JP2003015425A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003015425A
JP2003015425A JP2001199866A JP2001199866A JP2003015425A JP 2003015425 A JP2003015425 A JP 2003015425A JP 2001199866 A JP2001199866 A JP 2001199866A JP 2001199866 A JP2001199866 A JP 2001199866A JP 2003015425 A JP2003015425 A JP 2003015425A
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JP2001199866A
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Isao Takasu
勲 高須
Yasushi Matsune
泰 真常
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な加工工程や煩雑な操作を必要とせずに
容易に、潜像保持体と現像剤供給手段との間隙の幅を均
一に、かつ、所定の幅に正確に保持し、濃度が均一で、
高画質な画像を得ることを目的とする。 【解決手段】 現像装置4は、収納容器41と、現像ロ
ーラ42と、スクイーズローラ43と、ガイドリング4
4と、ガイドリング45と、シャフト47と、シャフト
48とから構成される。ガイドリング44はその外周面
の一部が、潜像保持体1の両端部側面にある接触部11
bと接触して、潜像保持体1と現像ローラ42との間に
所定幅の間隙を形成するように設置される。又、ガイド
リング44は、基体44aと樹脂部44bとから構成さ
れる。樹脂部44bは、樹脂により形成され、潜像保持
体1と接触する接触部44cとなる。そして、ガイドリ
ング44が回転することにより、ガイドリング44の接
触部11bとの接触部44cに液体現像剤46が供給さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像を保持す
る潜像保持体に液体現像剤を供給して静電潜像を可視像
化する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体現像剤を用いて、潜像保持体上に形
成された静電潜像を可視像化する電子写真装置や静電気
録装置のような湿式の画像形成装置は、乾式の画像形成
装置では実現できない利点があり、近年その価値が見直
されている。乾式画像形成装置と比較した場合の湿式画
像形成装置の利点には、サブミクロンサイズの極めて微
細なトナー粒子を用いるため、高画質を実現できるこ
と、少量のトナー粒子で十分な画像濃度が得られるた
め、経済的に、印刷、例えばオフセット印刷と同等の質
感を実現できること、比較的低温でトナー粒子を用紙に
定着できるため省エネルギーを実現できること等があ
る。
【0003】湿式の画像形成装置は、前記潜像保持体上
に形成された静電潜像を可視像化するために、潜像保持
体に液体現像剤を供給する現像ローラ等の現像剤供給手
段や、潜像保持体に供給された余剰の液体現像剤を除去
するスクイーズローラ等の現像剤除去手段を備えてい
る。現像ローラやスクイーズローラは、潜像保持体と所
定の間隙を設けて設置される。
【0004】当該間隙は、次のような方法により所定の
幅を保持している。現像ローラやスクイーズローラを回
転させるシャフトの両端に、ステンレス等の金属により
形成されたガイドリングを取り付ける。そして、当該ガ
イドリングが潜像保持体表面と接触して、潜像保持体と
現像ローラやスクイーズローラとの間に所定幅の間隙を
形成するように、ガイドリングを設置する。
【0005】しかし、このような方法では、潜像保持体
表面のガイドリングとの接触部分が、ガイドリングと摩
擦をおこして摩耗し、その結果、間隙の幅が変動してし
まい、所定幅の間隙を保持することが困難であった。こ
のような問題を解決するために、特開昭63−2088
50号に、潜像保持体表面の両端部のガイドリングとの
接触部分に、当該接触部分の耐摩耗性向上のために、多
孔質酸化アルミニウム層を設けた画像形成装置が提案さ
れている。又、特開平9―204101号には、前記間
隙の幅を検出するレーザを用いたセンサと、当該センサ
により検出された値が、所定の範囲に入るように現像ロ
ーラ等を移動させて制御する制御手段とを備え、潜像保
持体表面と接触するガイドリングを用いずに、前記間隙
を所定の幅に保持する画像形成装置が提案されている。
【0006】潜像保持体表面のガイドリングとの接触部
分が、ガイドリングと摩擦をおこして、その結果、間隙
の幅が変動してしまうと、当該間隙に存在する液体現像
剤の量が変化してしまう。又、潜像保持体と現像ローラ
との間に形成される電界の強さが変化する。その結果、
静電潜像側に移動し、静電潜像に付着するトナー粒子の
量に変動が生じてしまう。
【0007】更に、間隙が所定の幅に正確に保持されて
いない部分では、即ち、間隙の幅が小さすぎる部分で
は、現像ローラが、その回転により潜像保持体に付着し
たトナー粒子を削り取ってしまうという問題が生じる。
これらのことから、最終的に紙等の記録媒体上に形成さ
れる画像を、濃度が均一で、高画質な画像とすることが
できなくなる。
【0008】上記した潜像保持体表面のガイドリングの
接触部分に、多孔質酸化アルミニウム層を設けた画像形
成装置では、感光層形成前のアルミドラムに、アルマイ
ト処理部に削り加工し、アルマイト処理した後に、アモ
ルファスシリコン層を形成する等、煩雑な加工工程が必
要であるという問題があり、更に、アルマイト層の厚み
の制御も困難である実状がある。
【0009】又、上記レーザを用いたセンサと前記制御
手段により、前記間隙を所定の幅に保持する画像形成装
置では、画像形成装置内にセンサや制御手段を設ける必
要があり、更に、それらを制御する必要があった。その
ため、前記間隙の幅を保持するために、繁雑な操作が必
要であるという問題があった。又、それらが画像形成装
置内の場所を占有し、画像形成装置の小型化が図れない
という問題もあった。
【0010】又、スクイーズローラと潜像保持体との間
でも同様な問題が生じる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、煩雑な加工
工程や煩雑な操作を必要とせずに容易に、潜像保持体と
現像剤供給手段との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅
に正確に保持し、濃度が均一で、高画質な画像を得るこ
とを目的とする。又、他の発明は、煩雑な加工工程や煩
雑な操作を必要とせずに容易に、潜像保持体と現像剤除
去手段との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に正確に
保持し、余剰のトナー粒子が潜像保持体上に残留するこ
とを防止し、濃度が均一で、高画質な画像を得ることを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像形成装
置は、静電潜像を保持する潜像保持体と、当該潜像保持
体と間隙を設けて設置され、前記潜像保持体に分散媒お
よびトナー粒子を含有する液体現像剤を供給して前記静
電潜像を可視像化する現像剤供給手段と、前記可視像を
記録媒体に転写して当該記録媒体上に画像を形成する転
写手段と、前記潜像保持体と接触して設置され、前記潜
像保持体と前記現像剤供給手段との前記間隙を保持する
供給手段用間隙保持体とを備え、当該供給手段用間隙保
持体の前記潜像保持体との接触部を樹脂により形成し、
前記接触部に潤滑剤を供給したことを特徴とする。
【0013】このような本発明によれば、前記供給手段
用間隙保持体が前記潜像保持体と接触して設置されるこ
とにより、前記潜像保持体と前記現像剤供給手段との間
に、間隙が形成される。そして、潜像保持体に付着した
トナー粒子を削り取ることなく、前記現像剤供給手段に
よって、液体現像剤が潜像保持体と現像剤供給手段との
前記間隙に供給され、静電潜像の可視像化を行うことが
できる。
【0014】特に、樹脂は金属等に比べて柔らかいた
め、前記接触部を樹脂により形成することにより、潜像
保持体の供給手段用間隙保持体との接触部分の摩耗を低
減することができる。更に、前記接触部に、潤滑剤を供
給するため、潜像保持体と供給手段用間隙保持体の接触
部分の摩擦を減少させ、潜像保持体表面の摩耗をより一
層防止することができる。よって、画像形成作業を行っ
ても、長期にわたって、前記間隙の幅が変動しない。以
上のことから、容易に、かつ、長期にわたって、潜像保
持体と現像剤供給手段との間隙の幅を均一に、かつ、所
定の幅に正確に保持することができる。
【0015】その結果、前記間隙に存在する液体現像剤
の量を均一にできる。又、現像剤供給手段に、所定の現
像バイアス電圧をかけ、潜像保持体と現像剤供給手段と
の間に、液体現像剤に含まれるトナー粒子が電気泳動に
より、潜像保持体上に形成された静電潜像側に移動し、
静電潜像に付着するような電界を形成した場合、潜像保
持体と現像剤供給手段との間に形成される電界の強さを
均一にできる。よって、静電潜像側に移動し、静電潜像
に付着するトナー粒子の量を均一にできる。更に、間隙
が所定の幅に正確に保持されているため、現像剤供給手
段が、潜像保持体に付着したトナー粒子を削り取ってし
まったり、必要量のトナー粒子が静電潜像側に移動でき
ず、静電潜像に付着しないという問題を生じない。従っ
て、長期にわたって安定して、記録媒体上に形成される
画像を、濃度が均一で、高画質な画像とすることができ
る。
【0016】他の発明は、前記潜像保持体に供給された
前記分散媒の少なくとも一部を除去する現像剤除去手段
と、前記潜像保持体と接触して設置され、前記潜像保持
体と前記現像剤除去手段との前記間隙を保持する除去手
段用間隙保持体とを備える画像形成装置であって、除去
手段用間隙保持体の前記潜像保持体との接触部を樹脂に
より形成し、前記接触部に潤滑剤を供給したことを特徴
とする。
【0017】このような本発明によれば、前記除去手段
用間隙保持体が前記潜像保持体と接触して設置されるこ
とにより、前記潜像保持体と前記現像剤除去手段との間
に、間隙が形成される。そのため、潜像保持体に付着し
たトナー粒子を削り取ることなく、前記現像剤除去手段
によって、前記間隙に存在する余剰の液体現像剤を除去
できる。
【0018】特に、上記したように、前記接触部を樹脂
により形成することにより、潜像保持体の除去手段用間
隙保持体との接触部分の摩耗を低減することができる。
更に、前記接触部に、潤滑剤を供給するため、潜像保持
体と除去手段用間隙保持体の接触部分の摩擦を減少さ
せ、潜像保持体表面の摩耗をより一層防止することがで
きる。よって、画像形成作業を行っても、長期にわたっ
て、前記間隙の幅が変動しない。以上のことから、容易
に、かつ、長期にわたって、潜像保持体と現像剤除去手
段との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に正確に保持
することができる。
【0019】その結果、現像剤除去手段に、余剰のトナ
ー粒子を引きつける電位に設定されたバイアス電圧をか
け、潜像保持体と現像剤除去手段との間に、余剰のトナ
ー粒子が電気泳動により、現像剤除去手段側に移動し
て、現像剤除去手段に付着するような電界を形成した場
合、潜像保持体と現像剤除去手段との間に形成される電
界の強さを均一にできる。その結果、現像剤除去手段側
に移動し、現像剤除去手段に付着するトナー粒子の量を
均一にでき、余剰のトナー粒子の除去状況を均一にでき
る。更に、現像剤除去手段が、潜像保持体に付着したト
ナー粒子を削り取ってしまったり、余剰のトナー粒子が
現像剤除去手段側に移動できず、除去されないという問
題を生じない。従って、余剰のトナー粒子が潜像保持体
上に残留することを防止し、長期にわたって安定して、
記録媒体上に形成される画像を、濃度が均一で、高画質
な画像とすることができる。
【0020】又、前記潜像保持体表面において、前記静
電潜像が形成される部分と前記接触部が接触する部分と
を画成する画成部を備えるようにすることが好ましい。
潜像保持体表面において、静電潜像が形成される部分に
は、当該静電潜像を可視像化するために、液体現像剤が
供給される。一方、前記接触部と接触する部分には、潤
滑剤が供給される。そのため、前記画成部を備えること
により、液体現像剤が、前記接触部が接触する部分に流
入することや、潤滑剤が、前記静電潜像が形成される部
分に流入することを防止でき、液体現像剤と潤滑剤とが
混合することを防止できる。
【0021】尚、このような画成部を設けた場合には、
潤滑剤として潤滑油を用いることができる。潤滑油は潤
滑性向上の効果が高く、潜像保持体と供給手段用間隙保
持体や除去手段用間隙保持体との接触部分の摩擦の低減
効果が高いため、潜像保持体表面の摩耗をより一層防止
することができる。
【0022】又、前記潜像保持体は、導電性を有する基
体と、当該基体表面を覆う感光層とを備え、当該感光層
は、アモルファスシリコン薄膜により形成されることが
好ましい。アモルファスシリコン薄膜は、有機系の感光
層に比べて、耐摩耗性が高いため、潜像保持体の供給手
段用間隙保持体や除去手段用間隙保持体との接触部分の
摩耗をより低減することができ、前記間隙の幅の変動を
より一層抑えることができる。
【0023】前記潤滑剤は、前記液体現像剤であること
が好ましい。これによれば、液体現像剤をそのまま潤滑
剤として用いることができ、簡便である。又、潜像保持
体表面において、静電潜像が形成される部分と、前記接
触部と接触する部分に供給されるものが同じ成分とな
る。そのため、潤滑剤が、静電潜像が形成される部分に
流入し、液体現像剤が、前記接触部と接触する部分に流
入し、潤滑剤と液体現像剤とが混合しても、お互いに大
きな影響を及ぼすことはない。
【0024】又、前記潤滑剤は、前記液体現像剤に含ま
れる分散媒であることがより好ましい。上記したように
潤滑剤として、液体現像剤を用いた場合、液体現像剤に
含まれるトナー粒子が、供給手段間隙保持体や除去手段
間隙保持体に影響を及ぼすことがある。例えば、供給手
段間隙保持体や除去手段間隙保持体が、シャフトに取り
付けられ、当該シャフトを軸にして回転するようガイド
リングであった場合、シャフトとガイドリングの間にト
ナー粒子が侵入し、詰まることで、ガイドリングの回転
性能が低下する場合がある。
【0025】潤滑剤として、液体現像剤の分散媒を用い
れば、トナー粒子が含まれないため、そのようなトナー
粒子が、供給手段間隙保持体や除去手段間隙保持体に及
ぼす影響を回避することができる。更に、潤滑剤が液体
現像剤の分散媒であるため、潜像保持体表面において、
静電潜像が形成される部分に潤滑剤が流入し、液体現像
剤に潤滑剤が混入しても、液体現像剤の性能に大きな影
響を与えることなく、正常に静電潜像の可視像化を行う
ことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(第一の実施形態)以下、本発明
の第一の実施形態について図面を参照して説明する。図
1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図であ
る。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置
は、潜像保持体1と、帯電器2と、露光部3と、現像装
置4と、除電用露光部5と、転写装置6と、クリーニン
グ装置7と、除電装置8とから構成される。
【0027】潜像保持体1は、静電潜像を保持するもの
であり、潜像保持体1上に静電潜像が形成される。帯電
器2は、潜像保持体1の表面を均一に帯電させるもので
ある。帯電器2は、例えば、コロナ帯電器やスコロトロ
ン帯電器を用いることができる。露光部3は、画像変調
されたレーザビーム等により、均一に帯電された潜像保
持体1表面を露光し、潜像保持体1表面に静電潜像を形
成するものである。
【0028】現像装置4は、液体現像剤を潜像保持体1
表面に供給して、静電潜像に液体現像剤、又は、それに
含まれるトナー粒子を付着させ、潜像保持体1表面に形
成された静電潜像を可視像化するものである。除電用露
光部5は、前記可視像を全面露光して、余分な電荷を消
去するものである。除電用露光部5は、例えば、LED
等を用いることができる。転写装置6は、潜像保持体1
表面に形成された可視像を、紙等の記録媒体9に転写す
るものである。本実施形態では、転写装置6は、中間転
写ローラ61と、加圧ローラ62と、中間転写媒体クリ
ーナー63とから構成される。中間転写ローラ61は、
潜像保持体1に弾性圧接することで、潜像保持体1から
可視像を、一旦転写される中間転写媒体である。中間転
写ローラ61は、例えば、金属ローラを50〜2000
μm程度の厚さを持つ粘着性シリコーン等により被覆
し、ヒータを内蔵したもの等を用いることができる。
【0029】尚、中間転写媒体として、中間転写ローラ
61に替えて、中間転写ベルト261aを用いた中間転
写体261を用いてもよい。図2は、中間転写体261
を用いた転写装置26の正面図である。図2に示すよう
に、中間転写体261は、潜像保持体1から可視像を、
一旦転写される中間転写ベルト261aと、中間転写ベ
ルト261aを回転させる2つのテンションローラ26
1bとから構成される。尚、転写装置26は、中間転写
媒体を中間転写体261とした以外は、転写装置6と同
様であり、加圧ローラ62、中間転写媒体クリーナー6
3をそのまま用いることができる。
【0030】加圧ローラ62は、中間転写ローラ61等
の中間転写媒体上の可視像を記録媒体9に転写させるも
のであり、記録媒体9を介して中間転写媒体に圧接配置
されている。加圧ローラ62は、例えば、金属ローラを
50〜1000μm程度の粘着性シリコーン等により被
覆し、ヒータを内蔵したもの等を用いることができる。
中間転写媒体クリーナー63は、中間転写媒体表面に残
存したトナー粒子を除去するものであり、中間転写ロー
ラ61と接触するようにして設置される。クリーニング
装置7は、潜像保持体1表面を清掃するものであり、潜
像保持体表面に残存したトナー粒子を除去する。除電装
置8は、次の画像形成のために、潜像保持体1表面を除
電するものである。除電装置8は、例えば、除電ランプ
等を用いることができる。
【0031】このような画像形成装置を用いた画像形成
は、次のように行われる。まず、潜像保持体1の表面
が、帯電器2によって均一に帯電される。次に、露光部
3が、画像変調されたレーザビーム等により、均一に帯
電された潜像保持体1表面を露光し、潜像保持体1表面
に静電潜像を形成する。次に、現像装置4が、液体現像
剤を潜像保持体1表面に供給して、静電潜像に液体現像
剤、又は、それに含まれるトナー粒子を付着させ、潜像
保持体1表面に形成された静電潜像を可視像化する。
【0032】次に、除電用露光部5が、前記可視像を全
面露光して、余分な電荷を消去する。次に、潜像保持体
1から中間転写ローラ61へ可視像が一旦転写され、加
圧ローラ62により、中間転写ローラ61上の可視像が
紙等の記録媒体9に転写される。この潜像保持体1から
中間転写ローラ61の転写や、中間転写ローラ61から
記録媒体9への転写は、いずれも電界による転写又は圧
力による転写等により行うことができる。
【0033】又、液体現像剤は、一般に室温で紙等の記
録媒体9上に定着できるものも多いが、中間転写ローラ
61や加圧ローラ62を加熱して、圧力と熱とによる定
着を行ってもよい。このような画像形成プロセスは、例
えば、米国特許第5,570,173号や、同420,
675号等に開示されている。尚、可視像は、中間転写
ローラ61を用いずに、潜像保持体1から直接、記録媒
体9に転写してもよい。又、帯電器2、露光部3、現像
装置4を複数設け、複数の現像装置4が、それぞれ色の
異なるトナー粒子が分散された液体現像剤を供給して、
可視像化を行うことにより、潜像保持体1上に複数の色
のトナー粒子による可視像を形成し、フルカラー画像を
形成するようにしてもよい。
【0034】次に、本実施形態に係る潜像保持体1及び
現像装置4について、詳細に説明する。図3は、図1中
の矢印A方向から見た潜像保持体1及び現像装置4の側
面図であり、図4は、図1中の矢印B方向から見た潜像
保持体1及び現像装置4の側面図である。又、図5は、
図3及び図4中のX―X線断面図である。
【0035】図3〜図5に示すように、潜像保持体1
は、基体15と、感光層11と、蓋体12と、固定部材
13と、シャフト14とから構成される。基体15は導
電性を有し、一般に円筒状である。基体15は、例えば
金属等の導電性材料により形成される。感光層11は、
基体15の表面を覆うように形成される。感光層11
は、上記したような帯電、露光による静電潜像形成を担
う。感光層11は、光が照射されることにより導電性を
示す材料で形成され、例えば、有機感光体やアモルファ
スシリコン薄膜により形成される。尚、本実施形態で
は、感光層11はアモルファスシリコン薄膜により形成
される。アモルファスシリコン薄膜は、有機系の感光層
に比べて耐摩耗性が高く、潜像保持体1の摩耗をより低
減できるため好ましい。
【0036】蓋体12は、円筒状の基体15の開放され
た両端部を塞ぐものである。蓋体12は、例えば、アル
ミニウム等で形成することができる。固定部材13は、
シャフト14を蓋体12に固定するものである。シャフ
ト14は、潜像保持体1を回転させる回転軸である。蓋
体12を基体15の開放された両端部にはめ込んで取り
付け、シャフト14を蓋体12に取り付ける。そして、
固定部材13によりシャフト14を蓋体12に固定す
る。これにより、シャフト14を回転させることにより
回転する潜像保持体1となる。
【0037】図1、図5に示すように、現像装置4は、
収納容器41と、現像ローラ42と、スクイーズローラ
43と、ガイドリング44と、ガイドリング45と、シ
ャフト47と、シャフト48とから構成される。収納容
器41は、液体現像剤46を収納するものである。図
3、図4に示すように本実施形態では、収納容器41
は、ガイドリング44,45、現像ローラ42、スクイ
ーズローラ43が一括して収納される長さと幅を有する
ものを用いる。
【0038】現像ローラ42は、潜像保持体1と間隙を
設けて設置され、潜像保持体1に液体現像剤46を供給
して、静電潜像を可視像化する現像剤供給手段である。
現像ローラ42は、導電性を有する円筒状のローラであ
る。シャフト47は、現像ローラ42を回転させる回転
軸である。現像ローラ42は、シャフト47に取り付け
られ、回転可能な現像ローラ42となる。
【0039】ここで、潜像保持体1の表面は、静電潜像
が形成される部分(以下「画像形成部」という)11a
と、ガイドリング44,45が接触する部分(以下「接
触部」という)11bとに分けられる。図3に示すよう
に、現像ローラ42は、潜像保持体1の画像形成部11
aとの間に極小の間隙、具体的には、数十μm程の間隙
を設けて設置される。又、現像ローラ42は、円筒表面
の一部が、収納容器41に収納された液体現像剤46と
接触するようにも設置される。そして、現像ローラ42
は、図1に示す矢印の方向に回転し、接触している液体
現像剤46を表面吸着力で巻き上げ、更に、回転して、
前記間隙に液体現像剤46を供給する。
【0040】そして、現像ローラ42に、所定の、例え
ば、600V程度の現像バイアス電圧をかける。これに
より、潜像保持体1の画像形成部11aと現像ローラ4
2との間に、当該間隙内に満たされた液体現像剤46に
含まれるトナー粒子が、電気泳動により潜像保持体1上
に形成された静電潜像側に移動し、即ち、露光を受けた
部分に移動して、静電潜像に付着するような電界を形成
する。これにより、静電潜像が可視像化される。同時
に、潜像保持体1の露光を受けていない部分と現像ロー
ラ42との間には、トナー粒子が現像ローラ42側に移
動するような電界が形成される。
【0041】尚、図6に示すように、現像ローラ42と
接触するようにして、クリーニングローラ49を設置し
てもよい。クリーニングローラ49は、可視像化の工程
で、現像ローラ42が回転するのに伴って、現像ローラ
42をクリーニングするものである。クリーニングロー
ラ49は、収納容器41内に設置することができる。
【0042】スクイーズローラ43は、潜像保持体1と
間隙を設けて設置され、上記可視像化の工程で、潜像保
持体1に供給された液体現像剤46に含有される分散媒
の少なくとも一部を除去する現像剤除去手段である。ス
クイーズローラ43は、導電性を有する円筒状のローラ
である。シャフト48は、スクイーズローラ43を回転
させる回転軸である。スクイーズローラ43は、シャフ
ト48に取り付けられ、回転可能なスクイーズローラ4
3となる。
【0043】図4に示すように、スクイーズローラ43
は、潜像保持体1の画像形成部11aとの間に極小の間
隙、具体的には、数十μm程度の間隙を設けて設置され
る。スクイーズローラ43と潜像保持体1との間に設け
られる間隙は、現像ローラ42と潜像保持体1との間に
設けられる間隙の幅よりも小さい幅とすることが好まし
い。又、スクイーズローラ43は、円筒表面の一部が、
収納容器41に収納された液体現像剤46と接触するよ
うにも設置される。
【0044】静電潜像に付着し、可視像化を行うトナー
粒子以外の余剰のトナー粒子は、潜像保持体1の画像形
成部11aとの間隙に存在する液体現像剤46中に浮遊
している。スクイーズローラ43に、当該余剰のトナー
粒子を引きつける電位に設定されたバイアス電圧をか
け、潜像保持体1の画像形成部11aとスクイーズロー
ラ43との間に、余剰のトナー粒子が、電気泳動により
スクイーズローラ43側に移動して、スクイーズローラ
43に付着するような電界を形成する。これにより、余
剰のトナー粒子は、スクイーズローラ43表面に集中す
る。そして、スクイーズローラ43は、図1に示す矢印
の方向に回転して、潜像保持体1上より余剰のトナー粒
子を離し、又、前記間隙に存在する液体現像剤46を表
面張力で巻き込む。そして、スクイーズローラ43は、
更に回転して、収納容器41内の液体現像剤46に接触
して、トナー粒子や液体現像剤46を収納容器41内の
液体現像剤46の中に落とす。落とされた余剰のトナー
粒子や液体現像剤46は再利用される。
【0045】尚、図7に示すように、スクイーズローラ
43と接触するようにして、ブレード50を設置しても
よい。ブレード50は、スクイーズローラ43に付着し
たトナー粒子を除去するものである。スクイーズローラ
43が回転するのに伴って、スクイーズローラ43表面
に接触したブレード50が、付着したトナー粒子を掻き
落とす。
【0046】ガイドリング44は、潜像保持体1と接触
して設置され、潜像保持体1と現像ローラ42等の現像
剤供給手段との間に設けられた間隙を保持する供給手段
用間隙保持体である。ガイドリング45は、潜像保持体
1と接触して設置され、潜像保持体1とスクイーズロー
ラ43等の現像剤除去手段との間に設けられた間隙を保
持する除去手段用間隙保持体である。図3、図4に示す
ように、ガイドリング44,45は2つずつ用意され
る。ガイドリング44は、シャフト47の現像ローラ4
2の外側の位置に取り付けられる。ガイドリング45
は、シャフト48のスクイーズローラ43の外側の位置
に取り付けられる。
【0047】又、ガイドリング44,45は、シャフト
47,48を回転軸にして回転可能なように、シャフト
47,48にそれぞれ取り付けられる。ガイドリング4
4,45は、円盤状である。ガイドリング44はその外
周面の一部(以下「接触部」という)44cが、潜像保
持体1の両端部側面にある接触部11bと接触して、潜
像保持体1と現像ローラ42との間に所定幅の間隙を形
成するように設置される。同様に、ガイドリング45は
その外周面の一部(以下「接触部」という)45cが、
潜像保持体1の両端部側面にある接触部11bと接触し
て、潜像保持体1とスクイーズローラ43との間に所定
幅の間隙を形成するように設置される。このようにし
て、ガイドリング44,45は、それぞれの所定幅の間
隙を保持する。
【0048】又、ガイドリング44,45は、その外周
面の他の部分が、収納容器41に収納された液体現像剤
46と接触するようにも設置される。そして、ガイドリ
ング44,45は、回転し、接触している液体現像剤4
6を表面吸着力で巻き上げ、更に、回転して、ガイドリ
ング44,45の接触部11bとの接触部44c,45
cに液体現像剤46を供給する。
【0049】図5に示すように、ガイドリング44,4
5は、基体44a,45aと樹脂部44b,45bとか
ら構成される。基体44a,45aは、ガイドリング4
4,45をシャフト47,48に取り付けるためのもの
であり、樹脂部44b,45bを支持するものである。
基体44a,45aは円盤状で、その半径は、ガイドリ
ング44,45の半径よりも樹脂部44b,45bの厚
さだけ小さく設定される。又、基体44a,45aの中
心には、シャフト47,48を挿入可能な貫通孔が形成
される。基体44a,45aは、例えば、ステンレス等
の金属により形成することができる。
【0050】樹脂部44b,45bは、樹脂により形成
される部分であり、接触部44c,45cとなる部分で
ある。樹脂部44b,45bは、リング状である。樹脂
部44b,45bの内周は、内側に基体44a,45a
をはめ込むことができるように、基体44a,45aの
外周とほぼ一致する。そして、樹脂部44b,45b
は、基体44a,45aの外周面を覆うように、基体4
4a,45aの外側に取り付けられる。このように、ガ
イドリング44,45の接触部11bとの接触部44
c,45cを樹脂により形成することにより、潜像保持
体1の接触部11bの摩耗を低減することができる。特
に、エンジニアリングプラスチックは精度良く加工でき
るため、ガイドリング44,45が、潜像保持体1と接
触して設置されることにより形成する潜像保持体1と現
像ローラ42との間隙の幅や、潜像保持体1とスクイー
ズローラ43との間隙の幅を、正確に、均一な所定の幅
とできる。
【0051】エンジニアリングプラスチックとしては、
例えば、ポリアセタール(POM)、ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、フッ素系樹脂であるポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テ
トラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン重
合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン
(PCTTE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレ
ン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライ
ド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等
を用いることができる。用いる樹脂は、潜像保持体1表
面の摩耗を防止する観点から適度に柔らかく、又、容易
に精度良く加工する観点から、適度に硬度の高いものが
好ましい。ポリアセタールは、適度な硬度を持つため特
に好ましい。
【0052】液体現像剤46は、静電保持体1の画像形
成部11aに形成された静電潜像に付着し、静電潜像を
可視像化するものである。又、液体現像剤46は、ガイ
ドリング44,45の接触部11bとの接触部44c,
45cに供給される潤滑剤としても用いられ、潜像保持
体1の接触部11bの摩擦を減少させ、潜像保持体1表
面の摩耗をより一層防止することができる。本実施形態
では、上記したように、ガイドリング44,45が、回
転することにより、ガイドリング44,45の接触部1
1bとの接触部44c,45cに液体現像剤46が供給
される。
【0053】液体現像剤46は、分散媒にトナー粒子を
分散させたものである。分散媒は、電気抵抗値が高い有
機溶媒や絶縁性の有機溶媒等を用いることができる。分
散媒は、例えば、イソパラフィン系溶剤に属するものを
用いることができ、脂肪族飽和炭化水素やイソドデカン
等を主成分とするものを用いることができる。例えば、
エクソンモービル化学社の商品名アイソパーG、アイソ
パーH、アイソパーL等を用いることができる。
【0054】又、トナー粒子は、カーボンブラック、イ
エロー顔料、マゼンタ顔料、シアン顔料等を添加した樹
脂等を用いることができる。樹脂は、例えば、アクリル
系樹脂等を用いることができ、必要に応じて電荷制御剤
(金属石鹸)や界面活性剤を添加してもよい。トナー粒
子はその粒径が大きすぎると、シャフト47,48と基
体44a,45aの中心に形成されたシャフト47,4
8を挿入可能な貫通孔との間に、トナー粒子が侵入した
場合に目詰まりをおこしやすく、ガイドリング44,4
5の回転性能を低下させてしまうおそれがある。又、ト
ナー粒子の粒径が大きすぎると、トナー粒子がガイドリ
ング44,45の接触部44c,45cと、潜像保持体
1の接触部11bとの間に侵入した場合に、潜像保持体
1と現像ローラ42との間隙の幅や、潜像保持体1とス
クイーズローラ43との間隙を変動させてしまうおそれ
がある。そのため、トナー粒子の粒径は、0.5〜1.
0μmが好ましい。
【0055】又、液体現像剤46の濃度、即ち、液体現
像剤46に含まれるトナー粒子含有量は、0.5〜5.
0重量%であることが好ましい。液体現像剤46の濃度
が0.5重量%以上であると、高画質な画像を得るため
に必要な可視像の濃度を維持でき、最終的に記録媒体9
に形成される画像を高画質に維持することができる。
又、液体現像剤46の濃度が5.0重量%以下である
と、シャフト47,48と基体44a,45aの中心に
形成されたシャフト47,48を挿入可能な貫通孔との
間に侵入するトナー粒子の量を、目詰まりをおこしにく
い範囲にとどめ、ガイドリング44,45の回転性能を
維持することができる。
【0056】このような本実施形態に係る画像形成装置
によれば、ガイドリング44,45は、樹脂部44b,
45bを備え、ガイドリング44,45の接触部11b
との接触部44c,45cは樹脂により形成される。そ
のため、潜像保持体1の接触部11bの摩耗を低減する
ことができる。
【0057】更に、ガイドリング44,45の接触部1
1bとの接触部44c,45cに、液体現像剤46が潤
滑剤として供給される。そのため、潜像保持体1の接触
部11bと、ガイドリング44,45の接触部44c,
45cとの摩擦を減少させ、潜像保持体1の接触部11
bの摩耗をより一層防止することができる。よって、画
像形成作業を行っても、長期にわたって間隙の幅が変動
しない。以上のことから、容易に、かつ、長期にわたっ
て、潜像保持体1と現像ローラ42との間隙の幅を均一
に、かつ、所定の幅に正確に保持することができる。
【0058】その結果、間隙に存在する液体現像剤46
の量を均一にできる。又、現像ローラ42に、所定の現
像バイアス電圧をかけ、潜像保持体1と現像ローラ42
との間に、液体現像剤46に含まれるトナー粒子が電気
泳動により、潜像保持体1上に形成された静電潜像側に
移動し、静電潜像に付着するような電界を形成した場
合、潜像保持体1と現像ローラ42との間に形成される
電界の強さを均一にできる。よって、静電潜像側に移動
し、静電潜像に付着するトナー粒子の量を均一にでき
る。更に、間隙が所定の幅に正確に保持されているた
め、現像ローラ42が、潜像保持体1に付着したトナー
粒子を削り取ってしまったり、必要量のトナー粒子が静
電潜像側に移動できず、静電潜像に付着しないという問
題を生じない。従って、長期にわたって安定して、記録
媒体9上に形成される画像を、濃度が均一で、高画質な
画像とすることができる。
【0059】又、容易に、潜像保持体1とスクイーズロ
ーラ43との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に正確
に保持することができる。その結果、スクイーズローラ
43に、余剰のトナー粒子を引きつける電位に設定され
たバイアス電圧をかけ、潜像保持体1とスクイーズロー
ラ43との間に、余剰のトナー粒子が電気泳動により、
スクイーズローラ43側に移動して、スクイーズローラ
43に付着するような電界を形成した場合、潜像保持体
1とスクイーズローラ43との間に形成される電界の強
さを均一にできる。その結果、スクイーズローラ43側
に移動し、スクイーズローラ43に付着するトナー粒子
の量を均一にでき、余剰のトナー粒子の除去状況を均一
にできる。更に、スクイーズローラ43が、潜像保持体
1に付着したトナー粒子を削り取ってしまったり、余剰
のトナー粒子がスクイーズローラ43側に移動できず、
除去されないという問題を生じない。従って、余剰のト
ナー粒子が潜像保持体1上に残留することを防止し、長
期にわたって安定して、記録媒体9上に形成される画像
を、濃度が均一で、高画質な画像とすることができる。
【0060】又、感光層11は、アモルファスシリコン
薄膜により形成される。アモルファスシリコン薄膜は、
有機系の感光層に比べて、耐摩耗性が高いため、潜像保
持体1の接触部11bの摩耗をより低減することがで
き、それぞれの間隙の幅の変動をより一層抑えることが
できる。
【0061】又、液体現像剤46をそのまま潤滑剤とし
て用いるため、簡便であり、潜像保持体1表面におい
て、画像形成部11aと、接触部11bに供給されるも
のが同じ成分となる。そのため、潤滑剤としての液体現
像剤46が、画像形成部11aに流入し、可視像化を行
うための液体現像剤46が、接触部11bに流入し、両
者が混合しても、お互いに大きな影響を及ぼすことはな
い。
【0062】(第二の実施形態)次に、本発明の第二の
実施形態について図面を参照して説明する。図8は、図
1中の矢印A方向から見た潜像保持体1及び現像装置2
4の側面図であり、図9は、図1中の矢印B方向から見
た潜像保持体1及び現像装置24の側面図である。本実
施形態に係る画像形成装置は、現像装置24以外の構成
は第一の実施形態に係る画像形成装置と同様であるた
め、ここでは説明を省略する。
【0063】図8、図9に示すように、現像装置24
は、潤滑剤容器51を備え、潤滑剤容器51に、潤滑剤
として液体現像剤46の分散媒52を収納し、液体現像
剤46を収納する収納容器241として、現像ローラ4
2とスクイーズローラ43が一括して収納される長さと
幅があるものを用いる点以外は、第一の実施形態と同様
である。
【0064】潤滑剤容器51は、ガイドリング44,4
5の接触部11bとの接触部44c,45cに供給され
る潤滑剤を収納する容器である。図8、図9に示すよう
に、潤滑剤容器51は、ガイドリング44とガイドリン
グ45が一括して収納される長さと幅があるものを用い
る。潤滑剤容器51は、収納容器241の両端に隣接し
て設置され、収納容器241の容器壁241aと潤滑剤
容器51の容器壁51aによって、液体現像剤46と分
散媒52が混合しないように画成されている。
【0065】潤滑剤容器51には、ガイドリング44,
45の接触部11bとの接触部44c,45cに供給さ
れる潤滑剤として、液体現像剤46の分散媒52が収納
されている。分散媒52は、上記したように、電気抵抗
値が高い有機溶媒や絶縁性の有機溶媒等を用いることが
できる。分散媒52は、例えば、イソパラフィン系溶剤
に属するものを用いることができ、脂肪族飽和炭化水素
やイソドデカン等を主成分とするものを用いることがで
きる。例えば、エクソンモービル化学社の商品名アイソ
パーG、アイソパーH、アイソパーL等を用いることが
できる。
【0066】図8に示すように、現像ローラ42は円筒
表面の一部が、収納容器241に収納された液体現像剤
46と接触するように設置される。図9に示すように、
スクイーズローラ43は円筒表面の一部が、収納容器2
41に収納された液体現像剤46と接触するように設置
される。そして、現像ローラ42は、回転し、接触して
いる液体現像剤46を表面吸着力で巻き上げ、更に、回
転して、潜像保持体1の画像形成部11aと、現像ロー
ラ42との間隙に液体現像剤46を供給する。
【0067】又、図8、図9に示すように、ガイドリン
グ44,45は、その外周面の接触部44c,45cと
は別の部分が、潤滑剤容器51に収納された分散媒52
と接触するように設置される。そして、ガイドリング4
4,45は、回転し、接触している分散媒52を表面吸
着力で巻き上げ、更に、回転して、ガイドリング44,
45の接触部11bとの接触部44c,45cに分散媒
52を供給する。
【0068】このような本実施形態に係る画像形成装置
によれば、液体現像剤46が収納された収納容器241
とは別に、分散媒52のみを収納する潤滑剤容器51を
設けることにより、液体現像剤46と分散媒52との混
合を防止することができる。又、ガイドリング44,4
5は、潤滑剤容器51に収納された分散媒52と接触す
るように設置される。よって、ガイドリング44,45
の接触部11bとの接触部44c,45cには分散媒5
2のみが供給される。そして、分散媒52には、トナー
粒子が含まれていないことから、トナー粒子がガイドリ
ング44,45と接触することを防止することができ
る。
【0069】この結果、次のような効果が得られる。ト
ナー粒子がガイドリング44,45と接触した場合、シ
ャフト47,48と基体44a,45aの中心に形成さ
れたシャフト47,48を挿入可能な貫通孔との間に、
トナー粒子が侵入して、目詰まりをおこし、ガイドリン
グ44,45の回転性能が低下させてしまうおそれがあ
る。
【0070】しかし、上記したように、トナー粒子とガ
イドリング44,45との接触が防止されることによ
り、そのようなトナー粒子が、ガイドリング44,45
に及ぼす影響を回避することができる。よって、ガイド
リング44,45が正常に機能し、潜像保持体1と現像
ローラ42との間隙の幅や、潜像保持体1とスクイーズ
ローラ43との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に正
確に保持することができる。
【0071】又、潤滑剤が、液体現像剤46の分散媒5
2であるため、潜像保持体1表面において、画像形成部
11aに潤滑剤が流入し、液体現像剤46に潤滑剤が混
入しても、液体現像剤46の性能に大きな影響を与える
ことなく、正常に静電潜像の可視像化を行うことができ
る。又、分散媒52が、ガイドリング44,45とシャ
フト47,48との間に侵入することにより、ガイドリ
ング44,45の潤滑剤としても機能し、ガイドリング
44,45の回転性能が保持される。
【0072】尚、本実施形態においては、上記したよう
に、潜像保持体1の画像形成部11aと、現像ローラ4
2との間隙には液体現像剤46が供給される。又、ガイ
ドリング44,45の接触部11bとの接触部44c,
45cには分散媒52が供給される。そのため、潜像保
持体1の表面において、供給された分散媒52に、液体
現像剤46が混入してしまうおそれがある。そして、ガ
イドリング44,45は、潜像保持体1と接触して回転
しているため、潜像保持体1表面で液体現像剤46が混
入してしまった分散媒52を、前記回転により、潤滑剤
容器51内の分散媒52にも混入させてしまうおそれが
ある。その結果、液体現像剤46が混入した分散媒52
が、ガイドリング44,45の接触部11bとの接触部
44c,45cに供給され、トナー粒子がガイドリング
44,45と接触してしまうおそれがある。
【0073】よって、上記本実施形態においても、分散
媒52への液体現像剤46の混入を防止することができ
るが、より確実に分散媒52への液体現像剤46の混入
を防止するためには、潤滑剤容器51内に収納され、画
像形成作業に使用された分散媒52を新しい分散媒52
と交換するような循環手段を、潤滑剤容器51に設ける
ことが好ましい。そのような循環手段によれば、万が
一、液体現像剤46が潤滑剤容器52内の分散媒52に
混入してしまった場合でも、ガイドリング44,45の
接触部11bとの接触部44c,45cに供給されてし
まうことを防止できる。
【0074】図10は、本実施形態に係る他の潤滑剤容
器251の部分拡大図である。前記循環手段としては、
例えば、図10に示すような供給口53aと排出口53
bとから構成することができる。予め設定された間隔を
おいて定期的に、或いは、画像形成作業が行われ、潤滑
剤容器251内の分散媒52にトナー粒子が、所定量混
入してしまった際に、排出口53bから潤滑剤容器25
1内の分散媒52を潤滑剤容器251外に排出する。そ
して、供給口53aから新しい分散媒52を供給する。
【0075】(第三の実施形態)次に、本発明の第三の
実施形態について図面を参照して説明する。図11は、
図1中の矢印A方向から見た潜像保持体31及び現像装
置34の側面図であり、図12は、図1中の矢印B方向
から見た潜像保持体31及び現像装置34の側面図であ
る。本実施形態に係る画像形成装置は、潜像保持体3
1、現像装置34以外の構成は第一の実施形態に係る画
像形成装置と同様であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0076】図11、図12に示すように、潜像保持体
31は、溝部16を備える点以外は、第一の実施形態と
同様である。溝部16は、潜像保持体1の表面におい
て、画像形成部11aと、接触部11bとを画成する画
成部である。画成部は、画像形成部11aと、接触部1
1bとを画成し、画像形成部11aに供給された液体現
像剤46が接触部11bに流入したり、接触部11bに
供給された潤滑剤が画像形成部11aに流入することを
防止することができれば、その形状は特に限定されな
い。画像形成部11aと接触部11bとの間に、凸部を
設けるようにしてもよい。加工のし易さ等から、溝部1
6を設けることが好ましい。
【0077】接触部11bに流入しようとする画像形成
部11aに供給された液体現像剤46は、溝部16に流
入する。又、画像形成部11aに流入しようとする接触
部11bに供給された潤滑剤も、溝部16に流入する。
そのため、溝部16は、画像形成部11aと、接触部1
1bとを画成し、画像形成部11aに供給された液体現
像剤46が接触部11bに流入したり、接触部11bに
供給された潤滑剤が画像形成部11aに流入することを
防止できる。
【0078】溝部16は、潜像保持体1表面に、潜像保
持体1の外周面を一周するように形成される。図13
(a),(b)は、図11及び図12中のY―Y線断面
図である。溝部16の断面形状は、特に限定されない
が、図13(a)に示すような半円形状や、図13
(b)に示すようなV字形状が好ましい。溝部16に流
入した液体現像剤46や潤滑剤を回収する際に、収集し
やすいためである。尚、断面形状は矩形等でもよい。溝
部16の幅は2〜5mmが好ましく、溝部16の深さ
は、最も深い位置で1〜2mmとすることが好ましい。
【0079】接触部11bは潜像保持体1の両端部にあ
るため、溝部16は、画像形成部11aを両側から挟む
ようにして、潜像保持体1の各端部に一つずつ、合計2
つ形成される。溝部16は、基体15に断面形状が半円
形状やV字形状の溝を設けてから、当該溝の部分を除い
て、感光層11を形成して設けてもよく、基体15に感
光層11を形成してから、感光層11と基体15の両方
を加工して、断面形状が半円形状やV字形状の溝を設け
てもよい。
【0080】図11、図12に示すように、現像装置3
4は、潤滑剤容器51と、回収容器55を備え、潤滑剤
容器51には、潤滑剤として潤滑油54が収納され、液
体現像剤46を収納する収納容器241として、現像ロ
ーラ42とスクイーズローラ43が一括して収納される
長さと幅があるものを用いる点以外は、第一の実施形態
と同様である。
【0081】潤滑剤容器51は、第二の実施形態と同様
のものである。潤滑剤容器51には、ガイドリング4
4,45の接触部11bとの接触部44c,45cに供
給される潤滑剤として、潤滑油54が収納されている。
潤滑油54は、例えば、鉱油系潤滑油や合成潤滑油等を
用いることができる。鉱油系潤滑油には、パラフィン炭
化水素、オレフィン炭化水素等の炭化水素系のものと、
非炭化水素系のものとがあり、いずれも用いることがで
きる。又、合成潤滑油としては、例えば、ポリオレフィ
ンやシリコーン油等を用いることができる。
【0082】第二の実施形態と同様に、現像ローラ4
2、スクイーズローラ43は、その円筒表面の一部が、
収納容器241に収納された液体現像剤46と接触する
ように設置される。尚、現像ローラ42、スクイーズロ
ーラ43は、図11、図12に示すように、潜像保持体
1の画像形成部11aの幅とほぼ等しい長さを持ち、潜
像保持体1の左右にある溝部16までは届かない長さと
なっている。そして、現像ローラ42、スクイーズロー
ラ43は、画像形成部11aの下方に設置される。これ
により、現像ローラ42の回転により、溝部16に液体
現像剤46が供給されることや、スクイーズローラ43
の回転により、溝部16に流入した液体現像剤46や潤
滑油54を表面張力により巻き込んでしまい、収納容器
241内に落下させ、収納容器241内の液体現像剤4
6に潤滑油54が混入してしまうことを防止できる。
【0083】又、第二の実施形態と同様に、ガイドリン
グ44,45は、その外周面の接触部44c,45cと
は別の部分が、潤滑剤容器51に収納された潤滑油54
と接触するように設置される。そして、ガイドリング4
4,45は、回転し、接触している潤滑油54を表面吸
着力で巻き上げ、更に、回転して、ガイドリング44,
45の接触部11bとの接触部44c,45cに潤滑油
54を供給する。
【0084】回収容器55は、溝部16に流入した液体
現像剤46や潤滑剤を回収する回収手段である。回収容
器55は、潜像保持体1の下方であって、溝部16の真
下に設置され、かつ、収納容器241や潤滑剤容器51
の上方に設置される。そして、溝部16に流入し、溝部
16から下方へ落下する液体現像剤46や潤滑油54
を、回収容器55により受ける。これにより、回収容器
55は、液体現像剤46や潤滑油54を回収すると共
に、液体現像剤46や潤滑油54が、収納容器241内
や潤滑剤容器51内に落下し、液体現像剤46に潤滑油
54が混入したり、潤滑油54に液体現像剤46が混入
するのを防止する。
【0085】尚、回収手段として、図14に示すよう
に、溝部16に流入した液体現像剤46や潤滑油54を
払拭して回収する払拭部56を用いてもよい。払拭部5
6は、潜像保持体1の上部に設置され、溝部16と接触
して設置される。そして、潜像保持体1が回転すること
により、溝部16に流入した液体現像剤46や潤滑油5
4を払拭部56が順次払拭し、回収する。払拭部56
は、液体現像剤46や潤滑油54を吸収可能なスポンジ
や、不織布、布等により形成することができる。払拭部
56の形状は特に限定されないが、円筒状のローラを用
意し、当該ローラの外周にスポンジや、不織布、布等を
取り付けたものを用いることができる。その場合には、
払拭部56も回転可能なように設置することが好まし
い。
【0086】回収手段は、用いる液体現像剤46や潤滑
剤の性質に応じて選択することができる。液体現像剤4
6や潤滑剤の粘性が低い場合には、液体現像剤46や潤
滑剤は、溝部16から落下してしまう可能性が高いた
め、回収容器55を用いることが好ましい。一方、液体
現像剤46や潤滑剤の粘性が高い場合には、液体現像剤
46や潤滑剤は、溝部16から落下せずに、溝部16に
溜まってしまう可能性が高いため、払拭部56を用いる
ことが好ましい。
【0087】このような本実施形態に係る画像形成装置
によれば、潜像保持体31の表面に溝部16を設けるこ
とにより、液体現像剤46が、接触部11bに流入する
ことや、潤滑油54が、画像形成部11aに流入するこ
とを防止でき、液体現像剤46と潤滑油54とが混合す
ることを防止できる。
【0088】その結果、次のような効果が得られる。潤
滑油54に液体現像剤46が混入した場合には、潤滑油
54の潤滑性が低下し、又、トナー粒子の混入により、
上記したように、基体44a,45aの貫通孔が目詰ま
りし、ガイドリング44,45の回転性能の低下を生じ
るおそれがある。又、液体現像剤46に潤滑油54が混
入した場合には、液体現像剤46の性能に影響を及ぼ
し、可視像化を正常に行うことができないおそれがあ
る。
【0089】しかし、上記したように、液体現像剤46
と潤滑油54とが混合することを防止できるため、ガイ
ドリング44,45が正常に機能し、潜像保持体1と現
像ローラ42との間隙の幅や、潜像保持体1とスクイー
ズローラ43との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に
正確に保持することができる。又、液体現像剤46によ
り、可視像化を正常に行うことができる。
【0090】更に、潜像保持体31の表面において、液
体現像剤46と潤滑剤とが混合することを防止できるた
め、潤滑剤が液体現像剤46に混入した場合の影響や、
液体現像剤46が潤滑剤に混入した場合の影響は考慮せ
ずに、潤滑性の向上だけを考慮して、潤滑剤を選択する
ことができる。
【0091】そして、本実施形態では、潤滑性向上の効
果が高く、潜像保持体1の接触部11bと、ガイドリン
グ44,45の接触部44c,45cとの摩擦の低減効
果が高い潤滑油54を用いたため、潜像保持体1表面の
摩耗をより一層防止することができる。又、潤滑油54
が、ガイドリング44,45とシャフト47,48との
間に侵入することにより、ガイドリング44,45の潤
滑剤としても機能し、ガイドリング44,45の回転性
能が保持される。尚、潤滑剤として、潤滑油54に限ら
ず、分散媒52や液体現像剤46以外のもので、粘性が
高く、潤滑性向上の効果が高い溶剤等を用いることがで
きる。
【0092】(第四の実施形態)次に、本発明の第四の
実施形態について図面を参照して説明する。図15は、
図1中の矢印B方向から見た潜像保持体31及び現像装
置424の側面図である。本実施形態に係る画像形成装
置は、現像装置424以外は第三の実施形態に係る画像
形成装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図15に示すように、現像装置424は、スクイーズロ
ーラ443以外は、第二の実施形態と同様であり、潤滑
剤容器51には液体現像剤46の分散媒52が収納さ
れ、収納容器241は、現像ローラ42とスクイーズロ
ーラ443が一括して収納される長さと幅があるものを
用いる。
【0093】図15に示すように、スクイーズローラ4
43は、潜像保持体1の溝部16が形成されている位置
まで延びている。即ち、スクイーズローラ443は、少
なくとも画像形成部11aの幅と2つの溝部16の幅を
合計した長さを持つ。そして、スクイーズローラ443
は、画像形成部11aと2つの溝部16の下方に設置さ
れる。尚、現像ローラ42は、第三の実施形態と同様
に、潜像保持体1の画像形成部11aの幅とほぼ等しい
長さを持ち、画像形成部11aの下方に設置される。
【0094】ここで、上記したように、溝部16には、
接触部11bに流入しようとする画像形成部11aに供
給された液体現像剤46や、画像形成部11aに流入し
ようとする接触部11bに供給された分散媒52が流入
している。そのため、上記したようにスクイーズローラ
43を設置することにより、余剰の液体現像剤46を除
去する工程において、画像形成部11aと2つの溝部1
6の下方に設置されたスクイーズローラ443が回転し
て、画像形成部11aとスクイーズローラ443との間
に存在する液体現像剤46だけでなく、溝部16に流入
した液体現像剤46や分散媒52も表面張力で巻き込
む。
【0095】そして、更に回転して、収納容器241内
の液体現像剤46に接触して、電界によりスクイーズロ
ーラ443の表面に付着させたトナー粒子や、表面張力
により巻き込んだ液体現像剤46や分散媒52を、収納
容器41内の液体現像剤46の中に落とす。そして、落
とされた余剰の液体現像剤46や分散媒52は再利用さ
れる。
【0096】本実施形態に係る画像形成装置によれば、
潜像保持体1に溝部16を設け、潤滑剤として液体現像
剤46の分散媒52を用いたため、溝部16に流入した
分散媒52を、液体現像剤46と共に回収して、再利用
することができる。又、収納容器241に収納された液
体現像剤46に、液体現像剤46の分散媒52が混入し
ても、大きな影響がないため、溝部16に流入した液体
現像剤46や潤滑剤を回収する回収手段として、スクイ
ーズローラ443を用いることができる。そして、当該
スクイーズローラ443を、画像形成部11aの下方だ
けでなく、溝部16の下方まで延設することにより、容
易に溝部16に流入した液体現像剤46や分散媒52を
回収でき、回収のみを行う専用の回収容器等が不要とな
る。
【0097】又、潜像保持体31に溝部16を設けるこ
とにより、液体現像剤46が、接触部11bに流入する
ことや、分散媒52が、画像形成部11aに流入するこ
とを防止でき、潜像保持体31の表面において、液体現
像剤46と分散媒52とが混合することを防止できる。
その結果、分散媒52に液体現像剤46が混入し、トナ
ー粒子が混入することにより生じる上記したようなガイ
ドリング44,45の回転性能の低下を、より確実に防
止することができる。又、分散媒52が画像形成部11
aに流入し、画像形成部11aに供給された液体現像剤
46の濃度が変動することを防止でき、適切な濃度の可
視像をより確実に形成することができる。
【0098】尚、溝部16に流入した分散媒52を、液
体現像剤46と共に回収して、再利用するために、現像
装置424に替えて、図16に示す現像装置524を用
いてもよい。図16は、本実施形態に係る他の現像装置
524の部分拡大図である。現像装置524では、溝部
16に流入した液体現像剤46や潤滑剤を回収する回収
手段として、スクイーズローラ443に替えて、回収容
器57を設ける。回収容器57は、潜像保持体1の下方
であって、溝部16の真下に設置され、かつ、収納容器
241や潤滑剤容器51の上方に設置される。そして、
溝部16に流入し、溝部16から下方へ落下する液体現
像剤46や分散媒52を、回収容器57により受ける。
これにより、回収容器57は、液体現像剤46や分散媒
52を回収すると共に、液体現像剤46が、潤滑剤容器
51内に落下し、分散媒52に液体現像剤46が混入す
るのを防止する。
【0099】更に、回収容器57には、回収した液体現
像剤46や分散媒52を収納容器241に排出する排出
口が設けられている。そのため、溝部16に流入した分
散媒52を、前記排出口から収納容器241内に流し込
むことにより、再利用することができる。又、スクイー
ズローラを、画像形成部11aの幅と2つの溝部16の
幅を合計した長さを持つものに替えることなく、液体現
像剤46や分散媒52を回収ができる。
【0100】又、本実施形態では、溝部16に流入した
分散媒52を、液体現像剤46と共に回収して、収納容
器241内の液体現像剤46の中に落として再利用した
が、収納容器241に収納された液体現像剤46の濃度
の変動を最小限に抑えたい場合には、回収手段として、
第三の実施形態の回収容器55を用い、潜像保持体1の
画像形成部11aの幅とほぼ等しい長さを持ち、潜像保
持体1の左右にある溝部16までは届かない長さのスク
イーズローラ43を用いることが好ましい。
【0101】(変更例)尚、本発明に係る画像形成装置
は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変
更が可能である。上記第一〜第四の実施形態におけるガ
イドリング44,45の接触部11bとの接触部44
c,45cへの潤滑剤の供給方法は、ガイドリング4
4,45の外周面の接触部44c,45cとは別の部分
が、収納容器41や潤滑剤容器51に収納された液体現
像剤46や分散媒52、潤滑油54等の潤滑剤と接触す
るようにガイドリング44,45を設置し、ガイドリン
グ44,45を回転させて、接触している潤滑剤を表面
吸着力で巻き上げて、更に、回転させて、ガイドリング
44,45の接触部11bとの接触部44c,45cに
潤滑剤を供給するというものである。
【0102】このような供給方法に替えて、ガイドリン
グ44,45等の供給手段用間隙保持体や除去手段用間
隙保持体の潜像保持体1との接触部44c,45cに、
潤滑剤を吹き付けて供給するようにしてもよい。図17
は、本変更例に係る現像装置64の部分拡大図である。
図17においては、ガイドリング44を例にとって説明
するが、ガイドリング45についても同様にすることが
できる。
【0103】本変更例に係る現像装置64は、ノズル5
8を備え、潤滑剤容器51に替えて回収容器59を備え
る以外は、第二の実施形態と同様である。ノズル58
は、潤滑剤をガイドリング44の接触部11bとの接触
部44cに吹き付けて供給する供給手段である。ノズル
58は、その先端をガイドリング44の接触部11bと
の接触部44cに向けて設置される。回収容器59は、
ガイドリング44の下方であって、ガイドリング44及
びノズル58先端部分の真下に設置される。そして、回
収容器59は、ガイドリング44から下方へ落下する余
剰の潤滑剤や、ノズル58の先端から落下する潤滑剤を
受けて、回収する。尚、第一、第三、第四の実施形態に
係る現像装置も同様に、ノズル58と回収容器59を備
えるものに変更することができる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
形成装置によれば、煩雑な加工工程や煩雑な操作を必要
とせずに容易に、かつ、長期にわたって、潜像保持体と
現像剤供給手段との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅
に正確に保持することができる。そのため、長期にわた
って安定して、濃度が均一で、高画質な画像を得ること
ができる。
【0105】又、煩雑な加工工程や煩雑な操作を必要と
せずに容易に、かつ、長期にわたって、潜像保持体と現
像剤除去手段との間隙の幅を均一に、かつ、所定の幅に
正確に保持することができる。そのため、余剰のトナー
粒子が潜像保持体上に残留することを防止し、長期にわ
たって安定して、濃度が均一で、高画質な画像を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る他の転写装置の
正面図である。
【図3】図1中の矢印A方向から見た本発明の第一の実
施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図である。
【図4】図1中の矢印B方向から見た本発明の第一の実
施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図である。
【図5】図3及び図4中のX―X線断面図である。
【図6】本発明の第一の実施形態に係る現像ローラ及び
クリーニングローラの部分拡大図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係るスクイーズロー
ラ及びブレードの部分拡大図である。
【図8】図1中の矢印A方向から見た本発明の第二の実
施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図である。
【図9】図1中の矢印B方向から見た本発明の第二の実
施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図である。
【図10】本発明の第二の実施形態に係る他の潤滑剤容
器の部分拡大図である。
【図11】図1中の矢印A方向から見た本発明の第三の
実施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図であ
る。
【図12】図1中の矢印B方向から見た本発明の第三の
実施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図であ
る。
【図13】図11及び図12中のY―Y線断面図であ
る。
【図14】本発明の第三の実施形態に係る払拭部の説明
図である。
【図15】図1中の矢印B方向から見た本発明の第四の
実施形態に係る潜像保持体及び現像装置の側面図であ
る。
【図16】本発明の第三の実施形態に係る他の現像装置
の部分拡大図である。
【図17】本発明の変更例に係る現像装置の部分拡大図
である。
【符号の説明】
1,31 潜像保持体 2 帯電器 3 露光部 4,24,34,64,424,524 現像装置 5 除電用露光部 6,26 転写装置 7 クリーニング装置 8 除電装置 9 記録媒体 11 感光層 11a 画像形成部 11b 接触部 12 蓋体 13 固定部材 14 シャフト 15 基体 16 溝 41,241 収納容器 42 現像ローラ 43,443 スクイーズローラ 44,45 ガイドリング 44a,45a 基体 44b,45b 樹脂部 44c,45c 接触部 46 液体現像剤 47,48 シャフト 49 クリーニングローラ 50 ブレード 51,251 潤滑剤容器 51a,241a 容器壁 52 分散媒 53a 供給口 53b 排出口 54 潤滑油 55,57,59 回収容器 56 払拭部 58 ノズル 61 中間転写ローラ 62 加圧ローラ 63 中間転写媒体クリーナー 261 中間転写体 261a 中間転写ベルト 261b テンションローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を保持する潜像保持体と、 該潜像保持体と間隙を設けて設置され、前記潜像保持体
    に分散媒およびトナー粒子を含有する液体現像剤を供給
    して前記静電潜像を可視像化する現像剤供給手段と、 前記可視像を記録媒体に転写して該記録媒体上に画像を
    形成する転写手段と、 前記潜像保持体と接触して設置され、前記潜像保持体と
    前記現像剤供給手段との前記間隙を保持する供給手段用
    間隙保持体とを備え、 該供給手段用間隙保持体の前記潜像保持体との接触部を
    樹脂により形成し、前記接触部に潤滑剤を供給したこと
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 静電潜像を保持する潜像保持体と、 該潜像保持体に分散媒およびトナー粒子を含有する液体
    現像剤を供給して前記静電潜像を可視像化する現像剤供
    給手段と、 前記潜像保持体と間隙を設けて設置され、前記潜像保持
    体に供給された前記分散媒の少なくとも一部を除去する
    現像剤除去手段と、 前記可視像を記録媒体に転写して該記録媒体上に画像を
    形成する転写手段と、 前記潜像保持体と接触して設置され、前記潜像保持体と
    前記現像剤除去手段との前記間隙を保持する除去手段用
    間隙保持体とを備え、 該除去手段用間隙保持体の前記潜像保持体との接触部を
    樹脂により形成し、前記接触部に潤滑剤を供給したこと
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記潤滑剤は、前記分散媒であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203337A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Fuji Xerox Co Ltd 粒子供給装置及びそれを用いた画像形成装置

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