JP2003021169A - 湿式摩擦クラッチ及び電磁クラッチ - Google Patents

湿式摩擦クラッチ及び電磁クラッチ

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JP2003021169A
JP2003021169A JP2001205271A JP2001205271A JP2003021169A JP 2003021169 A JP2003021169 A JP 2003021169A JP 2001205271 A JP2001205271 A JP 2001205271A JP 2001205271 A JP2001205271 A JP 2001205271A JP 2003021169 A JP2003021169 A JP 2003021169A
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electromagnet
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正幸 佐山
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泰彦 石川
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
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    • F16D13/69Arrangements for spreading lamellae in the released state

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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層されているクラッチ板間の引きずりトル
クを抑制する。 【解決手段】 電磁石57の磁路95内にパイロットク
ラッチ61を設け、アーマチャ71と電磁石57とによ
ってパイロットクラッチ61を挟む。電磁石57への通
電によってアーマチャ57を吸引してパイロットクラッ
チ61を締結する。パイロットクラッチ61は、相互に
摺動するように重ね合わされた複数枚のクラッチ板8
7,89からなる。隣接しているクラッチ板87,89
の少なくとも一方に、クラッチ板の摺動部に対してオイ
ルを導くオイル導入路133を設ける。電磁石57への
非通電時に、オイル導入路133からのオイルによって
クラッチ板87,89を離して引きずりトルクを抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のカップリ
ングやデファレンシャル装置等に用いられる湿式摩擦ク
ラッチ及び電磁クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−329562号公報に図1
6のような駆動力伝達装置301が記載されている。
【0003】駆動力伝達装置301は、回転ケース30
3、インナーシャフト305、メインクラッチ307、
ボールカム309、プレッシャープレート311、カム
リング313、パイロットクラッチ315、アーマチャ
317、電磁石319などから構成されている。
【0004】駆動力伝達装置301は4輪駆動車におい
て2輪駆動走行時に切り離される後輪側のプロペラシャ
フトを分断して配置されており、回転ケース303は前
側のプロペラシャフトに連結され、インナーシャフト3
05は後側のプロペラシャフトに連結されている。
【0005】回転ケース303はメインクラッチ307
が連結されている円筒部材321と、ロータ323から
構成されており、ロータ323は電磁石319の磁路の
一部を構成し、円筒部材321は磁路からの磁束の漏洩
を防止するためにステンレス鋼で作られている。
【0006】メインクラッチ307は、円筒部材321
とインナーシャフト305との間に配置された多板クラ
ッチであり、ボールカム309は、インナーシャフト3
05に移動自在に連結されたプレッシャープレート31
1とカムリング313との間に設けられている。
【0007】パイロットクラッチ315は多板クラッチ
からなり、アーマチャ317とロータ323とに挟まれ
ている。
【0008】この駆動力伝達装置301では、ロータ3
23、パイロットクラッチ315、アーマチャ317等
によって電磁石319の磁路が磁力線325のように形
成されており、電磁石319を励磁すると、磁力線32
5によってアーマチャ317が吸引されるため、パイロ
ットクラッチ315を押圧して締結させる。
【0009】パイロットクラッチ315が締結される
と、パイロットトルクが生じてボールカム309にエン
ジンの駆動力が掛かり、発生したカムスラスト力によっ
てメインクラッチ307が押圧され、駆動力伝達装置3
01が連結されて後輪側に駆動力が伝達され、車両は4
輪駆動状態になる。
【0010】また、電磁石319の励磁を停止すると、
パイロットクラッチ315が開放されてボールカム30
9のカムスラスト力が消失し、メインクラッチ307が
開放されて駆動力伝達装置301の連結が解除され、後
輪側が切り離されて車両は2輪駆動状態になる。
【0011】多板クラッチからなるパイロットクラッチ
315は、アウタプレート及びインナプレートの複数が
交互に積層されることにより構成されている。また、ア
ウタプレートは円筒部材321に係合するものであり、
そのための係合突起が外周側に一定間隔で形成されてい
る。インナプレートはカムリング313に係合するもの
であり、そのための係合突起が内周側に一定間隔で形成
されている。
【0012】パイロットクラッチ315は、電磁石31
9の磁力線325によってアーマチャ317が吸引され
ることにより、積層状態のアウタプレート及びインナプ
レートが密着して摩擦力が発生し、締結するものであ
る。一方、パイロットクラッチ315が締結していない
ときには、アウタプレート及びインナプレートが相互に
摺動するため、オイルによって潤滑する必要があり、回
転ケース303内にはオイルが充填されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】パイロットクラッチ3
15では、電磁石319へ通電しない2輪駆動時におい
ても、アウタプレート及びインナプレートが積層状態で
摺動しているため、低温時などではオイルの粘性によっ
て隣接しているクラッチ板の間で引きずりトルクが発生
する恐れがある。この引きずりトルクがある程度以上に
なると、アウタプレート及びインナプレートが締結され
たと同様な状態となり、パイロットクラッチ315にパ
イロットトルクが生じ、ボールカム309を介してメイ
ンクラッチ307に押圧力が作用して、後輪側に駆動力
が伝達されてしまう恐れがある。
【0014】このように必要のないときに後輪側に駆動
力が伝達されてしまうと、駆動ロスとなって車両の走行
性や燃費に影響を与えてしまう。
【0015】そこで、本発明は、クラッチ板間の引きず
りトルクを抑制することができ、不要時にクラッチ板が
締結することがなく、車両の動力伝達機構(カップリン
グ)等に適用した場合には、走行性に影響がなく、燃費
を向上することのできる湿式摩擦クラッチ及び電磁クラ
ッチを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の湿式摩
擦クラッチは、一側と他側の各トルク伝達部材の間に配
置された湿式摩擦クラッチであって、前記湿式摩擦クラ
ッチは、相互に摺動するように重ね合わされた複数枚の
クラッチ板からなり、隣接しているクラッチ板の少なく
とも一方に、クラッチ板の摺動部に対してオイルを導く
オイル導入路が設けられ、前記オイル導入路が、オイル
室に連通していることを特徴としている。
【0017】この発明では、隣接しているクラッチ板の
一方に設けたオイル導入路がオイル室に連通しているた
め、クラッチ板が回転すると、ワイゼンベルグ効果によ
ってオイル導入路にオイルが供給され、クラッチ板の摺
動部にオイルが導かれるため、隣接しているクラッチ板
が導入されたオイルによって円滑に離される。このた
め、クラッチ板間の引きずりトルクを抑制することがで
きる。
【0018】従って、この発明の湿式摩擦クラッチを車
両のカップリングやデファレンシャル装置のパイロット
クラッチに用いた場合には、不用意に4輪駆動状態とな
ることがなく、走行性を安定させることができると共
に、駆動ロスが解消され燃費を向上することができる。
【0019】なお、ワイゼンベルグ効果とは、回転部分
に流体(オイル)が絡みついて巻き込むという物理的流
体特性のことであり、ここでは、オイル室に連通したオ
イル導入路の端部がオイル室内で回転することにより、
オイルが絡みつきオイル導入路に引き込まれることを指
している。
【0020】請求項2の発明の湿式摩擦クラッチは、一
側と他側の各トルク伝達部材の間に配置された湿式摩擦
クラッチであって、前記湿式摩擦クラッチは、相互に摺
動するように重ね合わされた複数枚のクラッチ板からな
り、隣接しているクラッチ板の双方に、クラッチ板の摺
動部に対してオイルを導くオイル導入路が設けられ、前
記オイル導入路が、オイル室に連通していることを特徴
としている。
【0021】この発明では、隣接しているクラッチ板の
双方に設けたオイル導入路がオイル室に連通しているた
め、クラッチ板が回転すると、ワイゼンベルグ効果によ
ってオイル導入路にオイルが供給され、クラッチ板の間
にオイルが導かれるため、多量のオイルを導入すること
ができ、クラッチ板を円滑に離すことができる。このた
め、引きずりトルクの増大をなくすことができる。
【0022】従って、この発明の湿式摩擦クラッチを車
両のカップリングやデファレンシャル装置のパイロット
クラッチに用いた場合には、不用意に4輪駆動状態とな
ることがなく、走行性を安定させることができると共
に、駆動ロスが解消され燃費を向上することができる。
【0023】なお、ワイゼンベルグ効果とは、回転部分
に流体(オイル)が絡みついて巻き込むという物理的流
体特性のことであり、ここでは、オイル室に連通したオ
イル導入路の端部がオイル室内で回転することにより、
オイルが絡みつきオイル導入路に引き込まれることを指
している。
【0024】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の発明であって、オイル導入路がクラッチ板の
径方向に沿って設けられていることを特徴とし、請求項
1または請求項2の構成と同様な作用・効果を得ること
ができる。
【0025】また、オイル導入路がクラッチ板の径方向
に沿って設けられていることにより、周方向に沿ってオ
イル導入路を設けたものに比べると、差動回転時にオイ
ル導入路と隣接するクラッチ板の摺動部と接する面積が
広くとることができる。
【0026】これは、クラッチ板の差動回転時における
オイル導入路と摺動部との接する面積が、径方向寸法×
回転角(回転移動量)によって求められるため、周方向
に沿ってオイル導入路を設けたものに比べ、径方向に沿
ってオイル導入路を設けたものの方が、径方向寸法を大
きく設定できるので、前記面積を大きくすることができ
る。
【0027】これにより、効果的にクラッチ板を離すこ
とができ、引きずりトルクを抑制することができる。
【0028】請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか
に記載の発明であって、オイル導入路がクラッチ板の外
径側から内径側に連通していることを特徴とし、請求項
1〜3の構成と同様な作用・効果を得ることができる。
【0029】また、オイル導入路がクラッチ板の外径側
から内径側に連通していることにより、オイル導入路の
外径側からワイゼンベルグ効果によってオイルを引き込
み、隣接するクラッチ板の摺動部にオイルを導入しつ
つ、余分なオイルを内径側から排出することができる。
これにより、オイル導入路のオイルの流れが円滑に行わ
れクラッチ板をより円滑に引き離すことができ、引きず
りトルクを抑制することができる。
【0030】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
に記載の発明であって、オイル導入路の縁部がクラッチ
板の一般部の板厚よりも薄く設定して隣接するクラッチ
板との間に隙間を形成したことを特徴とし、請求項1〜
4の構成と同様な作用・効果を得ることができる。
【0031】また、オイル導入路の縁部がクラッチ板の
一般部の板厚よりも薄く設定して隣接するクラッチ板と
の間に隙間を形成してあるため、オイル導入路の縁部と
隣接するクラッチ板との間にオイルを貯留することがで
き、その分、クラッチ板間へのオイルの導入量を増やす
ことができる。また、隙間を形成したことにより、この
隙間がクラッチ板間へオイルを導入するガイドとなり、
クラッチ板間の摺動部へのオイルの導入が効果的に行わ
れる。これにより、引きずりトルクをより一層抑制する
ことができる。
【0032】請求項6の発明は、請求項5に記載の発明
であって、オイル導入路の縁部とクラッチ板の外面とが
斜面部によって連設されていることを特徴とし、請求項
5の構成と同様な作用・効果を得ることができる。
【0033】また、オイルが斜面部に沿って流動するた
め、クラッチ板間へオイルを円滑に導入することができ
る。これにより、引きずりトルクを抑制することができ
る。
【0034】請求項7の発明は、請求項5または請求項
6に記載の発明であって、オイル導入路の両端のエッジ
部が円弧状となっていることを特徴とし、請求項5また
は請求項6の構成と同様な作用・効果を得ることができ
る。
【0035】また、オイル導入路のエッジ部が円弧状と
なっているため、オイルが円滑に流動する。このため、
クラッチ板間へオイルを円滑に導入することができ、引
きずりトルクを抑制することができる。
【0036】請求項8の発明の電磁クラッチは、電磁石
と、電磁石の磁路内に締結可能に配置された請求項1〜
7の何れかに記載の湿式摩擦クラッチとを備え、磁路を
形成するためのギャップ部が湿式摩擦クラッチのクラッ
チ板に形成され、オイル導入路がギャップ部の間に設け
られていることを特徴としている。
【0037】このように電磁石の磁路内に湿式摩擦クラ
ッチを配置することにより、電磁石への通電によって湿
式摩擦クラッチのクラッチ板を締結することができる。
また、クラッチ板にギャップ部を形成することにより、
短絡することなく磁路を確実に形成することができる。
【0038】また、この発明では、オイル導入路をギャ
ップ部の間に設けているため、クラッチ板の剛性を確保
することができる。
【0039】従って、この発明の電磁クラッチを車両の
カップリングやデファレンシャル装置のパイロットクラ
ッチに用いた場合には、不用意に4輪駆動状態となるこ
とがなく、走行性が安定する共に、駆動ロスが解消され
燃費を向上することができる。
【0040】請求項9の発明の電磁クラッチは、電磁石
と、電磁石の磁力により吸引されるアーマチャと、電磁
石の磁路内に配置された請求項1〜7の何れかに記載の
湿式摩擦クラッチとを備えた電磁クラッチであって、ク
ラッチ板に電磁石の磁路を形成するための透磁率低下手
段としてのギャップ部が形成され、オイル導入路がギャ
ップ部に連通していることを特徴としている。
【0041】この発明においても、電磁石への通電によ
って発生した磁路が短絡することのない状態で、湿式摩
擦クラッチのクラッチ板を締結することができる。
【0042】この発明では、オイル導入路がクラッチ板
のギャップ部と連通しているため、オイルをギャップ部
へ確実に導入することができ、引きずりトルクを抑制す
ることができる。
【0043】従って、湿式摩擦クラッチを車両のカップ
リングやデファレンシャル装置のパイロットクラッチに
用いた場合には、請求項9と同様に、不用意に4輪駆動
状態となることがなく、走行性が安定すると共に、駆動
ロスが解消され燃費を向上することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1〜4によっ
て、本発明の第1実施形態を組み込んだリアデフ(デフ
ァレンシャル装置)1の説明をする。
【0045】図1は本発明の電磁クラッチを組み込んだ
リアデフ(リアデファレンシャル装置)の断面図を示し
ている。図2は本発明の第1実施形態の湿式摩擦クラッ
チのクラッチ板(インナープレート)を示す正面図、図
3は図2のA−A線に該当する部分に沿った図1の断面
図を示し、図4は図2のB−B線に該当する部分に沿っ
た図1の断面図を示している。
【0046】第1実施形態は請求項1〜4及び請求項9
の特徴を備えている。また、左右の方向はリアデフ1を
用いた車両及び図1での左右の方向であり、符号のない
部材等は図示されていない。
【0047】この車両は4輪駆動車であり、リアデフ1
は2輪駆動走行時に切り離される後輪側に配置されてい
る。
【0048】図1のように、リアデフ1は、回転ケース
3、デフケース5、ベベルギア式の差動機構7、クラッ
チ機構9、その一部を構成するロータ11などから構成
されている。
【0049】リアデフ1はデフキャリアに収容されてお
り、このデフキャリアにはオイルが充填され、その下部
にはオイル溜まりが設けられている。
【0050】回転ケース3は、リングギア13と円筒部
材15から構成されており、円筒部材15はプレスで加
工され、リングギア13に溶接されている。
【0051】リングギア13は大径と小径のボ−ルベア
リング17,19によってデフケース5上に支持されて
いる。また、リングギア13はヘリカルギアであり、後
輪側プロペラシャフトに連結された相手側ヘリカルギア
と噛み合っている。
【0052】図1のように、回転ケース3はリングギア
13によるトルク伝達だけを行って、部材の支持機能か
ら開放されたフローティング構造になっている。
【0053】また、リングギア13は、その捻れ角によ
って、車両の前進走行時には回転ケース3に右方向の噛
み合いスラスト力を与え、後進走行時には左方向の噛み
合いスラスト力を与える。
【0054】ボ−ルベアリング17のアウターレース2
1はリングギア13の段差部23によって左方向に位置
決めされており、インナーレース25は受圧部材27と
デフケース5の段差部28とによって右方向に位置決め
されている。
【0055】また、ボ−ルベアリング19のアウターレ
ース29はリングギア13の段差部31によって右方向
に位置決めされており、インナーレース33はデフケー
ス5の左ボス部35に装着されたスナップリング37に
よって左方向に位置決めされている。スナップリング3
7は、充分な位置決め機能を持ちながら、ある程度以上
のスラスト力を受けると破壊するように、適度な強度が
与えられている。
【0056】差動機構7は、複数本のピニオンシャフト
39、ピニオンギア41、左右のサイドギア43,45
などから構成されている。
【0057】各ピニオンシャフト39はデフケース5の
回転中心軸から放射状に配置されており、それぞれの先
端はデフケース5の係合孔47に係合し、スプリングピ
ン49によって抜け止めを施されている。
【0058】ピニオンギア41はピニオンシャフト39
上に支承されており、デフケース5とピニオンギア41
との間には、ピニオンギア41の遠心力及びサイドギア
43,45との噛み合い反力を受ける球面ワッシャ51
が配置されている。
【0059】サイドギア43,45はそれぞれピニオン
ギア41と噛み合っており、各サイドギア43,45と
デフケース5との間には、サイドギア43,45の噛み
合い反力を受けるスラストワッシャ53がそれぞれ配置
されている。
【0060】サイドギア43,45は左右のドライブシ
ャフトにそれぞれスプライン連結されており、各ドライ
ブシャフトはデフケース5の左右のボス部35,55と
デフキャリアから外部に貫通し、継ぎ手を介して左右の
後輪に連結されている。
【0061】デフケース5は、左のボス部35をボ−ル
ベアリング74によってデフキャリアに支承され、右の
ボス部55をボ−ルベアリング75とコア73を介して
デフキャリアに支承されている。
【0062】リングギア13を回転させるエンジン(原
動機)の駆動力は、下記のように、クラッチ機構9が連
結されるとデフケース5に伝達される。デフケース5の
回転はピニオンシャフト39からピニオンギア41を介
して各サイドギア43,45に配分され、さらにドライ
ブシャフトから左右の後輪側に伝達されて車両が4輪駆
動状態になり、悪路の脱出性と走破性、発進性、加速
性、車体の安定性などが大きく向上する。
【0063】また、悪路などで後輪間に駆動抵抗差が生
じると、エンジンの駆動力はピニオンギア41の自転に
よって左右の後輪に差動配分される。
【0064】クラッチ機構9は、電磁石57、ロータ1
1、多板式のメインクラッチ59及びパイロットクラッ
チ(本実施形態の湿式摩擦クラッチ)61、カムリング
63、ボールカム65(カム機構)、プレッシャープレ
ート67、リターンスプリング69、アーマチャ71、
コントローラなどから構成されている。
【0065】電磁石57のコア73はデフキャリアに固
定されており、そのリード線は外部に引き出され、コン
トローラに接続されている。
【0066】ロータ11は磁性材料で作られており、ス
ナップリング77によってデフケースの右ボス部55外
周に固定され、軸方向に位置決めされている。また、ロ
ータ11は回転ケース3の右側壁部材を兼ねている。
【0067】メインクラッチ59は、回転ケース3(円
筒部材15)とデフケース5の間に配置されている。そ
のアウタプレート79は円筒部材15の内周に設けられ
たスプライン部81に連結されており、インナプレート
83はデフケース5の外周に設けられたスプライン部8
5に連結されている。
【0068】パイロットクラッチ61は円筒部材15と
カムリング63の間に配置されている。そのアウタプレ
ート(クラッチ板)87は円筒部材15のスプライン部
81に連結されており、インナプレート(クラッチ板)
89はカムリング63の外周に設けられたスプライン部
91に連結されている。
【0069】また、スプライン部81は、円筒部材15
をプレス加工するとき同時に加工されており、円筒部材
15の右端部まで貫通している。
【0070】アウタプレート87とインナプレート89
は軸方向交互に配置されており、アーマチャ71にはイ
ンナプレート89が対向している。
【0071】ボールカム65はカムリング63とプレッ
シャープレート67との間に配置されている。プレッシ
ャープレート67はデフケース5のスプライン部85に
連結されており、下記のように、ボールカム65のカム
スラスト力を受けてメインクラッチ59を押圧する。
【0072】カムリング63とロータ11との間には、
ボールカム65のカム反力を受けるスラストベアリング
93が配置されている。
【0073】リターンスプリング69は、プレッシャー
プレート67とデフケース5との間に配置され、プレッ
シャープレート67をメインクラッチ59の連結解除方
向に付勢している。
【0074】アーマチャ71はリング状に形成されてお
り、プレッシャープレート67とパイロットクラッチ6
1との間で軸方向移動自在に配置されている。また、ア
ーマチャ71の内周はプレッシャープレート67の段差
部94によってセンターリングされている。
【0075】ロータ11、パイロットクラッチ61のア
ウタプレート87とインナプレート89、アーマチャ7
1によって電磁石57の磁路が構成されており、電磁石
57を励磁するとこの磁路上に磁束ループ95が形成さ
れる。
【0076】また、ロータ11と電磁石57のコア73
との間には磁路の一部になる所定間隔のエアギャップ9
7,99が設けられている。ロータ11は、径方向の外
側部分101と内側部分103とからなり、外側部分1
01と内側部分103とがブリッジ部107によって連
結されている。ブリッジ部107は磁力の短絡防止効果
を高めるために、軸方向の両側に凹部を形成し、薄くし
てある。
【0077】また、ロータ11とパイロットクラッチ6
1との間には、パイロットクラッチ61とロータ11と
の当たりを改善するワッシャ109が配置されている。
このワッシャ109は、3個の爪111をロータ11の
外周に形成された凹部113に折り込んで、ロータ11
に取り付けられている。
【0078】また、パイロットクラッチ61のアウタプ
レート87の内周とカムリング63との間、インナプレ
ート89の外周と回転ケース3との間、及び回転ケース
3とアーマチャ71の外周との間には、デフキャリアに
充填されたオイルに浸され、パイロットクラッチ61、
ボールカム65、メインクラッチ59などの潤滑性と冷
却性を向上しているオイル室115,117,119が
形成されており、これらオイル室115,117,11
9によって磁力の短絡防止効果がさらに向上している。
【0079】このように、電磁石57、パイロットクラ
ッチ61及びアーマチャ71によって、この実施形態の
電磁クラッチが構成されている。
【0080】パイロットクラッチ61は3枚のアウタプ
レート87と4枚のインナプレート89とが交互に積層
されることにより構成されており、この積層状態でロー
タ11(電磁石57)とアーマチャ71との間に配置さ
れている。これにより、パイロットクラッチ61は電磁
石57とアーマチャ71とに挟まれるように設けられて
いる。
【0081】図2〜4に示すように、アウタプレート8
7の外径側には、円筒部材15のスプライン部89と係
合する係合突起135が形成される一方、インナプレー
ト89の内径側には、カムリング63のスプライン部9
1と係合する係合突起137が形成されている。
【0082】また、アウタプレート87及びインナプレ
ート89には、磁路の短絡を防止するギャップ部13
1,133がそれぞれ形成されている。ギャップ部13
1,133は円弧状となっており、これらのクラッチ板
87,89の周方向に一定間隔で形成されている。な
お、図2ではインナプレート89を示しているが、アウ
タプレート87のギャップ部131はインナプレート8
9のギャップ部133と対向した位置に略同形状に形成
されるものである。
【0083】これにより図3に示すように前述の磁束ル
ープ95が、ロータ11、パイロットクラッチ61のア
ウタプレート87とインナプレート89、アーマチャ7
1に形成される。
【0084】一方、パイロットクラッチ61のインナプ
レート89には図2に示すように、オイル導入路141
が形成されている。オイル導入路141はギャップ部1
33の間に位置するように周方向に複数個設けられる。
【0085】また、オイル導入路141は、外径側に延
び、図4に示すように、その端部をオイル室117,1
19に連通しており、この実施形態では、オイル導入路
141はインナプレート89の外径側がオイル室11
7,119に、内径側がオイル室115に連通するよう
に形成されている。
【0086】このようなオイル導入路141をインナプ
レート89に形成することにより、アウタプレート87
が回転するとワイゼンベルグ効果によって,インナプレ
ート89と回転ケース3との間のオイル室117に存在
しているオイルがオイル導入路141からアウタプレー
ト87及びインナプレート89の摺動部にオイルを導入
することができる。そして、摺動部に導入されたオイル
は、隣接しているアウタプレート87及びインナプレー
ト89を離すように作用する。このため、隣接している
アウタプレート87及びインナプレート89の間の引き
ずりトルクを抑制することができる。
【0087】コントローラは、路面状態、車両の発進、
加速、旋回のような走行条件及び操舵条件などに応じて
電磁石57の励磁、励磁電流の制御、励磁停止を行う。
【0088】電磁石57が励磁されると、アーマチャ7
1が吸引され、ロータ11との間でパイロットクラッチ
61を押圧し締結させる。
【0089】パイロットクラッチ61が締結されると、
パイロットクラッチ61によって回転ケース3に連結さ
れたカムリング63と、デフケース5側のプレッシャー
プレート67とを介してボールカム65にエンジンの駆
動力が掛かる。ボールカム65はこの駆動力を増幅しな
がらカムスラスト力に変換し、プレッシャープレート6
7を移動させ、受圧部材27との間でメインクラッチ5
9を押圧して締結させる。
【0090】こうしてクラッチ機構9が連結されると、
上記のように、リングギア13の回転はデフケース5に
伝達され、その回転は差動機構7によって左右の後輪に
配分され、車両が4輪駆動状態になる。
【0091】このとき、電磁石57の励磁電流を制御す
ると、パイロットクラッチ61の滑りが変化してボール
カム65のカムスラスト力が変わり、後輪側に伝達され
る駆動力が制御される。
【0092】このような駆動力の制御を、例えば、旋回
時に行うと旋回性と車体の安定性とを大きく向上させる
ことができる。
【0093】また、電磁石57の励磁を停止すると、パ
イロットクラッチ61が開放されてボールカム65のカ
ムスラスト力が消失し、リターンスプリング69の付勢
力によってプレッシャープレート67が右方に戻り、メ
インクラッチ59が開放されてクラッチ機構9の連結が
解除され、車両は前輪駆動の2輪駆動状態になる。
【0094】左右のドライブシャフトがそれぞれ貫通す
るデフケース5のボス部35,55内周には螺旋状のオ
イル溝が設けられている。また、デフケース5には、メ
インクラッチ59と対応する部分に多数の開口が設けら
れており、回転ケース3には、パイロットクラッチ61
と対応する部分に開口121,121が設けられてい
る。
【0095】また、回転ケース3(円筒部材15)の右
端部側に配置されたパイロットクラッチ61とアーマチ
ャ71の付近には、上記のオイル室115,117,1
19が設けられている。
【0096】回転ケース3の下部は、デフキャリアに設
けられているオイル溜まりに浸されており、このオイル
はオイル室115,117,119からパイロットクラ
ッチ61、アーマチャ71とプレッシャープレート67
との摺動部、ボールカム65、スラストベアリング9
3、メインクラッチ59、ボールベアリング17などに
移動し、これらを潤滑・冷却する。
【0097】また、オイルはデフケース5の回転に伴っ
て螺旋状のオイル溝から内部に流入して差動機構7の各
ギアの噛み合い部、球面ワッシャ51を潤滑・冷却し、
さらに遠心力を受けて上記の開口からメインクラッチ5
9側に流出し、メインクラッチ59、ボ−ルベアリング
17、ボールカム65、パイロットクラッチ61、スラ
ストベアリング93などを潤滑・冷却し、オイル室11
5,117,119と開口121,121から流出して
オイル溜まりに戻る。
【0098】また、ボ−ルベアリング17,19はリン
グギア13の回転によって跳ね掛けられたオイルによっ
ても潤滑・冷却される。
【0099】また、電磁石57は、オイルによって冷却
され特性が安定すると共に、電磁石57の熱によってオ
イル溜まりのオイルと周辺のパイロットクラッチ61や
ボールカム65などが加温され、暖められたオイルが循
環し、上記の各構成部材を暖めて、それぞれの機能を安
定させる。
【0100】また、エンジンとリアデフ1との間で、例
えば、ギアボックスや軸受けが焼き付きを起こしたよう
な場合、後輪の走行回転によって回転ケース3のリング
ギア13が相手側ヘリカルギアより先行回転する状態に
なる。
【0101】この状態では、リングギア13と相手側ヘ
リカルギアの間で伝達されるトルクの方向が後進走行と
同じ方向になるから、上記のように、ヘリカルギアの噛
み合いによって回転ケース3を左方へ移動させるスラス
ト力が生じる。
【0102】また、上記のように、ボールベアリング1
9の位置決めをするスナップリング37は強度が適度に
調整されているから、ボールベアリング19を介してこ
のスラスト力を受けるとスナップリング37が破壊さ
れ、回転ケース3が左に移動し、この移動によってパイ
ロットクラッチ61のアウタプレート87が円筒部材1
5のスプライン部81から外れる。
【0103】アウタプレート87がスプライン部81か
ら外れると、パイロットクラッチ61を開放したときと
同様に、ボールカム65のカムスラスト力が消失してメ
インクラッチ59が開放され、後輪側が切り離される。
【0104】従って、4輪駆動状態で走行中にエンジン
側で焼き付きが生じても、自動的に後輪側が切り離され
るから、後輪の回転が焼き付き個所に伝わることを抑制
するため、故障モードが改善される。
【0105】また、クラッチ機構9の連結が解除されて
いるとき(2輪駆動状態)、パイロットクラッチ61の
インナプレート89、プレッシャープレート67、アー
マチャ71、カムリング63(ボールカム65)、スラ
ストベアリング93、ロータ11はデフケース5と共に
回転し、パイロットクラッチ61のアウタプレート87
は回転ケース3と共に回転する。
【0106】このような構成では、アーマチャ71に対
向してアウタプレート87を配置すると、2輪駆動走行
中にアウタプレート87からアーマチャ71に摩擦によ
って駆動力が伝達され、後輪側が連れ回り状態になり、
その駆動ロスによってエンジンの燃費に影響を与える恐
れがあるが、リアデフ1では、上記のように、パイロッ
トクラッチ61のインナプレート89がアーマチャ71
と対向して配置されており、摩擦による駆動力の伝達が
生じないから、後輪の連れ回リア駆動ロスによる燃費へ
の影響が防止される。
【0107】また、ロータ11を回転ケース3側に支持
すると、2輪駆動走行中に、デフケース5側のカムリン
グ63と回転ケース3側のロータ11の相対回転がスラ
ストベアリング93に掛かり、耐久性に影響を与える恐
れがあるが、ロータ11をデフケース5上で支持したリ
アデフ1では、スラストベアリング93がこのような相
対回転から開放され、耐久性への影響が防止される。
【0108】こうして、リアデフ1が構成されている。
【0109】上記のように、パイロットクラッチ61の
インナプレート89に、インナープレート89とアウタ
ープレート87の摺動部に対してオイルを導くオイル導
入路141が設けられ、前記オイル導入路141が、オ
イル室117,119に連通しているため、インナープ
レート89が回転すると、ワイゼンベルグ効果によって
オイル導入路141にオイルが供給され、前記摺動部に
オイルが導かれるため、インナープレート89とアウタ
ープレート87とが導入されたオイルによって円滑に離
される。このため、引きずりトルクを抑制することがで
きる。
【0110】引きずりトルクを抑制できることから、パ
イロットクラッチ61にパイロットトルクが発生するこ
とがなく、パイロットトルクによるボールカム65を介
したメインクラッチ59の不用意な締結を防止すること
ができる。このようにメインクラッチ59の不用意な締
結がないため、2輪駆動時に4輪駆動となることがな
い。このため、走行性が安定すると共に、駆動ロスを解
消し燃費を向上することができる。
【0111】また、メインクラッチ59を締結させるた
めの押圧状態が不要時に発生しないため、メインクラッ
チ59の温度上昇を抑えることができ、メインクラッチ
59の耐久性を向上させることができる。
【0112】また、メインクラッチ59の耐久性が向上
するため、メインクラッチ59として軽量で安価な材料
を用いることができる。
【0113】なお、ワイゼンベルグ効果とは、回転部分
に流体(オイル)が絡みついて巻き込むという物理的流
体特性のことであり、ここでは、オイル室117,11
9に連通したオイル導入路の端部がオイル室117,1
19内で回転することにより、オイルが絡みつきオイル
導入路に引き込まれることを指している。
【0114】また、特にこの実施形態では、オイル導入
路141がインナープレート89の径方向に沿って設け
られていることにより、周方向に沿ってオイル導入路を
設けたものに比べると、差動回転時にオイル導入路14
1と隣接するアウタープレート87の摺動部と接する面
積が広くとることができる。
【0115】これは、インナープレート89とアウター
プレート87との差動回転時におけるオイル導入路14
1と摺動部との接する面積Sが、径方向寸法L×回転角
θ(回転移動量)によって求められるため、周方向に沿
ってオイル導入路141を設けたもの(径方向寸法L
1)に比べ、径方向に沿ってオイル導入路141を設け
たもの(径方向寸法L2)の方が、径方向寸法を大きく
L1<L2)設定できる分、面積Sを大きく(S1<S
2)することができるということである。
【0116】ここで、仮想のインナープレート89の一
部を示した図5と共に具体的に説明する。もし仮に、図
5(a)に示すような周方向に沿ってオイル導入路14
1’を設けたものがあったとする。このとき、オイル導
入路の径方向寸法をL1とし、インナープレート89と
アウタプレート87との相対回転角度がθだとすると、
オイル導入路141’と摺動部との接する面積S1は、
図中斜線部で示す領域(面積S1)となる。
【0117】一方、図5(b)に示すように径方向に沿
ってオイル導入路141を設けた第1実施形態のインナ
ープレート89の場合は、オイル導入路の径方向寸法が
L2,相対回転角度がθだとすると、オイル導入路14
1と摺動部との接する面積S2は、図中斜線部で示す領
域(面積S2)となり、周方向に沿ってオイル導入路1
41’を設けた領域(面積S1)よりも遙かに広範囲に
渡っていることが図からも明らかである。
【0118】これにより、効果的にクラッチ板を離すこ
とができ、引きずりトルクを抑制することができる。
【0119】また、オイル導入路141がインナープレ
ート89とアウタープレート87の外径側のオイル室1
17,119から内径側のオイル室115に連通してい
ることにより、オイル導入路141の外径側のオイル室
117,119からワイゼンベルグ効果によってオイル
導入路141にオイルを引き込み、アウタープレート8
7の摺動部にオイルを導入しつつ、余分なオイルを内径
側のオイル室115に排出することができる。これによ
り、オイル導入路141のオイルの流れが円滑に行われ
インナープレート89とアウタープレート87とをより
円滑に引き離すことができ、引きずりトルクを抑制する
ことができる。
【0120】また、オイル導入路141をギャップ部1
33,133の間に設けているため、クラッチ板の剛性
を確保することができる。
【0121】なお、この本実施形態では、オイル導入路
141をインナープレート89に設けた例を示したが、
これに限らず、オイル導入路141をアウタープレート
87に設けたり、インナープレート89とアウタープレ
ート87との双方に設けるようにしても良い。
【0122】図14及び図15は、本発明の湿式摩擦ク
ラッチをパイロットクラッチ61に適用した電磁クラッ
チの性能を比較したグラフである。
【0123】図14はパイロットクラッチ61の引きず
りトルクの性能を示すものであり、実線Aがオイル導入
路をインナプレート89及びアウタプレート87の双方
に設けた場合、鎖線Bがオイル導入路をインナプレート
89にだけ設けた場合、破線Cがオイル導入路を設けて
いない従来の場合を示している。
【0124】このように、実線A及び鎖線Bのいずれも
従来の破線Cに比べて引きずりトルクが小さくなってい
る事がわかる。
【0125】また、図15はメインクラッチ59の温度
変化をプロットしたものであり、各線A,B,Cは10
9と同様である。
【0126】このように、実線A及び鎖線Bは共に従来
の破線Cよりも温度上昇が小さくなっており、パイロッ
トクラッチ61の引きずりトルクに基づいたメインクラ
ッチ59の不要時における押圧の発生が抑制されている
ことが分かる。
【0127】[第2実施形態]図6〜9によって第2実
施形態を説明する。
【0128】図6は本発明の第2実施形態の湿式摩擦ク
ラッチのクラッチ板(アウタープレート)を示す正面
図、図7は図6のC−C線に該当する部分に沿った図1
の断面図を示している。
【0129】この第2実施形態は、請求項1〜7及び請
求項9の特徴を備えている。なお、この第2実施形態
は、前述の第1実施形態とオイル導入路の形状が異なる
例を示すもので、その他の部分に付いて同一符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0130】図6及び図7はパイロットクラッチ61の
アウタプレート87を示すものであり、外径側には、円
筒部材15のスプライン部81と係合する係合突起13
5が形成されている。また、電磁石57の磁路の短絡を
防止する円弧状のギャップ部131が周方向に一定間隔
で形成されている。
【0131】一部のギャップ部131には、オイル導入
路143が連通状態で形成されている。オイル導入路1
43はギャップ部131から径方向の外側に向かって延
びており、その延設先端部は、インナプレート89の摺
動部よりも外側に位置している。すなわち、破線で示す
145はインナプレート89の摺動部の先端であり、オ
イル導入路143はこの摺動部先端145の外側まで延
びて、オイル室117,119に連通している。
【0132】また、図8及び図9に拡大して示すよう
に、オイル導入路143がインナプレート89(または
アウタプレート87)の厚さ方向を貫通するように形成
されるが、いずれもその縁部がインナープレート89の
一般部の板厚よりも薄く設定して隣接するアウタープレ
ート87との間に隙間が形成されている。このように、
オイル導入路143の縁部と隣接するアウタープレート
87との間に隙間を形成することにより、オイルを隙間
部分に貯留することができ、その分、インナプレート8
9及びアウタプレート87の間へのオイルの導入量を増
やすことができる。また、隙間を形成したことによりこ
の隙間がインナープレート89とアウタープレート87
との間へオイルを導入するガイドとなり、インナープレ
ート89とアウタープレート87との間へのオイルの導
入が効果的に行われる。これにより、引きずりトルクを
より一層抑制することができる。
【0133】また、図9(a)では、オイル導入路14
3の縁部とインナプレート89の外面89aとが斜面部
153によって連設されている。オイルはこの斜面部1
53を流動してオイル導入路143に入るため、オイル
をインナプレート89とアウタプレート87との摺動部
に円滑に導入することができ、これにより、引きずりト
ルクを抑制することができる。
【0134】図9(b)は、オイル導入路143の異な
る形状の例を示すもので、両端のエッジ部155が円弧
状となっている。このようにオイル導入路143のエッ
ジ部155を円弧状とすることにより(特にこの実施形
態では、縁部を板厚方向に円弧状に打ち抜いて形成して
いる)、オイルが円滑に流動することができる。このた
め、インナプレート89とアウタプレート87との摺動
部にオイルを円滑に導入することができ、引きずりトル
クを抑制することができる。
【0135】このようなアウタプレート87のオイル導
入路143では、オイル室117のオイルをインナプレ
ート89との摺動部に導くため、アウタプレート87及
びインナプレート89を離すことができる。
【0136】また、特にこの実施形態では、オイル導入
路143がギャップ部131と連通しているため、オイ
ルをギャップ部131へ導入することができ、オイル導
入量を増やすことができ、その分、アウタプレート87
及びインナプレート89を確実に離すことができる。こ
れにより、引きずりトルクを抑制することができ、不用
意に4輪駆動状態となることがなく、走行性が安定する
と共に、駆動ロスを解消し、燃費を向上することがで
き、しかも、メインクラッチ59の温度上昇を抑えるこ
とができ、その耐久性を向上させることができる。
【0137】また、図6のアウタプレート87と図2に
示す構造のインナプレート89等と組み合わせて用いる
ことができる。図2のインナプレート89には、複数の
オイル導入路141が径方向に沿って形成されており、
インナプレート89からもオイルをアウタプレート87
との摺動部に導入することができる。このようにインナ
プレート89及びアウタプレート87の双方からオイル
を導入する構造では、多量のオイルを導入することがで
き、インナプレート89及びアウタプレート87を円滑
に離すことができる。このため、引きずりトルクを抑制
することができる。
【0138】[第3実施形態]図10及び図11は、第
3実施形態を示しており、図10は本発明の第3実施形
態の湿式摩擦クラッチのクラッチ板(インナープレー
ト)を示す正面図、図11は図10のD−D線に該当す
る部分に沿った図1の断面図を示している。
【0139】この第3実施形態は、請求項1〜7及び請
求項9の特徴を備えている。なお、この第3実施形態
は、前述の第1実施形態および第2実施形態とオイル導
入路の形状が異なる例を示すもので、その他の部分に付
いて同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0140】この第3実施形態では、図10に示すよう
に、パイロットクラッチ61のインナプレート89にオ
イル導入路149が形成されたものであり、インナープ
レート87にオイル導入路143を形成した前述の第2
実施形態の変形例である。
【0141】従って、オイル導入路149の断面形状を
前述のオイル導入路143と同様にのすれば、前述の第
2実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0142】オイル導入路149はインナプレート89
に形成した一部のギャップ部133と連通するように形
成されている。また、オイル導入路149はギャップ部
133から内径側に延びるように形成されている。この
ような方向に延びることにより、アウタプレート87の
摺動部に対して確実にオイルを導入することができる。
【0143】また、図6のアウタープレート87と組み
合わせてパイロットクラッチ61を構成することもで
き、この場合の断面図を図12に示す。
【0144】これにより、パイロットクラッチ61のア
ウタープレート87に設けたオイル導入路143とイン
ナプレート89に設けたオイル導入路149により、外
径側のオイル室117,119と、内径側のオイル室1
15に連通していることにより、オイル導入路143の
外径側のオイル室117,119からワイゼンベルグ効
果によってオイル導入路143にオイルを引き込み、ア
ウタープレート87の摺動部にオイルを導入すると共に
ギャップ部131,133を介してオイル導入路149
にオイルを供給し、オイル導入路149にてインナープ
レート89の摺動部にオイルを導入し、余分なオイルを
内径側のオイル室115に排出することができる。これ
により、オイル導入路143,149のオイルの流れが
円滑に行われインナープレート89とアウタープレート
87とをより円滑に引き離すことができ、引きずりトル
クを抑制することができる。
【0145】[第4実施形態]図13は第4実施形態を
示し、請求項1〜8の特徴を備えており、図13は本発
明の第4実施形態の湿式摩擦クラッチのクラッチ板(イ
ンナープレート)を示す正面図である。なお、この第4
実施形態は、前述の第1〜3実施形態とオイル導入路の
形状が異なる例を示すもので、その他の部分に付いて同
一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0146】図13はパイロットクラッチ61のインナ
プレート89を示すものであり、周方向に一定間隔で形
成されているギャップ部133の間に、オイル導入溝1
47が周方向に複数形成されている。
【0147】オイル導入溝147はインナプレート89
の外径側から内径側に連通するように形成されている。
また、オイル導入路147はギャップ部133の一部を
一体に形成した十字形となっており、このため、径方向
に延びると共に、周方向にも延びている。また、オイル
導入路147はアウタプレート87がインナプレート8
9と摺動する摺動部よりも外側に延びている。このよう
なオイル導入路147では、オイル室117のオイルを
アウタプレート87との摺動部に導くため、アウタプレ
ート87及びインナプレート89を離すことができる。
このため、引きずりトルクを抑制することができる。
【0148】特に、オイル導入路147が周方向にも延
びているため、オイルの導入量を増やすことができ、そ
の分、アウタプレート87及びインナプレート89を確
実に離すことが可能となっている。
【0149】この実施形態においては、図5のアウタプ
レート87との組み合わせによってパイロットクラッチ
61を構成することも可能である。図6のアウタプレー
ト87では、オイル導入路143がギャップ部131と
連通するように形成されており、このアウタプレート8
7を組み合わせることにより、インナプレート89及び
アウタプレート87の双方からオイルをこれらの間に導
入することができ、多量のオイルを導入することができ
るため、インナプレート89及びアウタプレート87を
円滑に離すことができる。
【0150】
【発明の効果】請求項1の発明では、クラッチ板の一方
に設けたオイル導入路にワイゼンベルグ効果によってオ
イルが引き込まれ、クラッチ板の摺動部にオイルが導か
れるため、隣接しているクラッチ板を円滑に離すことが
でき、クラッチ板間の引きずりトルクを抑制することが
できる。従って、車両が不用意に4輪駆動状態となるこ
とがなく、走行性を安定させることができると共に、駆
動ロスを解消し、燃費を向上することができる。
【0151】請求項2の発明では、隣接しているクラッ
チ板の双方に設けたオイル導入路にワイゼンベルグ効果
によってオイルが引き込まれ、クラッチ板の間にオイル
が導かれるため、多量のオイルを導入することができ、
クラッチ板を円滑に離すことができ、引きずりトルクを
抑制することができ、車両が不用意に4輪駆動状態とな
ることがなく、走行性を安定させることができると共
に、駆動ロスを解消し、燃費を向上することができる。
【0152】請求項3の発明では、請求項1または請求
項2と同様な効果を有するのに加えて、オイル導入路が
クラッチ板の径方向に沿って設けられていることによ
り、周方向に沿ってオイル導入路を設けたものに比べる
と、差動回転時にオイル導入路と隣接するクラッチ板の
摺動部と接する面積が広くとることができる。
【0153】これにより、効果的にクラッチ板を離すこ
とができ、引きずりトルクを抑制することができる。
【0154】請求項4の発明では、請求項1〜3と同様
な効果を有するのに加えて、オイル導入路の外径側から
ワイゼンベルグ効果によってオイルを引き込み、隣接す
るクラッチ板の摺動部にオイルを導入しつつ、余分なオ
イルを内径側から排出することができる。これにより、
オイル導入路のオイルの流れが円滑に行われクラッチ板
をより円滑に引き離すことができ、引きずりトルクを抑
制することができる。
【0155】請求項5の発明では、請求項1〜4と同様
な効果を有するのに加えて、オイルを隙間部分に貯留す
ることができ、その分、クラッチ板間へのオイルの導入
量を増やすことができる。また、隙間を形成したことに
より、この隙間がクラッチ板間へオイルを導入するガイ
ドとなり、クラッチ板間の摺動面へのオイルの導入が効
果的に行われる。これにより、引きずりトルクをより一
層抑制することができる。
【0156】請求項6の発明では、請求項5と同様な効
果を有するのに加えて、オイルが斜面部に沿って流動す
るため、クラッチ板間へオイルを円滑に導入することが
できる。
【0157】請求項7の発明では、請求項5または請求
項6と同様な効果を有するのに加えて、オイルが円滑に
流動するため、クラッチ板間へオイルを円滑に導入する
ことができる。
【0158】請求項8の発明では、オイル導入路をギャ
ップ部の間に設けることにより、クラッチ板の剛性を確
保することができる。
【0159】請求項9の発明では、オイル導入路がクラ
ッチ板のギャップ部と連通することにより、オイルをギ
ャップ部へ確実に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態が組み込まれたリアデフの断面図
である。
【図2】第1実施形態のインナプレートの正面図であ
る。
【図3】図2のA−A線に沿った図1の要部の拡大断面
図である。
【図4】図2のB−B線に沿った図1の要部の拡大断面
図である。
【図5】オイル導入路と摺動部との接する面積の説明
図。
【図6】第2実施形態のアウタプレートの正面図であ
る。
【図7】図6のC−C線に沿った図1の要部の拡大断面
図である。
【図8】第2実施形態の要部の拡大図である。
【図9】第2実施形態の要部の拡大断面図である。
【図10】第3実施形態のインナプレートの正面図であ
る。
【図11】図10のD−D線に沿った図1の要部の拡大
断面図である。
【図12】第2実施形態と第3実施形態を組み合わせた
図1の要部の拡大断面図である。
【図13】第4実施形態のインナプレートの正面図であ
る。
【図14】引きずりトルクを示す特性図である。
【図15】メインクラッチの温度変化を示す特性図であ
る。
【図16】従来の構造を用いたカップリングの断面図で
ある。
【符号の説明】
87 アウタプレート 89 インナプレート 115,117,119 オイル室 131,133 ギャップ部 141,143,147,149,151 オイル導入
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D042 AA05 AA08 AA10 AB17 CA12 CA17 CB04 CC02 3D043 AA05 AB17 EA02 EA18 EA43 EA45 EB03 EB05 EB07 EB12 EC01 ED01 3J058 BA16 FA01 GA72 GA93 GA94

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側と他側の各トルク伝達部材の間に配
    置された湿式摩擦クラッチであって、 前記湿式摩擦クラッチは、相互に摺動するように重ね合
    わされた複数枚のクラッチ板からなり、隣接しているク
    ラッチ板の少なくとも一方に、クラッチ板の摺動部に対
    してオイルを導くオイル導入路が設けられ、 前記オイル導入路が、オイル室に連通していることを特
    徴とする湿式摩擦クラッチ。
  2. 【請求項2】 一側と他側の各トルク伝達部材の間に配
    置された湿式摩擦クラッチであって、 前記湿式摩擦クラッチは、相互に摺動するように重ね合
    わされた複数枚のクラッチ板からなり、隣接しているク
    ラッチ板の双方に、クラッチ板の摺動部に対してオイル
    を導くオイル導入路が設けられ、 前記オイル導入路が、オイル室に連通していることを特
    徴とする湿式摩擦クラッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の発明で
    あって、オイル導入路がクラッチ板の径方向に沿って設
    けられていることを特徴とする湿式摩擦クラッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の発明であ
    って、オイル導入路がクラッチ板の外径側から内径側に
    連通していることを特徴とする湿式摩擦クラッチ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の発明であ
    って、オイル導入路の縁部がクラッチ板の一般部の板厚
    よりも薄く設定して隣接するクラッチ板との間に隙間を
    形成したことを特徴とする湿式摩擦クラッチ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発明であって、オイル
    導入路の縁部とクラッチ板の外面とが斜面部によって連
    設されていることを特徴とする湿式摩擦クラッチ。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の発明で
    あって、オイル導入路の両端のエッジ部が円弧状となっ
    ていることを特徴とする湿式摩擦クラッチ。
  8. 【請求項8】 電磁石と、電磁石の磁路内に締結可能に
    配置された請求項1〜7の何れかに記載の湿式摩擦クラ
    ッチとを備え、磁路を形成するためのギャップ部が湿式
    摩擦クラッチのクラッチ板に形成され、オイル導入路が
    ギャップ部の間に設けられていることを特徴とする電磁
    クラッチ。
  9. 【請求項9】 電磁石と、電磁石の磁力により吸引され
    るアーマチャと、電磁石の磁路内に配置された請求項1
    〜7の何れかに記載の湿式摩擦クラッチとを備えた電磁
    クラッチであって、クラッチ板に電磁石の磁路を形成す
    るための透磁率低下手段としてのギャップ部が形成さ
    れ、オイル導入路がギャップ部に連通していることを特
    徴とする電磁クラッチ。
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