JP2003024888A - テープ状部材の洗浄装置 - Google Patents

テープ状部材の洗浄装置

Info

Publication number
JP2003024888A
JP2003024888A JP2001214819A JP2001214819A JP2003024888A JP 2003024888 A JP2003024888 A JP 2003024888A JP 2001214819 A JP2001214819 A JP 2001214819A JP 2001214819 A JP2001214819 A JP 2001214819A JP 2003024888 A JP2003024888 A JP 2003024888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
shaped member
cleaning
cleaning liquid
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001214819A
Other languages
English (en)
Inventor
Giichi Nozoe
義一 野添
Kohei Mori
康平 森
Kiyotaka Ichien
清孝 一円
Yoshikazu Nakagawa
嘉和 中川
Masahiro Katsuragi
正弘 桂木
Seiji Uematsu
清治 上松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Original Assignee
Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Kansai Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd, Kansai Nippon Electric Co Ltd filed Critical Renesas Semiconductor Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001214819A priority Critical patent/JP2003024888A/ja
Publication of JP2003024888A publication Critical patent/JP2003024888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄時に擦れ合ってテープ表面のキズができ
ると新たな異物を発生するという問題があった。 【解決手段】 洗浄槽25内でテープ状部材20を略U
字状にガイドして洗浄液26に浸漬させ、洗浄液26中
でテープ状部材20に超音波振動を付与し、洗浄液26
から出て上昇移動するテープ状部材20に洗浄液を吹付
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテープ状部材を連続
的に洗浄しテープ状部材に付着した異物を除去する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】TAB式半導体装置は、図4に示すよう
に所定の間隔で透孔1aを穿設した絶縁テープ1に銅箔
を積層し、この銅箔をエッチングして前記透孔1a内に
延在するインナリード2aと絶縁テープ1上に位置する
アウタリード2bとを形成したTABテープ3を用い、
図5に示すように透孔1a内に半導体ペレット4を配置
して半導体ペレット4上の電極4aとインナリード2a
とを電気的に接続した後、絶縁テープ1のアウタリード
2bを含む領域を切断して製造される。この製造過程で
TABテープ3はリール(図示せず)に巻回されて保管
され、工程間を移動される。そしてリールから繰り出さ
れたTABテープ3は所定の作業がなされた後、再度リ
ールに巻き取られる。
【0003】TABテープ3のインナリード2aは変形
し易く、インナリード2aと半導体ペレットの接続部も
外力が加えられると断線し易いため、TABテープ3は
図6に示すスペーサテープ5を介してリールに巻き取ら
れる。このスペーサテープ5は一般的に両側に沿って一
定間隔でエンボス5aを形成し、このエンボス5aの高
さでリールに巻回されたTABテープ3の下層と上層と
の間に十分な空隙を形成し、インナリード2aの変形な
どを防止している。
【0004】ところでTAB式半導体装置のインナリー
ド2aは薄い銅箔をエッチングして形成されるためリー
ド2aの巾や配列間隔を狭くすることができ高密度実装
に好適である。一方、リード2aの巾や間隔が100μ
m程度に狭くなると、微細な異物がリード2a上やリー
ド2a間に付着し易くなり、静電的に付着した異物は除
去が困難で、導電性異物がリード2a間に付着するとリ
ード2a間の耐電圧を低下させたり、リード2a間を短
絡させ半導体装置の信頼性を低下させるという問題があ
った。また異物が剥落してTAB式半導体装置上の他の
部分やこの半導体装置が実装される印刷配線基板上の不
所望部分に付着することによっても電子回路装置の信頼
性を低下させるという問題があった。特に繰返し利用さ
れるスペーサテープ5は異物が付着していないTABテ
ープに異物を転写する虞があるため異物除去は重要であ
った。
【0005】この異物を除去する方法としてスペーサテ
ープ5を徐電処理して異物の剥離を容易にした上で吹付
ノズルと吸引ダクトの間を通過させ高圧エアにより異物
を吹き飛ばし除去する方法があるが、吸引ダクトから外
れた微細な異物は浮遊し再付着する虞があるため、一般
的には純水やアルコールを沁み込ませた不織布でテープ
状部材を拭き取り除去している。
【0006】一方、テープ状部材を自動的に洗浄する装
置として特開平8−1122号公報(先行技術1)が知
られている。この洗浄装置の構造を図7に示す。図にお
いて、6はテープ状部材で、リール7から繰り出され水
平移動してリール8に巻き取られる。9はテープ状部材
6の水平移動経路に配置されたタンクで、内部が3つの
部屋に区画され、両端と各区画壁にはテープ状部材6が
通過する窓が形成されている。タンク9内で区画された
部屋はテープ状部材6の移動方向に沿って順次、洗浄槽
部10、リンス部11、乾燥部12に設定されている。
13は洗浄液タンクで、図示省略するがポンプが配置さ
れ、洗浄槽部10と洗浄液タンク13との間はパイプ1
4a、14bにより接続され、洗浄液15が循環する。
16は洗浄槽部10内に配置され、洗浄液15中でテー
プ状部材6に超音波振動を付与する超音波発生装置で、
洗浄効果を良好なものにするためテープ状部材6の両側
で送り方向に互い違いに配置している。17は洗浄液タ
ンク13とリンス部11内に配置されたリンス液供給ノ
ズル18との間に挿入された蒸留再生装置で、油などの
不純物を含んだ洗浄液15を蒸留しリンス液として利用
するものである。リンス部11に供給されたリンス液は
図示省略するパイプを通り洗浄液タンク13に戻され
る。19a、19bは乾燥部12内でテープ状部材6に
上下から熱風を供給し乾燥させる一対のダクトを示す。
【0007】この装置は洗浄槽部10内で洗浄液15中
でテープ状部材6に超音波振動を付与し、テープ状部材
6に付着した異物を除去し、異物が除去されたテープ状
部材6をリンス部11、乾燥部12に順次送ることによ
り効率良くテープ状部材6を洗浄することができる。
【0008】また図示省略するが特開平5−22046
0号公報(先行技術2)には超音波振動子を被洗浄物に
当接して、超音波振動子を被洗浄物の間に洗浄液を微少
量供給して、超音波振動子を振動させて汚れを洗浄液中
に流出させるようにした洗浄装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで図7に示す先
行技術1に開示された洗浄装置は、内部を区画したタン
ク9内にテープ状部材6を挿通しているため、洗浄槽部
10とリンス部11の両端壁に液留めパッキングをそれ
ぞれ配置する必要があるが、テープ状部材6に付着した
異物が油膜など拭き取り除去可能な異物であればこのパ
ッキングによって除去することができる。
【0010】しかしながら異物が微細な固形物の場合に
は、パッキング部分でテープ状部材と異物が擦れ合い、
新たな異物を発生する虞があった。特にTABテープ用
のスペーサテープの場合、繰返し利用されるため、擦れ
合いによりテープ表面のキズが広がると異物の発生量が
増大することが問題であった。この異物は電気的に絶縁
性であるため耐電圧低下や短絡の問題はないが、半導体
ペレット上の電極とインナリードの間に位置すると電気
的接続を損なう虞があるため、洗浄により表面が傷つく
ことは問題であった。
【0011】また洗浄液15を再生してリンス液として
利用するため、リンス液に異物が混入するとリンス時に
異物がテープ状部材6に再付着するという問題もあっ
た。また一つのタンク9内を仕切っているため乾燥部1
2の熱が洗浄槽部10に伝達されやすく洗浄液15が温
度上昇すると超音波振動による洗浄効果が変化し、高温
の洗浄液中で樹脂製テープ状部材6が延びるという問題
があった。
【0012】また先行技術2は超音波振動子を直接、被
洗浄物に当てるため、洗浄液を大量に供給したとしても
剥離させた異物が被洗浄物に再付着する虞がありテープ
状部材の洗浄にこの技術を直ち適用できなかった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題の解決
を目的として提案されたもので洗浄液が循環供給される
洗浄槽と、洗浄槽内でテープ状部材を略U字状にガイド
して移動させ、移動経路底部に位置するテープ状部材を
洗浄液に浸漬させるテープ移動手段と、下端が洗浄槽内
の洗浄液中に浸漬されてテープ状部材と対向し超音波振
動を付与する超音波振動体と、洗浄液から出て上昇移動
するテープ状部材に洗浄液を吹付けるノズルとを含み、
ノズルから吐出された洗浄液を洗浄槽に供給するように
したことを特徴とするテープ状部材の洗浄装置を提供す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によるテープ状部材の洗浄
装置は略U字状にガイドされて移動するテープ状部材の
移動経路底部を洗浄液が循環供給される洗浄槽内の洗浄
液中に浸漬させ、洗浄液中でテープ状部材に超音波振動
を付与してテープ状部材に付着した異物を剥離させ、洗
浄液から出て上昇移動するテープ状部材に洗浄液を含む
高圧エアを吹付け、ノズルから吐出された洗浄液を洗浄
槽に戻すことによりテープ状部材の表面に残留した異物
を洗浄槽内に戻すようにしたもので、ノズルから吐出さ
れる洗浄槽に供給される洗浄液によって洗浄槽内の洗浄
液の温度をほぼ一定に保つことができ、洗浄液に浸漬さ
れたテープ状部材の延びを防止することができる。
【0015】また洗浄槽内の洗浄液を所定の液面高さ位
置から排出することにより、洗浄槽内で洗浄液の循環経
路を形成することができ、異物が洗浄槽内に長期間滞留
することを防止でき、さらに洗浄槽から排出された洗浄
液をフィルタを通して洗浄槽に循環供給することにより
異物のない洗浄液を洗浄槽に供給することができる。こ
の場合、洗浄槽内の洗浄液の供給、排出の循環方向が、
テープ状部材の移動方向と逆方向に設定することによ
り、テープ状部材と洗浄液の相対速度を大きくでき、テ
ープ状部材から剥離された異物がテープ状部材に再付着
するのを防止できる。
【0016】またテープ状部材の移動経路をカバーで覆
い、カバー内に清浄化されたエアをき供給することによ
り外来の異物がテープ状部材に付着するのを防止でき
る。
【0017】さらにはテープ状部材をガイドするガイド
体のガイド面をテープ状部材の巾方向に連続した凹湾曲
面させたものを用いることにより、カイド体とテープ状
部材の接触部での異物の発生を防止できる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1から説明する。
図において、20はテープ状部材で、例えばTABテー
プの層間スペーサとして用いられる図6に示すスペーサ
テープで、同一スペーサテープが異なるTABテープに
対して繰返し用いられるものである。21はテープ状部
材20を巻回した供給リール、22は供給リール21か
ら繰り出されたテープ状部材20を巻き取る巻取リール
を示す。23は供給リール21から繰り出されたテープ
状部材20にテンションを与えるテンショナ、24はテ
ンショナ23を通ったテープ状部材20を一対のローラ
24a、24bで挟持し制動する制動ローラ、25は底
部に洗浄液26が供給された洗浄槽で、洗浄液26とし
て純水が用いられている。この洗浄槽25内には、その
上部と洗浄液26に浸漬する下部に順次、テープ状部材
20をガイドするローラ27(27a、27b、27
c、27d)が配置され、テープ状部材20は洗浄槽2
5内で略U字状にガイドされている。洗浄槽25の底部
は図示省略するがローラ27bの一点に向かって傾斜し
ている。28は洗浄槽25の底部の最深部に開口した排
液パイプ、29は排液パイプ28に接続され、洗浄液2
6に含まれる異物を除去する第1のフィルタ、30は第
1のフィルタ29を通った洗浄液26からさらに微小な
異物を除去する第2のフィルタ、31は第1、第2のフ
ィルタ29、30を通り異物が除去され清浄化された洗
浄液26を供給パイプ32を通して再度洗浄槽25のロ
ーラ27c側に戻すポンプを示す。
【0019】洗浄液26の液面高さは図示省略するが排
液パイプ28側の洗浄槽25側壁に開口させた開口窓
(図示せず)の高さ位置で決定される。33は洗浄槽2
5内で下端が洗浄液26に挿入され、洗浄液26中でテ
ープ状部材20と対向し超音波振動を付与する超音波振
動体で、水平移動するテープ状部材20を横断する微小
エリアに超音波エネルギーを集中して供給することので
きる超音波振動体(例えばカイジョー株式会社製、62
81A型振動子)が用いられる。34は洗浄槽25内
で、洗浄液26から出てローラ27dに向かって上昇移
動するテープ状部材20に新鮮な洗浄液を吹付ける洗浄
ノズルで洗浄槽25内の洗浄液26を補充する。35は
洗浄ノズル34の上方でローラ27dに向かって上昇移
動するテープ状部材20に高圧エアを吹付けテープ状部
材20に付着した洗浄液を吹き飛ばすエアノズルを示
す。
【0020】36は洗浄槽25に隣接配置された第1乾
燥部で、テープ状部材20はローラ37(37a、37
b、37c、37d)により略U字状にガイドされる。
またテープ状部材20の移動経路に沿って高圧エアノズ
ル38が配置されている。39は第1乾燥部36に隣接
配置された第2乾燥部で、テープ状部材20はローラ4
0(40a、40b、40c、40d)により略U字状
にガイドされ、テープ状部材20の移動経路に沿って高
温エアノズル41が配置されている。この第2乾燥部3
9を出たテープ状部材20は巻取リール22に巻き取ら
れる。42は上記供給リール21と巻取リール22を含
みその間にある各部を囲撓するカバー、43はカバー4
2内に取り込む外気から異物を除去するエアフィルタ
で、カバー42の前面から外気を取り込みカバー42の
背面のからダクト(図示せず)を通してカバー42の上
方に送られる。44はエアフィルタ43によって清浄化
させたエアをカバー42内の上方から下方に向かって供
給するファンを示す。
【0021】この装置には洗浄槽25から余剰の洗浄液
26を排出するパイプ、第2乾燥部39の高温エアを第
2乾燥部39内で循環させる機構、テープ状部材20の
断線を検出するセンサなどが付設されているが図示省略
する。またテープ状部材20をガイドするガイドローラ
27、37、40などは図2に示すように回転軸A回り
に回転するガイド面Bがテープ状部材20の巾方向に連
続した凹湾曲面に形成されたものを用いている。
【0022】以下にこの装置の動作を説明する。先ず洗
浄されるテープ状部材20を巻回した供給リール21を
本発明による洗浄装置に装着し、テープ状部材20を繰
り出して移動経路に順次装着し、繰り出した先端を巻取
リール22に巻き込む。そしてテープ部材の移動経路に
沿って配置された各部を動作させると、カバー42内に
はエアフィルタ43を通り清浄化されたエアが循環し、
無塵状態が維持される。この状態で供給リール21、巻
取リール22に回転力を付与すると、供給リール21か
らテープ状部材20が繰り出されるが、リール21、2
2の巻径の変化によるテンションの変化をテンショナ2
3によって吸収し、各リール21、22を回転制御する
ことによりテープ状部材20のテンションを一定にし、
送り速度を安定させている。このテンショナ23にはテ
ンションの急激な変化からテープ切れを検出する機構が
設けられている。
【0023】テンショナ23を通ったテープ状部材20
は制動ローラ24を通過して洗浄槽25に供給される。
制動ローラ24は通常はローラ24a、24bが開いて
いるがテンショナ23からテープ切れ信号が与えられる
と、テープ状部材20を挟持し、警告灯を点灯させたり
や警報音を発する。制動ローラ24を通ったテープ状部
材20は洗浄槽25内で下降して洗浄液26中に入り一
定距離水平動して上昇し洗浄槽25の上方に移動する。
樹脂からなるスペーサテープの場合、洗浄液26はテー
プ表面を溶かしたり材料の特性を変化させるような有機
溶剤を含む洗浄液は不適で、中性の界面活性剤を含むも
のもリンス処理が必要であるなどの問題があるため純水
を用いている。洗浄槽25内の洗浄液26は、液面高さ
が一定に保たれて排液パイプ28、第1,第2のフィル
タ29、30、ポンプ31、供給パイプ32によって循
環し、テープ状部材20の移動方向と逆方向に移動して
いる。洗浄槽25から排出された洗浄液26は第1のフ
ィルタ29を通り例えば径が10μmを超える異物が除
去され、さらに第2のフィルタ30によって径が3μm
を超える異物が除去される。従って、洗浄槽25内に供
給される洗浄液26には3μmを超える異物は存在しな
い。
【0024】この洗浄液26中を移動するテープ状部材
20に超音波振動体33によって超音波振動が付与され
る。この超音波振動体33は容器全体を振動させてテー
プ状部材20に超音波振動を付与するものではなく、洗
浄液26を介して直接的にテープ状部材20に超音波振
動を付与するため、洗浄部分に超音波エネルギーを集中
でき、固形の異物をほぼ100%テープ状部材20から
剥離することができる。洗浄槽25の洗浄液深さは30
〜40mmとし、テープ状部材20と超音波振動体33
の間隔は5〜10mmに設定する。
【0025】テープ状部材20の超音波振動体33と対
向する領域は微小振幅しこの領域から離れるとテープ状
部材20は洗浄水26によって制動されて減衰しほとん
ど振動しないためテープ状部材20を安定して移動させ
ることができる。洗浄液26はテープ状部材20の移動
方向と逆方向に移動し、洗浄液26とテープ状部材20
の相対速度が大きいためテープ状部材20から剥離した
異物はテープ状部材20に再付着しにくく、再付着して
も直ちに剥離される。
【0026】このようにしてテープ状部材20から剥離
した異物は、洗浄液26の移動方向に移動するが、軽い
異物は洗浄液26の表面や上層部分を移動し、開口窓か
らあふれて洗浄槽25の外部に除去される。また比較的
重い異物は洗浄液26中に沈み、循環する洗浄液26に
よって排液パイプ28から第1,第2のフィルタ29、
30に送られ、径が3μmを超える異物はフィルタに捕
捉される。
【0027】このようにして、表面から異物が剥離され
たテープ状部材20はローラ27cによって上方に曲げ
られ洗浄液26から出て上昇する。この上昇位置で洗浄
ノズル34からテープ状部材20に循環供給される洗浄
液26とは別の新鮮な洗浄液が吹付けられる。洗浄ノズ
ル34は下向きで、上昇するテープ状部材20に洗浄液
を当て、テープ状部材20に残留した異物を洗い流す。
この洗浄水は洗浄槽25内に供給され洗浄液26を補充
し、循環供給される洗浄液26の水位を一定に保つほ
か、洗浄液26に含まれる水溶性異物を希釈する。これ
によってテープ状部材20から洗浄槽25内の洗浄液2
6に含まれる水溶性の異物や3μmより径大の異物を除
去できる。
【0028】洗浄槽25内の洗浄液26は超音波振動体
33が動作すると温度上昇する。液温20℃の静止した
洗浄液26は超音波振動体33を連続動作させると1時
間で40〜50℃に上昇する。このようにして温度上昇
すると超音波出力が変化し洗浄能力が変化するが、洗浄
液26を循環させ、洗浄ノズル34から新鮮な洗浄液を
供給することにより、洗浄液26の液温を22℃程度に
安定させることができる。これにより洗浄中にテープ状
部材が延びるのを防止することができる。
【0029】水洗されたテープ状部材20は上部位置で
エアノズル35から高圧エアが吹き付けられテープ状部
材20表面に残留した洗浄液を吹き飛ばし除去する。こ
のようにして洗浄されたテープ状部材20は第1、第2
の乾燥部36、39に順次送られて十分乾燥され巻取リ
ール22に巻き取られる。
【0030】第1乾燥部36では高圧の乾燥エアを吹付
け、第2の乾燥部39では50℃程度に加熱した乾燥エ
アを吹付けてテープ状部材20を完全に乾燥させる。
【0031】テープ状部材20をカイドするローラとし
て一般的にはテープ状部材よりわずかに広い円周部の両
側に傾斜あるいは直交するフランジを設けたローラが用
いられるが、本発明装置では図2に示す形状のローラを
用いることにより、テープ状部材20が例えば巾が35
mm、48mm、70mmの異なるものでも、テープ状
部材の移動中心を揃えることができ、一時的に傾いても
直ちにテープ状部材20の移動断面を水平にすることが
できる。そのため、テープ状部材20の巾方向の超音波
振動体33とテープ状部材20の間を平行にして間隔を
一定にでき、安定した洗浄ができる。
【0032】またローラ27、37、40とテープ状部
材20の間に間隙を形成できるため、異物がローラによ
ってテープ状部材20に圧着されることはない。
【0033】またテープ状部材20とローラ27の接触
面積を最小に出来るためテープ状部材20に付与された
超音波振動が外部に伝達されにくく、超音波振動の状態
を最良状態にできる。
【0034】この装置はカバー42内に清浄化された空
気が供給され、外部から異物が浸入しないようにされて
いが、何らかの理由でテープ状部材20にかかるテンシ
ョンが急激に変化するとカイドローラとの間ですべりを
生じ擦れたテープ状部材20表面が削れて異物を発生し
これがテープ状部材20に再付着する虞がある。しかし
ながら図2に示すガイドローラはテープ状部材20との
接触面積を最小に出来るためカイドローラとの間ですべ
りを生じても擦れ合う面積が小さく、異物を発生しにく
い。そのため装置内部での異物の発生を最小にできる。
また第1,第2の乾燥部36、39ではテープ状部材2
0の移動経路の方向を変化させる部分で、テープ状部材
20とローラの間に空隙を形成でき、この空隙に高温エ
アを供給できるため、ローラ部分での乾燥も十分にでき
る。
【0035】本発明による上記装置の洗浄効果を35m
m巾のスペーサテープについて確認した。まずテープの
移動速度を変化させ洗浄の前後でテープに付着した異物
の数を顕微鏡を用いて計測し、異物の除去率を確認し
た。テープの移動速度を20mm/秒から50mm/秒
の間で変化させたとき、除去率は95.8%から91.
6%で、90%以上の除去率を達成できた。テープの表
面状態、即ち、光沢面と梨子地面のいずれも除去率は変
わらなかった。残留した異物はテープにこびりついた異
物を除くと3μmより十分小さいもので、スペーサテー
プとして繰返し利用するのに支障のないものであった。
また洗浄前後でテープの移動速度とは係わりなく、テー
プの長さの変化は認められず、エンボスの形状、高さ、
間隔ともに変化がなくスペーサテープとしての繰返し利
用に支障のないものであった。またスペーサテープ表面
の洗浄前後の傷、破損の状態を顕微鏡を用い目視検査し
たが、傷の発生は皆無であった。また巾が48mm、7
0mmのテープ状部材でも異物の除去率は90%以上
で、良好な洗浄ができた。
【0036】尚、洗浄槽25内の上部ローラ27a、2
7dは洗浄槽25内壁に直接固定することができるが、
洗浄液26を収容した部分を上下動可能としたり、下部
ローラ27b、27cを一枚の平板(図示せず)に上下
方向に可動に支持することにより、テープ状部材20を
洗浄液26に浸漬しない状態でローラ27に装着し、そ
の後、下部ローラ27b,27c間のテープ状部材20
を洗浄液26に浸漬させることができる。また超音波振
動体33は上下動可能に支持することにより最適洗浄状
態に調整可能である。
【0037】またカバー42内を循環するエアをイオン
化したり、少なくとも巻取リール22の直前でテープ状
部材20にイオン化したエアを吹付けることにより異物
の再付着を防止できる。また本発明による装置は洗浄液
や高圧エアの圧力調整、テープ状部材の移動速度、洗浄
液剤を適宜選択することにより、TABテープ用のスペ
ーサテープだけでなく、表面に微細なリードを有するT
ABテープ、その他のテープ状部材一般に適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、テープ状
部材の表面に触れることなく異物を洗浄除去でき、除去
した異物の再付着を防止できる。またテープ状部材の表
面を傷つけることなく、また洗浄中にテープ状部材がテ
ンションがかけられた状態で高温に曝されないため延び
変化がなく、繰返し利用されるテープ状部材の洗浄に好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す正断面図
【図2】 本発明装置に適用されるローラの側断面図
【図3】 本発明装置により洗浄されたテープ状部材の
移動速度に対する異物除去率を示すグラフ
【図4】 TABテープを示す要部斜視図
【図5】 図4に示すTABテープの側断面図
【図6】 図4に示すTABテープ用スペーサテープ
【図7】 テープ状部材用洗浄装置の一例を示す正断面
【符号の説明】
20 テープ状部材 25 洗浄槽 26 洗浄液 27 ローラ(テープ移動手段) 33 超音波振動体 34 洗浄ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 嘉和 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 (72)発明者 桂木 正弘 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 (72)発明者 上松 清治 滋賀県大津市晴嵐2丁目9番1号 関西日 本電気株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA08 AB13 AB33 AB47 BB02 BB21 BB82 BB83 BB92 BB98 CC12 CD22 5F044 MM49

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗浄液が循環供給される洗浄槽と、洗浄槽
    内でテープ状部材を略U字状にガイドして移動させ、移
    動経路底部に位置するテープ状部材を洗浄液に浸漬させ
    るテープ移動手段と、下端が洗浄槽内の洗浄液中に浸漬
    されてテープ状部材と対向し超音波振動を付与する超音
    波振動体と、洗浄液から出て上昇移動するテープ状部材
    に洗浄液を吹付けるノズルとを含み、ノズルから吐出さ
    れた洗浄液を洗浄槽に供給するようにしたことを特徴と
    するテープ状部材の洗浄装置。
  2. 【請求項2】ノズルから吐出される洗浄槽に供給される
    洗浄液によって洗浄槽内の洗浄液の温度をほぼ一定に保
    つようにしたことを特徴とする請求項1に記載のテープ
    状部材の洗浄装置。
  3. 【請求項3】洗浄槽内の洗浄液が所定の液面高さ位置か
    ら排出されフィルタを通して洗浄槽に循環供給されるこ
    とを特徴する請求項1に記載のテープ状部材の洗浄装
    置。
  4. 【請求項4】洗浄槽内の洗浄液の供給、排出の循環方向
    が、テープ状部材の移動方向と逆方向であることを特徴
    とする請求項3に記載のテープ状部材の洗浄装置。
  5. 【請求項5】テープ状部材の移動経路がカバーで覆われ
    ていることを特徴とする請求項1に記載のテープ状部材
    の洗浄装置。
  6. 【請求項6】カバー内に清浄化されたエアが供給される
    ことを特徴とする請求項5に記載のテープ状部材の洗浄
    装置。
  7. 【請求項7】テープ状部材をガイドするガイド面がテー
    プ状部材の巾方向に連続した凹湾曲面であることを特徴
    とする請求項1に記載のテープ状部材の洗浄装置。
JP2001214819A 2001-07-16 2001-07-16 テープ状部材の洗浄装置 Pending JP2003024888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214819A JP2003024888A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 テープ状部材の洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214819A JP2003024888A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 テープ状部材の洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003024888A true JP2003024888A (ja) 2003-01-28

Family

ID=19049575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001214819A Pending JP2003024888A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 テープ状部材の洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003024888A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263720A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd テープ材洗浄装置及びテープ材洗浄方法
JP2009291733A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Sawa Corporation 付着物除去装置
KR101036830B1 (ko) * 2009-07-02 2011-05-25 (주)티엔에프 필름의 상하면 동시 세정이 가능한 층 구조의 이물질 제거장치
CN107413757A (zh) * 2017-05-18 2017-12-01 雅拓莱焊接科技(惠州)有限公司 锡带清洗机
CN113245293A (zh) * 2021-04-23 2021-08-13 黄明基 一种基于秸秆纤维桨板中秸秆断裂处离心深度清洁装置
JP7144892B1 (ja) 2022-01-20 2022-09-30 義彦 星原 洗浄装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006263720A (ja) * 2005-02-25 2006-10-05 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd テープ材洗浄装置及びテープ材洗浄方法
JP2009291733A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Sawa Corporation 付着物除去装置
KR101036830B1 (ko) * 2009-07-02 2011-05-25 (주)티엔에프 필름의 상하면 동시 세정이 가능한 층 구조의 이물질 제거장치
CN107413757A (zh) * 2017-05-18 2017-12-01 雅拓莱焊接科技(惠州)有限公司 锡带清洗机
CN113245293A (zh) * 2021-04-23 2021-08-13 黄明基 一种基于秸秆纤维桨板中秸秆断裂处离心深度清洁装置
JP7144892B1 (ja) 2022-01-20 2022-09-30 義彦 星原 洗浄装置
JP2023106225A (ja) * 2022-01-20 2023-08-01 義彦 星原 洗浄装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4709346B2 (ja) ウェーハエッジの洗浄装置
KR100458211B1 (ko) 세정장치
KR101146853B1 (ko) 강판의 세정 방법 및 강판의 연속 세정 장치
KR100881701B1 (ko) 기판세정장치
US20040103915A1 (en) Assisted rinsing in a single wafer cleaning process
KR100852818B1 (ko) 기판 처리 방법, 기판 처리 장치 및 반도체 장치의 제조방법
KR100323502B1 (ko) 액정표시패널의 제조방법 및 이것에 사용되는 세정장치
US6635113B2 (en) Coating apparatus and coating method
KR100299333B1 (ko) 기판세정장치
JPH02257632A (ja) 半導体装置の洗浄方法及びその洗浄装置
JP2003024888A (ja) テープ状部材の洗浄装置
JP2010114123A (ja) 基板処理装置及び基板洗浄方法
US20070221256A1 (en) Methods and apparatus for improving edge cleaning of a substrate
JPH01140727A (ja) 基板洗浄方法
JP2001108977A (ja) 液晶表示装置の製造装置およびその方法
JPH05182945A (ja) 洗浄装置
WO2002083331A1 (fr) Procede et equipement pour nettoyer un substrat
JP2002124502A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP3453022B2 (ja) 現像装置
JP2002141269A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JPH118214A (ja) 洗浄方法および洗浄装置
US20030106567A1 (en) Semiconductor substrate cleaning apparatus, method of cleaning semiconductor substrate and method of manufacturing semiconductor device
US11534804B2 (en) Systems and methods to clean a continuous substrate
JPH05297336A (ja) 基板の洗浄方法及び基板洗浄装置
JP2003243801A (ja) 配線基板の製造方法及び製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041217