JP2003027020A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JP2003027020A
JP2003027020A JP2001221265A JP2001221265A JP2003027020A JP 2003027020 A JP2003027020 A JP 2003027020A JP 2001221265 A JP2001221265 A JP 2001221265A JP 2001221265 A JP2001221265 A JP 2001221265A JP 2003027020 A JP2003027020 A JP 2003027020A
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adhesive sheet
sensitive adhesive
pressure
island
recording
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Seiji Seguchi
誠司 瀬口
Takeshi Kamimura
武 上村
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に電子写真記録方式のプリンター及び複写
機などを用いて画像記録を行う際に、転写不良が発生せ
ず、良好な画像が得られるハーフカット処理された電子
写真記録用粘着シートを提供する。 【解決手段】 表面基材、粘着剤及び剥離シートを有す
る粘着シートにおいて、前記表面基材は少なくとも一つ
の画像記録部分(島部分)と、それ以外の粕部分(海部
分)と、島部分同士又は島部分と海部分を分離するハー
フカットラインからなり、前記ハーフカットラインが、
各島部分を囲むハーフカットライン毎に、そのライン上
の少なくとも1ヶ所に未カット部分を有していることを
特徴とする粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面基材側よりハ
ーフカット処理がなされた粘着シートに関するものであ
り、特に電子写真記録用に適した粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な粘着シートの構成は、表面基
材、粘着剤、剥離シートを順次積層したものであり、粘
着剤にはゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系などの
溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、ホットメルト型
粘着剤などが用いられている。
【0003】表面基材には、上質紙、クラフト紙、アー
ト紙、コート紙、キャストコート紙などの一般紙類、感
熱記録体、熱転写受像シート、インクジェット記録シー
トなどの記録シート類、アルミ箔ラミネート紙、アルミ
蒸着紙、樹脂含浸紙、合成紙などの特殊紙類、ポリエス
テル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどのフィルム
類が使われている。この中でフィルム類は紙類に比べ高
い耐久性を有し、紙類にない質感を備えているため、目
的に応じて適宜選択され、使用されている。また、剥離
シートとしては、ポリエチレンラミネート紙や、グラシ
ン紙、クレーコート紙、水系樹脂コート紙及びポリエス
テルやポリプロピレンなどのフィルムを剥離シート基材
に用い、その粘着剤に接する側にシリコーン化合物やフ
ッ素化合物などの剥離剤を塗布したものが使用される。
【0004】このような粘着シートは、ラベル、シー
ル、ステッカー、ワッペンなどとして商業用、事務用、
家庭用など広範囲な用途に、それぞれ目的に応じた所望
の印刷を施して使用されている。特に印刷の分野では、
近年新たにデジタル化の流れがあり、デジタルカメラな
どで撮影したデジタル画像などを、パソコンを経由して
種々の記録方式のプリンターで出力するデジタル印刷
が、小ロット、多品種の粘着ラベル業界や家庭で、簡単
に好みのラベルなどを作成したい個人消費者向けとして
脚光を浴びている。これらの記録方式としては、インク
ジェット方式、溶融型熱転式や昇華型熱転式などのサー
マル方式、レーザービーム式やエレクトロンビーム式な
どの電子写真方式などがある。中でも電子写真記録方式
は、得られる画像の鮮明さや保存性、メンテナンスなど
の点から優れており、今後も期待される記録方式の一つ
である。
【0005】電子写真方式の記録方式を簡単に説明する
と、直径数ミクロンのトナーを最終的に静電気力(クー
ロン力)を利用して記録用紙表面に転写させ、その後、
加熱及び加圧することのできる定着ロールによりトナー
を溶融させ、画像として記録用紙に定着させるものであ
る。したがって、トナーの記録用紙への転写には、記録
用紙の表面電気抵抗値が重要となり、さまざまな研究が
なされている。例えば特開平5−297621号公報に
は、記録用紙の表面電気抵抗値を6×109〜1×10
11Ωとすることについての記載があり、この範囲の前後
では、特に低湿あるいは高湿下においてトナーの転写不
良(転写抜けや転写ムラなど)や用紙の走行不良が発生
するとされている。また、特開平6−332222号公
報には上記表面電気抵抗値を1×10 6〜1×1013Ω
とする旨の記載がある。この様に、電子写真記録方式で
は記録用紙表面の電気抵抗値が重要であり、それは粘着
シートを電子写真記録に用いた場合であっても同様であ
る。
【0006】ところで、個人消費者が自分の好みでラベ
ルやシール、ステッカーなどを作製する場合、予め記録
層を任意形状にハーフカット処理して画像記録部分(島
部分)と画像記録に使用されない周囲の粕部分(海部
分)に区分した粘着シートを記録用紙として用い、該記
録層の島部分をシールとしてはがして使用する。このよ
うな粘着シートは、切断する手間が不要なため、使い勝
手がよく、多方面で利用されている。しかしながら、こ
のハーフカット処理された粘着シートに、電子写真記録
方式のプリンターや複写機にて画像記録すると、たとえ
ハーフカット処理前後の粘着シートの表面電気抵抗値が
前記範囲内にあったとしても、ハーフカットラインに囲
まれた各島部分の、通紙方向後端付近に転写不良が発生
し、特に低湿下ではこの現象が顕著となるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハーフカッ
ト処理がなされた粘着シートの画像記録性改良を目的と
するものであり、特に電子写真記録方式のプリンター及
び複写機などを用いて画像記録を行う際に、転写不良が
発生せず、良好な画像が得られるハーフカット処理され
た電子写真記録用粘着シートを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の発明を包
含する。 (1)表面基材、粘着剤及び剥離シートを有する粘着シ
ートにおいて、前記表面基材は少なくとも一つの画像記
録部分(島部分)と、それ以外の粕部分(海部分)と、
島部分同士及び島部分と海部分を分離するハーフカット
ラインからなり、前記ハーフカットラインが、各島部分
を囲むハーフカットライン毎に、そのライン上の少なく
とも1ヶ所に長さ0.1〜1.0mmの未カット部分を
有していることを特徴とする粘着シート。
【0009】(2)前記ハーフカットラインの全長L
(未カット部分を含む)と、前記未カット部分の延べ長
さmとの関係が、(m/L)×100=0.3〜50
(%)である(1)項記載の粘着シート。 (3)前記未カット部分の少なくとも一つが、島部分の
通紙方向後半側カットライン上のいずれかの位置に設け
られている(1)項又は(2)項に記載の粘着シート。 (4)前記表面基材が延伸フィルムである、(1)〜
(3)項のいずれか1項に記載の粘着シート。
【0010】本発明は、さらに以下の発明を包含する。 (5)電子写真記録用に用いる、(1)〜(4)項のい
ずれか1項に記載の粘着シート。 (6)前記表面基材が電子写真記録受像層を有する、
(5)項記載の粘着シート。 (7)前記電子写真記録用受像層の表面電気抵抗値が1
6〜1013(Ω/cm2)である、(6)項に記載の粘
着シート。
【0011】
【発明の実施の形態】本明細書において「島部分」と
は、表面基材上で周囲をハーフカットラインで囲まれて
いる部分をいい、前記したように、プリンターや複写機
で文字や画像を記録し、剥離シートから剥がしてシール
として使用する部分である。また、「海部分」とは、表
面基材上で島部分を除いた残りの画像記録用に使用され
ない部分をいい、島部分を剥がした後に廃棄される部分
であって、通常粕部分といわれる部分である。ハーフカ
ットラインとは、島部分同士及び島部分と海部分を分離
している切断線であって、表面基材あるいは表面基材と
粘着剤層に切り込まれた溝である。
【0012】表面基材側よりハーフカット処理された粘
着シートの表面は、島部分とそれ以外の海部分とに別れ
ており、島部分はハーフカットラインによって周囲の海
部分から孤立した状態になっている。このような粘着シ
ートを、例えば各種記録方式のプリンターに通すと、プ
リンター内の搬送部材(ロールやベルトなど)との摩擦
などによって発生した余分な電荷(静電気)が、ハーフ
カットラインに阻止されて島部分から逃げ場がないため
に各島部分の中に溜まり易く、用紙の走行不良等の問題
を発生させる。また、電子写真記録方式の場合には、さ
らにこれら余分な電荷がトナーの正常な転写を阻害し、
前記したように画像の転写不良を引き起こすものと考え
られる。
【0013】そこで、電子写真記録方式のプリンターや
複写機は、通常記録用紙が感光ドラムや中間転写ベルト
などの転写体から剥離する際の剥離帯電によって、記録
用紙上に余分な電荷が蓄積され、最終的にはこれらの電
荷が放電して、トナーの転写が全くできなくなってしま
うのを防ぐため、記録用紙の裏面あるいは画像記録に影
響のない表面エッジ部から、余分な電荷を除電できるよ
う除電装置を設けている。しかしながら、前記粘着シー
ト上の島部分は、それぞれハーフカットラインによって
孤立しているために、これらの装置だけでは除電しにく
く、したがって、島部分では前記の剥離帯電によってシ
ート流れ方向の後ろに行くほど余分な電荷が蓄積され、
やがては放電し、前記問題を発生させるものと考えられ
る。なお、いずれの場合も、記録用紙の表面電気抵抗値
が高くなり、静電気の影響を受け易くなる低湿下で、そ
の発生頻度が高くなるのはいうまでもない。
【0014】そこで、本発明者らは前記問題を解決すべ
く鋭意検討した結果、粘着シートの表面基材側よりハー
フカット処理を施す際に、そのハーフカットライン上に
少なくとも一つの未カット部分を設けることにより、島
部分と海部分との間で電荷の移動を可能とし、島部分へ
の余分な電荷の蓄積を防ぐことによって転写不良を抑制
できることを見出し、本発明を完成させるにいたった。
【0015】本発明による電子写真記録用粘着シート
は、表面基材、粘着剤及び剥離シートから構成され、そ
の表面基材側よりハーフカット処理がなされ、ハーフカ
ットの溝は、表面基材あるいは表面基材と粘着剤層に切
り込まれている。図1は、本発明の粘着シートの第1の
実施の態様を示す平面図である。図1において、粘着シ
ートの表面基材は、島部分1とそれ以外の海部分2とに
別れており、島部分1はハーフカットライン3によって
周囲の海部分2から孤立した状態になっている。また、
そのハーフカットライン上に、少なくとも1ヶ所の未カ
ット部分4が設けられており、島部分1に蓄積した静電
気が、上記未カット部分4を通って周囲の海部分2に逃
げられるようになっている。カットライン3の形状は本
発明の条件を満たすかぎり、ミシン目、一点斜線等いず
れでもよく、特に制限はない。
【0016】図2は、本発明の粘着シートの第2の実施
の態様を示す平面図である。図2において、粘着シート
の表面基材は、島部分1同士の一部分がハーフカットラ
イン3を介して直接接しており、残りの部分がハーフカ
ットライン3を介して周囲の海部分2に接している。こ
の場合には、そのハーフカットライン3上の未カット部
分4の位置によって、島部分1に蓄積した静電気が、上
記未カット部分4を通って周囲の海部分2に直接逃げる
か、隣接する島部分1を通って周囲の海部分2に逃げら
れるようになっている。
【0017】上記未カット部分の長さaはそれぞれ0.
1≦a≦1.0mmであることが好ましく、更に好まし
くは0.2〜0.6mmである。この長さaが0.1m
m未満であると、紙揃えなど通紙前の用紙の取扱い中に
未カット部分が切れて余分な電荷の蓄積防止効果が得ら
れず、加えて、0.1mm未満の長さの未カット部分を
残してカットするための打ち抜き刃の製作には高度な技
術が必要であるため、容易に、そして安価に打ち抜き刃
を入手できなくなるので好ましくない。逆に、未カット
部分の長さaが1.0mmを越えると、余分な電荷の蓄
積防止効果は得易くなり、前記問題は解決される反面、
島部分をめくり取る際の未カット部分の抵抗が大きくな
るため、未カット部分の付け根付近から表面基材が裂け
る現象が発生するようになるため好ましくない。特に表
面基材に延伸フィルムを使用した場合にはこの現象が顕
著となる。
【0018】本発明の粘着シートの未カット部分の延べ
長さm(=未カット部分の長さa×未カット部分の総本
数)と、ハーフカットライン全長L(未カット部分を含
む)との関係は、(m/L)×100=0.3〜50
(%)であることが好ましく、更に好ましくは1.0〜
30%である。ここで、未カット部分の延べ長さとは、
各1個ごとの島部分についての延べ長さである。この比
率が0.3%未満であると、余分な電荷の蓄積防止効果
が得にくく、前記した転写不良が発生し易くなる。逆
に、この比率が50%を越えると、余分な電荷の蓄積防
止効果は得られ、前記問題は解決される反面、未カット
部分が多くなりすぎて島部分がめくりにくく、取扱いに
くいものとなってしまう。
【0019】さらに、未カット部分の少なくとも1ヶ所
は、島部分の通紙方向後半側(通紙方向に向かって島部
分の後半分)のカットライン上のいずれかの位置に設け
るのが好ましく、さらに好ましくは、島部分の通紙方向
最後端のカットライン上である。前記した余分な電荷
は、記録用紙の進行とともにそれとは逆方向、つまり記
録用紙の後端方向へと移動していくので、当然島部分で
発生した余分な電荷も島部分の後端方向へと移動してい
く。したがって、余分な電荷は島部分の通紙方向後半側
に集まり、蓄積されていくので、これを防ぐには、島部
分の通紙方向後半側カットライン上のいずれかの位置
に、前記未カット部分を設けるのが好ましく、通紙方向
前半側カットライン上のいずれかの位置に未カット部分
を設けるよりも効果的である。電荷の移動方向を考慮す
ると、その最下流点となる島部分最後端のカットライン
上に未カット部分を設けるのが最も効果的である。
【0020】なお、本発明における島部分の形状は特に
限定されるものではなく、四角形や三角形、丸、楕円、
星型など任意の形状をとることができる。また、その大
きさや数も特に限定されるものではない。
【0021】本発明に用いる表面基材は、電子写真記録
方式に適応できるものであれば特に限定はない。例え
ば、木材パルプよりなる各種紙類や、ポリエチレン(P
E)、エチレン酢酸ビニル(EVAC)、PE−EV
A、直鎖状低密度PE(LLDPE)、高密度PE(H
DPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコ
ール(PVA)、エチレンビニルアルコール(EVO
H)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン
(PVDC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)などの延伸透明フィルム類、ま
た前記各種フィルムの発泡タイプや白色顔料練り混みな
どの白色フィルム、またPE、PP、PET、PVC、
PSなどの素材をベースとした合成紙などが使用でき
る。
【0022】中でもPPと無機充填剤を主原料とし、二
軸延伸フィルム成形法で得られた合成紙ユポ(ユポ・コ
ーポレーション社製)は、種々の耐久性に加え粘着ラベ
ルとして必要な被着体への追従性、曲面接着性などが良
好なため、好ましい表面基材の一つである。適用可能な
ユポのグレードとしては、FPG、FGS、GFG、S
GS、KPKなどの商品名のものが挙げられる。
【0023】表面基材の厚みとしては、10〜150μ
m程度のものが使用できる。中でも粘着ラベルとしての
使いやすさ、電子写真記録プリンターや同複写機での実
用性、あるいは基材コストの面から20〜100μm程
度が好ましい。
【0024】本発明の表面基材には、表面(粘着剤層と
反対面)にインクジェット方式、溶融型熱転写方式や昇
華型熱転写方式などのサーマル方式、レーザービーム方
式、エレクトロンビーム方式などの電子写真記録方式な
どに対応する各種の記録用受像層を積層したものが好ま
しい。中でも電子写真記録方式は、得られる画像の鮮明
さや保存性、メンテナンスなどの点から優れており、今
後も期待される記録方式の一つである。
【0025】電子写真記録用受像層には公知の技術が適
用できる。例えば導電剤と、無機又は有機顔料と、天然
又は合成樹脂のバインダーを、前記表面基材に0.1〜
10g/m2程度塗工乾燥することにより、所望の電子
写真記録用受像層を得ることができる。電子写真記録用
受像層の導電剤としては、表面電気抵抗を適正化するた
めに、アニオン系、カチオン系、両性系の合成高分子な
どの、公知の導電剤を使用することができる。
【0026】前記受像層の無機又は有機顔料としては、
カオリン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、焼成カオ
リン、デラミカオリン、二酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、シリカ、ホワイトカーボンなどの無機顔料、或い
はポリスチレン樹脂微粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒
子、微小中空粒子などの有機合成顔料を使用することが
できる。
【0027】前記受像層の天然又は合成樹脂のバインダ
ーとしては、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エ
ステル共重合体などの天然又は合成樹脂のバインダーを
使用することができる。なお電子写真記録用受像層の好
ましい表面電気抵抗値は106〜1013(Ω/cm2)程
度である。
【0028】その他、表面基材の裏面(剥離シート側の
面)には、粘着剤との密着を付与する目的で、アンカー
層を設けることもできる。アンカー層中には公知の材料
が適用でき、ポリイソシアネート、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミド、ポリアクリルアミン、ポリエステル、
ポリウレタン、ポリブタジエンなどの一液又は二液の市
販材料を、表面基材裏面に塗工量として0.01〜5g
/m2程度の範囲で塗工乾燥することで、所望のアンカ
ー層を得ることができる。
【0029】本発明に用いる剥離シートは、剥離シート
基材に剥離剤層が積層されたものである。剥離シート基
材としては、一般のポリエチレンラミネート紙や、グラ
シン紙、無機又は有機合成顔料と天然又は合成樹脂のバ
インダーを主成分として塗工した顔料コート紙、前記バ
インダー成分を塗布したクリアー樹脂コート紙、さらに
前記ポリエチレンラミネート紙、顔料コート紙、クリア
樹脂コート紙裏面に防湿性の樹脂をラミネート(例え
ば、PEラミ)又はコーティング(例えば、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、アクリル樹脂、SBR樹脂、アクリル−
スチレン樹脂)したもの、さらには、ポリプロピレン
(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)など
のフィルム類、あるいは紙基材類とフィルム基材類の複
合体などがあげられる。
【0030】前記顔料コート紙の顔料としては、炭酸カ
ルシウム、クレー、タルク、焼成カオリン、デラミカオ
リン、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホ
ワイトカーボンなどの無機顔料、或いはポリスチレン樹
脂微粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子
などの有機合成顔料が挙げられる。また、顔料コート紙
やクリアー樹脂コート紙の天然又は合成樹脂のバインダ
ーとしては、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリ
レート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エ
ステル共重合体などが挙げられる。
【0031】前記剥離シート基材に積層される剥離剤層
には、公知の材料が適用できる。例えば、溶剤系、エマ
ルジョン系あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂、フッ素
樹脂、長鎖アルキル樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、
長鎖アルキル−シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、アル
キッド−シリコーン樹脂などを乾燥質量で0.05〜3
g/m2程度塗工後、熱又はUV、EBなどの電離放射
線などによって硬化し、剥離剤層を得ることができる。
【0032】前記剥離シートの厚みは50〜250μm
程度、好ましくは70〜180μm程度である。厚みが
50μm未満になると、該剥離シートの剛度が不足し、
ひいては粘着シートの剛度も不足するため、粘着シート
が扱いにくくなったり、プリンター内でロールに取られ
やすくなるなど、通紙適性に問題が生じるようになるの
で好ましくない。又はハーフカット処理時に、打ち抜き
刃が該剥離シートを貫通し易くなるので好ましくない。
逆に、厚みが250μmを越えると、プリンターなどの
通紙適性が悪くなり、中には厚み過剰で適用外になって
しまう機種も現れるため好ましくない。
【0033】本発明に用いる粘着剤は公知のものが適用
できる。例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
共重合体、アクリル−スチレン共重合体、アクリル−エ
チレン共重合体などのアクリル系、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合
体、イソプレンなどのゴム系、及びシリコーン系などの
合成及び天然の樹脂が挙げられ、エマルジョン型、溶剤
型、無溶剤型が適宜選択される。中でも、イソシアネー
ト化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物などを
併用したアクリル系二液硬化型粘着剤が、粘着シートの
粘着物性及びシート端面からの糊はみ出し(以下、ウー
ズとも言う)が少なく好ましい。粘着剤の塗工量は、3
〜30g/m2、好ましくは5〜20g/m2の範囲で適
宜選択できる。因みに3g/m2未満では粘着物性に乏
しく、30g/m2を越えるとウーズが劣り、好ましく
ない。
【0034】本発明の粘着シートの製造方法は特に限定
はなく、公知の手段で作製できる。一般的には剥離シー
トの剥離剤塗工面に粘着剤を塗工乾燥し、表面基材と貼
合する転写塗工法により可能であるが、粘着剤を直接表
面基材裏面に塗工する直接塗工法でも良い。
【0035】塗工装置としては、コンマコーター、ロー
ルコーター、グラビアコーター、リップコーター、ダイ
コーター、カーテンコーター、バー又はロッドコーター
などのダイレクト方式やオフセット方式など公知の塗工
装置が適用できる。
【0036】なお、本発明における剥離シートも前記の
粘着シートの製造方法と同様、その製造方法に特に限定
はなく、公知の手段で作製でき、塗工装置も前記のよう
な公知の装置が適用できる。
【0037】また、本発明の電子写真記録用粘着シート
の、表面基材側よりハーフカット処理を行う装置も特に
限定はなく、公知の打ち抜き加工機が利用できる。例え
ば、ロータリーダイ方式や平版方式のものである。
【0038】
【実施例】本発明を下記実施例によってさらに具体的に
説明するが、勿論本発明は、これらによって限定される
ものではない。なお、各実施例、比較例中、「部」及び
「%」は、特に断らない限り、それぞれ「固形分質量
部」及び「固形分質量%」を示すものである。
【0039】実施例1 「表面基材」表面基材として、厚さ60μm、密度0.
81g/cm3の二軸延伸のPP合成紙(商品名:SG
S60、ユポ・コーポレーション社製)を使用した。 「剥離シートの製造」剥離シートの基材として、厚さ1
00μmの片面ポリエチレンラミネート剥離原紙(商品
名:SPENクリーム110、王子製紙社製)を用い、
該ポリエチレンラミネート側に、軽剥離タイプ付加反応
型シリコーン(商品名:SD7220、東レ・ダウコー
ニング社製)4.5部、白金触媒(商品名:SRX21
2,東レ・ダウコーニング社製)0.5部、トルエン9
5部、シリコーンオイル(商品名:KF96,信越化学
工業社製)0.03部による調製液をメイヤーバーによ
り、乾燥後の重量が1.0g/m2となるように塗工乾
燥し、剥離シートを得た。
【0040】「粘着シートの製造」得られた剥離シート
のシリコーン塗工側に、固形分濃度40%のアクリル系
溶剤型粘着剤(商品名:BPS4849−40,東洋イ
ンキ製造社製)100部、固形分濃度100%の架橋剤
(商品名:BHS8515、東洋インキ製造社製)5部
による粘着剤調製液を、コンマコーターでライン速度5
0m/分、塗工量が15g/m2となるように塗工乾燥
した。ついで前記表面基材を貼り合わせて、電子写真記
録用粘着シートを得た。
【0041】「粘着シートのハーフカット処理」得られ
た粘着シートを平版打ち抜き加工機にかけ、A6サイ
ズ、16面ハーフカットされた、本発明の電子写真記録
用粘着シートを得た。この時の各島部分の形状は、縦2
4mm×横17mmの長方形(カットライン全長L=8
2mm)であり、これが縦方向4面×横方向4面の計1
6面、3mm間隔で配置されている。又はハーフカット
ライン上には、長辺側に各7本、短辺側に各5本の未カ
ット部分をそれぞれ設けた。この未カット部分の長さa
は0.4mm(未カット部分の延べ長さm=9.6m
m)、未カット部分の間隔(未カット部分と未カット部
分の間の長さ。以下ピッチという。)は3.0mmであ
り、(m/L)×100=11.7%であった。
【0042】実施例2 長さaが1.0mmの未カット部分を、各島部分の長辺
側に各13本、短辺側に各9本、それぞれ設けた以外
は、全て実施例1と同様にして、本発明の電子写真記録
用粘着シートを得た。この未カット部分の延べ長さmは
44mm、ピッチは0.8mmであり、(m/L)×1
00=53.7%であった。
【0043】実施例3 長さaが0.1mmの未カット部分を、各島部分の短辺
側にのみ各1本ずつ設けた以外は、全て実施例1と同様
にして、本発明の電子写真記録用粘着シートを得た。こ
の未カット部分の延べ長さmは0.2mm、位置は短辺
中央部、(m/L)×100=0.24%であった。
【0044】実施例4 長さaが0.2mmの未カット部分を、各島部分の通紙
方向先頭となる短辺側にのみ3本設けた以外は、全て実
施例1と同様にして、本発明の電子写真記録用粘着シー
トを得た。この未カット部分の延べ長さmは0.6m
m、ピッチは5.0mmであり、(m/L)×100=
0.73%であった。
【0045】実施例5 長さaが0.2mmの未カット部分を、各島部分の通紙
方向最後尾となる短辺側にのみ3本設けた以外は、全て
実施例1と同様にして、本発明の電子写真記録用粘着シ
ートを得た。この未カット部分の延べ長さmは0.6m
m、ピッチは5.0mmであり、(m/L)×100=
0.73%であった。
【0046】比較例1 ハーフカットライン上に未カット部分を設けなかった以
外は、全て実施例1と同様にして、比較用の電子写真記
録用粘着シートを得た。
【0047】比較例2 長さaが1.2mmの未カット部分を、各島部分の長辺
側に各7本、短辺側に各5本、それぞれ設けた以外は、
全て実施例1と同様にして、比較用の電子写真記録用粘
着シートを得た。この未カット部分の延べ長さmは2
8.8mm、ピッチは2.0mmであり、(m/L)×
100=35.1%であった。
【0048】比較例3 長さaが1.2mmの未カット部分を、各島部分の長辺
側に各13本、短辺側に各9本、それぞれ設けた以外
は、全て実施例1と同様にして、比較用の電子写真記録
用粘着シートを得た。この未カット部分の延べ長さmは
52.8mm、ピッチは0.6mmであり、(m/L)
×100=64.4%であった。
【0049】比較例4 長さaが1.5mmの未カット部分を、各島部分の通紙
方向先頭となる短辺側にのみ3本設けた以外は、全て実
施例1と同様にして、比較用の電子写真記録用粘着シー
トを得た。この未カット部分の延べ長さmは4.5m
m、ピッチは4.0mmであり、(m/L)×100=
5.49%であった。
【0050】比較例5 長さaが1.5mmの未カット部分を、各島部分の通紙
方向最後尾となる短辺側にのみ3本設けた以外は、全て
実施例1と同様にして、比較用の電子写真記録用粘着シ
ートを得た。この未カット部分の延べ長さmは4.5m
m、ピッチは4.0mmであり、(m/L)×100=
5.49%であった。
【0051】かくして得られた粘着シートを、23℃/
50%RH、30℃/90%RH、15℃/20%RH
の環境下で電子写真記録式プリンター(商品名:CP2
150、キャノン社製)を用いてプリントし、下記方法
及び判定基準により、「画像品質」、「手めくり性」の
評価を行った。結果を表1に記載する。なお、該粘着シ
ートの通紙方向は、粘着シートの長辺と平行な方向であ
った。
【0052】「画像品質」プリントアウトされたA6判
粘着シートの島部分の画像記録状況を目視で観察し、下
記の基準で評価した。 ○:転写優。 △:転写良(実用下限レベル)。 ×:転写不良(転写抜け、又は転写ムラあり)。
【0053】「手めくり性」プリントアウトされたA6
判粘着シートの島部分を手でめくり取り、下記の基準で
評価した。 ○:全て問題なく、簡単にめくり取れた。(手めくり性
優) △:全てめくり取れた。(手めくり性良;実用下限レベ
ル) ×:表面基材の「裂け」が発生した。(手めくり性不
良)
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、画像記録性の良い粘着
シートを得ることができる。特に表1より明らかなよう
に、本発明の粘着シートを電子写真記録用粘着シートと
して用いると、低湿あるいは高湿下であっても、島部分
に転写抜けや転写ムラなどの転写不良がなく、また、手
めくり性も良好な、優れた電子写真記録用粘着シートを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の態様を示す粘着シートの
平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の態様を示す粘着シートの
平面図である。
【符号の説明】
1:島部分 2:海部分 3:ハーフカットライン 4:未カット部分
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA04 AA06 AA07 AA10 AB01 CA04 CA05 CA06 CB02 CB03 CC02 CC05 DA02 DA04 DB01 4J040 DA061 DA071 DA131 DB051 DB061 DF041 DF051 EK001 JA02 JA03 JA05 JA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面基材、粘着剤及び剥離シートを有す
    る粘着シートにおいて、前記表面基材は少なくとも一つ
    の画像記録部分(以下、島部分とも言う)と、それ以外
    の粕部分(以下、海部分とも言う)と、島部分同士及び
    島部分と海部分を分離するハーフカットラインからな
    り、前記ハーフカットラインが、各島部分を囲むハーフ
    カットライン毎に、そのライン上の少なくとも1ヶ所に
    長さ0.1〜1.0mmの未カット部分を有しているこ
    とを特徴とする粘着シート。
  2. 【請求項2】 前記ハーフカットラインの全長L(未カ
    ット部分を含む)と、前記未カット部分の延べ長さmと
    の関係が、(m/L)×100=0.3〜50(%)で
    ある請求項1記載の粘着シート。
  3. 【請求項3】 前記未カット部分の少なくとも一つが、
    島部分の通紙方向後半側カットライン上のいずれかの位
    置に設けられている請求項1又は2に記載の粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記表面基材が延伸フィルムである、請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014186051A (ja) * 2013-03-21 2014-10-02 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用画像記録媒体及び画像付きレンチキュラー媒体
WO2021239625A1 (de) 2020-05-26 2021-12-02 Focke & Co. (Gmbh & Co. Kg) Verfahren und vorrichtung zur umreifung einer gruppe von packungen

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