JP2003021178A - 自動変速機のブレーキバンド装置 - Google Patents

自動変速機のブレーキバンド装置

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JP2003021178A
JP2003021178A JP2001206377A JP2001206377A JP2003021178A JP 2003021178 A JP2003021178 A JP 2003021178A JP 2001206377 A JP2001206377 A JP 2001206377A JP 2001206377 A JP2001206377 A JP 2001206377A JP 2003021178 A JP2003021178 A JP 2003021178A
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JP
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brake band
clutch drum
radius
curvature
strap
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Hiroyuki Ushio
広幸 牛尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライニング部材内周面のブラケットが装着さ
れた部分の面圧を低下し、自動変速機の変速ショックの
低減する。また、ライニング摩耗量を低減する。 【解決手段】 ブレーキバンド装置1は、クラッチドラ
ムの外周面に圧接して制動させるブレーキバンド10
と、ブレーキバンド10を作動させるための駆動部2と
を有している。ブレーキバンド10は、クラッチドラム
の外周面を締め付けるためのストラップ12と、クラッ
チドラムの外周面に圧接可能なライニング部材13と、
ストラップ12の両端に固定される一対のブラケット1
4a,14bとを有している。一対のブラケット14
a、14bは、クラッチドラムの曲率半径R1より大き
い曲率半径R2を有しており、ストラップ12両端の外
周面に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキバンド装
置、特に、自動変速機の円筒状クラッチドラムを制動又
は解放するためのブレーキバンド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機においては、自動で変速を行
うために、複数のクラッチ装置やブレーキバンド装置が
設けられている。また、これらのクラッチ装置やブレー
キバンド装置は、湿式で、すなわち自動変速機の作動油
中で使用される。ブレーキバンド装置は、クラッチ装置
を構成する円筒状クラッチドラムの外周に設けられ、帯
状の部材をほぼ円形に巻いて形成されたストラップと、
このストラップの内周面に固定されたライニング部材
と、ストラップの両端部に固定された一対のブラケット
を有している。
【0003】このようなブレーキバンド装置では、一対
のブラケットを互いに近づけるように移動させること
で、ライニング部材が円筒状クラッチドラム外周面に強
く巻き付けられ、円筒状クラッチドラムの回転を制動す
る。そして、円筒状クラッチドラムの回転が停止させら
れることで、このクラッチ装置が連結状態になり、変速
が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ブレーキバンド装置
は、その構造上、ブレーキバンド締結時に、ライニング
部材内周面のブラケットが装着された面に生じる面圧が
その他の面に生じる面圧よりも大きくなる。これによ
り、ブレーキバンド締結初期に過大な係合トルクが生
じ、自動変速機の変速ショックが大きくなる。また、長
期間の使用により、ブラケットが装着された面における
ライニング摩耗量の増加やライニング部材の剥離が生じ
る。
【0005】本発明の課題は、ライニング部材内周面の
ブラケットが装着された部分の面圧を低下し、自動変速
機の変速ショックの低減することにある。また、ライニ
ング部材内周面のブラケットが装着された部分のライニ
ング摩耗量を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の自動変
速機のブレーキバンド装置は、自動変速機の円筒状クラ
ッチドラムを制動又は解放するためのブレーキバンド装
置であって、帯状の部材をほぼ円状に巻いて形成された
一部に離間部を有する円筒状のストラップと、ストラッ
プの内周面に固定されクラッチドラムの外周面に当接可
能なライニング部材と、ストラップの両端部に固定され
円弧状の一対のブラケットとを備え、一対のブラケット
の少なくとも一方の曲率半径がクラッチドラムの曲率半
径よりも大きい。
【0007】このブレーキバンド装置では、一対のブラ
ケットを互いに近づけるように移動させることによって
ストラップ及びライニング部材が縮径し、ライニング部
材がクラッチドラム外周面に圧接する。これによりクラ
ッチドラムに制動がかかり、その回転が停止する。そし
て、クラッチドラムの回転が停止することによってクラ
ッチ装置が連結状態になる。
【0008】このときストラップ両端部のうち少なくと
も一方に、クラッチドラムの曲率半径よりも大きい曲率
半径を有する一対のブラケットが装着されている。スト
ラップ及びライニング部材はブラケットの形状に沿って
変形する。この変形によって、ライニング部材のうちの
大きな曲率半径を有するブラケットの端部に対応する部
分は、他の部分に比較して、クラッチドラム外周面と密
着しにくくなる。これにより、この部分の面圧が低下
し、変速ショックが低減できる。また、この部分のライ
ニング摩耗量も低減できる。
【0009】請求項2に記載の自動変速機のブレーキバ
ンド装置は、請求項1において、ライニング部材の一対
のブラケットが固定された部分は、ブラケットの曲率半
径と同じ曲率半径を有するように撓んでいる。このブレ
ーキバンド装置では、ブレーキバンド締結時に、ライニ
ング部材のブラケットの端部に対応する部分において、
ブラケットの曲率半径に沿って撓んだライニング内周面
とクラッチドラム外周面との間に隙間が形成されて油膜
が保持されやすくなっている。これにより、ライニング
部材の内周面の端部が十分に潤滑されて、ライニング摩
耗量が低減する。
【0010】請求項3に記載の自動変速機のブレーキバ
ンド装置は、請求項1又は2において、ブラケットの曲
率半径は、クラッチドラムの曲率半径の1.01倍以
上、1.13倍以下である。このブレーキバンド装置で
は、ブラケットの曲率半径をクラッチドラムの曲率半径
の1.01倍以上、1.13倍以下にすることによっ
て、ライニング部材のうちの大きな曲率半径を有するブ
ラケットの端部に対応する部分における面圧を低下する
ことができる。
【0011】ここで、ブラケットの曲率半径が1.01
倍未満の場合は、ブラケットの半径がクラッチドラムの
半径と同じか又は小さくなり、ライニング部材のブラケ
ットの端部に対応する部分の面圧が増加する傾向にな
る。一方、ブラケットの曲率半径が1.13倍を超える
場合は、ブレーキバンド装置の制動時間が長くなる傾向
が顕著になるため望ましくない。
【0012】請求項4に記載の自動変速機のブレーキバ
ンド装置は、請求項3において、ブラケットの曲率半径
は、クラッチドラムの曲率半径の1.03倍以上、1.
08倍以下である。このブレーキバンド装置では、ブラ
ケットの曲率半径を1.03倍としているので、ライニ
ング摩耗量を著しく減少することができる。また、ブラ
ケットの曲率半径を1.08倍以下としているので、ブ
レーキバンド装置の制動時間に対する影響を小さくでき
る。
【0013】請求項5に記載の自動変速機のブレーキバ
ンド装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、ブラケ
ットはストラップに比較して高剛性の部材である。この
ブレーキバンド装置では、ブラケットがストラップより
も高剛性であるため、ストラップはブラケットの形状に
沿って容易に変形できる。これにより、ライニング部材
及びストラップの端部は、ブレーキバンド締結時にブラ
ケットの形状を維持し易く、確実に、ライニング部材の
内周面の端部の潤滑を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 (1)ブレーキバンド装置の構成 図1に本発明の一実施形態が採用されたブレーキバンド
装置1の縦断面図を示す。
【0015】ブレーキバンド装置1は、クラッチ装置を
構成する円筒状のクラッチドラム(図示せず)の外周面
に圧接してクラッチドラムを制動させるブレーキバンド
10と、ブレーキバンド10の一端10aをブレーキバ
ンド10の他端10bに近づけてブレーキバンド10の
内周面をクラッチドラムに圧接させるためのピストンス
テム5と、ブレーキバンド10の他端10bをハウジン
グ9に固定するためのアンカーステム6と、ピストンス
テム5を作動させるための駆動部2とを有している。
【0016】駆動部2は複数の油室を有しており、各油
室に作動油を供給したりあるいは各油室の作動油をドレ
ンすることによって、ピストンステム5の移動が制御さ
れるようになっている。図2に基づいて、ブレーキバン
ド10について説明する。図2に示されるように、ブレ
ーキバンド10は、クラッチドラムの外周面を締め付け
るためのストラップ12と、クラッチドラムの外周面に
圧接可能なライニング部材13と、ストラップ12の両
端に固定される一対のブラケット14a,14bとを有
している。図1に示されるように、ピストンステム5側
のブラケットをアプライ側ブラケット14aとし、アン
カーステム6側のブラケットをアンカー側ブラケット1
4bとする。
【0017】ストラップ12は円弧状に形成された帯状
の鋼材である。ストラップ12は、例えば、SK5を材
質とする厚さ0.5〜0.75mmのバネ鋼からなる。
ストラップ12には、円周方向に円筒状クラッチドラム
外周面の油を排出するための複数の円形の油孔12aが
形成されている。ライニング部材13は、繊維基材及び
熱硬化性樹脂等の結合剤を含む湿式摩擦部材であり、円
周方向及び円周方向と直交する幅方向がストラップ12
と同程度の長さに形成された厚さ約1mmの帯形状を有
している。そして、ライニング部材13は、ストラップ
12の内周面に貼り付けて固定されており、円筒状クラ
ッチドラムに圧接可能となっている。そして、ライニン
グ部材13は、ストラップ12と同じく、円周方向にク
ラッチドラム外周面上の油を排出するための油溝13a
が形成されている。油溝13aは、円周方向に長い長孔
形状であり、ライニング部材13がストラップ12に貼
着された後、ストラップ12に設けられた油孔12aと
一部が重なるように設けられている。これにより、ブレ
ーキバンド10の円周方向にブレーキバンド10を貫通
する孔10cが形成され、クラッチドラム外周面上の油
は、この孔10cを通ってブレーキバンド10の外周方
向に排出される。
【0018】一対のブラケット14a、14bは、S5
0Cを材質とする厚さ2〜3mm程度の金属製の部材で
あり、ストラップ12の両端の外周面に固定されてい
る。一対のブラケット14a、14bは、一部が折り返
されてなる支栓14cと、一対のブラケット14a、1
4bの表面に形成された複数の孔14dとを有してい
る。
【0019】本実施形態では、図3に示されるように、
一対のブラケット14a、14bは、クラッチドラムの
曲率半径R1より大きい曲率半径R2を有しており、ス
トラップ12両端の外周面に固定されている。ここで一
対のブラケット14a、14bはストラップ12及びラ
イニング部材13よりも高剛性であるため、一対のブラ
ケット14a、14bがストラップ12に固定される
と、ストラップ12及びライニング部材13のうち一対
のブラケット14a、14bに固定された部分が、ブラ
ケット14の曲率半径R2と同じ曲率半径の円弧に撓
む。これにより、ライニング部材13の内周面の両端部
は、ブレーキバンド10締結時に、クラッチドラムの外
周面に対して隙間が形成される。また、一対のブラケッ
ト14a、14bの曲率半径R2は、クラッチドラムの
曲率半径R1の1.01倍以上、1.13倍以下となっ
ている。これは、曲率半径R2が曲率半径R1の1.0
1倍より小さいと、ライニング部材13の一対のブラケ
ット14a、14bの端部に対応する部分の隙間がなく
なり面圧が大きくなるからであり、一方、曲率半径R2
が曲率半径R1の1.13倍を超えると、クラッチドラ
ム外周面とライニング部材13内周面の端部との間の隙
間が過大となり、ブレーキバンド装置1の制動時間が長
くなるからである。
【0020】(2)ブレーキバンド装置の動作 次に、図1,図2及び図3に基づいて、ブレーキバンド
装置1の動作について説明する。クラッチ装置の切り替
えが指定されると、オフ側のブレーキバンド装置1にお
ける駆動部2に作動油圧が伝達されて、ピストンステム
5は、駆動部2の制御によりクラッチドラム方向に移動
する。このとき、ピストンステム5は、ブレーキバンド
10の一端10aをブレーキバンド10の他端10bに
近づけるように押圧する。すると、ブレーキバンド10
の他端10bはアンカーステム6に固定されているた
め、ブレーキバンド10は縮径して円筒状クラッチドラ
ムの外周面に圧接される。この結果、ブレーキバンド1
0と円筒状クラッチドラムとの間の摩擦により、円筒状
クラッチドラムが制動され停止する。このようにして、
円筒状クラッチドラムは連結状態になる。
【0021】ここで、ブレーキバンド10の両端10
a、10bには、クラッチドラムの曲率半径R1よりも
大きな曲率半径R2を有する一対のブラケット14a、
14bが固定されている。このため、ブレーキバンド1
0がクラッチドラムに当接すると、ブレーキバンド10
の両端10a、10bに対応するライニング部材13の
両端部とクラッチドラムとの間に隙間が形成された状態
になる。すると、クラッチドラム外周面の油膜の殆ど
は、ライニング部材13及びストラップ12を貫通する
孔10cからブレーキバンド10の外周方向に排出され
るが、ライニング部材13の端部では、油膜の一部が前
記隙間に保持された状態となり、ライニング部材13内
周面の両端部における面圧が低下する。
【0022】これにより、ブレーキバンド10締結初期
の急激なトルク上昇を抑制して、自動変速機の変速ショ
ックを低減できる。また、潤滑性が向上してライニング
摩耗量が減少する。 (3)実施例 本実施形態のブレーキバンド装置1の一対のブラケット
14a、14bの曲率半径R2をクラッチドラムの曲率
半径R1より大きくした場合の前記の効果を確認するた
めに、ブレーキバンド10締結時のトルク波形測定試
験、一対のブラケット14a、14bの面圧測定試験及
び一対のブラケット14a、14bの端部のライニング
摩耗量測定のためのサイクル試験を実施した。
【0023】以下にこれらの試験結果を示す。 トルク波形測定試験(図4) 図4は、一対のブラケット部14a、14bの曲率半径
R2をR1の1.00倍から1.15倍まで変化させた
場合のブレーキバンド10締結時のトルク波形を示すも
のである。図4の縦軸にはトルク、横軸には時間をとっ
ている。
【0024】実線(i)は、R2がR1に等しいとき
(以下、R2=R1×1.00と表す)、すなわち、従
来のブレーキバンドの場合であるが、この場合、ブレー
キバンド締結初期にトルクが急激に上昇し、摩擦制動し
ながら下降する傾向が見られる。一方、R2をR1の
1.01倍から1.15倍まで変化させると、実線
(i)で見られたブレーキバンド締結初期のトルク上昇
が小さくなる。
【0025】具体的には、図4の点線(ii)のR2=R
1×1.01の条件から1点鎖線(iv)のR2=R1×
1.08の条件までは、主として、実線(i)のトルク
上昇が小さくなる傾向がみられ制動時間への影響はわず
かであるのに対し、2点鎖線(v)のR2=R1×1.
13を超える条件になると、制動時間が長くなる傾向が
顕著に見られた。
【0026】この試験により、ブレーキバンドの制動時
間の観点から、R2はR1の1.13倍以下、さらに望
ましくは1.08倍以下にすることが望ましいことがわ
かった。 面圧測定試験(図5) 図5は、アンカー側ブラケット14bに対応するライニ
ング部材13の内周面におけるブレーキバンド締結時の
面圧測定結果を示すものである。この試験は、クラッチ
ドラム半径R1が59.5mmのものを使用し、クラッ
チドラムが静止した状態でピストンステム5から力を加
えブレーキバンド10を締結して面圧測定を行ったもの
である。図5(a)の縦軸には面圧、横軸にはアンカー
側ブラケット14bに対応するライニング部材13の内
周面の3箇所の測定位置をとっている。測定位置は、図
5(b)に示すように、ライニング部材13の内周面に
おいて、アンカー側の端部A、アンカー側ブラケット1
4bの長さ方向の中央B及びアンカー側ブラケット14
bの付け根にあたる内側Cの3箇所とした。
【0027】図5(a)において、R2=R1×1.0
0のとき、内側C、中央B、端部Aの順に面圧が大きく
なる傾向がみられた。一方、R2=R1×1.06のと
き、端部Aの面圧は、R2=R1×1.00のときより
も小さくなった。この試験により、本実施形態のブレー
キバンド装置では、ライニング部材13の端部の面圧が
低下していることが確認できた。これにより、前記トル
ク波形測定試験において確認されたブレーキバンド10
締結初期のトルク上昇が小さくなる傾向が実現され、自
動変速機の変速ショックが低減される。
【0028】サイクル試験(図6) 図6は、アンカー側ブラケット14bに対応するライニ
ング部材13の内周面の端部におけるブレーキバンド締
結時のサイクル試験の結果を示すものである。この試験
は、クラッチドラム半径R1が59.5mmのものを使
用し、ブレーキバンド10を繰り返し締結してライニン
グ摩耗量の測定を行ったものである。図6の縦軸にはラ
イニング摩耗量、横軸にはサイクル数をとっている。
【0029】図6において、R2=R1×1.00のと
き、ライニング摩耗量は、約25000サイクルで90
0μmに達した。ここで、長寿命対応のブレーキバンド
装置においては、最もライニング部材13の摩耗が激し
いアンカー側の端部において、30000サイクルでラ
イニング摩耗量600μm以下にする必要があり、R2
=R1×1.00の条件では、この要求仕様を満たして
いない。
【0030】一方、R2=R1×1.01にすると、ラ
イニング摩耗量は、30000サイクルで760μmと
なり、ライニング摩耗量が低減できた。さらに、R2=
R1×1.03にすると、ライニング摩耗量は、300
00サイクルで580μmとなり、前記要求仕様を満た
すことができた。また、R2=R1×1.06にすると
ライニング摩耗量は、さらに低減して400μmとなっ
た。
【0031】この試験により、ライニング摩耗量の低減
に寄与するには、R2はR1の1.01倍以上、さらに
望ましくは、R2はR1の1.03倍以上であることが
望ましいことがわかった。他の実施形態 前記実施形態では、一対のブラケットの両方の曲率半径
をクラッチドラムの曲率半径よりも大きくしているが、
アンカー側ブラケット側のみ曲率半径を大きくしている
ものや、アプライ側ブラケット側のみ曲率半径を大きく
しているものでもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る自動変速機のブレーキバン
ド装置では、一対のブラケットの少なくとも一方の曲率
半径をクラッチドラムの曲率半径よりも大きくすること
によって、ライニング部材内周面のブラケットが装着さ
れた部分の面圧を低下し、自動変速機の変速ショックの
低減及びブレーキバンドのライニング摩耗量の低減がで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用されたブレーキバン
ド装置を示す縦断面図。
【図2】本実施形態のブレーキバンドを示す斜視図。
【図3】本実施形態のブレーキバンド装置の一対のブラ
ケット部分を示す図。
【図4】本実施形態のトルク波形測定試験の結果を示す
【図5】本実施形態の面圧測定試験の結果を示す図。
【図6】本実施形態のサイクル試験の結果を示す図。
【符号の説明】
1 ブレーキバンド装置 2 駆動部 5 ピストンステム 6 アンカーステム 9 ハウジング 10 ブレーキバンド 12 ストラップ 13 ライニング部材 14a アプライ側ブラケット 14b アンカー側ブラケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機の円筒状クラッチドラムを制動
    又は解放するためのブレーキバンド装置であって、 帯状の部材をほぼ円状に巻いて形成された一部に離間部
    を有する円筒状のストラップと、 前記ストラップの内周面に固定され前記クラッチドラム
    の外周面に当接可能なライニング部材と、 前記ストラップの両端部に固定され円弧状の一対のブラ
    ケットとを備え、 前記一対のブラケットの少なくとも一方の曲率半径が前
    記クラッチドラムの曲率半径よりも大きい、自動変速機
    のブレーキバンド装置。
  2. 【請求項2】前記ライニング部材の前記一対のブラケッ
    トが固定された部分は、前記ブラケットの曲率半径と同
    じ曲率半径を有するように撓んでいる、請求項1に記載
    の自動変速機のブレーキバンド装置。
  3. 【請求項3】前記ブラケットの曲率半径は、前記クラッ
    チドラムの曲率半径の1.01倍以上、1.13倍以下
    である、請求項1又は2に記載の自動変速機のブレーキ
    バンド装置。
  4. 【請求項4】前記ブラケットの曲率半径は、前記クラッ
    チドラムの曲率半径の1.03倍以上、1.08倍以下
    である、請求項3に記載の自動変速機のブレーキバンド
    装置。
  5. 【請求項5】前記ブラケットは前記ストラップに比較し
    て高剛性の部材である、請求項1〜4のいずれかに記載
    の自動変速機のブレーキバンド装置。
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