JP2003016932A - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

Info

Publication number
JP2003016932A
JP2003016932A JP2001203016A JP2001203016A JP2003016932A JP 2003016932 A JP2003016932 A JP 2003016932A JP 2001203016 A JP2001203016 A JP 2001203016A JP 2001203016 A JP2001203016 A JP 2001203016A JP 2003016932 A JP2003016932 A JP 2003016932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
frame
tension
ray tube
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001203016A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyohito Miwa
清仁 三輪
Toshibumi Nakatani
俊文 中谷
Tsutomu Uchiumi
勉 内海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001203016A priority Critical patent/JP2003016932A/ja
Publication of JP2003016932A publication Critical patent/JP2003016932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色選別電極に所望の張力を掛け、さらにフレ
ームの長辺方向において、端部での張力よりも中央部で
の張力が高くなる張力分布を必要とする陰極線管におい
ても、色選別電極の長辺端部近傍におけるしわの発生を
抑制することができる陰極線管の製造方法を提供する。 【解決手段】 マスク原板8には長方形のマスク孔9が
設けられている。マスク原板8は溶接線10の位置でフ
レームに溶接され、上下の溶接線10の内側の略長方形
のマスク孔領域11がシャドウマスクとなり、マスク孔
領域11の外側の周辺領域12は溶接後切り取られる。
周辺領域12の内部であって、かつマスク孔領域11の
隅部の近傍には、円形の孔部13が設けられている。マ
スク原板8に短辺に平行な方向の架張力18を掛けた状
態で、フレームに溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やコンピュータディスプレイ等に用いられる陰極線管
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管に用いられる色選別機構
の製造方法として、例えば、金属薄板にすだれ状の格子
を形成したアパーチャグリルマスクからなる色選別電極
とフレームとの溶接方法が特開平7−211229号公
報に記載されており、その方法を図5〜図7を用いて説
明する。
【0003】図5に示すように、対向する横フレーム1
a、1bと対向する縦フレーム2a、2bとを溶接して
なるフレーム3に、図6に示した金属薄板4にスリット
5を設けたアパーチャグリルマスクの素材としてのフラ
ットアパーチャグリル(FAG)6を溶接することによ
り、色選別機構としてのアパーチャグリル(AG)を製
造している。図7に示すように、まず横フレーム1a、
1bを加圧してたわませたフレーム3上にFAG6を載
せ、位置決め後、架張子7でFAG6をクランプし架張
する。そして、横フレーム1a、1bに沿って中央部か
ら端部に向かってFAG6とフレーム3との溶接を行っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
000−77007号公報に記載されているような、フ
レームの短辺に平行な方向に働く所望の張力を掛け、さ
らにフレームの長辺方向において、端部での張力よりも
中央部での張力が高くなるような張力分布を必要とする
テンション型シャドウマスク(色選別電極)の場合に
は、特開平7−211229号公報に記載された従来の
溶接方法を用いてフレームに溶接すると、溶接熱による
色選別電極の歪みが溶接経路の終点部分に集中し、溶接
経路の終点部分となる色選別電極の長辺端部近傍におい
ていわゆるしわが発生するために、陰極線管の画質が損
なわれるという課題があった。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、色選別電極に所望の張力を掛
け、さらにフレームの長辺方向において、端部での張力
よりも中央部での張力が高くなる張力分布を必要とする
陰極線管においても、色選別電極の長辺端部近傍におけ
るしわの発生を抑制することができる陰極線管の製造方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管の製造
方法は、色選別電極となる第1領域と、前記第1領域の
一方向に沿った外側にある第2領域とを有するマスク原
板を、前記一方向へ架張した状態で、前記一方向に離間
して配置された2つのフレームに前記マスク原板を溶接
する際に、前記マスク原板を架張したときに前記一方向
と垂直な方向の応力を発生させる形状の孔部が、前記第
2領域内であって前記第1領域の隅部の近傍に設けられ
たマスク原板を用いるものである。
【0007】この方法により、シャドウマスクの隅部に
発生する圧縮応力が等価的に小さくなったのと同じ状態
にすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0009】図1は、本発明の実施形態において使用す
るマスク原板の平面図であり、図2および図3はシャド
ウマスク(色選別電極)をフレームに溶接する溶接工程
を示す工程図である。また、図4はマスク原板の隅の部
分を示す拡大平面図である。
【0010】図1に示すように、マスク原板8には長方
形のマスク孔9が設けられている。マスク原板8は溶接
線10の位置でフレームに溶接され、上下の溶接線10
の内側の略長方形のマスク孔領域(第1領域)11がシ
ャドウマスクとなり、マスク孔領域11の外側の周辺領
域(第2領域)12は溶接後切り取られる。周辺領域1
2の内部であって、かつマスク孔領域11の隅部の近傍
には、円形の孔部13が設けられている。マスク原板8
の短辺の一部は内側に湾曲しているが直線状のものでも
かまわない。
【0011】次に、図2および図3を用いてシャドウマ
スクの溶接工程について説明する。まず長辺フレーム1
4と短辺フレーム15とからなる枠状のフレーム16を
用意する(図2(A))。フレーム16上に、図1に示
したマスク原板8を載置する(図2(B))。シャドウ
マスク17のうねりを除去すると共に、シャドウマスク
17に所望の架張力を加えるために、架張力18をマス
ク原板8に掛ける(図2(C))。
【0012】次に、マスク原板8に架張力18を掛けた
状態で、フレーム16の対向した長辺フレーム14に所
望の圧縮力19を掛けてフレーム16を変形させる(図
3(A))。圧縮力19は、長辺フレーム14の中央部
が長辺フレーム14の端部よりも圧縮変形が大きくなる
ように設定する。例えば、フレーム16の圧縮力が印加
される前の形状が長方形である場合は、フレーム16の
形状が鼓状に変形する。このように架張力18と圧縮力
19がそれぞれマスク原板8と長辺フレーム14に加え
られた状態で、溶接ローラ20によってマスク原板8と
長辺フレーム14とを溶接固着する(図3(B))。こ
こで、溶接線10(図1参照)の位置でマスク原板8が
長辺フレーム14に溶接される。溶接ローラ20を、従
来技術のように長辺フレーム14の中央部から端部へ移
動させてもよいし、一方の端部から他方の端部へ、また
は端部から中央部へ移動させてもよい。その後、マスク
原板8の不要となる部分である周辺領域12(図1参
照)を切り取り、フレーム16にシャドウマスク17が
溶接されたシャドウマスク構体(色選別電極構体)21
が得られる(図3(C))。
【0013】マスク原板8に掛けられていた架張力18
と、圧縮力19によって変形していた長辺フレーム14
が元に戻ろうとする力とによって、シャドウマスク17
には短辺に平行な方向に所望の張力が掛かった状態とな
っており、シャドウマスク17の長辺の端部での張力よ
りも中央部での張力が高くなるような張力分布となって
いる。なお、圧縮力19を長辺フレーム14に掛けただ
けの状態で溶接してもよい。
【0014】このようにして得られたシャドウマスク構
体を使用し、他の工程では通常の製造方法を用いること
によって、陰極線管を完成させることができる。
【0015】次に、孔部13を設けたマスク原板8を使
用することによって得られる作用効果について図4を参
照しながら説明する。
【0016】実験より、孔部13を有していないマスク
原板8が架張力18によって引張され長辺フレーム14
に溶接された後や、溶接が完了し上述の熱処理工程を経
過した後に、シャドウマスク17の隅部22においてし
わが発生する頻度が非常に高いことがわかった。この現
象を有限要素法を用いて解析した結果、しわが発生して
いるシャドウマスク17の隅部22には、長辺フレーム
14の長手方向に沿って圧縮応力23が発生しているこ
とが判明した。シャドウマスク17の長辺の端部での張
力よりも中央部での張力が高くなるような張力分布とな
っている場合には、特に、圧縮応力23が発生しやすく
なっている。したがって、しわの発生を抑制するために
は、シャドウマスク17の隅部22に発生する圧縮応力
23と反対方向に作用する応力を印加することが効果的
であると考えられる。
【0017】そこで、圧縮応力23を相殺するための手
段として、マスク原板8の隅部に孔部13を設けてい
る。この孔部13を設けたマスク原板8が架張力18に
よって引っ張られた場合、孔部13によって孔部13の
外周に沿った引張応力24が発生し、引張応力24は架
張力18方向の分力と長辺フレーム14の長手方向の分
力とに分解される。この長辺フレーム14の長手方向の
分力は圧縮応力23とは逆方向に作用することになり、
引張応力24を発生させることによって圧縮応力23が
等価的に小さくなったのと同じ状態にすることができ
る。この状態でマスク原板8が長辺フレーム14に溶接
されるので、シャドウマスク17の端部におけるしわの
発生を抑制することができる。
【0018】孔部13の形状は円形に限らず、マスク原
板8が架張力18によって引っ張られた場合、圧縮応力
23と逆の方向に力を発生させることができる形状であ
れば、楕円形や菱形等でもよい。また、マスク孔領域1
1内のしわが発生する範囲と対向する周辺領域12内の
範囲に孔部13が存在するように、孔部13の大きさを
設定すればよい。
【0019】一例として、33インチカラー受像管用
の、インバー材を用いた有孔平板を1次元方向に引っ張
ったシャドウマスク(SSTマスク)のマスク原板8に
ついて説明する。このSSTマスクのマスク原板8は、
長方形のマスク孔9の大きさが0.25mm×0.7m
m、長辺フレームと平行な方向におけるマスク孔9の配
列ピッチp(図4参照)が端部で0.95mm、円形の
孔部13の直径が20mm、孔部13の中心の位置が最
端側マスク孔9aの外側長辺から内側に向かった距離W
(図4参照)を20mmかつ溶接線10から非有孔領域
に向かった距離L(図4参照)を25mmとしたもので
ある。このマスク原板8をフレームに溶接した結果、従
来の方法ではシャドウマスクの隅部22にしわが発生し
ていたが、本実施の形態によるとしわは発生しなかっ
た。
【0020】以上のように、枠状に形成されたフレーム
の対向する2辺にシャドウマスクを溶接する際に、シャ
ドウマスクとなるマスク孔領域の四隅に近接した位置で
あって、かつフレームと溶接するときの溶接線の外側の
位置に孔部が設けられたマスク原板に、長辺フレームと
略直角方向の架張力を印加した状態で、マスク原板と長
辺フレームとを溶接することによって、マスク孔領域に
長辺フレームの長手方向の引張応力が掛かり、マスク孔
領域が長辺フレームの長手方向に予め引っ張られた状態
で溶接が行われることにより、溶接後、あるいは熱処理
後に発生するしわの発生部分の圧縮応力を相殺すること
になる。
【0021】この結果、シャドウマスクの四隅近傍のし
わ発生が抑制されるので、しわによるシャドウマスクの
マスク孔位置が電子ビームの偏向方向にずれる量が極め
て小さくなり、電子ビームのランディング位置ずれが抑
制される。したがって、陰極線管の画像の色ずれ等の画
質劣化要因を軽減することができる。
【0022】なお、上記の実施の形態では、フレーム3
の圧縮力が印加される前の形状が長方形である場合につ
いて説明したが、フレーム3の圧縮力が印加される前の
形状において、対向する長辺フレーム2間の中央部の距
離が端部の距離よりも長い形状や、逆に、対向する長辺
フレーム2間の中央部の距離が端部の距離よりも短い形
状の場合でも本発明を適用することができる。また、長
辺フレームの長手方向において、端部での張力よりも中
央部での張力が高くなる張力分布を必要とする陰極線管
の場合について説明したが、そのような張力分布の場合
だけに限らず、一方向に架張されたシャドウマスクをフ
レームに溶接する場合に本発明を適用することでしわの
発生を抑制することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の陰極線管
の製造方法によれば、シャドウマスクをフレームに溶接
後、あるいは熱処理後にしわが発生することを抑制で
き、電子ビームのランディングずれが防止できるため、
陰極線管の画像の色ずれ等の画質劣化を軽減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法に用いられるマスク原板の平
面図
【図2】シャドウマスクの溶接工程を説明するための概
略図
【図3】シャドウマスクの溶接工程を説明するための概
略図
【図4】図1のマスク原板の隅部を示す平面図
【図5】従来の溶接方法で使用するフレームの斜視図
【図6】従来のフラットアパーチャグリルの平面図
【図7】従来の溶接方法を説明するための概略図
【符号の説明】
8 マスク原板 9 マスク孔 10 溶接線 11 マスク孔領域 12 周辺領域 13 孔部 14 長辺フレーム 15 短辺フレーム 16 フレーム 17 シャドウマスク 18 架張力 19 圧縮力 23 圧縮応力 24 引張応力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内海 勉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 HH23 HH30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色選別電極となる第1領域と、前記第1
    領域の一方向に沿った外側にある第2領域とを有するマ
    スク原板を、前記一方向へ架張した状態で、前記一方向
    に離間して配置された2つのフレームに前記マスク原板
    を溶接する際に、前記マスク原板を架張したときに前記
    一方向と垂直な方向の応力を発生させる形状の孔部が、
    前記第2領域内であって前記第1領域の隅部の近傍に設
    けられたマスク原板を用いることを特徴とする陰極線管
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1領域が略長方形であり、前記孔
    部を前記第1領域の4つの隅部の近傍にそれぞれ1つず
    つ設けたことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記孔部が円形であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の陰極線管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フレームに溶接された後の前記色選
    別電極の張力が、前記フレームの端部よりも中央部にお
    いて高くなるように、前記マスク原板を前記フレームに
    溶接することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の陰極線管の製造方法。
JP2001203016A 2001-07-04 2001-07-04 陰極線管の製造方法 Pending JP2003016932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001203016A JP2003016932A (ja) 2001-07-04 2001-07-04 陰極線管の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001203016A JP2003016932A (ja) 2001-07-04 2001-07-04 陰極線管の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003016932A true JP2003016932A (ja) 2003-01-17

Family

ID=19039722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001203016A Pending JP2003016932A (ja) 2001-07-04 2001-07-04 陰極線管の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003016932A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100388533B1 (ko) 섀도우 마스크 조립체의 제조방법 및 음극선관의 제조방법
JP2985797B2 (ja) カラー陰極線管、陰極線管の色選別機構及び色選別機構用フレーム
JP2003016932A (ja) 陰極線管の製造方法
JP3927826B2 (ja) 引張マスクに対する振動減衰部を有するcrt
EP1116257B1 (en) Aperture grille structure for a cathode ray tube
JP3476947B2 (ja) カラー陰極線管
JP2000164154A (ja) カラー陰極線管のマスク板とそれを用いた色選別機構の製造方法
JPH0896726A (ja) カラー受像管
US6573644B1 (en) Color cathode ray tube having a one-dimensional tension mask with a perforated region
JP2003109499A (ja) カラー陰極線管の製造方法
JPH097505A (ja) カラー陰極線管の色選別電極装置の製造方法
JP2003217469A (ja) マスク支持フレーム及びそれを用いたカラー陰極線管
JP2001210231A (ja) 色選別電極構体の製造方法及びカラー陰極線管
JP2001266764A (ja) カラー陰極線管
US7105994B2 (en) Color cathode ray tube and shadow mask support
JP2000011867A (ja) 陰極線管の色選別電極製造方法
JP2004296291A (ja) カラー陰極線管及び色選別電極構体
JP2001210250A (ja) シャドウマスク構体、シャドウマスク構体の製造方法およびカラーブラウン管
JPH04363840A (ja) 展張形色選別電極
JP2001068037A (ja) 架張式シャドウマスク及びカラー陰極線管
JP2001210230A (ja) 色選別電極構体の製造方法
JPH0935655A (ja) ブラウン管
JPH04248227A (ja) カラー陰極線管
JP2001167700A (ja) マスクフレームに溶接されるスプリング及びその溶接装置
JP2002042674A (ja) カラー陰極線管用色選別機構及びその組立方法並びにカラー陰極線管