JP2003025361A - 有孔発泡プラスチック及びその製法 - Google Patents

有孔発泡プラスチック及びその製法

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JP2003025361A
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foamed plastic
foaming
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resin
foamed
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Yoshiaki Watanabe
佳昭 渡邉
Hiroyuki Kurihara
洋幸 栗原
Takanori Yumoto
隆範 湯本
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Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸音性能を付与した発泡プラスチック、及び
この発泡プラスチックの製法を開発する。 【構成】 加熱発泡により成形される樹脂フォーム材で
あって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上で
開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック。ま
た、この製法として、内部に棒状突起物を有する発泡成
形型に、樹脂、発泡剤、その他必要な配合物を注入し、
加熱発泡を行う製法。別の製法として、加熱発泡成形に
より得た発泡プラスチックに、針状物を刺すことにより
孔を開けることを特徴とする有孔発泡プラスチックの製
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種用途に使用さ
れる発泡プラスチック、及びこの発泡プラスチックの製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵を要する物品の断熱輸送や保管箱、
物品包装のための充填材、保護材、衝撃緩和材など、熱
可塑性樹脂フォーム材、熱硬化性樹脂フォーム材、いわ
ゆる発泡プラスチックは広く様々な用途で使用されてい
る。
【0003】しかしながら、通常の製法により製造され
た発泡プラスチックは通気性が無く、従って吸音性能を
ほとんど有さない。
【0004】一方、優れた衝撃緩和性を利用して、自動
車の衝突時などの衝撃から車室内の乗員を保護するた
め、熱可塑性樹脂フォーム材が使用される場合がある。
【0005】また、本出願人からは、熱可塑性樹脂フォ
ーム材を芯材に使用した自動車フロアの嵩上げ材を特許
出願している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、吸音
性能を付与した発泡プラスチック、及びこの発泡プラス
チックの製法を開発することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決せんと
して、本発明者らは鋭意研究の結果、発泡成形された発
泡プラスチックに、特定面積以下の孔を特定の開孔率で
開けた発泡プラスチックを開発したものであり、しかし
て本発明の要旨は以下に存する。
【0008】加熱発泡により成形される樹脂フォーム材
であって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上
で開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック。
フォーム材の厚さ方向に貫通している孔を有することを
特徴とする、上記記載の有孔発泡プラスチック。フォー
ム材の少なくとも片側に、シート状吸音材が積層されて
いることを特徴とする、上記記載の有孔発泡プラスチッ
ク。型の内部に棒状突起物を有する型に、樹脂、発泡
剤、その他必要な配合物を注入し、加熱発泡を行うこと
を特徴とする有孔発泡プラスチックの製法。加熱発泡成
形により得た発泡プラスチックに、棒状物を刺すことに
より孔を開けることを特徴とする有孔発泡プラスチック
の製法。
【0009】本発明になる発泡プラスチックは、公知の
各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を原材料として、製法
としてはビーズ発泡法、押出発泡法、常圧発泡法、加圧
発泡法等が知られているが、本発明における発泡プラス
チックは、いずれの製法で得られる発泡プラスチックも
使用することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂等を例示することができる。熱硬化性樹
脂としては、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、フェノール
樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂等を例示することが
できる。
【0010】押出発泡法では、核となる粒状、ペレット
状の樹脂と、発泡剤として低沸点炭化水素、ハロゲン化
炭化水素、化学発泡剤等が定量に計量されて、押出機に
よって発泡され、発泡したフォーム材はロールに巻き取
られてロール状のシートや、一定寸法に切断して定尺の
ボードなどの形状のフォーム材となる。常圧発泡法は、
混合、押出を経て放射線架橋、あるいは化学架橋を経
て、フォーム材を得る方法である。加圧発泡は、加圧架
橋によりまず発泡性の架橋体を生成させて、これを常圧
で発泡させるという方法を取るものである。
【0011】ビーズ発泡法においては、製法の第1段階
は発泡ビーズを製造することである。現在広く行われて
いる発泡ビーズの製法は、重合法と含浸法である。重合
法は、主としてブタン、ペンタンなどの飽和炭化水素系
の発泡剤と触媒とを、使用する樹脂のモノマーに加え
て、重合容器の中で懸濁重合することにより得られる。
含浸法は、ペレット状、あるいは球状の使用する樹脂を
分散溶液とともに圧力釜に入れ、プロパン、ブタン等の
飽和炭化水素系の発泡剤を圧入し、攪拌することにより
発泡剤を樹脂に浸透、拡散させることで得られる。
【0012】これらの従来公知の方法により得られる発
泡プラスチックは、通常通気性が全く無いか、あるいは
ほとんど無いといって良い程度であるため、吸音性能は
ほとんど期待できない。そこで本発明では、面積が1m
2以上の孔が、開孔率3%以上で開いている発泡プラ
スチックを開発したものである。1つの孔の面積は1m
2以上である必要がある。1mm2未満の面積である
と、必要な吸音効果が得られない。また開孔率は、3%
以上が適当であり、3%未満であると十分な吸音性能が
得られない虞れがある。
【0013】開ける孔は、必ずしも貫通孔である必要は
なく、また貫通していても良い。発泡プラスチックの表
面に、上記条件の孔を開けた場合には、いわゆるヘルム
ホルツ型の吸音構造体となり、吸音効果を顕現する。ま
た貫通孔を開けた場合には、より好ましくはシート状の
吸音材を積層する構成とするのが望ましく、孔により発
生する通気性と、積層されたシート状吸音材によって高
い吸音効果を得られる。
【0014】発泡プラスチックに表面孔、あるいは貫通
孔を開けるには、いくつか方法が考えられるが、その1
は、発泡成形時に針状、棒状の突起物を有する発泡成形
型内で発泡成形を行う方法である。突起物の径、長さを
調節することにより、形成される孔が貫通孔となるか、
表面孔となるか、開孔率などを替えることができる。そ
の2は、発泡成形後のフォーム材に、針状物、棒状物を
刺すなどの任意の後加工方法により、発泡プラスチック
の厚さ方向に孔を開けることである。この際に、針状
物、棒状物等を加熱することにより、容易に細い孔を形
成することが可能である。
【0015】本発明の発泡プラスチックは、単体であっ
ても必要十分な吸音性能を有するものであるが、この片
側、あるいは両側に、シート状の吸音材を積層すること
により、一層の吸音効果の向上を得ることができる。シ
ート状の吸音材は特に限定されないが、布、不織布、レ
ジンフェルト、熱可塑フェルト、ニードルフェルト等が
例示できる。
【0016】本発明になる有孔発泡プラスチックは、優
れた吸音性を有するため、衝撃緩和、断熱性と同時に、
吸音性能を必要とする個所に使用することが特に有効で
ある。例えば建築用断熱材に使用することで断熱性に加
えて吸音性能を付与して、快適な室内空間を得ることが
でき、自動車のダッシュパネル下部に使用される衝突の
衝撃緩衝材に使用することで、エンジンルームからの騒
音を吸音する効果を追加できる。また、自動車のフロア
嵩上げ材に使用することで、ロードノイズの低減にも効
果を発揮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の理解に供するため、以下
に実施例を記載する。いうまでもなく、本発明は以下の
実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例1】ポリスチレンモノマーより発泡ビーズを生
成し、この発泡ビーズを使用して、型内部にフォームの
厚さと同じ長さの、面積が5mm2である針状物を多数
設置された成形型内に注入し、蒸気加熱発泡、乾燥工程
を経て、厚さ20mmの直方体の発泡ポリスチレンフォ
ーム材を得た。この発泡ポリスチレンフォーム材には、
面積5mm2の貫通孔が多数形成され、その開孔率は1
0%であった。
【0019】
【実施例2】ポリエチレンモノマーより発泡ビーズを生
成し、この発泡ビーズを使用して成形型内に注入し、蒸
気加熱発泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体の
発泡ポリエチレンフォーム材を得た。この発泡エチレン
フォーム材に、多数の針状物を有する200℃に加熱さ
れた金属成形冶具を刺し、面積5mm2の貫通孔を形成
し、開孔率は20%であった。
【0020】
【実施例3】ポリプロピレンモノマーより発泡ビーズを
生成し、この発泡ビーズを使用して成形型内に注入し、
蒸気加熱発泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体
の発泡ポリプロピレンフォーム材を得た。この発泡ポリ
プロピレンフォーム材に、多数の針状物を有する200
℃に加熱された金属成形冶具を刺し、面積5mm2の貫
通孔を形成し、開孔率は20%であった。このフォーム
材に、厚さ3mmのレジンフェルトからなるシート状吸
音材を積層した。
【0021】
【比較例】ポリスチレンモノマーより発泡ビーズを生成
し、この発泡ビーズを成形型内に注入し、蒸気加熱発
泡、乾燥工程を経て、厚さ20mmの直方体の発泡ポリ
スチレンフォーム材を得た。
【0022】
【試験方法】実施例1〜3、及び比較例のフォーム材
を、JIS A 1406 に規定される残響室法吸音率の測定
法、により、特定周波数における吸音率を測定した。
【0023】
【結果】実施例1〜3の吸音率は、次の通りであった。
単位は% 周波数(Hz) 500 1000 2000 4000 実施例1 7.8 22.5 71.2 31.0 実施例2 11.5 30.5 68.0 30.0 実施例3 60.0 84.0 60.0 86.0 比較例 5.5 15.0 36.0 23.0 実施例1〜実施例3の有孔フォーム材は、いずれも比較
例の樹脂フォーム材と比較して、可聴範囲の周波数帯域
において最小で2dB〜最大で54dBの吸音率の向上
が認められた。
【0024】
【発明の効果】本発明になる発泡プラスチックは、従来
はなし得なかった衝撃緩和性、あるいは断熱性と、吸音
性の両立を果たすものであり、産業上様々な分野におい
て応用が期待されるものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK12 BA02 BA07 DG15 DJ01A EH31A EJ02A GB15 GB31 JH01B JJ02 JK11 YY00A 4F212 AA13 AE06 AG20 UA01 UC05 UC07 UK02 UW25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱発泡により成形される樹脂フォーム材
    であって、面積が1mm2以上の孔が、開孔率3%以上
    で開いていることを特徴とする有孔発泡プラスチック
  2. 【請求項2】フォーム材の厚さ方向に貫通している孔を
    有することを特徴とする、請求項1に記載された有孔発
    泡プラスチック
  3. 【請求項3】フォーム材の少なくとも片側に、シート状
    吸音材が積層されていることを特徴とする、請求項1又
    は2に記載の有孔発泡プラスチック
  4. 【請求項4】型の内部に棒状突起物を有する型に、必要
    な配合物を注入し、加熱発泡を行うことを特徴とする有
    孔発泡プラスチックの製法
  5. 【請求項5】加熱発泡成形により得た発泡プラスチック
    に、棒状物を刺すことにより孔を開けることを特徴とす
    る有孔発泡プラスチックの製法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055466A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Kasai Kogyo Co Ltd 車両用吸音材及びその製造方法
JP2005119257A (ja) * 2003-09-24 2005-05-12 Kaneka Corp 発泡性吸音材の製造方法及びその方法により製造された発泡性吸音材

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