JP2003019428A - 感染性廃棄物用熱分解炉及び処理装置 - Google Patents

感染性廃棄物用熱分解炉及び処理装置

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JP2003019428A
JP2003019428A JP2001208280A JP2001208280A JP2003019428A JP 2003019428 A JP2003019428 A JP 2003019428A JP 2001208280 A JP2001208280 A JP 2001208280A JP 2001208280 A JP2001208280 A JP 2001208280A JP 2003019428 A JP2003019428 A JP 2003019428A
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pyrolysis
infectious
infectious waste
furnace body
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Kenzo Takahashi
賢三 高橋
Shigeyoshi Kimura
重義 木村
Masaya Takahashi
昌也 高橋
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Takamo Ind Co Ltd
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TAKAMO INDUSTRIES CO Ltd
Takamo Ind Co Ltd
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 感染性病原菌が付着した感染性廃棄物であっ
ても安全確実に再生処理できる新規な感染性廃棄物用熱
分解炉及び処理装置の提供。 【解決手段】 プラスチックを主体とする感染性廃棄物
を熱分解して熱分解ガスを発生させる炉本体21と、この
炉本体21を加熱する加熱手段22と、上記炉本体21内を攪
拌する攪拌機23とを備えると共に、その炉本体21の頂部
に、廃棄物投入口27及びこれを開閉する開閉蓋28と、上
記熱分解ガスを排出するガス出口30とを備え、かつその
ガス出口30に自動開閉弁31を備える。これによって、感
染性病原菌が付着した感染性廃棄物であってもこれを安
全確実に再生処理できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックの
うち特に病院や診療所等の医療機関から発生する注射器
やカテーテル等の病原菌感染性廃棄物を安全に処理し、
有効利用を図る感染性廃棄物用熱分解炉及びこれを用い
た処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、増加の一途を辿るゴミの処理対策
のうち、最も重要な課題の一つとして電気製品、家庭用
品、自動車、PETボトル等といった殆どの工業製品に
使用されているプラスチック部品やプラスチック容器の
処分がある。
【0003】すなわち、このような廃プラスチックは、
生ゴミや木材ゴミ等のような微生物による生分解が困難
であるため、その殆どが焼却処分されているのが現状で
あるが、周知の通り、プラスチックは、焼却時に大量の
煤煙や有害ガスを発生する上にその燃焼温度の高さゆえ
に焼却炉に悪影響を及ぼす等といった問題がある。
【0004】そのため、近年ではこの廃プラスチックを
回収し、貴重なリサイクル資源の一つとして再利用する
ことが試みられているが、そのリサイクルに際しては、
例えば成分や色合い等毎に回収・分別しなけらばならな
い等といった煩わしい作業が伴うことから、多大なコス
トと手間を要し、経済的に採算が合わないといった問題
がある。
【0005】そこで、本出願人は従来このような処分や
リサイクルが困難な廃プラスチックを効果的に処分する
と共にこれを再生油等として有効活用できる新規な廃プ
ラスチック油化システムを開発し、先に特許出願を行っ
ている(特許願2000−63335号)。
【0006】この廃プラスチック油化システムは、図5
に示すように、廃プラスチックをガスバーナー4等の熱
によって加熱溶融及びガス化する廃プラスチック熱分解
炉1と、この熱分解炉1で得られた熱分解ガスを冷却・
凝縮して油化する油化槽2とから主に構成されており、
主に熱可塑性の廃プラスチックをこの熱分解炉1で溶融
・ガス化させてスチレンモノマーや低分子ポリエチレン
等に熱分解した後、この熱分解ガスを油化槽2において
冷却水と気液接触させて冷却・凝縮して再液化させ、し
かる後、この分解液を冷却水と分離回収してボイラー等
の燃料や新たなプラスチック製品の原料等として有効活
用するようにしたものである。
【0007】すなわち、図示するように、先ずこの熱分
解炉1内にその上部の投入口から廃プラスチックを少量
の水と共に投入し、その投入口を開閉自在なシャッター
3で閉じて密閉した後、その底部に設けられたガスバー
ナーやオイルバーナー等の加熱機器4を燃焼させてその
炉内を加熱する。すると、この加熱によって先ず投入さ
れた水分が最初に蒸発し、これが蒸気となって炉内から
延びるガス出口5からガスラインGに流れ出た後、油化
槽2を通過して廃油ラインL1側に流れる。これによっ
て熱分解炉1内は勿論、ガスラインG及び油化槽2並び
に排油ラインL1が蒸気で満たされ、その内部に溜まっ
た空気の殆どが全て系外へ排出される。
【0008】次に、この初期投入の水が全て蒸発してそ
の熱分解炉1内の温度がさらに上昇すると、投入されて
いた廃プラスチックが溶融・液化し始めて溶融液とな
り、やがてその一部が順次熱分解してガス化し、ガス出
口5からガスラインGに流れ出た後、油化槽2に到達す
る。この油化槽2は、液体を溜める分離水槽6に冷却器
となるジェットスクラバー7と中和塔8等を一体的に備
えたものであり、油化部槽に達した熱分解ガスは、先
ず、このジェットスクラバー7で冷却水循環ラインL2
から吹き出される冷却水と気液接触して急激に冷却され
て凝縮・液化した後、分解液となって冷却水と共に水槽
6内に一時的に溜められる。
【0009】そして、このようにして得られた分解液と
冷却水の混合液は所定時間経過することによって分解液
と水分とに上下に比重分離した後、液面側に集まった分
解液は水槽の端部に設けられた溢流堰9をオーバーフロ
ーして排油ラインL1側に流れ、フィルター10で濾過
されて固形物が分離された後、再生油等として回収槽4
に回収され、また、底部に集まった冷却水はポンプ11
によって水槽6内から抜き出され、冷却水循環ラインL
2を介して再びジェットスクラバー7に送られ、順次流
れ込んでくる高温の熱分解ガスの冷却水として再利用さ
れる。
【0010】一方、このジェットスクラバー7で液化し
きれなかった熱分解ガス及び冷却によっても液化しない
塩素や臭素等の有害成分は、そのままガスの状態で中和
塔5に達し、ここで冷却水ラインL4から再び新たに供
給される冷却水で再度冷却・凝縮されると同時に中和剤
タンク12から冷却水中に供給される中和液で中和され
ることによって無害化されてから大気中に放出、あるい
はガス回収ラインG2を介して熱分解炉1に戻され、加
熱機器4の燃料ガス等として有効利用されることにな
る。尚、このガスバーナー等の加熱機器4で発生した燃
焼排ガスは、排ガスラインG3に流れ、脱臭器14で濾
過清浄化されてから大気中に放出され、また、油化部2
の水槽6内に溜まった余剰の冷却水は排水ラインL3か
ら順次排出されることになる。
【0011】従って、このような廃プラスチック油化装
置によれば、従来、処理が困難であった廃プラスチック
を効果的に処理できることは勿論、これを可燃性の再生
油として有効利用することができるため、経済的かつ効
率的に廃プラスチックをリサイクルできる。また、この
処理に際しては有害なガスが原則として一切外部に漏れ
出すことがないため、地域環境を汚染するおそれもない
等といった優れた効果を発揮することが可能となる。
尚、図中15は,廃プラスチックの投入を容易にするた
めのホッパー、16は、燃焼排ガスを炉の周囲に導いて
周囲から加熱するためのジャケットである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
廃プラスチック油化装置によれば、現在使用されている
殆どの熱可塑性の廃プラスチックを処理することができ
るが、例外として病院や診療所等の医療機関から発生す
る注射器やカテーテル等のいわゆるプラスチックを主体
とする感染性廃棄物に対しては、構造上、その処理が難
しいといった問題がある。
【0013】すなわち、このような感染性病原菌が付着
しているおそれの高い感染性廃棄物は、必ず所定の高温
高圧下で一定時間殺菌処理を経た後、廃棄処理する必要
があるが、これを上述したような油化装置によって通常
の廃プラスチックと同様な処理を行うと、処理初期段階
において廃棄物表面に付着した感染性病原菌が十分に死
滅しない状態でそのまま水蒸気と共に熱分解炉1外へ流
れ出てしまい、装置内を汚染したり、あるいは生きたま
ま再生油中に混入してしまう可能性がある。
【0014】また、処理する廃棄物の種類によっては、
金属片や土砂等の不溶物が付着しているため、これら不
溶物が残滓として炉底に蓄積し又は付着し、これによっ
て炉容積が徐々に減少するばかりでなく、不溶物自体が
炉底部の断熱材として作用し、熱伝導率を著しく悪化さ
せてしまうことが考えられる。そのため、定期的に炉底
部からこの残滓を取り除く作業が必要となるが、その作
業は、システム全体を一旦完全に停止させ、冷却するま
で暫く放置した後、作業員がその投入口をスクレーパー
や吸引機等の工具を用いて除去するようになるため、稼
働効率がいきおい低下し、かつ、その作業が煩わしいと
いった欠点がある。
【0015】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その主な目的
は、感染性病原菌が付着しているおそれが高い感染性廃
棄物であってもこれを安全確実に再生処理できると共
に、稼働効率にも優れた新規な感染性廃棄物用熱分解炉
及び処理装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、請求項1に示すように、感染性廃棄物を熱
分解して熱分解ガスを発生させる縦型筒状の炉本体と、
この炉本体をその周囲から加熱する加熱手段と、上記炉
本体内を攪拌する攪拌機とを備えると共に、その炉本体
の頂部に、上記に感染性廃棄物を投入する投入口及びこ
れを開閉する開閉蓋と、上記熱分解ガスを排出するガス
出口とを備え、かつ、そのガス出口に自動開閉弁を備え
た感染性廃棄物用熱分解炉である。
【0017】従って、このような熱分解炉を用いれば、
その炉内が十分に高温高圧になるなで炉内を密閉させて
おくことができるため、感染性病原菌が付着したプラス
チックを主体とする感染性廃棄物であってもそれが生き
たまま炉外へ漏れ出すことがなくなり、これを安全確実
に熱分解処理することができる。
【0018】また、請求項2に示すように、上記炉本体
を、縦型筒状の金属製胴部の上下にそれぞれ半球状の金
属製鏡板を備えた圧力容器であると共に、その頂部に上
記開閉蓋及びガス出口を備えたもので構成すれば、高温
高圧に十分に耐え得る優れた耐圧性を発揮できる。
【0019】また、請求項3に示すように、上記攪拌機
を、上記炉本体の軸心部に位置する駆動軸と、この駆動
軸を回転駆動する駆動モータと、この駆動軸から放射状
に延びる複数枚の攪拌羽根とからなり、かつ、その回転
羽根がそれぞれ上記炉本体の底面に接触しながら回転す
るようにすれば、不溶物が炉底面へ残滓として付着、堆
積することがなくなり、炉容積の減少や熱効率の低下を
確実に防止することができる。
【0020】さらに、請求項4に示すように上記炉本体
の底部に底面滞留物を排出する排出口を備えれば、不溶
物を迅速かつ容易に排出することができる。
【0021】そして、請求項に示すように上記請求項1
〜4のいずれかに記載の感染性廃棄物用熱分解炉と、こ
の処理槽で得られた熱分解ガスを水冷して油化する油水
分離槽とを備えることにより、感染性病原菌が付着した
廃棄物であっても、これを再生油として有効利用するこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は本発明に係る感染性廃棄物用熱分解
炉(以下、単に熱分解炉という)20の実施の一形態を
示した縦断面図、図2はそのA−A線断面図である。
【0024】図示するように、この熱分解炉20は、感
染性廃棄物(以下、単に廃棄物と称す)を熱分解して熱
分解ガスを発生させる縦型筒状の炉本体21と、この炉
本体21をその下部から加熱する加熱手段22と、この
炉本体21内を攪拌する攪拌機23とから主に構成され
ている。
【0025】先ず、この炉本体21は、その全体が耐熱
性,耐食性及び熱伝導性に優れた金属、例えばハステロ
イやステンレススチール、あるいは超合金等から形成さ
れており、縦型筒状の胴部24の上下にそれぞれ半球状
の鏡板25,26を備えた圧力容器となっている。そし
て、その頂部の鏡板25には、上記廃棄物を投入するた
めの投入口27が形成されており、この投入口27がフ
ランジ式の開閉蓋28によって開閉自在となっている。
さらに、この投入口27には初期溶融用の水を投入する
給水管29が接続されており、この給水管29は電磁バ
ルブVによって開閉自在となっている。
【0026】また、この胴部24の上方には、ガス出口
30が形成されており、その炉本体21で発生した熱分
解ガスを後述する油水分離槽40側に流すようになって
いる。さらに、このガス出口30には自動開閉弁31が
設けられており、これを後述するような一定の条件によ
ってガス出口30を自動的に開閉するようになってい
る。
【0027】さらに、この炉本体21の底部鏡板26に
は不溶物排出口32が設けられており、炉本体21の底
部に溜まった土砂や金属片等の不溶物を適宜取り出すこ
とができるようになっている。
【0028】次に、加熱手段22は、炉本体21の底部
に位置する燃焼室33と、この燃焼室33から炉本体2
1の周囲に連続したジャケット34とからなっており、
この燃焼室33に設けられた加熱機器35、例えばガス
バーナやオイルバーナあるいは電気ヒータ等によって炉
本体21をその底部から直接加熱すると共に、ガスバー
ナやオイルバーナを加熱機器35として用いた場合の燃
焼室33で発生した高温の燃焼ガスをジャケット34か
ら排気ガス出口36側に流すことでその周囲からも炉本
体21をまんべんなく加熱するようになっている。
【0029】一方、この炉本体21内に設けられる攪拌
機23は、その炉本体21の軸心部に位置する駆動軸3
7と、この駆動軸37を回転駆動すべくその頂部に取り
付けられた駆動モータ38と、この駆動軸37の下端部
から放射状に延びる複数枚の攪拌羽根39,39,3
9,39とからなっており、炉本体21内に投入された
廃棄物を攪拌してこれを均一加熱して効率的に溶融する
ようになっている。また、この攪拌羽根39,39,3
9,39は図2に示すようにその先端が回転方向下流側
に湾曲するように成形されると共に、その底部がそれぞ
れ炉本体21の底面に常時接触した状態となっており、
これが回転することでスクレーパーの如き炉底面を常時
掻き取るように摺動することで炉底面への粘着物や不溶
物等の付着、堆積を防止するようになっている。
【0030】次に、このような構造をした本発明の熱分
解炉20の運転方法及び得られた熱分解ガスの分離回収
方法の一例について説明する。
【0031】先ず、図1に示すように、炉本体21頂部
の投入口27を開いて処理対象となる感染性廃棄物と少
量の水を炉本体21内に投入し、ガス出口30の自動開
閉弁31及び給水管29のバルブVを閉じた状態、すな
わち炉本体21を密閉した状態で攪拌機23を駆動させ
ながら炉本体21を加熱手段22によって加熱する。す
ると、この加熱によって先ず水分が蒸発し始めて図3に
示すようにこの蒸発に伴って炉本体21内の圧力及び温
度が徐々に上昇するため、加熱手段22を適宜調整して
炉本体21内を感染性病原菌が死滅する圧力及び温度、
例えば図示するように水の121℃での飽和圧力にし、
この状態を一定時間、例えば20分程度保持する。これ
によって、廃棄物に付着した病原菌が炉本体21内で高
圧蒸気滅菌されて完全に死滅することになるため、生き
たまま油水分離槽40側に流れるようなことはない。
【0032】次に、このようにして感染性病原菌が完全
に死滅する条件に達したならば、ガス出口30の自動開
閉弁31を徐々に開いて炉本体21内の圧力を下げると
同時に、加熱手段22の出力を上昇させて炉内温度を上
昇させる。すると、炉本体21内においては初期投入し
た水の蒸発に引き続いて廃棄物が溶融し、さらに温度が
上昇してそのガス化温度、例えば約380℃に達したと
ころで廃棄物が熱分解してガス化し、その熱分解ガスが
ガス出口30から順次油水分離槽40側に送られる。
【0033】この油水分離槽40は、その構成が従来と
同様であるため、図4に示すように、この熱分解ガス
は、ガスラインG1を介して先ずジェットスクラバー7
で冷却水循環ラインL1から吹き出される冷却水と気液
接触して急激に冷却されて凝縮・液化した後、分解液と
なって冷却水と共に水槽6内に一時的に溜められた後、
所定時間経過することによって分解液と水分とに上下に
比重分離した後、液面側に集まった分解液は水槽6の端
部に設けられた溢流堰9をオーバーフローして排油ライ
ンL2側に流れ、フィルター10で濾過されて固形物が
分離された後、再生油等として再生油受タンク4に回収
され、また、底部に集まった冷却水の一部はポンプ11
によって水槽6内から抜き出され、適宜中和剤が混入さ
れた状態で冷却水循環ラインL1を介して再びジェット
スクラバー7に送られ、順次流れ込んでくる高温の熱分
解ガスの冷却水として再利用される。また、残りの冷却
水はシールループSを介して廃液タンク12内に溜めら
れ、その一部がポンプ13によって抜き出され、冷却水
再利用ラインL3を介して熱分解炉20側へ送られ、溶
融用の水として再利用される。
【0034】一方、このジェットスクラバー7で液化し
きれなかった熱分解ガス及び冷却によっても液化しない
塩素や臭素等の有害成分は、そのままガスの状態で中和
塔8に達し、ここで冷却水供給ラインL4から再び新た
に供給される冷却水で再度冷却・凝縮されると同時に冷
却水循環ラインL1から分岐した中和ラインL5から供
給される中和液で中和されることによって無害化されて
からガス処理部5を介して大気中に放出、あるいはガス
回収ラインG2を介して熱分解炉20に戻され、加熱手
段22の燃料ガス等として有効利用されることになる。
【0035】このように本発明に係る熱分解炉20にあ
っては、炉本体21内を一定時間、高温高圧の密閉状態
とすることが可能となるため、感染性病原菌が付着し
た、注射器やカテーテル等のいわゆる感染性廃棄物であ
っても、その感染性病原菌が生きたまま外部に漏れ出す
ことなく、これを安全かつ確実に熱分解処理することが
できる。
【0036】そして、このようにして熱分解炉20内の
廃棄物を全て熱分解処理したならば、再び同様な処理を
バッチ式に繰り返すことになるが、この熱分解処理に際
して金属片や土砂などの不溶物が炉本体21内に徐々に
溜まった場合には、装置を一旦停止した状態で上述した
ように炉本体21底部の不溶物排出口32を開き、攪拌
機23の攪拌羽根39を回転させることでその不溶物を
容易に取り出すことが可能となる。これによって不溶物
が炉底に付着・堆積して伝熱効率を悪化させたり、炉の
容積を減少せしめたりするといった不都合を容易に解消
することができる。
【0037】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、廃プラス
チックを熱分解処理するに際して予め高圧蒸気滅菌処理
を施すことが可能となるため、感染性病原菌が付着した
感染性廃棄物であってもこれを安全かつ確実に熱分解処
理することができる。また、炉底に蓄積した不溶物等を
容易に除去排出できるため、優れた熱分解効率及び稼働
効率を発揮することができるといった優れた効果を発揮
する。これによって、熱分解炉、ひいては廃プラスチッ
ク処理再生装置全体の安全性,信頼性の向上に大きく貢
献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感染性廃棄物用熱分解炉の実施の
一形態を示す縦断面図である。
【図2】図1中A−A線縦断面図である。
【図3】炉本体内の温度及び圧力と時間との関係を示す
グラフ図である。
【図4】本発明に係る感染性廃棄物用熱分解炉を用いた
処理装置の実施の一形態を示す全体構成図である。
【図5】従来の廃プラスチック処理装置の全体概略図で
ある。
【符号の説明】
20 感染性廃棄物用熱分解炉 21 炉本体 22 加熱手段 23 攪拌機 24 胴部 25,26 鏡板 27 投入口 28 開閉蓋 30 ガス出口 31 自動開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 302 B09B 3/00 302A ZAB C08J 11/12 C08J 11/12 C10B 53/00 A C10B 53/00 C10G 1/10 C10G 1/10 F23G 5/027 A F23G 5/027 7/12 Z 7/12 B09B 3/00 ZAB Fターム(参考) 3K061 AA16 AA23 AB02 AB03 AC13 AC19 CA01 CA02 CA07 CA12 FA01 FA08 FA24 4D004 AA07 AA48 AB10 BA03 CA27 CA32 CA46 CB02 CB21 CB27 CB34 4F301 AA00 CA07 CA25 CA26 CA41 CA52 4H012 HA02 4H029 CA01 CA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを主体とする感染性廃棄物
    を熱分解して熱分解ガスを発生させる縦型筒状の炉本体
    と、この炉本体をその周囲から加熱する加熱手段と、上
    記炉本体内を攪拌する攪拌機とを備えると共に、その炉
    本体の頂部に、上記感染性廃棄物を投入する投入口及び
    これを開閉する開閉蓋と、上記熱分解ガスを排出するガ
    ス出口とを備え、かつ、そのガス出口に自動開閉弁を備
    えたことを特徴とする感染性廃棄物用熱分解炉。
  2. 【請求項2】 上記炉本体は、縦型筒状の金属製胴部の
    上下にそれぞれ半球状の金属製鏡板を備えた圧力容器で
    あると共に、その頂部に上記開閉蓋及びガス出口を備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の感染性廃棄物用熱
    分解炉。
  3. 【請求項3】 上記攪拌機は、上記炉本体の軸心部に位
    置する駆動軸と、この駆動軸を回転駆動する駆動モータ
    と、この駆動軸から放射状に延びる複数枚の攪拌羽根と
    からなり、かつ、その回転羽根がそれぞれ上記炉本体の
    底面に接触しながら回転することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の感染性廃棄物用熱分解炉。
  4. 【請求項4】 上記炉本体の底部に不溶物を排出する排
    出口を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の感染性廃棄物用熱分解炉。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜4のいずれかに記載の感
    染性廃棄物用熱分解炉と、この処理槽で得られた熱分解
    ガスを水冷して油化する油水分離槽とを備えたことを特
    徴とする感染性廃棄物処理装置。
JP2001208280A 2001-01-15 2001-07-09 感染性廃棄物用熱分解炉及び処理装置 Pending JP2003019428A (ja)

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JP2008266394A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Almighty:Kk 廃プラスチック処理システム
JP2021046982A (ja) * 2019-09-19 2021-03-25 エドワーズ株式会社 ガス処理装置及びスクレイパ駆動装置

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