JP2003026138A - 樹脂被覆シームレス缶 - Google Patents

樹脂被覆シームレス缶

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JP2003026138A
JP2003026138A JP2001211430A JP2001211430A JP2003026138A JP 2003026138 A JP2003026138 A JP 2003026138A JP 2001211430 A JP2001211430 A JP 2001211430A JP 2001211430 A JP2001211430 A JP 2001211430A JP 2003026138 A JP2003026138 A JP 2003026138A
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English (en)
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Kazuhiro Sato
一弘 佐藤
Kazuaki Ohashi
和彰 大橋
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐腐食性、耐衝撃性、耐フレーバー性に優れた
樹脂被覆シームレス缶を提供する。 【解決手段】本発明の樹脂被覆シームレス缶は、金属基
体の表面にポリエチレンテレフタレートを含有するポリ
エステル樹脂層を被覆した樹脂被覆金属板から成る樹脂
被覆シームレス缶において、缶内面側のポリエステル樹
脂層の密度が、缶胴上部で1.36以上になるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂被覆シームレ
ス缶に関するもので、より詳細には優れた耐食性、耐衝
撃性を有する樹脂被覆シームレス缶に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、側面無継目缶(シームレス缶)と
しては、アルミニウム板、ブリキ板或いはティンフリー
スチール板等の金属素材を、絞りダイスとポンチとの間
で少なくとも一段の絞り加工に付して、側面に継ぎ目の
無い胴部と該胴部に継ぎ目無しに一体に接続された底部
から成る円筒状カップに形成し、次いで所望により、前
記胴部に、しごきポンチとダイスとの間でしごき加工を
加えて、胴部を薄肉化した缶体が知られている(絞り・
しごき加工)。また、前記しごき加工の代わりに、再絞
りダイスの曲率コーナ部で曲げ伸ばしによる薄肉化絞り
成形を行って側壁部を薄肉化することも既に知られてい
る(絞り・薄肉化絞り成形)。さらに、前記薄肉化絞り
加工時にしごき加工を加えて側壁部を薄肉化する薄肉化
絞り成形及びしごき加工も既に知られている(絞り・薄
肉化絞り成形及びしごき加工)。
【0003】また、側面無継目缶の有機樹脂被膜法とし
ては、一般的に広く使用されている成形後の缶に有機塗
料を施す方法の他に、成形前の金属素材に予め樹脂フィ
ルムをラミネートする方法が知られており、また、薄肉
化絞り成形による缶体の製造に際し、ポリエステル、ビ
ニルオルガノゾル、エポキシ、フェノール、アクリル等
の被覆金属板を用いることも知られている。
【0004】熱可塑性ポリエステルに代表される熱可塑
性樹脂フィルムの金属基材に対する被覆方式ついても、
非常に多くの提案がされており、例えば、二軸延伸フィ
ルムを直接、或いは接着用プライマー層を介して、金属
基板に熱接着により貼り合わせる方式(例えば特開平3
−101930号公報、特開平5−4229号公報、特
開平6−172556号公報)や、溶融樹脂を金属基体
に押し出しコートする方式(特開平10−86308号
公報)等が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】樹脂被覆金属板から、
絞り・しごき加工、絞り・薄肉化絞り成形、又は絞り・
薄肉化絞り成形及びしごき加工(以後これらの加工法を
絞り・薄肉化絞り成形及び/またはしごき加工という)
により成形されたシームレス缶においては、その加工程
度がコストダウンを図るために年々厳しいものとなって
おり、従来から一般に採用されている二軸延伸フィルム
を金属基体に熱接着で積層させた缶用樹脂被覆金属板で
は、厳しくなる苛酷な加工に追随することが難しくなっ
てきている。これに対し、金属基体に溶融樹脂を直接押
し出しコート、或いは、キャストフィルムをラミネート
した缶用樹脂被覆金属板は、前記樹脂が未配向の状態で
維持されるため、前記したような苛酷な加工に対する追
随性の許容度が大きいので、押し出しコート或いは、キ
ャストフィルムをラミネートした樹脂被覆金属板が最近
用いられるようになってきている。
【0006】これらの押し出しコート或いは、キャスト
フィルムをラミネートした熱可塑性樹脂被覆金属板は、
絞り成形により円筒状カップに成形され、次いで薄肉化
絞り成形及び/又はしごき加工によりハイトが高く、し
かも側壁が薄肉化されたシームレス缶に成形される。こ
のシームレス缶では、被覆樹脂層と金属基体との接着界
面の状態が、缶底部と缶胴部とで大きく相違している。
即ち、缶底部では、加工の程度が厳しくないため、前記
接着界面は実質上加工前の樹脂被覆金属板のままの形で
温存されており、一方、缶胴部では加工の程度が厳し
く、前記接着界面おける被覆樹脂層での加工による内部
応力が大きくなるため、前記接着界面において剥離や割
れ等の発生が認められる場合があり、金属基体表面の表
面処理層の有無に係わらずシームレス缶とした時の耐食
性、耐衝撃性を低下させていた。
【0007】耐食性は、熱可塑性樹脂被覆金属板から成
るシームレス缶においては、一般にアンダー・フィルム
・コロージョン(UFC)と呼ばれる被膜下腐食が進行
し易い。この腐食はフィルムによるカバレッジが見掛け
上安全であるにも係わらず、フィルム層の下の金属基板
に腐食が発生する現象であるが、これを防止することが
要求される。
【0008】耐衝撃性は、実際の缶詰製品とした時の耐
デント性と呼ばれるものが有り、これは、缶詰製品を落
下して、或いは缶詰製品同士が相互に衝突して、缶詰製
品に打痕と呼ばれる凹みが生じた場合でも、被覆の密着
性、カバレッジが完全に保たれることが要求される。
【0009】従って、本発明の課題は、金属基体の表面
に熱可塑性樹脂を被覆した樹脂被覆金属板から成る樹脂
被覆シームレス缶において、耐食性、耐衝撃性に優れた
樹脂被覆シームレス缶を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂被覆シーム
レス缶は、金属基体の表面にポリエチレンテレフタレー
トを含有するポリエステル樹脂層を被覆した樹脂被覆金
属板から成る樹脂被覆シームレス缶において、缶内面側
のポリエステル樹脂層の密度が、缶胴上部で1.36以
上であることを特徴とする。このため、前記樹脂被覆金
属板は、未配向のポリエステル樹脂層を金属基体に設け
たものであることが好ましい。また、本発明の樹脂被覆
シームレス缶は、缶内面側のポリエステル樹脂層の密度
が、缶底部で1.36以下であることが好ましい。ま
た、本発明の樹脂被覆シームレス缶は、絞り・薄肉化絞
り成形及び/またはしごき成形により、缶胴部の厚みが
缶底部の厚みの20乃至85%となるように薄肉化され
ていることが好ましい。また、本発明の樹脂被覆シーム
レス缶は、ポリエステル樹脂層が2層から成り、表層
(A)がイソフタル酸含有量15モル%以下のポリエチ
レンテレフタレート/イソフタレートから成り、下層
(B)がイソフタル酸含有量8乃至25モル%のポリエ
チレンテレフタレート/イソフタレートから成ることが
好ましい。また、本発明の樹脂被覆シームレス缶は、ポ
リエステル樹脂が固有粘度0.6dl/g以上であるこ
とが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】[樹脂被覆シームレス缶]本発明
の樹脂被覆シームレス缶は、金属基体の表面にポリエチ
レンテレフタレートを含有するポリエステル樹脂層を被
覆した樹脂被覆金属板を、絞り・薄肉化絞り成形及び/
又はしごき加工して形成されたものである。
【0012】本発明の樹脂被覆シームレス缶は、前記の
ポリエステル樹脂被覆金属板をポンチとダイスの間で、
有底カップ状に絞り、続いて曲げ伸ばし成形による薄肉
化絞り成形及び/又はしごき加工して形成されたもので
ある。前記薄肉化絞り成形及び/又はしごき加工によ
り、カップ側壁部は薄肉化加工され、成形されたシーム
レス缶の缶胴部の樹脂被覆層は、少なくとも一軸方向に
分子配向している。
【0013】図1は、本発明の樹脂被覆シームレス缶の
一実施態様を示す概略図である。図1において、樹脂被
覆シームレス缶10は、樹脂被覆金属板1を、絞り・薄
肉化絞り成形及び/又はしごき加工することにより形成
され、缶底部11と缶胴部12とから成っている。缶胴
部12は、上下二分割されたストレート部の上半分を缶
胴部15とし、下半分を缶胴下部16とする。缶胴部1
2の上端には、所望により形成されるネック部13と、
ネック部13を介して形成されるフランジ部14とが形
成されている。前記のようにして形成された樹脂被覆シ
ームレス缶10は、缶胴部12におけるポリエステル樹
脂層3が少なくとも一軸方向に分子配向された状態に維
持されており、一方、缶底部11におけるポリエステル
樹脂層3は無配向の状態に維持されている点に特徴を有
する。また、前記のように形成された本発明の樹脂被覆
シームレス缶10において、缶胴上部15は、缶胴下部
16と比較すれば缶形成時の加工度合いが相対的に高く
なっており、被覆樹脂の欠陥も発生しやすいと考えられ
る。そのため、樹脂被覆シームレス缶の特性も、少なく
とも缶胴上部でコントロールすれば、缶全体の品質の安
定性が保たれると考えられる。
【0014】[ポリエステル樹脂層]本発明の樹脂被覆
シームレス缶10においては、缶胴部12における内面
側のポリエステル樹脂層3の密度が、缶胴上部で1.3
6以上であるという特徴を有する。密度が1.36未満
では、形成されるシームレス缶に酸性内容物を充填した
際に被膜下腐食を生じるようになり、また、金属基体と
の密着性及び耐デント性も低下するようになり、好まし
くない。即ち、この点について説明すると、缶胴部内面
側のポリエステル樹脂層の密度は、結晶化の程度を示す
ものである。
【0015】本発明の樹脂被覆シームレス缶は、缶胴部
内面におけるポリエチレンテレフタレートを含有するポ
リエステル樹脂層が、缶胴上部において1.36以上に
維持されており、分子配向されていることを特徴とす
る。このことにより、絞り・薄肉化絞り成形及び/又は
しごき加工によって、前記ポリエステル樹脂層が、缶高
さ方向にある程度以上に分子配向し、熱処理で配向結晶
化させることによって、金属基体表面とポリエステル樹
脂層の接着界面におけるポリエステル樹脂層の加工によ
る内部応力等による密着性阻害要因が取り除かれ、耐食
性、耐衝撃性等を向上させることが可能となる。即ち、
被覆樹脂層と金属基体表面との接着界面における密着性
を高め、シームレス缶の被膜下腐食(UFC)を抑制
し、また、被膜の耐衝撃性(耐デント性)を高めるとい
う作用効果が得られる。また、缶詰製品として保管した
時に、内容物のフレーバーが樹脂に吸着して、缶詰製品
を飲用、或いは食する際に開缶した時の味の変化を防止
するという作用効果がある。
【0016】また、本発明の樹脂被覆シームレス缶おい
ては、缶底部内面側或いは前記缶底部内面側及び缶胴下
部内面側におけるポリエステル樹脂層の密度が1.36
以下であることが好ましい。本発明の樹脂被覆シームレ
ス缶は、缶底部の被覆樹脂層の配向状態は加工前の被覆
樹脂層の配向状態を示し、缶胴部の厳しい加工に追随す
るには前記缶底部の被覆樹脂層の配向状態が実質的に未
配向状態を維持する必要があり、また、缶底部における
被覆樹脂層と金属基体表面との接着界面の密着性を十分
として、耐食性、耐衝撃性等を満足できる状態に保持す
ることが可能となる。
【0017】前記樹脂被覆シームレス缶の密度の特性の
付与は、加工前の被覆ポリエステル樹脂の配向状態、シ
ームレス缶成形条件、シームレス缶成形後の熱処理等に
よって施すことができる。前記密度をコントロールする
には、押し出しコート或いはキャストフィルムをラミネ
ートした実質上未配向のポリエステル樹脂被覆金属板を
用い、適切な温度条件下で、薄肉化絞り成形及び/又は
しごき加工でシームレスカップとした後、その缶胴部の
被覆樹脂層の前記加工による歪み(残留応力)を緩和さ
せると共に、配向結晶化させる熱処理が必要である。
【0018】この熱処理は、樹脂被覆層のガラス転移点
(Tg)を基準にして、一般にTg+50℃以上、特に
Tg+100乃至融点(Tm)−5℃の温度範囲で行う
のが好ましく、前記温度域よりも低温側では被覆ポリエ
ステル樹脂層の歪みの緩和が不十分となり、後加工性が
低下する傾向があり、一方、前記温度域よりも高温側で
は缶成形時に形成された分子配向が緩和されてしまう傾
向が大きくなり、缶胴部の耐食性が低下するという問題
が生ずるからである。この熱処理により、被覆ポリエス
テル樹脂層の耐熱性が向上すると共に、金属基体への密
着性も向上し、更にネックイン加工やフランジ加工等の
後加工に対する加工性、或いは耐フレーバー性も向上す
る。また、缶底部においては、缶底部の加工の程度を低
いため引き続いて行う前記熱処理により、缶底部内面側
或いは前記缶底部内面側及び缶胴下部内面側の密度を
1.36以下に維持することができる。尚、樹脂被覆層
が2層以上の多層の場合は、最下層の樹脂被覆層が前記
温度範囲となるように熱処理を行うのが好ましい。
【0019】なお、ポリエステル樹脂の結晶化には、大
別して熱結晶化と配向結晶化があり、本発明の樹脂被覆
シームレス缶のポリエステル樹脂層は、前記の後者の結
晶化特性を主に持つことが特徴である。すなわち、缶胴
部上部のポリエステル樹脂層は、シームレス缶成形時に
高度に配向結晶化されるとともに、その後行う熱処理に
より、粗大なラメラ型結晶を生起することなく、耐熱
性、耐衝撃性及び耐腐食性に優れた特性を付与させるこ
とができる。前記熱処理操作は、シームレス缶成形時に
生じた缶耳部を切断するトリミングを行う前或いは後に
行う。
【0020】必要な熱処理時間は、缶成形時において缶
胴部の被覆ポリエステル樹脂層に形成される分子配向の
程度によっても相違するが、一般には短時間で十分であ
り、具体的には1乃至10分間の間で行うことが好まし
い。尚、本発明においては、熱処理後のシームレス缶は
徐冷しても良いし、急冷しても良い。本発明の樹脂被覆
シームレス缶の缶内面側の缶胴部12においては、加工
により分子配向が生じ、一方、缶底部11では、加工の
程度が厳しくないため、缶底部の被覆樹脂層は未配向の
状態のままであり、金属基体2との接着界面は、実質上
そのままの形で温存されているのである。この結果、金
属基体表面の表面処理層が割れた場合でもポリエステル
樹脂層との密着性を高め、シームレス缶の被膜下腐食
(UFC)を抑制し、また、被膜の耐衝撃性(耐デント
性)を高めるという作用効果が得られる。
【0021】本発明の樹脂被覆シームレス缶10は、絞
り成形し、続く曲げ伸ばしによる薄肉化絞り成形及び/
又はしごき加工により、缶胴部12の厚みが缶底部11
の厚みの20乃至85%、好ましくは40乃至80%の
厚みとなるように薄肉化されていることが好ましい。2
0%未満の厚みである場合は、缶胴部12内面のポリエ
ステル樹脂層に十分な分子配向を付与させることができ
ないと考えられるからであり、85%を超える厚みであ
る場合は実質的に薄肉化が達成できないからである。
【0022】本発明の絞り・薄肉化絞り成形及び/又は
しごき加工で形成される樹脂被覆シームレス缶10の缶
胴部12のポリエステル樹脂層3には、二種類の分子配
向が形成されている。第一のものは、絞り・薄肉化絞り
成形及び/又はしごき加工に際してポリエステル樹脂分
子が塑性流動に伴って缶軸(缶ハイト)方向に配向する
ものであり、これは繊維配向に近いものである。第二の
ものは、しごき加工特有のものであり、特許第2970
459号公報に記載されているように、ポリエステル分
子のベンゼン環面がフィルム面に平行に近い状態で配向
するものである。これらの分子配向は、いずれも樹脂被
覆シームレス缶の諸特性、特にデント性、耐食性の向上
に寄与する。
【0023】本発明において、缶内面側の缶胴上部にお
けるポリエチレンテレフタレートを含有するポリエステ
ル樹脂層の密度が1.36以上になるように熱処理する
ことは既に述べたとおりであるが、熱処理はまた、加工
により残留する内部歪みを抑制する作用効果を有する点
でも行うことが好ましい。
【0024】次に、本発明の樹脂被覆シームレス缶に用
いられるポリエステル樹脂は、金属基体状に薄いフィル
ム層を形成するに足る分子量を有するべきであり、その
固有粘度(IV)は0.6dl/g以上、特に0.65
乃至1.4dl/gの範囲にあるものが好ましい。固有
粘度(IV)が0.6dl/g未満であると、種々の熱
処理に耐える耐熱性、シームレス缶への成形加工、その
後の後加工に耐える加工性とを有していないからであ
り、また、前記数値範囲外のポリエステル樹脂は、十分
な機械的特性を有さず、腐食成分へのバリアー性、耐内
容物性に欠けるためである。なお、前記範囲内のポリエ
ステル樹脂は分子量が大きいため、半結晶化時間(τ)
が長く、後述する熱結晶化防止の点においても有用であ
る。
【0025】本発明において、缶胴部におけるポリエス
テル樹脂層を配向結晶化させるには、ポリエステル樹脂
として分子配向可能な樹脂を使用し、シームレス缶への
加工も缶胴部の樹脂層に少なくとも一軸方向の配向が残
存するように行うのが良い。
【0026】このため、金属基体の缶内面側に積層され
ているポリエステル樹脂層には、ポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレート、更にはポリエチ
レンナフタレート等のホモポリエステルを使用すること
が好ましい。しかし、前記ポリエステル樹脂層の到達し
得る最高結晶化度を下げることが、熱結晶化防止、更に
は耐衝撃性や加工性の点で好ましい。このため、原料ポ
リエステル中にエチレンテレフタレート以外の共重合エ
ステル単位を導入することが好ましい。この共重合エス
テル単位の導入は、共重合を行うことで可能である。更
にポリマーブレンド、或いは多層とすることによっても
可能である共重合ポリエステルでは、ホモポリエステル
に比してシームレス缶への成形時に生じる一軸配向を緩
和させる傾向がある。
【0027】本発明に用いるポリエステル樹脂層は多層
の樹脂層から成っていても良く、表層(A)がイソフタ
ル酸含有量15モル%以下のポリエチレンテレフタレー
ト/イソフタレートから成り、下層(B)がイソフタル
酸含有量8乃至25モル%のポリエチレンテレフタレー
ト/イソフタレートであることが好ましい。このような
2層とすることにより、金属基体との密着性、高加工
性、耐食性、耐衝撃性、耐フレーバー吸着性等が付与さ
れる。
【0028】ポリエステル樹脂層には、それ自体公知の
樹脂用配合剤、例えば立体障害性フェノール類等の酸化
防止剤、非晶質シリカ等のアンチブロック剤、二酸化チ
タン(チタン白)等の顔料、各種帯電防止剤、滑剤等を
公知の処方に従って配合することができる。
【0029】[樹脂被覆金属板]次に、本発明の樹脂被
覆シームレス缶に用いられる樹脂被覆金属板について図
1〜3を用いて説明する。本発明の樹脂被覆シームレス
缶10に用いる樹脂被覆金属板1は、未配向のポリエス
テル樹脂層3を金属基体2に積層したものである。未配
向のポリエステル樹脂層を用いる理由は、溶融樹脂の押
し出しコート法や未延伸フィルム(キャストフィルム)
のラミネート法を用いることによって、少ない工程数
で、しかも安価に樹脂被覆金属板を製造できるためであ
る。更に、樹脂被覆金属板1上に形成されたポリエステ
ル樹脂層3が未配向状態であるため、絞り・薄肉化絞り
成形及び/またはしごき加工性に優れており、缶胴部1
2を高度に薄肉化することができ、また、シームレス缶
10のハイトを大きくすることも容易であるからであ
る。また、従来缶用途に用いられていた二軸延伸フィル
ムを用いないのは、加工が難しくコストアップにつなが
るという理由からである。
【0030】本発明に用いる樹脂被覆金属板1は、金属
基体2に分子配向可能なポリエステル樹脂層3を未延伸
の状態で熱接着させることにより製造される。即ち、シ
ームレス缶10の缶内面側のポリエステル樹脂層3の密
度を缶胴上部で1.36以上に、また、缶底部内面側或
いは前記缶底部内面側及び缶胴下部内面側のポリエステ
ル樹脂層3の密度を1.36以下にするためには、ポリ
エステル樹脂層3を実質上未配向の状態でラミネートす
ることが重要となる。以下、本発明に用いる金属基体
2、ポリエステル樹脂層3及び樹脂被覆金属板1につい
て説明する。
【0031】本発明に用いる樹脂被覆金属板1の断面構
造の一例を示す図2において、樹脂被覆金属板1は、金
属基体2と少なくとも缶内面側に位置するポリエステル
樹脂層3とからなっている。また、樹脂被覆金属板1に
は外面被膜4が形成されていることも好ましく、この外
面被膜4はポリエステル樹脂層3と同様のものであって
も良いし、また、通常の缶用塗料や樹脂フィルムであっ
ても良い。
【0032】樹脂被覆金属板の断面構造の他の例を示す
図3において、缶内面となる側のポリエステル樹脂層3
の上に内表面層5を設けることも好ましい。例えば、内
面表層が、内容物中の香味成分に対して吸着性の少な
い、テレフタル酸成分やイソフタル酸成分から誘導され
たポリエステル乃至コポリエステルであり、下層が、金
属基体に対する接着性に優れたイソフタル酸などの共重
合量の多いコポリエステルであることが好ましい。
【0033】本発明に用いる樹脂被覆金属板1は、前記
ポリエステル樹脂層3を溶融状態で金属基体2上に押し
出しコートして、熱接着させることにより製造すること
ができる。また、別の製造方法としては、予め製膜され
たポリエステル樹脂の未延伸フィルム(キャストフィル
ム)を金属基体2上に熱接着させることによっても製造
することができる。本発明に使用するポリエステル樹脂
層3の厚みは、全体として2乃至60μm、特に3乃至
40μmの範囲にあるのが金属の保護効果、加工性の点
で好ましい。また、必要に応じて、接着剤、接着用プラ
イマーを用いても良い。
【0034】[金属基体]金属基体としては、各種表面
処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板を使用することが
できる。表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍後二
次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメッ
キ、ニッケル錫メッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処
理等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用い
ることができる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解ク
ロム酸処理鋼板であり、特に10乃至200mg/m
の金属クロム層と、1乃至50mg/m(金属換算)
のクロム酸化物層を備えたものであり、このものは、樹
脂被膜や塗膜などとの密着性に優れており、耐腐食性に
も優れている。表面処理鋼板の他の例は、0.5乃至1
1.2g/mの錫メッキ量を有する硬質ブリキ板であ
る。このブリキ板の上層には、金属クロム換算で、クロ
ム量が1乃至30mg/m となるようなクロム酸処
理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが好
ましい。更に、他の例としては、アルミニウムメッキ、
アルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板も用
いることができる。
【0035】軽金属板としては、アルミニウム板やアル
ミニウム合金板を使用することができる。耐食性と加工
性との点で優れるアルミニウム合金板は、Mn:0.2
乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Zn:
0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.15乃至
0.25重量%、残部がAlの組成を有するものが好ま
しい。これらの軽金属板の上層にも、金属クロム換算で
クロム量が20乃至300mg/mとなるようなクロ
ム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が施されているこ
とが好ましい。軽金属板に対する表面処理は、水溶性フ
ェノール樹脂を併用して行うこともできる。
【0036】金属基体の素板厚みは、金属の種類、シー
ムレス缶の用途或いはサイズによっても相違するが、一
般に0.10乃至0.50mmの厚みを有するのが好ま
しく用いられる。中でも、表面処理鋼板の場合は、0.
10乃至0.30mmの厚みのものが好ましく、また、
軽金属板の場合は、0.15乃至0.40mmの厚みを
有するものが好ましい。
【0037】
【実施例】本発明を、次の実施例を用いてさらに詳細に
説明する。表1には各例で用いた樹脂の組成を、表2に
は各例の条件、評価等を示す。
【0038】(実施例1)表1に示した組成Cのポリエ
ステル樹脂を、二軸押出機に投入し、Tダイを通して厚
さ20μmとなるように押し出して冷却ロールで冷却し
たフィルムを巻き取り、キャストフィルムとした。その
後、これらの作成したフィルムをアルミ合金板(板厚
0.28mm、A3004材、クロム酸/リン酸表面処
理)の両面に熱ラミネートし、直ちに水冷することによ
りポリエステル樹脂被覆金属板を得た。この時のラミネ
ート前の金属板の温度は、ポリエステル樹脂の融点より
15℃高く設定し、ラミネートロールの温度は150
℃、通板速度は40m/min.でラミネートし樹脂被
覆金属板とした。
【0039】こうして作製したポリエステル樹脂被覆金
属板にワックス系潤滑剤を塗布し、直径152mmの円
盤を打ち抜き、浅絞りカップを得た。次いで、この浅絞
りカップをしごき加工を行い、シームレスカップを得
た。このシームレスカップの諸特性は以下の通りであっ
た。 カップ径:66mm カップ高さ:127mm 素板に対する缶壁部の厚み:45% このシームレスカップを、常法に従ってドーミング成形
を行い、ポリエステル樹脂のTm−10℃、3分の熱処
理を行った後、カップを放冷後、開口端縁部のトリミン
グ加工、曲面印刷及び焼き付け乾燥、ネックイン加工、
フランジ加工等の後加工を行って、350cc用シーム
レス缶を得た。
【0040】(実施例2)表1に示す組成Dのポリエス
テル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様の方法により
シームレス缶を得た。
【0041】(実施例3)表1に示す組成Bのポリエス
テル樹脂を表層、組成Dのポリエステル樹脂を下層と
し、二台の二軸押出機に投入して、二層Tダイを通し
て、表層の厚さが5μm、下層の厚さが15μmの二層
となるように押し出したキャストフィルムを用いてラミ
ネート材を得た以外は、実施例1と同様の方法によりシ
ームレス缶を得た。
【0042】(実施例4)表1に示す組成Aのポリエス
テル樹脂を表層、組成Cのポリエステル樹脂を下層とし
た以外は、実施例3と同様の方法によりシームレス缶を
得た。
【0043】(実施例5)表1に示す組成Dのポリエス
テル樹脂を表層、組成Eのポリエステル樹脂を下層とし
たキャストフィルムを、TFS鋼板(板厚0.18m
m、金属クロム量120mg/m、クロム水和酸化物
量15mg/m)の両面にラミネートした以外は、実
施例3と同様のラミネートを行った。
【0044】こうして作製したポリエステル樹脂被覆金
属板にワックス系潤滑剤を塗布し、直径166mmの円
盤を打ち抜き、浅絞りカップを得た。次いで、この浅絞
りカップを引き伸ばしによる薄肉化絞り加工・しごき加
工を行い、シームレスカップを得た。このシームレスカ
ップの諸特性は以下の通りであった。 カップ径:66mm カップ高さ:128mm 素板に対する缶壁部の厚み:65% このシームレスカップを、実施例1と同様の方法により
シームレス缶とした。
【0045】(実施例6)表1に示した組成Fのポリエ
ステル樹脂を、250℃に加熱したアルミ合金板(板厚
0.28mm、A3004材、クロム酸/リン酸表面処
理)の両面側に、φ65mmの押出機から内外面側とし
てそれぞれ厚さが20μmとなるように同時押し出しコ
ートを行った後に冷却を行い、ポリエステル樹脂被覆金
属板を得た。こうして得られた樹脂被覆金属板を用い
て、実施例1と同様の方法によりシームレス缶を得た。
【0046】(実施例7)表1に示した組成Gのポリエ
ステル樹脂を用いた以外は、実施例6と同様の方法によ
りシームレス缶を得た。
【0047】(実施例8)表1に示す組成Aのポリエス
テル樹脂を表層、組成Eのポリエステル樹脂を下層と
し、表層5μm、下層15μmの二層になるように、二
軸押出機及び二層Tダイを用いて同時押し出しコートを
行った以外は、実施例6と同様の方法によりシームレス
缶を得た。
【0048】(実施例9)表1に示す組成Dのポリエス
テル樹脂を表層、組成Cのポリエステル樹脂を下層とし
た以外は、実施例8と同様の方法によりシームレス缶を
得た。
【0049】(比較例1)表1に示す組成Aのポリエス
テル樹脂を用い表2に示した熱処理を施した以外は、実
施例1と同様の方法によりシームレス缶を得た。
【0050】(比較例2)表1に示す組成Bのポリエス
テル樹脂を表層、組成Dのポリエステルを下層とし、表
2に示した熱処理を施した以外は、実施例1と同様の方
法によりシームレス缶を得た。
【0051】(比較例3)表1に示す組成Aのポリエス
テル樹脂を用いたキャストフィルムを、TFS鋼板(板
厚0.18mm、金属クロム量120mg/m、クロ
ム水和酸化物量15mg/m)にラミネートした以外
は、実施例1と同様の樹脂被覆金属板とした。この樹脂
金属板を用いて、実施例5と同様の薄肉化絞り加工・し
ごき加工及び表2に示した熱処理を行ってシームレスカ
ップとした。次いで、実施例1と同様の後加工を行って
シームレス缶を得た。
【0052】(比較例4)表1に示す組成Fのポリエス
テル樹脂を用い、シームレスカップの熱処理を行わなか
った以外は、比較例3と同様に樹脂被覆金属板を用いて
シームレス缶を得た。
【0053】(比較例5)表1に示す組成Eのポリエス
テル樹脂を表層、組成Bのポリエステル樹脂を下層と
し、シームレスカップの熱処理を行わなかった以外は、
比較例3と同様にシームレス缶を得た。
【0054】(比較例6)表1に示す組成Aのポリエス
テル樹脂を用いてキャストフィルムとした後に、100
℃で縦・横それぞれ3倍に延伸後、230℃で5秒間熱
処理して二軸延伸フィルムを作製し、用い、表2に示し
た熱処理を施した以外は、実施例1と同様の方法により
シームレス缶を得た。
【0055】(比較例7)表1に示す組成Bのポリエス
テル樹脂を用い、表2に示した熱処理を施した以外は、
実施例6と同様の方法によりシームレス缶を得た。
【0056】(比較例8)表1に示す組成Eのポリエス
テル樹脂を表層、組成Dのポリエステル樹脂を下層とし
て、二軸押出機及び二層Tダイを用いて同時押し出しコ
ートを行い、表2に示した熱処理を施した以外は、実施
例6と同様の方法によりシームレス缶を得た。
【0057】前記実施例及び比較例で作製した樹脂被覆
シームレス缶を、以下のような方法で評価した。
【0058】[密度の測定]シームレス缶の板材の圧延
方向に対し90°の方向で、缶高さ70〜90mmの部分を20mm
角に切り出し、金属を6N塩酸にて溶解して内面フィルム
を単離した。その後少なくとも24時間真空乾燥を行っ
た後、試料の密度を密度勾配管を用いた浮沈法により、
20℃で測定した。測定は、密度勾配管にサンプルを投入
して1時間後に行った。その結果を表2に記載した。
【0059】[密着性評価]シームレス缶の缶胴上部内
面フィルムにカッターでクロスカットを入れ、その部分
にセロハンテープ(ニチバン社製:24mm幅)を貼
り、そのセロハンテープを剥離した。評価は、セロハン
テープ剥離後のポリエステル樹脂被膜の剥離状態を目視
観察した。評価結果を表2に次の記号で示した。 ○:フィルム剥離がなかった ×:フィルム剥離があった
【0060】[クロスカット評価]シームレス缶の缶胴
上部内面から3cm×3cmを切り出し、カッターでク
ロスカットを入れた後、0.1%塩化ナトリウム水溶液
に浸し、50℃で一週間経時した後、腐食状況を観察し
た。評価は、クロスカット部からのフィルム剥離の大き
さ及びフィルム下腐食の大きさで行った。評価結果を表
2に次の記号で示した。 ○:1mm未満のフィルム剥離又はフィルム下腐食が見
られた ×:1mm以上のフィルム剥離又はフィルム下腐食が見
られたで示した。
【0061】[パック評価]コーラを充填した缶を横向
きに静置した後、5℃において金属板の圧延方向に対し
直角となる缶軸線上で、缶のネックイン加工部の缶底側
終点に、径65.5mmの球面を有する1kgの重りを
40mmの高さから球面が当たるように落下させて衝撃
を与えた。その後、37℃の温度で貯蔵試験を行い、一
年後の缶内面の状態を評価した。また、50cmの高さ
から正立落下させ、その後、37℃の温度で貯蔵試験を
行い、一年後の缶内面の状態を観察した。特に缶ネック
部と缶底部の腐食を観察し表2に示した。
【0062】[レトルト処理評価]95℃の蒸留水を充
填後、135℃30分のレトルト処理を行い、室温に戻
して蒸留水を抜き取り、缶内面の腐食状態を観察した。
その結果を表2に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】本発明の樹脂被覆シームレス缶は、缶内
面側のポリエステル樹脂層の密度が、缶胴上部で1.3
6以上になるように制御することにより、優れた、耐腐
食性、耐衝撃性、耐フレーバー性を有する樹脂被覆シー
ムレス缶とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂被覆シームレス缶の参考図であ
る。
【図2】本発明に用いる樹脂被覆金属板の参考断面図で
ある。
【図3】本発明に用いるの他の樹脂被覆金属板の参考断
面図である。
【符号の説明】
1:樹脂被覆金属板 2:金属基体 3:熱可塑性樹脂層(ポリエステル樹脂層) 4:外面被膜 5:内表面層 10:シームレス缶 11:缶底部 12:缶胴部 13:ネック部 14:フランジ部 15:缶胴上部 16:缶胴下部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA07 BA07 BA18 BB08 CA03 CA14 DA08 DB01 DD05 FA01 GA02 3E061 AA16 AB06 AB07 AB08 AB21 AD01 AD04 BA01 BB07 DA01 DB08 4F100 AB01A AB10 AK41B AK41C AK42B AL01C AL05B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C DA01 DB18 EH17 EH171 EH23 EH232 EJ28 EJ283 EJ50 EJ502 GB16 JA06B JA06C JA13B JB02 JK10 YY00B YY00C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基体の表面にポリエチレンテレフタ
    レートを含有するポリエステル樹脂層を被覆した樹脂被
    覆金属板から成る樹脂被覆シームレス缶において、缶内
    面側のポリエステル樹脂層の密度が、缶胴上部で1.3
    6以上であることを特徴とする樹脂被覆シームレス缶。
  2. 【請求項2】 缶内面側のポリエステル樹脂層の密度
    が、缶底部で1.36以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の樹脂被覆シームレス缶。
  3. 【請求項3】 前記樹脂被覆金属板が、未配向のポリエ
    ステル樹脂層を金属基体に設けたものであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の樹脂被覆シームレス
    缶。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被覆シームレス缶が、絞り・薄
    肉化絞り成形及び/またはしごき成形により、缶胴部の
    厚みが缶底部の厚みの20乃至85%となるように薄肉
    化されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の樹脂被覆シームレス缶。
  5. 【請求項5】 前記ポリエステル樹脂層が2層から成
    り、表層(A)がイソフタル酸含有量15モル%以下の
    ポリエチレンテレフタレート/イソフタレートから成
    り、下層(B)がイソフタル酸含有量8乃至25モル%
    のポリエチレンテレフタレート/イソフタレートから成
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の樹
    脂被覆シームレス缶。
  6. 【請求項6】 前記ポリエステル樹脂層を形成するポリ
    エステル樹脂が、固有粘度0.6dl/g以上であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の樹脂被
    覆シームレス缶。
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