JP2003023259A - 積層材及びその表面処理方法 - Google Patents

積層材及びその表面処理方法

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JP2003023259A
JP2003023259A JP2001209785A JP2001209785A JP2003023259A JP 2003023259 A JP2003023259 A JP 2003023259A JP 2001209785 A JP2001209785 A JP 2001209785A JP 2001209785 A JP2001209785 A JP 2001209785A JP 2003023259 A JP2003023259 A JP 2003023259A
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JP2001209785A
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English (en)
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Kazuyuki Kanbe
和之 神戸
Tomonori Oya
智憲 大家
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コロナ放電用電極との間で安定したコロナ放
電を発生させることができ、沿面放電が発生しにくいプ
リント基板を切り出すための積層材を提供する。 【解決手段】 この積層材10は、導電部材(13、1
5)と、絶縁部材(12、14、16)と、保護部材
(11、17)とを備える。絶縁部材(12、14、1
6)は平板状の部材であり、導電部材(13、15)の
表面を被覆し、導電部材(13、15)に達するように
ビアホール用の孔121が形成されている。、保護部材
(11、17)は導電性材料で構成される平板状の部材
であり、絶縁部材(12、14、16)のビアホール用
の孔121が形成された一主面を覆うとともに、ビアホ
ール用の孔121が設けられている部分には開口部11
1を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁層にビアホー
ルが形成され、当該絶縁層に接して配線パターンとして
の導電層を有するプリント基板を切り出すための積層材
及びその表面処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導電層と絶縁層を交互に積み重ねて一体
化した積層体から構成されたプリント基板は産業上広く
利用されている。このプリント基板においては、立体的
な電気回路を形成するためにビアホールと呼ばれる電気
的な導通孔が絶縁層に設けられ、導電層間が電気的に接
続される。なお、本願でビアホールとは、ブラインドビ
アホール等と呼ばれる基板を貫通しないものをいい、基
板を貫通するスルーホールを区別するものとする。
【0003】プリント基板にビアホール用の孔を形成す
る際、このビアホール用の孔の底面又は内壁面にスミア
と呼ばれる絶縁層の構成物質を含む残滓が残ったり、導
電層を構成する金属のバリが発生してしまうことがあ
る。スミアは導電層の露出を妨げてビアホールの導通不
良の原因となるため、過マンガン酸カリウム溶液等の酸
化剤溶液によってスミアを除去するデスミア処理が行な
われる。
【0004】ところで、プリント基板特に多層プリント
基板の高密度実装化に伴って、要求されるビアホールの
径が例えばφ50μm程度と小さくなってきており、従
来の湿式処理では十分にスミアを除去できなくなってき
た。そのため、酸化剤溶液を用いた湿式のデスミア処理
に代え、溶液等によらない乾式のデスミア処理が用いら
れつつある。乾式のデスミア処理としては、プラズマ放
電を用いた処理や、針状電極又は線状電極によるコロナ
放電を用いた処理等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】針状電極によるコロナ
放電を用いた従来の処理技術では、針状電極をビアホー
ル用の孔近傍に正確に配置する必要があるため、多数の
ビアホール用の孔が不規則的に配列されている場合等に
は針状電極の正確な位置合わせが困難であった。
【0006】例えば、特開平8−215934号公報に
開示されたような線状電極によるコロナ放電を用いた従
来の処理技術では、針状電極における位置合わせの困難
性は軽減されているものの、放電が不安定になりやす
く、一箇所に電流集中が生じてアーク放電に移行するこ
とがあり、基板表面を損傷してしまうおそれがあった。
【0007】また、基板表面が導電性材料で形成された
保護層によって覆い、その基板を表面処理する場合もあ
る。この場合には、放電によって電位が上がった保護層
と、基板表面に形成されたビアホール用の孔との間で放
電を行なうことによって基板を表面処理することにな
る。しかしながら、その保護層の最外周から処理対象と
しての基板の側面に沿って沿面放電と呼ばれる放電が発
生し、本来意図している、保護層とビアホール用の孔と
の間の放電が効率的に行われないことがある。
【0008】放電処理を行なう際に発生する不要な放電
を防止する態様としては、特開平7−214427号公
報や特開平8−150514号公報に開示されているよ
うに、処理対象物の端部を絶縁物で覆うことが知られて
いる。しかし、この場合には絶縁物と処理対象物との間
に段差が生じてしまうために、放電用電極と処理対象物
との距離を比較的大きくとるような場合には有効である
が、放電用電極と処理対象物が近接しており、その間隔
が放電品質に影響を与えるような場合には放電が安定し
ないので必ずしも適当であるとはいえない。
【0009】そこで本発明では、コロナ放電用電極との
間で安定したコロナ放電を発生させることができ、沿面
放電が発生しにくいプリント基板を切り出すための積層
材と、その積層材の表面処理方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の積層材は、絶縁
層にビアホールが形成され、当該絶縁層に接して配線パ
ターンとしての導電層を有するプリント基板を切り出す
ための積層材であって、導電部材と、絶縁部材と、保護
部材とを備える。導電部材は導電層となる部材である。
絶縁部材は絶縁層となる平板状の部材であり、導電部材
の表面を被覆し、導電部材に達するようにビアホール用
の孔が形成されている。保護部材は導電性材料で構成さ
れる平板状の部材であり、絶縁部材のビアホール用の孔
が形成された一主面を覆うとともに、ビアホール用の孔
が設けられている部分にはビアホール用の孔が露出する
ように開口部を有する。保護部材の外周部は絶縁部材の
外周部よりも所定の間隔をおいて内側に配置されてい
る。
【0011】本発明によれば、絶縁部材の一主面を保護
部材が覆っているので、積層材の表面をコロナ放電によ
って処理する際に、不要な部分にコロナ放電処理される
ことを防止できる。絶縁部材のビアホール用の孔から露
出する導電部材と、保護部材との間でコロナ放電が発生
することにより表面処理できる。また、保護部材の外周
部は絶縁部材の外周部よりも内側に配置されているので
絶縁部材の一主面が露出し、その結果として積層板の側
面に沿って発生する沿面放電を防止できる。
【0012】また本発明の積層板は、保護部材の外周部
を導電部材の外周部よりも外側に配置されるようにして
もよい。このようにすれば、導電部材が形成された部分
を保護部材が覆うことになるので、配線パターンが形成
される部分を保護できる。
【0013】また本発明の積層板は、保護部材に表面処
理のための電圧が印加された場合に、保護部材と、ビア
ホール用の孔から露出している導電部材の一部分との間
で放電するように、保護部材の外周部と絶縁部材の外周
部とが所定の間隔を保っているようにしてもよい。この
ようにすれば、保護部材とビアホール用の孔から露出し
ている導電部材の一部分との間で放電するので、積層材
の側面に沿った沿面放電を防止でき、保護部材の開口部
から露出する部分を表面処理することができる。
【0014】本発明の表面処理方法は、プリント基板の
導電層となる導電部材の表面を平板状の絶縁部材で被覆
すると共に、絶縁部材の一主面を、絶縁部材の外周部と
所定の間隔をおいてその外周部が配置される、導電性材
料で構成された平板状の保護部材で被覆して中間積層材
を形成する第1の工程と、中間積層材の保護部材に開口
部を設けると共に、開口部内に、開口部径よりも小径の
ビアホール用の孔を、中間積層材の絶縁部材を貫通し導
電部材に達するように設けて積層材を形成する第2の工
程と、積層材の保護部材に対向する位置にコロナ放電用
電極を配置する第3の工程と、コロナ放電用電極を用い
て保護部材に電圧を印加し、保護部材とビアホール用の
孔で露出した導電部材の一部分との間で放電する第4の
工程とを含む。
【0015】本発明によれば、絶縁部材の一主面を保護
部材で被覆した積層材の表面をコロナ放電によって処理
するので、不要な部分をコロナ放電処理することを防止
できる。保護部材から絶縁部材を貫通し導電部材に達す
るように孔を形成すると共に、孔近傍の保護部材を除去
して孔よりも大径の開口部を設けているので、絶縁層の
孔から露出した導電部材と保護部材との間でコロナ放電
を発生させて表面処理できる。また、開口部から露出し
た絶縁部材にも表面処理できる。
【0016】また本発明の表面処理方法では、コロナ放
電用電極を、棒状の金属電極と、金属電極の長手方向の
外周を被覆する誘電体部材とを備えて構成してもよい。
このようにすれば、保護部材の一部分に放電が集中する
ことなく一様に表面処理できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら説明する。可能な場合には、同一の部分には同
一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0018】本発明の第1実施形態である積層材10に
ついて説明する。図1は、積層材10の構成を示した断
面斜視図である。積層材10は、絶縁部材12と、導電
部材13と、コア絶縁部材14と、導電部材15と、絶
縁部材16とを順次積層し、絶縁部材12の導電部材1
3に当接していない一主面を保護部材11が覆い、同様
に絶縁部材16の導電部材15に当接していない一主面
を保護部材17が覆うことにより構成されている。
【0019】コア絶縁部材14は、300mm×250
mmの矩形の平板形状をしており、GFRP(ガラス繊
維強化プラスチック)やAFRP(アラミド繊維強化プ
ラスチック)といった絶縁性の高分子複合材料で形成さ
れている。コア絶縁部材14の外周から5mm程度の部
分は、最終的にプリント基板とする際に切り落とされる
部分であり、その切り落とされる部分を除いた部分には
最終的にプリント基板となる領域が複数形成されてい
る。本実施形態の場合は4つのプリント基板となる領域
を形成している。そのプリント基板となる領域にはスル
ーホール141が形成されており、スルーホール141
内には連結導電部材18が配置されている。コア絶縁部
材14のプリント基板となる領域は、導電部材13及び
導電部材15によって挟まれている。導電部材13及び
導電部材15の一部分は、スルーホール141内に配置
された連結導電部材18によって電気的に接続されてい
る。導電部材13及び導電部材15は、銅などの導電性
材料で層状に形成されていて、プリント基板の回路パタ
ーンとなる部分である。
【0020】導電部材13、コア絶縁部材14、及び、
導電部材15は、コア絶縁部材14とほぼ同じ平面形状
の平板状の絶縁部材12及び絶縁部材16によって挟ま
れている。絶縁部材12及び絶縁部材16は、アクリル
樹脂といった熱硬化性の絶縁性材料で形成されている。
絶縁部材12及び絶縁部材16は、コア絶縁部材14と
同様に、その外周から5mm程度の部分は最終的にプリ
ント基板とする際に切り落とされる部分であり、その切
り落とされる部分を除いた部分には、最終的にプリント
基板となる領域が複数形成されている。絶縁部材12及
び絶縁部材16のプリント基板となる領域には、ビアホ
ール用の孔121が多数形成されている。ビアホール用
の孔121は、直径が100μm程度であり、ビアホー
ル用の孔121の底部からは導電部材13及び導電部材
15の一部131が露出している。
【0021】絶縁部材12、導電部材13、コア絶縁部
材14、導電部材15、及び、絶縁部材16は、平板状
の保護部材11及び保護部材17によって挟まれてい
る。保護部材11及び保護部材17は、絶縁部材12及
び絶縁部材16の各辺よりも所定の距離aの2倍の長さ
を引いた長さの辺から構成される矩形形状をしており、
銅などの導電性材料で形成されている。保護部材11及
び保護部材17の外周は、絶縁部材12及び絶縁部材1
6の外周よりも所定の距離aだけ内側になるように配置
されている。従って、絶縁部材12及び絶縁部材16の
外周は、絶縁部材12及び絶縁部材16の外周から所定
の距離aの幅で露出している。ここで所定の距離aは、
2mm以上が好ましく、3mm以上であれば更に好まし
い。保護部材11及び保護部材17には、絶縁部材12
及び絶縁部材16のビアホール用の孔121に対応した
位置に、開口部111が設けられている。開口部111
はビアホール用の孔121と同心円状に形成されてお
り、直径は400μm程度である。
【0022】積層材10は、コロナ放電処理やメッキ処
理といった所定の処理を施した後に(詳細は後述)、外
周から5mm程度内側の外周カット線102に沿って余
分な外周部分を切り落とし、更に、絶縁部材12及び絶
縁部材16のプリント基板となる領域に沿った内部カッ
ト線103に沿って切り離すことで最終的にプリント基
板となる。なお本実施形態では、回路パターンとしての
導電部材13及び導電部材15は、2層構造としている
が、積層材10から切り出すプリント基板の要求品質に
応じて、更に多層化してもよい。開口部111の直径
は、200〜500μmが好ましい。ビアホール用の孔
121の直径は、50〜100μmが好ましい。
【0023】第1実施形態の作用及び効果について説明
する。絶縁部材12及び絶縁部材16の一主面を保護部
材11及び保護部材17が覆っているので、積層材10
の表面をコロナ放電によって処理する際に、不要な部分
にコロナ放電処理されることを防止できる。絶縁部材1
2及び絶縁部材16のビアホール用の孔121から露出
する導電部材13の一部131と、保護部材11及び保
護部材17との間でコロナ放電が発生することにより表
面処理できる。また、保護部材11及び保護部材17の
外周部は絶縁部材12及び絶縁部材16の外周部よりも
内側に配置されているので絶縁部材12及び絶縁部材1
6の一主面が露出し、積層板10の側面に沿って発生す
る沿面放電を防止できる。
【0024】保護部材11及び保護部材17の外周部
は、導電部材13及び導電部材15の外周部よりも外側
に配置されているので、導電部材13及び導電部材15
が形成された部分を保護部材11及び保護部材17が覆
うことになり、積層材10を切り出してプリント基板と
する際の配線パターンが形成される部分を保護できる。
【0025】保護部材11及び保護部材17に表面処理
のための電圧が印加された場合に、保護部材11及び保
護部材17と、ビアホール用の孔121から露出してい
る導電部材13及び導電部材15の一部131との間で
放電するように、保護部材11及び保護部材17の外周
部と絶縁部材の外周部とを所定の間隔aだけ離して配置
している。所定の距離aは3mm以上が好ましく、この
ような距離を保つことで、保護部材11及び保護部材1
7と、ビアホール用の孔121から露出している導電部
材13及び導電部材15の一部131との間で放電する
ので、積層材10の側面に沿った沿面放電を防止でき、
保護部材11及び保護部材17の開口部111から露出
する部分を表面処理することができる。
【0026】本発明の第2実施形態である、積層材10
の製造方法、及び、積層材10を表面処理してプリント
基板を製造する方法について説明する。まず、積層材1
0の製造方法について説明する。図2は、積層材10を
製造する際の各段階における状態を示した断面図であ
る。
【0027】まず、コア絶縁部材14を導電部材13及
び導電部材15で挟んだものと、絶縁部材12の一主面
に保護部材11を密着させたものと、絶縁部材16の一
主面に保護部材17を密着させたものとを準備する(図
2(a))。ここで、保護部材11の外周と絶縁部材1
2の外周、保護部材16の外周と絶縁部材17の外周は
それぞれ2mm以上の間隔をあけており、より好ましく
は3mm以上の間隔をあけるものである。コア絶縁部材
14を導電部材13及び導電部材15で挟んだものを、
絶縁部材12の一主面に保護部材11を密着させたもの
と、絶縁部材16の一主面に保護部材17を密着させた
ものとで挟んで、矢印A及び矢印Bの方向に加圧しなが
ら加熱する。
【0028】図2(a)の矢印A及び矢印Bの方向に加
圧しながら加熱すると、絶縁部材12及び絶縁部材16
は、導電部材13及び導電部材15の凹凸に沿って、導
電部材13及び導電部材15と、コア絶縁材料14とに
密着する(図2(b))。
【0029】次に、炭酸ガスレーザを用いて、保護部材
11及び保護部材17の予め定められた位置に開口部1
11を形成する。開口部111の直径は、400μmで
ある。同様に、炭酸ガスレーザを用いて、絶縁部材12
及び絶縁部材16の、開口部111に対応した位置にビ
アホール用の孔121を形成し、導電部材13及び導電
部材16の一部131を露出させる(図2(c))。こ
のように図2を用いて説明した方法で、積層材10を製
造することができる。
【0030】引き続いて、積層材10を表面処理してプ
リント基板を製造する方法の内、積層材10に表面処理
を施すステップについて説明する。図3は、積層材10
の表面処理に用いる表面処理装置30の構成を示した図
である。まず、表面処理装置30について説明する。表
面処理装置30は、基台33と、搬送ローラ32と、コ
ロナ放電用電極31と、搬送台34と、高周波高電圧電
源35とを備えて構成されている。引き続いて各構成要
素について説明する。
【0031】搬送ローラ32は、図示しない係止手段に
よって基台33に取り付けられており、任意の速度及び
タイミングで回転することができる複数のローラ状部材
の集合体として構成されている。搬送ローラ32が回転
することで、搬送ローラ32上に載置された搬送対象物
を所定の速度及びタイミングで矢印Cの方向に移動させ
ることができる。
【0032】搬送台34は、搬送ローラ32上に載置さ
れていて、その上には積層材10を載置している。搬送
台34は、積層材10よりも大きい金属板で形成されて
いて、外部回路35bを介して高周波高電圧電源35に
接続されており、接地されていても接地されていなくて
もよい。
【0033】高周波高電圧電源35は、高電圧側の外部
回路35aを介してコロナ放電用電極31と、低電圧側
の外部回路35bを介して搬送台34とそれぞれ接続さ
れており、コロナ放電用電極31及び搬送台34に対
し、5kHz〜500kHzの高周波数で5kV〜14
kVの交流電圧を印加することが可能になっている。5
kV未満ではコロナ放電が発生しなかったり、あるいは
不均一なコロナ放電となる場合があり、14kV以上で
は積層材10の被処理面に損傷を発生させる危険性があ
るからである。
【0034】図4は、図3のI−I断面を示した図であ
る。コロナ放電用電極31について説明する。コロナ放
電用電極31は、図示しない電極支持梁に取り付けられ
ており、電極支持梁の両端は図示しない支持部材によっ
て固定されている。支持部材は、電極支持梁を支持しつ
つ上下に移動可能に構成されている。そのような支持部
材の例としては、ベース部と、ネジ部と、調整つまみ
と、支持部と、位置針とを有する構成がある。より具体
的には、ベース部は、基台33に固定されていて、基台
33に固定されているのとは反対側には雌ネジが形成さ
れており、ネジ部の雄ネジが螺合されている。ネジ部の
雄ネジが形成されているのとは反対側の端部には、調整
つまみが取り付けられていて、調整つまみを回すことで
ベース部に対してネジ部を上下に動かすことができる。
支持部は、コロナ放電用電極31とネジ部とを固定して
いて、支持部に対してネジ部は回動自在に取り付けられ
ている。位置針は、支持部に取り付けられており、ベー
ス部上に形成されている目盛を指し示していて、コロナ
放電用電極31と積層材10との間の放電距離bを調整
することができる。
【0035】コロナ放電用電極31と積層材10との間
の放電距離bは、0.5mm以上5mm以下が好まし
く、0.5mm未満ではコロナ放電用電極31と積層材
10との間隔を保つ精度が困難となり、5mm以上では
コロナ放電印加電圧が高くなりすぎるためにトランスが
大きくなり消費電力の無駄が大きくなる。また、放電距
離bのばらつきは、放電距離bの1/5以下なるように
調整している。
【0036】コロナ放電用電極31は、パイプ状の金属
電極31aと、同じくパイプ状の誘電体部材31bとを
備えて構成されている。金属電極31aの長さは、少な
くとも積層材10の一辺よりも長く、材料としてはステ
ンレスが用いられている。誘電体部材31bを構成する
材料には、シリコーンゴム、石英ガラス、アルミナ、多
結晶サファイア、単結晶サファイア、ジルコニア、ステ
アタイト、といった材料が用いられる。
【0037】表面処理装置30を用いて積層材10を表
面処理する方法について、図3及び図4を用いて説明す
る。積層材10を被処理面を上にして搬送台34上に載
置し、搬送ローラ32によって矢印Cの方向に1mm/
秒の速度で搬送する。コロナ放電用電極31と積層材1
0との間の放電距離bは1mmとしている。また、放電
距離bのばらつきは、放電距離bの1/5以下なるよう
に調整している。なお、搬送台34の搬送速度は、3m
m/秒程度の速度でもよい。
【0038】積層材10がコロナ放電用電極31の直下
を通過する際に、高周波高電圧電源35によって、コロ
ナ放電用電極31及び搬送台34に電圧10kV、周波
数20kHzの交流電圧を印加する。このようにコロナ
放電用電極31及び搬送台34に電圧を印加していくと
電界が増大する。ビアホール用の孔121から露出して
いる導電部材13の一部131の面積に比して、保護部
材11の面積は十分に大きいので、コロナ放電用電極3
1と保護部材11との間で主に放電が発生する。この場
合、保護部材11の外周と絶縁部材12の外周とは距離
a(距離aは2mm以上が好ましく、より好ましくは3
mm以上である)だけ間隔が開いているので、積層材1
0の側面に沿って沿面放電が起きることがない。
【0039】図5は、ビアホール用の孔121近傍を拡
大した図である。放電状態について図5を用いて説明す
る。コロナ放電用電極31とビアホール用の孔121か
ら露出している導電部材13の一部131との間の放電
Dは、コロナ放電用電極31と保護部材11との間の放
電Eよりも小さい。従って、保護部材11に電荷がたま
ることで、保護部材11の電位は上昇する。保護部材1
1の電位が十分に上昇して臨海値に達すると、保護部材
11の開口部111の端面111aと、導電部材13の
一部131との間で放電Fが発生する。これにより、開
口部111及びビアホール用の孔121内の異物を除去
し、表面を親水化させる。こうしたコロナ放電処理を、
搬送ローラ32により積層材10をコロナ放電用電極3
1の長手方向と直交する方向に移動させながら行なうこ
とで、積層材10の全体を処理することができる。
【0040】次に、積層材10を表面処理してプリント
基板を製造する方法の内、積層材10のビアホール用の
孔121にメッキを施し、表面に回路パターン21及び
回路パターン22を形成するステップについて説明す
る。図6は、そのステップの各段階における状態を示し
た断面図である。表面処理装置30で処理された積層材
10のビアホール用の孔121及び、開口部111から
露出している部分には導電性のメッキが施され、ビアホ
ール191が形成される(図6(a))。ビアホール1
91のメッキは、導電部材13から絶縁部材12の表面
まで、導電部材15から絶縁部材16の表面まで達して
おり、保護部材11及び保護部材17に設けられた開口
部111をほぼ満たしている。
【0041】積層材10にビアホール191が形成され
た後、保護部材11及び保護部材17は除去される(図
6(b))。保護部材11及び保護部材17が除去され
て露出した絶縁部材12及び絶縁部材16上に、導電性
の材料で回路パターン21及び回路パターン22が形成
される(図6(c))。回路パターン21及び回路パタ
ーン22は、ビアホール191に電気的に接続されてい
ることにより導電部材13及び導電部材15とも電気的
に接続されている。その後、カット線102に沿って積
層材10をカットすることで、プリント基板を得ること
ができる。
【0042】第2実施形態の作用及び効果について説明
する。絶縁部材12及び絶縁部材16の一主面を保護部
材11及び保護部材17で被覆した積層材10の表面を
コロナ放電によって処理するので、不要な部分をコロナ
放電処理することを防止できる。保護部材11(保護部
材17)から絶縁部材12(絶縁部材16)を貫通し導
電部材13(導電部材15)に達するようにビアホール
用の孔121を形成すると共に、ビアホール用の孔12
1近傍の保護部材11(保護部材17)を除去してビア
ホール121よりも大径の開口部111を設けているの
で、ビアホール121から露出した導電部材13(導電
部材15)と保護部材11(保護部材17)との間でコ
ロナ放電を発生させて表面処理できる。また、開口部1
11から露出した絶縁部材12(絶縁部材16)にも表
面処理できる。コロナ放電用電極31を、棒状の金属電
極31aと、金属電極31aの長手方向の外周を被覆す
る誘電体部材31bとを備えて構成しているので、保護
部材11(保護部材17)の一部分に放電が集中するこ
となく一様に表面処理できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁部材の一主面を保
護部材が覆っているので、積層材の表面をコロナ放電に
よって処理する際に、不要な部分にコロナ放電処理され
ることを防止できる。絶縁部材のビアホール用の孔から
露出する導電部材と、保護部材との間でコロナ放電が発
生することにより表面処理できる。また、保護部材の外
周部は絶縁部材の外周部よりも内側に配置されているの
で絶縁部材の一主面が露出し、その結果として積層板の
側面に沿って発生する沿面放電を防止できる。従って、
本発明の目的とする、コロナ放電用電極との間で安定し
たコロナ放電を発生させることができ、沿面放電が発生
しにくいプリント基板を切り出すための積層材と、その
積層材の表面処理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である積層材を示した図
である。
【図2】本発明の第2実施形態である積層材の製造方法
を説明するための図である。
【図3】積層材の表面を処理するための表面処理装置を
示した図である。
【図4】図3のI−I断面図である。
【図5】図4のビアホール用の孔近傍を拡大した図であ
る。
【図6】表面を処理した積層材を用いてプリント基板を
製造する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10…積層材、11…保護部材、12…絶縁部材、13
…導電部材、14…絶縁部材、15…導電部材、16…
絶縁部材、17…保護部材、121…ビアホール、11
1…開口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/26 H05K 3/26 B // H05K 3/08 3/08 A Fターム(参考) 3C059 AA01 AB01 HA03 4F100 BA02 BA07 GB43 JG01B JG04A 5E339 AB02 AD03 AE01 BE05 CF06 5E343 AA07 AA12 AA15 EE35 5E346 AA12 AA43 CC04 CC08 FF03 HH31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層にビアホールが形成され、当該絶
    縁層に接して配線パターンとしての導電層を有するプリ
    ント基板を切り出すための積層材において、 前記導電層となる導電部材と、 当該導電部材の表面を被覆し、当該導電部材に達するよ
    うにビアホール用の孔が形成されている、前記絶縁層と
    なる平板状の絶縁部材と、 前記絶縁部材の前記ビアホール用の孔が形成された一主
    面を覆うとともに、前記ビアホール用の孔が設けられて
    いる部分には前記ビアホール用の孔が露出するように開
    口部を有する、導電性材料で構成された平板状の保護部
    材とを備え、 前記保護部材の外周部は前記絶縁部材の外周部よりも所
    定の間隔をおいて内側に配置されていることを特徴とす
    る積層材。
  2. 【請求項2】 前記保護部材の外周部は、前記導電部材
    の外周部よりも外側に配置されていることを特徴とする
    請求項1記載の積層材。
  3. 【請求項3】 前記保護部材に表面処理のための電圧が
    印加された場合に、 前記保護部材と、前記ビアホール用の孔から露出してい
    る前記導電部材の一部分との間で放電するように、前記
    保護部材の外周部と前記絶縁部材の外周部とが所定の間
    隔を保っていることを特徴とする請求項1記載の積層
    材。
  4. 【請求項4】 プリント基板の導電層となる導電部材の
    表面を平板状の絶縁部材で被覆すると共に、当該絶縁部
    材の一主面を、当該絶縁部材の外周部と所定の間隔をお
    いてその外周部が配置される、導電性材料で構成された
    平板状の保護部材で被覆して中間積層材を形成する第1
    の工程と、 前記中間積層材の前記保護部材に開口部を設けると共
    に、当該開口部内に、開口部径よりも小径のビアホール
    用の孔を、前記絶縁部材を貫通し前記導電部材に達する
    ように設けて積層材を形成する第2の工程と、 前記積層材の前記保護部材に対向する位置にコロナ放電
    用電極を配置する第3の工程と、 前記コロナ放電用電極を用いて前記保護部材に電圧を印
    加し、前記保護部材と前記ビアホール用の孔で露出した
    前記導電部材の一部分との間で放電する第4の工程とを
    含む積層材の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記コロナ放電用電極は、 棒状の金属電極と、前記金属電極の長手方向の外周を被
    覆する誘電体部材とを備えて構成されていることを特徴
    とする請求項4記載の表面処理方法。
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