JP2003021773A - 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置 - Google Patents

対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置

Info

Publication number
JP2003021773A
JP2003021773A JP2001208498A JP2001208498A JP2003021773A JP 2003021773 A JP2003021773 A JP 2003021773A JP 2001208498 A JP2001208498 A JP 2001208498A JP 2001208498 A JP2001208498 A JP 2001208498A JP 2003021773 A JP2003021773 A JP 2003021773A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
objective lens
lenses
recording medium
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001208498A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumisada Maeda
史貞 前田
Shinichi Nagashima
紳一 長島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001208498A priority Critical patent/JP2003021773A/ja
Publication of JP2003021773A publication Critical patent/JP2003021773A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Head (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数枚数のレンズから構成され、レンズ間の
相対位置が高精度に調整され、環境温度の変化があって
もレンズ間の相対位置の精度が維持されるようにする。 【解決手段】 複数枚数のレンズ1,2を保持する円筒
状のレンズホルダ3は、各レンズ1,2間の空隙部をこ
のレンズホルダ3の外方側につなげるエア抜き部3cを
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚数のレンズ
から構成され、例えば光学記録媒体に対する情報信号の
書込みまたは読出しを行う光学ピックアップ装置の対物
レンズとして用いられる対物レンズ、このような対物レ
ンズを備えた光学ピックアップ装置及び記録再生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクの如き光学記録媒体が
提案され、この光学記録媒体に対して情報信号の書込み
及び読出しを行うための光学ピックアップ装置が提案さ
れている。この光学ピックアップ装置は、光源として半
導体レーザを備え、この半導体レーザから発せられた光
束を対物レンズによって光学記録媒体の信号記録面上に
集光して照射するように構成されている。
【0003】このような光学ピックアップ装置において
は、光学記録媒体の信号記録面上に照射される光束のス
ポット径が小さいほど、光学記録面上に高密度で情報信
号を書込むことができ、また、高密度で書込まれた情報
信号の読出しを行うことができる。
【0004】光学記録媒体の信号記録面上に照射される
光束のスポット径を小さくするには、光源の発する光束
を短波長化すること、及び、対物レンズの開口数(N
A)を大きくすることが有効である。
【0005】そして、開口数の大きな対物レンズとし
て、本件出願人は、特開平8−315404号公報及び
特開平10−123410号公報などに記載されている
ように、2群2枚構成からなり、開口数が0.7以上で
ある対物レンズを提案している。
【0006】すなわち、それまで、光ディスク用の対物
レンズとしては、いわゆる「単玉レンズ」とよばれる1
群1枚構成のレンズが主流であった。この「単玉レン
ズ」は、いわゆる「ガラスモールド成形」によって形成
することができ、金型を高精度に作成するとともに、レ
ンズ成形時の温度管理等を高精度に制御することによっ
て、高性能のレンズを再現性よく成形できるというメリ
ットを有していた。ところが、レンズの開口数(NA)
をより高く、0.7程度以上にしようとすると、レンズ
により高い屈折パワーが必要となり、金型の加工が極度
に困難となるとともに、レンズの傾き等の摂動によって
性能が極度に悪化するということなど、種々の課題を解
決しなければならない。
【0007】そこで、屈折力を2枚のレンズに分担させ
ることにより、各レンズの成形性を良好として製造を容
易化し、また、レンズの摂動による光学性能の劣化を抑
えることができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な2群2枚構成の対物レンズにおいては、各レンズの成
形精度が緩和されるうえ、摂動による光学性能の劣化を
抑えることができる反面、各レンズ間の相対位置決めが
必要になる。すなわち、対物レンズを構成する各レンズ
間の距離、平行度、偏芯について、各レンズを高精度に
位置決めすることが必要になる。
【0009】そのため、対物レンズの製造方法として、
組立てた対物レンズにレーザ光を入射させ、各レンズに
より干渉計を構成することによって各レンズの相対位置
を調整する方法や、組立てた対物レンズを経てレーザ光
を出射させ、このレーザ光のニアフィールドパターンを
観察することによって調整する方法などが考えられる。
しかし、これらの方法においては、各調整パラメータに
対して、観察される事象が独立に変化しないため、最終
的な性能に追い込むのに、多くのループ的な手順の調整
が必要になり、調整に多くの時間を要することになる。
【0010】また、レンズホルダとレンズとの間に空隙
(あそび)を設けておき、この空隙の範囲でレンズの位
置を調整する方法の場合、調整後には、この空隙内に接
着剤(紫外線硬化樹脂)等を充填して硬化させることと
なる。このように接着剤によって位置決めされたレンズ
は、高温化や高湿化等の環境変化によって、位置ずれを
起こす可能性がある。
【0011】そこで、レンズの傾き及び光軸方向の位置
を、レンズホルダの形状精度によって決めることが考え
られた。すなわち、レンズホルダ内に段差部を設けてお
き、この段差部にレンズの外周側のコバ部を当接させる
ことにより、レンズの傾き及び光軸方向の位置決めを行
おうとするものである。この構成の場合、段差部が高い
位置精度にて形成されていれば、レンズも高精度に位置
決めされることとなる。
【0012】しかしながら、このような対物レンズは、
例えば、光ディスクの如き光学記録媒体に対する情報信
号の書込みまたは読出しを行う光学ピックアップ装置の
対物レンズとして用いられる場合、氷点下の温度環境か
ら60°C以上の温度環境までにおいて正常な動作を保
証する必要がある。このような温度環境の変化がある
と、各レンズ間の空隙部に存在する空気の密度が大きく
変化する。
【0013】したがって、各レンズ間の空隙部が密閉さ
れた空間であるとすると、この空隙部内に存在する空気
は、温度環境の変化によって気圧が大きく変化してしま
うことになる。すなわち、高温になったときは、各レン
ズ間の気圧が大気圧よりも大きくなり、各レンズ間を引
き離そうとする圧力が生じ、逆に低温になったときは、
各レンズ間の気圧が大気圧よりも小さくなり、各レンズ
間を近づける方向の圧力が生ずる。
【0014】ところで、各レンズとレンズホルダとは、
接着剤によって着されて固定されている。そのため、各
レンズ間が密閉されており温度変化の繰返し(いわゆる
ヒートサイクル)による各レンズ間の気圧の変化が繰返
されると、上述のようにして各レンズ間の位置を高精度
に位置決めしても、各レンズとレンズホルダとの間を固
定している接着剤にストレスが生じ、レンズに不可逆的
な距離及び傾きの変動が生じ、光学的収差特性の劣化が
招来される。
【0015】また、各レンズ間の空隙部が密閉された空
間であるため、一方のレンズをレンズホルダに取り付け
た後に、このレンズホルダに他方のレンズを挿入すると
き、これら各レンズ間の空隙部に存在する空気が圧縮さ
れて密度が増大する。すると、各レンズ間には、これら
レンズ間を引き離そうとする圧力が常に生じていること
となり、レンズに不可逆的な距離及び傾きの変動が生じ
て、光学的収差特性の劣化が招来される虞れがある。
【0016】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、複数枚数のレンズから構成され
た対物レンズであって、レンズ間の相対位置が高精度に
調整され、環境温度の変化があってもレンズ間の相対位
置の精度が維持されるようになされた対物レンズを提供
しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、複数枚数のレンズから構成され開口数が
0.7以上であって光学記録媒体に対する情報信号の書
込みまたは読出しを行う光学ピックアップ装置の対物レ
ンズとして用いられる対物レンズにおいて、各レンズ
は、これら各レンズ間の空隙部を外方側につなげるエア
抜き部を有する略々円筒状のレンズホルダによって保持
されていることを特徴とするものである。
【0018】また、本発明に係る光学ピックアップ装置
は、光源と、この光源より発せられた光束を光学記録媒
体の信号記録面上に集光して照射する対物レンズと、光
束の信号記録面からの反射光束を検出する光検出器とを
備え、対物レンズは、複数枚数のレンズから構成され、
開口数が0.7以上であって、該複数枚数のレンズが、
各レンズ間の空隙部を外方側につなげるエア抜き部を有
する略々円筒状のレンズホルダによって保持されて構成
されていることを特徴とするものである。
【0019】そして、本発明に係る記録再生装置は、光
学記録媒体を保持する記録媒体保持機構と、光源及びこ
の光源が発した光束を記録媒体保持機構により保持され
た光学記録媒体の信号記録面上に集光して照射する対物
レンズを有する光学ピックアップ装置とを備え、この光
学ピックアップ装置の対物レンズは、複数枚数のレンズ
から構成され、開口数が0.7以上であって、該複数枚
数のレンズが、各レンズ間の空隙部を外方側につなげる
エア抜き部を有する略々円筒状のレンズホルダによって
保持されて構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0021】本発明に係る対物レンズは、複数枚数のレ
ンズを有して構成された、開口数(NA)が0.7以上
の対物レンズであって、この実施の形態においては、図
1に示すように、2群2枚のレンズ1,2を有して構成
され、その開口数は、0.85、使用中心波長は405
nmとなっている。また、この実施の形態においては、
対物レンズの有効径を3mmとして説明する。そして、
本発明に係る対物レンズの製造方法は、この対物レンズ
を組立てる方法である。この対物レンズは、図2、図3
及び図4に示すように、第1及び第2のレンズ1,2
と、これらレンズ1,2を保持するレンズホルダ3とか
ら構成されている。
【0022】第1及び第2のレンズ1,2は、いわゆる
「ガラスモールド成形」によって形成されている。した
がって、レンズ面の形状(非球面、または、球面形
状)、レンズ面と外周側のコバ部1a,2aとの位置関
係などは、成型用の金型の形状精度及び成型条件に依存
している。
【0023】レンズホルダ3は、熱硬化型の合成樹脂材
料、例えば、シリカ(二酸化ケイ(珪)素)を充填剤と
するエポキシ樹脂により射出成型によって、図5、図6
及び図7に示すように、略々円筒形状に形成されてい
る。このレンズホルダ3には、第1及び第2のレンズ
1,2が挿入され、それぞれ接着剤(紫外線硬化樹脂)
によって固定されている。
【0024】〔各レンズ1,2間の偏心について〕この
対物レンズにおいて、各レンズ1,2間の相対位置のう
ち、光軸に対する偏心、すなわち、光軸方向に直交する
2軸方向における位置は、各レンズ1,2のコバ部1
a,2aの外径とレンズホルダ3の内径によって位置決
めされている。すなわち、レンズホルダ3には、図2及
び図5に示すように、各レンズ1,2が挿入されてこれ
らレンズ1,2の偏心を規制するための第1及び第2の
レンズ挿入部4,5が形成されている。
【0025】そして、この対物レンズにおいて、第1及
び第2のレンズ1,2のレンズ面間に相対的な偏心が生
ずると、図8に示すように、収差が増大し、光学性能が
劣化する。すなわち、対物レンズの有効径が3mm、開
口数(NA)が0.85である場合において、第1及び
第2のレンズ1,2のレンズ面間の相対的な偏心が±3
0μmを越えると、収差のRMS値は、マーシャルクラ
イテリアの限界(波面収差が0.07λrms)を越えて
しまう。すなわち、対物レンズの有効径が3mm、開口
数(NA)が0.85、使用中心波長が405nmであ
る場合において、各レンズ1,2は、少なくとも、各レ
ンズ1,2のレンズ面がレンズホルダ3の外径に対して
それぞれ30μm以内の同軸度となるように、レンズホ
ルダ3に対して固定されている必要がある。このような
第1及び第2のレンズ1,2のレンズ面間の相対的な偏
心が生ずる原因としては、以下のものが考えられる。 (1)各レンズ1,2のコバ部1a,2aの外周部と、
レンズ面との同軸度の誤差 (2)レンズホルダ3における各レンズ挿入部4,5間
の同軸度の誤差 (3)各レンズ挿入部4,5と各レンズ1,2のコバ部
1a,2aとの間のクリアランス これらの累積によって、各レンズ1,2のレンズ面間の
偏芯量がきまるので、それぞれが、少なくとも3Oμm
以内の同軸度を有していることが必要条件となる。
【0026】すなわち、各レンズ1,2において、コバ
部1a,2aの外周の側面とレンズ面とは、ガラスモー
ルド成型によって一体的に形成されるので、これらコバ
部1a,2aの外周の側面とレンズ面との同軸度は、成
型用の金型の形状精度及び成型条件に依存する。そし
て、対物レンズの有効径が3mmである場合において、
これらコバ部1a,2aの外周の側面とレンズ面とは、
3Oμm以内の同軸度を有している。
【0027】また、レンズホルダ3を成型するための金
型においては、図9に示すように、第1のレンズ挿入部
4を成型する部分101と第2のレンズ挿入部5を成型
する部分102とは、同一の凸状の型103上に形成さ
れている。レンズホルダ3を成型するための金型は、こ
の凸状の型103と、この凸状の型103が挿入される
凹状の型104とからなる。この金型においては、凸状
の型103が凹状の型104に挿入された状態における
これら凸状の型103と凹状の型104との間に形成さ
れるキャビティ105において、レンズホルダ3が成型
される。
【0028】レンズホルダ3を成型する金型の凸状の型
103においては、第1のレンズ挿入部4を成型する部
分101と第2のレンズ挿入部5を成型する部分102
とは、旋盤によるいわゆる同時加工(同一チャッキング
における加工)によって形成され、同軸度が高精度に確
保されている。そして、形成されたレンズホルダ3にお
ける第1のレンズ挿入部4は、対物レンズの有効径を3
mm、使用中心波長を405nmとした場合において、
第2のレンズ挿入部5に対して、3Oμm以内の同軸度
で形成されている。
【0029】そして、レンズホルダ3において、第1の
レンズ挿入部4の内径は、第1のレンズ1のコバ部1a
の外径に略々等しく、対物レンズの有効径を3mm、使
用中心波長を405nmとした場合において、第1のレ
ンズ1のコバ部1aの外径に対する差が、30μm以内
となされている。また、第2のレンズ挿入部5の内径
は、第2のレンズ2のコバ部2aの外径に略々等しく、
対物レンズの有効径を3mm、使用中心波長を405n
mとした場合において、第2のレンズ2のコバ部2aの
外径に対する差が、30μm以内となされている。
【0030】〔各レンズ1,2間の距離及び平行度につ
いて〕この対物レンズにおいては、各レンズ1,2間の
平行度が劣化すると、図10に示すように、収差が増大
し、光学性能が劣化する。すなわち、対物レンズの有効
径が3mm、使用中心波長を405nm、開口数(N
A)が0.85である場合において、第1及び第2のレ
ンズ1,2間の平行度が±0.1degを越えると、収差
のRMS値は、マーシャルクライテリアの限界(波面収
差が0.07λrms)を越えてしまう。
【0031】ここで、レンズの外径を2mm程度である
とすると、±0.1degの平行度を確保するためには、
以下の式により、±3.5μm程度の位置精度が必要と
なる。 2〔mm〕×tan(±0.1〔deg〕)=±3.5〔μ
m〕 量産に用いる金型において、このような精度をばらつき
まで含めて再現性よく実現することは困離である。ま
た、仮にこのような精度のレンズホルダ3が作成された
としても、実環境のなかでは、レンズ1,2とレンズホ
ルダ3との間に塵挨等が挟まることにより、実際にレン
ズ1,2間の平行度を確保することは困難である。
【0032】各レンズ1,2間の距離については、所定
の距離からのずれがあると、図11に示すように、収差
が増大し、光学性能が劣化する。すなわち、対物レンズ
の有効径が3mm、使用中心波長が405nm、開口数
が0.85である場合において、第1及び第2のレンズ
1,2間の距離の誤差が±13μmを越えると、収差の
RMS値は、マーシャルクライテリアの限界(波面収差
が0.07λrms)を越えてしまう。
【0033】量産に用いる金型において、このような精
度をばらつきまで含めて再現性よく実現することは困離
である。また、仮にこのような精度のレンズホルダ3が
作成されたとしても、上述の各レンズ1,2間の平行度
を同時に維持することはできない。
【0034】したがって、本発明における対物レンズに
おいては、各レンズ1,2間の平行度及び距離の精度
は、レンズホルダ3の形状精度に依存するのではなく、
精度の調整がなされた組立冶具を用いて維持することと
している。
【0035】すなわち、各レンズ1,2間の相対位置決
めは、図12に示すように、第1のレンズ1をレンズホ
ルダ3内に取り付けて紫外線硬化樹脂により接着、固定
した後、この第1のレンズ1のコバ部1aの主面部を冶
具の基台106上に倣わせて保持させ、この基台106
に対して精度の確保された保持冶具107によって第2
のレンズ2を保持して、レンズホルダ3に取付けること
によって行う。保持冶具107は、いわゆる「エアチャ
ッキング」により、第2のレンズ2を保持する。このと
き、第2のレンズ2は、第1のレンズ1を基準として位
置決めされて、レンズホルダ3に対して紫外線硬化樹脂
により接着、固定されることになる。
【0036】なお、第1のレンズ1は、光軸方向につい
てのレンズホルダ3に対する位置及びレンズホルダ3の
軸に対する傾きについては、このレンズホルダ3内に形
成された段差部3aに対してコバ部1aを当接させるこ
とによって規制されている。また、第1のレンズ1のコ
バ部1aとレンズホルダ3内の段差部3aとの間には、
厚さが10μm程度の接着剤(紫外線硬化樹脂)の膜が
介在し、これら第1のレンズ1及びレンズホルダ3間を
接着させている。
【0037】また、この対物レンズが光ディスクの如き
光学記録媒体に対する情報信号の書込みまたは読出しを
行う光学ピックアップ装置の対物レンズとして用いられ
るものである場合、第2のレンズ2の位置決めのための
基準となる第1のレンズ1は、光学記録媒体から遠い側
となるレンズであって、この第1のレンズ1の光学記録
媒体から遠い側のコバ部1aの主面部が、第2のレンズ
2の位置決めを行うための基準面となる。
【0038】なお、第2のレンズ2は、レンズホルダ3
の第2のレンズ挿入部5によって、光軸に対する偏心を
規制された状態で、第1のレンズ1に対する平行度(光
軸に対する傾き)及び距離が調整可能である。これは、
第2のレンズ2の成型時においては、金型がレンズの厚
み方向(光軸方向)に加圧されるため、図13に示すよ
うに、成型工程において金型内のガラス材料が最後に到
達するコバ部2aの前後の稜線部がR面となり、このコ
バ部2aの外周部において正確に円筒面となるのは、1
00μm程度の幅の部分しかないためである。すなわ
ち、第2のレンズ2のコバ部2aの外周面とレンズ挿入
部5の内周面との接触面は、幅が100μm程度の帯状
の部分のみということになり、そのため、この第2のレ
ンズ2がレンズ挿入部5内において傾くこと及び光軸方
向に移動することが可能となっている。
【0039】〔レンズホルダのエア抜き部について〕本
発明に係る対物レンズは、例えば、光ディスクの如き光
学記録媒体に対する情報信号の書込みまたは読出しを行
う光学ピックアップ装置の対物レンズとして用いられる
場合、氷点下の温度環境から60°C以上の温度環境ま
でにおいて正常な動作を保証する必要がある。このよう
な温度環境の変化があると、第1及び第2のレンズ1,
2間の空隙部に存在する空気の密度が大きく変化する。
【0040】したがって、第1及び第2のレンズ1,2
間の空隙部が密閉された空間であるとすると、この空隙
部内に存在する空気は、温度環境の変化によって気圧が
大きく変化してしまうことになる。すなわち、高温にな
ったときは、各レンズ1,2間の気圧が大気圧よりも大
きくなり、各レンズ1,2間を引き離そうとする圧力が
生じ、逆に低温になったときは、各レンズ1,2間の気
圧が大気圧よりも小さくなり、各レンズ1,2間を近づ
ける方向の圧力が生ずる。
【0041】ところで、第1のレンズ1とレンズホルダ
3とは、コバ部1aの主面部とレンズホルダ3の段差部
3aとが紫外線硬化樹脂により接着されることにより強
固に固定されているが、第2のレンズ2とレンズホルダ
3とは、図4に示すように、第2のレンズ2の外周部の
3箇所の接着剤塗布部3bにおいてのみ接着されて固定
されている。
【0042】そのため、第1及び第2のレンズ1,2間
が密閉されており温度変化の繰返し(いわゆるヒートサ
イクル)による各レンズ1,2間の気圧の変化が繰返さ
れると、各レンズ1,2,特に、第2のレンズ2とレン
ズホルダ3との間を固定している接着剤にストレスが生
じ、レンズに不可逆的な距離及び傾きの変動が生じ、光
学的収差特性の劣化が招来される。
【0043】また、第1及び第2のレンズ1,2間の空
隙部が密閉された空間であるとすると、第1のレンズ1
をレンズホルダ3に取り付けた後に、このレンズホルダ
3に第2のレンズ2を挿入するとき、これら第1及び第
2のレンズ1,2間の空隙部に存在する空気が圧縮され
て密度が増大する。すると、各レンズ1,2間には、こ
れらレンズ1,2間を引き離そうとする圧力が常に生じ
ていることとなる。
【0044】そこで、本発明に係る対物レンズにおいて
は、図3及び図5に示すように、レンズホルダ3にエア
抜き部3cを設け、第1及び第2のレンズ1,2間の空
隙部をレンズホルダ3の外方側に通じた空間とするよう
にしている。このエア抜き部3cは、第1のレンズ1の
コバ部1aの主面部が当接される段差部3aの一部に、
コバ部1aの主面部に接触しない凹部3dを設けるとと
もに、この凹部3dをレンズホルダ3の外周面につなげ
る切り欠き部3eを設けることにより形成されている。
【0045】このようにレンズホルダ3にエア抜き部3
cを設けることにより、第1及び第2のレンズ1,2間
の空隙部は密閉された空間とならず、この空隙内の空気
は、温度変化によって密度が変化しても気圧の変化を生
ずることがなく、各レンズ1,2に対して圧力を作用さ
せないため、温度変化が繰り返されても、光学的収差特
性の劣化を生じさせることがない。
【0046】また、このように第1及び第2のレンズ
1,2間の空隙部が密閉された空間とならないことによ
り、第1のレンズ1をレンズホルダ3に取り付けた後、
このレンズホルダ3に第2のレンズ2を挿入するとき
に、これら第1及び第2のレンズ1,2間に存在する空
気が圧縮されて密度が増大することがない。
【0047】なお、レンズホルダ3の段差部3aの一部
に凹部3dを設けるには、このレンズホルダ3を成型す
る金型の凸状の型103において、凹部3dを成型する
部分に対して段差部3aを成型する部分を切削して形成
することによって行う。
【0048】また、レンズホルダ3の射出成型における
ゲート位置は、図5に示すように、エア抜き部3cを構
成する切り欠き部3eに対応してレンズホルダ3の外周
面に形成された溝部3f内の位置となっている。
【0049】そして、この対物レンズのレンズホルダ3
におけるエア抜き部3cは、上述した形状に限定され
ず、図14に示すように、段差部3aの凹部3dより、
3方向に切り欠き部3eを形成することによって構成し
てもよい。
【0050】また、レンズホルダ3におけるエア抜き部
3cは、図15に示すように、第1のレンズ挿入部4に
溝部3gを形成し、段差部3aの凹部3dより、この溝
部3gを経て、第1のレンズ1の側方を通って外方側に
つながっているものとしてもよい。
【0051】さらに、レンズホルダ3におけるエア抜き
部3cは、図16に示すように、第1のレンズ挿入部4
からレンズホルダ3の外周面に至る貫通孔3hを形成
し、段差部3aの凹部3dより、この貫通孔3hを経
て、レンズホルダ3の外周面において外方側につながっ
ているものとしてもよい。
【0052】〔レンズホルダをなす材料の線膨張係数に
ついて〕本発明に係る対物レンズは、例えば、光ディス
クの如き光学記録媒体に対する情報信号の書込みまたは
読出しを行う光学ピックアップ装置の対物レンズとして
用いられる場合、氷点下の温度環境から60°C以上の
温度環境までにおいて正常な動作を保証する必要があ
る。このような温度環境の変化があると、レンズホルダ
3自体の熱膨張(収縮)によって、第1及び第2のレン
ズ1,2間の間隔が変化してしまうことが予想される。
【0053】第1及び第2のレンズ1,2間の間隔の誤
差を、上述したように、有効径が3mm、使用中心波長
が405nm、開口数が0.85である場合において、
13μm以内にすることを前提とし、レンズホルダ3を
なす材料の線膨張係数をαとすると、以下の関係が定め
られる。 α×△t×L<13×10−3(mm) ここで、△t(温度変化)及びL(レンズホルダの長
さ)を以下のように定める。 △t=60/2=30(°C) L=2(mm) これらの条件より、レンズホルダ3をなす材料の線膨張
係数αについての条件が定まる。 α<2×10−4 なお、レンズホルダ3をなす材料として、シリカ(二酸
化ケイ(珪)素)を充填剤とするエポキシ樹脂を選択し
た場合、線膨張係数αは、1×10−5程度に抑えるこ
とができる。
【0054】〔プロテクタについて〕本発明に係る対物
レンズのように、NA0.7以上の2群2枚構成の対物
レンズは、従来の光学ピックアップ装置用の単玉対物レ
ンズに比べて、作動距離(ワーキングディスタンス:光
学記録媒体の表面と対物レンズの先端面との間の物理的
距離)が小さい。光学ピックアップ装置においては、い
わゆるフォーカスサーボ動作により、光学記録媒体の表
面と対物レンズの先端面との間の距離が常に所定の作動
距離となるように、対物レンズの位置が制御されるが、
例えば、衝撃などの外乱によって、対物レンズが、制御
されている位置から外れてしまうことがある。このよう
な場合において、作動距離が長ければ、光学記録媒体と
対物レンズとが衝突する可能性は低いが、作動距離が短
いと、光学記録媒体と対物レンズとが衝突する可能性が
高くなる。
【0055】このような光学記録媒体と対物レンズとの
衝突が生じた場合において、光学記録媒体の表面と対物
レンズのレンズ面とが直接接触した場合には、これら表
面及びレンズ面の双方が傷が生ずるなどのダメージを受
け、記録再生特性が悪影響を受ける虞れがある。
【0056】本発明に係る対物レンズにおいては、光学
記録媒体と対物レンズとの衝突が生じても、光学記録媒
体の表面及び対物レンズのレンズ面にダメージが生じな
いようにするため、図17に示すように、レンズホルダ
3の一端面の第2のレンズ2の周囲部に、プロテクタ6
を有している。このプロテクタ6は、例えば、弾性を有
するフッ素樹脂コートなどから形成されており、最も光
学記録媒体側となる第2のレンズ2のレンズ面よりも、
光学記録媒体側に突出されて形成されている。このプロ
テクタ6により、光学記録媒体の表面と対物レンズのレ
ンズ面とが直接接触することが防止されるとともに、こ
れら光学記録媒体及び対物レンズにおける衝突による衝
撃力が緩衝される。また、このプロテクタ6の光学記録
媒体の表面に対する摩擦係数は小さいので、いわゆる焼
き付き等が回避される。
【0057】しかし、このようなプロテクタ6を設けた
場合において、このプロテクタ6が光学記録媒体の表面
に衝突した場合、光学記録媒体の表面に傷がつくことは
防止されるが、このプロテクタ6をなすフッ素樹脂など
の材料が剥離する。このように剥離したプロテクタ6か
らの剥離片は、対物レンズのレンズ面上に蓄積する。そ
して、このような剥離片が、第2のレンズ2のレンズ面
において光束が通過する領域内に蓄積すると、光路が妨
げられて透過率が減少するとともに、光学的空間周波数
等の光学特性も悪影響を被ることになる。
【0058】ところで、このような剥離片は、プロテク
タ6から剥離した後、光学記録媒体の対物レンズに対す
る相対移動方向、例えば、光ディスクにおける接線方向
に移動する。
【0059】そこで、本発明に係る対物レンズにおいて
は、図17に示すように、プロテクタ6には、第2のレ
ンズ2のレンズ面における光束の径よりも広い幅の切り
欠き部7を形成している。この対物レンズは、この切り
欠き部7が、この対物レンズに対して光学記録媒体が相
対的に移動して来る側となるように配置して使用する。
【0060】〔対物レンズ駆動デバイス(アクチュエー
タ)、光学ピックアップ装置及び記録再生装置につい
て〕本発明に係る対物レンズは、従来の単玉ガラスモー
ルド対物レンズ、あるいは、プラスティックモールド対
物レンズ等の対物レンズと同様の目的において同様の機
能を果たすものであり、光学ピックアップ装置において
は、図18及び図19に示すように、従来の対物レンズ
駆動デバイス(アクチュエータ)に対し従来の対物レン
ズと同様に搭載されて使用される。
【0061】対物レンズ駆動デバイス自体は、従来のも
のと同様のものを使用することができる。例えば、図1
8及び図19に示す「4ワイヤ型」の対物レンズ駆動デ
バイスにおいては、対物レンズが取付けられたコイルボ
ビン8は、4本の可撓性を有するワイヤ9により、基台
10に対して移動可能に支持されている。これらワイヤ
9の基台10側の基端側には、ダンパ材11が設けられ
ている。コイルボビン8には、フォーカスコイル12及
びトラッキングコイル13が取付けられている。そし
て、基台10上には、マグネット14及びヨーク15が
取付けられている。これらマグネット14及びヨーク1
5は、形成する磁界中にフォーカスコイル12及びトラ
ッキングコイル13を位置させるように配設されてい
る。
【0062】この対物レンズ駆動デバイスにおいては、
フォーカスコイル12に駆動電流が供給されると、この
電流とマグネット14及びヨーク15が形成する磁界と
の相互作用により、コイルボビン8は、対物レンズの光
軸方向、すなわち、フォーカス方向に移動操作される。
また、この対物レンズ駆動デバイスにおいては、トラッ
キングコイル13に駆動電流が供給されると、この電流
とマグネット14及びヨーク15が形成する磁界との相
互作用により、コイルボビン8は、対物レンズの光軸に
直交する方向、すなわち、トラッキング方向に移動操作
される。
【0063】光学ピックアップ装置においては、フォー
カスコイル12及びトラッキングコイル13に供給する
駆動電流をそれぞれ制御することにより、対物レンズが
移動操作されてこの対物レンズを通って集光される光ス
ポットが常に光学記録媒体の所定の位置において結像す
るように、対物レンズ駆動デバイスを制御する。
【0064】なお、光学記録媒体が光ディスクである場
合においては、図18における上下方向及び図19にお
ける紙面奥行き方向が光ディスクのラジアル(radial)
方向に相当し、図18及び図19における左右方向が光
ディスクのタンジェンシャル(tangential)方向に相当
する。
【0065】このような対物レンズ駆動デバイス及び対
物レンズを有して構成される光学ピックアップ装置は、
図20に示すように、光源となる半導体レーザ(LD)
16を有している。この半導体レーザ16から発せられ
た直線偏光の光束は、コリメータレンズ17によって平
行光束となされ、ミラー18をを経て、偏光ビームスプ
リッタ(PBS)19に入射する。そして、この偏光ビ
ームスプリッタ19を透過した光束は、四分の一波長板
(λ/4板:QWP)20によって円偏光光束となされ
て、凹レンズ及び凸レンズからなるビームエキスパンダ
21に入射して光束の径を拡げられて、対物レンズに入
射する。この対物レンズは、図示しない対物レンズ駆動
デバイスによって移動操作可能に支持されている。
【0066】対物レンズに入射された光束は、光ディス
ク108の如き光学記録媒体の信号記録面上に、この対
物レンズによって集光されて照射される。そして、この
ように信号記録面上に照射された光束は、この信号記録
面において、例えば、偏光方向について所定の変調を受
けて反射され、対物レンズに戻る。この戻り光束は、ビ
ームエキスパンダ21を経て、四分の一波長板(λ/4
板:QWP)20によって、光学記録媒体に対して入射
する光束の偏光方向に対して直交する偏光方向の直線偏
光光束となされて、偏光ビームスプリッタ19に戻る。
【0067】ここで、戻り光束は、ビームスプリッタ1
9内の反射面によって反射され、第2の偏光ビームスプ
リッタ22に入射する。この第2のビームスプリッタ2
2は、戻り光束が光学記録媒体で変調されていない状態
において透過光量と反射光量とが等しくなるように設定
されている。第2のビームスプリッタ22を透過した戻
り光束は、拡大レンズ系23,24を経て、第1の光検
出器(PD1)25上に集光される。第2のビームスプ
リッタ22により反射された戻り光束は、集光レンズ系
26及びナイフエッジ27を経て、第2の光検出器(P
D2)28上に集光される。これら各光検出器25,2
8からの光出力の検出信号に基づいて、RF信号、フォ
ーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号等の種々
の信号を生成することができ、光学記録媒体に記録され
た情報信号の読出しを行うことができる。
【0068】フォーカスエラー信号の検出方式として
は、上述したいわゆるナイフエッジ法の他に、いわゆる
非点収差法、いわゆる差動同心円法などを用いることが
できる。また、トラッキングエラー信号の検出方式とし
ては、いわゆるプッシュプル法、いわゆる差動プッシュ
プル法、いわゆるDPD法などを用いることができる。
さらに、この光学ピックアップ装置は、光学記録媒体か
らの情報信号の読出しのみならず、光学記録媒体への情
報信号の書込みを行うこともできる。
【0069】そして、図20に示すように、上述のよう
な光学ピックアップ装置と、光学記録媒体である光ディ
スク108を保持して回転操作する記録媒体保持機構と
を備えることにより、記録再生装置が構成される。この
記録再生装置においては、光学ピックアップ装置によっ
て光ディスク108より読出された信号が信号処理回路
によって処理されて、RF信号及び各種エラー信号が生
成される。また、この記録再生装置においては、外部か
ら入力された信号が信号処理回路によって処理されて、
光学ピックアップ装置によって光ディスク108に対し
て書込まれる。
【0070】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る対物レンズ
においては、対物レンズを構成する各レンズは、これら
各レンズ間の空隙部を外方側につなげるエア抜き部を有
する略々円筒状のレンズホルダによって保持されてい
る。
【0071】したがって、この対物レンズにおいては、
各レンズ間の空隙部が密閉された空間とならず、この空
隙内の空気は、組立時の圧縮や、あるいは、温度変化に
よって密度が変化しても、気圧の変化を生ずることがな
く、各レンズに対して圧力を作用させないため、温度変
化が繰り返されても、光学的収差特性の劣化を生じさせ
ることがない。
【0072】すなわち、本発明は、複数枚数のレンズか
ら構成された対物レンズであって、レンズ間の相対位置
が高精度に調整され、環境温度の変化があってもレンズ
間の相対位置の精度が維持されるようになされた対物レ
ンズ及びこのような対物レンズを用いた光学ピックアッ
プ装置、記録再生装置を提供することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズのレンズ構成を示す縦
断面図である。
【図2】上記対物レンズの構成を示す縦断面図である。
【図3】上記対物レンズの構成を示す第1のレンズ側よ
り臨む斜視図である。
【図4】上記対物レンズの構成を示す第2のレンズ側よ
り臨む斜視図である。
【図5】上記対物レンズを構成するレンズホルダの構成
を示す第1のレンズ挿入部側より臨む斜視図である。
【図6】上記対物レンズを構成するレンズホルダの構成
を示す第2のレンズ挿入部側より臨む斜視図である。
【図7】上記対物レンズを構成するレンズホルダの構成
を示す平面図、底面図及び縦断面図である。
【図8】レンズ間の偏心と波面収差の量との関係を示す
グラフである。
【図9】上記レンズホルダを成型するための金型の構成
を示す縦断面図である。
【図10】レンズ間の平行度と波面収差の量との関係を
示すグラフである。
【図11】レンズ間隔と波面収差の量との関係を示すグ
ラフである。
【図12】上記対物レンズの組立て工程を示す縦断面図
である。
【図13】上記対物レンズにおける第2のレンズとレン
ズホルダとの嵌合部の状態を示す要部縦断面図である。
【図14】上記対物レンズを構成するレンズホルダの他
の構成(エア抜き部を3方向としたもの)を示す第1の
レンズ挿入部側より臨む斜視図である。
【図15】上記対物レンズを構成するレンズホルダのさ
らに他の構成(エア抜き部を溝部としたもの)を示す第
1のレンズ挿入部側より臨む斜視図である。
【図16】上記対物レンズを構成するレンズホルダのさ
らに他の構成(エア抜き部を貫通孔としたもの)を示す
第1のレンズ挿入部側より臨む斜視図である。
【図17】上記対物レンズにおけるプロテクタの構成を
示す平面図及び縦断面図である。
【図18】上記対物レンズを用いた対物レンズ駆動デバ
イスの構成を示す平面図である。
【図19】上記対物レンズを用いた対物レンズ駆動デバ
イスの構成を示す側面図である。
【図20】上記対物レンズを用いた対物レンズ駆動デバ
イスを有する本発明に係る光学ピックアップ装置及び記
録再生装置の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 第1のレンズ、2 第2のレンズ、3 レンズホル
ダ、3c エア抜き部、4 第1のレンズ挿入部、5
第2のレンズ挿入部、6 プロテクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚数のレンズから構成され、開口数
    が0.7以上であって、光学記録媒体に対する情報信号
    の書込みまたは読出しを行う光学ピックアップ装置の対
    物レンズとして用いられる対物レンズであって、 上記各レンズは、これら各レンズ間の空隙部を外方側に
    つなげるエア抜き部を有する略々円筒状のレンズホルダ
    によって保持されていることを特徴とする対物レンズ。
  2. 【請求項2】 有効径を3mm、使用中心波長を405
    nm、開口数を0.85以上として構成した場合におい
    て、レンズホルダをなす材料の線膨張係数が2×10
    −4以下であることを特徴とする請求項1記載の対物レ
    ンズ。
  3. 【請求項3】 レンズホルダは、光学記録媒体に対向す
    るレンズ面の周囲に、このレンズ面よりも光学記録媒体
    側に突出されたプロテクタを有し、 上記プロテクタは、この対物レンズに対して光学記録媒
    体が相対的に移動して来る側に、上記レンズ面を透過す
    る光束の径よりも広い幅の切り欠き部を有することを特
    徴とする請求項1記載の対物レンズ。
  4. 【請求項4】 光源と、 上記光源より発せられた光束を光学記録媒体の信号記録
    面上に集光して照射する対物レンズと、 上記光束の上記信号記録面からの反射光束を検出する光
    検出器とを備え、 上記対物レンズは、複数枚数のレンズから構成され、開
    口数が0.7以上であって、該複数枚数のレンズが、各
    レンズ間の空隙部を外方側につなげるエア抜き部を有す
    る略々円筒状のレンズホルダによって保持されて構成さ
    れていることを特徴とする光学ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 光学記録媒体を保持する記録媒体保持機
    構と、 光源及びこの光源が発した光束を上記記録媒体保持機構
    により保持された光学記録媒体の信号記録面上に集光し
    て照射する対物レンズを有する光学ピックアップ装置と
    を備え、 上記光学ピックアップ装置の対物レンズは、複数枚数の
    レンズから構成され、開口数が0.7以上であって、該
    複数枚数のレンズが、各レンズ間の空隙部を外方側につ
    なげるエア抜き部を有する略々円筒状のレンズホルダに
    よって保持されて構成されていることを特徴とする記録
    再生装置。
JP2001208498A 2001-07-09 2001-07-09 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置 Withdrawn JP2003021773A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001208498A JP2003021773A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001208498A JP2003021773A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003021773A true JP2003021773A (ja) 2003-01-24

Family

ID=19044305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001208498A Withdrawn JP2003021773A (ja) 2001-07-09 2001-07-09 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003021773A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058662A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Shicoh Eng Co Ltd レンズ駆動装置及び小型カメラ
JP2006126284A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Konica Minolta Opto Inc 対物レンズおよびそれを備えた光ピックアップ
JP2017037137A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 日立マクセル株式会社 レンズユニットおよびカメラ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058662A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Shicoh Eng Co Ltd レンズ駆動装置及び小型カメラ
JP2006126284A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Konica Minolta Opto Inc 対物レンズおよびそれを備えた光ピックアップ
JP2017037137A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 日立マクセル株式会社 レンズユニットおよびカメラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003066300A (ja) 対物レンズ製造装置及び対物レンズ製造方法
US6549346B2 (en) Assembled lens, optical head and optical recordable player with them
JP3556575B2 (ja) 対物レンズ、それを備えた光ピックアップ装置および対物レンズの組立方法
JP2003021770A (ja) 対物レンズ、対物レンズの製造方法、光学ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2002150598A (ja) 光学ピックアップ装置及び記録再生装置
US6865743B2 (en) Optical head and method of manufacturing the same
US20070014205A1 (en) Objective lens holding device and usage thereof
JP2002196208A (ja) 組レンズと光ヘッドと光記録再生装置
JP2001067700A (ja) 光学ヘッド及び光ディスクドライブ装置
JP2006085837A (ja) 対物レンズユニット及びこれを用いた光ピックアップ装置
JP4858299B2 (ja) 光ピックアップ装置及び対物レンズユニット
JPWO2007040235A1 (ja) 対物レンズユニット及び光ピックアップ装置
KR100675863B1 (ko) 광픽업장치
JP2003021773A (ja) 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2002062463A (ja) 対物レンズユニット
JP2001319358A (ja) 光ピックアップ
JP2003067965A (ja) 対物レンズ、光学ピックアップ装置及び記録再生装置
JP2003085808A (ja) 光学素子、光ピックアップ装置及び光学素子の製造方法
JP2008176887A (ja) 対物レンズアクチュエータ及びそれを備えた光ピックアップ装置
US7656773B2 (en) Objective lens unit and optical pickup device
JP2001312830A (ja) 光学ピックアップ、光ディスク装置、及びフォーカス調整方法
JP2008226301A (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2003091860A (ja) 光学ヘッドおよび光ディスク装置
JP2008269733A (ja) 光ピックアップ装置及び対物レンズユニット
JP2004126619A (ja) 対物レンズ、およびそれを備えた光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007