JP2003016889A - 固体絶縁開閉器 - Google Patents

固体絶縁開閉器

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JP2003016889A JP2001202191A JP2001202191A JP2003016889A JP 2003016889 A JP2003016889 A JP 2003016889A JP 2001202191 A JP2001202191 A JP 2001202191A JP 2001202191 A JP2001202191 A JP 2001202191A JP 2003016889 A JP2003016889 A JP 2003016889A
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Mitsuru Tsukima
満 月間
Shinji Sato
伸治 佐藤
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敏惠 竹内
Kenichi Koyama
健一 小山
Takafumi Nakagawa
隆文 中川
Shunji Yamamoto
俊二 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトでさらに信頼性に優れた固体絶縁
開閉器を得る。 【解決手段】 真空容器5の内部で固定された第1の電
極6、第1の電極6に対して接離可能に設けられた第2
の電極7、一端部が第2の電極7に設けられているとと
もに他端部が真空容器5から延出した第1の電極部材8
を有し、第2の電極7が第1の電極部材8の軸線方向に
往復移動することにより開閉動作を行う真空スイッチ2
7、第1の電極部材8の他端部に一端部が直接接続され
た操作ロッド13、及び操作ロッド13の他端部に固定
された第1の可動子16を有する充電可能部60と、第
1の可動子16の周囲に設けられ、通電されることによ
り第1の可動子16を往復移動させる操作コイル22、
及び操作コイル22を覆った第1の固定子18を有する
非充電部61とを備え、充電可能部60と非充電部61
との間に絶縁体2が介在し、絶縁体2の一部は、第1の
可動子16と非充電部61との間で、真空スイッチ27
の運転電圧に耐えうる絶縁壁49を有する絶縁容器52
を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁操作コイル
の通電により駆動する固体絶縁開閉器に関し、特に電磁
操作コイルの絶縁に関して改良をした固体絶縁開閉器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁操作コイルの通電により駆動
する固体絶縁開閉器においては、電磁操作コイルにより
駆動力を発生する部分が低電圧部とされている。そのた
め、高電圧部である真空スイッチの可動端とこの駆動力
を発生する部分とは、絶縁ロッドを介して接続されてい
る。この絶縁ロッドは、所定の絶縁体沿面距離によって
絶縁を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の固体
絶縁開閉器においては、上述のように絶縁ロッドは、運
転に支障のない絶縁をするために所定の長さの絶縁体沿
面距離によって絶縁を行う。そのため、絶縁ロッドの長
さが所定の大きさ必要となり、装置全体の大きさが大き
くなるので問題であった。また、絶縁ロッドの表面が汚
損すると絶縁性能が落ち漏電等の不都合が生じ、開閉器
が正常に動作しなくなるので問題であった。
【0004】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、絶縁ロッドを廃止することがで
き、コンパクトでさらに信頼性に優れたものとすること
ができる固体絶縁開閉器を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る固体絶縁
開閉器は、真空容器の内部で固定された第1の電極、前
記第1の電極に対して接離可能に設けられた第2の電
極、一端部が前記第2の電極に設けられているとともに
他端部が前記真空容器から延出した第1の電極部材を有
し、前記第2の電極が前記第1の電極部材の軸線方向に
往復移動することにより開閉動作を行う真空スイッチ、
前記第1の電極部材の他端部に一端部が直接接続された
操作ロッド、及び前記操作ロッドの他端部に固定された
第1の可動子、を有する充電可能部と、前記第1の可動
子の周囲に設けられ、通電されることにより前記第1の
可動子を往復移動させる操作コイル、及び前記操作コイ
ルを覆った第1の固定子、を有する非充電部とを備え、
前記充電可能部と前記非充電部との間に絶縁体が介在
し、前記絶縁体の一部は、前記第1の可動子と前記非充
電部との間で、前記真空スイッチの運転電圧に耐えうる
絶縁壁を有する絶縁容器を構成している。
【0006】また、外部回路に固定接続される第1の導
体、前記第1の導体に電気的に接続され、前記操作ロッ
ドの側面に摺動接触する摺動接触体を備え、前記第1の
導体と前記操作ロッドとは、前記摺動接触体を介して電
気的に接続されている。
【0007】また、前記絶縁容器は、前記絶縁壁の前記
可動子側に前記絶縁壁に密着して設けられた導電性の第
1の可動子収納部と、前記絶縁壁の前記非充電部側に前
記絶縁壁に密着して設けられた導電性の第2の可動子収
納部とを有している。
【0008】また、前記充電可能部は、前記絶縁容器の
内側において、前記可動子の前記真空スイッチ側に設け
られた固定部材を有し、前記第1の固定子は、前記第1
の可動子の反固定部材側に配置されている固定対向部
と、前記固定対向部の周縁から軸線方向に延設された固
定側壁部とを有しており、前記固定側壁部には、開閉永
久磁石が配置され、前記開閉永久磁石による永久磁石磁
気回路は、閉極状態においては、主として前記第1の可
動子と、前記固定部材と、前記固定側壁部とにより形成
され、開極状態においては、主として前記第1の可動子
と、前記固定対向部と、前記固定側壁部とにより形成さ
れる。
【0009】また、前記操作ロッドの軸線上で、前記第
1の可動子と前記絶縁容器との間にばねが介在し、前記
ばねは、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付勢さ
れている。
【0010】また、前記第1の可動子に接続された第2
の可動子と、前記第2の可動子の前記第1の可動子側に
設けられた閉極固定子、及び前記第2の可動子の反閉極
固定子側に設けられた開極固定子からなる第2の固定子
と、前記閉極固定子に設けられた閉極永久磁石と、前記
開極固定子に設けられた開極永久磁石とを有し、閉極状
態においては、主として前記閉極永久磁石による永久磁
石磁気回路が前記第2の可動子と、前記閉極固定子とに
より形成され、開極状態においては、主として前記開極
永久磁石による永久磁石磁気回路が前記第2の可動子
と、前記開極固定子とにより形成される開閉保持機構を
備え、前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に前記
絶縁体が介在している。
【0011】また、前記操作ロッドの軸線上で、前記第
2の可動子と前記第2の固定子との間にばねが介在し、
前記ばねは、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付
勢されている。
【0012】また、閉極動作の途中で開極方向から閉極
方向に付勢の向きが変化し、開極動作の途中で閉極方向
から開極方向に付勢の向きが変化する非線形特性のばね
を有している開閉保持機構が前記第1の可動子に接続さ
れており、前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に
前記絶縁体が介在している。
【0013】また、前記開閉保持機構は、前記絶縁体に
密着した導電性の容器に包囲されている。
【0014】また、第1の電極に電気的に接続され、外
部回路に固定接続される第2の導体を備え、前記充電可
能部は、前記第1の導体及び前記第2の導体のそれぞれ
の端部を露出させて全体が前記絶縁体に覆われている。
【0015】また、第1の電極に電気的に接続され、外
部回路に固定接続される第2の導体を備え、前記充電可
能部及び前記非充電部は、前記第1の導体及び前記第2
の導体のそれぞれの端部を露出させて、前記充電可能部
及び前記非充電部が一体となるように全体が前記絶縁体
に覆われている。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の固
体絶縁開閉器の実施の形態を示す縦断面図である。図2
は図1のII−II線に沿う矢視断面図である。この固体絶
縁開閉器1は、外部回路に電気的に接続されて充電され
得る充電可能部60と、外部回路に電気的に接続されて
おらず、接地されている場合は主として接地電位となる
非充電部61とを備えている。
【0017】充電可能部60は、真空容器5の内部で固
定された第1の電極6、この第1の電極に対して接離可
能に設けられた第2の電極7、一端部が第2の電極7に
設けられ、他端部が真空容器5から延出した第1の電極
部材8を有した真空スイッチ27と、第1の電極部材8
の他端部に一端部が直接接続された操作ロッド13と、
操作ロッド13の他端部に固定された第1の可動子であ
る可動子16とを有している。
【0018】非充電部61は、可動子16の周囲に設け
られ、低電圧電源より通電されることにより可動子16
を往復移動させる操作コイル22と、操作コイル22を
覆った第1の固定子である固定子18とを有している。
従って、非充電部61は、操作コイル22に低電圧が印
加されるものの充電部60に印加されるような中高電圧
が印加されることはない。固定子18は接地されて接地
電位となっている。
【0019】真空スイッチ27は真空中で接点の開閉を
行い、電源の投入や遮断を行うものである。真空容器5
は、固定端金属蓋3、真空スイッチ側壁9、可動端金属
蓋6及びベローズ26から構成され、その内部で接点が
第1の電極6と第2の電極7とで構成されている。第1
の電極6は、第2の電極部材4を通じて固定端金属蓋3
に固定されている。一方、第2の電極7は、第1の電極
部材8を介してベローズ26に固定されている。ベロー
ズ26は外部の大気をシールしてスイッチ内部の真空を
保持しつつ伸縮可能であり、第1の電極部材8に接続さ
れている端部とは反対側の端部が可動端金属蓋10に接
続され、第2の電極7は、第1の電極6に対して進退動
可動に支持されている。
【0020】固定端金属蓋3と可動端金属蓋10は、絶
縁物若しくは絶縁物と金属との組み合わせで作製された
真空スイッチ側壁9に接続され、その両金属蓋間は絶縁
されている。すなわち、第1の電極6と第2の電極7と
により開閉可能なスイッチの接点が構成されている。
【0021】第2の電極部材4は、第2の導体23を通
じて外部回路と接続されている。第1の電極部材8は、
可撓導体であるシャント24によってシャント収納部材
12に電気的に接続され、シャント収納部材12は、第
1の導体25を通じて外部回路と接続されている。
【0022】第1の電極部材8を第1の導体25と電気
的に接続する他の方法として、図3と図4に摺動接触を
用いた例を示す。図3は固体絶縁開閉器の縦断面図であ
り、図4は図3のIV−IV線に沿う矢視断面図である。こ
の方法は可動側の導電性の操作ロッド13と、固定側の
摺動接触部材28と、それを支持するための接触台29
とから構成されている。
【0023】摺動接触部材28は、図4に示されるよう
に複数の羽状の金属片を接触台29の内径部に配置して
おり、多点接触により所定の電流を通電できる構造とな
っている。摺動接触部材28の半径方向内側が摺動接触
部となり、可動側の操作ロッド13と摺動接触する。こ
こでは、摺動接触部材28が可動の操作ロッド13と接
続しているが、摺動接触部材28の半径方向外側が固定
の接触台28と摺動接触する構成も可能である。また、
摺動接触部材28は羽状のものに限らず、例えば銅編組
線等を操作ロッド13に巻きつける構造としても良い。
接触台29は第1の導体25に接続されることにより、
外部回路との電気的な接続が成立する。
【0024】図1に戻り、可動子16は、絶縁物により
形成された絶縁壁49を有する絶縁容器52に収納され
ている。また可動子16は往復移動可能にこの絶縁容器
52に収納され、可動子16の真空スイッチ27側に可
動子16の真空スイッチ27側への移動を制限する固定
部材19が絶縁容器52の内側に設けられている。この
固定部材19は第1の導体25に電気的に接続され、こ
の可動子16もシャント24に接続された操作ロッド1
3に直接固定されているため、固定部材19及び可動子
16は充電可能部60が中高圧充電部に接続されたとき
に充電され得る構成となっている。また、絶縁容器52
は、絶縁壁49の可動子16側に密着した導電性の第1
の可動子収納部48と、絶縁壁49の非充電部61側に
密着した導電性の第2の可動子収納部50とを有してい
る。
【0025】充電部60は、第1の導体25及び第2の
導体23の各端部を露出させて絶縁体2によって充電部
60全体が覆われている。絶縁容器52は充電部60を
覆っている絶縁体2の一部となっている。この絶縁容器
52の周囲に操作コイル22と固定子18とが覆うよう
に設けられていることにより、操作コイル22及び固定
子18を有する非充電部61は、充電部60から隔離さ
れ充電されない構成となっている。また、絶縁体2の表
面には導電層43が設けられ、固定子18にこの導電層
43が接続されている。
【0026】操作コイル22は、回路遮断用のコイル2
2aと投入用のコイル22bとに分かれている。遮断用
のコイル22aは、図1の下方の操作コイルであり、こ
れが通電するとコイル周辺に磁路が形成され、この磁路
を閉じる方向に可動子16と固定子18の間に電磁力が
働き、その結果可動子16が下方に移動して第1の電極
6と第2の電極7が離れて電気回路が遮断される。
【0027】また、投入用のコイル22bは、図1の上
方のコイルに相当し、これが通電すると遮断用コイル通
電時と同様の原理が働き、可動子16が上方に移動し、
第1の電極6と第2の電極7が接触して電気回路が閉じ
られる。
【0028】固定子18は、可動子16の反固定部材1
9側の固定対向部18aと、この固定対向部18aの周
縁から軸線に沿って延設された固定側壁部18bとを有
している。
【0029】固定子18の固定側壁部18bには、開閉
永久磁石17が設けられており、この開閉永久磁石17
は遮断用のコイル22aと投入用のコイル22bとの間
に配置されている。開閉永久磁石17は、永久磁石磁気
回路を形成し、この永久磁石磁気回路は、可動子16が
上方にある状態、即ち閉極状態では、主として可動子1
6と、固定部材19と、固定側壁部18bとにより形成
され、可動子16が下方にある状態、即ち開極状態で
は、主として可動子16と、固定対向部18aと、固定
側壁部18bとにより形成される。従って、上方・下方
のどちらの位置にあるかにはかかわらず、いずれの位置
においても安定となるように磁力を発生する。この磁力
は、閉極時には、真空スイッチ27の仕様で定められた
第1の電極6と第2の電極7を接触維持する圧力、いわ
ゆる接圧を発生する。また磁力は、開極時には第2の電
極7を開極位置に保持する力、いわゆる開極保持力を発
生する。開閉永久磁石17の配置はこのような保持力を
発揮できる場所であればどこに設けられても良いので、
可動子16に配置することも可能である。
【0030】なお、接圧保持力のほうが開極保持力より
も大きい場合には、開極のために大きな駆動力が必要と
される。このような場合には、開極時に通電するコイ
ル、すなわち遮断用のコイル22aの巻き数を多くする
ことが有効となる。
【0031】操作コイル22には、例えば100V以下
程度の低電圧を印加する構成となっており、操作コイル
22と固定子18の間には操作コイル22の印加電圧に
耐えることができるような絶縁が施されている。このよ
うな低電圧下では、固体絶縁物に空隙が存在するような
比較的製造が容易な絶縁構成でもコロナが発生しないた
め、信頼性を確保することができる。
【0032】絶縁壁49の内面及び外面にそれぞれ第1
の可動子収納部48及び第2の可動子収納部50が密着
した絶縁容器52を作製する方法は、例えば、非磁性の
金属材料で2つの容器を作り、その間に絶縁樹脂を流し
込むことによって作製することができる。
【0033】この明細書に記載のような、数kV〜数1
0kVの中高電圧の開閉器の場合、操作コイル22にこ
の中高電圧が印加されると操作コイル22の容易な絶縁
構成では簡単に絶縁破壊し、動作不能となってしまう。
しかし、この実施の形態のような構成の固体絶縁開閉器
1は、絶縁体2により固定子18と操作コイル22とが
中高電圧が印加され得る充電可能部60から電気的に隔
離され、しかもこの絶縁体2の一部である絶縁容器52
に可動子16を収納し、その周囲に操作コイル22及び
固定子18が配置されて可動子16に開閉動作の駆動力
を発生させるようになっているので、従来必要であった
第1の電極部材と可動子との間の絶縁ロッドが不要とな
り、軸線方向の長さを小さくすることができる。
【0034】また、高電圧部と低電圧部との間に隙間が
存在すると、電位差によりこの隙間にコロナが発生す
る。従って、高電圧部及び絶縁物の間と、低電圧部及び
絶縁物の間と、絶縁物の内部とに隙間がないことが必要
である。第1の可動子収納部48は固定部材19に電気
的に接続されているので、可動子16と同電位となり可
動子16と第1の可動子収納部48との間に隙間があっ
てもコロナは発生しない。しかも第1の可動子収納部4
8は絶縁壁49に密着しているため、高電圧部になり得
る第1の可動子収納部48と絶縁壁49との間に隙間は
存在せず、やはりコロナは発生しない。第2の可動子収
納部49は固定子18に電気的に接続されているので、
固定子18と同電位となり、また、第2の可動子収納部
49は絶縁壁49に密着しているので、第2の可動子収
納部49と絶縁壁49との間でもコロナはやはり発生し
ない。なお、第2の可動子収納部50と操作コイル22
の間の絶縁は、操作コイル22に印加する電圧だけ耐え
ることができればいいので、素線の絶縁被覆もしくは巻
き上がったコイルの表面に比較的薄い絶縁層を設けるの
みで十分である。
【0035】従って、第1の可動子収納部48は充電可
能部60の同電位部分と絶縁壁49との間の隙間の存在
を防止し、第2の可動子収納部50は非充電部61の同
電位部分と絶縁壁49との間の隙間の存在を防止して、
それぞれのコロナの発生を防止している。
【0036】このように絶縁容器52の絶縁壁49に第
1の可動子収納部48及び第2の可動子収納部50が密
着した構成とすることにより充電可能部60が中高電圧
充電部に接続された状態でも信頼性の高い固体絶縁開閉
器1が実現できる。
【0037】また、絶縁体2は充電可動部60を覆って
包み込み、その沿面距離により絶縁しているので、隣接
部品や隣接回路等との間の絶縁信頼性を確保することが
でき、この隣接部品や隣接回路等との間隔を小さくでき
る。
【0038】また、第1の導体25の端部及び第2の導
体23の端部が露出しているので、外部回路との接続が
容易となる。
【0039】また、電圧階級が6kV〜24kV程度の
中電圧クラスの開閉器では、隣接部品・回路との位置関
係にもよるが、絶縁体2の絶縁厚さと隣接部品との気中
絶縁距離によってコロナの発生しない配置が可能であ
る。しかし、隣接部品との距離が近い場合や、電圧階級
が高くなった場合はやはりコロナ対策が困難になってく
る。この固体絶縁開閉器1は、絶縁体2の表面に導電層
43が密着して設けられており、この導電層43が固定
子18に接続されているので、導電層43は固定子18
と同電位になり、また、絶縁体2及び導電層43の間に
隙間が存在せず、コロナは発生しない。従って、隣接部
品との配置にかかわらずコロナの発生しない固体絶縁開
閉器1を実現することができる。
【0040】また、第1の可動子収納部48及び第2の
可動子収納部50は、非磁性の金属容器であるので、そ
れぞれ充電可能部60及び非充電部61の電位となりつ
つ、しかも開閉永久磁石17及び操作コイル22による
磁路形成の妨害にもならない。従って、コロナ発生を防
止するとともに効率的に可動子16に駆動力を発生する
ことができる。
【0041】なお、絶縁容器52は、第1の可動子収納
部48及び第2の可動子収納部50の間の絶縁壁49が
第1の可動子収納部48に密着する固体絶縁物及びこの
固体絶縁物と第2の可動子収納部50との間に注入され
た絶縁油あるいはシリコンゲル等の液状の絶縁物であっ
ても、絶縁壁49が両側の第1の可動子収納部48及び
第2の可動子収納部50に密着していることとなるの
で、構わない。この場合、第1の可動子収納部48とな
る非磁性の金属容器の外周に固体絶縁物を注型し、これ
を第2の可動子収納部50となる非磁性の金属容器の中
に収納して固体絶縁物と第2の可動子収納部50との隙
間に絶縁油あるいはシリコンゲル等液状の絶縁物を注入
することによって隙間を無くして、絶縁容器52は作製
される。従って、より確実に絶縁壁49と第1の可動子
収納部48及び第2の可動子収納部50が密着すること
となる。
【0042】また、第2の可動子収納部50は、導電性
テープであっても、同様にコロナの発生を防止できるの
で、構わない。この場合、第1の可動子収納部48とな
る非磁性の金属容器の外周に固体絶縁物を注型して、さ
らにその外周に導電性テープを巻きつけて、絶縁容器5
2は作製される。従って、第2の可動子収納部50の形
成が容易になる。
【0043】また、第2の可動子収納部50は、導電性
塗料であっても構わない。この場合、第1の可動子収納
部48となる非磁性の金属容器の外周に固体絶縁物を注
型して、さらにその外周に導電性塗料を塗布して、絶縁
容器52は作製される。従って、同様に第2の可動子収
納部50の形成が容易になる。
【0044】また、第2の可動子収納部50は、絶縁壁
49外側表面に付着した導電性の層であっても構わな
い。この場合、第1の可動子収納部48となる非磁性の
金属容器の外周に固体絶縁物を注型して、さらにその外
周にアルミ等の金属を溶射して、絶縁容器52は作製さ
れる。従って、同様に第2の可動子収納部50の形成が
容易になる。
【0045】また、図5は、真空スイッチ側壁9を露出
させた構成の固体絶縁開閉器を示す縦断面図であるが、
図5に示すように、真空スイッチ側壁9は絶縁性を有す
るので、この真空スイッチ側壁9を露出させて、絶縁体
2が第2の導体側絶縁体55と第1の導体側絶縁体56
とからなるようにしても構わない。このとき、絶縁容器
52は第1の導体側絶縁体56の一部となっている。従
って、充電可能部60の充電され得る部分が第1の導体
25の端部及び第2の導体23の端部を除き絶縁体2に
より覆われたことになり、絶縁体2の必要量を削減する
ことができるとともに絶縁信頼性も維持できる。
【0046】また、図6は、絶縁体2が絶縁容器52の
沿面端部を覆った固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図
であるが、図6に示すように、絶縁体2は、絶縁容器5
2と、絶縁容器52の沿面端部の周囲の充電可能部60
及び非充電部61を覆っている境界絶縁体57とから構
成されるようにしても構わない。このことから、充電可
能部60と非充電部61との間に十分に絶縁体2が介在
し、充電可能部60と非充電部61との距離を実質増加
させたことになるので、コロナは発生しない。従って、
隣接部品あるいは隣接回路等との距離を十分とって調整
すれば、さらに絶縁体2の必要量を削減することができ
る。
【0047】また、図7に示すように、固体絶縁開閉器
1は、例えばゴム等の弾性材料で作製された応力緩和層
65が固定子18の周囲に設けられた構成としても構わ
ない。このような構成とすると、応力緩和層65によっ
て可動子16が移動して絶縁容器52に衝突することに
よって可動子16、絶縁容器52及び固定子18に圧縮
応力が発生することを抑えて、圧縮応力によってこれら
が破損したり、変形したりして可動子16が所定の動作
をすることができなくなる可能性が小さくなる。
【0048】また、図7に示すように、固体絶縁開閉器
1は、さらに、絶縁体2が絶縁容器52と、充電可能部
60及び非充電部61を一体として全体を覆った包括絶
縁体66とからなり、その包括絶縁体66の表面に導電
層67を設け、この導電層67を接地した構成として
も、コロナが発生せず隣接部品等との絶縁信頼性が向上
するので、構わない。なお、第1の導体25の端部及び
第2の導体23の端部は露出しており、操作コイル22
の通電用引出線は外部に引き出されている。
【0049】実施の形態2.図8は、本発明の実施の形
態2に係る固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。コイルばね45は、第2の電極7を第1の電極6に
圧接する方向に可動子16を押す圧縮ばねである。コイ
ルばね45は、第1の電極6と第2の電極7の接触に関
し、必要とされる接圧を保持する手助けをする。
【0050】一方、図8の構成において、コイルばね4
5を可動子16を引っ張るばねとして用いることも可能
である。このような構成を用いると、開閉器の開極時の
電磁石の働きを補助し、開極速度を速くすることができ
る。
【0051】このような構成の固体絶縁開閉器において
は、第2の電極7を第1の電極6に圧接するように可動
子16を押すコイルばね45を、操作ロッド13の軸線
上で可動子16と絶縁容器52との間に縮設している。
そのため、閉極時に必要な接圧を与える開閉永久磁石1
7の力を補助し、接圧保持における永久磁石磁気回路の
負担を軽減できる。
【0052】また、第2の電極7を第1の電極6から引
き離すように可動子16を引っ張るばね45を、操作ロ
ッド13の軸線上で可動子16と絶縁容器52との間に
有しても構わない。この場合、開極時の電磁石の働きを
補助し、開極速度を増すことができる。
【0053】実施の形態3.図9は、本発明の実施の形
態3に係る固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。固定子18には開極状態及び閉極状態の保持を行う
開閉永久磁石17は設けられていない。本実施の形態に
おいては、開極状態及び閉極状態を保持するために可動
子16の反真空スイッチ27側に新たに可動子16に接
続された開閉保持機構68を構成する。
【0054】この開閉保持機構68は、可動子16に接
続された第2の可動子であるラッチ可動子69と、この
ラッチ可動子69の可動子16側に設けられた閉極固定
子70、及び可動子69の反閉極固定子70側に設けら
れた開極固定子71からなる第2の固定子であるラッチ
固定子72と、閉極固定子70に設けられた閉極永久磁
石73と、開極固定子71に設けられた開極永久磁石7
4とを有している。
【0055】ラッチ可動子69は、ラッチロッド75を
介して可動子16に電気的・機械的に接続されている。
また、この開閉保持機構68は、閉極状態においては、
主として閉極永久磁石73による永久磁石磁気回路がラ
ッチ可動子69と、閉極固定子70とにより形成され、
開極状態においては、主として開極永久磁石74による
永久磁石磁気回路がラッチ可動子69と、開極固定子7
1とにより形成される。即ち、第2の電極7が閉極位置
に来たときに、開極永久磁石73によりこの閉極状態が
保持され所定の接圧を発生するものとされている。ま
た、第2の電極7が開極位置に達したときに、開極永久
磁石74によりこの開極状態が保持され所定の開極保持
力を発生するものとされている。
【0056】上述のこの開閉保持機構68は、絶縁体2
に密着した金属などの導電性材料で作られた保持機構容
器76の内部に収納され、この開閉保持機構68は保持
機構容器76とともに充電可能部60と同電位になるよ
うに第2の電極7に電気的に接続されている。
【0057】なお、閉極永久磁石73あるいは開極永久
磁石74は、上記と同様の効果を発生する磁気回路を構
成する場所であれば、どの位置に配置してもよい、即
ち、ラッチ可動子69に配置することも可能である。
【0058】このような構成の固体絶縁開閉器において
は、閉極状態では閉極永久磁石73による吸引力で、開
極状態では開極永久磁石74による吸引力で、それぞれ
ラッチ可動子69を吸引しているので、真空スイッチ2
7の開極保持、閉極保持を行うことができる。
【0059】また、開閉保持機構68は、第1の電極部
材8と電気的に接続されている。このような構成にする
ことのより、この開閉保持機構68の各構成要素間のコ
ロナが防止され、信頼性の優れた開閉器を実現すること
ができる。
【0060】また、この開閉保持機構68を絶縁体2に
密着した導電性の保持機構容器76に収納しているの
で、充電可能部60が中高電圧部に接続された場合で
も、周囲の低電位部分との間に隙間がないことから、コ
ロナは発生せず、信頼性の優れた開閉器を実現すること
ができる。
【0061】実施の形態4.図10は、本発明の実施の
形態4に係る固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。コイルばね77は、第2の電極7を第1の電極6に
圧接する方向にラッチ可動子69を押す圧縮ばねであ
る。コイルばね77は、第1の電極6と第2の電極7の
接触に関し、必要とされる接圧を保持する手助けをす
る。
【0062】一方、図10の構成において、コイルばね
77をラッチ可動子69を引っ張るばねとして用いるこ
とも可能である。このような構成を用いると、開閉器の
開極時の電磁石の働きを補助し、開極速度を速くするこ
とができる。
【0063】このような構成の固体絶縁開閉器において
は、第2の電極7を第1の電極6に圧接するようにラッ
チ可動子69を押すコイルばね77を、操作ロッド13
の軸線上でラッチ可動子69と開極固定子71との間に
縮設している。そのため、閉極時に必要な接圧を与える
閉極永久磁石17の力を補助し、接圧保持における永久
磁石磁気回路の負担を軽減できる。
【0064】また、第2の電極7を第1の電極6から引
き離すようにラッチ可動子69を引っ張るコイルばね7
7を、操作ロッド13の軸線上でラッチ可動子69と開
極固定子71との間に有しても構わない。この場合、開
極時の電磁石の働きを補助し、開極速度を増すことがで
きる。
【0065】実施の形態5.図11は、本発明の実施の
形態5に係る固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。図12は図11のXII−XII線に沿う矢視断面図であ
る。本実施の形態においては、開閉保持装置78は、一
端部が可動子16に接続された接続ロッド75と、この
接続ロッド75の他端部が可動部リンク80を介して接
続された皿ばね79とを有している。この開閉保持機構
78は絶縁体2に密着した導電性の保持機構容器76に
収納されている。この保持機構容器76は、第1の可動
部収納容部48に電気的に接続されている。
【0066】皿ばね79は、弾性部材であり外力が働か
ない状態での形状は傘状である。その頂点に可動部リン
ク80が回動自在に接続されている。この皿ばね79の
周縁部は保持機構容器76の内面に固定された固定部リ
ンク81に回動自在に接続されている。この皿ばね79
は、閉極動作の途中に開極方向から閉極方向に付勢の向
きが変化し、開極動作の途中に閉極方向から開極方向に
付勢の向きが変化する非線形特性を有している。
【0067】即ち、この開閉保持機構78は、皿ばね7
9により図11に示す閉極状態では閉極方向(図では上
向き)に付勢しており、開極動作が始まると、操作コイ
ル22の電磁力により可動子16が開極方向(図では下
方向)に移動し始め、それとともに接続ロッド75及び
可動部リンク80も開極方向に移動し始める。皿ばね7
9は、その弾性力によって閉極方向側のもとの頂点に復
帰しようとするが、これに抗して可動部リンク80の移
動とともに頂点が押し込まれ、皿ばね79自体の形状が
変化していく。可動部リンク80が固定部リンク81を
含む面より反対側にまで移動すると、皿ばね79は開極
方向側に頂点を形成しようとし反対向きに力が発生す
る。この力によって開極動作の速度が増加し、可動子1
6が絶縁容器52内面に接触したところで開極動作が完
了する。このとき、皿ばね79は開極方向に付勢した状
態を保持している。閉極動作は開極動作と同様の原理に
より行われる。
【0068】従って、実施の形態4と同様の効果を奏す
るとともに、簡単な構成で、閉極状態の接圧保持力及び
開極状態の開極保持力の両方の力を発生することができ
る。
【0069】実施の形態6.図13は本発明の実施の形
態6に係る固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。本実施の形態おいては、絶縁体2は、固体絶縁物を
3相一括配置で一体注型したものである。このような構
成とすることにより、隣り合う固体絶縁開閉器の絶縁体
2と共通部分ができるので、全体のサイズは単相で一体
注型したものを3つ並べるより小さくできる。
【0070】なお、この配置は横に3つを並べたもので
あるが、上方からみて三角形になるようにするなど、い
ろいろな配置が可能である。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、この発明
に係る固体絶縁開閉器は、真空容器の内部で固定された
第1の電極、前記第1の電極に対して接離可能に設けら
れた第2の電極、一端部が前記第2の電極に設けられて
いるとともに他端部が前記真空容器から延出した第1の
電極部材を有し、前記第2の電極が前記第1の電極部材
の軸線方向に往復移動することにより開閉動作を行う真
空スイッチ、前記第1の電極部材の他端部に一端部が直
接接続された操作ロッド、及び前記操作ロッドの他端部
に固定された第1の可動子、を有する充電可能部と、前
記第1の可動子の周囲に設けられ、通電されることによ
り前記第1の可動子を往復移動させる操作コイル、及び
前記操作コイルを覆った第1の固定子、を有する非充電
部とを備え、前記充電可能部と前記非充電部との間に絶
縁体が介在し、前記絶縁体の一部は、前記第1の可動子
と前記非充電部との間で、前記真空スイッチの運転電圧
に耐えうる絶縁壁を有する絶縁容器を構成しているの
で、前記第1の可動子を非充電とするために必要であっ
た絶縁ロッドを無くすことができるので、軸線方向の長
さが小さくなってコンパクトとなり、前記絶縁体ととも
に前記絶縁容器が前記充電可能部を覆い汚損に対しても
絶縁性を維持できる。
【0072】また、外部回路に固定接続される第1の導
体、前記第1の導体に電気的に接続され、前記操作ロッ
ドの側面に摺動接触する摺動接触体を備え、前記第1の
導体と前記操作ロッドとは、前記摺動接触体を介して電
気的に接続されているので、可撓導体のように金属疲労
を起こしにくい。
【0073】また、前記絶縁容器は、前記絶縁壁の前記
可動子側に前記絶縁壁に密着して設けられた導電性の第
1の可動子収納部と、前記絶縁壁の前記非充電部側に前
記絶縁壁に密着して設けられた導電性の第2の可動子収
納部とを有しているので、コロナが発生する隙間が存在
せず、コロナの発生を防止できる。
【0074】また、前記充電可能部は、前記絶縁容器の
内側において、前記可動子の前記真空スイッチ側に設け
られた固定部材を有し、前記第1の固定子は、前記第1
の可動子の反固定部材側に配置されている固定対向部
と、前記固定対向部の周縁から軸線方向に延設された固
定側壁部とを有しており、前記固定側壁部には、開閉永
久磁石が配置され、前記開閉永久磁石による永久磁石磁
気回路は、閉極状態においては、主として前記第1の可
動子と、前記固定部材と、前記固定側壁部とにより形成
され、開極状態においては、主として前記第1の可動子
と、前記固定対向部と、前記固定側壁部とにより形成さ
れるので、前記真空スイッチの開極状態及び閉極状態を
保持できる。
【0075】また、前記操作ロッドの軸線上で、前記第
1の可動子と前記絶縁容器との間にばねが介在し、前記
ばねは、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付勢さ
れているので、開閉動作を速くできる。
【0076】また、前記第1の可動子に接続された第2
の可動子と、前記第2の可動子の前記第1の可動子側に
設けられた閉極固定子、及び前記第2の可動子の反閉極
固定子側に設けられた開極固定子からなる第2の固定子
と、前記閉極固定子に設けられた閉極永久磁石と、前記
開極固定子に設けられた開極永久磁石とを有し、閉極状
態においては、主として前記閉極永久磁石による永久磁
石磁気回路が前記第2の可動子と、前記閉極固定子とに
より形成され、開極状態においては、主として前記開極
永久磁石による永久磁石磁気回路が前記第2の可動子
と、前記開極固定子とにより形成される開閉保持機構を
備え、前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に前記
絶縁体が介在しているので、前記真空スイッチの開極状
態及び閉極状態を保持できる。
【0077】また、前記操作ロッドの軸線上で、前記第
2の可動子と前記第2の固定子との間にばねが介在し、
前記ばねは、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付
勢されているので、開閉動作を速くできる。
【0078】また、閉極動作の途中で開極方向から閉極
方向に付勢の向きが変化し、開極動作の途中で閉極方向
から開極方向に付勢の向きが変化する非線形特性のばね
を有している開閉保持機構が前記第1の可動子に接続さ
れており、前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に
前記絶縁体が介在しているので、簡単な構成で前記真空
スイッチの開極状態及び閉極状態を保持できる。
【0079】また、前記開閉保持機構は、前記絶縁体に
密着した導電性の容器に包囲されているので、コロナが
発生する隙間が存在せず、コロナの発生を防止できる。
【0080】また、第1の電極に電気的に接続され、外
部回路に固定接続される第2の導体を備え、前記充電可
能部は、前記第1の導体及び前記第2の導体のそれぞれ
の端部を露出させて全体が前記絶縁体に覆われているの
で、隣接する部品等との絶縁の信頼性が向上し、近接し
て前記固体絶縁開閉器を配置できる。
【0081】また、第1の電極に電気的に接続され、外
部回路に固定接続される第2の導体を備え、前記充電可
能部及び前記非充電部は、前記第1の導体及び前記第2
の導体のそれぞれの端部を露出させて、前記充電可能部
及び前記非充電部が一体となるように全体が前記絶縁体
に覆われているので、さらに隣接する部品等との絶縁の
信頼性が向上し、近接して前記固体絶縁開閉器を配置で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る固体絶縁開閉器
の構成を示す縦断面図である。
【図2】 図1のII−II線に沿う矢視断面図である。
【図3】 操作ロッドと第1の導体との接触に摺動接触
を用いた例を示す図である。
【図4】 図3のIV−IV線に沿う矢視断面図である。
【図5】 真空スイッチ側壁を露出させた構成の固体絶
縁開閉器を示す縦断面図である。
【図6】 絶縁体が絶縁容器の沿面端部を覆った固体絶
縁開閉器の構成を示す縦断面図である。
【図7】 固定子の周囲に応力緩和層を設け、全体を絶
縁体で覆った固体絶縁開閉器の構成を示す縦断面図であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態2に係る固体絶縁開閉器
の構成を示す縦断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態3に係る固体絶縁開閉器
の構成を示す縦断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態4に係る固体絶縁開閉
器の構成を示す縦断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態5に係る固体絶縁開閉
器の構成を示す縦断面図である。
【図12】 図11のXII−XII線に沿う矢視断面図であ
る。
【図13】 本発明の実施の形態6に係る固体絶縁開閉
器の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 絶縁体、4 第2の電極部材、5 真空容器、6
第1の電極、7 第2の電極、8 第1の電極部材、1
3 操作ロッド、16 可動子(第1の可動子)、17
開閉永久磁石、18 固定子(第1の固定子)、18
a 固定対向部、18b 固定側壁部、19 固定部
材、22 操作コイル、23 第2の導体、25 第1
の導体、27 真空スイッチ、28 摺動接触部材(摺
動接触体)、45 コイルばね(ばね)、48 第1の
可動子収納部、49 絶縁壁、50第2の可動子収納
部、52 絶縁容器、60 充電可能部、61 非充電
部、68,78 開閉保持機構、69 ラッチ可動子
(第2の可動子)、70 閉極固定子、71 開極固定
子、72 ラッチ固定子(第2の固定子)、73 閉極
永久磁石、74 開極永久磁石、79 皿ばね(非線形
特性のばね)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 伸治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 竹内 敏惠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小山 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 中川 隆文 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山本 俊二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G028 AA08 DB06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器の内部で固定された第1の電
    極、前記第1の電極に対して接離可能に設けられた第2
    の電極、一端部が前記第2の電極に設けられているとと
    もに他端部が前記真空容器から延出した第1の電極部材
    を有し、前記第2の電極が前記第1の電極部材の軸線方
    向に往復移動することにより開閉動作を行う真空スイッ
    チ、 前記第1の電極部材の他端部に一端部が直接接続された
    操作ロッド、及び前記操作ロッドの他端部に固定された
    第1の可動子、を有する充電可能部と、 前記第1の可動子の周囲に設けられ、通電されることに
    より前記第1の可動子を往復移動させる操作コイル、及
    び前記操作コイルを覆った第1の固定子、を有する非充
    電部とを備え、 前記充電可能部と前記非充電部との間に絶縁体が介在
    し、 前記絶縁体の一部は、前記第1の可動子と前記非充電部
    との間で、前記真空スイッチの運転電圧に耐えうる絶縁
    壁を有する絶縁容器を構成していることを特徴とする固
    体絶縁開閉器。
  2. 【請求項2】 外部回路に固定接続される第1の導体、
    前記第1の導体に電気的に接続され、前記操作ロッドの
    側面に摺動接触する摺動接触体を備え、 前記第1の導体と前記操作ロッドとは、前記摺動接触体
    を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求
    項1に記載の固定絶縁開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁容器は、前記絶縁壁の前記可動
    子側に前記絶縁壁に密着して設けられた導電性の第1の
    可動子収納部と、前記絶縁壁の前記非充電部側に前記絶
    縁壁に密着して設けられた導電性の第2の可動子収納部
    とを有していることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の固定絶縁開閉器。
  4. 【請求項4】 前記充電可能部は、前記絶縁容器の内側
    において、前記可動子の前記真空スイッチ側に設けられ
    た固定部材を有し、 前記第1の固定子は、前記第1の可動子の反固定部材側
    に配置されている固定対向部と、前記固定対向部の周縁
    から軸線方向に延設された固定側壁部とを有しており、 前記固定側壁部には、開閉永久磁石が配置され、前記開
    閉永久磁石による永久磁石磁気回路は、閉極状態におい
    ては、主として前記第1の可動子と、前記固定部材と、
    前記固定側壁部とにより形成され、開極状態において
    は、主として前記第1の可動子と、前記固定対向部と、
    前記固定側壁部とにより形成されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の固体絶縁開閉器。
  5. 【請求項5】 前記操作ロッドの軸線上で、前記第1の
    可動子と前記絶縁容器との間にばねが介在し、前記ばね
    は、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付勢されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の固体絶縁開閉
    器。
  6. 【請求項6】 前記第1の可動子に接続された第2の可
    動子と、前記第2の可動子の前記第1の可動子側に設け
    られた閉極固定子、及び前記第2の可動子の反閉極固定
    子側に設けられた開極固定子からなる第2の固定子と、
    前記閉極固定子に設けられた閉極永久磁石と、前記開極
    固定子に設けられた開極永久磁石とを有し、 閉極状態においては、主として前記閉極永久磁石による
    永久磁石磁気回路が前記第2の可動子と、前記閉極固定
    子とにより形成され、開極状態においては、主として前
    記開極永久磁石による永久磁石磁気回路が前記第2の可
    動子と、前記開極固定子とにより形成される開閉保持機
    構を備え、 前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に前記絶縁体
    が介在していることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の固体絶縁開閉器。
  7. 【請求項7】 前記操作ロッドの軸線上で、前記第2の
    可動子と前記第2の固定子との間にばねが介在し、前記
    ばねは、閉極方向あるいは開極方向のいずれかに付勢さ
    れていることを特徴とする請求項6に記載の固体絶縁開
    閉器。
  8. 【請求項8】 閉極動作の途中で開極方向から閉極方向
    に付勢の向きが変化し、開極動作の途中で閉極方向から
    開極方向に付勢の向きが変化する非線形特性のばねを有
    している開閉保持機構が前記第1の可動子に接続されて
    おり、 前記開閉保持機構は、前記非充電部との間に前記絶縁体
    が介在していることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の固体絶縁開閉器。
  9. 【請求項9】 前記開閉保持機構は、前記絶縁体に密着
    した導電性の容器に包囲されていることを特徴とする請
    求項6又は請求項8に記載の固体絶縁開閉装置。
  10. 【請求項10】 第1の電極に電気的に接続され、外部
    回路に固定接続される第2の導体を備え、 前記充電可能部は、前記第1の導体及び前記第2の導体
    のそれぞれの端部を露出させて全体が前記絶縁体に覆わ
    れていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の固体絶縁開閉器。
  11. 【請求項11】 第1の電極に電気的に接続され、外部
    回路に固定接続される第2の導体を備え、 前記充電可能部及び前記非充電部は、前記第1の導体及
    び前記第2の導体のそれぞれの端部を露出させて、前記
    充電可能部及び前記非充電部が一体となるように全体が
    前記絶縁体に覆われていることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の固体絶縁開閉器。
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