JP2003025621A - 熱転写記録装置及びこれに用いる転写材シート - Google Patents

熱転写記録装置及びこれに用いる転写材シート

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JP2003025621A
JP2003025621A JP2001219875A JP2001219875A JP2003025621A JP 2003025621 A JP2003025621 A JP 2003025621A JP 2001219875 A JP2001219875 A JP 2001219875A JP 2001219875 A JP2001219875 A JP 2001219875A JP 2003025621 A JP2003025621 A JP 2003025621A
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thermal
ink
transfer
recording apparatus
heating elements
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JP2001219875A
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Keishin Shiraiwa
敬信 白岩
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可能な限り装置を小型化にして、かつ、イン
クシートを無駄にすること無く、所望の印画サイズで印
画物を得ることのできる熱転写記録装置を提供する。 【解決手段】 サーマルヘッド部15a、15bが主走
査方向に移動自在に設けられ、かつ、それぞれ副走査方
向に2つ並ぶ様に位置する。サーマルヘッド14a、1
4bには、副走査方向に多数の発熱素子がライン状に並
べて形成されている。イエローおよびマゼンタが主走査
方向に平行に塗付されたインクシート13aがサーマル
ヘッド14aに対応して設けられ、シアンおよびオーバ
ーコート層が主走査方向に平行に塗付されたインクシー
ト13bがサーマルヘッド14bに対応して設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写記録装置及び
それに用いる、インク等の転写材が塗布された転写材シ
ートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、デジタルビデオカメラやデジタル
カメラ等の普及に伴い、それらで得られたカラー画像を
記録するカラープリンタの需要が高まっている。このよ
うなカラープリンタの記録方式の一つに、熱昇華性ある
いは熱溶融性のインクを塗布したインクシートをサーマ
ルヘッドで選択的に加熱し、紙や透明シート等の記録媒
体にインク像を転写する方法がある。特に昇華型熱転写
記録装置は、高画質なフルカラー画像が得られ、デジタ
ルイメージング用のカラープリンターとして期待が持た
れている。
【0003】また、一般に、熱転写プリンタは、低騒
音、低コスト、メンテナンスが容易などの理由で、コン
ピュータやワードプロセッサでも用いられており、シリ
アルプリンタは、小型ながら、大画面印画が可能であ
り、フルカラー大画面印画のためのプリンタとして期待
されている。
【0004】実際、このような熱転写型のシリアルプリ
ンタでも、フルカラー印画可能な装置が提案されてい
る。たとえば、特開2000-43387号公報に示されているよ
うに、異なる色(イエロー、マゼンタ、シアン及びブラ
ック)のインクシートが収容された、複数のインクカセ
ットを用いて、これを色数分だけ、交換しながら、記録
紙に熱転写を行い、フルカラー画像を得るものがある。
あるいは、特許第3053990号公報に提示されているよう
に、少なくとも、イエロー、シアン、マゼンタの3色の
インクを塗付したインクエリアを順番に多数設けたイン
クシートを用いて、色数分記録紙上を往復して、記録紙
に熱転写を行い、フルカラー画像を得るものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した、フルカラー
印画が可能な、熱転写型のシリアルプリンタでは、以下
に記述する課題があった。
【0006】すなわち、異なる色のインクシートを収容
した、複数のインクカセットを用いる方法では、色数分
のインクカセットを持つ必要があり、さらに、印画する
色に対応して用いるインクカセットを変える必要があ
り、ユーザが各色印画ごとにインクカセットを変える
か、あるいは、シリアルプリンタの特徴である小型化を
犠牲にして、インクカセット収納場所及びインクカセッ
ト変更手段を設ける等の構成をとる必要があった。
【0007】また、他の方法である、イエロー、シア
ン、マゼンタの3色のインクを塗付したインクエリアを
順番に多数設けたインクシートを用いて、色数分記録紙
上を往復して、印画する方法においては、インクシート
に、あらかじめ定められたサイズで3色のインクを塗付
しておく必要があり、記録紙上の主走査方向の印画長さ
が、このインクシートの流れの方向(主走査方向)の塗
付インクエリアの長さのほぼ整数倍になっていないと、
インクエリアの途中で、その色の印画をやめることにな
り、次の色の印画を行う為には、残りのインクエリアの
部分を空送りし、次の色のインクエリアに、インクシー
トを進めなければならない。この様にして空送りしたイ
ンクエリアを再び、印画に用いることは、インクシート
を前記の位置まで巻き戻すことが必要になる。このよう
な動作を行う為には、複雑な構成が必要となることか
ら、一般には、固定のサイズの印画を行うか、あるい
は、インクエリアの残りの部分を無駄にすることを知り
ながら、所望のサイズに印画サイズを変えて印画を行わ
なければならないという課題があった。
【0008】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ユーザにインクシートカセット交
換の煩わしさを与えることなく、また、可能な限り装置
を小型化にして、かつ、インクシートを無駄にすること
無く、所望の印画サイズで印画物を得ることのできる熱
転写記録装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の加熱素子が並んだ加熱手段と、該加
熱素子の加熱により記録媒体に転写される転写材が塗布
された転写材シートとを備え、前記転写材を記録媒体に
転写することにより転写記録を行う熱転写記録装置にお
いて、前記加熱手段が前記複数の加熱素子を前記記録媒
体の搬送方向に並べて構成され、かつ、前記記録媒体の
搬送方向に2個並べて配置されており、前記熱転写記録
装置は、該2個の加熱手段を前記記録媒体の搬送方向と
交差する方向に個別に往復移動させる移動手段を有し、
前記2個の加熱手段の各々に対応する転写材シートは、
前記移動手段の移動方向に送ることが可能で、かつ、該
転写材シートの送り方向に平行に複数種の転写材が塗付
されていることを特徴とする。
【0010】上記の熱転写記録装置では、前記2個の加
熱手段の各々に対応する転写材シートは、イエローイン
クとマゼンタインクが該転写材シートの送り方向に平行
に塗付されているシートと、シアンインクとオーバーコ
ート材が該転写材シートの送り方向に平行に塗付されて
いるシートであること、あるいは、イエローインク、マ
ゼンタインク及びシアンインクが該転写材シートの送り
方向に平行に塗付されているシートと、オーバーコート
材のみが該転写材シートの送り方向に平行に塗付されて
いるシートであることが好ましい。
【0011】そして本発明は、上記のような熱転写記録
装置に用いる転写材シートをも包含する。
【0012】上記のように構成された発明では、転写材
シートにおいて複数の転写材の塗布エリアが途切れな
く、該転写材シートの送りの方向(記録媒体の搬送方向
と交差する方向への加熱手段の移動方向)に続いている
ので、加熱手段の移動を記録媒体上の任意の位置で停止
し、ある色の印画を中止しても、引き続き、その位置か
ら別の色の印画を行うことが可能である。そのため、転
写材シートを空送りをして無駄にすることなく、所望の
印画サイズで印画物を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】(第一の実施の形態)図1は、本発明の第
一の実施の形態である熱転写記録装置の概略構成を上か
ら見て示した模式図であり、図2は、本発明の第一の実
施の形態である熱転写記録装置の概略構成を、記録媒体
搬送方向(以下、「副走査方向」と記す)から見て示し
た模式図である。図3は、本発明の第一の実施の形態で
ある熱転写記録装置のサーマルヘッド部の内部構成を上
から見た模式図である。
【0015】図1、図2に示すように、記録媒体である
記録紙10は、プラテン台11とガイドローラ12とに
より挟持され、ガイドローラ12の回転駆動により、輻
走査方向に、記録紙10は所望のピッチで搬送される。
プラテン台11に、記録紙10とインクシート(転写材
シート)13を介して、複数の発熱素子からなるサーマ
ルヘッドが圧接される様に、プラテン台11の上方にサ
ーマルヘッド部15a、15bが主走査方向に移動自在
に配設されている。なお、本実施形態では記録媒体とし
て紙を使用する場合を説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。
【0016】本実施形態では、サーマルヘッド部(加熱
手段)15a、15bは図1に示される様に、副走査方
向に2つ並ぶ様に位置する。これにより、インクシート
カセットを2個分使って印画できるので、性質の異なる
インクシートを分離して2種類のインクシートカセット
を準備し、それぞれの性能にあわせて用いたり、用いる
インクシートの面積を1個分と比べ、広く用いることが
できるので、広い面積を高速にプリントすることができ
る。
【0017】サーマルヘッド部15a、15bには、そ
れぞれサーマルヘッド14a、14b(但し、サーマル
ヘッド14aは図面では隠れて表されていない。)を配
置する。サーマルヘッド14a、14bには、副走査方
向に多数の発熱素子がライン状に並べて形成されてい
る。これらのサーマルヘッド14a、14bは、ヘッド
駆動部(不図示)により、記録情報に応じて、上記の発
熱素子がON/OFF駆動され、選択的に加熱すること
により、インク層が対応する記録紙10に所定の画像が
転写記録され、また、保護層がオーバーコートされる。
本発明を実施するにあたり、サーマルヘッドは400d
piの解像度で発熱素子が形成されているものを用い
た。ヘッドに形成された発熱素子は、1680個であ
る。
【0018】サーマルヘッド部15a、15bは、ヘッ
ド部ガイドシャフト16、ヘッド部シフト駆動部17
a、17bにより、プラテン台11に対して、主走査方
向に移動自在に取り付けられ、ヘッド部シフト駆動部1
7a、17bにより、主走査方向に往復駆動する。ヘッ
ド部シフト駆動部17a、17bは、パルスモータとこ
れにより正逆回転するタイミングベルトで構成され、該
タイミングベルトは、サーマルヘッド部15a、15b
に取り付けられている。
【0019】図2及び図3を参照すると、インクシート
13は、インクシートカセット18a、18b内で第1
の巻き取り軸19と第2の巻き取り軸20の間で巻き取
られ、収納されている。未使用時には、インクシート1
3は第1の巻き取り軸19に巻かれており、使用に伴っ
て、インクシート13は、第2の巻き取り軸20に巻き
取られる。インクシートカセット18aは、サーマルヘ
ッド部15aの副走査方向の側面に設けられた開口部2
1aから、キャリッジとしてのサーマルヘッド部15a
に挿入され、セットされる。また、インクシートカセッ
ト18bは、サーマルヘッド部15bの副走査方向の側
面に設けられた開口部21bから、サーマルヘッド部1
5b内に挿入され、セットされる。このとき、カセット
の巻き取り軸19、20は、サーマルヘッド部15a、
15b内に設けられた、インクシート巻き上げ軸22
a,23a、22b,23bと嵌合し、サーマルヘッド
部15a、15b内に設けられたインクシート巻き取り
駆動部24a、24bにより、インクシート巻き上げ軸
22a,23a、22b,23bを介して、駆動され
る。
【0020】図4に示すように、インクシートカセット
18a、18bは、2つの異なるインクあるいはオーバ
ーコート層を塗付した、2種類を用いた。第一のインク
シートカセット18aにおいて、インクシート13は、
副走査方向に並ぶように、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)の色インク層が平行に塗付されている。第二のイ
ンクシートカセット18bにおいては、インクシート1
3は、副走査方向に並ぶように、シアン(C)の色イン
ク層、及びオーバーコート(OP)層が平行に塗付され
ている。本実施形態の熱転写記録装置では、各層は、記
録紙の搬送方向(副走査方向)上流の給紙口から記録紙
搬送方向下流に向かう順に、Y、M、C、OP層の順に
セットされている。図5に、本実施形態にて用いた各イ
ンクシートの塗付エリアの寸法を示す。用いたヘッドの
解像度は400dpiで、各エリアで用いることのでき
る発熱素子の個数は1680個の半分の840個であ
る。このうち、実際の印画には中心から外に800個の
発熱素子を用いた。このとき、各色インク層及びOP層
の印画幅は、50.8mmである。
【0021】本実施形態では、主走査方向に152.4
mm、副走査方向に203.2mmの画像を、記録紙上
に印画した。
【0022】以下、印画時の動作を順に説明する。
【0023】図5に示されるように、熱転写記録装置
は、第一のサーマルヘッド14aの41番目から840
番目の発熱素子を用いてイエロー(Y)を転写記録し、
該ヘッドの841番目から1640番目の発熱素子を用
いてマゼンタ(M)を転写記録し、第二のサーマルヘッ
ド14bの41番目から840番目の発熱素子を用いて
シアン(C)を転写記録し、該ヘッドの841番目から
1640番目の発熱素子を用いてオーバーコート層(O
P)を転写する。ここで、第一のサーマルヘッドの14
aの1番目から40番目の発熱素子と該ヘッドの164
1番目から1680番目の発熱素子、並びに、第二のサ
ーマルヘッド14bの1番目から40番目の発熱素子と
該ヘッドの1641番目から1680番目の発熱素子を
使用しないのは、各サーマルヘッド14a、14bに対
応するインクシート13a、13bの位置がずれていて
も各ヘッドが同じ記録幅で転写記録を行えるようにする
ためである。
【0024】本実施形態の熱転写記録装置において、イ
ンクシートカセットを、サーマルヘッド部にセットす
る。次に、給紙部に記録紙をセットすると、記録紙は、
熱転写記録装置のコントローラ(不図示)の制御の下
に、ガイドローラ12により記録開始位置まで搬送され
る。記録紙は、サーマルヘッドの位置で、イエロー
(Y)が印画される位置まで搬送される。すなわち、記
録紙の先端が、第一のサーマルヘッド14aの840番
目と841番目の間にセットされる。ここで、熱転写記
録装置は記録開始待ちの状態になる。
【0025】この状態で、記録開始命令を熱転写記録装
置に与えると、熱転写記録装置のコントローラは、第一
のサーマルヘッド部15aのヘッドシフト部25a(不
図示であるが、図2に示すヘッドシフト部25bを参照
されたい。)を駆動させ、ヘッドシフト部25aにより
サーマルヘッド14aを、インクシート13aを介し
て、記録紙10に圧接させる。次に、画像データに応じ
てヘッド駆動部(不図示)を制御駆動して、サーマルヘ
ッド14aの発熱素子を選択的に発熱させるとともに、
インクシート巻き取り駆動部24aを駆動させて、イン
クシート13aを巻き上げるとともに、ヘッド部シフト
駆動部17aを駆動させて、サーマルヘッド部15aを
主走査方向(記録媒体搬送方向に対して交差する方向)
に移動させ、一行分の画像を転写記録させる。このと
き、記録紙10とインクシート13の相対速度は0とし
た。また、本実施形態では、第一のサーマルヘッド部1
5aと第二のサーマルヘッド部15bは、主走査方向に
連動させた。
【0026】本実施形態では、一行分の記録幅は、各
Y,M,C,OPの記録幅、50.8mm(800ドッ
ト)である。一行の長さは、152.4mm(2400
ドット)である。すなわち、サーマルヘッド部を240
0ドット分(152.4mm)ほど主走査方向に移動さ
せ、一行の転写記録を終了する。一行分の転写記録を終
える(主走査方向に2400ドット分転写記録する)
と、熱転写記録装置のコントローラは、ヘッドシフト部
25a、25bを駆動させ、さらに、インクシート巻き
取り駆動部24a、24bを駆動させて、インクシート
13a、13bを巻き上げ、サーマルヘッド14a、1
4bとインクシート13a、13bを記録紙10から離
間させる。次に、ヘッド部シフト駆動部17a、17b
を駆動させて、サーマルヘッド部15a、15bを主走
査方向に戻すように移動させ、主走査方向の印画開始位
置に戻す。一方、ガイドローラ12を制御駆動し、記録
紙10を、一行分(50.8mm、800ライン分)だ
け搬送する。
【0027】記録開始命令を得てからの、上記の一連の
動作で、本実施形態の熱転写記録装置は、一行分の転写
記録を実行する。以下、印画する行数分に応じて、上記
の動作を繰り返して、転写記録を行う。
【0028】図6に本実施形態の熱転写記録装置による
印画を行の単位で示す。
【0029】まず、記録開始の第一回目の行印画では、
第一のサーマルヘッド14aの41番目から840番目
の発熱素子を用いてイエロー(Y)を転写記録する(図
6(a))。
【0030】第2回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの41番目から840番目の発熱素子(図5
参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、該ヘッド
の841番目から1680番目の発熱素子(図5参照)
を用いてマゼンタ(M)を転写記録する(図6
(b))。
【0031】第3回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの41番目から840番目の発熱素子(図5
参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、該ヘッド
の841番目から1680番目の発熱素子(図5参照)
を用いてマゼンタ(M)を転写記録する(図6
(c))。
【0032】第4回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの41番目から840番目の発熱素子(図5
参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、該ヘッド
の841番目から1680番目の発熱素子(図5参照)
を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、第二のサーマル
ヘッド14bの41番目から840番目の発熱素子(図
5参照)を用いてシアン(C)を転写記録する(図6
(d))。
【0033】第5回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの841番目から1640番目の発熱素子
(図5参照)を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、第
二のサーマルヘッド14bの41番目から840番目の
発熱素子(図5参照)を用いてシアン(C)を転写記録
し、該ヘッドの841番目から1640番目の発熱素子
(図5参照)を用いてオーバーコート層(OP)を転写
する(図6(e))。第5回目の行印画の終了で、Y、
M、C、OPがすべて転写記録された行が一行完成す
る。
【0034】次に、第6回目の行印画では、第二のサー
マルヘッド14bの41番目から840番目の発熱素子
(図5参照)を用いてシアン(C)を転写記録し、該ヘ
ッドの841番目から1640番目の発熱素子(図5参
照)を用いてオーバーコート層(OP)を転写する(図
6(f))。
【0035】第7回目の行印画も同じく、第二のサーマ
ルヘッド14bの41番目から840番目の発熱素子
(図5参照)を用いてシアン(C)を転写記録し、該ヘ
ッドの841番目から1640番目の発熱素子を用いて
オーバーコート層(OP)を転写する(図6(g))。
【0036】次いで、第8回目の行印画では、第二のサ
ーマルヘッド14bの841番目から1640番目の発
熱素子(図5参照)を用いてオーバーコート層(OP)
を転写する。これで、所望の面積の転写記録が完成する
(図6(h))。
【0037】(第二の実施の形態)次に、本発明の第二
の実施の形態について説明する。但し、ここでは第一の
実施の形態の装置と同一の構成要素について同一符号を
用い、その説明を割愛する。
【0038】図7は本発明の第二の実施の形態である熱
転写記録装置のサーマルヘッド部の内部構成を上から見
た模式図である。図8は図7に示す各インクシートカセ
ットを上から見た模式図である。
【0039】本実施形態では、図7および図8に示すと
おり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)
の色インク層のみが副走査方向に並んで並行に塗付され
たインクシート31aからなるインクシートカセット1
8aと、オーバーコート(OP)層のみが塗付されたイ
ンクシート31bからなるインクシートカセット18b
を用いる。色インク層とオーバーコート層は性質が異な
るため、一つのインクシートとして形成することが難し
く、その結果インクシートカセットのコストアップの原
因となっていた。本実施形態では、色インク層だけから
なるインクシートカセットと、オーバーコート層だけか
らなるインクシートカセットを用いることができるの
で、コスト的に有利なインクシートカセットを用いて実
施できる。
【0040】本実施形態の熱転写記録装置では、各層
は、記録紙の搬送方向(副走査方向)上流の給紙口から
記録紙搬送方向下流に向かう順に、Y、M、C、OP層
の順にセットされている。図9に、本実施形態にて用い
た各インクシートの塗付エリアの寸法を示す。用いたサ
ーマルヘッドの解像度は400dpiで、各エリアに対
応する発熱素子の個数は、Y、Cのエリアでは570
個、Mのエリアでは540個、OPのエリアでは168
0個である。本実施形態では、Y、M、Cの色インクの
エリアでは、540個の発熱素子を駆動して、OPのエ
リアでは、最大1620個の発熱素子を駆動して、記録
転写動作を行った。このとき、各色の印画幅は34.2
9mm、OP層の印画幅は、最大102.87mmであ
る。
【0041】本実施形態では、主走査方向に127m
m、副走査方向に171.45mmの画像を、記録紙上
に印画した。
【0042】以下、印画時の動作を順に説明する。
【0043】図9に示されるように、熱転写記録装置
は、第一のサーマルヘッド14aの31番目から570
番目の発熱素子を用いてイエロー(Y)を転写記録し、
該ヘッドの571番目から1110番目の発熱素子を用
いてマゼンタ(M)を転写記録し、さらに該ヘッドの1
111番目から1650番目の発熱素子を用いてマゼン
タ(M)を転写記録し、第二のサーマルヘッド14bの
31番目から1650番目の発熱素子を用いてオーバー
コート(OP)層を転写する。
【0044】本実施形態の熱転写記録装置(図1、図2
参照)において、インクシートカセットを、サーマルヘ
ッド部に装着する。次に、給紙部に記録紙をセットする
と、記録紙は、熱転写記録装置のコントローラ(不図
示)の制御の下に、ガイドローラ12により記録開始位
置まで搬送される。記録紙は、ヘッドの位置で、イエロ
ー(Y)が印画される位置まで搬送する。すなわち、記
録紙の先端が、第一のサーマルヘッド14aの570番
目と571番目の間(図9参照)に位置される。ここ
で、熱転写記録装置は記録開始待ちの状態になる。
【0045】この状態で、記録開始命令を熱転写記録装
置に与えると、熱転写記録装置のコントローラは、第一
のサーマルヘッド部15aのヘッドシフト部25a(不
図示であるが、図2に示すヘッドシフト部25bを参照
されたい。)を駆動させ、ヘッドシフト部25aにより
サーマルヘッド14aを、インクシート13aを介し
て、記録紙10に圧接させる。次に、画像データに応じ
てヘッド駆動部(不図示)を制御駆動して、サーマルヘ
ッド14aの発熱素子を選択的に発熱させるとともに、
インクシート巻き取り駆動部24aを駆動させて、イン
クシート13aを巻き上げるとともに、ヘッド部シフト
駆動部17aを駆動させて、サーマルヘッド部15aを
主走査方向(記録媒体搬送方向に対して交差する方向)
に移動させ、一行分の画像を転写記録させる。このと
き、記録紙10とインクシート13の相対速度は0とし
た。また、本実施形態では、第一のサーマルヘッド部1
5aと第二のサーマルヘッド部15bは、主走査方向に
連動させた。
【0046】本実施形態では、一行分の記録幅は、各
Y、M、Cについては、34.29mm(540ドッ
ト)、OPについては、最大102.87mm(162
0ドット)である。一行の長さは、127mm(200
0ドット)である。すなわち、サーマルヘッド部を20
00ドット分(127mm)ほど主走査方向に移動さ
せ、一行の転写記録を終了する。一行分の転写記録を終
える(主走査方向に2000ドット分転写記録する)
と、熱転写記録装置のコントローラは、ヘッドシフト部
25a、25bを駆動させ、さらに、インクシート巻き
取り駆動部24a、24bを駆動させて、インクシート
13a、13bを巻き上げ、サーマルヘッド14a、1
4bとインクシート13a、13bを記録紙10から離
間させる。次に、ヘッド部シフト駆動部17a、17b
を駆動させて、サーマルヘッド部15a、15bを主走
査方向に戻すように移動させ、主走査方向の印画開始位
置に戻す。一方、ガイドローラ12を制御駆動し、記録
紙10を、一行分(34.29mm、540ライン分)
だけ搬送する。
【0047】記録開始命令を得てからの、上記の一連の
動作で、本実施形態の熱転写記録装置は、一行分の転写
記録を実行する。以下、印画する行数分に応じて、上記
の動作を繰り返して、転写記録を行う。
【0048】図10に本実施形態の熱転写記録装置によ
る印画を行の単位で示す。
【0049】まず、記録開始の第一回目の行印画では、
第一のサーマルヘッド14aの31番目から570番目
の発熱素子(図9参照)を用いてイエロー(Y)を転写
記録する(図10(a))。
【0050】第2回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの31番目から570番目の発熱素子(図9
参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、該ヘッド
の571番目から1110番目の発熱素子(図9参照)
を用いてマゼンタ(M)を転写記録する(図10
(b))。
【0051】第3回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの31番目から570番目の発熱素子(図9
参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、該ヘッド
の571番目から1110番目の発熱素子(図9参照)
を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、さらに1111
番目から1650番目の発熱素子(図9参照)を用いて
シアン(C)を転写記録する(図10(c))。
【0052】第4回目の行印画では、同じく、第一のサ
ーマルヘッド14aの31番目から570番目の発熱素
子(図9参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、
該ヘッドの571番目から1110番目の発熱素子(図
9参照)を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、さらに
1111番目から1650番目の発熱素子(図9参照)
を用いてシアン(C)を転写記録する(図10
(d))。
【0053】第5回目の行印画でも、同じく、第一のサ
ーマルヘッド14aの31番目から570番目の発熱素
子(図9参照)を用いてイエロー(Y)を転写記録し、
該ヘッドの571番目から1110番目の発熱素子(図
9参照)を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、さらに
1111番目から1650番目のヘッドを用いてシアン
(C)を転写記録する(図10(e))。
【0054】第6回目の行印画では、第一のサーマルヘ
ッド14aの571番目から1110番目の発熱素子
(図9参照)を用いてマゼンタ(M)を転写記録し、該
ヘッドの1111番目から1650番目の発熱素子(図
9参照)を用いてシアン(C)を転写記録する(図10
(f))。
【0055】第7回目の行印画で、本実施形態では、オ
ーバーコート(OP)の転写記録を行った。
【0056】本実施形態では、転写記録に係わる、第一
のサーマルヘッド14aの1650番目の発熱素子と第
二のサーマルヘッド14bの31番目の発熱素子の間隔
を38.1mm(600ドット)に設定したので、現在
(第7回目の行印画時)、記録用紙の先端は、第二のサ
ーマルヘッド14bの1560番目と1561番目の間
にある。さらに、この位置から一行分(540ドット、
つまり34.29mm)、副走査方向に記録紙を送る
と、第二のサーマルヘッド14bの印画可能な範囲の発
熱素子の位置を、記録紙の先端が超えてしまい、その部
分にOP層の転写が記録できなくなる。
【0057】第7回目の行印画で、本実施形態は、第一
のサーマルヘッド14aの1111番目から1650番
目の発熱素子(図9参照)を用いてシアン(C)を転写
記録し、第二のサーマルヘッド14bの31番目から1
560番目の発熱素子(図9参照)を用いて、オーバー
コート(OP)層を転写した(図10(g))。
【0058】第7回目の行印画は、所望の印画領域の一
部のインク層に対してのみOP層の転写を行ったので、
次の第8回目の行印画では、残りのインク層に対してO
P層を転写する必要がある。
【0059】第7回目の行印画の終了時で、OP層の転
写を行っていない行は、1行及び2行と3行目の一部に
なる。ここで、記録紙を3行分(34.29×3mm)
だけ、副走査方向に搬送する(図10(h)、図10
(i))。
【0060】そして、第8回目の行印画は、第二のサー
マルヘッド14bの481番目から1650番目の発熱
素子を用いて、オーバーコート層を転写する(図10
(j))。これで、所望の面積の転写記録が完成する。
【0061】本実施形態では、オーバーコート(OP)
層の転写は、一回の主走査の方向の駆動で、なるべく広
い範囲を印画し、主走査方向の駆動回数を減らすよう
に、転写記録を行ったが、色インクの行の転写記録にあ
わせて、各行の転写記録で、OP層を転写記録すること
も可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の転写材の塗布エリアを途切れなく、該転写材シー
トの送りの方向(記録媒体の搬送方向と交差する方向へ
の加熱手段の移動方向)に平行に形成した転写材シート
を用いることにより、加熱手段の移動を記録媒体上の任
意の位置で停止し、ある色の印画を中止しても、引き続
き、その位置から別の色の印画を行うことができる。そ
のため、転写材シートを空送りをして無駄にすることな
く、所望の印画サイズで印画物を得ることができる。
【0063】また、複数の加熱素子を前記記録媒体の搬
送方向に並べて構成した加熱手段を、前記記録媒体の搬
送方向に2個並べて配置し、該加熱手段の各々に前記転
写材シートを対応させたことにより、性質の異なる複数
種の転写材を一つのシートに形成することが難しい場
合、各シートに塗付する複数の転写材を同質のものにで
きるので、各シートのコストアップを低減することがで
きる。また、前記加熱手段を2個備えることで、広い印
画面積を短時間で転写記録することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態である熱転写記録装
置の概略構成を上から見て示した模式図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態である熱転写記録装
置の概略構成を副走査方向から見て示した模式図であ
る。
【図3】本発明の第一の実施の形態である熱転写記録装
置のサーマルヘッド部の内部構成を上から見た模式図で
ある。
【図4】図3に示した各サーマルヘッド部に装着される
インクシートカセットを上から見た模式図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態にて用いた各インク
シートの塗付エリアの寸法を示す図である。
【図6】本発明の第一の実施の形態の熱転写記録装置に
よる印画動作を行の単位で示す図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態である熱転写記録装
置のサーマルヘッド部の内部構成を上から見た模式図で
ある。
【図8】図7に示した各サーマルヘッド部に装着される
インクシートカセットを上から見た模式図である。
【図9】本発明の第二の実施の形態にて用いた各インク
シートの塗付エリアの寸法を示す図である。
【図10】本発明の第二の実施の形態の熱転写記録装置
による印画動作を行の単位で示す図である。
【符号の説明】
10 記録紙 11 プラテン台 12 ガイドローラ 13a、13b、31a、31b インクシート 14a、14b サーマルヘッド 15a、15b サーマルヘッド部 16 ヘッド部ガイドシャフト 17a、17b ヘッド部シフト駆動部 18a、18b インクシートカセット 19 第1の巻き取り軸 20 第2の巻き取り軸 21a、21b 開口部 22a、23a、22b、23b インクシート巻き
上げ軸 24a、24b インクシート巻き取り駆動部 25a、25b ヘッドシフト部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加熱素子が並んだ加熱手段と、該
    加熱素子の加熱により記録媒体に転写される転写材が塗
    布された転写材シートとを備え、前記転写材を記録媒体
    に転写することにより転写記録を行う熱転写記録装置に
    おいて、 前記加熱手段が前記複数の加熱素子を前記記録媒体の搬
    送方向に並べて構成され、かつ、前記記録媒体の搬送方
    向に2個並べて配置されており、 前記熱転写記録装置は、該2個の加熱手段を前記記録媒
    体の搬送方向と交差する方向に個別に往復移動させる移
    動手段を有し、 前記2個の加熱手段の各々に対応する転写材シートは、
    前記移動手段の移動方向に送ることが可能で、かつ、該
    転写材シートの送り方向に平行に複数種の転写材が塗付
    されていることを特徴とする熱転写記録装置。
  2. 【請求項2】 前記2個の加熱手段の各々に対応する転
    写材シートは、イエローインクとマゼンタインクが該転
    写材シートの送り方向に平行に塗付されているシート
    と、シアンインクとオーバーコート材が該転写材シート
    の送り方向に平行に塗付されているシートである、請求
    項1に記載の熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】 前記2個の加熱手段の各々に対応する転
    写材シートは、イエローインク、マゼンタインク及びシ
    アンインクが該転写材シートの送り方向に平行に塗付さ
    れているシートと、オーバーコート材のみが該転写材シ
    ートの送り方向に平行に塗付されているシートである、
    請求項1に記載の熱転写記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    熱転写記録装置に用いる転写材シート。
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