JP2003025361A - 有孔発泡プラスチック及びその製法 - Google Patents
有孔発泡プラスチック及びその製法Info
- Publication number
- JP2003025361A JP2003025361A JP2001217687A JP2001217687A JP2003025361A JP 2003025361 A JP2003025361 A JP 2003025361A JP 2001217687 A JP2001217687 A JP 2001217687A JP 2001217687 A JP2001217687 A JP 2001217687A JP 2003025361 A JP2003025361 A JP 2003025361A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foamed plastic
- foaming
- perforated
- resin
- foamed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
この発泡プラスチックの製法を開発する。 【構成】 加熱発泡により成形される樹脂フォーム材で
あって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上で
開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック。ま
た、この製法として、内部に棒状突起物を有する発泡成
形型に、樹脂、発泡剤、その他必要な配合物を注入し、
加熱発泡を行う製法。別の製法として、加熱発泡成形に
より得た発泡プラスチックに、針状物を刺すことにより
孔を開けることを特徴とする有孔発泡プラスチックの製
法。
Description
れる発泡プラスチック、及びこの発泡プラスチックの製
法に関する。
物品包装のための充填材、保護材、衝撃緩和材など、熱
可塑性樹脂フォーム材、熱硬化性樹脂フォーム材、いわ
ゆる発泡プラスチックは広く様々な用途で使用されてい
る。
た発泡プラスチックは通気性が無く、従って吸音性能を
ほとんど有さない。
車の衝突時などの衝撃から車室内の乗員を保護するた
め、熱可塑性樹脂フォーム材が使用される場合がある。
ーム材を芯材に使用した自動車フロアの嵩上げ材を特許
出願している。
性能を付与した発泡プラスチック、及びこの発泡プラス
チックの製法を開発することを課題とする。
して、本発明者らは鋭意研究の結果、発泡成形された発
泡プラスチックに、特定面積以下の孔を特定の開孔率で
開けた発泡プラスチックを開発したものであり、しかし
て本発明の要旨は以下に存する。
であって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上
で開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック。
フォーム材の厚さ方向に貫通している孔を有することを
特徴とする、上記記載の有孔発泡プラスチック。フォー
ム材の少なくとも片側に、シート状吸音材が積層されて
いることを特徴とする、上記記載の有孔発泡プラスチッ
ク。型の内部に棒状突起物を有する型に、樹脂、発泡
剤、その他必要な配合物を注入し、加熱発泡を行うこと
を特徴とする有孔発泡プラスチックの製法。加熱発泡成
形により得た発泡プラスチックに、棒状物を刺すことに
より孔を開けることを特徴とする有孔発泡プラスチック
の製法。
各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を原材料として、製法
としてはビーズ発泡法、押出発泡法、常圧発泡法、加圧
発泡法等が知られているが、本発明における発泡プラス
チックは、いずれの製法で得られる発泡プラスチックも
使用することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂等を例示することができる。熱硬化性樹
脂としては、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、フェノール
樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂等を例示することが
できる。
状の樹脂と、発泡剤として低沸点炭化水素、ハロゲン化
炭化水素、化学発泡剤等が定量に計量されて、押出機に
よって発泡され、発泡したフォーム材はロールに巻き取
られてロール状のシートや、一定寸法に切断して定尺の
ボードなどの形状のフォーム材となる。常圧発泡法は、
混合、押出を経て放射線架橋、あるいは化学架橋を経
て、フォーム材を得る方法である。加圧発泡は、加圧架
橋によりまず発泡性の架橋体を生成させて、これを常圧
で発泡させるという方法を取るものである。
は発泡ビーズを製造することである。現在広く行われて
いる発泡ビーズの製法は、重合法と含浸法である。重合
法は、主としてブタン、ペンタンなどの飽和炭化水素系
の発泡剤と触媒とを、使用する樹脂のモノマーに加え
て、重合容器の中で懸濁重合することにより得られる。
含浸法は、ペレット状、あるいは球状の使用する樹脂を
分散溶液とともに圧力釜に入れ、プロパン、ブタン等の
飽和炭化水素系の発泡剤を圧入し、攪拌することにより
発泡剤を樹脂に浸透、拡散させることで得られる。
泡プラスチックは、通常通気性が全く無いか、あるいは
ほとんど無いといって良い程度であるため、吸音性能は
ほとんど期待できない。そこで本発明では、面積が1m
m2以上の孔が、開孔率3%以上で開いている発泡プラ
スチックを開発したものである。1つの孔の面積は1m
m2以上である必要がある。1mm2未満の面積である
と、必要な吸音効果が得られない。また開孔率は、3%
以上が適当であり、3%未満であると十分な吸音性能が
得られない虞れがある。
なく、また貫通していても良い。発泡プラスチックの表
面に、上記条件の孔を開けた場合には、いわゆるヘルム
ホルツ型の吸音構造体となり、吸音効果を顕現する。ま
た貫通孔を開けた場合には、より好ましくはシート状の
吸音材を積層する構成とするのが望ましく、孔により発
生する通気性と、積層されたシート状吸音材によって高
い吸音効果を得られる。
孔を開けるには、いくつか方法が考えられるが、その1
は、発泡成形時に針状、棒状の突起物を有する発泡成形
型内で発泡成形を行う方法である。突起物の径、長さを
調節することにより、形成される孔が貫通孔となるか、
表面孔となるか、開孔率などを替えることができる。そ
の2は、発泡成形後のフォーム材に、針状物、棒状物を
刺すなどの任意の後加工方法により、発泡プラスチック
の厚さ方向に孔を開けることである。この際に、針状
物、棒状物等を加熱することにより、容易に細い孔を形
成することが可能である。
ても必要十分な吸音性能を有するものであるが、この片
側、あるいは両側に、シート状の吸音材を積層すること
により、一層の吸音効果の向上を得ることができる。シ
ート状の吸音材は特に限定されないが、布、不織布、レ
ジンフェルト、熱可塑フェルト、ニードルフェルト等が
例示できる。
れた吸音性を有するため、衝撃緩和、断熱性と同時に、
吸音性能を必要とする個所に使用することが特に有効で
ある。例えば建築用断熱材に使用することで断熱性に加
えて吸音性能を付与して、快適な室内空間を得ることが
でき、自動車のダッシュパネル下部に使用される衝突の
衝撃緩衝材に使用することで、エンジンルームからの騒
音を吸音する効果を追加できる。また、自動車のフロア
嵩上げ材に使用することで、ロードノイズの低減にも効
果を発揮することができる。
に実施例を記載する。いうまでもなく、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
成し、この発泡ビーズを使用して、型内部にフォームの
厚さと同じ長さの、面積が5mm2である針状物を多数
設置された成形型内に注入し、蒸気加熱発泡、乾燥工程
を経て、厚さ20mmの直方体の発泡ポリスチレンフォ
ーム材を得た。この発泡ポリスチレンフォーム材には、
面積5mm2の貫通孔が多数形成され、その開孔率は1
0%であった。
成し、この発泡ビーズを使用して成形型内に注入し、蒸
気加熱発泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体の
発泡ポリエチレンフォーム材を得た。この発泡エチレン
フォーム材に、多数の針状物を有する200℃に加熱さ
れた金属成形冶具を刺し、面積5mm2の貫通孔を形成
し、開孔率は20%であった。
生成し、この発泡ビーズを使用して成形型内に注入し、
蒸気加熱発泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体
の発泡ポリプロピレンフォーム材を得た。この発泡ポリ
プロピレンフォーム材に、多数の針状物を有する200
℃に加熱された金属成形冶具を刺し、面積5mm2の貫
通孔を形成し、開孔率は20%であった。このフォーム
材に、厚さ3mmのレジンフェルトからなるシート状吸
音材を積層した。
し、この発泡ビーズを成形型内に注入し、蒸気加熱発
泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体の発泡ポリ
スチレンフォーム材を得た。
を、JIS A 1406 に規定される残響室法吸音率の測定
法、により、特定周波数における吸音率を測定した。
単位は% 周波数(Hz) 500 1000 2000 4000 実施例1 7.8 22.5 71.2 31.0 実施例2 11.5 30.5 68.0 30.0 実施例3 60.0 84.0 60.0 86.0 比較例 5.5 15.0 36.0 23.0 実施例1〜実施例3の有孔フォーム材は、いずれも比較
例の樹脂フォーム材と比較して、可聴範囲の周波数帯域
において最小で2dB〜最大で54dBの吸音率の向上
が認められた。
はなし得なかった衝撃緩和性、あるいは断熱性と、吸音
性の両立を果たすものであり、産業上様々な分野におい
て応用が期待されるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】加熱発泡により成形される樹脂フォーム材
であって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上
で開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック - 【請求項2】フォーム材の厚さ方向に貫通している孔を
有することを特徴とする、請求項1に記載された有孔発
泡プラスチック - 【請求項3】フォーム材の少なくとも片側に、シート状
吸音材が積層されていることを特徴とする、請求項1又
は2に記載の有孔発泡プラスチック - 【請求項4】型の内部に棒状突起物を有する型に、必要
な配合物を注入し、加熱発泡を行うことを特徴とする有
孔発泡プラスチックの製法 - 【請求項5】加熱発泡成形により得た発泡プラスチック
に、棒状物を刺すことにより孔を開けることを特徴とす
る有孔発泡プラスチックの製法
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001217687A JP2003025361A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 有孔発泡プラスチック及びその製法 |
US10/196,558 US20030040547A1 (en) | 2001-07-18 | 2002-07-17 | Sound absorptive foamed plastic and production method thereof |
US11/289,301 US20060073323A1 (en) | 2001-07-18 | 2005-11-30 | Sound absorptive foamed plastic and production method thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001217687A JP2003025361A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 有孔発泡プラスチック及びその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003025361A true JP2003025361A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19051967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001217687A Pending JP2003025361A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 有孔発泡プラスチック及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003025361A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005055466A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Kasai Kogyo Co Ltd | 車両用吸音材及びその製造方法 |
JP2005119257A (ja) * | 2003-09-24 | 2005-05-12 | Kaneka Corp | 発泡性吸音材の製造方法及びその方法により製造された発泡性吸音材 |
-
2001
- 2001-07-18 JP JP2001217687A patent/JP2003025361A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005055466A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Kasai Kogyo Co Ltd | 車両用吸音材及びその製造方法 |
JP2005119257A (ja) * | 2003-09-24 | 2005-05-12 | Kaneka Corp | 発泡性吸音材の製造方法及びその方法により製造された発泡性吸音材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Rastegar et al. | Sound-absorbing porous materials: a review on polyurethane-based foams | |
US9056961B2 (en) | Melamine-resin foams comprising hollow microbeads | |
TW460518B (en) | Preparing process of cellular thermoplastic polymer foam and manufactured products thereof, and foam suitable for use therein | |
KR100686487B1 (ko) | 단열 성능이 개선된 흡음성 중합체 발포체 및 이의 제조방법 | |
CN101678575B (zh) | 能量吸收部件 | |
KR101267297B1 (ko) | 차량 에너지 흡수를 위한 개선된 발포체 | |
CA2339847C (en) | Acoustical open-cell polyolefins and process for making | |
US20050158536A1 (en) | Molded body of thermoplastic resin having sound absorption characteristics | |
JP2009527382A5 (ja) | ||
CN104059213A (zh) | 有碳纳米管的发泡聚氨酯泡沫的车用吸音材料及制备方法 | |
KR20070085320A (ko) | 동적 충격 용도를 위한 충격 흡수 부재 | |
JPH10329220A (ja) | 吸音用熱可塑性樹脂粒子成形体 | |
JP2003140659A (ja) | 吸音発泡プラスチック及びその製法 | |
US6191178B1 (en) | Polycarbonate resin foam and shock absorber using the same | |
US20060073323A1 (en) | Sound absorptive foamed plastic and production method thereof | |
JP2003025362A (ja) | 通気性を有する発泡プラスチック及びその製法 | |
JP2003025361A (ja) | 有孔発泡プラスチック及びその製法 | |
JP2001353763A (ja) | ポリオレフィン系樹脂連続気泡押出発泡シート | |
JP4285944B2 (ja) | 有孔発泡プラスチック | |
JP2007045979A (ja) | 自動車用内装材 | |
EP1016511B1 (en) | Molded body of thermoplastic resin having sound absorption characteristics | |
JP2008207763A (ja) | 吸音材とその成形方法 | |
JP2004042742A (ja) | 車載工具等の収納ケース | |
JP4393880B2 (ja) | 薄幅溝を有する合成樹脂発泡成形体 | |
JPH01207459A (ja) | 軽量・剛性構造材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060629 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060704 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060830 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070313 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070502 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090326 |