な位置に設置する。さらに、加熱空間20を真空ポン
プでガス排気口11から空気を吸い出して減圧した後、処
理温度（950〜1,000℃）まで加熱する。さらに、加熱空
間よりやや高い圧力及び適当な流量（0.2l/min）の処理
ガス（アセチレンガス）を輸送管40から連続して部品90
の深孔に送る。「ON/OFF」の制御バルブでガス補給口12
から加熱空間の圧力を５〜６torrまで補足する。真空ポ
ンプを利用して、ガスを吸出し、加熱空間20を設定した
低圧状態で維持するため、処理ガスは強制的に内孔の孔
壁から孔外に流出すると同時に孔内で分解し、孔壁に向
かって浸炭、拡散する。この手順により安定した後、適
当な時間（約15〜30分）温度を維持し、十分な浸炭の深
度を得る。最後に浸炭した部品90を再び860℃まで加熱
した後に冷却し、必要な硬化層を得る。硬度分析の結
果、内径各部位の硬度層はいずれも外径の硬化層より高
く、均一で十分な硬化深度を得ることができた。最大の
硬化深度と浸炭時間の関係は拡散の原則に符合し、浸炭
時間が長いほど均一な深孔硬化の深度を得ることができ
る。
以下に具体的な浸炭の実例を示す。図１に示す通り、先
ず１つの非貫通孔を有する部品90（JIS SCM415、外径
φ16×120L、内径φ3×100L）、ガス輸送管40および固
定器具30を洗浄、乾燥した後、真空炉10の加熱空間20の
適当な位置に設置する。さらに、加熱空間20を真空ポン
プでガス排気口11から空気を吸い出して減圧した後、処
理温度（950〜1,000℃）まで加熱する。さらに、加熱空
間よりやや高い圧力及び適当な流量（0.2l/min）の処理
ガス（アセチレンガス）を輸送管40から連続して部品90
の深孔に送る。「ON/OFF」の制御バルブでガス補給口12
から加熱空間の圧力を５〜６torrまで補足する。真空ポ
ンプを利用して、ガスを吸出し、加熱空間20を設定した
低圧状態で維持するため、処理ガスは強制的に内孔の孔
壁から孔外に流出すると同時に孔内で分解し、孔壁に向
かって浸炭、拡散する。この手順により安定した後、適
当な時間（約15〜30分）温度を維持し、十分な浸炭の深
度を得る。最後に浸炭した部品90を再び860℃まで加熱
した後に冷却し、必要な硬化層を得る。硬度分析の結
果、内径各部位の硬度層はいずれも外径の硬化層より高
く、均一で十分な硬化深度を得ることができた。最大の
硬化深度と浸炭時間の関係は拡散の原則に符合し、浸炭
時間が長いほど均一な深孔硬化の深度を得ることができ
る。
【０００７】
【発明の効果】本発明では真空熱処理技術で処理ガスを
輸送管で部品の内孔に送り込み、真空処理空間の低圧に
よって処理ガスを強制対流し、処理ガスが適当な処理温
度において、直孔（貫通孔と非貫通孔を含む）や曲孔、
マニホルドに対して浸炭、窒化、軟窒化、浸炭窒化など
の表面硬化処理を行い、均一で十分な硬化深度を得るこ
とができた。本発明は再現性が高く、自動化も容易であ
る。
輸送管で部品の内孔に送り込み、真空処理空間の低圧に
よって処理ガスを強制対流し、処理ガスが適当な処理温
度において、直孔（貫通孔と非貫通孔を含む）や曲孔、
マニホルドに対して浸炭、窒化、軟窒化、浸炭窒化など
の表面硬化処理を行い、均一で十分な硬化深度を得るこ
とができた。本発明は再現性が高く、自動化も容易であ
る。
【図１】非貫通孔を有する部品に対する表面硬化処理を
実施する断面説明図
実施する断面説明図
【図２】貫通孔を有する部品に対する表面硬化処理を実
施する断面説明図
施する断面説明図
【図３】曲孔を有する部品に対する表面硬化処理を実施
する断面説明図
する断面説明図
【符号の説明】
(10)真空炉
(11)ガス排出口
(12)ガス補給口
(20)加熱空間
(30)固定器具
(40)ガス輸送管
(50)栓
(60)耐高温気密材料
(90)部品
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｆ２７Ｄ 7/06 Ｆ２７Ｄ 7/06 Ｂ
Ｆターム(参考） 4K028 AA01 AA02 AA03 AB06 AC03
AC08
4K042 AA25 BA10 DA06
4K063 AA15 AA16 BA02 BA03 CA03
DA13 DA26
Claims (3)
- 【請求項１】真空炉などの炉内雰囲気を制御する金属表
面処理装置において、所定温度に維持した炉内に配置さ
れた、表面処理の対象となる部品などの深孔に対して処
理ガスを供給し、一方炉内雰囲気を所定圧力に保つよう
に排気して、深孔内に供給された処理ガスの強制対流を
生じさせて処理ガスと孔内壁との接触を所要の条件下に
保持することにより、ガスの分解、浸透拡散処理を深孔
奥部に対して均一に行うことを特徴とする、部品深孔の
表面硬化処理方法。 - 【請求項２】上記表面処理が、金属材料に対する浸炭、
浸炭窒化、軟窒化、ガス窒化処理であることを特徴とす
る、請求項１記載の部品深孔の表面硬化処理方法。 - 【請求項３】上記深孔の形状が直孔、曲孔、非貫通孔、
貫通孔、マニホルドなど不規則な形状であることを特徴
とする、請求項１又は２記載の部品深孔の表面硬化処理
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001197417A JP2003027209A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 真空炉における部品深孔の表面硬化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001197417A JP2003027209A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 真空炉における部品深孔の表面硬化処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003027209A true JP2003027209A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19035023
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001197417A Pending JP2003027209A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 真空炉における部品深孔の表面硬化処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003027209A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1491643A3 (en) * | 2003-06-25 | 2005-11-23 | United Technologies Corporation | Heat treatment for workpieces |
-
2001
- 2001-06-28 JP JP2001197417A patent/JP2003027209A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1491643A3 (en) * | 2003-06-25 | 2005-11-23 | United Technologies Corporation | Heat treatment for workpieces |
| US7429174B2 (en) * | 2003-06-25 | 2008-09-30 | United Technologies Corporation | Clean atmosphere heat treat for coated turbine components |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050621 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050628 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051129 |