JP2003021900A - エッチングレジスト用硬化型組成物 - Google Patents

エッチングレジスト用硬化型組成物

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JP2003021900A
JP2003021900A JP2001206580A JP2001206580A JP2003021900A JP 2003021900 A JP2003021900 A JP 2003021900A JP 2001206580 A JP2001206580 A JP 2001206580A JP 2001206580 A JP2001206580 A JP 2001206580A JP 2003021900 A JP2003021900 A JP 2003021900A
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acrylate
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acid
etching
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JP2001206580A
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Makoto Niwa
真 丹羽
Hiroyuki Nagoshi
裕之 名越
Ichiro Igarashi
一郎 五十嵐
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温下の2次エッチングにおいてもその硬化膜
が耐エッチング性に優れ、その後のアルカリ溶解・剥離
性及びパターン形成性のいずれにも優れる、特にシャド
ウマスク製造時の裏止め材に適したエッチングレジスト
用硬化型組成物の提供。 【解決手段】(a)1分子中に1個のカルボキシル基と1
個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び(b)3
〜6個の水酸基を有する多価アルコールと、炭素数3〜
12のモノカルボン酸及び(メタ)アクリル酸とのエス
テル化反応物である2個以上の(メタ)アクリロイル基
を有する化合物を含有してなるエッチングレジスト用硬
化型組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線又は電子線
等の活性エネルギー線を照射することにより硬化させる
ことができる硬化型組成物に関するものであり、さらに
詳しくは、得られる硬化膜がアルカリ水溶液で基材から
剥離することが容易な点で、シャドウマスク製造時の二
次エッチング工程におけるエッチングレジスト材として
好適な硬化型組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスクは、カラーテレビ用ブラ
ウン管内の電子銃から照射された電子を、決められた色
の発光体に衝突させる機能を有し、長方形状の穴、長方
形状の細長い穴(アパチャーグリル型)又は円形の穴等
の微細な穴を、エッチングにより所定のパターンで多数
設けた薄い金属板である。これらシャドウマスクにおい
て、パソコン等のCRT用のシャドウマスクとしては、
円形の穴を有するものが使用され、又高解像度又は高輝
度テレビ用のシャドウマスクとしては、長方形状の細長
い穴(アパチャーグリル型)を有するものが使用され、
これらシャドウマスクには、微細でより高い精度の穴が
要求されている。この様なシャドウマスクの製造におい
ては、金属板の表裏両面の対応する位置に、1次エッチ
ングにより凹部をそれぞれ設け、その片面に裏止め材用
組成物の硬化膜を形成した後、さらに2次エッチングを
行い、対応する凹部の底部同志を連通させる方法が行わ
れている。
【0003】シャドウマスクの製造工程の概略を説明す
ると、まず鉄などからなる薄い金属板の表裏両面に感光
性樹脂を塗布し、その後パターンを配置したネガフィル
ムを金属板に密着して感光性樹脂の露光部を硬化させる
写真焼付けを行い、現像処理により感光性樹脂膜の非感
光部分を除去する。次いで、過塩化鉄等の腐食液により
一次エッチングを行い、表裏両面より互いに貫通しない
微細な凹部を形成する。一次エッチング後の金属板の片
面のみに裏止め材用組成物を塗布して、紫外線等の活性
エネルギー線の照射や、加熱することにより組成物を硬
化させ、金属板片面上の微細な凹部を埋める硬化膜を形
成する。このようにして片面を保護した後、再び腐食液
により他面上の凹部を対象とする二次エッチングを行
い、一次エッチングによる片面上の凹部と他面上の凹部
とをその底部において連通させてから、パターン形成用
感光性樹脂及び裏止め材用組成物の各硬化膜をアルカリ
処理することにより除去し、シャドウマスクを得る。こ
こで裏止め材用組成物を使用して二次エッチングを行う
ことによって、一次エッチングのみで穴を形成した場合
に発生する、異常に大きな穴やいびつな穴が空いてしま
い、穴の精度が低下してしまうという問題を解決でき
る。裏止め材用組成物は通常エッチングレジスト用組成
物と称されている。
【0004】上記シャドウマスクの製造方法において、
一次エッチング後の裏止め材すなわちエッチングレジス
ト材の目的で使用される硬化型組成物は、基本的に下記
の特性を満足するものでなければならない(特公平7−
30270号公報)。 穴埋まり性:直径50〜200μmの半球形凹部又は
幅50〜200μm、長さ10〜200cmの細長い長
方形の凹部を有する材料の表面を均一に濡らし、凹部に
気泡を生じることなく凹部を埋める性質。 表面平滑性:裏止め材用組成物が、丸穴や細長い長方
形の凹部を埋める際に生じる微小気体に起因する気泡が
硬化後の樹脂表面層に残らず、硬化膜の表面が平滑であ
る性質。 硬化性:裏止め材用組成物が、紫外線若くは電子線等
の活性エネルギー線の照射により速やかに硬化する性
質。 搬送性:紫外線若くは電子線等の活性エネルギー線の
照射により硬化させた裏止め材用組成物が、シャドウマ
スクの製造工程におけるラインでの搬送中において、割
れやひびを発生させない性質。 耐エッチング性:硬化させた裏止め材用組成物が二次
エッチング工程において、シャドウマスクに目的通りの
精密な穴を開けるための、エッチング液に対する耐性を
有する性質。 アルカリ剥離性:二次エッチング後の裏止め材用組成
物をアルカリ剥膜液で剥離させる際に、シャドウマスク
上に剥離片や異物の付着がない性質。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、シャドウマスク
の製造においては、エッチング時間の短縮のためや設計
どおりの微細孔が得られ易いという理由から、エッチン
グ温度を高めることがなされている。すなわち、エッチ
ング温度として従来は40〜55℃程度が主に採用され
ていたが、最近では60〜90℃が採用されるようにな
っている。しかしながら、かかる高温条件では、従来の
エッチングレジスト用硬化型組成物から形成されたレジ
スト用皮膜は耐エッチング性が不足のためにレジスト性
能が維持できないという問題が生じた。一般に耐エッチ
ング性を向上させるには硬化物の架橋密度を高める傾向
となるが、硬化物の架橋密度を高めることはアルカリ剥
膜性の低下を招き、剥膜時に硬化物の剥離残りや溶解残
りが発生し、シャドウマスク上に異物として付着してし
まい、シャドウマスクの製品歩留まりの低下にも繋がっ
ている。本発明者らは、従来の裏止め材用組成物が有す
る上記問題を解決する硬化型組成物、すなわち、高温下
の2次エッチングにおいてもその硬化膜が耐エッチング
性に優れ、その後のアルカリ溶解・剥離性及びパターン
形成性のいずれにも優れる硬化型組成物を提供すること
を課題として鋭意検討を行った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために種々の検討を行なった結果、1分子
中に1個のカルボキシル基と1個の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物に、さらに3〜6個の水酸基を有す
る多価アルコールと、炭素数3〜12のモノカルボン酸
及び(メタ)アクリル酸とのエステル化反応物である2
個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を併用
した組成物が有効であることを見出し、本発明を完成し
た。以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書にお
いては、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メ
タ)アクリロイル基と表し、アクリレート又はメタクリ
レートを(メタ)アクリレートと表し、アクリル酸又は
メタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
【0007】
【発明の実施の形態】1.(a)1分子中に1個のカルボ
キシル基と1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合
(a)成分は、1分子中に1個のカルボキシル基と1個の
(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、本発明
の組成物から得られる硬化膜に、アルカリ処理による溶
解・剥離性を付与する成分である。(a)成分としては、
種々の化合物が使用でき、好ましいものとしては、二塩
基酸又はその酸無水物と末端に水酸基を有する(メタ)
アクリレートとの反応生成物(半エステル化合物)、ラ
クトンとカルボキシル基及び(メタ)アクリロイル基を
有する化合物との反応生成物等が挙げられる。
【0008】二塩基酸又はその酸無水物としては、フタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、
マレイン酸及びコハク酸、並びにこれらの酸無水物等が
挙げられ、又末端に水酸基を有する(メタ)アクリレー
トとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及
びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0009】具体的な化合物としては、(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルモノフタレート〔市販品としては、
東亞合成(株)製、アロニックスM−5400等があ
る。以下括弧書きは同様〕、(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルモノフタレート、(メタ)アクリロイルオキ
シエチルモノテトラヒドロフタレート、(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルモノテトラヒドロフタレート、
(メタ)アクリロイルオキシエチルモノヘキサヒドロフ
タレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルモノヘ
キサヒドロフタレート、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルモノサクシネート〔東亞合成(株)製、アロニック
スM−5500等〕、(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルモノサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルモノマレート及び(メタ)アクリロイルオキシプロ
ピルモノマレート等が挙げられる。
【0010】ラクトンとカルボキシル基及び(メタ)ア
クリロイル基を有する化合物との反応物の具体例として
は、ε−カプロラクトンと(メタ)アクリル酸の反応物
である、分子末端にカルボキシル基を有する化合物〔東
亞合成(株)製、アロニックスM−5300等〕が挙げ
られる。
【0011】上記化合物以外にも、(メタ)アクリル酸
やそのダイマー〔東亞合成(株)製、アロニックスM−
5600等〕等を使用することもできる。
【0012】より好ましい(a)成分は、耐エッチング性
とアルカリ溶解性のバランスが取れている点で、(メ
タ)アクリロイルオキシエチルモノフタレート及び(メ
タ)アクリロイルオキシエチルモノヘキサヒドロフタレ
ートである。
【0013】(a)成分は、単独で使用することも、又は
2種以上併用することもできる。
【0014】(a)成分の好ましい配合割合は、組成物を
構成する成分のうち重合性成分の合計量を100質量部
(以下、「部」とあるのは「質量部」を意味する)とし
たとき、20〜80部であり、さらに好ましくは30〜
70部である。この割合が20部より少ないと、組成物
の硬化膜のアルカリ溶解・剥離性が充分でなく、又80
部より多いと、二次エッチング時における耐蝕性が不充
分となる場合がある。
【0015】2.(b)3〜6個の水酸基を有する多価ア
ルコールと、炭素数3〜12のモノカルボン酸及び(メ
タ)アクリル酸とのエステル化反応物である2個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する化合物 (b)成分は、3〜6個の水酸基を有する多価アルコール
と、炭素数3〜12の1個のカルボキシル基を有する化
合物及び(メタ)アクリル酸とのエステル化反応物であ
る2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物で
ある。(b)成分は、得られる硬化膜に、耐エッチング性
とアルカリ処理による溶解・剥離性を付与する成分であ
る。
【0016】多価アルコールとしては、トリメチロール
プロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、グリセリン及びジグ
リセリン、並びにこれら多価アルコールのエチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイド
等のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素
数3〜12のモノカルボン酸としては、プロピオン酸、
酪酸、ピバリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エ
チルヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、イソラウリ
ン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸及び安息香酸等
が挙げられる。
【0017】(b)成分の具体例としては、トリメチロー
ルプロパンのジ(メタ)アクリレートのモノプロピオン
酸エステル、トリメチロールプロパンのジ(メタ)アク
リレートのモノ酪酸エステル、トリメチロールプロパン
のジ(メタ)アクリレートのモノピバリン酸エステル、
トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレートのモ
ノシクロヘキサンカルボン酸エステル、トリメチロール
プロパンのジ(メタ)アクリレートのモノ2−エチルヘ
キサン酸エステル、トリメチロールプロパンのジ(メ
タ)アクリレートのモノ安息香酸エステル、ジトリメチ
ロールプロパンのトリ(メタ)アクリレートのモノピバ
リン酸エステル、ジトリメチロールプロパンのトリ(メ
タ)アクリレートのモノ安息香酸エステル、ペンタエリ
スリトールのトリ(メタ)アクリレートのモノラウリン
酸エステル、ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)
アクリレートのモノシクロヘキサン酸エステル及びトリ
メチロールプロパンのエチレンオキサイド3モル付加物
のジ(メタ)アクリレートのモノ2−エチルヘキサン酸
エステル等が挙げられる。
【0018】(b)成分は、単独で使用することも、又は
2種以上併用することもできる。
【0019】(b)成分の好ましい配合割合は、組成物を
構成する成分のうち重合性成分の合計量を100部とし
たとき、1〜60部であり、さらに好ましくは5〜50
部である。この割合が1部より少ないと、組成物の硬化
膜の二次エッチング時における耐蝕性が不充分であり、
又60部より多いと組成物の硬化膜のアルカリ剥膜性が
充分でない場合がある。
【0020】従来、エッチングレジスト用硬化型組成物
として、前記(b)成分に近似の多価(メタ)アクリレー
ト、すなわちペンタエリスリトールのトリ又はテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペン
タ又はヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロール
プロパンのトリ又はテトラ(メタ)アクリレートを主構
成成分とする組成物は知られていたが、かかる公知の組
成物では、エッチング時の耐熱性には優れるが、硬化膜
の柔軟性に劣るために搬送中に硬化膜が割れる場合があ
り使用し難かった。これに対して、本発明における(b)
成分は、架橋密度を上げることなく耐エッチング性が向
上でき、この問題が解決できた。
【0021】3.その他の重合性成分 本発明の組成物には、前記(a)及び(b)成分以外に、重合
性成分として、(c)(a)成分以外の1個のエチレン性不飽
和基を有する化合物及び(d)2個以上のエチレン性不飽
和基を有する化合物を、必要に応じて配合することがで
きる。以下、(c)及び(d)成分について説明する。
【0022】3-1.(c)(a)成分以外の1個のエチレン性不
飽和基を有する化合物 本発明の組成物において(c)成分の(a)成分以外の1個の
エチレン性不飽和基を有する化合物を配合することがで
きる。(c)成分が配合されると、得られる硬化膜が柔軟
性に優れるものとなる。(c)成分の好ましい配合割合
は、重合性成分の合計量100部に対して0〜30部で
ある。この割合が30部より多いと、耐エッチング性が
低下してしまう恐れがある。(c)成分の具体例として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート及びステアリル
(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレー
ト;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール
及びポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コールモノアルキル(炭素数が1〜18)エーテルのモ
ノ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール
モノ(メタ)アクリレート;フェノールのエチレンオキ
サイド又はプロピレンオキサイド付加物のモノ(メタ)
アクリレート、ノニルフェノールのエチレンオキサイド
又はプロピレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリ
レート及びp−クミルフェノールのエチレンオキサイド
又はプロピレンオキサイド付加物のモノ(メタ)アクリ
レート等のフェノールアルキレンオキサイド付加物のモ
ノ(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレー
ト;(メタ)アクリロイルモルフォリン;テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート;N−ビニルピロリド
ン;並びにイソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。
【0023】3-2.(d)(b)成分以外の2個以上のエチレン
性不飽和基を有する化合物 本発明の組成物には、粘度、耐エッチング性、又は硬化
膜のアルカリ溶解・剥離性の調整等の目的のために、
(b)成分以外の2個以上のエチレン性不飽和基を有する
化合物を配合することができる。(d)成分の好ましい配
合割合は、重合性成分の合計量100部に対して、0〜
40部である。
【0024】2個以上のエチレン性不飽和基を有する化
合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有
する化合物が好ましく、具体的には、ポリオールポリ
(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アク
リレート、エポキシ(メタ)アクリレート及びウレタン
ポリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、その具体例は
硬化型組成物に関する種々の公知文献に記載されている
が(例えば特公平7−30270号公報)、幾つかの例
を挙げれば以下のとおりである。
【0025】3-2-1.ポリオールポリ(メタ)アクリレー
多価アルコールと(メタ)アクリル酸との反応物であ
り、具体的な化合物としては、ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ノナン
ジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ
メタノールジ(メタ)アクリレート及びヒドロキシピバ
リン酸とネオペンチルグリコールのエステル化ジオール
のジ(メタ)アクリレート等のジオールのジ(メタ)ア
クリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ジトリメチロールプロパントリ又はテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ又
はテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリト
ールのペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリ
オールのポリ(メタ)アクリレート;並びにトリエチレ
ングリコールのジ(メタ)アクリレート、テトラエチレ
ングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールのジ(メタ)アクリレート、トリプロピレン
グリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン
グリコールのジ(メタ)アクリレート、トリテトラメチ
レングリコールのジ(メタ)アクリレート及びポリテト
ラメチレングリコールのジ(メタ)アクリレート等のポ
リアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。又さらに、ブタンジオール、ペンタンジオー
ル、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール及びグリセリン等のエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の
アルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート化
物も使用できる。
【0026】3-2-2.ポリエステルポリ(メタ)アクリレ
ート ポリエステル型の多価アルコールと(メタ)アクリル酸
との反応物を挙げることができる。ポリエステル型の多
価アルコールの多塩基酸成分としては、例えば、コハク
酸、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びトリ
メリット酸等の多塩基酸、並びにその無水物等が使用で
きる。アルコール成分としては、エチレングリコール、
ブタンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド、又はプ
ロピレンオキサイド付加物のトリオール、グリセリンの
エチレンオキサイド、又はプロピレンオキサイド付加物
のトリオール、及びペンタエリスリトールのエチレンオ
キサイド、又はプロピレンオキサイド付加物のテトラオ
ール等を反応させた多価アルコールが挙げられる。
【0027】3-2-3.エポキシ(メタ)アクリレート 多価エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応
物等が使用できる。多価エポキシ化合物としては、エチ
レングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールのジグリシジルエーテル、ブタンジオールのジ
グリシジルエーテル、ジエチレングリコールのジグリシ
ジルエーテル、トリエチレングリコールのジグリシジル
エーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンのジグリシジルエーテル
又はトリグリシジルエーテル、グリセリンのジグリシジ
ルエーテル又はトリグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールのトリグリシジルエーテル又はテトラグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、フェノ
ールノボラックのポリグリシジルエーテル、クレゾール
ノボラックのポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0028】3-2-4.ウレタン(メタ)アクリレート 多価アルコールと多価イソシアネート化合物と、水酸基
含有(メタ)アクリレートとの反応物等が使用できる。
多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル等のポリエーテルポリオールや、エチレングリコール
アジペート、ブタンジオールアジペート、ブタンジオー
ルフタレート及びヘキサンジオールフタレート等のポリ
エステルジオールが使用できる。多価イソシアネート化
合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート及び水添ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等が使用できる。水酸基含有
(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、及びヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トが使用できる。
【0029】4.エッチングレジスト用硬化型組成物 本発明の組成物は、25℃における粘度が、10,00
0cps以下のものが好ましく、より好ましくは5,0
00cps以下のものである。25℃における組成物の
粘度が10,000cpsを越えると、凹部を有する金
属材料の表面を均一に濡らして穴を埋める事が困難にな
る場合がある。組成物の粘度は、上記の各種成分の種類
と配合量を適宜選択するか、又は下記その他の成分を配
合して、容易に調整することができる。本発明の組成物
には、連鎖移動剤、レベリング剤および/又は重合開始
剤を配合することが好ましい。以下、それぞれの成分に
ついて説明する。
【0030】4-1.連鎖移動剤 本発明の組成物には、組成物の硬化膜に、アルカリ溶解
・剥離性及びパターン形成性を付与する目的で、連鎖移
動剤を配合することが好ましい。連鎖移動剤は、従来よ
り知られている種々の化合物が使用可能であり、モノチ
オール化合物が好ましい。モノチオール化合物として
は、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシ
ルメルカプタン、ドデシルメルカプタン及びセチルメル
カプタン等のメルカプタン;モノチオエチレングリコー
ル及びα−モノチオグリセリン等の水酸基置換メルカプ
タン;並びにチオグリコール酸、メルカプトプロピオン
酸、2−メルカプトプロピオン酸、チオ乳酸及びチオリ
ンゴ酸等のメルカプトカルボン酸等が挙げられる。連鎖
移動剤の配合割合としては、重合性成分の合計量100
部に対して、0.01〜5部が好ましく、より好ましく
は0.1〜3部である。この割合が0.01部未満で
は、硬化膜の溶解・剥離性が不十分となるため、金属板
に形成した穴の間隔が不均一となったり、隣接する穴の
間の金属部分がねじれたりすることがある。他方5部を
越えると組成物の安定性が低下し、組成物の粘度が高く
なってしまう場合がある。
【0031】4-2.レベリング剤 本発明の組成物には、組成物の穴埋まり性及び硬化膜の
表面平滑性を向上させる目的で、さらにレベリング剤を
配合することが好ましい。レベリング剤としては、一般
の界面活性剤が使用できる。具体的な化合物としては、
例えばノニオン系のフッ素化アルキルエステルであるフ
ロラードFC−430〔住友スリーエム(株)製〕、メ
ガファックF−177〔大日本インキ化学工業(株)
製〕及びメガファックF−179〔大日本インキ化学工
業(株)製〕等、並びにシリコーン系化合物としてNU
CシリコーンL7002〔日本ユニカー(株)製〕及び
FZ−2165〔日本ユニカー(株)製〕等が挙げられ
る。上記化合物の中で、メガファックF−179及びN
UCシリコーンL7002等の、起泡性が少ないもの
は、容易に表面平滑性に優れた樹脂塗膜を得ることがで
きるので好ましい。レベリング剤の配合割合としては、
重合性成分の合計量100部に対して、0.01〜5部
が好ましい。0.01部未満では穴埋まり性、及び表面
平滑性の特性を本発明の組成物に付与することが困難と
なる恐れがあり、5部を超えると塗膜の欠陥を生じ易く
なる恐れがある。
【0032】4-3.重合開始剤 本発明の組成物は、紫外線、可視光線又は電子線等の活
性エネルギー線の照射により、又は加熱により硬化させ
ることができ、硬化手段に応じて、以下の成分を配合す
ると、組成物を短時間で硬化させることができる。紫外
線又は可視光線を照射することにより、組成物を硬化さ
せる場合には、組成物に光硬化性を充分に発揮させるた
め、一般的に使用されている下記の光重合開始剤、増感
剤を使用する。
【0033】好ましい光重合開始剤として具体的には、
アセトフェノン系としては、2−メチル−〔4−(メチ
ルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノ
ン(チバガイギー製イルガキュアー907)、ベンジル
ジメチルケタール(チバガイギー製イルガキュアー65
1)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバガイギー社製イルガキュア184)、ジエトキシ
アセトフェノン(ファーストケミカル製ファーストキュ
アーDEAP)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン(チバガイギー製ダロキュア
ー1173)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(チバガイ
ギー製イルガキュアー2959)及び2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタノン(チバガイギー製イルガキュアー369)等
が挙げられる。ベンゾインエーテル系としては、ベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾイ
ンイソブチルエーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン
系としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸
メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル
−4’−メチル−ジフェニルサルファイド及び2,4,
6−トリメチルベンゾフェノン等が挙げられる。チオキ
サントン系としては、2−イソプロピルチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロ
ロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチオ
キサントン等が挙げられる。アシルフォスフィンオキサ
イド系としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイド及びビス(2,6−ジ
メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチ
ルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。その他にも
カンファーキノン等が挙げられる。
【0034】これら光重合開始剤の中でも、シャドウマ
スクを製造する際に、パターン形成性を向上させ、金属
板に異常に大きな穴が開くという欠陥の発生が防止する
ことができるという点で、アシルフォスフィンオキサイ
ド系光重合開始剤及び/又は1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンを配合することが好ましい。
【0035】上記光重合開始剤と併用する増感剤として
は、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ
安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、
4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4−ジメ
チルアミノベンゾフェノン及び4,4−ジエチルアミノ
ベンゾフェノン等が好ましい。
【0036】加熱炉、赤外線及びマイクロ波等の主とし
て熱エネルギー源により、組成物を硬化させる場合、熱
重合開始剤を配合することが好ましく、好適に用いられ
る熱重合開始剤としては、例えばアゾイソブチロニトリ
ル等のアゾ化合物、ケトンパーオキサイド、ハイドロパ
ーオキサイド、アルキルパーオキサイド、アシルパーオ
キサイド及びパーオキシエステル等の各種有機過酸化
物、並びに過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等があ
る。常温放置又は100℃以下の比較的低温で加熱する
場合、上記熱重合開始剤と共に重合促進剤を配合するの
が良く、好ましい重合促進剤として、例えばコバルト、
鉄及びマンガン等の金属とナフテン酸、リノール酸及び
アセチルアセトン等との有機金属塩類、並びにジメチル
パラトルイジン及びアスコルビン酸等の還元性アミン
類、及びその他還元性物質等がある。これらの重合促進
剤は、例えばハイドロパーオキサイド、ケトンパーオキ
サイド又はパーオキシエステルと有機金属塩、又はアシ
ルパーオキサイドと還元性アミンという組合せで併用す
る。
【0037】重合開始剤の配合割合としては、重合性成
分の合計量100部に対して、0.1〜15部とするの
が好ましく、より好ましくは、0.5〜10部である。
0.1部未満では重合の開始を促進する効果が不十分に
なり、15部を越えると硬化膜に真に必要な成分を減少
させて、硬化膜の目標とする特性が低下する恐れがあ
る。
【0038】4-4.その他の成分 前記成分以外に、本発明の組成物の粘度を下げるため
に、水や有機溶剤を適宜配合することもできる。有機溶
剤としては、メタノール、エタノール、ブタノール及び
イソプロピルアルコール等のアルコール、ブチルセロソ
ルブ、メチルセロソルブ及びエチルセロソルブ等のセロ
ソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブアセテート及びブチルセロソルブアセテートのセロソ
ルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、トルエン、並びにキシレン等が挙げられる。有機
溶剤の好ましい配合割合は、重合性成分の合計量100
部に対して0〜10部である。その他、硬化時のひずみ
を緩和するために、重合性成分に溶解し、分子量が10
00〜100000のポリマーや、重合性成分に不溶な
粒子状充填剤を添加することもできる。本発明の組成物
を得るには、通常の混合法により上記各成分を均一に混
合すればよく、各成分を混合する順序、混合装置等に特
別の限定はない。但し、室温において固体の成分を混合
する場合は、その成分が融解又は分散する温度まで加熱
して混合を行うこともできる。
【0039】5.シャドウマスクの製造方法 本発明の組成物は、シャドウマスクの製造における2次
エッチングの際の裏止め材用組成物に好ましく使用でき
る。以下、シャドウマスクの製造方法について説明す
る。まず、鉄等からなる薄い金属板の表裏両面に、カゼ
イン及びポリビニルアルコール等の感光性樹脂を塗布
し、その後パターンを配置したネガフィルムを金属板に
密着して感光性樹脂の露光部を硬化させる写真焼付けを
行い、現像処理により感光性樹脂膜の非感光部分を除去
する。次に、過塩化鉄等の腐食液により一次エッチング
を行い、表裏両面より互いに貫通しない微細な凹部を形
成する。一次エッチング後の金属板の片面に、裏止め材
用組成物を塗布し、紫外線等の活性エネルギー線の照射
や、加熱させて組成物を硬化させる。この場合、組成物
を塗布方法としては、スプレー、フローコート、バーコ
ート、ロールコート、ダイコート及びディップコート等
通常の塗布方法を採用すれば良い。裏止め材組成物の硬
化工程後、前記金属板に腐食液を供給して、他面上の凹
部を対象とする二次エッチングを行い、一次エッチング
による片面上の凹部と他面上の凹部とをその底部におい
て連通させる。二次エッチングにおける温度としては、
40〜90℃が挙げられ、本発明の組成物は、前記の通
り、高温二次エッチングにおける、耐エッチング性及び
アルカリ溶解・剥離性を兼ね備えているため、70〜9
0℃という高温における二次エッチングにも好ましく適
用できるものである。得られた多数の穴を有す金属板
に、アルカリ溶液を供給して、前記感光性樹脂被膜及び
前記裏止め材用硬化性組成物の硬化膜を金属板から剥離
する。この場合、アルカリ溶液としては、NaOH及び
KOH等の水溶液等が挙げられる。
【0040】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明する。尚、各例において、「%」と
は質量%を意味する。○実施例1〜6 表1に示す各成分を混合してシャドウマスク製造時の裏
止め材用活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。得
られた組成物を使用して、以下に示す方法に従い、粘
度、穴埋まり性、表面平滑性、耐エッチング性、アルカ
リ溶解・剥離性及びパターン形成性の評価を行なった。
それらの結果を表2に示す。
【0041】<穴埋まり性>カゼイン系感光性樹脂膜で
ネガパターンを形成し、1次エッチングにより設けられ
た細長い長方形の凹部を多数有する試験用鉄板(シャド
ウマスク用、27cm×20cm×0.1mm、200
μ間隔で交互に設けられた凹部と平坦部の繰り返しパタ
ーンからなる、アパーチャーグリルタイプのシャドウマ
スク用鉄板;以下単に試験用鉄板という)の片面に、バ
ーコーターを使用して膜厚30μmになるように、得ら
れた組成物を塗布した。このときの穴埋まり状態を目視
により判定した。 ○:全く気泡が無い。△:一部の穴に気泡が有る。×:
全面に気泡が有る。
【0042】<表面平滑性>穴埋まり性を評価した後の
鉄板に、80w/cm高圧水銀ランプ、高さ10cm、
5m/分の条件で紫外線を照射することにより、組成物
を硬化させた。硬化膜表面のタックがないことから、組
成物が硬化したことを確認した。硬化膜の表面状態を目
視にて判定した。 ○:ハジキ無し。△:一部、ハジキ有り。×:ハジキが
多数発生した。
【0043】<耐エッチング性>表面平滑性を評価した
後の鉄板を濃度43%のFeCl3水溶液に90℃で2
0分間浸漬し、硬化膜の表面状態を目視にて判定した。 ○:全く変化無し。△:着色有り。×:膨らみ或いは剥
がれ等が発生した。
【0044】<アルカリ溶解・剥離性>耐エッチング性
を評価した後の鉄板を濃度20%のNaOH水溶液に8
0℃で1分間浸漬し、硬化膜の溶解性又は剥離性を目視
にて判定した。 ◎:完全に溶解・剥離した。○:完全には溶解しない
が、剥離した。△:剥離したものが一部金属板に残存し
た。×:剥離しなかった。
【0045】<パターン形成性>アルカリ溶解・剥離性
を評価した後の鉄板を水洗及び乾燥して、鉄板の背面か
ら光を当てることにより、鉄板に形成された細長い長方
形の穴の形状を透過光で目視できるようにして、透過光
の明るさの均一性で、穴の大きさ、穴の間隔及び長方形
の長辺部の直線性を判定した。 ◎:穴の大きさ及び穴の間隔は完全に一定であり、長方
形の長辺部は直線 ○:製品100枚中2枚程度に一ヶ所程度欠陥あり。 △:製品100枚中3〜9枚に一ヶ所程度欠陥あり。 ×:製品100枚中10枚以上に1〜2ヶ所以上欠陥あ
り。
【0046】
【表1】
【0047】表1における略号は、以下の意味を示す。 a−1:アクリロイルオキシエチルモノフタレート、東
亞合成(株)製アロニックスM−5400 a−2:ヒドロキシエチルアクリレートの無水ヘキサヒ
ドロフタル酸付加物 b−1:トリメチロールプロパンのジアクリレートのモ
ノ2−エチルヘキサン酸エステル b−2:トリメチロールプロパンのジアクリレートのモ
ノ安息香酸エステル b−3:トリメチロールプロパンのジアクリレートのモ
ノブタン酸エステル b−4:トリメチロールプロパンのジアクリレートのモ
ノシクロヘキサン酸エステル b−5:トリメチロールプロパンのジアクリレートのモ
ノピバリン酸エステル b−6:ジトリメチロールプロパンのトリアクリレート
のモノ 安息香酸エステル c−1:ラウリルアクリレート、共栄社化学(株)製ライ
トアクリレートL−A c−2:ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アク
リレート、東亞合成(株)製アロニックスM−111 d−1:ビスフェノールAエチレンオキサイド4モル変
性ジアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−2
10 d−2:トリプロピレングリコールジアクリレート、東
亞合成(株)製アロニックスM−220 d−3:テトラエチレングリコールジアクリレート、東
亞合成(株)製アロニックスM−240 d−4:トリテトラメチレングリコールジアクリレー
ト、共栄社化学(株)製ライトアクリレートPTMGA−
250 d−5:ペンタエリスリトールトリアクリレート、東亞
合成(株)製アロニックスM−305 F−177:レベリング剤、大日本インキ化学工業(株)
製メガファックF−177 L−7002:レベリング剤、日本ユニカー(株)製UC
シリコーンL−7002 ルシリンTPO:光重合開始剤、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、BA
SF製ルシリンTPO イルガキュア184:光重合開始剤、1−ヒドロキシシ
クロヘキシル−フェニルケトン、チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ(株)製イルガキュア184 イルガキュア651:光重合開始剤、ベンジルジメチル
ケタール、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製イ
ルガキュア651
【0048】
【表2】
【0049】○比較例1〜4 表1に示す各成分を混合してシャドウマスク製造時の裏
止め材用活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。得
られた組成物について、実施例と同様の方法により評価
を行なった。それらの結果を表2に示す。
【0050】
【発明の効果】本発明のエッチングレジスト用硬化型組
成物は、特にシャドウマスク製造時の裏止め材用硬化型
組成物として有用なものであり、活性エネルギー線の照
射又は加熱によって容易かつ速やかに硬化し、高温で2
次エッチングする場合においても、その硬化膜が、耐エ
ッチング性、アルカリ溶解・剥離性及びパターン形成性
のいずれにも優れるものである。又、本発明の組成物は
有機溶剤を必要としないので、有機溶剤を蒸発させる為
の乾燥炉及び溶剤の回収装置が不要であり、又原料取扱
時の有機溶剤の毒性を懸念する必要がなく、乾燥時の引
火及び爆発等の危険性も予防できる。しかも、有機溶剤
の蒸発を伴う乾燥工程を必要としない短時間硬化が可能
であり、エネルギーコストの低減と火災発生の防止が達
成され、既存の工程を生かして改良できる点で有用であ
り、その工業的価値は極めて大である。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA07 AA16 AB17 AC01 AC06 AD03 BC14 BC42 BC85 CA01 CA35 FA17 4J100 AJ02P AL08P AL66Q BA02Q BA15P BA15Q BA16P BC04P BC04Q BC23P BC43P BC43Q CA03 CA04 JA37

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1分子中に1個のカルボキシル基と1
    個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び(b)3
    〜6個の水酸基を有する多価アルコールと、炭素数3〜
    12のモノカルボン酸及び(メタ)アクリル酸とのエス
    テル化反応物である2個以上の(メタ)アクリロイル基
    を有する化合物を含有してなるエッチングレジスト用硬
    化型組成物。
  2. 【請求項2】アシルフォスフィンオキサイド系光開始剤
    又は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンをさ
    らに含有する請求項1記載のエッチングレジスト用硬化
    型組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の組成物からなるシャ
    ドウマスク製造時の裏止め材用硬化型組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015190037A1 (en) * 2014-06-10 2015-12-17 Ricoh Company, Ltd. Ink, ink cartridge, inkjet recording apparatus, printed matter, photopolymerizable compound, photocurable composition, three-dimensional object formation material, and three-dimensional object
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