JP2003025388A - 射出成形用金型 - Google Patents
射出成形用金型Info
- Publication number
- JP2003025388A JP2003025388A JP2001218707A JP2001218707A JP2003025388A JP 2003025388 A JP2003025388 A JP 2003025388A JP 2001218707 A JP2001218707 A JP 2001218707A JP 2001218707 A JP2001218707 A JP 2001218707A JP 2003025388 A JP2003025388 A JP 2003025388A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- gas vent
- pin
- molds
- depth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡素な構成によりガスベントの深さの適正を
図ること。 【解決手段】 射出成形用金型10において、少なくと
も一方の型11に圧縮子(ピン20)を設け、2つの型
11、12の型閉力により、それら2つの型11、12
の合せ部でこの圧縮子を圧縮し、圧縮子の圧縮歪み量に
見合う深さのガスベント14を形成可能とするもの。
図ること。 【解決手段】 射出成形用金型10において、少なくと
も一方の型11に圧縮子(ピン20)を設け、2つの型
11、12の型閉力により、それら2つの型11、12
の合せ部でこの圧縮子を圧縮し、圧縮子の圧縮歪み量に
見合う深さのガスベント14を形成可能とするもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は射出成形用金型に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】特開昭55-67431に記載の如く、金型を閉
じた成形工程では、キャビティの空気を追い出さなけれ
ば、溶融樹脂をこのキャビティに完全に充填できない。
また、溶融樹脂によっては、キャビティに揮発性物質を
発生するものもある。そこで、射出成形用金型では、キ
ャビティを占める空気や揮発性物質をすばやくキャビテ
ィから排出することが望まれる。図4は、射出成形用金
型1を構成する一方の型1Aの合せ面で、キャビティ2
(ゲート2A)の最終充填部に連なるガスベント3を設
けたものである。ガスベント3は例えば深さ0.01〜0.02
mmの浅い溝からなり、深さ0.5〜3mm程度のガスグローブ
4を経て排気口5に連なる。
じた成形工程では、キャビティの空気を追い出さなけれ
ば、溶融樹脂をこのキャビティに完全に充填できない。
また、溶融樹脂によっては、キャビティに揮発性物質を
発生するものもある。そこで、射出成形用金型では、キ
ャビティを占める空気や揮発性物質をすばやくキャビテ
ィから排出することが望まれる。図4は、射出成形用金
型1を構成する一方の型1Aの合せ面で、キャビティ2
(ゲート2A)の最終充填部に連なるガスベント3を設
けたものである。ガスベント3は例えば深さ0.01〜0.02
mmの浅い溝からなり、深さ0.5〜3mm程度のガスグローブ
4を経て排気口5に連なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】射出成形用金型1に与
えるガスベント3の適正深さは、溶融樹脂材料、製品形
状、射出圧力等により微妙に異なり、最適深さのガスベ
ントを形成することは極めて困難である。ガスベント3
が深すぎるとバリを生じ、浅すぎるとショートを生じ、
いずれも製品不良となる(図5)。
えるガスベント3の適正深さは、溶融樹脂材料、製品形
状、射出圧力等により微妙に異なり、最適深さのガスベ
ントを形成することは極めて困難である。ガスベント3
が深すぎるとバリを生じ、浅すぎるとショートを生じ、
いずれも製品不良となる(図5)。
【0004】尚、特開昭55-67431は、キャビティへの射
出のほぼ終了時にエアベントを閉じる手段を具備するも
のを開示しているが、構成が極めて複雑になる。
出のほぼ終了時にエアベントを閉じる手段を具備するも
のを開示しているが、構成が極めて複雑になる。
【0005】本発明の課題は、簡素な構成によりガスベ
ントの深さの適正を図ることにある。
ントの深さの適正を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、2つ
の型の合せ部にガスベントを設ける射出成形用金型にお
いて、少なくとも一方の型に圧縮子を設け、2つの型の
型閉力により、それら2つの型の合せ部でこの圧縮子を
圧縮し、圧縮子の圧縮歪み量に見合う深さのガスベント
を形成可能とするようにしたものである。
の型の合せ部にガスベントを設ける射出成形用金型にお
いて、少なくとも一方の型に圧縮子を設け、2つの型の
型閉力により、それら2つの型の合せ部でこの圧縮子を
圧縮し、圧縮子の圧縮歪み量に見合う深さのガスベント
を形成可能とするようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】射出成形用金型10は、図1に示
す如く、可動型11と固定型12によりキャビティ13
を形成し、2つの型11、12の合せ部にガスベント1
4を設ける。ガスベント14は、キャビティ13におけ
る溶融樹脂の充填口(ゲート)から離隔した最終充填部
の近傍に設けられ、キャビティ13の空気や溶融樹脂の
揮発性物質のガス抜き部を形成する。ガスベント14
は、ガスグローブ15を経て排気口16に連なる。
す如く、可動型11と固定型12によりキャビティ13
を形成し、2つの型11、12の合せ部にガスベント1
4を設ける。ガスベント14は、キャビティ13におけ
る溶融樹脂の充填口(ゲート)から離隔した最終充填部
の近傍に設けられ、キャビティ13の空気や溶融樹脂の
揮発性物質のガス抜き部を形成する。ガスベント14
は、ガスグローブ15を経て排気口16に連なる。
【0008】射出成形用金型10では、可動型11(固
定型12でも可)に圧縮子たるピン20(図2(A))
を1本又は2本以上並置して設け、ピン20の基端フラ
ンジ部20Aを可動型11の外側面に設けた凹所11A
に嵌合してこれを押え板17で固定保持し、ピン20の
中間部を可動型11の大径中空部11Bに遊挿し、先端
部を可動型11の小径ガイド部11Cにスライド可能に
ガイドしてその合せ面から突出する。そして、2つの型
11、12の型閉時に、2つの型11、12の型閉力P
により、それら2つの型11、12の合せ部でこのピン
20を先端部から圧縮し、ピン20の圧縮歪み量δに見
合う深さdのガスベント14を形成可能とする。
定型12でも可)に圧縮子たるピン20(図2(A))
を1本又は2本以上並置して設け、ピン20の基端フラ
ンジ部20Aを可動型11の外側面に設けた凹所11A
に嵌合してこれを押え板17で固定保持し、ピン20の
中間部を可動型11の大径中空部11Bに遊挿し、先端
部を可動型11の小径ガイド部11Cにスライド可能に
ガイドしてその合せ面から突出する。そして、2つの型
11、12の型閉時に、2つの型11、12の型閉力P
により、それら2つの型11、12の合せ部でこのピン
20を先端部から圧縮し、ピン20の圧縮歪み量δに見
合う深さdのガスベント14を形成可能とする。
【0009】このとき、可動型11に設けられるピン2
0はガスベント14のキャビティ13との連通口14A
から僅かに離れて設置され、当該ピン20の先端部が当
接する固定型12の合せ面に、ピン20の圧縮反力に起
因する凹状変形部12Aを発生させ、この凹状変形部1
2Aのたわみ曲線(最大たわみg)が可動型11の合せ
面との間に生成する隙間をガスベント14とする。そし
て、ガスベント14を形成する上述の隙間は、キャビテ
ィ13との連通口14Aで最小値となり、この最小隙間
がガスベント14の深さdになる。従って、ガスベント
14の深さdの大きさは、凹状変形部12Aの最大たわ
みgの設定により制御される。
0はガスベント14のキャビティ13との連通口14A
から僅かに離れて設置され、当該ピン20の先端部が当
接する固定型12の合せ面に、ピン20の圧縮反力に起
因する凹状変形部12Aを発生させ、この凹状変形部1
2Aのたわみ曲線(最大たわみg)が可動型11の合せ
面との間に生成する隙間をガスベント14とする。そし
て、ガスベント14を形成する上述の隙間は、キャビテ
ィ13との連通口14Aで最小値となり、この最小隙間
がガスベント14の深さdになる。従って、ガスベント
14の深さdの大きさは、凹状変形部12Aの最大たわ
みgの設定により制御される。
【0010】ピン20を用いたガスベント14の制御は
以下の如くなされる。 (1)2つの型11、12の型閉力Pは、ピン20の座屈
防止を図る必要から、オイラーの式で定義される座屈荷
重Paより小とする。但し、rは柱の端末条件(一般に
金型は4を用いる)、Aはピン20の断面積、Lはピン
20の長さ、Eはピン20の縦弾性係数、Kはピン20
の断面の回転半径
以下の如くなされる。 (1)2つの型11、12の型閉力Pは、ピン20の座屈
防止を図る必要から、オイラーの式で定義される座屈荷
重Paより小とする。但し、rは柱の端末条件(一般に
金型は4を用いる)、Aはピン20の断面積、Lはピン
20の長さ、Eはピン20の縦弾性係数、Kはピン20
の断面の回転半径
【数1】
とする(I:断面二次モーメント)。
Pa=r・π2・A・E(K/L)2
【0011】(2)型閉力P、ピン20の断面積A、長さ
Lからピン20の前述の圧縮歪み量δを求める。但し、
nはピン20の使用本数とする。 δ=P・L/n・A・E
Lからピン20の前述の圧縮歪み量δを求める。但し、
nはピン20の使用本数とする。 δ=P・L/n・A・E
【0012】ピン20の圧縮反力に起因する固定型12
の凹状変形部12Aの最大たわみgを求める。但し、t
は可動型11の外側面から合せ面までの厚みとする。 g=L−t−δ
の凹状変形部12Aの最大たわみgを求める。但し、t
は可動型11の外側面から合せ面までの厚みとする。 g=L−t−δ
【0013】従って、ガスベント14に所望の深さdを
付与するに必要な最大たわみgを予め実験データ等によ
り求め、このgを得るに必要なδ、ひいてはピン20に
付与する型閉力P、又はピン20の断面積A、長さLを
算出する。この算出したP、A、Lの実施により、所望
の深さdをもつガスベント14を形成できるものとな
る。例えば、溶融樹脂材料がポリプロピレン樹脂であれ
ばd=0.01〜0.02mm、ポリエチレン樹脂であればd=0.
02mm、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体樹脂)であればd=0.03mmが選定され
る。
付与するに必要な最大たわみgを予め実験データ等によ
り求め、このgを得るに必要なδ、ひいてはピン20に
付与する型閉力P、又はピン20の断面積A、長さLを
算出する。この算出したP、A、Lの実施により、所望
の深さdをもつガスベント14を形成できるものとな
る。例えば、溶融樹脂材料がポリプロピレン樹脂であれ
ばd=0.01〜0.02mm、ポリエチレン樹脂であればd=0.
02mm、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体樹脂)であればd=0.03mmが選定され
る。
【0014】本実施形態によれば、以下の作用がある。
2つの型11、12の型閉力Pで圧縮されるピン20
の圧縮歪み量δに見合う深さdの隙間からなるガスベン
ト14を、2つの型11、12の合せ面の間に形成でき
る。同一のピン20については、型閉力Pの調整により
ガスベント14の深さdを制御できるし、ピン20の交
換によれば、当該ピン20の断面積A、長さLの調整に
よりガスベント14の深さdを制御できる。
の圧縮歪み量δに見合う深さdの隙間からなるガスベン
ト14を、2つの型11、12の合せ面の間に形成でき
る。同一のピン20については、型閉力Pの調整により
ガスベント14の深さdを制御できるし、ピン20の交
換によれば、当該ピン20の断面積A、長さLの調整に
よりガスベント14の深さdを制御できる。
【0015】上述により、溶融樹脂材料、製品形
状、射出圧力等に応じて定まる適正深さdのガスベント
14を、金型10に形成できる。従って、バリもショー
トもない製品を得ることができる。
状、射出圧力等に応じて定まる適正深さdのガスベント
14を、金型10に形成できる。従って、バリもショー
トもない製品を得ることができる。
【0016】尚、本発明の圧縮子は、ピン20に限ら
ず、図2(B)に示す如く、板状ブロック30でも良
い。ブロック30は、ピン20と同様に型11(又は1
2)に設置され、基端フランジ部30Aを型11の外側
面の凹所11Aに嵌合してこれを押え板17で固定保持
し、ブロック30の先端部を型11の合せ面から突出し
て用いられる。
ず、図2(B)に示す如く、板状ブロック30でも良
い。ブロック30は、ピン20と同様に型11(又は1
2)に設置され、基端フランジ部30Aを型11の外側
面の凹所11Aに嵌合してこれを押え板17で固定保持
し、ブロック30の先端部を型11の合せ面から突出し
て用いられる。
【0017】また、本発明の圧縮子は2つの型11、1
2の双方にかつ同軸上に設けられ、双方の型11、12
に設けた圧縮子を互いにそれらの圧縮方向で衝合させて
も良い。
2の双方にかつ同軸上に設けられ、双方の型11、12
に設けた圧縮子を互いにそれらの圧縮方向で衝合させて
も良い。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、簡素な構
成によりガスベントの深さの適正を図ることができる。
更に、圧縮子を交換するだけで、使用する樹脂に適した
ガスベント形成できるので、同じ可動型と固定型におい
ても樹脂の変更を簡単な操作により可能とする。
成によりガスベントの深さの適正を図ることができる。
更に、圧縮子を交換するだけで、使用する樹脂に適した
ガスベント形成できるので、同じ可動型と固定型におい
ても樹脂の変更を簡単な操作により可能とする。
【図1】図1は射出成形用金型を示す模式図である。
【図2】図2は圧縮子を示す模式図である。
【図3】図3はピンの圧縮状態を示す模式図である。
【図4】図4は従来の射出成形用金型を示す模式図であ
る。
る。
【図5】図5は射出成形品を示す模式図である。
10 射出成形用金型
11、12 型
13 キャビティ
14 ガスベント
20 ピン(圧縮子)
30 ブロック(圧縮子)
Claims (3)
- 【請求項1】 2つの型の合せ部にガスベントを設ける
射出成形用金型において、 少なくとも一方の型に圧縮子を設け、2つの型の型閉力
により、それら2つの型の合せ部でこの圧縮子を圧縮
し、圧縮子の圧縮歪み量に見合う深さのガスベントを形
成可能とすることを特徴とする射出成形用金型。 - 【請求項2】 請求項1に記載の射出成形用金型に用い
る圧縮子。 - 【請求項3】 請求項1に記載の射出成形用金型を用い
た射出成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001218707A JP2003025388A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 射出成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001218707A JP2003025388A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 射出成形用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003025388A true JP2003025388A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19052853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001218707A Withdrawn JP2003025388A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 射出成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003025388A (ja) |
-
2001
- 2001-07-18 JP JP2001218707A patent/JP2003025388A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000246361A (ja) | パイプ材のハイドロフォーミング方法 | |
JP2005075002A (ja) | 燃料タンクのブロー成形方法及び装置 | |
KR970061492A (ko) | 열가소성 수지로 이루어진 중공 성형체의 제조 방법 | |
JP5554015B2 (ja) | 成形用金型 | |
JP2003025388A (ja) | 射出成形用金型 | |
JP2008162213A (ja) | 射出成形金型 | |
JP3666981B2 (ja) | ブロー成型用金型 | |
JP2006187969A (ja) | レンズ成形金型 | |
CN210651692U (zh) | 真空注塑模具 | |
JP2701681B2 (ja) | 樹脂成形品の製造方法及び成形用金型装置 | |
JPH04327921A (ja) | 樹脂成形品の製造方法 | |
JP2002292687A (ja) | 厚みが一端部から他端部に向けて漸減するくさび形状の導光板の射出圧縮成形用金型及びこれを用いる導光板の製造方法 | |
JP6183561B2 (ja) | ワックス型射出成型用のクランプ装置及びワックス型の製造方法 | |
JP2003251416A (ja) | 中空材の端部成形装置 | |
JP3109553B2 (ja) | 射出成形用金型装置 | |
JP2021123052A (ja) | 射出圧縮成形装置及び射出圧縮成形方法 | |
KR100852073B1 (ko) | 단일한 테이퍼관을 출발소관으로 하는 액압 벌징 가공 장치및 액압 벌징 가공 방법 | |
JP3625749B2 (ja) | 繊維強化樹脂の成形方法、およびその成形方法を用いて製造された膨張成形品 | |
JPS58222829A (ja) | ゲ−ト切断成形用金型 | |
JP4640927B2 (ja) | 樹脂成形金型、および樹脂成形品の製造方法 | |
JP2004181634A (ja) | 成形金型装置 | |
JP2000094484A (ja) | 射出圧縮成形光学樹脂シート、射出圧縮成形装置および射出圧縮成形方法 | |
JPH1180805A (ja) | 焼結部材の製造方法 | |
JPH11320620A (ja) | 射出成形用金型 | |
JP2006056226A (ja) | 金型のスライドコア駆動機構 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |