JP2003015161A - 液晶表示装置とその製造方法、及び液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置とその製造方法、及び液晶表示装置の駆動方法

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健次 中尾
Tsuyoshi Kamimura
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好紀 田中
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將市 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のOCB型液晶表示装置は、特定の駆動
条件や特定の温度範囲において表示欠陥が発生し、コン
トラストが低下するという課題があった。 【解決手段】 本発明の液晶表示装置は、液晶パネル内
に封止された液晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し
ており、前記電圧印加手段による印加電圧を、表示に用
いる液晶の配向状態維持のために必要な所定電圧以上と
する電圧制限回路を有する。これにより、ベンドからス
プレイへの配向転移による表示欠陥が発生するようなこ
とはない。また、本発明の液晶表示装置は、黒レベルの
表示を行う電圧値を黒レベル表示電圧値としたとき、該
黒レベル表示電圧値を調整する黒レベル電圧調整手段、
または、白を表示する際の色を調整する色調整手段を有
している。これにより、高いコントラスト表示、確実な
色再現性を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶テレビや携帯
用OA機器等に使用される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般に多く用いられている液晶表
示装置はTN型(ツイスティッドネマチック型)が主流であ
る。近年、OCB(オプティカルコンペンセイテッドベン
ド)型液晶表示装置(πセルと呼ぶ場合もある)について
も様々に報告されている。このモードは高速応答、広視
野角という特長がある。OCB型液晶表示装置の詳細につ
いては、「社団法人電気通信学会 信学技報 EDI98-144
199頁」を参考にされたい。
【0003】ここで、従来のOCB型液晶表示装置について、
図21を用いて簡単に説明する。図21は、従来のOCB型液
晶表示装置の概略断面図であり、図21(a)は、従来のOCB
型液晶表示装置の電圧無印加状態の概略断面図、図21
(b)は、同じく電圧印加状態の概略断面図である。
【0004】OCB型液晶表示装置1を構成する基板2・3間に
は、ネマチック液晶が注入されており、電圧の印加して
いない液晶の配向状態はスプレイ状態4(図21(a))と呼ば
れるものである。電源投入時等にこの液晶層に比較的大
きな電圧を印加することで、このスプレイ配向からベン
ド配向(図21(b))へと転移させる。このベンド配向状態5
を用いて表示を行うのがOCBモードの特徴であり、電圧
の大きさを変化させることでパネルの透過率を変化させ
る装置である。このようなOCB型液晶表示装置の電圧-透
過率特性を図22に示す。透過率は印加する電圧を上げる
ことで低下していく。
【0005】OCB型液晶表示装置は、通常、液晶パネル内部
の液晶がベンド配向を維持するような電圧範囲内で動作
させる。即ち、ある特定の電圧以下になると、スプレイ
配向状態が安定になるためスプレイ配向転移が発生す
る。この電圧を転移電圧VLとする。このベンド配向から
スプレイ配向への転移が起こると、白レベル表示の透過
率が図22(印加電圧<VL)のように急激に低下する。図22
は、OCB型液晶表示装置の電圧-透過率特性を示すグラフ
である。このとき、観察する角度によって見え方が大き
く異なる問題がある。更に、この転移は不可逆変化であ
り、一旦スプレイ配向が発生した画素は、その後、液晶
表示装置上で表示欠陥(輝点など)として残り、その正常
表示動作を妨げる。
【0006】また、TN型液晶表示装置などには、表示画像を
鮮明に見せるための尖鋭化回路が設けられることがあ
る。尖鋭化回路とは、液晶基板間電圧の矩形波に微分波
をのせて液晶表示装置を駆動させる回路である。
【0007】また、特開平7-49509号公報において、平行ラ
ビング処理の液晶表示装置(OCB型液晶表示装置とほぼ同
等)を用い、位相差板と液晶層を合わせた位相差が 所定
の関係を満たす液晶表示装置を提案している。この関係
では、第1の電圧で前記位相差が(M+1)λ/2、第2の電圧
ではMλ/2となることが特徴である。ここでMは整数、λ
は可視光波長である。
【0008】液晶表示装置は、液晶自体が自己発光しないた
めに外部からの照射光が必要である。この外部照射光の
照射光源をバックライト素子と定義する。現在主流とな
っているバックライト素子の一つである冷陰極管は主に
蛍光ランプ、導光板、拡散板、プリズムシート、偏光変
換素子で構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記OCB型液
晶表示装置では、特定の駆動条件や特定の温度範囲にお
いて表示欠陥が発生する課題、コントラストが低下する
課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題を解決す
る第1の本発明は、液晶パネル内に封止された液晶に電
圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段によ
る矩形波からなる印加電圧を変化させて表示を行う液晶
表示装置であって、前記表示を行う液晶の配向状態を表
示配向状態と、前記表示配向状態と異なる非表示配向状
態が存在し、前記表示配向状態から非表示配向状態に前
記液晶を転移させた後に前記表示を行い、前記電圧印加
手段による印加電圧を、前記表示配向状態を維持するた
めに必要な所定電圧以上とする電圧制限手段と、前記矩
形波に微分波を乗せる尖鋭化回路とを有し、前記矩形波
に微分波を乗せた前記印加電圧が、前記表示配向状態か
ら前記非表示配向状態へ前記液晶が転移する際の転移電
圧を下回った場合には、前記電圧制限手段の所定電圧を
転移電圧に設定して前記液晶に転移電圧を印加してい
る。
【0011】第2の本発明は、液晶パネル内に封止された液
晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手
段による印加電圧を変化させて表示を行う液晶表示装置
であって、前記表示を行う液晶の配向状態を表示配向状
態と、前記表示配向状態と異なる非表示配向状態が存在
し、前記表示配向状態から非表示配向状態に前記液晶を
転移させた後に前記表示を行い、前記電圧印加手段によ
る印加電圧を、前記表示配向状態を維持するために必要
な所定電圧以上とする電圧制限手段と、前記表示配向状
態から前記非表示配向状態へ前記液晶が転移する際の転
移電圧と温度との間の温度特性データを記憶する記憶装
置と、前記液晶表示装置の外部温度を検出することがで
きる温度検出手段とを有し、前記外部温度と前記温度特
性データとを照合することにより、前記印加電圧が転移
電圧を下回らないようにしている。
【0012】第3の本発明は、液晶パネル内に封止された液
晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手
段による印加電圧を変化させて表示を行い、前記液晶が
ベンド配向状態で表示を行う液晶表示装置であって、前
記液晶パネルは少なくとも一枚の基板を有し、前記基板
には複数種の色を表示するための複数種の色画素を有
し、前記複数種の色画素のうち、少なくとも1種の色画
素の有効画素面積が、他の色画素の有効画素面積とは異
なることを特徴とする。
【0013】第4の本発明は、少なくとも一枚の基板を有す
る液晶パネル内に液晶が封止され、該液晶に電圧を印加
する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による印加電
圧を変化させて表示を行い、前記液晶がベンド配向状態
で表示を行う液晶表示装置であって、前記基板には複数
種の色を表示する複数種の色画素を有し、前記複数種の
色画素のうちの少なくとも1種の色画素の画素透過率
が、他の色画素の画素透過率とは異なることを特徴とす
る。
【0014】第3の本発明は、液晶パネル内に封止された液
晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手
段による印加電圧を変化させて表示を行い、前記液晶が
ベンド配向状態で表示を行う液晶表示装置であって、前
記液晶パネルの背面側にはバックライト素子を有し、該
バックライト素子は、長波長側で光強度が強いことを特
徴とする。
【0015】第6の本発明は、液晶パネル内に封止された液
晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手
段による印加電圧を変化させて表示を行い、前記液晶が
ベンド配向状態で表示を行う液晶表示装置であって、液
晶に電圧を印加する電圧印加手段と複数種の色表示を行
う色表示手段を有し、前記複数種の色表示において少な
くとも1種の色表示でガンマ特性が異なっていることを
特徴とする。
【0016】第7の本発明は、液晶パネル内に封止された液
晶に電圧を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手
段による印加電圧を変化させて、液晶の複屈折量を調整
して表示を行う液晶表示装置であって、透過光量が最も
小さい表示を行う電圧を印加した場合の液晶の有する位
相差と透過光量が最も大きい表示を行う電圧を印加した
場合の液晶の有する位相差の差がλ/2よりも小さいこと
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1に
係るOCB型液晶表示装置の一部分を示す斜視図である。
【0019】OCB型液晶表示装置20は、相互に平行配置した
基板10と11との間に、液晶分子12を含む液晶層13が挿入
されて液晶パネルを構成している。前記基板10・11の相
互に対向する表面には、図示せぬが、それぞれ液晶層13
に電界を印加するための透明電極、及び液晶分子の配向
を規制するための配向膜が形成されている。また、前記
基板10(または基板11)にはTFT素子が形成され、アクテ
ィブマトリクス基板を構成している。
【0020】前記配向膜は、基板面内における配向方位が相
互に同じ方向に、すなわち平行配向になるように配向処
理されている。そして、基板10・11表面から離れるに従
って液晶分子12は徐々に立ち上がり、液晶層13の厚さ方
向のほぼ中央において液晶分子のチルト角が90度になる
ベンド配向となる。また、基板10・11の外側には、偏光
板15・16と光学補償板17・18が配置され、前記2枚の偏
光板15・16は、偏光軸が相互に直交あるいは平行に配置
され、その偏光軸と液晶分子の配向方位とは45度の角度
になるよう配置されている。そして、高電圧を印加した
オン状態と低電圧を印加したオフ状態との液晶層の屈折
率異方性の差を利用して、前記偏光板、光学補償板を通
してその偏光状態を変化させ光の透過率を制御して表示
させることになる。
【0021】本実施の形態1に係るOCB型液晶表示装置の透過
率と印加電圧の関係は、従来の技術と同様に図22に示す
ような特性を示した。ここで、白レベルを表示するため
にはほぼVLの電圧を印加し、黒レベルを表示するために
は輝度がほぼ最小になる電圧を用いた。ここで白レベル
とは各画素の輝度を最大とする場合であり、黒レベルと
は各画素の輝度を最小とする場合とした。実際に黒色を
表示するにはRGBの全画素を黒レベルとする場合として
表記上区別する。
【0022】従来の技術でも述べたように、OCB型液晶表示
装置において白レベル表示電圧値が転移電圧VLを下回る
とスプレイ配向が発生し、輝点などの表示欠陥が生じ
る。これは偏光がスプレイ配向した液晶およびベンド配
向した液晶内部を通過するときに、それぞれから受ける
複屈折量が大幅に異なるためである。
【0023】従来の技術でも述べたように、尖鋭化回路とは
基板間電圧の矩形波に微分波をのせることによって表示
画像をより鮮明にする回路であるので、OCB型液晶表示
装置に尖鋭化回路を組み合わせると、表示画像を鮮明に
することができる。図23にその概念図を示す。この例は
縦方向に白黒の帯を出した時のものである。映像信号の
みでは矩形波であるが、ここで尖鋭化回路を通すこと
で、その微分波形を重畳させ、電圧が変わる短期間にピ
ーク電圧をさらに印加する。これによって映像のエッジ
が強調され、尖鋭感のある表示が得られる。
【0024】しかし、OCB型液晶表示装置に尖鋭化回路を用
いて表示を行ったところ、スプレイ配向による表示欠陥
が発生するという問題が生じた。その原因は、ほぼ転移
電圧VLに設定されている白レベル表示電圧値に微分波の
波高分ΔVwが重畳された結果、基板間電圧が転移電圧VL
を下回ることになり、ベンドからスプレイへの配向転移
が発生したためである。
【0025】そこで、本実施の形態では、従来の尖鋭化回路
に基板間電圧の下限値(リミット電圧と定義する)を設定
できるような機構として電圧制限手段である電圧制限回
路(リミッタ回路)23を設置した。その概念図を図2に示
す。図2(a)、(b)は、実施の形態1に係るOCB型液晶表示
装置に尖鋭化回路22および電圧制限回路23を設置した場
合のブロック図である。
【0026】この機構によって、もし印加する基板間電圧が
転移電圧VLを下回った場合には、リミット電圧をVLに設
定し、基板間に基板間電圧VLの電圧を印加するようにし
た。
【0027】このリミット電圧を、図2(b)に示すような機構
によって表示電圧値の調整時に変動しないように一定値
とした。
【0028】図2(b)において、31は黒レベル表示電圧VBを発
生する黒レベル電圧発生回路であり、32は白レベル表示
電圧VWを発生する白レベル電圧発生回路である。この黒
レベル電圧発生回路31及び白レベル電圧発生回路32は、
図示せぬ制御回路からの制御信号により、黒レベル表示
電圧VBが固定または希望する値に調整可能とされ、白レ
ベル表示電圧VWが固定または希望する値に調整可能とさ
れている。36は階調電圧生成回路である(尚、後述する
実施の形態3で階調制御については詳しく説明する)。ま
た、25は、電圧制限回路23のリミット電圧を調整する制
限電圧調整手段するためのリミッター電圧生成回路であ
る。そして、リミッター電圧生成回路25は電圧制限回路
23に接続されており、リミッター電圧生成回路25によっ
て電圧制限回路回路23に電圧が印加されてリミット電圧
が設定される。
【0029】実際に、尖鋭化回路22にリミッタ回路23を設置
し、そのリミット電圧をVLに設定してOCB型液晶表示装
置に図3のような電圧波形で駆動させ、表示を行った。
図3は、実施の形態1に係るOCB型液晶表示装置に尖鋭化
回路および電圧制限回路を設置した場合の電圧波形の概
念図である。
【0030】ここで、従来の尖鋭化回路と異なるのは、白レ
ベル表示時の微分波高分ΔVWを電圧制限回路(リミッタ)
によって除去したことである。このようして、尖鋭化回
路によって映像のエッジが強調され、尖鋭感のある表示
が得られたOCB型液晶表示装置において、ベンド配向か
らスプレイ配向への配向転移による表示欠陥の発生を抑
制することができる。
【0031】尚、後述する実施の形態2で述べるが、前記リ
ミット電圧を調整する機構を装置に内蔵することで、多
少の白レベル表示電圧値の変動(例えば、使用温度の変
化や液晶パネルのばらつき)に対応して、多少の白レベ
ル表示電圧値の変動にも対応できる。
【0032】(実施の形態2)本実施の形態は、OCB型液晶表示
装置を使用する全温度範囲内でベンドからスプレイへの
配向変化に伴う表示欠陥を発生させないものである。
【0033】本願発明者らは、ベンドからスプレイへの配向
転移(即ち、通常の表示配向状態から非表示配向状態へ
の変化)が起こる転移電圧VLに温度依存性があることを
見い出した。表1に転移電圧と温度の関係を示す。室温
では転移電圧が2.5Vであったが、0℃付近からこの転移
電圧は上昇し-20℃では3Vに到った。
【表1】
【0034】実際にOCB型液晶表示装置を駆動させると、室
温においては表示欠陥が生じなかったが、低温において
はベンドからスプレイへの配向転移による表示欠陥が発
生した。これは温度低下により転移電圧VLが上昇し、白
レベル表示電圧値を上回ったためである。使用温度範囲
内において表示欠陥を発生させないためには、各使用温
度での転移電圧VL以上の電圧で駆動する必要がある。
【0035】(実施の形態2-1)実施の形態2-1では、白レベル
表示電圧値を全温度範囲の転移電圧VL以上のほぼ一定値
に設定した。また、本実施の形態では使用温度範囲を-2
0℃以上とした。尚、車載用のモニタ等に使用される場
合を考慮して、-20℃を使用温度の下限としている。
【0036】このとき、各温度での転移電圧VLにおける最大
値をVLmaxとすると、本実施の形態においては、VLmax=
3.0Vとなった。尚、前記転移電圧VLmaxはプレチルトに
依存し、そのプレチルトを決定するものは液晶材料や配
向膜である。本実施の形態の場合には、液晶材料として
ZL1-2293(商品名、(株)メルク製)、配向膜としてAL-105
2(商品名、(株)JSR)を用いた。
【0037】このように構成された液晶表示装置を、最低駆
動電圧を3.0Vとして駆動し、全ての使用温度(-20〜80
℃)でこの3.0V以上の電圧で駆動することにより、ベン
ド配向からスプレイ配向への配向転移による表示欠陥の
発生を抑制することができる。
【0038】また、使用温度に対応して白レベル表示電圧値
を調整する電圧調整手段(詳細については後述する実施
の形態2-2にて記す)を必要としないため、機器のコスト
を低く抑えることができる。ただし、室温でも白レベル
表示電圧値を必要以上に高く設定することになるため、
明るさが低くなる問題があるが、後述する実施の形態2-
2によってその問題は解決することができる。
【0039】(実施の形態2-2)実施の形態2-2では、OCB型液
晶表示装置の各使用温度における白レベル表示電圧値が
常に各温度のVLを下回らないように駆動する電圧の最小
電圧値を決定する手段として、次のような電圧決定機構
を設置した。
【0040】即ち、図4に示すような電圧決定機構によっ
て、常に各温度のVLを下回らないような白レベル表示電
圧値の自動設定を行った。
【0041】液晶表示装置21に読み取り専用内部記憶装置RO
Mを設け、前記表1に示した温度特性データを記憶させ
る。
【0042】液晶表示装置21の外部温度を検出することので
きる位置(例えば、液晶表示素子の表面近傍)にサーミス
タSを内蔵し、該サーミスタSによって外部使用温度を検
知する。この外部温度を検知する機構を温度検出手段と
呼ぶ。
【0043】前記温度特性データと外部使用温度とを判断部
22で照合し、装置を使用している温度において、VLを下
回らないような白レベル表示電圧値を常に決定する。そ
して、その決定に基づいて前記外部使用温度に対応して
白レベル表示電圧値の最適化を図る。
【0044】このような構成とすることにより、液晶表示装
置のコストがアップするが、室温での白レベル表示電圧
値を必要以上に高く設定することにならないので、その
温度に応じた最適な白レベル表示電圧値が得られるた
め、明るさを損なうことがなく、明るい表示を示す液晶
表示装置とすることができる。また、液晶表示装置に多
少の温度分布があるため、検出した温度と液晶表示装置
内の温度に多少の差異がある場合がある。このため、実
用上は0.1Vのマージンをもたせた構成としてもよい。
【0045】また、本実施の形態では、-20℃までを動作保
証温度とした構成を考えた。しかし、例えば外気温度の
使用温度が一時的に低下し、動作温度が-20℃以下とな
った場合には、スプレイ配向転移による表示欠陥を生じ
る。このような状況を想定し、一旦発生した表示欠陥を
正常な表示状態へと復元する復元手段を設けてもよい。
具体的な一例として、電源投入時に印加するスプレイ配
向からベンド配向へと転移させる転移波形と同様な波形
を任意に印加することができるような機構が考えられ
る。
【0046】(実施の形態2-3)本実施の形態は、使用者が各
温度に対して最適な白レベル表示電圧値に調整する機構
を液晶表示装置に具備したものである。使用温度が低く
なりスプレイ配向が発生する場合には、使用者が手動で
白レベル表示電圧値を高くすることで対処した。
【0047】ただし、本実施の形態では、一旦スプレイ配向
が発生するため、復元手段としてスプレイ配向からベン
ド配向に転移させる転移波形を印加する手段及びスイッ
チを別途設ける必要がある。
【0048】このようにして、使用者は、各使用温度に対し
て最適な白レベル表示電圧値を調整することができる。
【0049】(実施の形態3)本実施の形態では、黒レベル表
示電圧値を調整する黒レベル電圧調整機構により低コン
トラスト化、階調反転表示を抑制する。
【0050】図22に示したように、OCB型液晶表示装置の電
圧-透過率特性には次のような特徴がある。液晶層にか
かる電圧(>VL)の増加に伴い透過率は単調に減少し極小
値(その時の電圧をVHとする)を示した後、更なる電圧の
増加によって透過率が単調に増加していく。ここで、透
過率が極小値を有することがOCB型液晶表示装置の特徴
である。これは電圧の増加に対して透過率が単調に減少
していくだけの、従来素子(例えはTN型液晶表示装置)と
は対照的である。
【0051】この極小値の電圧を用いて黒レベル表示を行う
ことが理想的である。このときに最良のコントラストが
得られる。また、この極小値以上の電圧で駆動をする
と、電圧の増加に対して透過率が逆に増加する現象が発
生する。これを階調反転と呼んでおり表示する上で問題
となる。
【0052】OCB型液晶表示装置において高いコントラスト
を得るため、および階調反転表示を抑制するためには、
この黒レベル電圧調整機構によって黒レベル表示電圧値
を極小値VHに調整することが特に重要となる。
【0053】従来のTN型液晶表示装置で用いられていた電圧
調整法は、ソース電圧振幅と対向基板の間の振幅、即
ち、基板間電圧の振幅を一定した電圧調整法であった。
つまり、黒レベル表示電圧値だけでなく白レベル表示電
圧値も同時に変化させてきた。
【0054】この方法をOCB型液晶表示装置に適用して黒レ
ベル表示電圧値の調整を行った時、白レベル表示電圧値
が転移電圧VLを下回ると、ベンド配向からスプレイ配向
へと配向転移が発生し表示欠陥が発生する問題があっ
た。また、白レベル表示電圧値が高くなりすぎると、明
るさが低下する問題があった。OCB型液晶表示装置で
は、白レベル表示電圧値は転移電圧VL以上と制限され
る、この電圧で固定することが望ましい。
【0055】そこで、これらの表示品位の低下を抑制するた
めに本実施の形態では白レベル表示電圧値を固定したま
ま黒レベル表示電圧値を調整する機構を組み込んだ。こ
の機構により表示欠陥、明るさ低下の抑制と同時に黒レ
ベル表示電圧値の調整による高いコントラストが得られ
た。
【0056】図5にその概念図を示す。表示素子の出荷時に
その液晶パネルに最適な黒レベル表示電圧値となるよう
に電圧を調整させた。この調整の際、白レベル表示電圧
値は動かないようにした。具体的には、図5のような表
示入力信号-ソース電圧のガンマ補正機構を導入した。
具体的な実現方法として、後述する図7に示すような抵
抗分割、ガンマテーブルが考えられる。また、図7は画
像信号が4ビット(16階調)の例たが、これに限るもので
はない。他、画像信号が8ビット(256階調)などの場合で
も本発明は効果がある。
【0057】本実施の形態では、黒レベル表示電圧値の調整
を行うと同時に最適なガンマ補正も行った。ここでそれ
ぞれのガンマ補正曲線は相似形であり、白レベル表示電
圧値から黒レベル表示電圧値にいたるまでの曲線の形は
一定とした。この機構によって高いコントラストと正し
い階調表示変化が得られた。この黒レベル表示電圧値を
使用者が調整できる調整機構を液晶表示装置装置に具備
してもよい。
【0058】次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態3
の具体的な構成及びその動作について説明する。図6は
本実施の形態3に係る液晶表示装置の駆動回路部の具体
的な構成を示すブロック図であり、図7は階調駆動電圧
生成回路の具体的構成を示す回路図である。説明の便宜
上、画像信号はデジタル信号であり、階調データが4ビ
ット(D1〜D4)構成とされ、16階調表示を行う液晶表示装
置として説明することにする。
【0059】図6において、31は黒レベル表示電圧VBを発生
する黒レベル電圧発生回路であり、32は白レベル表示電
圧VWを発生する白レベル電圧発生回路である。この黒レ
ベル電圧発生回路31及び白レベル電圧発生回路32は可変
抵抗で構成されており、制御回路33からの制御信号によ
り、黒レベル表示電圧VBが固定または希望する値に調整
可能とされ、白レベル表示電圧VWが固定または希望する
値に調整可能とされている。
【0060】36は階調電圧生成回路であり、該階調電圧生成
回路36、前記黒レベル電圧発生回路31及び白レベル電圧
発生回路32とにより階調電圧発生回路37を構成してい
る。
【0061】前記階調電圧生成回路36は黒レベル表示電圧VB
と白レベル表示電圧VW間で16個の階調電圧V1〜V16を生
成する。ここで、最小電圧V1は白レベル表示電圧VWであ
り、最高電圧V16は黒レベル表示電圧VBである。なお、
階調電圧生成回路36は、後述するように制御回路33から
のγ補正データによりγ補正を行う機能を有する。
【0062】なお、制御回路33には温度センサ34が接続され
ている。この温度センサ34は液晶表示装置の使用環境温
度を検出するものであり、この温度センサ34からの検出
温度に応じて制御回路33は白レベル電圧発生回路32の可
変抵抗の値を調整する。これにより、温度変化に応じた
最適な白レベル表示電圧VWが自動的に設定されることに
なる。また、制御回路33には手動調整つまみ35a,35b,35
cが接続されている。手動調整つまみ35aは白レベル表示
電圧VW調整用のスイッチであり、手動調整つまみ35bは
黒レベル表示電圧VB調整用のスイッチであり、手動調整
つまみ35cはγ補正用のスイッチである。このような手
動調整つまみ35a,35bを使用者が操作することにより、
白レベル表示電圧VWや黒レベル表示電圧VBを個別に微調
整することができ、使用者の好みに応じた画質を得るこ
とができる。また、手動調整つまみ35cを使用者が操作
することにより、希望するγ特性を有する階調性が得ら
れることになる。
【0063】次いで、階調電圧生成回路36の具体的な構成を
図7を参照して説明する。高電圧の黒レベル表示電圧VB
と低電圧の白レベル表示電圧VW間には、直列に接続され
た3つの可変抵抗r1,r2,r3が介在している。この可変抵
抗r1,r2,r3には、制御回路33からのγ補正データが供給
され、γ補正データに対応した抵抗値に調整されるよう
に構成されている。黒レベル表示電圧VB用の端子と可変
抵抗r1との接続点P1は、個別接続ランL1を介して共通ラ
インL5に接続されており、この個別接続ランL1にはスイ
ッチSW1が介在している。また、可変抵抗r1と可変抵抗r
2との接続点P2は、個別接続ランL2を介して共通ラインL
5に接続されており、この個別接続ランL2にはスイッチS
W2が介在している。また、可変抵抗r2と可変抵抗r3との
接続点P3は、個別接続ランL3を介して共通ラインL5に接
続されており、この個別接続ランL3にはスイッチSW3が
介在している。また、可変抵抗3と白レベル表示電圧VW
用の端子との接続点P4は、個別接続ランL4を介して共通
ラインL5に接続されており、この個別接続ランL4にはス
イッチSW4が介在している。これらのスイッチSW1〜SW4
は、デジタル画像信号の各ビットデータD1〜D4の論理レ
ベルに対応してスイッチング態様が変化するように構成
されている。例えば、[D1,D2,D3,D4]=[0,0.0,0]のとき
は、スイッチSW1〜SW4が全てOFFとなり、共通ラインL5
に白レベル表示電圧VW(=第1階調電圧V1)が出力される。
同様にして、D1〜D4の論理レベルに対応してスイッチSW
1〜SW4のスイッチング態様が変化し、V2〜V16(=黒レベ
ル表示電圧VB)が生成される。こうして、デジタル画像
信号の階調に応じた階調信号電圧が生成されることにな
る。
【0064】なお、γ特性を変化させる場合は、手動調整つ
まみ35cを操作すれば、それに応じて各可変抵抗r1〜r3
の抵抗値が変化し、これにより、V2〜V15の電圧レベル
が変化する。また、手動調整つまみ35a,35bを予め操作
しておけば、V1,V2の電圧レベルを希望する値に設定す
ることができる。従って、これら手動調整つまみ35a,35
b,35cの操作により、希望する階調性を得ることが可能
となる。
【0065】上記構成の駆動回路により以下の電圧設定が可
能となる。
【0066】(1)本実施の形態3のように、黒レベル表示電圧
値と白レベルを表示する電圧値である白レベル表示電圧
値とを独立に調整することが可能である。そして、黒レ
ベル表示電圧値の調整時に白レベルの表示を行う電圧値
である白レベル表示電圧値が変動しないような電圧設定
が可能である。従って、電圧調整時に、白レベル表示電
圧値が転移電圧VLを下回ることはなく、ベンド配向から
スプレイ配向へと配向転移が発生し表示欠陥が発生する
ような問題がなくなる。
【0067】(2)後述する実施の形態4のように、黒レベル表
示電圧値を各色(RGB)ごとに設定することが可能とな
る。
【0068】(3)後述する実施の形態5のように、白レベル表
示電圧値を各色(RGB)ごとに設定することが可能とな
る。
【0069】上記のようにして電圧設定が可能であるが、こ
の電圧設定は液晶表示装置の製造時または製造後のいず
れにおいても行うことができる。液晶表示装置の製造時
には、前記のような黒レベル表示電圧値を調整する工程
を有することにより、低コントラスト化、階調反転表示
を抑制した液晶表示装置を得ることができる。
【0070】前述した方式では、出荷時ならびに使用者が黒
レベル表示電圧値を調整する方式であった。更に、この
電圧の補正を自動検出する機構を具備させてもよい。こ
れは電圧を徐々に変化させる電圧変動機構と光量を検出
する光量検出機構を備えることで実現できた。具体例を
以下に示す。
【0071】フォトダイオード(PD)などの透過光量を検知す
る素子を液晶表示装置に搭載し表示輝度を検知させる。
電圧変動機構によって液晶にかかる電圧を増減させ、PD
などで検知した輝度の減少方向に電圧値をフィードバッ
クしていく。輝度が最小を示す電圧を検出する。
【0072】前記構成のように、黒レベルの表示を行う電圧
値を黒レベル表示電圧値としたとき、該黒レベル表示電
圧値を調整する黒レベル電圧調整手段、より具体的に
は、白レベル表示電圧値を固定したまま、黒レベル表示
電圧値を調整する機構を具備することにより、常に高い
コントラスト表示を維持することが可能となった。
【0073】(実施の形態4)本実施の形態は黒レベル表示電
圧値を各色ごとに設定したことに特徴がある。
【0074】本願発明者らの詳細な検討により、OCB型液晶
素子では電圧-透過率特性に透過光波長依存性があるこ
とが実験により明らかにされた。図8(a)は、本実施の形
態で用いたOCB型液晶表示装置の黒レベル表示付近での
透過率と印加電圧の関係を示すグラフである。黒レベル
表示電圧値付近では図8(a)のような、VH(青)(=6.0V)<VH
(緑)、VH(赤)(=6.5V)という特性があった。
【0075】このように、OCB型液晶表示装置において、透
過率が極小値となる電圧VHが各色ごとで異なっているの
は、黒レベル表示を行うときに液晶層の有する位相差量
がゼロではなく、上下に配置した位相差板の位相差量と
相殺して液晶表示装置全体として位相差量をゼロとして
いるためである。つまり液晶層は位相差を有し、この位
相差量の波長依存性によって透過率が極小値となる電圧
VHが異なってくる。これはOCB型液晶表示装置に限った
問題ではない。複屈折量を制御するモードや位相差板を
有する構成の液晶表示装置に特有の課題である。
【0076】一方、従来のTN型液晶表示装置においてはその
ような波長依存性がほとんど現れない。その理由は、TN
モードは基板内部の液晶の旋光性により光の透過を制御
するモードであり、液晶層の厚みdの制御により透過光
の波長依存性が小さくなるように設計されているためで
ある。
【0077】OCB型液晶表示装置において、従来TN型液晶表
示装置などで用いられてきたように、RGB(赤、緑、青)
表示を同一の黒レベル表示電圧値で設定すると、黒色が
わずかに色づきコントラストが低下して表示される問題
が生じた。例えば、6.5Vで設定すると、青の光がわずか
に漏れてくる問題や青色での階調反転が発生する問題が
ある。
【0078】そこで、本実施の形態では、良好なコントラス
トを得るために、R、G、Bの画素の黒レベル表示電圧値
をそれぞれ透過率が極小となる電圧値VH(R)、VH(G)、VH
(B)に設定した。
【0079】具体的には、前記実施の形態3(図6、図7)で説
明した構成を用いて、R、G、Bごとに黒レベル表示電圧
値を設定した。図8(b)に示すように、37R・37G・37B
は、それぞれR、G、Bごとに階調制御するための階調電
圧発生回路であり、該階調電圧発生回路37R・37G・37B
は制御回路33に接続されている。そして、前記制御回路
33により、R,G,Bの画素の黒レベル表示電圧値をそれぞ
れ透過率が極小となる電圧値VH(R)、VH(G)、VH(B)に設
定することができる。
【0080】図8に示したこの例では、R,Gの画素には6.5Vの
電圧で黒レベル表示になるように設定し、Bには6.0Vの
電圧で黒レベル表示になるよう設定した。
【0081】ここで、白レベル表示電圧値はベンド配向から
スプレイ配向へ転移する転移電圧で決定することとした
ため、RGB波長依存性はないとした。この方式では最大
の明るさが得られるために、最大コントラストが実現さ
れた。
【0082】前記電圧設定は液晶表示装置の製造時または製
造後のいずれにおいても行うことができる。液晶表示装
置の製造時には、前記複数種の色表示の少なくとも1種
の色表示で異なる黒レベル表示電圧値に調整する黒レベ
ル調整工程を有することにより、低コントラスト化、階
調反転表示を抑制した液晶表示装置を得ることができ
る。
【0083】ここで、実施の形態3で説明した具体的機構を
用いて、白レベル電圧値を固定した状態で黒レベル表示
電圧値を調整してもよい。ここで、この機構をR,G,Bそ
れぞれで別個に調整する機構としてもよい。
【0084】また、上記のように、本実施の形態では、R,G
の画素には6.5Vの電圧で黒レベル表示になるように設定
し、Bには6.0Vの電圧で黒レベル表示になるよう設定し
た。ここでは、R,G,Bそれぞれ独立に黒レベル表示電圧
値の調整を実施したが、以下のような黒レベル調整手段
を有する調整機構とすることもできる。即ち、各色表示
の黒レベル表示電圧値のうち、Bに対応する黒レベル表
示電圧値を設定する際に、R,Gに対応する黒レベル表示
電圧値を連動させる1系統の電圧調整機構とすることも
できる。また、次のような2系統の電圧調整機構とする
こともできる。即ち、R,Gの黒レベル表示電圧値が連動
し調整する系統とBの黒レベル表示電圧値を調整する系
統が独立した2系統の調整機構とすることもできる。
【0085】(実施の形態5)前記実施の形態4では、黒レベル
表示電圧値付近の透過光の波長依存性を考慮したが、本
実施の形態では白レベル表示電圧値付近での色の再現性
を向上させた。本実施の形態のOCB型液晶表示装置にお
ける印加電圧と透過率の関係を図9に示す。
【0086】尚、本実施の形態では、複数種の色画素を有す
るカラーフィルタを用いて色表示を行うよう構成されて
いる。また、カラーフィルタの代わりに、後述する実施
の形態13で説明するシーケンシャルカラー照明方式に基
づくバックライト素子を用いることもできる。
【0087】図9に示すように、全体的に青色の透過率が高
く、緑、赤の順で透過率が低くなる問題があった。これ
は液晶層の複屈折量を制御して表示を行うモード特有の
課題である。その原因は液晶層の有する位相差量が波長
依存を有するためである。液晶層の有する位相差量は2
πΔnd/λで一般に示される。ここでΔnは液晶層の有す
る複屈折量、dは液晶層の厚み、λが波長、πは円周率
である。この位相差量が波長λの関数になっていること
が波長依存を有する原因である。青の波長は他の光に比
べて短いため、青の光が受ける位相差量は大きくなる。
【0088】もし、ここでスプレイ配向転移が発生しなかっ
たとすれば、図12のような特性になるはずである。これ
は光学シミュレーションによって得られた結果である。
このように、比較的高い電圧で青は透過率のピークを有
し、赤は比較的低電圧でピークとなる。この各色で透過
率がピークをとる電圧値を白ピーク電圧値と定義し、RG
Bそれぞれの白ピーク電圧値をVRwp、VGwp、VBwpと表記
する。このピークにおける各色の透過率IR,IG,IBはほぼ
等しい結果であった。
【0089】よって、液晶表示装置を最大の明るさで駆動す
るためには、このピークを用いて表示を行うのが理想的
ではある。ただし、本実施の形態においては、白ピーク
電圧値は全てVL以下であったため、VL以下の駆動電圧を
使用できない。よって、転移電圧VL以上の電圧を白レベ
ル表示電圧値として用いて表示を行う必要があった。
【0090】RGBの各画素で同一の白レベル表示電圧値で駆
動した場合には、前述したように青の透過率が赤や緑の
透過率に対して高くなるため、白表示が青っぽくなると
いう問題があった。黒表示付近と比較した時、白表示付
近では人間の視覚はその色調変化に対して非常に敏感で
ある。従って、白レベル表示電圧値付近での色の再現性
の調整は非常に重要である。
【0091】ただしこの方式では明るさは比較的高くとれる
ために、高いコントラストが得られる特徴がある。
【0092】(実施の形態5-1)この白表示が青っぽくなる問
題を解決するため、本発明では、白レベル表示電圧値を
各画素で変化させた。図10、図11に示すように、各色で
の白レベル表示電圧値を変化させた。この時、 VRw≦VGw<VBw の関係があり、青透過の画素における白レベル表示電圧
値が高いことが特徴である。特に、白表示時の色合い
は、青の強さに影響を受けやすいため、青の光強度の調
整が非常に重要であることを本願発明者らは見い出し
た。
【0093】特に、図10は、各色の透過率が一定になるよう
に白レベル表示電圧値を設定した場合であり、確実な色
再現性を実現し、高い色純度を実現することができた。
しかし、明るさやコントラストが低下する問題があっ
た。
【0094】図11は、中庸的な条件であり、現実的な色純度
と明るさを両立する手法である。どちらの手法によって
も各画素で同一の白レベル表示電圧値で駆動した場合に
比べ、格段に高い色再現性を実現することができた。
【0095】(実施の形態6)前記実施の形態5では、各色の白
ピーク電圧値VRwp、VGwp、VBwpが転移電圧VLを下回って
いた。
【0096】そこで、本実施の形態では、液晶層の厚みdを
増大させることによって、各色の白ピーク電圧値を転移
電圧VL以上にすることを実現した。本実施の形態では、
液晶材料はそのままで、液晶層の厚みdを10μmまで増大
させた。これによって、高輝度、高コントラストを実現
した。
【0097】液晶層の厚みdを10μmまで増大させた結果、図
13のように、各色の透過率の白ピーク電圧値が転移電圧
VLを上回った。これは次のような2つの理由による。
【0098】即ち、1つは、転移電圧VLがOCB型液晶表示装置
に使用する液晶材料で決定し、液晶層の厚みに依存しな
いためであると考えられる。この事実を本願発明者らは
実験によって見い出した。
【0099】また、2つ目の理由は、液晶層の厚みdの増大に
よって印加電圧に対する透過率のピークが高電圧側へシ
フトしたためである。これは液晶層の厚みdの増大によ
って透過光が液晶から受ける位相差Δndが増加し、前述
した式より、液晶層の有する位相差量 2πΔnd/λの絶
対値が増加するためである。
【0100】このときには、図13に示すように、各色で最大
の透過率を得る電圧が異なっている。そのため、白レベ
ル表示電圧値はそれぞれで変化させる必要があった。
【0101】本実施の形態では、各色画素ごとの白レベル表
示電圧値VRw、VGw、VBwを各色の白ピーク電圧値VRwp、V
Gwp、VBwpに設定した。即ち、VRw(=VRwp)<VGwp(=VGwp)<
VBwp(=VBwp)のように設定した。これによって、高輝
度、高コントラストを実現した。このときには、駆動電
圧が転移電圧VLよりも大きいため、スプレイ配向転移に
よる表示欠陥は発生しなかった。
【0102】ただし、この方法では駆動電圧が非常に大きく
なる問題があった。実施の形態5のように5μmの液晶層
の厚みで実現した場合には、駆動電圧は約6Vであった。
ところが、本実施の形態で10μmの液晶層の厚みにする
と、駆動電圧は約2倍必要となり、12Vの駆動電圧になっ
た。このため通常のTFTアクティブマトリクス基板は使
用できなかった。
【0103】本実施の形態では、MIM型の高電圧タイプのア
クティブマトリクス基板を用いて実現した。また、同時
に消費電力が非常に大きくなるという問題が発生する
が、スプレイ配向転移による表示欠陥は発生しない液晶
表示装置を得ることができた。
【0104】本実施の形態は、非常に高い表示品位を実現す
る手法である。ただし駆動電圧の高電圧化が必要であ
る。それに対し、前記実施の形態5は通常のアクティブ
マトリクス基板を用いて実現する方式である。
【0105】(実施の形態7)前記実施の形態6では、液晶層の
厚みを増大させることによって、白レベル表示電圧値と
して透過率が最大となる白ピーク電圧値を用いた表示が
可能となった。
【0106】本実施の形態では、黒書き込み方式を用いた場
合の色バランスのとれた白表示を実現した。黒書き込み
方式とは1フレーム内で表示データ書き換え以外に画面
ブランキングのための黒書き込みを追加した駆動方法で
あり、転移電圧VL以下の表示電圧でもスプレイ配向転移
による表示欠陥を発生させない表示が実現できる。図15
を用いて具体的に説明する。図15は、黒書き込み方式に
ついて説明するための概略図である。
【0107】印加電圧がVL以下となると、スプレイ配向状態
が安定になるためベンド配向からスプレイ配向への配向
転移が発生する。このベンド配向からスプレイ配向への
転移が起こると、表示欠陥が生じて透過率が低下してし
まうのであるが、図15(a)に示す一点鎖線のように、VL
以下でも透過率が低下するのを抑制する方法が黒書き込
み方式である。例えば、図15(b)に示すように、16.7ms
の1フィールド内での表示データの書き換え以外に、1ms
程度の黒書き込みを行うことにより、VL以下でも透過率
が低下するのを抑制でき、輝度を向上することができ
る。尚、黒書き込み方式についての詳細は、IDW'99 Pro
ceedings of The Sixth International Display Works
hips P.37-40を参照されたい。
【0108】本実施の形態において、黒書き込み方式を用い
た場合、透過率と印加電圧の関係は図14に示す通りであ
った。ここで、赤透過の白ピーク電圧値VRwpに赤透過、
緑透過、青透過の白ピーク電圧値VRw、VGw、VBwを同一
に設定した場合、白が赤っぽく表示され、更に緑透過、
青透過の階調反転による表示上の問題が発生した。ま
た、青透過の白ピーク電圧値VBwpに赤透過、緑透過、青
透過の白ピーク電圧値VRw、VGw、VBwを同一に設定した
場合、階調反転は発生しないが、白が青っぽく表示され
る問題が発生した。
【0109】本実施の形態では、各色画素の色ごとの白レベ
ル表示電圧値VRw、VGw、VBwを各色の白ピーク電圧値VRw
p、VGwp、VBwpに設定した。即ちVRw(=VRwp)<VGwp(=VGw
p)<VBwp(=VBwp)のように設定した。これによって、色バ
ランスのとれた白表示が実現できた。また、階調反転に
よる表示上の問題も発生しなかった。
【0110】本実施の形態は、色バランスを維持したまま、
明るさが最大にとれるという利点があった。
【0111】(実施の形態8)実施の形態では、黒書き込み方
式時に白レベル表示電圧値を各色画素ごとに同一に設定
することによって、色バランスのとれた白表示を実現し
た。本実施の形態では、黒書き込み方式において、各色
画素ごとに画面ブランキングのための黒書き込みの時間
を異ならせることによって、白表示時の色バランスを実
現した。我々は、黒書き込みの時間を制御することによ
って、輝度を制御できることを見いだした。更にこれを
各色画素の表示ごとの変化させることによって白表示時
の色バランスを調整できることを発見した。
【0112】具体的には、赤透過、緑透過、青透過の3枚のO
CB型液晶表示装置を組み合わせて表示を行う投射型液晶
表示装置を用いた。まず、白レベル表示電圧値は、VRw=
VGw=VBw=VBwpのように一定値に設定した。ここでこの白
レベル表示電圧値における各色画素ごとの透過率をI
R'、IG'、IBする。各色画素ごとにおける黒書き込みの
時間をtb(赤)、tb(緑)、tb(青)としたとき、即ち、 tb(青)= tb(赤)×(IB/IR') tb(緑)= tb(赤)×(IG'/IR') のように設定した。このように黒書き込み時間を各色画
素ごとに設定することで、各色画素からの透過光量がほ
ぼ等しくなり、色バランスがとれた白レベル表示が実現
された。
【0113】なお、ここでは白レベル表示電圧値を各色画素
ごとに一定であるとしたが、必ずしも各白レベル表示電
圧値が一定である必要はなかった。各色画素における黒
書き込み時間の関係が tb(青)>tb(緑)≧tb(赤) であることが、白表示を行う際の色バランスの調整に重
要であった。
【0114】(実施の形態9)実施の形態9について、図16を用
いて説明する。本実施の形態では、液晶表示装置を構成
する各色画素の有効画素面積を、各色ごとに設定するこ
とにより高コントラスト、色の高純度を実現した。ここ
で、有効画素面積とは、各色画素において実際に表示に
寄与する画素の面積のことである。
【0115】従来のTN型液晶表示装置などでは、透過率に波
長依存性がほぼ無かったため、各色画素は等面積であっ
た。即ち、図16(a)に示すように、カラーフィルタ90を
構成するR・G・Bおよびブラックマトリックス90MとTFT
素子92を構成するTFT部93…および表示部94…の面積が
各色画素ごとに等しい構成であった。尚、実際には、前
記TFT素子92等は基板上に形成されるが、該基板やバッ
クライトについては図示していない。
【0116】一方、OCB型液晶表示装置では、前記実施の形
態5で示したように、IB(青強度)>IG(緑強度)>IR(赤強
度)のような関係があり、白レベル表示電圧値を同一と
して駆動を行うと青みがかかった表示となる。また、各
色の透過率を一定として白レベル表示電圧値を設定する
とコントラストが低下する。
【0117】そこで、本実施の形態では、OCB液晶表示装置
において、各色画素の有効画素面積を青画素の面積を基
準として、緑画素は(IB/IG)倍、赤画素は(IB/IR)倍とし
た。
【0118】即ち、本願発明者らは、この構成を図16(b)の
ように、カラーフィルタ95、ブラックマトリックス95M
およびTFT素子96のTFT部97…および表示部98…の面積を
各色画素ごとに変化させることによって実現した。
【0119】より具体的に説明すると、青画素を構成する表
示部98Bの面積を基準にして、緑画素を構成する表示部9
8Gの面積を(IB/IG)倍、赤画素を構成する表示部98Rの面
積を(IB/IR)倍とした。また、カラーフィルタ95G・95
R、およびTFT部97G・97Rについても同様にカラーフィル
タ95B、TFT部97Bを基準に、それぞれ(IB/IG)倍、(IB/I
R)倍とした。
【0120】このような構成とすることにより、図示せぬバ
ックライト素子からの光が、同一の白レベル表示電圧値
においても、各色(R・G・B)でほぼ等しい透過率とする
ことができ、色の高純度、高コントラストが実現され
た。
【0121】(実施の形態10)前記実施の形態9では各画素の
有効画素面積を各色画素ごとに異なるように設計するこ
とによって、色の高純度および高コントラストを実現し
た。
【0122】本実施の形態では、各色画素の透過率を、カラ
ーフィルタの各色画素の透過率を異ならせることによっ
て制御し、白表示時の色バランスを調整した。この時、
各色画素の有効画素面積は同一とした。具体的には、各
色画素に対応したカラーフィルタの透過率を青画素の透
過率を基準として、緑画素は(IB/IG)倍、赤画素は(IB/I
R)倍とした。この構成によって、同一の白レベル表示電
圧値においても各色画素でほぼ等しい透過率が得られ、
色の高純度、高コントラストが実現された。
【0123】このような構成は、有効画素面積が一定である
従来通りのTFT素子およびカラーフィルタ、ブラックマ
トリックスの構造を用いたまま白表示の色バランスの調
整が実現できる方法である。
【0124】また、前記複数種の色画素のうち少なくとも一
つの色画素に対する液晶層の厚みが、他の色画素に対す
る液晶層の厚みとは異なるような構成とすることができ
る。具体的には、図16(c)に示すように、R,G,Bごとにカ
ラーフィルタ80R・80G・80Bの厚みを変化させることに
よって、液晶層85の厚みを変化させて、液晶層85a、液
晶層85b、液晶層85cを構成する。これにより、各液晶層
85a・85b・85cに電圧を印加した場合、液晶層85a・85b
・85cから受ける複屈折量を80R、80G、80B毎に等しくす
ることができ、カラーフィルタ80R・80G・80Bの透過率
を同一とすることができる。従って、白表示の色バラン
スの調整が実現できる
【0125】(実施の形態11)実施の形態5に述べたように、O
CB型液晶表示装置では白表示をした場合の表示が青っぽ
く表示される問題があった。
【0126】この問題はOCB型液晶表示装置に限るものでは
ない。この青っぽく表示される現象は、液晶層の有する
位相差量が波長依存を有し、青い光即ち短波長の光でそ
の位相差量が大きくなるためである。液晶層の有する複
屈折量Δnと液晶層の厚みdの積をΔndとすると、Δnd/
λが位相差に比例する量になる。ここでλは波長であ
る。
【0127】よって、液晶層の有する位相差量2πΔnd/λは
光の波長に依存し、短波長の光ほど位相差量が大きくな
る。ここでπは円周率である。このため、短波長の光ほ
ど液晶の受ける光変調量は一般に大きくなる。従って、
液晶層の複屈折量を制御することによって表示を行うモ
ードでは、白表示をしたときに青っぽく表示される問題
は共通である。
【0128】そこで、前記問題を解決するために、本実施の
形態では、バックライト素子の発光の色度分布を最適化
した。図17、図18を用いて説明する。図17は、従来のバ
ックライト素子の発光特性を示すグラフである。図18
は、実施の形態11における赤の発光強度を強くしたバッ
クライト素子の発光特性を示すグラフである。
【0129】従来のバックライト素子は、図17のような発光
分散特性を有していた。本実施の形態では、図18に示す
ように、赤の発光強度を向上させた。これによって、液
晶素子全体の白表示をした場合の色バランスを保つこと
ができた。
【0130】尚、本実施の形態では、複屈折量を調整したの
ではないため、黒の色再現性が悪くなる問題があった。
このとき、黒の色度座標は赤っぽくなる結果であった
が、極めて高い色純度の再現性が要求される映像機器以
外の用途(例えばOA機器用など)においては、ほとんど問
題にならなかった。これは人間の目の感覚が、白の色変
化には敏感であるが、黒の色変化にはさほど敏感でない
ためである。尚、本実施の形態のように、バックライト
素子の特性を変化させる手法は、比較的容易に実現する
することのできる方式である。
【0131】また、本実施の形態では、バックライト素子の
発光の色度分布を最適化することによって色バランスを
保つことのできる構成を説明しているが、その他に、偏
光板によって色バランスを保つこともできる。更には、
偏光板を用いる以外にも、例えば、着色手段、具体的に
はプリズムシートを設けても良い。また、前記バックラ
イト素子に着色性を有する散乱手段、具体的には拡散板
や、前記バックライト素子を構成する導光板に設けられ
た散乱ドットを設けても良い。
【0132】以下に具体例について説明する。
【0133】(実施の形態11-1)本検討によれば、赤を表示す
るための光強度を規定するためには、610nm付近の光の
強度を測定すればよく、青を表示するためには、430nm
付近の光を測定すればよい。本実施の形態では、バック
ライト素子の赤の光強度を強くすることを特徴とし、こ
れを定量化するためには青の光強度を基準としてその比
をとることが有効であった。
【0134】従来のバックライト素子は、図17に示したよう
に、610nm±10nmの光強度と430nm±10nmの光強度(輝度)
の比が1.78であった。
【0135】本形態の効果が見られるためには、バックライ
ト素子の発光波長のうち赤の表示色に対応する波長の光
強度と青の表示色に対応する波長の光強度を輝度で比較
すると2倍以上でなければならなかった。色度座標ではx
が0.32以上でなければならなかった。この基準は、OCB
型液晶表示装置が比較的高い色純度の再現性が要求され
るOA機器用に用いられる場合に適用された。極めて高い
色純度の再現性が要求される映像機器にOCB型液晶表示
装置を用いる場合、色度座標のxが0.36以上であること
が望まれる。色度座標のxが0.4以上であれば、ほぼ完全
に色純度の再現性が実現できた。
【0136】(実施の形態12)前記実施の形態11において、本
願発明者らは、従来に比べて赤色付近の波長範囲内の発
光強度が強いバックライト素子を用いて、白表示した場
合の色バランスを保つことができた。
【0137】しかしこの場合、黒表示時の黒が赤っぽくなる
という結果となり、OCB型液晶表示装置を映像機器用途
に用いたとき問題となった。これは映像機器においては
極めて高い色純度が要求されるためである。
【0138】そこで、前記問題に対応するために本実施の形
態では、白表示時の色バランスを維持したまま、黒表示
時の高い色純度を実現した。具体的には、黒表示時に青
の光の透過率が他の緑、赤の光の透過率に較べて高い偏
光板を用いることで高い色純度の黒表示を実現した。
【0139】偏光板は通過しようとする光に対して、透過
(白表示)時には波長依存性がなく、吸収(黒表示)時の漏
れ光に対しては吸収体の吸収率の波長依存を制御するこ
とによって波長依存を持たせることが可能である。これ
によって、白表示時の色バランスを維持したまま、黒示
時の高い色純度を実現することが可能となった。
【0140】(実施の形態13)本実施の形態では、色表示手段
として複数種の色表示を行うバックライト素子を用いた
シーケンシャルカラー照明方式を用いた場合の黒表示お
よび白表示時の色の調整を実現した。
【0141】シーケンシャルカラー照明方式とは、図19(a)
に示すように、1フィールド期間が、R、G、Bの3つのフ
ィールドに分割され、それぞれのフィールド期間に特定
のカラー画像の書き込みと特定のカラーの光源の点灯が
行われるものである、具体的な構成は図19(b)に示すよ
うに、液晶パネル132の背面(図面で下方)側にシーケン
シャルカラー照明方式のバックライト素子131が設けら
れており、該バックライト素子131の側方に赤色の発光
素子131R、緑色の発光素子131G、青色の発光素子131Bが
配置された構成である。前記シーケンシャルカラー照明
方式は、カラーフィルタ方式と比較して、カラーフィル
タが不要なため、明るい表示性能を示すものである。
【0142】そして、前記シーケンシャルカラー照明方式に
おいても、実施の形態4に適用し、各色画素ごとの黒レ
ベル電圧値の調整を行うことによって、階調反転および
低コントラスト化が抑制できた。
【0143】また、前記シーケンシャルカラー照明方式を実
施の形態6に適用し、前記白表示において、各色表示ご
とに発光するバックライト素子のパルス時間およびパル
ス高を制御することによって、色バランスを調整した。
ここで図19(a)に示すように、赤表示、緑表示、青表示
のバックライト素子の発光パルス時間をtl(赤)、tl
(緑)、tl(青)また、発光パルス高をIl(赤)、Il(緑)、Il
(青)と定義する。そして、 tl(青)<tl(緑)≦tl(赤)および、 Il(青)<Il(緑)≦Il(赤) のように設定することにより、色バランスのとれた白表
示を実現することができた。この時、白レベル表示電圧
値は各色表示で一定とした。
【0144】(その他の事項)以上、実施の形態1から実施の
形態13まで述べてきたが、本発明はOCB型液晶表示装置
に限るものではない。液晶の複屈折量を制御して表示を
行うモードであればいずれでも有効である。
【0145】また、黒レベルを表示させた際の液晶層の有す
る複屈折量が0でない液晶表示装置、および位相差が0で
ない位相差板を用いた液晶表示装置においても同様に有
効である。
【0146】例えば、図20に示すような、コントラストが10
以上の特性を示すR-OCB型液晶表示装置においても同様
に有効であった。図20に示すように、R-OCB型液晶表示
装置は、上から拡散板40、偏光板41、位相差板42、ガラ
ス基板43、液晶44、反射電極45、ガラス基板46の積層構
造となっており、反射電極45上に形成された図示せぬ配
向膜を垂直配向型とすることにより、該ガラス基板46上
の液晶44を垂直配向させた構成である。このようなR-OC
B型液晶表示装置は、高視野角、高速応答性、高輝度性
能を有するものである。尚、R-OCB型液晶表示装置の詳
細については、SID 96 DIGEST p618-621を参照された
い。
【0147】また、実施の形態3から実施の形態13には、平
行方向にラビングされたASV(アドバンストスーパーブ
イ)モードが適用することができる。
【0148】また、位相差量を制御して表示を行うモードで
は、黒レベルを表示させた時の低コントラスト化や階調
反転、また白レベルを表示させた時、青っぽく表示され
る問題があった。これは高いコントラストを有する表示
素子で特に問題になった。コントラストが200以上の表
示素子では、本発明の色調整は必須であり、100以上の
表示素子にも本発明の色調整手段を具備することが望ま
しい。また、本発明は、パソコン画面等を表示するOA表
示ではさほど問題にならないが、自然画を一般に表示す
るTVなどの映像表示を行う表示機器では特に必要とされ
るものである。
【0149】また、本発明の液晶表示装置は、透過光量が最
も小さい表示を行う電圧を印加した場合の液晶の有する
位相差と透過光量が最も大きい表示を行う電圧を印加し
た場合の液晶の有する位相差の差がλ/2よりも小さい構
成とすることにより、階調性が安定し、コントラストが
良好な液晶表示装置とすることができる。図24を用いて
説明する。
【0150】図24は、複屈折モードの液晶表示装置における
白表示電圧の設定方法を示すグラフ(電圧-透過率特性)
であり、図24(a)は、白表示電圧を複屈折量のピークに
合わせた場合を示すグラフ、図24(b)は、白表示電圧を
複屈折量のピークに合わせない場合を示すグラフであ
る。
【0151】図24(a)に示すように、従来の複屈折モードの
液晶表示装置においては、複屈折量のピーク(位相差λ/
2)位置に白表示電圧Va16を合わせてIa16(16階調で表し
た場合の最大階調を意味する)を決定していた。尚、実
線は、通常の液晶層の厚みを有する液晶表示装置、破線
は、ばらつきにより狭くなった場合の液晶層を有する液
晶表示装置を意味している。
【0152】液晶層の厚みが狭くなると、破線は実線に対し
て左側(紙面上)へシフトし、そのためIa16がIa'16に低
下する。その場合、Ia16より1階調低いIa15も低下しIa'
15となる。ここで、Ia16-Ia15(通常の階調差)とIa'16-I
a'15(ばらついた場合の階調差)とを比較すると、両者に
大きな階調差の相違が生ずる。
【0153】しかし、図24(b)に示すように、本発明の液晶
表示装置では、複屈折量のピーク(位相差λ/2より小さ
い)位置に白表示電圧Vb16を合わせず、ピーク位置から
ずれた位置に合わせてIb16を決定した。
【0154】このように構成することで、液晶層がばらつい
て破線に示すようにピークがずれたとしても、Ib16-Ib1
5(通常の階調差)とIb'16-Ib'15(ばらついた場合の階調
差)とを比較すると、両者には大きな相違は見られな
い。これは電圧―透過率特性のカーブの緩慢な位置を用
いることにより達成されるものである。よって、液晶層
のばらつきにも対応でき、階調性が安定し表示性能に優
れた液晶表示装置を得ることができるのである。
【0155】また、前述のように、実施の形態1から13まで
説明してきたが、それぞれの液晶表示装置を適宜組み合
わせることにより、個々の実施の形態の持つ特徴を組み
合わせた液晶表示装置を作製することができる。
【0156】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の構成に
よれば、本発明の課題を十分に達成することができる。
【0157】即ち、本発明によって、OCB型液晶表示装置に
おいて特定の駆動条件、特定の温度範囲で表示欠陥が発
生する課題、コントラストが低下するという課題が克服
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るOCB型液晶表示装置
の一部分を示す斜視図
【図2】実施の形態1に係るOCB型液晶表示装置に尖鋭化
回路および電圧制限回路を設置した場合のブロック図
【図3】実施の形態1に係るOCB型液晶表示装置に尖鋭化
回路および電圧制限回路を設置した場合の電圧波形の概
念図
【図4】本発明の実施の形態2に係るOCB型液晶表示装置
における温度環境に最適な白レベル表示電圧値を設定す
るシステムの概念図
【図5】本発明の実施の形態3に係るOCB型液晶表示装置
における表示入力信号-ソース電圧のガンマ補正曲線を
示すグラフを示す図
【図6】実施の形態3に係る液晶表示装置の駆動回路部の
具体的な構成を示すブロック図
【図7】階調駆動電圧生成回路の具体的構成を示す回路
【図8】本発明の実施の形態4に係るOCB型液晶表示装置
の黒レベル表示電圧値付近での電圧-透過率の特性を示
すグラフを示す図
【図9】本発明の実施の形態5に係るOCB型液晶表示装置
における印加電圧と透過率の関係を示す図
【図10】実施の形態5における色純度重視の場合の電圧-
透過率特性を示すグラフを示す図
【図11】実施の形態5におけるコントラスト重視、色純
度重視の中庸的な電圧-透過率特性を示すグラフを示す
【図12】実施の形態5に係るOCB型液晶表示装置のシミュ
レーションにおける電圧-透過率特性を示すグラフを示
す図
【図13】実施の形態6に係るOCB型液晶表示装置における
電圧-透過率特性を示すグラフを示す図
【図14】実施の形態7に係るOCB型液晶表示装置における
電圧-透過率特性を示すグラフを示す図
【図15】黒書き込み方式について説明するための概略図
【図16】本発明の実施の形態9に係る液晶表示装置の構
成を示す概略図であり、図16(a)は、従来のTN型液晶表
示装置の構成を示す概略図、図16(b)は、本発明のOCB型
液晶表示装置の構成を示す概略図、図16(c)は、本発明
のOCB型液晶表示装置の他の構成を示す概略図
【図17】従来のバックライト素子の発光特性を示すグラ
フを示す図
【図18】本発明の実施の形態11における赤の発光強度を
強くしたバックライト素子の発光特性を示すグラフを示
す図
【図19】シーケンシャル照明方式の原理を説明するため
の概略図
【図20】R-OCB型液晶表示装置の概略断面図
【図21】従来のOCB型液晶表示装置の概略断面図であ
り、図21(a)は、従来のOCB型液晶表示装置の電圧無印加
状態の概略断面図、図21(b)は、同じく電圧印加状態の
概略断面図
【図22】OCB型液晶表示装置の電圧-透過率特性を示すグ
ラフを示す図
【図23】従来のOCB型液晶表示装置に、尖鋭化回路(電圧
調整回路なし)を設置した場合の電圧波形の概念図
【図24】複屈折モードの液晶表示装置における白表示電
圧の設定方法を示すグラフを示す図であり、図24(a)
は、白表示電圧を複屈折量のピークに合わせた場合を示
すグラフを示す図、図24(b)は、白表示電圧を複屈折量
のピークに合わせない場合を示すグラフを示す図
【符号の説明】
1 液晶表示装置 2・3 基板 4 スプレイ状態 5 ベンド配向状態 10・11 基板 12 液晶分子 13 液晶層 15・16 偏光板 17・18 光学補償板 20 液晶表示装置 21 液晶表示装置 22 先鋭化回路 23 電圧制限回路 25 リミッター電圧生成回路 31 黒レベル電圧発生回路 32 白レベル電圧発生回路 33 制御回路 34 温度センサ 35a,35b,35c 手動調整つまみ 36 階調電圧生成回路 37 階調電圧発生回路 40 拡散板 41 偏光板 42 位相差板 43 ガラス基板 44 液晶 45 反射電極 46 ガラス基板 85・90・95 カラーフィルタ 82・92・96 TFT素子 80M・90M・95M ブラックマトリックス 132 液晶パネル 131 バックライト素子 131R 赤色の発光素子 131G 緑色の発光素子 131B 青色の発光素子 V1 最小電圧 r1,r2,r3 可変抵抗 P1・P2・P3・P4 接続点 L1・L2・L3・L4・L5 個別接続ラン L5 共通ライン SW1・SW2・SW3・SW4 スイッチ VB 黒レベル表示電圧 VW 白レベル表示電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1337 G02F 1/1337 G09G 3/36 G09G 3/36 (72)発明者 上村 強 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田中 好紀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石原 將市 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 服部 勝治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H088 HA03 HA06 HA12 HA21 HA28 JA09 KA14 MA02 MA05 MA18 2H090 KA07 LA04 LA15 LA16 MA02 MA03 MA10 2H091 FA02Y FA21Z FA23Z FA31Z FA43Z GA06 GA11 HA09 LA04 LA15 LA17 2H093 NA79 NC90 ND02 ND04 NF09 5C006 AC18 AF62 BA15 BB11 BB29 FA19 FA54

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧を印
    加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による矩形
    波からなる印加電圧を変化させて表示を行う液晶表示装
    置であって、 前記表示を行う液晶の配向状態を表示配向状態と、前記
    表示配向状態と異なる非表示配向状態が存在し、前記表
    示配向状態から非表示配向状態に前記液晶を転移させた
    後に前記表示を行い、 前記電圧印加手段による印加電圧を、前記表示配向状態
    を維持するために必要な所定電圧以上とする電圧制限手
    段と、前記矩形波に微分波を乗せる尖鋭化回路とを有
    し、 前記矩形波に微分波を乗せた前記印加電圧が、前記表示
    配向状態から前記非表示配向状態へ前記液晶が転移する
    際の転移電圧を下回った場合には、前記電圧制限手段の
    所定電圧を転移電圧に設定して前記液晶に転移電圧を印
    加する、液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶の複屈折量を変化させて表示を行
    う、請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶パネルは一対の基板を有し、該一
    対の基板に接する液晶のプレチルト方向が、前記基板間
    の中心面に対して面対称な位置関係になるように、略平
    行配向した構成である、請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記表示配向状態がベンド配向状態であ
    り、前記非表示配向状態がスプレイ配向状態である、請
    求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧を印
    加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による印加
    電圧を変化させて表示を行う液晶表示装置であって、 前記表示を行う液晶の配向状態を表示配向状態と、前記
    表示配向状態と異なる非表示配向状態が存在し、前記表
    示配向状態から非表示配向状態に前記液晶を転移させた
    後に前記表示を行い、 前記電圧印加手段による印加電圧を、前記表示配向状態
    を維持するために必要な所定電圧以上とする電圧制限手
    段と、前記表示配向状態から前記非表示配向状態へ前記
    液晶が転移する際の転移電圧と温度との間の温度特性デ
    ータを記憶する記憶装置と、前記液晶表示装置の外部温
    度を検出することができる温度検出手段とを有し、 前記外部温度と前記温度特性データとを照合することに
    より、前記印加電圧が転移電圧を下回らないようにす
    る、液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧を印
    加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による印加
    電圧を変化させて表示を行い、前記液晶がベンド配向状
    態で表示を行う液晶表示装置であって、 前記液晶パネルは少なくとも一枚の基板を有し、前記基
    板には複数種の色を表示するための複数種の色画素を有
    し、前記複数種の色画素のうち、少なくとも1種の色画
    素の有効画素面積が、他の色画素の有効画素面積とは異
    なることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記複数種の色画素のうち、最も短波長の
    光を透過する色画素の有効画素面積が最も小さいことを
    特徴とする請求項6記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記複数種の色画素が赤透過、緑透過、青
    透過の3種であることを特徴とする請求項6記載の液晶表
    示装置。
  9. 【請求項9】 前記複数種の色画素を透過する光の透過光
    量が各色画素で略等しいことを特徴とする請求項6記載
    の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記3種の色画素のうち、青透過の色画素
    の有効画素面積が最も小さいことを特徴とする請求項8
    記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 コントラスト値が100以上であることを特
    徴とする請求項6記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 R-OCB型液晶表示装置であることを特徴と
    する請求項6記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 コントラスト値が10以上であることを特
    徴とする請求項12記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 少なくとも一枚の基板を有する液晶パ
    ネル内に液晶が封止され、該液晶に電圧を印加する電圧
    印加手段を有し、該電圧印加手段による印加電圧を変化
    させて表示を行い、前記液晶がベンド配向状態で表示を
    行う液晶表示装置であって、 前記基板には複数種の色を表示する複数種の色画素を有
    し、前記複数種の色画素のうちの少なくとも1種の色画
    素の画素透過率が、他の色画素の画素透過率とは異なる
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 前記複数種の色画素のうち、最も短波
    長の光を透過する色画素の画素透過率が最も小さいこと
    を特徴とする請求項14記載の液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記複数種の色画素が赤透過、緑透
    過、青透過の3種であることを特徴とする請求項14記
    載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 前記複数種の色画素を透過する光の透
    過光量が各色画素で略等しいことを特徴とする請求項1
    4記載の液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記3種の色画素のうち、青透過の色
    画素の有効画素面積が最も小さいことを特徴とする請求
    項16記載の液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 コントラスト値が100以上であるこ
    とを特徴とする請求項14記載の液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 R−OCB型液晶表示装置であること
    を特徴とする請求項14記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 コントラスト値が10以上であること
    を特徴とする請求項20記載の液晶表示装置。
  22. 【請求項22】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧
    を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による
    印加電圧を変化させて表示を行い、前記液晶がベンド配
    向状態で表示を行う液晶表示装置であって、 前記液晶パネルの背面側にはバックライト素子を有し、
    該バックライト素子は、長波長側で光強度が強いことを
    特徴とする液晶表示装置。
  23. 【請求項23】 前記バックライト素子の発光波長のう
    ち610nm付近の輝度が430nm付近の輝度に対し
    て2倍以上であることを特徴とする請求項22記載の液
    晶表示装置。
  24. 【請求項24】 前記バックライト素子の発光波長のう
    ち610nm付近の輝度が430nm付近の輝度に対し
    て1.78倍以上であることを特徴とする請求項22記
    載の液晶表示装置。
  25. 【請求項25】 前記バックライト素子の発光について
    の xy色度座標において、xが0.32以上であることを
    特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  26. 【請求項26】 前記バックライト素子の発光について
    の xy色度座標において、xが0.36以上であることを
    特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  27. 【請求項27】 前記バックライト素子の発光について
    の xy色度座標において、xが0.40以上であることを
    特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  28. 【請求項28】 前記バックライト素子を構成する蛍光
    体の色バランスを調整したことを特徴とする請求項22
    記載の液晶表示装置。
  29. 【請求項29】 前記バックライト素子は着色手段を有
    することを特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  30. 【請求項30】 前記着色手段はプリズムシートである
    ことを特徴とする請求項29記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】 前記バックライト素子は、着色性を有
    する散乱手段を有することを特徴とする請求項29記載
    の液晶表示装置。
  32. 【請求項32】 前記散乱手段は拡散板であることを特
    徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
  33. 【請求項33】 前記散乱手段は、前記バックライト素
    子を構成する導光板に設けられた散乱ドットであること
    を特徴とする請求項31記載の液晶表示装置。
  34. 【請求項34】 前記着色手段は偏光変換素子であるこ
    とを特徴とする請求項29記載の液晶表示装置。
  35. 【請求項35】 コントラスト値が100以上であるこ
    とを特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  36. 【請求項36】R−OCB型液晶表示装置であることを
    特徴とする請求項22記載の液晶表示装置。
  37. 【請求項37】 コントラスト値が10以上であること
    を特徴とする請求項36記載の液晶表示装置。
  38. 【請求項38】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧
    を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による
    印加電圧を変化させて表示を行い、前記液晶がベンド配
    向状態で表示を行う液晶表示装置であって、 液晶に電圧を印加する電圧印加手段と複数種の色表示を
    行う色表示手段を有し、前記複数種の色表示において少
    なくとも1種の色表示でガンマ特性が異なっていること
    を特徴とする液晶表示装置。
  39. 【請求項39】 コントラスト値が100以上であるこ
    とを特徴とする請求項38記載の液晶表示装置。
  40. 【請求項40】 黒書き込み方式を用いて表示を行うこ
    とを特徴とする請求項38に記載の液晶表示装置。
  41. 【請求項41】 液晶パネル内に封止された液晶に電圧
    を印加する電圧印加手段を有し、該電圧印加手段による
    印加電圧を変化させて、液晶の複屈折量を調整して表示
    を行う液晶表示装置であって、 透過光量が最も小さい表示を行う電圧を印加した場合の
    液晶の有する位相差と透過光量が最も大きい表示を行う
    電圧を印加した場合の液晶の有する位相差の差がλ/2
    よりも小さいことを特徴とする液晶表示装置。
  42. 【請求項42】 前記液晶パネルは一対の基板を有し、
    該一対の基板に接する液晶のプレチルト方向が、前記基
    板間の中心面に対して面対称な位置関係になるように、
    略平行配向した構成であることを特徴とする請求項41
    記載の液晶表示装置。
  43. 【請求項43】 OCB型液晶表示装置であることを特
    徴とする請求項41記載の液晶表示装置。
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