JP2003023388A - 路側無線機、移動体側無線機及びこれらを備えた無線システム - Google Patents

路側無線機、移動体側無線機及びこれらを備えた無線システム

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JP2003023388A
JP2003023388A JP2001209060A JP2001209060A JP2003023388A JP 2003023388 A JP2003023388 A JP 2003023388A JP 2001209060 A JP2001209060 A JP 2001209060A JP 2001209060 A JP2001209060 A JP 2001209060A JP 2003023388 A JP2003023388 A JP 2003023388A
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roadside
antenna
frequency
wireless device
mobile
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JP2001209060A
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English (en)
Inventor
Keiichi Morishita
慶一 森下
Kenji Iizuka
健二 飯塚
Masayuki Yasui
真之 泰井
Takashi Maeda
孝士 前田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重化方式で、しかも、通信パフォーマンス
(通信信頼性)の向上などを図ることができる路側無線
機(ETCの路側機器など)など提供する。 【解決手段】 路側機器では、一方の路側アンテナ23
の送信と、他方の路側アンテナ24の受信とを同時に行
う(時分割方式)。また、路側アンテナを受信アンテナ
と送信アンテナとに分離して、受信アンテナは各車線を
カバーする幅の狭い通信領域を形成し、送信アンテナは
幅の広い通信領域を形成する(分離アンテナ方式)。ま
た、車載器では、周波数分割方式において路側アンテナ
送信周波数を検知する際、受信電波の周波数を中間周波
数に変換した段階で受信電波強度を複数の比較器で比較
することにより、路側アンテナ送信周波数を検知する。
また、各路側アンテナ送信周波数の電波強度の差も考慮
することにより、フェージング(異常伝搬)による誤検
知を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は路側無線機、移動体
側無線機及びこれらを備えた無線システムに関し、特に
多車線対応のETC無線システムなどに適用して有用な
ものである。
【0002】
【従来の技術】有料道路における自動料金収受を目指し
たETC(Electronic Toll Collection) システムは、
ITS(Intelligent Transport Systems)における早期
実現可能なアプリケーションとして注目され、料金所で
の試運用も開始されている。このETC無線システムは
無線通信機能を備えた路側機器と、無線通信機能を備え
た車載器との間の無線通信によって通行料金を収受する
ことができるようにしたものである。
【0003】図17(a)は料金所におけるETC無線
システムの機器配置図、図17(b)は前記ETC無線
システムの構成を示すブロック図である。これらの図に
示すように、有料道路の料金所には、無線通信用の路側
アンテナ5及びアンテナ制御装置11、車線(通路)1
での車両8の存在検知を行う車両検知装置2,3、不正
車両等の撮影を行う不正車両撮像カメラ6と画像処理装
置12、収受した料金などを表示する料金表示器7、こ
れらの機器の統合制御や料金所コンピュータ14との通
信を行う車線制御装置13などが設けられている。一
方、車両8には無線通信機能を備えた車載器10と、車
載器10に挿入して料金支払いを行うICカードが装備
されている。そして、車両8が料金所の車線(通路)1
に進入すると、車載器10と路側機器(路側アンテナ5
など)との間で料金収受のための情報(ID情報、車種
情報、課金情報など)を送受信する。
【0004】一方、現在では、このような料金所対応の
ETC無線システムだけでなく、例えば高速道路の本線
や出口などにおいて多車線でバリアフリーで交通をコン
トロールするために多車線対応のETC無線システムの
開発が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現在の料金
所に適用されるETC無線システムはDSRC(Dedica
ted Short Range Comunication) 規格で規定されてお
り、このDSRC規格は料金所での路側機器と車載器と
の1:1の通信には向いているが、多車線道路に適用し
た場合には次のような問題が発生する。
【0006】(1)多車線に適用するために通信領域が
広がるため、隣接車線を走行する車両(車載器)等、希
望する車両以外の車両(車載器)との誤通信(誤課金)
が発生するおそれがある。 (2)広域の通信領域を形成した場合、この通信領域内
に複数の車両が進入する可能性があり、通信パフォーマ
ンス(通信信頼性)が低下してしまう。
【0007】そこで、通信領域を広げずに道路(車線)
形状に沿った形で通信領域を形成して多車線に対応する
手法としては、複数のアンテナで通信領域を合成する多
重化が一般的である。この多重化手法は「時分割方
式」、「周波数分割方式」及び「符号分割方式」に大別
される。
【0008】しかし、これらの多重化手法のうち、時分
割方式や周波数分割方式を多車線対応のETC無線シス
テムに適用しようとしても、詳細は後述するが、時分割
方式の場合には、一方の路側機器が動作している間は他
方の路側機器が動作せずに待機しているため、通信パフ
ォーマンスが半分以下となってしまうという問題点を有
しており(図3参照)、また、周波数分割方式の場合に
も、周波数スキャンによる周波数の選定に時間がかかっ
て通信領域が短くなり、やはり通信パフォーマンス(通
信信頼性)が低下するという問題点を有しているため
(図6参照)、そのままでは適用が難しい。
【0009】従って、本発明はこのような事情に鑑み、
多重化によって多車線などへの適用が可能であり、しか
も、通信パフォーマンス(通信信頼性)の向上や誤通信
の防止などを図ることができる路側無線機(ETCの路
側機器など)、移動体側無線機(ETCの車載器など)
及びこれらを備えた無線システム(ETC無線システム
など)を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
発明の路側無線機は、複数の路側アンテナで通信領域を
合成する多重化方式の路側無線機において、タイミング
生成手段によるタイミング生成によって、一方の路側ア
ンテナが一方の移動体側無線機へ情報を送信している
間、他方の路側アンテナでは他方の移動体側無線機から
情報を受信し、また、一方の路側アンテナが一方の移動
体側無線機から情報を受信している間、他方の路側アン
テナでは他方の移動体側無線機へ情報を送信するように
したことを特徴とする。
【0011】また、第2発明の路側無線機は、複数の路
側アンテナで通信領域を合成する多重化方式の路側無線
機において、路側アンテナを複数の受信アンテナと1つ
の送信アンテナとに分離し、受信アンテナでは各車線を
カバーする幅の狭い通信領域を形成し、送信アンテナで
は受信アンテナの通信領域全体をカバーする幅の広い通
信領域を形成して、送信アンテナからは移動体側無線機
への送信のみを行ない、移動体側無線機からの受信は各
受信アンテナのみによって行うようにしたことを特徴と
する。
【0012】また、第3発明の移動体側無線機は、複数
の路側アンテナで通信領域を合成する多重化方式であっ
て各路側アンテナの送信周波数が異なる周波数分割方式
の路側無線機に対して無線通信を行う移動体側無線機に
おいて、移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波を
それぞれ発振する複数の高周波発振手段と、周波数変換
手段とを用いて、路側アンテナからの受信電波を中間周
波数に変換し、これらの中間周波数の受信電波を、路側
アンテナと移動体側無線機の送信周波数差を通過周波数
帯域とする複数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過さ
せた後、これらの受信電波強度と閾値とを比較手段によ
り比較することによって、路側アンテナ送信周波数を検
知するように構成したことを特徴とする。
【0013】また、第4発明の移動体側無線機は、複数
の路側アンテナで通信領域を合成する多重化方式であっ
て各路側アンテナの送信周波数が異なる周波数分割方式
の路側無線機に対して無線通信を行う移動体側無線機に
おいて、移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波を
切り換えて発振可能な1つの高周波発振手段と、周波数
変換手段とを用いて、路側アンテナからの受信電波を中
間周波数に変換し、この中間周波数の受信電波を、路側
アンテナと移動体側無線機の送信周波数差、この送信周
波数差と路側アンテナの送信周波数差や移動体側無線機
の送信周波数差との和及び差をそれぞれ通過周波数帯域
とする複数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過させた
後、これらの受信電波強度と閾値とを比較手段により比
較することによって、路側アンテナ送信周波数を検知す
るように構成したことを特徴とする。
【0014】また、第5発明の移動体側無線機は、第3
発明の移動体側無線機において、前記複数のバンドパス
フィルタを通過した受信電波強度の差を受信電波強度差
検出手段で求め、この受信電波強度差と閾値とを比較手
段により比較して、この比較結果にも基づいて路側アン
テナ送信周波数を検知するようにしたことを特徴とす
る。
【0015】また、第6発明の移動体側無線機は、第4
発明の移動体側無線機において、前記複数のバンドパス
フィルタを通過した受信電波強度の差を受信電波強度差
検出手段で求め、これらの受信電波強度差と閾値とを比
較手段により比較して、この比較結果にも基づいて路側
アンテナ送信周波数を検知するようにしたことを特徴と
する。
【0016】また、第7発明の移動体側無線機は、第3
又は第5発明の移動体側無線機において、前記複数のバ
ンドパスフィルタを通過した受信電波強度をA/D変換
手段によりディジタル信号に変換してCPUに入力し、
このCPUによって前記閾値との比較も行うようにした
ことを特徴とする。
【0017】また、第8発明の移動体側無線機は、第4
又は第6発明の移動体側無線機において、前記複数のバ
ンドパスフィルタを通過した受信電波強度をA/D変換
手段によりディジタル信号に変換してCPUに入力し、
このCPUによって前記閾値との比較も行うようにした
ことを特徴とする。
【0018】また、第9発明の無線システムは、第1又
は第2発明の路側無線機を有し、この路側無線機と移動
体側無線機との間で無線通信を行うようにしたことを特
徴とする。
【0019】また、第10発明の無線システムは、第
3,第4,第5,第6,第7又は第8発明の移動体側無
線機を有し、この移動体側無線機と路側無線機との間で
無線通信を行うようにしたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0021】<実施の形態1>本実施の形態1の多車線
対応ETC無線システムは、複数の路側アンテナで通信
領域を合成する多重化手法として新たな時分割方式を適
用したものである。
【0022】図1は本発明の実施の形態1に係る多車線
対応ETC無線システムの構成を示す平面図、図2は前
記多車線対応ETC無線システムにおける路側機器の構
成を示すブロック図である。また、図3(a)は従来の
時分割方式のタイムチャート、図3(b)は本発明の実
施の形態1に係る時分割方式のタイムチャートである。
【0023】図1に示すように、多車線道路21には同
多車線道路21を跨ぐようにして門形の支柱であるガン
トリ22が立設され、このガントリ22には2つの路側
アンテナ23,24が設置されている。これらの路側ア
ンテナ23,24は路側無線機としての路側機器(図2
参照)のアンテナである。例えば、路側アンテナ23は
多車線道路21の2車線のうちの一方の車線の真上に位
置し、路側アンテナ24は前記2車線のうちの他方の車
線の真上に位置している。
【0024】路側アンテナ23は多車線道路21の一方
の車線に沿った通信領域Aを形成するように設定され、
路側アンテナ24は多車線道路21の他方の車線に沿っ
た通信領域Bを形成するように設定されており、これら
の路側アンテナ23,24の通信領域A,Bを合成する
ことによって多車線道路21の道路形状に沿った通信領
域を形成している。一方、多車線道路21を走行する車
両25,27には移動体側無線機としての車載器26,
28がそれぞれ搭載されている。
【0025】そして、一方の車線を走行する車両25の
車載器26は、同車線をカバーする路側アンテナ23と
の間で料金収受のための無線通信を行い、他方の車線を
走行する車両27の車載器28は、同車線をカバーする
路側アンテナ24との間で料金収受のための無線通信を
行う。
【0026】図2に基づいて路側機器の構成を説明する
と、路側機器は路側アンテナ23,24と、無線機2
9,30と、通信制御装置31,32及びタイミング生
成回路33を備えた構成となっている。
【0027】そして、タイミング生成回路33では、一
方の路側アンテナ23が一方の車載器26へ情報(課金
情報など)を送信している間、他方の路側アンテナ24
では他方の車載器28から情報(ID情報や車種情報な
ど)を受信し、また、一方の路側アンテナ23が一方の
車載器26から情報を受信している間、他方の路側アン
テナ24では他方の車載器28へ情報を送信するように
通信制御装置31,32へ送受信の切り換えタイミング
信号(時分割信号)を送信する(図3参照、詳細後
述)。
【0028】通信制御装置31,32では、タイミング
生成回路33からの信号に基づいて無線機29,30の
送受信制御を行う。無線機29,30では、通信制御装
置31,32からの送受信制御信号に基づき、路側アン
テナ23,24を介して、車載器26,28への情報の
送信及び車載器26,28からの情報の受信を行う。通
信制御装置31,32は、バス34を介して全体を管理
するコンピュータ(図示省略)にも接続されている。な
お、バス結合には限定されない。
【0029】ここで路側機器の時分割方式を図3に基づ
いて具体的に説明する。まず、図3(a)に示すように
従来の時分割方式では、路側アンテナ23と車載器26
との間で送受信が完了するまで路側アンテナ24は待機
し、また、路側アンテナ24と車載器28との間で送受
信が完了するまで路側アンテナ23は待機していた。こ
のような時分割方式では通信パフォーマンスが半分以下
となってしまう。
【0030】これに対して本実施の形態1の時分割方式
では、タイミング生成回路33から出力される送受信の
切り換えタイミング信号(時分割信号)に基づいて、図
3(b)に示すように路側アンテナ23から車載器26
へ情報を送信している間、路側アンテナ24では車載器
28から情報を受信し、また、路側アンテナ24から車
載器28へ情報を送信している間、路側アンテナ23で
は車載器26から情報を受信する。即ち、一方の路側ア
ンテナ23(又は路側アンテナ24)から車載器26
(又は車載器28)への情報の送信と、他方の路側アン
テナ24(又は路側アンテナ23)における車載器28
(又は車載器26)から情報の受信とを同時に行うデー
タレベルでの時分割方式となっている。
【0031】なお、送信周波数(路側機器から車載器へ
送信する電波の周波数)と、受信周波数(車載器から路
側機器へ送信する電波の周波数)は異なるため、例えば
路側アンテナ23の送信と路側アンテナ24の受信とを
同時に行っても、混信するおそれはない。
【0032】以上のように、本実施の形態1の多車線対
応ETC無線システムによれば、路側機器ではタイミン
グ生成回路33によるタイミング生成によって、一方の
路側アンテナ23(又は路側アンテナ24)からの送信
と、他方の路側アンテナ24(又は路側アンテナ23)
からの受信とを同時に行うように時分割制御を行うた
め、従来の時分割方式に比べて通信パフォーマンスが約
2倍となり、複数台の車載器26,28に対する通信を
1台の路側機器(路側アンテナ23,24)の通信パフ
ォーマンス(通信信頼性)で処理可能となる。
【0033】<実施の形態2>本実施の形態2の多車線
対応ETC無線システムは、複数の路側アンテナで通信
領域を合成する多重化方式として新たな多重化手法であ
る送受分離アンテナ方式を適用したものである。
【0034】図4は本発明の実施の形態2に係る多車線
対応ETC無線システムの構成を示す平面図、図5は前
記多車線対応ETC無線システムにおける路側機器の構
成を示すブロック図である。
【0035】図4に示すように、多車線道路49には同
多車線道路49を跨ぐようにして門形の支柱であるガン
トリ50が立設され、このガントリ50には路側アンテ
ナとして2つの受信アンテナ47,48と1つの送信ア
ンテナ35とが設置されている。これらのアンテナ3
5,47,48は路側無線機としての路側機器(図5参
照)のアンテナである。例えば、受信アンテナ47は多
車線道路49の2車線のうちの一方の車線の真上に位置
し、受信アンテナ48は前記2車線のうちの他方の車線
の真上に位置している。そして、送信アンテナ35は受
信アンテナ47,48の間、即ち、前記2車線の間の真
上に位置している。
【0036】受信アンテナ47は多車線道路49の一方
の車線に沿った幅の狭い通信領域(受信領域)Aを形成
するように設定され、受信アンテナ48は多車線道路4
9の他方の車線に沿った幅の狭い通信領域(受信領域)
Bを形成するように設定されており、これらの受信アン
テナ47,48の通信領域A,Bを合成することによっ
て、多車線道路49の道路形状に沿った通信領域を形成
している。そして、送信アンテナ35は多車線道路49
全体、即ち、受信アンテナ47,48の通信領域A,B
全体をカバーする幅広い通信領域(送信領域)Cを形成
するように設定されている。一方、多車線道路49を走
行する車両36,38には移動体側無線機としての車載
器37,39がそれぞれ搭載されている。
【0037】そして、送信アンテナ35は幅広い通信領
域Cを有するため、この送信アンテナ35から送信され
る電波は何れの車線を走行する車両36,38の車載器
37,39にも受信される、即ち、所望の車載器以外の
車載器も受信してしまうが、受信アンテナ47,48で
は幅の狭い通信領域A,Bに制限しているため、所望の
車載器以外の車載器からの信号は受信しない。つまり、
車載器37からの送信信号は一方の路側アンテナ47の
みが受信し、車載器39からの送信信号は他方の路側ア
ンテナ48のみが受信する。
【0038】図5に基づいて路側機器の構成を説明する
と、路側機器は受信アンテナ47,48、送信アンテナ
35、受信機40,41、送信機42及び通信制御装置
43,44,45を備えた構成となっている。送信機4
2では通信制御装置45からの通信制御信号に基づき、
送信アンテナ35を介して車載器37,39へ情報(課
金情報など)を送信する。受信機40では、受信アンテ
ナ47を介して車載器37から情報(ID情報や車種情
報など)を受信して通信制御装置43へ送信し、また、
受信機41では、受信アンテナ48を介して車載器39
から情報(ID情報や車種情報など)を受信して通信制
御装置44へ送信する。通信制御装置43,44,45
は、バス46を介して全体を管理するコンピュータ(図
示省略)にも接続されている。なお、バス結合には限定
されない。
【0039】本実施の形態2の無線通信システムによれ
ば、送信アンテナ35から送信する電波は所望の車載器
以外の車載器も受信してしまうが、受信アンテナ47,
48では通信領域を制限して所望の車載器以外の車載器
からの電波は受信しないため、総合的に通信領域を制限
することが可能となる。そして、送信周波数は1つであ
るため周波数スキャンによる時間遅れはなく、しかも、
各受信アンテナ47,48は独立して動作するため通信
パフォーマンス(通信信頼性)の劣化もなく、また、同
一周波数で動作させることができるため干渉も発生しな
い。
【0040】<実施の形態3>本実施の形態3の多車線
対応ETC無線システムは、複数の路側アンテナで通信
領域を合成する多重化手法として新たな周波数分割方式
を適用したものである。
【0041】図6は本発明の実施の形態3に係る多車線
対応ETC無線システムの構成を示す平面図、図7は従
来の周波数分割方式の説明図、図8は前記多車線対応E
TC無線システムにおける車載器の構成を示すブロック
図、図9は前記多車線対応ETC無線システムにおける
各送信周波数の関係を示す説明図である。
【0042】図6に示すように、多車線道路51には同
多車線道路51を跨ぐようにして門形の支柱であるガン
トリ52が立設され、このガントリ52には2つの路側
アンテナ53,54が設置されている。例えば、路側ア
ンテナ53は多車線道路51の2車線のうちの一方の車
線の真上に位置し、路側アンテナ54は前記2車線のう
ちの他方の車線の真上に位置している。これらの路側ア
ンテナ53,54は路側無線機としての路側機器(図示
省略)のアンテナである。
【0043】路側アンテナ53は送信周波数がf1 であ
って、多車線道路51の一方の車線に沿った通信領域A
を形成するように設定され、路側アンテナ54は送信周
波数がf2 であって、多車線道路51の他方の車線に沿
った通信領域Bを形成するように設定されており、これ
らの路側アンテナ53,54の通信領域A,Bを合成す
ることによって多車線道路51の道路形状に沿った通信
領域を形成している。
【0044】一方、多車線道路51を走行する車両55
には移動体側無線機としての車載器56が搭載されてい
る。そして、車載器56では、その送信周波数を、路側
アンテナ53の送信周波数f1 に対応した送信周波数f
3 、又は、路側アンテナ54の送信周波数f2 に対応し
た送信周波数f4 に設定して(切り換えて)、路側アン
テナ53又は路側アンテナ54との間で料金収受のため
の無線通信を行う。例えば、車両55が図6中のI位置
を走行するときには、車載器56は送信周波数をf3
設定して路側アンテナ53(送信周波数f1 )と無線通
信を行い、車両55が図6中のII位置を走行するとき
には、車載器56は送信周波数をf4 に設定して路側ア
ンテナ54(送信周波数f2 )と無線通信を行う。
【0045】このため、車載器56では路側アンテナか
らの送信周波数がf1 かf2 か(車両55が通信領域
A,Bの何れに進入したのか)を検知する必要がある。
そのために従来の周波数分割方式では車載器において図
7に示すよう周期的に周波数を切り換えて周波数スキャ
ンを行うことにより、路側アンテナ送信周波数がf1
2 かを判定して路側アンテナ53(送信周波数f1
又は路側アンテナ54(送信周波数f2 )にロックして
いた。ところが、この周波数スキャン方式では送信周波
数検知のタイミングが遅れるため、例えば車両55が図
6中のIII位置を走行した際には、車載器56が通信
領域Aに進入して直ぐに送信周波数f1 を検知すること
ができず、図7に示すように時刻T1 において送信周波
数f2 を検知することがある。このため図6に示すよう
に通信領域が非常に短くなって通信パフォーマンス(通
信信頼性)が著しく低下してしまう。
【0046】そこで、本実施の形態3の車載器56では
周波数スキャンは行わず、図8に示すような構成によっ
て路側アンテナ送信周波数の検知を行っている。即ち、
図8に示す車載器56では、路側アンテナ53又は路側
アンテナ54から受信アンテナ61を介して受信した高
周波信号を、LNA(Low Noise Amplifier)62で増幅
した後、周波数変換手段としてのミキサ63,64に入
力する。
【0047】そして、一方のミキサ63では、高周波発
振器(局部発振器)65から発振される車載器送信周波
数f3 の高周波と、受信電波とをミキシングして(差を
とって)、受信電波を中間周波数に変換し、他方のミキ
サ64では、高周波発振器(局部発振器)66から発振
される車載器送信周波数f4 の高周波と、受信電波とを
ミキシングして(差をとって)、受信電波を中間周波数
に変換する。
【0048】ミキサ63で変換された中間周波数信号は
通過周波数帯域がf0 であるバンドパスフィルタ67を
通過した後、IF(Intermediate Frequency)アンプ6
8で増幅し、検波器69で検波し、DCアンプ80で増
幅して、比較器70に入力する。比較器70では、この
DCアンプ80から入力した信号レベル(受信電波強
度)と、閾値設定器71で設定した電波強度閾値とを比
較して、前記受信電波強度が前記電波強度閾値以上であ
れば電波強度信号V1 をCPU72へ出力する。一方、
ミキサ64で変換された中間周波数信号は通過周波数帯
域がf0 であるバンドパスフィルタ73を通過した後、
IFアンプ74で増幅し、検波器75で検波し、DCア
ンプ81で増幅して、比較器76に入力する。比較器7
6では、このDCアンプ81から入力した信号レベル
(受信電波強度)と、閾値設定器77で設定した電波強
度閾値とを比較して、前記受信電波強度が前記電波強度
閾値以上であれば電波強度信号V2 をCPU72へ出力
する。
【0049】図9に示すように、路側アンテナ53,5
4の送信周波数f1 ,f2 の差はΔf、車載器56の送
信周波数f3 ,f4 の差もΔfであり、従って、路側ア
ンテナ53の送信周波数f1 と車載器56の送信周波数
3 の差はf0 、路側アンテナ54の送信周波数f2
車載器56の送信周波数f4 の差もf0 となっている。
【0050】従って、受信電波の周波数がf1 のときに
は、ミキサ63側の受信電波強度が大きくなるため、比
較器70から電波強度信号V1 がCPU72へ出力さ
れ、また、受信電波の周波数がf2 のときには、ミキサ
64側の受信電波強度が大きくなるため、比較器77か
ら電波強度信号V1 がCPU72へ出力される。
【0051】そして、CPU72では、比較器70から
電波強度信号V1 を入力したときには路側アンテナ送信
周波数がf1 である(路側アンテナ53の通信領域Aに
車両55が進入した)と認識し、ミキサ63を介して入
力される受信電波を復調する復調器78の復調データに
基づいて料金収受のための処理を行う。同時に、車載器
56では、この高周波発振器65から発振する送信周波
数f3 に基づいて、図示しない送信機能により路側アン
テナ53への情報送信も行う。
【0052】また、CPU72では、比較器76から電
波強度信号V2 を入力したときには路側アンテナ送信周
波数がf2 である(路側アンテナ54の通信領域Bに車
両55が進入した)と認識し、ミキサ64を介して入力
される受信電波を復調する復調器79の復調データに基
づいて料金収受のための処理を行う。同時に、車載器5
6では、この高周波発振器66から発振する送信周波数
4 に基づいて、図示しない送信機能により路側アンテ
ナ54への情報送信を行う。
【0053】また、CPU72では電波強度信号V1
2 の両方が入力されたときは、車両55(車載器5
6)が図6に示す通信領域Aと通信領域Bのオーバラッ
プ領域IVに進入したと判断する。このときには路側ア
ンテナ53,54の何れと交信してもよいため、車載器
送信周波数は、このような場合に対して予め決めておい
たf3 又はf4 とする。
【0054】以上のように、本実施の形態3の多車線対
応ETC無線システムによれば、車載器56では、車載
器送信周波数f3 ,f4 の高周波をそれぞれ発振する高
周波発振器65,66とミキサ63,66とを用いて路
側アンテナ53,54からの受信電波を中間周波数に変
換した段階で、比較器70,76により各路側アンテナ
送信周波数f1 ,f2 の電波強度を比較して、路側アン
テナ送信周波数を検知するようにしたため、例えば、車
両55が図6中のIII位置を走行した場合にも、車載
器56が通信領域Aに進入して直ぐに路側アンテナ送信
周波数f1 を検知して、路側アンテナ53との間で通信
が行われることになる。即ち、多重化による通信領域の
最適形成によって誤通信の防止を図ることができ、しか
も、車両55の通過位置にかかわらず高い通信パフォー
マンス(通信信頼性)を確保することができる。
【0055】<実施の形態4>本実施の形態4の多車線
対応ETC無線システムは、複数の路側アンテナで通信
領域を合成する多重化手法として新たな周波数分割方式
を適用したものであって、しかも、上記実施の形態3で
は高価な高周波発振器を2台必要としたのに対して、1
台の高周波発振器で路側アンテナ送信周波数の検知速度
の向上を図ったものである。なお、ETC無線システム
全体の構成については上記実施の形態3と同様であるた
め、ここでの説明及び図示は省略し(図6,図9参
照)、ここでは車載器の構成について説明する。
【0056】図10は本発明の実施の形態4に係る車載
器の構成を示すブロック図である。以下、この図10と
図6及び図9に基づいて説明する。図10に示すように
車載器91(これを図6に示す車載器56に代えて車両
55に搭載する)では、路側アンテナ53又は路側アン
テナ54から受信アンテナ82を介して受信した高周波
信号を、LNA83で増幅した後、ミキサ84に入力す
る。
【0057】ミキサ84では、高周波発振器(局部発振
器)85から発振される高周波と、受信電波とをミキシ
ングして(差をとって)、受信電波を中間周波数に変換
する。高周波発振器85の発振周波数は、CPU105
の周波数制御信号に基づいて車載器91の送信周波数f
3 又はf4 に設定される。ミキサ84で変換された中間
周波数信号はバンドパスフィルタ86,87,88にそ
れぞれ入力される。バンドパスフィルタ86の通過周波
数帯域はf0 、バンドパスフィルタ87の通過周波数帯
域はf0 +Δf、バンドパスフィルタ88の通過周波数
帯域はf0 −Δfである。
【0058】バンドパスフィルタ86を通過した信号は
IFアンプ89で増幅し、検波器90で検波し、DCア
ンプ91で増幅して、比較器92に入力する。比較器9
2では、このDCアンプ91から入力した信号レベル
(受信電波強度)と、閾値設定器93で設定した電波強
度閾値とを比較して、前記受信電波強度が前記電波強度
閾値以上であれば電波強度信号V1 をCPU105へ出
力する。バンドパスフィルタ87を通過した信号はIF
アンプ94で増幅し、検波器95で検波し、DCアンプ
96で増幅して、比較器97に入力する。比較器97で
は、このDCアンプ96から入力した信号レベル(受信
電波強度)と、閾値設定器98で設定した電波強度閾値
とを比較して、前記受信電波強度が前記電波強度閾値以
上であれば電波強度信号V2 をCPU105へ出力す
る。バンドパスフィルタ88を通過した信号はIFアン
プ99で増幅し、検波器100で検波し、DCアンプ1
01で増幅して、比較器102に入力する。比較器10
2では、このDCアンプ101から入力した信号レベル
(受信電波強度)と、閾値設定器103で設定した電波
強度閾値とを比較して、前記受信電波強度が前記電波強
度閾値以上であれば電波強度信号V3 をCPU105へ
出力する。
【0059】各送信周波数f1 ,f2 ,f3 ,f4 の関
係は図9に示すとおりであるため、比較器92,97又
は102からは、受信する路側アンテナ送信周波数と車
載器送信周波数との関係に応じて、電波強度信号V1
2 又はV3 の何れかが出力されることになる。具体的
には次のとおりである。
【0060】 (1)車載器初期周波数:f3 、路側アンテナ送信周波数:f1 の場合 f0 =f3 −f1 → レベル大(電波強度信号V1 :f1 を認識) f0 −Δf=f3 −f2 → レベル小 f0 +Δf:なし → レベル小 (2)車載器初期周波数:f3 、路側アンテナ送信周波数:f2 の場合 f0 −Δf=f3 −f2 → レベル大(電波強度信号V3 :f2 を認識) f0 =f3 −f1 → レベル小 f0 +Δf:なし → レベル小
【0061】 (3)車載器初期周波数:f4 、路側アンテナ送信周波数:f1 の場合 f0 +Δf=f4 −f1 → レベル大(電波強度信号V2 :f1 を認識) f0 =f4 −f2 → レベル小 f0 −Δf:なし → レベル小 (4)車載器初期周波数:f4 、路側アンテナ送信周波数:f2 の場合 f0 =f4 −f2 → レベル大(電波強度信号V1 :f2 を認識) f0 +Δf=f4 −f1 → レベル小 f0 −Δf:なし → レベル小
【0062】即ち、[表1]に検出レベルと周波数の相
関を示すように、車載器初期周波数がf3 の場合には、
路側アンテナ送信周波数がf1 であればf3 −f1 =f
0 のレベルが大きくなって比較器92から電波強度信号
1 が出力されるため、CPU105では路側アンテナ
送信周波数がf1 であると認識することができ、また、
路側アンテナ送信周波数がf2 であればf3 −f2 =f
0 −Δfのレベルが大きくなって比較器102から電波
強度信号V3 が出力されるため、CPU105では路側
アンテナ送信周波数がf2 であると認識することができ
る。
【0063】また、車載器初期周波数がf4 の場合に
は、路側アンテナ送信周波数がf1 であればf4 −f1
=f0 +Δfのレベルが大きくなって比較器97から電
波強度信号V2 が出力されるため、CPU105では路
側アンテナ送信周波数がf1 であると認識することがで
き、また、路側アンテナ送信周波数がf2 であればf4
−f2 =f0 のレベルが大きくなって比較器92から電
波強度信号V1 が出力されるため、CPU105では路
側アンテナ送信周波数がf2 であると認識することがで
きる。
【0064】
【表1】
【0065】そして、CPU105では路側アンテナ送
信周波数がf1 であると認識したときには、車載器初期
周波数がf3 であればそのままの送信周波数とし、車載
器初期周波数がf4 とにきには高周波発振器85に周波
数制御信号を出力してf3 に送信周波数を切り換えた
後、ミキサ84を介して入力される受信電波を復調する
復調器104の復調データに基づいて料金収受のための
処理を行う。同時に、車載器91では、この高周波発振
器85から発振される送信周波数f3 に基づいて、図示
しない送信機能により路側アンテナ53への情報送信を
行う。
【0066】また、CPU105では路側アンテナ送信
周波数がf2 であると認識したときには、車載器初期周
波数がf4 であればそのままの送信周波数とし、車載器
初期周波数がf3 とにきには高周波発振器85に周波数
制御信号を出力してf4 に送信周波数を切り換えた後、
ミキサ84を介して入力される受信電波を復調する復調
器104の復調データに基づいて料金収受のための処理
を行う。同時に、車載器91では、この高周波発振器8
5から発振される送信周波数f4 に基づいて、図示しな
い送信機能により路側アンテナ53への情報の送信を行
う。
【0067】また、CPU105では車載器初期周波数
がf3 であって電波強度信号V1 ,V3 の両方が入力さ
れたとき、或いは、車載器初期周波数がf4 であって電
波強度信号V1 ,V2 の両方が入力されたときには、車
両55(車載器91)が図6に示す通信領域Aと通信領
域Bのオーバラップ領域IVに進入したと判断する。こ
のときには路側アンテナ53,54の何れと交信しても
よいため、車載器送信周波数はオーバラップ領域進入時
に初期設定していた車載器初期周波数f3 又はf4 のま
まとする。
【0068】以上のように、本実施の形態4の多車線対
応ETC無線システムによれば、車載器91では、車載
器送信周波数f3 ,f4 の高周波を切り換えて発振可能
な1台の高周波発振器85とミキサ84とを用いて路側
アンテナ53,54からの受信電波を中間周波数に変換
した段階で、比較器92,97,102により各路側ア
ンテナ送信周波数f1 ,f2 の電波強度を比較して、路
側アンテナ送信周波数を検知するようにしたため、例え
ば、車両55が図6中のIII位置を走行した場合に
も、車載器56が通信領域Aに進入して直ぐに路側アン
テナ送信周波数f 1 を検知して路側アンテナ53との間
で通信が行われることになる。即ち、多重化による通信
領域の最適形成によって誤通信の防止を図ることがで
き、しかも、車両55の通過位置にかかわらず高い通信
パフォーマンス(通信信頼性)を確保することができ
る。また、上記実施の形態3に比べて、高価な高周波発
振器の所要数が少ないため、コストの低減を図ることも
できる。
【0069】<実施の形態5>本実施の形態5の多車線
対応ETC無線システムは、上記実施の形態3の車載器
構成(図6,図8参照)を基本とし、且つ、路側アンテ
ナ送信周波数を検知する際のフェージングによる誤検知
の防止を図ったものである。
【0070】例えば、図11に例示するように路側アン
テナ54からの発信電波(周波数f 2 )がフェージング
によって、路側アンテナ53の通信領域Aの手前位置F
に異常伝搬することがある。この場合、車両通過位置I
IIにおける車両55の進行方向位置(図11の矢印X
方向位置)と、路側アンテナ53(送信周波数f1 )の
電波強度及び路側アンテナ54(送信周波数f2 )の電
波強度との関係は、図12に示すようになる。このた
め、車両55がIII位置を通ると、上記実施の形態3
の車載器56では、本来は通信領域Aに進入したときに
路側アンテナ送信周波数f1 を検知しなければならない
にもかかわらず、異常伝搬位置Fにおいて路側アンテナ
送信周波数f2 を誤検知し、その結果、通信領域が狭く
なって通信パフォーマンス(通信信頼性)が低下してし
まう。
【0071】一方、図12において路側アンテナ送信周
波数f1 の電波強度と、路側アンテナ送信周波数f2
電波強度との関係をみてみると、異常伝搬位置Fでは両
電波強度にあまり差がないのに対して、通信領域Aに進
入したところでは両電波強度に大きな差がある。そこ
で、かかる知見に基づき、本実施の形態5では、車載器
56を図13に示すような構成としている。
【0072】即ち、図13に示すように本実施の形態5
の車載器56では差動増幅器111と比較器112とを
備えている。差動増幅器111では、DCアンプ80の
出力信号レベルとDCアンプ81の出力信号レベルとの
差、即ち、路側アンテナ53からの受信電波強度(バン
ドパスフィルタ67を通過した周波数f0 (=f3 −f
1 )の電波強度)と、路側アンテナ54からの受信電波
強度(バンドパスフィルタ73を通過した周波数f
0 (=f4 −f2 )の電波強度)との差を求めて、比較
器112に出力する。比較器112では、差動増幅器1
11から入力した受信電波強度差と、閾値設定器113
で設定した電波強度差閾値とを比較して、前記受信電波
強度差が前記電波強度差閾値以上であれば電波強度差信
号ΔVをCPU72へ出力する。
【0073】つまり、例えば、車両55が図11のII
I位置を通過する際、車両55(車載器56)が異常伝
搬位置Fを通っているときには図12に示すように路側
アンテナ53(送信周波数f1 )と路側アンテナ54
(送信周波数f2 )の電波強度差が電波強度差閾値より
も小さいため、比較器112から電波強度差信号ΔVが
出力されないが、車両55(車載器56)が通信領域A
に進入したときには前記電波強度差が大きくなって電波
強度差閾値以上となるため、比較器112から電波強度
差信号ΔVが出力される。そして、CPU72では、電
波強度信号V1 を入力して、且つ、電波強度差信号ΔV
を入力したときには路側アンテナ送信周波数がf1 であ
ると認識し、また、電波強度信号V2 を入力して、且
つ、電波強度差信号ΔVを入力したときには路側アンテ
ナ送信周波数がf2 であると認識する。
【0074】また、CPU72では電波強度信号V1
2 の両方が入力され、且つ、電波強度差信号ΔVが入
力されないときには、車両55(車載器56)が図6に
示す通信領域Aと通信領域Bのオーバラップ領域IVに
進入したと判断する。このときには路側アンテナ53,
54の何れと交信してもよいため、車載器送信周波数
は、このような場合に対して予め決めておいたf3 又は
4 とする。
【0075】なお、その他の構成については上記実施の
形態3と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0076】以上のように、本実施の形態5の多車線対
応ETC無線システムによれば、車載器56では、路側
アンテナ53(送信周波数f1 )と路側アンテナ54
(送信周波数f2 )の電波強度差にも基づいて(電波強
度差も考慮して)、路側アンテナ送信周波数がf1 かf
2 かを判断するため、フェージングによる誤検知を防止
することができる。
【0077】<実施の形態6>本実施の形態6の多車線
対応ETC無線システムは、上記実施の形態4の車載器
構成(図10参照)を基本とし、且つ、路側アンテナ送
信周波数を検知する際のフェージングによる誤検知の防
止を図ったものである。つまり、上記実施の形態4の車
載器91においても、図11,図12に示すような場合
には誤検知をするおそれがあるため、本実施の形態6で
は、これを防止すべく、上記の電波強度差の知見に基づ
いて車載器91を図14に示すような構成としている。
【0078】即ち、図14に示すように、本実施の形態
6の車載器91では差動増幅器121,127と比較器
122,128とを備えている。差動増幅器121で
は、DCアンプ91の出力信号レベルとDCアンプ96
の出力信号レベルとの差、即ち、バンドパスフィルタ8
6を通過した周波数f0 の電波強度と、バンドパスフィ
ルタ87を通過した周波数f0 +Δfの電波強度との差
を求めて、比較器122へ出力する。比較器122で
は、差動増幅器121から入力した受信電波強度差と、
閾値設定器123で設定した電波強度差閾値とを比較し
て、前記受信電波強度差が前記電波強度差閾値以上であ
れば電波強度差信号ΔV1 をCPU105へ出力する。
【0079】差動増幅器127では、DCアンプ91の
出力信号レベルとDCアンプ101の出力信号レベルと
の差、即ち、バンドパスフィルタ86を通過した周波数
0の電波強度と、バンドパスフィルタ88を通過した
周波数f0 −Δfの電波強度との差を求めて、比較器1
28へ出力する。比較器128では、差動増幅器127
から入力した受信電波強度差と、閾値設定器129で設
定した電波強度差閾値とを比較して、前記受信電波強度
差が前記電波強度差閾値以上であれば電波強度差信号Δ
2 をCPU105へ出力する。
【0080】そして、CPU105では電波強度信号V
1 ,V2 ,V3 と、この電波強度差信号ΔV1 ,ΔV2
とに基づいて、図15のフローチャートに示すような処
理を行うことにより路側アンテナ送信周波数を検知す
る。〔表2〕には通信領域と電波強度/電波強度差信号
との関係を示す。
【0081】
【表2】
【0082】図15のフローチャートに示すように、ま
ず、電波強度信号V1 ,V2 ,V3の何れかが”H”と
なってCPU105に入力され(ステップS1)、且
つ、電波強度差信号ΔV1 又はΔV2 の何れかもしくは
両方とも”H”となってCPU105に入力されたとき
には(ステップS2)、車両55(車載器91)が単独
の通信領域A又はBに進入したと判断して(ステップS
3)、路側アンテナ送信周波数がf1 又はf2 であると
認識する。
【0083】即ち、車載器初期周波数がf3 のときに電
波強度信号V1 がCPU105に入力され、且つ、電波
強度差信号ΔV1 ,ΔV2 もCPU105に入力された
場合には、路側アンテナ送信周波数がf1 であると認識
して車載器送信周波数はf3のままとする。車載器初期
周波数がf3 のときに電波強度信号V3 がCPU105
に入力され、且つ、電波強度差信号ΔV2 もCPU10
5に入力された場合には、路側アンテナ送信周波数がf
2 であると認識して車載器送信周波数をf3 に切り換え
る。また、車載器初期周波数がf4 のときに電波強度信
号V1 がCPU105に入力され、且つ、電波強度差信
号ΔV1 ,ΔV2 もCPU105に入力された場合に
は、路側アンテナ送信周波数がf2 であると認識して車
載器送信周波数はf4 のままとする。車載器初期周波数
がf4 のときに電波強度信号V2 がCPU105に入力
され、且つ、電波強度差信号ΔV1 もCPU105に入
力された場合には、路側アンテナ送信周波数がf1 であ
ると認識して車載器送信周波数をf3 に切り換える。
【0084】また、電波強度信号V1 ,V2 ,V3 の何
れか2つが”H”となってCPU105に入力され(ス
テップS4)、且つ、当該電波強度信号に対応する電波
強度差信号ΔV1 又はΔV2 が”L”となってCPU1
05に入力されないときには(ステップS5)、車両5
5(車載器91)が図6に示す通信領域Aと通信領域B
のオーバラップ領域IVに進入したと判断する(ステッ
プS6)。即ち、車載器初期周波数がf3 のときに電波
強度信号V1 ,V3 がCPU105に入力され、且つ、
電波強度差信号ΔV2 がCPU105に入力されない場
合や、車載器初期周波数がf4 のときに電波強度信号V
1 ,V2 がCPU105に入力され、且つ、電波強度差
信号ΔV1 がCPU105に入力されない場合には、車
両55(車載器91)が通信領域Aと通信領域Bのオー
バラップ領域IVに進入したと判断する。この場合には
路側アンテナ53,54の何れと交信してもよいため、
車載器送信周波数はオーバラップ領域進入時に設定して
いたf3 又はf4 のままとする。
【0085】そして、電波強度信号V1 ,V2 ,V3
何れかが”H”となってCPU105に入力されても
(ステップS1)、当該電波強度信号V1 ,V2 又はV
3 に対応する電波強度差信号ΔV1 及びΔV2 が”L”
となってCPU105に入力されなければ(ステップS
7)、車両55(車載器91)が異常伝搬位置に進入し
ており、本来の通信領域A又はBへの進入前であると判
断する(ステップS8)。つまり、車載器初期周波数が
3 のときに電波強度信号V1 又はV3 がCPU105
に入力されても、電波強度差信号ΔV1 及びΔV2 がC
PU105に入力されない場合や、車載器初期周波数が
4 のときに電波強度信号V1 又はV2 がCPU105
に入力されても、電波強度差信号ΔV1 及びΔV2 がC
PU105に入力されない場合には、通信領域A又はB
への進入前であると判断する。即ち、フェージングによ
る異常伝搬には影響されず、通信領域A又はBに車両5
5(車載器91)が進入するまで路側アンテナ送信周波
数の検知処理が継続される。
【0086】その他の構成については上記実施の形態4
と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0087】以上のように、本実施の形態6の多車線対
応ETC無線システムによれば、車載器91では、路側
アンテナ53(送信周波数f1 )と路側アンテナ54
(送信周波数f2 )の電波強度差にも基づいて(電波強
度差も考慮して)、路側アンテナ送信周波数がf1 かf
2 かを認識するため、フェージングによる誤検知を防止
することができる。
【0088】<実施の形態7>本実施の形態7の多車線
対応ETC無線システムは、上記実施の形態6の車載器
構成(図14参照)を基本とし、且つ、図16に示すよ
うにして車載器構成の簡素化や小型化などを図ったもの
である。
【0089】即ち、図16に示すように、DCアンプ9
1,96,101及び差動増幅器121,127の出力
をA/D変換器131に入力し、ここでアナログからデ
ジタルに変換してCPU105に入力する。そして、C
PU105では、上記実施の形態6と同様の処理を行う
他、図14では比較器92,97,102,122,1
28で行っていた閾値との比較処理も行う。
【0090】その他の構成については上記実施の形態6
と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0091】このように、本実施の形態7の多車線対応
ETC無線システムによれば、A/D変換器131を設
け、CPU105において比較処理も行うようにしたこ
とにより、比較器92,97,102,122,128
を省いくことができるため、車載器構成の簡素化や小型
化などを図ることができる。また、図示は省略するが、
図8,図10及び図13の車載器56,91において
も、同様にA/D変換器を設けてCPU72,105で
比較処理を行うようにしてもよい。
【0092】なお、上記実施の形態3〜7では路側アン
テナと車載器とに2チャンネルの送信周波数(f1 ,f
2 とf3 ,f4 )が設定されている場合を例に挙げて新
たな周波数分割方式の発明を説明したが、これに限定す
るものではなく、これらの新たな周波数分割方式の発明
は3チャンネル以上の送信周波数が設定されている場合
にも適用することができ、チャンネル数に応じて適宜バ
ンドパスフィルタ、比較器、差動増幅器などの各構成機
器を設定すればよい。
【0093】また、本発明は多車線対応のETC無線シ
ステムに適用して有用なものであるが、必ずしも多車線
道路に限らず、駐車場などの様々な場所で路側無線機と
移動体側無線機とが無線通信を行う無線システムにも適
用することができる。特に、料金所対応のETC無線シ
ステムでは干渉を防止するために複数の周波数が各通路
ごとに割り当てられているため、上記実施の形態3〜7
の周波数分割方式は料金所対応のETC無線システムに
も適用することができる。
【0094】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態とともに具体的
に説明したように、第1発明の路側無線機は、複数の路
側アンテナで通信領域を合成する多重化方式の路側無線
機において、タイミング生成手段によるタイミング生成
によって、一方の路側アンテナが一方の移動体側無線機
へ情報を送信している間、他方の路側アンテナでは他方
の移動体側無線機から情報を受信し、また、一方の路側
アンテナが一方の移動体側無線機から情報を受信してい
る間、他方の路側アンテナでは他方の移動体側無線機へ
情報を送信するようにしたことを特徴とする。
【0095】従って、この第1発明の路側無線機によれ
ば、従来の時分割方式に比べて通信パフォーマンスが約
2倍となり、複数台の移動体側無線機に対する通信を1
台の路側無線機の通信パフォーマンス(通信信頼性)で
処理可能となる。
【0096】また、第2発明の路側無線機は、複数の路
側アンテナで通信領域を合成する多重化方式の路側無線
機において、路側アンテナを複数の受信アンテナと1つ
の送信アンテナとに分離し、受信アンテナでは各車線を
カバーする幅の狭い通信領域を形成し、送信アンテナで
は受信アンテナの通信領域全体をカバーする幅の広い通
信領域を形成して、送信アンテナからは移動体側無線機
への送信のみを行ない、移動体側無線機からの受信は各
受信アンテナのみによって行うようにしたことを特徴と
する。
【0097】従って、この第2発明の路側無線機によれ
ば、送信アンテナから送信する電波は所望の移動体側無
線機以外の移動体側無線機も受信してしまうが、受信ア
ンテナでは通信領域を制限して所望の移動体側無線機以
外の移動体側無線機からの電波は受信しないため、総合
的に通信領域を制限することが可能となる。そして、送
信周波数は1つであるため周波数スキャンによる時間遅
れはなく、しかも、各受信アンテナは独立して動作する
ため通信パフォーマンス(通信信頼性)の劣化もなく、
また、同一周波数で動作させることができるため干渉も
発生しない。
【0098】また、第3発明の移動体側無線機は、複数
の路側アンテナで通信領域を合成する多重化方式であっ
て各路側アンテナの送信周波数が異なる周波数分割方式
の路側無線機に対して無線通信を行う移動体側無線機に
おいて、移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波を
それぞれ発振する複数の高周波発振手段と、周波数変換
手段とを用いて、路側アンテナからの受信電波を中間周
波数に変換し、これらの中間周波数の受信電波を、路側
アンテナと移動体側無線機の送信周波数差を通過周波数
帯域とする複数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過さ
せた後、これらの受信電波強度と閾値とを比較手段によ
り比較することによって、路側アンテナ送信周波数を検
知するように構成したことを特徴とする。
【0099】従って、この第3発明の移動体側無線機に
よれば、多重化による通信領域の最適形成によって誤通
信の防止を図ることができ、しかも、移動体の通過位置
にかかわらず高い通信パフォーマンス(通信信頼性)を
確保することができる。
【0100】また、第4発明の移動体側無線機は、複数
の路側アンテナで通信領域を合成する多重化方式であっ
て各路側アンテナの送信周波数が異なる周波数分割方式
の路側無線機に対して無線通信を行う移動体側無線機に
おいて、移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波を
切り換えて発振可能な1つの高周波発振手段と、周波数
変換手段とを用いて、路側アンテナからの受信電波を中
間周波数に変換し、この中間周波数の受信電波を、路側
アンテナと移動体側無線機の送信周波数差、この送信周
波数差と路側アンテナの送信周波数差や移動体側無線機
の送信周波数差との和及び差をそれぞれ通過周波数帯域
とする複数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過させた
後、これらの受信電波強度と閾値とを比較手段により比
較することによって、路側アンテナ送信周波数を検知す
るように構成したことを特徴とする。
【0101】従って、この第4発明の移動体側無線機に
よれば、多重化による通信領域の最適形成によって誤通
信の防止を図ることができ、しかも、移動体の通過位置
にかかわらず高い通信パフォーマンス(通信信頼性)を
確保することができる。また、上記第3発明に比べて、
高価な高周波発振手段の所要数が少ないため、コストの
低減を図ることもできる。
【0102】また、第5発明の移動体側無線機は、第3
発明の移動体側無線機において、前記複数のバンドパス
フィルタを通過した受信電波強度の差を受信電波強度差
検出手段で求め、この受信電波強度差と閾値とを比較手
段により比較して、この比較結果にも基づいて路側アン
テナ送信周波数を検知するようにしたことを特徴とす
る。
【0103】また、第6発明の移動体側無線機は、第4
発明の移動体側無線機において、前記複数のバンドパス
フィルタを通過した受信電波強度の差を受信電波強度差
検出手段で求め、これらの受信電波強度差と閾値とを比
較手段により比較して、この比較結果にも基づいて路側
アンテナ送信周波数を検知するようにしたことを特徴と
する。
【0104】従って、この第5又は第6発明の移動体側
無線機によれば、路側アンテナの電波強度差も考慮し
て、路側アンテナ送信周波数を検知するため、フェージ
ングによる誤検知を防止することができる。
【0105】また、第7発明の移動体側無線機は、第3
又は第5発明の移動体側無線機において、前記複数のバ
ンドパスフィルタを通過した受信電波強度をA/D変換
手段によりディジタル信号に変換してCPUに入力し、
このCPUによって前記閾値との比較も行うようにした
ことを特徴とする。
【0106】また、第8発明の移動体側無線機は、第4
又は第6発明の移動体側無線機において、前記複数のバ
ンドパスフィルタを通過した受信電波強度をA/D変換
手段によりディジタル信号に変換してCPUに入力し、
このCPUによって前記閾値との比較も行うようにした
ことを特徴とする。
【0107】従って、この第7又は第8発明の移動体側
無線機によれば、A/D変換器を設け、CPUにおいて
比較処理も行うようにしたことにより、移動体側無線機
の構成の簡素化や小型化などを図ることができる。
【0108】また、第9発明の無線システムは、第1又
は第2発明の路側無線機を有し、この路側無線機と移動
体側無線機との間で無線通信を行うようにしたことを特
徴とする。
【0109】また、第10発明の無線システムは、第
3,第4,第5,第6,第7又は第8発明の移動体側無
線機を有し、この移動体側無線機と路側無線機との間で
無線通信を行うようにしたことを特徴とする。
【0110】従って、この第9又は第10発明の無線シ
ステムによれば、上記第1,第2,第3,第4,第5,
第6,第7又は第8発明の効果が得られ、通信パフォー
マンス(通信信頼性)の高い無線システムを実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る多車線対応ETC
無線システムの構成を示す平面図である。
【図2】前記多車線対応ETC無線システムにおける路
側機器の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は従来の時分割方式のタイムチャート、
(b)は本発明の実施の形態1に係る時分割方式のタイ
ムチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2に係る多車線対応ETC
無線システムの構成を示す平面図である。
【図5】前記多車線対応ETC無線システムにおける路
側機器の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る多車線対応ETC
無線システムの構成を示す平面図である。
【図7】従来の周波数分割方式の説明図である。
【図8】前記多車線対応ETC無線システムにおける車
載器の構成を示すブロック図である。
【図9】前記多車線対応ETC無線システムにおける各
送信周波数の関係を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係る車載器の構成を
示すブロック図である。
【図11】フェージングによる異常伝搬の様子を示す説
明図である。
【図12】フェージングによる異常伝搬発生時の路側ア
ンテナの電波強度の様子を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係る車載器の構成を
示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態6に係る車載器の構成を
示すブロック図である。
【図15】前記車載器に備えたCPUの処理を示すフロ
ーチャートである。
【図16】本発明の実施の形態6に係る車載器の構成を
示すブロック図である。
【図17】(a)は従来の料金所におけるETC無線シ
ステムの機器配置図、(b)は前記ETC無線システム
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】 21 多車線道路 22 ガントリ 23,24 路側アンテナ 25 車両 26 車載器 27 車両 28 車載器 29,30 無線機 31,32 通信制御装置 33 タイミング生成回路 34 バス 35 送信アンテナ 36 車両 37 車載器 38 車両 39 車載器 40,41 受信機 42 送信機 43,44,45 通信制御装置 46 バス 47,48 受信アンテナ 49 多車線道路 50 ガントリ 51 多車線道路 52 ガントリ 53,54 路側アンテナ 55 車両 56 車載器 61 受信アンテナ 62 LNA 63,64 ミキサ 65,66 高周波発振器 67 バンドパスフィルタ 68 IFアンプ 69 検波器 70 比較器 71 閾値設定器 72 CPU 73 バンドパスフィルタ 74 IFアンプ 75 検波器 76 比較器 77 閾値設定器 78,79 復調器 80,81 DCアンプ 82 受信アンテナ 83 LNA 84 ミキサ 85 高周波発振器 86,87,88 バンドパスフィルタ 89 IFアンプ 90 検波器 91 DCアンプ 92 比較器 93 閾値設定器 94 IFアンプ 95 検波器 96 DCアンプ 97 比較器 98 閾値設定器 99 IFアンプ 100 検波器 101 DCアンプ 102 比較器 103 閾値設定器 105 CPU 111 差動増幅器 112 比較器 113 閾値設定器 121 差動増幅器 122 比較器 123 閾値設定器 127 差動増幅器 128 比較器 129 閾値設定器 131 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泰井 真之 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 前田 孝士 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 3E027 EA01 EC07 EC10 5K011 DA02 DA27 JA00 JA12 KA13 KA15 5K067 AA03 AA11 BB21 CC02 CC04 EE02 EE10 KK03 KK13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の路側アンテナで通信領域を合成す
    る多重化方式の路側無線機において、 タイミング生成手段によるタイミング生成によって、一
    方の路側アンテナが一方の移動体側無線機へ情報を送信
    している間、他方の路側アンテナでは他方の移動体側無
    線機から情報を受信し、また、一方の路側アンテナが一
    方の移動体側無線機から情報を受信している間、他方の
    路側アンテナでは他方の移動体側無線機へ情報を送信す
    るようにしたことを特徴とする路側無線機。
  2. 【請求項2】 複数の路側アンテナで通信領域を合成す
    る多重化方式の路側無線機において、 路側アンテナを複数の受信アンテナと1つの送信アンテ
    ナとに分離し、受信アンテナでは各車線をカバーする幅
    の狭い通信領域を形成し、送信アンテナでは受信アンテ
    ナの通信領域全体をカバーする幅の広い通信領域を形成
    して、送信アンテナからは移動体側無線機への送信のみ
    を行ない、移動体側無線機からの受信は各受信アンテナ
    のみによって行うようにしたことを特徴とする路側無線
    機。
  3. 【請求項3】 複数の路側アンテナで通信領域を合成す
    る多重化方式であって各路側アンテナの送信周波数が異
    なる周波数分割方式の路側無線機に対して無線通信を行
    う移動体側無線機において、 移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波をそれぞれ
    発振する複数の高周波発振手段と、周波数変換手段とを
    用いて、路側アンテナからの受信電波を中間周波数に変
    換し、これらの中間周波数の受信電波を、路側アンテナ
    と移動体側無線機の送信周波数差を通過周波数帯域とす
    る複数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過させた後、
    これらの受信電波強度と閾値とを比較手段により比較す
    ることによって、路側アンテナ送信周波数を検知するよ
    うに構成したことを特徴とする移動体側無線機。
  4. 【請求項4】 複数の路側アンテナで通信領域を合成す
    る多重化方式であって各路側アンテナの送信周波数が異
    なる周波数分割方式の路側無線機に対して無線通信を行
    う移動体側無線機において、 移動体側無線機の複数の送信周波数の高周波を切り換え
    て発振可能な1つの高周波発振手段と、周波数変換手段
    とを用いて、路側アンテナからの受信電波を中間周波数
    に変換し、この中間周波数の受信電波を、路側アンテナ
    と移動体側無線機の送信周波数差、この送信周波数差と
    路側アンテナの送信周波数差や移動体側無線機の送信周
    波数差との和及び差をそれぞれ通過周波数帯域とする複
    数のバンドパスフィルタをそれぞれ通過させた後、これ
    らの受信電波強度と閾値とを比較手段により比較するこ
    とによって、路側アンテナ送信周波数を検知するように
    構成したことを特徴とする移動体側無線機。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載する移動体側無線機にお
    いて、 前記複数のバンドパスフィルタを通過した受信電波強度
    の差を受信電波強度差検出手段で求め、この受信電波強
    度差と閾値とを比較手段により比較して、この比較結果
    にも基づいて路側アンテナ送信周波数を検知するように
    したことを特徴とする移動体側無線機。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載する移動体側無線機にお
    いて、 前記複数のバンドパスフィルタを通過した受信電波強度
    の差を受信電波強度差検出手段で求め、これらの受信電
    波強度差と閾値とを比較手段により比較して、この比較
    結果にも基づいて路側アンテナ送信周波数を検知するよ
    うにしたことを特徴とする移動体側無線機。
  7. 【請求項7】 請求項3又は5に記載する移動体側無線
    機において、 前記複数のバンドパスフィルタを通過した受信電波強度
    をA/D変換手段によりディジタル信号に変換してCP
    Uに入力し、このCPUによって前記閾値との比較も行
    うようにしたことを特徴とする移動体側無線機。
  8. 【請求項8】 請求項4又は6に記載する移動体側無線
    機において、 前記複数のバンドパスフィルタを通過した受信電波強度
    をA/D変換手段によりディジタル信号に変換してCP
    Uに入力し、このCPUによって前記閾値との比較も行
    うようにしたことを特徴とする移動体側無線機。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2に記載する路側無線機を
    有し、この路側無線機と移動体側無線機との間で無線通
    信を行うようにしたことを特徴とする無線システム。
  10. 【請求項10】 請求項3,4,5,6,7又は8に記
    載する移動体側無線機を有し、この移動体側無線機と路
    側無線機との間で無線通信を行うようにしたことを特徴
    とする無線システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8456324B2 (en) 2008-03-25 2013-06-04 Mitsubishi Electric Corporation Driving support system
CN103729890A (zh) * 2013-06-28 2014-04-16 深圳市金溢科技有限公司 二义性路径识别系统及交互通信方法

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