JP2003022964A - デバイス製造方法およびデバイス製造装置 - Google Patents

デバイス製造方法およびデバイス製造装置

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JP2003022964A
JP2003022964A JP2001209882A JP2001209882A JP2003022964A JP 2003022964 A JP2003022964 A JP 2003022964A JP 2001209882 A JP2001209882 A JP 2001209882A JP 2001209882 A JP2001209882 A JP 2001209882A JP 2003022964 A JP2003022964 A JP 2003022964A
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JP
Japan
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exposure
photoresist
substrate
coating
developing
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JP2001209882A
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English (en)
Inventor
Katsuya Machino
勝弥 町野
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトレジストが塗布された基板に所定のデ
バイスパターンを形成する際に、所定のフォトレジスト
プロファイルを得る。 【解決手段】 基板にフォトレジストを塗布する塗布工
程と、フォトレジストが塗布された基板に所定の露光エ
ネルギ量でデバイスパターンを露光する露光工程と、デ
バイスパターンが露光された基板を現像する現像工程と
を含む。塗布工程と露光工程との間と、露光工程と現像
工程との間との少なくとも一方に、フォトレジストの特
性と露光エネルギ量とに基づいて、フォトレジストが塗
布された基板を所定時間待機させる待機工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示デバイ
ス、半導体デバイス等の電子デバイスを製造する方法お
よび装置に関し、例えば、フォトレジストが塗布された
基板にフォトグラフィ技術を用いてデバイスパターンを
形成するデバイス製造方法およびデバイス製造装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ、ワープ
ロ、テレビ等の表示デバイスとして、液晶を用いた表示
パネルが多用されるようになってきている。しかし、こ
の種の液晶表示デバイスでは、年々表示範囲の拡大が望
まれており、表示デバイスメーカからもデバイス拡大に
対する要望が強くなっている。それに伴い、また携帯情
報端末の普及により、消費電力の節減という命題が大き
くクローズアップされてきた。
【0003】そもそも液晶表示デバイスにおける消費電
力については、バックライトが消費電力全体の80〜9
0%を占めると言われており、使用可能時間に対する観
点から改善が望まれていた。そこで、最近では、HRC
(High Reflection Coat;反射膜)を用いた反射型液晶
ディスプレイが開発され、使用に供されてきている。こ
の反射型液晶ディスプレイは、周囲光を反射膜で反射し
て利用することで表示を行うものであり、低消費電力化
のみならず、薄型化、軽量化をも備えているという特性
を持っている。
【0004】ところが、反射型液晶ディスプレイの場
合、光量関連の損失ファクターとして、偏光板の透過
率、反射板の反射率、反射板の開口率、ガラス表面の反
射率等の損失が無視できず、実際の光利用効率は現状1
0〜13%程度である。そのため、液晶表示に対する視
認性に関しては、上記の各ファクターの影響から、反射
光をいかに目視方向に向けるかが重要な設計項目となっ
ている。そこで、目視方向の明るさを向上させるため
に、反射膜の散乱特性を制限し、特定範囲に散乱光を集
中させ、且つこの特定範囲においては均一な明るさ(均
一な散乱光集光特性)を付与していた。
【0005】従来、上記の液晶表示デバイスの製造の
中、通常の電極層や層間絶縁膜の形成については、まず
塗布装置(塗布工程)により各電極層や各層間絶縁膜層
上にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストに対
して最適露光量を求め、露光装置(露光工程)により当
該最適露光量でフォトレジストを感光させている。次い
で、感光部分を全て現像装置(現像工程)により除去す
るとともに、未露光部分のフォトレジストをマスクとし
て残してエッチング(いわゆるマスクエッチング)する
ことにより、各電極層や各層間絶縁膜を形成している。
【0006】一方、上記反射型液晶表示デバイスに使用
される反射膜形成工程では、露光装置により露光される
方法が通常の電極層や層間絶縁膜の形成方法とは異な
る。具体的には、フォトレジストに対する露光量につい
ては、露光部分が現像処理により完全に除去されるとい
うエネルギ付与ではなく、フォトレジスト膜厚の半分程
度が現像処理で除去されるような少ないエネルギを付与
する露光方法、いわゆるハーフドーズ露光が行われる。
この際のエネルギ付与方法としては、露光量自体を低下
させたり、透過する露光光を減光させるマスク、いわゆ
るハーフトーンマスクを用いることができる。そして、
このハーフドーズ露光により、既述の散乱特性を制限
し、特定範囲に散乱光を集中させ、且つこの特定範囲に
おいて均一な明るさ(均一な散乱光集光特性)を付与す
るプロファイルの反射膜を形成していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のデバイス製造方法およびデバイス製造装
置には、以下のような問題が存在する。上記のハーフド
ーズ露光方法を試みると、露光装置に搭載された投影レ
ンズ(投影光学系)の収差が問題になってくることが判
明してきた。すなわち、ハーフドーズ露光方法では、露
光されたフォトレジスト部分が従来通り全て現像処理工
程で除去されるのではなく露光された部分も必ず残され
るため、ハーフドーズ露光部分のフォトレジスト(プロ
ファイル)形状に投影レンズ自身の球面収差、コマ収
差、球欠的像面歪曲収差等の収差による微小な変化が現
れることが問題として生じてきた。
【0008】例えば、ポジ型におけるボトムでのフォト
レジスト形状(裾部)について鑑みると、投影レンズの
収差により、ボトムでのパターンの立ち具合、換言する
と、ボトム部分のR(円弧)面形状の微小な違いが生じ
てしまう。このボトムは、通常の工程(マスクエッチン
グ)では完全にフォトレジスト部分が除去されるが、ハ
ーフドーズ露光工程ではボトムと言えどもフォトレジス
トが残留しており、軸上、軸外の収差に拘わらず上記収
差の影響がフォトレジストボトム部分に微小に現れるこ
とにより、特にマクロ観察で不良と判定される確率が高
くなっていた。
【0009】このことは、既述の散乱特性を制限し、特
定範囲に散乱光を集中させ、且つこの特定範囲において
均一な明るさ(均一な散乱光集光特性)を付与する反射
膜のプロファイルが微小に変化したことを意味してお
り、これにより上記散乱光集光特性および散乱光の均一
特性が悪化し、反射型液晶表示デバイスとしては不適当
な明るさになるという問題があった。
【0010】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、フォトレジストが塗布された基板に所定の
デバイスパターンを形成する際に、所定のフォトレジス
トプロファイルを得ることができるデバイス製造方法お
よびデバイス製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、実施の形態を示す図1ないし図9に対応
付けした以下の構成を採用している。本発明のデバイス
製造方法は、基板(P)にフォトレジストを塗布する塗
布工程と、フォトレジストが塗布された基板(P)に所
定の露光エネルギ量でデバイスパターンを露光する露光
工程と、デバイスパターンが露光された基板(P)を現
像する現像工程とを含むデバイス製造方法において、塗
布工程と露光工程との間と、露光工程と現像工程との間
との少なくとも一方に、フォトレジストの特性と露光エ
ネルギ量とに基づいて、フォトレジストが塗布された基
板(P)を所定時間待機させる待機工程とを含むことを
特徴とするものである。
【0012】また、本発明のデバイス製造装置は、基板
(P)にフォトレジストを塗布する塗布装置(6)と、
フォトレジストが塗布された基板(P)に所定の露光エ
ネルギ量でデバイスパターンを露光する露光装置(1)
と、デバイスパターンが露光された基板(P)を現像す
る現像装置(6)とを有するデバイス製造装置におい
て、フォトレジストの特性と露光エネルギ量との相関関
係を記憶する記憶装置(10)と、塗布と露光との間
と、露光と現像との間との少なくとも一方で、記憶装置
(10)に記憶された相関関係に基づいてフォトレジス
トが塗布された基板(P)を所定時間待機させるように
塗布装置(6)、露光装置(1)、現像装置(6)の少
なくとも一つを制御する制御装置(7)とを備えること
を特徴とするものである。
【0013】ここで、図4および図5に基づいて本発明
のデバイス製造方法およびデバイス製造装置の基本的な
作動原理を説明する。図4は、従来のポジ型フォトレジ
ストの露光量(通常、DOSEと称される付与エネルギ
量)と残膜率との関係を示す図であり、図5はポジ型反
射膜用のフォトレジストに関する露光量と残膜率との関
係を示す図である。両図とも、横軸は露光量(露光エネ
ルギ量)を示し、縦軸はフォトレジスト露光部の残膜率
を示している。
【0014】図4に示すように、通常のフォトレジスト
は、あるしきい値を超えると残膜率が急激に減少してパ
ターンが形成される。このタイプのフォトレジストは、
塗布後の放置時間(待機時間)による影響は非常に少な
く、例えばフォトレジストの塗布後に24時間待機させ
た後に露光を行った場合や、露光後に24時間待機させ
た後に現像処理を行った場合でも、露光量が同じであれ
ば実質的に残膜率が変化することはない。従って、図4
に示す残膜率のグラフは、1時間待機させた後でも同じ
位置にプロットされ変化がない。
【0015】これに対して、反射膜形成に用いられるフ
ォトレジストは、熱硬化性樹脂であることによる特性か
ら、基板へ塗布された後の時間経過により残膜率が変化
する。換言すると、フォトレジストは、基板に塗布され
た後の時間経過により適正露光エネルギ量が変化する。
この様子を図5に示す。この図には、フォトレジストの
塗布後直ちに露光現像した場合の露光量と残膜率との関
係を示すグラフG1と、フォトレジストの塗布後45分
経過後に露光現像した場合の露光量と残膜率との関係を
示すグラフG2とが示されている。
【0016】例えば、フォトレジストの塗布直後に20
mJ/cm2のエネルギ量を付与して露光処理を行い、
同時に現像処理を行った場合は、60%の残膜率が得ら
れるが、塗布後45分経過後に露光し同時に現像した場
合は、約20mJ/cm2のエネルギ量を付与すること
で70%の残膜率が得られる。つまり、フォトレジスト
は、見かけ上、フォトスピード(フォトレジストの感
度)が低下したごときの振る舞いを示す。従って、投影
レンズの収差が影響しない程度の充分なエネルギ量で露
光処理を行った場合でも、塗布工程と露光工程との間、
もしくは露光工程と現像工程との間で、フォトレジスト
が塗布された基板を所定時間待機させることで、現像処
理を行っても全てのフォトレジストが除去されることな
く、フォトレジストに関して所定の残膜率(プロファイ
ル)を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のデバイス製造方法
およびデバイス製造装置の実施の形態を、図1ないし図
10を参照して説明する。ここでは、フォトリソグラフ
ィ手法により反射型液晶表示デバイスを製造するものと
し、基板を角形のガラス基板とする場合の例で説明す
る。
【0018】図1に示すデバイス製造装置は、ガラス基
板(基板;図2参照)Pにレチクル(マスク)Rの液晶
表示用デバイスパターンを露光する露光装置1と、塗布
装置としてガラス基板Pにフォトレジストを塗布すると
ともに、現像装置としてデバイスパターンが露光された
ガラス基板Pを現像するコータ・デベロッパ6とを主体
として構成されており、ガラス基板Pはコータ・デベロ
ッパ6内に設置された搬送装置により、当該コータ・デ
ベロッパ6と露光装置1との間で搬送される。
【0019】露光装置1は、高度に清浄化され、且つ所
定温度(例えば23℃)に調整されたチャンバ2内に、
露光装置本体3、基板搬送装置4、搬出入部5を備えた
構成になっている。図2は、露光装置本体3の外観斜視
図である。この露光装置本体3は、マスクとしてのレチ
クルRを露光用照明光ILで照明する不図示の照明系、
液晶表示デバイス用パターンが形成されたレチクルRを
保持する不図示のレチクルステージ、このレチクルステ
ージの下方に配置された投影光学系PL、および投影光
学系PLの下方でガラス基板Pを保持してベース8上を
XY2次元方向に移動する基板ステージ9等を備えてい
る。
【0020】投影光学系PLには、等倍の正立正像を投
影する光学系が用いられている。この露光装置本体3で
は、基板ステージ9上に長方形のガラス基板Pが載置さ
れた状態でステップ・アンド・スキャン方式の露光が行
われ、レチクルRに形成されたデバイスパターンがガラ
ス基板P上の複数(または単一)の露光領域(パターン
領域)に順次転写されるようになっている。すなわち、
この露光装置本体3では、照明系からの露光用の照明光
ILにより、レチクルR上のスリット上の照明領域が照
明された状態で、制御装置7(図3参照)によって不図
示の駆動系を介して、レチクルRを保持するレチクルス
テージとガラス基板Pを保持する基板ステージ9とを同
期して所定の走査方向(ここではY方向とする)に同一
速度で同一方向に移動させることにより、ガラス基板P
上の1つの露光領域にレチクルRのパターンが逐次転写
される、すなわち走査露光が行われる。
【0021】この1つの露光領域の走査露光の終了後
に、制御装置7により基板ステージ9を次の露光領域の
走査開始位置まで所定量X方向に移動するステッピング
動作が行われる。そして、露光装置本体3では、このよ
うな走査露光とステッピング動作を繰り返し行うことに
より、順次複数の露光領域にレチクルRのパターンが転
写されるようになっている。
【0022】搬出入部5は、露光装置1に隣接配置され
たコータ・デベロッパ6でフォトレジストが塗布された
ガラス基板Pが搬入されて受け渡しされるとともに、搬
入されたガラス基板Pを所定の温度に温度調整する搬入
ポート5aと、この搬入ポート5aの上方に配置され、
露光装置本体3で露光処理が施されたガラス基板Pが受
け渡される搬出ポート5bとから概略構成されている。
搬入ポート5aは、内部に循環路(不図示)を有し、こ
の循環路にフロリナートや水等の熱媒体を供給して循環
させることで熱交換によりガラス基板Pの温度調整を行
う構成になっている。
【0023】基板搬送装置4は、例えば水平関節型構造
を有し、露光装置本体3、搬出入部5のそれぞれに対向
して配置されており、これら露光装置本体3、搬出入部
5の間でガラス基板Pを吸着支持して搬送するものであ
る。
【0024】図3に示すように、制御装置7は、コータ
・デベロッパ6における各処理を制御するとともに、露
光装置1における露光装置本体3、基板搬送装置4の駆
動を制御する。また、この制御装置7には、記憶装置1
0が付設されている。記憶装置10には、ショット領域
の配列位置や露光順序、同期走査の位置、速度等に関す
る露光データ(レシピ)や、付与される露光エネルギ量
に対するガラス基板P上に塗布されるフォトレジストの
特性、具体的にはフォトレジストの熱硬化の経時変化に
基づいて、付与される露光エネルギ量とフォトレジスト
の残膜率との相関関係等が記憶される。
【0025】上記の構成のデバイス製造装置により反射
型液晶表示デバイスを製造する前にフォトレジストの熱
硬化の経時変化に基づいて、付与される露光エネルギ量
とフォトレジストの残膜率との相関関係を求める手順に
ついて以下に説明する。
【0026】まず、予めパイロット・ロットを流してレ
ジスト塗布処理、露光処理、現像処理を実施することに
より、種々のフォトレジストに関して、露光後待機時間
Tea、レジスト塗布後待機時間Tca、および両待機時間
Tbaを変化させたときの、露光エネルギ量とフォトレジ
スト残膜率との相関関係に関するデータを採取し記憶装
置10に保存・記憶する。また、ガラス基板P上にデバ
イスパターンを形成する場合、通常、ガラス基板P上に
フォトレジストを塗布した後にTPR露光(いわゆるテ
ストプリント)を行い、当該フォトレジストとパターン
情報に関するフォーカス・オフセット(ベスト・フォー
カス)と適正露光量(適正DOSE)とを求めるが、こ
れらのデータも記憶装置10に保存・記憶しておく。
【0027】ここで、図4に示すように、エッチングマ
スクとして用いられる通常のフォトレジストは、あるし
きい値を超えると残膜率が急激に減少してパターンが形
成される。このタイプのフォトレジストは、塗布後の放
置時間(待機時間)による影響は非常に少なく、例えば
フォトレジストの塗布後に24時間待機させた後に露光
を行った場合や、露光後に24時間待機させた後に現像
処理を行った場合でも、露光量が同じであれば実質的に
残膜率が変化することはない。従って、図4に示す残膜
率のグラフは、1時間待機させた後でも同じ位置にプロ
ットされ変化がない。
【0028】これに対して、反射膜形成に用いられアク
リル等の成分を含むフォトレジストは、熱硬化性樹脂で
あることによる特性から、基板へ塗布された後の時間経
過により残膜率が変化する。換言すると、基板へ塗布さ
れた後の時間経過により適正露光エネルギ量が変化す
る。この様子を図5に示す。この図には、フォトレジス
トの塗布後直ちに露光現像した場合の露光量と残膜率と
の関係を示すグラフG1と、フォトレジストの塗布後に
23℃クリーン雰囲気中で45分待機させた後に露光現
像した場合の露光量と残膜率との関係を示すグラフG2
とが示されている。
【0029】例えば、フォトレジストの塗布直後に20
mJ/cm2のエネルギ量を付与して露光処理を行い、
同時に現像処理を行った場合は、60%の残膜率が得ら
れるが、塗布後45分経過後に露光し同時に現像した場
合は、約20mJ/cm2のエネルギ量を付与すること
で70%の残膜率が得られる。つまり、フォトレジスト
は、見かけ上、フォトスピード(フォトレジストの感
度)が低下したごときの振る舞いを示す。従って、投影
光学系PLの収差が影響しない程度のエネルギ量で露光
処理を行った場合でも、塗布工程と露光工程との間、も
しくは露光工程と現像工程との間に、フォトレジストが
塗布された基板を所定時間待機させる待機工程を設ける
ことで、現像処理を行っても全てのフォトレジストが除
去されることなく、フォトレジストに関して所定の残膜
率(プロファイル)を確保することができる。
【0030】従って、例えば図6に示すように、反射膜
用フォトレジストにおける待機時間と残膜率との関係
を、当該残膜率を得るための露光量(DOSE:単位m
J/cm2)に対応させて求めておくことにより、任意
の残膜率を得るための待機時間および露光量を設定する
ことができる。
【0031】以下、このフォトレジストの経時変化特性
を用いて、反射型液晶表示デバイスを製造する手順を図
8および図9に示すフローチャートを用いて詳述する。
なお、ここでは、上記待機工程を露光工程と現像工程と
の間に設けるものとして説明する。
【0032】ステップ101で露光が開始されると、ま
ずステップ102において通常のポジ型フォトレジスト
か反射膜用フォトレジストかを判断し、通常のポジレジ
ストについてはベスト・フォーカスおよび適正DOSE
量の条件により、いわゆるベスト露光を実施する(ステ
ップ105)。このとき、次工程で実施する現像処理の
条件も決定される。
【0033】一方、反射膜用フォトレジストを使用する
場合には、ステップ103において100%DOSE露
光を実施するかどうかを判断するが、実施する場合はハ
ーフドーズ露光ではなく通常露光となり、ステップ10
5と同様に処理される。図7に、±2(単位は無名数)
の半径を有するC/H(コンタクトホール)プロファイ
ルを得るための光強度分布を示す。ステップ105にお
ける通常露光においては、この図に示すような充分な光
強度(光エネルギ)が付与され、露光されたフォトレジ
ストパターンは実線で示すが如く現像処理により完全に
除去され、現像時のR(円弧)化も含めて凹形状に整形
される。
【0034】続いて、ステップ103において100%
DOSE露光を実施しないと判断された場合、すなわち
ハーフドーズ露光を実施すると判断された場合は、ステ
ップ104に移行して、レジストプロファイルのコント
ロールをどのパラメータを用いて行うかを選択する。
【0035】例えば、塗布後待機時間Tca(2)を選択
した場合、フォトレジストが塗布されたガラス基板Pに
対しては、即座に露光処理を行わずに6℃以上、且つ1
30℃以下のクリーン雰囲気中で一定時間(例えば45
分間)待機させる(待機工程)。ここで、待機工程を行
う温度は、フォトレジストの性能・種類、求められるレ
ジストプロファイルのコントロール必要度、フォトレジ
ストの膜厚、フォトレジストのプロファイルに必要とさ
れる反射特性等、種々のパラメータから判断・決定され
る。例えば、待機工程を行う温度が高ければ高いほど待
機時間のコントロールを精密に行う必要があり、特に温
度が130℃を超えた場合には微少な時間誤差が大きな
残膜率変化を生じてしまい、所望の残膜率を得るのが困
難である。逆に、待機工程を行う温度が低ければ低いほ
ど、待機時間のコントロールに関する許容値が大きくな
るが、温度が6℃未満の場合、通常のポジレジストと同
様に、待機時間をコントロールしても残膜率がほとんど
変化しなくなる。そのため、本実施の形態では、一定時
間の待機温度が23℃に設定されている。
【0036】ステップ107では、予め測定され、塗布
後待機時間Tcaに関連付けられた係数Kcaを選択する。
この塗布後待機時間Tcaに関する係数Kcaは、記憶装置
10に保存されているデータ、例えば図5や図6に示さ
れるようなデータに基づき求められるものである。図5
中に示すように、フォトレジスト塗布後に23℃クリー
ン雰囲気中でガラス基板Pを所定時間、例えば45分間
待機させることは、最適露光量を変化させることと同義
であり、レジスト塗布後、ガラス基板Pを即座に露光・
現像処理する場合に比較して、例えば適正露光量とされ
る60mJ/cm2程度では10%の残膜率向上、すな
わちフォトスピードの低下として現れることが知られて
いる。
【0037】そこで、本実施の形態では、例えば20%
の残膜率を予定している場合、通常(グラフG1)では
50mJ/cm2で露光すべきところを、60mJ/c
2でオーバー露光(過剰エネルギ付与)することで2
0%の残膜率を得るものとしている。そのため、ステッ
プ107において決定されるべき係数Kcaは、レジスト
塗布後に23℃クリーン雰囲気中で45分間待機させ、
且つ20%の残膜率を得る条件ではKca=1.2とな
り、通常露光に必要とされる露光量Tbn=50mJ/c
2に対して、適正露光量=Tbn×Kca=50mJ/c
2×1.2=60mJ/cm2が決定される(ステップ
110)。
【0038】また、例えば15%の残膜率を予定してい
る場合には、通常では60mJ/cm2で露光すべきと
ころを、70mJ/cm2でオーバー露光することにな
る。この露光量70mJ/cm2は、待機工程を経ない
で現像すると残膜率がほぼゼロとなる量であるため、投
影光学系PLの収差の影響を排除してフォトレジストの
プロファイル形状に微小な変化が生じることを防止でき
る。
【0039】なお、レジスト塗布後にガラス基板Pを待
機させる箇所としては、コータ・デベロッパ6内でのソ
フトベーク(脱水)処理後や、露光装置本体3内での搬
出入部5(搬入ポート5a)、さらには露光処理前の基
板ステージ9上等を適宜選択することが可能である。制
御装置7は、ガラス基板Pを待機させる箇所に応じて、
コータ・デベロッパ6や露光装置本体3、基板搬送装置
4に対して、ガラス基板Pを所定時間待機させるように
制御する。
【0040】そして、ステップ112では、露光・現像
処理後に転写されたフォトレジストパターンを評価し、
投影光学系PLに起因する各収差の影響であるデバイス
パターンの微小変化が許容値以内か否かを判断し、許容
値以内であればステップ113でパターンの形成を終了
する。
【0041】ステップ112に戻り、デバイスパターン
が許容値以内でない場合は、図9に示すステップ114
に移行し、係数の再設定が規定値以上(例えば再設定規
定値を3回とし、それ以上の場合は他の部分に異常があ
るとして再検討する)であれば、ステップ115に移行
する。そして、オペレータコールにより通常のベスト露
光、すなわち露光量Tbnで露光するか、もしくは露光処
理を中止する。
【0042】一方、ステップ114で係数の設定が規定
値以下であれば、ステップ117へ移行し、再度図5に
示したようなデータ群から最適なデータを抽出して係数
Kcaを決定し、ステップ120で適正露光量(Tbn×K
ca)を決定する。この後、ステップ122では、露光・
現像処理後に転写されたフォトレジストパターンを評価
し、投影光学系PLに起因する各収差の影響であるデバ
イスパターンの微小変化が許容値以内か否かを判断し、
許容値以内であればステップ133でパターンの形成を
終了する。また、デバイスパターンが許容値以内でない
場合は、上記ステップ114以降のステップを繰り返
す。
【0043】なお、ステップ104で露光後待機時間T
ea(1)のコントロールを選択した場合は、塗布後待機
時間Tca(2)を選択した場合と同様に、ステップ10
6において露光後待機時間Teaに関連付けられた係数K
eaを決定し、ステップ109においてTbn×Keaにより
適正露光量を決定する(ステップ114でYESの場合は
ステップ116、119の工程を実行する)。この場
合、23℃における塗布後待機時間Tcaがゼロに近くな
り、露光処理においてはフォトレジストに対して通常の
100%露光量が付与される。特に厚い反射膜を形成す
る場合には、図7に示されるように、結像に寄与する光
軸方向の像光強度分布(焦点位置方向の光強度分布)
は、結像特性に大きな影響を与え、特にハーフドーズ露
光の場合には光強度が所望のパターン形状に対して鈍る
状態が生じる。特に、図7に示すC/H(理想形状は実
線で示されている)のボトム近傍では、残存レジストの
微小な変化となって現れてしまう。なお、図7で示され
る各光強度分布曲線は、光軸方向に一定量ずつシフトし
た場合のそれぞれの光強度を表している。本実施の形態
では、塗布後待機時間Tca≒0であり、露光処理では露
光量Tbnを用い、その後の露光後待機時間Teaをコント
ロールすることによって、フォトレジストの中、露光部
分の見かけ上の感度を低下(低フォトスピード化)させ
て残膜率を上げつつ、投影光学系PLの収差によるボト
ムやトップ部分の微小変化を防止することができる。
【0044】また、ステップ104で両待機時間Tba
(3)を選択した場合も、ステップ108において両待
機時間Tbaに関連付けられた係数Kbaを決定し、ステッ
プ111においてTbn×Kbaにより適正露光量を決定す
る(ステップ114でYESの場合はステップ118、1
21の工程を実行する)。この場合も、両待機時間をコ
ントロールすることで、詳細な適正レジストプロファイ
ルを得ることができる。なお、このように、待機工程を
露光工程と現像工程との間に設ける際にも、23℃クリ
ーン雰囲気中のように、6℃以上、且つ130℃以下の
温度で実行することが好ましい。
【0045】以上のように、本実施の形態のデバイス製
造方法およびデバイス製造装置では、フォトレジストを
塗布した後で、現像する前にガラス基板Pを所定時間待
機させることで、待機させない場合では所定の残膜率が
得られない程度の露光量を付与することができるので、
単に露光量を低下させた状態で付与するハーフドーズ露
光を実施した場合に生じる投影光学系PLの収差の影響
を排除することができ、フォトレジストに関して所定の
プロファイル形状を得ることが可能になる。従って、本
実施の形態では、反射型液晶ディスプレイを製造する際
にも、所定プロファイルを有する反射膜を形成すること
ができ、デバイス不良が生じる危険性を回避できるよう
になる。
【0046】また、本実施の形態では、露光量や現像時
間のみならず、フォトレジスト塗布後の待機時間やフォ
トレジスト露光後の待機時間、さらには両待機時間を適
切にコントロールすることにより、従来に比較して、よ
り緻密なレジストプロファイルのコントロールが可能に
なる。特に、本実施の形態では、ガラス基板Pの待機工
程を6℃以上、且つ130℃以下の温度で実施している
ので、待機時間のコントロールに関する許容値が大きく
なり、容易なプロファイルコントロールを実施すること
ができる。
【0047】なお、上記実施の形態では、フォトレジス
トの熱硬化の経時変化と待機時間とに基づいて露光量を
決定するものとして説明したが、これに限定されるもの
ではなく、別法として、フォトレジストの熱硬化の経時
変化と露光量とに基づいて待機時間を決定してもよい。
つまり、上記実施の形態の例では、図5に示したグラフ
G1、G2と適正露光量60mJ/cm2とから、予定
残膜率20%を得るために45分間の待機時間を決定す
る手順としてもよい。
【0048】また、上記の実施形態の応用として、塗布
後待機時間Tca、露光後待機時間Teaを大幅に変化させ
て、現像処理時の膜剥離や部分的離脱等の欠陥を補うこ
とも可能である。例えば、フォトスピードが速く(感度
が高く)、且つ膜厚が小さいフォトレジストについて
は、上記塗布後待機時間Tea、露光後待機時間Teaを大
幅に、例えば図6に示すように、1〜3時間に設定し、
露光処理および現像処理を行った場合は、安定した残膜
率(残膜厚さ)の反射膜を得ることができる。
【0049】また、上記実施の形態では、本発明のデバ
イス製造方法およびデバイス製造装置を反射型液晶ディ
スプレイを製造する際の反射膜形成に用いるものとして
説明したが、反射膜層に限られず、平坦化膜にも適用可
能である。また、上記実施の形態では、塗布装置と現像
装置とが一体化されたコータ・デベロッパ6を用いる構
成としたが、これに限られず、それぞれ個別に設ける構
成としてもよい。
【0050】なお、本実施の形態の基板としては、液晶
表示デバイス用のガラス基板Pのみならず、半導体デバ
イス用の半導体ウエハや、薄膜磁気ヘッド用のセラミッ
クウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたは
レチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用
される。
【0051】露光装置1としては、レチクルRとガラス
基板Pとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露
光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装
置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)や、レ
チクルRとガラスプレートPとを静止した状態でレチク
ルRのパターンを露光し、ガラスプレートを順次ステッ
プ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露
光装置(ステッパー)に適用することができる。
【0052】露光装置1の種類としては、ガラス基板P
に液晶表示デバイスパターンを露光する液晶表示デバイ
ス製造用の露光装置に限られず、ウエハに半導体デバイ
スパターンを露光する半導体デバイス製造用の露光装置
や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチ
クルなどを製造するための露光装置などにも広く適用で
きる。
【0053】また、照明光ILの光源として、超高圧水
銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線
(404.7nm)、i線(365nm))、KrFエ
キシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ
(193nm)、F2レーザ(157nm)のみなら
ず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができ
る。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱
電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タ
ンタル(Ta)を用いることができる。さらに、電子線
を用いる場合は、レチクルRを用いる構成としてもよい
し、レチクルRを用いずに直接ガラス基板上にパターン
を形成する構成としてもよい。また、YAGレーザや半
導体レーザ等の高周波などを用いてもよい。
【0054】投影光学系PLの倍率は、等倍系のみなら
ず縮小系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光
学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用
いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過
する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射
屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型
タイプのものを用いる)、また電子線を用いる場合には
光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学
系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真
空状態にすることはいうまでもない。また、投影光学系
PLを用いることなく、レチクルRとガラスプレートP
とを密接させてレチクルRのパターンを露光するプロキ
シミティ露光装置にも適用可能である。さらに、上記実
施の形態では、投影光学系PLをシングルレンズとして
図示したが、投影領域が互いに重複するように投影レン
ズを複数配置した、いわゆるマルチレンズ方式の投影光
学系であってもよい。
【0055】基板ステージ9やレチクルステージにリニ
アモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用
いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型および
ローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型
のどちらを用いてもよい。また、基板ステージ9やレチ
クルステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもよ
く、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよ
い。
【0056】基板ステージ9やレチクルステージの駆動
機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニット
(永久磁石)と、二次元にコイルを配置した電機子ユニ
ットとを対向させ電磁力により基板ステージ9やレチク
ルステージを駆動する平面モータを用いてもよい。この
場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方
を基板ステージ9やレチクルステージに接続し、磁石ユ
ニットと電機子ユニットとの他方を基板ステージ9やレ
チクルステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0057】基板ステージ9の移動により発生する反力
は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−1
66475号公報(USP5,528,118)に記載されているよ
うに、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃が
してもよい。本発明はこのような構造を備えた露光装置
においても適用可能である。レチクルステージの移動に
より発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないよう
に、特開平8−330224号公報(USP6,151,105)に
記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に
床(大地)に逃がしてもよい。本発明はこのような構造
を備えた露光装置においても適用可能である。
【0058】以上のように、本願実施形態の露光装置1
等のデバイス製造装置は、本願特許請求の範囲に挙げら
れた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械
的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立
てることで製造される。これら各種精度を確保するため
に、この組み立ての前後には、各種光学系については光
学的精度を達成するための調整、各種機械系については
機械的精度を達成するための調整、各種電気系について
は電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サ
ブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブ
システム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気
圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステム
から露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム
個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種
サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了した
ら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度
が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリ
ーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ま
しい。
【0059】液晶表示デバイスや半導体デバイス等のデ
バイスは、図10に示すように、液晶表示デバイス等の
機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステッ
プに基づいたレチクルR(マスク)を製作するステップ
202、石英等からガラス基板P、またはシリコン材料
からウエハを製作するステップ203、前述した実施の
形態の露光装置1によりレチクルRのパターンをガラス
基板P(またはウエハ)に露光するステップ204、液
晶表示デバイス等を組み立てるステップ(ウエハの場
合、ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工
程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造さ
れる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るデ
バイス製造方法は、塗布工程と露光工程との間と、露光
工程と現像工程との間との少なくとも一方に、フォトレ
ジストの特性と露光エネルギ量とに基づいて、フォトレ
ジストが塗布された基板を所定時間待機させる待機工程
とを含む手順となっている。これにより、このデバイス
製造方法では、投影光学系の収差の影響を排除すること
で、フォトレジストに関して所定のプロファイル形状を
得ることが可能になり、反射型液晶ディスプレイを製造
する際にも所定プロファイルを有する反射膜を形成する
ことができ、デバイス不良が生じる危険性を回避できる
という効果を奏する。
【0061】請求項2に係るデバイス製造方法は、フォ
トレジストの熱硬化の経時変化と露光エネルギ量とに基
づいて所定時間を決定する手順となっている。これによ
り、このデバイス製造方法では、フォトレジストの熱硬
化に応じて所定プロファイル形状が得られる最適な露光
エネルギ量および待機時間でデバイスパターンを形成で
きるという効果を奏する。
【0062】請求項3に係るデバイス製造方法は、待機
工程を6℃以上、且つ130℃以下の温度で行う手順と
なっている。これにより、このデバイス製造方法では、
待機時間のコントロールに関する許容値が大きくなり、
容易なプロファイルコントロールを実施できるという効
果を奏する。
【0063】請求項4に係るデバイス製造方法は、露光
エネルギ量が、待機工程を経ないときにフォトレジスト
が現像工程で除去され、且つ待機工程を経たときにフォ
トレジストが現像工程で所定量残膜する値に設定される
手順となっている。これにより、このデバイス製造方法
では、投影光学系の収差の影響を排除できる充分な露光
エネルギ量を付与できるという効果を奏する。
【0064】請求項5に係るデバイス製造装置は、塗布
と露光との間と、露光と現像との間との少なくとも一方
で、フォトレジストの特性と露光エネルギ量との相関関
係に基づいてフォトレジストが塗布された基板を所定時
間待機させるように塗布装置、露光装置、現像装置の少
なくとも一つを制御する構成となっている。これによ
り、このデバイス製造装置では、投影光学系の収差の影
響を排除することで、フォトレジストに関して所定のプ
ロファイル形状を得ることが可能になり、反射型液晶デ
ィスプレイを製造する際にも所定プロファイルを有する
反射膜を形成することができ、デバイス不良が生じる危
険性を回避できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図であって、コ
ータ・デベロッパおよび露光装置を備えたデバイス製造
装置の概略平面図である。
【図2】 同露光装置を構成する露光装置本体の外観
斜視図である。
【図3】 露光装置の制御系を示す制御ブロック図で
ある。
【図4】 従来のポジ型レジストの付与露光量と残膜
率との関係を表す図である。
【図5】 反射膜形成に用いられるフォトレジストの
付与露光量と残膜率との関係を表す図である。
【図6】 ポジ型反射膜用フォトレジストにおける待
機時間と残膜率との関係を示す図表である。
【図7】 C/Hプロファイルを得るための光強度分
布を示す図である。
【図8】 塗布後待機時間と露光後待機時間とについ
て、運用方法を示すフローチャート図である。
【図9】 塗布後待機時間と露光後待機時間とについ
て、運用方法を示すフローチャート図である。
【図10】 液晶表示デバイスの製造工程の一例を示
すフローチャート図である。
【符号の説明】
P ガラス基板(基板) R レチクル(マスク) 1 露光装置 6 コータ・デベロッパ(塗布装置、現像装置) 7 制御装置 10 記憶装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板にフォトレジストを塗布する塗布
    工程と、前記フォトレジストが塗布された基板に所定の
    露光エネルギ量でデバイスパターンを露光する露光工程
    と、前記デバイスパターンが露光された基板を現像する
    現像工程とを含むデバイス製造方法において、 前記塗布工程と前記露光工程との間と、前記露光工程と
    前記現像工程との間との少なくとも一方に、前記フォト
    レジストの特性と前記露光エネルギ量とに基づいて、前
    記フォトレジストが塗布された基板を所定時間待機させ
    る待機工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のデバイス製造方法にお
    いて、 前記フォトレジストは、熱硬化性を有しており、 前記フォトレジストの熱硬化の経時変化と前記露光エネ
    ルギ量とに基づいて前記所定時間を決定することを特徴
    とするデバイス製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のデバイス製造
    方法において、 前記待機工程を6℃以上、且つ130℃以下の温度で行
    うことを特徴とするデバイス製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のデ
    バイス製造方法において、 前記露光エネルギ量は、前記待機工程を経ないときに前
    記フォトレジストが前記現像工程で除去され、且つ前記
    待機工程を経たときに前記フォトレジストが前記現像工
    程で所定量残膜する値に設定されることを特徴とするデ
    バイス製造方法。
  5. 【請求項5】 基板にフォトレジストを塗布する塗布
    装置と、前記フォトレジストが塗布された基板に所定の
    露光エネルギ量でデバイスパターンを露光する露光装置
    と、前記デバイスパターンが露光された基板を現像する
    現像装置とを有するデバイス製造装置において、 前記フォトレジストの特性と前記露光エネルギ量との相
    関関係を記憶する記憶装置と、 前記塗布と前記露光との間と、前記露光と前記現像との
    間との少なくとも一方で、前記記憶装置に記憶された前
    記相関関係に基づいて前記フォトレジストが塗布された
    基板を所定時間待機させるように前記塗布装置、前記露
    光装置、前記現像装置の少なくとも一つを制御する制御
    装置とを備えることを特徴とするデバイス製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108288579A (zh) * 2017-01-10 2018-07-17 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种光刻胶层的图案化方法及半导体器件的制作方法
JPWO2019159736A1 (ja) * 2018-02-16 2021-01-28 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置

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